特許第6384563号(P6384563)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6384563フッ素化炭化水素の混合物を含有する組成物及びその応用
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6384563
(24)【登録日】2018年8月17日
(45)【発行日】2018年9月5日
(54)【発明の名称】フッ素化炭化水素の混合物を含有する組成物及びその応用
(51)【国際特許分類】
   C09K 5/04 20060101AFI20180827BHJP
   C10M 107/34 20060101ALI20180827BHJP
   C10M 105/38 20060101ALI20180827BHJP
   C10M 107/24 20060101ALI20180827BHJP
   F25B 1/00 20060101ALI20180827BHJP
   C10N 40/30 20060101ALN20180827BHJP
【FI】
   C09K5/04 F
   C09K5/04 E
   C09K5/04 C
   C10M107/34
   C10M105/38
   C10M107/24
   F25B1/00 396Z
   C10N40:30
【請求項の数】17
【全頁数】78
(21)【出願番号】特願2017-72656(P2017-72656)
(22)【出願日】2017年3月31日
(65)【公開番号】特開2017-186559(P2017-186559A)
(43)【公開日】2017年10月12日
【審査請求日】2017年3月31日
(31)【優先権主張番号】特願2016-72629(P2016-72629)
(32)【優先日】2016年3月31日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000002853
【氏名又は名称】ダイキン工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000796
【氏名又は名称】特許業務法人三枝国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】板野 充司
(72)【発明者】
【氏名】山田 康夫
(72)【発明者】
【氏名】土屋 立美
(72)【発明者】
【氏名】黒木 眸
【審査官】 井上 恵理
(56)【参考文献】
【文献】 特表2013−529703(JP,A)
【文献】 特表2015−511262(JP,A)
【文献】 特表2015−522672(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C09K 5/00−5/20
CAplus/REGISTRY(STN)
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
フッ素化炭化水素の混合物を含有する組成物であって、
前記混合物に含まれるフッ素化炭化水素の組成比が、R32、R125、1234yf及びR134aの濃度の総和を100重量%、R32の濃度をx重量%とするとき、R125、1234yf及びR134aの濃度の総和が(100-x)重量%で示される3成分組成図において
1)-3 18.8重量%>x≧16.8重量%であり、
(2)-3 R125、1234yf及び134aの濃度(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))が、
点B(0.1305x2-5.942x+81.197/0.4948x2-23.267x+294.53/100-R32-R125-1234yf)、
点C(0.0785x2-4.1072x+71.965/0.1365x2-7.218x+95.433/100-R32-R125-1234yf)、
点F(0.0105x2-1.6128x+43.512/0.0724x2-4.8312x+65.229/100-R32-R125-1234yf)、及び、
点E(0.1139x2-5.0532x+64.849/0.3892x2-18.658x+233.4/100-R32-R125-1234yf)
を頂点とする四角形の範囲に含まれる組成比を有する混合物3、
(1)-4 22.5重量%>x≧18.8重量%であり、
(2)-4 R125、1234yf及び134aの濃度(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))が、
点B(0.0396x2-2.5301x+49.164/0.1783x2-11.669x+188.29/100-R32-R125-1234yf)、
点C(0.0199x2-1.9819x+52.725/0.0592x2-4.6129x+73.8/100-R32-R125-1234yf)、
点Dは、20.0重量%>x≧18.8重量%のときは、
点D(100-R32-1234yf-R134a/0/-1.3187x+89.053)
22.5重量%>x≧20.0重量%のときは、
点D(100-R32-1234yf-R134a/0/-0.0092x2-0.956x+85.484)
点Fは、
19.7重量%>x≧18.8重量%のときは、
点F(-2x+54.5/0/100-R32-R125-1234yf)
22.5重量%>x≧19.7重量%のときは、
点F(-1.9698x+53.892/0/100-R32-R125-1234yf)、及び
点E (0.0399x2-2.4292x+41.652/0.1589x2-10.485x+161.15/100-R32-R125-1234yf)
を頂点とする四角形又は五角形の範囲に含まれる組成比を有する混合物4、
(1)-5 24.2重量%>x≧22.5重量%であり、
(2)-5 R125、1234yf及び134aの濃度(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))が、
点B(0.0251x2-1.8786x+41.842/0.1176x2-9.1887x+163.2/100-R32-R125-1234yf)、
点C(0.011x2-2.409x+66.822/0/100-R32-R125-1234yf)、
点F(-1.9412x+53.276/0/100-R32-R125-1234yf)、及び
点E(-0.5882x+20.435/-3.3529x+81.141/100-R32-R125-1234yf)
を頂点とする四角形の範囲に含まれる組成比を有する混合物5、並びに
(1)-6 27.3重量%≧x≧24.2重量%であり、
(2)-6 R125、1234yf及び134aの濃度(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))が、
点B(0.0251x2-1.8786x+41.842/0.1176x2-9.1887x+163.2/100-R32-R125-1234yf)、
点C(0.011x2-2.409x+66.822/0/100-R32-R125-1234yf)、及び
点I’は、
25.4重量%>x≧24.2重量%のときは、
点I’(0.9662x-19.12/0/100-R32-1234yf-R134a)
27.3重量%≧x≧25.4重量%のときは、
点I’(x-20.0/0/100-R32-1234yf-R134a)
を頂点とする三角形の範囲に含まれる組成比を有する混合物6、
からなる群から選択される少なくとも一種を含有する組成物。
【請求項2】
フッ素化炭化水素の混合物を含有する組成物であって、
前記混合物に含まれるフッ素化炭化水素の組成比が、R32、R125、1234yf及びR134aの濃度の総和を100重量%、R32の濃度をx重量%とするとき、R125、1234yf及びR134aの濃度の総和が(100-x)重量%で示される3成分組成図において、
(1)-1 16.6重量%>x≧12.7重量%であり、
(2)-1 R125、1234yf及び134aの濃度(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))が、
点G’は、
14.1重量%>x≧12.7重量%のときは、
点G’(100-R32-1234yf-R134a/-0.0245x2+0.0147x+38.771/0.0515x2-1.5942x+24.942)、
16.6重量%>x≧14.1重量%のときは、
点G’(100-R32-1234yf-R134a/-0.55x+41.855/-0.4x+18.34)
点L (-0.0492x2-1.686x+68.551/0.0446x2-0.308x+31.712/100-R32-R125-1234yf)、及び
点M (0.008x2-2.2604x+66.615/-0.0137x2-2.9821x+74.989/100-R32-R125-1234yf)
を頂点とする点又は三角形の範囲に含まれる組成比を有する混合物1、
(1)-2 18.6重量%>x≧16.6重量%であり、
(2)-2 R125、1234yf及び134aの濃度(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))が、
点G’は、
18.1重量%>x≧16.6重量%のときは、
点G’(100-R32-1234yf-R134a/-0.55x+41.855/-0.4x+18.34)、
18.6重量%>x≧18.1重量%のときは、
点G’(100-R32-1234yf-R134a/-0.4725x+40.108/-0.4725x+19.708)、
点L(-0.1236x2+1.0174x+44.174/0.1557x2-4.1979x+65.676/100-R32-R125-1234yf)、及び
点M(0.1038x2-5.4653x+93.417/0.1482x2-8.2741x+118.21/100-R32-R125-1234yf)
を頂点とする三角形の範囲に含まれる組成比を有する混合物2、
(1)-3 18.7重量%>x≧18.6重量%であり、
(2)-3 R125、1234yf及び134aの濃度(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))が、
点G’(100-R32-1234yf-R134a1/-0.4725x+40.108/-0.4725x+19.708)、
点L (-0.1236x2+1.0174x+44.174/0.1557x2-4.1979x+65.676/100-R32-R125-1234yf)、
点Y (-1.9949x2+75.281x-685.87/2.5224x2-95.07x+915.66/100-R32-R125-1234yf)、及び
点R (0.0523x2-0.5865x+20.487/0.0654x2-0.9831x+11.234/100-R32-R125-1234yf)、
を頂点とする四角形の範囲に含まれる組成比を有する混合物3、
(1)-4 20.8重量%>x≧18.7重量%であり、
(2)-4 R125、1234yf及び134aの濃度(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))が、
点G’、点H’は、
20.0重量%>x≧18.7重量%のときは、
点G’(100-R32-1234yf-R134a/-0.4725x+40.108/-0.4725x+19.708)、
点H’(0.9505x+1.1112/-0.8956x+59.706/100-R32-1234yf-R134a)
20.8重量%>x≧20.0重量%のときは、
点G’(100-R32-1234yf-R134a/-0.4626x+40.171/-0.5374x+21.029)、
点H’(0.8071x+5.0693/-0.9232x+60.267/100-R32-1234yf-R134a)、
点L(0.1057x2-5.6028x+87.817/0.2718x2-16.4x+253.22/100-R32-R125-1234yf)、
点Y (-1.9949x2+75.281x-685.87/2.5224x2-95.07x+915.66/100-R32-R125-1234yf)、及び
点Rは、
20.4重量%>x≧18.7重量%のときは、
点R (0.0523x2-0.5865x+20.487/0.0654x2-0.9831x+11.234/100-R32-R125-1234yf)、
20.8重量%>x≧20.4重量%のときは、
点R (-0.03x2+2.6154x-10.573/-0.0418x2+3.2371x-30.177/100-R32-R125-1234yf)、
を頂点とする五角形の範囲に含まれる組成比を有する混合物4、
(1)-5 23.2重量%≧x≧20.8重量%及び25.6重量%>x≧25.4重量%であり、
(2)-5 R125、1234yf及び134aの濃度(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))が、
点G’、点H’は、
22.6重量%>x≧20.8重量%のときは、
点G’(100-R32-1234yf-R134a/-0.4626x+40.171/-0.5374x+21.029)、
点H’(0.8071x+5.0693/-0.9232x+60.267/100-R32-1234yf-R134a)、
23.2重量%≧x≧22.6重量%のときは、
点G’(100-R32-1234yf-R134a/-0.5709x+42.607/-0.4291x+18.593)、
点H’(0.7534x+5.102/-0.9291x+60.393/100-R32-1234yf-R134a)、
25.6重量%>x≧25.4重量%のときは、
点G’(100-R32-1234yf-R134a/-0.4725x+40.108/-0.4725x+19.708)、
点H’(0.7363x+5.496/-0.9505x+60.928/100-R32-1234yf-R134a)、
点Q、点Rは、
21.8重量%>x≧20.8重量%のときは、
点Q(-0.2929x2+14.203x-151.75/-0.8412x2+36.769x-371.19/100-R32-R125-1234yf)、点R(-0.03x2+2.6154x-10.573/-0.0418x2+3.2371x-30.177/100-R32-R125-1234yf)、
23.2重量%≧x≧21.8重量%及び25.6重量%>x≧25.4重量%のときは、
点Q(-0.0078x2+2.2066x-25.686/-0.0471x2+3.4143x-21.435/100-R32-R125-1234yf)、
点R(-0.0365x2+2.9381x-14.607/-0.0152x2+1.9858x-15.652/100-R32-R125-1234yf)、
を頂点とする三角形又は四角形の範囲に含まれる組成比を有する混合物5、
(1)-6 27.3重量%≧x≧25.6重量%であり、
(2)-6 R125、1234yf及び134aの濃度(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))が、
点G’(100-R32-1234yf-R134a/-0.4725x+40.108/-0.4725x+19.708)、
点Q (7.7059x-171.67/-16.647x+461.26/100-R32-R125-1234yf)、及び
点R(1.1765x+6.5824/-10.824x+302.28/100-R32-R125-1234yf)
を頂点とする点又は三角形の範囲に含まれる組成比を有する混合物6、
からなる群から選択される少なくとも一種を含有する組成物。
【請求項3】
フッ素化炭化水素の混合物を含有する組成物であって、
前記混合物に含まれるフッ素化炭化水素の組成比が、R32、R125、1234yf及びR134aの濃度の総和を100重量%、R32の濃度をx重量%とするとき、R125、1234yf及びR134aの濃度の総和が(100-x)重量%で示される3成分組成図において、
(1)-1 18.1重量%>x≧16.6重量%であり、
(2)-1 R125、1234yf及び134aの濃度(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))が、
点T (-0.0107x2+0.5345x+25.331/-0.006x2+0.02x+23.019/100-R32-R125-1234yf)、
点M (0.1038x2-5.4653x+93.417/0.1482x2-8.2741x+118.21/100-R32-R125-1234yf)、及び
点V (-0.38x2+7.0542x+18.925/0.7958x2-14.947x+50.53/100-R32-R125-1234yf)
を頂点とする点又は三角形に含まれる組成比を有する混合物1、
(1)-2 18.6重量%>x≧18.1重量%であり、
(2)-2 R125、1234yf及び134aの濃度(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))が、
点S (0.0678x2-2.1697x+39.158/-0.0223x2-0.0437x+50.421/100-R32-R125-1234yf)、
点T (-0.006x2+0.417x+25.928/0.0167x2-0.8974x+32.141/100-R32-R125-1234yf)、
点M (0.1038x2-5.4653x+93.417/0.1482x2-8.2741x+118.21/100-R32-R125-1234yf)、及び
点L (-0.1236x2+1.0174x+44.174/0.1557x2-4.1979x+65.676/100-R32-R125-1234yf)
を頂点とする三角形又は四角形の範囲に含まれる組成比を有する混合物2、
(1)-3 18.7重量%>x≧18.6重量%であり、
(2)-3 R125、1234yf及び134aの濃度(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))が、
点S(0.0678x2-2.1697x+39.158/-0.0223x2-0.0437x+50.421/100-R32-R125-1234yf)、
点T(-0.006x2+0.417x+25.928/0.0167x2-0.8974x+32.141/100-R32-R125-1234yf)、
点R(0.0523x2-0.5865x+20.487/0.0654x2-0.9831x+11.234/100-R32-R125-1234yf)、
点Y(-1.9949x2+75.281x-685.87/2.5224x2-95.07x+915.66/100-R32-R125-1234yf)、及び、
点L(-0.1236x2+1.0174x+44.174/0.1557x2-4.1979x+65.676/100-R32-R125-1234yf)
を頂点とする四角形又は五角形の範囲に含まれる組成比を有する混合物3、
(1)-4 20.8重量%>x≧18.7重量%であり、
(2)-4 R125、1234yf及び134aの濃度(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))が、
点S(0.0678x2-2.1697x+39.158/-0.0223x2-0.0437x+50.421/100-R32-R125-1234yf)、
点T(-0.006x2+0.417x+25.928/0.0167x2-0.8974x+32.141/100-R32-R125-1234yf)、
点Rは、
20.4重量%>x≧18.7重量%のときは、
点R(0.0523x2-0.5865x+20.487/0.0654x2-0.9831x+11.234/100-R32-R125-1234yf)、20.8重量%>x≧20.4重量%のときは、
点R(-0.0835x2+4.8254x-33.399/-0.1022x2+5.7453x-56.277/100-R32-R125-1234yf)
点Y(-1.9949x2+75.281x-685.87/2.5224x2-95.07x+915.66/100-R32-R125-1234yf)
点L (0.1057x2-5.6028x+87.817/0.2718x2-16.4x+253.22/100-R32-R125-1234yf)、及び
点H’は、
20.0重量%>x≧18.7重量%のときは、
点H’(0.9505x+1.1112/-0.8956x+59.706/100-R32-1234yf-R134a)、
20.8重量%>x≧20.0重量%のときは、
点H’(0.8071x+5.0693/-0.9232x+60.267/100-R32-1234yf-R134a)、
を頂点とする五角形又は六角形の範囲に含まれる組成比を有する混合物4、
(1)-5 21.8重量%>x≧20.8重量%であり、
(2)-5 R125、1234yf及び134aの濃度(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))が、
点S(0.0366x2-1.4284x+37.268/-0.0225x2+0.3598x+41.166/100-R32-R125-1234yf)、
点T(0.0629x2-2.606x+58.972/0.045x2-2.2196x+47.368/100-R32-R125-1234yf)、
点R(-0.0835x2+4.8254x-33.399/-0.1022x2+5.7453x-56.277/100-R32-R125-1234yf)、
点Q(-0.2929x2+14.203x-151.75/-0.8412x2+36.769x-371.19/100-R32-R125-1234yf)、及び
点H’(0.8071x+5.0693/-0.9232x+60.267/100-R32-1234yf-R134a)、
を頂点とする五角形の範囲に含まれる組成比を有する混合物5、並びに
(1)-6 23.2重量%>x≧21.8重量%であり、
(2)-6 R125、1234yf及び134aの濃度(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))が、
点S(0.0366x2-1.4284x+37.268-0.0225x2+0.3598x+41.166100-R32-R125-1234yf)、
点α(-0.0609x2+0.9855x+39.5570.1273x2-1.9795x+3.0676100-R32-R125-1234yf)、及び
点Q(-0.0078x2+2.2066x-25.686-0.0471x2+3.4143x-21.435100-R32-R125-1234yf)、
点H’は、
22.6重量%>x≧21.8重量%のときは、
点H’(0.8071x+5.0693/-0.9232x+60.267/100-R32-1234yf-R134a)
23.2重量%>x≧22.6重量%のときは、
点H’(0.7534x+5.102/-0.9291x+60.393/100-R32-1234yf-R134a)
を頂点とする三角形又は四角形の範囲に含まれる組成比を有する混合物6
らなる群から選択される少なくとも一種を含有する組成物。
【請求項4】
フッ素化炭化水素の混合物を含有する組成物であって、前記混合物が、HCFC-1122、HCFC-124、CFC-1113及び3,3,3-トリフルオロプロピンからなる群より選択される少なくとも1種のフッ素化炭化水素、R32、R125、R134a及び1234yfを含有する、請求項1〜3のいずれかに記載の組成物。
【請求項5】
フッ素化炭化水素の混合物を含有する組成物であって、前記混合物が、式(1):CmHnXp[式中、Xはそれぞれ独立してフッ素原子、塩素原子又は臭素原子を表し、mは1又は2であり、2m+2≧n+pであり、p≧1である。]で表される少なくとも1種のハロゲン化有機化合物、R32、R125、R134a及び1234yfを含有する、請求項1〜3のいずれかに記載の組成物。
【請求項6】
フッ素化炭化水素の混合物を含有する組成物であって、前記混合物が、式(2):CmHnXp[式中、Xはそれぞれ独立してハロゲン原子ではない原子を表し、mは1又は2であり、2m+2≧n+pであり、p≧1である。]で表される少なくとも1種の有機化合物、R32、R125、R134a及び1234yfを含有する、請求項1〜3のいずれかに記載の組成物。
【請求項7】
