特許第6383878号(P6383878)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6383878
(24)【登録日】2018年8月10日
(45)【発行日】2018年8月29日
(54)【発明の名称】長期飛行のための無人航空機構成
(51)【国際特許分類】
   B64C 39/02 20060101AFI20180820BHJP
   B64C 27/08 20060101ALI20180820BHJP
   B64C 27/26 20060101ALI20180820BHJP
【FI】
   B64C39/02
   B64C27/08
   B64C27/26
【請求項の数】12
【全頁数】28
(21)【出願番号】特願2017-540990(P2017-540990)
(86)(22)【出願日】2015年11月10日
(65)【公表番号】特表2017-532256(P2017-532256A)
(43)【公表日】2017年11月2日
(86)【国際出願番号】US2015060023
(87)【国際公開番号】WO2016077391
(87)【国際公開日】20160519
【審査請求日】2017年4月26日
(31)【優先権主張番号】14/538,570
(32)【優先日】2014年11月11日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】62/083,879
(32)【優先日】2014年11月24日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】14/557,403
(32)【優先日】2014年12月1日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】506329306
【氏名又は名称】アマゾン テクノロジーズ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100106541
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 信和
(72)【発明者】
【氏名】ウエルシュ リッキー ディーン
(72)【発明者】
【氏名】ブックミューラー ダニエル
(72)【発明者】
【氏名】ヘンセル ファビアン
(72)【発明者】
【氏名】キムチ グル
(72)【発明者】
【氏名】レグランド ルイス レロイ ザ サード
(72)【発明者】
【氏名】ポーター ブランドン ウイリアム
(72)【発明者】
【氏名】ロブ ウォーカー チャンバーレイン
(72)【発明者】
【氏名】トラウベ ジョシュア ホワイト
【審査官】 長谷井 雅昭
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2014/0032034(US,A1)
【文献】 国際公開第2014/068982(WO,A1)
【文献】 特表2011−521833(JP,A)
【文献】 英国特許出願公開第02502250(GB,A)
【文献】 国際公開第2014/177661(WO,A1)
【文献】 国際公開第2013/074545(WO,A1)
【文献】 国際公開第2014/108026(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0127775(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B64C 39/02
B64C 27/08
B64C 27/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無人航空機(UAV)であって、
前記UAVの中心付近に配置されるハブと、
第1の端部及び第2の端部を有し、前記第1の端部が前記ハブに連結され、前記第2の端部がワイヤを受けるように構成されるチャンネルを含む複数のモータアームと、
前記複数のモータアームのうちの1つの前記第2の端部及び前記チャンネルに連結される複数のモータマウントと、
第3の端部及び第4の端部を有し、前記第3の端部が前記複数のモータマウントの1つのモータマウントに連結される複数の支持アームと、
前記第4の端部に連結される保護周辺バリアと、を有するユニボディフレーム
前記ユニボディフレームの前記モータマウントに連結される複数のモータ及び
前記複数のモータにそれぞれ連結される複数のプロペラを含み、
前記保護周辺バリアが前記複数のプロペラのそれぞれの少なくとも一部の周りに延在する、無人航空機(UAV)。
【請求項2】
前記UAVが、少なくとも8つのモータを含み、各モータが前記ユニボディフレームに連結される、請求項1に記載のUAV。
【請求項3】
前記チャンネルが、前記モータアームの一部として形成される、
請求項1又は請求項2に記載のUAV。
【請求項4】
前記複数のモータの第1のモータが、前記UAVに水平の推力を提供するように配置される、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のUAV。
【請求項5】
無人航空機(UAV)であって、
前記UAVの中心付近に配置されるハブと、
第1の端部及び第2の端部を有し、前記第1の端部が前記ハブに連結され、前記第2の端部がワイヤを受けるように構成されるチャンネルを含む複数のモータアームと、
前記複数のモータアームのうちの1つの前記第2の端部及び前記チャンネルに連結される複数のモータマウントと、
第3の端部及び第4の端部を有し、前記第3の端部が前記複数のモータマウントの1つのモータマウントに連結される複数の支持アームと、
前記第4の端部に連結される保護周辺バリアと、を有し、第1のフレーム構成要素及び第2のフレーム構成要素を含むフレーム
前記第1のフレーム構成要素のモータマウントに連結される第1の複数のモータ
前記第1の複数のモータ連結される第1の複数のプロペラ
前記第2のフレーム構成要素のモータマウントに連結される第2の複数のモータ、及び
前記第2の複数のモータ連結される第2の複数のプロペラを含み、
前記保護周辺バリアが前記第1の複数のプロペラ及び前記第2の複数のプロペラ周囲に配置されるように、前記第1のフレーム構成要素が前記第2のフレーム構成要素に連結される、前記無人航空機(UAV)。
【請求項6】
前記フレームの少なくとも一部の周りに延在する透過性材料をさらに含む、
請求項5に記載のUAV。
【請求項7】
前記フレームに連結され、且つ、前記UAVに水平の推進を提供するように構成される第1のプッシングモータと、
前記第1のプッシングモータに連結される第1のプッシングプロペラと、
をさらに含む、請求項5又は請求項6に記載のUAV。
【請求項8】
前記フレームに連結される翼をさらに含み、前記UAVが水平成分を含む方向に飛行されるように、前記翼が揚力を提供するように構成される、請求項5から請求項7のいずれか1項に記載のUAV。
【請求項9】
前記第1のフレーム構成要素が単一のユニットであり、前記UAVに構造的支持を提供する、請求項5から請求項8のいずれか1項に記載のUAV。
【請求項10】
前記保護周辺バリアが、前記UAVの側部から、前記第1の複数のプロペラ及び前記第2の複数のプロペラへのアクセスを妨げる、請求項5から請求項9のいずれか1項に記載のUAV。
【請求項11】
アンテナ、カメラ、飛行時間センサ、距離判定要素、ジンバル、全地球測位システム(GPS)受信機/送信機、レーダー、照明要素、またはスピーカの少なくとも1つ前記保護周辺バリアに連結される、請求項10に記載のUAV。
【請求項12】
前記第1のフレーム構成要素と前記第2のフレーム構成要素とが互いに連結されて、前記フレームを構成する請求項5から請求項11のいずれか1項に記載のUAV。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、長期飛行のための無人航空機の構成に関する。
【背景技術】
【0002】
多数のプロペラの航空機(例えば、クワッドコプター、オクトコプター)が、より一般的になってきている。全てのこのような輸送手段は、多数のプロペラ、制御構成要素、電力供給(例えば、バッテリ)等の分離をサポートするボディ構成を必要とする。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
詳細な説明が、添付の図面を参照して述べられる。
【図面の簡単な説明】
【0004】
図1A】或る実施態様に従った、無人航空機の上から見た図のブロック図を表す。
図1B】或る実施態様に従った、無人航空機の上から見た図のブロック図を表す。
図2】或る実施態様に従った、無人航空機の別の図を表す。
図3】或る実施態様に従った、無人航空機のフレームに連結された無人航空機の電力供給コンテナの図を表す。
図4】或る実施態様に従った、無人航空機の電力供給コンテナの図を表す。
図5】或る実施態様に従った、無人航空機のフレームの底面図を表す。
図6】或る実施態様に従った、無人航空機のリフティングモータ及びリフティングモータハウジングを表す。
図7】或る実施態様に従った、無人航空機のリフティングモータハウジングを表す。
図8】様々な実施態様と共に使用され得るサーバシステムの例示的な実施態様のブロック図である。
図9】或る実施態様に従った、保護回路のブロック図である。
図10】或る実施態様に従った、無人航空機構成の図を表す。
図11】或る実施態様に従った、無人航空機フレームの図を表す。
図12】或る実施態様に従った、無人航空機フレームの別の図を表す。
図13】或る実施態様に従った、別の無人航空機構成の図を表す。
図14】或る実施態様に従った、別の無人航空機フレームの図を表す。
図15】或る実施態様に従った、別の無人航空機構成の図を表す。
図16】或る実施態様に従った、無人航空機構成の別の図を表す。
【発明を実施するための形態】
【0005】
実施態様が実施例として本明細書において説明されるが、当業者は、こうした実施態様が、説明される実施例または図面に限定されないことを認識するであろう。図面、及び図面に対する詳細な説明は、開示される特定の形態に実施態様を限定することを意図するものではなく、むしろ、その意図は、添付の特許請求の範囲により規定される精神及び範囲にある全ての修正形態、等価物及び代替物を網羅することであると理解すべきである。本明細書において使用される見出しは組織化の目的に過ぎず、説明または特許請求の範囲の範囲を限定するのに使用されることを意味しない。この出願全体を通して使用されるように、「may」という語は、強制的な意味(すなわち、〜しなければならない(must)という意味)ではなく、許容の意味(すなわち、〜する可能性を有する(having the potential to)という意味)で使用される。同様に、「include」、「including」、及び「includes」という語は、「含む(including)」を意味するが、これに限定されない。さらに、本明細書において使用されるように、「連結、結合(coupled)」という用語は、接続が、永続的(例えば、溶接される)または一時的(例えば、ボルト締めされる)であろうと、直接的または間接的(すなわち、媒介物を介するもの)であろうと、機械、化学、光学、または電気に関するものであろうと、2つまたはそれ以上の構成要素が互いに接続されることを指してよい。さらに、本明細書において使用されるように、「水平の(horizontal)」飛行は、地面(すなわち、海面)に対して実質的に平行の方向を移動する飛行を指し、「垂直の(vertical)」飛行は、地球の中心から実質的に半径方向に外側へ移動する飛行を指す。軌道が、「水平の」及び「垂直の」飛行ベクトルの両方の構成要素を含んでもよいことが当業者によって理解されるべきである。
