特許第6383848号(P6383848)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6383848
(24)【登録日】2018年8月10日
(45)【発行日】2018年8月29日
(54)【発明の名称】リレーユニットおよび電池装置
(51)【国際特許分類】
   H01H 47/00 20060101AFI20180820BHJP
   H02J 7/14 20060101ALI20180820BHJP
   H01H 9/54 20060101ALI20180820BHJP
【FI】
   H01H47/00 H
   H02J7/14 E
   H01H47/00 C
   H01H9/54 A
   H01H9/54 B
   H01H9/54 H
   H01H9/54 J
【請求項の数】6
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2017-163653(P2017-163653)
(22)【出願日】2017年8月28日
【審査請求日】2018年3月9日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000004765
【氏名又は名称】カルソニックカンセイ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100164471
【弁理士】
【氏名又は名称】岡野 大和
(72)【発明者】
【氏名】田中 順也
(72)【発明者】
【氏名】島▲崎▼ 正直
【審査官】 鈴木 重幸
(56)【参考文献】
【文献】 特開2004−014242(JP,A)
【文献】 特開2007−35388(JP,A)
【文献】 特開2006−338924(JP,A)
【文献】 特表2003−514361(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01H 1/00−89/10
H01T 1/00−23/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに直列に接続される複数のリレーと、
前記複数のリレーそれぞれの遮断状態と通電状態との切替え制御を実行可能であり、前記複数のリレーを順番に前記遮断状態から前記通電状態に切替える通電制御において最後に前記通電状態へ切替えるリレーと、前記複数のリレーを前記通電状態から前記遮断状態に切替える遮断制御において最初に前記遮断状態へ切替えるリレーとを、前記複数のリレーの中で分散させるように制御するコントローラと、を備え
前記コントローラは、前記通電制御を実行する場合、前記複数のリレーの中で最後に通電状態に切替えるリレー以外の少なくとも一部のリレーに固着が発生しているか否かを判別し、固着が発生していないと判別するとき、該少なくとも一部のリレーを遮断状態から通電状態に切替えるよう制御した後に、該少なくとも一部のリレー以外の前記複数のリレーを通電状態に切替えるよう制御する
リレーユニット。
【請求項2】
請求項1に記載のリレーユニットにおいて、
前記コントローラは、前記遮断制御における最初の遮断状態への切替えを、直近の前記通電制御において最後に通電状態へ切替えたリレーと異なるリレーに対して行うように制御する
リレーユニット。
【請求項3】
請求項1または2に記載のリレーユニットにおいて、
前記コントローラは、前記通電制御における最後の通電状態への切替えを、直近の前記遮断制御において最初に遮断状態へ切替えたリレーと異なるリレーに対して行うように制御する
リレーユニット。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1項に記載のリレーユニットにおいて、
前記コントローラは、前記通電制御において最後に通電状態に切替えたリレーと異なるリレーに対して、該通電制御の次回の前記通電制御において最後に通電状態へ切替えるように制御する
リレーユニット。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1項に記載のリレーユニットにおいて、
前記コントローラは、前記遮断制御において最初に遮断状態に切替えたリレーと異なるリレーに対して、該遮断制御の次回の前記遮断制御において最初に遮断状態へ切替えるように制御する
リレーユニット。
【請求項6】
組電池と、
前記組電池に直列に接続され、互いに直列に接続される複数のリレーと、
前記複数のリレーそれぞれの遮断状態と通電状態との切替え制御を実行可能であり、前記複数のリレーを順番に前記遮断状態から前記通電状態に切替える通電制御において最後に前記通電状態へ切替えるリレーと、前記複数のリレーを前記通電状態から前記遮断状態に切替える遮断制御において最初に前記遮断状態へ切替えるリレーとを、前記複数のリレーの中で分散させるように制御するコントローラと、を備え、
前記コントローラは、前記通電制御を実行する場合、前記複数のリレーの中で最後に通電状態に切替えるリレー以外の少なくとも一部のリレーに固着が発生しているか否かを判別し、固着が発生していないと判別するとき、該少なくとも一部のリレーを遮断状態から通電状態に切替えるよう制御した後に、該少なくとも一部のリレー以外の前記複数のリレーを通電状態に切替えるよう制御する