フッ素化炭化水素の混合物を含有する組成物であって、前記混合物が、R32、R125、R134a、1234yf及び水を含む、請求項1〜3のいずれかに記載の組成物。
【請求項8】
冷凍機油を含有する、請求項1〜のいずれかに記載の組成物。
【請求項9】
前記冷凍機油が、ポリアルキレングリコール(PAG)、ポリオールエステル(POE)及びポリビニルエーテル(PVE)からなる群より選択される少なくとも1種のポリマーを含有する、請求項に記載の組成物。
【請求項10】
混合冷媒であるR404A(R125/R134a/R143a=44/4/52重量%)の代替冷媒である、請求項2〜9のいずれかに記載の組成物。
【請求項11】
HCFC冷媒であるR22の代替冷媒である、請求項及び4〜9のいずれかに記載の組成物。
【請求項12】
トレーサー、相溶化剤、紫外線蛍光染料、安定剤及び重合禁止剤からなる群より選択される少なくとも1種の物質を含む、請求項1〜11のいずれかに記載の組成物。
【請求項13】
前記組成物が、前記フッ素化炭化水素の混合物のみからなる、請求項1〜12のいずれかに記載の組成物。
【請求項14】
請求項1〜13のいずれかに記載の組成物を用いて冷凍サイクルを運転する工程を含む、冷凍方法。
【請求項15】
請求項1〜13のいずれかに記載の組成物を用いて冷凍サイクルを運転する、冷凍機の運転方法。
【請求項16】
請求項1〜13のいずれかに記載の組成物を含む冷凍機。
【請求項17】
冷蔵庫、冷凍庫、冷水機、製氷機、冷蔵ショーケース、冷凍ショーケース、冷凍冷蔵ユニット、冷凍冷蔵倉庫用冷凍機、チラー(チリングユニット)、ターボ冷凍機及びスクリュー冷凍機からなる群から選択される少なくとも1種に使用する、請求項1〜13のいずれかに記載の組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、冷媒等として使用されるフッ素化炭化水素の混合物を含有する組成物(但し、前記混合物に含まれる基本4成分、即ちジフルオロメタン(R32)、ペンタフルオロエタン(R125)、2,3,3,3-テトラフルオロプロペン(1234yf)及び1,1,1,2-テトラフルオロエタン(R134a)のみからなる場合も含む)及びその応用に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、エアコン、冷凍機、冷蔵庫等に使用される冷媒としては、ジフルオロメタン(CH2F2、R32、沸点-52℃)、ペンタフルオロエタン(CF3CHF2、R125、沸点-48℃)、1,1,1-トリフルオロエタン(CF3CH3、R143a、沸点-47℃)、1,1,1,2-テトラフルオロエタン(CF3CH2F、R134a、沸点-26℃)、1,1-ジフルオロエタン(CHF2CH3、R152a、沸点-24℃)、2,3,3,3-テトラフルオロプロペン(CF3CF=CH2、1234yf、沸点-29℃)等の、その分子構造中に塩素を含まないフッ素化炭化水素の混合物が用いられている。
【0003】
これまでに、上記のフッ素化炭化水素のうち、R32/R125/R134aからなる3成分混合冷媒であって、その組成が23/25/52重量%であるもの(R407C)、R125/143a/R134aからなる3成分混合冷媒であって、その組成が44/52/4重量%であるもの(R404A)等が提案されておりR404Aが冷凍用及び冷蔵用の冷媒として現在広く用いられている(特許文献1、2等)。
【0004】
しかしながら、R404Aの地球温暖化係数(GWP)は3943(IPCC Fifth Assessment Report, 2014 (AR5)に基づいた最新のGWP値であり、特に断りのない限り本明細書におけるGWP値は当該AR5に基づいた最新のGWP値を意味する。)と非常に高く、含塩素フッ素化炭化水素類の一つであるCHClF2(R22)と同程度であることが分かっている。従って、R404Aの代替冷媒として、R404Aと同等の冷凍能力を有し、GWPが小さく、かつR404A同様に不燃冷媒(ASHRAE不燃(ANSI/ASHRAE34-2013で定義されるクラス1の冷媒))の性能を兼ね備える冷媒の開発が求められている。
【0005】
また、R404A以前に冷凍用及び冷蔵用の冷媒として使用されていた含塩素フッ素化炭化水素類(HCFC)としてCHClF2(R22)を使用する冷凍機もまだ数多く残っているが、HCFCはモントリオール議定書により先進国は2020年に全廃が求められ、途上国は段階的削減(第1:10%、第2:35%)することが求められている。これらの冷凍機には、R22の代替冷媒として、冷凍サイクルにおいてR22を用いる場合と同等な圧縮機出口圧力となる冷媒(いわゆるR22レトロフィット冷媒)であって、GWPが小さく、かつR22と同様に不燃冷媒(ASHRAE不燃(ANSI/ASHRAE34-2013で定義されるクラス1の冷媒))の性能を兼ね備える冷媒の開発も求められている。
【0006】
本発明に関連する他の先行文献として、特許文献3、4等がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特許第2869038号公報
【特許文献2】米国特許第8,168,077号公報
【特許文献3】特許第5689068号公報
【特許文献4】特表2013-529703号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献3及び4では、R404Aの代替冷媒として、ジフルオロメタン(R32)、ペンタフルオロエタン(R125)、2,3,3,3-テトラフルオロプロペン(1234yf)及び1,1,1,2-テトラフルオロエタン(R134a)を含む冷媒組成物が報告されている。しかし、R404Aと同等の冷凍能力を有し、GWPが小さく、かつASHRAE不燃の性能を兼ね備える冷媒組成物の開発には至っていない。
【0009】
本発明は、GWPが小さく、かつASHRAE不燃の性能を兼ね備える冷媒組成物を提供することを目的とする。また、好ましい実施形態として、現在汎用されているR404Aと同等の冷凍能力を有し、GWPが小さく、かつASHRAE不燃の性能を兼ね備える冷媒組成物、R22と同等の圧縮機出口圧力を有し、GWPが小さく、かつASHRAE不燃の性能を兼ね備える冷媒組成物などを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、上記の目的を達成すべく、鋭意研究を行った結果、フッ素化炭化水素の混合物を含有する組成物であって、前記混合物が、ジフルオロメタン(R32)、ペンタフルオロエタン(R125)、2,3,3,3-テトラフルオロプロペン(1234yf)及び1,1,1,2-テトラフルオロエタン(R134a)を特定濃度で含むことにより、上記課題を解決することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0011】
すなわち、本発明は、下記の組成物及びその応用を提供するものである。
1.フッ素化炭化水素の混合物を含有する組成物であって、
前記混合物に含まれるフッ素化炭化水素の組成比が、R32、R125、1234yf及びR134aの濃度の総和を100重量%、R32の濃度をx重量%とするとき、R125、1234yf及びR134aの濃度の総和が(100-x)重量%で示される3成分組成図において
1)-3 18.8重量%>x≧16.8重量%であり、
(2)-3 R125、1234yf及び134aの濃度(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))が、
点B(0.1305x2-5.942x+81.197/0.4948x2-23.267x+294.53/100-R32-R125-1234yf)、
点C(0.0785x2-4.1072x+71.965/0.1365x2-7.218x+95.433/100-R32-R125-1234yf)、
点F(0.0105x2-1.6128x+43.512/0.0724x2-4.8312x+65.229/100-R32-R125-1234yf)、及び、
点E(0.1139x2-5.0532x+64.849/0.3892x2-18.658x+233.4/100-R32-R125-1234yf)
を頂点とする四角形の範囲に含まれる組成比を有する混合物3、
(1)-4 22.5重量%>x≧18.8重量%であり、
(2)-4 R125、1234yf及び134aの濃度(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))が、
点B(0.0396x2-2.5301x+49.164/0.1783x2-11.669x+188.29/100-R32-R125-1234yf)、
点C(0.0199x2-1.9819x+52.725/0.0592x2-4.6129x+73.8/100-R32-R125-1234yf)、
点Dは、20.0重量%>x≧18.8重量%のときは、
点D(100-R32-1234yf-R134a/0/-1.3187x+89.053)
22.5重量%>x≧20.0重量%のときは、
点D(100-R32-1234yf-R134a/0/-0.0092x2-0.956x+85.484)
点Fは、
19.7重量%>x≧18.8重量%のときは、
点F(-2x+54.5/0/100-R32-R125-1234yf)
22.5重量%>x≧19.7重量%のときは、
点F(-1.9698x+53.892/0/100-R32-R125-1234yf)、及び
点E (0.0399x2-2.4292x+41.652/0.1589x2-10.485x+161.15/100-R32-R125-1234yf)
を頂点とする四角形又は五角形の範囲に含まれる組成比を有する混合物4、
(1)-5 24.2重量%>x≧22.5重量%であり、
(2)-5 R125、1234yf及び134aの濃度(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))が、
点B(0.0251x2-1.8786x+41.842/0.1176x2-9.1887x+163.2/100-R32-R125-1234yf)、
点C(0.011x2-2.409x+66.822/0/100-R32-R125-1234yf)、
点F(-1.9412x+53.276/0/100-R32-R125-1234yf)、及び
点E(-0.5882x+20.435/-3.3529x+81.141/100-R32-R125-1234yf)
を頂点とする四角形の範囲に含まれる組成比を有する混合物5、並びに
(1)-6 27.3重量%≧x≧24.2重量%であり、
(2)-6 R125、1234yf及び134aの濃度(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))が、
点B(0.0251x2-1.8786x+41.842/0.1176x2-9.1887x+163.2/100-R32-R125-1234yf)、
点C(0.011x2-2.409x+66.822/0/100-R32-R125-1234yf)、及び
点I’は、
25.4重量%>x≧24.2重量%のときは、
点I’(0.9662x-19.12/0/100-R32-1234yf-R134a)
27.3重量%≧x≧25.4重量%のときは、
点I’(x-20.0/0/100-R32-1234yf-R134a)
を頂点とする三角形の範囲に含まれる組成比を有する混合物6、
からなる群から選択される少なくとも一種を含有する組成物。
2.フッ素化炭化水素の混合物を含有する組成物であって、
前記混合物に含まれるフッ素化炭化水素の組成比が、R32、R125、1234yf及びR134aの濃度の総和を100重量%、R32の濃度をx重量%とするとき、R125、1234yf及びR134aの濃度の総和が(100-x)重量%で示される3成分組成図において、
(1)-1 16.6重量%>x≧12.7重量%であり、
(2)-1 R125、1234yf及び134aの濃度(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))が、
点G’は、
14.1重量%>x≧12.7重量%のときは、
点G’(100-R32-1234yf-R134a/-0.0245x2+0.0147x+38.771/0.0515x2-1.5942x+24.942)、
16.6重量%>x≧14.1重量%のときは、
点G’(100-R32-1234yf-R134a/-0.55x+41.855/-0.4x+18.34)
点L (-0.0492x2-1.686x+68.551/0.0446x2-0.308x+31.712/100-R32-R125-1234yf)、及び
点M (0.008x2-2.2604x+66.615/-0.0137x2-2.9821x+74.989/100-R32-R125-1234yf)
を頂点とする点又は三角形の範囲に含まれる組成比を有する混合物1、
(1)-2 18.6重量%>x≧16.6重量%であり、
(2)-2 R125、1234yf及び134aの濃度(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))が、
点G’は、
18.1重量%>x≧16.6重量%のときは、
点G’(100-R32-1234yf-R134a/-0.55x+41.855/-0.4x+18.34)、
18.6重量%>x≧18.1重量%のときは、
点G’(100-R32-1234yf-R134a/-0.4725x+40.108/-0.4725x+19.708)、
点L(-0.1236x2+1.0174x+44.174/0.1557x2-4.1979x+65.676/100-R32-R125-1234yf)、及び
点M(0.1038x2-5.4653x+93.417/0.1482x2-8.2741x+118.21/100-R32-R125-1234yf)
を頂点とする三角形の範囲に含まれる組成比を有する混合物2、
(1)-3 18.7重量%>x≧18.6重量%であり、
(2)-3 R125、1234yf及び134aの濃度(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))が、
点G’(100-R32-1234yf-R134a1/-0.4725x+40.108/-0.4725x+19.708)、
点L (-0.1236x2+1.0174x+44.174/0.1557x2-4.1979x+65.676/100-R32-R125-1234yf)、
点Y (-1.9949x2+75.281x-685.87/2.5224x2-95.07x+915.66/100-R32-R125-1234yf)、及び
点R (0.0523x2-0.5865x+20.487/0.0654x2-0.9831x+11.234/100-R32-R125-1234yf)、
を頂点とする四角形の範囲に含まれる組成比を有する混合物3、
(1)-4 20.8重量%>x≧18.7重量%であり、
(2)-4 R125、1234yf及び134aの濃度(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))が、
点G’、点H’は、
20.0重量%>x≧18.7重量%のときは、
点G’(100-R32-1234yf-R134a/-0.4725x+40.108/-0.4725x+19.708)、
点H’(0.9505x+1.1112/-0.8956x+59.706/100-R32-1234yf-R134a)
20.8重量%>x≧20.0重量%のときは、
点G’(100-R32-1234yf-R134a/-0.4626x+40.171/-0.5374x+21.029)、
点H’(0.8071x+5.0693/-0.9232x+60.267/100-R32-1234yf-R134a)、
点L(0.1057x2-5.6028x+87.817/0.2718x2-16.4x+253.22/100-R32-R125-1234yf)、
点Y (-1.9949x2+75.281x-685.87/2.5224x2-95.07x+915.66/100-R32-R125-1234yf)、及び
点Rは、
20.4重量%>x≧18.7重量%のときは、
点R (0.0523x2-0.5865x+20.487/0.0654x2-0.9831x+11.234/100-R32-R125-1234yf)、
20.8重量%>x≧20.4重量%のときは、
点R (-0.03x2+2.6154x-10.573/-0.0418x2+3.2371x-30.177/100-R32-R125-1234yf)、
を頂点とする五角形の範囲に含まれる組成比を有する混合物4、
(1)-5 23.2重量%≧x≧20.8重量%及び25.6重量%>x≧25.4重量%であり、
(2)-5 R125、1234yf及び134aの濃度(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))が、
点G’、点H’は、
22.6重量%>x≧20.8重量%のときは、
点G’(100-R32-1234yf-R134a/-0.4626x+40.171/-0.5374x+21.029)、
点H’(0.8071x+5.0693/-0.9232x+60.267/100-R32-1234yf-R134a)、
23.2重量%≧x≧22.6重量%のときは、
点G’(100-R32-1234yf-R134a/-0.5709x+42.607/-0.4291x+18.593)、
点H’(0.7534x+5.102/-0.9291x+60.393/100-R32-1234yf-R134a)、
25.6重量%>x≧25.4重量%のときは、
点G’(100-R32-1234yf-R134a/-0.4725x+40.108/-0.4725x+19.708)、
点H’(0.7363x+5.496/-0.9505x+60.928/100-R32-1234yf-R134a)、
点Q、点Rは、
21.8重量%>x≧20.8重量%のときは、
点Q(-0.2929x2+14.203x-151.75/-0.8412x2+36.769x-371.19/100-R32-R125-1234yf)、点R(-0.03x2+2.6154x-10.573/-0.0418x2+3.2371x-30.177/100-R32-R125-1234yf)、
23.2重量%≧x≧21.8重量%及び25.6重量%>x≧25.4重量%のときは、
点Q(-0.0078x2+2.2066x-25.686/-0.0471x2+3.4143x-21.435/100-R32-R125-1234yf)、
点R(-0.0365x2+2.9381x-14.607/-0.0152x2+1.9858x-15.652/100-R32-R125-1234yf)、
を頂点とする三角形又は四角形の範囲に含まれる組成比を有する混合物5、
(1)-6 27.3重量%≧x≧25.6重量%であり、
(2)-6 R125、1234yf及び134aの濃度(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))が、
点G’(100-R32-1234yf-R134a/-0.4725x+40.108/-0.4725x+19.708)、
点Q (7.7059x-171.67/-16.647x+461.26/100-R32-R125-1234yf)、及び
点R(1.1765x+6.5824/-10.824x+302.28/100-R32-R125-1234yf)
を頂点とする点又は三角形の範囲に含まれる組成比を有する混合物6、
からなる群から選択される少なくとも一種を含有する組成物。
3.フッ素化炭化水素の混合物を含有する組成物であって、
前記混合物に含まれるフッ素化炭化水素の組成比が、R32、R125、1234yf及びR134aの濃度の総和を100重量%、R32の濃度をx重量%とするとき、R125、1234yf及びR134aの濃度の総和が(100-x)重量%で示される3成分組成図において、
(1)-1 18.1重量%>x≧16.6重量%であり、
(2)-1 R125、1234yf及び134aの濃度(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))が、
点T (-0.0107x2+0.5345x+25.331/-0.006x2+0.02x+23.019/100-R32-R125-1234yf)、
点M (0.1038x2-5.4653x+93.417/0.1482x2-8.2741x+118.21/100-R32-R125-1234yf)、及び
点V (-0.38x2+7.0542x+18.925/0.7958x2-14.947x+50.53/100-R32-R125-1234yf)
を頂点とする点又は三角形に含まれる組成比を有する混合物1、
(1)-2 18.6重量%>x≧18.1重量%であり、
(2)-2 R125、1234yf及び134aの濃度(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))が、
点S (0.0678x2-2.1697x+39.158/-0.0223x2-0.0437x+50.421/100-R32-R125-1234yf)、
点T (-0.006x2+0.417x+25.928/0.0167x2-0.8974x+32.141/100-R32-R125-1234yf)、
点M (0.1038x2-5.4653x+93.417/0.1482x2-8.2741x+118.21/100-R32-R125-1234yf)、及び
点L (-0.1236x2+1.0174x+44.174/0.1557x2-4.1979x+65.676/100-R32-R125-1234yf)
を頂点とする三角形又は四角形の範囲に含まれる組成比を有する混合物2、
(1)-3 18.7重量%>x≧18.6重量%であり、
(2)-3 R125、1234yf及び134aの濃度(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))が、
点S(0.0678x2-2.1697x+39.158/-0.0223x2-0.0437x+50.421/100-R32-R125-1234yf)、
点T(-0.006x2+0.417x+25.928/0.0167x2-0.8974x+32.141/100-R32-R125-1234yf)、
点R(0.0523x2-0.5865x+20.487/0.0654x2-0.9831x+11.234/100-R32-R125-1234yf)、
点Y(-1.9949x2+75.281x-685.87/2.5224x2-95.07x+915.66/100-R32-R125-1234yf)、及び、
点L(-0.1236x2+1.0174x+44.174/0.1557x2-4.1979x+65.676/100-R32-R125-1234yf)
を頂点とする四角形又は五角形の範囲に含まれる組成比を有する混合物3、
(1)-4 20.8重量%>x≧18.7重量%であり、
(2)-4 R125、1234yf及び134aの濃度(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))が、
点S(0.0678x2-2.1697x+39.158/-0.0223x2-0.0437x+50.421/100-R32-R125-1234yf)、
点T(-0.006x2+0.417x+25.928/0.0167x2-0.8974x+32.141/100-R32-R125-1234yf)、
点Rは、
20.4重量%>x≧18.7重量%のときは、
点R(0.0523x2-0.5865x+20.487/0.0654x2-0.9831x+11.234/100-R32-R125-1234yf)、20.8重量%>x≧20.4重量%のときは、
点R(-0.0835x2+4.8254x-33.399/-0.1022x2+5.7453x-56.277/100-R32-R125-1234yf)
点Y(-1.9949x2+75.281x-685.87/2.5224x2-95.07x+915.66/100-R32-R125-1234yf)
点L (0.1057x2-5.6028x+87.817/0.2718x2-16.4x+253.22/100-R32-R125-1234yf)、及び
点H’は、
20.0重量%>x≧18.7重量%のときは、
点H’(0.9505x+1.1112/-0.8956x+59.706/100-R32-1234yf-R134a)、
