特許第6383844号(P6383844)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6383844
(24)【登録日】2018年8月10日
(45)【発行日】2018年8月29日
(54)【発明の名称】駐車場管理システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20180820BHJP
   G07B 15/00 20110101ALI20180820BHJP
   G08G 1/14 20060101ALI20180820BHJP
   H04M 1/00 20060101ALI20180820BHJP
   H04M 11/00 20060101ALI20180820BHJP
   H04Q 9/00 20060101ALI20180820BHJP
【FI】
   G06Q50/10
   G07B15/00 L
   G08G1/14 A
   H04M1/00 U
   H04M11/00 301
   H04Q9/00 301Z
【請求項の数】4
【全頁数】26
(21)【出願番号】特願2017-147329(P2017-147329)
(22)【出願日】2017年7月31日
(62)【分割の表示】特願2016-233710(P2016-233710)の分割
【原出願日】2016年11月30日
(65)【公開番号】特開2018-92590(P2018-92590A)
(43)【公開日】2018年6月14日
【審査請求日】2017年7月31日
(73)【特許権者】
【識別番号】516046134
【氏名又は名称】株式会社オーガスタス
(74)【代理人】
【識別番号】100107674
【弁理士】
【氏名又は名称】来栖 和則
(72)【発明者】
【氏名】吉川 幸孝
(72)【発明者】
【氏名】吉川 明宏
【審査官】 宮地 匡人
(56)【参考文献】
【文献】 特開2016−046651(JP,A)
【文献】 特許第5978414(JP,B1)
【文献】 特許第5991793(JP,B1)
【文献】 米国特許出願公開第2016/0066154(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2016/0077186(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2014/0369330(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00−99/00
G07B 15/00
G08G 1/14
H04M 1/00
H04M 11/00
H04Q 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の駐車場を管理する駐車場管理システムであって、
前記複数の駐車場の位置をそれぞれ正規位置として、それら駐車場にそれぞれ設置される複数台の発信機であって、各発信機は、固有の識別コードを表す識別信号を発信するものと、
ユーザの携帯端末に設けられ、その携帯端末と前記発信機とを用いてユーザがいずれかの駐車場を特定してその駐車場に駐車するための駐車モードと、当該携帯端末を用いて前記複数台の発信機のうち、自身の正規位置に存在しない不存在発信機を探索するための探索モードとを選択的に実行するモード実行部と
前記携帯端末に設けられ、いずれかの発信機との距離であって当該携帯端末が前記いずれかの発信機から受信した識別信号に基づいて測定されたものが有効受信距離より短いと、前記いずれかの発信機から識別信号を有効に受信したと判定する判定部と
を含み、
前記有効受信距離は、前記探索モードの実行時において前記駐車モードの実行時におけるより長い可変値である駐車場管理システム。
【請求項2】
前記携帯端末は、前記探索モードをバックグラウンドで実行する請求項1に記載の駐車場管理システム。
【請求項3】
請求項1または2に記載の携帯端末として機能させるためのプログラム。
【請求項4】
請求項に記載のプログラムをコンピュータ読み取り可能に記録した記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザの携帯端末を用いることにより、標的発信機または発信機が装着された標的対象物を探索する技術に関し、特に、その技術の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザの携帯端末を用いることにより、標的となる対象物を探索する技術が既に提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、被監視者に携帯される情報タグであって、固有の識別信号を発信するものと、その情報タグからの識別信号を受信する端末装置であって、被監視者を監視すべきエリア内に設置されたものと、その端末装置と無線通信するサーバ装置とを備え、被監視者の安否を確認するシステムが開示されている。
【0004】
具体的には、このシステムにおいては、端末装置が、情報タグとの通信が可能であると、存在情報をサーバ装置に送信し、一方、端末装置が、情報タグとの通信が不能であると、不存在情報をサーバ装置に送信する。
【0005】
また、特許文献2には、探索対象物(例えば、要介護者)に携行されるビーコン発信機と、そのビーコン発信機からの信号を受信する携帯端末と、その携帯端末と通信可能なサーバとを備え、探索対象物を探索するシステムが開示されている。
【0006】
具体的には、このシステムにおいては、ビーコン発信機からの信号を携帯端末で受信し、その受信した信号により表されるID情報と、当該携帯端末の位置情報とをサーバに送信する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2006−293519号公報
【特許文献2】特開2016−038205号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明者らは、上述の探索技術、すなわち、ユーザの携帯端末を用いることにより、標的発信機を探索する技術について種々の研究を行った。具体的には、本発明者らは、特許文献1および2に開示されている従来技術の実用性について研究を行った。
【0009】
その結果、次のような知見に到達した。すなわち、この従来技術によれば、探索される対象は予め判明しているが、その対象の所在地が変動する状況において、その対象が、特定のエリアに存在するか否かを判定することは可能である。
【0010】
しかし、探索される対象が、本来であれば、正規の位置に位置すべきであるが、何らかの事情や何者かの不正行為により、別の場所に移動させられてしまう可能性がある状況において、その正規の場所に、該当する対象が存在していないことを知ることは不可能である。なぜなら、この従来技術では、探索される対象が予め判明していることが必須条件であるからである。
【0011】
以上の知見を背景にして、本発明は、ユーザの携帯端末を用いることにより、標的対象物を探索する技術であって、自身の正規位置に存在しない不存在対象物を探索する技術を提供することを課題としてなされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
その課題を解決するために、本発明のある側面によれば、複数の駐車場を管理する駐車場管理システムであって、
前記複数の駐車場の位置をそれぞれ正規位置として、それら駐車場にそれぞれ設置される複数台の発信機であって、各発信機は、固有の識別コードを表す識別信号を発信するものと、
ユーザの携帯端末に設けられ、その携帯端末と前記発信機とを用いてユーザがいずれかの駐車場を特定してその駐車場に駐車するための駐車モードと、当該携帯端末を用いて前記複数台の発信機のうち、自身の正規位置に存在しない不存在発信機を探索するための探索モードとを選択的に実行するモード実行部と、
前記携帯端末に設けられ、いずれかの発信機との距離であって当該携帯端末が前記いずれかの発信機から受信した識別信号に基づいて測定されたものが有効受信距離より短いと、前記いずれかの発信機から識別信号を有効に受信したと判定する判定部と
を含み、
前記有効受信距離は、前記探索モードの実行時において前記駐車モードの実行時におけるより長い可変値である駐車場管理システムが提供される。
本発明の別の側面によれば、複数の駐車場を管理する駐車場管理システムであって、
