特許第6383590号(P6383590)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6383590
(24)【登録日】2018年8月10日
(45)【発行日】2018年8月29日
(54)【発明の名称】光受信装置
(51)【国際特許分類】
   G02B 6/12 20060101AFI20180820BHJP
【FI】
   G02B6/12 331
   G02B6/12 311
【請求項の数】4
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-140063(P2014-140063)
(22)【出願日】2014年7月7日
(65)【公開番号】特開2016-18048(P2016-18048A)
(43)【公開日】2016年2月1日
【審査請求日】2017年4月4日
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成25年度、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構、「超低消費電力型光エレクトロニクス実装システム技術開発」委託研究、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
(73)【特許権者】
【識別番号】000005223
【氏名又は名称】富士通株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】513065077
【氏名又は名称】技術研究組合光電子融合基盤技術研究所
(74)【代理人】
【識別番号】100090273
【弁理士】
【氏名又は名称】國分 孝悦
(72)【発明者】
【氏名】鄭 錫煥
【審査官】 佐藤 洋允
(56)【参考文献】
【文献】 独国特許発明第10147053(DE,C2)
【文献】 米国特許第06538787(US,B1)
【文献】 特開平05−323243(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2005/0088738(US,A1)
【文献】 特開平09−281537(JP,A)
【文献】 国際公開第01/009669(WO,A1)
【文献】 特開2013−186358(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B6/12−6/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力端より入力した光を偏波面に応じて第1の信号と第2の信号とに分離する偏波分離素子と、
前記偏波分離素子から出力された前記第2の信号の偏波面を90度回転させる偏波回転素子と、
前記偏波分離素子から出力された前記第1の信号と前記偏波回転素子から出力された前記第2の信号とを合波して、互いに等しい振幅で第3の信号と第4の信号とに分岐する第1の光カプラと、
前記第3の信号の位相を制御する位相制御部と、
前記位相制御部から出力された第3の信号と前記第1の光カプラから出力された前記第4の信号とを合波して、互いに等しい振幅で第5の信号と第6の信号とに分岐する第2の光カプラと、
を有する光素子と、
前記第6の信号を複数の波長信号に分波する遅延干渉型合分波器と、
前記複数の波長信号を受光する受光部と、
を有することを特徴とする光受信装置
【請求項2】
前記位相制御部は、前記入力端より入力した光の偏波状態に応じて前記第3の信号の位相を制御することを特徴とする請求項1に記載の光受信装置
【請求項3】
前記第5の信号の強度を検出するフォトダイオードを有し、
前記位相制御部は、前記フォトダイオードにより検出された強度に応じて前記第3の信号の位相を制御することを特徴とする請求項1に記載の光受信装置
【請求項4】
前記位相制御部は、前記フォトダイオードにより検出される強度が閾値以下になるように前記第3の信号の位相を制御することを特徴とする請求項3に記載の光受信装置
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光受信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
光通信及び光インターコネクトに波長合分波素子等の光素子が用いられる。そして、近年、大容量インターコネクトに向けた有望な技術として、モード断面積が数百μm角のSi細線導波路に光信号を伝送させ、波長多重(WDM:wavelength division multiplexing)により、処理容量を向上させることが検討されている。通常、光信号の伝送路では偏光状態が一定に保たれないため、光受信部にてWDM光信号を分波する際にSi細線導波路の構造的な異方性による偏光成分間の特性ばらつきが応用上、深刻な問題となる。そして、Si細線導波路の構造的な異方性による影響の抑制を図ったWDM偏波ダイバシティ構成のMRR(micro-ring resonator)型光波長フィルタが提案されている。
【0003】
しかしながら、上記の従来のMRR型光波長フィルタには、適用できる範囲が極めて限定的であるという問題点がある。例えば、低損失性及び広透過帯域幅の点で優れている遅延干渉計(DMZI:delayed Mach-Zehnder interferometer)を多段に接続した波長合分波器に適用することができない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−244326号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、入力光の偏波状態の影響を抑制することができる適用範囲が広い光素子及び光受信装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
