(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記デザイン画像における前記キーポイントの縦方向の位置の、前記デザイン画像の縦方向の一端からの距離は、前記デザイン画像の縦方向の長さに対して第1の比率を有し、前記キーポイントの横方向の位置の、前記デザイン画像の前記横方向の一端からの距離は、前記デザイン画像の横方向の長さに対して第2の比率を有し、
前記描画部は、前記爪に設定する前記ポイント点の前記爪の長さ方向の位置を、前記長さ方向の一端から、前記爪の長さに対して前記第1の比率を有する位置に設定し、前記ポイント点の幅方向の位置を、前記爪の幅方向の一端から、前記爪の幅に対して前記第2の比率を有する位置に設定する請求項1に記載の描画装置。
前記爪の幅を前記爪の長さで割った前記爪の縦横比を求めるとともに、前記デザイン画像の前記横方向の長さを前記縦方向の長さで割った前記デザイン画像の縦横比を求め、前記爪の縦横比と前記デザイン画像の縦横比とを比較する比較部と、
前記比較部による比較の結果に基づき、前記デザイン画像の縦横比を維持しながら前記デザイン画像を縮小又は拡大して前記調整デザイン画像を生成する画像処理部と、を備えることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の描画装置。
前記デザイン画像における前記キーポイントの縦方向の位置の、前記デザイン画像の縦方向の一端からの距離は、前記デザイン画像の縦方向の長さに対して第1の比率を有し、前記キーポイントの横方向の位置の、前記デザイン画像の前記横方向の一端からの距離は、前記デザイン画像の横方向の長さに対して第2の比率を有し、
前記描画ステップは、前記爪に設定する前記ポイント点の前記爪の長さ方向の位置を、前記長さ方向の一端から、前記爪の長さに対して前記第1の比率を有する位置に設定し、前記ポイント点の幅方向の位置を、前記爪の幅方向の一端から、前記爪の幅に対して前記第2の比率を有する位置に設定することを特徴とする請求項6に記載の描画装置の描画制御方法。
前記爪の幅を前記爪の長さで割って前記爪の縦横比を求めるとともに、前記デザイン画像の前記横方向の幅を前記デザイン画像の前記縦方向の長さで割った前記デザイン画像の縦横比を求め、前記爪の縦横比と前記デザイン画像の縦横比とを比較する比較ステップと、
前記比較ステップによる比較の結果に基づき、前記デザイン画像の縦横比を維持しながら前記デザイン画像を縮小又は拡大して、前記調整デザイン画像を生成する画像処理ステップと、を備えることを特徴とする請求項6乃至8の何れか1項に記載の描画装置の描画制御方法。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態(以下、「実施形態」と称する)について詳細に説明する。なお、実施形態の説明の全体を通して同じ要素には同じ番号を付している。また、以下の説明において、「前」、「後」は、各々、ネイルプリンタに正対したときの「手前側」、「奥側」を示し、「左」、「右」は、各々、ネイルプリンタに正対したときの「左側」、「右側」を示す。
また、以下の実施形態では、ネイルプリンタ10は手の指の爪の表面を描画対象面として、これに描画するものとして説明するが、本発明の描画対象面は手の指の爪の表面に限るものではなく、例えば足の指の爪の表面を描画対象面としてもよい。
【0014】
(実施形態の構成)
本実施形態に係るネイルプリンタ(描画装置)10の構成を
図1〜
図3に基づいて説明する。
図1は、本発明に係わるネイルプリンタの正面図であり、
図2は、
図1のA矢視図であって、一部を断面にして内部構造を示した側面図である。
図1及び
図2に示すように、ネイルプリンタ10は、人の指の爪11にデザイン画像を描くペン型のプロッタであって、ケース本体40と、このケース本体40に収容される装置本体41と、を備える。なお、
図1及び
図2において、ケース本体40を二点鎖線で示している。
【0015】
ケース本体40の一側(この例では、右側)には、開閉可能なペン取り換え用蓋部39が設けられる。
【0016】
ケース本体40の上面(天板)には操作部31と表示部32(
図3参照)が設置されている。
操作部31は、ユーザが各種の入力操作を行う部分であり、ネイルプリンタ10の電源をON/OFFするスイッチ、動作を停止させるスイッチ、爪11に描くデザイン画像を選択するボタン、描画開始を指示するスイッチなど、各種のスイッチを含む。スイッチの数、種類、配置は任意である。
【0017】
表示部32には、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)、有機エレクトロルミネッセンスディスプレイなど各種のフラットディスプレイを用いることができる。また、この表示部32には、例えば、描画指12を撮影した画像(以下、「指画像」と称する)、この指画像中に含まれる爪画像(爪11の輪郭線等の画像)、爪11に描くデザイン画像を選択するデザイン選択画面、デザイン確認用のサムネイル画像、各種の指示を表示させる指示画面などを表示することができる。また、表示部32にタッチパネルを一体に設けてもよく、この場合、例えば、指先やスタイラスペン又は先の尖った棒状の筆記具などによって表示部32の表面を触るタッチ操作によっても、ユーザからの指示を取り込むことができる。
