(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6384734
(24)【登録日】2018年8月17日
(45)【発行日】2018年9月5日
(54)【発明の名称】第一のフィルムウェブと第二のフィルムウェブとの接合方法及び装置
(51)【国際特許分類】
C09J 5/00 20060101AFI20180827BHJP
B65H 19/18 20060101ALI20180827BHJP
B65H 21/00 20060101ALI20180827BHJP
C09J 7/25 20180101ALI20180827BHJP
C09J 201/00 20060101ALI20180827BHJP
【FI】
C09J5/00
B65H19/18
B65H21/00
C09J7/25
C09J201/00
【請求項の数】22
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2015-507474(P2015-507474)
(86)(22)【出願日】2013年4月17日
(65)【公表番号】特表2015-521141(P2015-521141A)
(43)【公表日】2015年7月27日
(86)【国際出願番号】EP2013057993
(87)【国際公開番号】WO2013160170
(87)【国際公開日】20131031
【審査請求日】2016年4月13日
(31)【優先権主張番号】102012103586.5
(32)【優先日】2012年4月24日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】506151626
【氏名又は名称】オーファウデー キネグラム アーゲー
(73)【特許権者】
【識別番号】507370644
【氏名又は名称】レオンハード クルツ シュティフトゥング ウント コー. カーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】100082670
【弁理士】
【氏名又は名称】西脇 民雄
(72)【発明者】
【氏名】ベルネット トーマス
(72)【発明者】
【氏名】アーノルト ファビアン
(72)【発明者】
【氏名】エストライヒ フォルカー
【審査官】
松原 宜史
(56)【参考文献】
【文献】
特開平11−246090(JP,A)
【文献】
特開平07−002398(JP,A)
【文献】
特開2001−001365(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65H 19/00− 21/02
C09J 1/00−201/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一のフィルムウェブと第二のフィルムウェブとを接合する方法であって、該二つのフィルムウェブが、転写フィルムまたは積層フィルムを提供し、キャリアフィルムと、加飾層とを含み、
前記接合は、室温での基本状態で非活性であり、放射線の供給により活性化可能であり、本方法で活性化される、接着剤を用いて行われること、を特徴とする方法。
【請求項2】
前記接着剤が、独立したテープ状のキャリア上に備えられ、前記テープ状のキャリアが透明であり、ポリエチレンテレフタレート(PET)を含む材料から成る、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記テープ状のキャリアが、5 μmから100 μmの間の厚みを有し、その上の前記接着層が、1 μmから5 μmの厚みである、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記二つのフィルムウェブが互いに当接し、前記テープ状のキャリアが、互いに当接する前記二つのフィルムウェブの各終端部上に配置されるように、前記二つのフィルムウェブが、前記テープ状のキャリアが付着される前に、切断かつ配置され、続いて前記接着剤が活性化され、その結果、前記テープ状のキャリアが前記二つのフィルムウェブに付着し、前記二つのフィルムウェブが、互いに重ね合わされ、重ね合わされた領域において、ナイフ、剃刀の刃、カッティングローラー、ハサミ、打ち抜き型、レーザーまたは超音波を用いて、前記二つのフィルムウェブの切断が行われ、これにより生じる前記フィルムウェブの切断片が除去される、請求項2または3に記載の方法。
【請求項5】
シリコンでコーティングされたシート状のエレメントが、前記二つのフィルムウェブの切断後で位置合わせ前に、前記二つのフィルムウェブ終端部の下に置かれる、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記テープ状のキャリアが、両面に接着剤を有し、前記二つのフィルムウェブ終端部が、互いに重なり合って配置され、前記テープ状のキャリアが、重なり合う領域において前記二つのフィルムウェブ終端部の間に置かれ、続いて、前記接着剤が活性化され、その結果、前記テープ状のキャリアが、前記二つのフィルムウェブの終端部間に付着する、請求項2または3に記載の方法。
【請求項7】
前記接着剤が、ドクターブレード、スプレー、拡散、印刷、または、液体あるいは固体形態の方法を用いて、前記第二のフィルムウェブのフィルムウェブ終端部に適用され、続いて、前記第一のフィルムウェブのフィルムウェブ終端部が、前記第二のフィルムウェブのフィルムウェブ終端部に重なり、前記接着剤が活性化され、その結果、前記二つのフィルムウェブ終端部が、重なり合う領域において、互いに付着する、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記各フィルムウェブが、ホットスタンプフィルムまたはコールドスタンプフィルムを提供する、
請求項1から7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記二つのフィルムウェブの各接合中、各フィルムウェブ上に位置する少なくとも一つのパターンまたはマークが、各パターンまたはマークが互いに精確な位置状態で配置されるように考慮される、請求項1から8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
制御装置により制御される、二つのフィルムウェブの少なくとも一つのフィルムウェブ終端部を移動し、及び/または、引張し、及び/または切断するための手段と、パターン及び/またはマークの位置を、光学的に検出するための装置と、を備え、
前記制御装置が、検出位置に応じて、前記移動、引張、及び/または切断を行うように構成される、請求項1から9のいずれか1項に記載の方法を実施する装置。
【請求項11】
