(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
更に、前記酸素投入流量をリアルタイム動作状態に基づいて、かつリアルタイム動作状態の関数として与えるように動作可能な酸素投入流量データベースを備える、請求項1に記載のシステム。
【発明の概要】
【0003】
パルス状酸素発生システム、及び酸素をユーザに供給する方法が開示される。メータリングバルブに接続される酸素マスクをユーザに提供する。酸素投入流量を、リアルタイム動作状態に基づいて、かつリアルタイム動作状態の関数として決定する。メータリングバルブタイミングを前記酸素投入流量に基づいて算出してパルス供給時間を取得する。次に、前記ユーザが前記酸素マスクで呼吸しているのを検出すると、圧力及び時間が調整された前記酸素投入流量のパルス状酸素流を前記酸素マスクに前記パルス供給時間に亘って供給する。
【0004】
パルス状酸素発生システムは、既存のシステムよりも全体的に軽量、小型、そして安全である。パルス状酸素発生システムは、航空機に減圧状態が生じると、乗客に必要な量の酸素を生成して、これらの乗客を低酸素状態から、化学的酸素発生システムに通常見られる化学物質または熱を利用することなく保護する。これにより、パルス状酸素発生システムは、作動中に起こり得る可燃性化学物質の問題、及び熱が発生する問題を無くすことにより、ほぼ最適なシステムを実現する。更に、パルス状酸素発生システムのパッケージングは、化学的酸素発生システムと同様のサイズで行なうことができるので、パルス状酸素発生システムを、航空機に取り付ける場合、化学的酸素発生システムに直ちに取って代われるように設置することができる。パルス状酸素発生システムは、化学的酸素発生システムよりも多量の酸素を長い低酸素状態保護期間に亘って供給することもできることにより、パルス状酸素発生システムを、多くの低酸素状態において有利にしている。
【0005】
1つの実施形態では、パルス状補給酸素をユーザに供給する方法において、メータリングバルブに接続される酸素マスクをユーザに提供する。次に、前記方法では、酸素投入流量を、リアルタイム動作状態に基づいて、かつリアルタイム動作状態の関数として決定する。前記方法では更に、メータリングバルブタイミングを前記酸素投入流量に基づいて算出してパルス供給時間を取得する。次に、前記方法では、前記ユーザが前記酸素マスクで呼吸しているのを検出すると、圧力及び時間が調整された前記酸素投入流量のパルス状酸素流を前記酸素マスクに前記パルス供給時間に亘って供給する。
【0006】
別の実施形態では、パルス状酸素発生システムは、酸素マスクと、メータリングバルブタイミング算出モジュールと、そしてメータリングバルブと、を備える。前記酸素マスクは、パルス状酸素流をユーザに供給する。前記メータリングバルブタイミング算出モジュールは、パルス供給時間を実現するメータリングバルブタイミングを、リアルタイム動作状態に対応する前記酸素投入流量に基づいて算出する。前記メータリングバルブは、前記ユーザが前記酸素マスクで呼吸しているのを検出すると、前記パルス状酸素流を供給し、そして圧力及び時間が調整された前記酸素投入流量のパルス状酸素流を前記酸素マスクに前記パルス供給時間に亘って供給する。
【0007】
更に別の実施形態では、パルス状酸素発生システムを持ち運び可能なパルス状酸素パッケージ内に設ける方法において、パルス状酸素流を供給するように動作可能な酸素マスクをユーザに提供する。前記方法では更に、メータリングバルブタイミングを酸素投入流量に基づいて算出してパルス供給時間を取得するように動作可能なメータリングバルブタイミング算出モジュールを設ける。次に、前記方法は、前記酸素マスクに接続され、前記ユーザが前記酸素マスクで呼吸しているのを検出すると、前記パルス状酸素流を供給するように動作可能なメータリングバルブを設け、そして圧力及び時間が調整された前記酸素投入流量のパルス状酸素流を前記酸素マスクに前記パルス供給時間に亘って供給する。
【0008】
本開示の1つの態様によれば、パルス状補給酸素をユーザに供給する方法が提供され、該方法は:
メータリングバルブに接続される酸素マスクをユーザに提供することと、
酸素投入流量を、リアルタイム動作状態に基づいて、かつリアルタイム動作状態の関数として決定することと、
メータリングバルブタイミングを前記酸素投入流量に基づいて算出してパルス供給時間を取得することと、
前記ユーザが前記酸素マスクで呼吸しているのを検出すると、圧力及び時間が調整された前記酸素投入流量のパルス状酸素流を前記酸素マスクに前記パルス供給時間に亘って供給することと、
を含む。
【0009】
有利な点として、決定する前記ステップは更に、酸素投入流量データベースにアクセスすることを含む。
【0010】
有利な点として、パルス状補給酸素をユーザに供給する前記方法は更に、前記ユーザが前記酸素マスクで呼吸しているのを検出すると、前記パルス状酸素流を流し始めることを含む。
【0011】
有利な点として、前記リアルタイム動作状態は、減圧状態となっている航空機客室内の圧力を含む。
【0012】
有利な点として、前記ユーザは、減圧状態となっている航空機客室に搭乗している。
【0013】
本開示の別の態様によれば、
パルス状酸素流をユーザに供給するように動作可能な酸素マスクと、
パルス供給時間を実現するメータリングバルブタイミングを、リアルタイム動作状態に対応する酸素投入流量に基づいて算出するように動作可能なメータリングバルブタイミング算出モジュールと、
