(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
自動フォーカス調整又は自動露出調整のための測定方式が、撮像画像内の限定した測定範囲に対して測定を行う測定方式である場合に、当該限定した測定範囲を変更可能とする状態へ移行する処理を行う状態移行手段と、
前記限定した測定範囲を変更可能とする状態において、当該限定した測定範囲の位置を変更する処理を行う変更手段と、
前記限定した測定範囲を変更可能とする状態から、当該状態へ移行する前の状態に復帰する処理を行う状態復帰手段と、
を備え、
前記状態移行手段と前記変更手段とは、共通の操作子による操作に応じて各々の処理を行い、
前記状態復帰手段は、前記共通の操作子とは異なる操作子による操作に応じて、処理を行い、
表示手段に、前記限定した測定範囲を変更可能とする状態においては、前記状態を復帰させるために使用する異なる操作子をユーザが認識可能に表示する制御を行う一方、前記状態を移行する前の状態では、前記状態を移行させるために使用する共通の操作子をユーザが認識可能にする制御を行わない表示制御手段を、更に備える、
ことを特徴とする撮像装置。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。
【0010】
図1は、本発明の一実施形態に係る撮像装置のハードウェアの構成を示すブロック図である。
撮像装置1は、例えばデジタルカメラとして構成される。
【0011】
撮像装置1は、CPU(Central Processing Unit)11と、ROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memory)13と、バス14と、入出力インターフェース15と、撮像部16と、入力部17と、出力部18と、記憶部19と、通信部20と、ドライブ21と、を備えている。
【0012】
CPU11は、ROM12に記録されているプログラム、又は、記憶部19からRAM13にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。
【0013】
RAM13には、CPU11が各種の処理を実行する上において必要なデータ等も適宜記憶される。
【0014】
CPU11、ROM12及びRAM13は、バス14を介して相互に接続されている。このバス14にはまた、入出力インターフェース15も接続されている。入出力インターフェース15には、撮像部16、入力部17、出力部18、記憶部19、通信部20及びドライブ21が接続されている。
【0015】
撮像部16は、図示はしないが、光学レンズ部と、イメージセンサと、を備えている。
【0016】
光学レンズ部は、被写体を撮影するために、光を集光するレンズ、例えばフォーカスレンズやズームレンズ等で構成される。
フォーカスレンズは、イメージセンサの受光面に被写体像を結像させるレンズである。ズームレンズは、焦点距離を一定の範囲で自在に変化させるレンズである。
光学レンズ部にはまた、必要に応じて、焦点、露出、ホワイトバランス等の設定パラメータを調整する周辺回路が設けられる。
【0017】
イメージセンサは、光電変換素子や、AFE(Analog Front End)等から構成される。
光電変換素子は、例えばCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)型の光電変換素子等から構成される。光電変換素子には、光学レンズ部から被写体像が入射される。そこで、光電変換素子は、被写体像を光電変換(撮像)して画像信号を一定時間蓄積し、蓄積した画像信号をアナログ信号としてAFEに順次供給する。
AFEは、このアナログの画像信号に対して、A/D(Analog/Digital)変換処理等の各種信号処理を実行する。各種信号処理によって、ディジタル信号が生成され、撮像部16の出力信号として出力される。
このような撮像部16の出力信号を、以下、「撮像画像のデータ」と呼ぶ。撮像画像のデータは、CPU11や図示しない画像処理部等に適宜供給される。
【0018】
このように構成される撮像部16は、AF(Auto Focus)及びAE(Automatic Exposure)の機能を有する。
【0019】
入力部17は、例えば、十字キーやSETキー等の各種ボタンやキー等で構成され、ユーザの指示操作に応じて各種情報を入力する。
出力部18は、ディスプレイやスピーカ等で構成され、画像や音声を出力する。
記憶部19は、ハードディスク或いはDRAM(Dynamic Random Access Memory)等で構成され、各種画像のデータを記憶する。
通信部20は、インターネットを含むネットワークを介して他の装置(図示せず)との間で行う通信を制御する。
【0020】
ドライブ21には、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリ等よりなる、リムーバブルメディア31が適宜装着される。ドライブ21によってリムーバブルメディア31から読み出されたプログラムは、必要に応じて記憶部19にインストールされる。また、リムーバブルメディア31は、記憶部19に記憶されている画像のデータ等の各種データも、記憶部19と同様に記憶することができる。
【0021】
このように構成される撮像装置1は、測定方式を適切に制御して、撮影シーンに適した撮影を行うことができる機能を有する。また、撮像装置1は、後述するスポット測定でのフォーカス調整又は露出調整が適切な場合に、測定範囲の変更の要否を適切に判別できる機能を有する。さらに、撮像装置1は、スポット測定でのフォーカス調整又は露出調整が適切な撮影シーンである場合に、測定範囲の変更可能状態への移行を手動で行うか自動で行うかを適切に判別できる機能を有する。
