(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6384730
(24)【登録日】2018年8月17日
(45)【発行日】2018年9月5日
(54)【発明の名称】画面表示方法及び表示装置
(51)【国際特許分類】
G06F 3/0484 20130101AFI20180827BHJP
【FI】
G06F3/0484 120
【請求項の数】4
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2014-213526(P2014-213526)
(22)【出願日】2014年10月20日
(65)【公開番号】特開2016-81369(P2016-81369A)
(43)【公開日】2016年5月16日
【審査請求日】2017年8月25日
(73)【特許権者】
【識別番号】000231512
【氏名又は名称】日本精機株式会社
(72)【発明者】
【氏名】児玉 忠
【審査官】
星野 裕
(56)【参考文献】
【文献】
特開平05−257670(JP,A)
【文献】
国際公開第2014/030455(WO,A1)
【文献】
特開2014−137646(JP,A)
【文献】
特開2005−009831(JP,A)
【文献】
特開2010−026952(JP,A)
【文献】
米国特許第04967190(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/048
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部に画像を表示させる表示データと、画像を切り替える契機となる契機データとを関連づけた複数の画像情報ファイルを記憶部に記憶し、操作部から入力される操作情報が前記契機データを満たした場合、前記契機データに対応付けられた画像情報ファイルを前記記憶部から読み出して、前記画像を切り替える表示装置の画像表示方法において、
少なくとも前記画像情報ファイルの1つには、判定処理を実行させる判定処理データを備え、前記操作部から入力した前記操作情報に基づいて、前記画像情報ファイルを読み出すステップと、
前記画像情報ファイルが前記判定処理データを備えていた場合、所定の判定処理を行う判定ステップと、
前記判定ステップにおける判定結果に基づいて、特定の前記契機データを自動的に満たしたと判定し、前記特定の契機データに基づいて、前記画像情報ファイルを読み出し、前記画像を切り替えるステップと、を含む画像表示方法。
【請求項2】
前記判定ステップにおいて、前記記憶部に記憶された前記表示装置の設定状態を読み出し、前記設定状態に対応した特定の前記契機データを自動的に満たしたと判定し、前記特定の契機データに基づいて、前記画像情報ファイルを読み出し、前記画像を切り替える、請求項1に記載の画像表示方法。
【請求項3】
画像を表示する表示部と、操作情報を出力する操作部と、を備え、前記操作部の操作に応じて前記画像を切り替える表示装置において、
前記画像を表示させる表示データと、前記画像を切り替える契機となる契機データとを関連づけた複数の画像情報ファイルを格納する記憶部と、前記操作部から出力された前記操作情報が前記契機データを満たすかを判定し、前記契機データを満たした場合、前記契機データに対応づけられた画像情報ファイルを前記記憶部から読み出して、前記画像を切り替える処理部と、を備え、
前記処理部は、特定の操作情報を入力した場合、前記画像情報ファイルのうち特定の判定画像情報ファイルを読み出し、所定の判定処理を実行し、前記判定処理における判定結果に基づいて、特定の前記契機データを自動的に満たしたと判定し、前記特定の契機データに基づいて、前記画像情報ファイルを読み出し、前記画像を切り替える、
ことを特徴とする表示装置。
【請求項4】
前記操作部は、前記表示部の近傍に配置されるハードウエアスイッチと、前記表示部に表示される操作画像に対するユーザの指示操作を検出するソフトウエアスイッチと、を有し、前記ハードウエアスイッチを操作した際、前記処理部は、前記判定処理を実行し、前記判定処理における判定結果に基づいて、特定の前記契機データを自動的に満たしたと判定し、前記特定の契機データに基づいて、前記画像情報ファイルを読み出し、前記画像を切り替える、
ことを特徴とする請求項3に記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像を切り替える画面表示方法及び表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の画面表示方法及び表示装置は、表示画面の遷移先や戻り先といった画面遷移に関する情報を、画面情報ファイルに保持するものであった。
【0003】
従来の表示装置500は、具体的に例えば、
