特許第6384818号(P6384818)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ スガ試験機株式会社の特許一覧

<>
  • 特許6384818-複合サイクル試験機 図000002
  • 特許6384818-複合サイクル試験機 図000003
  • 特許6384818-複合サイクル試験機 図000004
  • 特許6384818-複合サイクル試験機 図000005
  • 特許6384818-複合サイクル試験機 図000006
  • 特許6384818-複合サイクル試験機 図000007
  • 特許6384818-複合サイクル試験機 図000008
  • 特許6384818-複合サイクル試験機 図000009
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6384818
(24)【登録日】2018年8月17日
(45)【発行日】2018年9月5日
(54)【発明の名称】複合サイクル試験機
(51)【国際特許分類】
   G01N 17/00 20060101AFI20180827BHJP
【FI】
   G01N17/00
【請求項の数】8
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2017-25376(P2017-25376)
(22)【出願日】2017年2月14日
(65)【公開番号】特開2018-132385(P2018-132385A)
(43)【公開日】2018年8月23日
【審査請求日】2018年3月15日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000107583
【氏名又は名称】スガ試験機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001357
【氏名又は名称】特許業務法人つばさ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】須賀 茂雄
(72)【発明者】
【氏名】名取 悦二
(72)【発明者】
【氏名】井上 純
(72)【発明者】
【氏名】北村 徳久
(72)【発明者】
【氏名】金原 英司
【審査官】 山口 剛
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−116250(JP,A)
【文献】 特開2013−079886(JP,A)
【文献】 特開平03−075542(JP,A)
【文献】 特開2016−130681(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 17/00 − 17/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
試験槽と、
前記試験槽と連通した調温調湿槽と、
前記調温調湿槽内に設けられた複数の外気導入孔と、
前記複数の外気導入孔に対して共通に設けられた外気導入路と、
前記外気導入路を経由して前記複数の外気導入孔の各々から前記調温調湿槽内へ外気を供給する外気送風機と
を備えた複合サイクル試験機。
【請求項2】
前記複数の外気導入孔の各々に風量調節機構を備えた
請求項1記載の複合サイクル試験機。
【請求項3】
前記複数の外気導入孔は、実質的に水平方向に並んでいる
請求項1または請求項2記載の複合サイクル試験機。
【請求項4】
前記試験槽内に設けられた吹き出し口と、
前記調温調湿槽内であって前記複数の外気導入孔の各々に対応する位置に設けられ、前記吹き出し口から前記試験槽内へ空気を送る複数の循環送風機をさらに備えた
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の複合サイクル試験機。
【請求項5】
前記調温調湿槽内に設けられた複数の蒸気導入孔と、
前記複数の蒸気導入孔の各々に設けられた蒸気量調節機構と、
前記複数の蒸気導入孔に対して共通に設けられた蒸気導入路と、
前記蒸気導入路を経由して前記複数の蒸気導入孔の各々から前記調温調湿槽へ蒸気を供給する湿度発生機と
をさらに備えた
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の複合サイクル試験機。
【請求項6】
前記試験槽内に設けられた複数の排気孔と、
前記複数の排気孔の各々に設けられた排気量調節機構と、
前記複数の排気孔に対して共通に設けられた排気路と、
前記複数の排気孔の各々に設けられた前記排気量調節機構から前記排気路を経由して前記試験槽内の循環空気を前記試験槽の外へ排出する排風孔と
をさらに備えた
請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の複合サイクル試験機。