20.8重量%>x≧20.0重量%のときは、
点H’(0.8071x+5.0693/-0.9232x+60.267/100-R32-1234yf-R134a)、
を頂点とする五角形又は六角形の範囲に含まれる組成比を有する混合物4、
(1)-5 21.8重量%>x≧20.8重量%であり、
(2)-5 R125、1234yf及び134aの濃度(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))が、
点S(0.0366x2-1.4284x+37.268/-0.0225x2+0.3598x+41.166/100-R32-R125-1234yf)、
点T(0.0629x2-2.606x+58.972/0.045x2-2.2196x+47.368/100-R32-R125-1234yf)、
点R(-0.0835x2+4.8254x-33.399/-0.1022x2+5.7453x-56.277/100-R32-R125-1234yf)、
点Q(-0.2929x2+14.203x-151.75/-0.8412x2+36.769x-371.19/100-R32-R125-1234yf)、及び
点H’(0.8071x+5.0693/-0.9232x+60.267/100-R32-1234yf-R134a)、
を頂点とする五角形の範囲に含まれる組成比を有する混合物5、並びに
(1)-6 23.2重量%>x≧21.8重量%であり、
(2)-6 R125、1234yf及び134aの濃度(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))が、
点S(0.0366x2-1.4284x+37.268-0.0225x2+0.3598x+41.166100-R32-R125-1234yf)、
点α(-0.0609x2+0.9855x+39.5570.1273x2-1.9795x+3.0676100-R32-R125-1234yf)、及び
点Q(-0.0078x2+2.2066x-25.686-0.0471x2+3.4143x-21.435100-R32-R125-1234yf)、
点H’は、
22.6重量%>x≧21.8重量%のときは、
点H’(0.8071x+5.0693/-0.9232x+60.267/100-R32-1234yf-R134a)
23.2重量%x≧22.6重量%のときは、
点H’(0.7534x+5.102/-0.9291x+60.393/100-R32-1234yf-R134a)
を頂点とする三角形又は四角形の範囲に含まれる組成比を有する混合物6
らなる群から選択される少なくとも一種を含有する組成物。
4.フッ素化炭化水素の混合物を含有する組成物であって、前記混合物が、HCFC-1122、HCFC-124、CFC-1113及び3,3,3-トリフルオロプロピンからなる群より選択される少なくとも1種のフッ素化炭化水素、R32、R125、R134a及び1234yfを含有する、上記項1〜3のいずれかに記載の組成物。
5.フッ素化炭化水素の混合物を含有する組成物であって、前記混合物が、式(1):CmHnXp[式中、Xはそれぞれ独立してフッ素原子、塩素原子又は臭素原子を表し、mは1又は2であり、2m+2≧n+pであり、p≧1である。]で表される少なくとも1種のハロゲン化有機化合物、R32、R125、R134a及び1234yfを含有する、上記項1〜3のいずれかに記載の組成物。
6.フッ素化炭化水素の混合物を含有する組成物であって、前記混合物が、式(2):CmHnXp[式中、Xはそれぞれ独立してハロゲン原子ではない原子を表し、mは1又は2であり、2m+2≧n+pであり、p≧1である。]で表される少なくとも1種の有機化合物、R32、R125、R134a及び1234yfを含有する、上記項1〜3のいずれかに記載の組成物。
7.フッ素化炭化水素の混合物を含有する組成物であって、前記混合物が、R32、R125、R134a、1234yf及び水を含む、上記項1〜3のいずれかに記載の組成物。
8.冷凍機油を含有する、上記項1〜のいずれかに記載の組成物。
9.前記冷凍機油が、ポリアルキレングリコール(PAG)、ポリオールエステル(POE)及びポリビニルエーテル(PVE)からなる群より選択される少なくとも1種のポリマーを含有する、上記項に記載の組成物。
10.混合冷媒であるR404A(R125/R134a/R143a=44/4/52重量%)の代替冷媒である、上記項2〜9のいずれかに記載の組成物。
11.HCFC冷媒であるR22の代替冷媒である、上記項及び4〜9のいずれかに記載の組成物。
12.トレーサー、相溶化剤、紫外線蛍光染料、安定剤及び重合禁止剤からなる群より選択される少なくとも1種の物質を含む、上記項1〜11のいずれかに記載の組成物。
13.前記組成物が、前記フッ素化炭化水素の混合物のみからなる、上記項1〜12のいずれかに記載の組成物。
14.上記項1〜13のいずれかに記載の組成物を用いて冷凍サイクルを運転する工程を含む、冷凍方法。
15.上記項1〜13のいずれかに記載の組成物を用いて冷凍サイクルを運転する、冷凍機の運転方法。
16.上記項1〜13のいずれかに記載の組成物を含む冷凍機。
17.冷蔵庫、冷凍庫、冷水機、製氷機、冷蔵ショーケース、冷凍ショーケース、冷凍冷蔵ユニット、冷凍冷蔵倉庫用冷凍機、チラー(チリングユニット)、ターボ冷凍機及びスクリュー冷凍機からなる群から選択される少なくとも1種に使用する、上記項1〜13のいずれかに記載の組成物。
【発明の効果】
【0012】
本発明の組成物は、フッ素化炭化水素の混合物を含有する組成物であって、前記混合物が、ジフルオロメタン(R32)、ペンタフルオロエタン(R125)、2,3,3,3-テトラフルオロプロペン(1234yf)及び1,1,1,2-テトラフルオロエタン(R134a)を特定濃度で含むことにより、1500以下のGWP及びASHRAE不燃の性能を兼ね備える。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】ジフルオロメタン(R32)、ペンタフルオロエタン(R125)、2,3,3,3-テトラフルオロプロペン(1234yf)及び1,1,1,2-テトラフルオロエタン(R134a)の基本4成分の混合物において、実験例1から求めた、R32の濃度が22.6重量%である場合における、R125、1234yf及びR134aの3成分組成図上のASHRAE不燃限界組成(6点の○印)及びそれらを結ぶ回帰線(点G、Hを結ぶ直線及び点H、Iを結ぶ直線)を示す図である。
図2-6】R32の濃度がそれぞれ8.8、12.7、14.1、16.1、18.1重量%である場合における、R125、1234yf及びR134aの3成分組成図上の、前記混合物の組成(点G、H、I、N及びDで囲まれる五角形又は四角形、及び、点G’、H’、I’、N及びDで囲まれる五角形又は四角形)を示す図である。線分ADから1234yf側がGWPが1500以下の領域を示し、線分GHI(線分GH及び線分HIを意味し、纏めて線分GHIという。以下同様。)からR125側がASHRAE不燃となる領域を示す。また、点GHINDで囲まれる五角形又は四角形はGWPが1500以下で、かつ、ASHRAE不燃となる領域を示し、点G’H’I’NDで囲まれる五角形又は四角形はGWPが1500以下で、かつ、不燃冷媒R134aとR125に後述する安全率を加味したASHRAE不燃となる領域を示す。
図7-8】R32の濃度がそれぞれ19.2、20.0重量%である場合における、R125、1234yf及びR134aの3成分組成図上の、前記混合物の組成(点G、H、I、N及びDで囲まれる五角形又は四角形、及び、点G’、H’、I’及びDで囲まれる四角形)を示す図である。線分ADから1234yf側がGWPが1500以下の領域を示し、線分GHIからR125側がASHRAE不燃となる領域を示す。また、点GHINDで囲まれる五角形又は四角形はGWPが1500以下で、かつ、ASHRAE不燃となる領域を示し、点G’H’I’Dで囲まれる四角形はGWPが1500以下で、かつ、不燃冷媒R134aとR125に後述する安全率を加味したASHRAE不燃となる領域を示す。
図9-14】R32の濃度がそれぞれ21.2、22.6、24.2、25.4、26.5、27.3重量%である場合における、R125、1234yf及びR134aの3成分組成図上の、前記混合物の組成(点G、H、I及びDで囲まれる四角形、及び、点G’、H’、I’及びDで囲まれる四角形)を示す図である。点GHIDで囲まれる四角形はGWPが1500以下で、かつ、ASHRAE不燃となる領域を示し、点G’H’I’Dで囲まれる四角形はGWPが1500以下で、かつ、不燃冷媒R134aとR125に後述する安全率を加味したASHRAE不燃となる領域を示す。
図15】R32の濃度が8.8重量%である場合における、R125、1234yf及びR134aの3成分組成図上の、前記混合物の組成(点B(B=C=G’)、F及びEで囲まれる三角形、及び、点B’、C’、F’及びE’で囲まれる四角形)を示す図である。点BFEで囲まれる三角形はGWPが1500以下で、安全率を加味したASHRAE不燃となり、かつ、圧縮機出口圧力がR22の圧力に対して±2.5%以内となる領域を示し、点B’C’F’E’で囲まれる四角形はGWPが1500以下で、安全率を加味したASHRAE不燃となり、かつ、圧縮機出口圧力がR22の圧力に対して±1.25%以内となる領域を示す。
図16-17】R32の濃度がそれぞれ12.7、14.1重量%である場合における、R125、1234yf及びR134aの3成分組成図上の、前記混合物の組成(点B、C、F及びEで囲まれる四角形、及び、点B’、C’、F’及びE’で囲まれる四角形)を示す図である。点BCFEで囲まれる四角形はGWPが1500以下で、安全率を加味したASHRAE不燃となり、かつ、圧縮機出口圧力がR22の圧力に対して±2.5%以内となる領域を示し、点B’C’F’E’で囲まれる四角形はGWPが1500以下で、安全率を加味したASHRAE不燃となり、かつ、圧縮機出口圧力がR22の圧力に対して±1.25%以内となる領域を示す。
図18-19】R32の濃度がそれぞれ14.8、16.1重量%である場合における、R125、1234yf及びR134aの3成分組成図上の、前記混合物の組成(点B、C、F、E及びH’で囲まれる五角形、及び、点B’、C’、F’及びE’で囲まれる四角形)を示す図である。点BCFEH’で囲まれる五角形はGWPが1500以下で、安全率を加味したASHRAE不燃となり、かつ、圧縮機出口圧力がR22の圧力に対して±2.5%以内となる領域を示し、点B’C’F’E’で囲まれる四角形はGWPが1500以下で、安全率を加味したASHRAE不燃となり、かつ、圧縮機出口圧力がR22の圧力に対して±1.25%以内となる領域を示す。
図20-23】R32の濃度がそれぞれ16.8、17.4、18.1、18.8重量%である場合における、R125、1234yf及びR134aの3成分組成図上の、前記混合物の組成(点B、C、F及びEで囲まれる四角形、及び、点B’、C’、F’及びE’で囲まれる四角形)を示す図である。点BCFEで囲まれる四角形はGWPが1500以下で、安全率を加味したASHRAE不燃となり、かつ、圧縮機出口圧力がR22の圧力に対して±2.5%以内となる領域を示し、点B’C’F’E’で囲まれる四角形はGWPが1500以下で、安全率を加味したASHRAE不燃となり、かつ、圧縮機出口圧力がR22の圧力に対して±1.25%以内となる領域を示す。
図24-25】R32の濃度が19.2、19.7重量%である場合における、R125、1234yf及びR134aの3成分組成図上の、前記混合物の組成(点B、C、D、F及びEで囲まれる五角形、及び、点B’、C’、F’及びE’で囲まれる四角形)を示す図である。点BCDFEで囲まれる五角形はGWPが1500以下で、安全率を加味したASHRAE不燃となり、かつ、圧縮機出口圧力がR22の圧力に対して±2.5%以内となる領域を示し、点B’C’F’E’で囲まれる四角形はGWPが1500以下で、安全率を加味したASHRAE不燃となり、かつ、圧縮機出口圧力がR22の圧力に対して±1.25%以内となる領域を示す。
図26-27】R32の濃度が21.6、22.5重量%である場合における、R125、1234yf及びR134aの3成分組成図上の、前記混合物の組成(点B、C、D、F及びEで囲まれる五角形、及び、点B’、C’、F’及びE’で囲まれる四角形)を示す図である。点BCDFEで囲まれる五角形はGWPが1500以下で、安全率を加味したASHRAE不燃となり、かつ、圧縮機出口圧力がR22の圧力に対して±2.5%以内となる領域を示し、点B’C’F’E’で囲まれる四角形はGWPが1500以下で、安全率を加味したASHRAE不燃となり、かつ、圧縮機出口圧力がR22の圧力に対して±1.25%以内となる領域を示す。
図28】R32の濃度が24.2重量%である場合における、R125、1234yf及びR134aの3成分組成図上の、前記混合物の組成(点B、C、及びF(F=E=I’)で囲まれる三角形、及び、点B’、C’、F’及びE’で囲まれる四角形)を示す図である。点BCFで囲まれる三角形はGWPが1500以下で、安全率を加味したASHRAE不燃となり、かつ、圧縮機出口圧力がR22の圧力に対して±2.5%以内となる領域を示し、点B’C’F’E’で囲まれる四角形はGWPが1500以下で、安全率を加味したASHRAE不燃となり、かつ、圧縮機出口圧力がR22の圧力に対して±1.25%以内となる領域を示す。
図29】R32の濃度が25.0重量%である場合における、R125、1234yf及びR134aの3成分組成図上の、前記混合物の組成(点B、C及びI’で囲まれる三角形、及び、点B’、C’、I’(I’=F’=E’)囲まれる三角形)を示す図である。点BCI’で囲まれる三角形はGWPが1500以下で、安全率を加味したASHRAE不燃となり、かつ、圧縮機出口圧力がR22の圧力に対して±2.5%以内となる領域を示し、点B’C’I’で囲まれる三角形はGWPが1500以下で、安全率を加味したASHRAE不燃となり、かつ、圧縮機出口圧力がR22の圧力に対して±1.25%以内となる領域を示す。
図30】R32の濃度が26.5重量%である場合における、R125、1234yf及びR134aの3成分組成図上の、前記混合物の組成(点B、C及びI’で囲まれる三角形)を示す図である。点BCI’で囲まれる三角形はGWPが1500以下で、安全率を加味したASHRAE不燃となり、かつ、圧縮機出口圧力がR22の圧力に対して±2.5%以内となる領域を示す。
図31】R32の濃度が27.3重量%である場合における、R125、1234yf及びR134aの3成分組成図上の、前記混合物の組成(点I’(I’=B=C))を示す図である。I’はGWPが1500以下で、安全率を加味したASHRAE不燃となり、かつ、圧縮機出口圧力がR22の圧力に対して±2.5%以内となる点を示す。
図32】R32の濃度が12.7重量%である場合における、R125、1234yf及びR134aの3成分組成図上の、前記混合物の組成(点L(L=M=G’)を示す図である。線分QRから1234yf側は圧縮機出口温度が115℃以下となる領域を示し、線分STからR134a側はCOPが107.75%以上となる領域を示す。また、点LはGWPが1500以下で、安全率を加味したASHRAE不燃となり、圧縮機出口温度が115℃以下で、かつ、冷凍能力がR404Aに対して90%となる点を示す。
図33】R32の濃度が15.9重量%である場合における、R125、1234yf及びR134aの3成分組成図上の、前記混合物の組成(点G’、L及びMで囲まれる三角形、及び、点O(O=P=G’)を示す図である。点G’LMで囲まれる三角形はGWPが1500以下で、安全率を加味したASHRAE不燃となり、圧縮機出口温度が115℃以下で、かつ、冷凍能力がR404Aに対して90%以上となる領域を示し、点Oは GWPが1500以下で、安全率を加味したASHRAE不燃となり、圧縮機出口温度が115℃以下で、かつ、冷凍能力がR404Aに対して95%となる点を示す。
図34】R32の濃度が16.6重量%である場合における、R125、1234yf及びR134aの3成分組成図上の、前記混合物の組成(点G’、L及びMで囲まれる三角形、点G’、O及びPで囲まれる三角形)を示す図である。点G’LMで囲まれる三角形はGWPが1500以下で、安全率を加味したASHRAE不燃となり、圧縮機出口温度が115℃以下で、かつ、冷凍能力がR404Aに対して90%以上となる領域を示し、点G’OPで囲まれる三角形は GWPが1500以下で、安全率を加味したASHRAE不燃となり、圧縮機出口温度が115℃以下で、かつ、冷凍能力がR404Aに対して95%となる点を示す。
図35】R32の濃度が18.1重量%である場合における、R125、1234yf及びR134aの3成分組成図上の、前記混合物の組成(点G’、L及びMで囲まれる三角形、点V(V=S=L)、T及びMで囲まれる三角形、及び点G’、O及びPで囲まれる三角形)を示す図である。点G’LMで囲まれる三角形はGWPが1500以下で、安全率を加味したASHRAE不燃となり、圧縮機出口温度が115℃以下で、かつ、冷凍能力がR404Aに対して90%以上となる領域を示す。点VTMで囲まれる三角形はGWPが1500以下で、安全率を加味したASHRAE不燃となり、圧縮機出口温度が115℃以下で、COPがR404Aに対して107.75%以上となり、かつ、冷凍能力がR404Aに対して90%以上となる領域を示す。点G’OPで囲まれる三角形はGWPが1500以下で、安全率を加味したASHRAE不燃となり、圧縮機出口温度が115℃以下で、かつ、冷凍能力がR404Aに対して95%となる領域を示す。
図36】R32の濃度が18.6重量%である場合における、R125、1234yf及びR134aの3成分組成図上の、前記混合物の組成(点G’、L及びMで囲まれる三角形、点S、T、M(M=R=Y)及びLで囲まれる四角形、及び、点G’、O及びPで囲まれる三角形))を示す図である。点G’LMで囲まれる三角形はGWPが1500以下で、安全率を加味したASHRAE不燃となり、圧縮機出口温度が115℃以下で、かつ、冷凍能力がR404Aに対して90%以上となる領域を示す。点STMLで囲まれる四角形はGWPが1500以下で、安全率を加味したASHRAE不燃となり、圧縮機出口温度が115℃以下で、COPがR404Aに対して107.75%以上となり、かつ、冷凍能力がR404Aに対して90%以上となる領域を示す。点G’OPで囲まれる三角形はGWPが1500以下で、安全率を加味したASHRAE不燃となり、圧縮機出口温度が115℃以下で、かつ、冷凍能力がR404Aに対して95%以上となる領域を示す。
図37】R32の濃度が18.7重量%である場合における、R125、1234yf及びR134aの3成分組成図上の、前記混合物の組成(点G’、L(L=H’)、Y及びRで囲まれる四角形、点S、T、R、Y及びL(J=H’)で囲まれる五角形、及び、点G’、O及びPで囲まれる三角形)を示す図である。点G’LYRで囲まれる四角形はGWPが1500以下で、安全率を加味したASHRAE不燃となり、圧縮機出口温度が115℃以下で、かつ、冷凍能力がR404Aに対して90%以上となる領域を示す。点STRYLで囲まれる五角形はGWPが1500以下で、安全率を加味したASHRAE不燃となり、圧縮機出口温度が115℃以下で、COPがR404Aに対して107.75%以上となり、かつ、冷凍能力がR404Aに対して90%以上となる領域を示す。点G’OPで囲まれる三角形はGWPが1500以下で、安全率を加味したASHRAE不燃となり、圧縮機出口温度が115℃以下で、かつ、冷凍能力がR404Aに対して95%以上となる領域を示す。
図38】R32の濃度が19.6重量%である場合における、R125、1234yf及びR134aの3成分組成図上の、前記混合物の組成(点G’、H’、L、Y及びRで囲まれる五角形、点S、T、R、Y、L及びH’で囲まれる六角形、及び、点G’、O及びP(P=T=W)で囲まれる三角形))を示す図である。点G’H’LYRで囲まれる五角形はGWPが1500以下で、安全率を加味したASHRAE不燃となり、圧縮機出口温度が115℃以下で、かつ、冷凍能力がR404Aに対して90%以上となる領域を示す。点STRYLH’で囲まれる六角形はGWPが1500以下で、安全率を加味したASHRAE不燃となり、圧縮機出口温度が115℃以下で、COPがR404Aに対して107.75%以上となり、かつ、冷凍能力がR404Aに対して90%以上となる領域を示す。点G’OPで囲まれる三角形はGWPが1500以下で、安全率を加味したASHRAE不燃となり、圧縮機出口温度が115℃以下で、かつ、冷凍能力がR404Aに対して95%以上となる領域を示す。
図39】R32の濃度が20.4重量%である場合における、R125、1234yf及びR134aの3成分組成図上の、前記混合物の組成(点G’、H’、L、Y及びR(R=P=Z)で囲まれる五角形、点S、T、R、Y、L及びH’で囲まれる六角形、点G’、O及びPで囲まれる三角形、点W、T及びP(P=R=Z)で囲まれる三角形)を示す図である。点G’H’LYRで囲まれる五角形はGWPが1500以下で、安全率を加味したASHRAE不燃となり、圧縮機出口温度が115℃以下で、かつ、冷凍能力がR404Aに対して90%以上となる領域を示す。点STRYLH’で囲まれる六角形はGWPが1500以下で、安全率を加味したASHRAE不燃となり、圧縮機出口温度が115℃以下で、COPがR404Aに対して107.75%以上となり、かつ、冷凍能力がR404Aに対して90%以上となる領域を示す。点G’OPで囲まれる三角形はGWPが1500以下で、安全率を加味したASHRAE不燃となり、圧縮機出口温度が115℃以下で、かつ、冷凍能力がR404Aに対して95%以上となる領域を示す。点WTPで囲まれた三角形はGWPが1500以下で、安全率を加味したASHRAE不燃となり、圧縮機出口温度が115℃以下で、COPがR404Aに対して107.75%以上となり、かつ、冷凍能力がR404Aに対して95%以上となる領域を示す。
図40】R32の濃度が20.8重量%である場合における、R125、1234yf及びR134aの3成分組成図上の、前記混合物の組成(点G’、H’、Q(Q=L=Y)及びR)で囲まれる四角形、点S、T、R、Q(Q=L=Y)及びH’で囲まれる五角形、点G’、O(O=S=W)及びPで囲まれる三角形、点S(S=O=W)、T、R、及びZで囲まれる四角形)を示す図である。点G’H’QRで囲まれる四角形はGWPが1500以下で、安全率を加味したASHRAE不燃となり、圧縮機出口温度が115℃以下で、かつ、冷凍能力がR404Aに対して90%以上となる領域を示す。点STRQH’で囲まれる五角形はGWPが1500以下で、安全率を加味したASHRAE不燃となり、圧縮機出口温度が115℃以下で、COPがR404Aに対して107.75%以上となり、かつ、冷凍能力がR404Aに対して90%以上となる領域を示す。点G’OPで囲まれる三角形はGWPが1500以下で、安全率を加味したASHRAE不燃となり、圧縮機出口温度が115℃以下で、かつ、冷凍能力がR404Aに対して95%以上となる領域を示す。点STRZで囲まれた四角形はGWPが1500以下で、安全率を加味したASHRAE不燃となり、圧縮機出口温度が115℃以下で、COPがR404Aに対して107.75%以上となり、かつ、冷凍能力がR404Aに対して95%以上となる領域を示す。
図41】R32の濃度が21.2重量%である場合における、R125、1234yf及びR134aの3成分組成図上の、前記混合物の組成(点G’、H’、Q及びRで囲まれる四角形、点S、T、R、Q及びH’(H’=O)で囲まれる五角形、点G’、O(O=H’)及びPで囲まれる三角形、点S、T、R、Z及びO(O=H’)で囲まれる五角形)を示す図である。点G’H’QRで囲まれる四角形はGWPが1500以下で、安全率を加味したASHRAE不燃となり、圧縮機出口温度が115℃以下で、かつ、冷凍能力がR404Aに対して90%以上となる領域を示す。点STRQH’で囲まれる五角形はGWPが1500以下で、安全率を加味したASHRAE不燃となり、圧縮機出口温度が115℃以下で、COPがR404Aに対して107.75%以上となり、かつ、冷凍能力がR404Aに対して90%以上となる領域を示す。点G’OPで囲まれる三角形はGWPが1500以下で、安全率を加味したASHRAE不燃となり、圧縮機出口温度が115℃以下で、かつ、冷凍能力がR404Aに対して95%以上となる領域を示す。点STRZOで囲まれた五角形はGWPが1500以下で、安全率を加味したASHRAE不燃となり、圧縮機出口温度が115℃以下で、COPがR404Aに対して107.75%以上となり、かつ、冷凍能力がR404Aに対して95%以上となる領域を示す。