電池装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リレーユニットおよび電池装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
電気回路で用いるリレーにおいて、開閉状態の切替わり時は完全接触時に比べて接触面積が小さいため、接点の抵抗値が高くなり得る。それゆえ、リレーの両端に電圧差がある状態における通電状態への切替え時、または電流が流れているときの遮断状態への切替え時に高抵抗の接点に大電流が流れることにより接点が発熱し、最終的に固着し得る。
【0003】
そこで、二つのリレーを直列に接続させたリレーにおいて、上流側のリレーを、通電時において最後に接続させ且つ遮断時には最初に遮断させることにより、上流側のリレーに固着が発生した場合であっても、下流側のリレーを用いてリレー回路を遮断することが提案されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−173545号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1に記載のリレー回路では、上流側のリレーに負荷が集中する結果、早期に故障する可能性があった。
【0006】
かかる事情に鑑みてなされた本発明の目的は、遮断状態および通電状態の間を切替えるための、直列に接続される複数のリレーにおいて、個々のリレーの故障の可能性を低減させるリレーユニットおよび電池装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために本発明の第1の観点に係るリレーユニットは、
互いに直列に接続される複数のリレーと、
前記複数のリレーそれぞれの遮断状態と通電状態との切替え制御を実行可能であり、前記複数のリレーを順番に前記遮断状態から前記通電状態に切替える通電制御において最後に前記通電状態へ切替えるリレーと、前記複数のリレーを前記通電状態から前記遮断状態に切替える遮断制御において最初に前記遮断状態へ切替えるリレーとを、前記複数のリレーの中で分散させるように制御するコントローラと、を備え、前記コントローラは、前記通電制御を実行する場合、前記複数のリレーの中で最後に通電状態に切替えるリレー以外の少なくとも一部のリレーに固着が発生しているか否かを判別し、固着が発生していないと判別するとき、該少なくとも一部のリレーを遮断状態から通電状態に切替えるよう制御した後に、該少なくとも一部のリレー以外の前記複数のリレーを通電状態に切替えるよう制御する。
【0008】
上記課題を解決するために本発明の第2の観点に係る電池装置は、
組電池と、
前記組電池に直列に接続され、互いに直列に接続される複数のリレーと、
前記複数のリレーそれぞれの遮断状態と通電状態との切替え制御を実行可能であり、前記複数のリレーを順番に前記遮断状態から前記通電状態に切替える通電制御において最後に前記通電状態へ切替えるリレーと、前記複数のリレーを前記通電状態から前記遮断状態に切替える遮断制御において最初に前記遮断状態へ切替えるリレーとを、前記複数のリレーの中で分散させるように制御するコントローラと、を備え、前記コントローラは、前記通電制御を実行する場合、前記複数のリレーの中で最後に通電状態に切替えるリレー以外の少なくとも一部のリレーに固着が発生しているか否かを判別し、固着が発生していないと判別するとき、該少なくとも一部のリレーを遮断状態から通電状態に切替えるよう制御した後に、該少なくとも一部のリレー以外の前記複数のリレーを通電状態に切替えるよう制御する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、遮断状態および通電状態の間を切替えるための、直列に接続される複数のリレーにおいて、個々のリレーの故障の可能性を低減させるリレーユニットおよび電池装置を提供可能である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の第1の実施形態に係るリレーユニットを内包する電池装置が構成する回生蓄電システムの概略構成を示す機能ブロック図である。
図2】第1の実施形態において、図1のコントローラが実行する通電制御を説明するためのフローチャートである。
図3】第1の実施形態において、図1のコントローラが実行する遮断制御を説明するためのフローチャートである。
図4】第2の実施形態において、図1のコントローラが実行する通電制御を説明するためのフローチャートである。
図5】第2の実施形態において、図1のコントローラが実行する遮断制御を説明するためのフローチャートである。
図6】第1の実施形態において、図1のコントローラが実行する通電制御の変形例を説明するためのフローチャートである。
図7】第1の実施形態において、図1のコントローラが実行する遮断制御の変形例を説明するためのフローチャートである。
図8】第2の実施形態において、図1のコントローラが実行する通電制御の変形例を説明するためのフローチャートである。
図9】第2の実施形態において、図1のコントローラが実行する遮断制御の変形例を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明を適用したリレーユニットの実施形態について、図面を参照して説明する。
