(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記生成手段は、前記曲データに基づいて前ノートオフタイミングToffから次ノートオンタイミングTonまでをイネーブル期間とするイネーブル信号を生成するとともに、次ノートオンイベントに含まれる音高を周期回数で表す周期波形信号を生成することを特徴とする請求項2記載の支援装置。
前記取得手段は、前記受信されたイネーブル信号により設定されるイネーブル期間中に、前記受信された周期波形信号の周期回数を計数して音高を取得することを特徴とする請求項4記載の演奏装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、知育玩具として子供が音楽に慣れ親しんだり、鍵盤操作に不慣れな大人のビギナーユーザが気軽に鍵盤演奏を楽しんだりすることを製品コンセプトとした演奏装置では、有る程度の演奏技量を備えたユーザ向けよりも装置仕様が限定され、ナビゲーション機能のみ備えた廉価な製品となる。
【0005】
こうした演奏装置では、廉価な装置構成であるが故に、外部メモリから好みの曲データを取り込むインタフェースを備えておらず、専ら自己内蔵のメモリに記憶された複数種の曲データの中から弾きたい曲を選んでナビゲーション機能を実行させることが多い。この為、ユーザは次第に内蔵曲だけでは物足りなさや飽きが生じ、外部から取り込んだ好みの曲データに基づくナビゲーション機能を実行させて演奏練習したい欲求にかられる。
【0006】
そこで、昨今普及しつつあるスマートフォンやタブレットPCなどの携帯端末を、演奏練習機能を支援する支援装置として用い、この支援装置をナビゲーション機能のみ備える廉価な演奏装置と連携させることによって、外部から取り込んだ好みの曲データに基づくナビゲーション機能を実行させて演奏練習機能を支援するシステムが考えられるが、そのようなシステムにおいて支援装置(携帯端末等)と演奏装置とを無線接続又は有線接続するには支援装置の機種に依存しないように汎用性を考慮した新たな接続方式を採用しなければならず、そのようにすると演奏装置の製品コスト高を招致するという問題が生じる。
【0007】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、汎用性を備えつつ製品コスト高を招致せずに支援装置と演奏装置とを接続可能にして演奏練習機能を支援する演奏システム、支援装置、演奏装置、演奏方法およびプログラムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明は、支援装置及び演奏装置を有する演奏システムであって、前記支援装置は、曲を構成する各音を表す曲データに基づきイネーブル期間を設定するイネーブル信号を生成するとともに、前記曲の各音の音高を表す周期波形信号を生成する生成手段と、前記生成されたイネーブル信号及び周期波形信号を夫々異なるチャンネルから出力する出力手段とを有し、前記演奏装置は、前記支援装置から出力されたイネーブル信号及び周期波形信号を受信する受信手段と、前記受信されたイネーブル信号により設定されたイネーブル期間内において、前記受信された周期波形信号から音高を取得する取得手段と、前記取得された音高に対応する演奏操作子をガイドするガイド手段とを有する、ことを特徴とする。
【0009】
また、本発明は、受信されたイネーブル信号及び周期波形信号に基づいて演奏すべき演奏操作子をガイドする演奏装置に接続された支援装置であって、曲を構成する各音を表
す曲データに基づきイネーブル期間を設定する前記イネーブル信号を生成するとともに、前記曲の各音の音高を表す前記周期波形信号を生成する生成手段と、前記生成されたイネーブル信号及び周期波形信号を夫々異なるチャンネルから出力する出力手段と、を具備することを特徴とする。
【0010】
また、本発明は、曲を構成する各音を表す曲データに基づきイネーブル期間を設定す
るイネーブル信号、及び前記曲の各音の音高を表
す周期波形信号を出力する支援装置に接続される演奏装置であって、前記支援装置から出力されたイネーブル信号及び周期波形信号を受信する受信手段と、前記受信されたイネーブル信号により設定されたイネーブル期間内において、前記受信された周期波形信号から音高を取得する取得手段と、前記取得された音高に対応する演奏操作子をガイドするガイド手段と、を具備することを特徴とする。
【0011】
また、本発明は、支援装置及び演奏装置を有する演奏システムであって、前記支援装置は、曲を構成する各音を表す曲データを再生してオーディオ楽音信号を生成するとともに、前記曲データに基づき前記曲の各音の音高を表す周期波形信号を生成する生成手段と、前記オーディオ楽音信号及び周期波形信号をそれぞれ異なるチャンネルから出力する出力手段と、を有し、前記演奏装置は、前記支援装置からそれぞれ出力されたオーディオ楽音信号及び周期波形信号を受信する受信手段と、前記受信されたオーディオ楽音信号を楽音として放音させる放音手段と、前記受信された周期波形信号に基づきイネーブル期間を設定するイネーブル信号を生成するイネーブル信号生成手段と、前記生成されたイネーブル信号により設定されたイネーブル期間内において、前記受信された周期波形信号から音高を取得する取得手段と、前記取得された音高に対応する演奏操作子をガイドするガイド手段とを有する、ことを特徴とする。
【0012】
