(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6383722
(24)【登録日】2018年8月10日
(45)【発行日】2018年8月29日
(54)【発明の名称】ガラス容器に金属酸化物蒸着するためのフード
(51)【国際特許分類】
C03C 17/245 20060101AFI20180820BHJP
C23C 16/40 20060101ALI20180820BHJP
C23C 16/458 20060101ALI20180820BHJP
【FI】
C03C17/245 Z
C23C16/40
C23C16/458
【請求項の数】14
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2015-509055(P2015-509055)
(86)(22)【出願日】2013年4月22日
(65)【公表番号】特表2015-520720(P2015-520720A)
(43)【公表日】2015年7月23日
(86)【国際出願番号】US2013037520
(87)【国際公開番号】WO2013163055
(87)【国際公開日】20131031
【審査請求日】2016年1月22日
【審判番号】不服2017-14481(P2017-14481/J1)
【審判請求日】2017年9月29日
(31)【優先権主張番号】61/639,164
(32)【優先日】2012年4月27日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500307340
【氏名又は名称】アーケマ・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000523
【氏名又は名称】アクシス国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】ケイトリン・フェイヒー
【合議体】
【審判長】
豊永 茂弘
【審判官】
宮澤 尚之
【審判官】
山崎 直也
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許第5454873(US,A)
【文献】
米国特許第5599369(US,A)
【文献】
特開平4−295029(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C23C16/00-16/56
C03C15/00-23/00
B05C7/00-21/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガラス物品に化合物をコーティングする装置であって、
入り口および出口を有する内部チャンバを画定するコーティングフード部であって、前記出口は、前記ガラス物品に隣接して配置される、コーティングフード部と、
前記内部チャンバに配置されて、空気を前記入り口から前記出口に向かって送る送風機と、
前記化合物を前記内部チャンバに送出するように構成され、前記内部チャンバ内で前記送風機のファンブレードの正圧側から下流の位置に配置された噴射装置と、
を含み、
前記噴射装置は、前記内部チャンバの前記出口に隣接して配置される装置。
【請求項2】
前記噴射装置は、前記送風機の正圧側に配置される、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
互いに対向して配置された2つのコ−ティングフード部を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記2つのコーティングフード部は、それぞれ、別の内部チャンバと、前記別の内部チャンバに配置された補助送風機とを含み、前記補助送風機は、空気を前記別の内部チャンバの出口から、この内部チャンバに対向して配置された別の内部チャンバの入り口に送るように構成される、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記ガラス物品に化合物をコーティングする装置は、1つの噴射装置のみを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記噴射装置は、少なくとも一部が前記内部チャンバ内に延びる、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記噴射装置は、前記噴射装置内での前記化合物の蒸発を防止するように選択された所定の距離だけ前記内部チャンバ内に延び、前記所定の距離は0.1〜2インチ(2.54mm〜50.8mm)である、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記噴射装置は、前記内部チャンバの前記出口と前記送風機との間に配置される、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
