特許第6384007号(P6384007)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6384007客室選択支援システム、客室選択支援方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6384007
(24)【登録日】2018年8月17日
(45)【発行日】2018年9月5日
(54)【発明の名称】客室選択支援システム、客室選択支援方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/02 20120101AFI20180827BHJP
   B63B 39/14 20060101ALI20180827BHJP
   B63B 29/02 20060101ALI20180827BHJP
【FI】
   G06Q10/02
   B63B39/14
   B63B29/02 Z
【請求項の数】14
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2015-15131(P2015-15131)
(22)【出願日】2015年1月29日
(65)【公開番号】特開2016-139364(P2016-139364A)
(43)【公開日】2016年8月4日
【審査請求日】2017年2月17日
(73)【特許権者】
【識別番号】518022743
【氏名又は名称】三菱造船株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100162868
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 英輔
(74)【代理人】
【識別番号】100161702
【弁理士】
【氏名又は名称】橋本 宏之
(74)【代理人】
【識別番号】100189348
【弁理士】
【氏名又は名称】古都 智
(74)【代理人】
【識別番号】100196689
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 康一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100210572
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 太一
(72)【発明者】
【氏名】黒岩 良太
(72)【発明者】
【氏名】谷口 真一
(72)【発明者】
【氏名】大和 邦昭
(72)【発明者】
【氏名】竹井 亮一
【審査官】 宮地 匡人
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−310634(JP,A)
【文献】 特開2002−015192(JP,A)
【文献】 国際公開第2013/159878(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2012/0179498(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2002/0099576(US,A1)
【文献】 クルーズの部屋選びのポイント,[online],JTB PTS クルーズラウンジ横浜,2014年 7月15日,[検索日:平成30年3月8日],URL,http://www.pts-cruise.jp/column/cruise/select.asp?afs=SKYGT
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00−99/00
B63B 29/02
B63B 39/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
船の乗り心地を示す情報の入力を受け付ける条件受付部と、
前記受け付けた乗り心地を示す情報と、予め定められた客室と乗り心地を示す情報との対応関係と、に基づいて前記受け付けた乗り心地を示す情報に応じた客室の候補を提示する候補提示部と、
を備え、
前記候補提示部は、前記船の乗り心地を示す情報が客室の揺れの場合、前記受け付けた乗り心地を示す情報と、予め定められた客室とその客室のベッドの設置方向に基づく前記客室の揺れの程度との対応関係と、に基づいて候補となる客室を提示する、客室選択支援システム。
【請求項2】
前記候補提示部は、前記対応関係に定められた揺れの程度に応じて異なる態様で客室の候補を提示する、
請求項1に記載の客室選択支援システム。
【請求項3】
前記候補提示部は、予め定められた客室とその客室のベッドの設置方向との対応関係に基づいて、さらにベッドの設置方向を提示する
請求項2に記載の客室選択支援システム。
【請求項4】
前記候補提示部は、前記船の乗り心地を示す情報に客室の振動が含まれる場合、さらに、前記受け付けた乗り心地を示す情報と、予め定められた客室とその客室における振動の程度との対応関係と、に基づいて候補となる客室を提示する、
請求項1から請求項3の何れか1項に記載の客室選択支援システム。
【請求項5】
前記候補提示部は、前記船の乗り心地を示す情報に客室の騒音が含まれる場合、さらに、前記受け付けた乗り心地を示す情報と、予め定められた客室とその客室における騒音の程度との対応関係と、に基づいて候補となる客室を提示する、
請求項1から請求項4の何れか1項に記載の客室選択支援システム。
【請求項6】
前記候補提示部は、前記船の乗り心地を示す情報に客室からの見晴らしが含まれる場合、さらに、前記受け付けた乗り心地を示す情報と、予め定められた客室とその客室からの見晴らし具合との対応関係と、に基づいて候補となる客室を提示する、
請求項1から請求項5の何れか1項に記載の客室選択支援システム。
【請求項7】
前記候補提示部は、前記船の乗り心地を示す情報に船に備えられた設備の利便性が含まれる場合、さらに、前記受け付けた乗り心地を示す情報と、予め定められた客室と前記設備との位置関係と、に基づいて候補となる客室を提示する、
請求項1から請求項6の何れか1項に記載の客室選択支援システム。
【請求項8】
前記船の航行する海域の海象情報を取得する海象情報取得部、
をさらに備え、
前記候補提示部は、前記船の乗り心地を示す情報が客室の揺れの場合、各客室の揺れに影響する前記海象情報を提示する、
請求項1から請求項7の何れか1項に記載の客室選択支援システム。
【請求項9】
ユーザからそのユーザが利用した客室における船の乗り心地の評価を示す情報を受け付ける評価受付部、
をさらに備え、
前記候補提示部は、前記受け付けた乗り心地を示す情報に応じた客室の候補と共にその客室に対する前記受け付けた評価を示す情報を提示する、
請求項1から請求項8の何れか1項に記載の客室選択支援システム。
【請求項10】
船の乗り心地を示す情報の入力を受け付ける条件受付部と、
前記受け付けた乗り心地を示す情報と、予め定められた客室と乗り心地を示す情報との対応関係と、に基づいて前記受け付けた乗り心地を示す情報に応じた客室の候補を提示する候補提示部と、
を備え、