また、本発明は、オーディオ楽音信号、及び曲に含まれる各音の音高を表
す周期波形信号を受信して、演奏操作すべき演奏操作子をガイドする演奏装置に接続される支援装置であって、前記曲を構成する各音を表す曲データを再生してオーディオ楽音信号を生成するとともに、前記曲データに基づき前記曲の各音の音高を表す周期波形信号を生成する生成手段と、前記オーディオ楽音信号及び周期波形信号をそれぞれ異なるチャンネルから出力する出力手段と、を具備することを特徴とする。
【0013】
また、本発明は、曲を再生して生成されたオーディオ楽音信号、及び前記曲に含まれる各音の音高を表
す周期波形信号を出力する支援装置に接続される演奏装置であって、前記支援装置からそれぞれ出力されたオーディオ楽音信号及び周期波形信号を受信する受信手段と、前記受信されたオーディオ楽音信号を楽音として放音させる放音手段と、前記受信された周期波形信号に基づきイネーブル期間を設定するイネーブル信号を生成するイネーブル信号生成手段と、前記生成されたイネーブル信号により設定されたイネーブル期間内において、前記受信された周期波形信号から音高を取得する取得手段と、前記取得された音高に対応する演奏操作子をガイドするガイド手段と、を具備することを特徴とする。
【0014】
また、本発明は、
演奏装置及び支援装置を有する演奏システムにおける演奏方法であって、前記支援装置は、曲を構成する各音を表す曲データに基づきイネーブル期間を設定するイネーブル信号を生成するとともに、前記曲の各音の音高を表す周期波形信号を生成し、前記生成されたイネーブル信号及び周期波形信号を夫々異なるチャンネルから出力し、
前記演奏装置は、前記支援装置から出力されたイネーブル信号及び周期波形信号を受信し、前記受信されたイネーブル信号により設定されたイネーブル期間内において、前記受信された周期波形信号から音高を取得し、前記取得された音高に対応する演奏操作子をガイドする、ことを特徴とする。
【0015】
また、本発明は、
演奏装置及び支援装置を有する演奏システムにおける演奏方法であって、前記支援装置は、曲を構成する各音を表す曲データを再生してオーディオ楽音信号を生成するとともに、前記曲データに基づき前記曲の各音の音高を表す周期波形信号を生成し、前記オーディオ楽音信号及び周期波形信号をそれぞれ異なるチャンネルから出力し、
前記演奏装置は、前記支援装置からそれぞれ出力されたオーディオ楽音信号及び周期波形信号を受信し、前記受信されたオーディオ楽音信号を楽音として放音させ、前記受信された周期波形信号に基づきイネーブル期間を設定するイネーブル信号を生成し、前記生成されたイネーブル信号により設定されたイネーブル期間内において、前記受信された周期波形信号から音高を取得し、前
記取得された音高に対応する演奏操作子をガイドすることを特徴とする。
【0016】
更に、本発明は、受信されたイネーブル信号及び周期波形信号に基づいて演奏すべき演奏操作子をガイドする演奏装置に接続された支援装置として用いられるコンピュータに、曲を構成する各音を表
す曲データに基づきイネーブル期間を設定する前記イネーブル信号を生成するとともに、前記曲の各音の音高を表す前記周期波形信号を生成するステップと、前記生成されたイネーブル信号及び周期波形信号を夫々異なるチャンネルから出力するステップと、を実行させることを特徴とする。
【0017】
また、本発明は、オーディオ楽音信号、及び曲に含まれる各音の音高を表
す周期波形信号を受信して、演奏操作すべき演奏操作子をガイドする演奏装置に接続される支援装置として用いられるコンピュータに、前記曲を構成する各音を表す曲データを再生してオーディオ楽音信号を生成するとともに、前記曲データに基づき前記曲の各音の音高を表す周期波形信号を生成するステップと、前記オーディオ楽音信号及び周期波形信号をそれぞれ異なるチャンネルから出力するステップと、を実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明では、汎用性を備えつつ製品コスト高を招致せずに支援装置と演奏装置とを接続可能にして演奏練習機能を支援することが出来る。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
A.概要
図1は、本発明の実施の一形態による演奏システムの概要を説明するための外観図である。この図に示す演奏システムは、
図1に図示するように、例えばスマートフォンなどの携帯端末を用いた支援装置100と、キーボード楽器である演奏装置200とから構成され、支援装置100のヘッドフォン端子(ステレオ出力)と演奏装置200のライン入力端子(ステレオ入力)とをステレオオーディオケーブルで接続したものである。
【0021】
支援装置100と演奏装置200とは、既存のヘッドフォン端子(ステレオ出力)/ライン入力端子(ステレオ入力)をステレオオーディオケーブルで接続する為、汎用性を備えつつ演奏装置200の製品コスト高を招致すること無く支援装置100と接続可能としている。なお、本実施形態では、スマートフォンを支援装置100として用いる一例について言及するが、これに限定されず、ヘッドフォン端子(ステレオ出力)を備えるタブレット端末やタブレットPCあるいは通常のPC等であれば何れも適用可能であることは言うまでもない。
【0022】