キャリアフィルムと、加飾層とを含み、少なくとも二つの部分的なフィルムウェブから成るフィルムウェブであって、該二つの部分的なフィルムウェブが、接着剤により、二つの部分的なフィルムウェブ終端部で互いに接合され、該接着剤が、接合中に、放射線の供給により活性化される、フィルムウェブ。
【請求項12】
キャリアフィルムと、加飾層とを含み、少なくとも二つの部分的なフィルムウェブから成るフィルムウェブであって、ポリエチレンを含む材料で作られるとともに、8から20 μmの厚みの、透明なテープにより、該二つの部分的なフィルムウェブが、二つの部分的なフィルムウェブ終端部で互いに接合される、
請求項11に記載のフィルムウェブ。
【請求項13】
第一のフィルムウェブと第二のフィルムウェブとを接合する方法であって、該二つのフィルムウェブが、転写フィルムまたは積層フィルムを提供し、キャリアフィルムと、加飾層とを含み、
前記接合は、室温での基本状態で非活性であり、熱の供給または放射線の供給により活性化可能であり、本方法で活性化される、接着剤を用いて行われ、
前記接着剤が、独立したテープ状のキャリア上に備えられ、前記テープ状のキャリアが透明であり、ポリエチレンテレフタレート(PET)を含む材料から成ること、を特徴とする方法。
【請求項14】
キャリアフィルムと、加飾層とを含み、少なくとも第一のフィルムウェブ及び第二のフィルムウェブから成るフィルムウェブであって、前記第一のフィルムウェブ及び前記第二のフィルムウェブが、接着剤により、終端部で互いに接合され、該接着剤が、接合中に、熱の供給または放射線の供給により活性化され、
前記接着剤が、独立したテープ状のキャリア上に備えられ、前記テープ状のキャリアが透明であり、ポリエチレンテレフタレート(PET)を含む材料から成ること、を特徴とするフィルムウェブ。
【請求項15】
前記二つのフィルムウェブの終端部が、互いに重なり合って配置され、前記テープ状のキャリアが、重なり合う領域において前記二つのフィルムウェブ終端部の間に置かれ、ホットスタンプツールを用いて、前記第一のフィルムウェブの前記加飾層が、前記テープ状のキャリアに転写され、前記接着剤が、前記テープ状のキャリアから剥離されて前記第二のフィルムウェブに転写され、続いて、前記テープ状のキャリアが取り除かれ、続いて、ホットスタンプツールまたは放射線が再び適用され、その結果、前記二つのフィルムウェブ終端部が、重なり合う領域において、互いに付着する、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
接着剤が、前記第一のフィルムウェブの下側の層として備えられ、前記第一のフィルムウェブ及び前記第二のフィルムウェブの各フィルムウェブ終端部が、互いに重ね合わされて配置され、その結果、前記接着剤を備える前記層が、前記第二のフィルムウェブに対向し、前記接着剤がホットスタンプツールを用いて活性化され、その結果、前記二つのフィルムウェブ終端部が、重なり合う領域において、互いに付着する、請求項13に記載の方法。
【請求項17】
前記活性化が、ホットスタンプツールとして、並進移動可能な昇降スタンプ、回転運動可能な加熱ローラー、または、並進移動及び回転運動可能なローラースタンプを用いて実施され、前記活性化の前に、前記ホットスタンプツール、及び/または、前記ホットスタンプツールに接触する前記フィルムウェブ上のスタンプ箇所が、熱風または輻射ヒーターを用いて、事前に加熱される、
請求項13に記載の方法。
【請求項18】
前記各フィルムウェブが、ホットスタンプフィルムまたはコールドスタンプフィルムを提供する、
請求項13に記載の方法。
【請求項19】
前記二つのフィルムウェブの終端部が、互いに重なり合って配置され、前記テープ状のキャリアが、重なり合う領域において前記二つのフィルムウェブ終端部の間に置かれ、ホットスタンプツールを用いて、前記第一のフィルムウェブの前記加飾層が、前記テープ状のキャリアに転写され、前記接着剤が、前記テープ状のキャリアから剥離されて前記第二のフィルムウェブに転写され、続いて、前記テープ状のキャリアが取り除かれ、続いて、ホットスタンプツールまたは放射線が再び適用され、その結果、前記二つのフィルムウェブ終端部が、重なり合う領域において、互いに付着する、請求項14に記載のフィルムウェブ。
【請求項20】
接着剤が、前記第一のフィルムウェブの下側の層として備えられ、前記第一のフィルムウェブ及び前記第二のフィルムウェブの各フィルムウェブ終端部が、互いに重ね合わされて配置され、その結果、前記接着剤を備える前記層が、前記第二のフィルムウェブに対向し、前記接着剤がホットスタンプツールを用いて活性化され、その結果、前記二つのフィルムウェブ終端部が、重なり合う領域において、互いに付着する、請求項14に記載のフィルムウェブ。
【請求項21】
前記活性化が、ホットスタンプツールとして、並進移動可能な昇降スタンプ、回転運動可能な加熱ローラー、または、並進移動及び回転運動可能なローラースタンプを用いて実施され、前記活性化の前に、前記ホットスタンプツール、及び/または、前記ホットスタンプツールに接触する前記フィルムウェブ上のスタンプ箇所が、熱風または輻射ヒーターを用いて、事前に加熱される、
請求項14に記載のフィルムウェブ。
【請求項22】
前記各フィルムウェブが、ホットスタンプフィルムまたはコールドスタンプフィルムを提供する、
請求項14に記載のフィルムウェブ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、第一のフィルムウェブと第二のフィルムウェブとの接合方法及び装置に関し、二つのフィルムウェブは、転写フィルムまたは積層フィルムを提供し、キャリアフィルム及び加飾フィルムを含み、加飾フィルムは、特に、金属層及び/またはカラー層として(全表面をカバーして)形成される。また、本発明は、本発明による方法を用いて形成可能なフィルムウェブに関する。
【背景技術】
【0002】
転写フィルム及び積層フィルムの処理及び利用においては、相応に長い全長(“連続長”)を得るために、多くの場合、複数のフィルムウェブが互いに接合される必要がある。このフィルムウェブは、ロールに巻き取られ、所望の連続長で中断することなく利用可能であることが好ましい。
【0003】
こうして得られるウィルムウェブが長いほど、使用時に達成可能な生産性が高くなる。また、設定時間、または、例えばロール交換に伴う稼働中断時間も、短縮される。既知のウィルムウェブの接合方法は、いわゆる“スプライシング”であり、一般に販売されている自己接着テープが、手作業で付着され、二つのフィルムウェブを共に接着する。通常、(一面が剥離可能な転写層でコーティングされた)積層フィルムまたは転写フィルムが、フィルムのコーティングされていない面に接着される。接着テープの幅は、通常、2 cmから5 cmの範囲である。この接着テープは、略30 μmから130 μmの範囲の代表的な厚みを有する。この接着テープの両面への適用も、用いられる。
【0004】