前記候補提示部は、前記船の乗り心地を示す情報が客室からの見晴らしの場合、前記受け付けた乗り心地を示す情報と、予め定められた客室とその客室からの往航の見晴らし具合および復航の見晴らし具合との対応関係と、に基づいて候補となる客室を提示する、客室選択支援システム。
【請求項11】
船の乗り心地を示す情報の入力を受け付ける条件受付部と、
前記受け付けた乗り心地を示す情報と、予め定められた客室と乗り心地を示す情報との対応関係と、に基づいて前記受け付けた乗り心地を示す情報に応じた客室の候補を提示する候補提示部と、
前記船の航行する海域の海象情報を取得する海象情報取得部と、
出力部と、
を備え、
前記候補提示部は、前記船の乗り心地を示す情報が客室の揺れの場合、前記受け付けた乗り心地を示す情報と、予め定められた客室とその客室における揺れの程度との対応関係と、に基づいて候補となる客室を提示し、前記出力部は、前記海象情報取得部が取得した前記海象情報と、過去の海象情報と揺れの実績との対応関係と、に基づく前記揺れの実績を表示する、客室選択支援システム。
【請求項12】
船の揺れを含む前記船の乗り心地を示す情報の入力を受け付ける条件受付部と、
前記受け付けた乗り心地を示す情報と、予め定められた客室と乗り心地を示す情報との対応関係と、に基づいて前記受け付けた乗り心地を示す情報に応じた客室の候補を提示する候補提示部と、
ユーザからそのユーザが利用した客室における前記船の揺れを含む乗り心地の評価を示す情報と前記ユーザの揺れに対する強さに関する属性情報との入力を受け付ける評価受付部と、
を備え、
前記候補提示部は、前記船の乗り心地を示す情報が客室の揺れの場合、前記受け付けた乗り心地を示す情報と、予め定められた客室とその客室における揺れの程度との対応関係と、に基づいて候補となる客室を提示するとともに、候補となる前記客室に対する前記受け付けた評価を示す情報および前記属性情報を提示する、客室選択支援システム。
【請求項13】
客室選択支援システムが、
船の乗り心地を示す情報の入力を受け付けるステップと、
前記受け付けた乗り心地を示す情報と、予め定められた客室と乗り心地を示す情報との対応関係と、基づいて前記受け付けた乗り心地を示す情報に応じた客室の候補を提示するステップと、
を有し、
前記客室の候補を提示するステップでは、前記船の乗り心地を示す情報が客室の揺れの場合、前記受け付けた乗り心地を示す情報と、予め定められた客室とその客室のベッドの設置方向に基づく前記客室の揺れの程度との対応関係と、に基づいて候補となる客室を提示する、
客室選択支援方法。
【請求項14】
客室選択支援システムのコンピュータを、
船の乗り心地を示す情報の入力を受け付ける手段、
前記受け付けた乗り心地を示す情報と、予め定められた客室と乗り心地を示す情報との対応関係と、に基づいて前記受け付けた乗り心地を示す情報に応じた客室の候補を提示する手段、
として機能させ、
前記客室の候補を提示する手段は、前記船の乗り心地を示す情報が客室の揺れの場合、前記受け付けた乗り心地を示す情報と、予め定められた客室とその客室のベッドの設置方向に基づく前記客室の揺れの程度との対応関係と、に基づいて候補となる客室を提示する、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、客室選択支援システム、客室選択支援方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
船酔いをする人は船の利用をためらったり、船に乗る必要がある場合には船酔いを我慢したりして乗船することが多い。これに対し、従来から船の揺れを抑える努力が行われてきた。例えば、特許文献1には、動揺検出手段によって検出された船の揺れに基づいて、傾斜自在かつ昇降自在に支持された船室を、その揺れを打ち消すように傾斜または昇降させることで、船室の揺れを抑制する技術が公開されている。また、特許文献2には、船体の両側に振出機構に支持された浮体を取り付け、その浮体を水面に着水させることで、停止中の船体の動揺を低減する技術について記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平03−096496号公報
【特許文献2】特開平11−227686号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、船体には、揺れやすい位置と揺れにくい位置が存在する。一般的には、船体の中央、下層ほど揺れにくく、前後、左右、上層ほど揺れが大きいとされている。特許文献1、2の技術のように船体の揺れを低減する努力が有効である一方、船酔いする人には、船の揺れの小さい位置に乗船してもらうことによって船酔いを低減できる可能性がある。ところが、フェリーなどの旅客船の客室を選ぶ場合、客室のグレードを選択することはできても船の揺れ具合を考慮して客室を選ぶことはできなかった。
【0005】
そこでこの発明は、上述の課題を解決することのできる客室選択支援システム、客室選択支援方法及びプログラムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様は、船の乗り心地を示す情報の入力を受け付ける条件受付部と、前記受け付けた乗り心地を示す情報と、予め定められた客室と乗り心地を示す情報との対応関係と、に基づいて前記受け付けた乗り心地を示す情報に応じた客室の候補を提示する候補提示部と、を備え、前記候補提示部は、前記船の乗り心地を示す情報が客室の揺れの場合、前記受け付けた乗り心地を示す情報と、予め定められた客室とその客室のベッドの設置方向に基づく前記客室の揺れの程度との対応関係と、に基づいて候補となる客室を提示する、客室選択支援システムである。
【0007】
本発明の第2の態様における前記候補提示部は、前記対応関係に定められた揺れの程度に応じて異なる態様で客室の候補を提示する。
【0008】
本発明の第3の態様における前記候補提示部は、予め定められた客室とその客室のベッドの設置方向との対応関係に基づいて、さらにベッドの設置方向を提示する。
【0009】
本発明の第4の態様における前記候補提示部は、前記船の乗り心地を示す情報に客室の振動が含まれる場合、さらに、前記受け付けた乗り心地を示す情報と、予め定められた客室とその客室における振動の程度との対応関係と、に基づいて候補となる客室を提示する。
【0010】
本発明の第5の態様における前記候補提示部は、前記船の乗り心地を示す情報に客室の騒音が含まれる場合、さらに、前記受け付けた乗り心地を示す情報と、予め定められた客室とその客室における騒音の程度との対応関係と、に基づいて候補となる客室を提示する。
【0011】
本発明の第6の態様における前記候補提示部は、前記船の乗り心地を示す情報に客室からの見晴らしが含まれる場合、さらに、前記受け付けた乗り心地を示す情報と、予め定められた客室とその客室からの見晴らし具合との対応関係と、に基づいて候補となる客室を提示する。
【0012】
本発明の第7の態様における前記候補提示部は、前記船の乗り心地を示す情報に船に備えられた設備の利便性が含まれる場合、さらに、前記受け付けた乗り心地を示す情報と、予め定められた客室と前記設備との位置関係と、に基づいて候補となる客室を提示する。
【0013】