支援装置100は、演奏練習に供する曲の曲データを記憶しており、この曲データを曲進行順に読み出してイネーブル信号および鍵番号信号を派生させ、ヘッドフォン端子(ステレオ出力)のLch(左チャンネル)からイネーブル信号を出力し、Rch(右チャンネル)から鍵番号信号を出力する。支援装置100のヘッドフォン端子から出力されるイネーブル信号(Lch)および鍵番号信号(Rch)は、ステレオオーディオケーブルで接続される演奏装置200のライン入力端子に入力される。
【0023】
イネーブル信号とは、演奏装置200側に鍵番号の取得を指示する期間を表す。鍵番号信号とは、曲データから読み出されるメロディ音の音高を表す鍵番号を周期波形信号として表現したものである。すなわち、演奏装置200側では、イネーブル信号がイネーブル(信号レベルがHレベル)を維持している期間内に、鍵番号信号(周期波形信号)から波形の立ち下がりゼロクロスを検出した回数を計数し、その検出回数を鍵番号として取得する。
【0024】
演奏装置200では、ライン入力端子のLchに入力されたイネーブル信号をA/D変換して得たイネーブルデータに基づき、ライン入力端子のRchに入力された鍵番号信号(周期波形信号)をA/D変換して得た周期波形データから波形の立ち下がりゼロクロスを検出した回数を計数して鍵番号を取得し、取得した鍵番号で指定される鍵の位置に配設されるLEDを点灯して弾くべき鍵をガイドするナビゲーション機能を実行する。これにより、汎用性を備えつつ製品コスト高を招致せずに支援装置100と演奏装置200とを接続可能にし、外部(支援装置100)から取り込んだ好みの曲データに基づくナビゲーション機能を実行させて演奏練習機能を支援することが可能になる。
【0025】
B.構成
図2は、本発明の実施の一形態による演奏システムの全体構成を示すブロック図である。以下、この図を参照して支援装置100および演奏装置200の構成について説明する。なお、支援装置100の構成は、スマートフォンが備える各種機能要素の内、本発明の要旨に係わる主要な機能要素のみを図示している。
【0026】
(1)支援装置100の構成
支援装置100は、
図2に図示するように、制御部10、記憶部11、表示部12、操作部13および出力部14を備える。制御部10は、CPUおよび入出力回路などから構成され、記憶部11に記憶される曲データから派生させたイネーブルデータおよび鍵番号データを出力部14に供給する。
【0027】
記憶部11は、ROM、RAMおよびフラッシュメモリから構成され、
図3に図示するアプリケーションプログラムエリアAPA、ワークエリアWA、曲データエリアMDAおよび楽譜データエリアSDAを備える。アプリケーションプログラムエリアAPAには、制御部10が実行する支援処理(後述する)のプログラムデータが記憶される。ワークエリアWAは、制御部10の作業領域として用いられ、各種レジスタ・フラグデータが一時記憶される。
【0028】
曲データエリアMDAには、演奏練習に供する曲を構成する各音符(メロディ音)を表す曲データが記憶される。曲データは、経過時間ΔTおよびイベントEVENTを一組として曲進行順にアドレッシングされる相対時間方式のMIDIデータである。すなわち、経過時間ΔTは前イベントからの経過時間で次イベントEVENTのタイミングを指定し、イベントEVENTは発音を指示するノートオンイベント(又は消音を指示するノートオフイベント)および発音音高(又は消音音高)を表す鍵番号を備える。楽譜データエリアSDAには、演奏練習に供する曲を表示部12に楽譜表示するための楽譜データが記憶される。
【0029】
表示部12は、カラー液晶パネル等から構成され、制御部10の制御の下に、上記楽譜データに基づき演奏練習に供する曲を楽譜表示する。操作部13は、表示部12の表示画面上に配設されるタッチパネルから構成され、例えば表示画面に形成される曲開始ボタンのタッチ操作に応じて曲データの読み出し開始を指示する操作イベントを発生して制御部10に供給する。
【0030】
出力部14は、2チャンネル分(Lch,Rch)のD/A変換器およびステレオ出力用のヘッドフォン端子を備える。出力部14では、制御部10が発生したイネーブルデータをD/A変換して得られるイネーブル信号をヘッドフォン端子のLchから出力する。また、出力部14では、制御部10が曲データから読み出した鍵番号データをD/A変換して得られる鍵番号信号(周期波形信号)をヘッドフォン端子のRchから出力する。
【0031】
ここで、
図4を参照して出力部14から出力されるイネーブル信号および鍵番号信号の信号形式について説明する。イネーブル信号は、0VからHレベル(例えば+1.5V)に立ち上がりHレベルから0Vに立ち下がる信号であり、Hレベルを維持している区間(イネーブル状態)が演奏装置200側に鍵番号の取得を指示する期間を表す。
【0032】
鍵番号信号は、読み出された曲データ(メロディ音)の音高を表す鍵番号を周期波形信号として表現したものである。例えば演奏装置200の鍵盤20が32鍵で構成されている場合、鍵番号は「1」〜「32」となる。後述するように、演奏装置200側では、イネーブル信号がイネーブル状態(信号レベルがHレベル)となっている期間内に、鍵番号信号(周期波形信号)から波形の立ち下がりゼロクロスを検出した回数を計数し、その検出回数を鍵番号として取得する。
【0033】
このように、支援装置100では、曲データから派生させたLchのイネーブル信号およびRchの鍵番号信号を、ステレオオーディオケーブルを介して演奏装置200に送信する為、シリアルデータ伝送に必要なハードウェアや伝送プロトコルが不要になり、結果的に汎用性を備えつつ製品コスト高を招致せずに支援装置100と演奏装置200とを接続可能にする。
