(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ハンドル本体の左右端部の各支持部に突設されたガイドピンと、前記ホルダー及びポストにそれぞれ形成され、このガイドピンを移動可能に挿通させてこのガイドピンの移動を案内するガイド孔とを有し、前記ハンドル本体を上方に持ち上げたときに、このハンドル本体の左右端部が相互に接近するように前記ガイドピンの移動を案内するガイド機構を具備していることを特徴とする請求項1記載の重量計測ハンドル装置。
前記表示装置は、前記表示部に表示される重量等の情報の表示モードを切換える表示切換操作部を具備していることを特徴とする請求項1または2記載の重量計測ハンドル装置。
前記かばん類本体の内側で前記左右一対のポストの外面をそれぞれ被覆し、これらポストと共締めにより前記かばん類本体に固定される裏箱を具備していることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の重量計測ハンドル装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、この特許文献1記載の発明では、かばん類の重量計測精度が低いうえに、その計測方法が容易ではないという課題がある。
【0007】
すなわち、このような従来の発明は、かばんの一側面に設けた複数、例えば4個の底足である押圧突起22に、第1〜第4圧力センサ17a〜17dをそれぞれ設け、これら4個の底足を床面に接地させることにより、第1〜第4圧力センサ17a〜17dからの圧力信号に基づいてかばん自体の重量を検出し表示するものである。
【0008】
つまり、4個の底足にそれぞれ分散されたかばん類の荷重を合算することにより、かばん全体の重量を検出するものである。
【0009】
したがって、4個の底足(押圧突起22)が接地する床面が傾斜している場合、または床面が平坦ではないために、4個の底足の少なくともいずれかが接地していない場合には、かばん全体の総重量を正確に検出し表示することができない。
【0010】
また、上記特許文献1には、圧力センサは1個でもよいとする記述もあるが、この場合、仮に4個の底足(押圧突起22)のうちの1個に1個の圧力センサを設ける場合には、圧力センサを設けた1個の底足に分散された荷重のみしか検出することができず、かばん全体の重量を正確に検出することができない。
【0011】
そこで、今度は1個の圧力センサを設ける底足を1個にする場合には、かばん全体の荷重を、この1個の底足により支持するので、かばんの床面載置状態が不安定になる。
【0012】
さらに、上述したように圧力センサ17a〜17dを複数設ける場合には、これらを給電分岐部16a、信号演算部16bにそれぞれ電気的に接続するリード線の本数が多くなり、その配線を狭いかばん内で配線する作業が煩雑であり、その分、かばん組立作業性が低下するという課題もある。特に、この配線はかばんの本体と蓋とを開閉可能に蝶着するヒンジに跨って、その両側に配線されるので、配線作業性はさらに低下する。
【0013】
そして、例えばかばんがその底部等にキャスターを配設している型式の場合には、これらキャスターを配設していないかばんの側面に圧力センサ付きの底足を配設しなければならない。
【0014】
このために、かばんの重量を計測するためには、かばんの側面の底足を床面に接地させるようにかばんを横倒しする必要がある。かばんが重い場合にはその横倒しも容易ではなく、非力な女性や子供にとっては必ずしも容易ではないうえに、収納物がかばん内で横倒する、という不具合もある。
【0015】
本発明が解決しようとする課題は、かばん類の重量を簡単かつ高精度に計測することができる重量計測ハンドル装置およびこれを具備したかばん類を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
実施形態の重量計測ハンドル装置は、把持可能のハンドル本体と、