【0018】
図1に示すように、装置本体41は、略箱状に形成され、ケース本体40の前下部に設けられる下部機枠42と、ケース本体40の前上部に設けられ下部機枠42に固定される上部機枠43とから構成される。そして、装置本体41には、指固定部45や撮影部46が設けられる。さらに、装置本体41には、ペン(描画用具)20を備える描画部70と、この描画部70を左右方向及び前後方向に移動させる移動装置80と、ペン先26を保護するためのキャップ部47と、ペン20を慣らすためのペン慣らし書き部48と、各部の動作を制御する制御装置51(
図3参照)と、が設けられる。なお、ネイルプリンタ10(描画部70)に搭載されるペン20の数は、任意であるが、ここでは、4本のペン20を搭載したものを例示している。
【0019】
上部機枠43は、表示部32の下面に沿うように設けられる基板43aと、左右一対の上部側板43bとにより構成される。上部機枠43には、ペン取り換え用蓋部39に対応する位置にペン取り換え口43cを設ける。ペン20の装填・取り出しに際しては、描画部70を右側に移動させた状態でペン取り換え用蓋部39を開け、ペン取り換え口43cを介してペン20をペンホルダ(描画用具ホルダ)72に装填したり取り出したりすることができる。実際の使用では、表示部32に表示される手順にしたがって、操作部31やタッチパネルを操作し、デザインなどを選択すると、どのペンホルダ72に何色のペン20を入れるか(例えば、「No.1のペンホルダ72」に、「No.2のペン20」を入れるなど)が指示され、その指示通りにペン20を入れると所望のデザインが描画されるように設定することができる。
【0020】
図2に示すように、下部機枠42は、背面板42a、底板42b、左右一対の下部側板42c及び隔壁42dにより構成される。下部側板42cの下端部は、底板42bの左右方向の端部に連結される。背面板42aは、底板42bと下部側板42cによって囲われる領域の後側を塞ぐように底板42b及び下部側板42cに連結される。背面板42aの下部は、前方に向けて階段状に凹む凹部42eが形成される。隔壁42dは、下部機枠42の内側空間(背面板42a、底板42b及び下部側板42cで囲われる空間)を上下に区切るように下部機枠42の内側に設けられる。隔壁42dは、略水平方向に沿って設けられる。隔壁42dの左右両端部は、下部側板42cに連結され、隔壁42dの後端部は、背面板42aに連結される。
【0021】
下部機枠42には、指固定部45が一体に設けられる。指固定部45は、隔壁42dによって区分けされる指受け入れ部45aと指退避部45bを有する。指受け入れ部45aは、隔壁42dの上側でかつ下部機枠42の左右方向の略中央位置に配置される。指受け入れ部45aは、デザイン画像を描く爪11に対応する描画指12を受け入れる。一方、指退避部45bは、隔壁42dの下側に形成され、非描画指13を退避させる。
【0022】
指受け入れ部45aは、下部機枠42の前方側及び上方側に開口している。指受け入れ部45aの下側には、隔壁42dの一部を構成する描画指載置部45a1が形成される。また、隔壁42dの上面でかつ下部機枠42の前面側の両側部には、下部機枠42の前面側を塞ぐ前壁42fが立設される。また、隔壁42dの上面には、この前壁42fから指受け入れ部45aに向けて徐々に幅が狭くなる左右一対のガイド壁42gが設けられる。左右一対のガイド壁42gは、描画指12を指受け入れ部45aに案内する機能を有する。
【0023】
指固定部45では、ユーザは、指受け入れ部45aに挿入した描画指12と指退避部45bに挿入した非描画指13とで隔壁42dを挟むことができる。これにより、指受け入れ部45a内に挿入された描画指12を安定して固定することができる。
【0024】
さらに、隔壁42dの前部に下方に張り出した突出部42d1を形成することができる。この例では、突出部42d1の上面は、水平方向に沿う面であり、突出部42d1の下面は、前方に行くにしたがってその厚さが徐々に薄くなるテーパ状の面に形成される。そして、突出部42d1の下面の後側には、上方に凹む凹部42d2が形成される。このような突出部42d1及び凹部42d2を隔壁42dに設けることにより、非描画指13が指退避部45bに挿入されたとき、描画済みの指の爪11と凹部42d2の天井面との間に空間が確保される。その結果、描画済みの指の爪11が隔壁42dに接触して装置側にインクが付着したり、爪11に描かれた絵柄が擦れて損なわれたりすることを防止できる。
【0025】
図1に戻る。