メータリングバルブであって:
前記ユーザが前記酸素マスクで呼吸しているのを検出すると、前記パルス状酸素流を供給し、そして
圧力及び時間が調整された前記酸素投入流量のパルス状酸素流を前記酸素マスクに前記パルス供給時間に亘って供給するように動作可能な
メータリングバルブと
を備える、パルス状酸素発生システムが提供される。
【0014】
有利な点として、前記パルス状酸素発生システムは更に、前記ユーザが前記酸素マスクで呼吸しているのを検出すると、前記パルス状酸素流を流し始めるように動作可能な呼吸検出センサを備える。
【0015】
有利な点として、前記パルス状酸素発生システムは更に、前記リアルタイム動作状態を検出するように動作可能な動作状態センサを備える。
【0016】
有利な点として、前記リアルタイム動作状態は、減圧状態となっている航空機客室内の圧力、減圧状態となっている高速走行列車の車内圧力、標高の高い山岳地帯の気圧、煙濃度の高い環境での圧力、及び温度からなるグループから選択される少なくとも1つの要素を含む。
【0017】
有利な点として、前記パルス状酸素発生システムは更に、前記パルス状酸素発生システムに給電するように動作可能な、持ち運び可能な電力モジュールを備える。
【0018】
有利な点として、前記パルス状酸素発生システムは更に、前記酸素投入流量をリアルタイム動作状態に基づいて、かつリアルタイム動作状態の関数として与えるように動作可能な酸素投入流量データベースを備える。
【0019】
本開示の更に別の態様によれば、持ち運び可能なパルス状酸素発生システムを、持ち運び可能なパルス状酸素パッケージ内に設ける方法であって:
パルス状酸素流を供給するように動作可能な酸素マスクをユーザに提供することと、
メータリングバルブタイミングを酸素投入流量に基づいて算出してパルス供給時間を取得するように動作可能なメータリングバルブタイミング算出モジュールを設けることと、
メータリングバルブであって:
前記ユーザが前記酸素マスクで呼吸しているのを検出すると、前記パルス状酸素流を供給し、そして
圧力及び時間が調整された前記酸素投入流量のパルス状酸素流を前記酸素マスクに前記パルス供給時間に亘って供給するように動作可能な
メータリングバルブを設けることと
を備える方法が提供される。
【0020】
有利な点として、持ち運び可能なパルス状酸素発生システムを、持ち運び可能なパルス状酸素パッケージ内に設ける前記方法は更に、前記ユーザが前記酸素マスクで呼吸しているのを検出すると、前記パルス状酸素流を流し始めるように動作可能な呼吸検出センサを設けることを含む。
【0021】
有利な点として、持ち運び可能なパルス状酸素発生システムを、持ち運び可能なパルス状酸素パッケージ内に設ける前記方法は更に、コントローラに接続され、かつリアルタイム動作状態を検出するように動作可能な動作状態センサを設けることを含む。好適には、前記リアルタイム動作状態は、減圧状態となっている航空機客室内の圧力、減圧状態となっている高速走行列車の車内圧力、標高の高い山岳地帯の気圧、煙濃度の高い環境での圧力、及び温度からなるグループから選択される少なくとも1つの要素を含む。
【0022】
有利な点として、持ち運び可能なパルス状酸素発生システムを、持ち運び可能なパルス状酸素パッケージ内に設ける前記方法は更に、酸素投入流量データベースを設けることを含む。
【0023】
有利な点として、持ち運び可能なパルス状酸素発生システムを、持ち運び可能なパルス状酸素パッケージ内に設ける前記方法は更に、前記パルス状酸素発生システムに給電するように動作可能な、持ち運び可能な電力モジュールを設けることを含む。
【0024】
有利な点として、持ち運び可能なパルス状酸素発生システムを、持ち運び可能なパルス状酸素パッケージ内に設ける前記方法は更に、前記持ち運び可能なパルス状酸素発生システムを、化学的酸素発生システムとサイズが略同様であるパッケージにパッケージングすることを含み、前記パルス状酸素発生システムは、化学的酸素発生システムに直ちに取って代わって使用されるように動作可能である。
【0025】
好適には、前記持ち運び可能なパルス状酸素パッケージを収容する際に更に、前記パッケージを閉鎖容積部に取り付ける。
【0026】
好適には、上記構成では、前記閉鎖容積部は航空機客室である。
【0027】
本要約は、詳細な説明において以下に詳細に記載される構成概念の選択部分を簡単に紹介するために提供される。本要約は、特許請求する主題の重要な特徴または基本的な特徴を特定することを目的としているのではなく、また特許請求する主題の範囲を決定する際の指針として利用されることを目的としているのでもない。
【0028】
本開示の種々実施形態に対する更に完全な理解は、詳細な説明及び請求項を、以下の図に関連付けて考察しながら参照することにより得られ、これらの図では、同様の参照番号は同様の構成要素を、これらの図全体を通じて指している。これらの図は、本開示に対する理解を、本開示の広さ、範囲、規模、または適用可能性を限定することなく容易にするために提供される。これらの図面は必ずしも寸法通りには描かれていない。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下の詳細な説明は本質的に例示であり、そして本開示を限定するものではない、または本開示の実施形態の適用及び使用を限定するものではない。特定の装置、技術、及び用途についての説明は、例として提供されているに過ぎない。本明細書において記載されるこれらの例に対する変更は、この技術分野の当業者には容易に想到されるものであり、そして本明細書において規定される一般的原理は、他の例及び用途に、本開示の思想及び範囲から逸脱しない限り適用することができる。更に、これまでの技術分野、背景、要約において提示される、または以下の詳細な説明において提示される明示的または暗示的な理論によって決して拘束されてはならない。本開示は、これらの請求項と一致する範囲を有すると見なされるべきであり、そして本明細書において記載され、かつ図示される例に限定されない。