図5に示すように、画像を表示する表示部510と、タッチパネルなどからなるソフトウエアスイッチ520と、タクティールスイッチなどのハードウエアスイッチ530と、ソフトウエアスイッチ520及びハードウエアスイッチ530が出力する操作情報を入力し、表示部510の画像を切り替える処理部540と、画像情報ファイル600を記憶する記憶部550と、を備える。
【0004】
画像情報ファイル600は、表示部510に画像を表示させるための表示データ700と、ソフトウエアスイッチ520の操作に対応したソフトウエア契機データ810、ハードウエアスイッチ530の操作に対応しハードウエア契機データ820、を含む契機データ800と、ハードウエアスイッチ530を操作した際、処理部540が表示装置500の状態を読み出して所定の判定処理を実行するための判定処理データ900と、を有する。
【0005】
処理部540は、画像情報ファイル600を記憶部550から読み出し、画像情報ファイル600に含まれる表示データ700に基づいた画像を表示部510に表示させる。なお、表示部510には、操作スイッチを模した画像やアイコンなどからなる操作画像が表示され、この操作画像上を操作者がタッチすることで、ソフトウエアスイッチ520から処理部540に操作情報が出力される。また、操作者が表示装置500に設けられたハードウエアスイッチ530を操作することで、ハードウエアスイッチ530から処理部540に操作情報が出力される。
【0006】
処理部540は、ソフトウエアスイッチ520またはハードウエアスイッチ530から入力した操作情報が契機データ800に該当するか判定し、操作情報が契機データ800に該当する場合、契機データ800に対応づけられた画像情報ファイル600を読み出し、表示部510に表示する画像を切り替える。
【0007】
なお、ハードウエアスイッチ530を操作した場合、その時の表示装置500の設定状態に応じて読み出す画像情報ファイル600を変えることがある。このような対応を行うため、ハードウエア契機データ820を満足した場合、判定処理データ900に基づいて判定処理を実行し、この判定結果に応じて、読み出す画像情報ファイル600を変える必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開平4−105120号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ハードウエアスイッチ530は、表示部510が表示する概ね全ての画面において操作可能である。すなわち、概ね全ての画像情報ファイル600にハードウエア契機データ820及び判定処理データ900が保持されることになる。このため、記憶部550が記憶するデータ容量が増大してしまうおそれがあった。
【0010】
本発明は上記問題を鑑みてなされたものであり、データ容量を抑えることができる画像表示方法及び表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するため、本発明の画像表示方法は、表示部に画像を表示させる表示データと、画像を切り替える契機となる契機データとを関連づけた複数の画像情報ファイルを記憶部に記憶し、操作部から入力される操作情報が前記契機データを満たした場合、前記契機データに対応付けられた画像情報ファイルを前記記憶部から読み出して、前記画像を切り替える表示装置の画像表示方法において、少なくとも前記画像情報ファイルの1つには、判定処理を実行させる判定処理データを備え、前記操作部から入力した前記操作情報に基づいて、前記画像情報ファイルを読み出すステップと、前記画像情報ファイルが前記判定処理データを備えていた場合、所定の判定処理を行う判定ステップと、前記判定ステップにおける判定結果に基づいて、特定の前記契機データを自動的に満たしたと判定し、
前記特定の契機データに基づいて、前記画像情報ファイルを読み出し、前記画像を切り替えるステップとを含む。
【0012】
また、本発明の表示装置は、画像を表示する表示部と、操作情報を出力する操作部と、を備え、前記操作部の操作に応じて前記画像を切り替える表示装置において、前記画像を表示させる表示データと、前記画像を切り替える契機となる契機データとを関連づけた複数の画像情報ファイルを格納する記憶部と、前記操作部から出力された前記操作情報が前記契機データを満たすかを判定し、前記契機データを満たした場合、前記契機データに対応づけられた画像情報ファイルを前記記憶部から読み出して、前記画像を切り替える処理部と、を備え、前記処理部は、特定の操作情報を入力した場合、前記画像情報ファイルのうち特定の判定画像情報ファイルを読み出し、所定の判定処理を実行し、前記判定処理における判定結果に基づいて、特定の前記契機データを自動的に満たしたと判定し、
前記特定の契機データに基づいて、前記画像情報ファイルを読み出し、前記画像を切り替えるものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、データ容量を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明の実施形態における表示装置の構成を説明するブロック図である。
