特許第6383859号(P6383859)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6383859送信場をもって動作するセンサへの固体伝播音分離
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6383859
(24)【登録日】2018年8月10日
(45)【発行日】2018年8月29日
(54)【発明の名称】送信場をもって動作するセンサへの固体伝播音分離
(51)【国際特許分類】
   G01D 11/10 20060101AFI20180820BHJP
   G01D 11/24 20060101ALI20180820BHJP
【FI】
   G01D11/10
   G01D11/24 Z
【請求項の数】9
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2017-500813(P2017-500813)
(86)(22)【出願日】2015年6月25日
(65)【公表番号】特表2017-521659(P2017-521659A)
(43)【公表日】2017年8月3日
(86)【国際出願番号】EP2015064419
(87)【国際公開番号】WO2016005202
(87)【国際公開日】20160114
【審査請求日】2017年1月6日
(31)【優先権主張番号】102014213217.7
(32)【優先日】2014年7月8日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】399023800
【氏名又は名称】コンティネンタル・テーベス・アクチエンゲゼルシヤフト・ウント・コンパニー・オッフェネ・ハンデルスゲゼルシヤフト
(74)【代理人】
【識別番号】100069556
【弁理士】
【氏名又は名称】江崎 光史
(74)【代理人】
【識別番号】100111486
【弁理士】
【氏名又は名称】鍛冶澤 實
(74)【代理人】
【識別番号】100173521
【弁理士】
【氏名又は名称】篠原 淳司
(74)【代理人】
【識別番号】100153419
【弁理士】
【氏名又は名称】清田 栄章
(72)【発明者】
【氏名】フィッシャー・トーマス
(72)【発明者】
【氏名】シリンガー・ヤーコプ
(72)【発明者】
【氏名】フーバー・ディートマー
(72)【発明者】
【氏名】ギュントナー・シュテファン
(72)【発明者】
【氏名】ビープリヒャー・ロータル
(72)【発明者】
【氏名】シュールマイスター・ミヒャエル
【審査官】 藤田 憲二
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2013/0199295(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2008/0251904(US,A1)
【文献】 特開2009−265100(JP,A)
【文献】 特開2009−133625(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01D 11/10,11/24
G01P 1/00,15/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
測定すべき物理量(16)に依存した物理的な送信場(32,38)を検出するためのセンサ(14)であって、
−前記送信場(32,38)を検出するため、及び前記送信場(32,38)に依存したセンサ信号(26,28)を出力するためのセンサ回路(46)と、
相互接続部品(48)であって、該センサ回路(46)の少なくとも一部(34)が支持されている第1の範囲(68)と、保持部(56)へ当該相互接続部品(48)を結合するための少なくとも1つの第1の機械的なインターフェース(52)及び少なくとも1つの第2の機械的なインターフェース(52)が配置されている第2の範囲(70)を有する前記相互接続部品(48)と、
−前記第1の機械的なインターフェース(52)を介して導入される固体伝播音(64)を前記第2の機械的なインターフェース(52)へ導くように設置された、前記第1の範囲(68)と前記第2の範囲(70)の間に配置された音響抵抗要素(66)と
を含んでいること
前記相互接続部品(48)の前記第1の範囲(68)と、前記センサ回路(48)と、少なくとも部分的に前記音響抵抗要素(66)とを包囲する機械的な分離要素(51,74)を含んでいること、及び
前記機械的な分離要素(51,74)が音響分離フィルム(74)を含んでおり、該音響分離フィルム上には前記相互接続部品(48)の前記第1の範囲(68)が支持されていることを特徴とするセンサ。
【請求項2】
前記相互接続部品(48)がリードフレーム(48)として形成されており、前記音響抵抗要素(66)が前記リードフレーム(48)内のスリット(66)として形成されていることを特徴とする請求項1記載のセンサ(14)。