図42】R32の濃度が21.8重量%である場合における、R125、1234yf及びR134aの3成分組成図上の、前記混合物の組成(点G’、H’、O、Z及びR(R=T=α)で囲まれる五角形、点S、T(T=R)、Z、O及びH’で囲まれる五角形)を示す図である。点G’H’OZRで囲まれる五角形はGWPが1500以下で、安全率を加味したASHRAE不燃となり、圧縮機出口温度が115℃以下で、かつ、冷凍能力がR404Aに対して95%以上となる領域を示す。点STZOH’で囲まれる五角形はGWPが1500以下で、安全率を加味したASHRAE不燃となり、圧縮機出口温度が115℃以下で、COPがR404Aに対して107.75%以上となり、かつ、冷凍能力がR404Aに対して95%以上となる領域を示す。
図43】R32の濃度が22.6重量%である場合における、R125、1234yf及びR134aの3成分組成図上の、前記混合物の組成(点G’、H’、Q(Q=O=Z)及びRで囲まれる四角形、点S、α、Q(Q=O=Z)及びH’で囲まれる四角形)を示す図である。点G’H’QRで囲まれる四角形はGWPが1500以下で、安全率を加味したASHRAE不燃となり、圧縮機出口温度が115℃以下で、かつ、冷凍能力がR404Aに対して95%以上となる領域を示す。点SαQH’で囲まれる四角形はGWPが1500以下で、安全率を加味したASHRAE不燃となり、圧縮機出口温度が115℃以下で、COPがR404Aに対して107.75%以上となり、かつ、冷凍能力がR404Aに対して95%以上となる領域を示す。
図44】R32の濃度が23.2重量%である場合における、R125、1234yf及びR134aの3成分組成図上の、前記混合物の組成(点G’、H’、Q及びRで囲まれる四角形、点S(S=H’)、α及びQで囲まれる三角形)を示す図である。点G’H’QRで囲まれる四角形はGWPが1500以下で、安全率を加味したASHRAE不燃となり、圧縮機出口温度が115℃以下で、かつ、冷凍能力がR404Aに対して95%以上となる領域を示す。点SαQで囲まれる三角形はGWPが1500以下で、安全率を加味したASHRAE不燃となり、圧縮機出口温度が115℃以下で、COPがR404Aに対して107.75%以上となり、かつ、冷凍能力がR404Aに対して95%以上となる領域を示す。
図45】R32の濃度が25.4重量%である場合における、R125、1234yf及びR134aの3成分組成図上の、前記混合物の組成(点G’、H’、Q及びRで囲まれる四角形、点S(S=Q=α)を示す図である。点G’H’QRで囲まれる四角形はGWPが1500以下で、安全率を加味したASHRAE不燃となり、圧縮機出口温度が115℃以下で、かつ、冷凍能力がR404Aに対して95%以上となる領域を示す。点SはGWPが1500以下で、安全率を加味したASHRAE不燃となり、圧縮機出口温度が115℃以下で、COPがR404Aに対して107.75%以上となり、かつ、冷凍能力がR404Aに対して95%以上となる点を示す。
図46】R32の濃度が25.6重量%である場合における、R125、1234yf及びR134aの3成分組成図上の、前記混合物の組成(点G’Q(Q=H’)及びRで囲まれる三角形)を示す図である。点G’QRで囲まれる三角形はGWPが1500以下で、安全率を加味したASHRAE不燃となり、圧縮機出口温度が115℃以下で、かつ、冷凍能力がR404Aに対して95%以上となる領域を示す。
図47】R32の濃度が27.3重量%である場合における、R125、1234yf及びR134aの3成分組成図上の、前記混合物の組成(点Q(Q=G’=R))を示す図である。点QはGWPが1500以下で、安全率を加味したASHRAE不燃となり、圧縮機出口温度が115℃以下で、かつ、冷凍能力がR404Aに対して95%以上となる点を示す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明は、第一の形態〜第五の形態に大別される。以下にそれぞれの形態について詳細に記載する。以下、各点の説明及び近似式の説明において「x2」と記載されている場合があるが、それは「x2」を意味する。
【0015】
第一の形態
本発明の第一の形態について詳細に記載する。
【0016】
組成物
本発明の第一の形態の組成物(以下、第一の形態の欄において「本発明の組成物」とも称する)は、フッ素化炭化水素の混合物を含有する組成物であって、前記混合物が、ジフルオロメタン(R32)、ペンタフルオロエタン(R125)、2,3,3,3-テトラフルオロプロペン(1234yf)及び1,1,1,2-テトラフルオロエタン(R134a)を特定濃度で含む。
【0017】
本発明の組成物は、GWPが1500以下であり、かつASHRAE不燃の性能を兼ね備える。
【0018】
GWPは1500以下とすることによって、地球温暖化の観点から他の汎用冷媒と比べて顕著に環境負荷を抑えることができる。また、ASHRAE不燃であることにより、可燃性冷媒に比して安全性が高く使用可能範囲が広い。
【0019】
本発明の組成物は、好ましくは冷凍能力がR404Aと同等であり、具体的には、R404Aに対する冷凍能力は85%以上が好ましく、90%以上がより好ましく、95%以上が更に好ましく、100%以上が特に好ましい。R404Aは冷凍用及び冷蔵用の冷媒として現在広く用いられている冷媒であり、本発明の組成物はR404Aの代替冷媒であることができる。
【0020】
本発明の組成物は、冷凍サイクルでの圧縮機出口温度は、冷凍機油劣化防止の観点から130℃以下が好ましく、120℃以下がより好ましく、115℃以下が特に好ましい。
【0021】
本発明の組成物は、冷凍サイクルで消費された動力と冷凍能力の比(成績係数(COP))が高いことが好ましく、具体的には、COPは95以上が好ましく、100以上がより好ましく、107.75以上が特に好ましい。
【0022】
本発明の組成物は、冷凍サイクルにおける圧縮機出口圧力がR22と同等(R22レトロフィット)であることが好ましい。R22は冷凍用及び冷蔵用の冷媒としてR404A普及以前の冷媒として広く使用され、R22を冷媒とした冷凍機もまだ数多く残っているが、HCFC規制により先進国では2020年にR22は廃止予定であるので、代替冷媒が強く求められている。R22を使用している冷凍機の代替冷媒となるには、冷凍サイクルにおいて最大圧力となる圧縮機出口圧力がR22と同等であることが必須で、R22に対する圧縮機出口圧力±2.5%以内が好ましく、R22に対する圧縮機出口圧力±1.25%以内がより好ましい。
【0023】
本発明の組成物は、前記混合物が基本4成分、即ちジフルオロメタン(R32)、ペンタフルオロエタン(R125)、2,3,3,3-テトラフルオロプロペン(1234yf)及び1,1,1,2-テトラフルオロエタン(R134a)のみから形成されてもよく、基本4成分に加えて基本4成分とは異なる成分(「他の成分」という)を含んでいてもよい。以下、「基本4成分」、「他の成分」と表記する。他の成分の詳細については後述する。本発明の組成物は、前記混合物のみから構成されてもよく、前記混合物に加えて後述する冷凍機油などの任意の添加剤を添加して構成されてもよい。
【0024】
前記混合物が他の成分を含む場合には、基本4成分の機能を阻害しない程度の量であることが好ましい。当該観点からは、混合物中の他の成分の含有量は0.5重量%以下が好ましく、0.3重量%以下がより好ましく、0.1重量%以下が特に好ましい。
【0025】
フッ素化炭化水素の混合物
本発明で用いるフッ素化炭化水素の混合物は、ジフルオロメタン(R32)、ペンタフルオロエタン(R125)、1,1,1,2-テトラフルオロエタン(R134a)及び2,3,3,3-テトラフルオロプロペン(1234yf)を含む。以下、基本4成分の濃度の違いにより、形態1-1、形態1-2、形態1-3(下位概念として形態1-3-Aを有する)、形態1-4(下位概念として形態1-4-Aを有する)、及び形態1-5(下位概念として形態1-5-Aを有する)に分けて説明する。
【0026】
(形態1-1)
第一の形態の一実施形態(形態1-1)においては、前記混合物は、R32、R125、1234yf及びR134aの濃度の総和を100重量%、R32の濃度をx重量%とするとき、R125、1234yf及(1)-1 14.1重量%>x≧8.8重量%であり、
(2)-2 R125、1234yf及び134aの濃度(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))が、
点G(100-R32-1234yf-R134a/-0.0197x2-0.115x+40.237/0.0418x2-1.3349x+22.209)、
点H(0.9445x+1.3914/-0.9445x+60.509/100-R32-1234yf-R134a)、
点I(0/0.0577x2-4.1895x+61.098/100-R32-1234yf-R134a)、
点N(0/0/100-x)、及び
点D(100-R32-1234yf-R134a/0/-1.3383x+89.381)
を頂点とする五角形の範囲に含まれる組成比を有する混合物1、
(1)-2 18.1重量%>x≧14.1重量%であり、
(2)-2 R125、1234yf及び134aの濃度(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))が、
点G(100-R32-1234yf-R134a/0.0125x2-0.9275x+45.293/-0.425x+17.709)、
点H(0.9000x+2.010/-0.9250x+60.226/100-R32-1234yf-R134a)、
点I(0/0.050x2-4.01x+60.1/100-R32-1234yf-R134a)、
点N(0/0/100-x)、及び
点D(100-R32-1234yf-R134a/0/-1.325x+89.199)
を頂点とする五角形の範囲に含まれる組成比を有する混合物2、
(1)-3 20.0重量%>x≧18.1重量%であり、
(2)-3 R125、1234yf及び134aの濃度(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))が、
点G(100-R32-1234yf-R134a/-0.5769x+43.053/-0.4231x+17.6473)、
点H(0.9505x+1.1112/-0.8956x+59.706/100-R32-1234yf-R134a)、
点I(0/-2.0549x+41.083/100-R32-1234yf-R134a)、
点N(0/0/100-x)、及び
点D(100-R32-1234yf-R134a/0/-1.3187x+89.053)
を頂点とする五角形の範囲に含まれる組成比を有する混合物3、
(1)-4 22.6重量%>x≧20.0重量%であり、
(2)-4 R125、1234yf及び134aの濃度(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))が、
点G(100-R32-1234yf-R134a/-0.5000x+41.5/-0.4606x+18.396)、
点H(0.7697x+4.698/-0.9232x+60.267/100-R32-1234yf-R134a)、
点I(1.0374x-20.729/0/100-R32-1234yf-R134a)、及び
点D(100-R32-1234yf-R134a/0/-0.0092x2-0.956x+85.484)
を頂点とする四角形の範囲に含まれる組成比を有する混合物4、
(1)-5 25.4重量%>x≧22.6重量%であり、
(2)-5 R125、1234yf及び134aの濃度(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))が、
点G(100-R32-1234yf-R134a/-0.5372x+42.328/-0.4291x+17.693)、
点H(0.75x+5.15/-0.9291x+60.393/100-R32-1234yf-R134a)、
点I(0.9662x-19.12/0/100-R32-1234yf-R134a)、及び
点D(100-R32-1234yf-R134a/0/-1.3209x+89.057)
を頂点とする四角形の範囲に含まれる組成比を有する混合物5、並びに
(1)-6 27.3重量%≧x≧25.4重量%であり、
(2)-6 R125、1234yf及び134aの濃度(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))が、
点G(100-R32-1234yf-R134a/-0.4725x+40.708/-0.5275x+20.192)、
点H(0.7363x+5.496/-0.9505x+60.928/100-R32-1234yf-R134a)、
点I(x-20.0/0/100-R32-1234yf-R134a)、及び
点D(100-R32-1234yf-R134a/0/-1.3681x;90.252)
を頂点とする四角形の範囲に含まれる組成比を有する混合物6、
からなる群から選択される少なくとも一種を含有する。
【0027】
このような混合物(混合物1〜6の少なくとも一種)であることは、GWPの低減及びASHRAE不燃の性能確保の観点から好ましい。
【0028】
(形態1-2)
第一の形態の一実施形態(形態1-2)においては、前記混合物は、R32、R125、1234yf及びR134aの濃度の総和を100重量%、R32の濃度をx重量%とするとき、R125、1234yf及びR134aの濃度の総和が(100-x)重量%で示される3成分組成図において、
(1)-1 14.1重量%>x≧8.8重量%であり、
(2)-2 R125、1234yf及び134aの濃度(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))が、
点G’(100-R32-1234yf-R134a/-0.0245x2+0.0147x+38.771/0.0515x2-1.5942x+24.942)、
点H’(0.9445x+1.3914/-0.9445x+60.509/100-R32-1234yf-R134a)、
点I’(0/0.0577x2-4.1895x+61.098/100-R32-1234yf-R134a)、
点N(0/0/100-x)、及び
点D(100-R32-1234yf-R134a/0/-1.3383x+89.381)
を頂点とする五角形の範囲に含まれる組成比を有する混合物1、
(1)-2 18.1重量%>x≧14.1重量%であり、
(2)-2 R125、1234yf及び134aの濃度(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))が、
点G’(100-R32-1234yf-R134a/-0.55x+41.855/-0.4x+18.34)、
点H’(0.9000x+2.010/-0.9250x+60.226/100-R32-1234yf-R134a)、
点I’(0/0.050x2-4.01x+60.1/100-R32-1234yf-R134a)、
点N(0/0/100-x)、及び
点D(100-R32-1234yf-R134a/0/-1.325x+89.199)
を頂点とする五角形の範囲に含まれる組成比を有する混合物2、
(1)-3 20.0重量%>x≧18.1重量%であり、
(2)-3 R125、1234yf及び134aの濃度(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))が、
点G’(100-R32-1234yf-R134a/-0.5275x+41.441/-0.4176x+18.676)、
点H’(0.9505x+1.1112/-0.8956x+59.706/100-R32-1234yf-R134a
点I’(0/-2.0549x+41.083/100-R32-1234yf-R134a)、及び
点D(100-R32-1234yf-R134a/0/-1.3187x+89.053)
を頂点とする四角形の範囲に含まれる組成比を有する混合物3、
(1)-4 22.6重量%>x≧20.0重量%であり、
(2)-4 R125、1234yf及び134aの濃度(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))が、
点G’(100-R32-1234yf-R134a/-0.4626x+40.171/-0.5374x+21.029)、
点H’(0.8071x+5.0693/-0.9232x+60.267/100-R32-1234yf-R134a)、
点I’(1.0374x-20.729/0/100-R32-1234yf-R134a)、及び
点D(100-R32-1234yf-R134a/0/-0.0092x2-0.956x+85.484)
を頂点とする四角形の範囲に含まれる組成比を有する混合物4、
(1)-5 25.4重量%>x≧22.6重量%であり、
(2)-5 R125、1234yf及び134aの濃度(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))が、
点G’(100-R32-1234yf-R134a/-0.5709x+42.607/-0.4291x+18.593)、
点H’(0.7534x+5.102/-0.9291x+60.393/100-R32-1234yf-R134a)、
点I’(0.9662x-19.12/0/100-R32-1234yf-R134a)、及び
点D(100-R32-1234yf-R134a/0/-1.3209x+89.057)
を頂点とする四角形の範囲に含まれる組成比を有する混合物5、並びに
(1)-6 27.3重量%≧x≧25.4重量%であり、
(2)-6 R125、1234yf及び134aの濃度(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))が、
点G’(100-R32-1234yf-R134a/-0.4725x+40.108/-0.4725x+19.708)、
点H’(0.7363x+5.496/-0.9505x+60.928/100-R32-1234yf-R134a)、
点I’(x-20.0/0/100-R32-1234yf-R134a)、及び
点D(100-R32-1234yf-R134a/0/-1.3681x+90.252)
を頂点とする四角形の範囲に含まれる組成比を有する混合物6、
からなる群から選択される少なくとも一種を含有する。
【0029】
このような混合物(混合物1〜6の少なくとも一種)であることは、GWPの低減及びASHRAE不燃の性能確保(更に安全率を考慮)の観点から好ましい。
【0030】
(形態1-3)
第一の形態の一実施形態(形態1-3)においては、前記混合物は、R32、R125、1234yf及びR134aの濃度の総和を100重量%、R32の濃度をx重量%とするとき、R125、1234yf及びR134aの濃度の総和が(100-x)重量%で示される3成分組成図において、
(1)-1 14.1重量%>x≧8.8重量%であり、
(2)-1 R125、1234yf及び134aの濃度(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))が、
点B(-2.6617x+62.719/-0.0287x2+1.4115x+26.8/100-R32-R125-1234yf)、
点C(0.0674x2-3.4488x+64.431/0.0947x2-5.3947x+77.141/100-R32-R125-1234yf)、
点F(0.0605x2-3.1207x+55.079/0.0867x2-4.9674x+63.896/100-R32-R125-1234yf)、及び
点E(0.02x2-3.2514x+57.661/-0.0028x2+0.9312x+33.219/100-R32-R125-1234yf)
を頂点とする三角形又は四角形の範囲に含まれる組成比を有する混合物1、
(1)-2 16.8重量%>x≧14.1重量%であり、
(2)-2 R125、1234yf及び134aの濃度(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))が、
点B(0.0714x2-4.804x+78.742/0.8508x+29.005/100-R32-R125-1234yf)、
点C(0.0714x2-3.7149x+67.365/0.8508x+29.005/100-R32-R125-1234yf)、
点F(0.0357x2-2.4766x+50.924/-2.4477x+45.616/100-R32-R125-1234yf)、
点E(0.1071x2-4.6838x+60.544/0.3929x2-18.065x+222.41/100-R32-R125-1234yf)、及び
点H’(0.9000x+2.010/-0.9250x+60.226/100-R32-1234yf-R134a)
を頂点とする四角形又は五角形の範囲に含まれる組成比を有する混合物2、
(1)-3 18.8重量%>x≧16.8重量%であり、
(2)-3 R125、1234yf及び134aの濃度(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))が、
点B(0.1305x2-5.942x+81.197/0.4948x2-23.267x+294.53/100-R32-R125-1234yf)、
点C(0.0785x2-4.1072x+71.965/0.1365x2-7.218x+95.433/100-R32-R125-1234yf)、
点F(0.0105x2-1.6128x+43.512/0.0724x2-4.8312x+65.229/100-R32-R125-1234yf)、及び、
点E(0.1139x2-5.0532x+64.849/0.3892x2-18.658x+233.4/100-R32-R125-1234yf)
を頂点とする四角形の範囲に含まれる組成比を有する混合物3、
(1)-4 22.5重量%>x≧18.8重量%であり、
(2)-4 R125、1234yf及び134aの濃度(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))が、
点B(0.0396x2-2.5301x+49.164/0.1783x2-11.669x+188.29/100-R32-R125-1234yf)、
点C(0.0199x2-1.9819x+52.725/0.0592x2-4.6129x+73.8/100-R32-R125-1234yf)、
点Dは、
20.0重量%>x≧18.8重量%のときは、
点D(100-R32-1234yf-R134a/0/-1.3187x+89.053)
22.5重量%>x≧20.0重量%のときは、
点D(100-R32-1234yf-R134a/0/-0.0092x2-0.956x+85.484)
点Fは、
19.7重量%>x≧18.8重量%のときは、
点F(-2x+54.5/0/100-R32-R125-1234yf)
22.5重量%>x≧19.7重量%のときは、
点F(-1.9698x+53.892/0/100-R32-R125-1234yf)、及び
点E (0.0399x2-2.4292x+41.652/0.1589x2-10.485x+161.15/100-R32-R125-1234yf)
を頂点とする四角形又は五角形の範囲に含まれる組成比を有する混合物4、
(1)-5 24.2重量%>x≧22.5重量%であり、
(2)-5 R125、1234yf及び134aの濃度(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))が、
点B(0.0251x2-1.8786x+41.842/0.1176x2-9.1887x+163.2/100-R32-R125-1234yf)、
点C(0.011x2-2.409x+66.822/0/100-R32-R125-1234yf)、
点F(-1.9412x+53.276/0/100-R32-R125-1234yf)、及び
点E(-0.5882x+20.435/-3.3529x+81.141/100-R32-R125-1234yf)