ガラス物品に化合物をコーティングする装置であって、
入り口および出口を有する内部チャンバを画定するコーティングフード部にして、
前記出口が前記ガラス物品に隣接して配置されるコーティングフード部と、
ファンブレードを備える送風機にして、前記内部チャンバに配置されて、空気を前記入り口から前記出口に向かって送る送風機と、
基端と先端を有する噴射装置にして、前記化合物を前記内部チャンバに送出するように構成され、前記内部チャンバ内で前記送風機のファンブレードの正圧側から下流でかつ前記内部チャンバの前記出口に隣接する位置に配置された噴射装置と、
前記噴射装置の前記基端は導管に流体接続され、
前記噴射装置の前記先端は、前記コーティングフード部の内部チャンバに前記化合物を送出するように構成され、前記先端は、第1の所定の距離だけ前記内部チャンバ内に延び、かつ前記送風機のファンブレードの下流に配置され、かつ前記送風機のファンブレードから第2の所定の距離だけ軸方向に離間し、前記第1の所定の距離は、前記噴射装置内での前記化合物の蒸発を防止するように選択される装置。
【請求項10】
前記第1の所定の距離は0.1〜2インチ(2.54mm〜50.8mm)である、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記噴射装置に形成されたショルダ部をさらに含み、前記導管の端部は、前記導管が前記ショルダ部を越えて移動するのを防止するために、前記噴射装置の前記ショルダ部に支持される、請求項9に記載の装置。
【請求項12】
前記導管は、前記内部チャンバ内に延びない、請求項9に記載の装置。
【請求項13】
前記コーティングフード部の表面に連結された前記噴射装置上に画定されたねじ付き領域をさらに含む、請求項9に記載の装置。
【請求項14】
前記噴射装置は中央穴を含み、前記化合物は、前記中央穴を通って前記内部チャンバに配達される、請求項9に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、金属酸化物蒸気でガラス容器をコーティングするためのフードに関する。
【背景技術】
【0002】
本発明は、容器側壁上の金属酸化物コーティングの量および配置、ならびにガラス容器の仕上げを制御して、ガラス容器に蒸着を施すためのフードに関する。
【0003】
参照によりその全体を本明細書に共に援用される米国特許第5,599,369号明細書および米国特許第5,140,940号明細書に記載されているように、ガラス容器の外面に金属酸化物コーティングを施すことが望ましいと長い間認識されてきた。スズ、チタン、または他の反応性金属化合物、あるいは有機金属化合物を含むそのようなコーティング剤は、ガラス容器の引張り強度を低下させる摩耗および擦り傷などの表面損傷からガラス容器を保護する。ガラス容器に高い引張り強度をもたせる必要性は、容器が大量生産され、高速コンベアラインに沿って近接した状態で高速移動し、次に、容器内にガス圧を発生させる炭酸飲料、ビール、ワイン、食材などを充填される場合に特に顕著である。
【0004】
金属酸化物コーティングは、通常、ガラス容器が、加熱された、完全に成形された状態で、ガラス器成形機械から、すなわち、システムの「高温端」から出てきたときに施される。容器は、コンベアによって成形機械から運び去られる。ガラス容器表面には400℃を超える温度が存在するので、熱分解性の無機金属または有機金属化合物がガラス容器表面に加えられると、化合物は即座に反応して金属酸化物コーティングに変わる。
【0005】
高温ガラス容器に保護コーティングを施すための、公知ですでに幅広く使用されている1つの技術では、ガラス容器が1列縦隊でコンベアに載って進むときに、特定の容器のガラス表面に最適なコーティングを施すように配置された溶射ヘッドを通じて、容器の両側に溶射する必要がある。受け器が、それぞれの溶射ヘッドと一列に整列して、コンベアの反対側に配置される。コーティング用化合物を混入させた加圧空気または不活性ガスが、かなりの正圧で1つまたは複数の溶射ヘッドから放出され、一方で、受け器は、通常比較的低い圧力に維持される。得られた圧力差により、コーティング前化合物の速度、ひいては有効性が高くなる。この特徴のコーティングシステムは、とりわけ、Gatchetらによる米国特許第3,516,811号明細書、およびGoetzerらによる米国特許第3,684,469号明細書に開示されており、これらの各特許は、参照によりその全体を本明細書に援用される。
【0006】
しかし、上記のコーティングシステムは、「側面開放型」と呼ぶことができるものであり、ガラス容器が形成される設備内の環境条件によって悪影響を受けることがある。
【0007】