【0006】
この開示は、長期の飛行期間を促進する無人航空機(unmanned aerial vehicle、「UAV」)の構成を説明する。UAVは、任意の数のリフティングモータを有してよい。例えば、UAVは、4つのリフティングモータ(クワッドコプターとしても知られる)、8つのリフティングモータ(オクトコプターとしても知られる)等を含んでよい。同様に、水平飛行の効率を改善するため、UAVはまた、リフティングモータ、UAVのフレーム及び/またはUAVのモータアームの1つまたは複数に対しておおよそ90度に配向される、プッシングモータ及びプロペラアセンブリを含んでもよい。UAVが水平に移動しているとき、プッシングモータが作動されてよく、プッシングプロペラはUAVの水平の推進を助ける。いくつかの実施態様において、リフティングモータの回転速度は、プッシングモータが作動されるときに削減されてよく、これにより、UAVの効率が改善され、UAVの電力消費が削減される。同様に、いくつかの実施態様において、UAVは、UAVが水平に移動している間にUAVの垂直の上昇を助けるように、翼を含んでもよい。
【0007】
UAVの効率をさらに改善するため、いくつかの実施態様において、フレーム、モータアーム、機体、翼、プロペラ、及び/またはUAVの他の構成要素は、炭素繊維、グラファイト、機械加工されたアルミニウム、チタン、ガラス繊維等などの1つまたは複数の軽量の材料から形成されてよい。以下で述べるように、いくつかの実施態様において、フレームは、熱放散用のフレームの使用を可能にするように熱伝導材料から形成されてもよい。
【0008】
材料に関わらず、モータアーム、モータハウジング、及び/または機体のそれぞれは中空であってよく、これにより、重量が削減され、キャビティが提供される。当該キャビティを1つまたは複数のワイヤ及び/またはケーブルが通過してもよく、及び/または、当該キャビティ内に他の構成要素が収容されてもよい。例えば、フレーム内またはその周りに配置される構成要素(例えば、電子的速度制御(electronic speed control、「ESC」))にモータ(例えば、リフティングモータ、プッシングモータ)を接続するワイヤは、モータハウジング及びモータアームの1つまたは複数の内側部分を通過されてよい。
【0009】
いくつかの実施態様において、UAVアセンブリは、モータハウジング及び/またはモータアームを通過するワイヤが、簡単な取外し及び/または部品交換を可能にするために多数の接合を有するように構成されてよい。例えば、モータワイヤは、多数の分離可能な接合を備えて構成されてよい。例えば、モータワイヤは、モータから延在してよく、また、モータワイヤがESCに接続する単一の接合のみを有するのではなく、付近にモータが取付けられるモータアームの端部またはその付近に、分離可能な接合を有してもよい。モータ付近にモータワイヤのための分離可能な接合を有することにより、UAVの任意の他の構成要素(例えば、機体、モータアーム)を取外す必要なく、モータは容易に除去及び交換され得る。
【0010】
いくつかの実施態様において、以下で述べるように、機体は、フレームの下部または底面の側に取付けられるように空気力学的に設計されてよく、UAVの構成要素及び電力供給を含むように構成されてよい。例えば、機体は、炭素繊維から形成されてよく、図1Bに関して以下で示され且つ述べるように、フレームにおける隆起または溝に取付けられてよい。
【0011】
図1Aは、或る実施態様に従ったUAV100の上から見た図のブロック図を示す。示されるように、UAV100はフレーム104を含む。フレーム104またはUAV100のボディは、グラファイト、炭素繊維、アルミニウム等などの任意の適切な材料またはそれらの任意の組合せから形成されてよい。この実施例において、UAV100のフレーム104は、矩形形状で、機械加工されたアルミニウムから形成されている。図5に関して以下でさらに詳細に述べるように、フレーム104の下部または底面の側は、フレームの重量を削減し、支持を提供し、及び、UAV100の他の構成要素を取付けるための場所を提供するように、グリッドまたはハッシュパターンに機械加工されてよい。
【0012】
フレームに取付けられるのは、2つのモータアーム105‐1、105‐2である。この実施例において、モータアーム105‐1、105‐2は、おおよそ同じ長さであり、実質的に、互いに対して平行及びフレーム104に対して垂直に配置される。他の実施態様において、モータアーム105は、異なる長さであってもよい(例えば、前部モータアーム105‐1は、後部モータアーム105‐2より短くてもよく、及び/または、UAV100上の異なる場所に配置されてもよい。
【0013】
モータアーム105の各端部に取付けられるのは、リフティングモータハウジング106‐1、106‐2、106‐3、106‐4である。リフティングモータハウジング106は、炭素繊維、アルミニウム、グラファイト等などの任意の材料から形成されてよい。この実施例において、リフティングモータハウジング106は、UAVの水平飛行の間に気流の摩擦を低減するように空気力学的に成形される。リフティングモータハウジング106は、図6図7に関して以下でさらに述べられる。
【0014】
各リフティングモータハウジング106の内部に取付けられるのは、リフティングモータ602である(図1Aでは図示されないが、図6において示され且つ述べられる)。1つの実施態様において、リフティングモータは、プロペラ102に取付けられるリフティングモータのプロペラシャフトがUAV100に対して下向きになるように取付けられる。他の実施態様において、リフティングモータは、プロペラシャフトがUAV100に対して上向きの状態で取付けられてもよい。さらに他の実施態様において、リフティングモータの1つまたは複数は、プロペラシャフトが下向きの状態で取付けられてもよく、また、リフティングモータの1つまたは複数は、プロペラシャフトが上向きの状態で取付けられてもよい。他の実施態様において、リフティングモータは、UAV100のフレームに対して他の角度で取付けられてもよい。リフティングモータは、UAV100及び任意の係合されるペイロードを持ち上げるためにプロペラにより十分な回転速度を生成し、これにより、ペイロードの空中輸送を可能とすることのできる、任意の形態のモータであってよい。例えば、リフティングモータはそれぞれ、FX‐4006‐13 740kvマルチロータモータ、またはTiger U‐11モータであってよい。
【0015】
各リフティングモータに取付けられるのは、リフティングプロペラ102‐1、102‐2、102‐3、102‐4である。リフティングプロペラ102は、任意の形態のプロペラ(例えば、グラファイト、炭素繊維)であってよく、UAV100が、例えば、配達場所へペイロードを配達するために空中を航行できるように、UAV100及びUAV100により係合される任意のペイロードを持ち上げるのに十分な大きさであってよい。例えば、リフティングプロペラ102は、それぞれが29インチの寸法または直径を有する炭素繊維プロペラであってよい。図1の図解は全て同じ大きさのリフティングプロペラ102を示すが、いくつかの実施態様において、リフティングプロペラ102の1つまたは複数は、異なる大きさ及び/または寸法であってよい。同様に、この実施例は4つのリフティングプロペラを含むが、他の実施態様において、より多いまたはより少ないプロペラが、リフティングプロペラとして利用されてもよい。同様に、いくつかの実施態様において、プロペラは、UAV100上の異なる場所に配置されてもよい。さらに、推進の代替的な方法が、本明細書において説明される実施態様における「モータ」として利用されてもよい。例えば、ファン、ジェット、ターボジェット、ターボファン、ジェットエンジン、内燃エンジン等が、(プロペラまたは他のデバイスのいずれかと共に)UAVのための推力を提供するのに使用されてよい。
【0016】
UAV100のフレーム104の第1の端部または前端に取付けられるのは、1つまたは複数のアンテナ108である。アンテナ108は、無線通信を送信及び/または受信するのに使用されてよい。例えば、アンテナ108は、Wi‐Fi、衛星、近距離通信(「NFC」)、セルラ通信、または任意の他の形態の無線通信用のために利用されてよい。カメラ、飛行時間センサ、距離判定要素、ジンバル等などの他の構成要素が、同様に、UAV100のフレーム104の前部に取付けられてもよい。
【0017】
UAV100のフレーム104の第2の端部または後端に取付けられるのは、プッシングモータハウジング111、プッシングモータ110及びプッシングプロペラ112である。「プッシングモータ」という用語が使用されるが、プッシングモータ110が実際には、UAV100を押すのではなく、UAV100を水平方向に「引く」ように、モータ110及びアンテナ108の位置が反転及び再構成されてもよいことを当業者は理解するであろう。このように、本明細書において使用されるように、プッシングモータという用語は、「押す(push)」水平の推力または「引く(pull)」水平の推力のいずれかのために構成される実施態様を含むように解釈されるものである。プッシングモータハウジング111は、空気力学的に成形されてよく、また、プッシングモータ110を入れるように構成されてよい。プッシングモータ110及びプッシングプロペラ112は、リフティングモータ及びリフティングプロペラ102と同一であってもよく、または異なってもよい。例えば、いくつかの実施態様において、プッシングモータ110はTiger U‐8モータであってよく、プッシングプロペラ112は、18インチの寸法を有してよい。いくつかの実施態様において、プッシングプロペラは、リフティングプロペラよりも小さな寸法を有してよい。
【0018】
プッシングモータ110及びプッシングプロペラ112は、UAV100のフレーム104に対しておおよそ90度に配向されてよく、水平成分を含む飛行の効率を向上させるのに利用されてよい。例えば、UAV100が水平成分を含む方向に移動しているとき、プッシングモータ110は、UAV100を水平に前進させるために、プッシングプロペラを介して水平の推力の力を提供するように作動されてよい。その結果、リフティングモータにより利用される速度及び電力が削減され得る。あるいは、選択された実施態様において、プッシングモータ110は、プッシング及びリフティング推力の組合せを提供するように、フレーム104に対して90度よりも大きな、または小さな角度に配向されてよい。
【0019】
全地球測位受信機/送信機などの1つまたは複数のナビゲーション構成要素114がまた、フレーム104の上部に取付けられてもよい。
【0020】