【請求項3】
前記スリット(66)が前記第1の範囲(68)に周設して形成されており、前記第2の範囲(70)が少なくとも1つのウェブ(72)を介して前記第1の範囲(68)に結合されていることを特徴とする請求項2記載のセンサ(14)。
【請求項4】
前記分離要素(51,74)がグローブトップ物質(51)を含んでいることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のセンサ(14)。
【請求項5】
前記相互接続部品(48)の前記第1の範囲(68)が前記グローブトップ物質(51)と前記音響分離フィルム(74)の間に収容されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のセンサ(14)。
【請求項6】
前記両機械的なインターフェース(52)のうち少なくとも1つが電気的な基準電位(82)に接触していることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載のセンサ(14)。
【請求項7】
分離部材(74)を含み、当該分離部材上で前記センサ回路(46)の少なくとも一部(30,36)が支持されていることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載のセンサ(14)。
【請求項8】
前記分離部材(74)が前記音響分離フィルム(74)であることを特徴とする請求項7に記載のセンサ(14)。
【請求項9】
前記センサ回路(46)と、前記相互接続部品(48)の前記第1の範囲(68)と、前記相互接続部品(68)の前記第2の範囲(70)の少なくとも一部とを包囲する保護物質(52)を含んでいることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載のセンサ(14)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、測定すべき物理量に依存した物理的な送信場を検出するためのセンサに関するものである。
【背景技術】
【0002】
センサ回路を有するセンサが特許文献1から知られており、このセンサ回路は、測定すべき物理量に依存する物理的な送信場を介して、測定すべき物理量に依存するセンサ信号を出力するように設置されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開第2010/037810号
【特許文献2】独国特許出願公開第102011080789号明細書
【特許文献3】独国特許出願公開第102010022796号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の課題は、このセンサを改善することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題は、独立請求項の特徴によって解決される。好ましい発展形成は、従属請求項の対象である。
【0006】
本発明の1つの態様によれば、測定すべき物理量に依存した物理的な送信場を検出するためのセンサは、送信場を検出するため、及び送信場に依存したセンサ信号を出力するためのセンサ回路と、該センサ回路の少なくとも一部が支持されている第1の範囲並びに保持部へ当該相互接続部品を結合するための少なくとも1つの第1の機械的なインターフェース及び少なくとも1つの第2の機械的なインターフェースが配置されている第2の範囲を有する相互接続部品と、第1の機械的なインターフェースを介して導入される固体伝播音を第2の機械的なインターフェースへ導くように設置された、第1の範囲と第2の範囲の間に配置された音響抵抗要素とを含んでいる。
【0007】
上記センサは、上記センサのようなセンサが通常は例えばコンデンサのような他の電気的な構成要素又は例えばアクチュエータのような他の機械的な構成要素に基づき固体伝播音振動が生じる周囲において用いられることを基礎とするものである。これら固体伝播音振動は、センサ回路を移動させ、したがって本来の物理的な送信場のほかにセンサ信号にも影響を与えてしまい、これにより測定されるべき物理量の測定を誤らせてしまい得る。このことは特に慣性センサにおいて見ることができ、これら慣性センサでは、物理的な送信場が、例えば空間軸線における車両の加速度のような本来測定すべき物理量を表している。
【0008】
ここで、上記センサは、固体伝播音をセンサ回路まで侵入させずにこの固体伝播音をできる限りセンサ回路を回避させるという提案に係るものである。このことは、センサが2つの範囲に分割され、第1の範囲がセンサ回路を少なくとも部分的に支持し、第2の範囲が、例えば車両のような測定すべき物理量が検出されるべき周囲に結合される。これら両範囲の間の音響抵抗要素は、第2の範囲において導入される固体伝播音に対して壁のように作用するため、固体伝播音は、忠実に原理に従い、わずかな抵抗を有する経路に追従し、壁において通り過ぎ、第2の範囲から再び出る。