光受信装置の一態様には、入力端より入力した光を偏波面に応じて第1の信号と第2の信号とに分離する偏波分離素子と、前記偏波分離素子から出力された前記第2の信号の偏波面を90度回転させる偏波回転素子と、前記偏波分離素子から出力された前記第1の信号と前記偏波回転素子から出力された前記第2の信号とを合波して、互いに等しい振幅で第3の信号と第4の信号とに分岐する第1の光カプラと、前記第3の信号の位相を制御する位相制御部と、前記位相制御部から出力された第3の信号と前記第1の光カプラから出力された前記第4の信号とを合波して、互いに等しい振幅で第5の信号と第6の信号とに分岐する第2の光カプラと、を有する光素子と、前記第6の信号を複数の波長信号に分波する遅延干渉型合分波器と、前記複数の波長信号を受光する受光部と、が含まれる。
【発明の効果】
【0008】
上記の光素子等によれば、適切な偏波分離素子、偏波回転素子及び位相制御部等が含まれるため、入力光の偏波状態の影響を抑制することができ、広く適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】参考例に係る合分波器の構成を示す図である。
図2】第1の実施形態に係る光素子の構成を示す図である。
図3】第1の実施形態に係る光素子の動作を示す図である。
図4】導波路の断面構造を示す図である。
図5】位相制御部の断面構造を示す図である。
図6】第2の実施形態に係る光素子の構成を示す図である。
図7】フォトダイオードの断面構造を示す図である。
図8】第3の実施形態に係る光受信装置の構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(参考例)
本願発明者は、MRR型光波長フィルタを参考にしつつ、DMZI型素子に適用可能な合分波器を見出した。図1は、参考例に係る合分波器の構成を示す図である。
【0011】
この参考例には、図1に示すように、WDM光信号の偏光成分をTE(transverse electric)信号(TEモードの光)とTM(transverse magnetic)信号(TMモードの光)に分離する偏波スプリッタ(PBS:polarization splitter)501、及びTM信号をTE信号(TE*信号)に変換する偏波ローテータ(PR:polarization rotator)504が設けられている。TE信号を4分波するDMZI型のデマルチプレクサ511及びTE*信号を4分波するDMZI型のデマルチプレクサ512が設けられている。デマルチプレクサ511は導波路502により偏波スプリッタ501に接続されており、デマルチプレクサ512は導波路503により偏波ローテータ504を介して偏波スプリッタ501に接続されている。検出波長が相違する4つのフォトダイオード521〜524を含む受光部520が設けられており、フォトダイオード521〜524の各々に、デマルチプレクサ511からの波長信号及びデマルチプレクサ512からの波長信号が入力される。
【0012】
この参考例はDMZI型素子に適用可能である。しかしながら、DMZI型素子の入力ポートは1つなので、TE信号を処理するデマルチプレクサ511及びTE*信号を処理するデマルチプレクサ512が必要であり、従来のMRR型光波長フィルタと比較すると必然的に素子全体のサイズが大きい。また、従来のMRR型光波長フィルタに設けられている2つの合分波素子と比べると、デマルチプレクサ511及びデマルチプレクサ512間で素子特性を揃えることは容易でない。更に、デマルチプレクサ511及びデマルチプレクサ512からの信号のフォトダイオード521〜524への入力に波長信号の合波が必要なため、両偏光信号間のスキュー調整も必要不可欠である。従って、安定した動作の実現には煩雑な調整が必要である。
【0013】
本願発明者は、更に鋭意検討を重ねた結果、下記の諸態様に想到した。以下、実施形態について添付の図面を参照しながら具体的に説明する。
【0014】
(第1の実施形態)
先ず、第1の実施形態について説明する。図2は、第1の実施形態に係る光素子の構成を示す図である。
【0015】
第1の実施形態に係る光素子100には、図2に示すように、入力端より入力した光(入力光)を偏波面に応じてTE信号とTM信号とに分離する偏波スプリッタ101が含まれている。光素子100には、偏波スプリッタ101から出力されたTM信号の偏波面を90度回転させてTE*信号とする偏波ローテータ104が含まれている。光素子100には、偏波スプリッタ101から出力されたTE信号と偏波ローテータ104から出力されたTE*信号とを合波する光カプラ105が含まれている。光カプラ105の入力側は導波路102及び導波路103により偏波スプリッタ101に接続されており、導波路103に偏波ローテータ104が設けられている。導波路102をTE信号が伝搬し、導波路103をTM信号及びTE*信号が伝搬する。光カプラ105の出力側に導波路107及び導波路108が接続されている。例えば、導波路107の光路長は導波路108の光路長と等しい。光カプラ105は、入力してきたTE信号及びTE*信号を互いに等しい振幅で導波路107及び導波路108に分岐して出力する。