接着テープでのスプライシングは、コスト効果が高く、フィルムウェブの互いに対する相対的に高い精度の位置状態で実施可能であり、スプライス(接合箇所または接合継ぎ目)は高い強度、特に、フィルムウェブの搬送方向において、高い引張強度を有する。フィルムウェブの搬送方向における引張強度は、例えば印刷機器、ラミネーター、ラミネート機器、ホットスタンプ機器、コールドスタンプ機器におけるフィルムウェブの処理中に、特にフィルムウェブを高速で搬送するために生じる力が、搬送方向で生じる際に、重要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
単一のイメージを複数スタンプする場合、これらのイメージまたはモチーフ(コマ)は、規則正しい線及びトラックに沿って、特定のレイアウトで、フィルムに配置される。一般に、スタンプされるコマは、互いに非常に近くにあるため、通常用いられる接着テープが、スタンプゾーンに存在し、従って、スタンプされるコマの領域にも存在する。従って、接着テープによってカバーされるコマは、スタンプできず、失われる。スタンプのエラーを避けるため、及び/または、接着テープによる、または、接着テープの縁からはみ出た接着テープの接着剤による、スタンプツールの汚れ付着を避けるため、スプライスが検出されてフィルムが送られ、これにより、材料の損失があり、生産性が低減される。スプライスを検出可能とするために、着色された、または、通常不透明な(透明でない)接着テープが、しばしば用いられる。
【0006】
また、用いられる従来の接着テープが原因で、接着テープに含まれる低温硬化接着剤が、例えばスプライスされたフィルムロールの中で、高い圧力で押し出され、その結果、ロールの隣り合う巻きが互いに固まってしまい、ロールを巻き戻せない、ということも、スプライシングの短所である。このようにロール内に散在する低温硬化接着剤は、また、フィルムウェブの多数の箇所を汚し、これにより、利用不可能となる。さらなる短所は、これまで用いられてきた相対的に厚い接着テープは、フィルムロールにおいて、特に、フィルムの複数の層を通じて、好ましくないマーキング及び圧痕をもたらし、その結果、さらに、スプライスに近いフィルムウェブの材料が、さらなる処理に対して、使い物にならなくなる、というものである。
【0007】
本発明の目的は、上述した短所が低減され、または防がれる、改善された方法及び改善された装置を規定することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この目的は、第一のフィルムウェブと第二のフィルムウェブとを接合する方法であって、該二つのフィルムウェブが転写フィルムまたは積層フィルムを提供し、キャリアフィルムと、加飾層(特に、金属層及び/またはカラー層)とを含み、
前記接合は、室温(1013 mbarの大気圧で20℃)での基本状態で非活性(または非接着性)であり、熱の供給または放射線の供給により活性化可能であり、本方法で(相応に)活性化される、接着剤を用いて行われる方法により、本発明によって達成される。
また、加飾層は、光学的に活性なマイクロ構造、例として、例えばキネグラム(登録商標)等の回折性または屈折性構造、ホログラム、マット構造、ゼロ次回折構造、または、マイクロプリズムあるいはマイクロレンズの特徴を有してもよく、それらの視認性は、特に反射層としての、金属層、金属化合物、あるいは、いわゆるHRI層(HRI=High Refractive Index(高屈折率))により、向上する。また、加飾層として、多層系、単色または多色印刷層、磁性顔料を含む層等が用いられてもよい。
【0009】
本願では、熱溶融接着剤、または、反応性接着剤、特に、放射線で硬化可能な接着剤を用いることにより、先行技術における、接着剤が圧力下で押し出され、はみ出す、という短所が、回避される。また、熱溶融接着剤は、特に良好な接着を行い、その結果、フィルムウェブに要求される引張強度が、比較的少量の材料を用いることにより、接合部で達成可能である。放射線で硬化可能な接着剤は、紫外線により硬化可能な接着剤が好ましいが、原理的には、他の線(青色光、イオンビーム等)を硬化に用いてもよい。単一成分及び多成分の全ての反応性接着剤が、反応性接着剤として利用可能である。この種の熱溶融接着剤またはUV硬化接着剤は、室温では固体で非接着性であり、その結果、前述した接着物質の押し出しまたははみ出しが、概ね回避され、はみ出たわずかな量の接着剤のかすも、非接着性であり、巻き取られたフィルムウェブ内で、及び/または、フィルムウェブの処理(ホットスタンプ、コールドスタンプ)中に、汚れを生じない。
【0010】
本発明は、本発明により第一及び第二のフィルムウェブが接合される場合、それらがホットスタンプフィルムとして形成されている場合でも、何ら損傷がない、という理解に基づいている。特に、スタンプされる対象上で接合箇所の存在を過度に感じることなく、最も下方にあるフィルムウェブで作られる各フィルムウェブ終端部の間の接合箇所の領域において、または、二つのフィルムウェブで作られる継目箇所で、スタンプも可能である。従って、接合箇所を備えるフィルムウェブの領域で行われるスタンプの品質が、接合箇所のないフィルムウェブの領域で行われるスタンプと比べても、多数の利用分野に対して十分であることが明示された。
【0011】
本発明の好ましい実施形態では、前記接着剤は、独立した(フィルムウェブとは異なる)テープ状または適切な形状のキャリア上に備えられる。熱溶融接着剤または放射線硬化性接着剤が用いられる場合でも、接着テープを利用する技術は、ここでも活用される。キャリア上への接着剤の提供は、接着剤がキャリアと共に保存可能であるため、特に便利な方法である。
【0012】
ここで、前記テープ状のキャリアは、好ましくは透明であり、特にポリエチレンテレフタレート(PET)またはポリエステルを含む材料から成ってもよい。テープ状のキャリアとフィルムウェブとに利用可能な、考えられるさらなる材料は、ポリエチレンテレフタレート(PET)、BOPPフィルム(BOPP=二軸延伸ポリプロピレン)、PET-G、PVC、PC、PP、PS、PEN、ABS、合成紙、または、そのような層の二つ以上の積層品である(PET-G=グリコール変成PET;PVC=ポリ塩化ビニル;PC=ポリカーボネート;PP=ポリプロピレン;PS=ポリスチレン;PEN=ポリエチレンナフタレート;ABS=アクリロニトリルブタジエンスチレン共重合体)。テープ状のキャリアの透明性により、キャリアが複合フィルムウェブ上に存在すべき場合でも、キャリアを通してパターンを認識することができ、二つのフィルムウェブ間での接合箇所の領域において精確な位置状態でスタンプを可能とする。フィルムウェブとして、コールドスタンプフィルムが互いに接合される場合、十分な強度の光、例えばUV放射線が、コールドスタンプ中に、テープ状のキャリアを通過することができる。
【0013】
フィルムウェブも、PETで作られるキャリアを通常含むため、PETは、テープ状のキャリアに特に適している。