【0012】
図1に示すように、本発明の第1の実施形態に係るリレーユニット10を内包する電池装置11は、回生蓄電システム12の一部を構成する。回生蓄電システム12は、ISG(Integrated Starter Generator)13、スタータ14、鉛蓄電池15、電装品16、および電池装置11を含んでいる。ISG13、スタータ14、鉛蓄電池15、電装品16、および電池装置11は、並列に接続される。なお、ISG13および電池装置11は、供給用リレー17を介して、スタータ14、鉛蓄電池15、および電装品16に接続されている。
【0013】
なお、回生蓄電システム12は、例えば、ガソリン自動車、ディーゼル自動車、およびハイブリッド車などの車両に搭載される。なお、図1において、各機能ブロックを結ぶ実線は、電力の流れを表す。また、図1において、各機能ブロックを結ぶ破線は、制御信号または通信される情報の流れを表す。
【0014】
ISG13は、車両のエンジンおよび駆動シャフトの少なくとも一方に直接的または間接的に、機械的に接続される。ISG13は、エンジンの駆動または駆動シャフトの回転によって発電可能である。ISG13は発電した電力をレギュレータで出力電圧を調整して、鉛蓄電池15、電装品16、および電池装置11に供給可能である。ISG13は、車両の減速時等に回生によって発電可能である。ISG13が回生発電した電力は、鉛蓄電池15および電池装置11に蓄電可能である。ISG13は、電池装置11から電力供給を受けて、例えば、アイドリングストップ中のエンジンを再始動させる。
【0015】
スタータ14は、例えばセルモータである。スタータ14は、イグニッションキー操作または始動ボタンの押下に基づいて、スタータ14に接続されるスイッチが導通するとき鉛蓄電池15および電池装置11の少なくとも一方からの電力供給を受けて、エンジンを始動させる。
【0016】
鉛蓄電池15は、例えば公称電圧12Vの出力電圧を有する鉛蓄電池であって、スタータ14および電装品16に対して電力を供給可能である。
【0017】
電装品16は、例えば車両に備えられたオーディオ、エアコン、及びナビゲーションシステム等を含む負荷装置であって、供給された電力を消費して動作する。
【0018】
電池装置11は、例えばリチウムイオン電池装置である。第1の実施形態において、電池装置11の出力電圧は、鉛蓄電池15の出力電圧と異なっており、DC/DCコンバータによって、鉛蓄電池15の出力電圧と略同一となるように調整される。または、電池装置11の出力電圧は、鉛蓄電池15の出力電圧と略同一であってもよい。電池装置11は、ISG13、スタータ14、および電装品16に対して電力を供給可能である。
【0019】
電池装置11は、組電池18およびリレーユニット10を含んでいる。組電池18は、リレーユニット10を介して、ISG13および供給用リレー17に接続している。
【0020】
組電池18は、例えば、リチウムイオン電池などである複数のセルによって構成されている。組電池18においては、複数のセルが直列または並列に接続されている。
【0021】
リレーユニット10は、複数のリレー19、ヒューズ20、複数の電圧センサ21、およびコントローラ22を含んでいる。
【0022】
複数のリレー19は、第1の実施形態において、第1のリレー23および第2のリレー24を含む。なお、複数のリレー19の数は2個に限定されない。複数のリレー19は、例えば、電磁リレーである。複数のリレー19は、さらに具体的には、メークリレーである。
【0023】
複数のリレー19は、互いに直列に接続されている。第1の実施形態では、第1のリレー23が下流側に、第2のリレー24が上流側に配置されている。言換えると、第1の実施形態では、第2のリレー24が、組電池18側に配置され、組電池18に直列に接続されている。なお、複数のリレー19は、リレーの間に組電池18を挟んでいてもよい。複数のリレー19は、後述するコントローラ22の制御に基づいて、リレーユニット10全体の通電状態と遮断状態とを切替える。
【0024】
ヒューズ20は、第1の実施形態において、第1のリレー23に直列に接続されている。ヒューズ20は、大電流通電時のジュール熱に伴う昇温により遮断する。遮断する時の発熱量は、ヒューズ20が遮断するまで加熱するために必要な熱量から放熱量を減じた値である。なお、発熱量は、(電流)2×(通電時間)×(ヒューズ20の内部抵抗)により算出される。また、報熱量は、{(ヒューズ20の遮断時の温度)−(外気温)}×(放熱速度定数)×(時間)により算出される。
【0025】
複数の電圧センサ21は、第1の実施形態において、第1の電圧センサ25および第2の電圧センサ26を含む。複数の電圧センサ21はそれぞれ、複数のリレー19の接点端子間の電圧を検出する。第1の実施形態において、第1の電圧センサ25および第2の電圧センサ26は、それぞれ、第1のリレー23および第2のリレー24の接点端子間の電圧を検出する。複数の電圧センサ21は、検出した電圧値をコントローラ22に通知する。
【0026】