【0009】
したがって、固体伝播音は、音響抵抗要素に到達せず、したがって、測定すべき物理量の測定に影響を与えることがない。結果として、測定すべき物理量の測定が明らかにより正確である。
【0010】
上記センサの1つの発展形態においては、相互接続部品がリードフレームとして形成されており、音響抵抗要素がリードフレーム内のスリットとして形成されている。リードフレームは相互接続部品であり、その導電トラックが薄板状の基礎材料から打抜きのような分離方法によって成形される。このとき、スリットとして形成された音響抵抗要素も成形されることができ、その結果、音響抵抗要素は、相互接続部品自体と同一の工具によって製造されることができ、したがって、音響抵抗要素の実現により大きなコストが生じない。
【0011】
上記センサの特別な発展形成においては、スリットが第1の範囲に周設して形成されており、第2の範囲が少なくとも1つのウェブを介して第1の範囲に結合されている。周設されたスリットによって、センサ回路が配置された第1の範囲が第2の範囲に対して実際にフロート状に支持されており、原理に基づき、無視することができる小さな音響ブリッジ及び少なくとも1つのウェブが残り、このウェブを介して、つづいて固体伝播音が第2の範囲から第1の範囲へ侵入し得る。この場合、侵入する固体伝播音が機械的な慣性及びフロート状の支持により弱められて第1の範囲を振動へ至らせ得るため、このフロート状の支持は、第1の範囲へ侵入する固体伝播音を更に緩衝する。
【0012】
好ましくは、固体伝播音のフロート状の支持をサポートするために、上記センサは、別の発展形態において、相互接続部品の第1の範囲と、センサ回路と、少なくとも部分的に好ましくは上述のスリットとして形成された音響抵抗要素とを包囲する機械的な分離要素とを含むことができる。機械的な分離要素により、上述のフロート状の支持を更にサポートすることができ、機械的な分離要素は、固体伝播音によって引き起こされない他の音波も緩衝することが可能である。
【0013】
このために、機械的な分離要素は、できる限りソフトな材料であるべきである。上記センサの合目的な発展形成の範囲では、機械的な分離要素がシリコン物質を含んでおり、このシリコン物質は、特に安価であるものの、上記センサの第1の範囲から第2の範囲を音響分離するための必要な全ての要件を満たすものである。
【0014】
音響分離を更に改善するために、特別な発展形成において、上記センサの機械的な分離要素は音響分離フィルムを含んでおり、この音響分離フィルム上には相互接続部品の第1の範囲が支持されている。そして、例えばシリコン物質は、相互接続部品におけるこの相互接続部品に対向する側へ吹き付けられることができ、このことは、大量生産において高い精度で容易に実現可能である。そして、相互接続部品の第1の範囲は、シリコン物質と音響分離フィルムの間でサンドイッチのように収容されている。
【0015】
上記センサの更なる発展形成においては、両機械的なインターフェースのうち少なくとも1つが電気的な基準電位に接触している。このようにして、例えば上述のウェブを介していずれにせよ相互接続部品の第1の範囲に結合されている機械的なインターフェースも電気的な機能の実行のために用いられることが可能である。
【0016】
さらに、別の発展形成において、センサは、例えば上述の音響分離フィルムと同一又はこれと異なっていてよい音響分離フィルムのような分離部材を含むことができる。すなわち、例えばセンサ回路の一部、例えばセンサ回路の1つ又は複数のセンサが上述の音響分離フィルム上に直接支持されることが可能である。そして、相互接続部品には例えば凹部を形成することができ、この凹部内には、センサ回路のこの部分がはめ込まれている。このようにして、音響分離を更に向上させることが可能である。
【0017】
上記センサは、例えば熱硬化性樹脂から成る保護物質において包囲されることができ、これにより、上述のセンサが主に風化現象から保護されることができる。
【0018】
上記センサは、車両用の車輪回転数センサ又は慣性センサであってよい。
【0019】
本発明の別の態様によれば、車両は上記センサを含んでいる。
【0020】
本発明の上述の特性、特徴及び利点並びにどのようにこれらが達成されるかの方法は、図面に関連して詳細に説明される実施例の以下の説明に関連してより明確かつ明らかに理解可能である。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】走行ダイナミクス制御部を有する車両の概略的な図である。
図2図1の車両における慣性センサの概略的な図である。
図3図2の慣性センサの実施例を示す概略的な断面図である。
図4】回路基板上の図3の慣性センサを示す概略的な側面図である。
図5図2の慣性センサの代替的な実施例を示す概略的な断面図である。
図6図2の慣性センサの別の実施例を示す概略的な断面図である。