図1Bは、或る実施態様に従ったUAV100の上から見た図の別のブロック図を表す。図1Bに示される実施例において、UAV100は、UAV100のフレームに連結される翼116を含む。翼は、これに限定されないが、炭素繊維、アルミニウム、織物、プラスチック、ガラス繊維等などの任意の適切な材料から形成されてよい。翼116は、フレーム104の上部に連結されてよく、また、リフティングモータ102の間に配置されてもよい。他の実施態様において、翼116は、リフティングモータ及び/またはリフティングプロペラの上部に配置されてもよい。
【0021】
翼は、UAV100が水平に移動するように、UAV100に揚力を提供するため、エーロフォイル形状を有するように設計される。いくつかの実施態様において、UAV100が水平成分を含む方向に移動しているとき、プッシングモータ110及びプッシングプロペラ112を翼116と共に利用すると、プッシングモータ110及びプッシングプロペラ112による水平方向の推力が加えられるとき、翼116が揚力を提供してUAV100を空中に保つことができるので、リフティングモータ及びリフティングプロペラ102の回転速度が低減または除去され得る。翼がフラップ及び/またはエルロンを含む実施態様において、UAV100の縦揺れ、偏揺れ及び横揺れは、フラップ及び/またはエルロンのみを使用して、または、リフティングモータ及びリフティングプロペラ102の組合せにおいて制御され得る。翼がフラップ及び/またはエルロンを含まない場合、リフティングモータ及びリフティングプロペラ102が、飛行中、UAV100の縦揺れ、偏揺れ及び横揺れを制御するのに利用されてよい。いくつかの実施態様において、翼116は、UAV100が垂直成分を含む方向に移動しているときに抗力を低減するように、UAVのフレーム104の周りを回転または軸回転するように構成されてよい。
【0022】
図2は、或る実施態様に従ったUAV100の別の図を表す。図2に示されるように、UAV100は空気力学のために構成されてよい。例えば、機体202は、UAV100に含まれてよく、フレーム104に取付けられてよく、また、下方且つUAV100の多くの構成要素の周りに延在してよい。機体202は、グラファイト、炭素繊維、アルミニウム、ガラス繊維等などの任意の適切な材料(複数可)から作られてよい。
【0023】
機体202は、1つまたは複数の電力供給コンテナ204(図3)、ペイロード(図示せず)、及び/またはUAV制御システム205の構成要素を包含してよい。機体202は、ネジ、リベット、ラッチ、クォーターターンファスナ等などの1つまたは複数の取付け機構を使用して、フレームの側部に連結されてよい。いくつかの実施態様において、取付け機構は、電力供給及び/または電力供給コンテナの交換ならびにUAV制御システムへのメンテナンスを容易にするため、機体の簡単な除去及び再取付けを可能にするように構成されてよい。
【0024】
ユーザに配達されるべき荷物またはアイテムなどのペイロードは、2つの電力供給コンテナの間など、機体202内に適合するように構成されてよく、UAVのフレーム104に着脱可能に連結されてよい。他の実施態様において、ペイロードは、機体の一部を形成してもよい。例えば、機体は、隙間または開口を含んでよく、ペイロードがUAV100のフレーム104に連結されるとき、ペイロードの側部が機体202を完成してもよい。
【0025】
上で述べたように、且つ、さらに図2に示されるように、モータハウジング106‐1、106‐2、106‐3、106‐4、111は、UAVが水平に移動しているときにUAVの全体的な空気力学を改善するように、空気力学的形状を有する。例えば、リフティングモータのためのモータハウジング106‐1、106‐2、106‐3、106‐4は、UAV100の後部に向かって先細りされてよい。同様に、モータハウジング111は円錐形であってよく、当該円錐の細い端部が、UAV100のノーズに向かって配向される。いくつかの実施態様において、モータアーム105はまた、空気力学的な形を有してもよい。例えば、モータアーム105は、UAV100の後部に向かって先細りされてもよく(例えば、「滴」形)、及び/または、UAV100が水平に移動するとき、UAV100に追加の揚力を提供するようにエーロフォイル設計を有してもよい。
【0026】
UAVはまた、フレーム104の上部から上方へ延在する垂直安定板208を含んでもよい。垂直安定板208はまた、UAVの偏揺れを調整するように、UAV制御システムにより制御され得るラダー(図示せず)を含んでもよい。同様に、いくつかの実施態様において、UAV100はまた、UAV100の縦揺れを調整するようにUAV制御システムにより制御される昇降舵を含むことのある水平安定板(図示せず)を含んでもよい。
【0027】
図3は、或る実施態様に従った、機体202が除去され、UAV100のフレーム104に連結された、UAV100の2つの電力供給コンテナ204があらわになった状態の、UAV100の図を表す。示されるように、フレーム104は1つまたは複数の溝または切り込みを含んでよく、当該溝または切り込みに、電力供給コンテナ204が配置されてよく、且つ、フレーム104に取付けられてよい。いくつかの実施態様において、フレーム104の溝は、角度を付けられてよく、電力供給コンテナとの摩擦による嵌合を提供するように設計されてよい。他の実施態様において、電力供給コンテナ204は、ネジ、リベット、クォーターターンファスナ、または他の取付け機構を使用して、フレーム104に着脱可能に取付けられてよい。さらに他の実施態様において、電力供給コンテナ204は、フレーム104に永続的に取付けられてく、及び/または、フレーム104の一部として形成されてよい。
【0028】
電力供給コンテナ204は、電力供給コンテナ204内に配置され得る1つまたは複数の棚302を含んでよい。図4を参照すると、棚302‐1、302‐3は、電力供給コンテナ204から着脱可能であってよい。例えば、棚302は、電力供給コンテナ204においてレール402上に取付けまたは適合するように設計されてよい。レール402及び棚302は、異なる大きさの電力供給及び/または他の構成要素の配置を促進するように、水平及び/または垂直に移動可能であってよい。例えば、図3図4に示されるように、棚302‐1は、4つの電力供給304‐1、304‐2、304‐3、304‐4を支持している。電力供給304は、バッテリ電力、太陽熱の電力、ガス電力、スーパーキャパシタ、燃料電池、代替電力生成源、またはその組合せの形をとってよい。例えば、電力供給304はそれぞれが、6000mAhリチウムイオンポリマーバッテリ、ポリマーリチウムイオン(Li‐poly、Li‐Pol、LiPo、LIP、PLIまたはLip)バッテリ等であってよい。
【0029】
電力供給304は個別に除去されてもよく、及び/または、図4に示されるように、棚302全体が、支持する電力供給の全てと共に除去されてもよい。同様に、電力供給コンテナ204は、支持される電力供給及び/または他の構成要素からの熱放散を促進するように、電力供給コンテナの側部上に1つまたは複数の開口(例えば、孔)を含んでよい。
【0030】
電力供給コンテナ204の棚はまた、他の構成要素を支持してもよい。例えば、図3に示されるように、UAV制御システム310の1つまたは複数の構成要素は、電力供給コンテナ204の棚302上に含まれてよい。同様に、電力供給304が接続される配電ユニットは、電力供給コンテナの棚の1つによって支持されてよい。例えば、配電ユニットは、電力供給コンテナ204の棚に取付けられてもよく、電力供給の全ては、配電ユニットに連結されてもよい。配電ユニットはそれゆえ、電力を提供するように、UAV制御システム310及び/またはUAVの他の構成要素に連結されてよい。いくつかの実施態様において、配電ユニットとUAV制御システムとの接続は、電力供給コンテナ204の複雑な交換を容易にするように、磁気カップリング、雄/雌接続等などの単一の連結であってよい。
【0031】
図9を参照すると、いくつかの実施態様において、配電ユニットは、電力が印加されるときにUAV100を保護するための火花抑制回路と、電力を除去することによりUAV100を遮断するための遮断またはキルスイッチ回路との両方として機能する保護回路900を含んでよく、または保護回路900と連結されてよい。例えば、電力供給(複数可)の正のリードは、保護回路900と、各ESC構成要素904の正のノードとに連結されてよい。各ESC構成要素904の第2または負のノードは、ESC構成要素904への電力を制御する保護回路900に連結される。具体的には、各ESC構成要素904の各第2のノードは、金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)トランジスタなど、保護回路900のトランジスタ902のそれぞれのドレインに結合されてよい。トランジスタ902のそれぞれのソースは地面に結合され、トランジスタ902の各ゲートは、トランジスタ906のドレイン及び抵抗器908に結合される。抵抗器908は、トランジスタ902のそれぞれが、オフ状態からオン状態への遷移にかかる時間を制御するのに使用される。トランジスタ906のゲートは、第2の抵抗器910及び光アイソレータ912に結合される。光アイソレータがオフのとき、トランジスタ910は、分圧器914から電圧を引き出すことによりトランジスタ906をオン状態へプルアップする。
【0032】
光アイソレータがオフ状態のとき、トランジスタ906のゲートはハイであり(トランジスタ906がオン)、これがトランジスタ902をオフ状態にさせ、電力はESCに印加されない。光アイソレータ912がアクティベートされると、トランジスタ906のゲートがローにされ(トランジスタ904がオフ)、これが、ひいては、各トランジスタ902のゲートノードを、トランジスタ902がトランジスタ902の閾値電圧に達するまで、抵抗器908を介して充電させる。トランジスタ906の大きさ及び/または抵抗器908の大きさを変更することにより、トランジスタ902が、オフから、その線形状態を介してそのオン状態へ遷移する速度を制御でき、これにより、電力がESCにまず印加されるときにESCを保護するため、火花抑制が提供される。
【0033】
トランジスタ902の遷移のタイミングを制御するため、抵抗器908及び抵抗器910は、分圧器914に影響を及ぼさないように十分大きいもの(例えば、100,000〜500,000オーム)でなければならない。抵抗器910はまた、抵抗器908よりも大きい。1つの実施態様において、抵抗器910は抵抗器908の3倍大きい。同様に、トランジスタ906は一般にトランジスタ902よりも小さい。
【0034】
保護回路900はまた、ESCから電力を迅速に除去することにより、遮断またはキルスイッチ回路として機能する。例えば、操作者がUAVの制御を失ったとき、キルスイッチが使用されてよい。電力を迅速に除去するために、光アイソレータ912が遮断され、これが、トランジスタ906のゲートをハイにさせる。トランジスタ906のゲートがハイになるとき、トランジスタ902のゲートはローになり、トランジスタ902は遮断し、これにより、ESC904から電力が除去される。同様に、ダイオード916は、電力が除去されたときに電流を受けるように各トランジスタ902のドレインに結合されてよく、これによりトランジスタ902が保護される。