高温ガラス容器に保護コーティングを施すための第2の公知で幅広く使用されている技術は、溶射ヘッドおよび対応する受け器が内部に置かれた成形板金コーティングフードを利用する。フードは、上記の側面開放型溶射システムに関連する多くの問題を未然に防ぐ。例えば、フードは、ガラス容器を環境条件から切り離し、コーティング作業を向上させる、制御された雰囲気をもたらす。フードは、容器に付着せずに空気に混入したコーティング用化合物のほとんどを捕捉する排気システムを含み、したがって、システムの換気問題を軽減し、コーティング化合物が建物の構成要素を侵す機会を最小限にする。さらに、このフードは、付随コストを節減するとともに、システムのコーティング効率を大幅に高めることができる。
【0008】
先行技術を概ね代表するコーティングフードは、それぞれが参照によりその全体を本明細書に援用されるScholesらによる米国特許第3,819,404号明細書、Scholesによる米国特許第3,933,457号明細書、およびLindnerによる米国特許第4,389,234号明細書に開示されている。Lindnerによる米国特許第4,389,234号明細書は、容器が通過するのを可能にするトンネルと、様々な大きさの容器を収容するために垂直方向に調整可能な平屋根とを含むコーティングフードについて記載している。少なくとも2つのジェットスロットが各側壁に配置され、少なくとも2つの受け器または吸引スロットがジェットスロットと一列に整列する。ジェットおよび吸引スロットは、互いに対向して各側壁に組み入れられる。コーティング用化合物は、少なくとも1つの供給点から導入され、側壁に固定された送風機は、高速空気の内側および外側ループをフードの内部に供給し、高速空気の内側ループは、コーティング用化合物を含む。バッフルは、ジェットスロットから出たジェットが明確に形成され、したがって、意図された機能に、よりうまく適するように高速空気の流路に置かれる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一態様によれば、ガラス物品に化合物をコーティングする装置は、入り口および出口を有する内部チャンバを画定するコーティングフード部を含み、出口は、ガラス物品に隣接して配置される。送風機は、内部チャンバに配置されて、空気を入り口から出口に向かって送る。噴射装置は、化合物を内部チャンバに送出するように構成され、内部チャンバ内で送風機の下流の位置に配置される。
【0010】
本発明の別の態様によれば、ガラス物品に化合物をコーティングする装置は、内部チャンバを画定するコーティングフード部と、化合物をコーティングフード部の内部チャンバに送出するように構成され、化合物の早期の蒸発を防止するように選択された所定の距離だけ内部チャンバ内に延びる噴射装置とを含む。
【0011】
添付図面と関連して読んだ場合に、以下の詳細な説明から本発明が最も深く理解される。図面には以下の図が含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】瓶または広口瓶用の先行技術のコーティングフードの側面図を示しており、フードは、蒸気スロットを備えた平坦な内壁を有する。
【
図2】
図1の2−2線に沿って切り取った
図1の先行技術のコーティングフードの平断面図を示している。
【
図3】別の先行技術のコーティングフードを示す平面図を示しており、コーティングフードは、内側面温度を下げるように設計された内壁構成を有する。
【
図4】概略的に示した、本発明によるコーティングフードの正面図を示している。
【
図5】
図4のコーティングフードの概略的な右側面図を示している。
【
図6】6−6線に沿って切り取った
図5のコーティングフードの概略的な断面図を示している。
【
図7】
図5のコーティングフード(送風機モータは省略)の別の概略的な断面図を示し、コーティングフードを通る蒸気の流路を示している。
【
図8】
図4の噴射装置に取り付けられたチューブのセグメントの断面図を示している。
【発明を実施するための形態】
【0013】
添付の作成図と関連して読んだ場合に、以下の詳細な説明から本発明が最も深く理解され、これらの図は、説明目的で選択された本発明の例示的な実施形態を示している。本発明は、図を参照して説明される。そのような図は、限定するよりも例示することを意図され、本発明の説明を容易にするために本明細書に同封されている。
【0014】
本発明は、モノブチルスズ塩化物(MBTC)を使用して瓶にコーティングする一般的な場合に適用可能であるが、本明細書で説明する装置は、スズ酸化物、チタン酸化物、または他の単一金属酸化物の膜を、あるいは有機金属化合物、金属ハロゲン化物、または他の適切な化合物をコーティング用化学的前駆体として使用する複数のそれらの混合物をガラスにコーティングするのに概ね適用可能である。
【0015】
本発明は、先行技術のコーティングフードに関する最初の簡単な説明によって、最も深く理解されるであろう。
図1および