本発明の第8の態様における前記客室選択支援システムは、前記船の航行する海域の海象情報を取得する海象情報取得部、をさらに備え、前記候補提示部は、前記船の乗り心地を示す情報が客室の揺れの場合、各客室の揺れに影響する前記海象情報を提示する。
【0014】
本発明の第9の態様における前記客室選択支援システムは、ユーザからそのユーザが利用した客室における船の乗り心地の評価を示す情報を受け付ける評価受付部、をさらに備え、前記候補提示部は、前記受け付けた乗り心地を示す情報に応じた客室の候補と共にその客室に対する前記受け付けた評価を示す情報を提示する。
【0017】
本発明の第10の態様は、船の乗り心地を示す情報の入力を受け付ける条件受付部と、前記受け付けた乗り心地を示す情報と、予め定められた客室と乗り心地を示す情報との対応関係と、に基づいて前記受け付けた乗り心地を示す情報に応じた客室の候補を提示する候補提示部と、を備え、前記候補提示部は、前記船の乗り心地を示す情報が客室からの見晴らしの場合、前記受け付けた乗り心地を示す情報と、予め定められた客室とその客室からの往航の見晴らし具合および復航の見晴らし具合との対応関係と、に基づいて候補となる客室を提示する、客室選択支援システムである。
本発明の第11の態様は、船の乗り心地を示す情報の入力を受け付ける条件受付部と、前記受け付けた乗り心地を示す情報と、予め定められた客室と乗り心地を示す情報との対応関係と、に基づいて前記受け付けた乗り心地を示す情報に応じた客室の候補を提示する候補提示部と、前記船の航行する海域の海象情報を取得する海象情報取得部と、出力部と、を備え、前記候補提示部は、前記船の乗り心地を示す情報が客室の揺れの場合、前記受け付けた乗り心地を示す情報と、予め定められた客室とその客室における揺れの程度との対応関係と、に基づいて候補となる客室を提示し、前記出力部は、前記海象情報取得部が取得した前記海象情報と、過去の海象情報と揺れの実績との対応関係と、に基づく前記揺れの実績を表示する、客室選択支援システムである。
本発明の第12の態様は、船の揺れを含む前記船の乗り心地を示す情報の入力を受け付ける条件受付部と、前記受け付けた乗り心地を示す情報と、予め定められた客室と乗り心地を示す情報との対応関係と、に基づいて前記受け付けた乗り心地を示す情報に応じた客室の候補を提示する候補提示部と、ユーザからそのユーザが利用した客室における前記船の揺れを含む乗り心地の評価を示す情報と前記ユーザの揺れに対する強さに関する属性情報との入力を受け付ける評価受付部と、を備え、前記候補提示部は、前記船の乗り心地を示す情報が客室の揺れの場合、前記受け付けた乗り心地を示す情報と、予め定められた客室とその客室における揺れの程度との対応関係と、に基づいて候補となる客室を提示するとともに、候補となる前記客室に対する前記受け付けた評価を示す情報および前記属性情報を提示する、客室選択支援システムである。
【0018】
本発明の第13の態様は、客室選択支援システムが、船の乗り心地を示す情報の入力を受け付けるステップと、前記受け付けた乗り心地を示す情報と、予め定められた客室と乗り心地を示す情報との対応関係と、基づいて前記受け付けた乗り心地を示す情報に応じた客室の候補を提示するステップと、を有し、前記客室の候補を提示するステップでは、前記船の乗り心地を示す情報が客室の揺れの場合、前記受け付けた乗り心地を示す情報と、予め定められた客室とその客室のベッドの設置方向に基づく前記客室の揺れの程度との対応関係と、に基づいて候補となる客室を提示する、客室選択支援方法である。
【0019】
本発明の第14の態様は、客室選択支援システムのコンピュータを、船の乗り心地を示す情報の入力を受け付ける手段、前記受け付けた乗り心地を示す情報と、予め定められた客室と乗り心地を示す情報との対応関係と、に基づいて、前記受け付けた乗り心地を示す情報に応じた客室の候補を提示する手段、として機能させ、前記客室の候補を提示する手段は、前記船の乗り心地を示す情報が客室の揺れの場合、前記受け付けた乗り心地を示す情報と、予め定められた客室とその客室のベッドの設置方向に基づく前記客室の揺れの程度との対応関係と、に基づいて候補となる客室を提示する、プログラムである。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、船の揺れに弱いユーザにとっての快適さを向上し、船の利用を敬遠することを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明に係る第一実施形態における客室選択支援システムの一例を示すブロック図である。
図2】本発明に係る第一実施形態における船の位置と揺れの関係を説明する図である。
図3】本発明に係る第一実施形態における客室の配置の一例を示す図である。
図4】本発明の一実施形態における客室選択支援システムが用いる乗り心地情報設定テーブルの一例を示す図である。
図5】本発明に係る第一実施形態における客室候補提示処理のフローチャートの一例である。
図6】本発明の第一実施形態における客室選択支援システムが出力する画像の例を示す第一の図である。
図7】本発明の第一実施形態における客室選択支援システムが出力する画像の例を示す第二の図である。
図8】本発明の一実施形態における客室選択支援システムが用いる乗り心地評価テーブルの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
<第一実施形態>
以下、本発明の第一実施形態による客室選択支援システムを図1図8を参照して説明する。
図1は、本発明に係る第一実施形態における客室選択支援システムの一例を示すブロック図である。
客室選択支援システム10とは、フェリー等の旅客船の客室の選択を支援するシステムである。具体的には、客室選択支援システム10は、船の乗り心地を示す条件の情報(条件情報)の入力を受け付け、その条件に適した客室を提示する。客室選択支援システム10は、船に搭乗するユーザが乗船チケットを購入する際に客室を選択したり、発券所の従業員がユーザに客室を案内したりする際に用いられる。船の乗り心地を示す条件情報とは、例えば客室の揺れ、振動、騒音などである。従来は、ユーザは、客室のグレードに基づいて客室の選択をすることが多かった。ところが、客室のグレードと船の乗り心地は必ずしも一致しない。例えば、グレードが特等の客室を利用しても、かえって揺れが大きく、船の揺れに弱いユーザは船酔いを我慢しながら乗船しなければならないような場合があった。客室選択支援システム10は、客室の揺れや振動、騒音など実際の乗り心地に基づいて、ユーザの要望に適した客室を案内することができる。
【0023】
客室選択支援システム10は、図1に示すように、条件受付部11と、候補提示部12と、海象情報取得部13と、評価受付部14と、出力部15と、記憶部16とを備えている。客室選択支援システム10は、1台のPC(Personal Computer)などで構成されていてもよいし、複数のPCなどで構成されていてもよい。
条件受付部11は、船の乗り心地を示す条件情報の入力を受け付ける。
候補提示部12は、予め定められた客室と乗り心地を示す情報との対応関係と、条件受付部11が受け付けた乗り心地を示す条件情報とに基づいて、乗り心地に応じた客室の候補を抽出する。
海象情報取得部13は、船の航行する海域の海象情報を取得する。