図1に示すように、撮影部46は、基板43aの下面の中央部に設けられており、カメラ46a及び照明灯46bを備える。この例では、複数(例えば、2個)のカメラ46aと複数(例えば、4個)の照明灯46bを搭載した構成を示す。カメラ46aは、指受け入れ部45a内に挿入された描画指12及びその爪11を撮影するものであり、例えば、200万画素程度又はそれ以上の画素数を有するものを好適に用いることができる。複数の照明灯46bは、カメラ46aを囲うように配置され、カメラ46aによる撮影の際に描画指12の爪11を照明する。照明灯46bには、白色LEDなどを好適に用いることができる。
【0026】
カメラ46aによって取得された爪11を含む描画指12の画像に基づいて、後述する爪情報検出部59(
図3参照)が爪11の形状、爪11の位置(爪11の水平及び長さ方向の位置を含む)、爪11の曲率等の情報を検出する。また、撮影部46は、後述する撮影制御部58(
図3参照)に接続されており、この撮影制御部58によって制御される。撮影部46によって撮影された画像の画像データは、後述する記憶部53の爪画像記憶領域55(
図3参照)に記憶される。
【0027】
なお、撮影部46において、複数のカメラ46aのうち、少なくとも1個を真上から爪11を撮影するように指受け入れ部45aの直上に配置し、少なくとも1個を斜め上方から爪11を撮影するように指受け入れ部45aの直上からずらして配置することができる。これにより、カメラ46aによって爪11を平面的に撮影するとともに爪11を斜め上方から撮影することで、爪11の曲率をより正確に計算し、湾曲した爪11の面に合わせて好適にデザイン画像を爪11に描くことができる。
【0028】
図2に示すように、移動装置80は、描画部70を支持するキャリッジ81をX方向(左右方向)に移動させるXステージ82と、キャリッジ81をY方向(前後方向)に移動させるYステージ83とを備える。Xステージ82及びYステージ83のそれぞれは、ステッピングモータからなる駆動部85、ボールネジ及びガイドにより構成される。駆動部85は、ステッピングモータの他、サーボモータなど各種の駆動手段から選択可能であり、描画部70を随意に移動可能な手段であれば種類は任意である。また、Xステージ82及びYステージ83は、ステッピングモータ、ボールネジ及びガイドの組合せの他、一般に使用されているシャフトやガイドとワイヤで構成された機構などでもよい。
【0029】
キャリッジ81は、Xステージ82から上方に向けて延びる下部キャリッジ81aと、この下部キャリッジ81aの上端から前方に向けて延びる上部キャリッジ81bとにより構成される。上部キャリッジ81bの前端部には、描画部70が取り付けられる。
【0030】
ネイルプリンタ10においては、キャリッジ81を移動装置80によってX方向及びY方向に任意に移動させることにより、描画部70のペン20をX方向及びY方向における任意の位置に移動させることができ、所望のデザインが爪11に描画可能である。
【0031】
図1に戻る。
図1に示すように、キャップ部47は、指受け入れ部45aの左右一側(この例では、左側)に配置される。キャップ部47は、キャップ本体47aと、キャップ本体47aに設けられ上方に開放した挿入穴47bとを有する。この挿入穴47bには、ペン20のペン先26が上方から挿入可能である。ネイルプリンタ10では、非使用時において、描画部70をキャップ部47の上方に移動させ、ペン20のペン先26を挿入穴47bに挿入しておくことができる。これにより、非描画時におけるペン先26の乾燥を防ぐことができる。なお、挿入穴47bの数は、描画部70に搭載するペン20の本数に応じて任意に設定可能である。この例では、ペン20の本数(4本)に合わせて4つの挿入穴47bを左右に並べて設ける。
【0032】
ペン慣らし書き部48は、平板状の部分であり、キャップ部47の後側に配置される。また、上部側板43b(この例では、左側の上部側板43b)には、差し込み口43b1が設けられる。ペン慣らし書き部48には、差し込み口43b1から差し込まれた被描画媒体15が載置される。被描画媒体15は、ペン先26を慣らすことができるものであれば任意であり、例えば、紙などを用いることができる。このネイルプリンタ10では、ペン先26が乾いていたりインクの乗りが悪く書き始めがかすれたりするのを防止するため、爪11にデザイン画像を描く直前に、被描画媒体15にペン20のペン先26を、接触を下降させて、「○」や「∞」などの所定の図形を描画して、慣らし書きを行う。これにより、良好な状態のペン先26を用いて爪11にデザイン画像を描くことができる。所定の図形は格別に限定されるものではく、インクが無駄に消費しないように、「○」や「∞」などの単純な図形であることが好適である。また、「○」や「∞」などの慣らし書きは、ペン慣らし書き部48の範囲内で、慣らし書きを行う毎に、同じところに書かないように少しずつ位置をずらしながら書くようにすることが望ましい。また、被描画媒体15の略全面を慣らし書きで使用した場合は、表示部32に「紙を交換して下さい」などの文字を表示することができ、これにより、新しい紙に慣らし書ができる。
