特許第6383898号(P6383898)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6383898カスタマイズされたコンテンツチャネルの生成およびサービスプロバイダへの配信
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6383898
(24)【登録日】2018年8月10日
(45)【発行日】2018年8月29日
(54)【発明の名称】カスタマイズされたコンテンツチャネルの生成およびサービスプロバイダへの配信
(51)【国際特許分類】
   H04N 21/2668 20110101AFI20180820BHJP
   H04N 21/258 20110101ALI20180820BHJP
   G06F 13/00 20060101ALI20180820BHJP
【FI】
   H04N21/2668
   H04N21/258
   G06F13/00 540B
【請求項の数】18
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2018-510439(P2018-510439)
(86)(22)【出願日】2016年8月25日
(86)【国際出願番号】US2016048566
(87)【国際公開番号】WO2017035310
(87)【国際公開日】20170302
【審査請求日】2018年4月20日
(31)【優先権主張番号】14/838,002
(32)【優先日】2015年8月27日
(33)【優先権主張国】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】510290957
【氏名又は名称】アクセンチュア グローバル サービスィズ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100102406
【弁理士】
【氏名又は名称】黒田 健二
(74)【代理人】
【識別番号】100100240
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 孝
(72)【発明者】
【氏名】チャン,クリストファー イエンチュウ
(72)【発明者】
【氏名】グアン,ラン
(72)【発明者】
【氏名】ボールズ,ジョン ディー
(72)【発明者】
【氏名】キム,トーマス
【審査官】 富樫 明
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−233951(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2003/0145326(US,A1)
【文献】 特開2010−130051(JP,A)
【文献】 特開2006−325061(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 21/00−21/858
G06F 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
カスタマイズされたコンテンツの選択および配信システムであって、
コンテンツプロバイダチャネルをコンテンツプロバイダから受信するための複数のコンテンツサーバと、
コンテンツ消費メトリクスおよび加入者情報を格納するためのコンテンツ管理データベースであって、前記コンテンツ消費メトリクスは、コンテンツチャネルを前記システムからコンテンツ配信ネットワークを介して受信する顧客構内設備によって測定される、コンテンツ管理データベースと、
少なくとも一人の加入者に向けてカスタマイズされたコンテンツチャネルパッケージ内に含めるための前記コンテンツプロバイダチャネルのうちの複数を、前記コンテンツ消費メトリクスから決定された派生メトリクスと前記派生メトリクスに基づく各チャネルおよび前記少なくとも一人の加入者の各々について決定されたコンテンツ評価スコアとに基づいて選択するための、少なくとも1つのプロセッサを含むコンテンツ管理サーバと、を備え、
前記コンテンツ消費メトリクスは、加入者がコンテンツプロバイダチャネルを見たか否か、前記チャネルがどの程度長く見られたか、前記チャネルが何日見られたか、前記加入者が前記チャネルに同じ時刻に何回戻ったか、前記加入者が最後に前記チャネルを見てからの日数、前記加入者が規則的な週単位のビュワーであるか、前記加入者がシーズン的なビュワーであるか、前記チャネルに合わせる間隔は何であるか、前記加入者が前記加入者の全ビュー期間と比較して前記チャネルをどの程度長く見たか、前記加入者が前記チャネルを何日見たか、前記加入者が前記チャネルにその日の同じ時刻に何回戻ったかのうちの少なくとも複数を含み、
前記選択されたコンテンツプロバイダチャネルは、前記カスタマイズされたコンテンツチャネルパッケージの中にパッケージ化され、前記加入者のうちの少なくとも一人に前記コンテンツ配信ネットワークを介して配信される、システム。
【請求項2】
前記コンテンツ管理サーバが、前記コンテンツプロバイダチャネルの各々についての、および前記コンテンツ消費メトリクスによる各加入者についてのスコアを決定するためのものであり、前記派生メトリクスが、前記コンテンツプロバイダチャネルの各々についての、および各加入者についての前記スコアから決定される、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
各コンテンツプロバイダチャネルについての、および各加入者についての前記スコアが、各加入者およびチャネルについてのコンテンツ消費メトリクス分布に基づいて決定された高、中、または低の値のバケットを含む、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記派生メトリクスが、前記コンテンツ消費メトリクスのカテゴリからなり、前記コンテンツ管理サーバが、前記派生メトリクスについての値を決定するために、前記コンテンツ消費メトリクスを各カテゴリ内に集約するためのものである、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記コンテンツ消費メトリクスを各カテゴリ内に集約するために、前記コンテンツ管理サーバが、前記派生メトリクスについての前記値を前記コンテンツ消費メトリクスに基づいて割り当てるための定義を決定するためのものである、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記コンテンツ評価スコアが、各チャネルについて高、中、または低の評価を含み、高評価および低評価のチャネルが最初に決定され、任意の残りのチャネルが中評価として割り当てられる、請求項4に記載のシステム。