【0031】
本開示の実施形態は、機能及び/又は論理ブロック構成要素、及び種々の処理ステップに関連して説明することができる。このようなブロック構成要素は、特定の機能を実行するように構成される任意の数のハードウェア構成要素、ソフトウェア構成要素、及び/又はファームウェア構成要素によって実現することができることを理解されたい。簡潔性を期して、酸素発生装置、流体力学、システムパッケージング、製造、センサ、及びシステムの他の機能形態(及び、システムの個々の動作構成要素)に関する従来の技術、及び構成要素は本明細書において詳細に説明することはしない。加えて、この技術分野の当業者であれば、本開示の実施形態を多種多様な構造体に関連して実施することができ、そして本明細書において記載される実施形態は、本開示の単なる例示的な実施形態に過ぎないことを理解できるであろう。
【0032】
本開示の実施形態は、実用的かつ非限定的な用途、すなわち航空機のパルス状酸素発生システムに関連して記載される。しかしながら、本開示の実施形態は、このような航空機用途に限定されず、そして本明細書において記載される技術は、他の流体力学用途において利用することもできる。例えば、種々の実施形態は、列車、バス、宇宙船、ビークル、潜水艦、建物、屋外活動用途、例えば;標高の高い山岳地帯のハイキング、及び海中潜水などに適用することができる。
【0033】
この技術分野の当業者には、この説明を一読した後に明らかになることであるが、以下の内容は、本開示の例及び実施形態であり、そしてこれらの例に従った動作に限定されない。他の実施形態を利用してもよく、そして構造的な変更は、本開示の例示的な実施形態の範囲から逸脱しない限り加えることができる。
【0034】
幾つかのシステムは、化学的酸素発生装置を使用する。上に説明したように、化学的酸素発生装置は、民間航空機の特定の場所に設置される場合に、最適に安全な状態ではない状態になってしまうことにより、この最適ではない状態を航空機から解消するために変更が命じられていた。
【0035】
本開示の実施形態は、必要な酸素を乗客に、化学物質を用いることなく、かつ熱を発生させることなく、パルス状酸素発生システムを用いて供給する。これにより、可燃性化学物質、及び作動中の熱の発生の問題を取り除くことができる。パルス状酸素発生システムのパッケージングは、化学的酸素発生システムと同様のサイズで行なうことができるので、パルス状酸素発生システムを、航空機に取り付ける場合、化学的酸素発生システムに直ちに取って代われるように設置することができる。パルス状酸素発生システムの実施形態はまた、化学的酸素発生システムよりも多量の酸素を、低酸素状態からの長い保護期間に亘って供給することができることにより、当該パルス状酸素発生システムは、多くの飛行プロファイルに利点をもたらすことができる。
【0036】
図1は、本開示の1つの実施形態によるパルス状酸素発生システム(システム100)の例示的な機能ブロック図を示している。システム100は、加圧酸素封入容器102と、酸素量調整装置106と、メータリングバルブ108と、少なくとも1つの酸素マスク110と、呼吸検出センサ112と、動作状態センサ114と、持ち運び可能な電力モジュール116と、そしてコントローラ118と、を備えることができる。
【0037】
実用システム100は、任意の数の入力モジュールと、任意の数のプロセッサモジュールと、任意の数のメモリモジュールと、任意の数のセンサと、任意の数のバッテリモジュールと、そして任意の数の他のモジュールと、を備えることができる。図示のシステム100は、説明を容易にするために簡単な実施形態を示している。システム100のこれらの構成要素、及び他の構成要素を相互に接続して一体化することにより、システム100の種々の構成要素の間の通信を可能にしている。この技術分野の当業者であれば、本明細書において開示される実施形態に関連して説明される種々の例示的なブロック、モジュール、回路、及び処理ロジックは、ハードウェア、コンピュータ可読ソフトウェア、ファームウェア、またはこれらの任意の実用的な組み合わせとして実現することができることを理解できるであろう。
【0038】
ハードウェア、ファームウェア、及びソフトウェアのこの交換可能性及び互換性を明確に説明するために、種々の例示的なコンポーネント、ブロック、モジュール、回路、及びステップは、これらの要素の機能に関連して概略説明される。このような機能がハードウェア、ファームウェア、またはソフトウェアとして実現されるかどうかは、特定の用途、及びシステム全体に課される設計制約によって異なる。本明細書において記載される考え方に精通している者であれば、このような機能を適切に、各特定の用途に対応して実現することができるが、このような実現の決定は、本開示の範囲からの逸脱をもたらすものとして解釈されるべきではない。
【0039】