図7図2の慣性センサの更に別の実施例を示す概略的な平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
各図において、同一の技術的な要素は、同一の符号を備えており、一回のみ説明される。
【0023】
それ自体公知の走行ダイナミクス制御部を有する車両2の概略的な図示である図1を参照する。この走行ダイナミクス制御部についての詳細は、例えば特許文献2から見て取れる。
【0024】
車両2は、シャシ4及び4つの車輪6を含んでいる。車両2の運動を不図示の道路に対して減速するために、各車輪6は、シャシ4に静止して固定されたブレーキ8によってシャシ4に対して減速されることができる。
【0025】
このとき、当業者にとって知られた態様で、車両2の車輪6がそのトラクションを失い、アンダーステア又はオーバーステアによって、車両2が、例えば不図示のステアリングホイールを介してあらかじめ設定される軌道からそれることが起こり得る。このことは、例えばABS(アンチロックブレーキシステム)及びESP(横滑り防止プログラム)のようなそれ自体公知の制御回路によって防止される。
【0026】
このために、本実施例では、車両2が、車輪6の回転数12を検出する回転数センサ10を車輪6において備えている。また、車両2は、以下では走行ダイナミクスデータ16と呼ばれる車両2の慣性データを検出する慣性センサ14を備えており、これら慣性データは、例えば、車両2のピッチレート、ロールレート、ヨーレート、横方向加速度、長手方向加速度及び/又は垂直方向加速度を含むことができる。
【0027】
制御器18は、検出された回転数12及び走行ダイナミクスデータ16に基づいて、当業者にとって公知の態様で、車両2が車道上で滑るか、又は上述のあらかじめ設定された軌道からそれるかどうかを特定することができ、これに対応して、それ自体公知の制御器出力信号20によってこれに反応する。そして、制御信号24によって、滑り及びあらかじめ設定された軌道からのずれに対してそれ自体公知の態様で反応するブレーキ8のようなアクチュエータを作動させるために、制御器出力信号20は、操作部22によって用いられることができる。
【0028】
制御器18は、例えばそれ自体公知の車両2のエンジン制御部へ統合されることが可能である。制御器18及び操作部22も共通の制御装置として形成されることができるとともに、オプションとして上述のエンジン制御部に統合されることも可能である。
【0029】
以下の説明を簡易化するために、限定せずに、慣性センサ14が走行ダイナミクスデータ16として図2において示唆された車両に対する横方向加速度26及びヨーレート28を検出することが基礎とされるべきであり、このヨーレートによって車両2がその高さ方向軸線周りに回転する。なぜなら、このヨーレートが上述の横滑り防止プログラムの範囲において通常用いられるためである。
【0030】
本発明が慣性センサ14に基づいて詳細に説明されるものの、本発明は、例えば上述の回転数センサ10のような任意のセンサに応用されることが可能である。
【0031】
以下に、慣性センサ14についての可能な原理を図2に基づいて詳細に説明する。
【0032】
横方向加速度26の検出のために、慣性センサ14内には横方向加速度センサ30が配置されている。横方向加速度センサ30は遠心力場の形態の物理的な送信場にさらされ、遠心力場は、横方向加速度センサ30へ作用するとともに、検出されるべき横方向加速度26をもって車両2に対して加速する。つづいて、検出された横方向加速度26は、信号処理回路34へ出力される。
【0033】
ヨーレート28の検出のために、慣性センサ14内では、コリオリ加速度センサ36がコリオリの力の場38の形態の物理的な送信場にさらされる。コリオリの力の場38に対する応答として、コリオリ加速度センサ36は送信信号40を出力し、この送信信号は、場合によっては更にコリオリ加速度センサ36に付随する評価装置42においてヨーレート28へ変換されることが可能である。ヨーレート28がコリオリの力の場38に基づいて検出され得るような例は特許文献3に記載されているため、ここでは簡略化のためにこれについて省略する。検出されたヨーレート28も、信号処理回路34へ出力される。
【0034】
信号処理回路34では、例えばノイズバンドギャップを低減するとともに信号強度を高めるために、このように検出された横方向加速度26及びヨーレート28が再処理される。そして、このように処理された横方向加速度26及びヨーレート28はインターフェース44へ出力され、このインターフェースは、検出された両信号を走行ダイナミクスデータ16として制御器18へ送信する。このインターフェース44は、例えばPSI5規格又はCAN規格に基づいて構成されることが可能である。
【0035】
以下に、図3に基づいて慣性センサ14の構成を詳細に説明する。
【0036】