【請求項7】
前記調温調湿槽内にそれぞれ設けられると共に冷媒がそれぞれ通過する第1の冷却管および第2の冷却管を有する冷却器をさらに備え、
前記第1の冷却管は、前記冷媒が導入される第1の導入端と、前記冷媒が排出される第1の排出端とを有し、
前記第2の冷却管は、前記冷媒が導入される第2の導入端と、前記冷媒が排出される第2の排出端とを有し、
前記第1の導入端と前記第2の排出端とが近接し、前記第2の導入端と前記第1の排出端とが近接している
請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の複合サイクル試験機。
【請求項8】
乾球温度センサと、前記乾球温度センサを支持すると共に前記乾球温度センサを基点として斜め下方へ延在する支持部とを有する乾球温度計を前記試験槽内にさらに備えた
請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の複合サイクル試験機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、各種材料の耐食性を評価する複合サイクル試験機に関する。
【背景技術】
【0002】
複合サイクル試験は、例えば腐食液の化学的作用によって劣化させ錆を発生させる噴霧腐食試験、乾燥過程で化学反応を促進させる乾燥試験および膨張状態で被膜内に水分を浸入させる湿潤試験などの複数種の試験条件(環境試験)を組み合わせて1サイクルとし、このサイクルを繰り返して行うことで試験片の腐食を促進させ、各種材料の耐食性を評価するものである。複合サイクル試験機は、このような複合サイクル試験を同じサンプルに対して1つの試験槽内で行うことができる。複合サイクル試験機では、1サイクルに含まれるある試験条件から他の試験条件に移行する際、例えば温湿度条件などの試験槽内の環境を規定の時間内に切り替えることが、試験の再現性を得るために重要である。
【0003】
一般に、複合サイクル試験機の試験槽内の温湿度条件は、試験槽内の雰囲気を乱すことが禁じられている試験(塩水噴霧試験など)工程以外では、試験槽外の調温調湿槽において予め調温および調湿がなされた調温調湿済みの空気(以下、調温調湿空気という。)を循環送風機により試験槽内に送り込むと共に循環させることで制御されている。一部の試験条件(乾燥条件など)では、所定の温湿度を得るために外気を調温調湿槽内に導入し、循環空気と外気とを混合して調温調湿空気を生成し、その調温調湿空気を試験槽内に循環させて、試験槽内雰囲気の一部と外気とを置換させている。また、試験条件を移行する場合に、外気を調温調湿槽内に導入し、外気と混合した調温調湿空気を試験槽内に循環させて、試験槽内雰囲気の一部と外気とを置換させながら、調温調湿空気を試験槽内に循環させることによって規定の時間内に温湿度条件を切り替える試験もある。
【0004】
この試験槽内における雰囲気の温湿度制御については、例えば特許文献1に開示された補助送風装置が提案されている。この補助送風装置は、試験槽内に送風機およびダクトを設置し、被試験物の大きさや形状等に応じてダクトの吹き出し位置を変更することにより試験槽内の温湿度条件を改善するようにしたものである。
【0005】
また、塩水噴霧試験などの噴霧腐食試験を実施できる複合サイクル試験機において、試験片を載置する試験片載置台は、腐食液を噴霧塔から粒子として噴霧したものを自然落下によって複数の試験片にできるだけ実質的に均等に付着させるため、水平方向に延在するように設置されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平09−196424号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
一般に、複合サイクル試験において試験環境(試験槽内の温湿度条件などが制御された雰囲気)に曝される試験片の腐食は、噴霧腐食試験において表面に付着した腐食液の状態が周囲の温湿度の変動により変化することで促進される。したがって、試験中において、各試験片位置での温湿度条件が一定である必要があるとともに、試験槽内の温湿度条件を次の環境条件に移行(例えば塩水噴霧試験から乾燥試験に移行)する際には、試験槽内に載置された全ての試験片に対して同様の温湿度条件を与えながら試験槽内の雰囲気を変化させることが、試験片の腐食挙動にばらつきのない均質な試験結果を得るために重要となる。
【0008】
前述のように、外気の導入を行う際に各試験片に同じ温湿度条件を与えるためには、調温調湿槽内の各位置に均等の量の外気を供給し、供給した外気を調温調湿槽内で循環空気と均質に混合した後に試験槽内へ均等に送り込む必要がある。
【0009】
一方、近年、製品開発の高速化などの理由から、一度に多くの試験片を十分に均質化された試験条件下で行うことのできる複合サイクル試験機が望まれている。例えば、約8m3の容積を有する試験槽を備えた大型の複合サイクル試験機が既に製造されている。