加圧酸素封入容器102は、酸素量調整装置106及び呼吸検出センサ112に接続される。加圧酸素封入容器102は、アセンブリバルブ104を備え、このアセンブリバルブ104は、ユーザが酸素マスク110で呼吸すると作動する。ユーザが酸素マスク110で呼吸すると、アセンブリバルブ104は、ユーザが呼吸していることを通知する作動信号を呼吸検出センサ112から受信する。次に、アセンブリバルブ104は、作動信号を受信してユーザが酸素マスク110で呼吸していることを検出すると、開いて酸素投入流量のパルス状酸素流を流し始める。加圧酸素封入容器102は、約3000psi,4500psi、または他の同様の圧力の加圧酸素を含む。
【0040】
酸素量調整装置106は、加圧酸素封入容器102及びメータリングバルブ108に接続される。酸素量調整装置106は、酸素を高圧(例えば、5000psi)になっている加圧酸素封入容器102から流入させ、そして受圧を、メータリングバルブ108が使用するために適する圧力値(例えば、50psi)に減圧する。メータリングバルブ108は、酸素量調整装置106及び酸素マスク110に接続される。メータリングバルブ108は、ユーザが呼吸していることを検出すると、パルス状酸素流を供給し、そして圧力及び時間が調整された酸素投入流量のパルス状酸素流をユーザに、パルス供給期間に亘って酸素マスク110を通して供給するように動作可能である。既存のシステムからユーザに供給される連続酸素流ではなく、パルス状酸素流を供給すると、化学的酸素発生システムよりも多量の酸素を、低酸素状態からの長い保護期間に亘って供給して、本明細書において記載されるパルス状酸素発生システムに、多くの低酸素状態について有利な状況をもたらすことができる。
【0041】
酸素マスク110は、メータリングバルブ108に接続され、そしてパルス状酸素流をユーザに、メータリングバルブ108から引き出されるマスクホース(図示せず)を通って供給するように動作可能である。
【0042】
呼吸検出センサ112は、酸素マスク110に接続され、そしてユーザが酸素マスク110で呼吸していることを検出すると、酸素投入流量のパルス状酸素流を流し始めるように動作可能である。上に説明したように、ユーザが酸素マスク110で呼吸すると、アセンブリバルブ104は、ユーザが呼吸していることを通知する作動信号を、呼吸検出センサ112からコントローラ118を介して受信する。次に、アセンブリバルブ104は、作動信号を受信すると、開いて酸素投入流量のパルス状酸素流を流し始める。
【0043】
動作状態センサ114は、コントローラ118に接続され、そしてリアルタイム動作状態を検出するように動作可能である。当該リアルタイム動作状態として、例えばこれらには限定されないが、減圧状態となっている航空機客室内の圧力、減圧状態となっている高速走行列車の車内圧力、標高の高い山岳地帯の気圧、煙濃度の高い環境での圧力、温度の高さ、または他の動作状態を挙げることができる。
【0044】
持ち運び可能な電力モジュール116は、パルス状酸素発生システム100に給電するように動作可能である。持ち運び可能な電力モジュール116として、例えばこれらには限定されないが、バッテリ、電池スタック、及び他の持ち運び可能な電子機器を挙げることができる。
【0045】
コントローラ118は、動作の一部として、メータリングバルブタイミングを酸素投入流量に基づいて算出してパルス供給時間を取得するように動作可能である。当該コントローラは、メータリングバルブタイミング算出モジュール120と、酸素投入流量データベース122と、プロセッサモジュール124と、そしてメモリモジュール126と、を備える。
【0046】
メータリングバルブタイミング算出モジュール120は、メータリングバルブタイミングを酸素投入流量に基づいて算出してパルス供給時間を取得するように動作可能である。動作状態センサ114は、動作状態を検出し、そしてリアルタイム動作状態をコントローラ118に送信する。次に、コントローラ118は、酸素投入流量を酸素投入流量データベース122にアクセスすることにより決定する。このように、コントローラ118は、リアルタイム動作状態を酸素投入流量データベース122に入力し、そしてリアルタイム動作状態に対応する酸素投入流量を探し出す。
【0047】
例えば、これに限定されないが、ユーザは、1呼吸当たり約85ml〜約100mlの酸素供給量を、約5.0psi〜約6.0psiの圧力範囲のリアルタイム動作状態で必要とするか、または他の適切な流量を必要とする。次に、メータリングバルブタイミング算出モジュール120は、メータリングバルブ108を開弁状態に保持して酸素投入流量のパルス状酸素をユーザに供給するために必要なメータリングバルブタイミングを決定する。メータリングバルブタイミングは、リアルタイム動作状態によって異なるが、約1/3秒、1/4秒などとすることができる。
【0048】
酸素投入流量データベース122は、酸素投入流量をリアルタイム動作状態に基づいて、かつリアルタイム動作状態の関数として決定するための所定の実験データを含む。例えば、酸素投入流量データベース122は、減圧状態が航空機に種々の高度に対応して生じている場合の乗客への酸素投入流量を含むことができる。
【0049】
プロセッサモジュール124は処理ロジックを備え、この処理ロジックは、システム100の動作に関連する機能、方法、及び処理タスクを実行するように構成される。具体的には、当該処理ロジックは、本明細書に記載されるシステム100を支援するように構成される。例えば、プロセッサモジュール124は、メータリングバルブタイミング算出モジュール120に指示して、酸素流をユーザにパルス状に供給するパルス供給時間を算出させることができる。