前記複数の駐車場の位置をそれぞれ正規位置として、それら駐車場にそれぞれ設置される複数台の発信機であって、各発信機は、固有の識別コードを表す識別信号を発信するものと、
ユーザの携帯端末と前記発信機とを用いてユーザがいずれかの駐車場を選択してその駐車場に駐車するための駐車モードと、ユーザの携帯端末を用いて前記複数台の発信機のうち、自身の正規位置に存在しない不存在発信機を探索するための探索モードとを選択的に実行するモード実行部と
を含み、
前記携帯端末は、いずれかの発信機との距離であって当該携帯端末が前記いずれかの発信機から受信した識別信号に基づいて測定されたものが有効受信距離より短いと、前記いずれかの発信機から識別信号を有効に受信したと判定し、
前記有効受信距離は、前記探索モードの実行時において前記駐車モードの実行時におけるより長い可変値である駐車場管理システムが提供される。
【0013】
また、本発明の第1のアスペクトによれば、本来であれば、それぞれの正規位置に存在すべき複数の対象物であってそれぞれ発信機自身であるかまたは発信機が装着されたもののうち、自身の正規位置に存在しない不存在対象物を探索する探索システムであって、
各発信機は、固有の位置において、固有の識別コードを表す識別信号を発信し、その発信された識別信号は、ユーザの携帯端末により、近距離通信方式で受信されることが可能であり、
前記探索システムは、
前記携帯端末および/またはその携帯端末と通信可能な管理サーバに設けられ、前記携帯端末の現在位置の測定値に基づき、前記複数の対象物のうち前記現在位置に近いものを標的対象物として特定し、その標的対象物に自身の正規位置が存在するはずである標的発信機の識別コードを標的識別コードとして取得する標的識別コード取得部と、
前記携帯端末に設けられ、前記標的識別コードを表す識別信号を受信したか否かを判定し、受信しなかったと判定すると、前記標的発信機が自身の正規位置に存在しないとの不存在判定を行う不存在判定部と
を含む探索システムが提供される。
【0014】
また、本発明の第2のアスペクトによれば、複数の駐車場を管理する駐車場管理システムであって、
前記複数の駐車場の位置をそれぞれ正規位置として、それら駐車場にそれぞれ設置される複数台の発信機であって、各発信機は、固有の位置において、固有の識別コードを表す識別信号を発信し、その発信された識別信号は、ユーザの携帯端末により、近距離通信方式で受信されることが可能であるものと、
前記携帯端末と通信可能な管理サーバに設けられ、前記携帯端末の現在位置の測定値に基づき、前記複数の駐車場のうち前記現在位置に近いものを標的駐車場として特定し、その標的駐車場に自身の正規位置が存在するはずである標的発信機の識別コードを標的識別コードとして取得して前記携帯端末に送信する標的識別コード取得部と、
前記携帯端末に設けられ、前記管理サーバから受信した標的識別コードを表す識別信号を受信したか否かを判定し、受信しなかったと判定すると、前記標的発信機が自身の正規位置に存在しないとの不存在判定を行う不存在判定部と
を含む駐車場管理システムが提供される。
【0015】
また、本発明の第3のアクペクトによれば、本来であれば、それぞれの正規位置に存在すべき複数の対象物であってそれぞれ発信機自身であるかまたは発信機が装着されたもののうち、自身の正規位置に存在しない不存在対象物を探索する探索方法であって、
各発信機は、固有の位置において、固有の識別コードを表す識別信号を発信し、その発信された識別信号は、ユーザの携帯端末により、近距離通信方式で受信されることが可能であり、
当該探索方法は、
前記携帯端末および/またはその携帯端末と通信可能な管理サーバによって実行される標的識別コード取得工程であって、前記携帯端末の現在位置の測定値に基づき、前記複数の対象物のうち前記現在位置に近いものを標的対象物として特定し、その標的対象物に自身の正規位置が存在するはずである標的発信機の識別コードを標的識別コードとして取得するものと、
前記携帯端末によって実行される不存在判定工程であって、前記標的識別コードを表す識別信号を受信したか否かを判定し、受信しなかったと判定すると、前記標的発信機が自身の正規位置に存在しないとの不存在判定を行うものと
を含む探索方法が提供される。
【0016】
本発明によって下記の各態様が得られる。各態様は、項に区分し、各項には番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、本発明が採用し得る技術的特徴の一部およびそれの組合せの理解を容易にするためであり、本発明が採用し得る技術的特徴およびそれの組合せが以下の態様に限定されると解釈すべきではない。すなわち、下記の態様には記載されていないが本明細書には記載されている技術的特徴を本発明の技術的特徴として適宜抽出して採用することは妨げられないと解釈すべきなのである。
【0017】
さらに、各項を他の項の番号を引用する形式で記載することが必ずしも、各項に記載の技術的特徴を他の項に記載の技術的特徴から分離させて独立させることを妨げることを意味するわけではなく、各項に記載の技術的特徴をその性質に応じて適宜独立させることが可能であると解釈すべきである。
【0018】
(1) ユーザの携帯端末を用いることにより、本来であれば、それぞれの正規位置に存在すべき複数の対象物であってそれぞれ発信機自身であるかまたは発信機が装着されたもののうち、自身の正規位置に存在しない不存在対象物を探索する探索システムであって、
各発信機は、固有の識別コードを表す識別信号を発信し、
前記携帯端末は、各発信機から前記識別信号を近距離通信方式で受信することが可能であり、
当該探索システムは、
前記携帯端末の現在位置を逐次取得する位置取得部と、
前記取得された現在位置の近傍にいずれかの対象物の正規位置が存在する場合に、その対象物が前記正規位置に実在するか否かを問わず、その対象物を今回の標的対象物とし、その標的対象物に対応する発信機の識別コードを、前記正規位置と前記識別コードとの間に予め定められている関係に従い、標的識別コードとして取得するコード取得部と、
前記携帯端末が、前記取得された現在位置と実質的に同じ位置において、いずれの対象物に対応する発信機からも識別信号を受信しないか、または、いずれかの対象物に対応する発信機からは識別信号を受信したがその識別信号によって表される識別コードが前記標的識別コードと一致しない場合に、前記標的対象物が自身の正規位置に存在しないと判定する不存在判定部と
を含む探索システム。
【0019】
(2) 前記コード取得部は、各発信機ごとに、対応する正規位置の位置情報を保存するメモリを参照し、前記位置取得部によって取得された現在位置の位置情報と、前記メモリに保存される複数の対象物の正規位置の位置情報との比較により、前記現在位置の近傍にいずれかの対象物の正規位置が存在するか否かを判定する正規位置存否判定部を含む(1)項に記載の探索システム。
【0020】
(3) さらに、各正規位置ごとに、所定の時間窓内において前記不存在判定を受信した回数を不存在判定回数として計算する回数計算部を含み、
前記不存在判定部は、各正規位置ごとに計算された前記不存在判定回数が設定回数を超えたときに、該当する正規位置に、存在すべき対象物が存在しないと最終的に判定する(1)または(2)項に記載の探索システム。
【0021】
(4) さらに、前記携帯端末の地上における移動速度を取得する速度取得部を含み、
前記不存在判定部は、前記取得された移動速度が設定速度を超えると、実行を継続しない(1)ないし(3)項のいずれかに記載の探索システム。
【0022】
(5) 前記不存在判定部は、いずれかの発信機と前記携帯端末との距離であってその携帯端末が前記いずれかの発信機から受信した識別信号に基づいて測定されたものが有効受信距離より短いと、前記いずれかの発信機から識別信号を有効に受信したと判定し、
前記有効受信距離は、前記携帯端末が自身の現在位置を地図上において測定する際の測定誤差より短くなるように設定される(1)ないし(4)項のいずれかに記載の探索システム。
【0023】
(6) 複数の駐車場を管理する駐車場管理システムであって、
前記複数の駐車場の位置をそれぞれ正規位置として、それら駐車場にそれぞれ設置される複数台の発信機であって、各発信機は、固有の識別コードを表す識別信号を発信し、その識別信号は、ユーザの携帯端末により、近距離通信方式で受信されるものと、
ユーザによって選択されたいずれかの駐車場にユーザが駐車するための駐車モードと、前記複数台の発信機のうち、自身の正規位置に存在しない不存在発信機を探索するための探索モードとを選択的に実行するモード実行部と