【0033】
図3は、本発明に係わるネイルプリンタの制御の構成を示すブロック図である。
図3に示すように、制御装置51は、CPU(Central Processing Unit)により構成される制御部52と、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)などで構成される記憶部53とを備える。
【0034】
記憶部53には、ネイルプリンタ10を動作させるための各種プログラムや各種データが格納されている。具体的には、記憶部53のROMには、撮影された画像の爪11の輪郭から爪11の幅及び長さを求める爪情報検出プログラム、デザイン画像の縦横比を維持しながら、デザイン画像を、爪11を覆う大きさに拡大又は縮小して、デザイン画像に設定されているキーポイント(詳細は後述する)と同じ幅方向及び長さ方向の比率となる爪11上のポイント点(詳細は後述する)に、デザイン画像のキーポイントが一致するようにデザイン画像をフィッティングして、爪11にデザイン画像を描く描画プログラムなどの各種プログラムが格納されており、これらのプログラムが制御装置51によって実行されることで、ネイルプリンタ10の各部が統括制御される。
【0035】
また、記憶部53には、撮影部46によって取得されたユーザの描画指12の爪11の爪画像を記憶する爪画像記憶領域55、爪情報検出部59によって検出された爪情報が記憶される爪情報記憶領域56、及び爪11に描かれるデザイン画像データを記憶するデザイン記憶領域57が設けられている。なお、デザイン画像データには、例えば、
図5に示すように、データ構造の一例を示す位置合わせのためのキーポイント情報が設定されている。詳細は
図5を用いて後述する。
【0036】
制御部52は、撮影制御部58、爪情報検出部59、表示制御部60、描画制御部61、演算部62、比較部63、画像処理部64を備える。これら撮影制御部58、爪情報検出部59、表示制御部60、描画制御部61、演算部62、比較部63、画像処理部64の機能は、制御部52のCPUと記憶部53のROMに記憶されたプログラムとの共働によって実現される。
【0037】
撮影制御部58は、撮影部46のカメラ46a及び照明灯46bを制御してカメラ46aにより、指受け入れ部45aに挿入された描画指12の画像を撮影し、爪11を含む描画指12の画像を取得する。
【0038】
爪情報検出部59は、指受け入れ部45aに挿入されカメラ46aで撮影された描画指12の爪11の画像に基づいて、描画指12の爪11についての爪情報を検出する。ここで、爪情報は、爪11の輪郭(爪形状と水平位置)や爪11の曲率(爪曲率)である。
【0039】
表示制御部60は、表示部32を制御して表示部32に各種の表示画面を表示させる。表示制御部60は、例えば、デザイン画像の選択画面やデザイン確認用のサムネイル画像、描画指12を撮影した指画像や指画像に含まれる爪画像、各種の指示画面などを表示部32に表示させる。
【0040】
描画制御部61は、画像処理部64によって生成された描画データを移動装置80及び描画部70に出力し、爪11に対してこの描画データに応じた描画を施すように、移動装置80の駆動部85と、描画部70の動作を制御し、ペン20による描画を行う。
【0041】
演算部62は、撮影部46で撮影された画像の爪11の輪郭から爪11の幅及び長さを求める。後ほど説明するが、ネイルのデザイン画像にはキーポイントが設定されており、この求めた爪11の幅及び長さに基づき、デザイン画像のキーポイントと同じ幅方向及び長さ方向の比率となる爪11上のポイント点に、デザイン画像のキーポイントが一致するように、デザイン画像の幅方向及び長さ方向の状態を爪の幅方向及び長さ方向の状態に合わせるようにして、描画部70が、爪11上にデザイン画像を描くことで、適切なネイルが爪11に描かれる。
【0042】
なお、演算部62は、爪11の長さを求めるにあたり、爪11を撮影する際に取得される指の状態から、指が延びている指の延在方向Yを爪11の長さ方向に定め、その定めた長さ方向に直交する方向Xを爪の幅方向と定めている。
【0043】
比較部63は、爪11の幅を爪11の長さで割って爪11の縦横比を求めるとともに、デザイン画像の横方向の幅をデザイン画像の縦方向の長さで割ったデザイン画像の縦横比を求め、爪11の縦横比とデザイン画像の縦横比とを比較して画像処理部64による拡大縮小処理を制御する。
【0044】
画像処理部64は、比較部63による比較の結果に基づき、デザイン画像の縦横比を変化させないようにデザイン画像を縮小拡大する。具体的には、画像処理部64は、比較部63がデザイン画像の縦横比の方が爪11の縦横比より大きいと判定した場合、爪11の長さにデザイン画像の縦方向の長さを合わせるように縮小拡大処理を行う。一方、比較部63がデザイン画像の縦横比の方が爪11の縦横比より小さいと判定した場合、爪11の幅にデザイン画像の横方向の幅を合わせるように縮小拡大処理を行う。
【0045】