【0050】
別の例では、プロセッサモジュール124は、リアルタイム動作状態を動作状態センサ114から酸素投入流量データベース122に供給することができる。このように、プロセッサモジュール124は、酸素投入流量をリアルタイム動作状態に基づいて、酸素投入流量データベース122にアクセスし、そして当該動作状態に対応する酸素投入流量を求めることにより決定する。
【0051】
プロセッサモジュール124は、本明細書において記載される機能を実行するように設計される汎用プロセッサ、コンテントアドレッサブルメモリ、デジタルシグナルプロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、任意の適切なプログラマブルロジックデバイス、ディスクリートゲートロジックまたはディスクリートトランジスタロジック、ディスクリートハードウェアコンポーネント、またはこれらの任意の組み合わせを用いて実装する、または実現することができる。このように、プロセッサは、マイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、ステートマシンなどとして実現することができる。プロセッサは、計算装置群の組み合わせとして実装することができ、例えばデジタルシグナルプロセッサ及びマイクロプロセッサの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサ、デジタルシグナルプロセッサコアと連動する1つ以上のマイクロプロセッサ、または任意の他のこのような構成として実装することもできる。
【0052】
メモリモジュール126は、システム100の動作を支援するようにフォーマット化されたメモリ空間のデータ記憶域を備えることができる。メモリモジュール126は、データを必要に応じて記憶し、保持し、そして供給することにより、システム100の機能を支援するように構成される。例えば、メモリモジュール126は、リアルタイム動作状態、及び他のデータを酸素投入流量データベース122に格納することができる。実用的な実施形態では、メモリモジュール126は、例えばこれらには限定されないが、不揮発性記憶装置(不揮発性半導体メモリ、ハードディスク装置、光ディスク装置など)、ランダムアクセス記憶装置(例えば、SRAM,DRAM)、またはこの技術分野で公知の任意の他の形式の記憶媒体を含むことができる。
【0053】
メモリモジュール126は、プロセッサモジュール124に接続することができ、そして例えば、これらには限定されないが、動作状態データベース、酸素投入流量データベース122、プロセッサモジュール124が実行するコンピュータプログラム、オペレーティングシステム、アプリケーションプログラム、プログラムを実行するために使用される一時的データなどを格納するように構成される。また、メモリモジュール126は、データベースなどを更新するためのテーブルを格納し、かつ動的に更新されるデータベースを提供することができる。
【0054】
メモリモジュール126は、プロセッサモジュール124に接続することにより、プロセッサモジュール124が情報をメモリモジュール126から読み出し、そしてメモリモジュール126に書き込むことができる。例えば、プロセッサモジュール124は、メモリモジュール126にアクセスして、リアルタイム動作状態、酸素投入流量、または他のデータにアクセスすることができる。
【0055】
一例として、プロセッサモジュール124及びメモリモジュール126は、それぞれの特定用途向け集積回路(ASIC)に設けることができる。メモリモジュール126は、プロセッサモジュール124に集積化してもよい。1つの実施形態では、メモリモジュール126は、一時的変数または他の中間情報を、プロセッサモジュール124が実行対象命令を実行しているときに格納するキャッシュメモリを備えることができる。
【0056】
図2は、本開示の1つの実施形態による密閉容器(canister)202にパッケージングされたシステム100(
図1)を示す例示的な持ち運び可能なパルス状酸素パッケージ200(パッケージ200)の図である。持ち運び可能なパルス状酸素パッケージ200は、
図1に示す実施形態と同様の機能、材料、及び構造を有することができる。従って、共通する特徴、機能、及び構成要素については冗長になるので、ここでは説明しない。1つの実施形態では、持ち運び可能なパルス状酸素発生システム100は、密閉容器202にパッケージングされ、そしてブラケット群204で固定される。酸素マスクチューブをマスクホースコネクタ206に接続して、パルス状酸素をユーザに供給することができる。
【0057】
上に説明したように、パルス状酸素発生システム100のパッケージングは、化学的酸素発生システムと同様のサイズで行なうことができるので、パッケージ200を、航空機に取り付ける場合、化学的酸素発生システムに直ちに取って代われるように設置することができる。パルス状酸素発生システム100を備えるパッケージ200を取り付けるための種々の手段を
図6〜9に示す。
【0058】
図3は、パルス状酸素発生システム100を備えるパッケージ200の図であり、パッケージ200を分解した状態のパッケージ200の構成要素群300を示している。
【0059】
図4は、本開示の1つの実施形態による
図1〜2のパルス状酸素発生システム100の斜視