評価受付部14は、ユーザが利用した客室における船の乗り心地の評価を示す情報を受け付ける。
出力部15は、客室選択支援システム10がユーザに提示する画面イメージの画像を生成し、ディスプレイなどに出力する。
記憶部16は、メモリやHDD(Hard Disk Drive)などの記憶媒体で構成され、客室と乗り心地を示す情報との対応関係を定めたテーブルなど各種情報を記憶する。
なお、条件受付部11、候補提示部12、海象情報取得部13、評価受付部14、出力部15は、客室選択支援システム10に備わるCPU(Central Processing Unit)がプログラムを実行することにより備わる機能である。
【0024】
図2は、本発明に係る第一実施形態における船の位置と揺れの関係を説明する図である。
図2(a)は、船を横から見た図である。デッキA1、デッキA2、デッキA3には、ユーザの客室が設けられている。船は、より高い位置ほど揺れやすい。つまり図2の場合、例えば、デッキA1の客室は、デッキA2、デッキA3の客室よりも揺れやすい。船は重心・浮心から離れる程振幅(揺れ)が大きくなるため、高さ方向では高い位置ほど揺れやすい。
図2(b)は、船を上から見た図である。ユーザの客室は領域A4に設けられている。船は、船体の前後ほど揺れやすく、船体の左右ほど揺れやすい。つまり、領域A4の前後方向や左右方向のより外側(周辺部)に設けられた客室は、中央部に設けられた客室に比べ揺れやすい。
なお、見晴しの良い客室は、より上位のデッキA1の領域A4の周辺部に設けられた客室である。つまり、見晴しの良い客室は、揺れが比較的大きい客室である場合が多い。
【0025】
図3は、本発明に係る第一実施形態における客室の配置の一例を示す第一の図である。
図3(a)は、デッキA1の客室配置の一例である。客室21A、21B、21Cなど領域21の各部屋は、客室グレードが「特等」の客室である。領域22の各部屋は、客室グレードが「1等」の客室である。デッキA1には、その他にも乗務員室23、食堂24、売店25、乗務員室26、トイレ27などが設けられている。なお、客室21Aには、ベッド211Aが船体の前後方向と並行に設けられている。他の客室についてもベッドが設けられているが図示は省略する。
図3(b)は、デッキA2の客室配置の一例である。客室31Aなどの領域31の各部屋は、客室グレードが「1等」の客室である。客室31Aには、ベッド311Aが船体の前後方向と垂直に設けられている。客室32および客室33は、客室グレードが「2等」の客室である。2等の客室は、例えば複数の乗客が利用する大部屋である。例えば、客室33には、ベッド331が複数設けられている。デッキA2には、その他にもシャワー室34、案内所35、トイレ36などが設けられている。
なお、同様にデッキA3にも客室やトイレなどの設備が配置されている。
【0026】
図3(a)、図3(b)の例では、比較的揺れの大きいデッキA1の周辺部に最もグレードの高い特等の客室が設けられ、デッキA1の中では比較的揺れの小さい中央寄りの位置に次にグレードの高い1等の客室が設けられている。また、デッキA1に比べ揺れが小さいデッキA2においては、比較的揺れの大きいデッキA2の周辺部に1等の客室が設けられ、最も揺れの小さい内側に最もグレードの低い2等の客室が設けられている。一般に旅客船の客室は、見晴しや部屋の広さに基づいて、図3(a)、図3(b)が示すように、比較的上位のデッキの周辺部にグレードの高い客室が配置される場合が多い。逆に比較的下位のデッキの中央部寄りの位置にグレードの低い客室が配置される場合が多い。このような客室配置の場合、揺れの大小とグレードの高低が一致せず、快適な乗り心地を求めてグレードの高い客室を選択すると、かえって船酔いしてしまうことが起こり得る。本実施形態では、客室選択支援システム10が、ユーザが客室を選択する際、客室の揺れの程度を選択の参考にすることができる情報を提供する。
【0027】
また、船の振動や騒音が気になるユーザもいることから、客室選択支援システム10は、各客室における騒音や振動の情報を提供する。なお、船の振動の原因は、例えば、エンジンの振動、プロペラや各種部材の共振などである。また、船の騒音の原因は、例えば、エンジンの音、通風機や公室騒音などである。また、利便性の観点からトイレ、シャワー、案内所など各設備が近くにあるかどうかも乗り心地に影響を与えると考えられる。従って、客室選択支援システム10は、各客室がトイレなどの設備との位置関係に基づいてトイレと近いかどうかといった情報を提供する。なお、ここでいう位置関係とは、各客室から設備への経路を辿ったときの距離が近いかどうかを示す情報である。
【0028】
図4は、本発明の一実施形態における客室選択支援システムが用いる乗り心地情報設定テーブルの一例を示す図である。
乗り心地情報設定テーブルは、各客室とその客室における乗り心地に対する評価基準とを対応付けて記憶するテーブルである。図示するように、乗り心地情報設定テーブルは、「船ID」、「客室ID」、「グレード」、「料金(円)」、「揺れ」、「振動」、「騒音」、「見晴し」、「ベッド方向」、「トイレの利便性」の各項目を有している。「船ID」項目には、船の識別情報が格納されている。「客室ID」項目には、部屋番号などの客室の識別情報が格納されている。図4の場合、客室ID=101の客室(以下、客室101)は、例えば図3(a)の客室21Aである。また、客室ID=202の客室(以下、客室202)は、例えば図3(b)の客室33である。「グレード」項目には、客室のグレードが格納されている。例えば、グレードの低い方から順に、2等、1等、特等などの何れかの値が格納される。「料金(円)」項目には、客室の利用料金が格納されている。例えば、客室のグレードに応じた料金が格納される。「揺れ」項目には、その客室において想定される揺れの程度を示す値が格納される。想定される揺れは、予め公知の船体運動計算によって、船体における複数の所定位置における加速度を算出し、算出した加速度の大きさ値に応じて例えば5段階に分類する。「揺れ」項目には例えば5段階に分類した値が格納される。図4の場合、客室202の揺れは、1である。これは客室202の揺れが5段階のうち最も低い揺れの程度、つまり、客室202が余り揺れない客室であることを示している。また、客室101の揺れは5である。これは客室101が最も大きく揺れやすい客室であることを示している。
【0029】
なお、揺れの程度は、船ごとに定めた揺れの基準に従って分類された値であってもよいし、全ての船に共通な絶対的な基準に基づいて分類された値であってもよい。絶対的な基準によって分類した値が設定された場合、例えば船酔いしやすい人は、別の船に乗る場合も、過去に利用して船酔いしなかったときの揺れの程度を参考にして客室を選択することができる。しかし、一般に船が大きい程、船が揺れないことを考えると、絶対的な基準で揺れの程度を分類すると、例えば、小さな船については一律に揺れが大きいという評価となってしまい、その船の中でどの客室が揺れの小さい客室であるかが分からなくなってしまう可能性がある。従って、「揺れ」項目には、船ごとに定めた揺れの基準に従って、その船における相対的な揺れの大きさを示す値を格納するのが現実的であると考えられる。
【0030】