【0035】
比較的、電力が、制御された方法でESCに印加され、これにより火花抑制が提供されるように、一方で、電力が迅速に除去され、これにより遮断またはキルスイッチ回路が提供されるように、保護回路900が設計される。
【0036】
図5は、或る実施態様に従ったUAV100のフレーム104の下部または底面の図を表す。上で述べたように、フレーム104は、これに限定されないが、炭素繊維、グラファイト、スチール、機械加工されたアルミニウム、チタン、ガラス繊維及び/もしくは任意の他の材料または材料の組合せを含む、任意の適切な材料から形成されてよい。同様に、フレーム104は、フレーム104の重量を削減するように機械加工されてよい。例えば、図5に示されるように、フレーム104の下部側は、ハッシュパターンに機械加工されてよい。ハッシュパターンにおけるグローブ(groves)またはオープンスペース502は、UAVの1つまたは複数の構成要素及び/またはUAV制御システムの構成要素を配置するのに十分な大きさから形成されてよい。例えば、電子的速度制御(ESC)構成要素504‐1、504‐2、504‐3、504‐4、504‐5は、フレームのオープンスペース502に配置されてよい。いくつかの実施態様において、フレーム104はまた、フレームに取付けられる構成要素から熱を放散させるようにヒートシンクとして機能してもよい。
【0037】
例えば、ESC構成要素504などのUAV制御システム610の構成要素は、サーマルグリースを使用してフレーム104に熱的に連結されてよい。サーマルゲル、サーマルコンパウンド、サーマルペースト、ヒートペースト、ヒートシンクペースト、熱伝達コンパウンド、熱伝達ペースト(HTP)またはヒートシンクコンパウンドとしても知られるサーマルグリースは、構成要素とフレーム104との間の熱伝達を改善する粘性流体物質である。サーマルグリースは、セラミック、金属、炭素、グラファイト、液体金属、相変化合金(PCMA)及び他の類似の材料を含んでよい。他の実施態様において、熱伝導パッドが、フレーム104と構成要素との間の熱結合を提供するのに使用されてもよい。フレーム104はまた、電力供給など他の構成要素から熱を放散させるのに使用されてもよい。
【0038】
図6は、或る実施態様に従ったUAVのリフティングモータ602及びモータハウジング106を表す。上で述べたように、モータハウジング106は、モータアーム105の端部に取付けられ、リフティングモータ602を収容する。いくつかの実施態様において、リフティングモータ602及びモータハウジング106は、ネジを使用してモータアームに固定されてよい。例えば、リフティングモータのための取付けネジは、各構成要素を互いに固定するため、モータハウジングを介し、モータアームを介してリフティングモータへ通されてよい。
【0039】
1つの実施態様において、リフティングモータは、プロペラ102に取付けられるリフティングモータのプロペラシャフト604がUAVに対して下向きになるように取付けられる。他の実施態様において、リフティングモータは、プロペラシャフト604がUAVに対して上向きの状態で取付けられてもよい。リフティングモータ602は、UAV及び任意の係合されるペイロードを持ち上げるためにプロペラにより十分な回転速度を生成し、これにより、ペイロードの空中輸送を可能とすることのできる、任意の形態のモータであってよい。例えば、リフティングモータ602はそれぞれ、FX‐4006‐13 740kvマルチロータモータ、またはTiger U‐11モータであってよい。
【0040】
図7は、或る実施態様に従った、リフティングモータが除去された状態のUAVのリフティングモータハウジング106を表す。上で述べたように、リフティングモータハウジング106は、モータアーム105の端部に配置されてよく、リフティングモータのネジを使用してモータアーム105に固定されてよい。例えば、4つのネジが、モータハウジング106の上側(図示せず)を介し、モータアーム105におけるネジ穴(図示せず)を介し、モータハウジングの下側の下部ネジ穴702‐1、702‐2、702‐3、702‐4を介して通されてよい。ネジは、その後、構成要素のそれぞれを互いに固定するように、リフティングモータにネジ留めされてよい。リフティングモータのワイヤは、モータハウジング106における開口704を介して、及び、モータアーム105の内部キャビティを介して配線されてよい。あるいは、リフティングモータのワイヤは、モータハウジング106の後部における開口705を介して、及び、モータアーム105の内部キャビティを介して配線されてよい。さらに別の実施態様において、ワイヤは、モータアーム105の外側部分に取付けられてもよい。
【0041】
図8は、UAV100の例示的なUAV制御システム610を示すブロック図である。様々な実施例において、ブロック図は、本明細書において述べられる様々なシステム及び方法を実施するために、及び/または、UAV100の動作を制御するために使用され得る、UAV制御システム610の1つまたは複数の態様を描くものとしてよい。示される実施態様において、UAV制御システム610は、入力/出力(I/O)インターフェース810を介して、例えば非一時的なコンピュータ可読記憶媒体820といったメモリに結合される1つまたは複数のプロセッサ802を含む。UAV制御システム610はまた、電子的速度制御804(ESC)、電力供給モジュール806及び/またはナビゲーションシステム808を含んでよい。UAV制御システム610はさらに、ペイロード係合コントローラ812、ネットワークインターフェース816、及び1つまたは複数の入力/出力デバイス818を含む。
【0042】
様々な実施態様において、UAV制御システム610は、1つのプロセッサ802を含む単一プロセッサシステム、または、いくつかのプロセッサ802(例えば、2個、4個、8個、または別の適切な数)を含む多重プロセッサシステムであってよい。プロセッサ(複数可)802は、命令を実行可能な任意の適切なプロセッサであってよい。例えば、様々な実施態様において、プロセッサ(複数可)802は、x86、パワーPC、SPARCもしくはMIPS ISAなどの様々な命令セットアーキテクチャ(ISA)または任意の他の適切なISAのいずれかを実行する、汎用または組込みプロセッサであってよい。多重プロセッサシステムにおいて、各プロセッサ(複数可)802は一般に、同一のISAを実行してよいが、これは必須ではない。
【0043】
非一時的なコンピュータ可読記憶媒体820は、プロセッサ(複数可)802によりアクセス可能な、実行可能命令、データ、飛行経路、飛行制御パラメータ、構成要素調整情報、重心情報、及び/またはデータ項目を記憶するように構成されてよい。様々な実施態様において、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体820は、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、シンクロナスダイナミックRAM(SDRAM)、不揮発性/フラッシュタイプメモリ、または任意の他のタイプのメモリなど、任意の適切なメモリ技術を使用して実行されてよい。示される実施態様において、本明細書において説明されるものなどの所望の機能を実行するプログラム命令及びデータは、それぞれプログラム命令822、データ記憶824及び飛行制御826として、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体820内に記憶される。他の実施態様において、プログラム命令、データ及び/または飛行制御は、非一時的な媒体など、異なるタイプのコンピュータによりアクセス可能な媒体上で、または、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体820もしくはUAV制御システム610とは別個の類似の媒体上で、受信、送信または記憶されてよい。一般的に言うと、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体は、I/Oインターフェース810を介してUAV制御システム610に結合される、例えばディスクまたはCD/DVD‐ROMといった磁気または光学媒体などの記憶媒体またはメモリ媒体を含んでよい。非一時的なコンピュータ可読媒体を介して記憶されるプログラム命令及びデータは、ネットワーク及び/または無線リンクなどの通信媒体を介して運ばれ得る伝送媒体または電気、電磁もしくはデジタル信号などの信号により伝達されてよく、例えば、ネットワークインターフェース816を介して実行されてよい。
【0044】
1つの実施態様において、I/Oインターフェース810は、プロセッサ(複数可)802、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体820、及び任意の周辺機器、ネットワークインターフェース、または入力/出力デバイス818などの他の周辺インターフェース間のI/Oトラフィックをコーディネートするように構成されてよい。いくつかの実施態様において、I/Oインターフェース810は、1つの構成要素(例えば、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体820)から、別の構成要素(例えば、プロセッサ(複数可)802)により使用されるのに適切なフォーマットへデータ信号を変換するように、任意の必要なプロトコル、タイミングまたは他のデータ変換を実施してよい。いくつかの実施態様において、I/Oインターフェース810は、例えばペリフェラルコンポーネントインターコネクト(PCI)バス規格またはユニバーサルシリアルバス(USB)規格の変種など、様々なタイプの周辺バスを介して取付けられるデバイスのためのサポートを含んでよい。いくつかの実施態様において、I/Oインターフェース810の機能は、例えばノースブリッジ及びサウスブリッジなど、2つまたはそれ以上の別個の構成要素に分割されてもよい。また、いくつかの実施態様において、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体820へのインターフェースなど、I/Oインターフェース810の機能性のいくつかまたは全てが、プロセッサ(複数可)802へ直接組込まれてもよい。
【0045】
ESC804は、ナビゲーションシステム808と通信し、UAVを安定化させ、且つ、決められた飛行経路に沿ってUAVを誘導するように、各リフティングモータ及び/またはプッシングモータの回転速度を調整する。
【0046】
ナビゲーションシステム808は、或る場所へ、及び/または、或る場所から、UAV100をナビゲートするのに使用され得る、全地球測位システム(GPS)、インドアポジショニングシステム(IPS)、または、他の類似のシステム及び/もしくはセンサを含んでよい。ペイロード係合コントローラ812は、アイテムと係合及び/または係合解除するのに使用されるアクチュエータ(複数可)またはモータ(複数可)(例えば、サーボモータ)と通信する。
【0047】