【0010】
しかしながら、複合サイクル試験機における試験槽容積の大型化に伴い、複合サイクル試験において外気の導入を行う際、外気送風機から供給された外気が調温調湿槽内の一部分のみに供給されてしまい、調温調湿槽内で循環空気と外気とが十分に混合されていないことがあった。このため、調温調湿槽から試験槽内へ外気と混合した調温調湿空気を供給する際に吹き出し口付近でばらつきが発生し、各試験片に対して均質な温湿度条件で試験を行っていないおそれがあった。
【0011】
したがって、外気を導入する際に、調温調湿槽内の各位置での外気導入量のばらつきを低減し、調温調湿槽内で循環空気と外気とを十分に混合することで、試験槽内での試験片の載置位置の違いによる温湿度条件のばらつきをなくし、試験槽内の温湿度条件の均質性を保ちながら、試験槽内の温湿度条件を容易に調整可能な複合サイクル試験機を提供することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の複合サイクル試験機は、試験槽と、その試験槽と連通した調温調湿槽と、その調温調湿槽に設けられた複数の外気導入孔と、それらの複数の外気導入孔に対して共通に設けられた外気導入路と、その外気導入路を経由して複数の外気導入孔の各々から調温調湿槽内へ外気を供給する外気送風機とを備えたものである。
【0013】
本発明の複合サイクル試験機では、外気送風機により、外気導入路を経由して複数の外気導入孔の各々から調温調湿槽内へ外気を供給するようにしたので、外気導入時における調温調湿槽内の位置の相違による温湿度のばらつきが低減される。その結果、試験槽と調温調湿槽とを循環する雰囲気の温湿度のばらつきも低減される。
【0014】
本発明の複合サイクル試験機では、複数の外気導入孔の各々に対応する位置に風量調節機構を備えるとよい。風量調節機構により調温調湿槽内での各外気導入孔による外気の導入量のバラつきが低減され、調温調湿槽内で循環空気と外気とが十分に混合されるからである。
【0015】
本発明の複合サイクル試験機では、複数の外気導入孔は例えば実質的に水平方向に並んでいるとよい。また、調温調湿槽内であって複数の外気導入孔の各々に対応する位置に設けられ、試験槽内に設けられた吹き出し口から試験槽内へ空気を送る複数の循環送風機をさらに備えるとよい。
【0016】
本発明の複合サイクル試験機では、調温調湿槽内に設けられた複数の蒸気導入孔と、蒸気導入孔の各々に設けられた複数の蒸気量調節機構と、それらの複数の蒸気導入孔に対して共通に設けられた蒸気導入路と、その蒸気導入路を経由して複数の蒸気導入孔の各々から調温調湿槽へ蒸気を供給する湿度発生機とをさらに備えるようにしてもよい。
【0017】
本発明の複合サイクル試験機では、試験槽内に設けられた複数の排気孔と、排気孔の各々に設けられた複数の排気量調節機構と、それらの複数の排気孔に対して共通に設けられた排気路と、複数の排気孔の各々から排気路を経由して試験槽内の循環空気を試験槽の外へ排出する排風孔とをさらに備えるようにしてもよい。
【0018】
本発明の複合サイクル試験機では、調温調湿槽内にそれぞれ設けられると共に冷媒がそれぞれ通過する第1の冷却管および第2の冷却管を有する冷凍機をさらに備えるようにしてもよい。その場合、第1の冷却管は冷媒が導入される第1の導入端と冷媒が排出される第1の排出端とを有し、第2の冷却管は冷媒が導入される第2の導入端と冷媒が排出される第2の排出端とを有し、第1の導入端と第2の排出端とが近接し、第2の導入端と第1の排出端とが近接しているとよい。第1の冷却管および第2の冷却管における、冷媒の気化の進行に伴う、位置の相違による温度差が緩和され、調温調湿槽内の位置の相違による温湿度のばらつきがより低減されるからである。
【0019】
本発明の複合サイクル試験機では、乾球温度センサと、その乾球温度センサを支持すると共に乾球温度センサを基点として斜め下方へ延在する支持部とを有する乾球温度計を試験槽内にさらに備えるようにするとよい。乾球温度センサに付着する液滴に起因する測定誤差が回避されるからである。
【発明の効果】
【0020】
本発明の複合サイクル試験機によれば、外気送風機により導入される外気を、外気導入路を経由して複数の外気導入孔により調温調湿槽へ供給するようにした。このため、試験槽内の温湿度条件の均質性を保ち、再現性の高い試験が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の一実施の形態に係る複合サイクル試験機の全体構成例を表す概略図である。
図2図1に示した複合サイクル試験機を正面から眺めた正面図である。
図3図1に示した複合サイクル試験機を上面から眺めた上面図である。
図4A図1に示した複合サイクル試験機の冷却器を正面から眺めた状態を表す模式図である。