「振動」項目には、各客室における振動が格納され、「騒音」項目には、各客室における騒音が格納される。これら各客室における振動および騒音には、例えば、船の試運転時に各客室に備えたセンサによって測定した振動及び騒音の大きさに基づいて、例えば、5段階に分類した値が格納される。例えば、図4の場合、客室202の振動は、3である。これは客室202の振動が5段階のうち中程度であることを示している。また、客室101の振動は2である。これは客室101の振動がやや小さいことを示している。また、客室202の騒音は、3であり、客室101の騒音は1である。これは客室202の騒音は中程度であって、客室101の騒音は小さいことを示している。
なお、客室の騒音は昼と夜とで、公室の使用状況によって変わることがあるため、騒音については、「昼の騒音」と「夜の騒音」の項目を設け、それぞれの客室における昼と夜の騒音をそれぞれの項目に設定するようにしてもよい。
【0031】
「見晴らし」には、各客室からの見晴らし具合を数値化した値が格納される。例えば客室202からは外の景色が見えないので1が設定されている。客室101からは、前方や進行方向に向かって右側の景色が見えるので5が設定されている。同じ特等室であっても、例えば、前方の景色しか見えない客室21Bや、進行方向に向かって右側の景色しか見えない客室21Cには4が設定されていてもよい。
なお、航路によっては往航・復航で景色が変わるため、見晴らしについては、「往航の見晴らし」、「復航の見晴らし」の項目を設け、それぞれの客室における往航・復航での見晴らし具合をそれぞれの項目に設定するようにしてもよい。
【0032】
「ベッド方向」には、その客室ベッドの設置方向が格納されている。ベッドが船体の前後方向に沿って設置されていると船酔いしにくく、船体の前後方向と垂直方向に設置されていると揺れやすく船酔いしやすいことが知られている。図3の例では、客室21A(客室ID=101)ではベッドが船体の前後方向と並行に設置され、客室33(客室ID=202)ではベッドが船体の前後方向と垂直に設けられている。例えば、「ベッド方向」が垂直の場合、その客室の揺れの程度を「揺れ」項目に設定された値に1を加算した値と決定してもよい。
「トイレの位置」には、その客室がトイレと近いかどうかを示す値が格納されている。例えばトイレと近い場合「近い」、そうでない場合は「普通」が設定される。
なお、乗り心地情報設定テーブルには他に、例えば、シャワー室、案内所、浴室、レストラン、エントランス、ロビー、自販機スペースなどと近いかどうかを設定する項目が設けられていてもよい。また、乗り心地情報設定テーブルは、客室が個室か大部屋かを示す項目、客室の広さが設定された項目などを備えていてもよい。
【0033】
図5は、本発明に係る第一実施形態における客室候補提示処理のフローチャートの一例である。
図5を用いて、あるユーザが客室を選択する際の客室選択支援システム10の処理について説明する。
なお、一例として客室選択支援システム10は、Webサーバ機能を備えており、ユーザが所有するユーザ端末装置とネットワークを介した情報のやり取りを行うものとする。例えば、ユーザは、客室の予約時にWebブラウザを用いて、出力部15が生成した客室の条件入力画面から船の揺れなどの乗り心地を示す情報を入力する。条件受付部11は、その条件情報の入力を受け付け、候補提示部12は、ユーザが指定した条件情報に合った客室を抽出する。そして、出力部15は、候補提示部12の抽出した客室の情報を出力する。ユーザは、出力部15が出力した情報をWebブラウザから確認する。
【0034】
まず、ユーザ端末装置からの客室選択支援システム10へのアクセスに基づいて、記憶部16に予め記憶された客室選択支援システム用のプログラムが動作し、当該プログラムにより出力部15が、乗船する船の発着港や日時などの乗船条件の情報を入力する画面のWebページを生成し、ユーザ端末装置へ送信する。ユーザは、発着港や乗船日時を入力する操作を行う。ユーザが入力操作を行うと、条件受付部11はこれらの乗船条件の情報の入力を受け付ける(ステップS10)。具体的には、条件受付部11は、入力された情報を、ネットワークを介して取得し、メモリ(記憶部16)に書き込む。
【0035】
次に、条件受付部11は、出力部15に、次に表示するWebページの生成を指示する。すると、出力部15が、客室選択支援システム用プログラムによって定められた乗り心地条件情報の入力順に従って、揺れに対する条件情報の入力画面のWebページを生成し、ユーザ端末装置へ送信する。この入力画面には例えば、「あなたは揺れに対して強いですか」といった文言が表示され、「強い」、「普通」、「弱い」などの選択肢が表示される。ユーザは、自分が船の揺れに対して強いかどうかをこれらの選択肢の中から選んで入力する。ユーザが入力操作を行うと、条件受付部11は揺れに対する条件情報の入力を受け付ける(ステップS11)。具体的には、条件受付部11は、入力された情報を、ネットワークを介して取得し、メモリ(記憶部16)に書き込む。
【0036】
次に、条件受付部11は、出力部15に、次に表示するWebページの生成を指示する。すると、出力部15は、客室の振動に対する条件情報の入力画面を生成し、ユーザ端末装置へ送信する。ユーザ端末装置の画面には、「客室の振動は気になりますか?」といった文言と共に「気になる」、「気にならない」などの選択肢が表示される。ユーザは、振動に対する条件情報を選択肢から選んで入力する。すると、条件受付部11は、振動に対する条件情報の入力を受け付け(ステップS12)、入力された振動の条件情報をメモリに書き込む。
【0037】
次に、条件受付部11は、出力部15に、次に表示するWebページの生成を指示する。すると、出力部15は、客室の騒音に対する条件情報の入力画面を生成し、ユーザ端末装置へ送信する。ユーザ端末装置の画面には、「客室の騒音は気になりますか」といった文言と共に「気になる」、「気にならない」などの選択肢が表示される。ユーザは、騒音に対する条件情報を選択肢から選んで入力する。すると、条件受付部11は、騒音に対する条件情報の入力を受け付け(ステップS13)、入力された騒音の条件情報をメモリに書き込む。
【0038】
次に、条件受付部11は、出力部15に、次に表示するWebページの生成を指示する。すると、出力部15は、客室からの見晴らしに対する条件情報の入力画面を生成し、ユーザ端末装置へ送信する。ユーザ端末装置の画面には、「見晴らしの良い客室を希望しますか」といった文言と共に「希望する」、「特にこだわらない」などの選択肢が表示される。なお、見晴らしの条件に対しては、客室の揺れの条件と両立できない可能性が多いと考えられるので「客室の揺れに対して『弱い』を選択した場合、見晴らしの良い客室を選択できない可能性があります」などの文言を表示するようにしてもよい。あるいは、客室の揺れに対して「弱い」を選択した場合、この見晴らしに対する条件入力をスキップするようにしてもよい。ユーザは、見晴らしに対する条件を選択肢から選んで入力する。条件受付部11は、見晴らしに対する条件情報の入力を受け付け(ステップS14)、入力された条件情報をメモリに書き込む。
【0039】