を含む駐車場管理システム。
【0024】
(7) 前記モード実行部は、
前記携帯端末の現在位置を逐次取得する位置取得部と、
前記取得された現在位置の近傍にいずれかの発信機の正規位置が存在する場合に、その発信機が前記正規位置に実在するか否かを問わず、その発信機を今回の標的発信機とし、その標的発信機の識別コードを、前記正規位置と前記識別コードとの間に予め定められている関係に従い、標的識別コードとして取得するコード取得部と、
前記携帯端末が、前記取得された現在位置と実質的に同じ位置において、いずれの発信機からも識別信号を受信しないか、または、いずれかの発信機からは識別信号を受信したがその識別信号によって表される識別コードが前記標的識別コードと一致しない場合に、前記標的発信機が自身の正規位置に存在しないと判定する不存在判定部と
を含む(6)項に記載の駐車場管理システム。
【0025】
(8) 前記不存在判定部は、いずれかの発信機と前記携帯端末との距離であってその携帯端末が前記いずれかの発信機から受信した識別信号に基づいて測定されたものが有効受信距離より短いと、前記いずれかの発信機から識別信号を有効に受信したと判定し、
前記有効受信距離は、前記探索モードの実行時において前記駐車モードの実行時におけるより長くなるように変化する可変値である(6)または(7)項に記載の駐車場管理システム。
【0026】
(9) 前記携帯端末は、前記探索モードをバックグラウンドで実行する(6)ないし(8)項のいずれかに記載の駐車場管理システム。
【0027】
(10) (1)ないし(5)項のいずれかに記載の探索システムを実施するためにその探索システムのコンピュータによって実行されるプログラム。
【0028】
本項および他の項に係るプログラムは、例えば、それの機能を果たすためにコンピュータにより実行される指令の組合せを意味するように解釈したり、それら指令の組合せのみならず、各指令に従って処理されるファイルやデータをも含むように解釈することが可能であるが、それらに限定されない。
【0029】
また、このプログラムは、それ単独でコンピュータにより実行されることにより、所期の目的を達するものとしたり、他のプログラムと共にコンピュータにより実行されることにより、所期の目的を達するものとすることができるが、それらに限定されない。後者の場合、本項に係るプログラムは、データを主体とするものとすることができるが、それに限定されない。
【0030】
(11) (6)ないし(9)項のいずれかに記載の携帯端末を実施するためにその携帯端末のコンピュータによって実行されるプログラム。
【0031】
(12) (6)ないし(9)項のいずれかに記載の駐車場管理システムを実施するためにその駐車場管理システムのコンピュータによって実行されるプログラム。
【0032】
(13) (10)ないし(12)項のいずれかに記載のプログラムをコンピュータ読み取り可能に記録した記録媒体。
【0033】
本項および他の項に係る記録媒体は種々な形式を採用可能であり、例えば、フレキシブル・ディスク等の磁気記録媒体、CD、CD−ROM等の光記録媒体、MO等の光磁気記録媒体、ROM等のアンリムーバブル・ストレージ等のいずれかを採用し得るが、それらに限定されない。
【0034】
(14)ユーザの携帯端末を用いることにより、本来であれば、それぞれの正規位置に存在すべき複数の対象物であってそれぞれ発信機自身であるかまたは発信機が装着されたもののうち、自身の正規位置に存在しない不存在対象物を探索する探索方法であって、
各発信機は、固有の識別コードを表す識別信号を発信し、
前記携帯端末は、各発信機から前記識別信号を近距離通信方式で受信することが可能であり、
当該探索方法は、
前記携帯端末の現在位置を逐次取得する位置取得工程と、
前記取得された現在位置の近傍にいずれかの対象物の正規位置が存在する場合に、その対象物が前記正規位置に実在するか否かを問わず、その対象物を今回の標的対象物とし、その標的対象物に対応する発信機の識別コードを、前記正規位置と前記識別コードとの間に予め定められている関係に従い、標的識別コードとして取得するコード取得工程と、
前記携帯端末が、前記取得された現在位置と実質的に同じ位置において、いずれの対象物に対応する発信機からも識別信号を受信しないか、または、いずれかの対象物に対応する発信機からは識別信号を受信したがその識別信号によって表される識別コードが前記標的識別コードと一致しない場合に、前記標的対象物が自身の正規位置に存在しないと判定する不存在判定工程と
を含む探索方法。
【0035】
(15) (14)項に記載の探索方法を実施するためにコンピュータによって実行されるプログラム。
【0036】
(16) (15)項に記載のプログラムをコンピュータ読み取り可能に記録した記録媒体。
【発明の効果】
【0037】
本発明によれば、ユーザの携帯端末の現在位置が逐次取得され、その現在位置の近傍にいずれかの対象物に対応する発信機の正規位置が存在する場合に、その対象物を今回の標的対象物とし、その標的対象物に対応する発信機の識別コードが、前記正規位置と前記識別コードとの間に予め定められている関係に従い、標的識別コードとして取得される。
【0038】
さらに、その標的識別コードが取得された場合に、ユーザの携帯端末が、前記取得された現在位置と実質的に同じ位置において、いずれの対象物に対応する発信機からも識別信号を受信しないか、または、いずれかの対象物に対応する発信機からは識別信号を受信したがその識別信号によって表される識別コードが前記標的識別コードと一致しない場合に、前記標的対象物が自身の正規位置に存在しないと判定される。
【0039】
よって、本発明によれば、自身の正規位置に存在しない不存在対象物を探索することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
図1図1は、本発明の例示的な一実施形態に従う駐車場管理システムにおいて、複数の駐車場にそれぞれ設置されている複数の発信機と、それら駐車場にそれぞれ居る複数人のユーザの携帯端末と、遠隔地にある管理センタ内の管理サーバとが互いに通信する様子の一例を示す斜視図である。
【0041】
図2図2は、図1に示すいずれかの発信機といずれかの携帯端末との間での近距離一方向通信と、その携帯端末と図1に示す管理サーバとの間での遠距離双方向通信とをそれぞれ概念的に表す図である。
【0042】
図3図3は、図2に示す発信機を概念的に表す機能ブロック図である。
【0043】
図4図4は、図3に示す発信機のコンピュータによって実行されるプログラムの一例を概念的に表すフローチャートである。
【0044】
図5図5は、図2に示す発信機を、その発信機が設置されている駐車場と共に拡大して示すとともに、その発信機に割り当てられた受信可能エリアと有効受信エリアとを概念的に表し、さらに、その有効受信エリアを定義する有効受信距離が駐車モードと探索モードとの間で変化する様子を概念的に表す平面図である。
【0045】
図6図6は、図2に示す携帯端末を概念的に表す機能ブロック図である。
【0046】
図7図7は、図2に示す管理サーバを概念的に表す機能ブロック図である。
【0047】
図8図8は、図1に示す駐車場管理システムの前記駐車モードにおいて、発信機と携帯端末と管理サーバとの間で行われる通信の一例を時系列的に示すシーケンス・フローである。
【0048】
図9図9は、図1に示す駐車場管理システムの前記探索モードにおいて、発信機と携帯端末と管理サーバとの間で行われる通信の一例を時系列的に示すシーケンス・フローである。
【0049】
図10図10は、図1に示す駐車場管理システムの前記探索モードにおいて、不存在発信機を最終的に判定するために参照される受信履歴の一例を表形式で概念的に表す図である。
【0050】
図11図11は、図6に示す携帯端末のコンピュータを概念的に表す機能ブロック図である。
【0051】
図12図12は、図7に示す管理サーバのコンピュータを概念的に表す機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0052】
図1を参照するに、本発明の例示的な一実施形態に従う駐車場管理システム(以下、単に「システム」という。)10は、複数の駐車場20(図1には、それら駐車場20のうちの代表的な駐車場A,BおよびCのみが図示されている)を集中的に管理するためのシステムである。各駐車場20は、図示しないが、複数の車室(すなわち、駐車しようとする車両1台分に割り当てられるスペース)を有しており、それら車室に複数台の車両が駐車可能である。