図4B図4Aに示した複合サイクル試験機の冷却器を上方から眺めた状態を表す模式図である。
図5A】第1の変形例に係る複合サイクル試験機の全体構成例を表す概略図である。
図5B図5Aに示した複合サイクル試験機の上面から眺めた上面図である。
図6】第2の変形例としての複合サイクル試験機の要部を表す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本開示の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、その説明は以下の順序で行う。
1.一実施の形態(基本構造を有する複合サイクル試験機)
2.一実施の形態の第1変形例(外気導入部の他の構成例)
3.一実施の形態の第2変形例(一の蒸気導入路に対して複数の蒸気導入孔を設けた例)
4.実験例
【0023】
<1.一実施の形態>
[複合サイクル試験機の構成]
図1は、本発明の一実施の形態に係る複合サイクル試験機100の概略構成例を模式的に表したものである。図2は、図1に示した複合サイクル試験機100を正面から眺めた正面図である。図3は、図1に示した複合サイクル試験機100を上方から眺めた上面図である。図1図3に示した複合サイクル試験機100は、1つの試験槽1内で各種環境試験、例えば噴霧腐食試験と、乾燥試験と、湿潤試験とを順次繰り返し行うことができるものである。図1に示したように、この複合サイクル試験機100は、本体10の内部に設けられた試験槽1および調温調湿槽2と、制御部3とを備えている。本体10は、例えば底部10A、後方壁部10B、前方壁部10C、側方壁部10D,10Eおよび天井部10Fを有する箱型の容器であり、前方壁部10Cに開口10Kが設けられている。なお、本明細書では、鉛直方向をY軸方向とし、扉13(後出)に平行な水平方向をX軸方向とし、奥行方向をZ軸方向とする。制御部3は中央演算処理装置(CPU)やメモリを有するコンピュータを利用し、メモリに予め記憶させた所定のプログラムに従い、各種環境試験の実行制御を行うものである。
【0024】
試験槽1は、その内部に試験片Sを収容し、その試験片Sに対して各種環境試験が実行される空間を提供する部材である。試験槽1の中央付近には、試験片Sを複数載置することのできる試験片載置台11(以下、単に載置台11という。)が例えば水平に延在するように設けられている。なお試験槽1内には、噴霧腐食試験に対応させるため、載置台11は1段のみ設けられている。複数の載置台11を重ねて載置する(すなわち多段に設ける)ようにすると試験片同士が鉛直方向に重なり合ってしまうので、後述の噴霧塔14により噴霧された腐食液を自然落下によって各試験片に実質的に均等に付着させることができなくなってしまうからである。また、試験槽1内には、噴霧腐食試験において腐食液を試験槽1内に噴霧する噴霧塔14が四隅にそれぞれ1つずつ、合計4つ設けられている。各噴霧塔14には、例えば本体10の外に設けられた腐食液タンク14A(図3参照)に貯留された腐食液が供給されるようになっている。各噴霧塔14の高さ位置は、載置台11の高さ位置よりも高いことが望ましい。試験槽1は、上記の各種試験を実施する際に、雰囲気が所定の試験条件を満たすようになっている。試験槽1と調温調湿槽2との間には仕切り壁12が設けられている。仕切り壁12は、前方壁部10Cに設けられた開口10Kと、Z軸方向において対向している。開口10Kには扉13が開閉可能に取り付けられており、開口10Kを介して試験槽1への試験片Sの設置と、試験槽1からの試験片Sの取り出しとが実施可能となっている。
【0025】
調温調湿槽2は、試験槽1と連通しており、所定の温度および所定の湿度に調整された空気、すなわち調温調湿空気を生成し、その調温調湿空気を試験槽1へ供給するものである。調温調湿槽2には冷却器21およびヒータ22が設けられている。冷却器21の制御およびヒータ22の制御は、制御部3により行われるようになっている。
【0026】
冷却器21は、例えば図4Aおよび図4Bに示したように、2系統に分割された下部冷却器21Lおよび上部冷却器21Uを有している。上部冷却器21Uは、下部冷却器21Lの上に載置されている。上部冷却器21Uは第1の冷却管としての上部冷却管211を有し、下部冷却器21Lは第2の冷却管としての下部冷却管212を有している。上部冷却管211および下部冷却管212は、それぞれ、本体10の外に設けられた冷凍機23(図3参照)と接続されており、冷凍機23において熱交換により冷却された冷媒が連続的に通過するように構成された管状部材である。上部冷却管211においては、第1の導入端としての端部211Aから冷媒が流入し、第1の排出端としての端部211Bから冷媒が流出するようになっている。一方、下部冷却管212においては、第2の導入端としての端部212Aから冷媒が流入し、第2の排出端としての端部212Bから冷媒が流出するようになっている。ここで、端部211Aと端部212Bとが近接し、端部211Bと端部212Aとが近接するように、上部冷却管211と下部冷却管212とが配設されている。なお、上部冷却管211は上部冷却器21Uの内部において、例えばX軸方向に進行するように蛇行しており、下部冷却管212は下部冷却器21Lの内部において、X軸方向に進行するように蛇行している。