次に、条件受付部11は、出力部15に、次に表示するWebページの生成を指示する。すると、出力部15は、客室からトイレが近いかどうかに対する条件情報の入力画面を生成し、ユーザ端末装置へ送信する。ユーザ端末装置の画面には、「トイレは近い方が良いですか」といった文言と共に「近い方が良い」、「特にこだわらない」などの選択肢が表示される。ユーザは、トイレに対する条件を選択肢から選んで入力する。条件受付部11は、トイレに対する条件情報の入力を受け付け(ステップS15)、入力された条件情報をメモリに書き込む。なお、出力部15は、トイレの他にも、例えば、シャワー室、案内所、浴室、レストラン、エントランス、ロビー、自販機スペースなどに近いかどうかを選択させる画面を生成し、ユーザに選択させるようにしてもよい。また、個室か大部屋かを選択させる画面を生成し、ユーザに選択させるようにしてもよい。
【0040】
次に候補提示部12が、ステップS10〜S15においてメモリに書き込まれた乗り心地の条件情報に基づいて、それらの条件を満たす客室を抽出する(ステップS16)。まず、候補提示部12は、ステップS10で入力された乗船条件を用いて、条件に合う船を選択する。記憶部16には、船ID、運行日時、運行区間、乗降できる港などを定義した運行便テーブルが格納されており、候補提示部12は、この運行便テーブルからユーザが入力した乗船条件を満たす船を選択し、それらの船IDをメモリに書き込む。次に、候補提示部12は、メモリに書き込まれた揺れ、振動、騒音、見晴らし、トイレに対する条件情報と船IDを用いて、図4で例示した乗り心地情報設定テーブルを検索し、条件情報に合った客室を抽出する。例えば、ユーザが揺れに「弱い」を選択した場合、候補提示部12は、「揺れ」項目の値が1の客室を抽出の対象にする。また、例えば、ユーザが揺れに「強い」を選択した場合、候補提示部12は、「揺れ」項目の値が1〜5の全て値を持つ客室を抽出の対象にする。また、例えば、ユーザが揺れに対し「普通」を選択した場合、候補提示部12は、「揺れ」項目の値が1〜3の値を持つ客室を抽出の対象にする。また、例えば、ユーザが揺れに「弱い」を選択した場合、候補提示部12は、「ベッド方向」項目の値が並行の客室だけを選択し、ユーザが揺れに「普通」を選択した場合、候補提示部12は、「揺れ」項目の値が1または2の客室についてはベッド方向を抽出条件とせず、「揺れ」項目の値が3の客室については、ベッド方向が並行の客室だけを抽出するようにしてもよい。なお、ここに掲げた条件と抽出方法は一例であって、これに限定されない。以下の各条件についても同様である。
【0041】
振動、騒音、見晴らしについても同様である。例えば、ユーザが振動について「気にする」を選択した場合、候補提示部12は、「振動」項目の値が1の客室だけを対象にする。また、例えば、ユーザが騒音について「気にしない」を選択した場合、候補提示部12は、「騒音」項目の値が1〜5の客室を対象にする。また、トイレの位置について、ユーザが「近い方が良い」を選択した場合、候補提示部12は、「トイレの位置」項目の値が「近い」となっている客室を抽出の対象にし、ユーザが「特にこだわらない」を選択した場合、候補提示部12は、「トイレの位置」項目の値が「近い」、「普通」の客室を対象にする。候補提示部12は、これらの抽出方法に従って乗り心地情報設定テーブルからユーザの指定した乗り心地条件を満たす客室を抽出する。なお、抽出の結果が0件であって、ユーザが揺れに対し「弱い」または「普通」を選択し、さらに、見晴らしが良い客室を「希望する」を選択している場合、見晴らしに対する条件を考慮せずに再度、抽出を行ってもよい。候補提示部12は、抽出した客室の客室IDとその客室のグレード、揺れ、振動、騒音、見晴らし、ベッド方向、トイレに近いかどうかを示す情報を出力部15に出力する。
【0042】
次に、出力部15は、ユーザの指定した乗り心地条件を満たす客室の候補を表示した画面のWebページの画像を生成し、ユーザ端末装置に送信する。ユーザ端末装置の画面には、例えば、図3で例示したような客室配置図と共に、候補提示部12が抽出した客室IDとそれぞれの客室のグレード、揺れ、振動、騒音の程度、トイレに近いかどうか、見晴らしが良いかどうかなどの一覧情報が表示される。このとき、例えば、揺れ、振動、騒音の程度は、テーブルに格納された値が5ならば「大きい」、4ならば、「やや大きい」、3ならば「普通」、2ならば「やや小さい」、1ならば「小さい」と表示される。トイレに近いかどうかは、テーブルに格納された値「近い」、「普通」をそのまま表示する。見晴らしについては、テーブルに格納された値が5ならば「良い」、4ならば「やや良い」などと表示する。例えば、抽出された客室ごとに「客室ID:101、グレード:特等、揺れ:大きい、振動:やや小さい、騒音:小さい、見晴らし:良い、ベッド方向:進行方向、トイレの位置:普通」等の情報が表示される。ユーザは、この一覧情報で表示された乗り心地条件と、客室配置図とを参考に客室を選ぶことができる。なお、客室配置図においては、出力部15が、既に他のユーザにより予約された客室は灰色で表示したり、一覧情報で表示された客室は、わかり易いように他の客室と異なる色で表示したりしてもよい。これにより、ユーザは、客室のグレードではなく、自分が船の揺れに強いかどうか等に基づいた適切な客室の候補を知ることができ、その中からグレードなども考慮に入れて気に入った客室を選択することができる。
【0043】
なお、図5の処理について、例えば、揺れについて「弱い」、振動について「気にする」、騒音について「気にする」など複数の条件を指定した場合、それらの条件を満たす客室がそもそも設けられていないことも考えられる。そのような事態に対応する方法として、例えば、ユーザが揺れについて「弱い」を入力すると、候補提示部12が揺れの小さな客室を抽出し、候補提示部12が抽出した各客室について「振動」項目や「騒音」項目などに設定された値を判定し、例えば、揺れの小さな客室には、振動が小さい客室が含まれていないと判定すると、ステップS12において、出力部15が「揺れが小さい客室の中には、振動の小さい客室は存在しません」などの文言を表示し、客室の振動に対し「気になる」との選択肢を選択できなくしてもよい。あるいは、振動に対する条件として「気にする」が灰色表示で選択できない状態となっていてもよい。
【0044】
また、例えば、ステップS11でユーザが揺れについて「弱い」を入力すると、図3で例示したような客室配置図が表示され、その客室配置図において条件を満たす客室だけが異なる態様(例えば他の客室とは異なる色で表示される)で表示されてもよい。そして、ステップS12に進むと、候補提示部12は、異なる態様で表示された客室の中で、相対的にユーザが入力した振動に対する条件を満たす客室を抽出するようにしてもよい。例えば、ステップS11の結果、「振動」項目の値が3〜5の客室だけが抽出された場合、ユーザが振動に対する条件として「気にする」を入力すると、候補提示部12は、「振動」項目の値が3の客室を抽出し、ステップS13へ進むといった動作でもよい。
【0045】
図6は、本発明の第一実施形態における客室選択支援システムが出力する画像の例を示す第一の図である。