ネットワークインターフェース816は、UAV制御システム610、他のコンピュータシステム(例えば、遠隔コンピューティングリソース)などのネットワークに付属される他のデバイス間で、及び/または、他のUAVのUAV制御システムと、データを交換するのを可能にするように構成されてよい。例えば、ネットワークインターフェース816は、UAV100と、1つまたは複数の遠隔コンピューティングリソース上で実行されるUAV制御システムとの間の無線通信を可能にしてよい。無線通信のために、UAVのアンテナまたは他の通信構成要素が利用されてよい。別の実施例として、ネットワークインターフェース816は、非常に多くのUAV間の無線通信を可能にしてよい。様々な実施態様において、ネットワークインターフェース816は、Wi‐Fiネットワークなどの無線の一般的なデータネットワークを介して通信をサポートしてよい。例えば、ネットワークインターフェース816は、セルラ通信ネットワーク、衛星ネットワーク等などの電気通信ネットワークを介して通信をサポートしてよい。
【0048】
入力/出力デバイス818は、いくつかの実施態様において、1つまたは複数のディスプレイ、撮像デバイス、温度センサ、赤外線センサ、飛行時間センサ、加速度計、圧力センサ、気象センサ等を含んでよい。多数の入力/出力デバイス818があってもよく、UAV制御システム610によって制御されてよい。これらのセンサの1つまたは複数は、着陸を助けるように、及び、飛行中に障害を避けるように利用されてよい。
【0049】
図8に示されるように、メモリは、本明細書において説明される例示的なルーチン及び/またはサブルーチンを実行するように構成され得るプログラム命令822を含んでよい。データ記憶824は、飛行経路の決定、着陸、アイテムを係合解除する場所の識別等のために提供され得るデータ項目を維持するための様々なデータストアを含んでよい。様々な実施態様において、本明細書において示される、1つまたは複数のデータストアに含まれるパラメータ値及び他のデータは、説明されない他の情報と結合されてもよく、または、より多い、より少ない、もしくは異なるデータ構造に各様に分割されてもよい。いくつかの実施態様において、データストアは、1つのメモリに物理的に配置されてもよく、または、2つまたはそれ以上のメモリ間で分配されてもよい。
【0050】
UAV制御システム610は例示的なものに過ぎず、本開示の範囲を限定することを意図しないことを、当業者は理解するであろう。特に、コンピューティングシステム及びデバイスは、指示される機能を実施し得るハードウェアまたはソフトウェアの任意の組合せを含んでよい。UAV制御システム610はまた、示されない他のデバイスに接続されてもよく、むしろ、スタンドアローンシステムとして動作してもよい。さらに、示される構成要素により提供される機能性は、いくつかの実施態様において、より少ない構成要素において組合されてよく、または、追加の構成要素において分配されてもよい。同様に、いくつかの実施態様において、示される構成要素のいくつかの機能性が提供されなくてもよく、及び/または、他の追加の機能性が利用可能であってもよい。
【0051】
また、様々なアイテムが、メモリまたは記憶装置に記憶され、さらに使用されるものとして示されたが、これらのアイテムまたはその一部が、メモリ管理及びデータ保全の目的で、メモリと他の記憶デバイスとの間で転送されてよいことを当業者は理解するであろう。あるいは、他の実施態様において、ソフトウェア構成要素のいくつかまたは全てが、別のデバイス上のメモリにおいて実行されてよく、示されたUAV制御システム610と通信してよい。システム構成要素またはデータ構造のいくつかまたは全てがまた、非一時的なコンピュータによりアクセス可能な媒体、または、適切なドライブにより読み取られる携帯品上に(例えば、命令または構造化データとして)記憶されてよく、その様々な実施例が本明細書において説明される。いくつかの実施態様において、UAV制御システム610とは別個のコンピュータによりアクセス可能な媒体上に記憶される命令が、無線リンクなどの通信媒体を介して運ばれる伝送媒体または電気、電磁、もしくはデジタル信号などの信号を介して、UAV制御システム610へ伝達されてよい。様々な実施態様はさらに、コンピュータによりアクセス可能な媒体上に、前述の説明に従って実行される命令及び/またはデータを受信、送信または記憶することを含んでよい。従って、本明細書において説明される技法は、他のUAV制御システム構成と共に実施されてよい。
【0052】
さらに、次に図10図16を見ると、いくつかの実施態様において、UAV1100のフレームは、リフティングプロペラの少なくとも周囲の周りに保護バリアを形成するように、リフティングモータ及び対応するリフティングプロペラを包含するように設計されてよい。例えば、フレームはハブを含んでよく、当該ハブから、多数のモータアームが延在する。各モータアームは、ハブから、リフティングプロペラ及びリフティングモータの上に延在してよく、モータマウントと連結してよく、その他の場合にはモータマウントへ終端してよく、当該モータマウントに、対応するリフティングモータ及びリフティングプロペラが取付けられる。1つまたは複数の支持アームは、各モータマウントから延在してよく、周辺保護バリアと連結してよく、その他の場合には周辺保護バリアへ終端してよく、当該周辺保護バリアは、フレームの周囲を形成し、リフティングプロペラの周囲の周りに延在する。いくつかの実施態様において、フレームはまた、UAVのプロペラの上方及び/または下方に保護バリアを提供するように、フレームの上部及び/または底部に延在する透過性材料(例えば、メッシュ、スクリーン)を含んでよい。
【0053】
いくつかの実施態様において、フレームは、単一の型またはユニボディ設計から形成されてよい。他の実施態様において、フレームの1つまたは複数の構成要素は互いに連結されてもよい。いくつかの実施態様において、フレームは、2つの適合する半分として形成されてよく、当該半分が、UAVのための単一のUAVフレームを形成するように取付けられ、または互いに結合される。UAVの効率をさらに改善するために、いくつかの実施態様において、フレーム(モータアーム、モータマウント、支持アーム、周辺保護バリア)及び/またはUAVの他の構成要素は、炭素繊維、グラファイト、機械加工されたアルミニウム、チタン、ガラス繊維等などの1つまたは複数の軽量の材料から形成されてよい。材料に関わらず、モータアーム、モータマウント、支持アーム、及び/または周辺保護バリアのそれぞれは、中空であってよく、または、軽量のコア(例えば、発泡体、木材、プラスチック)の周りに形成されてよく、これにより重量が削減され、構造的な堅牢性が増し、1つまたは複数のワイヤ及び/またはケーブルを通過させてもよく、及び/または、他の構成要素を収容してもよいチャンネルが提供される。例えば、モータアームは、内部コア(例えば、発泡体、木材、プラスチック)と中空部分との両方を含んでよい。内部コアは、発泡体、木材、プラスチック等またはその任意の組合せから形成されてよく、増加した次元性をモータアームに提供し、モータアームの構造的な完全性を向上させるのを助ける。中空部分は、モータアームの上部に沿って延出してよく、モータ制御ワイヤなどのワイヤを通過させ得るチャンネルを提供する。
【0054】
いくつかの実施態様において、UAVは、チャンネルを通過するワイヤが、簡単な取外し及び/または部品交換を可能とするために多数の接合を有するように構成されてよい。例えば、モータワイヤは、多数の分離可能な接合を備えて構成されてよい。例えば、モータワイヤはモータから延在してよく、モータワイヤがESCに接続する単一の接合のみを有するのではなく、モータに、またはモータ付近に、分離可能な接合を有してよい。モータ付近にモータワイヤのための分離可能な接合を有することにより、UAVの任意の他の構成要素を取外し、UAV制御システムにアクセスし、または、UAVからモータワイヤを除去する必要なく、モータは容易に除去及び交換され得る。
【0055】
図10は、或る実施態様に従ったUAV1100の図を示す。示されるように、UAV1100はフレーム1104を含む。フレーム1104またはUAV1100のボディは、グラファイト、炭素繊維、アルミニウム、チタン等などの任意の適切な材料またはその任意の組合せから形成されてよい。この実施例において、UAV1100のフレーム1104は、単一の炭素繊維フレームである。フレーム1104は、ハブ1106、モータアーム1108、モータマウント1111、支持アーム1112、及び、周辺保護バリア1114を含む。この実施例では、単一のハブ1106、4つのモータアーム1108、4つのモータマウント1111、12個の支持アーム1112、及び、単一の周辺保護バリア1114がある。
【0056】
モータアーム1108のそれぞれはハブ1106から延在し、モータマウント1111に連結されるか、またはそこへ終端される。リフティングモータ1116は、リフティングモータ1116及び対応するリフティングプロペラ1118がフレーム1104内にあるように、モータマウント1111の内側に連結される。1つの実施態様において、リフティングモータ1116は、リフティングプロペラ1118に取付けられるリフティングモータのプロペラシャフトが、フレーム1104に対して下向きになるように取付けられる。他の実施態様において、リフティングモータは、UAV1100のフレーム1104に対して他の角度で取付けられてもよい。リフティングモータは、UAV1100及び任意の係合されるペイロードを持ち上げるためにプロペラにより十分な回転速度を生成し、これにより、ペイロードの空中輸送を可能とすることのできる、任意の形態のモータであってよい。例えば、リフティングモータはそれぞれ、FX‐4006‐13 740kvマルチロータモータ、Tiger U‐11モータ、KDEモータ等であってよい。
【0057】
各リフティングモータ1116に取付けられるのは、リフティングプロペラ1118である。リフティングプロペラ1118は、任意の形態のプロペラ(例えば、グラファイト、炭素繊維)であってよく、UAV1100が、例えば配達場所へペイロードを配達するために空中を航行できるように、UAV1100及びUAV1100により係合される任意のペイロードを持ち上げるのに十分な大きさであってよい。例えば、リフティングプロペラ1118は、それぞれが29インチの寸法または直径を有する炭素繊維プロペラであってよい。図10の図解は、全て同じ大きさのリフティングプロペラ1118を示すが、いくつかの実施態様において、リフティングプロペラ1118の1つまたは複数は、異なる大きさ及び/または寸法であってもよい。同様に、この実施例は4つのリフティングプロペラを含むが、他の実施態様において、より多いまたはより少ないプロペラが、リフティングプロペラ1118として利用されてもよい。同様に、いくつかの実施態様において、リフティングプロペラ1118は、UAV1100上の異なる場所に配置されてもよい。さらに、推進の代替的な方法が、本明細書において説明される実施態様において「モータ」として利用されてもよい。例えば、ファン、ジェット、ターボジェット、ターボファン、ジェットエンジン、内燃エンジン等が、UAVのための揚力を提供するのに(プロペラまたは他のデバイスのいずれかと共に)使用されてもよい。
【0058】