【0027】
このような構成により、例えば下部冷却器21Lの、X軸方向における冷却能力のばらつきと、上部冷却器21Uの、X軸方向における冷却能力のばらつきとが互いに相殺しあい、結果として、冷却器21全体の冷却能力のX軸方向におけるばらつきが低減されることとなる。これは以下の理由による。例えば上部冷却管211については、冷凍機23から供給される冷媒が流入する端部211Aの近傍では上部冷却管211の温度が比較的低いものの、端部211Bへ近づくほど冷媒の温度が徐々に上昇し、最終的に冷媒が排出される端部211Bの近傍では上部冷却管211の温度が比較的高くなってしまう。一方、下部冷却管212については、冷凍機23から供給される冷媒が流入する端部212Aの近傍では下部冷却管212の温度が比較的低いものの、端部212Bへ近づくほど冷媒の温度が徐々に上昇し、最終的に冷媒が排出される端部212Bの近傍では下部冷却管212の温度が比較的高くなってしまう。そこで、端部211Aと端部212Bとが近接し、端部211Bと端部212Aとが近接するように、上部冷却管211と下部冷却管212とを配設することで、上部冷却管211における冷却能力が高い部分が下部冷却管212における冷却能力が低い部分を補い、下部冷却管212における冷却能力が高い部分が上部冷却管211における冷却能力が低い部分を補う、相互補償関係が実現される。
【0028】
さらに、調温調湿槽2は、調温調湿槽2内の調温調湿空気を試験槽1内へ送風する循環送風機4を複数有している。複数の循環送風機4は、幅方向(調温調湿槽2と試験槽1とを結ぶ方向と直交する方向)であるX軸方向に並ぶように配置されている。
【0029】
循環送風機4は、モータ41と、モータ41によって回転するシャフト42と、シャフト42の先端に固定された羽部43とを有する。循環送風機4は、モータ41により例えば一定速度でシャフト42を介して羽部43を回転させ、時間あたりの風量を一定に維持するように調温調湿空気を、調温調湿槽2から吹き出し口15を介して試験槽1へ送風するようになっている。また、循環送風機4は、試験槽1内の空気を強制的に調温調湿槽2内へ取り込むように機能する。具体的には循環送風機4の駆動により、すなわち循環送風機4の羽部43の回転によって生成される循環流により、試験槽1と調温調湿槽2との間で空気が循環するようになっている。その際、制御部3により冷却器21およびヒータ22を制御(必要に応じて後出の外気導入部5および後出の蒸気供給部7も制御)することで、試験槽1内の雰囲気を乱すことが禁じられている試験(塩水噴霧試験など)工程以外の複合サイクル試験の各試験工程、および塩水噴霧試験もしくはそれ以外の各試験工程間の移行時において、試験槽1内の雰囲気を所定の温湿度に調節することができる。
【0030】
試験槽1と調温調湿槽2との間に設けられた仕切り壁12のうち、例えば最上部付近には、調温調湿槽2から調温調湿空気が吹き出す吹き出し口15が設けられている。吹き出し口15は、調温調湿槽2内の空気が試験槽1内へ供給される窓口であり、少なくとも載置台11よりも上方に位置することが望ましい。さらに、仕切り壁12の下部には排出口16が設けられている。排出口16は、試験槽1内の空気を調温調湿槽2へ排出するための窓口であり、例えば仕切り壁12のうち載置台11の下方に設けられている。
【0031】
このように調温調湿槽2と試験槽1とは、吹き出し口15と排出口16とを介して互いに連通している。このような構成により、調温調湿槽2内において生成される調温調湿空気が、循環送風機4の羽部43の回転によって調温調湿槽2内から吹き出し口15と、試験槽1と、排出口16とを順に経由して再び調温調湿槽2内へ流入するようになっている。
【0032】
吹き出し口15には風向調整部8が設けられている。風向調整部8は複数の風向板を有する。複数の風向板としては、例えば水平方向にそれぞれ伸びると共に互いに異なる高さ位置に設けられたもの、および鉛直方向にそれぞれ伸びると共に水平方向に並ぶように設けられたものなどがある。
【0033】
試験槽1内には、例えば吹き出し口15の近傍に、例えば乾球温度計91と湿球温度計92とを有する温湿度センサ9がさらに設けられているとよい(図1図2参照)。ここで乾球温度計91は、乾球温度センサ91Aと、その乾球温度センサ91Aを先端に支持する支持部91Bとを有する。支持部91Bは、乾球温度センサ91Aを基点として斜め下方へ延在するように傾斜しているとよい。こうすることにより、乾球温度センサ91Aに付着する液滴に起因する測定誤差が回避されるからである。なお、試験槽1内において、温湿度センサ9を離散的に複数設けるようにしてもよい。