【0014】
このことは、接合箇所が特に高い引張強度を有するように、二つのフィルムウェブ間の接合箇所に適用されるテープ状のキャリアとフィルムウェブの各膨張係数の差が、最大で50%、好ましくは最大で20%、特に好ましくは最大で10%であることによっても、説明され得る。
【0015】
さらに好ましい実施形態では、前記テープ状のキャリアは、5 μmから50 μm、好ましくは8 μmから20 μm、特に好ましくは10 μmから15 μmの間の厚みを有する。ここで、その上の前記接着剤は、1 μmから5 μmの厚み、好ましくは2 μmから3 μmの厚みである。
【0016】
前述した薄い厚みの場合(例えば、3 μmの接着層を備える、12μmの厚みで、全体で15μm)、テープ状のキャリアは、それが、最終的なフィルムウェブ全体の一部であっても、スタンプ中、ほとんど邪魔にならない。
【0017】
接着剤がキャリアウェブ上に備えられる本方法では、複数のバリエーションが可能である。
【0018】
第一のバリエーションでは、前記二つのフィルムウェブが互いに当接し(当接され)、前記テープ状のキャリアが、互いに当接する前記二つのフィルムウェブの各終端部に重なって配置されるように、前記二つのフィルムウェブが、前記テープ状のキャリアが付着される前に、切断かつ配置され、続いて前記接着剤が活性化され、その結果、前記テープ状のキャリアが前記二つのフィルムウェブに付着する。
【0019】
ここで、低温硬化接着剤を備える従来の接着テープを用いる技術が活用されるが、本願の熱溶融接着剤または放射線硬化性接着剤の利用により、特に良好な接着が、比較的少量の材料を用いて保証される。例えば、特に薄いテープ状のキャリアの場合でも、良好な接着が保証可能である(上述した厚みの小さい値を参照)。
【0020】
このバリエーションでは、前記二つのフィルムウェブが、好ましくはまず互いに重ね合わされ、続いて、重ね合わされた領域において、前記二つのフィルムウェブの切断が行われ(切断は、特に、ナイフ、剃刀の刃、カッティングローラー、ハサミ、打ち抜き型、レーザーまたは超音波を用いて行われる)、切断が行われた後、これにより生じる前記フィルムウェブの切断片が除去される。
【0021】
接合前にフィルムウェブを切断することにより、規定された切断箇所を、特に、事実上継ぎ目なく作ることができる。必要であれば、ここでは、接合箇所の領域において、精確な位置状態を適切に保証することもでき、その結果、そのような接合部は、もはや全く識別されない。レジスター精度とも呼ばれる精確な位置状態は、特に接合点の互いに対する相対的な位置精度を意味する。位置精度は、通常2桁、最大3桁の、マイクロメートル範囲の、わずかな公差範囲内で変動する。この用語は、光学的なマークを意味する用語“レジストレーション”または“レジストレーションマーク”から由来し、これらにより、上述した公差からのずれが、光学的に、特に良好に、認識可能である。例えば、レジストレーションマークは、二つの重なる円、十字、三角形、またはそれらの組み合わせであってもよい。また、レジストレーションマークは、レジスターマークとも呼ばれる。
【0022】
第一のバリエーションを変更することにより、テープ状のキャリアが適用される前で切断後に、二つのフィルムウェブは、僅かに、数ミリメートル(例えば0.5から4 mm)重なるように、位置調整が可能である。この場合、テープ状のキャリアは、二つのフィルムウェブの重なる終端部に、さらに重なって配置され、続いて、接着剤が活性化される。例えばテープ状のキャリアのホットスタンプによる活性化中、テープ状のキャリア上の接着剤だけではなく、下方にあるフィルムウェブ上に存在する熱溶融接着剤も、活性化される。下側に重なるフィルムウェブ終端部の重なるフィルムウェブ終端部が、上側に重なるフィルムウェブ終端部の接着層に接着される場合が、有利である。
【0023】
第一のバリエーションと前述した変更では、シリコンでコーティングされた、表面の接着性が非常に低いシート状のエレメント、特に、シリコンでコーティングされた紙(のシート)が、切断後で位置合わせ前に、さらに、二つのフィルムウェブ終端部の下に置かれることが好ましい。このことは、熱及び圧力の供給により活性化される熱溶融接着剤が用いられる場合に、特に有利である。その結果、シリコンでコーティングされたエレメントまたは紙が、組まれたフィルムウェブの基板への接着を防ぐ。前述した第一のバリエーションでは(及び後述するさらなるバリエーションでも)、熱溶融接着剤を用いる活性化は、並進移動可能な昇降スタンプ、回転運動可能な加熱ローラー、または、並進移動及び回転運動可能なローラースタンプを用いて実施されることが好ましい。これらのツールを利用可能であることは、特に有利である。
【0024】
接着剤を備えるキャリアテープが用いられる第二の実施形態では、前記テープ状のキャリアは、両面に接着剤を有する。前記二つのフィルムウェブ終端部は、互いに重なり合って配置され、前記テープ状のキャリアは、重なり合う領域において前記二つのフィルムウェブ終端部の間に置かれる。必要であれば、キャリアが二つのフィルムウェブ終端部の間に配置される前に、接着層を保護する保護物質、例えば、シリコン層が、キャリアから除去される。続いて、前記接着剤がキャリアの両面で活性化され、その結果、前記テープ状のキャリアが、前記二つのフィルムウェブ終端部の間に付着し、その結果、これらが互いに接合される。この技術は、非常に信頼性の高い接着と、高い引張強度とを保証する。
【0025】
下面にのみ接着剤を有するキャリアテープを備える第三の実施形態では、前記二つのフィルムウェブ終端部が、互いに重なり合って配置され、前記テープ状のキャリアが、重なり合う領域において前記二つのフィルムウェブ終端部の間に置かれる。ホットスタンプツール(昇降スタンプ、加熱ローラー、ローラースタンプ等)を用いて、前記第一のフィルムウェブの前記加飾層が、前記テープ状のキャリア、特にその上面に転写され、前記接着剤が、前記テープ状のキャリアの下面から剥離されて前記第二のフィルムウェブに転写される。続いて、前記テープ状のキャリアが重なり合う領域から取り除かれ、続いて、ホットスタンプツール(または、代わりにUV放射線あるいは高エネルギー線)が再び用いられ、前記二つのフィルムウェブ終端部を、重なり合う領域において、互いに接着し、従って、それらを互いに接合する。加飾層が剥離された第一のフィルムウェブの面は、接着剤を備える第二のフィルムウェブの面に対向する。続いて、第二のフィルムウェブに転写された接着剤が活性化され、接着剤により、重なり合う領域における加飾層のない第一のフィルムウェブが、重なり合う領域における第二のフィルムウェブに付着する。
【0026】
こうして、ただ一つの加飾層が、接合箇所、すなわち、最も下側のフィルムウェブの接合箇所に得られる。その結果、フィルムウェブがコールドスタンプフィルムである場合、光(UV)が上側の加飾層を貫通する必要がなく、それにより大幅に減衰される必要がないため、コールドスタンプがより簡単に実施可能である。