【0034】
(2)演奏装置200の構成
演奏装置200は、
図2に図示するように、鍵盤20、LED部21、操作部22、CPU23、ROM24、RAM25、音源26、入力部27およびサウンドシステム28から構成される。鍵盤20は、押離鍵操作(演奏操作)に応じたキーオン/キーオフイベント、鍵番号およびベロシティ等の演奏情報を発生する。LED部21は、鍵盤20の各鍵毎に配設されるLED(発光素子)と、これらLEDを点灯駆動するドライバ(不図示)とから構成され、CPU23から供給される制御信号に従って指定される鍵の位置に配設されるLEDを点灯して弾くべき鍵をユーザにガイドする。
【0035】
操作部22は、装置パネルに配設される各種操作スイッチを有し、ユーザ操作されるスイッチ種に対応したスイッチイベントを発生する。操作部22に配設される主要なスイッチとしては、例えば装置電源をオンオフする電源スイッチの他、発生楽音の音色を選択する音色選択スイッチ等がある。
【0036】
CPU23は、後述するメイン処理を実行し、支援装置100側からステレオオーディオケーブルを介して入力されたLchのイネーブル信号をA/D変換して得たイネーブルデータに基づき、Rchに入力された鍵番号信号(周期波形信号)をA/D変換して得た周期波形データから波形の立ち下がりゼロクロスを検出した回数を計数して鍵番号を取得し、取得した鍵番号で指定される鍵の位置に配設されるLEDを点灯して弾くべき鍵をガイドする。また、CPU23は、鍵盤20が発生する演奏情報に応じた楽音パラメータ(MIDIデータ)を音源26に供給する。
【0037】
ROM24には、CPU23にロードされる各種の制御プログラムが記憶される。各種の制御プログラムとは、後述のメイン処理を含む。なお、メイン処理は、計測イネーブル処理、ゼロクロス計測処理およびLED処理を有する。RAM25は、CPU23のワークエリアとして用いられ、各種レジスタ・フラグデータが一時記憶される。音源26は、周知の波形メモリ読み出し方式によって構成され、時分割動作する複数の発音チャンネルを備える。この音源26は、各種音色の波形データを記憶しており、これらの内、CPU23から供給される楽音パラメータに応じた波形データを読み出して楽音波形を発生する。
【0038】
入力部27は、ステレオ入力用のライン入力端子(不図示)、Lch用のA/D変換器27aおよびRch用のA/D変換器27bを備える。入力部27では、
図4に図示したように、ライン入力端子のLchに入力されるイネーブル信号をA/D変換器27aにてイネーブルデータに変換してCPU23に供給する一方、ライン入力端子のRchに入力される鍵番号信号をA/D変換器27bにて鍵番号データ(周期波形データ)に変換してCPU23に供給する。サウンドシステム28は、音源26から出力される楽音データをアナログ形式の楽音信号に変換した後、レベル増幅してからスピーカSPより発音させる。
【0039】
B.動作
以下では、
図5〜
図6を参照して支援装置100の制御部10が実行する支援処理の動作について説明した後、
図7〜
図11を参照して演奏装置200のCPU23が実行するメイン処理、計測イネーブル処理、ゼロクロス計測処理およびLED処理の各動作について説明する。
【0040】
(1)支援処理の動作
図5は、支援装置100の制御部10が実行する支援処理の動作を示すフローチャートである。支援処理が実行されると、制御部10は
図5に図示するステップSA1に進み、記憶部11のワークエリアWAを初期化する等のイニシャライズを行う。そして、イニシャライズが完了すると、ステップSA2に進み、記憶部11の楽譜データエリアSDA(
図3参照)から楽譜データを読み出して表示部12に楽譜表示する。
【0041】
次いで、ステップSA3では、曲データの読み出し開始を指示する操作イベントが発生するまで待機する。ユーザが表示部12の表示画面に形成される曲開始ボタンをタッチ操作し、これにより曲データの読み出し開始を指示する操作イベントが発生したとする。そうすると、上記ステップSA3の判断結果が「YES」になり、ステップSA4に進む。ステップSA4では、曲開始時点から最小分解能Tickでカウントした経時時間に基づいて曲データが表す各メロディ音のノートオン/ノートオフイベントタイミング(発音/消音タイミング)を管理するTick処理を実行する。
【0042】
そして、ステップSA5では、イネーブル信号送信処理を実行する。イネーブル信号送信処理では、
図6に図示するように、上記ステップSA4のTick処理で得られる前ノートオフイベントのタイミング(以下、前ノートオフタイミングToffと称す)から上記ステップSA4のTick処理で得られる次ノートオンイベントのタイミング(以下、次ノートオンタイミングTonと称す)までの期間をHレベルとするイネーブルデータを発生して出力部14に供給する。これにより、出力部14では、制御部10が発生したイネーブルデータをD/A変換して得られるイネーブル信号をヘッドフォン端子のLchから出力する。
【0043】
続いて、ステップSA6では、
図6に図示する前ノートオフタイミングToffから次ノートオンタイミングTonまでのイネーブル期間中に、次ノートオンイベントに含まれる鍵番号を該当する曲データから読み出し、読み出した鍵番号を鍵番号データ(周期波形データ)に変換して出力部14に供給する。