【0034】
さらに、調温調湿槽2には外気導入部5が設けられており、調温調湿槽2内へ外気が導入可能になっている。外気導入部5は、例えば複数の外気導入孔51と、外気導入路52と、外気送風機53と、風量調節機構54とを有する。複数の外気導入孔51は、調温調湿槽2内において、例えば後方壁部10Bに沿ってX軸方向に並ぶように設けられている。風量調節機構54は、外気導入孔51の調温調湿槽2側に設けられている。外気送風機53は本体10の外側に設けられている。外気導入路52は、複数の外気導入孔51に対して共通に設けられると共に、複数の外気導入孔51と外気送風機53とを繋ぐように設けられている。したがって外気導入路52は、外気送風機53から取り込まれた外気が複数の外気導入孔51へ搬送される経路となる配管として機能する。外気送風機53は、外気導入路52を経由して複数の外気導入孔51の各々から調温調湿槽2内へ外気を供給するものである。風量調節機構54は、複数の外気導入孔51の各々から調温調湿槽2内へ外気を供給する際に、各々の外気導入孔51において外気の導入量が均一となるように調節するものである。
【0035】
このように、外気送風機53から共通の外気導入路52を経由して風量調節機構54が設けられた複数の外気導入孔51の各々から調温調湿槽2内へ外気を供給することにより、各外気導入孔51から供給される外気導入量が均質化され、調温調湿槽2内で循環空気と外気とが均質に混合されることで各吹き出し口15の近傍における温湿度分布の偏りが緩和される。なお、図1図3では、外気導入孔51、風量調節機構54、循環送風機4および吹き出し口15の数をいずれも4つとしたが、本発明はその数に限定されるものではなく、2以上であれば適宜選択可能である。また、風量調節機構54は例えばシャッターのような機能を有し、外気導入孔51の開口量が調節できるようになっている。これにより、外気送風機53に比較的近い場所の外気導入孔51では開口量を小さくし、外気送風機53に比較的遠い場所の外気導入孔51では開口量を大きくすることで、各外気導入孔51での外気導入量の均質化を可能としている。
【0036】
調温調湿槽2には、さらに蒸気供給部7が設けられており、調温調湿槽2の内部に蒸気が供給可能になっている。蒸気供給部7は、蒸気導入孔71と、蒸気量調節機構74と、蒸気導入路72と、湿度発生機73とを有する。蒸気導入孔71は、調温調湿槽2内において、例えば後方壁部10Bに設けられている。湿度発生機73は本体10の外側に設けられている。蒸気導入路72は、蒸気導入孔71と湿度発生機73とを繋ぐように設けられた配管である。湿度発生機73は、蒸気導入路72を経由して蒸気導入孔71から調温調湿槽2へ蒸気を供給するものである。蒸気量調節機構74は、蒸気導入孔71の調温調湿槽2側に設けられており、複数の蒸気導入孔71の各々から調温調湿槽2内へ蒸気を供給する際に、各々の蒸気導入孔71において蒸気の導入量が均一となるように調節するものである。このように、湿度発生機73から共通の蒸気導入路72を経由して蒸気量調節機構74が設けられた複数の蒸気導入孔71の各々から調温調湿槽2内へ蒸気を供給することにより、各蒸気導入孔71における蒸気導入量が均質化され、調温調湿槽2内で循環空気と蒸気とが均質に混合されることで各吹き出し口15の近傍における温湿度分布の偏りが緩和される。
【0037】
試験槽1には、さらに排気部6が設けられており、外気導入部5により導入される外気の導入量に応じて試験槽1内の循環空気を試験槽1の外へ排出可能となっている。排気部6は、排気孔61と、排気量調節機構64と、排気路62と、排風孔63とを有する。排気孔61は、試験槽1内の循環空気を取り込む部分であり、試験槽1内に複数設けられている。排気孔61を複数設ける場合、それら複数の排気孔61を、例えば図2に示したように側方壁部10Dおよび側方壁部10Eの双方に設けるようにするとよい。排気量調節機構64は、各排気孔61の試験槽1側にそれぞれ設けられている。各排気量調節機構64は、各々の排気孔61において循環空気の排気量が均一となるように調節するものである。なお、図2では、側方壁部10Dに1つの排気孔61を設け、側方壁部10Eに他の1つの排気孔61を側方壁部10Dに設けた排気孔61と正対する位置に設けるようにした例を示している。このようにすることで、各々の排気孔61による循環空気の排気量が均質化され、バランスよく循環空気の排出が行われる。排気路62は、複数の排気孔61に対して共通に設けられると共に、複数の排気孔61と排風孔63とを繋ぐように設けられている。したがって、排気路62は、複数の排気孔61から取り込まれた循環空気が排風孔63に搬送される経路となる配管として機能する。排風孔63は、複数の排気孔61の各々から排気路62を経由して試験槽1内の循環空気を試験槽1の外へ排出するものである。このように、各排気量調節機構64により、複数の排気孔61の各々から排出される循環空気の排気量を均質化し、共通の排気路62を経由して排風孔63から試験槽1内の循環空気を試験槽1の外へ排出することで、試験槽1内の各排気孔61の近傍における温湿度分布の偏りの発生を抑えることができる。さらに、噴霧腐食試験から次の試験条件に移行する際に、外気導入部5により外気を導入することで、噴霧腐食試験時に噴霧塔から噴霧した腐食液の粒子を含んだ循環空気が排気部6により試験槽1内の外へ排出されるため速やかに次の試験条件に移行することができる。