図400である。
【0060】
図5は、本開示の1つの実施形態による
図1〜2のパルス状酸素発生システム100の上面
図400である。
【0061】
図6〜9は、本開示の種々の実施形態によるパッケージ200の様々な取り付け構造600,700,800,及び900の図である。
図6〜9に示す実施形態は、
図1〜5に示す実施形態と同様の機能、材料、及び構造を有することができる。従って、共通する特徴、機能、及び構成要素については冗長になるので、ここでは説明しない。
図6〜9について以下に、
図1〜2に関連付けながら説明する。
【0062】
上に説明したように、パルス状酸素発生システム100(
図1)は容器202(
図2)にパッケージングされ、そしてブラケット群204(
図2)で封止されることによりパッケージ200を形成する。取り付け構造600,700,800,及び900の各取り付け構造は、パッケージ200と、そして少なくとも1つの酸素マスク110と、を備えることができる。各酸素マスク110はパルス状酸素発生システム100(
図1)に、マスクホースコネクタ206(
図2)を介したマスクホース(図示せず)を経由して接続される。各酸素マスク110はメータリングバルブ108と個別に連通して、メータリングバルブ108から送出されるパルス状酸素流がそれぞれの酸素マスク110のユーザに供給される。
【0063】
図10は、本開示の1つの実施形態によるパルス状補給酸素をユーザに供給するプロセス1000を示す例示的なフローチャートの図である。プロセス1000に関連して行なわれる種々のタスクは、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、コンピュータ実行命令を有するコンピュータ可読媒体によって機械的に行なって、プロセス群、方法群、またはプロセス及び方法の任意の組み合わせを実行することができる。例示のために、プロセス1000に関する以下の説明は、
図1〜9に関連して上に説明した構成要素群について行なうことができる。
【0064】
実用的な実施形態では、プロセス1000の種々の構成部分は、酸素封入容器102、酸素量調整装置106、メータリングバルブ108、酸素マスク110、呼吸検出センサ112、動作状態センサ114、持ち運び可能な電力モジュール116、及びコントローラ118などによって実施することができる。プロセス1000は、
図1〜9に示す実施形態と同様である機能、材料、及び構造を有することができる。従って、共通する特徴、機能、及び構成要素については冗長になるので、ここでは説明しない。
【0065】
プロセス1000は、メータリングバルブ108のようなメータリングバルブに接続される酸素マスク110のような酸素マスクをユーザに供給する(タスク1002)ことから始めることができる。プロセス1000を継続して、酸素投入流量を、リアルタイム動作状態に基づいて、かつリアルタイム動作状態の関数として決定することができる(タスク1004)。
【0066】
プロセス1000では、上に説明したように、酸素投入流量を、コントローラ118が酸素投入流量データベース122にアクセスする(タスク1006)ことにより決定する。上に説明したように、リアルタイム動作状態として、例えばこれらには限定されないが、減圧状態となっている航空機客室内の圧力、減圧状態となっている高速走行列車の車内圧力、標高の高い山岳地帯の気圧、温度の高さ、または他の状態を挙げることができる。ユーザとして、例えばこれらには限定されないが、減圧状態となっている航空機客室に搭乗している乗客、登山者、グライダー操縦者、宇宙飛行士、潜水者、または他のユーザを挙げることができる。
【0067】
プロセス1000を継続して、ユーザが酸素マスク110で呼吸しているのを検出すると、パルス状酸素流を流し始めることができる(タスク1008)。プロセス1000を継続して、メータリングバルブタイミングを酸素投入流量に基づいて算出してパルス供給時間を取得することができる(タスク1010)。
【0068】
プロセス1000を継続して、呼吸検出センサ112のような呼吸検出センサが、ユーザが酸素マスク110で呼吸しているのを検出すると、圧力及び時間が調整された酸素投入流量のパルス状酸素流を酸素マスク110にパルス供給時間に亘って供給することができる(タスク1012)。
【0069】
図11は、本開示の1つの実施形態による持ち運び可能なパルス状酸素パッケージ200の持ち運び可能なパルス状酸素発生システム100を実現するプロセス1100を示す例示的なフローチャートの図である。プロセス1100に関連して行なわれる種々のタスクは、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、またはこれらの任意の組み合わせによって機械的に実行することができる。例示のために、プロセス1100に関する以下の説明は、
図1〜9に関連して上に説明した構成要素群について行なうことができる。
【0070】
実用的な実施形態では、プロセス1100の種々の構成部分は、酸素封入容器102、酸素量調整装置106、メータリングバルブ108、酸素マスク110、呼吸検出センサ112、リアルタイム動作状態センサ114、持ち運び可能な電力モジュール116、及びコントローラ118、パッケージ200などによって実施することができる。プロセス1100は、
図1〜6に示す実施形態と同様である機能、材料、及び構造を有することができる。従って、共通する特徴、機能、及び構成要素については冗長になるので、ここでは説明しない。