【0053】
本実施形態に従う駐車場管理システムは、本実施形態に従う駐車場管理方法を実行するように構成されている。
【0054】
各駐車場20は、無人式である。さらに、設備の削減・簡素化のため、各駐車場20には、駐車場20の入出庫口からの不正車両の出庫を阻止するために適宜開閉するゲート装置も、駐車場20からの不正車両の出庫を阻止するために適宜、地面から突出し、地面内に埋没する車止め装置も、運転者であるユーザに対し、駐車料金の支払いを条件に駐車券をユーザに対して発行する発券機および精算機も設置されていない。
【0055】
なお、「車両」なる用語は、明細書の全体を通じて、自動車のみならず、自転車、自動二輪車等、あらゆる種類の移動体を包含する用語として解釈すべきである。
【0056】
また、「駐車スペース」なる用語は、明細書の全体を通じて、1つの駐車場20を意味する場合や、その1つの駐車場20内の複数の車室の各々または複数の車室の集まり(例えば、互いに隣接した複数の車室)を意味する場合がある。そして、本実施形態においては、1つの駐車場20が「1つの駐車スぺース」の一例を構成している。
【0057】
また、「コード」なる用語は、明細書の全体を通じて、「数字および/または記号の列」を意味し、具体的には、アナログ信号の状態をデジタル化して表現する数値的表記であって、個々のアナログ信号に固有の数値的表記である。「コード」なる用語は、用途に応じて、例えば、IDすなわち識別子と称される。
【0058】
ところで、駐車場20の管理方式として、各駐車場20ごとに、その駐車場20に設置された設備のみを用いて自立的に(個別的にないしは自己完結的に)管理される自立管理方式と、複数の駐車場20が遠隔的にある管理サーバ50(図1参照)と通信することによってそれら駐車場20を集中的に管理する集中管理方式とが存在する。本実施形態に従うシステム10は、その駐車場管理方式として前述の集中管理方式を採用している。
【0059】
具体的には、図1に示すように、このシステム10は、各駐車場20に1台ずつ設置される発信機30と、複数の駐車場20を集中的に管理する管理センタ40に設置される管理サーバ50とを備えている。
【0060】
本実施形態においては、同じ駐車場20に複数の車室が設置されており、それら車室に共通に1台の発信機30が使用される。ただし、各車室ごとに1台の発信機30が使用される態様で本発明を実施してもよい。その態様においては、1つの車室が「1つの駐車スぺース」の一例を構成することになる。
【0061】
各発信機30は、自身に固有の発信機ID(前述の「発信機コード」の一例)を表す識別信号を発信するように構成される。1つの発信機IDは、1つの駐車場20にとっても固有であるため、後述のように、1つの駐車場ID(前述の「駐車場コード」の一例)に1対1で対応付けられる。
【0062】
図2に示すように、このシステム10においては、ユーザが、自身の携帯端末90を用いて、ユーザが現在滞在している駐車場20に設置されている発信機30から前述の識別信号を、発信機30との接触状態または非接触状態で、近距離一方向無線通信方式で受信するとともに、管理センタ40の管理サーバ50との間で遠距離双方向無線通信を行う。
【0063】
ユーザの携帯端末90は、ユーザによって携帯されるとともに無線通信機能を有するデバイス、例えば、携帯電話機、スマートフォン、ラップトップ型コンピュータ、タブレット型コンピュータ、PDAなどである。
【0064】
<システム構成の概要>
このシステム10においては、携帯端末90および管理サーバ50が、いずれも、ユーザによって選択されたいずれかの駐車場20にユーザが駐車するための駐車モードと、複数台の発信機30のうち、自身の正規位置に存在しない不存在発信機を探索するための探索モードとを選択的に実行する。
【0065】
<発信機>
【0066】
ここで、図1における複数台の発信機30を代表する1台の発信機30につき、ハードウエア構成(図3参照)およびソフトウエア構成(図4参照)を説明する。
【0067】
まず、概念的に説明するに、発信機30は、対応する駐車場20に少なくとも1台ずつ設置され、対応する駐車場20に固有の駐車場IDを識別し得る識別信号を発信する非接触式または接触式の通信デバイスである。発信機30は、少なくとも送信機能を有すれば足りるが、必要に応じ、受信機能をも併有するように構成してもよい。
【0068】
次に、作動方式を説明するに、発信機30は、固有の識別信号を外部からのトリガ信号を要することなく能動的に、かつ、供給電力が不足しない限り永続的に発信する。
【0069】
発信機30は、一般に、識別信号としてのビーコン信号を発信するビーコン装置、無線標識などの名称でも知られている装置である。この発信機30は、一例においては、原信号を変調することにより、対応する駐車場IDを表す識別信号を生成し、その生成された識別信号を、IR信号、Bluetooth(登録商標)信号、NFC(近距離無線通信)信号などとして発信する。
【0070】
次に、機能ブロック図である図3を参照してハードウエア構成を説明するに、発信機30は、プロセッサ100およびそのプロセッサ100によって実行される複数のアプリケーションを記憶するメモリ102を有するコンピュータ104を主体として構成されている。
【0071】
この発信機30は、さらに、電源としての交換可能な使い捨て電池106を有している。電池106に代えて、充電可能な電池を採用したり、外部電源としての商用電源を採用したり、外部の磁界を利用して発電する発電機(例えば、トランスポンダ)を採用することが可能である。
【0072】
この発信機30は、さらに、識別信号を生成して発信する発信部108を有している。その発信部108は、電池106によって作動させられるとともに、コントローラ110によって制御される。そのコントローラ110は、コンピュータ100によって制御される。
【0073】
発信機30は、例えば、駐車場20の地面に機械的に固着されないように、すなわち、その地面から簡単に離脱可能であるようにその地面に設置される可能性がある。換言するに、各発信機30は、空間上において、対応する位置(対応する駐車場20)に物理的に固定されているわけではないのである。なぜなら、駐車場20として運営される土地の所有者が、ある期間には、駐車場20としての運営を管理会社に依頼したが、突然、その依頼を解消する可能性があるからである。
【0074】
そのような場合には、駐車サービスのためのすべての設備を管理会社が速やかに駐車場20から撤去し、その際、現状回復のための手間を最小化するために、発信機30が単に当該土地の地面に載置される可能性があるのである。そのため、発信機30は、駐車場管理業者の意に反し、何者かによる不正行為により、その発信機30が正規に設置される駐車場20とは異なる場所(例えば、正規に設置される駐車場20から離れた別の駐車場、正規に設置される駐車場20に該当しない別の場所など)に設置されてしまう可能性がある。
【0075】
次に、図4を参照して発信機30のソフトウエア構成を説明するに、発信機30のプロセッサ100は、図4にフローチャートで概念的に表されているプログラムを反復的に実行する。
【0076】
このプログラムの各回の実行時には、まず、ステップS1において、メモリ102から発信機IDが読み込まれる。その発信機IDは、その発信機30が設置される1つの駐車場20に割り当てられた駐車場IDに1対1に対応する。
【0077】
続いて、ステップS2において、前記読み込まれた発信機IDが反映されるように、原信号(例えば、搬送信号)を変調するための信号がコントローラ110に対して出力される。そのコントローラ110は、発信部108を制御し、その結果、発信部108は、今回発信すべき識別信号を生成する。その後、ステップS3において、その生成された識別信号が発信部108から発信される。続いて、ステップS1に戻る。
【0078】
ここで、この発信機30に関連付けてユーザの携帯端末90の一機能を説明するに、その携帯端末90は、発信機30から識別信号を受信している状態で、その携帯端末90のコンピュータ134(図6参照)に予めインストールされているあるプログラムを起動させると、前記受信した識別信号をリアルタイムで復調し、それにより、前記発信機IDをリアルタイムで解読する。
【0079】