【0038】
なお、本発明において排気孔61の数や配置位置はこれに限定されるものではない。例えば排気孔61は、試験槽1内に1つのみ設けられていてもよいが、図2に示したように複数の排気孔61を設けると共に共通の排気路62を介して共通の排風孔63を用いて外気を導入した際に置換される試験槽1内の循環空気の一部を試験槽1の外へ排出することにより、試験槽1内の温湿度分布の偏りを小さく抑えることができる。
【0039】
[複合サイクル試験機100の作用効果]
このように、複合サイクル試験機100では、外気導入部5を設け、外気送風機53により、外気導入路52を経由して複数の外気導入孔51の各々から調温調湿槽2内へ外気を供給するようにし、風量調節機構54により、複数の外気導入孔51の各々から調温調湿槽2内へ外気を供給する際に、各々の外気導入孔51において外気の導入量が均質化され、調温調湿槽2内で循環空気と外気とが均質に混合されることで各吹き出し口15の近傍における温湿度分布の偏りが緩和される。よって、調温調湿槽2内の位置の相違による温湿度のばらつきが低減される。その結果、試験槽1と調温調湿槽2とを循環する温湿度のばらつきも低減される。したがって、複合サイクル試験機100によれば、試験槽1内の温湿度条件の均質性を保ちながら、試験槽1内の温湿度条件の変更を容易に行うことができる。さらに、例えば試験槽1の容積が増大した場合であっても、試験片位置における温湿度のばらつきを抑えることができ、試験条件移行中の温湿度条件のばらつきに起因する各試験片の腐食挙動のばらつきを抑制した、より信頼性の高い複合サイクル試験を行うことができる。
【0040】
<2.一実施の形態の第1変形例>
続いて、上記実施の形態の第1変形例(以下、変形例1という。)について説明する。なお、実施の形態における構成要素と同一のものには同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0041】
図5Aは、変形例1における複合サイクル試験機100Aの概略構成例を模式的に表したものである。図5Bは、図5Aに示した複合サイクル試験機100Aを上方から眺めた上面図である。
【0042】
本変形例1の複合サイクル試験機100Aの調温調湿槽2Aには、外気導入部5Aが設けられており、調温調湿槽2A内へ外気が導入可能となっている。外気導入部5Aは、例えば、複数の外気導入孔51Aと、風量調節機構54Aと、外気導入路52Aと、外気送風機53Aとを有する。外気送風機53Aは、X軸方向に水平方向に設けた外気導入路52Aに連結されており、外気導入路52Aに設けた複数の外気導入孔51Aにより調温調湿槽2Aに連結されている。複数の外気導入孔51Aは調温調湿槽2Aの後方壁部にX軸方向に並ぶように設けられている。風量調節機構54Aは、外気導入孔51Aの外気導入路52A側に設けられている。外気導入路52Aは、外気送風機53Aから取り込まれた外気が複数の外気導入孔51Aへ搬送される経路となる配管として機能する。外気送風機53Aは、外気導入路52Aを経由して複数の外気導入孔51Aの各々から調温調湿槽2A内へ外気を供給するものである。風量調節機構54Aは、複数の外気導入孔51Aの各々から調温調湿槽2A内へ外気を供給する際に、各々の外気導入孔51Aにおいて外気の導入量が均一となるように調節するものである。
【0043】
このように、外気送風機53Aから共通の外気導入路52Aを経て風量調節機構54を経由して複数の外気導入孔51Aの各々から調温調湿槽2A内へ外気を供給することにより、各外気導入孔51Aにおける外気導入量が均質化され、調温調湿槽2A内で循環空気と外気とが均質に混合されることで各吹き出し口15の近傍における温湿度分布の偏りが緩和される。また、調温調湿槽2Aの外側から風量調節機構54Aの外気の導入量を調節可能であるため、調節作業を簡便に行うことができ、試験中でも外気の導入量を調節することができる。なお、図5Aおよび図5Bでは、外気導入孔51A、風量調節機構54、循環送風機4および吹き出し口15の数をいずれも4つとしたが、本発明はその数に限定されるものではなく、2以上であれば適宜選択可能である。また、風量調節機構54は例えばバルブのような構造を有し、外気導入孔51Aの開口量が調節できるようになっている。これにより、例えば、外気送風機53Aに比較的近い場所の外気導入孔51Aでは開口量を大きくし、外気送風機53Aに比較的遠い場所の外気導入孔51Aでは開口量を小さくすることで、各外気導入孔51Aでの外気導入量の均質化を可能としている。