【0022】
図2は、このような撮像装置1の機能的構成のうち、撮影シーン別撮影処理を実行するための機能的構成を示す機能ブロック図である。
撮影シーン別撮影処理とは、選択された撮影シーンに応じて、フォーカスの測定及び露出の測定(測光)の測定方式を変更して撮影を行うまでの処理をいう。
【0023】
撮影シーン別撮影処理は、
図2に示すように、CPU11において、撮影処理部51と、表示制御部52と、状態移行判別処理部53と、測定範囲位置変更処理部54と、が機能する。
【0024】
また、記憶部19の一領域には、撮影情報記憶部71と、画像記憶部72と、が設定される。
【0025】
撮影情報記憶部71には、撮影シーン別の撮影に必要な情報として、撮影設定テーブルと、月の捕捉の有無を推定するためのAEの輝度値の閾値と、インターバル撮影時のスポット測定の測定範囲及び測定位置の情報と、測定したAF値及びAE値等の情報が記憶される。
【0026】
ここで、撮影設定テーブルについて説明する。
図3は、撮影情報記憶部71に記憶される撮影設定テーブルである。
【0027】
撮影設定テーブルは、
図3に示すように、撮影シーンと、測定方式及び移行方式とが対応付けられた撮影の設定を撮影シーン毎に行うための設定テーブルである。
【0028】
本実施形態においては、「標準」,「風景」,「花」,「月」の撮影シーンが設けられる。「撮影シーン:標準」は、ノーマルの撮影シーンであり、「撮影シーン:風景」は、風景を撮影する場合の撮影シーンであり、「撮影シーン:花」は、花を撮影する場合の撮影シーンであり、「撮影シーン:月」は、月を撮影する場合の撮影シーンである。
【0029】
また、撮影シーンにおいて、撮影手法が「1枚撮影」と、所定の間隔で所定の枚数撮影を行う「インターバル撮影」に分かれる。
【0030】
測定方式は、AFのための合焦の測定及びAEのための測光(露出の測定)の手法を定めたものであり、本実施形態においては、中央付近を測定する「中央重点」、全体を平均的に測定する「平均」、一部の特定のエリアを測定する「スポット」に分かれる。
【0031】
移行方式は、スポットの測定方式において、測定範囲と測定位置を変更する画面(以下、「測定範囲位置変更画面」という。)へ、手動で移行する(「移行方式:手動」)か、又は自動で移行する(「移行方式:自動」)か、を定めたものである。
【0032】
撮影設定テーブルでは、具体的には、「撮影シーン:標準」では、「1枚撮影/インターバル撮影」共に、「測定方式:中央重点」となる。また、「撮影シーン:風景」では、「1枚撮影/インターバル撮影」共に、「測定方式:平均」となる。また、「撮影シーン:花」では、「1枚撮影/インターバル撮影」共に、「測定方式:スポット」となり、「移行方式:手動」となる。また、「撮影シーン:月」では、「1枚撮影/インターバル撮影」共に、「測定方式:スポット」となり、「移行方式:自動」となる。
【0033】
なお、「撮影シーン:花」を、「移行方式:手動」としたのは、自動で花の検出が困難であるためユーザに花の位置を判断してもらうことが好ましいという理由からである。
【0034】
また、「撮影シーン:月」を、「測定方式:スポット」としたのは、機器の仕様等からフォーカスを無限遠に固定できずAFにより設定する必要があるものがあり、さらに、月の手前に月よりも明るい被写体(例えば、街灯等)がある場合に、月の判別が困難になるため、月に範囲を限定する必要があるという理由からである。また、AEについても、全体から判断して黒い部分に露出を合わせてしまうと月の表面が潰れて、月の模様が出ないため、月に範囲を限定する必要がある。
【0035】
ここで、移行方式を伴うスポット測定における表示画面の遷移について説明する。
図4は、出力部18に表示されるスポット測定に係る表示画面の遷移を示す模式図である。
なお、本例は、「撮影シーン:月」(「測定方式:スポット」・「移行方式:自動」)の場合について説明する。
【0036】
まず、撮像部16から逐次出力される撮像画像のデータを出力部18で表示するライブビュー画面において、ライブビュー画面に重畳的に現在の測定範囲と測定位置が表示される。
図4(a)の例では、画面の左下に月Hが位置しており、中央に現在の測定するエリアR1(以下、「測定エリアR1」ともいう。)が示すように、測定位置が中央で、測定範囲がエリア1つ分となっている。なお、本実施形態においては、全ての選択可能エリアは、縦5×横5の合計25のエリアからなる。また、測定エリアR1は、本実施形態においては、1つ分としたが複数のエリアが選択可能に構成される。
【0037】
このような状態において、測定エリアR1で測定を行って月Hの捕捉を行い、月Hが捕捉できない場合には、自動的に、測定範囲位置変更画面へ移行するように構成される。即ち、
図4(a)のライブビュー画面から
図4(b)の測定範囲位置変更画面へ移行する。
【0038】
図4(b)に示す測定範囲位置変更画面では、測定予測エリアとして選択が可能なエリアR2(以下、「選択可能エリアR2」)が現在の測定エリアR1と共に表示される。
測定範囲位置変更画面においては、十字キーの[<(左)][>(右)][∧(上)][∨(下)]で、選択可能エリアR2のうちの所定のエリアを測定エリアR1として選択でき、[SET]キーで、選択を完了、即ち、選択した測定エリアR1を確定する。
【0039】
図4(b)の例では、十字キーを操作して、中央の測定エリアR1から、画面の左下の月Hの位置にある選択可能エリアR2を測定エリアR1として選択して、[SET]キーを操作して確定する。その結果、