さらに、携帯端末90は、発信機30から識別信号を受信している状態で、その受信した識別信号に基づき、その識別信号を発信したときの発信機30の位置と、その識別信号を受信したときの携帯端末90の位置との間の距離を測定することも行う。
【0080】
すなわち、携帯端末90は、発信機30から受信した識別信号に基づき、その発信機30に対応する発信機IDと、そのときの発信機30との距離との双方を獲得するようになっているのである。
【0081】
携帯端末90のユーザは、自身の携帯端末90を持ったまま発信機30に接近し、その携帯端末90を発信機30のうちの発信部108に完全にまたはほぼ接触させると、携帯端末90は、発信機30から識別信号を接触式で受信することができる。
【0082】
これに対し、携帯端末90のユーザが自身の携帯端末90を持ったまま特定の受信エリア内に進入すると、携帯端末90は、発信機30から識別信号を非接触式で受信することができる。
【0083】
図5に概念的に平面図で示すように、各発信機30には、2種類の受信エリアが割り当てられる。それらは、受信可能エリアと有効受信エリアである。それらエリアは、いずれも、各発信機30を発信源とする円で概して定義され、受信可能エリアは、最大受信半径を有するのに対し、有効受信エリアは、有効受信半径(すなわち、後述の有効受信距離R)を有する。
【0084】
しかし、具体的には、受信可能エリアは、各発信機30の電力供給が正常である場合に、その発信機30からの識別信号が到達可能なエリア、すなわち、そのエリア内に存在する限り、携帯端末90がその識別信号を受信可能なエリアを意味する。
【0085】
これに対し、有効受信エリアは、受信可能エリアの最大受信半径より小さい有効受信半径を有している。最大受信半径は、任意に設定することが不可能であるのに対し、有効受信半径は、任意に設定することが可能である。
【0086】
すなわち、最大受信半径は、ハードウエアによって決まる受信限度を意味するのに対し、有効受信半径は、ソフトウエアによって決まる受信限度を意味するということが可能なのである。
【0087】
前述のように、携帯端末90は、それが受信した識別信号を発信したときの発信機30との距離を測定する。その距離測定値は、有効受信半径を超えることもあれば、超えないこともある。そして、その距離測定値が受信有効半径を超えないときは、携帯端末90が有効受信エリア内に存在するときであるのに対し、その距離測定値が受信有効半径を超えるときは、携帯端末90が受信可能エリア内には存在するが有効受信エリア内には存在しないときである。
【0088】
携帯端末90は、発信機30から識別信号を受信した後、前記距離測定値が有効受信半径の設定値以下であるか否かを判定し、その設定値以下であると判定すると、携帯端末90が現在、有効受信エリア内に位置するから、携帯端末90は、「発信機30からの識別信号を有効に受信した(以下、単に「識別信号を受信した」ともいう。)」と判定する。
【0089】
これに対し、携帯端末90は、前記距離測定値が前記設定値より大きいと判定すると、携帯端末90が現在、有効受信エリア外に位置するから、携帯端末90は、「発信機30からの識別信号を有効に受信していない(以下、単に「識別信号を受信していない」ともいう。)」と判定する。
【0090】
すなわち、本実施形態においては、携帯端末90が有効受信エリア外に位置する場合には、実際には、携帯端末90が識別信号を受信しているにもかかわらず、みかけ上、携帯端末90は識別信号を受信していないこととしてソフトウエア上で取り扱われることになるのである。
【0091】
本実施形態においては、各発信機30の受信可能エリアおよび有効受信エリアのうち少なくとも有効受信エリアが、別の発信機30の少なくとも有効受信エリアとの間でオーバラップしないように、各発信機30の個別性能および相対的位置関係ならびに前記有効受信半径の設定値が設定されている。
【0092】
さらに、本実施形態においては、有効受信距離Rが、携帯端末90により、後述のように、前記駐車モードの実行時には値R1(例えば、0cmないし50cmの範囲内または30cmないし50cmの範囲内に)、前記探索モードの実行時には値R2であって値R1より長いもの(例えば、50mないし70mの範囲内)となるように変化させられる。
【0093】
さらに、本実施形態においては、有効受信距離Rが、携帯端末90が自身の現在位置を地図上において測定する際の測定誤差より短くなるように設定される。この設定によれば、携帯端末90の測位誤差が原因で、携帯端末90を用いて特定された正規位置とは異なる正規位置について、発信機30の存否判定が誤って行われてしまう可能性が低減する。
【0094】
さらに、本実施形態においては、携帯端末90が何らかの信号を受信した強度が基準値を超えない限り、いずれの信号も受信しないと判定される。この場合には、もちろん、いずれの発信機30からの信号も受信しないと判定されることになる。
【0095】
<携帯端末>
【0096】
次に、機能ブロック図である図6を参照してユーザの携帯端末90のハードウエア構成を説明するに、携帯端末90は、プロセッサ130およびそのプロセッサ130によって実行される複数のアプリケーションを記憶するメモリ132を有するコンピュータ134を主体として構成されている。
【0097】
この携帯端末90は、さらに、情報を、例えば図5において符号「135」で示す画面(面積が有限で可変または不変であるウィンドウを有する)上に表示する表示部(例えば、液晶ディスプレイ)136と、発信機30および管理サーバ50からの信号を受信する受信部138と、信号を生成してその信号を管理サーバ50に送信する送信部140とを有する。
【0098】
この携帯端末90は、さらに、ユーザからデータやコマンドを入力するための入力部150を有する。その入力部150は、例えば、所望の情報(例えば、コマンド、データなど)を携帯端末90に入力するためにユーザによって操作可能な操作部を有する。その操作部としては、ユーザによって操作可能なアイコン(例えば、仮想的なボタン)を表示するタッチスクリーン、ユーザによって操作可能な物理的な操作部(例えば、キーボード、キーパッド、ボタンなど)、音声を感知するマイクなどがあるが、これらに限定されない。
【0099】
この携帯端末90は、さらに、GPS(衛星測位システム)受信機152を有する。GPS受信機152は、よく知られているように、複数のGPS衛星から複数のGPS信号を受信し、それらGPS信号に基づき、GPS受信機152の地球上における位置(緯度、経度および高度)を三角測量によって測定する。
【0100】
この携帯端末90は、さらに、地上における自身の移動速度(例えば、携帯端末90を質点とみなした場合のその質点の並進運動の速度)を測定する機能も有する。その移動速度は、例えば、順次測定される複数の現在位置を時間微分することによって測定される。
【0101】
<管理サーバ>
【0102】
次に、機能ブロック図である図7を参照して管理サーバ50のハードウエア構成を説明するに、管理サーバ50は、プロセッサ160およびそのプロセッサ160によって実行される複数のアプリケーションを記憶するメモリ162を有するコンピュータ164を主体として構成されている。
【0103】
この管理サーバ50は、さらに、情報を表示する表示部(例えば、液晶ディスプレイ)166と、携帯端末90からの信号を受信する受信部168と、信号を生成してその信号を携帯端末90に送信する送信部170と、現在時刻を計測する時計172とを有する。この管理サーバ50は、発信機30からの受信を直接的には行わず、事実上、携帯端末90を介して行うことになる。
【0104】
<駐車モード>
【0105】
図8には、駐車モードにおいて、共に同じ駐車場20に位置する発信機30および携帯端末90と、遠隔地に位置する管理サーバ50との間で行われる通信の一例が時系列的にシーケンス・フローで表されている。
【0106】
発信機30は、自身に固有の識別信号を自発的にかつ継続的に発信する。
【0107】
携帯端末90は、まず、その携帯端末90に対するユーザの操作に応答し、ステップS101において、駐車モードに移行し、そのことを表す駐車モード移行データを管理サーバ50に送信する。
【0108】
これに対し、管理サーバ50は、ステップS201において、その駐車モード移行データを受信し、自身も、駐車モードに移行する。
【0109】
<入庫モード>
【0110】