【0044】
これにより、出力部14では、制御部10が発生した鍵番号データ(周期波形データ)をD/A変換して得られる鍵番号信号をヘッドフォン端子のRchから出力する。なお、ここで言う鍵番号データ(周期波形データ)とは、例えば鍵番号が「10」ならば、イネーブル期間中に10周期分の波形データとなる。波形形状は、矩形波、三角波あるいは正弦波など周期性を有するものであれば何でもよい。
【0045】
次いで、ステップSA7では、読み出される曲データが曲の終わりに達したか否かを判断する。曲の終わりに達していなければ、判断結果は「NO」になり、上述のステップSA4に処理を戻す。以後、曲の終わりに達するまでの間、上記ステップSA4〜SA7を繰り返す。そして、曲の終わりに達すると、上記ステップSA7の判断結果が「YES」になり、本処理を終える。
【0046】
以上のように、支援装置100では、ユーザが曲開始ボタンをタッチ操作して曲データの読み出しを開始すると、前ノートオフタイミングToffから次ノートオンタイミングTonまでの期間をHレベル(イネーブル期間)とするイネーブルデータを発生させ、当該イネーブルデータを出力部14でD/A変換してヘッドフォン端子のLchからイネーブル信号として出力すると共に、上記イネーブル期間中に、次ノートオンイベントに含まれる鍵番号を鍵番号データ(周期波形データ)に変換し、当該鍵番号データ(周期波形データ)を出力部14でD/A変換してヘッドフォン端子のRchから鍵番号信号として出力する。
【0047】
(2)メイン処理の動作
次に、
図7を参照して演奏装置200のCPU23が実行するメイン処理の動作について説明する。本処理が実行されると、CPU23は
図7に図示するステップSB1に処理を進め、RAM25を初期化する等のイニシャライズを実行し、続くステップSB2では、ユーザ操作されるスイッチ種に対応したスイッチイベントで指定されるスイッチ処理、例えば音色選択スイッチが操作された場合には、そのスイッチ操作で選択された音色の楽音を発生するよう音源26に指示する。
【0048】
次いで、ステップSB3では、鍵盤20の各鍵を走査して押鍵された鍵もしくは離鍵された鍵を検出する鍵盤処理を実行する。続いて、ステップSB4では、上記ステップSB3で検出された押鍵された鍵の音高の楽音を発生する音源26に指示したり、上記ステップSB3で検出された離鍵された鍵の音高の楽音が発音中ならば、当該楽音の消音を指示する発音処理を実行する。
【0049】
そして、ステップSB5では、計測イネーブル処理を実行する。計測イネーブル処理では、後述するように、支援装置100から入力されたイネーブル信号をA/D変換してAD値(イネーブルデータ)を取得した後、現在ゼロクロス計測中であるか否か判断し、現在ゼロクロス計測中ではなくイネーブル状態ならば、ゼロクロスカウンタZCをゼロクリアすると共に、計測フラグKFを「1」にセットしてゼロクロス計測の準備を整える。一方、現在ゼロクロス計測中であって、ディスイネーブル状態ならば、ゼロクロス計測が完了したとして、計測フラグKFをゼロリセットすると共に、ゼロクロスカウンタZCにより計数されたゼロクロス検出回数を鍵番号KNとして保持する。
【0050】
続いて、ステップSB6では、ゼロクロス計測処理を実行する。ゼロクロス計測処理では、後述するように、計測フラグKFが「1」(ゼロクロス計測中)であると、支援装置100から入力される鍵番号信号をRch用のA/D変換器27bでA/D変換して取得した今回AD値と前回AD値とに基づき鍵番号データ(周期波形データ)の立ち下がりゼロクロスを検出し、立ち下がりゼロクロスを検出する毎にゼロクロスカウンタZCをインクリメントして歩進させた後、今回取得したAD値を前回AD値に更新する。そして、こうした処理を計測フラグKFが「1」(ゼロクロス計測中)の期間中、繰り返すことによってゼロクロスカウンタZCで計数されるゼロクロス検出回数が鍵番号KNを表す数として得られる。
【0051】
そして、ステップSB7では、前回点灯指示したLEDの消灯をLED部21に指示すると共に、今回新たに取得した鍵番号KNの鍵に配設されるLEDを点灯するようLED部21に指示した後、鍵番号KNをゼロリセットするLED処理を実行する。以後、上述したステップSB2〜SB7を繰り返すことによって、支援装置100から入力されたイネーブル信号および鍵番号信号(周期波形信号)に基づき取得した鍵番号KNで指定される鍵の位置に配設されるLEDを点灯して弾くべき鍵をガイドするナビゲーション機能を実行して演奏練習を進める。
【0052】
(3)計測イネーブル処理の動作
次に、
図8を参照して計測イネーブル処理の動作を説明する。上述したメイン処理のステップSB5(
図7参照)を介して本処理が実行されると、CPU23は
図8に図示するステップSC1に処理を進め、支援装置100側からステレオオーディオケーブルを介して入力部27のライン入力端子に入力されるイネーブル信号をLch用のA/D変換器27a(
図4参照)にてA/D変換してAD値(イネーブルデータ)を取得する。
【0053】
続いて、ステップSC2では、計測フラグKFが「1」であるか否かを判断する。計測フラグKFは、「1」の場合にゼロクロス計測中を表し、「0」の場合にゼロクロス未計測を表す。したがって、ステップSC2では、ゼロクロス計測中であるか否かを判別する。計測フラグKFが「0」、すなわちゼロクロス未計測であれば、ここでの判断結果は「NO」になり、ステップSC3に進む。
