【実施例】
【0009】
実施例に係る表示装置の構成および構造について
図2から
図6を用いて説明する。
図2は実施例に係る表示装置の構成を説明するための分解平面図である。
図3は実施例に係る表示装置の構成を説明するための側面図である。
図4は実施例に係る表示装置の構造を説明するための平面図である。
図5は
図4の破線Cの箇所の拡大図である。
図6は
図4のA−A’線における断面図である。
実施例に係る表示装置100は、インセルタイプのタッチパネル機能を有し、共通電極がタッチパネル用走査電極の機能を兼ねている。
表示装置100は表示パネル1とバックライト2と制御回路(CONTROLLER)3とドライバIC(DRIVER IC)4とタッチIC(TOUCH IC)5とケーブル6A、6B、6Cとを備える。表示パネル1はアレイ基板10と対向基板20と液晶層30と偏光板50A、50Bとを備える。アレイ基板10には、ゲート走査回路(GATE SCAN CIRCUIT)A11と共通電極選択回路(COM SEL)A12と信号線選択回路A13がTFT(Thin Film Transistor)で形成されている。また、アレイ基板10には、1つのシリコン基板上にCMOS回路で構成されたドライバIC4がCOG(Chip on Glass)実装されている。ドライバIC4はケーブル6Aを介して制御回路3に接続されている。対向基板20の上面(液晶層30とは反対側)にはX方向に延在する複数の検出電極40が形成され、検出電極40はケーブル6Bを介して、ケーブル6B上に実装されたタッチIC(Touch IC)5に接続されている。ケーブル6Bは制御回路3と接続されている。バックライト2は、ケーブル6cを介して制御回路3に接続されている。偏光板50Aはバックライト2とアレイ基板10との間に配置され、偏光板50Bは対向基板20の上面に配置されている。
タッチパネル用走査電極の機能を兼ねる共通電極15はY方向に延在し、X方向に分割されて周期的に配置されており、検出電極40はX方向に延在し、Y方向に複数配置されている。共通電極(タッチパネル用走査電極)15がY方向に延在することにより、ドライバIC4の出力を高インピーダンス状態(Hi−z)とし、ドレイン線13に共通電極15を接続させることによりタッチパネル用走査電極−ドレイン線容量の影響を無視し、且つ、ドレイン線からも走査電極の駆動をアシストすることで走査電極への書き込みを高速化可能とする。
【0010】
表示装置100は赤(R)、緑(G)、青(B)の縦ストライプ形状の副画素を備え、RGBを1画素としている。
アレイ基板10において、ガラス基板11の上に図示しない画素トランジスタやゲート線12が形成される。ゲート線12はX方向に延在する。ゲート線12の上に層間絶縁膜を介してドレイン線13が配置される。ドレイン線13の上に平坦化膜14を介して共通電極15が配置される。共通電極15の上に絶縁層17を介して画素電極18が配される。共通電極15はドレイン線13と平行な方向(Y方向)に延在し、X方向に分割されて周期的に配置されており、ドレイン線13の上には共通電極15と接する形で補助配線16が配置されている。ただし、分割された共通電極15同士をショートしないようにするために、共通電極15の分割位置(分割領域)19には補助配線16は配置されていない。分割位置19は特定色の副画素(例えば、青色副画素)のドレイン上である。他の色の副画素(例えば、赤色副画素および緑色副画素)のドレイン線上には分割位置19はない。また、分割位置19ではない箇所でも、分割位置19のドレイン線13と同じ色であるドレイン線上の補助配線16も配置されていない。共通電極15および画素電極18はITO(Indium Tin Oxide)等の透光導体膜で形成され、ゲート線12、ドレイン線13および補助配線16はAl合金等の金属膜で形成されている。補助配線16は共通電極15の抵抗を低減するために設けられている。
対向基板20は、ブラックマトリクス(遮光層)22と、R、G、Bのカラーフィルタ(着色層)23と、を備える。カラーフィルタ23は、行方向(X方向)にR、G、B、R、Gの順に繰り返し配置されている。また、カラーフィルタ23の列方向(Y方向)に同色が配置されている。カラーフィルタ23は平面視で、X方向の長さがY方向の長さより短いストライプ形状(矩形状)をしている。
