(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
防水板を一組のレールの間に上から差し込んで使用する防水装置は、豪雨発生時などの必要が生じた時にのみ利用することが想定されるものである。このため、利用時の頻度については予測できるものではなく、その設置作業に慣れるための機会も得られ難いものといえる。このような観点から、いざ設置作業が必要な際には、誰もが容易に設置できるような構成とすることが好ましい。
【0006】
加えて、近年、いわゆるゲリラ豪雨と呼ばれている局地的な集中豪雨の発生回数が増加しており、極めて短時間で道路が冠水し水位が上昇することが多発しており、以前にもましてより短時間で容易に防水板を設置できることが求められている。
【0007】
以上のことを考慮すると、引用文献1のようなレールとは別部材の圧迫装置や基礎台座を装着する構成では、事前に適切な取扱方法を知っておく必要があり、また、作業手間を要することから、誰もが容易かつ短時間で設置を完了することが課題である。また、複数の部品を組み合わせて使用する構成では、部品が紛失しないように注意が必要となり、さらには、保管場所の確保などの問題も派生することになる。
【0008】
他方、ゲリラ豪雨や大雨の事前の対策として、例えば、降水予想時間の数時間、数十時間前から防水板を設置することが行われている。また、出張や旅行などで家を留守にする場合において、留守期間中の大雨予想を踏まえて、防水板を設置したまま数日放置するといったことも考えられる。
【0009】
このように、防水板が放置されたような場合には、防水板自体の盗難のリスクが生じることになる。このため、防水板が容易に盗難されないような構成を実現する必要がある。
【0010】
そこで、本発明は、以上の問題点に鑑み、防水板の設置作業が容易であり、かつ、設置完了後は容易に盗難がされることを防止することができる、新規な構成の防水装置を提案するものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の解決しようとする課題は以上のごとくであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0012】
即ち、請求項1に記載のごとく、
床面に立設させる矩形の防水板と、
前記防水板の横幅方向の端部が差し込まれる縦ガイド溝と、
前記縦ガイド溝内に固定される少なくとも一つのロック機構と、
を有する防水装置であって、
前記ロック機構は、
前記防水板の移動時に位置する退避位置と、
前記防水板の設置完了後に前記防水板の上方に位置する規制位置の、二位置に切替可能に構成され
、
前記防水板の下部には弾性部材からなる止水材が設けられ、
前記止水材の圧縮の際に前記ロック機構によるロック状態が解除される、こととする。
【0013】
また、請求項2に記載のごとく、
床面に立設させる矩形の防水板と、
前記防水板の横幅方向の端部が差し込まれる縦ガイド溝と、
前記縦ガイド溝内に固定される少なくとも一つのロック機構と、
を有する防水装置であって、
前記ロック機構は、
前記防水板の移動時に位置する退避位置と、
前記防水板の設置完了後に前記防水板の上方に位置する規制位置の、二位置に切替可能に構成され、
前記防水板には前記ロック機構に係合するための上方に突出する被係合部位を有し、
前記ロック機構は、前記被係合部位に横方向から当接するための係合部位を有する、
こととする。
【0014】
また、請求項3に記載のごとく、
床面に立設させる矩形の防水板と、
前記防水板の横幅方向の端部が差し込まれる縦ガイド溝と、
前記縦ガイド溝内に固定される少なくとも一つのロック機構と、
を有する防水装置であって、
前記ロック機構は、
前記防水板の移動時に位置する退避位置と、
前記防水板の設置完了後に前記防水板の上方に位置する規制位置の、二位置に切替可能に構成され、
前記防水板の下部には弾性部材からなる止水材が設けられ、
前記止水材の圧縮の際に前記ロック機構によるロック状態が解除され、