図4(c)に示すように、月Hを範囲内に含んだ測定エリアR1が表示されることとなる。
【0040】
その後、さらに、所定の操作(本実施形態においては、レリーズボタンへの操作)を行うことで、撮影が開始されるように構成される。
【0041】
なお、「撮影シーン:月」とは、移行方式が「手動」と異なる「撮影シーン:花」の場合には、手動で、測定範囲位置変更画面へ移行するように構成される。
具体的には、「撮影シーン:花」の場合には、ライブビュー画面から、所定の操作(本実施形態においては、十字キー[<]の操作)を行うことで、手動で、測定範囲位置変更画面へ移行する。その後、「撮影シーン:月」の場合と同様に、操作を行って、任意の測定範囲と測定位置に変更することができるように構成される。
また、「撮影シーン:花」の場合には、ライブビュー画面から、測定範囲位置変更画面への移行と、測定範囲と測定位置の変更を同一の操作子(本実施形態においては、十字キー)で行うことができる。
【0042】
図2に戻り、画像記憶部72には、撮影処理によって取得された撮影画像が記憶される。本実施形態においては、画像記憶部72には、撮影処理によって、インターバル撮影により撮影された撮影画像と、1枚の撮影により撮影された撮影画像の画像が記憶される。
【0043】
撮影処理部51は、インターバル撮影又は1枚の撮影で、撮影シーンに合わせた撮影処理を実行する。
「撮影処理」とは、設定された測定範囲と測定位置で、AF値及びAE値を測定し、当該測定したAF値及びAE値で撮影を行うまでの処理である。また、撮影処理では、インターバル撮影の場合には、初回に測定したAF値及びAE値を維持して、以降の撮影を行うように構成される。
具体的には、撮影処理部51は、設定された位置での測定範囲で、撮像部16を制御してAF及びAEを行って、撮影を行う。また、撮影処理部51は、インターバル撮影の場合には、初回のAF値及びAE値で、以降の撮影を行うように撮像部16を制御する。
【0044】
また、撮影処理部51は、例えば、入力部17に対する撮影シーンを選択する操作、レリーズ操作、撮影終了操作等の各種操作を検出する。
【0045】
表示制御部52は、出力部18における表示出力を制御する。詳細には、表示制御部52は、
図4(a)乃至(c)に示すようなライブビュー画面や測定範囲位置変更画面を表示出力するように出力部18を制御する。
具体的には、表示制御部52は、ライブビュー画面へ移行し、撮影情報記憶部71に記憶されている位置(例えば、前回の位置や中央の位置)に測定範囲を配置したり、移行の要否を判別したり、
図4(a)に示すライブビュー画面から
図4(b)に示す測定範囲位置変更画面へ画面を切り替えたりするように出力部18を制御する。
【0046】
状態移行判別処理部53は、状態移行判別処理を実行する。
「状態移行判別処理」とは、月の捕捉の有無を推定し、ライブビュー画面から状態移行画面への移行の要否を判別するまでの処理である。
具体的には、状態移行判別処理部53は、撮影設定テーブル参照結果に基づいて、移行方式等の判定を行う。また、状態移行判別処理部53は、入力部17に対して、十字キー[<]の操作等の検出を行う。また、状態移行判別処理部53は、現在の測定範囲位置でAF、AEするように撮像部16を制御する。その結果、状態移行判別処理部53は、取得されるAF値、AE値を判定して、月の捕捉の有無を判定する。月の捕捉の有無は、具体的には、AFが定まっていない状態か、所定の閾値(真っ黒であるとされる値)未満の状態であるかをもって行う。
【0047】
測定範囲位置変更処理部54は、測定範囲位置変更処理を実行する。
「測定範囲位置変更処理」とは、設定された測定範囲及び測定位置で被写体を検出し、被写体が検出できなかった場合には、ユーザの操作により、測定範囲及び測定位置を変更するまでの処理である。
具体的には、測定範囲位置変更処理部54は、公知の画像解析の手法を用いて、被写体の検出を行う。また、測定範囲位置変更処理部54は、例えば、入力部17に対する測定範囲の移動をするための十字キーの操作、[SET]操作等の各種操作を検出する。また、測定範囲位置変更処理部54は、測定範囲位置を確定した測定範囲位置に変更して更新する。
【0048】
図5は、
図2の機能的構成を有する
図1の撮像装置が実行する撮影シーン別撮影処理の流れを説明するフローチャートである。
撮影シーン別撮影処理は、ユーザによる入力部17への撮影シーン別撮影処理開始の操作により開始される。
【0049】
ステップS11において、撮影処理部51は、撮影シーン選択する。即ち、撮影処理部51は、入力部17に対する撮影シーンを選択する操作を検出する。その結果、撮影シーンが選択される。
【0050】
ステップS12において、撮影処理部51は、選択された撮影シーンに基づいて、撮影設定テーブルを参照する。具体的には、撮影処理部51は、
図3に示す撮影設定テーブルを参照して、例えば、[撮影シーン:月/インターバル撮影]である場合には、[測定方式:スポット]・[移行方式:自動]のパラメータが参照されることとなる。
【0051】
ステップS13において、撮影処理部51は、スポット測定であるか否かを判定する。具体的には、撮影処理部51は、
図3に示す撮影設定テーブルにおいて[測定方式:スポット]であるか否かを判定する。
スポット測定である場合には、ステップS13においてYESと判定されて、処理はステップS15に進む。ステップS15以降の処理については、後述する。
スポット測定でない場合には、ステップS13においてNOと判定されて、処理はステップS14に進む。
【0052】