図4に、ネイルのデザイン画像の一例が示され、
図5に、対応するデザイン画像データのデータフォーマットの一例が示されている。このデザイン画像データは、記憶部53のデザイン記憶領域57に記憶される。
図4に示す例では、デザイン画像の中心近傍にキーポイントが設定されている。これは、フレンチデザインにおいては、斜めに描かれている曲線と、その上下の割合がデザイン上大切であるという理由からである。一例として、横方向の長さを幅(W)、縦方向の長さを長さ(H)とし、横方向のx軸と縦方向のy軸の原点Pから、x軸方向に、幅(W)に対し50%の位置(X:W×50%)、かつ、y軸方向に、長さ(H)に対し30%の位置(Y:H×30%)がキーポイントとして設定されている。
【0046】
上記したキーポイントの位置は一例であって、この位置に制限されるものではない。例えば、
図9に示すように、キーポイントが中心から大きくずれていてもよい。
図9では、キーポイントが右上隅にある小さな花模様がデザイン画像になっている。すなわち、デザイン画像において、形状のポイントになって、爪領域の中での位置のバランスを変えたくない任意のポイントをキーポイントに設定することができる。
【0047】
図5に示すデザイン画像データは、
図4に示すデザイン画像に対応する描画データのヘッダに、デザイン画像の「モードNO」と、「キーポイント_X」、「キーポイント_Y」、更には、デザイン画像の横方向の長さを示す「デザイン幅(W)」と縦方向の長さを示す「デザイン長(H)」のパラメータを有する。ここで、「モードNO」は、デザイン画像のフィッティング方法を識別するための番号であって、ここではモード1としている。モード0は従来のフィッティング方法とする。なお、フィッティング方法が1つしかない場合は、この「モードNO」のパラメータは無くてよい。また、「デザイン幅(W)」と「デザイン長(H)」の数値は、1ステップを2μmとした駆動部85のステッピングモータのステップ数を示している。「キーポイント_X」と「キーポイント_Y」は、
図5に示すように、爪11にデザイン画像を配置するときの基準になるキーポイントのxy座標を示し、キーポイント_X[%]はキーポイントのx座標であり、デザイン画像の左上角のxy座標の原点Pからx軸方向に、幅(W)に対してX%の位置を示し、キーポイント_Y[%]はキーポイントのy座標であり、xy座標の原点Pからy軸方向に、長さ(H)に対してY%の位置を示し、爪11上の同じ比率の位置(以下、爪11のポイント点と呼ぶ)に位置させたい点がキーポイントとして指定されている。
なお、上記のように、爪11のポイント点は、爪11上でデザイン画像のキーポイント(X%、Y%)と同じ比率の位置であるので、ポイント点のx軸方向の位置を示すポイント点Xは、爪11の幅NW×X%であり、ポイント点のy軸方向の位置を示すポイント点Yは、爪11の長さNH×Y%となる位置である。
なお、以後、ポイント点Xとポイント点Yとをまとめて呼ぶ場合は、単にポイント点と記載する。
【0048】
(実施形態の動作)
以下、本実施形態に係るネイルプリンタ10のフィッティング処理動作について詳細に説明する。
【0049】
図6は、本発明の実施形態に係るネイルプリンタのフィッティング処理の動作を示すフローチャートである。
図6において、ユーザは、まず、表示部32に表示されている複数のデザイン画像の中から所望のデザイン画像を選択する(ステップS101)。この操作を経て、制御部52(演算部62)は、記憶部53(デザイン記憶領域57)を参照し、選択されたデザイン画像に対応するデザイン画像データに基づいて、該当デザイン画像の幅(W)と長さ(H)のパラメータを取得する(ステップS102)。続いて、演算部62は、選択されたデザイン画像に対応するデザイン画像データに基づいて、キーポイント_Xとキーポイント_Yとを取得する(ステップS103)。
【0050】
次いで、ユーザは、ネイルを施す指をネイルプリンタ10の所定の位置(指受け入れ部45a)に置き、操作部31に割り付けられるネイル開始スイッチ等を押下する等によりネイルのフィッティング処理開始をネイルプリンタ10に知らせる。このことにより、撮影部46が起動し、照明灯46bが点灯してカメラ46aによる指画像の撮影が開始される。これによって、演算部62は、得られる指画像から爪の形状を切出す(ステップS104)。そして、切出した爪画像から爪の幅(NW)と爪の長さ(NH)情報とを取得する(ステップS105)。ここで、指画像における指の延在方向を爪の長さ方向とし、この長さ方向に直交する方向を爪の幅方向とする。
例えば、指受け入れ部45aが指1本程度のサイズに規制されている場合には、挿入された描画指12の爪11の方向が大きく変化することはないが、
図10に示すように、複数の指を同時に入れることができる場合には、各指の方向は異なっている。この場合に、指の延在方向を爪の長さ方向に指定することで、各指の方向が異なっていて、それに応じて各爪の向きに違いがあったとしても、正確に爪の幅(NW)と長さ(NH)を定めることができる(なお、