コントローラ22は、例えばマイクロコンピュータで構成される。コントローラ22は、複数の電圧センサ21から電圧値を取得する。コントローラ22は、組電池18から、例えばセル毎の電圧値などの検出値を取得する。また、コントローラ22は、ECUなどの外部機器から車両の情報および指令などを取得する。
【0027】
コントローラ22は、取得した情報に基づいて、複数のリレー19それぞれの通電状態と遮断状態との切替え制御を実行可能である。コントローラ22は、複数のリレー19を順番に遮断状態から通電状態に切替える通電制御を実行し得る。コントローラ22は、複数のリレー19を順番に通電状態から遮断状態に切替える遮断制御を実行し得る。
【0028】
コントローラ22は、通電制御における最後の通電状態への切替えと、遮断制御における最初の遮断状態への切替えとを、複数のリレー19の中で分散させるように、複数のリレー19を制御する。以下に、第1の実施形態における、コントローラ22による切替えの分散について、説明する。
【0029】
例えば、コントローラ22は、遮断制御における最初の遮断状態への切替えを、直近の通電制御において最後に通電状態へ切替えたリレーと異なるリレーに対して行うように制御する。第1の実施形態においては、コントローラ22は、例えば、通電制御において第1のリレー23を最後に通電状態に切替え、次の遮断制御において第2のリレー24を最初に遮断状態に切替えるように制御する。
【0030】
また、例えば、コントローラ22は、通電制御における最後の通電状態への切替えを、直近の遮断制御において最初に遮断状態へ切替えたリレーと異なるリレーに対して行うように制御する。第1の実施形態においては、コントローラ22は、遮断制御において第2のリレー24を最初に遮断状態に切替え、次の通電制御において第1のリレー23を最後に通電状態に切替えるように制御する。
【0031】
したがって、コントローラ22は、例えば、通電制御において第2のリレー24、第1のリレー23の順番に通電状態に切替え、かつ遮断制御においても第2のリレー24、第1のリレー23の順番に遮断状態に切替える。
【0032】
また、コントローラ22は、通電制御を実行する場合、当該通電制御において最後に通電状態に切替えるリレー以外の少なくとも一部のリレーに固着が発生しているか否かの判別に基づいて、通電制御の続行の可否を判別してよい。
【0033】
コントローラ22は、固着が発生しているか否かの判別のために、当該リレーを遮断状態から通電状態に切替え、再び遮断状態に切替えるように制御する。なお、コントローラ22は、遮断状態から通電状態および通電状態から遮断状態へのそれぞれの切替えには、例えば0.1秒の間隔で行う。コントローラ22は、当該リレーの接点端子間の電圧を検出する電圧センサが検出する電圧値の変化に基づいて、固着の発生の有無を判別する。なお、コントローラ22は、電圧値の変化の絶対値が所定値未満である場合には、固着が発生していると判別する。
【0034】
コントローラ22は、固着が発生していないと判別する場合に、固着の発生の有無を判別したリレーを遮断状態から通電状態に切替えるように制御する。コントローラ22は、当該リレーを通電状態に切替える制御をした後に、当該リレー以外の複数のリレー19を通電状態に切替えるように制御する。
【0035】
なお、コントローラ22は、車両が音を発する時に、遮断制御における最初のリレーの遮断状態への切替えのための制御を実行する。また、コントローラ22は、車両から搭乗者が離れていることを推定した時に、前記遮断制御における最初のリレーの遮断状態への切替えのための制御を実行する。また、コントローラ22は、車両が音を発する時に、通電制御におけるリレーの固着の発生の有無の判別を実行する。
【0036】
次に、第1の実施形態において、コントローラ22が実行する通電制御について、図2のフローチャートを用いて説明する。コントローラ22は、外部機器から通電制御を実行する指令を取得する場合に、通電制御を開始する。なお、コントローラ22は、当該指令の取得後に、さらに、車両が音を発している場合に通電制御を開始してよい。
【0037】
ステップS100において、コントローラ22は、第2のリレー24を通電状態に切替えるように制御する。さらに、コントローラ22は、通電状態への切替え制御後に、第2の電圧センサ26が検出する電圧値を取得する。電圧値の取得後、プロセスはステップS101に進む。
【0038】
ステップS101では、コントローラ22は、ステップS100において通電状態に切替えた第2のリレー24を、遮断状態に切替えるように制御する。さらに、コントローラ22は、遮断状態への切替え制御後に、第2の電圧センサ26が検出する電圧値を取得する。電圧値の取得後、プロセスはステップS102に進む。
【0039】
ステップS102では、コントローラ22は、ステップS100およびステップS101において取得した電圧値の差分の絶対値が所定値未満であるか否かを判別する。電圧値の差分の絶対値が所定値未満である場合、プロセスはステップS103に進む。電圧値の差分の絶対値が所定値未満で無い場合、通電制御は終了する。
【0040】
ステップS103では、コントローラ22は、ステップS101において遮断状態に切替えた第2のリレー24を、通電状態に切替えるように制御する。制御後、プロセスはステップS104に進む。
【0041】