図6は、ユーザが船の乗り心地に対する条件情報を入力する入力画面の画像の一例を示している。図5の処理フローでは、ユーザが乗り心地条件情報を順に入力すると、候補提示部12が、それらの条件を満たす客室を提示する場合を例に説明を行った。図6は、ユーザが乗り心地条件の項目を指定すると、出力部15が、全ての客室を対象に指定項目についての乗り心地の度合いを表示し、ユーザが表示結果を参考にして客室を選択できるようにする場合の表示画面の一例を示している。
【0046】
図6において、入力画面40は、揺れボタン41、振動ボタン42、騒音ボタン43、見晴らしボタン44、トイレボタン45、グレード(料金)ボタン46、客室ボタン47、客室配置図48を含んでいる。これらのボタン41〜47は、ユーザが乗り心地条件の項目を指定するボタンである。網掛けがしてある客室は既に他のユーザによって予約された客室である。客室選択支援システム10は、図示しない客室予約システムから予約済みの客室IDの情報を取得し、出力部15は、客室配置図48における予約済みの客室を、例えば灰色で表示するなど、ユーザが選択できる客室と異なる態様で表示する。また、例えば、ユーザが揺れボタン41を押下すると、条件受付部11は、ネットワークを介してその条件入力操作を受け付け、乗り心地条件の項目として揺れの指定を受けたことを候補提示部12へ通知する。候補提示部12は、図4のテーブルから客室IDと揺れの程度を示す情報を読み出して、出力部15に出力する。出力部15は、客室配置図48における各客室を、それぞれの客室IDに対応する読み出した揺れの程度に応じて異なる態様で表示する。異なる態様とは、例えば、出力部15は、客室配置図48における各客室を、乗り心地情報設定テーブルに設定された揺れの値が5ならば赤色、4ならばオレンジ色、3ならば黄色、2ならば緑色、1ならば青色のように揺れに応じて異なる色で表示することをいう。また、ユーザが揺れボタン41を押下すると、候補提示部12は、各客室のベッドの設置方向を乗り心地情報設定テーブルから読み出して、出力部15が、各客室にヘッドの設置方向を表示するようにしてもよい。また、ユーザが振動ボタン42を押下すると、同様に出力部15は、候補提示部12が乗り心地情報設定テーブルから読み込んだ各客室の振動の程度に基づいて、各客室を振動の大きさに応じた色別で表示する。騒音ボタン43、見晴らしボタン44、トイレボタン45、グレード(料金)ボタン46についても同様である。例えば、ユーザが、見晴らしボタン44を押下すると、各部屋の見晴らしに応じて各部屋を異なる色で表示する。また、客室配置図48に、トイレ、シャワー、食堂、案内所などの位置を予め表示してもよい。その場合でも、例えばトイレまでの直線距離が近くてもトイレへ行くまでの経路によっては遠回りしなければならない客室がある。ユーザがトイレボタン45を押下すると、出力部15は、心地情報設定テーブルの設定情報に基づいてトイレが近い客室を例えば異なる色で表示する。ユーザは、実際のトイレまでの経路が近い客室を確認できる。
図6で例示した表示画面によれば、ユーザは、各客室の様々な乗り心地の条件を確認しながら自分に適した客室を選択することができる。
【0047】
なお、図6において、ユーザが揺れボタン41を押下すると、各客室が揺れに応じた態様で表示され、次にユーザが振動ボタン42を押下すると、各客室の揺れに関わらず、振動に応じた態様で表示されるといった動作でもよい。このような動作であれば、全ての客室について、揺れ、振動、騒音などの乗り心地の条件を確認することができる。また、例えば、ユーザが揺れボタン41を押下すると、色別で表示された各客室の他に、赤色、オレンジ色、黄色、緑色、青色の中から一つ又は複数の色を選択できる入力欄が表示され、ユーザが例えば、緑色と青色を選択し、続けて例えば、振動ボタン42を押下すると、揺れに応じて緑色と青色で表示された客室だけを対象に、出力部15が振動に応じた態様で表示するようにし、揺れに応じて赤色、オレンジ色、黄色で表示された客室については、例えば灰色で表示するといった動作にしてもよい。このような動作であれば、ユーザは、自分が最優先する乗り心地条件のボタンから順に押下して客室を選択していくことで、自分が好む条件に合った客室を段階的に絞り込んでいくことができる。
なお、客室配置図48の各客室を、揺れの大きさに応じて色別に表示する動作は一例であって他の方法で表示を行ってもよい。例えば、出力部15は、各客室に揺れの大きさを文字で表示し、その文字を揺れの大きさに応じた色で表示してもよい。または、乗り心地のよい客室については、その客室を点滅表示するようにしてもよい。
また、ユーザが客室ボタン47を押下すると、入力画面40の各客室が表示された部分をユーザが押下することによってその客室を選択できるようになり、ユーザが任意の客室を選択すると、出力部15が、揺れ等の乗り心地を示す情報をユーザが選択した客室の近傍に表示してもよい。
【0048】
なお、ボタン41〜47は、ユーザが乗り心地条件の項目を指定するボタンの一例である。他に浴室、レストラン、エントランス、ロビー、自販機スペースなどの各設備と近い客室を案内するボタンが表示されてもよい。また、個室か大部屋かを選択させるボタンを表示し、例えば、ユーザが個室を選択すると、出力部15は、個室の客室だけを他の客室と異なる色で表示し、さらに、ユーザがトイレボタン45などの各設備に関するボタンを押下すると、出力部15は、それらの設備と近い客室だけを他の客室と異なる色で表示するようにしてもよい。また、例えば、ユーザが、個室やトイレに近いことを条件に客室を絞り込み、さらに、ユーザが、客室ボタン47を押下した後に、気に入った客室を選択すると、出力部15が、その部屋に備えられた設備の一覧を、ユーザが選択した客室の近傍に表示するようにしてもよい。なお、各客室に備わる設備は、記憶部16に予め記録されているものとする。
【0049】
図7は、本発明の第一実施形態における客室選択支援システムが出力する画像の例を示す第二の図である。
図7は、例えば図5の処理によってユーザが客室を乗り心地の条件情報を入力した結果、候補提示部12が抽出した客室の一覧を表示した結果表示画面の一例を示している。
図5を用いて説明したように候補提示部12は、ユーザの指定した乗り心地条件に合う客室を抽出し、出力部15が、結果表示画面50の画像を生成する。
図7において、結果表示画面50は、客室配置図51、海象情報表示欄52を含んでいる。客室配置図51において、網掛けがしてある客室は既に予約された客室である。また、太枠で囲んで表示された客室は、候補提示部12が抽出した客室である。抽出された客室については、客室のグレードや揺れの程度が表示されている。他にも振動や騒音の程度が表示されていてもよい。あるいは、例えば揺れについては、揺れに応じた色で表示されてもよい。出力部15は、候補提示部12から取得した客室ID,揺れ、振動などの情報に基づいて、客室配置図51の画像を生成する。
【0050】