前記防水板には前記ロック機構に係合するための上方に突出する被係合部位を有し、
前記ロック機構は、前記被係合部位に横方向から当接するための係合部位を有する、こととする。
【発明の効果】
【0015】
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
【0016】
即ち、請求項1に記載の発明においては、防水板の設置を容易に行えるとともに、防水板の設置が完了した際にはロック機構によるロックが自動的に完了し、防水板を容易に引き抜くことができなくなり、防水板の盗難リスクを低減できる。また、止水材による高い止水性が確保でき、また、防水板を押し下げるという簡易な操作でロックを解除することができる。
【0017】
また、請求項2に記載の発明においては、防水板の設置を容易に行えるとともに、防水板の設置が完了した際にはロック機構によるロックが自動的に完了し、防水板を容易に引き抜くことができなくなり、防水板の盗難リスクを低減できる。また、防水板の横方向のズレが規制され、横方向に防水板がずらされて引き抜かれることも防止できる。
【0018】
また、請求項3に記載の発明においては、防水板の設置を容易に行えるとともに、防水板の設置が完了した際にはロック機構によるロックが自動的に完了し、防水板を容易に引き抜くことができなくなり、防水板の盗難リスクを低減できる。また、止水材による高い止水性が確保でき、また、防水板を押し下げるという簡易な操作でロックを解除することができる。また、防水板の横方向のズレが規制され、横方向に防水板がずらされて引き抜かれることも防止できる。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1(A)は防水板1A,1B,1Cをセットする状態について示す図であり、
図1(B)は防水装置2の設置が完了した状態について示す図である。なお、以下の説明では、便宜のため、
図1(A)における矢印X方向を横方向、或いは、防水板1A,1B,1Cの横幅方向とし、
図3(A)における矢印D方向を屋内外方向とする。
【0021】
本実施例の防水装置2は、出入口20に対向して立設される一対のガイドレール50R,50Lと、ガイドレール50R,50Lの間に順次上から差し込まれる複数の防水板1A,1B,1Cと、を備えている。ガイドレール50R,50Lは出入口を形成する壁の見込み面に付設されるほか、壁に埋め込まれるものであってもよく、また、壁そのものに溝を形成して構成されるものであってもよい。
【0022】
図1(A)に示すように、各防水板1A,1B,1Cは互いに嵌合/分離可能であり、コンパクトに倉庫内などに保管することができ、また、使用時及び撤去時における運搬作業も容易にできる。なお、本実施例の防水板1A,1B,1Cは互いに嵌合/分離可能であるが、一枚の板体にて構成されることとしてもよい。
【0023】
図1(A)に示すように、防水板1A,1B,1Cの横幅方向(
図1(A)紙面左右方向(矢印X方向))の両側端部は、ガイドレール50R,50Lの縦ガイド溝52a,52aに飲み込まれ、防水板1A,1B,1Cが上下移動する際には縦ガイド溝52a,52aによってガイドされる。
【0024】
また、
図1(A)に示すように、防水板1A,1B,1Cにおいて、この縦ガイド溝に飲み込まれる部位には、帯状のパッキン材6R,6Lが上下方向に設けられており、このパッキン材6R,6Lによりガイドレール50R,50Lと防水板1A,1B,1Cの間の隙間が埋められて、防水板1A,1B,1Cの左右端部における止水性が確保される。
【0025】
次に、
図1(A)に示すように、ガイドレール50R,50Lにそれぞれ設けられ、防水板1Cの引き抜きを防止するためのロック機構4R,4Lについて説明する。なお、ガイドレール50R,50Lにそれぞれ設けられるロック機構4R,4Lは同一の構成であり、以下では、ガイドレール50R側のロック機構4Rを用いて説明する。また、ロック機構は、ガイドレール50R,50Lのいずれか一方に設けられる構成としてもよい。また、ロック機構は、ガイドレール50R,50Lが設置される箇所の壁面など、ガイドレール50R,50L以外の部位に設けられることとしてもよい。