ステップS104では、コントローラ22は、第1のリレー23を通電状態に切替えるように制御する。制御後、通電制御は終了する。
【0042】
次に、第1の実施形態において、コントローラ22が実行する遮断制御について、図3のフローチャートを用いて説明する。コントローラ22は、外部機器から遮断制御を実行する指令を取得する場合に、遮断制御を開始する。
【0043】
ステップS200において、コントローラ22は、第2のリレー24を通電状態から遮断状態に切替えるように制御する。制御後、プロセスはステップS201に進む。
【0044】
ステップS201では、コントローラ22は、第1のリレー23を通電状態から遮断状態に切替えるように制御する。遮断状態への切替えの制御後に、遮断制御は終了する。
【0045】
以上のような第1の実施形態に係るリレーユニット10において、コントローラ22は、通電制御において最後に通電状態へ切替えるリレーと、遮断制御において最初に遮断状態へ切替えるリレーとを、複数のリレー19の中で分散させるように、制御する。通電制御における最後の通電状態への切替えと、遮断制御における最初の遮断状態への切替えとにおいて、リレーに大電流が通電する可能性がある。上述のような構成により、リレーユニット10は、大電流の通電という負荷を複数のリレー19に分散させることにより、一部のリレーへの負荷の集中を防ぎ得る。したがって、リレーユニット10は、個々のリレーの故障の可能性を低減し得る。
【0046】
また、第1の実施形態に係るリレーユニット10において、通電制御を実行する場合、最後に通電状態に切替えるリレー以外の少なくとも一部のリレーに固着が発生していないことの判別後に当該該少なくとも一部のリレーを遮断状態から通電状態に切替えるよう制御した後に、当該該少なくとも一部のリレー以外の複数のリレーを通電状態に切替えるよう制御する。このような構成により、第1の実施形態のリレーユニット10は、固着が発生しても、他のリレーを用いてリレーユニット10全体で遮断を実行し得る。
【0047】
また、第1の実施形態に係るリレーユニット10は、ヒューズ20を備えているので、過大な電流の通電を遮断し得る。したがって、リレーユニット10は、複数のリレー19のすべてに固着が発生したとしても、ヒューズ20が切れることにより、リレーユニット10全体の遮断の確実性を向上し得る。
【0048】
次に、本発明の第2の実施形態に係るリレーユニットについて説明する。第2の実施形態ではコントローラ22による制御が第1の実施形態と異なっている。以下に、第1の実施形態と異なる点を中心に第2の実施形態について説明する。なお、第1の実施形態と同じ構成を有する部位には同じ符号を付す。
【0049】
図1に示すように、第2の実施形態に係るリレーユニット10は、複数のリレー19、ヒューズ20、複数の電圧センサ21、およびコントローラ22を含んでいる。複数のリレー19、ヒューズ20、および複数の電圧センサ21の構成および機能は、第1の実施形態と同じである。コントローラ22の構成は、第1の実施形態と同じである。
【0050】
コントローラ22は、第1の実施形態と同じく、取得した情報に基づいて、複数のリレー19それぞれの通電状態と遮断状態との切替え制御を実行可能である。コントローラ22は、第1の実施形態と同じく複数のリレー19の一部ずつを順番に遮断状態から通電状態に切替える通電制御を実行し得る。コントローラ22は、第1の実施形態と同じく、複数のリレー19の一部ずつを順番に通電状態から遮断状態に切替える遮断制御を実行し得る。
【0051】
コントローラ22は、第1の実施形態と類似して、通電制御における最後の通電状態への切替えと、遮断制御における最初の遮断状態への切替えとを、複数のリレー19の中で分散させるように、複数のリレー19を制御する。以下に、第2の実施形態における、コントローラ22による切替えの分散について、説明する。
【0052】
例えば、コントローラ22は、通電制御において最後に通電状態に切替えたリレーと異なるリレーに対して、当該通電制御の次回の通電制御における最後の遮断状態への切替えを行うように制御する。第2の実施形態においては、コントローラ22は、通電制御において第1のリレー23を最後に通電状態に切替える場合は、次回の通電制御において第2のリレー24を最後に通電状態に切替えるように制御する。また、コントローラ22は、通電制御において第2のリレー24を最後に通電状態に切替える場合は、次回の通電制御において第1のリレー23を最後に通電状態に切替えるように制御する。
【0053】
また、例えば、コントローラ22は、遮断制御において最初に遮断状態に切替えたリレーと異なるリレーに対して、当該遮断制御の次回の遮断制御における最後の通電状態への切替えを行うように制御する。第1の実施形態においては、コントローラ22は、遮断制御において第1のリレー23を最初に遮断状態に切替える場合は、次回の遮断制御において第2のリレー24を最初に遮断状態に切替えるように制御する。また、コントローラ22は、遮断制御において第2のリレー24を最初に遮断状態に切替える場合は、次回の遮断制御において第1のリレー23を最初に遮断状態に切替えるように制御する。
【0054】
また、コントローラ22は、第1の実施形態と同じく、通電制御を実行する場合、当該通電制御において最後に通電状態に切替えるリレー以外の少なくとも一部のリレーに固着が発生しているか否かの判別に基づいて、通電制御の続行の可否を判別してよい。