【請求項7】
前記コンテンツ管理サーバが、複数のカスタマイズされたコンテンツチャネルパッケージを前記加入者の異なるデモグラフィックに基づいて生成するためのものであり、各カスタマイズされたコンテンツチャネルパッケージが、前記デモグラフィックについての高評価のチャネルを含む、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記コンテンツ管理サーバが、特定の加入者に向けて前記カスタマイズされたコンテンツチャネルパッケージを前記加入者について決定されたスコアに基づいて生成するためのものである、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
少なくとも1つのプロセッサによって遂行されて、コンテンツ配信ネットワーク上で顧客構内設備に配信するためのカスタマイズされたコンテンツチャネルパッケージを作成する方法であって、
コンテンツプロバイダチャネルについてのコンテンツ消費メトリクスを格納し、前記コンテンツプロバイダチャネルを受信する加入者についての加入者情報を格納することと、
少なくとも一人の加入者のための前記カスタマイズされたコンテンツチャネルパッケージ内に含めるための前記コンテンツプロバイダチャネルのうちの複数を、前記コンテンツ消費メトリクスから決定された派生メトリクスと前記派生メトリクスに基づく各チャネルおよび各加入者について決定されたコンテンツ評価スコアとに基づいて選択することと、を含み、
前記派生メトリクスが、絶対量、正規化された量、規則性、およびリーセンシーを含む、方法。
【請求項10】
各コンテンツプロバイダチャネルおよび各加入者についてのバケット値を前記コンテンツ消費メトリクスから決定することを含み、前記派生メトリクスが、前記バケット値から決定される、請求項に記載の方法。
【請求項11】
前記派生メトリクスが、前記コンテンツ消費メトリクスのカテゴリからなり、前記方法が、
前記コンテンツ消費メトリクスを、前記派生メトリクスについての値を決定するために、各カテゴリ内に集約することを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記コンテンツ評価スコアが、各チャネルについて高、中、または低の評価を含み、高評価および低評価のチャネルが最初に決定され、任意の残りのチャネルが中評価として割り当てられる、請求項に記載の方法。
【請求項13】
前記カスタマイズされたコンテンツチャネルパッケージを、加入者のデモグラフィックおよび前記加入者について決定されたコンテンツ消費メトリクスのうちの少なくとも1つに基づいて決定することを含む、請求項に記載の方法。
【請求項14】
カスタマイズされたコンテンツの選択および配信システムであって、
コンテンツ消費メトリクスおよびユーザについてのユーザ情報を格納するためのコンテンツ管理データベースであって、前記コンテンツ消費メトリクスが、コンテンツを前記システムからネットワークを介して受信するエンドユーザデバイスおよび前記コンテンツを前記エンドユーザデバイスに配信するサーバのうちの少なくとも1つによって測定される、コンテンツ管理データベースと、
少なくとも1つのプロセッサを含むコンテンツ管理サーバであって、前記ユーザに向けてカスタマイズされたコンテンツチャネルパッケージ内に含めるための複数のコンテンツプロバイダチャネルを、前記コンテンツ消費メトリクスおよびコンテンツ評価スコアから決定された派生メトリクスに基づいて選択して、前記カスタマイズされたコンテンツチャネルパッケージを前記エンドユーザデバイスに前記ネットワークを介して送信するためのコンテンツ管理サーバと、を備え、
前記派生メトリクスが、絶対量、正規化された量、規則性、およびリーセンシーを含む前記コンテンツ消費メトリクスのカテゴリからなり、
絶対量は、前記ユーザのうちの一ユーザが前記コンテンツプロバイダチャネルのうちの一コンテンツプロバイダチャネルを所定時間にわたってビューした時間量の尺度であり、正規化された量は、前記ユーザのうちの前記一ユーザが他のすべての前記コンテンツプロバイダチャネルと比較して前記コンテンツプロバイダチャネルを前記所定時間にわたってビューした時間量の尺度であり、規則性は、前記ユーザが前記コンテンツプロバイダチャネルをビューまたは聴いた規則的な間隔の尺度であり、リーセンシーは、前記ユーザが前記コンテンツプロバイダチャネルを最後にビューまたは聴いてからの時間量の尺度であり、
前記コンテンツ管理サーバが、前記コンテンツ消費メトリクスを各カテゴリ内に集約して、前記派生メトリクスについての値を決定し、前記コンテンツ評価スコアを前記派生メトリクスについての前記値から決定するためのものである、システム。
【請求項15】
前記派生メトリクスの値の各々が、各カテゴリ内の各ユーザについての、および各コンテンツプロバイダチャネルについてのコンテンツ消費メトリクス分布から決定された高、中、または低の値のバケットを含む、請求項14に記載のカスタマイズされたコンテンツの選択および配信システム。
【請求項16】
前記コンテンツ管理サーバが、特定のユーザのための前記カスタマイズされたコンテンツチャネルパッケージのうちの少なくとも1つを前記ユーザについて決定された情報およびコンテンツ評価スコアに基づいて生成するためのものである、請求項14に記載のカスタマイズされたコンテンツの選択および配信システム。
【請求項17】
前記コンテンツ管理サーバが、前記カスタマイズされたコンテンツチャネルパッケージのうちの複数を前記ユーザの異なるデモグラフィックに基づいて生成するためのものである、請求項14に記載のカスタマイズされたコンテンツの選択および配信システム。
【請求項18】
