特許6383761IP Force 特許公報全文掲載

技術分野

この発明は、たとえば、いわゆる順送金型内で、プレス成形によってコネクタ端子部分等が形成された金属ストリップを間欠的に送るとともに、その送り途中で金属ストリップを所定の長さに切断し、それにより形成されるプレス品を順次に、相互に所要の間隔をおいてキャリア部材と連結していくプレス品搬送キャリアの製造方法および、プレス品搬送キャリアに関するものであり、特には、成形サイクルの短縮および、成形精度の向上に寄与することのできる技術を提案するものである。

発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋

ところで、上述したような製造方法では、端子列等のプレス品を運ぶプレス品搬送キャリアとしての「低廉な薄い金属帯材」や「端子列付き帯状部材」を送る際に、たとえば、送り速度の加減速に伴う振動、プレス品搬送キャリアの所定の部分が樹脂成形金型内の所定の位置に収まった際の減衰振動といったような、順送金型からプレス品搬送キャリアへの種々の振幅ないし振動数の振動が作用する。特に、この振動の振動数がキャリアの固有振動数に一致した場合、キャリアが共振して大きくばたつくことになるが、成形サイクルを短縮するために短い時間間隔の間欠送給で送ると、このキャリアのばたつきが収まらず、キャリアへの端子列部材の位置決めの精度が低下するという問題があった。
そして、特許文献1及び2に記載された方法では、キャリアに、位置合わせ等のためのパイロットホールしか設けていないことから、この問題に対処することができなかった。なお固有振動数を変化させるには、キャリアの組成、全幅、厚み等を変更することも考えられるが、コネクタ端子の仕様を変更する度にキャリアの組成等を変えることは、手間および時間を要するとともにコストの増大を招く。 一方、キャリアに端子列部材を連結した後の工程で連続的に、そのコネクタ端子部分に樹脂材料を供給することにより行うインサート成形では、プレス品搬送キャリアに樹脂成形による熱が伝わるところ、上述した振動によるキャリアのばたつきを抑えることのできる程度に間欠送給の時間間隔を長くした場合、樹脂成形による熱が、その後に樹脂成形を行う送り方向後方側のキャリア上の端子列へ伝播しやすくなって、それにより当該端子列が熱膨張し、この場合もまた精度の低下が否めない。
したがって、成形サイクルの短縮化とコネクタ端子部分の位置合わせ精度の向上は、相反するものであり、従来技術では、これらを両立し得なかった。 この発明は、従来技術が抱えるこのような問題を解決することを課題とするものであり、その目的は、プレス品の連続製造において、そのプレス品を保持するキャリアへの振動および熱伝導を有効に抑制し、成形サイクルの短縮および、成形精度の向上に寄与することのできるプレス品搬送キャリアの製造方法および、プレス品搬送キャリアを提供することにある。

課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋

この発明のプレス品搬送キャリアの製造方法は、プレス加工により成形された金属ストリップを、該金属ストリップの長手方向に沿って間欠的に送るとともに、その送り途中で、当該金属ストリップを所定の長さに切断することにより、金属ストリップからプレス品を形成し、順次に形成される当該プレス品を互いに間隔をおいて、キャリア部材に連結していき、一方向に連続するストリップ状のプレス品搬送キャリアを製造する方法であ・・・ 続きを知財ポータルサイト IP Force にログインして見る
【発明の効果】
この発明によれば、キャリア部材に、パイロットホールのみならず、スリットをも設けることにより、コネクタ端子等のプレス品の仕様に応じてシミュレーション結果等に基きスリットの形態を変更するという容易な手法にて、当該スリットが、プレス品搬送キャリアの固有振動数を変化させて共振を防止するべく機能するとともに、樹脂成形による熱の、送り方向後方側への伝達を抑制するべくも機能する。その結果として、成形サイクルを短縮してなお、端子位置等の成形精度を高めることができる。

この発明についての権利主張の範囲[特許請求の範囲]

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この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋

【図1】この発明の一のプレス品搬送キャリアの製造方法を示す平面図である。

【図2】図1のプレス品搬送キャリアを示す平面図である。

【図3】図1のプレス品搬送キャリアのキャリア部材に設けたスリットおよび、その変形例を示す、キャリア部材の平面図である。

【図4】図1のプレス品搬送キャリアのキャリア部材に設けることのできるスリットの更なる変形例を示す、キャリア部材の平面図である。

【図5】この発明の他のプレス品搬送キャリアの製造方法を示す平面図である。

【図6】図5のプレス品搬送キャリアを示す拡大平面図である。

【図7】この発明のさらに他のプレス品搬送キャリアの製造方法に用いることのできるキャリア部材および、当該キャリア部材に複数個の端子列部材を連結してなるプレス品搬送キャリアを示す平面図である。

【図8】実施例の解析モデルのストリップa〜fを示す平面図である。

【図9】実施例の剛性解析方法を示す平面図である。

【図10】実施例の剛性解析結果を示すグラフである。

【図11】実施例の固有振動解析の結果を示すグラフである。

【図12】実施例の固有振動解析の結果を示すグラフである。

【図13】実施例の過渡応答の共振解析方法を示すストリップの側面図である。

【図14】実施例の過渡応答の共振解析結果を示すグラフである。

【図15】実施例の過渡応答の共振解析結果を示すグラフである。

【図16】実施例の周波数応答の共振解析方法を示す平面図である。

【図17】実施例の周波数応答の共振解析方結果を示すグラフである。

【図18】実施例の周波数応答の共振解析方結果を示すグラフである。

【図19】実施例の落下衝撃解析の方法を示すストリップの平面図および側面図である。

【図20】実施例の落下衝撃解析の結果を示すグラフである。

【図21】実施例の落下衝撃解析の結果を示すグラフである。

【図22】実施例の伝熱解析の方法を示す平面図である。

【図23】実施例の伝熱解析の結果を示すグラフである。

【図24】実施例の伝熱解析の結果を示すグラフである。

【図25】実施例の伝熱解析の結果を示すグラフである。

【図26】実施例の伝熱解析の結果を示すグラフである。

【図27】実施例の伝熱解析の結果を示すグラフである。

【図28】従来の製造方法を示す平面図である。

選択図 図1出願人が指定した本件の代表的な図

1、11、21 金属ストリップ   1a、11a、21a コネクタ端子部分   2、12、22 端子列部材(プレス品)   3、13、23 キャリア部材   13a ストリップ部材   4、14、24 プレス品搬送キャリア   5 樹脂材料   6、16、26 パイロットホール   7、7a〜7h、7A〜7I、17、27 スリット   28 キャリア連結部材   Sa キャリア部材の一方の側部   Sb キャリア部材の他方の側部   Cs スリット形成周期   Cp 切断部   Lc キャリア部材23の長さ

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