導波路107及び導波路108は光カプラ106の入力側に接続されており、導波路107に位相制御部109が設けられている。光カプラ106は、導波路107を伝搬して位相制御部109から出力された信号と導波路108を伝搬してきた信号とを合波して、互いに等しい振幅で2つの信号に分岐する。光カプラ106の出力信号は出力ポート111及び出力ポート112から外部に出力される。光カプラ105及び光カプラ106は、例えば3dBの光カプラである。位相制御部109には、例えばマイクロヒータが含まれている。導波路102を伝搬する信号が第1の信号の一例であり、導波路103を伝搬する信号が第2の信号の一例であり、導波路107を伝搬する信号が第3の信号の一例であり、導波路108を伝搬する信号が第4の信号の一例である。また、出力ポート112に出力される信号が第5の信号の一例であり、出力ポート111に出力される信号が第6の信号の一例であり、光カプラ105が第1の光カプラの一例であり、光カプラ106が第2の光カプラの一例である。
【0016】
この光素子100では、光カプラ105に入力してくるTE信号及びTE*信号の間の強度比は、入力光の偏光成分(TE信号及びTM信号)の割合に依存する。光カプラ105から導波路107及び導波路108に出力される信号の振幅は互いに等しいが、そのまま光カプラ106に入力されると、出力ポート111から出力される信号及び出力ポート112から出力される信号の強度が安定しない。そこで、本実施形態では、位相制御部109が導波路107を伝搬する信号の位相を、導波路108を伝搬する信号(第4の信号)と同位相又は逆位相となるように制御する。例えば、入力光中でTM信号の割合がTE信号の割合よりも高い場合には、図3(a)に示すように、入力光に対するTM信号の割合(偏波消光比(Polarization Ratio))に応じて、−1πラジアン〜−0.5πラジアンの位相変化を、導波路107を伝搬する信号に付与する。ここで、負の偏波消光比はTMモードの割合が高いことを意味し、正の偏波消光比はTEモードの割合が高いことを意味する。尚、TE信号の割合が増大するにつれて、−0.5πラジアン〜0πラジアンの位相変化を、導波路107を伝搬する信号に付与すればよい。この結果、図3(b)に示すように、過剰損失を抑制して安定した信号を出力ポート111から出力させることができる。この場合、位相変化の量は、例えば位相制御部109に設けられたヒータの温度により調整される。
【0017】
このように、光素子100によれば、入力光の偏波状態の影響を受けることなく、安定した出力状態を得ることができ、また、DMZI型素子等の種々の波長合分波器に適用することが可能である。更に、参考例では、2つのデマルチプレクサが設けられているために、素子特性を揃える必要があり、スキュー調整も必要であるのに対し、光素子100では、これらの煩雑な調整は必要とされない。
【0018】
導波路102、導波路103、導波路107及び導波路108には、例えば図4(a)に示す断面構造のSi細線導波路が用いられる。図4(a)に示すチャネル構造では、Si基板11上に、Si酸化物の埋め込み酸化層12、Si層13及びSi酸化層14が設けられている。Si層13の厚さは220nmであり、幅は450nmである。このようなチャネル構造は、例えば、次のようにして形成することができる。先ず、Si基板、Si酸化物の層及びSi層を備えたSOI基板を準備する。次いで、光露光又は電子ビーム露光等によって導波路又は光カプラを構成する部分を覆うフォトマスクを形成する。その後、フォトマスクを用いてSi層のドライエッチングを行うことにより、所定のパターン形状のSi層13を形成する。ドライエッチングとしては、例えば反応性イオンエッチングを行う。続いて、Si酸化層14を蒸着法等により形成する。このようにして、Si基板11、埋め込み酸化層12、Si層13及びSi酸化層14を備えたチャネル構造が得られる。なお、図4(b)に示すようなリブ導波路構造を採用してもよい。この場合、Si層13に代えて、50nm程度のスラブ高を有するSi層15が用いられる。
【0019】
位相制御部109には、例えば図5に示す断面構造のマイクロヒータを備えたSi細線導波路が用いられる。この構造では、Si酸化層14中に抵抗体としてTi層21が形成され、このTi層21にAl層22が電極として接続されている。Ti層21は、当該Ti層21で発生した熱がSi層13に届く位置に、Si層13から絶縁されるようにして形成されている。
【0020】
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。図6は、第2の実施形態に係る光素子の構成を示す図である。
【0021】
第2の実施形態では、図6に示すように、出力ポート112にフォトダイオード113が接続されており、フォトダイオード113の出力が位相制御部109に入力される。位相制御部109は、フォトダイオード113に流れる電流量が任意の閾値以下になるように、好ましくは最小値となるように、導波路107を伝搬する信号に位相変化を付与する。この位相変化の量は、図3(a)に示すものと実質的に一致する。他の構成は第1の実施形態と同様である。
【0022】
第2の実施形態に係る光素子200によっても、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。更に、位相制御を容易に行うことができる。
【0023】