【0054】
ステップSC3では、上記ステップSC1で取得したAD値(イネーブルデータ)が閾値より大きいか否かを判断する。この閾値とは、AD値(イネーブルデータ)がHレベルであるか否か、つまりイネーブル状態であるかどうかを判別する為のレベル値である。取得したAD値(イネーブルデータ)が閾値より小さくディスイネーブル状態ならば、判断結果は「NO」になり、本処理を終える。
【0055】
これに対し、取得したAD値(イネーブルデータ)が閾値より大きくイネーブル状態であると、上記ステップSC3の判断結果は「YES」になり、ステップSC4に進み、ゼロクロスカウンタZCをゼロクリアした後、次のステップSC5に進み、計測フラグKFを「1」にセットしてゼロクロス計測中を表して本処理を終える。
【0056】
一方、計測フラグKFが「1」、すなわちゼロクロス計測中であると、上記ステップSC2の判断結果が「YES」になり、ステップSC6に進む。ステップSC6では、上記ステップSC1で取得したAD値(イネーブルデータ)が閾値以下であるか否かを判断する。AD値(イネーブルデータ)が閾値より大きいイネーブル状態ならば、判断結果は「NO」になり、本処理を終える。
【0057】
これに対し、取得したAD値(イネーブルデータ)が閾値以下のディスイネーブル状態であれば、上記ステップSC6の判断結果は「YES」になり、ステップSC7に進み、計測フラグKFを「0」にセットしてゼロクロス未計測を表した後、次のステップSC8に進み、ゼロクロスカウンタZCにより計数されたゼロクロス検出回数を鍵番号KNとして保持して本処理を終える。
【0058】
このように、計測イネーブル処理では、支援装置100側から入力されたイネーブル信号をA/D変換してAD値(イネーブルデータ)を取得した後、現在ゼロクロス計測中であるか否か判断する。そして、現在ゼロクロス計測中ではなく、かつ取得したAD値(イネーブルデータ)が閾値より大きくイネーブル状態であると、ゼロクロスカウンタZCをゼロクリアすると共に、計測フラグKFを「1」にセットしてゼロクロス計測の準備を整える。
【0059】
一方、現在ゼロクロス計測中であって、かつ取得したAD値(イネーブルデータ)が閾値以下のディスイネーブル状態であると、ゼロクロス計測が完了したとして、計測フラグKFをゼロリセットすると共に、ゼロクロスカウンタZCにより計数されたゼロクロス検出回数を鍵番号KNとして保持する。
【0060】
(4)ゼロクロス計測処理の動作
次に、
図9を参照してゼロクロス計測処理の動作を説明する。前述したメイン処理のステップSB6(
図7参照)を介して本処理が実行されると、CPU23は
図9に図示するステップSD1に処理を進め、計測フラグKFが「1」、すなわちゼロクロス計測中であるか否かを判断する。計測フラグKFが「0」(ゼロクロス未計測)ならば、判断結果は「NO」になり、本処理を終える。
【0061】
これに対し、計測フラグKFが「1」(ゼロクロス計測中)になると、上記ステップSD1の判断結果が「YES」になり、ステップSD2に進む。ステップSD2では、支援装置100側からステレオオーディオケーブルを介して入力部27のライン入力端子のRchに入力される鍵番号信号をA/D変換器27b(
図4参照)にてA/D変換してAD値(鍵番号データ)を取得する。
【0062】
そして、ステップSD3〜SD4では、前回取得したAD値が「0」より大きく、かつ今回取得したAD値が「0」以下、すなわち
図10に図示するように、鍵番号データ(周期波形データ)の立ち下がりゼロクロスを検出したか否かを判断する。鍵番号データ(周期波形データ)の立ち下がりゼロクロスを検出しなければ、上記ステップSD3〜SD4の何れかの判断結果が「NO」になり、本処理を終える。
【0063】
一方、鍵番号データ(周期波形データ)の立ち下がりゼロクロスを検出すると、上記ステップSD3〜SD4の双方の判断結果が「YES」になり、ステップSD5に進み、立ち下がりゼロクロス検出に応じてゼロクロスカウンタZCをインクリメントして歩進させた後、次のステップSD6に進み、今回取得したAD値(鍵番号データ)を、前回AD値に更新して本処理を終える。
【0064】
このように、ゼロクロス計測処理では、計測フラグKFが「1」(ゼロクロス計測中)であると、支援装置100から入力される鍵番号信号をRch用のA/D変換器27bでA/D変換して取得した今回AD値と前回AD値とに基づき鍵番号データ(周期波形データ)の立ち下がりゼロクロスを検出し、立ち下がりゼロクロスを検出する毎にゼロクロスカウンタZCをインクリメントして歩進させた後、今回取得したAD値を前回AD値に更新する。そして、こうした処理を計測フラグKFが「1」(ゼロクロス計測中)の期間中、繰り返すことによってゼロクロスカウンタZCで計数されるゼロクロス検出回数が鍵番号KNを表す数として得られる。
【0065】
(5)LED処理の動作
次に、
図11を参照してLED処理の動作を説明する。前述したメイン処理のステップSB7(
図7参照)を介して本処理が実行されると、CPU23は
図11に図示するステップSE1に処理を進め、前述した計測イネーブル処理のステップSC8(
図8参照)で保存された鍵番号KNが「0」より大きいか否かを判断する。
【0066】