を頂点とする四角形の範囲に含まれる組成比を有する混合物5、並びに
(1)-6 27.3重量%≧x≧24.2重量%であり、
(2)-6 R125、1234yf及び134aの濃度(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))が、
点B(0.0251x2-1.8786x+41.842/0.1176x2-9.1887x+163.2/100-R32-R125-1234yf)、
点C(0.011x2-2.409x+66.822/0/100-R32-R125-1234yf)、及び
点I’は、
25.4重量%>x≧24.2重量%のときは、
点I’(0.9662x-19.12/0/100-R32-1234yf-R134a)
27.3重量%≧x≧25.4重量%のときは、
点I’(x-20.0/0/100-R32-1234yf-R134a)
を頂点とする三角形の範囲に含まれる組成比を有する混合物6、
からなる群から選択される少なくとも一種を含有する。
【0031】
このような混合物(混合物1〜6の少なくとも一種)であることは、GWPの低減、ASHRAE不燃の性能確保(更に安全率を考慮)及びR22に対する同等の圧縮機出口圧力(R22レトロフィット)の観点から好ましい。
(形態1-3-A)
また、形態1-3の下位概念として、形態1-3-Aにおいては、前記混合物は、R32、R125、1234yf及びR134aの濃度の総和を100重量%、R32の濃度をx重量%とするとき、R125、1234yf及びR134aの濃度の総和が(100-x)重量%で示される3成分組成図において、
(1)-1 14.8重量%>x≧8.8重量%であり、
(2)-1 R125、1234yf及び134aの濃度(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))が、
点B’(-0.0581x2-3.121x+57.068/0.0854x2-5.0132x+67.006/100-R32-R125-1234yf)、
点C’(0.0667x2-3.4034x+62.381/0.0948x2-5.3674x+74.488/100-R32-R125-1234yf)、
点F’(-0.0581x2-3.121x+57.068/0.0854x2-5.0132x+67.006/100-R32-R125-1234yf)、及び
点E’(0.0217x2-3.2646x+59.951/-0.0101x2+1.0851x+31.333/100-R32-R125-1234yf)
を頂点とする四角形の範囲に含まれる組成比を有する混合物1、
(1)-2 16.1重量%>x≧14.8重量%であり、
(2)-2 R125、1234yf及び134aの濃度(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))が、
点B’(-2.6154x+59.708/0.8462x+30.277/100-R32-R125-1234yf)、
点C’(6.1538x-74.477/-2.6154x+54.508/100-R32-R125-1234yf)、
点F’(-1.4615x+45.231/-2.5385x+49.069/100-R32-R125-1234yf)、
点E’(-1.5385x+39.169/-6.4615x+140.83/100-R32-R125-1234yf)、及び
点H’(0.9000x+2.010/-0.9250x+60.226/100-R32-1234yf-R134a)
を頂点とする五角形の範囲に含まれる組成比を有する混合物2、
(1)-3 19.7重量%>x≧16.1重量%であり、
2)-3 R125、1234yf及び134aの濃度(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))が、
点B’(0.0737x2-3.8287x+60.117/0.2581x2-14.557x+211.39/100-R32-R125-1234yf)、
点C’(0.0139x2-1.78x+49.676/0.0342x2-3.5636x+60.914/100-R32-R125-1234yf)、
点F’(0.0288x2-2.2531x+50.499/0.0163x2-2.8565x+49.937/100-R32-R125-1234yf)、及び
点E’(0.0557x2-3.0403x+48.901/0.2082x2-12.372x+182.02/100-R32-R125-1234yf)、
を頂点とする四角形の範囲に含まれる組成比を有する混合物3、
(1)-4 21.6重量%>x≧19.7重量%であり、
(2)-4 R125、1234yf及び134aの濃度(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))が、
点B’(-0.8421x+29.889/-4.2105x+107.75/100-R32-R125-1234yf)、
点C’(-1.1053x+41.774/-2.1053x+45.474/100-R32-R125-1234yf)、
点Dは、
20.0重量%>x≧19.7重量%では、
点D(100-R32-1234yf-R134a/0/-1.3187x+89.053)
21.6重量%>x≧20.0重量%では、
点D(100-R32-1234yf-R134a/0/-0.0092x2-0.956x+85.484)
点F’(0.0049x2-2.1762x+58.247/0/100-R32-R125-1234yf)、及び
点E’(0.0232x2-1.7329x+35.717/0.1309x2-9.4562x+154.58/100-R32-R125-1234yf)
を頂点とする五角形の範囲に含まれる組成比を有する混合物4、
(1)-5 25.0重量%>x≧21.6重量%であり、
(2)-5 R125、1234yf及び134aの濃度(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))が、
点B’(0.0313x2-2.1315x+43.111/0.1014x2-8.2924x+148.62/100-R32-R125-1234yf)、
点C’(-0.0217x2-0.9308x+48.116/0/100-R32-R125-1234yf)、
点F’(0.0049x2-2.1762x+58.247/0/100-R32-R125-1234yf)、及び
点E’(0.0232x2-1.7329x+35.717/0.1309x2-9.4562x+154.58/100-R32-R125-1234fy)
を頂点とする四角形の範囲に含まれる組成比を有する混合物5、並びに
(1)-6 26.5重量%≧x≧25.0重量%であり、
(2)-6 R125、1234yf及び134aの濃度(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))が、
点B’(-0.6x+24.4/-3.1333x+83.033/100-R32-R125-1234yf)、
点C’(-1.8667x+57.967/0/100-R32-R125-1234yf)、及び
点I’は、
25.4重量%>x≧25.0重量%では、
点I’(0.9662x-19.12/0/100-R32-1234yf-R134a)、
26.5重量%>x≧25.4重量%では、
点I’(x-20.0/0/100-R32-1234yf-R134a)
を頂点とする点又は三角形の範囲に含まれる組成比を有する混合物6、
からなる群から選択される少なくとも一種を含有する。
【0032】
このような混合物(混合物1〜6の少なくとも一種)であることは、GWPの低減、ASHRAE不燃の性能確保(更に安全率を考慮)及びR22に対する同等の圧縮機出口圧力(R22レトロフィット)の観点から好ましい。
【0033】
(形態1-4)
第一の形態の一実施形態(形態1-4)においては、前記混合物は、R32、R125、1234yf及びR134aの濃度の総和を100重量%、R32の濃度をx重量%とするとき、R125、1234yf及びR134aの濃度の総和が(100-x)重量%で示される3成分組成図において、
(1)-1 16.6重量%>x≧12.7重量%であり、
(2)-1 R125、1234yf及び134aの濃度(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))が、
点G’は、
14.1重量%>x≧12.7重量%のときは、
点G’(100-R32-1234yf-R134a/-0.0245x2+0.0147x+38.771/0.0515x2-1.5942x+24.942)、
16.6重量%>x≧14.1重量%のときは、
点G’(100-R32-1234yf-R134a/-0.55x+41.855/-0.4x+18.34)
点L (-0.0492x2-1.686x+68.551/0.0446x2-0.308x+31.712/100-R32-R125-1234yf)、及び
点M (0.008x2-2.2604x+66.615/-0.0137x2-2.9821x+74.989/100-R32-R125-1234yf)
を頂点とする点又は三角形の範囲に含まれる組成比を有する混合物1、
(1)-2 18.6重量%>x≧16.6重量%であり、
(2)-2 R125、1234yf及び134aの濃度(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))が、
点G’は、
18.1重量%>x≧16.6重量%のときは、
点G’(100-R32-1234yf-R134a/-0.55x+41.855/-0.4x+18.34)、
18.6重量%>x≧18.1重量%のときは、
点G’(100-R32-1234yf-R134a/-0.4725x+40.108/-0.4725x+19.708)、
点L(-0.1236x2+1.0174x+44.174/0.1557x2-4.1979x+65.676/100-R32-R125-1234yf)、及び
点M(0.1038x2-5.4653x+93.417/0.1482x2-8.2741x+118.21/100-R32-R125-1234yf)
を頂点とする三角形の範囲に含まれる組成比を有する混合物2、
(1)-3 18.7重量%>x≧18.6重量%であり、
(2)-3 R125、1234yf及び134aの濃度(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))が、
点G’(100-R32-1234yf-R134a1/-0.4725x+40.108/-0.4725x+19.708)、
点L (-0.1236x2+1.0174x+44.174/0.1557x2-4.1979x+65.676/100-R32-R125-1234yf)、
点Y (-1.9949x2+75.281x-685.87/2.5224x2-95.07x+915.66/100-R32-R125-1234yf)、及び
点R (0.0523x2-0.5865x+20.487/0.0654x2-0.9831x+11.234/100-R32-R125-1234yf)、
を頂点とする四角形の範囲に含まれる組成比を有する混合物3、
(1)-4 20.8重量%>x≧18.7重量%であり、
(2)-4 R125、1234yf及び134aの濃度(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))が、
点G’、点H’は、
20.0重量%>x≧18.7重量%のときは、
点G’(100-R32-1234yf-R134a/-0.4725x+40.108/-0.4725x+19.708)、
点H’(0.9505x+1.1112/-0.8956x+59.706/100-R32-1234yf-R134a)
20.8重量%>x≧20.0重量%のときは、
点G’(100-R32-1234yf-R134a/-0.4626x+40.171/-0.5374x+21.029)、
点H’(0.8071x+5.0693/-0.9232x+60.267/100-R32-1234yf-R134a)、
点L(0.1057x2-5.6028x+87.817/0.2718x2-16.4x+253.22/100-R32-R125-1234yf)、
点Y (-1.9949x2+75.281x-685.87/2.5224x2-95.07x+915.66/100-R32-R125-1234yf)、及び
点Rは、
20.4重量%>x≧18.7重量%のときは、
点R (0.0523x2-0.5865x+20.487/0.0654x2-0.9831x+11.234/100-R32-R125-1234yf)、
20.8重量%>x≧20.4重量%のときは、
点R (-0.03x2+2.6154x-10.573/-0.0418x2+3.2371x-30.177/100-R32-R125-1234yf)、
を頂点とする五角形の範囲に含まれる組成比を有する混合物4、
(1)-5 25.6重量%>x≧20.8重量%であり、
(2)-5 R125、1234yf及び134aの濃度(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))が、
点G’、点H’は、
22.6重量%>x≧20.8重量%のときは、
点G’(100-R32-1234yf-R134a/-0.4626x+40.171/-0.5374x+21.029)、
点H’(0.8071x+5.0693/-0.9232x+60.267/100-R32-1234yf-R134a)、
25.4重量%>x≧22.6重量%のときは、
点G’(100-R32-1234yf-R134a/-0.5709x+42.607/-0.4291x+18.593)、
点H’(0.7534x+5.102/-0.9291x+60.393/100-R32-1234yf-R134a)、
25.6重量%>x≧25.4重量%のときは、
点G’(100-R32-1234yf-R134a/-0.4725x+40.108/-0.4725x+19.708)、
点H’(0.7363x+5.496/-0.9505x+60.928/100-R32-1234yf-R134a)、
点Q、点Rは、
21.8重量%>x≧20.8重量%のときは、
点Q(-0.2929x2+14.203x-151.75/-0.8412x2+36.769x-371.19/100-R32-R125-1234yf)、
点R(-0.03x2+2.6154x-10.573/-0.0418x2+3.2371x-30.177/100-R32-R125-1234yf)、
25.6重量%>x≧21.8重量%のときは、
点Q(-0.0078x2+2.2066x-25.686/-0.0471x2+3.4143x-21.435/100-R32-R125-1234yf)、
点R(-0.0365x2+2.9381x-14.607/-0.0152x2+1.9858x-15.652/100-R32-R125-1234yf)、
を頂点とする三角形又は四角形の範囲に含まれる組成比を有する混合物5、
(1)-6 27.3重量%≧x≧25.6重量%であり、
(2)-6 R125、1234yf及び134aの濃度(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))が、
点G’(100-R32-1234yf-R134a/-0.4725x+40.108/-0.4725x+19.708)、
点Q (7.7059x-171.67/-16.647x+461.26/100-R32-R125-1234yf)、及び
点R(1.1765x+6.5824/-10.824x+302.28/100-R32-R125-1234yf)
を頂点とする点又は三角形の範囲に含まれる組成比を有する混合物6、
からなる群から選択される少なくとも一種を含有する組成物。
【0034】
このような混合物(混合物1〜6の少なくとも一種)であることは、GWPの低減、ASHRAE不燃の性能確保(更に安全率を考慮)、R404Aと同等の冷凍能力の発揮、及び冷凍サイクルでの圧縮機出口温度の低減の観点から好ましい。
(形態1-4-A)
また、形態1-4の下位概念として、形態1-4-Aにおいては、前記混合物は、
(1)-1 19.6重量%>x≧15.9重量%であり、
(2)-1 R125、1234yf及び134aの濃度(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))が、
点G’は、
18.1重量%>x≧15.9重量%のときは、
点G’(100-R32-1234yf-R134a/-0.5709x+42.607/-0.4291x+18.593)、
19.6重量%>x≧18.1重量%のときは、
点G’(100-R32-1234yf-R134a/-0.4725x+40.108/-0.4725x+19.708)、
点O(0.0227x2-4.0079x+97.028/-0.005x2+1.3141x+13.458/100-R32-R125-1234yf)、
点P(0.0625x2-4.163x+89.38/0.0875x2-6.3714x+112.26/100-R32-R125-1234yf)
を頂点とする三角形の範囲に含まれる組成比を有する混合物1、
(1)-2 20.4重量%>x≧19.6重量%であり、
(2)-2 R125、1234yf及び134aの濃度(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))が、
点G’は、
20.0重量%>x≧19.6重量%重量%のときは、
点G’(100-R32-1234yf-R134a/-0.4725x+40.108/-0.4725x+19.708)、
20.4重量%>x≧20.0重量%のときは、
点G’(100-R32-1234yf-R134a/-0.4626x+40.171/-0.5374x+21.029)、
点O(0.142x2-8.9159x+147.38/-0.1705x2+8.2091x-58.118/100-R32-R125-1234yf)、
点P(0.2131x2-10.374x+153.27/0.3409x2-16.918x+221.64/100-R32-R125-1234yf)、
を頂点とする三角形の範囲に含まれる組成比を有する混合物2、
(1)-3 21.2重量%>x≧20.4重量%であり、
(2)-3 R125、1234yf及び134aの濃度(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))が、
点G’(100-R32-1234yf-R134a/-0.4626x+40.171/-0.5374x+21.029)、
点O(0.142x2-8.9159x+147.38/-0.1705x2+8.2091x-58.118/100-R32-R125-1234yf)、
点Z(-0.4631x2+15.324x-89.572/-0.5325x2-16.852x+140.58/100-R32-R125-1234yf)、及び、
点R(-0.0835x2+4.8254x-33.399/-0.1022x2+5.7453x-56.277/100-R32-R125-1234yf)
を頂点とする四角形の範囲に含まれる組成比を有する混合物3、
(1)-4 22.6重量%>x≧21.2重量%であり、
(2)-4 R125、1234yf及び134aの濃度(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))が、
点G’(100-R32-1234yf-R134a/-0.4626x+40.171/-0.5374x+21.029)、
点H’(0.8071x+5.0693/-0.9232x+60.267/100-R32-1234yf-R134a)
点O (0.0893x2-5.3393x+95.264/0.2976x2-18.464x+296.98/100-R32-R125-1234yf)、
点Z(-0.4631x2+15.324x-89.572/-0.5325x2-16.852x+140.58/100-R32-R125-1234yf)、及び
点R(-0.0835x2+4.8254x-33.399/-0.1022x2+5.7453x-56.277/100-R32-R125-1234yf)
を頂点とする五角形の範囲に含まれる組成比を有する混合物4、
(1)-5 25.6重量%>x≧22.6重量%であり、
(2)-5 R125、1234yf及び134aの濃度(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))が、
点G’、 点H’は
25.4重量%>x≧22.6重量%のときは、
点G’(100-R32-1234yf-R134a/-0.5709x+42.607/-0.4291x+18.593)、
点H’(0.7534x+5.102/-0.9291x+60.393/100-R32-1234yf-R134a)
25.6重量%>x≧25.4重量%のときは、
点G’(100-R32-1234yf-R134a/-0.4725x+40.108/-0.4725x+19.708)、
点H’(0.7363x+5.496/-0.9505x+60.928/100-R32-1234yf-R134a)、
点Q(-0.0078x2+2.2066x-25.686/-0.0471x2+3.4143x-21.435/100-R32-R125-1234yf)、及び
点R(-0.0365x2+2.9381x-14.607/-0.0152x2+1.9858x-15.652/100-R32-R125-1234yf)、
を頂点とする四角形の範囲に含まれる組成比を有する混合物5、
(1)-6 27.3重量%≧x≧25.6重量%であり、
(2)-6 R125、1234yf及び134aの濃度(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))が、
点G’(100-R32-1234yf-R134a/-0.4725x+40.108/-0.4725x+19.708)、
点Q (7.7059x-171.67/-16.647x+461.26/100-R32-R125-1234yf)、及び
点R(1.1765x+6.5824/-10.824x+302.28/100-R32-R125-1234yf)
を頂点とする三角形の範囲に含まれる組成比を有する混合物6、
からなる群から選択される少なくとも一種を含有する。
【0035】
このような混合物(混合物1〜6の少なくとも一種)であることは、GWPの低減、ASHRAE不燃の性能確保(更に安全率を考慮)、R404Aと同等の冷凍能力の発揮(形態1-4よりも高い冷凍能力)、及び冷凍サイクルでの圧縮機出口温度の低減の観点から好ましい。
【0036】
(形態1-5)
第一の形態の一実施形態(形態1-5)においては、前記混合物は、R32、R125、1234yf及びR134aの濃度の総和を100重量%、R32の濃度をx重量%とするとき、R125、1234yf及びR134aの濃度の総和が(100-x)重量%で示される3成分組成図において、
(1)-1 18.1重量%>x≧16.6重量%であり、
(2)-1 R125、1234yf及び134aの濃度(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))が、
点T (-0.0107x2+0.5345x+25.331/-0.006x2+0.02x+23.019/100-R32-R125-1234yf)、
点M (0.1038x2-5.4653x+93.417/0.1482x2-8.2741x+118.21/100-R32-R125-1234yf)、及び
点V (-0.38x2+7.0542x+18.925/0.7958x2-14.947x+50.53/100-R32-R125-1234yf)
を頂点とする点又は三角形に含まれる組成比を有する混合物1、
(1)-2 18.6重量%>x≧18.1重量%であり、
(2)-2 R125、1234yf及び134aの濃度(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))が、
点S (0.0678x2-2.1697x+39.158/-0.0223x2-0.0437x+50.421/100-R32-R125-1234yf)、
点T (-0.006x2+0.417x+25.928/0.0167x2-0.8974x+32.141/100-R32-R125-1234yf)、