ステップS14において、撮影処理部51は、その他の撮影シーンに応じた処理を実行する。具体的には、例えば、[測定方式:スポット]でない[撮影シーン:標準/1枚撮影]である場合には、撮影処理部51は、[測定方式:中央重点]で、撮影処理が実行され、処理を終了する。
【0053】
ステップS15において、表示制御部52は、ライブビュー画面へ移行し、撮影情報記憶部71に記憶されている位置(例えば、前回の位置や画面中央の位置)に測定範囲を配置するように出力部18を制御する。
【0054】
ステップS16において、状態移行判別処理部53は、状態移行判別処理を実行する。
その結果、状態移行を移行すべきか否かの判別結果が出力される。なお、状態移行判別処理の詳細な流れについては、後述する。
【0055】
ステップS17において、表示制御部52は、測定範囲位置変更画面への移行が必要と判別したか否かを判定する。即ち、表示制御部52は、状態移行判別処理の結果を判定する。
測定範囲位置変更画面への移行が必要と判別していない場合には、ステップS17においてNOと判定されて、処理はステップS20に進む。ステップS20以降の処理については、後述する。
測定範囲位置変更画面への移行が必要と判別した場合には、ステップS17においてYESと判定されて、処理はステップS18に進む。
【0056】
ステップS18において、表示制御部52は、測定範囲位置変更画面へ移行する。具体的には、表示制御部52は、
図4(a)に示すライブビュー画面から
図4(b)に示す測定範囲位置変更画面へ画面を切り替える。
【0057】
ステップS19において、測定範囲位置変更処理部54は、測定範囲位置変更処理を実行する。その結果、測定範囲と測定位置が設定される。なお、測定範囲位置変更処理の詳細な流れについては後述する。
【0058】
ステップS20において、撮影処理部51は、レリーズ操作を検出する。即ち、撮影処理部51は、入力部17に対する撮影処理を開始する操作を検出する。
【0059】
ステップS21において、撮影処理部51は、撮影処理を実行する。その結果、撮影画像が取得されて、画像記憶部72に記憶される。なお、撮影処理の詳細な流れについては、後述する。
【0060】
ステップS22において、撮影処理部51は、撮影終了操作を検出する。即ち、撮影処理部51は、入力部17に対する撮影を終了する操作を検出する。
その後、撮影シーン別撮影処理は終了する。
【0061】
図6は、撮影シーン別撮影処理のうち、状態移行判別処理の流れを説明するフローチャートである。
【0062】
ステップS41において、状態移行判別処理部53は、移行方式は手動であるか否かを判定する。具体的には、状態移行判別処理部53は、
図3に示す撮影設定テーブルにおいて[移行方式:手動]であるか否かを判定する。
移行方式は手動でない場合には、ステップS41においてNOと判定されて、処理はステップS43に進む。ステップS43以降の処理は後述する。
移行方式は手動である場合には、ステップS41においてYESと判定されて、処理はステップS42に進む。
【0063】
ステップS42において、状態移行判別処理部53は、[<]操作を検出したか否かを判定する。即ち、状態移行判別処理部53は、入力部17に対して、十字キー[<]の操作を検出したか否かを判定する。
[<]操作を検出した場合には、ステップS42においてYESと判定されて、処理はステップS47に進む。ステップS47以降の処理は後述する。
[<]操作を検出していない場合には、ステップS42においてNOと判定されて、処理はステップS46に進む。
【0064】
ステップS43において、状態移行判別処理部53は、現在の測定範囲位置でAF、AEする。状態移行判別処理部53は、現在の測定範囲位置でAF、AEを行うように撮像部16を制御する。
【0065】
ステップS44において、状態移行判別処理部53は、AFが不定、或いはAE結果が所定の輝度値未満であるか否かを判定する。即ち、状態移行判別処理部53は、AFの結果、フォーカスが定まらない状態(合焦しない状態)であったり、AE値が閾値である輝度値を下回っていたりする状態(真っ暗だった状態)か否かを判定する。
AFが不定、或いはAE結果が所定の輝度値未満である場合には、ステップS44においてYESと判定されて、処理はステップS45に進む。
【0066】
ステップS45において、状態移行判別処理部53は、月を捕捉していないと推測する。即ち、状態移行判別処理部53は、合焦していないか、真っ暗であるかしているため、月を捕捉していないと推測する。
【0067】
これに対して、AFが不定、或いはAE結果が所定の輝度値未満でない場合には、ステップS44においてNOと判定されて、処理はステップS46に進む。
【0068】
ステップS46において、状態移行判別処理部53は、測定範囲位置変更画面への移行が不要と判別する。即ち、状態移行判別処理部53は、[移行方式:手動]であって、[<]操作が検出されていない、或いは[移行方式:自動]であって、合焦しており、真っ暗でないため、月を捕捉していると推測して、測定範囲位置変更画面への移行が不要であると判別する。
【0069】
ステップS47において、状態移行判別処理部53は、測定範囲位置変更画面への移行が必要と判別する。即ち、状態移行判別処理部53は、[移行方式:手動]であって、[<]操作が検出されたり、[移行方式:自動]であって、月を捕捉していないと推測されたりしたため、測定範囲位置変更画面への移行が必要であると判別する。
その後、処理は撮影シーン別撮影処理に戻る。
【0070】
図7は、撮影シーン別撮影処理のうち、測定範囲位置変更処理の流れを説明するフローチャートである。
【0071】
ステップS61において、測定範囲位置変更処理部54は、自動検出を行う設定であるか否かを判定する。