【0027】
接着剤を備えたキャリアテープが省略される本発明の実施形態も存在する。ここで、前記接着剤は、ドクターブレード、スプレー、拡散、印刷、または、液体あるいは固体形態の他の方法を用いて、前記第二のフィルムウェブのフィルムウェブ終端部に適用される。続いて、好ましくは第一のフィルムウェブのフィルムウェブ終端部から加飾層が剥離された後、前記第一のフィルムウェブのフィルムウェブ終端部が、前記第二のフィルムウェブのフィルムウェブ終端部に重なり、前記接着剤が活性化され、その結果、前記二つのフィルムウェブ終端部が、重なり合う領域において、互いに付着し、従って、二つのフィルムウェブが互いに接合される。加飾層が除去された第一のフィルムウェブの面は、接着剤が備えられた第二のフィルムウェブの面に対向する。
【0028】
本発明のさらなる実施形態では、接着剤が、フィルムウェブの下側の層として備えられる。前記第一のフィルムウェブ及び前記第二のフィルムウェブのフィルムウェブ終端部が、前記第二のフィルムウェブの前記接着剤を備える前記層が、前記第二のフィルムウェブの加飾層から離れた前記第二のフィルムウェブの面に対向するように、互いに重ね合わされて配置される。ホットスタンプツール(昇降スタンプ、加熱ローラー、ローラースタンプ)を用いて、第一のフィルムウェブの前記接着剤が活性化され、その結果、前記二つのフィルムウェブ終端部が、重なり合う領域において、互いに付着する。その結果、第二のフィルムウェブの加飾層が、合成されたフィルムウェブの利用可能な加飾層を表す。
【0029】
ここで、考えられる利点は、フィルムウェブ、特に第一のフィルムウェブ上には、どのような場合であっても、接着層が既に存在する、という点である。これにより、例えばキャリアテープ等の追加エレメントは、省略可能である。接合箇所は、二つのフィルムウェブ終端部の間の重なりによってのみ、認識可能である。
【0030】
既に述べたように、全ての実施形態における本発明による方法は、互いに接合される前記二つのフィルムウェブが、ホットスタンプフィルムまたはコールドスタンプフィルムを提供する場合に、特に適している。
【0031】
全ての実施形態における本発明の好ましいデザインでは、前記二つのフィルムウェブの各接合中、各フィルムウェブ上に位置する少なくとも一つのパターンまたはマークが、各パターンまたはマークが互いに精確なレジストまたは位置状態で配置されるように考慮される。こうして、二つのフィルムウェブの間の接合箇所に亘るパターンまたはマークの連続性を保証することができる。そのようなパターンまたはマークを検出するための、例えば、光学センサー及びカメラを利用する、または、例えばレジストレーションマークあるいはレジスターマークの直接的なパターン検出による、公知の技術を活用することができる。
【0032】
本発明による方法は、例えば、フィルムを利用する機器またはフィルムを生産する機器において、フィルムウェブの各処理または利用中に、自動的に、または、半自動的に、または、手動で、実施されてもよい。このため、本発明により、二つのフィルムウェブが接合可能なように、各機器内でのフィルムウェブの搬送速度が低減される場合が、有利である。搬送速度は、低減のみが好ましく、完全な停止は回避され、その結果、スプライシングに関わらず、フィルムウェブの連続的な処理を行うことができる。フィルムウェブのスプライシングまたは接合後、元の搬送速度への復帰加速が行われてもよい。しかしながら、代わりに、静的な、すなわち、停止したフィルムウェブで、あるいは、さらに代わって、低減されない、すなわち、当初の搬送速度の各機器で、本発明による方法を実施してもよい。
【0033】
本発明の目的は、本発明の方法を実施する装置によっても達成される。この装置は、制御装置により制御される、二つのフィルムウェブの少なくとも一つのフィルムウェブ終端部を移動し、及び/または、引張し、及び/または切断するための手段と、パターン及び/またはマークの位置を検出するための装置と、を有し、前記制御装置は、検出位置に応じて、前記移動、引張、及び/または切断を行うように構成される。位置の検出は、光学的に行われてもよい。
【0034】
従って、本発明による装置は、好ましいバリエーションにおける本発明の方法を、二つのフィルムウェブの間の接合箇所の領域において精確な位置精度が保証されるように、実施することを可能とする。
【0035】
本発明による装置は、例えば、印刷機器、または、ラミネーターまたはラミネート機器、または、ホットスタンプ機器またはコールドスタンプ機器において、フィルム巻き取り装置に配置されることが好ましい。そこでは、フィルムウェブは、さらなる処理のために、対応する機器に供給される。そこでは、さらなる処理への妨げが最小限であり、さらなる処理手続きへの干渉の必要性が最小限であるように、フィルムウェブの接合が実施される場合が有利である。フィルム巻き取り装置の速度をこうして調整することも、同様に、特に容易である。従って、フィルムウェブの接合を容易にするために、簡単な手段を用いて、フィルム巻き取り装置が速度低減または停止され、フィルムウェブが接合された後、同様に簡単に、加速または再始動されてもよい。これは、例えば、どのような場合にも存在し、必要であれば、処理速度の変化を同期するために各機器の他のドライブまたは処理モジュールをも制御可能な、電子モーター制御ユニットを用いて行われる。同様に、本発明による装置は、特定の要求に対して生産されたフィルムの走行長を適合させるために、フィルムを生産する機器において使用されてもよい。従って、組み合わせロール上に組み合わせたフィルムウェブを形成するために、例えば、異なる、別々の生産工程からの個々のフィルムウェブが、接合されてもよい。これは、特に、フィルムウェブのさらなる処理を容易にするために、行われてもよい。
【0036】
さらに、本発明の目的は、第一の形態では、キャリアフィルムと、加飾層(特に金属層及び/またはカラー層)とを含み、少なくとも二つの部分的なフィルムウェブから成るフィルムウェブであって、該二つの部分的なフィルムウェブが、接着剤により、二つの部分的なフィルムウェブ終端部で互いに接合され、該接着剤が、接合中に、熱の供給または放射線(紫外線、青色光、イオン等)の供給により活性化される、フィルムウェブにより、達成される。
【0037】
そのようなフィルムウェブは、本発明による方法を用いて、得られる。
【0038】
また、本発明の目的は、第二の形態では、キャリアフィルムと、加飾層(特に金属層及び/またはカラー層)とを含み、少なくとも二つの部分的なフィルムウェブから成るフィルムウェブであって、好ましくはポリエチレンテレフタレート(PET)を含む材料で作られるとともに、5から100 μm、好ましくは10から15 μmの厚みの、(特に透明な)テープにより、該二つの部分的なフィルムウェブが、二つの各部分的なフィルムウェブ終端部で互いに接合される、フィルムウェブにより、達成される。最後に述べたフィルムウェブは、特に、最初に述べたフィルムウェブの特性を有してもよい。