鍵番号KNが「0」以下、つまり無効な鍵番号KNならば、判断結果は「NO」になり、本処理を終えるが、鍵番号KNが「0」より大きければ、判断結果は「YES」になり、ステップSE2に進む。ステップSE2では、前回点灯指示したLEDの消灯をLED部21に指示し、続くステップSE3では、今回新たに発生した鍵番号KNの鍵に配設されるLEDを点灯するようLED部21に指示する。これにより次に弾くべき鍵の位置がガイドされる。そして、ステップSE4に進み、鍵番号KNをゼロリセットして本処理を終える。
【0067】
以上説明したように、本実施形態によれば、支援装置100のヘッドフォン端子と、演奏装置200のライン入力端子とをステレオオーディオケーブルで接続して構成される演奏システムにおいて、支援装置100が演奏練習に供する曲データからイネーブル信号および鍵番号信号を派生させ、イネーブル信号をヘッドフォン端子のLchから出力し、鍵番号信号をヘッドフォン端子のRchから出力する。
【0068】
すると、演奏装置200では、ライン入力端子のLchに入力されたイネーブル信号をA/D変換して得たイネーブルデータに基づき、ライン入力端子のRchに入力された鍵番号信号(周期波形信号)をA/D変換して得た周期波形データから波形の立ち下がりゼロクロスを検出した回数を計数して鍵番号KNを取得し、取得した鍵番号KNで指定される鍵の位置に配設されるLEDを点灯して弾くべき鍵をガイドするので、汎用性を備えつつ製品コスト高を招致せずに支援装置と演奏装置とを接続可能とし、外部(支援装置100)から取り込んだ好みの曲データに基づくナビゲーション機能を実行させて演奏練習機能を支援することが出来る。
【0069】
なお、上述した実施形態では、支援装置100が演奏練習に供する曲データからイネーブル信号および鍵番号信号を派生させ、イネーブル信号をヘッドフォン端子のLchから出力し、鍵番号信号をヘッドフォン端子のRchから出力する構成としたが、これに限らず
図12に図示する変形例とすることも可能である。
【0070】
すなわち、
図12に図示するように、支援装置100では、演奏練習に供する曲データを再生して得られる楽音データをD/A変換して楽音オーディーオ信号を生成し、これをヘッドフォン端子のLchから出力すると共に、曲データから派生させた鍵番号信号をヘッドフォン端子のRchから出力する。
【0071】
一方、演奏装置200では、ライン入力端子のLchに入力された楽音オーディーオ信号をサウンドシステム28(ミキサ、アンプおよびスピーカ)から放音する。また、演奏装置200では、エンベロープフォロワEFを設け、このエンベロープフォロワEFによってライン入力端子のRchに入力された鍵番号信号(波形周期信号)から抽出したエンベロープ成分をイネーブル信号として用いる。そして、この抽出したイネーブル信号をA/D変換器27aにてイネーブルデータに変換してCPU23に供給する一方、ライン入力端子のRchに入力される鍵番号信号をA/D変換器27bにて鍵番号データ(周期波形データ)に変換してCPU23に供給する。
【0072】
こうした変形例によれば、演奏装置200が演奏練習する曲を再生しながら弾くべき鍵をガイドするので、汎用性を備えつつ製品コスト高を招致せずに支援装置100と演奏装置200とを接続可能にした上、演奏練習する曲を再生しながら弾くべき鍵をガイドすることが出来るようになる。
【0073】
以上、本発明の実施の一形態について説明したが、本発明はそれに限定されるものではなく、本願出願の特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。以下では、本願出願当初の特許請求の範囲に記載された各発明について付記する。
【0074】
(付記)
[請求項1]
支援装置及び演奏装置を有する演奏システムであって、
前記支援装置は、
曲を構成する各音を表す曲データに基づきイネーブル期間を設定するイネーブル信号を生成するとともに、前記曲の各音の音高を表す周期波形信号を生成する生成手段と、
前記生成されたイネーブル信号及び周期波形信号を夫々異なるチャンネルから出力する出力手段と、を有し
前記演奏装置は、
前記支援装置から出力されたイネーブル信号及び周期波形信号を受信する受信手段と、
前記受信されたイネーブル信号により設定されたイネーブル期間内において、前記受信された周期波形信号から音高を取得する取得手段と、
前記取得された音高に対応する演奏操作子をガイドするガイド手段と
を有する、ことを特徴とする演奏システム。
【0075】
[請求項2]
受信されたイネーブル信号及び周期波形信号に基づいて演奏すべき演奏操作子をガイドする演奏装置に接続された支援装置であって、
曲を構成する各音を表す曲データ曲データに基づきイネーブル期間を設定する前記イネーブル信号を生成するとともに、前記曲の各音の音高を表す前記周期波形信号を生成する生成手段と、
前記生成されたイネーブル信号及び周期波形信号を夫々異なるチャンネルから出力する出力手段と、
を具備することを特徴とする支援装置。
【0076】
[請求項3]
前記生成手段は、前記曲データに基づいて前ノートオフタイミングToffから次ノートオンタイミングTonまでをイネーブル期間とするイネーブル信号を生成するとともに、次ノートオンイベントに含まれる音高を周期回数で表す周期波形信号を生成することを特徴とする請求項1又は2記載の支援装置。
【0077】
[請求項4]