自動検出を行う設定でない場合には、ステップS61においてNOと判定されて、処理はステップS64に進む。ステップS64以降の処理は後述する。
自動検出を行う設定である場合には、ステップS61においてYESと判定されて、処理はステップS62に進む。
【0072】
ステップS62において、測定範囲位置変更処理部54は、対象の被写体を検出する。即ち、測定範囲位置変更処理部54は、公知の画像解析を用いて、対象の被写体を検出する。
【0073】
ステップS63において、測定範囲位置変更処理部54は、被写体が検出できたか否かを判定する。
被写体が検出できた場合には、ステップS63においてYESと判定されて、処理は撮影シーン別撮影処理に戻る。
被写体が検出できない場合には、ステップS63においてNOと判定されて、処理はステップS64に進む。
【0074】
ステップS64において、測定範囲位置変更処理部54は、十字キー操作を検出したか否かを判定する。即ち、測定範囲位置変更処理部54は、入力部17に対する測定範囲の移動をするための十字キーの操作を検出したか否かを判定する。
十字キー操作を検出しない場合には、ステップS64においてNOと判定されて、処理はステップS66に進む。ステップS66以降の処理は後述する。
十字キー操作を検出した場合には、ステップS64においてYESと判定されて、処理はステップS65に進む。
【0075】
ステップS65において、測定範囲位置変更処理部54は、十字キーへの操作結果に基づいて、測定範囲の移動を行う。具体的には、
図4(b)に示す測定範囲位置変更画面において、測定エリアR1を移動させて、月Hの属する選択予定エリアR2に移動させる。
【0076】
ステップS66において、測定範囲位置変更処理部54は、[SET]操作を検出したか否かを判定する。即ち、測定範囲位置変更処理部54は、入力部17に対する[SET]キーの操作を検出する。
[SET]操作を検出しない場合には、ステップS66においてNOと判定されて、処理はステップS64に戻る。
[SET]操作を検出した場合には、ステップS66においてYESと判定されて、処理はステップS67に進む。
【0077】
ステップS67において、測定範囲位置変更処理部54は、[SET]キーの操作に基づいて、測定範囲位置を確定する。
【0078】
ステップS68において、測定範囲位置変更処理部54は、記憶測定範囲位置を更新する。即ち、測定範囲位置変更処理部54は、撮影情報記憶部71に記憶されている測定範囲位置を確定した測定範囲位置に変更して更新する。
その後、処理は撮影シーン別撮影処理に戻る。
【0079】
図8は、撮影シーン別撮影処理のうち、撮影処理の流れを説明するフローチャートである。
【0080】
ステップS81において、撮影処理部51は、現在位置の測定範囲でAF及びAEを行う。具体的には、撮影処理部51は、
図4(c)の位置の測定範囲でAF及びAEを行って、その結果、撮影処理部51は、現在位置の測定範囲でAF値及びAE値を取得する。
【0081】
ステップS82において、撮影処理部51は、撮像部16を制御して測定したAF値及びAE値で撮影処理を実行する。その後、撮影処理部51は、取得した撮影画像を画像記憶部72に記憶させる。
【0082】
ステップS83において、撮影処理部51は、インターバル撮影であるか否かを判定する。即ち、撮影処理部51は、参照した撮影設定テーブルにおける[撮影シーン]から、インターバル撮影であるか否かを判定する。
インターバル撮影でない場合には、ステップS83においてNOと判定されて、処理は撮影シーン別撮影処理に戻る。
インターバル撮影である場合には、ステップS83においてYESと判定されて、処理はステップS84に進む。
【0083】
ステップS84において、撮影処理部51は、測定AF、AE値を初期値として記憶する。撮影処理部51は、撮影情報記憶部71に撮影で用いた測定AF、AE値を、以降のインターバル撮影用に初期値として記憶させる。
【0084】
ステップS85において、撮影処理部51は、設定撮影間隔を経過するか否かを判定する。
設定撮影間隔を経過した場合には、ステップS85においてYESと判定されて、処理はステップS86に進む。
設定撮影間隔を経過しない場合には、ステップS85においてNOと判定されて、処理はステップS85に戻る。
【0085】
ステップS86において、撮影処理部51は、撮影情報記憶部71に記憶されている初期値のAF、AE値で撮影処理を実行する。その後、撮影処理部51は、取得した撮影画像を画像記憶部72に記憶させる。
【0086】
ステップS87において、撮影処理部51は、設定撮影回数を撮影したか否かを判定する。
設定撮影回数を撮影していない場合には、ステップS87においてNOと判定されて、処理はステップS85に戻る。
設定撮影回数を撮影した場合には、ステップS87においてYESと判定されて、処理は撮影シーン別撮影処理に戻る。
したがって、撮像装置1では、適切な設定を簡単に選べるUI(撮影シーンの選択と、フォーカス位置の選択)を組み合わせたことで、難しい設定なしに月の撮影を行うことができる。
【0087】
以上のように構成される撮像装置1は、撮影処理部51と、状態移行判別処理部53と、表示制御部52と、を備える。
撮影処理部51は、自動フォーカス調整又は自動露出調整のための測定方式を特定する。
状態移行判別処理部53は、特定した測定方式が、撮像画像内の限定した測定範囲に対して測定を行うスポット測定である場合に、所定の条件を満たすか否かに応じて、ライブビュー画像を表示している状態から、当該限定した測定範囲を変更可能とする状態へ移行が必要であるか否かを判別する。
表示制御部52は、移行が必要であると判別された場合に、限定した測定範囲を変更可能とする状態へ移行する処理を行う。