【0011】
共通電極15はタッチパネル用走査電極Txと兼用しているため、書込み期間とタッチ検出期間の調整が必要である。書込み期間とタッチ検出期間の関係について
図7および
図8を用いて説明する。
図7および
図8は書込み期間とタッチ検出期間を説明するための図である。
1垂直期間(1V PERIOD)または1フレームの表示期間が、ドレイン線の映像信号やゲート線の走査信号(SIG)を駆動する期間(書込み期間(PIX))と、タッチパネル走査電圧(V
TX)を駆動する期間(タッチ検出期間(TP))に分割され、交互に駆動される。これを分割Vブランク駆動という。1フレームの表示期間は、N個の書込み期間(PIX)とN個のタッチ検出期間(TP)を有する。1書込み期間(PIX)では、例えば(1280/N)ラインがスキャンされ、1タッチ検出期間(TP)では、(20/M)本の走査電極(共通電極)がスキャンされる。例えば、N=20、M=20の場合、1書込み期間(PIX)では64ラインがスキャンされ、1タッチ検出期間(TP)では1本の走査電極がスキャンされる。1本の走査電極には20〜40回のタッチパネル走査電圧(V
TX)が印加される。ここでMは自然数であり、Nよりも大きくても同じでも小さくてもよい。1垂直期間におけるタッチ検出回数を多く(たとえば4回)としたい場合はN=20、M=5とすれば、1垂直期間に4回のタッチ検出を全ての共通電極にて行うことが可能となり、検出精度が上がる。1垂直期間におけるタッチ検出回数を少なく(例えば、1垂直期間に1/2回、すなわち2垂直期間に1回と)したい場合はN=20、M=40とすれば、2垂直期間に1回のタッチ検出を全ての共通電極にて行うこととなり、タッチ検出における消費電力が低減される。このNやMの値はドライバIC4のレジスタ等の記憶回路に制御回路3から値が設定されることにより定められる。
【0012】
表示装置100におけるカラム反転駆動について
図9を用いて説明する。
図9はカラム反転駆動を説明するための図である。
図9の上図は奇数フレーム(ODD)、下図は偶数フレーム(EVEN)の極性を示している。
図9に示すように、カラム反転駆動とは、隣接するドレイン線の信号極性を反転させ、さらにフレーム毎(奇数フレーム/偶数フレーム)にその信号極性を反転させる駆動方法である。1フレームの間は1つのドレイン線の信号は同じ極性である。ここで、+はドレイン線の信号が正極性、−はドレイン線の信号が負極性であることを表している。Rは赤色副画素および赤色副画素に書き込むドレイン線、Gは緑色副画素および緑色副画素に書き込むドレイン線、Bは青色副画素および青色副画素に書き込むドレイン線を表している。以下、
図10から
図14において同じである。なお、書込み期間(PIX)と書込み期間(PIX)との間にタッチ検出期間(TP)がある。
図6に示すように、青色副画素のドレイン線上に共通電極15の分割領域19があるため、ドレイン線13からの電界漏れCTが発生する。すなわち、分離領域19がドレイン線13上に位置すると、ドレイン線13からの漏れ電界が共通電極15の分離領域19を通して画素電極18に影響を与える。カラム反転駆動では隣接するドレイン線の信号の極性はすべて異なるので、その影響は大きい。なお、青色副画素のドレイン線の信号極性をドット反転することにより影響を低減することができるが、消費電力が大きくなる。なお、混色の観点から青色副画素のドレイン線上に共通電極15の分割領域19を配置するのが好ましいが、これに限定されるものではない。
【0013】
次に、実施例に係る駆動方法の概要について
図10を用いて説明する。
図10は実施例に係る駆動方法を説明するための図である。
図10の上図は奇数フレーム(ODD)、
図10の下図は偶数フレーム(EVEN)の極性を示している。