曲を構成する各音を表す曲データに基づきイネーブル期間を設定する前記イネーブル信号、及び前記曲の各音の音高を表す前記周期波形信号を出力する支援装置に接続される演奏装置であって、
前記支援装置から出力されたイネーブル信号及び周期波形信号を受信する受信手段と、
前記受信されたイネーブル信号により設定されたイネーブル期間内において、前記受信された周期波形信号から音高を取得する取得手段と、
前記取得された音高に対応する演奏操作子をガイドするガイド手段と、
を具備することを特徴とする演奏装置。
【0078】
[請求項5]
前記取得手段は、前記受信されたイネーブル信号により設定されるイネーブル期間中に、前記受信された周期波形信号の周期回数を計数して音高を取得することを特徴とする請求項1又は4記載の演奏装置。
【0079】
[請求項6]
支援装置及び演奏装置を有する演奏システムであって、
前記紫苑装置は、
曲を構成する各音を表す曲データを再生してオーディオ楽音信号を生成するとともに、前記曲データに基づき前記曲の各音の音高を表す周期波形信号を生成する生成手段と、
前記オーディオ楽音信号及び周期波形信号をそれぞれ異なるチャンネルから出力する出力手段と、を有し、
前記演奏装置は、
前記支援装置からそれぞれ出力されたオーディオ楽音信号及び周期波形信号を受信する受信手段と、
前記受信されたオーディオ楽音信号を楽音として放音させる放音手段と、
前記受信された周期波形信号に基づきイネーブル期間を設定するイネーブル信号を生成するイネーブル信号生成手段と、
前記生成されたイネーブル信号により設定されたイネーブル期間内において、前記受信された周期波形信号から音高を取得する取得手段と、
前記取得された音高に対応する演奏操作子をガイドするガイド手段と
を有する、ことを特徴とする演奏システム。
【0080】
[請求項7]
オーディオ楽音信号、及び曲に含まれる各音の音高を表す前記周期波形信号を受信して、演奏操作すべき演奏操作子をガイドする演奏装置に接続される支援装置であって、
前記曲を構成する各音を表す曲データを再生してオーディオ楽音信号を生成するとともに、前記曲データに基づき前記曲の各音の音高を表す周期波形信号を生成する生成手段と、
前記オーディオ楽音信号及び周期波形信号をそれぞれ異なるチャンネルから出力する出力手段と、
を具備することを特徴とする支援装置。
【0081】
[請求項8]
曲を再生して生成されたオーディオ楽音信号、及び前記曲に含まれる各音の音高を表す前記周期波形信号を出力する支援装置に接続される演奏装置であって、
前記支援装置からそれぞれ出力されたオーディオ楽音信号及び周期波形信号を受信する受信手段と、
前記受信されたオーディオ楽音信号を楽音として放音させる放音手段と、
前記受信された周期波形信号に基づきイネーブル期間を設定するイネーブル信号を生成するイネーブル信号生成手段と、
前記生成されたイネーブル信号により設定されたイネーブル期間内において、前記受信された周期波形信号から音高を取得する取得手段と、
前記取得された音高に対応する演奏操作子をガイドするガイド手段と、
を具備することを特徴とする演奏装置。
【0082】
[請求項9]
曲を構成する各音を表す曲データに基づきイネーブル期間を設定するイネーブル信号を生成するとともに、前記曲の各音の音高を表す周期波形信号を生成し、
前記生成されたイネーブル信号及び周期波形信号を夫々異なるチャンネルから出力し、
前記支援装置から出力されたイネーブル信号及び周期波形信号を受信し、
前記受信されたイネーブル信号により設定されたイネーブル期間内において、前記受信された周期波形信号から音高を取得し、
前記取得された音高に対応する演奏操作子をガイドする、
演奏方法。
【0083】
[請求項10]
曲を構成する各音を表す曲データを再生してオーディオ楽音信号を生成するとともに、前記曲データに基づき前記曲の各音の音高を表す周期波形信号を生成し、
前記オーディオ楽音信号及び周期波形信号をそれぞれ異なるチャンネルから出力し、
前記支援装置からそれぞれ出力されたオーディオ楽音信号及び周期波形信号を受信し、
前記受信されたオーディオ楽音信号を楽音として放音させ、
前記受信された周期波形信号に基づきイネーブル期間を設定するイネーブル信号を生成し、
前記生成されたイネーブル信号により設定されたイネーブル期間内において、前記受信された周期波形信号から音高を取得し、
前記取得された音高に対応する演奏操作子をガイドする、演奏方法。
【0084】
[請求項11]
受信されたイネーブル信号及び周期波形信号に基づいて演奏すべき演奏操作子をガイドする演奏装置に接続された支援装置として用いられるコンピュータに、
曲を構成する各音を表す曲データ曲データに基づきイネーブル期間を設定する前記イネーブル信号を生成するとともに、前記曲の各音の音高を表す前記周期波形信号を生成するステップと、
前記生成されたイネーブル信号及び周期波形信号を夫々異なるチャンネルから出力するステップと、
を実行させるプログラム。
【0085】
[請求項12]
オーディオ楽音信号、及び曲に含まれる各音の音高を表す前記周期波形信号を受信して、演奏操作すべき演奏操作子をガイドする演奏装置に接続される支援装置として用いられるコンピュータに、
前記曲を構成する各音を表す曲データを再生してオーディオ楽音信号を生成するとともに、前記曲データに基づき前記曲の各音の音高を表す周期波形信号を生成するステップと、
前記オーディオ楽音信号及び周期波形信号をそれぞれ異なるチャンネルから出力するステップと、
を実行させるプログラム。