前記ハンドル本体の下方にてかばん類本体の上端部上に固定されるベースと、前記ハンドル本体の左右両端部から前記ベースを経て前記かばん類本体内に垂下される支持部にそれぞれ吊持される左右一対のホルダーと、これら左右一対のホルダーを上下方向に変位可能にそれぞれ収容し
、かつ前記かばん類本体
の上端部上の前記ベースに前記上端部を経て固定される左右一対のポストと、これら左右一対のホルダー及びポストの
セパレートされた自由端にそれぞれ固定される歪み可能の歪みプレートと、これら歪みプレートにそれぞれ固着されてこれら歪みプレートの歪みを検出する左右一対の歪みゲージと、これら左右一対の歪みゲージによりそれぞれ検出された検出値を重量に換算して表示部に表示する表示装置と、を具備している。
【発明の効果】
【0017】
本実施形態によれば、ハンドル本体を持ち上げるだけでかばん類全体の重量を歪みゲージにより検出し、表示装置の表示部に表示させることができる。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本実施形態を図面を参照して説明する。なお、複数の図面中、同一または相当部分には同一符号を付している。
【0020】
図2は本実施形態に係るかばん類の一例であるスーツケースの正面図である。このスーツケース1は、有底角筒状のスーツケース本体と、この本体とほぼ同形同大または若干扁平の蓋体の開口端部の一辺部同士を複数のヒンジにより開閉可能に連結してなる金属製または合成樹脂製の剛性を有する角筒状のシェル2をかばん類本体の一例として具備している。
【0021】
スーツケース1は、このシェル2の
図2中、上端部2aに重量計測ハンドル装置3を設ける一方、シェル2の底部2bに複数のキャスター4,4,…を設け、走行可能に構成されている。
【0022】
また、シェル2はその一側面(
図2では左側面)2cの長手方向中間部にサイドハンドル5を設け、その他側面(
図2では右側面)2dの各角部とその中央部等に弾性を有する複数の底足6,6,…を設けている。
【0023】
図3〜
図10に示すように、重量計測ハンドル装置3は、熱可塑性エラストマー等の合成樹脂製帯板状のハンドル本体3a、このハンドル本体3aの長手方向両端部、すなわち、図中、左右両端部の下方にてシェル2の上端部2a上にそれぞれ固定される金属製または合成樹脂製平板状の左右一対のベース3b,3cを具備している。
【0024】
これら左右一対のベース3b,3cの一方(
図3〜
図6では左側)3bには、表示装置7の合成樹脂製または金属製平板状の基板7aを一体または別体により設けている。この基板7aはシェル2の上端面2aの図中左端部上に固定される。
【0025】
図4〜
図7等に示すように、上記ハンドル本体3aは、図中、若干上方へ凸に湾曲した円弧状帯板により形成され、その長手方向中間部の厚さを左右両端部よりも次第に厚くなるように形成して、人手により握り易い幅と形状に形成されている。ハンドル本体3aはシェル2の上端面2aに対し低い位置に配設され、ハンドル本体3aの上端までを含めたスーツケース1全体の高さの低減を図っている。
【0026】
図8に示すようにハンドル本体3aは、その左右両端部下面に、図中
シェル2のかばん本体内に垂下する舌片状の左右一対の支持部3d,3eを一体に連成している。これら各支持部3d,3eは、その正面ほぼ中央部に、その厚さ方向に貫通する貫通孔3f,3fをそれぞれ形成し、これら各貫通孔3f内に円柱状のガイドピン3g,3gをそれぞれ抜脱可能に挿通している。これら各ガイドピン3gは、その軸方向両端部を各支持部3d,3eの正面と背面方向外方へ所定長突出させている。
【0027】
図7,
図8に示すように、ハンドル本体3aは、その左右一対の支持部3d,3eにより左右一対のホルダー3h,3hを吊持している。これら各ホルダー3hは無底有蓋角筒状のホルダー本体3haを有し、この各ホルダー本体3haの上蓋には支持部3d,3eを挿通させる横長の挿通孔3hbを形成している。
【0028】
そして、各ホルダー3hは、ガイド機構3iを具備している。このガイド機構3iはホルダー本体3haの正面と背面の両面(
図7,