実施例に係る駆動方法では、赤色副画素のドレイ線の信号極性および緑色副画素のドレイン線の信号極性はカラム反転、青色副画素のドレイン線の信号はタッチ検出期間(TP)ごとに極性を反転する。以下、ドレイン線の信号はタッチ検出期間(TP)ごとに極性を反転することをTBRという。1フレームは書込み期間(PIX)とタッチ検出期間(TP)が交互にあるので、書込み期間ごとに青色副画素のドレイン線の信号極性を反転する。奇数フレームと偶数フレームで極性は反転する。ここで、1フレームの周波数を60Hzとし、タッチパネル用走査電極の駆動周波数を60Hz(以下、60Hz駆動という。)とする。すなわち、1フレームに1回タッチパネル用走査電極が駆動される。例えば、タッチパネル用走査電極が20本あると1フレームに20本の走査電極が駆動される。タッチパネル用走査電極の駆動周波数を120Hz(以下、120Hz駆動という。)にすると、1フレームに2回タッチパネル用走査電極が駆動され、1フレームに40本のタッチパネル用走査電極が駆動される。また、120Hz駆動のときの書込み期間(PIX)の長さ(T
P120)は60Hz駆動のときの書込み期間(PIX)の長さ(T
P60)の1/2となり、1書き込み期間に駆動されるゲート線数も1/2になる。なお、120Hz駆動のときのタッチ検出期間(TP)の長さ(T
T120)と60Hz駆動のときのタッチ検出期間(TP)の長さ(T
T60)は同じとする。
【0014】
<比較例1>
本開示に先立って検討した技術(比較例1)について
図11を用いて説明する。
図11は比較例1に係る表示装置の駆動方法を説明するための図である。
ACチャージャノイズを避けるため、60Hz駆動と120Hz駆動を切り替えてタッチ検出を行う。書込み期間(PIX)ごとに青色副画素のドレイン線の信号極性を反転すると、
図11に示すように、120Hz駆動のUNIT1、UNIT2、UNIT5では、60Hz駆動と青色副画素のドレイン線の信号極性が異なる箇所が存在し、ブロックむらとして視認される。UNITは1つの書込み期間(PIX)に対応し、UNIT0は1フレームの最初の書込み期間(PIX)で、UNIT1は次の書込み期間(PIX)である。その後、UNIT2、UNIT3、UNIT4、UNIT5、・・・と書込み期間(PIX)が続く。
【0015】
次に、実施例に係る表示装置の駆動方法について
図12から
図13Bを用いて説明する。
図12は実施例に係る表示装置の駆動方法を説明するための図である。
図13Aは実施例に係る表示装置の駆動方法のフレーム間の関係を説明するための図である。
図13Bは実施例に係る表示装置の駆動方法のフレーム間の関係を説明するための図である。
実施例に係る表示装置では、ドライバIC4の記憶回路に設定することにより、いくつのUNITごとに青色副画素のドレイン線の信号極性を反転するかをフレキシブルに変えるようにする。例えば、
図12に示すように、60Hz駆動のとき1UNITごとに青色副画素のドレイン線の信号極性を反転させ、120Hz駆動のとき2UNITごとに青色副画素のドレイン線の信号極性を反転させる。言い換えると、60Hz駆動のときタッチ検出期間(TP)ごとにTBRになるが、120Hz駆動のとき2回に1回のタッチ検出期間(TP)にTBRになる。言い換えると、走査電極が1フレームの周期および0.5フレームの周期で駆動することができるようにされる場合は次のようにする。走査電極を1フレームの周期で駆動するときは、1書込み期間ごとに青色副画素のドレイン線の信号極性を反転させ、走査電極を0.5フレームの周期で駆動するときは、2書込み期間ごとに青色副画素のドレイン線の信号極性を反転させる。
走査電極がm(Hz)およびk×m(Hz)で駆動することができるようにされる場合は次のようにする。ここで、kは自然数とする。走査電極がm(Hz)で駆動するときは、1書込み期間ごとに青色副画素のドレイン線の信号極性を反転駆させ、走査電極がk×m(Hz)で駆動するときは、k書込み期間ごとに青色副画素のドレイン線の信号極性を反転させる。
図13Aに示すように、Nフレーム、N+1フレームを60Hz駆動し、
図13Bに示すように、N+1フレームとN+2フレームとの間(FS)で駆動周波数を切替えてN+2フレーム、N+3フレームを120Hz駆動する。Nフレームは
図12の左側の60Hz駆動と同じで、N+1フレームは極性が反転している。N+2フレームは
図12の右側の120Hz駆動と同じで、N+3フレームは極性が反転している。
これにより、120Hz駆動と60Hz駆動との青色副画素のドレイン線の信号極性がすべて同じになるので、比較例1のようなブロックむらとして視認されることがなくなる。