【0071】
プロセス1100は、パルス状酸素流を供給するように動作可能な酸素マスク110のような酸素マスクをユーザに供給する(タスク1102)ことから始めることができる。
【0072】
プロセス1100を継続して、ユーザが酸素マスク110で呼吸しているのを検出すると、パルス状酸素流を流し始めるように動作可能な呼吸検出センサ112のような呼吸検出センサを設けることができる(タスク1104)。
【0073】
プロセス1100を継続して、コントローラ118のようなコントローラに接続され、かつリアルタイム動作状態を検出するように動作可能な動作状態センサ114のようなリアルタイム動作状態センサを設けることができる(タスク1106)。
【0074】
プロセス1100を継続して、酸素投入流量データベース122のような酸素投入流量データベースを設けることができる(タスク1108)。酸素投入流量データベース122は、種々の動作状態に対応する酸素投入流量に用いるデータベースフィールドを含む。
【0075】
プロセス1100を継続して、メータリングバルブタイミングを酸素投入流量に基づいて算出してパルス供給時間を取得するように動作可能なメータリングバルブタイミング算出モジュール120のようなメータリングバルブタイミング算出モジュールを設けることができる(タスク1110)。
【0076】
プロセス1100を継続して、呼吸検出センサ112が、ユーザが酸素マスク110で呼吸しているのを検出すると、パルス状酸素流を供給し、そして圧力及び時間が調整された酸素投入流量のパルス状酸素流を酸素マスク110にパルス供給時間に亘って供給するように動作可能なメータリングバルブ108のようなメータリングバルブを設けることができる(タスク1112)。
【0077】
プロセス1100を継続して、持ち運び可能なパルス状酸素発生システム100のような持ち運び可能なパルス状酸素発生システムに給電するように動作可能な、持ち運び可能な電力モジュール116のような持ち運び可能な電力モジュールを設けることができる(タスク1114)。
【0078】
プロセス1100を継続して、化学的酸素発生システムに直ちに取って代わって使用されるように動作可能な、持ち運び可能なパルス状酸素発生システム100を、化学的酸素発生システムとサイズが略同様であるパッケージ200のようなパッケージにパッケージングすることができる(タスク1116)。
【0079】
プロセス1100を継続して、パッケージ200を閉鎖容積部に取り付けることができる(タスク1118)。閉鎖容積部として、例えばこれらには限定されないが、航空機客室、列車客室、バス客室、宇宙船乗員室、ビークル客室、潜水艦のキャビン、建物の内部、または他の閉鎖容積部を挙げることができる。
【0080】
このように、本開示の種々の実施形態は、パルス状酸素をユーザに供給する低複雑度で軽量の最適に安全なシステムを提供する。少なくとも1つの例示的な実施形態をこれまでの詳細な説明において提示してきたが、非常に多くの変形例が存在することを理解されたい。また、本明細書において記載される例示的な実施形態または実施形態群は、主題の範囲、適用可能性、または構成を決して限定するものではないことを理解されたい。限定するのではなく、これまでの詳細な説明は、この技術分野の当業者に、記載される実施形態または実施形態群を実施する際の便利な指針を与えることができる。種々の変更を、構成要素群の機能及び配置に関して、請求項により規定される範囲から逸脱しない限り加えることができ、この範囲が、本特許出願の出願時において公知の均等物、及び予測可能な均等物を含むものであることを理解されたい。
【0081】
上の説明では、要素群またはノード群または特徴群が“connected(接続されて)”または“coupled(結合されて)”一体化されると表現されている。本明細書において使用されるように、明示的に別段の定めがある場合を除いて、“connected(接続される)”とは、1つの要素/ノード/特徴が、別の要素/ノード/特徴に直接的に接合され(または、直接通じる)、そして必ずしも機械的に接合されていなくてもよい状態を意味している。同様に、明示的に別段の定めがある場合を除いて、“coupled(結合される)”とは、1つの要素/ノード/特徴が、別の要素/ノード/特徴に直接的に、または間接的に接合され(または、直接または間接的に通じる)、そして必ずしも機械的に接合されていなくてもよい状態を意味している。従って、
図1〜9は、要素群の例示的な配置を表わしているが、介在する更に別の要素群、デバイス群、特徴群、またはコンポーネント群を本開示の実施形態に設けてもよい。
【0082】
本文書において使用される用語及び語句、及び用語及び語句の変形は、明示的に別段の定めがある場合を除いて、限定的な用語及び語句ではなく、制約のない用語及び語句として解釈されるべきである。上に説明した内容の例として:“including(含む)”という用語は、“including, without limitation(これに限定されないが、含んでいる)”などを意味するとして解釈されるべきであり;“example(例)”という用語は、アイテムの網羅的なリスト、または限定的なリストではなく、説明対象のアイテムの例示的な事例を提供するために使用され;そして“conventional(従来の)”、“traditional(従前の)”、“normal(通常の)”、“standard(標準的な)”、“known(既知の)”のような形容詞、及び同様の意味を持つ用語は、記載されるアイテムを所定の期間に限定するものとして、または所定の時点以後に利用可能なアイテムに限定するものとして解釈されるべきではなく、現時点で、または将来の任意の時点で利用可能となる、または既知となる、従来の、従前の、通常の、または標準的な技術を包含するものとして解釈されるべきである。