【0039】
第二の形態によるフィルムウェブでは、相対的に薄い透明なテープが、二つの部分的なフィルムウェブの間の接合領域に備えられる。これは、実施形態に関連する、本発明による方法を用いることにより、可能となる。特に、第一の形態(熱溶融接着剤または放射線硬化性接着剤)に関しては、十分な引張強度が、ここでは接合箇所に提供可能である。
【図面の簡単な説明】
【0040】
本発明の好ましい実施形態と、図面の参照が、以下に詳述される。
【0041】
【
図1】一体化されたフィルムウェブを形成するために同様のフィルムウェブに接合されるフィルムウェブの構造を示す。
【
図2a】本発明による方法の第一の実施形態のステップを説明するための図である。
【
図2b】本発明による方法の第一の実施形態のステップを説明するための図である。
【
図2c】本発明による方法の第一の実施形態のステップを説明するための図である。
【
図3a】本発明による方法の第二の実施形態のステップを説明するための図である。
【
図3b】本発明による方法の第二の実施形態のステップを説明するための図である。
【
図3c】本発明による方法の第二の実施形態のステップを説明するための図である。
【
図3d】本発明による方法の第二の実施形態のステップを説明するための図である。
【
図3e】本発明による方法の第二の実施形態のステップを説明するための図である。
【
図3f】本発明による方法の第二の実施形態のステップを説明するための図である。
【
図4a】本発明による方法の第三の実施形態のステップを説明するための図である。
【
図4b】本発明による方法の第三の実施形態のステップを説明するための図である。
【
図4c】本発明による方法の第三の実施形態のステップを説明するための図である。
【
図4d】本発明による方法の第三の実施形態のステップを説明するための図である。
【
図4e】本発明による方法の第三の実施形態のステップを説明するための図である。
【
図4f】本発明による方法の第三の実施形態のステップを説明するための図である。
【
図5a】本発明による方法の第四の実施形態のステップを説明するための図である。
【
図5b】本発明による方法の第四の実施形態のステップを説明するための図である。
【
図5c】本発明による方法の第四の実施形態のステップを説明するための図である。
【
図5d】本発明による方法の第四の実施形態のステップを説明するための図である。
【
図5e】本発明による方法の第四の実施形態のステップを説明するための図である。
【
図5f】本発明による方法の第四の実施形態のステップを説明するための図である。
【
図5g】本発明による方法の第四の実施形態のステップを説明するための図である。
【
図5h】本発明による方法の第四の実施形態のステップを説明するための図である
。
【
図5j】本発明による方法の第四の実施形態のステップを説明するための図である。
【
図5k】本発明による方法の第四の実施形態のステップを説明するための図である。
【
図6a】本発明による方法の第五の実施形態のステップを説明するための図である。
【
図6b】本発明による方法の第五の実施形態のステップを説明するための図である。
【
図6c】本発明による方法の第五の実施形態のステップを説明するための図である。
【
図6d】本発明による方法の第五の実施形態のステップを説明するための図である。
【
図6e】本発明による方法の第五の実施形態のステップを説明するための図である。
【
図6f】本発明による方法の第五の実施形態のステップを説明するための図である。
【
図6g】本発明による方法の第五の実施形態のステップを説明するための図である。
【
図6h】本発明による方法の第五の実施形態のステップを説明するための図である。
【
図7a】本発明による方法の第六の実施形態のステップを説明するための図である。
【
図7b】本発明による方法の第六の実施形態のステップを説明するための図である。
【
図7c】本発明による方法の第六の実施形態のステップを説明するための図である。
【
図7d】本発明による方法の第六の実施形態のステップを説明するための図である。
【
図7e】本発明による方法の第六の実施形態のステップを説明するための図である。
【
図7f】本発明による方法の第六の実施形態のステップを説明するための図である。
【
図7g】本発明による方法の第六の実施形態のステップを説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
明細書中で1と記されるフィルムウェブが、以下のように、同様のフィルムウェブ2に接合され、一体化されたフィルムウェブを形成する。
【0043】
各フィルムウェブは、
図1で説明されるように、層構造を有する。
【0044】
キャリアフィルム11、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)が、5 μmから500 μmの層厚で、各上面に配置される。さらなる層13、14、15をキャリア層11からより簡単に剥離可能とする機能を果たす剥離層12が、キャリアフィルム11上に配置される。剥離層は、例えば、ワックスから成る。層13は、保護層であり、例えば、熱乾燥及び/またはUV硬化される、アクリルラッカーまたはアクリルラッカー混合体から成る。例えばアルミニウムまたはクロムまたは銅の金属層14が、保護層13に続く。最も外側で、最も下にある層15は、フィルムウェブ1がホットスタンプフィルムである場合、好ましくは熱活性化可能な接着剤の接着層である。フィルムウェブ1が、コールドスタンプフィルムである場合、層15は、(UV硬化可能な)接着剤と相互作用可能な、好ましくは熱活性化可能な接着剤で作られる、いわゆる接着促進層またはプライマー層である。
【0045】
本発明の第一の実施形態では、二つのフィルムウェブ1及び2が、まず、それぞれのフィルムウェブ終端部が互いに重なって、置かれる(
図2a)。シリコンでコーティングされた紙3が、シリコンでコーティングされた面を上にして、二つのフィルムウェブ終端部が基板に付着しないように(
図2b)、二つのフィルムウェブ終端部の下に置かれる(このステップは任意である)。
【0046】
続いて、二つのフィルムウェブ終端部がピンと張られ、基板4に固定される。これは、基板4が、各フィルムウェブ終端部が吸引される複数の小さい穴(図示せず)を有する場合、例えば、真空を利用して行われてもよい。また、各フィルムウェブ終端部は、コーナーまたは長手方向の延長に対して横方向のエッジで、堅固に保持され、例えば、つなぎ梁等の張力装置を用いてピンと張られてもよい。さらに、また、張力の付加及び基板への固定は、静電気力を用いて行われてもよい。最終的に、真空、つなぎ梁、または静電気力が、互いに組み合わされて用いられてもよい。