図2は、米国特許第4,389,234号明細書による瓶用の2重蒸気ループコーティングフード100の部分概略図を示している。各蒸気ループは、吹き出しスロット101と、コンベアの反対側で、通過しつつある瓶103にぶつかった高速の循環蒸気を案内する吸引スロット102とを有する。液体コーティング用化学物質は、送風機105によって適切な供給源からパイプ104を通ってフードの両側に送られる。MBTCを使用するこの種のフード内でコーティングされる瓶は、比較的低い化学物質消費量で、均一なスズ酸化物コーティングを受け止める。しかし、そのようなフードは、それにもかかわらず、適切なコーティング効率を維持するために、内部から外層を除去する洗浄を時々必要とする。吹き出しスロット101および吸引スロット102は、平坦面106を有する。ガラス物品を形成する際に生じる高温の条件下で、面106は、瓶103からの、かなりの熱量の輻射により高温になる。
図1に示すフードのコーティング施行時、循環蒸気はかなり高温になり、金属酸化物外層の蓄積が送風機、フードの内壁、および吸引スロット102の内側に見られる。
【0016】
ここで先行技術である、Lindnerによる米国特許第5,140,940号明細書の
図3を参照すると、
図1および
図2に示す先行技術の高効率な従来式コーティングフードと同様な従来式2重ループコーティングフード300が示されている。スロット101、102の構成を変えることで、Linderは、ガラス物品の製造に関する大幅な経済的改善を達成できると教示している。
【0017】
先行技術である
図3では、コーティングフードが全体として300で示されている。
図1および
図2の吹き出しスロット101および吸引スロット102は、フード300の吹き出しスロット301および吸引スロット302で示すように修正され、この修正は、平坦面106の削除として示され、吹き出しスロット301および吸引スロット302の側壁310は、フード内部において垂直線312で合流している。吹き出しスロット301および吸引スロット302の構造から、Linderは、高温瓶からの熱輻射が、吹き出しおよび吸引スロットの壁の内面314に拡散すると教示している。Lindnerは、内面314が
図1の従来のコーティングフードの内壁面よりも大幅に大きくなっているので、壁面の単位当たりの輻射エネルギが、それぞれのスロットの壁面率によって決まる倍率だけ減少すると教示している。したがって、フードの稼働部分の内面温度は、
図1および
図2の従来のフード内よりも約50℃〜約150℃低くなる。Linderは、これが外層の蓄積を低減し、したがって、洗浄の必要性を低くすると教示している。
【0018】
先行技術である
図1〜3のパイプ104は、送風機のファンブレードのすぐ上の位置に液体コーティング用化学物質を配達する。その結果、送風機のファンブレードおよびファンブレードに近接したフードの領域は、液体コーティング用化学物質でコーティングされる。これは、フードが頻繁に洗浄を必要とすることから非効率的と考えられる。
【0019】
ここで本発明の
図4〜6を参照すると、2重蒸気ループコーティングフードが全体として400で示されている。コーティングフード400は、
図1〜3のフード100、300とほぼ同じであり、したがって、これらのフードについての前の説明は、コーティングフード400にも当てはまる。
【0020】
コーティングフード400は通常、ほぼ同一である、2つの対向するフード部401a、401bを含む。図示していないが、中央フード部分が、対向するフード部401a、401b間に配置される。中央フード部分のさらなる詳細が、米国特許第4,668,268号明細書に見られ、この特許は、参照によりその全体をあらゆる目的のために援用される。瓶103は、対向するフード部401a、401b間に画定された、囲まれた空間を通過する。囲まれた空間は、コーティング用化合物の雰囲気への漏れを限定する。
【0021】
フード部401bの特徴について下記に説明されるが、当然ながら、フード部401a、401bはほぼ同一である。したがって、フード部401bについての前述の説明もフード部401aに当てはまる。フード部401bはプレナムハウジング402を含む。プレナムハウジング402は、長方形形状のベース部分407aと、ベース部分407aの前端から延びるマニホルド部分407bとを含む。
【0022】
図5および
図6に最もよく示すように、概ね囲まれた内部チャンバ403a〜403cは、プレナムハウジング402内に画定される。ハウジング402の内部チャンバ403aは、ハウジング402の以下の壁、すなわち、上部壁405h、底部壁405g、前部壁405f、外壁405a、後部壁405b、および内壁405cによって画定される。ハウジング402の内部チャンバ403bは、ハウジング402の以下の壁、すなわち、上部壁405h、底部壁405g、前部壁405f、内壁405c、内壁405d、および後部壁405bによって画定される。最後に、ハウジング402の内部チャンバ403cは、ハウジング402の以下の壁、すなわち、上部壁405h、底部壁405g、前部壁405f、外壁405e、後部壁405b、および内壁405dによって画定される。