【0026】
図2(A)は防水板を下降させる際にロック機構4Rの係合部位43が押し下げられる状態について説明する図であり、
図2(B)は係合部位43の押し下げが開放された状態について説明する図であり、
図2(C)は防水板の止水材が床面に接地した状態を説明する図であり、
図2(D)は防水板を更に下方に押し下げ止水材を押し潰し(F1)、係合部材がロック機構をかわした状態にあることを説明する図であり(止水ゴムの押し潰し状況については別途
図4(B)に示す)、
図2(E)は押し潰された止水材の持つ復元力(F2)によって防水板が上方に持ち上がり、係合部材がロック機構にロックされた状態を説明する図であり、
図3はロック機構4Rの構造について示す平面図である。
【0027】
図2(A)及び
図3に示すように、ガイドレール50Rは、断面略コ字状の溝部51aを有する長尺の外枠部材51と、外枠部材51の溝部51aに差し込まれるレール部材52とを有して構成される。
【0028】
レール部材52には縦ガイド溝52aが形成されており、この縦ガイド溝52aには防水板1Cの横幅方向の端部が飲み込まれる。
【0029】
この縦ガイド溝52aは、防水板1C側に開口する断面視コ字状の溝であり、屋外側の屋外側見付面部52dと、屋内側の屋内側見付面部52eと、屋外側見付面部52dと屋内側見付面部52eの端部を結ぶ溝底部52fとを有して構成される。
【0030】
また、レール部材52の外部に現れる部位には、縦ガイド溝52aの両側となる位置において、それぞれ屋外側の屋外側見込面部52bと、屋内側の屋内側見込面部52cが形成されている。
【0031】
縦ガイド溝52aの溝内には、ロック機構4Rが収められている。
図2(A)に示すように、本実施例のロック機構4Rは、バネ板部材にて構成されており、溝底部52fに対して固定される固定片部41と、固定片部41の下端部から下方に伸びる操作片部42と、操作片部42の固定片部41と反対側の端部から溝底部52fと反対方向に斜め下方に伸びる係合部位43と、を有して構成される。なお、本実施例では、固定片部41を溝底部52fに固定することとし、操作片部42より鉛直上方に向かって配置しているが、操作片部42より鉛直下方に向かって配置してもよい。つまり、逆U字状のロック機構とするものであり、これによれば、固定片部41を溝底部52fに留め付けるためのビスなどを操作片部42や、防水板1Cの裏側に隠すことができる。また、
図3に示される屋外側見込面部52b、或いは、屋内側見込面部52cに固定されることとしてもよい。固定片部41の固定の方法については、特に限定するものではない。
【0032】
また、
図2(A)に示すように、防水板1Cの上側角部1uには、ロック部材40と係合するための係合部10が設けられている。本実施例では、防水板1Cの上面1mに固定される固定部11aと、固定部11aから上方に突出する被係合部位11bを有する正面視L字状の係合部材11により、係合部10が構成されている。
【0033】
以上の構成において、
図2(A)に示すように、防水板1Cがガイドレール50Rに差し込まれる際には、防水板1Cの下側角部1dが操作片部42を上から押し下げることでロック機構4Rが撓んで
図2(B)に示される退避位置に位置し、防水板1Cの下方への移動が許容される。
【0034】
そして、
図2(B)に示すように、防水板1Cが下方に移動する間、操作片部42は防水板1Cの側面1hによって押さえ続けられ、その後、
図4(B)に示すように最下部の防水板1Aの下部の止水材60が床面に到達すると、
図2(C)に示すように、最上部の防水板1Cにおいて、係合部10の側方にロック機構4Rが位置する状態となる。
【0035】
この状態で、
図2(D)に示すように、防水板1Cを更に押し下げる強い力F1を加えると、
図5(B)に示すように止水材60が圧縮することで、