図10中の領域Aは撮影部46による撮影領域を示している)。
なお、指受け入れ部45aが指1本程度のサイズのときでも、指の延在方向を爪11の長さ方向に指定することで、より正確に爪11の幅(NW)と長さ(NH)を定めることができるので、この場合でも、指の延在方向を爪11の長さ方向とし、それに直交する方向を爪11の幅方向とすることが好ましい。
【0051】
続いて、演算部62は、モード判定を行い(ステップS106)、選択されたモードが“1”でない場合(ステップS106“NO”)、他のフィッティング方法にしたがいフィッティング処理を実行する(ステップS115)。例えば、従来の方法でフィッティングを行う。選択されたモードが“1”の場合(ステップS106“YES”)、比較部63は、デザイン画像の縦横比(W/H)と爪11の縦横比(NW/NH)を比較し(ステップS107)、ここで、W/H>NW/NHの場合、すなわち、デザイン画像が爪11より幅広形状である場合(ステップS107“YES”)、画像処理部64は、デザイン画像の長さを、爪の長さと同じH=NHになるまで、縦横比を変えることなく拡大縮小処理を行う(ステップS108)。
なお、W/H>NW/NHの場合、デザイン画像の方が切出した爪11よりも幅広形状であるため、縦横比を変えずにデザイン画像の長さを爪11の長さに合わせると、必ず、デザイン画像の幅Wは爪11の幅NWよりも広くなるので、デザイン画像は爪11の全体がカバーできるサイズになる。
【0052】
続いて、描画部70に制御が移り、描画部70は、爪11の左端とデザイン画像の左端とを位置合わせして爪11に長さがぴったり合うようにフィッティング操作を行う(ステップS109)。そして、爪11のポイント点X/100の位置(つまり、爪11の幅NW×キーポイントX/100の位置)に、デザイン画像のキーポイントX/100の位置(つまり、デザインの幅W×キーポイントX/100の位置)が合うように左方向に向けてデザイン画像をシフトする処理を実行する(ステップS110)。
【0053】
図7は、デザイン画像の方が幅広の場合(W/H>NW/NH)である場合の、ステップS108からS110までの処理動作を模式化して示したものである。まず、デザイン画像の長さH(縦の長さ)が爪11の長さNHと同じになるように、デザイン画像の縦横比を変えずに、
図7(b)の二点斜線で示すサイズまでデザイン画像を縮小する(なお、爪11の長さNHの方が、長さが長い場合は、デザイン画像は拡大されることになる)。
そして、爪11の左端とデザイン画像の左端とが一致するとともに長さ方向の位置も一致するようにデザイン画像をフィッティングする(
図7(c)参照)。上記の縮小拡大処理では、デザイン画像の長さHと爪11の長さNHが同じになるようにしているので、
図7(c)に示すように、このフィッティングによってデザイン画像のキーポイントYと爪11のポイント点Yとは、長さ方向(図上下方向)の位置が合うことになる。
次に、デザイン画像のキーポイントX(幅方向50%の位置)と爪11のポイント点X(幅方向50%の位置)が一致するように、デザイン画像を左側にシフトさせる(
図7(d))。
なお、上記では、デザイン画像のxy座標の原点Pがデザイン画像の左上角にあるため、最初にデザイン画像をフィッティングする作業を、左端を基準に行って、デザイン画像を左側にシフトすることになっているが、デザイン画像のxy座標の原点Pがデザイン画像の右上角に設けられている場合には、デザイン画像のシフトは左側に行われることになる。
【0054】
一方、
図6のステップS107で、比較部63が、デザイン画像と爪11の縦横比とを比較した結果、W/H>NW/NHでなかった場合、すなわち、デザイン画像が爪11より縦長形状である場合(ステップS107“NO”)、画像処理部64は、デザイン画像の幅を、爪11の幅と同じW=NWになるまで、縦横比を変えることなく拡大縮小処理を行う(ステップS112)。
この場合は、W/H>NW/NHの場合と逆の場合であるため、デザイン画像の方が切出した爪11よりも縦長形状である。したがって、今度は、爪11の幅NWと同じ幅Wのデザイン画像となるように縮小拡大処理を行ってやれば、デザイン画像は、必ず、爪11の全体がカバーできるサイズになる。
【0055】
続いて、描画部70は、爪11の上端とデザイン画像の上端を位置合わせてして爪11に幅がぴったり合うようにデザイン画像のフィッティング操作を行う(ステップS113)。続いて、描画部70は、爪11のポイント点Y/100の位置(つまり、爪11の長さNH×キーポイントX/100の位置)に、デザイン画像のキーポイントY/100の位置(デザインの長さH×キーポイントX/100の位置)が合うように、上方向に向けてデザイン画像をシフトする処理を実行する(ステップS114)。
【0056】
図8は、デザイン画像の方が縦長の場合(W/H<NW/NH)であるステップS112からS114までの処理動作を模式化して示したものである。まず、デザイン画像の幅Wが爪11の幅NWと同じになるように、デザイン画像の縦横比を変えずに、