【
図2】上記実施形態の画像情報ファイルを説明する図である。
【
図3】上記実施形態における契機データと遷移先の画像情報ファイルとを関連付けたテーブルデータを示す図である。
【
図4】上記実施形態における画像遷移処理のフロー図である。
【
図5】従来の画像情報ファイルを説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に、本発明の表示装置を空調機制御用のコントローラに適用した実施形態を説明する。
図1に本実施形態に係る表示装置10の構成を示す。
【0016】
本実施形態に係る表示装置10は、画像を表示する表示部11と、表示部11の表示面に設けられた接触スイッチであるソフトウエアスイッチ12と、表示部11付近に設けられた押ボタン式のハードウエアスイッチ13と、表示部11の表示制御を行う処理部14と、表示部11に画像を表示させるための表示データ200を含む画像情報ファイル100を記憶する記憶部15と、を備える。表示装置10は、操作者によるソフトウエアスイッチ12またはハードウエアスイッチ13の操作に応じて表示する画像を変化させるものである。
ちなみに、表示部11は、操作スイッチを模した画像やアイコン画像などの操作画像を表示する。表示部11に表示される操作画像は、例えば、風速表示における「風速1」,「風速2」,「風速3」,「戻る」や、風向表示における「風向1」,「風向2」,「風向3」,「戻る」や、通常ホーム表示における「通常設定1」,「通常設定2」など(
図2参照)であり、この操作画像を押圧操作(指示操作)することで、表示部11の表面側に配置されるソフトウエアスイッチ12から操作情報が出力され、表示部11に表示される画像を切り替えることができる。
なお、表示装置10は、空調機制御用のコントローラとして、操作者によるソフトウエアスイッチ12またはハードウエアスイッチ13の操作に応じて、空調機本体に制御信号を出力するものであるが、本実施形態の説明では、制御信号の出力についての説明を省略する。
【0017】
表示部11は、後述する処理部14からの制御信号に基づき、所定の画像を表示するものであり、液晶表示器や有機ELパネルなどの表示素子で構成される。表示部11の表面側には、後述するソフトウエアスイッチ12が配置され、表示部11が表示する前述の操作画像をタッチするようにソフトウエアスイッチ12を押圧することで、操作画像の操作が実行され、表示部11の画像が切り替わる。また、表示部11の近傍に配置されたハードウエアスイッチ13を操作者が押圧することで、操作が実行され、表示部11の画像が切り替わる。表示部11の画像を切り替えるために記憶部15から読み出される画像情報ファイル100については、後で詳述する。
【0018】
ソフトウエアスイッチ12は、例えば、タッチパネルなどの接触型のスイッチなどで構成され、表示部11の表面側に配置される。ソフトウエアスイッチ12は、操作者が押圧(接触)した位置情報を操作情報として処理部14に出力する。処理部14は、入力した操作情報を元に、表示部11の画像を切り替える。なお、ソフトウエアスイッチ12は、変形例として、非接触型の赤外線スイッチなどで構成されてもよい。また、操作者の発する言葉に応じた操作情報を出力する音声認識スイッチなどで構成してもよい。
【0019】
ハードウエアスイッチ13は、例えば、タクティールスイッチなどのプッシュ型のスイッチなどで構成され、表示部11の近傍に配置される。ハードウエアスイッチ13は、操作者に押圧されると、操作情報を処理部14に出力する。処理部14は、入力した操作情報を元に、表示部11の画像を切り替える。本実施形態においてハードウエアスイッチ13は、表示装置10の運転入,運転切を制御する第一ハードウエアスイッチ13a(「運転入/切」スイッチ)と、ホーム画面に遷移させる,第二ハードウエアスイッチ13b(「ホーム」スイッチ)からなる。
【0020】
処理部14は、1つもしくは複数のマイクロプロセッサ,マイクロコントローラ,ASIC,FPGA,任意の他のICと、グラフィックコントローラなどを含むECU(Electrical Control Unit)である。処理部14は、ソフトウエアスイッチ12,ハードウエアスイッチ13から操作情報を入力し、この操作情報に基づいて、表示部11に表示させる画像を決定し、表示部11に所定の画像を表示させる。
具体的には、処理部14は、後述する記憶部15から画像情報ファイル100を読み出し、入力した操作情報が画像を遷移させる契機に該当するか契機データ300を参照して判断し、入力した操作情報が契機データ300を満たした場合、契機データ300に対応づけられた画像を表示部11に表示させる。
【0021】
記憶部15は、書き換え可能なRAM,読み出し専用のROM,プログラム読み出し専用のEEPROM,不揮発性メモリであるフラッシュメモリなどのプログラムやデータを記憶することができる1つまたは複数のメモリを有する。
【0022】
記憶部15が記憶する画像情報ファイル100について、
図2を用いて説明する。