【0083】
同様に、接続詞“and”で連結されるアイテム群のグループ(a group of items)は、これらのアイテムの各アイテム、及び各1個のアイテムが、当該グループ化に含まれる必要があるものとして解釈されるべきではなく、明示的に別段の定めがある場合を除いて、“and/or(及び/又は)”として解釈されるべきである。同様に、接続詞“or”で連結されるアイテム群のグループは、当該グループの中で相互に排他的である必要があるものとして解釈されるべきではなく、明示的に別段の定めがある場合を除いて、これもまた、“and/or(及び/又は)”として解釈されるべきである。更に、本開示のアイテム群、構成要素群、またはコンポーネント群は、単数形で記述されている、または請求されている可能性があるが、単数形に限定することが明確に記載されていない限り、複数形が本開示の範囲に含まれるべきと考えられる。
【0084】
“one or more(1つ以上の)”、“at least(少なくとも)”、“but not limited to(これに限定されないが)”のような広義の単語及び語句、または他の同様の語句が幾つかの例において現われることが、より狭義の事例が、このような広義の語句が現われない例において想定される、または必要とされることを意味していると解釈されてはならない。数値または範囲を指す場合の“about”という用語は、測定を行なうときに生じてしまう実験誤差から生じる値を含むものとする。
【0085】
本明細書において用いられるように、明示的に別段の定めがある場合を除いて、“operable(動作可能な)”とは、使用することができる、適合させることができる、使用または供用を開始する状態になっている、特定の目的に利用することができることを意味し、そして本明細書において説明される記載の、または所望の機能を実行することができることを意味する。システムおよびデバイスに関連して、“operable(動作可能な)”という用語は、システム及び/又はデバイスが完全に機能し、かつ校正され、作動すると記載の機能を実行するという適用される動作可能要求に関する要素群を備えていて、動作可能要求を満たすことを意味する。
また、本願は以下に記載する態様を含む。
(態様1)
パルス状補給酸素をユーザに供給する方法であって、前記方法は:
メータリングバルブに接続される酸素マスクをユーザに提供することと、
酸素投入流量を、リアルタイム動作状態に基づいて、かつリアルタイム動作状態の関数として決定することと、
メータリングバルブタイミングを前記酸素投入流量に基づいて算出してパルス供給時間を取得することと、
前記ユーザが前記酸素マスクで呼吸しているのを検出すると、圧力及び時間が調整された前記酸素投入流量のパルス状酸素流を前記酸素マスクに前記パルス供給時間に亘って供給することと、
を含む、方法。
(態様2)
前記決定するステップは更に、酸素投入流量データベースにアクセスすることを含む、態様1に記載の方法。
(態様3)
更に、前記ユーザが前記酸素マスクで呼吸しているのを検出すると、前記パルス状酸素流を流し始めることを含む、態様1に記載の方法。
(態様4)
前記リアルタイム動作状態は、減圧状態となっている航空機客室内の圧力を含む、態様1に記載の方法。
(態様5)
前記ユーザは、減圧状態となっている航空機客室に搭乗している、態様1に記載の方法。
(態様6)
パルス状酸素流をユーザに供給するように動作可能な酸素マスクと、
パルス供給時間を実現するメータリングバルブタイミングを、リアルタイム動作状態に対応する酸素投入流量に基づいて算出するように動作可能なメータリングバルブタイミング算出モジュールと、
メータリングバルブであって:
前記ユーザが前記酸素マスクで呼吸しているのを検出すると、前記パルス状酸素流を供給し、そして
圧力及び時間が調整された前記酸素投入流量のパルス状酸素流を前記酸素マスクに前記パルス供給時間に亘って供給するように動作可能な
メータリングバルブと
を備えるパルス状酸素発生システム。
(態様7)
更に、前記ユーザが前記酸素マスクで呼吸しているのを検出すると、前記パルス状酸素流を流し始めるように動作可能な呼吸検出センサを備える、態様6に記載のシステム。
(態様8)
更に、前記リアルタイム動作状態を検出するように動作可能な動作状態センサを備える、態様6に記載のシステム。
(態様9)
前記リアルタイム動作状態は、減圧状態となっている航空機客室内の圧力、減圧状態となっている高速走行列車の車内圧力、標高の高い山岳地帯の気圧、煙濃度の高い環境での圧力、及び温度からなるグループから選択される少なくとも1つの要素を含む、態様6に記載のシステム。
(態様10)
更に、前記パルス状酸素発生システムに給電するように動作可能な持ち運び可能な電力モジュールを備える、態様6に記載のシステム。
(態様11)
更に、前記酸素投入流量をリアルタイム動作状態に基づいて、かつリアルタイム動作状態の関数として与えるように動作可能な酸素投入流量データベースを備える、態様6に記載のシステム。
(態様12)
更に、前記パルス状酸素発生システムを航空機客室に設置する、態様6に記載のシステム。