前記コンテンツ消費メトリクスが、ユーザがコンテンツプロバイダチャネルを見たか否か、前記チャネルがどの程度長く見られたか、前記チャネルが何日見られたか、前記ユーザが前記チャネルに同じ時刻に何回戻ったか、前記ユーザが最後に前記チャネルを見てからの日数、前記ユーザが規則的な週単位のビュワーであるか、前記ユーザがシーズン的なビュワーであるか、前記チャネルに合わせる間隔は何であるか、前記ユーザが前記ユーザの全ビュー時間と比較して前記チャネルをどの程度長く見たか、前記ユーザが前記チャネルを何日見たか、前記ユーザが前記チャネルにその日の同じ時刻に何回戻ったかのうちの少なくとも複数を含む、請求項14に記載のカスタマイズされたコンテンツの選択および配信システム。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
ビデオおよび音楽など多種多様の異なるタイプのコンテンツが、ケーブル、衛星、放送テレビシステム、インターネット、および衛星ラジオシステムを含む多様なコンテンツ配信システムを通じて入手可能である。種々のコンテンツ配信システムを通じて配信され得るコンテンツのタイプの例としては、ビデオ番組(例えば、放送テレビ番組、オンデマンドビデオ番組)、オーディオ番組(例えば、音楽チャネル、オーディオオンデマンド番組)、ユーザ生成コンテンツ(例えば、YOUTUBEチャネル、ポッドキャスト)などが挙げられる。
【0002】
自身の加入者にコンテンツを提供するサービスプロバイダは、通常、コンテンツのチャネルのプリセットパッケージを提供する。例えば、ケーブルテレビまたは衛星テレビのサービスプロバイダは、一般に、スポーツチャネル、ニュースチャネル、ネットワークテレビチャネル、プレミアムチャネルなどを含み得るテレビチャネルのプリセットパッケージを提供する。加入者は、パッケージのうちの1つを選択してよく、次いで、選択されたパッケージ内のすべてのテレビチャネルおよびこれらのチャネル上の番組へのアクセスを有することができる。多くの場合、加入者は多くのチャネル上で入手可能な番組を見ることができない。他のタイプのコンテンツでも同様の状況が発生する場合がある。例えば、衛星ラジオは、50から100の異なるチャネルを提供し得るが、加入者はほとんどのチャネルを聴くことができない。ストリーミングビデオまたはオーディオをインターネット上で配信するコンテンツプロバイダは、ユーザに、オンデマンドで消費するための異なる番組もしくはポッドキャストまたは他のタイプのコンテンツを選択できる能力を提供し得るが、これらのプロバイダから入手可能なコンテンツは、ケーブルテレビもしくは衛星テレビのサービスプロバイダから提供されるコンテンツほど所望のものではないか、または最新のものではない場合がある。例えば、ケーブルテレビまたは衛星テレビのサービスプロバイダから入手可能であり得る週単位で放送されるテレビ番組は、NETFLIXなどのインターネットコンテンツプロバイダから入手可能でないか、または最初の放送後のかなり後の時期まで入手可能でない場合がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本開示の特徴を以下の図に示される例として説明する。以下の図では、同様の番号は、同様の要素を示す。
【図面の簡単な説明】
【0004】
図1A】本開示の例による一システムを説明する。
図1B】本開示の例による一システムを説明する。
図2】本開示の一例によるカスタマイズされたコンテンツチャネルパッケージ作成のための一データフローを説明する。
図3】本開示の一例によるコンテンツプロバイダチャネルのスコアリングの一例を説明する。
図4】本開示の例によるカスタマイズされたコンテンツチャネルパッケージ作成に関連する方法のフローチャートを説明する。
図5】本開示の例によるカスタマイズされたコンテンツチャネルパッケージ作成に関連する方法のフローチャートを説明する。
図6】本開示の一例によるシステム構成要素の一ブロック図を説明する。
【発明を実施するための形態】
【0005】
単純化および例示の目的として、本開示を、主にこれらの例を参照することによって説明する。以下の説明では、本開示の完全な理解を提供するために、多数の具体的な詳細を記載する。しかしながら、これらの具体的な詳細に限定されることなく、本開示が実施され得ることは容易に明白となるであろう。他の実例では、いくつかの方法および構造は、本開示を不必要に不明瞭にしないように、詳細には説明されていない。
【0006】
本開示を通じて、「a」および「an」という用語は、特定の要素のうちの少なくとも1つを示すことを意図するものである。本明細書において使用される場合、「含む(includes)」という用語は、限定はされないが、含むことを意味し、「含んでいる(including)」という用語は、限定はされないが、含んでいることを意味する。「に基づく(based on)」という用語は、少なくとも部分的に基づいていることを意味する。
【0007】
本開示の一例に従って、カスタマイズされたコンテンツの選択および配信システムは、サービスプロバイダの加入者に配信するためのカスタマイズされたコンテンツチャネルパッケージを生成するように動作可能である。カスタマイズされたコンテンツチャネルパッケージは、コンテンツプロバイダチャネルと称される複数のコンテンツチャネルを含み得る。コンテンツプロバイダチャネルは、特定のコンテンツプロバイダによって提供されるテレビ番組などのコンテンツオブジェクトを含む。チャネルは、テレビ番組に限定されず、ラジオ番組、ストリーミングビデオチャネル、あるいは任意のデジタルオーディオコンテンツもしくはビデオコンテンツまたはウェブページなどの他のタイプのコンテンツを含み得る。コンテンツプロバイダチャネルは、特定のコンテンツプロバイダのコンテンツを配信し得る。例えば、コンテンツプロバイダはESPNまたはFOXであり、ESPNはそのテレビ番組をそのコンテンツプロバイダチャネル上に提供し、FOXはそのテレビ番組をそのコンテンツプロバイダチャネル上に提供する。これらは、高精細度(HD:high−definition)、標準解像度(SD:standard−definition)、三次元(3D:three−dimensional)などの異なる形式で入手可能であり得る。一例では、カスタマイズされたコンテンツチャネルパッケージは、サービスプロバイダであって、その加入者にコンテンツを配信するサービスプロバイダのために生成されるか、または該サービスプロバイダによって生成される。カスタマイズされたコンテンツチャネルパッケージは、サービスプロバイダとは異なるコンテンツプロバイダから提供されたコンテンツから生成され得る。