【0047】
図2bによる配置において、後述するように、外部力が適用される際に、フィルムウェブ終端部が非常に近くにあり、または近くに保持され、その位置を変えず、または、ほとんど変えないことが重要である。続くステップ(
図2c)では、ここでは、昇降スタンプまたは加熱ローラーまたはローラースタンプとして示される、ホットスタンプツール5が、上側のフィルムウェブ2に対して押し付けられる。ホットスタンプの通例として、ここでは、ホットスタンプツールが加熱され、その熱が、上側のフィルムウェブ2に伝えられ、その結果、接着層15(または、任意で、コールドスタンプウェブの場合は、プライマー層15)が、活性化され、すなわち、接着性となり、その結果、フィルムウェブ1及びフィルムウェブ2の二つのフィルムウェブ終端部が、互いに接着され、互いに付着する。
ホットスタンプツールは、80℃から140℃、例えば110℃の温度にされ、1から2秒間適用される。接着層15のみが活性化され、例えば、キャリアフィルム11が溶解または収縮されないことが重要である。ホットスタンプの前に、接合部の作成中にホットスタンプツールを相対的に短い時間だけ適用可能とするために、フィルムウェブのスタンプ箇所及び/またはホットスタンプツールを、熱風または輻射ヒーターを用いて事前に加熱してもよい。上側のフィルムウェブは、上側のフィルムウェブ2と下側のフィルムウェブ1との間に接合部を作るために、スタンプフィルムとしての機能で用いられる。
【0048】
続いて、シリコンの紙3が取り除かれ、二つのフィルムウェブ1及び2の間に良好な接合部がもたらされる。特に十分に厚いキャリアフィルム11(12から20 μm、例えば、19μmの厚み)及び接着層15における十分な量の接着剤により、引張荷重が保証される。例えば、接着層15の厚みは、5 μm以上である(例えば、8 μm)。これは、同じ値のg/m
2従って、例えば8 g/m
2に相当する。
【0049】
本発明における方法の第一の実施形態は、後続するホットスタンプにおいて、エンボス加工ツールが汚されない、という利点を有する。
【0050】
本発明の方法の第二の実施形態では、
図3aの通り、フィルムウェブ1及び2の各フィルムウェブ終端部が、まず、ここでも重ねられる。続いて、フィルムウェブ終端部が、上述したように引張され、基板に固定される。続いて、
図3bに示すように、切断ツール6、例えばナイフ、剃刀の刃、カッティングローラー、ハサミ、打ち抜き型が、適用される。または、レーザービームまたは超音波が、適用されてもよい。フィルムウェブの表面に対して90°ではない、刃先、レーザービーム等の特定の刃の角度で、切断することもでき、その結果、切断箇所で、斜めの切断端部が生じる。
特に、フィルムウェブ1及び2の各フィルムウェブ終端部が、同時に切断され、その結果、二つのフィルムウェブ終端部が隣接する。
図3cに示すように、残るフィルムウェブの端部片16及び26は除去される。斜めの切断端部の場合、隣接して置かれると、二つの斜めの表面は、噛み合う。
【0051】
続いて、接着剤8が、後に下側のフィルムウェブ1として機能する、フィルムウェブ1の上に、スプレーツール7を用いて、スプレーされる。ドクターブレード、拡散、印刷等を用いる他の適用オプションも可能である。他のフィルムウェブ2から、例えば接着テープを用いて(任意)、下側の層が手作業で除去、すなわち剥離されてもよい。
図3eの通り、フィルムウェブ2のフィルムウェブ終端部が、フィルムウェブ1のフィルムウェブ終端部の上に載り、続いて、
図3fに示すように、ホットスタンプツール5が適用されると、先にスプレーされた接着剤8が活性化され、二つのフィルムウェブ1及び2が互いに接着される。
【0052】
特に、フィルムウェブ2のフィルムウェブ終端部の転写層が手作業で除去される場合、接合箇所の領域における最終的なフィルムウェブ上には、(フィルムウェブ2の加飾層の一部として)金属層一つのみが存在し、その結果、特に、スプライス領域においてコールドスタンプ中のUV照射が、容易に行える。
【0053】
本発明の方法の第三の実施形態では、まず、本発明の方法の第二の実施形態でのステップと同じステップが実施され、
図4aから
図4cは、
図3aから
図3cに相当する。しかしながら、本ケースでは、接着剤は、液体の形態では適用されず、
図4dの通り、キャリア9を用いて、固体の形態で適用される。キャリア9は、その両面に、例えば1 μmから6 μmの厚みを備える接着層92及び93が適用される、ベースボディ91を有する。接着層自体は、保護層でカバーされてもよいが、
図4dでは既に除去されている。そのような保護層は、例えば、薄いシリコンの紙であってもよい。
図4dの状況では、キャリア9は、接着層93の存在の結果、フィルムウェブ1に付着している。上側の接着層92は、露出されている。フィルムウェブ2が、フィルムウェブ終端部がキャリア9上に置かれて配置されると、
図4eの通り、接着層92により、フィルムウェブ2も、キャリア9に、従って、フィルムウェブ1に、付着し得る。本ケースでは、これも、ホットスタンプツール5を用いて実施され、ホットスタンプツールにより、
図4fの矢印の通り、接着層92及び93の接着剤が活性化される。
【0054】
本発明による方法の第四の実施形態では、
図4aから
図4fによる実施形態の変更において、まず、プロセスは、
図3aから
図3cに関連して既に説明したものと同じである。しかしながら、ここでは、下側の接着層93が配置されるベースボディ91を有するキャリア9´が用いられ、その接着層により、キャリア9´がフィルムウェブ1に付着する。しかしながら、さらに、ベースボディ91上には、
ベースボディ91と接着層93との間に、シリコンコーティング94が配置される。ここでも、
図5eの通り、フィルムウェブ2は、その終端部が、キャリア9´上に置かれる。ここで、ホットスタンプツール5が適用されると(
図5f)、一方では、下方を指す下側の矢印の通り、接着層93の接着剤が、活性化される。しかしながら、同時に、フィルムウェブ2の転写層14、15が、下方を指す上側の矢印の通り、キャリア9´の上側の面にスタンプされる。
図5gで確認できるように、続いて、キャリア9´が除去される。ここで、接着層93が、キャリア9´から剥離され、代わりに、フィルムウェブ2のフィルムウェブ終端部の転写層95が、キャリア9´の上側の面に位置する。
【0055】
キャリア9´の除去後、
図5gの通り、フィルムウェブ2のフィルムウェブ終端部は、フィルムウェブ1上に置かれ、続いて、接着層93が、ホットスタンプツール5(
図5h)を用いて活性化されると、
図5kの通り、接着接合が生じる。
【0056】