図8(b)の二点斜線で示すサイズまでデザイン画像を縮小する(なお、爪11の幅NWの方が、幅広の場合は、デザイン画像は拡大されることになる)。
そして、爪11の上端とデザイン画像の上端とが一致するとともに幅方向の位置も一致するようにデザイン画像をフィッティングする(
図8(c)参照)。
上記の縮小拡大処理では、デザイン画像の幅Wと爪11の幅NWが同じになるようにしているので、
図8(c)に示すように、このフィッティングによってデザイン画像のキーポイントXと爪11のポイント点Xとは、幅方向(図左右方向)の位置が合うことになる。
次に、デザイン画像のキーポイントY(長さ方向30%の位置)と爪11のポイント点Y(長さ方向30%の位置)が一致するように、デザイン画像を上側にシフトさせる(
図8(d))。
なお、上記では、デザイン画像のxy座標の原点Pがデザイン画像の左上角にあるため、最初にデザイン画像をフィッティングする作業を、上端を基準に行ってデザイン画像を上側にシフトすることになっているが、デザイン画像のxy座標の原点Pがデザイン画像の右上角に設けられている場合には、デザイン画像のシフトは下側に行われることになる。
【0057】
上記のように、デザイン画像のキーポイントである幅方向50%、長さ方向30%の位置は、爪11の、それぞれ50%と30%位置(ポイント点)にフィットできており(
図7(d)及び
図8(d)参照)、したがって、希望のフレンチデザインを自動的に適切にフィッティングすることができる。
【0058】
そして、描画部70は、
図7(d)及び
図8(d)に示した状態、つまり、デザイン画像のキーポイントと同じ幅方向及び長さ方向の比率となる爪11上のポイント点に、デザイン画像のキーポイントが一致するように、デザイン画像の幅方向及び長さ方向の状態を前記爪の幅方向及び長さ方向の状態に合わせた状態で、爪11にデザイン画像の画像を描画(S111)して一連の処理が終了する。
【0059】
なお、
図6のフローチャートには記載していないが、描画(ステップS111)を実施する前に、爪11にデザイン画像を描画した場合、どのようなネイルになるかを表示部32に表示し、希望に沿ったネイルになっている場合に描画をスタートするようにしてもよく、そして、表示部32に表示したネイル状態が希望に沿っていないときには、マニュアルモードで修正したり、ステップS101のネイルデザイン選択処理からやり直したりできるようにしておくとよい。
【0060】
(実施形態の効果)
以上説明のように本実施形態に係るネイルプリンタ10によれば、デザイン画像に、幅と長さ情報の他に、キーポイントになる位置情報(キーポイント_X,_Y)を含ませ、撮影により切出した爪11の画像のポイント点(キーポイントと同じ比率の点)位置と、デザイン画像のキーポイント位置とを位置合わせする構成にすることで、多様な爪形状に対してデザイン画像を自動的に適切にフィットさせることができる。特に、「フレンチデザイン」のように、爪11全体に対するカバーバランスが意匠的に重要な場合や、デザインが所定の位置にあることが意匠的に重要である時に特に有効である。
また、縦横比を変えると著しくデザインがかわってしまうような場合(例えば、円形や星など)でも、縦横比を変化させないようにしつつ、適切なデザイン画像のフィッティングが可能であるので、このような場合にも顕著な効果を発揮する。
【0061】
なお、上記では、ネイルプリンタ10として描画部が、ペン(プロッタ)だけ場合で説明してきたが、ネイルプリンタ10の種類は特に限定されるものではない。
例えば、描画部が、インクジェットカートリッジを用いたインクジェット型のものだけあってもよく、ペン(プロッタ)とインクジェットの両方を備えているものでもよい。
【0062】
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
<請求項1>
一箇所にキーポイントが設定されているデザイン画像のサイズを調整した調整デザイン画像を指の爪に描画する描画部と、
前記爪を含む前記指を撮影する撮影部と、
前記撮影部で撮影された画像から、前記爪の長さ及び幅を求める演算部と、
を備え、
前記描画部は、
前記爪の上の、前記デザイン画像における前記キーポイントに位置に対応した位置にポイント点を設定し、
前記デザイン画像の縦方向の長さと横方向の長さの比率、及び、前記デザイン画像における前記キーポイントの位置の前記縦方向と前記横方向の比率を変えずに、前記デザイン画像の縦方向の長さを前記爪の長さに近づける、又は、前記デザイン画像の横方向の長さを前記爪の幅に近づける、ように前記デザイン画像のサイズを調整して前記調整デザイン画像を生成し、
前記調整デザイン画像の前記キーポイントを、前記爪に設定された前記ポイント点に合わせるようにフィッティングして、前記爪に描画することを特徴とする描画装置。
<請求項2>