【0023】
図5および
図6を参照すると、内部チャンバ403a、403cは、C字形状の中空通路406によって流体連通している。流体蒸気は、内部チャンバ403aから中空通路406を通ってチャンバ403cに進む。
【0024】
ここで
図6を参照すると、一連の開口またはスロット411a、411bは、プレナムハウジング402の前部壁405fに画定される。スロット411aは、吹き出しスロットとして構成され、それに対して、スロット411bは、吸引スロットとして構成されている。吹き出しスロット411aは、本明細書において、1つまたは複数の出口と称することができ、吸引スロット411bは、本明細書において、1つまたは複数の入り口と称することができる。吹き出しおよび吸引スロットの目的はすでに説明した。
【0025】
送風機408、409は、ハウジング402に取り付けられている。各送風機408、409は、シャフトによってモータに取り付けられた回転ファンブレード404を有する。送風機408のブレード404は、内部チャンバ403bに配置され、送風機408のファンブレード404は、内部チャンバ403cに配置されている。送風機408、409のモータは、任意選択的にハウジング402の外側に配置される。
【0026】
液体コーティング剤を送風機のファンブレードに直接配達する、すでに説明したパイプ104の代わりに、フード部401bは、ファンブレードとハウジング402の周囲領域とに液体コーティング用化学物質をコーティングする可能性を低くするために、送風機ファンブレード404の正圧側から間隔を置いて配置された噴射装置420を含む。噴射装置420のそのような配置により、フード部401bの洗浄が簡単になり、さらに、瓶103の表面に付着する液体コーティング用化学物質の量を最大限にする。
【0027】
図4に示すように、噴射装置420は、送風機408のファンブレード404に隣接したハウジング402の上部壁405hに取り付けられている。噴射装置420の基端は、導管430(一部が示されている)に流体接続され、液体コーティング用化学物質は、液体コーティング供給源(図示せず)から導管430を通って配達される。ハウジング402の側壁405eは、噴射装置420の先端を示すために、部分的に切り取られている。
【0028】
図4に示すように、フード部401bの噴射装置420の先端は、送風機ファンブレード404の下流に配置され、送風機のファンブレード404から距離「D1」だけ軸方向に離間している。距離D1は、例えば、0.5〜5インチとすることができる。当然ながら、距離D1は任意の特定の寸法に限定されない。
【0029】
噴射装置420の先端は、ハウジング402のマニホルド部分407bの内部に距離「D2」だけ延びている。距離D2は、例えば、0.1〜2インチとすることができる。本発明の1つの例示的な実施形態によれば、距離D2は0.25インチである。当然ながら、距離D2は任意の特定の寸法に限定されない。
【0030】
図示していないが、別の噴射装置420をフード部401bの他の送風機409の近辺でハウジング402の上部壁405hに取り付けることができる。
【0031】
図8は、噴射装置420に取り付けられた中空管430の断面図を示している。噴射装置420は、供給インサート432と、供給インサート432に螺入して取り付けられたナット434とを含む。ナット434は、供給インサート432の雌ねじ438と螺入して係合した雄ねじ部436を含む。供給インサート432は、ハウジング402の上部壁405hに設けられたねじ付き領域(図示せず)と螺入して係合する外側面のねじ付き領域433を含む(
図4を参照のこと)。
【0032】
中空管430、供給インサート432、およびナット434はそれぞれ、略円筒形の中空本体を有する。中空管430は、ナット434によって画定された中央穴440を貫通して配置されている。導管430はまた、供給インサート432によって画定された中央穴446に延びている。ナット434を螺入して供給インサート432と結合させると、ナット434は、半径方向の圧力を中空管430にかけることができ、それにより、中空管430をナット434の穴440内に実質的に固定された状態で保持する。中空管430の終端442は、中央穴446に画定された斜方向ショルダ部444に支持されている。供給インサート432の斜方向ショルダ部444および中央穴446は、中空管430の終端442が、フード部401bのハウジング402の内部に入るのを防止する大きさとされる。
【0033】