図2(D)に示すように、係合部10が下方へと移動してロック機構4Rをかわした状態となる。この際、撓んでいたロック機構4Rはその弾性力によって復元し、係合部位43が元の位置に復帰して、規制位置に位置することになる。
【0036】
そして、
図2(D)に示すように、下方へ押し下げていた防水板1Cから手を離すなどして力F1を解放すると、
図5(B)に示されるように圧縮された止水材60に生じる復元力F2によって最下部の防水板1Aが押し上げられ、これとともに、
図2(E)に示すように最上部の防水板1Cが上方へと移動して、被係合部位11bがロック機構4Rを下から突き上げつつ、被係合部位11bに係合部位43が乗りかかった状態となる。
【0037】
このようにして、係合部10がロック機構4Rに係合された状態となり、防水板1Cを上方に引き上げようとした際には、この引き上げがロック機構4Rによって規制されることになる。
【0038】
そして、ロック機構4Rにより防水板1Cの引き上げが規制されることにより、詳しくは後述するロック解除の方法を知らない者は、防水板1Cを容易に引き抜くことができなくなり、防水板1Cの盗難リスクを低減できる。
【0039】
また、
図2(E)に示すように、防水板1Cから上方に立ち上げた被係合部位11bの側方に係合部位43が配置される構成とすることで、防水板1Cの横方向のズレが規制され、横方向に防水板1Cがずらされて引き抜かれることも防止できる。
【0040】
なお、盗難のリスクを更に低減させるために、係合部10とロック機構4Rを南京錠などの他のロック機構によりロックする構成としてもよい。例えば、係合部10の係合部位43とロック機構4Rの被係合部位11bにそれぞれ貫通孔を形成し、当該貫通孔に南京錠のロック棒を通過させる構成などが考えられる。このように、本実施例のロック機構と他のロック機構を組み合わせて多重ロックを実現することとしてもよい。
【0041】
次に、
図4(A)(B)に示すように、防水板1Aの下部に設けられる止水機構について説明する。
図4(A)は防水板1Aの下部の構成について示す側面断面図であり、
図4(B)は防水板1Aを設置したときの防水板1Aの下部の様子について示す側面断面図である。
【0042】
図4(A)に示すように、防水板1Aの下部には止水材60が設けられており、
図4(B)に示すように防水板1Aを設置した状態においては、この止水材60によって防水板1Aと床面47の隙間Sが密閉される。
【0043】
本実施例の止水材60は、弾性率の大きい第一止水材61と、第一止水材61の下に配置され第一止水材61と比較して弾性率の小さい第二止水材62と、を有して構成される。これら第一止水材61、第二止水材62は、ゴムや樹脂などの弾性体からなる長尺部材にて構成することができ、弾性変形して隙間を埋めることによって高い密閉性を実現するものである。
【0044】
図1(A)に示すように、止水材60(第一止水材61、第二止水材62)は、防水板1A,1B,1Cの横幅方向(
図1紙面左右方向(矢印X方向))の長さと略同一の長さを有し、その両側端部は、ガイドレール50R,50Lの縦ガイド溝に飲み込まれるようになっている。
【0045】
また、
図4(A)(B)に示すように、第一止水材61は、中空の角柱状部材にて構成されており、防水板1Aの下方に形成される角部65に収められ、第一止水材61の略下半分の部位が角部65を構成する突条部2cから下方へと突出するように配置されている。角部65は、防水板1Aの下面2bと、下面2bから下方に突設される突条部2cとから略L字状に構成され、防水板1Aに対する第一止水材61のズレの発生が抑制され、第一止水材61の耐用年数を長く確保できる。
【0046】
第二止水材62は、中実の角柱状部材にて構成されており、第一止水材61の下面に接着剤などで接合される。なお、第一止水材61と第二止水材62を一体的に成形し、弾性率の異なる二つの部位を備える構成としてもよい。さらに、より数の多い(例えば、三層など)異なる素材からなる止水材(弾性部材)を用いる構成としてもよい。
【0047】