【0008】
図1Aは、カスタマイズされたコンテンツチャネルパッケージを生成するように動作可能である、カスタマイズされたコンテンツの選択および配信システム100を説明する。例えば、コンテンツプロバイダ110は、それらのコンテンツを、ネットワーク150などを介してサービスプロバイダ120に配信する。コンテンツプロバイダは、配給のための情報を作成する任意の組織、エンティティ、または個人であり得る。コンテンツプロバイダ110は、110a〜nとして示されるが、任意の数のコンテンツプロバイダを含み得る。コンテンツプロバイダ110は、それらのコンテンツプロバイダチャネル111をサービスプロバイダ120に提供する。コンテンツプロバイダチャネル111は、各コンテンツプロバイダによって提供されるテレビ番組、ラジオ番組などのコンテンツオブジェクトを含む。一例では、コンテンツプロバイダ110aは、テレビネットワークであって、それらのコンテンツプロバイダチャネル内のそれらのテレビ番組をサービスプロバイダに提供するテレビネットワークである。コンテンツプロバイダチャネルは、サービスプロバイダ120に衛星信号を介して配信され得る。一例では、コンテンツプロバイダ110bは、YOUTUBEチャネルまたはニュースフィードなどのインターネット上のコンテンツプロバイダチャネルを生成することができ、コンテンツプロバイダチャネルは、サービスプロバイダ120にインターネットおよび/または別のタイプのネットワークを介して提供される。
【0009】
サービスプロバイダ120は、カスタマイズされたコンテンツチャネルパッケージ125を、コンテンツプロバイダ110a〜nから受信したコンテンツから生成し、カスタマイズされたコンテンツチャネルパッケージ125を顧客構内130における該プロバイダの加入者132にコンテンツ配信ネットワーク151を介して配信する。一例では、サービスプロバイダ120は、ケーブルテレビのサービスプロバイダであり、コンテンツ配信ネットワーク151は、カスタマイズされたコンテンツチャネルパッケージ125を含むデジタルコンテンツを顧客構内130に送信するための光ファイバネットワークを含み得る。デジタルコンテンツは、符号化および圧縮され得る。顧客構内130における顧客構内設備(CPE:Customer premises equipment)131は、デジタルコンテンツを、CPE131上で再生することができるように復号化する。例えば、CPE131は、顧客構内130において、テレビでビューするまたは再生するためのカスタマイズされたコンテンツチャネルパッケージ125内の番組を選択するためのルータおよびセットトップボックスを含み得る。CPE131は、パーソナルコンピュータ、ラップトップ、タブレット、スマートフォンなどの他のタイプのデバイスを含み得る。加入者132は、個人、企業、または他のエンティティであり得、サービスプロバイダ120からのコンテンツサービス、インターネットサービスなどのサービスに加入することができる。加入者は、サービスのための料金を支払う場合がある。加入者はまた、ユーザと称される。ネットワーク150および151は、例として上で説明され、コンテンツプロバイダ110からの、およびサービスプロバイダ120からのコンテンツを送信するための、ならびに顧客構内130からのアップストリーム信号を送信するための任意の好適なネットワークを含み得る。
【0010】
サービスプロバイダ120は、コンテンツを管理および配信するための複数のサーバを含み得る。例えば、コンテンツサーバファーム121は、コンテンツプロバイダ110からのコンテンツを格納し、カスタマイズされたコンテンツチャネルパッケージ125を含むコンテンツを顧客構内130に配給する複数のサーバを含む。コンテンツサーバファーム121からのコンテンツ配信は、配信コンテンツのサービス品質を維持するために負荷分散することができる。
【0011】
コンテンツ管理サーバ122は、顧客構内のためのカスタマイズされたコンテンツチャネルパッケージ125を決定する。年齢、収入、教育、地理的位置などのデモグラフィック136を含む加入者に関するプロフィール情報が集められ、コンテンツ管理データベース123内に格納される。また、コンテンツ消費メトリクス135は、例えば、CPE131によって測定され、例えば、加入者132によって、いつコンテンツが再生されたか、どのコンテンツが再生されたかなどに関連する。コンテンツ消費メトリクス135は、各加入者に特有のものであり得、加入者によって消費されたコンテンツに特有のものであり得る。コンテンツ消費メトリクス135は、コンテンツ管理データベース123内に収集および格納される。コンテンツ管理サーバ122は、コンテンツ消費メトリクス135からメトリクス(例えば、派生メトリクス137)をさらに派生させ、デモグラフィック136およびメトリクス135、137を使用して、コンテンツを選択し、各加入者向けにカスタマイズされたコンテンツチャネルパッケージ125を作成する。
【0012】
図1Bは、カスタマイズされたコンテンツの選択および配信システム100の高レベルの図を説明する。図1Bは、システム100が、その加入者にカスタマイズされたコンテンツチャネルパッケージ125をケーブルテレビネットワークを介して提供するケーブルテレビネットワークのサービスプロバイダに限定されないことを示す。ネットワーク151は、インターネット、ローカルエリアネットワーク、公衆または私設ネットワークなどの1つ以上のネットワークを含み得る。例えば、コンテンツ管理サーバ122によって作成されたカスタマイズされたコンテンツチャネルパッケージ125は、エンドユーザデバイス133または他のタイプのコンピュータにネットワーク151を介して配信され得る。コンテンツチャネルパッケージ125は、ストリーミングビデオ、ストリーミングオーディオ、衛星ラジオ、衛星テレビもしくはケーブルテレビ、または他のタイプのコンテンツを含み得る。