【0016】
<変形例1>
実施例に係る表示装置の駆動方法の変形例(変形例1)について
図14を用いて説明する。
図14は変形例1に係る表示装置の駆動方法を説明するための図である。
変形例1に係る表示装置の駆動方法は、
図14に示すように、60Hz駆動のとき0.5UNITごとに青色副画素のドレイン線の信号極性を反転させ、120Hz駆動のとき1UNITごとに青色副画素のドレイン線の信号極性を反転させる。言い換えると、走査電極が1フレームの周期および0.5フレームの周期で駆動することができるようにされる場合は次のようにする。走査電極を1フレームの周期で駆動するときは、0.5書込み期間ごとに青色副画素のドレイン線の信号極性を反転させ、走査電極を0.5フレームの周期で駆動するときは、1書込み期間ごとに青色副画素のドレイン線の信号極性を反転させる。
走査電極がm(Hz)およびk×m(Hz)で駆動することができるようにされる場合は次のようにする。ここで、kは自然数とする。走査電極がm(Hz)で駆動するときは、(1/k)書込み期間ごとに青色副画素のドレイン線の信号極性を反転駆させ、走査電極がk×m(Hz)で駆動するときは、1書込み期間ごとに青色副画素のドレイン線の信号極性を反転させる。
これによっても、120Hz駆動と60Hz駆動との青色副画素のドレイン線の信号極性がすべて同じになるので、比較例1のようなブロックむらとして視認されることがなくなる。
【0017】
実施例に係る表示装置の駆動方法および変形例1に係る表示装置の駆動方法はドライバIC(駆動回路)のレジスタやメモリ等の記憶回路に制御回路3から値を設定することによって行われ、青色副画素のドレイン線の信号極性を反転する周期が決定される。実施例に係る表示装置の駆動方法および変形例1に係る表示装置の駆動方法により青色副画素のドレイン線からの電界漏れの影響を低減することができる。共通電極(タッチパネルの走査電極)をY方向に延在することができるので、ドライバIC4の出力を高インピーダンス状態(Hi−z)とし、ドレイン線13に共通電極15を接続させることによりタッチパネル用走査電極−ドレイン線容量の影響を無視し、かつ、ドレイン線からも走査電極の駆動をアシストすることで走査電極への書き込みを高速化可能とする。表示パネルの画面を大きくする場合、タッチパネルの走査電極本数を増加させる必要があるが、縦長の表示パネルの場合、タッチパネルの走査電極がX方向に延在するときよりY方向に延在するときの方がタッチパネルの走査電極本数の増加を抑えることができる。1本当たりのタッチパネルの走査電極の走査期間を長くすることができるので、タッチ検出精度を高くすることができる。
青色副画素のドレイン線の信号極性を1フレームよりも短い周期で反転駆動することを説明したが、これに限定されるものではない。例えば、赤色副画素のドレイン線上に共通電極15の分割領域19があるときは、赤色副画素のドレイン線の信号極性を1フレームよりも短い周期で反転駆動し、緑色副画素のドレイン線上に共通電極15の分割領域19があるときは、緑色副画素のドレイン線の信号極性を1フレームよりも短い周期で反転駆動するようにすればよい。
【0018】
<ゲート線双方向スキャン>
ゲート線双方向スキャンについて
図15から
図17を用いて説明する。
図15は実施例に係る表示装置の順方向スキャンを説明するための図である。
図16は比較例2に係る表示装置の逆方向スキャンを説明するための図である。
図17は実施例に係る表示装置の逆方向スキャンを説明するための図である。
ゲート線は画面の上から下に順次駆動する順方向スキャン(FORWARD SCAN)と、下から上に順次駆動する逆方向スキャン(REVERSE SCAN)とがある。
例えば、ライン(ゲート線)数が2560本、タッチパネル用走査電極数が106本、あるとする。最初の書込み期間(UNIT0)にゲート線を24本駆動し、次にタッチパネル用走査電極を1本駆動する。その後、UNIT1からUNIT105に書込み期間ごとにゲート線を24本駆動し、105回のタッチ検出期間にタッチパネル用走査電極を1本ずつ駆動する。ゲート線を2544本駆動し、タッチパネル用走査電極を106本駆動した後、ゲート線が16本駆動される。UNIT0からUNIT105に駆動するゲート線数と、INVALIDに駆動するゲート線数が異なる。順方向スキャン時の駆動は