これにより、撮像装置1においては、スポット測定でのフォーカス調整又は露出調整が適切な場合に、測定範囲の変更の要否を適切に判別することができる。よって、撮像装置1においては、測定方式を適切に制御して、撮影シーンに適した撮影を行うことができる。
【0088】
また、撮像装置1は、測定範囲を変更可能とする状態における当該測定範囲を変更する測定範囲位置変更処理部54を更に備える。
これにより、撮像装置1においては、測定範囲の変更を行うことができる。
【0089】
また、撮像装置1では、ライブビュー画像を表示している状態において、限定した測定範囲が所定の初期位置に配置される。
測定範囲位置変更処理部54は、初期位置に配置された限定した測定範囲を変更する。
これにより、撮像装置1においては、初期位置から測定範囲の変更を行うことができる。
【0090】
また、撮像装置1において、所定の条件は、測定範囲を変更可能とする状態における当該測定範囲を変更する操作子と共通の操作子の操作が行われたか否かである。
状態移行判別処理部53は、操作子と共通の操作子の操作が行われた場合に、移行が必要であると判別する。
これにより、撮像装置1においては、例えば、ライブビュー画像の表示状態から測定範囲の変更可能状態への移行操作が、測定範囲の変更操作子(十字キー)と共通の操作子による操作で行うことができる。
【0091】
また、測定範囲位置変更処理部54は、ライブビュー画像を表示している状態において、特定した測定方式により自動フォーカス調整又は自動露出調整を行う。
また、撮像装置1において、所定の条件は、調整した自動フォーカス調整の結果又は自動露出調整の結果から、測定範囲が所定の撮影対象を捕捉していないと推測されるか否かである。
状態移行判別処理部53は、測定範囲が所定の撮影対象を捕捉していないと推測される場合に、移行が必要であると判別する。
これにより、撮像装置1においては、測定範囲が所定の撮影対象を捕捉していないと推測される場合に、移行が必要であると判別するために、測定範囲の変更の要否を適切に判別することができる。
【0092】
また、撮像装置1において、所定の撮影対象は、夜間における輝度値の高い物体である。
状態移行判別処理部53は、測定範囲における自動フォーカス調整の結果が不定である、又は自動露出調整の結果が所定の輝度値未満であると判別された場合に、所定の撮影対象を捕捉していないと推測し、移行しないと判別する。
これにより、撮像装置1においては、できる。
【0093】
測定範囲位置変更処理部54は、測定範囲を変更可能とする状態において、所定の撮影対象を検出する。
また、測定範囲位置変更処理部54は、検出された位置に測定範囲を変更する。
これにより、撮像装置1においては、自動で測定範囲を変更することができる。
【0094】
また、撮像装置1は、所定の撮影対象に適切な撮影条件が設定される撮影シーンと測定方式とが予め対応付けて記憶されている撮影情報記憶部71を更に備える。
撮影処理部51は、撮影シーンが特定された場合に、特定された撮影シーンに応じて、記憶されている測定方式を特定する。
これにより、撮像装置1においては、予め撮影シーン毎に測定方式を設定しておくことができる。
【0095】
また、撮影情報記憶部71は撮影実行時における測定範囲の位置を記憶する。
次回の撮影時の測定範囲の初期位置を、撮影情報記憶部71に記憶されている位置とする。
これにより、撮像装置1においては、過去の撮影の傾向を利用することができる。
【0096】
また、撮像装置1は、撮影処理部51と、状態移行判別処理部53と、表示制御部52と、を備える。
撮影処理部51は、所定の撮影対象に適切な撮影条件が設定される撮影シーンを特定する。
状態移行判別処理部53は、フォーカス調整又は露出調整ための測定方式が、撮像画像内の限定した測定範囲に対して測定を行うスポット測定である場合に、ライブビュー画像を表示している状態から、当該限定した測定範囲を変更可能とする状態へ、特定した撮影シーンに応じて、手動で移行するか又は自動で移行するかの移行方式を判別する。
表示制御部52は、判別結果に応じて、限定した測定範囲を変更可能とする状態へ移行する処理を行う。
これにより、撮像装置1においては、スポット測定でのフォーカス調整又は露出調整が適切な撮影シーンである場合に、測定範囲の変更可能状態への移行を手動で行うか自動で行うかを適切に判別できる。
【0097】
また、撮像装置1は、撮影シーン、測定方式と移行方式とが予め対応付けて記憶されている撮影情報記憶部71を更に備える。
状態移行判別処理部53は、撮影処理部51により特定した撮影シーンに応じて、記憶されている移行方式を判別する。
これにより、撮像装置1においては、予め撮影シーン毎に移行方式を設定しておくことができる。
【0098】
なお、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
【0099】
上述の実施形態では、十字キーの[<(左)]キーをライブビュー画面から測定範囲位置変更画面へ移行のための操作キーとし、十字キーの[<(左)][>(右)][∧(上)][∨(下)]キーを測定範囲位置の変更のための操作キーとするように構成したが、これに限られない。十字キーの[<(左)][>(右)][∧(上)][∨(下)]キーの全てで測定範囲位置変更画面へ移行してもよく、少なくとも、ライブビュー画面から測定範囲位置変更画面へ移行のための操作子と、測定範囲位置の変更のための入力手段とが同一種類の操作子(例えば、操作キー)であればよい。
【0100】
また、上述の実施形態では、測定範囲位置の変更のための操作キーは、十字キー等の物理キーで構成したが、タッチパネルを搭載してソフトウェアキーで構成するようにしてもよい。