本実施形態では、接合点の領域(スプライス領域)、すなわち、下側のフィルムウェブ1の転写層の金属層には、ただ一つの金属層のみが存在することが、高いレベルで保証される。特に、コールドスタンプでは、これにより、金属層を通じて、下側のフィルムウェブ1の接着剤のUV活性化を実施することができる。下側のフィルムウェブ1がホットスタンプされる場合は、下側のフィルムウェブ1の熱溶融接着剤が、ホットスタンプツールを汚すことがない。
【0057】
本発明の第五の実施形態では、まず、
図6aから
図6cによるプロセスは、
図3aから
図3cに関して説明したものと同じである。ここで、シリコンでコーティングされた紙3´が、フィルムウェブ1及び2の切断された各フィルムウェブ終端部の下方に置かれる。これは、フィルムウェブ1及び2の終端部の、基板への付着を防ぐ。ここで、
図6eの矢印61及び62の通り、フィルムウェブ1及び2は、それらの間の空隙が、1 mm以下で最小となるように、任意で再配置される。これまでに説明した実施形態とは異なり、この第五の実施形態では、各フィルムウェブ終端部の間に重なりは提供されず、各フィルムウェブ終端部は、互いに対して当接し、“隣接する”。ここで、
図6fの通り、熱溶融接着テープ63が、切断箇所または当接箇所を覆って配置される。
【0058】
熱溶融接着テープ63は、PETキャリア64及び接着層65を含む。PETキャリア64は、透明であり、5から20 μm、例えば、12 μmの厚みを有する。本ケースでは、接着層65は、熱活性化可能な接着剤を含み、略3 μm(2.5から3.5 μm)の厚みである。従って、熱溶融接着テープ63は、全体で略15 μmの厚みである。続いて、ホットスタンプツール5(
図6g)が適用され、接着層65の接着剤が活性化される。その結果、熱溶融接着テープ63が、フィルムウェブ1及び2にしっかりと付着する。シリコンの紙3´の除去後、従って、
図6hの通り、全フィルムウェブの一体化部分となる熱溶融接着テープ63により、フィルムウェブ1及び2の間に、堅固な接合部が得られる。
【0059】
重なり合いを避けるために、接合箇所の領域(スプライス領域)においてエンボス加工を施すことで、より一層の活用が可能である。これは、コールドスタンプに、特に当てはまる。熱溶融接着テープ63の薄い厚みにより、また、フィルムウェブ1及び2を“隣接”して配置することによりそれらの重なりがないため、最終的なフィルムウェブのスプライス箇所は、ほとんど煩わしく目立つことがない。
【0060】
本発明の方法の第六の実施形態では、まず、プロセスは第五の実施形態と同じであるが、この場合は、シリコンの紙3´の下敷きが省略され、
図7dによる再配置が、フィルムウェブ1及び2の終端部での切断後に、矢印71及び72の通り、シリコンの紙なしで行われる。ここでも、接着テープ63´(
図7e参照)が、切断箇所に置かれ、このケースでは、この接着テープは、
図6fよる接着テープ63と同じPETキャリア64を含むが、この場合、UV放射線で硬化可能な接着剤65´を備える。
【0061】
それに応じて、ステップ7fでは、ホットスタンプツールに代わり、矢印73の通り、UV放射線が照射され、
図7gの通り、フィルムウェブ1と2との間に、堅固な接着が作られる。
【0062】
前述した全ての方法では、適切な検出方法、例えばカメラ等の例えば光学的な検出方法の利用が、フィルムウェブ1及び2に位置するパターンがスプライス箇所で事実上中断なく連続するような位置精度で、フィルムウェブ1及び2が互いに接合されていることを、保証することができる。
【0063】
ここで、各フィルムウェブ上に位置するパターンの一方は、例えば光学的な検出方法により、直接検出され、特に切断箇所を設定する第二から第六の方法において、重なり合いの適切な位置合わせが、フィルムウェブ1及び2の残りの部分が互いに精確な位置状態にあることを保証する。精確な位置状態とは、互いに対応するパターン化された領域が、スプライス箇所においても、それぞれ互いに同じ距離で配置されることを意味する。
【0064】
各フィルムウェブ上のパターンの直接検出に代わり、それらにレジスターマークが備えられてもよい。これらは、さらなる処理ステップにおいて、フィルムウェブを位置合わせするために機能する、意図的な設定マークであり、このケースでは、二つのフィルムウェブ1及び2を互いに接合する際に考慮される。レジスターマークは、とりわけ、穿孔の形態で存在し、機械的な装置により、または、光学的に検出されてもよい。
【0065】
対応する装置では、検出装置は、測定信号を制御装置に送り、続いて、制御装置が、二つのフィルムウェブ1及び2の各フィルムウェブ終端部が、接合部形成後に、互いに対して精確な位置状態で配置されるように、他の装置または手段を、適切に制御する。例えば、これらは、各フィルムウェブ終端部を移動する手段であってもよく、移動は、位置を検出する装置により得られる信号に従って実施される。同様に、各フィルムウェブ終端部は、また、代替的に、または付加的に、引張ツールにより適切に引張され、最終的に、各フィルムウェブ終端部が、得られた測定信号に従って、各フィルムウェブ上のパターンが互いに精確な位置状態となるように、切断手段により切断されてもよい。
【0066】
第六の実施形態を除き、接合は、ここでは、熱溶融接着剤を用いて実施される。
【0067】
この熱溶融接着剤の組成が有し得る、様々な開始点が存在する(Fp=引火点;Tg=ガラス遷移温度)。
【0068】
第一の組成
重量
(7500中)
トルエン 2000
アセトン 2100
高分子量エチルメタクリレート Tg 60℃ 300
メタクリレート共重合体 Tg 40℃−80℃ 700
熱可塑性ポリビニルアセテート Tg 80℃−83℃ 200
エタノール 2100
高分散シリカ 100
【0069】
第二の組成
重量
(1030中)
メチルエチルケトン 280
トルエン 350
PVC/PVAC共重合体(Fp 80℃) 210
熱可塑性ポリウレタン 130
(密度=1.18 g/cm
3)
疎水化シリカ 60
(粒子サイズ略10 μm)
【0070】
第三の組成
重量
(1000中)
メチルエチルケトン 380
トルエン 400
エチレン ビニル アセテート ターポリマー 60
(Fp 66℃)
ケトン樹脂(Fp 85-90℃) 80
塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体 70
(Fp 80℃)
二酸化ケイ素 10
【0071】
第四の組成
重量
(1000中)
メチルエチルケトン 550
酢酸エチル 175
シクロヘキサノン 50
ポリウレタン樹脂(Fp > 200℃) 100
塩化ポリビニル ターポリマー 120
(Tg = 90℃)
二酸化ケイ素 5
【0072】
実際の転写層は、接合部を作ることによって、スプライス領域においても、損傷を受けず、または、どのような場合でもほとんど損傷を受けず、その結果、スプライス領域においても、スタンプが実施可能であることは、前述した全ての方法の実施形態に共通である。