図15に示すようになる。順方向スキャンから逆方向スキャンに切り替わる(フレームが切り替わる)ときに、極性を反転させると、
図16に示すように駆動される。順方向スキャンのINVALIDのライン数(16本)と逆方向スキャンのUNIT0のライン線数(24本)が異なるので、青副画素のドレイン線の信号極性が反転しないラインが存在し、横筋として視認される。
上下反転では逆方向スキャン時のUNIT0のライン数を任意に決められるようにする。例えば、
図17に示すように、逆方向スキャン時のUNIT0のライン数を16本にすることにより、上下反転におけるライン数のずれを解消させ、上下反転時に全ラインの青副画素のドレイン線の信号極性が反転することができるので、横筋とはならない。
逆方向スキャン時のUNIT0のライン数はドライバIC(駆動回路)のレジスタやメモリ等の記憶回路に値を設定することによって決定される。
【0019】
<信号線選択回路>
信号線選択回路A13の構成例について
図18から
図20を用いて説明する。
図18は実施例に係る表示装置の信号線選択回路(極性切替前)を説明するためのブロック図である。
図19は実施例に係る表示装置の信号線選択回路(極性切替後)を説明するためのブロック図である。
図20は実施例に係る表示装置の信号線選択回路を説明するためのタイミング図である。
図18はゲート線Gnを駆動しているとき、
図19はゲート線Gn+1、Gn+2を駆動しているときの例を示している。ここで、+はドレイン線の信号が正極性、−はドレイン線の信号が負極性であることを表している。R1、R2、R3は赤色副画素および赤色副画素に書き込むドレイン線、G1、G2、G3は緑色副画素および緑色副画素に書き込むドレイン線、B1、B2、B3は青色副画素および青色副画素に書き込むドレイン線を表している。以下、
図19、
図21、
図22において同じである。
ドライバIC4に正極性用アンプAMP1と負極性用アンプAMP2、正極性用アンプAMP3と負極性用アンプAMP4、正極性用アンプAMP5と負極性用アンプAMP6、が並んで構成される。信号線選択回路A13は1水平期間を2つに分ける分配スイッチSEL1、SEL2と、正負切替スイッチSW1、SW2、SW3、SW4、SW5、SW6とから構成される。分配スイッチSEL1、SEL2はそれぞれ第1制御信号(CS1)、第2制御信号(CS2)によって、ON/OFFが制御される。第1制御信号(CS1)および第2制御信号(CS2)がそれぞれHighレベルのとき、分配スイッチSEL1、SEL2はそれぞれONする。第1制御信号(CS1)および第2制御信号(CS2)がそれぞれLowレベルのとき、分配スイッチSEL1、SEL2はそれぞれOFFする。第1制御信号(CS1)および第2制御信号(CS2)はドライバIC4から出力され、正負切替スイッチSW1、SW2、SW3、SW4、SW5、SW6の制御信号もドライバIC4から出力される。なお、ドライバIC4と信号線選択回路A13を併せて駆動回路ということもある。
ゲート線Gnは正負の極性のドレイン線(副画素)が交互に並び、ゲート線Gn+1は左から+、−、−、−、+、+、+、−、−、−、+、+と並ぶためには、まず、RとGはゲート線Gnとゲート線Gn+1とで極性が変わらないので、ドレイン線R1、ドレイン線G1を正極性用アンプAMP1、負極性用アンプAMP2に接続し、ドレイン線R2、ドレイン線G2を正極性用アンプAMP5、負極性用アンプAMP6に接続する。
図18および
図19に示すように、ゲート線Gnとゲート線Gn+1とで正負切替スイッチSW1、SW2、SW5、SW6の接続を切り替えない。
Bはゲート線Gnとゲート線Gn+1とで極性が反転するので、
図18に示すように、ゲート線Gnではドレイン線B1とドレイン線B3を正極性用アンプAMP3に接続し、ドレイン線B2とドレイン線B4を負極性用アンプAMP4に接続する。
図19に示すように、正負切替SW3、SW4を切り替えて、ゲート線Gn+1では、ドレイン線B2とドレイン線B4を正極性用アンプAMP3に接続し、ドレイン線B1とドレイン線B3を負極性用アンプAMP4に接続する。