【0044】
<3.一実施の形態の第2変形例>
図6は、上記実施の形態の第2変形例(以下、変形例2という。)としての複合サイクル試験機100Bの要部における概略構成例を模式的に表したものである。変形例2では、複数の蒸気導入孔71と、蒸気導入路72と、湿度発生機73と、蒸気量調節機構74とをそれぞれ有する蒸気供給部7A,7Bを備えている。複数の蒸気導入孔71は、調温調湿槽2内において、例えば後方壁部10Bに沿ってX軸方向に並ぶように設けられている。蒸気導入路72は、複数の蒸気導入孔71に対して共通に設けられると共に、それら複数の蒸気導入孔71と湿度発生機73とを繋ぐように設けられている。また、各蒸気導入孔71の調温調湿槽2側には、蒸気量調節機構74がそれぞれ設けられている。なお、図6では、視認性を高めるため、外気導入部5など、一部の構成要素を省略している。
【0045】
変形例2では、湿度発生機73からの蒸気を分岐して複数の蒸気導入孔71から蒸気量調節機構74を介して調温調湿槽2内に導入するようにしたので、各蒸気導入孔71における蒸気導入量が均質化され、調温調湿槽2内で循環空気と蒸気とが均質に混合されることで各吹き出し口15の近傍における温湿度分布の偏りが緩和される。よって、調温調湿槽2内の位置の相違による温湿度のばらつきがより低減される。その結果、試験槽1と調温調湿槽2とを循環する温湿度のばらつきもより低減される。
【0046】
<4.実験例>
(実験例1)
上述の実施の形態で説明した複合サイクル試験機100(図1図3)において、塩水噴霧試験(温度35℃,湿度95%rh以上)から乾燥試験(温度60℃,湿度20%rh〜30%rh)への試験条件の移行完了時における載置台11近傍の各位置における温度を測定した。ここでは、試験槽1における幅および奥行を共に2m(=2000mm)とした。また、外気導入孔51、風量調節機構54、循環送風機4および吹き出し口15の数は、図1図3に示したように、いずれも4つとした。また、排気孔61は2つ設けるようにした。
【0047】
その結果、移行完了時における、載置台11近傍の各位置における温度は、いずれの測定点においても60±0.4℃の範囲に収まった。
【0048】
(実験例2)
一方、風量調節機構54を設けず、外気導入孔51、循環送風機4および吹き出し口15の数をいずれも1つのみとした以外は上記実験例1と同じ条件下で上記の試験条件の移行完了時における載置台11近傍の各位置における温度を測定したところ、いずれの測定点においても60±3℃の範囲に収まった。
【0049】
この結果、本発明の複合サイクル試験機100によれば、外気送風機53により、外気導入路52を経由して各外気導入孔51の各風量調節機構54により風量を調節した外気を調温調湿槽2内へ供給するようにしたので、複合サイクル試験の試験槽1内の試験条件移行の際も各試験片位置での温湿度のばらつきが低減されることが確認できた。
【0050】
以上、実施の形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、上記実施の形態において説明した各部材の配置位置や形状、個数等は例示であって、上記実施の形態において説明したものに限定されない。また、上記実施の形態において説明した以外の部材を備えるようにしてもよい。具体的には、本発明の複合サイクル試験機では、例えば複合サイクル試験の試験工程の1つとして浸漬試験を行う際の浸漬液タンクおよびその供給配管をさらに備えるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0051】
100,100A,100B…複合サイクル試験機、1…試験槽、10…本体、10A…底部、10B〜10E…壁部、10F…天井部、10K…開口、11…試験片載置台、12…仕切り壁、13…扉、14…噴霧塔、15…吹き出し口、16…排出口、2,2A…調温調湿槽、21…冷却器、211…上部冷却管、212…下部冷却管、22…ヒータ、3…制御部、4…循環送風機、41…モータ、42…シャフト、43…羽部、5,5A…外気導入部、51,51A…外気導入孔、52,52A…外気導入路、53,53A…外気送風機、54,54A…風量調節機構、6…排気部、61…排気孔、62…排気路、63…排風孔、64…排気量調節機構、7…蒸気供給部、71…蒸気導入孔、72…蒸気導入路、73…湿度発生機、74…蒸気量調節機構、8…風向調整部、9…温湿度センサ。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5A
図5B
図6