図2は、記憶部15が記憶する画像情報ファイル100を説明するための図である。
【0023】
画像情報ファイル100は、表示部11に画像を表示させるための画像データを含む表示データ200と、画像を切り替える契機を示す契機データ300と、処理部14に判定処理を実行させる判定処理データ400と、が関連づけられたデータである。画像情報ファイル100は、表示部11に表示する画像毎に複数の画像情報ファイル100からなり、例えば、
図2に示すような、「風速表示」を行う画像情報ファイル101,「風向表示」を行う画像情報ファイル102,「通常運転入表示」を行う画像情報ファイル103,「簡易運転入表示」を行う画像情報ファイル104,「通常ホーム表示」を行う画像情報ファイル105,「簡易ホーム表示」を行う画像情報ファイル106などの通常の画像情報ファイルと、本発明特有の判定画像情報ファイル(第一判定画像情報ファイル111,第二判定画像情報ファイル112)と、からなる。
【0024】
表示データ200は、表示部11に画像を表示させるための画像データであり、処理部14は、表示データ200に基づいて表示部11に所定の画像を表示させる。なお、表示データ200には、前述したような操作スイッチを模した画像やアイコン画像などからなる操作画像を表示させるデータも含まれる。
【0025】
契機データ300は、画像を変化させるための契機となる操作情報を示し、契機データ300それぞれには、契機データ300が満たされた場合に遷移する画像情報ファイル100が対応づけられている。契機データ300は、例えば、
図3に示すようなテーブルデータにより、遷移先の画像情報ファイル100に対応付けられている。
【0026】
処理部14は、ソフトウエアスイッチ12またはハードウエアスイッチ13から操作情報を入力し、入力した操作情報がどの契機データ300に該当するか判定し、該当した契機データ300に対応づけられた遷移先の画像情報ファイル100を記憶部15から読み出して表示部11の画像を切り替える。
具体的に説明すると、風速表示である画像情報ファイル101が選択されている状態で、操作者が表示部11に表示されている「風速1」の操作画像を選択した場合、ソフトウエアスイッチ12から操作情報が処理部14に入力される。処理部14は、ソフトウエアスイッチ12から入力された操作情報が操作画像「風速1」を操作したものであるかを判定し、契機データ300を参照して操作画像「風速1」を操作したものであると判定した場合、記憶部15から「風速1」の契機データ300に対応づけられた遷移先の画像情報ファイル101aを読み出し、この画像情報ファイル101aに基づき、表示部11の画像を切り替える。
【0027】
判定処理データ400は、本発明特有の判定画像情報ファイルを読み出した際に、読み出し直後に実行される処理である。本実施形態では、処理部14は、判定処理データ400により、表示装置10の設定状態が「通常モード」であるか「簡易モード」であるかを判定する。処理部14は、判定結果に基づいて、自動的に契機データ300を選択し、画像を切り替える。
【0028】
本実施形態の表示装置10においては、ハードウエアスイッチ13(第一ハードウエアスイッチ13a,第二ハードウエアスイッチ13b)を操作した場合、本発明の特徴である判定画像情報ファイル(第一判定画像情報ファイル111,第二判定画像情報ファイル112)を読み出し、判定画像情報ファイルに保持されている判定処理データ400を実行後、判定処理データ400の判定結果に基づいて、自動的に通常の画像情報ファイル100を読み出して画像を遷移させる。
これらの画像遷移処理について、
図4のフロー図を用いて説明する。
【0029】
まず、ステップS10において、処理部14は、ソフトウエアスイッチ12またはハードウエアスイッチ13から操作情報を入力する。
【0030】
次に、処理部14は、ステップS10で入力した操作情報が、選択中の画像情報ファイル100における契機データ300を満足するかを判定する(ステップS20)。操作情報が契機データ300に該当しない場合(ステップS20でNO)、表示切り替えを行わないため、ステップS10に戻り、新たに操作情報が入力されるまで表示を維持する。
【0031】
一方、操作情報が契機データ300を満足する場合(ステップS20でYES)、ステップS30で、処理部14は、契機データ300に対応する画像情報ファイル100を記憶部15から読み出す。
【0032】
ステップS40において、処理部14は、ステップS30で読み出した画像情報ファイル100が判定画像情報ファイル(第一判定画像情報ファイル111,第二判定画像情報ファイル112)であるかを判定する。ステップS30で読み出した画像情報ファイル100が判定画像情報ファイルでない場合(ステップS40でNO)、読み出した通常の画像情報ファイル100に含まれる表示データ200に基づいて表示部11の表示を切り替える。
【0033】