図8では図面の表裏方向両面)に、ほぼ三角形の第1ガイド孔3hcを形成している。これら各第1ガイド孔3hcは、各ガイドピン3gの軸方向両端部をそれぞれ挿通させて外方へ突出させ、ハンドル本体3aが図中上方へ持ち上げられたときに、左右一対のガイドピン3g,3gの移動方向を相互に接近する方向に案内する。
【0029】
そして、各ホルダー3hは、そのホルダー本体3haの自由端である底部開口端に、金属製平板状の歪みプレート3jを複数の止めねじ3kによりねじ止め固定している。
【0030】
図1,
図6に示すように、各歪みプレート3jは、その
図1中上面(
図7,
図8では下面)のほぼ中央部に、矩形平板状の歪みゲージ3lを接着剤により固着しており、各止めねじ3k,3kの周囲には、その外周を囲むようにほぼU字状の切欠き3m,3mをそれぞれ形成して、歪みプレート3jの変形時の変形量の増大を図っている。各歪みゲージ3lは金属歪みゲージや半導体歪みゲージ等であり、歪みプレート3jの歪みを検出し得るものであればよい。
図1に示すように、歪みプレート3jはU字状切欠き3m,3mの内側で止めねじ3k,3kによりホルダー3hの自由端に固定され、歪みプレート3jのU字状切欠き3m,3mの外周側で止めねじ等によりポスト3pの自由端に固定される。
【0031】
左右一対の歪みゲージ3l,3lにはリード線3nがそれぞれ接続され、これら左右一対のリード線3n,3n同士はコネクタ3oにより着脱可能に接続されている。各リード線3nは後述するボタン電池からの直流電力を各歪みゲージ3lに給電する給電線と、各歪みゲージ3lからの歪み検出信号を、後述する表示装置7へ伝送する信号線を具備している。
【0032】
そして、左右一対のホルダー3h,3hは歪みプレート3j,3jをそれぞれ取り付ける前に、
図5等で示す角筒状の左右一対のポスト3p,3p内に図中上下方向に変位可能に収容されている。
【0033】
左右一対のポスト3p,3pは軸方向(
図5中上下方向)両端が開口され、その開口上端がシェル2の上端部2a
(の開口)を経て、図中下面に密着した状態で左右一対のベース3b,3cに後述する複数の共締めねじ3q,3q,…により固定される。このために、各ポスト3pの両側部には各共締めねじ3qを挿通させる挿通孔を形成したボス部3rを一体に形成している。
【0034】
図5に示すように各ポスト3pは、その正面と背面の両面(
図5では図面の表裏方向両面)に、上記第1ガイド孔3hcとほぼ同形同大の第2ガイド孔3paをほぼ同位置に形成し、ガイドピン3gの軸方向両端部をこの第2ガイド孔3paを挿通させて外方へ若干突出させている。
具体的には、図5に示すように、各ホルダ3hの第1ガイド孔3hcは各ポスト3pの第2ガイド3paより若干小形状に構成されている。
【0035】
この第1,第2ガイド孔3hc,3paとガイドピン3g,3gとによりガイド機構3iを構成している。このガイド機構3iはハンドル本体3aを握って上方へ持ち上げたときに、このハンドル本体3aの左右両端部が互いに接近するように、左右一対の支持部3d,3eの移動を案内する。
【0036】
また、
図1,
図6に示すように各ポスト3pは、その自由端(図中下端)に、各ホルダー3hの開口下端の外側にて止めねじ等により歪みプレート3jを固着している。すなわち、歪みプレート3jは
セパレートされた各ホルダー3hと各ポスト3p
との両開口下端に
それぞれ固着されている。
【0037】
そして、重量計測ハンドル装置3は、
図4で示す裏箱3sを具備している。この裏箱3sはシェル2の上端部2aの内面(
図4では下面)に密着して固定される長円形のフランジ部3saを有する。このフランジ部3saは長円状の開口部の外周縁部に外向きフランジをほぼ全周に亘って一体に形成している。
【0038】
また、裏箱3sは上記左右一対のポスト3p,3pの外面をそれぞれ被覆する有底角筒状の左右一対のポスト被覆部3sb,3scと、これら左右一対のポスト被覆部3sb,3sc同士を一体に連結する連結部3sdとを有し、これら3sb,3sc,3sdの上端部をフランジ部3saに一体に連成している。
【0039】