【0101】
また、上述の実施形態では、測定範囲位置の設定を自動で行うようにも構成したが、測定範囲位置の設定の後の撮影動作までを自動で行うように構成してもよい。
【0102】
また、上述の実施形態では、月が測定エリアに位置しているか否かを自動で判定するように構成したが、ユーザの目視で判断させて手動で測定エリアの再設定を行うように構成してもよい。
【0103】
また、上述の実施形態では、ユーザが撮影シーンを選択するように構成したが、ライブビュー画像を公知の技術を使用して解析する等で撮影シーンを自動で判別するように構成してもよい。
【0104】
また、上述の実施形態では、測定範囲の位置は記憶せず、毎回、例えば、ライブビュー画面中央といった所定の初期位置とするように構成してもよい。
【0105】
また、上述の実施形態では、本発明が適用される撮像装置1は、デジタルカメラを例として説明したが、特にこれに限定されない。
例えば、本発明は、撮影シーン別撮影処理機能を有する電子機器一般に適用することができる。具体的には、例えば、本発明は、ノート型のパーソナルコンピュータ、プリンタ、テレビジョン受像機、ビデオカメラ、携帯型ナビゲーション装置、携帯電話機、スマートフォン、ポータブルゲーム機等に適用可能である。
【0106】
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。
換言すると、
図2の機能的構成は例示に過ぎず、特に限定されない。即ち、上述した一連の処理を全体として実行できる機能が撮像装置1に備えられていれば足り、この機能を実現するためにどのような機能ブロックを用いるのかは特に
図2の例に限定されない。
また、1つの機能ブロックは、ハードウェア単体で構成してもよいし、ソフトウェア単体で構成してもよいし、それらの組み合わせで構成してもよい。
【0107】
一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータ等にネットワークや記録媒体からインストールされる。
コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであってもよい。また、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えば汎用のパーソナルコンピュータであってもよい。
【0108】
このようなプログラムを含む記録媒体は、ユーザにプログラムを提供するために装置本体とは別に配布される
図1のリムーバブルメディア31により構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される記録媒体等で構成される。リムーバブルメディア31は、例えば、磁気ディスク(フロッピディスクを含む)、光ディスク、又は光磁気ディスク等により構成される。光ディスクは、例えば、CD−ROM(Compact Disk−Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disk),Blu−ray(登録商標) Disc(ブルーレイディスク)等により構成される。光磁気ディスクは、MD(Mini−Disk)等により構成される。また、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される記録媒体は、例えば、プログラムが記録されている
図1のROM12や、
図1の記憶部19に含まれるハードディスク等で構成される。
【0109】
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、その順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的或いは個別に実行される処理をも含むものである。
【0110】
以上、本発明のいくつかの実施形態について説明したが、これらの実施形態は、例示に過ぎず、本発明の技術的範囲を限定するものではない。本発明はその他の様々な実施形態を取ることが可能であり、さらに、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、省略や置換等種々の変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、本明細書等に記載された発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0111】
以下に、本願の出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[付記1]
自動フォーカス調整又は自動露出調整のための測定方式を特定する測定方式特定手段と、
前記特定した測定方式が、撮影画像内の限定した測定範囲に対して測定を行うスポット測定である場合に、所定の条件を満たすか否かに応じて、ライブビュー画像を表示している状態から、当該限定した測定範囲を変更可能とする状態へ移行が必要であるか否かを判別する判別手段と、
移行が必要であると判別された場合に、前記限定した測定範囲を変更可能とする状態へ移行する処理を行う状態移行手段と、
を備えることを特徴とする撮像装置。
[付記2]
前記測定範囲を変更可能とする状態における当該測定範囲を変更する変更手段を更に備えることを特徴とする付記1に記載の撮像装置。
[付記3]
前記ライブビュー画像を表示している状態において、前記限定した測定範囲が所定の初期位置に配置され、
前記変更手段は、前記初期位置に配置された前記限定した測定範囲を変更する、
ことを特徴とする付記2に記載の撮像装置。
[付記4]