携帯端末90は、次に、その携帯端末90に対するユーザの操作に応答し、ステップS102において、有効受信距離Rを値R1にセットする。続いて、ステップS103において、入庫モードに移行し、そのことを表す入庫モード移行データを管理サーバ50に送信する。
【0111】
これに対し、管理サーバ50は、ステップS202において、その入庫モード移行データを受信し、自身も、入庫モードに移行する。
【0112】
その後、ユーザは、複数の駐車場20のうちユーザによって実際に選択されたものに存在する発信機30に携帯端末90を接近させるかまたは接触させる。その結果、携帯端末90は、今回の発信機30からの信号を受信可能な状態となる。
【0113】
続いて、携帯端末90は、ステップS104において、携帯端末90が発信機30から識別信号を有効に受信したか否かを判定する。携帯端末90の受信強度が基準値以下である場合には、いずれの発信機30からの識別信号も受信しなかったと判定される。
【0114】
近傍に発信機30が存在していても、携帯端末90が現在、その発信機30の前記受信可能エリア外に位置する場合には、携帯端末90は発信機30から識別信号を全く受信できない。
【0115】
これに対し、携帯端末90が現在、前記受信可能エリア内に位置する場合には、携帯端末90は発信機30から識別信号を受信できる。
【0116】
この場合、このステップS104において、さらに、その受信した識別信号に基づき、今回の発信機30と携帯端末90との距離が測定される。このステップS104においては、さらに、その距離測定値が有効受信距離R(今回は、値R1に等しい)より小さいか否か、すなわち、携帯端末90が現在、有効受信距離Rが値R2である場合より狭い有効受信エリア内に位置するか否かが判定される。要するに、このステップS110においては、携帯端末90がいずれかの発信機30を特定したか否かが判定されるのである。
【0117】
図5に示す一例においては、ユーザAの携帯端末90が、短い有効受信距離R1で定義される有効受信エリア内に存在するため、発信機30から識別信号を有効に受信する。
【0118】
前記距離測定値が有効受信距離Rより小さい場合には、携帯端末90がいずれかの発信機30を特定したため、ステップS105に移行するが、そうではない場合には、今回の駐車場20への入庫(駐車サービスの開始)がユーザに許可されず、例えばステップS101に戻る。
【0119】
前記距離測定値が有効受信距離Rより小さい場合には、その後、ステップS105において、前記受信した識別信号が復調され、その復調された識別信号によって表される発信機IDが解読される。すなわち、今回の発信機30が特定されるのである。
【0120】
前記復調された識別信号は、複数桁の二進数で表記されるコードである場合には、例えば、そのコードが、予め準備された変換表(例えば、管理サーバ50から事前にダウンロードされたもの)を用いて、発信機IDに変換される。ただし、用法上、「コード」であるか「ID」であるかという違いは、その用途が識別である以上、重要ではない。
【0121】
続いて、ステップS106において、その取得された発信機IDが、発信機IDと駐車場IDとの間の1対1の関係を表す図示しないテーブルを参照することにより、駐車場IDに変換される。その駐車場IDは、携帯端末90のメモリ132に保存される。
【0122】
その後、ステップS107において、画面135上に、ユーザが入庫をリクエストするために選択される操作部としての入庫ボタン200(図5参照(文字や記号、画像などで表示される仮想的ボタン))が表示される。続いて、ステップS108において、ユーザが、入庫ボタンに指でタッチすることにより、その入庫ボタン200を選択して起動させる。
【0123】
その後、ステップS109において、そのようにして解読された駐車場IDが、今回のユーザに事前に付与されているユーザIDと共に、管理サーバ50に送信される。
【0124】
これに対し、管理サーバ50は、ステップS203において、前記送信された駐車場IDを今回のユーザIDと共に受信する。その後、ステップS204において、それら受信結果に基づき、駐車場およびユーザに関する必要な認証が行われ、それに成功すれば、ステップS205において、今回のユーザが今回の駐車場20に駐車することが許可される。
【0125】
続いて、ステップS206において、時計172を用いることにより、現在時刻が入庫時刻として認識される。その入庫時刻は、今回の駐車場IDおよび今回のユーザIDに関連付けて、メモリ162に保存される。
【0126】
以上で、1回の入庫モードが終了する。
【0127】
<出庫モード>
【0128】
携帯端末90は、その携帯端末90に対するユーザの操作に応答し、ステップS110において、出庫モードに移行し、そのことを表す出庫モード移行データを管理サーバ50に送信する。
【0129】
これに対し、管理サーバ50は、ステップS207において、その出庫モード移行データを受信し、自身も、出庫モードに移行する。
【0130】
続いて、携帯端末90は、ステップS111において、画面135上に、ユーザが出庫をリクエストするために選択される操作部としての出庫ボタン202(図5参照(文字や記号、画像などで表示される仮想的ボタン))を表示する。続いて、ステップS112において、ユーザが、その出庫ボタン202を選択する。
【0131】
続いて、ステップS104と同様にして、ステップS113において、携帯端末90が発信機30から識別信号を有効に受信したか否かが判定される。
【0132】
その後、ステップS105と同様にして、ステップS113において、前記受信した識別信号が復調され、その復調された識別信号によって表される発信機IDが解読される。続いて、ステップS106と同様にして、ステップS114において、その解読された発信機IDが駐車場IDに変換される。
【0133】
その後、ステップS116において、その駐車場IDと、携帯端末90のメモリ132に保存されている駐車場IDとが照合される。
【0134】
その照合に成功すれば、ステップS117において、画面135上に、ユーザが出庫手続の続行をリクエストするために選択される操作部としての確認ボタン204(図5参照(文字や記号、画像などで表示される仮想的ボタン))を表示する。続いて、ステップS1182において、ユーザが、その確認ボタン204を選択する。
【0135】
その後、ステップS119において、ユーザによって確認ボタン204が選択されたことを表す出庫確認データが、今回の駐車場IDおよび今回のユーザIDと共に、管理サーバ50に送信される。
【0136】
これに対し、管理サーバ50は、ステップS208において、その出庫確認データを今回の駐車場IDおよび今回のユーザIDと共に受信する。続いて、ステップS204と同様にして、ステップS209において、それら受信結果に基づき、駐車場およびユーザに関する必要な認証が行われる。
【0137】
その認証に成功すれば、ステップS210において、時計172を用いることにより、現在時刻が出庫時刻として認識される。その出庫時刻は、今回の駐車場IDおよび今回のユーザIDに関連付けて、メモリ162に保存される。
【0138】
続いて、ステップS211において、出庫時刻から、メモリ162に保存されている入庫時刻を引き算することにより、駐車時間が計算される。
【0139】
以上で、1回の出庫モードが終了する。
【0140】
<探索モード>
【0141】
図9には、探索モードにおいて、共に同じ駐車場20に位置する発信機30および携帯端末90と、遠隔地に位置する管理サーバ50との間で行われる通信の一例が時系列的にシーケンス・フローで表されている。
【0142】
発信機30は、自身に固有の識別信号を自発的にかつ継続的に発信する。
【0143】
携帯端末90は、まず、その携帯端末90に対するユーザの操作に応答し、ステップS301において、探索モードに移行し、そのことを表す探索モード移行データを管理サーバ50に送信する。携帯端末90は、この探索モードをバックグラウンドで実行する。その結果、この探索モードは、携帯端末90のユーザに気付かれることなく実行されることが可能である。
【0144】
これに対し、管理サーバ50は、ステップS401において、その探索モード移行データを受信し、自身も、探索モードに移行する。
【0145】
次に、携帯端末90は、ステップS302において、有効受信距離Rを値R2(>R1)にセットする。これにより、携帯端末90は、駐車モードの実行時よりワイドなレンジで発信機30を探索することが可能となる。