さらに、裏箱3sは、表示装置7の基板7aからシェル2の内側へ突出する箱状の表示装置7の内ケース7bの外周側面を被覆する表示装置被覆部3seをフランジ部3saに一体に連成している。
【0040】
すなわち、裏箱3sは、複数の共締めねじ3q,3q,…により左右一対のベース3b,3cと、表示装置7の基板7aの図示省略のねじ孔にねじ込まれて共締めされることにより、スーツケース1のシェル2の上端部2aに固定される。
【0041】
図5に示すように表示装置7はその内ケース7b内に、表示装置7等の電源となるボタン電池等の電池を収容する電池ボックスを形成し、この電池ボックスの側面に開閉リッド7cを形成しており、この開閉リッド7cを開けることにより、電池ボックス内の電池交換等を行うことができる。内ケース7bの
図4中、左端外側面には、共締めねじ3qを挿通させる挿通孔を形成したボス部3tを一体に連成しており、このボス部3tを被覆する裏箱3sの底部にはこの共締めねじ3qを挿通させる透孔3uを形成している。
【0042】
表示装置7は上記左右一対の歪みゲージ3l,3lと電気的に接続される図示省略のマイクロプロセッサを具備している。このマイクロプロセッサは、ROMやRAM等のメモリと、各部を統括制御するCPUを有し、左右一対の歪みゲージ3l,3lにより検出された両歪み検出値同士を加算して全体の歪み検出値を算出し、この全体の歪み検出値により歪み検出値−重量換算用データテーブルを参照して重量に換算し、表示部7dにスーツケース1全体の重量として表示する機能を有する。この重量換算用のデータは歪み検出値と重量との相対関係を求める実験を予め実施することにより得られ、データテーブルとしてRAMに記録される。制御プログラムはROMに記録されている。CPUはこの制御プログラムを読み出し、実行することにより、左右一対の歪みゲージ3l,3lにより検出された検出値同士を加算してから重量換算用データテーブルを参照して重量に換算し、表示部7dに表示する。
【0043】
図3に示すように表示装置7は、その基板7aの上面上に液晶ディスプレイ等の表示部7d、電源ボタン7e、表示モード切換操作部の一例である表示モード切換ボタン7fを設けている。
【0044】
電源ボタン7eは、押す毎にON,OFFを繰り返すトグルボタンにより構成されている。表示モード切換ボタン7fは、重量表示中にワンプッシュ毎に、例えば、「kg」,「ポンド」、「オンス」、「貫」、「両」等の重量単位の表示を順次切り換える機能を有する。さらに、この重量表示中に、例えば所定秒以上の長押しにより、これら表示の向きを縦方向または横方向に変更するモード切換表示に切り換える機能を有する。なお、この重量単位表示と表示方向とをそれぞれ切り換える切換ボタンをそれぞれ別々に設けてもよい。
次に、本実施形態の作用を説明する。
【0045】
まず、スーツケース1の重量を計測する場合は、
図3に示すように、表示装置7の電源ボタン7eを押してONにする。この後、ハンドル本体3aを握って上方へ持ち上げ、各キャスター4を接地床面から上方へ持ち上げる。
【0046】
すると、
図9(a),(b)に示すように、ハンドル本体3aの左右一対の支持部3d,3eに突設された各ガイドピン3gがほぼ三角形の第1,第2ガイド孔3hc,3paの開口周縁部
に沿ってハンドル本体3aの図中左右端部が互いに接近するように内側へ案内される。
具体的には、各ガイドピン3gは、第1ガイド孔3hcの開口縁部を摺動し、かつ第2ガイド孔3paの開口周縁部に沿って案内される。
【0047】
これにより、ハンドル本体3aの長手方向中間部が、上方へ向けて大きく弾性的に湾曲してハンドル本体3aを持ち易くなり、左右一対のホルダー3h,3hが上方へ吊持される。
【0048】
このために、スーツケース1全体がハンドル本体3aにより吊持されるので、このスーツケース1全体の荷重が左右一対の支持部3d,3e、ガイドピン3g,3g、ホルダー3h,3hおよびポスト3p,3pを介して左右一対の歪みプレート3j,3jにそれぞれ負荷される。この歪みプレート3j,3jは上下方向に変位可能の左右一対のホルダー3h,3hと、シェル2に固定されている左右一対のポスト3p,3pの両者に固定されているので、各歪みプレート3jには歪みがそれぞれ発生する。