各モータマウント1111から延在しているのは、周辺保護バリア1114と連結するか、その他の場合は周辺保護バリア1114へ終端する、3つの支持アーム1112である。周辺保護バリア1114は、UAVの周囲の周りに延在し、リフティングプロペラ1118を包含する。いくつかの実施態様において、周辺保護バリア1114は、支持アームから実質的に下方に、且つ、リフティングプロペラ1118の回転の軸に対しておおよそ垂直に延在する垂直の構成要素1114Aを含んでよい。垂直の構成要素1114Aは、任意の垂直の寸法及び幅であってよい。例えば、垂直の構成要素1114Aは、おおよそ3インチの垂直の寸法及びおおよそ0.5インチの幅を有してよい。他の実施態様において、垂直の寸法及び/または幅は、より長いものまたはより短いものであってもよい。同様に、周辺保護バリアの垂直の構成要素1114Aは、発泡体、木材及び/またはプラスチックコアなどのコアを含んでよい。垂直の構成要素は、支持アームのそれぞれに連結されてよく、UAV1100の側部からプロペラへのアクセスを妨げるように、各プロペラ1118の外周の周りに延在してよい。
【0059】
UAV1100の側部からプロペラ1118へのアクセスを妨げることにより、UAV1100にとって異質な物体に対する安全性を提供する周辺保護バリア1114は、UAV1100に保護を提供し、UAV1100の構造的な完全性を向上させる。例えば、UAV1100が水平に移動しており、異物(例えば、壁、建物)に衝突する場合、UAVと異物との衝突は、プロペラとではなく、周辺保護バリア1114とによるものである。同様に、フレームが相互に接続されるので、衝撃による力は、フレームに消散される。
【0060】
同様に、垂直の構成要素1114Aは、UAVの1つまたは複数の構成要素を取付けてよい面を提供する。例えば、1つまたは複数のアンテナが、周辺保護バリア1114の垂直の構成要素1114Aに取付けられてよい。アンテナは、無線通信を送信及び/または受信するのに使用されてよい。例えば、アンテナは、Wi‐Fi、衛星、近距離通信(「NFC」)、セルラ通信、または任意の他の形態の無線通信に利用されてもよい。カメラ、飛行時間センサ、距離判定要素、ジンバル、全地球測位システム(GPS)受信機/送信機、レーダー、照明要素、スピーカ、及び/または、UAV1100もしくはUAV制御システム(以下で述べられる)の任意の他の構成要素等などの他の構成要素が、同様に、周辺保護バリア1114の垂直の構成要素1114Aに取付けられてよい。同様に、識別または反射識別子が、UAV1100の識別を助けるように、垂直の構成要素に取付けられてもよい。
【0061】
いくつかの実施態様において、周辺保護バリア1114はまた、UAV1100に対して、周辺保護バリア1114の垂直の構成要素1114Aから外側へ延在する、水平の構成要素1114Bを含んでもよい。水平の構成要素1114Bは、UAV及び/またはUAV1100が接触するおそれのある任意の物体のための追加の保護的支持を提供してよい。垂直の構成要素1114Aと同様に、水平の構成要素1114Bは、コアを含んでもよく、または、含まなくてもよい。同様に、水平の構成要素1114Bは、1つまたは複数の構成要素(例えば、アンテナ、カメラ、センサ、GPS、距離計)を取付けてよい別の面を提供する。
【0062】
図10に示される実施例は、垂直の構成要素1114A及び水平の構成要素1114Bを備える周辺保護バリア1114を示すが、他の実施態様において、周辺保護バリアは他の構成を有してもよい。例えば、周辺保護バリア1114は、垂直の構成要素1114Aのみを含んでもよい。あるいは、周辺保護バリアは、UAV1100に対して角度(例えば、45度の角度)を付けられてもよく、また、周辺保護バリアが支持アーム1112と連結するリフティングプロペラの上方から、リフティングプロペラ1118の下方へ延在してもよい。このような構成は、UAV1100の空気力学を向上させ得る。他の実施態様において、周辺保護バリアは、他の構成または設計を有してもよい。
【0063】
UAV1100のための保護を提供することに加えて、フレーム1104は、UAV1100のための構造的支持を提供する。ハブ1106、モータアーム1108、モータマウント1111、支持アーム1112、及び周辺保護バリア1114といった構成要素の全てを相互に接続することにより、結果として生じるフレームは構造的な安定性を有し、リフティングモータ、リフティングプロペラ、ペイロード(例えば、コンテナ)、UAV制御システム及び/またはUAVの他の構成要素を支持するのに十分なものである。
【0064】
いくつかの実施態様において、フレーム1104はまた、プロペラ1118の上方または下方からプロペラへの垂直のアクセスを妨げるように、フレームの上面及び/または下面に延在する透過性材料(例えば、メッシュ、スクリーン)を含んでもよい。同様に、いくつかの実施態様において、1つまたは複数の取付け板1120は、構成要素をUAV1100に取付けるための追加の面領域を提供するように、フレーム1104に取付けられてもよい。取付け板1120は、例えば、ネジ、ファスナ等を使用して、フレーム1104に着脱可能に連結されてよい。あるいは、取付け板1120は、フレーム1104の一部として形成されてもよい。
【0065】
UAV制御システム1110はまた、フレーム1104に取付けられる。この実施例において、UAV制御システム1110は、ハブ1106と取付け板1120との間に取付けられる。さらに(図8のアイテム610として)上で詳細に述べたように、UAV制御システム1110は、UAV1100の動作、ルーティング、ナビゲーション、通信、モータ制御、及びペイロード係合機構を制御する。
【0066】
同様に、UAV1100は1つまたは複数の電力モジュール(図示せず)を含む。電力モジュールは、フレーム上の様々な場所に取付けられてよい。例えば、いくつかの実施態様において、4つの電力モジュールが、各取付け板1120及び/またはフレームのハブ1106に取付けられてよい。UAVのための電力モジュールは、バッテリ電力、太陽熱の電力、ガス電力、スーパーキャパシタ、燃料電池、代替電力生成源、またはその組合せの形をとってよい。例えば、電力モジュールはそれぞれが、6000mAhリチウムイオンポリマー電池、またはポリマーリチウムイオン(Li‐poly、Li‐Pol、LiPo、LIP、PLIまたはLip)バッテリであってよい。電力モジュール(複数可)は、UAV制御システム1110、リフティングモータ1116及びペイロード係合機構に連結され、それらのための電力を提供する。
【0067】
いくつかの実施態様において、電力モジュールの1つまたは複数は、UAVが着陸している間または飛行中の間に、電力モジュールが自律的に除去され得るように、及び/または、別の電力モジュールと交換され得るように構成されてよい。例えば、UAVが或る場所に着陸するとき、UAVは、電力モジュールを再充電する場所で充電部材と係合してよい。
【0068】
上述のように、UAV1100はまた、ペイロード係合機構(図示せず)を含んでよい。ペイロード係合機構は、アイテム及び/またはアイテムを保持するコンテナと係合及び係合解除するように構成されてよい。この実施例において、ペイロード係合機構は、UAV1100のフレーム1104のハブ1106の下に配置されて、それと連結される。ペイロード係合機構は、アイテムを収容するコンテナと確実に係合及び係合解除するのに十分な任意の大きさであってよい。他の実施態様において、ペイロード係合機構はコンテナとして機能してよく、当該コンテナの中にペイロード係合機構はアイテム(複数可)を収容する。ペイロード係合機構は、(有線または無線通信を介して)UAV制御システム1110と通信し、また、UAV制御システム1110により制御される。
【0069】
本明細書において述べられるUAV1100の実施態様は、飛行を達成及び維持するためにプロペラを利用するが、他の実施態様において、UAVは、他の方法で構成されてもよい。例えば、UAVは、固定された翼、及び/または、プロペラと、固定された翼との両方の組合せを含んでよい。例えば、図16に関して以下で述べるように、UAVは、垂直の離陸及び着陸を可能とするように、1つまたは複数のプロペラ及びモータを利用してよく、また、UAVが空中にある間に飛行を持続させるように、固定された翼の構成または翼とプロペラとの組合せの構成を利用してよい。
【0070】
図11は、或る実施態様に従った、UAVフレーム1204の別の図である。この図解において、プロペラは、フレーム1204を更に示すように除去されている。図示するように、フレームは、UAVの構成要素が取付けられる単一のユニットとして形成されてよい。例えば、モータ1216はフレームに取付けられ、UAV制御システム1110はフレーム1204に取付けられる。フレームは、UAV1100の構成要素を包含し、且つ、UAVの周りに保護バリアを提供するように設計される。リフティングプロペラ(図示せず)は、リフティングモータ1216に取付けられ、周辺保護バリア1214内に適合する。
【0071】
図12は或る実施態様に従ったUAVフレームの別の図を表す。図12における図解は、モータアーム1308の詳細な図を提供する。モータアーム1308は、1つの端部がUAVのハブ1306に連結され、モータアーム1308の対向する端部はモータマウント1311に連結される。この実施態様において、モータアームはチャンネル1301を含み、当該チャンネル1301を、電気、光学、油圧、空気または機械信号を運ぶ1つまたは複数のワイヤもしくはコンジットが通過してよい。チャンネル1301は、UAVのフレームの一部として形成されてもよく、または、モータアーム1308に連結されてもよい。同様に、チャンネル1301は、チャンネル1301からのワイヤの挿入または除去を助けるように、スリット1303または開口を含んでよい。例えば、モータ1316からUAV制御システム1110を通るモータワイヤは、ワイヤがUAVに固定されたままであるように、チャンネル1301を通過してよい。
【0072】
図12の実施例は、モータアーム1308の上側または上方側の一部としての、またはそこに取付けられるチャンネル1301を説明するが、他の実施態様において、チャンネルは、モータアーム1308の他の面(例えば、側部)に取付けられてもよい。同様に、いくつかの実施態様において、モータアーム1308の1つまたは複数に取付けられる多数のチャンネルがあってもよい。さらに他の実施態様において、チャンネル1301は、同様に、支持アーム1312の1つまたは複数に連結されてもよい。例えば、周辺保護バリア(図12に図示せず)に連結される1つまたは複数の構成要素からのワイヤは、ワイヤがUAVに固定されたままであるように、支持アーム1312のチャンネル1301及びモータアーム1308のチャンネル1301を通過してよい。さらに、また別の代替的な実施態様において、1つまたは複数のチャンネル1301は、モータアーム1308を通過してもよい。
【0073】