なお、フレームごとに反転駆動するために極性を反転させる場合は、全ての正負切替スイッチSW1、SW2、SW3、SW、SW5、SW6を用いて正極性用アンプAMP1、AMP3、AMP5と負極性用アンプAMP2、AMP4、AMP6の接続を切り替える。
【0020】
<変形例2>
分配スイッチSEL1、SEL2の順で書込みを行う場合、分配スイッチSEL1で書込んだドレイン線の信号電位が、分配スイッチSEL2で書込んだ際にカップリングにより変動する。ドレイン線B2とドレイン線B4では分配スイッチSEL1、SEL2で隣のドレイン線R3、図示していないドレイン線R5が逆極性に入れ替わるためブロック単位でムラが発生する。
そこで、分配スイッチSEL1、SEL2でドレイン線B2とドレイン線B4の隣が逆極性とならない構成(信号線選択回路A13の変形例(変形例2))について
図21から
図23を用いて説明する。
図21は変形例2に係る表示装置の信号線選択回路(極性切替前)を説明するためのブロック図である。
図22は変形例2に係る表示装置の信号選択回路(極性切替後)を説明するためのブロック図である。
図23は変形例2に係る表示装置の信号選択回路を説明するためのタイミング図である。
図21はゲート線Gnを駆動しているとき、
図22はゲート線Gn+1、Gn+2を駆動しているときの例を示している。
ドライバIC4に正極性用アンプAMP1と負極性用アンプAMP2、正極性用アンプAMP3と負極性用アンプAMP4、正極性用アンプAMP5と負極性用アンプAMP6、が並んで構成される。信号線選択回路A13Aは1水平期間を2つに分ける分配スイッチSEL1、SEL2と、正負切替スイッチSW1、SW2、SW3、SW4、SW5、SW6とから構成される。分配スイッチSEL1、SEL2はそれぞれ第1制御信号(CS1)、第2制御信号(CS2)によって、ON/OFFが制御される。第1制御信号(CS1)および第2制御信号(CS2)がそれぞれHighレベルのとき、分配スイッチSEL1、SEL2はそれぞれONする。第1制御信号(CS1)および第2制御信号(CS2)がそれぞれLowレベルのとき、分配スイッチSEL1、SEL2はそれぞれOFFする。なお、ドライバIC4と信号線選択回路A13Aを併せて駆動回路ということもある。
図21に示すように、分配スイッチSEL1で負極性用アンプAMP4とドレイン線B4を接続し、分配スイッチSEL2で負極性用アンプAMP4とドレイン線B2を接続し、分配スイッチSEL1で正極性用アンプAMP5とドレイン線G4を接続し、分配スイッチSEL2で正極性用アンプAMP5とドレイン線G2を接続している。分配スイッチSEL1で図示していない正極性用アンプAMP7とドレイン線R5を接続し、分配スイッチSEL2で正極性用アンプAMP1とドレイン線R3を接続している。分配スイッチSEL1でドレイン線B4とドレイン線G4とドレイン線R5に信号が供給され、分配スイッチSEL2でドレイン線B2とドレイン線G2とドレイン線R3に信号が供給されるため、分配スイッチSEL1、SEL2でドレイン線B2とドレイン線B4の隣の信号は変化しない。
図22に示すように、分配スイッチSEL1で正極性用アンプAMP3とドレイン線B4を接続し、分配スイッチSEL2で正極性用アンプAMP3とドレイン線B2を接続し、分配スイッチSEL1で正極性用アンプAMP5とドレイン線G4を接続し、分配スイッチSEL2で正極性用アンプAMP5とドレイン線G2を接続している。分配スイッチSEL1で図示していない正極性用アンプAMP7とドレイン線R5を接続し、分配スイッチSEL2で正極性用アンプAMP1とドレイン線R3を接続している。分配スイッチSEL1でドレイン線B4とドレイン線G4とドレイン線R5に信号が供給され、分配スイッチSEL2でドレイン線B2とドレイン線G2とドレイン線R3に信号が供給されるため、分配スイッチSEL1、SEL2でドレイン線B2とドレイン線B4の隣の信号は変化しない。
なお、フレームごとに反転駆動するために極性を反転させる場合は、全ての正負切替スイッチSW1、SW2、SW3、SW、SW5、SW6を用いて正極性用アンプAMP1、AMP3、AMP5と負極性用アンプAMP2、AMP4、AMP6の接続を切り替える。