【0055】
コントローラ22は、第1の実施形態と同じく、車両が音を発する時に、遮断制御における最初のリレーの遮断状態への切替えのための制御を実行する。また、コントローラ22は、第1の実施形態と同様に、車両から搭乗者が離れていることを推定した時に、遮断制御における最初のリレーの遮断状態への切替えのための制御を実行する。また、コントローラ22は、第1の実施形態と同様に、車両が音を発する時に、通電制御におけるリレーの固着の発生の有無の判別を実行する。
【0056】
次に、第2の実施形態において、コントローラ22が実行する通電制御について、図4のフローチャートを用いて説明する。コントローラ22は、外部機器から通電制御を実行する指令を取得する場合に、通電制御を開始する。なお、コントローラ22は、当該指令の取得後に、さらに、車両が音を発している場合に通電制御を開始してよい。
【0057】
ステップS300において、コントローラ22は、第1のリレー23および第2のリレー24の中で、最後に通電状態に切替えるべき一方のリレーを認識する。なお、コントローラ22は、例えば、コントローラ22に内蔵または接続されるメモリから、最後に切替える一方のリレーを読出すことにより、当該リレーを認識する。最後に切替えるべきリレーを認識後、プロセスはステップS301に進む。
【0058】
ステップS301では、コントローラ22は、ステップS300において認識された一方のリレーに対する他方のリレーを通電状態に切替えるように制御する。さらに、コントローラ22は、通電状態への切替え制御後に、他方のリレーに対応する電圧センサが検出する電圧値を取得する。電圧値の取得後、プロセスはステップS302に進む。
【0059】
ステップS302では、コントローラ22は、ステップS300において通電状態に切替えた他方のリレーを、遮断状態に切替えるように制御する。さらに、コントローラ22は、遮断状態への切替え制御後に、他方のリレーに対応する電圧センサが検出する電圧値を取得する。電圧値の取得後、プロセスはステップS303に進む。
【0060】
ステップS303では、コントローラ22は、ステップS301およびステップS302において取得した電圧値の差分の絶対値が所定値未満であるか否かを判別する。電圧値の差分の絶対値が所定値未満である場合、プロセスはステップS304に進む。電圧値の差分の絶対値が所定値未満で無い場合、通電制御は終了する。
【0061】
ステップS304では、コントローラ22は、ステップS302において遮断状態に切替えた他方のリレー24を、通電状態に切替えるように制御する。制御後、プロセスはステップS305に進む。
【0062】
ステップS305では、コントローラ22は、ステップS300において認識された一方のリレーを通電状態に切替えるように制御する。制御後、プロセスはステップS306に進む。
【0063】
ステップS306では、コントローラ22は、次回の通電制御において最後に通電状態に切替えるべきリレーを、ステップS304において通電状態に切替えた他方のリレーに決定する。コントローラ22は、例えばメモリに決定したリレーを記憶させる。決定後、通電制御は終了する。
【0064】
次に、第2の実施形態において、コントローラ22が実行する遮断制御について、図5のフローチャートを用いて説明する。コントローラ22は、外部機器から遮断制御を実行する指令を取得する場合に、遮断制御を開始する。
【0065】
ステップS400において、コントローラ22は、第1のリレー23および第2のリレー24の中で、最初に遮断状態に切替えるべき一方のリレーを認識する。なお、コントローラ22は、例えば、コントローラ22に内蔵または接続されるメモリから、最初に切替える一方のリレーを読出すことにより、当該リレーを認識する。最初に切替えるべきリレーを認識後、プロセスはステップS401に進む。
【0066】
ステップS401では、コントローラ22は、ステップS400において認識された一方のリレーを遮断状態に切替えるように制御する。制御後、プロセスはステップS402に進む。
【0067】
ステップS402では、コントローラ22は、ステップS400において認識された一方のリレーに対する他方のリレーを遮断状態に切替えるように制御する。制御後、プロセスはステップS403に進む。
【0068】
ステップS403では、コントローラ22は、次回の遮断制御において最初に遮断状態に切替えるべきリレーを、ステップS402において遮断状態に切替えた他方のリレーに決定する。コントローラ22は、例えばメモリに決定したリレーを記憶させる。決定後、遮断制御は終了する。
【0069】