本実施例の範囲では、両センサ30,36及び信号処理回路34はセンサ回路46を形成しており、このセンサ回路は、リードフレーム48として構成された相互接続部品上で支持されているとともに配線されている。場合によっては、リードフレーム48上で実現可能でない相互接続は、ここではボンディングワイヤ50の形態の電線路を介して実現されることが可能である。インターフェース44は、信号処理回路34へ統合されることができるとともに、以下ではASIC34と呼ぶ、特定用途向け集積回路(英語:application−specific integrated circuit)として形成されることができる。
【0037】
また、センサ回路46は、グローブトップ物質51とも呼ばれる、シリコン材料の形態の機械的な分離材料51によって包囲されることができ、この分離材料は、ここでも、例えばエポキシ樹脂52の形態の熱硬化性樹脂のような射出プレス材料において共通にカプセル化されることが可能である。
【0038】
最後に、例えば制御器18の回路との電気的な接触のための、図2に示された脚部54のような適当な接触手段が慣性センサ14から突出する。
【0039】
図4が参照され、この図4に基づき、走行ダイナミクスデータ16のあり得る誤りについて詳細に説明する。
【0040】
横方向加速度26及び/又はヨーレート28を走行ダイナミクスデータ16として検出する慣性センサ14は、それ自体公知のリフローはんだ付けプロセスにおいて直接回路基板56へはんだ付けされ、この回路基板上には、例えば制御器18も実現されていることが可能である。この回路基板56上には、更にセラミックコンデンサ58も配置することが可能である。更に、回路基板56は、ネジ固定部60を介して、例えば電気的なバルブ及び/又は図4に示されたケーシング62のような車両2内の他の技術的な要素に結合されていることが可能である。
【0041】
セラミックコンデンサ58のような接続されたコンデンサによって、及び/又は例えば電磁弁として構成されることができる上述の電気的なバルブのような他の技術的な要素及び/又はシャシ4の車体振動によって生成される固体伝播音64は、回路基板56及び脚部52を介してリードフレーム48と、そこからセンサ26,28とへ導かれることができることが示された。
【0042】
固体伝播音64は、遠心力場及びコリオリの力の場38を重ね合わせ、したがって検出されるべき横方向加速度26及び/又は検出されるべきヨーレート28に影響を与え得る振動へ両センサ26,28を励起するものである。したがって、この送信場32,28との重ね合わせは、走行ダイナミクスデータ16の形態の誤ったセンサ信号に至り、このことは、ここでも制御器18の誤った反応に至り得る。
【0043】
したがって、固体伝播音64によって励起される振動は、できる限り回避されるべきである。
【0044】
このことについて、代替的な実施例における慣性センサ14を示す図5に基づいて以下に詳細に説明する。簡略化及び視認性の理由のみで、図5ではコリオリ加速度センサ36が省略されている。
【0045】
図5に示された慣性センサ14の範囲では、固体伝播音64によって励起される振動が音響抵抗要素66によって緩衝されるようになっている。この音響抵抗要素66は、センサ回路46に周設されたスリット66としてリードフレーム48内に形成されているため、リードフレーム48は、第1の範囲68と第2の範囲70に分割されている。このとき、両範囲68,70は、例えば図7から見て取れるように、薄いウェブ72を介して互いに結合されている。
【0046】
回路基板48は、センサ回路46の下方において音響分離フィルム74上で支持されており、この音響分離フィルム74及びグローブトップ材料51は、周設されたスリット66に接触することが可能である。リードフレーム48の第2の範囲は、図5では不図示の脚部54を介して回路基板56に固結されており、このことが固定支承部76によって示唆されている。これに対して、リードフレーム48の第1の範囲68は、周設されたスリット66によってフロート状に支持されているため、この範囲は、固体伝播音64によって振動へ励起されることがない。したがって、センサ30,36も振動へ励起されることがないとともに、走行ダイナミクスデータ16に誤りが生じることがない。
【0047】
音響分離を更に向上させることができるように、横方向加速度センサ30に基づいて図6に示されているように、センサ30,36は音響分離フィルム74上に直接配置されている。このために、リードフレーム48の第1の範囲68には適当な凹部78を形成することができ、この凹部内には、対応するセンサ30,36を収容することが可能である。
【0048】
図7に示されているように、個々のセンサ30,36は、唯一のセンサ回路内に格納されることができ、信号処理回路34は、個々に検出された走行ダイナミクスデータ16をボンディングワイヤ50を介して電気的なインターフェース80へ出力する。また、リードフレーム48を、例えば固定支承部76のうち1つにおいて基準電位82に接続することが可能である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7