【0049】
これら歪みは左右一対の歪みゲージ3l,3lにより検出される。これら両歪み検出値同士は表示装置7のマイクロプロセッサにより加算され、その後、重量に換算されてスーツケース1全体の重量として表示部7dに表示される。
【0050】
したがって、この重量計測ハンドル装置3によれば、表示装置7の電源ボタン7eを押して電源をONにしてから、ハンドル本体3aを握って単にスーツケース1を床面から上方へ持ち上げることにより、このスーツケース1の重量を簡単かつ迅速に計測し、表示部7dに表示することができる。すなわち、従来例のように重いスーツケース1を横倒しして重量を計測する必要がないので、その計測を簡単かつ迅速に行うことができる。
【0051】
しかも、ハンドル本体3aの左右両側端部側に設けた左右一対の歪みゲージ3j,3jにより歪みを検出するので、その一端側のみに歪みゲージ3lを設ける場合に比して歪み検出精度と検出速度の向上を共に図ることができる。
【0052】
また、各歪みゲージ3lが小型軽量であるので、これを具備する重量計測ハンドル装置3全体としても、小型軽量化を図ることができる。
【0053】
そして、この重量計測ハンドル装置3によれば、スーツケース1のシェル2を介してハンドル本体3aの左右一対のベース3b,3cに、裏箱3sを共締めにより固定することにより、スーツケース1に重量計測ハンドル装置3を簡単かつ迅速に取り付けることができる。このために、かばん組立工場側で重量計測ハンドル装置3をスーツケース1に取り付ける作業の作業性の向上を図ることができる。
【0054】
また、表示モード切換ボタン7fによりスーツケース1の重量を外国でも使用される任意の重量単位に切り換えて適宜表示することができるので、世界汎用性の向上を図ることができる。
【0055】
さらに、表示部7dの重量表示の向きを縦,横方向に適宜切り換えることができるので、表示部7dを縦方向または横方向のいずれから目視しても視認し易い。このために重量表示の誤認を低減できる。
【0056】
さらにまた、歪みプレート3jに切欠き3mを形成して歪み易く形成しているので、歪み検出精度の向上を図ることができる。また、この重量計測ハンドル装置3によれば、そのハンドル本体3aや表示部7d以外の殆どの部材をスーツケース2のシェル2a内に収納してシェル2の上端面2a上に突出する突出高さの低減を図っているので、スーツケース2の高さ等の外形サイズを航空機機内持込みサイズに容易に構成できる。
【0057】
さらに、左右一対のポスト3p,3pに固定され、かつ歪みゲージ3lを設けた歪みプレート3jの外面を、シェル2の内側において、裏箱3sにより被覆するので、シェル2内に収容された収容物が歪みゲージ3lに衝当して破損させることを未然に防止できる。
【0058】
なお、上記実施形態では、サイドハンドル5、複数の底足6,6,…を具備したスーツケース1に重量計測ハンドル装置3を配設した場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、サイドハンドル5や底足6,6,…を具備していないスーツケース等のかばん類にも適用することができる。また、キャスター4,4,…を具備していないスーツケースやキャリーハンドルを有するキャリーバッグ等のかばん類であっても適用できる。
【0059】
また、上記実施形態では、歪みゲージ3lを左右一対設けた場合について説明したが、本発明は、その一方を省略してもよい。その場合は、一方の歪みゲージ3lにより検出された歪み検出値をスーツケース1全体の重量に換算するためのデータテーブルや計算式等の重量換算手段を設ける。
【0060】
以上、本発明の幾つかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、本発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、本発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。