点M (0.1038x2-5.4653x+93.417/0.1482x2-8.2741x+118.21/100-R32-R125-1234yf)、及び
点L (-0.1236x2+1.0174x+44.174/0.1557x2-4.1979x+65.676/100-R32-R125-1234yf)
を頂点とする三角形又は四角形の範囲に含まれる組成比を有する混合物2、
(1)-3 18.7重量%>x≧18.6重量%であり、
(2)-3 R125、1234yf及び134aの濃度(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))が、
点S(0.0678x2-2.1697x+39.158/-0.0223x2-0.0437x+50.421/100-R32-R125-1234yf)、
点T(-0.006x2+0.417x+25.928/0.0167x2-0.8974x+32.141/100-R32-R125-1234yf)、
点R(0.0523x2-0.5865x+20.487/0.0654x2-0.9831x+11.234/100-R32-R125-1234yf)、
点Y(-1.9949x2+75.281x-685.87/2.5224x2-95.07x+915.66/100-R32-R125-1234yf)、及び、
点L(-0.1236x2+1.0174x+44.174/0.1557x2-4.1979x+65.676/100-R32-R125-1234yf)
を頂点とする四角形又は五角形の範囲に含まれる組成比を有する混合物3、
(1)-4 20.8重量%>x≧18.7重量%であり、
(2)-4 R125、1234yf及び134aの濃度(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))が、
点S(0.0678x2-2.1697x+39.158/-0.0223x2-0.0437x+50.421/100-R32-R125-1234yf)、
点T(-0.006x2+0.417x+25.928/0.0167x2-0.8974x+32.141/100-R32-R125-1234yf)、
点Rは、
20.4重量%>x≧18.7重量%のときは、
点R(0.0523x2-0.5865x+20.487/0.0654x2-0.9831x+11.234/100-R32-R125-1234yf)、
20.8重量%>x≧20.4重量%のときは、
点R(-0.0835x2+4.8254x-33.399/-0.1022x2+5.7453x-56.277/100-R32-R125-1234yf)
点Y(-1.9949x2+75.281x-685.87/2.5224x2-95.07x+915.66/100-R32-R125-1234yf)
点L (0.1057x2-5.6028x+87.817/0.2718x2-16.4x+253.22/100-R32-R125-1234yf)、及び
点H’は、
20.0重量%>x≧18.7重量%のときは、
点H’(0.9505x+1.1112/-0.8956x+59.706/100-R32-1234yf-R134a)、
20.8重量%>x≧20.0重量%のときは、
点H’(0.8071x+5.0693/-0.9232x+60.267/100-R32-1234yf-R134a)、
を頂点とする五角形又は六角形の範囲に含まれる組成比を有する混合物4、
(1)-5 21.8重量%>x≧20.8重量%であり、
(2)-5 R125、1234yf及び134aの濃度(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))が、
点S(0.0366x2-1.4284x+37.268/-0.0225x2+0.3598x+41.166/100-R32-R125-1234yf)、
点T(0.0629x2-2.606x+58.972/0.045x2-2.2196x+47.368/100-R32-R125-1234yf)、
点R(-0.0835x2+4.8254x-33.399/-0.1022x2+5.7453x-56.277/100-R32-R125-1234yf)、
点Q(-0.2929x2+14.203x-151.75/-0.8412x2+36.769x-371.19/100-R32-R125-1234yf)、及び
点H’(0.8071x+5.0693/-0.9232x+60.267/100-R32-1234yf-R134a)、
を頂点とする五角形の範囲に含まれる組成比を有する混合物5、
(1)-6 23.2重量%>x≧21.8重量%であり、
(2)-6 R125、1234yf及び134aの濃度(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))が、
点S(0.0366x2-1.4284x+37.268-0.0225x2+0.3598x+41.166100-R32-R125-1234yf)、
点α(-0.0609x2+0.9855x+39.5570.1273x2-1.9795x+3.0676100-R32-R125-1234yf)、及び
点Q(-0.0078x2+2.2066x-25.686-0.0471x2+3.4143x-21.435100-R32-R125-1234yf)、
点H’は、
22.6重量%>x≧21.8重量%のときは、
点H’(0.8071x+5.0693/-0.9232x+60.267/100-R32-1234yf-R134a)
23.2重量%>x≧22.6重量%のときは、
点H’(0.7534x+5.102/-0.9291x+60.393/100-R32-1234yf-R134a)
を頂点とする三角形又は四角形の範囲に含まれる組成比を有する混合物6、並びに
(1)-7 25.4重量%≧x≧23.2重量%であり、
(2)-7 R125、1234yf及び134aの濃度(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))が、
点S(-0.0358x2+2.4172x-13.013/-0.0223x2-0.0437x+50.421/100-R32-R125-1234yf)、
点α(-0.0609x2+0.9855x+39.557/0.1273x2-1.9795x+3.0676/100-R32-R125-1234yf)、及び
点Q(-0.0078x2+2.2066x-25.686/-0.0471x2+3.4143x-21.435/100-R32-R125-1234yf)
を頂点とする点又は三角形の範囲に含まれる組成比を有する混合物7、
からなる群から選択される少なくとも一種を含有する組成物。
【0037】
このような混合物(混合物1〜7の少なくとも一種)であることは、GWPの低減、ASHRAE不燃の性能確保(更に安全率を考慮)、R404Aと同等の冷凍能力の発揮、冷凍サイクルでの圧縮機出口温度の低減、及び成績係数(COP)の向上の観点から好ましい。
(形態1-5-A)
また、形態1-5の下位概念として、形態1-5-Aにおいては、前記混合物は、
(1)-1 20.4重量%>x≧19.6重量%であり、
(2)-1 R125、1234yf及び134aの濃度(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))が、
点T(-0.006x2+0.417x+25.928/0.0167x2-0.8974x+32.141/100-R32-R125-1234yf)、
点P(0.2131x2-10.374x+153.27/0.3409x2-16.918x+221.64/100-R32-R125-1234yf)、及び
点W(-0.1565x2-0.6764x+105.19/0.9989x2-25.438x+135.86/100-R32-R125-1234yf)
を頂点とする点又は三角形の範囲に含まれる組成比を有する混合物1、
(1)-2 20.8重量%>x≧20.4重量%であり、
(2)-2 R125、1234yf及び134aの濃度(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))が、
点T(-0.006x2+0.417x+25.928/0.0167x2-0.8974x+32.141/100-R32-R125-1234yf)、
点R(-0.0835x2+4.8254x-33.399/-0.1022x2+5.7453x-56.277/100-R32-R125-1234yf)、
点Z(-0.4631x2+15.324x-89.572/-0.5325x2-16.852x+140.58/100-R32-R125-1234yf)、及び
点W(-0.1565x2-0.6764x+105.19/0.9989x2-25.438x+135.86/100-R32-R125-1234yf)
を頂点とする四角形の範囲に含まれる組成比を有する混合物2、
(1)-3 21.2重量%>x≧20.8重量%であり、
(2)-3 R125、1234yf及び134aの濃度(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))が、
点S(0.0366x2-1.4284x+37.268/-0.0225x2+0.3598x+41.166/100-R32-R125-1234yf)、
点T(-0.0107x2+0.5345x+25.331/-0.006x2+0.02x+23.019/100-R32-R125-1234yf)、
点R(-0.0835x2+4.8254x-33.399/-0.1022x2+5.7453x-56.277/100-R32-R125-1234yf)、
点Z(-0.4631x2+15.324x-89.572/-0.5325x2-16.852x+140.58/100-R32-R125-1234yf)、及び
点H’(0.8071x+5.0693/-0.9232x+60.267/100-R32-1234yf-R134a)
を頂点とする五角形の範囲に含まれる組成比を有する混合物3、
(1)-4 21.8重量%>x≧21.2重量%であり、
(2)-4 R125、1234yf及び134aの濃度(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))が、
点S(0.0366x2-1.4284x+37.268/-0.0225x2+0.3598x+41.166/100-R32-R125-1234yf)、
点T(-0.0107x2+0.5345x+25.331/-0.006x2+0.02x+23.019/100-R32-R125-1234yf)、
点R(-0.0835x2+4.8254x-33.399/-0.1022x2+5.7453x-56.277/100-R32-R125-1234yf)、
点Z(-0.4631x2+15.324x-89.572/-0.5325x2-16.852x+140.58/100-R32-R125-1234yf)、
点O(0.0893x2-5.3393x+95.264/0.2976x2-18.464x+296.98/100-R32-R125-1234yf)、及び、
点H’(0.8071x+5.0693/-0.9232x+60.267/100-R32-1234yf-R134a)、
を頂点とする五角形又は六角形の範囲に含まれる組成比を有する混合物4、
(1)-5 22.6重量%>x≧21.8重量%であり、
(2)-5 R125、1234yf及び134aの濃度(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))が、
点S(0.0366x2-1.4284x+37.268/-0.0225x2+0.3598x+41.166/100-R32-R125-1234yf)、
点α(-0.0609x2+0.9855x+39.557/0.1273x2-1.9795x+3.0676/100-R32-R125-1234yf)、
点Z(-0.4631x2+15.324x-89.572/-0.5325x2-16.852x+140.58/100-R32-R125-1234yf)、
点O(0.0893x2-5.3393x+95.264/0.2976x2-18.464x+296.98/100-R32-R125-1234yf)、及び
点H’(0.8071x+5.0693/-0.9232x+60.267/100-R32-1234yf-R134a)、
を頂点とする五角形の範囲に含まれる組成比を有する混合物5、
(1)-6 23.2重量%>x≧22.6重量%であり、
(2)-6 R125、1234yf及び134aの濃度(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))が、
点S(0.0366x2-1.4284x+37.268/-0.0225x2+0.3598x+41.166/100-R32-R125-1234yf)、
点α(-0.0609x2+0.9855x+39.557/0.1273x2-1.9795x+3.0676/100-R32-R125-1234yf)、
点Q(-0.0078x2+2.2066x-25.686/-0.0471x2+3.4143x-21.435/100-R32-R125-1234yf)、及び
点H’(0.7534x+5.102/-0.9291x+60.393/100-R32-1234yf-R134a)、
を頂点とする四角形の範囲に含まれる組成比を有する混合物5、並びに
(1)-7 25.4重量%≧x≧23.2重量%であり、
(2)-7 R125、1234yf及び134aの濃度(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))が、
点S(-0.0358x2+2.4172x-13.013/-0.0223x2-0.0437x+50.421/100-R32-R125-1234yf)、
点α(-0.0609x2+0.9855x+39.557/0.1273x2-1.9795x+3.0676/100-R32-R125-1234yf)、及び
点Q(-0.0078x2+2.2066x-25.686/-0.0471x2+3.4143x-21.435/100-R32-R125-1234yf)
を頂点とする三角形の範囲に含まれる組成比を有する混合物7、
からなる群から選択される少なくとも一種を含有する。
【0038】
このような混合物(混合物1〜7の少なくとも一種)であることは、GWPの低減、ASHRAE不燃の性能確保(更に安全率を考慮)、R404Aと同等の冷凍能力の発揮(形態1-5よりも高い冷凍能力)、冷凍サイクルでの圧縮機出口温度の低減、及び成績係数(COP)の向上の観点から好ましい。
【0039】
ここで、ASHRAEによる冷媒の可燃性分類について説明する。
【0040】
ASHRAEでは、冷媒の可燃性分類はANSI/ASHRAE Standard34-2013に基づいて行われ、クラス1に分類されるものが不燃性冷媒である。つまり、本発明の組成物がASHRAE不燃であることは、本発明で用いるフッ素化炭化水素の混合物(特に基本4成分)がその可燃性分類において前記クラス1に分類されることを意味する。
【0041】
具体的には、ANSI/ASHRAE34-2013に基づいた貯蔵、輸送、使用時の漏洩試験を行うことでWCFF (Worst case of fractionation for flammability:最も燃え易い混合組成)を特定し、WCFF組成がASTM E681-2009〔化学品(蒸気及び気体)の引火性濃度限界の標準試験法〕に基づいた試験で不燃と特定できた場合がクラス1に分類される。
【0042】
下記にR32、R125、1234yf及びR134aの濃度の総和を100重量%、R32の濃度を22.6重量%とする場合を例示し、R125、1234yf及びR134aの濃度の総和が77.4重量%で示される3成分組成図におけるASHRAE不燃限界の特定方法を説明する。
【0043】
3成分組成図にてASHRAE不燃限界を特定していくには、先ず可燃性冷媒(R32、1234yf)と不燃性冷媒(R134a、R125)との2元混合冷媒の不燃限界を求める必要がある。実験例1において当該2元混合冷媒の不燃限界を求めた。
【0044】
実験例1(可燃性冷媒(R32,1234yf)と不燃性冷媒(R134a、R125)との2元混合冷媒の不燃限界)
2元混合冷媒の不燃限界は、ASTM E681-2009に基づく燃焼試験の測定装置及び測定方法に基づいて求めた。
【0045】
具体的には、燃焼の状態が目視および録画撮影できるように内容積12リットルの球形ガラスフラスコを使用し、ガラスフラスコは燃焼により過大な圧力が発生した際には上部のふたからガスが開放されるようにした。着火方法は底部から1/3の高さに保持された電極からの放電により発生させた。試験条件は以下の通りである。
<試験条件>
試験容器:280 mmφ球形(内容積:12リットル)
試験温度: 60℃±3℃
圧力 :101.3 kPa±0.7 kPa
水分 :乾燥空気1 gにつき0.0088 g±0.0005 g
2元冷媒組成物/空気混合比:1 vol.%刻み±0.2 vol.%
2元冷媒組成物混合: ±0.1 重量%
点火方法:交流放電、電圧15kV、電流30mA、ネオン変圧器
電極間隔:6.4 mm (1/4 inch)
スパーク:0.4 秒 ±0.05 秒
判定基準:
・着火点を中心に90度以上火炎が広がった場合 = 燃焼(伝播)
・着火点を中心に90度未満の火炎の広がりだった場合= 火炎伝播なし(不燃)
その結果、可燃性冷媒R32と不燃性冷媒R134aとの混合冷媒では、R32=43.0重量%、R134a=57.0重量%から火炎伝播は認められなくなり、この組成を不燃限界とした。また、可燃性冷媒R32と不燃性冷媒R125では、R32=63.0重量%、R125=37.0重量%、可燃性冷媒1234yfと不燃性冷媒R134aでは、1234yf=62.0重量%、R134a=38.0重量%、可燃性冷媒1234yfと不燃性冷媒R125では、1234yf=79.0重量%、R125=21.0重量%からそれぞれ火炎伝播は認められなくなり、これらの組成を不燃限界とした。表1に結果をまとめた。
【0046】
【表1】
【0047】
次に、実験例1で求めた2元混合冷媒の不燃限界に基づいてR32=22.6%の場合のASHRAE不燃限界を以下のように計算で求めた。
【0048】
1)R32=22.6重量%、1234yf=0重量%の場合
R125+R134a=77.4重量%とし、ASHRAE不燃限界に近い混合組成におけるWCFF組成をREFPROP9.0により求めた。その結果を表2-1に示す。また、求めたWCFF組成が不燃限界組成になっているかどうかは、以下の手順で調べた。
(1)WCFFの1234yf濃度に対する不燃限界R134a濃度(重量%)=WCFFの1234yf(重量%)×38/62=0
(2)余剰R134a濃度(重量%)=WCFFのR134a濃度(重量%)−(1)
(3)WCFFのR125濃度に対する不燃限界R32濃度(重量%)=WCFF組成のR125濃度(重量%)×63/37
(4)(WCFFのR32濃度-(3))のR32濃度に対する不燃限界R134a濃度=(WCFFのR32濃度-(3))×57/43
ここで、(2)-(4)>0になった組成を計算上のASHRAE不燃限界とした。
【0049】
【表2-1】
【0050】
2) R32=22.6重量%、R134a=50.0重量%の場合(R32/R125≦1.70)
R125+1234yf=27.4重量%とし、ASHRAE不燃限界に近い混合組成におけるWCFF組成をREFPROP9.0により求めた。その結果を表2-2に示す。また、求めたWCFF組成が不燃限界組成になっているかどうかは、以下の手順で調べた。
(1)WCFFの1234yf濃度に対する不燃限界R134a濃度(重量%)=WCFFの1234yf(重量%)×38/62
(2)余剰R134a濃度(重量%)=WCFFのR134a濃度(重量%)−(1)
(3)WCFFのR125濃度に対する不燃限界R32濃度(重量%)=WCFF組成のR125濃度(重量%)×63/37
(4)(WCFFのR32濃度-(3))のR32濃度に対する不燃限界R134a濃度=(WCFFのR32濃度-(3))×57/43
ここで、(2)-(4)>0になった組成を計算上のASHRAE不燃限界とした。
【0051】
【表2-2】
【0052】
3) R32=22.6重量%、R134a=20.0重量%の場合(R32/R125≦1.70)
R125+1234yf=57.4重量%とし、ASHRAE不燃限界に近い混合組成におけるWCFF組成をREFPROP9.0により求めた。その結果を表2-3に示す。また、求めたWCFF組成が不燃限界組成になっているかどうかは、以下の手順で調べた。
(1)WCFFの1234yf濃度に対する不燃限界R134a濃度(重量%)=WCFFの1234yf(重量%)×38/62
(2)余剰R134a濃度(重量%)=WCFFのR134a濃度(重量%)−(1)
(3)WCFFのR125濃度に対する不燃限界R32濃度(重量%)=WCFF組成のR125濃度(重量%)×63/37
(4)(WCFFのR32濃度-(3))のR32濃度に対する不燃限界R134a濃度=(WCFFのR32濃度-(3))×57/43
ここで、(2)-(4)>0になった組成を計算上のASHRAE不燃限界とした。
【0053】
【表2-3】
【0054】
4)R32=22.6%、R134a=15.9%(算出WCFF変化点)
R125+R134a=61.5重量%としASHRAE不燃限界に近い混合組成におけるWCFF組成をREFPROP9.0により求めた。その結果を表2-4に示す。また、求めたWCFF組成が不燃限界組成になっているかどうかは、以下の手順で調べた。
(1)WCFFのR32濃度に対するR125不燃限界濃度(重量%)=WCFFのR32(量%)×37/63
(2)余剰R125濃度(重量%)=WCFFのR125濃度(重量%)−(1)
(3)WCFFのR134aに対する不燃限界1234yf濃度(重量%)=WCFF組成の134a濃度(重量%)×62/38
(4)(WCFFの1234yf濃度-(3))の1234yf濃度に対するR125不燃限界濃度=(WCFFの1234濃度-(3))×21/79
ここで、(2)-(4)>0になった組成を計算上のASHRAE不燃限界とした。
【0055】
【表2-4】
【0056】
上記が算出WCFFが変化点であることは、R134a=15.8、15.9、16.0重量%とし、液相側からのWCFF組成をREFPROP9.0により求めた。その結果を表2-5に示す。また、求めたWCFF組成が不燃限界組成になっているかどうかは、以下の手順で調べた。
(1)WCFFのR32濃度に対するR125不燃限界濃度(重量%)=WCFFのR32(量%)×37/63
(2)余剰R125濃度(重量%)=WCFFのR125濃度(重量%)−(1)
(3)WCFFのR134aに対する不燃限界1234yf濃度(重量%)=WCFF組成の134a濃度(重量%)×62/38
(4)(WCFFの1234yf濃度-(3))の1234yf濃度に対するR125不燃限界濃度=(WCFFの1234濃度-(3))×21/79
ここで、(2)-(4)>0になった組成を計算上のASHRAE不燃限界とした。
【0057】
【表2-5】
【0058】
以上からWCFFは、R134a≧16.0重量%ではWCFFは気相リーク初期、R134a≦15.8重量%では液相95%リーク時となり、R134a=15.9重量%がWCFF組成の変化点になっている。
【0059】
5)R32=22.6、R125=30.0%におけるASHRAE不燃限界
1234yf+R134a=47.4重量%としASHRAE不燃限界に近い混合組成におけるWCFF組成をREFPROP9.0により求めた。その結果を表2-6に示す。WCFFはR134a≦15.8重量%なので液相95%リーク時となり、また、求めたWCFF組成が不燃限界組成になっているかどうかは、以下の手順で調べた。
(1)WCFFのR32濃度に対するR125不燃限界濃度(重量%)=WCFFのR32(量%)×37/63
(2)余剰R125濃度(重量%)=WCFFのR125濃度(重量%)−(1)
(3)WCFFのR134aに対する不燃限界1234yf濃度(重量%)=WCFF組成の134a濃度(重量%)×62/38
(4)(WCFFの1234yf濃度-(3))の1234yf濃度に対するR125不燃限界濃度=(WCFFの1234濃度-(3))×21/79
ここで、(2)-(4)>0になった組成を計算上のASHRAE不燃限界とした。