図13は、或る実施態様に従った別のUAV構成の図を表す。図13に示されたUAV1400は、8つのリフティングモータ1416及び対応するリフティングプロペラ1418を含む。この構成において、UAV1400は、積層またはクラムシェル構成において互いに連結される、2つの適合するフレーム1404A、1404Bから形成される。この実施態様において、各フレームは、フレーム1404の周辺保護バリアの水平の構成要素1414Aを接合することにより互いに着脱可能に連結され得る単一の炭素繊維フレームである。例えば、フレームは、ネジ留め、ボルト締め、リベット締め、溶接、溶融されてよく、またはそのほかの場合は互いに固定されてよい。他の実施態様において、フレーム1404は、単一のボディ構成であってもよい。
【0074】
フレーム1404A及び1404Bは、図10に関して上で述べたフレーム1104に対し、同一または類似の構成要素及び/または構成を有してもよい。例えば、各フレーム1404は、ハブ、モータアーム、モータマウント、支持アーム、及び周辺保護バリアを含んでよい。各フレーム1404は、フレーム1404のそれぞれのモータマウント1411に取付けられる4つのリフティングモータ1416及び対応するリフティングプロペラ1418を有してよい。同様に、UAV制御システム1110が、フレーム1404の1つまたは複数に取付けられてよく、1つまたは複数の構成要素(例えば、アンテナ、カメラ、ジンバル、レーダー、距離判定要素)が、上で述べたように、フレームの1つまたは複数に取付けられてもよい。しかし、示されるUAV1400では、1つのUAV制御システム1110が、UAV1400ならびに8つのリフティングモータ1416及び対応するリフティングプロペラのそれぞれを制御するように構成されてよい。
【0075】
フレーム1404を互いに連結することにより、または、単一のフレームを形成することにより、UAV1400のモータ及びプロペラの全ては、フレーム1404によって囲繞される。同様に、いくつかの実施態様において、フレーム1404は、UAV1400の上方または下方からプロペラ1418へのアクセスを妨げるように、フレーム1404により形成される外周を囲繞する透過性材料(例えば、ワイヤ、メッシュ)を含んでもよい。
【0076】
図14は、或る実施態様に従った別のUAV1500のフレーム1504の図を表す。この図解において、プロペラが、フレーム1504をさらに示すように除去されている。図示するように、フレーム1504は、リフティングモータ及びリフティングプロペラがUAV1500のフレーム1504内にあるように、互いに取付けまたは接合される2つの適合するフレームを使用して、形成されてよい。上で述べたように、フレーム1504は、保護バリアと、UAV1500構成要素の取付けのための構造的支持との両方を提供する。例えば、リフティングモータ1516は、フレーム1504のモータマウント1511の内側部分に取付けられ、UAV制御システム1110は、フレーム1504に取付けられる。フレームは、UAV1500の構成要素を包含し、且つ、UAV1500の周りに保護バリアを提供するように設計される。リフティングプロペラ(図示せず)はリフティングモータ1516に取付けられ、フレーム1504内に適合する。
【0077】
図15は、或る実施態様に従った別のUAV1600構成の図を表す。UAV1600は、図13及び図14に関して上で述べた8つのプロペラのUAV1400、1500と類似している。例えば、この図解において、UAV1600は、8つのリフティングモータ1616及び対応するリフティングプロペラ1618が取付けられるフレーム1604を含む。同様に、フレーム1604は、リフティングモータ1616、リフティングプロペラ1618及びUAV1600の他の構成要素のそれぞれの周りの保護バリアを提供する。
【0078】
リフティングモータ1616及びリフティングプロペラ1618に加えて、UAV1600は、それぞれがプッシングモータ及びプッシングプロペラを含む2つのプッシングモータハウジング1620を含む。プッシングモータハウジング1620は、フレーム1604の周辺保護バリア1614に取付けられる。プッシングモータハウジング1620は、空気力学的に成形されてよく、また、プッシングモータ及び/またはプッシングプロペラを入れるように構成されてよい。プッシングモータ及びプッシングプロペラは、リフティングモータ1616及びリフティングプロペラ1618と同一であってもよく、または異なってもよい。例えば、いくつかの実施態様において、プッシングモータは、Tiger U‐8モータであってよく、プッシングプロペラは、18インチの寸法を有してよい。他の実施態様において、プッシングモータ及びプッシングプロペラは、ダクテッドファンシステムなどの単一のユニットとしてプッシングモータハウジング1620内に形成されてもよい。いくつかの実施態様において、プッシングプロペラは、リフティングプロペラよりも小さな寸法を有してもよい。他の実施態様において、プッシングモータは、UAVを前進させるため、他の形態の推進を利用してもよい。例えば、ファン、ジェット、ターボジェット、ターボファン、ジェットエンジン、内燃エンジン等が、(プロペラまたは他のデバイスのいずれかと共に)プッシングモータとして使用されてもよい。
【0079】
プッシングモータ及びプッシングプロペラは、UAV1600のフレーム1604に対しておおよそ90度で配向されてよく、水平成分を含む飛行の効率を向上させるのに利用されてよい。例えば、UAV1600が水平成分を含む方向に移動しているとき、プッシングモータは、UAV1600を水平に前進させるために、プッシングプロペラを介して水平の推力の力を提供するように作動されてよい。その結果、リフティングモータ1616により利用される速度及び電力が削減され得る。あるいは、選択された実施態様において、プッシングモータは、プッシング及びリフティング推力の組合せを提供するように、フレーム1604に対して90度よりも大きな、または小さな角度に配向されてもよい
【0080】
図15に示されるように、UAV1600の対向する側部上に取付けられる2つのプッシングモータ及びプッシングプロペラを利用すると、UAVは、水平飛行中に或る配向を有する。具体的には、UAV1600は、プッシングモータ及びプロペラのみを使用して、またはリフティングモータ1616及びリフティングプロペラ1618の組合せにおいて水平に推進されるとき、移動の方向に配向される前縁1622によって配向及び移動する。さらに、図15に図示するように2つのプッシングモータを利用すると、水平面におけるUAV1600の回転(すなわち、偏揺れ)は、2つのプッシングモータ間に推力の差を提供することにより調整され得る。いくつかの実施態様において、エーロフォイルまたは翼が、同様に、追加の揚力及びUAV1600への効率の向上を提供するように、移動の方向に従ってUAV1600に取付けられてもよい。
【0081】
図15に関して本明細書において述べられる実施例は、8つのリフティングモータ及び対応するリフティングプロペラが、2つのプッシングモータ及び対応するプッシングプロペラと共に使用されるUAVを示すが、他の実施態様において、より少ないまたは追加のリフティングモータ及び対応するリフティングプロペラが、1つまたは複数のプッシングモータ及びプッシングプロペラと共に使用されてもよい。例えば、1つまたは複数のプッシングモータ及び対応するプッシングプロペラは、図10に関して上で述べたUAV1100など、4つのリフティングモータ及び対応するリフティングプロペラを含むUAVに取付けられてよい。他の実施態様において、より多いまたはより少ないプッシングモータ及び/またはプッシングプロペラが利用されてもよい。
【0082】
図16は、或る実施態様に従ったUAV1700の別の図を表す。図16に示された実施例において、UAV1700は、UAV1700のフレーム1704に連結される翼1702を含む。翼1702は、これに限定されないが、炭素繊維、アルミニウム、織物、プラスチック、ガラス繊維、木材等などの任意の適切な材料から形成されてよい。翼1702は、フレーム1704の上部に連結されてよく、プッシングモータ及びプッシングプロペラを含むプッシングモータハウジング1720の上方に配置されてよい。
【0083】
翼は、UAV1700が水平に移動するように、UAV1700に揚力を提供するため、エーロフォイル形状を有するように設計される。いくつかの実施態様において、UAV1700が水平成分を含む方向に移動しているとき、プッシングモータ及びプッシングプロペラを翼1702と共に利用すると、プッシングモータ及びプッシングプロペラによる水平方向の推力が加わるとき、翼1702が揚力を提供してUAV1700を空中に保ち得るので、リフティングモータ及びリフティングプロペラ1718の回転速度は低減または除去され得る。翼1702がフラップ及び/またはエルロンを含む実施態様において、UAV1700の縦揺れ、偏揺れ及び横揺れは、フラップ及び/またはエルロン単体を使用して、もしくは、リフティングモータ及びリフティングプロペラ1718、ならびに/または、プッシングモータ及びプッシングプロペラを組合せて制御され得る。翼1702がフラップ及び/またはエルロンを含まない場合、リフティングモータ及びリフティングプロペラ1718ならびに/またはプッシングモータ及びプッシングプロペラは、飛行中、UAV1700の縦揺れ、偏揺れ、及び/または横揺れを制御するのに使用されてよい。いくつかの実施態様において、翼1702は、UAV1700が垂直成分を含む方向に移動しているときに抗力を低減するように、UAV1700のフレーム1704の周りを回転または軸回転するように構成されてよい。
【0084】
UAV1700は、図示するように、8つのリフティングプロペラならびに1つまたは複数のプッシングモータ及びプッシングプロペラを備えて構成されてよく、または、異なる構成を有してもよい。別の構成において、翼は、8つのリフティングモータ及び対応するリフティングプロペラを含むUAVに取付けられてもよいが、プッシングモータまたはプッシングプロペラのないUAVに取付けられてもよい。別の実施例において、UAV1700は、図10及び図11に関して上で述べたUAV1100、1200など、4つのリフティングプロペラ及びモータを備えるUAVに取付けられる翼1702を含んでもよい。さらに別の実施例において、UAVは、翼1702と共に、4つのリフティングモータ及びプロペラならびに1つまたは複数のプッシングモータ及びプッシングプロペラを有してもよい。
【0085】
その上さらに、UAV1700はUAV1700の上部に延在する単一の翼を示すが、他の実施態様において、追加の翼及び/または異なる構成の翼が利用されてもよい。例えば、1つの実施態様において、翼は、UAV1700のどちらか一方の側部に、周辺保護バリア1714から水平に延在してよい。別の実施態様において、前翼は、周辺保護バリア1714の前部のどちらか一方の側部から延在してよく、より大きな後翼は、周辺保護バリア1714の後部のどちらか一方の側部から延在してよい。
【0086】