前記所定の条件は、前記変更手段で使用される操作子と共通の操作子の操作が行なわれたか否かであって、
前記判別手段は、前記操作子と共通の操作子の操作が行なわれた場合に、移行が必要であると判別する、
ことを特徴とする付記2又は3に記載の撮像装置。
[付記5]
ライブビュー画像を表示している状態において、特定した前記測定方式により自動フォーカス調整又は自動露出調整を行う調整手段を更に備え、
前記所定の条件は、調整した前記自動フォーカス調整の結果又は前記自動露出調整の結果から、前記測定範囲が所定の撮影対象を捕捉していないと推測されるか否かであって、
前記判別手段は、前記測定範囲が前記所定の撮影対象を捕捉していないと推測される場合に、移行が必要であると判別する、
ことを特徴とする付記1乃至3のいずれか1つに記載の撮像装置。
[付記6]
前記所定の撮影対象は、夜間における輝度値の高い物体であって、
前記判別手段は、前記測定範囲における前記自動フォーカス調整の結果が不定である、又は前記自動露出調整の結果が所定の輝度値未満であると判別された場合に、前記所定の撮影対象を捕捉していないと推測し、移行が必要であると判別する、
ことを特徴とする付記5に記載の撮像装置。
[付記7]
前記測定範囲を変更可能とする状態において、前記所定の撮影対象を検出する検出手段を更に備え、
前記調整手段は、前記検出手段によって検出された位置に前記測定範囲を変更する、
ことを特徴とする付記5又は6に記載の撮像装置。
[付記8]
所定の撮影対象に適切な撮影条件が設定される撮影シーンと前記測定方式とが予め対応付けて記憶されている測定方式記憶手段を更に備え、
前記測定方式特定手段は、前記撮影シーンが特定された場合に、前記特定された撮影シーンに応じて、記憶されている前記測定方式を特定する、
ことを特徴とする付記1乃至7のいずれか1つに記載の撮像装置。
[付記9]
撮影実行時における測定範囲の位置を記憶する位置記憶手段を更に備え、
次回の撮影時の測定範囲の初期位置を、前記位置記憶手段に記憶されている前記位置とする、
ことを特徴とする付記1乃至8のいずれか1つに記載の撮像装置。
[付記10]
所定の撮影対象に適切な撮影条件が設定される撮影シーンを特定する撮影シーン特定手段と、
フォーカス調整又は露出調整ための測定方式が、撮影画像内の限定した測定範囲に対して測定を行うスポット測定である場合に、ライブビュー画像を表示している状態から、当該限定した測定範囲を変更可能とする状態へ、特定した前記撮影シーンに応じて、手動で移行するか又は自動で移行するかの移行方式を判別する判別手段と、
前記判別手段による判別結果に応じて、前記限定した測定範囲を変更可能とする状態へ移行する処理を行う状態移行手段と、
を備えることを特徴とする撮像装置。
[付記11]
前記撮影シーン、前記測定方式と前記移行方式とが予め対応付けて記憶されている移行方式記憶手段を更に備え、
前記判別手段は、前記撮影シーン特定手段により特定した前記撮影シーンに応じて、記憶されている移行方式を判別する、
を備えることを特徴とする付記10に記載の撮像装置。
[付記12]
撮像装置で実行される撮像方法であって、
自動フォーカス調整又は自動露出調整のための測定方式を特定する測定方式特定ステップと、
特定した測定方式が、撮影画像内の限定した測定範囲に対して測定を行うスポット測定である場合に、所定の条件を満たすか否かに応じて、ライブビュー画像を表示している状態から、当該限定した測定範囲を変更可能とする状態へ移行が必要であるか否かを判別する判別ステップと、
移行が必要であると判別された場合に、前記限定した測定範囲を変更可能とする状態へ移行する処理を行う状態移行ステップと、
を含むことを特徴とする撮像方法。
[付記13]
撮像装置を制御するコンピュータを、
自動フォーカス調整又は自動露出調整のための測定方式を特定する測定方式特定機能と、
特定した測定方式が、撮影画像内の限定した測定範囲に対して測定を行うスポット測定である場合に、所定の条件を満たすか否かに応じて、ライブビュー画像を表示している状態から、当該限定した測定範囲を変更可能とする状態へ移行が必要であるか否かを判別する判別機能と、
移行が必要であると判別された場合に、前記限定した測定範囲を変更可能とする状態へ移行する処理を行う状態移行機能と、
を実行させることを特徴とするプログラム。
[付記14]
撮像装置で実行される撮像方法であって、
所定の撮影対象に適切な撮影条件が設定される撮影シーンを特定する撮影シーン特定ステップと、
フォーカス調整又は露出調整ための測定方式が、撮影画像内の限定した測定範囲に対して測定を行うスポット測定である場合に、ライブビュー画像を表示している状態から、当該限定した測定範囲を変更可能とする状態へ、特定した前記撮影シーンに応じて、手動で移行するか又は自動で移行するかの移行方式を判別する判別ステップと、
前記判別ステップによる判別結果に応じて、前記限定した測定範囲を変更可能とする状態へ移行する処理を行う状態移行ステップと、
を含むことを特徴とする撮像方法。
[付記15]
撮像装置を制御するコンピュータを、
所定の撮影対象に適切な撮影条件が設定される撮影シーンを特定する撮影シーン特定機能と、
フォーカス調整又は露出調整ための測定方式が、撮影画像内の限定した測定範囲に対して測定を行うスポット測定である場合に、ライブビュー画像を表示している状態から、当該限定した測定範囲を変更可能とする状態へ、特定した前記撮影シーンに応じて、手動で移行するか又は自動で移行するかの移行方式を判別する判別機能と、
前記判別機能による判別結果に応じて、前記限定した測定範囲を変更可能とする状態へ移行する処理を行う状態移行機能と、
を実行させることを特徴とするプログラム。