フォトダイオード113には、例えば図7に示す断面構造のpinダイオードが用いられる。この構造では、図(b)に示すリブ導波路構造のリブ領域にp+領域31が形成され、Si層15のコア領域上にGe層33が形成され、Ge層33の表面にn+領域34が形成されている。また、Si酸化層14中に、p+領域31に接触するAl層32及びn+領域34に接触するAl層35が電極として形成されている。例えば、p+領域31はリブ領域へのp型不純物のイオン注入により形成することができ、Ge層33はコア領域上への結晶成長により形成することができ、n+領域34はGe層33へのn型不純物のイオン注入により形成することができる。
【0024】
なお、図3(b)からわかるように、偏波消光比が10dB程度以下であれば、位相制御部109による位相制御を省略したとしても、過剰損失は1dB以下に抑制することができる。
【0025】
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態について説明する。第3の実施形態は、光受信装置の一例である。図8は、第3の実施形態に係る光受信装置の構成を示す図である。
【0026】
第3の実施形態に係る光受信装置300には、図8に示すように、第2の実施形態に係る光素子200、デマルチプレクサ201及び受光部210が含まれている。デマルチプレクサ201が光素子200の出力ポート111に接続され、受光部210に4つのフォトダイオード211〜214が含まれ、これらがデマルチプレクサ201の4つの出力ポートに接続されている。フォトダイオード211〜214の断面構造は、例えば図7に示すフォトダイオード113のそれと同様であり、フォトダイオード113及びフォトダイオード211〜214は、例えば一つのフォトダイオードアレイに含まれている。デマルチプレクサ201は遅延干渉型合分波器の一例である。
【0027】
この光受信装置300では、光素子200から安定して出力されたTEモードのWDM光信号がデマルチプレクサ201に入力され、デマルチプレクサ201により分波される。そして、デマルチプレクサ201から出力された4波長の光信号が受光部210により検波される。このため、波長合分波器の動作方式の影響を受けることなく、任意の入力偏波状態で入射するWDM信号を分波し、これらを受信することができる。参考例では、デマルチプレクサ511とデマルチプレクサ512とを並列して配置する必要があるのに対し、本実施形態には、デマルチプレクサ201が設けられているだけである。このため、参考例では、フォトダイオード521〜524への入力の前に合波が必要であるのに対し、本実施形態では、そのような合波は必要ではない。このため、参考例と比較すると、小型化が可能であり、高い受信効率を得ることができる。
【0028】
出力ポート111に、MRR型合分波器、アレイ導波路格子型合分波器又はEchelle回折格子型合分波器が接続されてもよい。また、出力ポート111に、リング共振器アレイ、アレイ導波路格子又はEchelle回折格子が接続されてもよい。
【0029】
以下、本発明の諸態様を付記としてまとめて記載する。
【0030】
(付記1)
入力端より入力した光を偏波面に応じて第1の信号と第2の信号とに分離する偏波分離素子と、
前記偏波分離素子から出力された前記第2の信号の偏波面を90度回転させる偏波回転素子と、
前記偏波分離素子から出力された前記第1の信号と前記偏波回転素子から出力された前記第2の信号とを合波して、互いに等しい振幅で第3の信号と第4の信号とに分岐する第1の光カプラと、
前記第3の信号の位相を制御する位相制御部と、
前記位相制御部から出力された第3の信号と前記第1の光カプラから出力された前記第4の信号とを合波して、互いに等しい振幅で第5の信号と第6の信号とに分岐する第2の光カプラと、
を有することを特徴とする光素子。
【0031】
(付記2)
前記位相制御部は、前記入力端より入力した光の偏波状態に応じて前記第3の信号の位相を制御することを特徴とする付記1に記載の光素子。
【0032】
(付記3)
前記第5の信号の強度を検出するフォトダイオードを有し、
前記位相制御部は、前記フォトダイオードにより検出された強度に応じて前記第3の信号の位相を制御することを特徴とする付記1に記載の光素子。
【0033】
(付記4)
前記位相制御部は、前記フォトダイオードにより検出される強度が閾値以下になるように前記第3の信号の位相を制御することを特徴とする付記3に記載の光素子。
【0034】
(付記5)
前記第6の信号が入力される合分波器、リング共振器アレイ、アレイ導波路格子又はEchelle回折格子を有することを特徴とする付記1乃至4のいずれか1項に記載の光素子。
【0035】
(付記6)
付記1乃至4のいずれか1項に記載の光素子と、
前記第6の信号を複数の波長信号に分波する遅延干渉型合分波器と、
前記複数の波長信号を受光する受光部と、
を有することを特徴とする光受信装置。
【0036】
(付記7)
付記3又は4に記載の光素子と、
前記第6の信号を複数の波長信号に分波する遅延干渉型合分波器と、
前記複数の波長信号を受光する複数の受光用フォトダイオードと、
を有し、
前記第5の信号の強度を検出するフォトダイオードと前記複数の受光用フォトダイオードとがフォトダイオードアレイに含まれていることを特徴とする光受信装置。
【符号の説明】
【0037】
100、200:光素子
101:偏波スプリッタ
104:偏波ローテータ
105、106:光カプラ
109:位相制御部
113:フォトダイオード
300:光受信装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8