【0013】
一例では、コンテンツ管理データベース123は、ユーザについてのコンテンツ消費メトリクスおよびユーザ情報を格納する。コンテンツ消費メトリクスは、ネットワーク151および/またはコンテンツ管理サーバ122を介してコンテンツ管理サーバ122によって配信されたコンテンツを受信するエンドユーザデバイス133によって測定され得るか、またはコンテンツがエンドユーザデバイス133に配信されるときに、別のサーバがコンテンツ消費メトリクスを測定する。コンテンツ管理サーバ122は、ユーザ向けにカスタマイズされたコンテンツチャネルパッケージ125内に含めるためのコンテンツプロバイダチャネルを、コンテンツ消費メトリクスおよびコンテンツ評価スコアから決定された派生メトリクスに基づいて選択し得る。カスタマイズされたコンテンツチャネルパッケージ125は、エンドユーザデバイス133にネットワーク151を介して配信される。以下により詳細に論じられるように、派生メトリクスは、絶対量、正規化された量、規則性、およびリーセンシーなどのコンテンツ消費メトリクスのカテゴリを含み得る。例えば、絶対量は、ユーザのうちの一ユーザがコンテンツプロバイダチャネルのうちの一コンテンツプロバイダチャネルを所定時間にわたってビューした時間量の尺度であり、正規化された量は、ユーザのうちの一ユーザが他のすべてのコンテンツプロバイダチャネルと比較してコンテンツプロバイダチャネルを所定時間にわたってビューした時間量の尺度であり、規則性は、ユーザがコンテンツプロバイダチャネルをビューしたまたは聴いた規則的な間隔の尺度であり、リーセンシーは、ユーザがコンテンツプロバイダチャネルを最後にビューしたまたは聴いてからの時間量の尺度である。コンテンツ管理サーバ122は、例えば、コンテンツ消費メトリクスを各カテゴリ内に集約し、派生メトリクスについての値を決定し、コンテンツ評価スコアを派生メトリクスについての値から決定する。
【0014】
図2は、カスタマイズされたコンテンツチャネルパッケージ125を生成するための一データフロー図の一例を示す。データフロー図の動作は、図1A及びBに示されるコンテンツ管理サーバ122によって遂行され得る。データフロー図は、ブロック20〜23を含む。ブロック20では、コンテンツプロバイダチャネル111の各々は、各加入者またはビュワーについて個別にスコアされる。スコアリングは、例えば、コンテンツ消費メトリクス135に基づく。コンテンツ消費メトリクス135(以下で1〜11として示される)およびそれらをいかに計算したかの例は以下の通りである。
1.顧客がこのチャネルを見たか(フラグ)
sum(duration_sec)>0 then 1 else 0
(このフラグが0の場合、残りのメトリクスをスキップして、下記2〜8をNULLに設定)
duration_secは、チャネルを変更せずにチャネルを見た時間の長さであり、5分〜4時間などの所定の間隔内であり得る(より短いまたはより長い間隔を使用することができる)。
2.顧客がチャネルをどの程度長く見たか(期間)(連続的)
sum(duration_sec)は、期間、例えば、3カ月間にわたって総計される。
3.顧客がチャネルを何日間見たか(セッション)(連続的)
count(distinct start_view)は、期間、例えば、3カ月間にわたってカウントされる。
start_viewは、例えば、セッションの開始である。セッション開始は、加入者がチャネルのビューおよび/または聴くことを開始した日時であり得る。
4.顧客がチャネルにその日の同じ時刻に何回戻ってこようとしたか(フリークエンシー)(連続的)
時間帯(例えば、時刻)を使用して、顧客(すなわち、加入者)がチャネルを特定の時間帯に見た日数は何日かを決定
上記2のようなMAX(count(distinct start_view))であるが、当該時間帯とは分離し、次いで、異なる時間帯から最大値を取得
5.顧客が最後にチャネルを見てからの日数は何日か(リーセンシー)(連続的)
本日の日付−Start_Dateは、式中、Start_Dateは顧客がこのチャネルを最後に見た時間からのものである
(顧客がこのチャネルをまったく見なかった場合はNULLに設定)
6.顧客が規則的な週単位のビュワーであるか(規則性)(連続的)
Stdev(weekly_duration_sec)は、式中、weekly_duration_secは週単位レベルでのsum(duration_sec)である
7.顧客がシーズン的なビュワーであるか(規則性)(連続的)
a)前月比%が変化した場合、最小値と最大値とを取得して、シーズン性ビュワーを捕捉
b)([先月のduration_secの総数]/[今月のduration_secの総数])を、すべての月について行い、最小値および最大値を取得(ひと月の加入者のduration_secが0であった場合、計算については、上記の計算を1に設定)。duration_secは、月単位であり得るが、他のグルーピングを使用してもよい。例えば、前月比のシーズン性をカレンダーベースの4つのシーズンに変更することができる。
c)最大値および最小値の最大パーセントの変化を個別に取得(例えば、上記7「顧客がシーズン的なビュワーであるか」について2つの異なる値を決定)。
8.このチャネルに再度合わせる通常の間隔は何であるか(規則性)(連続的)
a)すべての間隔の平均日数(1日単位のレベルで使用される間隔)。Average(interval_periods)は、式中、nが上記2である場合にn−1の時間間隔が存在する(顧客がチャネルを1回だけビューした場合はNULLに設定)。
b)Interval_Period=Start_Datet−1−Start_Dateは、式中、tは顧客がチャネルを見た日付である。
9.顧客が顧客の全ビュー期間と比較してチャネルをどの程度長く見たか(期間)(連続的)
sum(このチャネルについてのduration_sec)/sum(合計のduration_sec)は、式中、期間の総数が、例えば、3カ月である。
10.顧客がチャネルを何日間見たか(セッション)(連続的)
count(このチャネルについてのdistinc tstart_view)/count(合計のdistinct start_view)は、式中、カウントの期間は、例えば、3カ月である。