【0146】
続いて、ステップS303において、GPS受信機152が外部から受信したGPS信号に基づき、ユーザの現在位置(経緯度)Pが測定される。その後、ステップS304において、前述のようにして、携帯端末90の移動速度Vが測定される。
【0147】
続いて、ステップS305において、測定された現在位置Pを表す現在位置データ(現在位置の経緯度を含む)と、測定された移動速度Vを表す移動速度データとが管理サーバ50に送信される。
【0148】
これに対し、管理サーバ50は、ステップS402において、現在位置データと移動速度データとを携帯端末90から受信する。続いて、ステップS403において、受信した移動速度データによって表される移動速度Vが設定値(例えば、時速5km)より低速であるか否かが判定される。
【0149】
携帯端末90を携帯するユーザの移動速度ないしは歩行速度が早すぎる場合には、携帯端末90による探索動作中に、ユーザの現在位置の測定タイミングと、発信機30からの受信タイミングとが大きくずれてしまい、探索誤差が発生してしまう可能性がある。そのようなことがないように、移動速度Vが監視される。
【0150】
移動速度Vが設定値より低速である場合には、ステップS404に移行するが、移動速度Vが設定値より低速ではない場合には、今回の探索がスキップされ、例えばステップS303に戻る。
【0151】
続いて、ステップS404において、メモリ162に保存されている複数の駐車場データにより表される複数の駐車場20の中に、携帯端末90から受信した現在位置データにより表される現在位置Pの近傍に位置するもの(例えば、現在位置Pとの距離が設定値(一般的には、値R2と実質的に等しいか、値R2より小さい値であるが、場合によっては、値R2より大きい値でも可能である)が検索される。
【0152】
ここに、「現在位置データ」は、携帯端末90の現在位置すなわちユーザの現在位置の経緯度を表す。また、「複数の駐車場データ」は、各駐車場20ごとに、駐車場IDと、駐車場20の代表位置の経緯度とを表す。
【0153】
具体的には、各駐車場20と現在位置Pとの距離は、携帯端末90から受信した現在位置データ(現在位置の経緯度)と、メモリ162に保存されている複数の駐車場データ(複数の駐車場20のそれぞれの代表位置の経緯度)とを用いて計算される。検索された駐車場20が複数存在する場合には、それら駐車場20のうち最も現在位置Pに近いものが1つの標的駐車場20として選択される。
【0154】
その検索に成功した場合には、ステップS405に移行するが、失敗した場合には、今回の探索がスキップされ、例えばステップS303に戻る。
【0155】
ステップS405においては、検索された1つの標的駐車場20が、メモリ162に保存されている変換テーブルに従い、その標的駐車場20に実際に設置されているはずである発信機30に固有の発信機IDに変換される。その発信機IDは、標的発信機IDとされる。その標的発信機IDは、今回の標的駐車場20に、対応する正規の発信機30が実在するか否かを問わず、取得される。上記変換テーブルは、各駐車場20の駐車場IDと、各駐車場20に実際に設置されるはずである発信機30の発信機IDとの間に予め定められた関係を表す。
【0156】
以上の説明から明らかなように、メモリ162には、駐車場データという名称で、駐車場IDと、駐車場20の代表位置(これは、駐車場20に実際に設置されるはずである発信機30の正規位置と等価である)との間に予め定められている関係が保存され、さらに、上述の変換テーブルとして、各駐車場20の駐車場IDと、各駐車場20に実際に設置されるはずである発信機30の発信機IDとの間に予め定められた関係も保存されている。
【0157】
よって、本実施形態においては、それら2つの関係を組み合わせることにより、各発信機30ごとに、正規位置と、発信機ID(前述の「発信機コードの一例」)との対応関係を取得することが可能である。
【0158】
続いて、ステップS406において、その標的発信機IDが携帯端末90に送信される。
【0159】
これに対し、携帯端末90は、ステップS306において、その標的発信機IDを管理サーバ50から受信する。その受信した標的発信機IDは、携帯端末90のメモリ132に保存される。
【0160】
続いて、ステップS113と同様にして、ステップS307において、携帯端末90が発信機30から識別信号を有効に受信したか否かを判定する。携帯端末90の受信強度が基準値以下である場合には、いずれの発信機30からの識別信号も受信しなかったと判定される。
【0161】
具体的には、その受信した識別信号に基づき、今回の発信機30と携帯端末90との距離が測定される。ただし、このステップS307においては、ステップS113とは異なり、その距離測定値が有効受信距離R(今回は、値R2に等しい)より小さいか否か、すなわち、携帯端末90が現在、有効受信距離Rが値R1である場合より広い有効受信エリア内に位置するか否かが判定される。
【0162】
図5に示す一例においては、ユーザBの携帯端末90が、駐車場20の範囲外に存在するが、長い有効受信距離R2で定義される有効受信エリア内に存在するため、発信機30から識別信号を有効に受信する。
【0163】
距離測定値が有効受信距離R2より小さい場合には、ステップS308において、発信機30からの受信に成功したと判定される。続いて、ステップS309において、今回の発信機30から受信した識別信号が実発信機IDに変換される。
【0164】
その後、ステップS310において、その実発信機IDと、メモリ132に保存されている標的発信機IDとが照合される。それらIDが互いに一致すると、ステップS311において、前記照合に成功したと判定される。これは、今回の駐車場20に発信機30が存在し、かつ、その発信機30は、今回の駐車場20にとって正規の発信機であると判定されたことを意味する。
【0165】
一方、それら実発信機IDと標的発信機IDとが互いに不一致であると、ステップS312において、前記照合に失敗したと判定される。これは、今回の駐車場20に発信機30が存在するが、その発信機30は、今回の駐車場20にとって正規の発信機ではないと判定されたことを意味する。この場合、その後、ステップS313において、今回の駐車場20に正規の発信機30が存在しないことを表す不存在判定データが、今回のユーザを識別するためのユーザIDと共に管理サーバ50に送信される。
【0166】
以上、距離測定値が有効受信距離R2より小さい場合を説明したが、距離測定値が有効受信距離R2より小さくはない場合(携帯端末90がいずれの発信機30からも信号を受信できなかった場合を含む)には、ステップS314において、発信機30からの受信に失敗した判定される。
【0167】
この場合にも、続いて、ステップS313が実行される。このステップS313においては、上述のように、今回の駐車場20に正規の発信機30が存在しないことを表す不存在判定データが、今回の実発信機ID(または今回の駐車場20を識別するための駐車場ID)および今回のユーザを識別するためのユーザIDと共に管理サーバ50に送信される。
【0168】
これに対し、管理サーバ50は、ステップS407において、前記不存在判定データを、今回の実発信機IDおよび今回のユーザIDと共に携帯端末90から受信する。続いて、ステップS408において、現在時刻が時計172を用いて測定される。その後、ステップS409において、前記不存在判定データを携帯端末90から受信した履歴が管理サーバ50のメモリ162に保存される。
【0169】
具体的には、例えば図10に概念的に表形式で表すように、前記不存在判定データを受信するごとに、その受信という事象が、その受信時刻と、一緒に受信した実発信機IDに対応する駐車場20の番号(または駐車場ID)とに関連付けてメモリ162に記録される。メモリ162には、所定の時間窓(例えば、過去12時間)内に受信された前記不存在判定データのみ記録され、その時間窓がカバーする時間より過去に受信された不存在判定データは消去される。その結果、メモリ162の内容が、常に最新の所定時間内に受信された不存在判定データのみが保存されるように更新される。
【0170】
続いて、ステップS410において、例えば図10に示すように、メモリ162に、各駐車場ごとに、前記時間窓内において前記不存在判定データを受信した回数が不存在判定回数として記録される。本実施形態においては、前記不存在判定データが、該当する駐車場20に正当な発信機30が存在しない可能性があるという暫定的な不存在判定を表すデータとして定義されており、その結果、前記不存在判定回数は、その暫定的な不存在判定が行われた回数を意味する。