前記デザイン画像における前記キーポイントの縦方向の位置の、前記デザイン画像の縦方向の一端からの距離は、前記デザイン画像の縦方向の長さに対して第1の比率を有し、前記キーポイントの横方向の位置の、前記デザイン画像の前記横方向の一端からの距離は、前記デザイン画像の横方向の長さに対して第2の比率を有し、
前記描画部は、前記爪に設定する前記ポイント点の前記爪の長さ方向の位置を、前記長さ方向の一端から、前記爪の長さに対して前記第1の比率を有する位置に設定し、前記ポイント点の幅方向の位置を、前記爪の幅方向の一端から、前記爪の幅に対して前記第2の比率を有する位置に設定する請求項1に記載の描画装置。
<請求項3>
前記演算部は、前記爪を有する指が延びている延在方向を前記爪の長さ方向と定め、
前記描画部は、前記デザイン画像の前記縦方向を前記爪の長さ方向に合わせることを特徴とする請求項1又は2に記載の描画装置。
<請求項4>
前記爪の幅を前記爪の長さで割った前記爪の縦横比を求めるとともに、前記デザイン画像の前記横方向の長さを前記縦方向の長さで割った前記デザイン画像の縦横比を求め、前記爪の縦横比と前記デザイン画像の縦横比とを比較する比較部と、
前記比較部による比較の結果に基づき、前記デザイン画像の縦横比を維持しながら前記デザイン画像を縮小又は拡大して前記調整デザイン画像を生成する画像処理部と、を備えることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の描画装置。
<請求項5>
前記画像処理部は、
前記比較部が前記デザイン画像の縦横比の方が前記爪の縦横比より大きいと判定した場合、前記爪の長さに前記調整デザイン画像の前記縦方向の長さを近づけるように縮小又は拡大処理を行い、
前記比較部が前記デザイン画像の縦横比の方が前記爪の縦横比より小さいと判定した場合、前記爪の幅に前記調整デザイン画像の前記横方向の長さを合わせるように縮小又は拡大処理を行うことを特徴とする請求項4に記載の描画装置。
<請求項6>
爪を含む指を撮影する撮影ステップと、
前記撮影ステップで撮影された画像から、前記爪の長さ及び幅を求める演算ステップと、
一箇所にキーポイントが設定されているデザイン画像のサイズを調整した調整デザイン画像を前記爪に描画する描画ステップと、
を備え、
前記描画ステップは、
前記爪の上の、前記デザイン画像における前記キーポイントに位置に対応した位置にポイント点を設定し、
前記デザイン画像の縦方向の長さと横方向の長さの比率、及び、前記デザイン画像における前記キーポイントの位置の前記縦方向と前記横方向の比率を変えずに、前記デザイン画像の縦方向の長さを前記爪の長さに近づける、又は、前記デザイン画像の横方向の長さを前記爪の幅に近づける、ように前記デザイン画像のサイズを調整して調整デザインを生成し、
前記調整デザイン画像の前記キーポイントを、前記爪に設定された前記ポイント点に合わせるようにフィッティングして、前記爪に描画することを特徴とする描画装置の描画制御方法。
<請求項7>
前記デザイン画像における前記キーポイントの縦方向の位置の、前記デザイン画像の縦方向の一端からの距離は、前記デザイン画像の縦方向の長さに対して第1の比率を有し、前記キーポイントの横方向の位置の、前記デザイン画像の前記横方向の一端からの距離は、前記デザイン画像の横方向の長さに対して第2の比率を有し、
前記描画ステップは、前記爪に設定する前記ポイント点の前記爪の長さ方向の位置を、前記長さ方向の一端から、前記爪の長さに対して前記第1の比率を有する位置に設定し、前記ポイント点の幅方向の位置を、前記爪の幅方向の一端から、前記爪の幅に対して前記第2の比率を有する位置に設定することを特徴とする請求項6に記載の描画装置の描画制御方法。
<請求項8>
前記演算ステップは、前記爪を有する指が延びている延在方向を前記爪の長さ方向と定め、
前記描画ステップは、前記デザイン画像の前記縦方向を前記爪の長さ方向に合わせることを特徴とする請求項6又は7に記載の描画装置の描画制御方法。
<請求項9>
前記爪の幅を前記爪の長さで割って前記爪の縦横比を求めるとともに、前記デザイン画像の前記横方向の幅を前記デザイン画像の前記縦方向の長さで割った前記デザイン画像の縦横比を求め、前記爪の縦横比と前記デザイン画像の縦横比とを比較する比較ステップと、
前記比較ステップによる比較の結果に基づき、前記デザイン画像の縦横比を維持しながら前記デザイン画像を縮小又は拡大して、前記調整デザイン画像を生成する画像処理ステップと、を備えることを特徴とする請求項6乃至8の何れか1項に記載の描画装置の描画制御方法。
<請求項10>
前記画像処理ステップは、
前記比較ステップが前記デザイン画像の縦横比の方が前記爪の縦横比より大きいと判定した場合、前記爪の長さに前記調整デザイン画像の前記縦方向の長さを近づけるように縮小又は拡大処理を行い、
前記比較ステップが前記デザイン画像の縦横比の方が前記爪の縦横比より小さいと判定した場合、前記爪の幅に前記デザイン画像の前記横方向の長さを合わせるように縮小又は拡大処理を行うことを特徴とする請求項9に記載の描画装置の描画制御方法。