11.顧客がチャネルにその日の同じ時刻に何回戻ってこようとしたか(フリークエンシー)(連続的)
時間帯を使用して、顧客がチャネルを特定の時間帯に見た日数は何日かを決定
上記4のメトリクスを活用して、この現在のチャネルについての上記4のメトリクスの値と、顧客に最も頻繁にビューされたチャネル(時間帯ごと)とを比較。
計算:Matric4_ThisChannel/Matric4_Max_ThisCustomer
【0015】
これらのコンテンツ消費メトリクスまたはコンテンツ消費メトリクスについての情報は、CPE131によって捕捉され、コンテンツ管理サーバ122に送信され得る。例えば、顧客構内のセットトップボックスは、見られたチャネル、チャネルがチャネル変更間にどの程度長く見られたかなどのチャネル情報、および加入者識別子または加入者もしくは顧客構内についての別の固有識別子(例えば、セットトップボックスのMAC ID)を捕捉し、メトリクスをコンテンツ管理データベース123内への格納用にコンテンツ管理サーバ122に送信し得る。
【0016】
値のバケットは、コンテンツ消費メトリクス135についての測定値に基づいてチャネルごとに計算される。例えば、上記のメトリクス1〜11を参照すると、メトリクス2、3、4、9、10、および11については、メトリクスについての測定値が大きいほど値のバケットが高くなる。メトリクス6、7、および8については、メトリクスについての測定値が大きいほど値のバケットが低くなる。
【0017】
一例では、値のバケットは、各加入者についての測定されたメトリクスの値のチャネルへの分布に基づき得る。例えば、各加入者、メトリクス、およびチャネルの組み合わせについて、メトリクスは、特定のチャネルおよびメトリクスについての各加入者に関する値の分布内のどこにメトリクスが存在するかに依存して、高、中、または低として割り当てられる。一例では、高は値分布の上位20%、中は値分布の20%〜80%、低は値分布の80%〜100%。メトリクス5、すなわち、リーセンシーについての高、中、または低の割り当ては、別に遂行され、所定の範囲に基づく。例えば、高≦7日、中≦30日、および低>30日。したがって、各コンテンツ消費メトリクス、顧客、チャネルの組み合わせについての高、中、または低の値のバケットが決定される。
【0018】
値のバケットから、派生メトリクス137をブロック21において決定することができる。例えば、派生メトリクス137は、絶対量、正規化された量、規則性、およびリーセンシーを含み得る。各派生メトリクスは、メトリクス1〜11のサブセット(例えば、すべてのメトリクス1〜11未満)に基づく。例えば、絶対量はメトリクス2〜4から決定され、正規化された量はメトリクス9〜11から決定され、規則性はメトリクス6〜8から決定され、リーセンシーはメトリクス5から決定される。
【0019】
派生メトリクスの各々(例えば、絶対量、正規化された量、規則性、およびリーセンシー)に、派生メトリクスの対応するサブセット内のコンテンツ消費メトリクスについてのバケット値に基づいて、高、中、または低の値の派生メトリクスを割り当てることができる。図3は、絶対量、正規化された量、規則性、およびリーセンシーの派生メトリクスの各々についての派生メトリクス値を示す表300の一例を説明する。派生メトリクス値は、各チャネルおよび加入者についてのものである。派生メトリクス値の定義の例は、301で示され、以下の通りである。
H:メトリクスのうちの少なくとも1つが高評価としてリストされた
:メトリクスのうちの少なくとも2つが高評価としてリストされた
M:すべてのメトリクスが中評価としてリストされた
:すべてのメトリクスが中評価または低評価としてリストされた
L:中評価および低評価のメトリクスの組み合わせ、またはすべての低評価のメトリクス
【0020】
例えば、絶対量はメトリクス2〜4から決定される。チャネル2の加入者Aについては、このチャネルのすべての加入者のメトリクス2〜4についての値のバケットのうちの少なくとも1つが高であるため、派生メトリクス値はHとして示される(図3では310として分類)。チャネル3の加入者Aについては、このチャネルのすべての加入者のメトリクス2〜4についてのすべての値のバケットが中であるため、派生メトリクス値はHとして示される(図3では311として分類)。チャネル4の加入者Aについては、メトリクス2〜4についての値のバケットが低および中の組み合わせであるか、またはすべて低であるため、派生メトリクス値はLとして示される(図3では312として分類)。同様に、メトリクス9〜11から決定された正規化された量については、H、M、またはLの値が、定義301に従って、メトリクス9〜11についての値のバケットに基づいて、各チャネルに割り当てられる。同様の手順が規則性およびリーセンシーについて遂行される。
【0021】
図2に示すブロック22において、評価スコアは、派生メトリクス値に基づいて、加入者ごとの各チャネルについて決定される。評価スコアはまた、低、中、または高であり得る。図3の表300は、コンテンツプロバイダチャネルのための評価スコア330の一例を示す。例えば、リーセンシーについての派生メトリクスが低である場合、コンテンツプロバイダチャネルについての評価スコアは低である(例については、チャネル1を参照)。限度は、高評価スコアを有し得るコンテンツプロバイダチャネルの数に設定される。例えば、最大10チャネルが高であり得る。同点の場合は、高評価の派生メトリクスの数を使用して、どのメトリクスが高として選択されたかを決定する。任意の残りのチャネルは中である。一例では、スコアは表300の順番で決定されるため、チャネルのスコアが中または高であり得る場合、そのスコアは、高スコアの最大数に既に到達している場合、中である。
【0022】
図2を参照すると、ブロック23において、カスタマイズされたコンテンツチャネルパッケージ125が評価スコア330から決定される。例えば、コンテンツ管理サーバ122および/または特殊なハードウェア上にホストされたソフトウェアを含み得るカスタマイズされたチャネル作成者200は、カスタマイズされたコンテンツチャネルパッケージ125を作成する。