また、床面47に直接接触する第二止水材62については、弾性率の小さいものを採用することにより、床面47の微細な凹凸に対して柔軟に変形することができ、床面47との間で高い密着性を呈し、高い止水性を発揮することができる。また、第一止水材61については、弾性率の大きいものを採用することにより、変形が少なく、上方から第二止水材62をしっかりと支え、床面47に対して第二止水材62を確実に押し付けることができる。
【0048】
以上の構成において、
図1(B)に示すように全ての防水板1A,1B,1Cがセットされ、防水装置2の設置が完了した状態では、
図4(B)に示すように、最も下部に配置される防水板1Aと床面47の間の隙間Sが止水材60によって密閉され、屋外側から屋内側への雨水の浸入を確実に防止できる。
【0049】
そして、以上のように止水材60(第一止水材61、第二止水材62)を弾性部材で構成するとともに、止水材60が圧縮した状態で、
図2(E)に示すロック状態とすることによれば、止水材60の復元しようとする力(復元力)により係合部10をロック機構4Rに突き当てることができ、ロック機構4Rにて防水板1C(係合部10)を上から押さえ付けることができる。
【0050】
このように、ロック機構4Rにて防水板1C(係合部10)を上から押さえ付けることにより、防水板1A,1B、1Cがロック機構4Rと床面47の間で突っ張ることになり、防水板1A,1B、1Cの境界部が密着し、防水板1A,1B、1Cの境界部の止水性を高めることができる。また、防水板1Cが上から押さえ付けられることで、防水板1Cが上方にズレてしまうことも防止できる。
【0051】
次に、防水板の取り外しの際の操作について説明する。
図5(A)はロック機構4Rによるロックの解除について説明する図、
図5(B)はロック解除の際の防水板の下部の止水材の様子について説明する図である。
【0052】
図2(E)に示すように、ロック機構4Rによるロック(防水板1Cの引き上げ規制)がされている状態において、
図5(A)に示すように防水板1Cを更に押し下げる強い力F1を加えると、
図5(B)に示すように、止水材60(第一止水材61,第二止水材62)が更に圧縮されることで、最下部の防水板1Aが下方にずれる。
【0053】
このように最下部の防水板1Aが下方にずれることで、最上部にある防水板1Cも下方にずらすことができる。そして、
図5(A)に示すように、防水板1Cが下方にずらされることで係合部10の被係合部位11bが下方へずれて、ロック部材40の係合部位43との係合状態が解除される。
【0054】
さらにこの状態でロック機構4Rの操作片部42を下方に指などで押圧して、係合部位43を被係合部位11bの側方へと移動させる。これにより、ロック機構4Rによる係合部10のロックが解除され、防水板1Cを引き上げることが可能となる。
【0055】
また、このロック解除の操作がされる際には、
図5(B)に示すように止水材60が全体として大きく圧縮されているため、防水板1Aを上方へと移動させる復元力F2(反力)が生じることになる。この際、特に弾性率の大きい第一止水材61は大きな復元力を発揮することになり、止水材60全体としての復元力F2に大きく寄与することになる。
【0056】
そして、
図5(A)に示すように、係合部位43を被係合部位11bの側方へと移動させてロックを解除した後に、押し下げていた防水板1Cから手を放すと、止水材60の復元力F2により防水板1Cが勢いよく上方へと押し戻される(
図5(A)の二点鎖線)。
【0057】
そして、防水板1Cが上方へと押し戻されることにより、ロック機構4Rの係合部位43が被係合部位11bをかわして上方に移動される。これにより、ロック機構4Rの係合部位43が再び係合部10の被係合部位11bに係合して再ロックがされることが防がれ、防水板1Cを引き上げる作業をスムーズに行うことができる。
【0058】
また、以上に説明した実施例の構成とするほか、他の実施形態とすることも可能である。
例えば、