【0060】
【表2-6】
【0061】
6)GWP=1500におけるASHRAE不燃限界
GWPが1500となる(22.6/39.2/30.2/8.0)(R32の濃度(重量%)/R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/R134aの濃度(重量%))の組成のWCFF組成、及び、ASHRAE不燃限界に近い混合組成におけるWCFF組成をREFPROP9.0により求めた。その結果を表2−7に示す。また、求めたWCFF組成が不燃限界組成になっているかどうかは、以下の手順で調べた。
(1)WCFFのR32濃度に対するR125不燃限界濃度(重量%)=WCFFのR32(量%)×37/63
(2)余剰R125濃度(重量%)=WCFFのR125濃度(重量%)−(1)
(3)WCFFのR134aに対する不燃限界1234yf濃度(重量%)=WCFF組成の134a濃度(重量%)×62/38
(4)(WCFFの1234yf濃度-(3))の1234yf濃度に対するR125不燃限界濃度=(WCFFの1234濃度-(3))×21/79
ここで、(2)-(4)>0になった組成を計算上のASHRAE不燃限界とした。
【0062】
【表2-7】
【0063】
以上の計算上のASHRAE不燃限界組成を調べた結果を3成分組成図に示し、それらの点を結ぶ回帰線を求めた結果が、図1の点G、Hを結ぶ直線及び点H、Iを結ぶ直線である。
【0064】
実験例2(実験例1で得られた計算上の不燃限界の燃焼試験による検証)
組成(R32/R125/1234yf/R134a)=(22.6/10.9/16.5/50.0)のWCFF組成(41.7/16.2/14.4/27.7)、及び、
組成(R32/R125/1234yf/R134a)=(22.6/39.2/30.2/8.0)のWCFF組成(0.4/5.3/65.6/28.7)
を代表例として、実験例1で示したASTM E681に従って燃焼試験を行ったところ、これらのWCFF組成では、火炎伝播は認められなかった。
【0065】
従って、実験例1で求めた2元組成物の不燃限界に基づき、実験例1で計算により求めたASHRAE不燃限界は、ANSI/ASHRAE Standard34-2013に基づいたASHRAE不燃の要件を満たしている。
【0066】
また、図1(R32=22.6%の三角図)で示したようにASHRAE不燃限界は、1234yf=0重量%(前記1)の方法で求めた点、図1では点I)とR32=30%、R134a=10.3%(算出WCFF変化点)(前記4)の方法で求めた点、図1では点H)とを結ぶ直線(直線HI)及び前記点Hと、AR5に基づいたGWP=1500(前記6)の方法で求めた点、図1では点G)とを結ぶ直線(直線GH)でGWPが1500以下でのASHRAE不燃限界が示される。
【0067】
以後、本明細書におけるASHRAE不燃限界は、実験例1で求めた2元組成物の不燃限界に基づいて前記1)と4)と6)の方法により求めた回帰線(直線HI及び直線GH)により示す。表2-8には、R32濃度=8.8、12.7、14.1、16.1、18.1、19.2、20.0、21.2、22.6、24.2、25.4、26.5、27.3重量%における点Gと点Hと点IのR32濃度、R125濃度、1234yf濃度、R134a濃度を示す。
【0068】
【表2-8】
【0069】
上記により計算で求めたASHRAE不燃限界は、それぞれの冷媒の製造時の純度や混合時の誤差などを考慮するとさらに安全率を見込むことが好ましい。ASHRAE不燃限界線GHについては、不燃性冷媒R134aは、R134aと1234yfとの不燃限界混合比をもとに1234yf濃度を1.63重量%(63/37)減少させることでR134a換算では1重量%(製造時の許容濃度として±1重量%見込むことが多いため)高くなるように平行移動した線分G’H’を安全率を見込んだものとした。また、ASHRAE不燃限界線HIについては、不燃性冷媒R125は、R125と1234yfとの不燃限界混合比をもとに1234yf濃度を3.76重量%(79/21)減少させることでR125換算では1重量%(製造時の許容濃度として±1重量%見込むことが多いため)高くなるように平行移動した線分H’I’を安全率を見込んだものとした。
【0070】
この安全率を見込んだASHRAE不燃線G’H’I’は、例えばR32=22.6重量%では、R125=y重量%、1234yf=z重量%、R134a=w重量%とした場合、線分GHは、y+z+w=100重量%ととした三角図上ではz=1.15w+43.484で表されるので、43.484から1.63を引き、線分G’H’はz=1.15w+41.854とし、線分ADとの交点をG’とした。線分HIは、z=2.0309y+17.116で表されるので、17.116から3.76を引き、線分H’I’はz=2.0309y+13.356とし、線分DIとの交点をI’とした。また、H’は、G’H’の線分の式z=1.15w+41.854とH’I’の線分の式z=2.0309y+13.356の交点として求めた。
【0071】
このようにして安全率を見込んだASHRAE不燃点G’H’I’を表2-9に示す。
【0072】
【表2-9】
【0073】
前記混合物に含まれるR32、R125、1234yf及びR134aの組成比は、R32の濃度条件による制限の下、R125、1234yf及びR134aの3成分組成図上の点で表すことができる。
【0074】
すなわち、R32の濃度をx重量%とすると、R125、1234yf及びR134aの濃度の和は、(100-x)重量%となり、前記混合物に含まれるR32、R125、1234yf及びR134aの組成比は、R125、1234yf及びR134a の濃度の総和を(100-x)とする3成分組成図上の座標点として表すことができる。以下に具体的な座標点の求め方を示す。
【0075】
以下では、xの範囲で場合分けをし、点A、B、C、D、E、F、B’、C’、E’、F’、G、H、I、G’、H’、I’、L、M、N、O、P、Q、R、S、T、V、W、X、Y、Z及びαの各点の意味は次の通りであり、各点の濃度は後記の実施例1で求め、その値を示している。なお、本明細書及び図面において、点J、K及びUは存在しない。
A:GWP=1500であってR134aの濃度(重量%)が0重量%の組成比
D:GWP=1500であって1234yfの濃度(重量%)が0重量%の組成比
G: GWP=1500であってASHRAE不燃限界を示す組成比
(WCFFがStorage/Shipping conditions 95%リーク後の液相組成になる場合)
H:ASHRAE不燃限界を示す組成比
(WCFFがStorage/Shipping conditions 95%リーク後の液相組成、及び、0%リーク時の気相組成になる場合)
I:ASHRAE不燃限界であって1234yfの濃度(重量%)が0重量%の組成比
(WCFFはStorage/Shipping conditions 0%リーク時の気相組成)
G’:ASHRAE不燃限界を示す線分GHに対して、不燃の安全率を見込むために
不燃冷媒R134aを+1重量%上乗せした線分とGWP=1500の線分との交点を示す組成比
H’:ASHRAE不燃限界を示す線分GHに対して、不燃冷媒R134aを+1重量%上乗せした線分と不燃冷媒R125を+1重量%上乗せした線分
I’:ASHRAE不燃限界を示す線分HIに対して、不燃の安全率を見込むために
不燃冷媒R125を+1重量%上乗せした線分であって1234yfの濃度(重量%)が0重量%の組成比
B:線分G’H’I’上にあって圧縮機出口圧力がR22圧力の102.5%になる組成比
C:GWP=1500であって圧縮機出口圧力がR22圧力の102.5%になる組成比
E:線分G’H’I’上にあって圧縮機出口圧力がR22圧力の97.5%になる組成比
F: GWP=1500であって圧縮機出口圧力がR22圧力の97.5%になる組成比
B’:線分G’H’I’上にあって圧縮機出口圧力がR22圧力の101.25%になる組成比
C’:GWP=1500であって圧縮機出口圧力がR22圧力の101.25%になる組成比
E’:線分G’H’I’上にあって圧縮機出口圧力がR22圧力の98.75%になる組成比
F’: GWP=1500であって圧縮機出口圧力がR22圧力の98.75%になる組成比
L:線分G’H’I’上にあって対R404A冷凍能力が90%になる組成比
M:GWP=1500であって対R404A冷凍能力が90%になる組成比
O:線分G’H’I’上にあって対R404A冷凍能力が95%になる組成比
P:GWP=1500であって対R404A冷凍能力が95%になる組成比
Q:線分G’H’I’上にあって圧縮機出口温度が115℃になる組成比
R:GWP=1500であって圧縮機出口温度が115℃になる組成比
S:線分G’H’I’上にあってCOPが対R404Aの107.75%となる組成比
T:GWP=1500であってCOPが対R404Aの107.75%となる組成比
V:線分STと線分LMとの交点
W:線分STと線分OPとの交点
X:線分QRと線分JKとの交点
Y:線分ORと線分LMとの交点
Z:線分QRと線分OPとの交点
α:線分STと線分QRとの交点
N:R125=0、R134a=0となる点(0/0/100-x)
【0076】
(1)点A、D、G、H、I、G’、H’、I’の求め方
(1−1)点Aについて
14.1重量%≧x≧8.8重量%
x=R32の濃度が8.8重量%とき、R125、1234yf及び134aの濃度の総和を(100-x)重量%とする3成分組成図上の点Aは、
(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))=(45.4/45.8/0)であり、
R32の濃度が12.7重量%のとき、R125、1234yf及び134aの濃度の総和を(100-x)重量%とする3成分組成図上の点Aは、
(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))=(44.6/42.7/0)であり、
R32の濃度が14.1重量%のとき、R125、1234yf及び134aの濃度の総和を(100-x)重量%とする3成分組成図上の点Aは、
(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))=(44.3/41.6/0)であることから、R32、R125、1234yf及び134aの濃度の総和を100重量%としたときの、R125の濃度をy重量%とすると、xy座標にプロットした上記の3点から求められる回帰直線の式は、
y=0.0577x2-4.1895x+61.098
で表される。また、点AのR134a濃度は0重量%なので、点Aの1234yf濃度は(100-R32濃度(重量%)-R125の濃度(重量%)で表される。
【0077】
以上より、R125、1234yf及びR134a の濃度の総和を(100-x)とする3成分組成図上の点A(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))は、(0.0577x2-4.1895x+61.098/100-R32濃度-R125の濃度/0)で表される。
【0078】
18.1重量%≧x≧14.1重量%、20.0重量%≧x≧18.1重量%、22.6重量%≧x≧20.0重量%、25.4重量%≧x≧22.6重量%、及び、27.3重量%≧x≧25.4重量%の範囲について同様に計算し、表3−1に各濃度範囲ごとのR32=x重量%としたときのxの近似式で示される(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))を示す。
【0079】
【表3-1】
【0080】
(1−2)点Dについて
点Dについても、14.1重量%≧x≧8.8重量%、18.1重量%≧x≧14.1重量%、20.0重量%≧x≧18.1重量%、22.6重量%≧x≧20.0重量%、25.4重量%≧x≧22.6重量%、及び、27.3重量%≧x≧25.4重量%の範囲について点Aと同様に計算し、表3−2に各濃度範囲ごとのR32=x重量%としたときのxの近似式で示される(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))を示す。
【0081】
【表3-2】
【0082】
(1−3)点Gについて
点Gについても、14.1重量%≧x≧8.8重量%、18.1重量%≧x≧14.1重量%、20.0重量%≧x≧18.1重量%、22.6重量%≧x≧20.0重量%、25.4重量%≧x≧22.6重量%、及び、27.3重量%≧x≧25.4重量%の範囲について点Aと同様に計算し、表3−3に各濃度範囲ごとのR32=x重量%としたときのxの近似式で示される(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))を示す。
【0083】
【表3-3】
【0084】
(1−4)点Hについて
点Hについても、14.1重量%≧x≧8.8重量%、18.1重量%≧x≧14.1重量%、20.0重量%≧x≧18.1重量%、22.6重量%≧x≧20.0重量%、25.4重量%≧x≧22.6重量%、及び、27.3重量%≧x≧25.4重量%の範囲について点Aと同様に計算し、表3−4に各濃度範囲ごとのR32=x重量%としたときのxの近似式で示される(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))を示す。
【0085】
【表3-4】
【0086】
(1−5)点Iについて
点Iについても、14.1重量%≧x≧8.8重量%、18.1重量%≧x≧14.1重量%、20.0重量%≧x≧18.1重量%、22.6重量%≧x≧20.0重量%、25.4重量%≧x≧22.6重量%、及び、27.3重量%≧x≧25.4重量%の範囲について点Aと同様に計算し、表3−5に各濃度範囲ごとのR32=x重量%としたときのxの近似式で示される(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))を示す。
【0087】
【表3-5】
【0088】
(1−6)点G’について
点G’についても、14.1重量%≧x≧8.8重量%、18.1重量%≧x≧14.1重量%、20.0重量%≧x≧18.1重量%、22.6重量%≧x≧20.0重量%、25.4重量%≧x≧22.6重量%、及び、27.3重量%≧x≧25.4重量%の範囲について点Aと同様に計算し、表3−6に各濃度範囲ごとのR32=x重量%としたときのxの近似式で示される(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))を示す。
【0089】
【表3-6】
【0090】
(1−7)点H’について
点H’についても、14.1重量%≧x≧8.8重量%、18.1重量%≧x≧14.1重量%、20.0重量%≧x≧18.1重量%、22.6重量%≧x≧20.0重量%、25.4重量%≧x≧22.6重量%、及び、27.3重量%≧x≧25.4重量%の範囲について点Aと同様に計算し、表3−7に各濃度範囲ごとのR32=x重量%としたときのxの近似式で示される(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))を示す。
【0091】
【表3-7】
【0092】
(1−8)点I’について
点I’についても、14.1重量%≧x≧8.8重量%、18.1重量%≧x≧14.1重量%、20.0重量%≧x≧18.1重量%、22.6重量%≧x≧20.0重量%、25.4重量%≧x≧22.6重量%、及び、27.3重量%≧x≧25.4重量%の範囲について点Aと同様に計算し、表3−7に各濃度範囲ごとのR32=x重量%としたときのxの近似式で示される(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))を示す。
【0093】
【表3-8】
【0094】
(2)点B、C、E、F、B’、C’E’、F’の求め方
(2−1)点Bについて
点Bについても、14.1重量%≧x≧8.8重量%、16.8重量%≧x≧14.1重量%、18.8重量%≧x≧16.8重量%、22.5重量%≧x≧18.8重量%、27.3重量%≧x≧22.5重量%の範囲について点Aと同様に計算し、表3−9に各濃度範囲ごとのR32=x重量%としたときのxの近似式で示される(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))を示す。
【0095】
【表3-9】
【0096】
(2−2)点Cについて
点Cについても、14.1重量%≧x≧8.8重量%、16.8重量%≧x≧14.1重量%、18.8重量%≧x≧16.8重量%、22.5重量%≧x≧18.8重量%、27.3重量%≧x≧22.5重量%の範囲について点Aと同様に計算し、表3−10に各濃度範囲ごとのR32=x重量%としたときのxの近似式で示される(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))を示す。
【0097】
【表3-10】
【0098】
(2−3)点Eについて
点Eについても、14.1重量%≧x≧8.8重量%、16.8重量%≧x≧14.1重量%、18.8重量%≧x≧16.8重量%、22.5重量%≧x≧18.8重量%、27.3重量%≧x≧22.5重量%の範囲について点Aと同様に計算し、表3−11に各濃度範囲ごとのR32=x重量%としたときのxの近似式で示される(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))を示す。
【0099】
【表3-11】
【0100】
(2−4)点Fについて
点Fについても、14.1重量%≧x≧8.8重量%、16.8重量%≧x≧14.1重量%、18.8重量%≧x≧16.8重量%、22.5重量%≧x≧18.8重量%、27.3重量%≧x≧22.5重量%の範囲について点Aと同様に計算し、表3−12に各濃度範囲ごとのR32=x重量%としたときのxの近似式で示される(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))を示す。
【0101】
【表3-12】
【0102】
(2−5)点B’について
点B’についても、14.1重量%≧x≧8.8重量%、16.8重量%≧x≧14.1重量%、18.8重量%≧x≧16.8重量%、22.5重量%≧x≧18.8重量%、27.3重量%≧x≧22.5重量%の範囲について点Aと同様に計算し、表3−13に各濃度範囲ごとのR32=x重量%としたときのxの近似式で示される(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))を示す。
【0103】
【表3-13】
【0104】
(2−6)点C’について
点C’についても、14.1重量%≧x≧8.8重量%、16.8重量%≧x≧14.1重量%、18.8重量%≧x≧16.8重量%、22.5重量%≧x≧18.8重量%、27.3重量%≧x≧22.5重量%の範囲について点Aと同様に計算し、表3−14に各濃度範囲ごとのR32=x重量%としたときのxの近似式で示される(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))を示す。
【0105】
【表3-14】
【0106】
(2−7)点E’について
点E’についても、14.1重量%≧x≧8.8重量%、16.8重量%≧x≧14.1重量%、18.8重量%≧x≧16.8重量%、22.5重量%≧x≧18.8重量%、27.3重量%≧x≧22.5重量%の範囲について点Aと同様に計算し、表3−15に各濃度範囲ごとのR32=x重量%としたときのxの近似式で示される(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))を示す。
【0107】
【表3-15】
【0108】
(2−8)点F’について
点F’についても、14.1重量%≧x≧8.8重量%、16.8重量%≧x≧14.1重量%、18.8重量%≧x≧16.8重量%、22.5重量%≧x≧18.8重量%、27.3重量%≧x≧22.5重量%の範囲について点Aと同様に計算し、表3−16に各濃度範囲ごとのR32=x重量%としたときのxの近似式で示される(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))を示す。
【0109】
【表3-16】
【0110】
(3)点L、M、O、P、Q、R、S、Tの求め方
(3−1)点Lについて
点Lについても、16.6重量%≧x≧12.7重量%、18.7重量%≧x≧16.6重量%、18.7重量%≧x≧20.8重量%の範囲について点Aと同様に計算し、表3−17に各濃度範囲ごとのR32=x重量%としたときのxの近似式で示される(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))を示す。
【0111】
【表3-17】
【0112】
(3−2)点Mについて
点Kについても、16.6重量%≧x≧12.7重量%、18.7重量%≧x≧16.6重量%、18.7重量%≧x≧20.8重量%の範囲について点Aと同様に計算し、表3−18に各濃度範囲ごとのR32=x重量%としたときのxの近似式で示される(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))を示す。
【0113】
【表3-18】
【0114】
(3−3)点Oについて
点Oについても、19.6重量%≧x≧15.9量%、21.2重量%≧x≧19.6重量%、22.6重量%≧x≧21.2重量%、27.3重量%≧x≧22.6重量%の範囲について点Aと同様に計算し、表3−19に各濃度範囲ごとのR32=x重量%としたときのxの近似式で示される(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))を示す。
【0115】
【表3-19】
【0116】
(3−4)点Pについて
点Pについても、19.6重量%≧x≧15.9量%、21.2重量%≧x≧19.6重量%、22.6重量%≧x≧21.2重量%、27.3重量%≧x≧22.6重量%の範囲について点Aと同様に計算し、表3−20に各濃度範囲ごとのR32=x重量%としたときのxの近似式で示される(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))を示す。
【0117】
【表3-20】
【0118】
(3−5)点Qについて
点Qについても、18.6重量%≧x≧12.7重量%、20.4重量%≧x≧18.6重量%、21.8重量%≧x≧20.4重量%、25.6重量%≧x≧21.8重量%及び、27.3重量%≧x≧25.6重量%の範囲について点Aと同様に計算し、表3−21に各濃度範囲ごとのR32=x重量%としたときのxの近似式で示される(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))を示す。
【0119】
【表3-21】
【0120】
(3−6)点Rについて
点Rについても、18.6重量%≧x≧12.7重量%、20.4重量%≧x≧18.6重量%、21.8重量%≧x≧20.4重量%、25.6重量%≧x≧21.8重量%及び、27.3重量%≧x≧25.6重量%の範囲について点Aと同様に計算し、表3−22に各濃度範囲ごとのR32=x重量%としたときのxの近似式で示される(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))を示す。
【0121】
【表3-22】
【0122】
(3−7)点Sについて
点Sについても、18.1重量%≧x≧12.7重量%、20.8重量%≧x≧18.1重量%、23.2重量%≧x≧20.8重量%、27.3重量%≧x≧23.2重量%及び、25.4重量%≧x≧23.2重量%の範囲について点Aと同様に計算し、表3−23に各濃度範囲ごとのR32=x重量%としたときのxの近似式で示される(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))を示す。
【0123】
【表3-23】
【0124】
(3−8)点Tについて
点Tについても、18.1重量%≧x≧12.7重量%、20.8重量%≧x≧18.1重量%、23.2重量%≧x≧20.8重量%、27.3重量%≧x≧23.2重量%及び、25.4重量%≧x≧23.2重量%の範囲について点Aと同様に計算し、表3−24に各濃度範囲ごとのR32=x重量%としたときのxの近似式で示される(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))を示す。