また、海象情報表示欄52には、ユーザが利用する船の航行する海域における海象情報が表示される。海象情報とは、例えば、波の高さや風の強さ、風向きなどである。例えば、波高が所定の値より大きくなる場合、出力部15は、図4で例示した乗り心地情報設定テーブルに格納された客室の揺れの程度よりも大きくなる可能性が高いことを表示してもよい。また、台風が接近する可能性がある場合、出力部15は、欠航になる可能性を警告する情報を表示してもよい。海象情報取得部13は、海象の予想情報を提供しているWebサイトなどから波浪、海上風などの海象情報を取得し、海域と海象情報を対応付けて記憶部16に書き出す。候補提示部12は、ユーザの入力した乗船条件情報に基づいて、記憶部16から、ユーザが利用する候補となる船の航行する海域の波の高さや風の強さ、風向きなど船の揺れに影響する海象情報を読み出す。候補提示部12は、読み出した海象情報を出力部15へ出力する。出力部15は、客室の揺れに影響する波高や風の強さの情報を表示した海象情報表示欄52の画像を生成する。なお、航路、船の大きさごとに過去の海象情報と揺れの実績を対応付けたテーブルを記憶部16に格納しておき、海象情報取得部13は、このテーブルから、取得した海象の予想情報に対応する揺れの実績を読み出して、出力部15がその揺れの実績を表示してもよい。なお、揺れの実績とは、例えば、図4で例示したテーブルに格納された5段階の揺れの程度に合わせて数値化された「+1」、「+2」などの値である。揺れの実績が「+1」とは、通常時は揺れの程度が3である客室も揺れの程度が4となることを示している。
これにより、ユーザは、利用する船が航行する海の海象条件も考慮に入れた客室の揺れを参考にして、客室の選択を行うことができる。
【0051】
図8は、本発明の一実施形態における客室選択支援システムが用いる乗り心地評価テーブルの一例を示す図である。
乗り心地評価テーブルは、実際に客室を利用したユーザのその客室に対する乗り心地の評価を記憶するテーブルである。図示するように、乗り心地評価テーブルは、利用者の属性として「利用者ID」、「性別」、「年齢」、「揺れへの強さ」の各項目を有している。「利用者ID」、「性別」項目、「年齢」項目には、それぞれユーザの識別情報、性別、年齢が格納されている。「揺れへの強さ」項目には、そのユーザが揺れに強いかどうかを示す値が格納されている。また乗船記録として、「船ID」、「客室ID」、「乗船区間」、「乗船日時」の各項目を有している。「船ID」には、ユーザが乗船した船の船IDが格納される。「客室ID」には、ユーザが利用した客室の客室IDが格納される。また、「乗船区間」、「乗船日」には、それぞれユーザの乗船区間(例えばA港〜B港)、乗船日が格納される。また、乗り心地の評価項目として、「揺れ」、「振動」、「騒音」、の各項目を有している。これらの項目には、それぞれユーザが実際に乗船して経験した揺れ、振動、騒音の大きさを数値化した値が格納されている。
【0052】
乗り心地評価テーブルのデータは、例えば、ユーザが、乗り心地評価テーブルの各項目の値を入力するWebページなどから入力すると、評価受付部14が、その入力を受け付け入力された値をこのテーブルの対応する項目に書き込む。また、乗客が下船する際に、乗り心地評価テーブルの各項目についてアンケートを取って、従業員がアンケート結果をWebページなどから入力すると、評価受付部14が、その入力を受け付け入力された値を乗り心地評価テーブルに書き込む。
【0053】
出力部15は、例えば、候補提示部12の抽出した結果を表示する際に、この乗り心地評価テーブルのデータを表示することができる。具体的には、図7で例示した結果表示画面においてユーザが、太枠で表示された候補となる客室のうちの一つをクリックするなどして選択すると、候補提示部12は、ユーザのクリックした客室IDとその客室を有する船の船IDに基づいて、乗り心地評価テーブルから同じ船ID、客室IDを持つレコードを抽出し、各レコードの属性情報、乗船情報、乗り心地評価情報を出力部15に出力する。出力部15は、取得した属性情報、乗船情報、乗り心地評価情報の一覧を表示した画像を生成し、ユーザ端末装置へ送信する。ユーザは、予め乗り心地情報設定テーブルに設定された揺れ、振動、騒音の程度の情報だけでなく、実際に客室を利用した利用者による評価値を参照することができる。例えば、予め登録された揺れは、計算に基づく船体の所定位置ごとの推定値である。実際には、その所定位置から距離がある客室では揺れ具合が異なる可能性がある。また、各船体には個性があり、実際に航行する航路や貨物の積み具合などによっても揺れ具合は異なると考えられる。また、例えば騒音についても、エンジン音だけではなく、例えば、人の出入りが盛んな案内所の近くは、騒々しく騒音が大きくなることも考えられる。乗り心地評価テーブルのデータを表示することができれば、客室の選択を行うユーザは、実際の揺れ具合を参考にすることができる。また、属性情報に「揺れへの強さ」項目があるので、例えば揺れに強い利用者が、「揺れが小さい」と評価した場合、揺れに対して弱い人にとっては、必ずしも揺れが小さいとはいえない等の可能性を考えて客室の選択を行うことができる。
【0054】
本実施形態によれば、揺れにくい客室を選択できる手段を提供することで、揺れに弱いユーザの快適さを向上させることができる。また、揺れに弱いユーザの船の利用を促進することができる。また、静かな航海を満足したい利用者は、騒音・振動の小さい客室を選択することができる。また、各客室からの見晴らしが提示されるので、利用者が希望すれば、揺れやすくても見晴らしの良い客室を選択することができる。さらに、客室のグレードと料金は比例する場合が多いが、本実施形態では、乗り心地と客室のグレードが表示されるので、乗り心地と乗船料金のバランスを考えながら客室を選択することができる。
【0055】
なお、上述した客室選択支援システム10における各処理の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムを客室選択支援システム10のコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。ここでコンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等をいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしてもよい。
【0056】
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
また、客室選択支援システム10は、1台のコンピュータで構成されていても良いし、通信可能に接続された複数のコンピュータで構成されていてもよい。
【0057】
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能である。また、この発明の技術範囲は上記の実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
【符号の説明】
【0058】
10・・・客室選択支援システム
11・・・条件受付部
12・・・候補提示部
13・・・海象情報取得部
14・・・評価受付部
15・・・出力部
16・・・記憶部
21A、21B、21C、31A、32、33・・・客室
23・・・乗務員室
24・・・食堂
25・・・売店
26・・・乗務員室
27・・・トイレ
34・・・シャワー室
35・・・案内所
36・・・トイレ
211A、311A・・・ベッド
A1、A2、A3・・・デッキ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8