【0171】
その後、ステップS411において、各駐車場ごとに、不存在判定回数が設定回数(例えば、4回)を超えたか否かが判定される。超えた場合には、例えば図10に示すように、該当する駐車場20に関連付けて、メモリ162に、その駐車場20には正当な発信機30が本当に存在していないという最終的な不存在判定が記録される。
【0172】
管理サーバ50は、いずれかの駐車場20について最終的な不存在判定が行われたことが判明すると、その結果を種々の用途に使用できる。
【0173】
一例においては、その駐車場20に作業者を派遣し、その作業者に対し、本当にその駐車場20に発信機30が存在しないか否かを目視にて確認することを指令する。
【0174】
その駐車場20に本当に発信機30が存在しない場合には、その作業者に対し、代わりの発信機30を同じ場所に設置することを指令する。
【0175】
これに対し、その駐車場20に発信機30が存在している場合には、その発信機30が何らかの理由(例えば、電池106の消耗、電子回路の故障など)により、動作不能ないしは動作不良となっている疑いがあると判断する。この場合にも、作業者に対し、代わりの発信機30を同じ場所に設置することを指令する。
【0176】
このように、本実施形態によれば、作業者が定期的に各駐車場20を訪問することなく、各駐車場20における発信機30の有無および発信機30の動作状態を遠隔的に監視できる。
【0177】
よって、本実施形態によれば、作業者を各駐車場20に派遣させる回数が減少し、人件費の削減が容易となるという効果が得られる。
【0178】
さらに、本実施形態によれば、作業者を各駐車場20に定期的に派遣させる場合より早期に、各駐車場20における発信機30の異常の有無を発見できる可能性が増し、それにより、各駐車場20において発信機30が異常であり続ける時間を短縮させることが容易となる。
【0179】
以上の説明から明らかなように、本実施形態においては、図11に機能ブロック図で表すように、携帯端末90のコンピュータ134は、複数の部分を有する。
【0180】
具体的には、携帯端末90は、前記探索モードを実行するために、次の複数の部分を有する。
【0181】
1.位置取得部220
携帯端末90の現在位置(例えば、地図上における経緯度)を逐次取得する(ステップS302)。
【0182】
2.位置送信部222
その取得された現在位置を管理サーバ50に送信する(ステップS305)。
【0183】
3.ID受信部224
管理サーバ50から標的発信機IDを受信する(ステップS306)。
【0184】
4.不存在判定部226
前記取得された現在位置と実質的に同じ位置において、いずれかの発信機30から識別信号を受信したか否かを判定し、いずれの発信機30からも識別信号を受信しないか、または、いずれかの発信機30からは識別信号を受信したがその識別信号によって表される実発信機IDが標的発信機IDに一致しない場合には、その標的発信機が、自身の正規位置に存在しないと判定する(ステップS307−S312およびS314)。
【0185】
5.不存在判定送信部228
その不存在判定を管理サーバ50に送信する(ステップS313)。
【0186】
さらに、携帯端末90は、前記駐車モードを実行するために、次の複数の部分を有する。
【0187】
1.識別信号受信部230
ユーザによって実際に選択されて訪問されたいずれかの駐車場20における発信機30から識別信号を受信する(ステップS104およびS113)。
【0188】
2.識別情報送信部232
その受信した識別信号に基づく識別情報(例えば、発信機ID、駐車場IDなど)を管理サーバ50に送信する(ステップS109およびS119)。
【0189】
なお、以上説明した複数の部分のうちの少なくとも1つは、技術的に成立する限り、管理サーバ50のコンピュータ164において部分的にまたは全体的に実現してもよいい。
【0190】
以上の説明から明らかなように、本実施形態においては、図12に機能ブロック図で表すように、管理サーバ50のコンピュータ164は、複数の部分を有する。
【0191】
具体的には、管理サーバ50は、前記探索モードを実行するために、次の複数の部分を有する。
【0192】
1.位置受信部300
前記現在位置を携帯端末90から受信する(ステップS402)。
【0193】
2.ID取得部302
前記取得された現在位置の近傍にいずれかの発信機30の正規位置が存在する場合に、その発信機30を標的発信機とし、その標的発信機の発信機IDを前記標的発信機IDとして取得する(ステップS405)。
【0194】
3.ID送信部304
その取得された標的発信機IDを携帯端末90に送信する(ステップS406)。
【0195】
4.不存在判定受信部306
前記不存在判定を携帯端末90から受信する(ステップS407)。
【0196】
さらに、管理サーバ50は、前記駐車モードを実行するために、次の複数の部分を有する。
【0197】
1.識別情報受信部310
携帯端末90から前記識別情報を受信する(ステップS203およびS208)。
【0198】
2.駐車許可部312
その受信した識別情報に基づき、前記選択された駐車場20への駐車をユーザに許可する(ステップS205)。
【0199】
なお、以上説明した複数の部分のうちの少なくとも1つは、技術的に成立する限り、携帯端末90のコンピュータ134において部分的にまたは全体的に実現してもよいい。
【0200】
なお付言するに、上述のいくつかの実施形態においては、ユーザの現在位置が取得されると、その現在位置の近傍に位置する1つの駐車場20が選択され、その1つの駐車場20に設置されているはずの発信機30が1つの標的発信機として選択される。
【0201】
これに代えて、本発明は、例えば、ユーザの現在位置の近傍に位置する複数の駐車場20が候補駐車場20として選択され、それら複数の候補駐車場20にそれぞれ設置されているはずの複数台の発信機30が複数の標的発信機30として選択される態様で実施することも可能である。この実施態様においては、例えば、それら標的発信機30のそれぞれの発信機IDである複数の標的発信機IDのうちのいずれとも、前記現在位置が取得されるのに実質的に同期して発信機30から取得された実発信機IDが一致しない場合に、不存在発信機が存在すると判定される。
【0202】
さらに付言するに、上述のいくつかの実施形態は、本発明を、不動産としての駐車場をレンタル対象とするレンタル・サービスに適用した場合のいくつかの具体例であるが、これに代えて、本発明は、例えば、別の不動産、例えば、貸し倉庫、貸し部屋などをレンタル対象とするレンタル・サービスに適用したり、動産、例えば、車両(自動車、自転車、自動二輪車など)などをレンタル対象とするレンタル・サービスに適用することが可能である。さらに、本発明は、レンタル・サービス以外の用途に適用することも可能である。
【0203】
さらに付言するに、上述のいくつかの実施形態は、本発明を、不存在発信機、すなわち、発信機そのものであって自身の正規位置に実在しないものを探索する態様で実施するものであるが、これに代えて、不存在対象物、すなわち、発信機が装着された対象物であって自身の正規位置に実在しないものを探索する態様で実施することも可能である。
【0204】
そのいくつかの例においては、その対象物が、動産または不動産である。動産の例としては、人間や動物などの生き物、商品、製品、生産品、自転車、自動車、移動体などがあり、または、不動産としては、植物、建築物、遺跡、文化的遺産などがある。
【0205】
以上、本発明のいくつかの実施形態を図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、前記[発明の概要]の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
図1
図2
図3
図4
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図6
図7
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図10
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図12