図6(A)に示すように、ロック機構40Aと係合させる係合部10Aについて、防水板1Cの上側角部1uの側面1hに、側面1hから突出する係合部材12を設ける構成としてもよい。
【0059】
この
図6(A)の構成では、ロック機構40Aは、ガイドレール50Rの溝底部52fに対して固定される固定片部41aと、固定片部41aの下端部から溝底部52fと反対方向に斜め下方に伸びる係合部位43aとを有する構成とする。
【0060】
また、防水板1C側の係合部10Aについては、防水板1Cを押し下げる際に係合部位43aを側方へと押圧するための傾斜面部12bと、傾斜面部12bが係合部位43aを通過した後に係合部位43aによって上から押さえ付けられる被係合部位12aと、を有する係合部材12にて構成することができる。
【0061】
また、
図6(B)に示す別の実施形態では、防水板1Cの上側角部1uの上面1mをそのまま係合部10Bとして機能させるものであり、ロック機構40Bを上面1mに係合させる構成である。
【0062】
この
図6(B)の構成の場合、ロック機構40Bは、ガイドレール50Rの溝底部52fに対して固定される固定片部41bと、固定片部41bの下端部から溝底部52fと反対方向に斜め下方に伸びる係合部位43bとを有する構成とする。なお、固定片部41bと溝底部52fの間にスペーサー部材53を適宜設置してもよい。
【0063】
以上のようにして本発明を実施することができる。
即ち、
図1(A)(B)、及び、
図2(A)〜(E)に示すように、
床面47に立設させる矩形の防水板1A,1B,1Cと、
防水板1A,1B,1Cの横幅方向の端部が差し込まれる縦ガイド溝52aと、
縦ガイド溝52aに固定される少なくとも一つのロック機構4Rと、を有する防水装置2であって、
ロック機構4Rは、防水板1A,1B,1Cの移動時に位置する退避位置と、防水板1A,1B,1Cの設置完了後には防水板1Cの上方に位置する規制位置の、二位置に切替可能に構成されるものであり、
防水板1A,1B,1Cが縦ガイド溝52aに差し込まれて下降する際には、防水板1A,1B,1Cに押圧されて防水板1A,1B,1Cの側方(本実施例では、縦ガイド溝52aの溝底部52f側)にずれることで防水板1A,1B,1Cの下降を許容し、
防水板1Cの横幅方向の端部がロック機構4Rを通過し終わった際には、押圧された状態から復帰して防水板1Cの上方へと出現する構成とする、防水装置2とするものである。
【0064】
これにより、防水板1Cの設置を容易に行えるとともに、防水板1Cの設置が完了した際にはロック機構4Rによるロックが自動的に完了し、防水板1Cを容易に引き抜くことができなくなり、防水板1Cの盗難リスクを低減できる。
【0065】
また、
図1(A)(B)、及び、
図5(A)(B)に示すように、
防水板1Aの下部には弾性部材からなる止水材60であって、防水板1Aと床面47の間の隙間を埋めるための止水材60が設けられ、
止水材60の圧縮の際にロック機構4Rによるロック状態が解除されるものである。
また、防水板1A,1B,1Cの設置が完了すると、止水材60に生じる復元力F2により上方向の荷重が防水板1A,1B,1Cに作用するとともに、係合部10がロック機構4Rにより上から押さえ付けられてロックが完了し、防水板1A,1B,1Cの設置が完了した状態で、防水板1A,1B,1Cを更に下方に押し下げる力F1を加えると、止水材60が圧縮して防水板1A,1B,1Cが下方にずれることで、ロック機構4Rによるロックが解除される。
【0066】
これにより、止水材60による高い止水性が確保でき、また、防水板1A,1B,1Cを押し下げるという簡易な操作でロックを解除することができる。
【0067】
また、
図2(E)に示すように、防水板1Cにはロック機構4Rに係合するための係合部10は、上方に突出する被係合部位11bを有し、ロック機構4Rは、被係合部位11bに横方向から当接するための係合部位43を有する、構成としている。
【0068】
これにより、防水板1Cの横方向のズレが規制され、横方向に防水板1Cがずらされて引き抜かれることも防止できる。