【0023】
コンテンツ評価スコアから、カスタマイズされたチャネル作成者200は、その加入者に向けてカスタマイズされたコンテンツチャネルパッケージ125を形成するコンテンツプロバイダチャネルのグルーピングを決定することができる。カスタマイズされたコンテンツチャネルパッケージ125の形成は、例えば、2つの手法の混合を通じて得られる。例えば、統計的な手法では、教師なし学習(unsupervised learning)の技術を使用して、どのコンテンツが別のコンテンツを補完し、どのコンテンツが他のコンテンツと競合するか、または他のコンテンツに影響を及ぼさないかを識別する。また、一連のビジネスルールを作成して、推奨パッケージが全体的な戦略およびビジョンに沿ったものであり、次いで、統計的な手法が全体的な要件を満たすように微調整されることを確保することもできる。統計的な手法は、加入者のデモグラフィックおよび他のチャネルを高く評価した加入者のデモグラフィックに基づき得る。同様のデモグラフィックを有する高評価のチャネルは、特定の加入者に向けてカスタマイズされたコンテンツチャネルパッケージを作成するために加入者に推奨される場合がある。別の例では、カスタマイズされたチャネル作成者200は、異なるデモグラフィックのための異なるカスタマイズされたコンテンツチャネルパッケージを作成するか、または高評価のチャネルならびに中評価および低評価のチャネルのサブセットを含むカスタマイズされたコンテンツチャネルパッケージを作成する。カスタマイズされたコンテンツチャネルパッケージを生成する際に、コンテンツ評価スコアに加えてコストが考慮される場合がある。例えば、サービスプロバイダ120は、例えば、加入ごとにコンテンツプロバイダに支払いを行い、より高いコストのチャネルを、より高い加入者料金を必要とする高価なカスタマイズされたコンテンツチャネルパッケージのために選択することができる。したがって、コンテンツ評価スコア330に加えて、カスタマイズされたコンテンツチャネルパッケージ125を生成するために他の要因が考慮される場合がある。
【0024】
また、コンテンツ評価スコア330は、コンテンツプロバイダチャネルについての交渉レートなどの他の用途を有し得る。また、サービスプロバイダ120は、コンテンツプロバイダと価格交渉するために、コンテンツ評価スコアを使用することができる。例えば、サービスプロバイダ120は、加入者のx%がコンテンツプロバイダ110aのチャネルに対して競合のチャネルを評価すると言う証拠を提示することができるため、サービスプロバイダ120はそのチャネルに対してより少なく支払う場合がある。また、コンテンツ管理サーバ122は、加入者の挙動をモデル化して、それらのコンテンツパッケージが変更された場合、または新しいカスタマイズされたコンテンツチャネルパッケージが生成された場合に、加入者が取り得る行動を予測することができる。予測される動作は、加入者が新しいパッケージに加入(例えば、アップグレードまたはダウングレード)するか、加入者の既存のパッケージに留まるか、またはサービスプロバイダを新しいサービスプロバイダのために離れるかであり得る。
【0025】
図4は、一例によるカスタマイズされたコンテンツチャネルパッケージを決定するための方法400の一フローチャートを説明する。方法400は、図1AおよびBに示されるシステム100に関して例として説明される。方法400の1つ以上のステップは、図1AおよびBのコンテンツ管理サーバ122によって遂行され得る。また、方法400のステップのうちの1つ以上は、示されている以外の順序でまたは同時に遂行され得る。401では、コンテンツ管理サーバ122は、コンテンツプロバイダチャネル111を受信し、コンテンツプロバイダチャネル111をコンテンツサーバファーム121内に格納する。コンテンツプロバイダチャネル111は、コンテンツ配信ネットワーク151を介して、例えば、顧客構内130において加入者132に配給される。コンテンツプロバイダチャネル111は、初めは、カスタマイズされたコンテンツチャネルパッケージ内に提供されなくてもよく、またはカスタマイズされたコンテンツチャネルパッケージ内に提供されてもよい。
【0026】
402では、コンテンツ管理者122は、コンテンツ消費メトリクス135およびデモグラフィックを収集し、この情報をコンテンツ管理データベース123内に格納する。例えば、CPE131は、上述のコンテンツ消費メトリクス1〜11を測定し、測定されたメトリクスをコンテンツ管理サーバ122に送信する。コンテンツ管理サーバ122は、測定されたメトリクスをコンテンツ管理データベース123内に格納する。加入者132のデモグラフィック136は、この情報を有する請求システムまたは他のシステム(第三者データソースを含む)から集められてよく、デモグラフィック136は、コンテンツ管理データベース123内に格納される。
【0027】
403では、コンテンツ管理サーバ122は、コンテンツ消費メトリクス135から、絶対量、正規化された量、規則性、およびリーセンシーなどの派生メトリクス137を決定する。コンテンツ消費メトリクス135および(例えば、図2のブロック22に関して説明の)評価スコアは、各加入者および各コンテンツプロバイダチャネルについてのものであり、派生メトリクス137は、各コンテンツプロバイダチャネルのためのものであり得る。404では、コンテンツ評価スコア330は、派生メトリクス137に基づいて、各コンテンツプロバイダチャネルについて決定される。405では、コンテンツ管理サーバ122は、カスタマイズされたコンテンツチャネルパッケージ125をコンテンツ評価スコア330および上記の他の要因に基づいて決定する。
【0028】
図5は、一例によるコンテンツ評価スコア330を決定するための方法500の一フローチャートを説明する。方法500は、図1に示されるシステム100ならびに図2に示されるデータフロー図および図3に示される表300に関して例として説明される。方法500の1つ以上のステップは、図1AおよびBのコンテンツ管理サーバ122によって遂行され得る。また、方法500のステップのうちの1つ以上は、示されている以外の順序でまたは同時に遂行され得る。501では、コンテンツプロバイダチャネル111の各々は、各加入者について個別にスコアされる。例えば、図2のブロック20に関して説明される値のバケットは、各加入者についての、および各チャネルについてのスコアである。一例では、値のバケットは、加入者およびチャネルについてのコンテンツ消費メトリクス135の値に依存して、高、中、または低であり得る。