本明細書において開示される実施形態は、無人航空機(UAV)を含んでよく、当該無人航空機(UAV)は、随意に、熱伝導材料から形成されるフレームの1つまたは複数と、第1の端部及び第2の端部を有する第1のモータアームであって、フレームに連結される第1のモータアームと、第3の端部及び第4の端部を有する第2のモータアームであって、フレームに連結される第2のモータアームと、第1のモータアームの第1の端部に連結される第1のリフティングモータと、第1のモータアームの第2の端部に連結される第2のリフティングモータと、第2のモータアームの第3の端部に連結される第3のリフティングモータと、第2のモータアームの第4の端部に連結される第4のリフティングモータと、フレームの第5の端部に連結され、且つ、UAVに水平の推進を提供するように構成されるプッシングモータと、第1のリフティングモータ、第2のリフティングモータ、第3のリフティングモータ、第4のリフティングモータまたはプッシングモータの少なくとも1つの回転速度を制御するための無人航空機制御システムと、を含み、無人航空機制御システムの少なくとも1つの構成要素は、フレームが、無人航空機制御システムの少なくとも1つの構成要素により生成される熱を放散させ得るように、フレームの下部側に熱的に連結されてよい。
【0087】
あるいは、上述のUAVはさらに、フレームに着脱可能に連結され、且つ、UAVに電力を提供するための少なくとも1つの電力供給を収容するように構成される、電力供給コンテナの1つまたは複数と、フレームに連結され、且つ、フレームから下方へ延在する機体であって、当該機体は、電力供給コンテナの少なくとも一部を包含し、また、当該機体は、水平成分を含む方向に飛行するとき、UAVの空気力学的抵抗を低減させるように構成される、機体と、少なくとも1つの電力供給またはUAVの制御システムの構成要素を支持するように構成される着脱可能な棚と、及び/または、フレームに結合される翼であって、当該翼は、UAVが水平成分を含む方向に飛行されるように揚力を提供するように構成される、翼と、を含んでよい。
【0088】
本明細書において開示される実施形態は無人航空機(UAV)を含んでよく、当該無人航空機(UAV)は、フレームの1つまたは複数と、フレームと連結される第1のリフティングモータと、フレームと連結される第2のリフティングモータと、フレームと連結されるプッシングモータと、フレームと連結され、且つ、フレームから下方へ延在する機体であって、当該機体は、UAVの複数の構成要素を包含し、UAVが水平成分を含む方向に飛行される場合、UAVの空気力学的抵抗を低減させるように構成される、機体と、遠隔の場所から受信される信号に応答して、リフティング及びプッシングモータに制御信号を送信するように構成される無人航空機制御システムと、を含む。
【0089】
あるいは、上述のUAVはさらに、フレームに連結される翼の1つまたは複数であって、当該翼は、UAVが水平成分を含む方向に飛行されるように揚力を提供するように構成される、翼と、フレーム及び第1のリフティングモータに連結される第1のモータハウジングであって、第1のリフティングモータの空気力学的抵抗を低減させるように先細の形状を有する第1のモータハウジングと、第1のリフティングモータに連結される第1のリフティングプロペラと、プッシングモータに連結される第1のプッシングプロペラと、第1の位置でフレームに連結される第1の電力供給コンテナと、第2の位置でフレームに連結される第2の電力供給コンテナと、及び/または、第1の電力供給コンテナと第2の電力供給コンテナとの間でフレームに着脱可能に連結されるペイロードと、を含んでよい。さらに、第1のリフティングプロペラは第1の寸法を有してよく、第1のプッシングプロペラは、第1の寸法よりも小さな第2の寸法を有してよい。さらにプッシングモータは、第1のリフティングモータまたは第2のリフティングモータの少なくとも1つと異なるモータの大きさであってよい。さらに、ペイロードは、第1の電力供給コンテナと第2の電力供給コンテナとの間に配置されるように、且つ、機体により、少なくとも部分的に収容されるように構成されてよい。さらに、フレームは、第1の電力供給コンテナ及び第2の電力供給コンテナから熱を放散させるように構成されてよい。さらに、無人航空機制御システムはさらに、UAVのデバイスから受信される信号に応答して、リフティング及びプッシングモータの少なくとも1つに制御信号を送信するように構成されてよい。
【0090】
本明細書において開示される実施形態は、無人航空機(UAV)を含んでよく、当該無人航空機(UAV)は、フレームの1つまたは複数と、フレームに連結される第1のリフティングモータと、フレームに連結されるプッシングモータと、フレームに連結され、且つ、UAVが水平成分を含む方向に移動しているとき、揚力を提供するように構成される翼と、フレームに連結され、且つ、フレームから下方に延在する機体であって、当該機体は、UAVの複数の構成要素を包含してよく、また、UAVが水平成分を含む方向に飛行されるとき、UAVの空気力学的抵抗を低減するように構成されてよい、機体と、を含む。
【0091】
あるいは、上述のUAVはまた、電力が印加されるときにUAVの少なくとも一部を保護するための火花抑制回路、または、UAVの少なくとも一部から電力を除去するためのキルスイッチとして機能するように構成される保護回路を含んでよい。さらに、翼は、第1のリフティングモータと第2のリフティングモータとの間に配置されてよい。さらに、フレームは、無人航空機制御システムの少なくとも1つの構成要素により生成される熱を放散してよい。さらに、少なくとも1つの構成要素は、電子的速度制御構成要素を含んでよい。さらに、少なくとも1つの構成要素は、フレームに熱的に連結されてよい。
【0092】
本明細書において開示される実施形態は、無人航空機(「UAV」)フレームを含んでよく、当該無人航空機(「UAV」)フレームは、ハブの1つまたは複数と、ハブから第1の方向に延在する第1のモータアームと、ハブから第2の方向に延在する第2のモータアームと、ハブから第3の方向に延在する第3のモータアームと、ハブから第4の方向に延在する第4のモータアームと、第1のモータアームに連結される第1のモータマウントと、第2のモータアームに連結される第2のモータマウントと、第3のモータアームに連結される第3のモータマウントと、第4のモータアームに連結される第4のモータマウントと、第1のモータマウントから延在する第1の複数の支持アームと、第2のモータマウントから延在する第2の複数の支持アームと、第3のモータマウントから延在する第3の複数の支持アームと、第4のモータマウントから延在する第4の複数の支持アームと、第1の複数の支持アーム、第2の複数の支持アーム、第3の複数の支持アーム及び第4の複数の支持アームに連結される周辺保護バリアと、を含み、ハブ、第1のモータアーム、第2のモータアーム、第3のモータアーム、第4のモータアーム、第1のモータマウント、第2のモータマウント、第3のモータマウント、第4のモータマウント、第1の複数の支持アーム、第2の複数の支持アーム、第3の複数の支持アーム、第4の複数の支持アーム、及び周辺保護バリアは、単一のユニボディとして形成されてよい。
【0093】
さらに、第1のプッシングモータは、単一のユニボディに連結されてよく、UAVに水平の推進を提供するように構成されてよい。さらに、第1のモータアームは内部コアを含んでよい。
【0094】
本明細書において開示される実施形態は無人航空機(UAV)を含んでよく、当該無人航空機(UAV)は、ユニボディフレームの1つまたは複数と、ユニボディフレームに連結される複数のモータと、複数のプロペラと、を含み、各プロペラは、複数のモータのうちの1つのモータに連結されてよく、プロペラの少なくとも1つの周りの周囲の少なくとも一部は、ユニボディフレームの少なくとも一部により包含されてよい。
【0095】
あるいは、ユニボディフレームはさらに、UAVの中心付近に配置されるハブの1つまたは複数と、複数のモータアームであって、各モータアームが第1の端部及び第2の端部を有してよく、各第1の端部がハブに連結されてよい、複数のモータアームと、複数のモータマウントであって、各モータマウントが複数のモータアームのうちの1つの第2の端部に連結されてよい、複数のモータマウントと、複数の支持アームであって、各支持アームが第3の端部及び第4の端部を有してよく、各第3の端部が複数のモータマウントのうちの1つのモータマウントに連結されてよい、複数の支持アームと、複数のプロペラのそれぞれの少なくとも一部の周りに延在する保護周辺バリアと、を含んでよい。さらに、UAVは少なくとも8つのモータを含んでよく、各モータはユニボディフレームに連結されてよい。さらに、ユニボディフレームはさらに、ワイヤを受けるように構成され得る、複数のモータアームの第1のモータアームに連結されるチャンネルを含んでよい。さらに、チャンネルは、第1のモータアームの一部として形成されてよい。さらに、複数の支持アームの少なくとも一部の第4の端部は、保護周辺バリアに連結されてよい。さらに、複数のモータの第1のモータは、UAVに水平の推力を提供するように配置されてよい。
【0096】
本明細書において開示される実施形態はまた、無人航空機(「UAV」)を含んでよく、当該無人航空機(「UAV」)は、第1のフレーム構成要素及び第2のフレーム構成要素を含むフレームの1つまたは複数と、第1のフレーム構成要素に連結される第1の複数のモータと、第1の複数のプロペラであって、第1の複数のプロペラのそれぞれが、第1の複数のモータのうちの1つのモータに連結されてよい、第1の複数のプロペラと、第2のフレーム構成要素に連結される第2の複数のモータと、第2の複数のプロペラであって、第2の複数のプロペラのそれぞれが、第2の複数のモータのうちの1つのモータに連結されてよい、第2の複数のプロペラと、を含み、第1のフレーム構成要素は、第1の複数のプロペラ及び第2の複数のプロペラがフレームの周囲内に配置され得るように、第2のフレーム構成要素に連結されてよい。
【0097】
あるいは、UAVはさらに、フレームの少なくとも一部の周りに延在する透過性材料の1つまたは複数と、UAVに水平の推進を提供するように構成され得る、フレームに連結される第1のプッシングモータと、プッシングモータに連結される第1のプッシングプロペラと、フレームに連結される翼であって、当該翼は、UAVが水平成分を含む方向に飛行されるように揚力を提供するように構成され得る、翼と、フレームの周囲の保護バリアに連結される、アンテナ、カメラ、飛行時間センサ、距離判定要素、ジンバル、全地球測位システム(GPS)受信機/送信機、レーダー、照明要素、またはスピーカの少なくとも1つと、フレームと連結され、且つ、ペイロードと係合または係合解除するように構成されるペイロード係合機構と、を含んでよい。さらに、第1のフレーム構成要素は、単一のユニットであってよく、UAVに構造的支持を提供してよい。さらに、フレームの周囲は、UAVの側部から、第1の複数のプロペラ及び第2の複数のプロペラへのアクセスを妨げる保護バリアを含んでよい。さらに、第1のフレーム構成要素及び第2のフレーム構成要素は、個別に形成されてもよく、及び/または、互いに連結されてもよい。
【0098】
主題が、構造的な特徴及び/または方法論的行為に特有の用語で説明されたが、添付の特許請求の範囲において規定されるこうした主題が、説明された具体的な特徴または行為に必ずしも限定されないことを理解すべきである。むしろ、具体的な特徴及び行為は、特許請求の範囲を実施する例示的な形態として開示されたものである。
図1A
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