また、ステップS30で読み出した画像情報ファイル100が判定画像情報ファイル(第一判定画像情報ファイル111,第二判定画像情報ファイル112)である場合(ステップS40でYES)、処理部14は、読み出した判定画像情報ファイルに含まれる判定処理データ400に基づいて、判定処理を実行する(ステップS60)。本実施形態の判定処理は、表示装置10の設定された状態が「通常モード」であるか「簡易モード」であるかを判定する処理であるため、処理部14は、記憶部15から表示装置10の設定状態(「通常モード」または「簡易モード」)を読み出し、判定処理を実行する。
【0034】
次に、処理部14は、S60における判定結果に対応した契機データ300を自動的に満たしたと判定し、契機データ300に対応する通常の画像情報ファイル100を読み出して表示部11の表示を切り替える。
【0035】
判定情報画像ファイル(第一判定画像情報ファイル111,第二判定画像情報ファイル112)は、特定の画像を表示する表示データ200を有しておらず、表示部11は白表示となるが、判定処理を実行した後、すぐに通常の画像情報ファイル100に遷移するため、白表示は視認者に視認されることなく、視認者に違和感を覚えさせることがない。
【0036】
以上に説明した本発明特有の画面遷移処理を具体的に説明すると、例えば、風向表示を示す画像情報ファイル102が選択されている際に、「運転入/切」を示すハードウエアスイッチ13aが押圧される(S10)と、処理部14は、契機データ321が満たされたと判定し(ステップS20)、契機データ321に対応する第一判定画像情報ファイル111を読み出す(ステップS30)。第一判定画像情報ファイル111が読み出されると、処理部14は、第一判定画像情報ファイル111に含まれる判定処理データ400を実行し(ステップS60)、記憶部15から表示装置10の状態を読み出し、表示装置10の状態に基づいた契機データ321a(321b)を自動的に満足したものと判定し(ステップS60)、選択された契機データ321a(321b)に対応した画像情報ファイル100を読み出し(ステップS70)、表示部11の表示を切り替える(ステップS50)。
【0037】
以上に説明したように、本実施形態における表示装置10は、画像を表示する表示部11と、操作情報を出力するハードウエアスイッチ13と、を備え、ハードウエアスイッチ13の操作に応じて画像を切り替え、画像を表示させる表示データ200と、画像を切り替える契機となる契機データ300とを関連づけた複数の画像情報ファイル100を格納する記憶部15と、ハードウエアスイッチ13から出力された操作情報が契機データ300を満たすか判定し、契機データ300を満たした場合、契機データ300に対応づけられた画像情報ファイル100を記憶部15から読み出して、画像を切り替える処理部14と、を備え、処理部14は、特定の操作情報(ハードウエアスイッチ13からの操作情報)を入力した場合、前記画像情報ファイル100のうち特定の判定画像情報ファイル111(112)を読み出し、所定の判定処理を実行し、判定処理における判定結果に基づいて、特定の契機データ300を自動的に満たしたと判定し、表示部11に表示する画像を切り替える。このように、判定処理を行う判定画像ファイル111(112)を設けることで、複数の画像情報ファイル100それぞれに判定処理を行うプログラムを設ける必要がないため、記憶部15の容量を削減することができる。また、複数の画像情報ファイル100それぞれに判定処理を設けず、第一判定画像情報ファイル111(112)で一括して判定処理を行っているため、判定処理を変更するリプログラミングを容易にすることができる。
【0038】
なお、本発明は以上の実施形態及び図面によって限定されるものではない。本発明の要旨を変更しない範囲で、適宜、変更(構成要素の削除も含む)を加えることが可能である。
【0039】
上記実施形態では、判定処理を実行する第一判定画像情報ファイル111,第二判定画像情報ファイル112を読み出すのは、ハードウエアスイッチ13を操作した場合であったが、ソフトウエアスイッチ12を操作した場合に第一判定画像情報ファイル111,第二判定画像情報ファイル112を読み出すものであってもよい。
【0040】
また、上記実施形態では、判定処理を実行する第一判定画像情報ファイル111,第二判定画像情報ファイル112には、表示データ200を保持させないようにしたが、第一判定画像情報ファイル111,第二判定画像情報ファイル112に遷移する前の画像情報ファイル100に含まれる表示データ200を継続保持させるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0041】
10 表示装置
11 表示部
12 ソフトウエアスイッチ(操作部)
13 ハードウエアスイッチ(操作部)
14 処理部
15 記憶部
100 画像情報ファイル
111 第一判定画像情報ファイル(判定画像情報ファイル)
112 第二判定画像情報ファイル(判定画像情報ファイル)
200 表示データ
300 契機データ
400 判定処理データ