【0029】
502では、スコアは、コンテンツプロバイダチャネル111の各々についての、および各加入者についての派生メトリクスについて決定される。例えば、派生メトリクス137は、絶対量、正規化された量、規則性、およびリーセンシーを含む。派生メトリクス137は、例えば、コンテンツ消費メトリクス135のカテゴリである。コンテンツ消費メトリクス135の各々は、カテゴリのうちの1つに割り当てることができ、関連する派生メトリクスを計算するために集約される。派生メトリクスの関連カテゴリ内のコンテンツ消費メトリクスに基づく派生メトリクスについての値を決定する例は、図2のブロック21に関して説明される。503では、コンテンツ評価スコア330は、図2のブロック22に関して説明されるように、派生メトリクスに基づいて、チャネルごとおよび加入者ごとに決定される。例えば、高評価および低評価のチャネルが最初に決定され、次いで、残りのすべてのチャネルが中評価に割り当てられる。
【0030】
本明細書において説明される方法、機能、および動作のうちの1つ以上は、プロセッサまたは他の集積回路を含むコンピュータハードウェアによって遂行することができる。いくつかの実例では、プロセッサは、本明細書において説明される方法、機能、および動作を遂行するために、非一時的コンピュータ可読媒体上に格納された機械可読命令を実行してよい。
【0031】
図6は、コンテンツ管理者サーバ122のハードウェア構成要素の一例を説明する。コンテンツ管理者サーバ122は、ネットワーク150およびコンテンツ配信ネットワーク151とインターフェースするための1つ以上のネットワークインターフェース617を含み得る。プロセッサ612は、特定用途向け集積回路(ASIC:application−specific integrated circuit)またはフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA:field−programmable gate array)などの中央処理装置および/またはカスタム処理回路を有するチップセットであり得る。プロセッサ612は、例えば、本明細書において説明される方法および動作に従って、コンテンツ評価スコア330およびカスタマイズされたコンテンツチャネルパッケージ125を決定するために、カスタマイズされたチャネル作成者200のための機械可読命令を実行してよい。データストレージ613は、機械可読命令を格納するメモリなどの非一時的コンピュータ可読媒体である。データストレージ203は、揮発性および/または不揮発性のハードウェアストレージデバイスを含み得る。データストレージ613のいくつかの例としては、ランダムアクセスメモリ(RAM:random access memory)、読み出し専用メモリ(ROM:read only memory)、消去可能プログラマブルROM(EPROM:erasable,programmable ROM)、電気的消去可能プログラマブルROM(EEPROM:electrically erasable,programmable ROM)、ハードディスクドライブ、フラッシュメモリなどが挙げられ得る。データストレージ613は、機械可読命令およびコンテンツ管理者サーバ122によって使用される任意のデータを格納し得る。コンテンツ管理者サーバ122は、例えば、カスタマイズされたコンテンツチャネルパッケージ125を生成するためのコンテンツチャネル処理回路を含む専用コンピュータである。ネットワークインターフェース617は、ネットワーク150および151に接続するための有線または無線の1つ以上のネットワークインターフェースを含み得る。また、コンテンツ管理者サーバ122は、コーダ610およびチャネル回路611を含み得る。コーダ610は、エンコーダおよびデコーダを含み得る。例えば、コンテンツプロバイダチャネル111は、受信されて復号化され、選択されたチャネルは、カスタマイズされたコンテンツチャネルパッケージ125として再符号化され、カスタマイズされたコンテンツチャネルパッケージ125に加入している加入者(単数または複数)に送信される。チャネル選択回路611は、カスタマイズされたコンテンツチャネルパッケージ125のためのコンテンツプロバイダチャネル111を選択するように、プロセッサ612によってプログラムされたマルチプレクサまたは他の選択回路を含み得る。図6に示される構成要素のうちの1つ以上は、他のサーバ上に提供され得る。例えば、データベースサーバは、コンテンツ管理データベース123をホストすることができる。また、エンコーダおよびデコーダが、チャネルを受信し、チャネルおよびパッケージを加入者に配給する他のサーバ上に提供されてもよい。
【0032】
システム100を、番組のチャネルの代わりに、個々の番組からなるカスタマイズされたコンテンツチャネルパッケージ125を作成するために、使用してよい。本明細書において記載および説明されたことは、そのいくつかの変形に沿った一例である。本明細書において使用される用語、説明、および図は、説明のためだけに記載されており、限定として意味されるものではない。主題の趣旨および範囲内で多くの変形が可能であり、これは、以下の特許請求の範囲およびそれらの等価物によって定義されることが意図されるものであり、その中において、すべての用語は、別様に指示がない限り、それらの最も広い合理的見解において意味される。
【要約】
カスタマイズされたコンテンツの選択および配信システムは、加入者に向けてカスタマイズされたコンテンツチャネルパッケージと、コンテンツ配信ネットワーク上での顧客構内へのカスタマイズされたコンテンツチャネルパッケージとを作成するように動作可能である。測定されたコンテンツ消費メトリクスに基づくマルチレベル分析を遂行して、カスタマイズされたコンテンツチャネルパッケージのためのコンテンツプロバイダチャネルを選択する。
【選択図】図1A
図1A
図1B
図2
図3
図4
図5
図6