【0125】
【表3-24】
【0126】
(4)交点V、W、X、Y、Z、αの求め方
(4−1)線分LMと線分STとの交点Vについて
x=R32=17.5重量%のとき、y=R125の濃度(重量%)、z=R134aの濃度(重量%)とした場合、線分JKは表3−25に示すようにz=-3.8364y+132.36、線分STはz=-2.0632y+86.283で示され、線分JKと線分STの交点であるVはこれらの式を解くことで表3−25に示すように(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))=(26.0/32.7/23.8)となる。また、18.1重量%≧x≧16.6重量%の範囲における交点Vの近似式は点Aと同様に計算し、R32=x重量%としたときのxの近似式で示される交点V(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))を表3−25に示す。
【0127】
【表3-25】
【0128】
(4−2)線分OPと線分STとの交点Wについて
x=R32=20.4重量%のときの交点Vは、表3−26に示す線分の式から交点Vと同様に計算して求めた。また、20.8重量%≧x≧19.6重量%の範囲における交点Wの近似式は点Aと同様に計算し、R32=x重量%としたときのxの近似式で示される交点W(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))を表3−26に示す。
【0129】
【表3-26】
【0130】
(4−3)線分LMと線分QRとの交点Xについて
x=R32=19.6重量%のときの交点Wは、表3−27に示す線分の式から交点Vと同様に計算して求めた。また、20.8重量%≧x≧18.6重量%の範囲における交点Xの近似式は点Aと同様に計算し、R32=x重量%としたときのxの近似式で示される交点X(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))を表3−27に示す。
【0131】
【表3-27】
【0132】
(4−4)線分OPと線分QRとの交点Yについて
x=R32=21.8重量%のときの交点Xは、表3−28に示す線分の式から交点Vと同様に計算して求めた。また、22.6重量%≧x≧20.4重量%の範囲における交点Yの近似式は点Aと同様に計算し、R32=x重量%としたときのxの近似式で示される交点Y(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))を表3−28に示す。
【0133】
【表3-28】
【0134】
(4−5)線分OPと線分QRとの交点Zについて
x=R32=21.8重量%のときの交点Yは、表3−29に示す線分の式から交点Vと同様に計算して求めた。また、22.6重量%≧x≧20.4重量%の範囲における交点Zの近似式は点Aと同様に計算し、R32=x重量%としたときのxの近似式で示される交点α(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))を表3−29に示す。
【0135】
【表3-29】
【0136】
(4−6)線分STと線分QRとの交点αについて
x=R32=23.2重量%のときの交点Yは、表3−30に示す線分の式から交点Vと同様に計算して求めた。また、25.4重量%≧x≧21.8重量%の範囲における交点αの近似式は点Aと同様に計算し、R32=x重量%としたときのxの近似式で示される交点α(R125の濃度(重量%)/1234yfの濃度(重量%)/134aの濃度(重量%))を表3−30に示す。
【0137】
【表3-30】
【0138】
本発明の第一の形態の組成物に含有される混合物(各混合物のうち少なくとも一種)は、基本4成分(R32、R125、R134a及び1234yf)に加えて、他の成分として水を含有することができる。
【0139】
混合物に含まれる水の濃度は、混合物の中の1234yf含有量に対して200重量ppm以下が好ましい。混合物の中の1234yf含有量に対する水濃度の下限値は特に限定されず、組成物の安定性が向上する効果が発揮される限り限定はされないが、例えば、0.1重量ppmとすることができる。
【0140】
混合物に水が含まれることにより、該混合物を含有する組成物の化学的安定性が高まるという予想外の効果を得ることができる。これは、該混合物が水を含むことで、組成物中に含まれる不飽和のフッ素化炭化水素類の分子内二重結合が安定に存在でき、また、不飽和のフッ素化炭化水素類の酸化も起こりにくくなるため、結果として組成物の安定性が向上するものと考えられる。
【0141】
本発明の第一の形態の組成物に含有される混合物は、基本4成分(R32、R125、R134a及び1234yf)に加えて、他の成分(基本4成分とは異なるフッ素化炭化水素)を含有することができる。他の成分としてのフッ素化炭化水素は特に限定されず、HCFC-1122、HCFC-124、CFC-1113及び3,3,3-トリフルオロプロピンからなる群より選択される少なくとも1種のフッ素化炭化水素が挙げられる。
【0142】
本発明の第一の形態の組成物に含有される混合物は、基本4成分(R32、R125、R134a及び1234yf)に加えて、他の成分として式(1):CmHnXp[式中、Xはそれぞれ独立してフッ素原子、塩素原子又は臭素原子を表し、mは1又は2であり、2m+2≧n+pであり、p≧1である。]で表される少なくとも1種のハロゲン化有機化合物を含有することができる。なお、本発明では式(1)は、R134(すなわち、1,1,1,2-テトラフルオロエタン)は含まないものとする。他の成分としてのハロゲン化有機化合物は特に限定されず、例えば、ジフルオロクロロメタン、クロロメタン、2-クロロ-1,1,1,2,2-ペンタフルオロエタン、2-クロロ-1,1,1,2-テトラフルオロエタン、2-クロロ-1,1-ジフルオロエチレン、トリフルオロエチレン等の少なくとも一種が好ましい。
【0143】
本発明の第一の形態の組成物に含有される混合物は、基本4成分(R32、R125、R134a及び1234yf)に加えて、他の成分として式(2):CmHnXp[式中、Xはそれぞれ独立してハロゲン原子ではない原子を表し、mは1又は2であり、2m+2≧n+pであり、p≧1である。]で表される少なくとも1種の有機化合物を含有することができる。他の成分としての有機化合物は式(2)を満たす限り特に限定されず、式(2)を満たす炭化水素が好ましく、例えば、プロパン、イソブタン等の少なくとも一種が好ましい。
【0144】
前述の通り、混合物が他の成分を含む場合には、混合物中の他の成分の含有量は、他の成分が単独又は2種以上で含まれるいずれの場合であっても合算量として0.5重量%以下が好ましく、0.3重量%以下がより好ましく、0.1重量%以下が特に好ましい。
【0145】
第二の形態〜第四の形態
本発明の第二の形態の組成物は、フッ素化炭化水素の混合物を含有する組成物であって、前記混合物が、HCFC-1122、HCFC-124、CFC-1113及び3,3,3-トリフルオロプロピンからなる群より選択される少なくとも1種のフッ素化炭化水素、R32、R125、R134a及び1234yfを含有する。つまり、基本4成分(R32、R125、R134a及び1234yf)に加えて、他の成分(基本4成分とは異なるフッ素化炭化水素)としてHCFC-1122、HCFC-124、CFC-1113及び3,3,3-トリフルオロプロピンからなる群より選択される少なくとも1種を含有する。
【0146】
また、本発明の第三の形態の組成物は、フッ素化炭化水素の混合物を含有する組成物であって、前記混合物が、式(1):CmHnXp[式中、Xはそれぞれ独立してフッ素原子、塩素原子又は臭素原子を表し、mは1又は2であり、2m+2≧n+pであり、p≧1である。]で表される少なくとも1種のハロゲン化有機化合物、R32、R125、R134a及び1234yfを含有する。つまり、基本4成分(R32、R125、R134a及び1234yf)に加えて、他の成分として式(1)で表されるハロゲン化有機化合物を含有する。式(1)の説明は前述の通りである。
【0147】
さらに、本発明の第四の形態の組成物は、フッ素化炭化水素の混合物を含有する組成物であって、前記混合物が、式(2):CmHnXp[式中、Xはそれぞれ独立してハロゲン原子ではない原子を表し、mは1又は2であり、2m+2≧n+pであり、p≧1である。]で表される少なくとも1種の有機化合物、R32、R125、R134a及び1234yfを含有する。つまり、基本4成分(R32、R125、R134a及び1234yf)に加えて、他の成分として式(2)で表される有機化合物を含有する。式(2)の説明は前述の通りである。
【0148】
本発明の第二〜第四の形態の組成物は、混合物中に含まれるR32、R125、R134a及び1234yfの組成比が特に限定されない点を除き、本発明の第一の形態の組成物と同様の組成物とすることができる。ここで、本発明の第二〜第四の形態の組成物において、混合物中の他の成分の含有量は第一の形態の場合と同様に、0.5重量%以下が好ましく、0.3重量%以下がより好ましく、0.1重量%以下が特に好ましい。
【0149】
第五の形態
本発明の第五の形態の組成物は、フッ素化炭化水素の混合物を含有する組成物であって、前記混合物が、ジフルオロメタン(R32)、ペンタフルオロエタン(R125)、1,1,1,2-テトラフルオロエタン(R134a)及び2,3,3,3-テトラフルオロプロペン(1234yf)及び水を含む。つまり、基本4成分(R32、R125、R134a及び1234yf)に加えて、他の成分として水を含有する。ここで、本発明の第五の形態の組成物において、混合物中の他の成分としての水の含有量は第一の形態の場合と同様に、0.5重量%以下が好ましく、0.3重量%以下がより好ましく、0.1重量%以下が特に好ましい。
【0150】
本発明の第五の形態の組成物に含有される混合物に含まれるR32、R125、R134a及び1234yfの組成比は特に限定されない。
【0151】
混合物に含まれる水の濃度は、混合物の中の1234yf含有量に対して200重量ppm以下が好ましい。混合物の中の1234yf含有量に対する水濃度の下限値は特に限定されず、組成物の安定性が向上する効果が発揮される限り限定はされないが、例えば、0.1重量ppmとすることができる。
【0152】
混合物に水が含まれることにより、該混合物を含有する組成物の化学的安定性が高まるという予想外の効果を得ることができる。これは、該混合物が水を含むことで、組成物中に含まれる不飽和のフッ素化炭化水素類の分子内二重結合が安定に存在でき、また、不飽和のフッ素化炭化水素類の酸化も起こりにくくなるため、結果として組成物の安定性が向上するものと考えられる。
【0153】
本発明の第五の形態の組成物は、混合物中に含まれるR32、R125、R134a及び1234yfの組成比は特に限定されない点を除き、本発明の第一の形態の組成物と同様の組成物とすることができる。
【0154】
任意の添加剤
本発明の第一〜第五の形態の組成物は、フッ素化炭化水素の混合物の他に、種々の添加剤を目的に応じて適宜含むことができる。
【0155】
本発明の組成物は、冷凍機油をさらに含むことができる。冷凍機油としては、特に限定されず、一般に用いられる冷凍機油の中から適宜選択することができる。その際には、必要に応じて、前記混合物との相溶性及び前記混合物の安定性等を向上する作用等の点でより優れている冷凍機油を適宜選択することができる。
【0156】
前記混合物の安定性の評価方法は、特に限定されず、一般的に用いられる手法で評価することができる。そのような手法の一例として、ASHRAE標準97-2007にしたがって遊離フッ素イオンの量を指標として評価する方法等が挙げられる。その他にも、全酸価(total acid number)を指標として評価する方法等も挙げられる。この方法は、例えば、ASTM D 974-06にしたがって行うことができる。
【0157】
冷凍機油の種類は、より具体的には、例えば、ポリアルキレングリコール(PAG)、ポリオールエステル(POE)及びポリビニルエーテル(PVE)からなる群より選択される少なくとも一種が好ましい。
【0158】
冷凍機油は、例えば、40℃における動粘度が5〜400 cStであるものを用いることができる。動粘度がこの範囲内にあると、潤滑の点で好ましい。
【0159】
冷凍機油の濃度は、特に限定されず、組成物全体に対して、通常、10〜50重量%であることができる。
【0160】
本発明の第一〜第五の形態の組成物は、一種以上のトレーサーをさらに含むことができる。トレーサーは、本発明の組成物が希釈、汚染、その他何らかの変更があった場合、その変更を追跡できるように検出可能な濃度で本発明組成物に添加される。トレーサーとしては、特に限定されず、ハイドロフルオロカーボン、重水素化炭化水素、重水素化ハイドロフルオロカーボン、パーフルオロカーボン、フルオロエーテル、臭素化化合物、ヨウ素化化合物、アルコール、アルデヒド、ケトン、亜酸化窒素(N2O)等が好ましく、ハイドロフルオロカーボン又はフルオロエーテルが特に好ましい。
【0161】
本発明の第一〜第五の形態の組成物は、相溶化剤をさらに含むことができる。相溶化剤としては、特に限定されず、ポリオキシアルキレングリコールエーテル、アミド、ニトリル、ケトン、クロロカーボン、エステル、ラクトン、アリールエーテル、フルオロエーテルおよび1,1,1-トリフルオロアルカン等が好ましく、ポリオキシアルキレングリコールエーテルが特に好ましい。
【0162】
本発明の第一〜第五の形態の組成物は、一種以上の紫外線蛍光染料をさらに含むことができる。紫外線蛍光染料としては、特に限定されず、ナフタルイミド、クマリン、アントラセン、フェナントレン、キサンテン、チオキサンテン、ナフトキサンテン及びフルオレセイン、並びにこれらの誘導体が好ましく、ナフタルイミド及びクマリンのいずれか又は両方が特に好ましい。
【0163】
本発明の第一〜第五の形態の組成物は、必要に応じて、安定剤、重合禁止剤等をさらに含むことができる。
【0164】
安定剤としては、特に限定されず、(i)ニトロメタン、ニトロエタン等の脂肪族ニトロ化合物、ニトロベンゼン、ニトロスチレン等の芳香族ニトロ化合物、(ii)1,4-ジオキサン等のエーテル類、2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピルアミン、ジフェニルアミン等のアミン類、ブチルヒドロキシキシレン、ベンゾトリアゾール等が挙げられる。安定剤は、単独で又は2種以上を組み合わせであることができる。
【0165】
安定剤の濃度は、安定剤の種類により異なるが、組成物の性質に支障を与えない程度とすることができる。安定剤の濃度は前記混合物100重量部に対して、通常、0.01〜5重量部程度とすることが好ましく、0.05〜2重量部程度とすることがより好ましい。
【0166】
重合禁止剤としては、特に限定されず、例えば、4-メトキシ-1-ナフトール、ヒドロキノン、ヒドロキノンメチルエーテル、ジメチル-t-ブチルフェノール、2,6-ジ-tert-ブチル-p-クレゾール、ベンゾトリアゾール等が挙げられる。
【0167】
重合禁止剤の濃度は前記混合物100重量部に対して、通常、0.01〜5重量部とすることが好ましく、0.05〜2重量部程度とすることがより好ましい。
【0168】
本発明の第一〜第五の形態の組成物を用いて冷凍サイクルを運転する工程を含む冷凍方法により、対象物を冷凍することができる。例えば、前記組成物を、圧縮機を介して循環させることで前記冷凍サイクルを構成することができる。
【0169】
また、圧縮機を介して前記組成物を循環させる冷凍サイクルを構成する装置とすることもできる。かかる装置を用いた冷凍方法において、前記混合物に含まれるR32、R125、R134a及び1234yfの組成比が、上記の特定の組成比であることにより、例えば、圧縮機の吐出温度を115℃以下とすることができる。圧縮機の吐出温度をかかる範囲とすることによって、組成物が冷凍機油を含む場合には、冷凍機油の劣化を抑えることができる。
【0170】
本発明の第一〜第五の形態の組成物を使用できる冷凍機としては、例えば、冷蔵庫、冷凍庫、冷水機、製氷機、冷蔵ショーケース、冷凍ショーケース、冷凍冷蔵ユニット、冷凍冷蔵倉庫等に用いられる冷凍機、チラー(チリングユニット)、ターボ冷凍機、スクリュー冷凍機等があるが、これらに限定されない。
【実施例】
【0171】
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明を具体的に説明する。但し、本発明は実施例に限定されない。
【0172】
実施例1-1〜3-100及び比較例1-1〜3-105
R404A、並びに、R32、R125、R134a及び1234yfの混合物を含有する組成物のGWPは、IPCC(Intergovernmental Panel on Climate Change)第4次報告書の値に基づいて評価した。また、R404A 並びにR32、R125、R134a及び1234yfの混合物を含有する組成物の冷凍能力は、National Institute of Science and Technology(NIST) Reference Fluid Thermodynamic and Transport Properties Database(Refprop 9.0)を使い、下記条件で混合冷媒の冷凍サイクル理論計算を実施することにより求めた。
蒸発温度 -40℃
凝縮温度 40℃
過熱温度 20K
過冷却温度 0K
圧縮機効率 70%
また、燃焼性はASHRAE可燃性分類に基づいて求めた。
【0173】
また、これらの結果をもとに算出したGWP、COP、圧縮機出口圧力、圧縮機出口温度、及び、冷凍能力を表4-1〜表6-16に示す。表5では、COP、冷凍能力、圧縮機出口圧力はR22に対する割合を示し、表6では、COP及び冷凍能力については、R404Aに対する割合を示す。
【0174】
成績係数(COP)は、次式により求めた。
COP =(冷凍能力又は暖房能力)/消費電力量
図15〜29及び33〜46において、符号以外の実施例の組成を○で示し、符号以外の比較例の組成を△で示す。
【0175】
【表4-1】
【0176】
【表4-2】
【0177】
【表4-3】
【0178】
【表4-4】
【0179】
【表4-5】
【0180】
【表4-6】
【0181】
【表4-7】
【0182】
【表4-8】
【0183】
【表4-9】
【0184】
【表4-10】
【0185】
【表4-11】
【0186】
【表4-12】
【0187】
【表4-13】
【0188】
【表5-1】
【0189】
【表5-2】
【0190】
【表5-3】
【0191】
【表5-4】
【0192】
【表5-5】
【0193】
【表5-6】
【0194】
【表5-7】
【0195】
【表5-8】
【0196】
【表5-9】
【0197】
【表5-10】
【0198】
【表5-11】
【0199】
【表5-12】
【0200】
【表5-13】
【0201】
【表5-14】
【0202】
【表5-15】
【0203】
【表5-16】
【0204】
【表5-17】
【0205】
【表6-1】
【0206】
【表6-2】
【0207】
【表6-3】
【0208】
【表6-4】
【0209】
【表6-5】
【0210】
【表6-6】
【0211】
【表6-7】
【0212】
【表6-8】
【0213】
【表6-9】
【0214】
【表6-10】
【0215】
【表6-11】
【0216】
【表6-12】
【0217】
【表6-13】
【0218】
【表6-14】
【0219】
【表6-15】
【0220】
【表6-16】
【0221】
実施例3-78及び比較例3-69
実施例3-78及び比較例3-69について、ASHRAE34-2013に従って燃焼性の検証を行った。
【0222】
WCFFを求めるために、REFPROP9.0を用いて、下記9ケースの
・Storage/Shipping Condition
漏洩温度:(1)沸点+10℃(-40℃より沸点+10℃の方が高いので)、(2)23℃、(3)54.4℃
・Equipment Condition
漏洩温度:(4)沸点+10℃(-40℃より沸点+10℃の方が高いので)、(5)23℃、(6)60℃
・Leak/Recharge Testing
漏洩温度:(7)23±3℃
漏洩計算を行った。
【0223】
その結果を表7に示す。いずれもStorage/Shipping Conditionで、(1)沸点+10℃におけるボンベ充填時の気相がWCFFとなった。
【0224】
【表7】
【0225】
実施例3-78及び比較例3-69に示したWCFFについて、ASTM E681(引火性濃度限界の標準試験法)に従って燃焼試験を行ったところ、実施例のWCFF組成では、火炎伝播は認められず、比較例のWCFF組成では火炎伝播が認められた。
【0226】
実施例はASHRAE不燃(クラス1)、比較例はASHRAE可燃(クラス2又はクラス3)に分類される結果であった。
【符号の説明】
【0227】
A:GWP=1500であってR134aの濃度(重量%)が0重量%の組成比
D:GWP=1500であって1234yfの濃度(重量%)が0重量%の組成比
G: GWP=1500であってASHRAE不燃限界を示す組成比
(WCFFがStorage/Shipping conditions 95%リーク後の液相組成になる場合)
H:ASHRAE不燃限界を示す組成比
(WCFFがStorage/Shipping conditions 95%リーク後の液相組成、及び、0%リーク時の気相組成になる場合)
I:ASHRAE不燃限界であって1234yfの濃度(重量%)が0重量%の組成比
(WCFFはStorage/Shipping conditions 0%リーク時の気相組成)
G’:ASHRAE不燃限界を示す線分GHに対して、不燃の安全率を見込むために不燃冷媒R134aを+1重量%上乗せした線分とGWP=1500の線分との交点を示す組成比
H’:ASHRAE不燃限界を示す線分GHに対して、不燃冷媒R134aを+1重量%上乗せした線分と不燃冷媒R125を+1重量%上乗せした線分
I’:ASHRAE不燃限界を示す線分HIに対して、不燃の安全率を見込むために
不燃冷媒R125を+1重量%上乗せした線分であって1234yfの濃度(重量%)が0重量%の組成比
B:線分G’H’I’上にあって圧縮機出口圧力がR22圧力の102.5%になる組成比
C:GWP=1500であって圧縮機出口圧力がR22圧力の102.5%になる組成比
E:線分G’H’I’上にあって圧縮機出口圧力がR22圧力の97.5%になる組成比
F: GWP=1500であって圧縮機出口圧力がR22圧力の97.5%になる組成比
B’:線分G’H’I’上にあって圧縮機出口圧力がR22圧力の101.25%になる組成比
C’:GWP=1500であって圧縮機出口圧力がR22圧力の101.25%になる組成比
E’:線分G’H’I’上にあって圧縮機出口圧力がR22圧力の98.75%になる組成比
F’: GWP=1500であって圧縮機出口圧力がR22圧力の98.75%になる組成比
L:線分G’H’I’上にあって対R404A冷凍能力が90%になる組成比
M:GWP=1500であって対R404A冷凍能力が90%になる組成比
O:線分G’H’I’上にあって対R404A冷凍能力が95%になる組成比
P:GWP=1500であって対R404A冷凍能力が95%になる組成比
Q:線分G’H’I’上にあって圧縮機出口温度が115℃になる組成比
R:GWP=1500であって圧縮機出口温度が115℃になる組成比
S:線分G’H’I’上にあってCOPが対R404Aの107.75%となる組成比
T:GWP=1500であってCOPが対R404Aの107.75%となる組成比
V:線分STと線分LMとの交点
W:線分STと線分OPとの交点
X:線分QRと線分JKとの交点
Y:線分ORと線分LMとの交点
Z:線分QRと線分OPとの交点
α:線分STと線分QRとの交点
N:R125=0、R134a=0となる点(0/0/100-x)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
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図46
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