上記のように、供給インサート432の先端が、フード部401bのマニホルド部分407b内に突出する垂直距離D2は、導管430の先端内または供給インサート432の穴446内の液体コーティング用化学物質の早期の蒸発を防止するように慎重に選択される。導管430および/または供給インサート432の穴446の内面への蒸発したコーティング用化学物質の蓄積により、噴射装置420内が詰まることがある。
【0034】
戻って
図7を参照して、2重蒸気ループコーティングフード400を動作させる1つの例示的な方法によれば、最初に、各フード部401a、401bの送風機408、409が駆動される。次いで、コーティング用化学物質は、噴射装置420によって各フード部401a、401bのチャンバ403b内に送出される。その後、瓶103が、矢印454で示すように、フード部401a、401b間の通路に沿って搬送される。
【0035】
上記のように、コーティングフード400は2重蒸気ループを有する。主ループ450は、空気流450a〜450dで示され、リサイクルループ452は、空気流452a〜452dで示されている。
【0036】
主ループ450において、フード部401a、401bの送風機408の正圧側は、それぞれフード部401a、401bの噴射装置420を通り過ぎた空気流450c、450aを推進する。空気流450c、450aは、噴射装置420によって配達されたコーティング用化学物質と混ざると、蒸発したコーティング用化学物質を同伴するようになる。コーティング剤を同伴した空気流450c、450aは、送風機408の正圧側によって、それぞれフード部401a、401bの内部チャンバ403bに付属する吹き出しスロット441aから押し出される。コーティング剤同伴流450c、450aは、それぞれフード部401a、401bの内部チャンバ403cに付属する吹き出しスロット441aの前に配置された瓶103を横切り、それによって、瓶103に蒸発したコーティング用化学物質をコーティングする。
【0037】
フード部401a、401bの送風機408の真空側は、それぞれ吸引スロット441bを通り、フード部401a、401bの内部チャンバ403bに入った空気流450a、450cを引き寄せる。フード部401a、401bの送風機408の真空側は、それぞれフード部401a、401bの内部チャンバ403を通るコーティング剤同伴空気流450b、450dを引き寄せる。次いで、主ループは、送風機408の正圧側が、フード部401a、401bの噴射装置420を通り過ぎたそれぞれの空気流450c、450aを押し出しながら繰り返す。
【0038】
上記のように、コーティング剤同伴空気流450a、450cは瓶103に接触する。コーティング剤同伴空気流450a、450cが瓶103に接触すると、コーティング剤同伴空気流450a、450cの一部は、フード部分の外縁に向かって外側に散乱する。コーティング剤同伴空気流450a、450cの散乱した部分は、リサイクルループ452に捕捉される。
【0039】
リサイクルループ452では、フード部分401a、401bの送風機409の正圧側は、フード部分401a、401bの内部チャンバ403cに付属する送風機スロット441aからそれぞれ空気流452a、452cを押し出す。空気流452a、452cは、主ループ450のコーティング同伴空気流450a、450cの散乱部分と混ざる。リサイクルループ452のコーティング剤同伴流452a、452cは、それぞれフード部401a、401bの内部チャンバ403cに付属する吹き出しスロット441aの前に配置された瓶103を横切り、それによって、瓶103に蒸発したコーティング用化学物質を2度コーティングする。
【0040】
すでに述べたように、各フード部の内部チャンバ403a、403cは、通路406によって流体接続されている。したがって、フード部401b、401aの内部チャンバ403cに配置された送風機409の真空側は、それぞれフード部401b、401aの内部チャンバ403aに付属する吸引スロット441bを通るコーティング剤同伴空気流452a、452cを引き寄せるという結果になる。次いで、送風機409の真空側は、通路406を通ってフード部401b、401aの内部チャンバ403cに入るそれぞれの空気流452d、452bを引き寄せる。次いで、リサイクルループは、フード部分401a、401bの送風機409の正圧側が、フード部分401a、401bの内部チャンバ403cに付属する送風機スロット441aからそれぞれ空気流452a、452cを押し出しながら繰り返す。
【0041】
当然ながら、上記の方法は、任意の特定のステップまたはステップの順序に限定されない。
【0042】
本発明の好ましい実施形態が、本明細書に示され、説明されたが、当然ながら、そのような実施形態は、単なる例示として提示されている。当業者は、本発明の趣旨から逸脱することなく、様々な変形、変更、および代替案を思いつくであろう。したがって、添付の特許請求の範囲は、本発明の趣旨および範囲内に入るすべてのかかる変形型を包含することが意図されている。