以上のような第2の実施形態に係るリレーユニット10においても、コントローラ22は、通電制御において最後に通電状態へ切替えるリレーと、遮断制御において最初に遮断状態への切替えるリレーとを、複数のリレー19の中で分散させるように、制御する。したがって、第2の実施形態のリレーユニット10も、個々のリレーの故障の可能性を低減し得る。また、第2の実施形態に係るリレーユニット10においても、通電制御を実行する場合、最後に通電状態に切替えるリレー以外の少なくとも一部のリレーに固着が発生していないことを判別した後に、当該少なくとも一部のリレーを通電状態に切替えるように制御した後に、当該少なくとも一部のリレー以外の複数のリレー19を通電状態に切替えるよう制御を実行する。このような構成により、第2の実施形態のリレーユニット10も、固着が発生しても、他のリレーを用いてリレーユニット10全体で遮断を実行し得る。また、第2の実施形態に係るリレーユニット10も、ヒューズ20を備えているので、過大な電流の通電を遮断し得る。したがって、第2の実施形態のリレーユニット10も、ヒューズ20が切れることにより、リレーユニット10全体の遮断の確実性を向上し得る。
【0070】
本発明は、その精神又はその本質的な特徴から離れることなく、上述した実施形態以外の他の所定の形態で実現できることは当業者にとって明白である。したがって、先の記述は例示的なものであり、これに限定されるものではない。発明の範囲は、先の記述によってではなく、付加した請求項によって定義される。あらゆる変更のうちその均等の範囲内にあるいくつかの変更は、その中に包含されるものとする。
【0071】
例えば、第1の実施形態において、コントローラ22は、通電制御において第2のリレー24、第1のリレー23の順番に通電状態に切替え、かつ遮断制御においても第2のリレー24、第1のリレー23の順番に遮断状態に切替えているが、この順番に限定されない。コントローラ22は、例えば、通電制御において第1のリレー23、第2のリレー24の順番に通電状態に切替え、かつ遮断制御においても第1のリレー23、第2のリレー24の順番に遮断状態に切替えてよい。すなわち、コントローラ22は、通電制御において第2のリレー23を最後に通電状態に切替え、次の遮断制御において第1のリレー23を最初に遮断状態に切替えるように制御してよい。また、コントローラ22は、遮断制御において第1のリレー23を最初に遮断状態に切替え、次の通電制御において第2のリレー24を最後に通電状態に切替えるように制御してよい。
【0072】
あるいは、コントローラ22が、直近の通電制御において最後に通電状態へ切替えたリレーに基づいて、遮断制御において最初に遮断状態へ切替えるリレーを判別してもよい。また、コントローラ22が、直近の遮断制御において最初に遮断状態へ切替えたリレーに基づいて、通電制御において最後に通電状態へ切替えるリレーを判別してもよい。
【0073】
切替えるリレーの判別を行なう構成において、コントローラ22は、第1の実施形態の変形例として、例えば、以下に説明する、図6および図7に示すフローチャートにそれぞれ示す、通電制御および遮断制御を実行する。
【0074】
図6に示すように、第1の実施形態の変形例における通電制御では、ステップS500において、直近の遮断制御において最初に遮断状態に切替えたリレーが第1のリレー23であるか否かを判別する。最初に遮断状態に切替えたリレーが第1のリレー23である場合、プロセスはステップS501進む。最初に遮断状態に切替えたリレーが第1のリレー23でない場合、プロセスはステップS506に進む。
【0075】
ステップS501では、コントローラ22は、第1のリレー23を通電状態に切替えるように制御する。さらに、コントローラ22は、通電状態への切替え制御後に、第1の電圧センサ25が検出する電圧値を取得する。電圧値の取得後、プロセスはステップS502に進む。
【0076】
ステップS502では、コントローラ22は、ステップS501において通電状態に切替えた第1のリレー23を、遮断状態に切替えるように制御する。さらに、コントローラ22は、遮断状態への切替え制御後に、第1の電圧センサ25が検出する電圧値を取得する。電圧値の取得後、プロセスはステップS503に進む。
【0077】
ステップS503では、コントローラ22は、ステップS501およびステップS502において取得した電圧値の差分の絶対値が所定値未満であるか否かを判別する。電圧値の差分の絶対値が所定値未満である場合、プロセスはステップS504に進む。電圧値の差分の絶対値が所定値未満で無い場合、通電制御は終了する。
【0078】
ステップS504では、コントローラ22は、ステップS502において遮断状態に切替えた第1のリレー23を、通電状態に切替えるように制御する。制御後、プロセスはステップS505に進む。
【0079】
ステップS505では、コントローラ22は、第2のリレー24を通電状態に切替えるように制御する。制御後、通電制御は終了する。
【0080】
ステップS500において最初に遮断状態に切替えたリレーが第1のリレー23でないと判別する場合に進む、ステップS506では、コントローラ22は、第2のリレー24を通電状態に切替えるように制御する。さらに、コントローラ22は、通電状態への切替え制御後に、第2の電圧センサ26が検出する電圧値を取得する。電圧値の取得後、プロセスはステップS507に進む。
【0081】
ステップS507では、コントローラ22は、ステップS506において通電状態に切替えた第2のリレー24を、遮断状態に切替えるように制御する。さらに、コントローラ22は、遮断状態への切替え制御後に、第2の電圧センサ26が検出する電圧値を取得する。電圧値の取得後、プロセスはステップS508に進む。
【0082】
ステップS508では、コントローラ22は、ステップS506およびステップS507において取得した電圧値の差分の絶対値が所定値未満であるか否かを判別する。電圧値の差分の絶対値が所定値未満である場合、プロセスはステップS509に進む。電圧値の差分の絶対値が所定値未満で無い場合、通電制御は終了する。
【0083】
ステップS509では、コントローラ22は、ステップS507において遮断状態に切替えた第2のリレー24を、通電状態に切替えるように制御する。制御後、プロセスはステップS510に進む。
【0084】
ステップS510では、コントローラ22は、第1のリレー23を通電状態に切替えるように制御する。制御後、通電制御は終了する。
【0085】
図7に示すように、第1の実施形態の変形例における遮断制御では、ステップS600において、コントローラ22は、コントローラ22は、直近の通電制御において最後に通電状態に切替えたリレーが第1のリレー23であるか否かを判別する。最後に通電状態に切替えたリレーが第1のリレー23である場合、プロセスはステップS601進む。最後に通電状態に切替えたリレーが第1のリレー23でない場合、プロセスはステップS603に進む。
【0086】
ステップS601では、コントローラ22は、第2のリレー24を通電状態から遮断状態に切替えるように制御する。制御後、プロセスはステップS602に進む。
【0087】
ステップS602では、コントローラ22は、第1のリレー23を通電状態から遮断状態に切替えるように制御する。遮断状態への切替えの制御後に、遮断制御は終了する。
【0088】
ステップS600において最後に通電状態に切替えたリレーが第1のリレー23でないと判別する場合に進む、ステップS603では、コントローラ22は、第1のリレー23を社団状態に切替えるように制御する。制御後、プロセスはステップS604に進む。
【0089】
ステップS604では、コントローラ22は、第2のリレー24を通電状態から遮断状態に切替えるように制御する。遮断状態への切替えの制御後に、遮断制御は終了する。
【0090】
また、第2の実施形態において、コントローラ22は通電制御において最後に切替えるべき一方のリレーおよび遮断制御において最初に切替えるべきリレーをメモリから読出すことにより認識する構成であるが、このような構成に限定されない。例えば、コントローラ22が、通電制御において最後に切替えるべきリレーおよび遮断制御において最初に切替えるべきリレーを判別してもよい。
【0091】
切替えるリレーの判別を行なう構成において、コントローラ22は、第2の実施形態の変形例として、例えば、以下に説明する、図8および図9に示すフローチャートにそれぞれ示す、通電制御および遮断制御を実行する。
【0092】
図8に示すように、第2の実施形態の変形例における通電制御では、ステップS700において、コントローラ22は、前回の通電制御において最後に通電状態に切替えたリレーが第1のリレー23であるか否かを判別する。最後に通電状態に切替えたリレーが第1のリレー23である場合、プロセスはステップS701進む。最後に通電状態に切替えたリレーが第1のリレー23でない場合、プロセスはステップS706に進む。
【0093】
ステップS701からS710では、コントローラ22は、第1の実施形態の変形例の通電制御(図6参照)におけるステップS501からS510と同じ制御を行う。
【0094】
図9に示すように、第2の実施形態の変形例における遮断制御では、ステップS800において、コントローラ22は、前回の遮断制御において最初に遮断状態に切替えたリレーが第1のリレー23であるか否かを判別する。最初に遮断状態に切替えたリレーが第1のリレー23である場合、プロセスはステップS801進む。最初に遮断状態に切替えたリレーが第1のリレー23でない場合、プロセスはステップS803に進む。
【0095】
ステップS801からS804では、コントローラ22は、第1の実施形態の変形例の遮断制御(図7参照)におけるステップS601からS604と同じ制御を行う。
【符号の説明】
【0096】
10 リレーユニット
11 電池装置
12 回生蓄電システム
13 ISG(Integrated Starter Generator)
14 スタータ
15 鉛蓄電池
16 電装品
17 供給用リレー
18 組電池
19 複数のリレー
20 ヒューズ
21 複数の電圧センサ
22 コントローラ
13 第1のリレー
24 第2のリレー
25 第1の電圧センサ
26 第2の電圧センサ
【要約】
【課題】個々のリレーの故障の可能性を低減する。
【解決手段】リレーユニット10は複数のリレー19とコントローラ22とを有する。複数のリレーは互いに直列に接続される。コントローラ22は複数のリレー19それぞれの遮断状態と通電状態との切替え制御を実行可能である。コントローラ22は通電制御において複数のリレー19を順番に遮断状態から通電状態に切替える。コントローラ22は遮断制御において複数のリレー19を順番に通電状態から遮断状態に切替える。コントローラ22は通電制御において最後に通電状態へ切替えるリレー19と遮断制御において最初に遮断状態へ切替えるリレー19とを複数のリレー19の中で分散させるように制御する。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9