(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
異なるユーザ用の複数のディスプレイを備え、各ディスプレイに個々のユーザ向けの異なる画面を表示する場合、ユーザが、自分用のディスプレイに表示されている画面を他のユーザにも閲覧させて、当該画面の情報を共有したいと欲するときがある。
また、異なるユーザ用の複数のディスプレイを備え、各ディスプレイに個々のユーザ向けの異なる画面を表示する場合、ユーザが自分用のディスプレイに表示されている画面に対する操作を自分に代わって他のユーザに行ってもらいたいと欲する場合もある。たとえば、運転者であるユーザが運転中であるために、運転者用のディスプレイに表示されている操作を、後席のユーザに行ってもらいたい場合や、後席のユーザが、操作に不慣れであるために、後席のユーザ用のディスプレイに表示されている画面に対する操作を、操作に慣れている前席のユーザに行ってもらいたい場合などがある。
【0006】
そして、自分用のディスプレイに表示されている画面の他のユーザの閲覧や、自分用のディスプレイに表示されている画面に対する操作の他のユーザによる代行は、当該自分用のディスプレイに表示されている画面を表示するディスプレイを、他のユーザ用のディスプレイに切り替えることにより実現することができる。
【0007】
したがって、このような各画面を表示するディスプレイの切り替えをユーザが容易に行うことができれば、情報処理システムの利便性が向上する。
そこで、本発明は、複数のディスプレイを備えた情報処理システムにおいて、各画面を表示するディスプレイの切り替えをユーザが容易に行えるようにすることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題達成のために、本発明は、複数のディスプレイを備えた情報処理システムに、前記複数のディスプレイのうちの一つのディスプレイである第1のディスプレイの表示面上に配置されたタッチパネルと、前記タッチパネル上で、当該タッチパネルにタッチした位置をスライドさせる操作である、画面送出操作を受け付ける画面送出操作受付手段と、ディスプレイ切替手段とを設けたものである。ここで、前記複数のディスプレイのうちの前記第1ディスプレイを除く各ディスプレイは、当該ディスプレイの配置位置の、前記第1ディスプレイから見た方向に応じて定まる方向に対応づけられており、前記ディスプレイ切替手段は、前記画面送出操作を受け付けた場合に、前記第1ディスプレイに表示していた画面を表示するディスプレイを、前記第1ディスプレイから、当該画面送出操作においてタッチした位置がスライドした方向に対応づけられている他のディスプレイに切り替える。
このような情報処理システムによれば、第1のディスプレイの表示画面上で、タッチ位置を、他のディスプレイが配置されている方向に応じて定まる方向にスライドさせるだけの簡易な画面送出操作を行うだけで、第1のディスプレイに表示されている画面を当該他のディスプレイに移動させることができる。
【0009】
また、前記課題達成のために、本発明は、複数のディスプレイを備えた情報処理システムに、前記複数のディスプレイのうちの一つのディスプレイである第1のディスプレイの表示面上に配置されたタッチパネルと、前記タッチパネル上で、当該タッチパネルにタッチした位置をスライドさせる操作である、画面呼込操作を受け付ける画面呼込操作受付手段と、ディスプレイ切替手段とを備えたものである。ここで、前記複数のディスプレイのうちの前記第1ディスプレイを除く各ディスプレイは、当該ディスプレイの配置位置の、前記第1ディスプレイから見た方向に応じて定まる方向に対応づけられており、前記ディスプレイ切替手段は、前記画面呼込操作を受け付けた場合に、当該画面呼込操作においてタッチした位置がスライドした方向に対応づけられている他のディスプレイに表示していた画面を表示するディスプレイを、当該他のディスプレイから、前記第1ディスプレイに切り替える。
このような情報処理システムによれば、第1のディスプレイの表示画面上で、タッチ位置を、他のディスプレイが配置されている方向に応じて定まる方向にスライドさせるだけの簡易な画面呼込作を行うだけで、当該他のディスプレイに表示されている画面を第1のディスプレイに移動させることができる。
【0010】
また、前記課題達成のために、本発明は、複数のディスプレイを備えた情報処理システムに、前記複数のディスプレイのうちの一つのディスプレイである第1のディスプレイの表示面上に配置されたタッチパネルと、前記タッチパネル上で、当該タッチパネルにタッチした位置を前記第1ディスプレイの表示領域内から表示領域境界または表示領域外までスライドさせる操作を画面送出操作として受け付ける画面送出操作受付手段と、前記タッチパネル上で、当該タッチパネルにタッチした位置を、前記第1ディスプレイの表示領域境界または表示領域外から表示領域内までスライドさせる操作である、画面呼込操作を受け付ける画面呼込操作受付手段と、ディスプレイ切替手段とを備えたものである。ここで、前記複数のディスプレイのうちの前記第1ディスプレイを除く各ディスプレイは、当該ディスプレイの配置位置の、前記第1ディスプレイから見た方向に応じて定まる方向に対応づけられており、前記ディスプレイ切替手段は、前記画面送出操作を受け付けた場合に、前記第1ディスプレイに表示していた画面を表示するディスプレイを、前記第1ディスプレイから、当該画面送出操作においてタッチした位置がスライドした方向に対応づけられている他のディスプレイに切り替え、前記画面呼込操作を受け付けた場合に、当該画面呼込操作においてタッチした位置がスライドした方向と逆の方向に対応づけられている他のディスプレイに表示していた画面を表示するディスプレイを、当該他のディスプレイから、前記第1ディスプレイに切り替える。
【0011】
このような情報処理システムによれば、第1のディスプレイの表示画面上で、タッチ位置を、他のディスプレイが配置されている方向に応じて定まる方向に表示領域内から表示領域の境界までスライドさせるだけの簡易な画面送出操作を行うだけで、第1のディスプレイに表示されている画面を当該他のディスプレイに移動させることができる。また、第1のディスプレイの表示画面上で、タッチ位置を、他のディスプレイが配置されている方向に応じて定まる方向と逆方向に、表示領域境界または表示領域外から表示領域内に向けてスライドさせるだけの簡易な画面呼込作を行うだけで、当該他のディスプレイに表示されている画面を第1のディスプレイに移動させることができる。
ここで、以上の情報処理システムにおいて、前記複数のディスプレイのうちの前記第1ディスプレイを除くディスプレイのうちの少なくとも一部のディスプレイの表示面上にも、各々タッチパネルを配置して、その操作を受け付けるようにすることが好ましい。
また、以上の情報処理システムは自動車に搭載されたものであり、前記複数のディスプレイは自動車の前席前方に固定配置されたディスプレイと、自動車の前席後方かつ後席前方に固定配置されたディスプレイとを含むものであってもよい。
【発明の効果】
【0012】
以上のように、本発明によれば、複数のディスプレイを備えた情報処理システムにおいて、各画面を表示するディスプレイの切り替えをユーザが容易に行えるようになる。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態について自動車に搭載される情報処理システムへの適用を例にとり説明する。
図1に、情報処理システムの構成を示す。
図示するように、情報処理システムは、制御装置1、アッパーディスプレイ2、インダッシュディスプレイ3、左リアディスプレイ4、右リアディスプレイ5、IDD用タッチパネル6、LRD用タッチパネル7、RRD用タッチパネル8、その他の周辺装置とを備えている。
【0015】
ここで、アッパーディスプレイ2とインダッシュディスプレイ3は前席ユーザ用のディスプレイであり、
図2a、bに示すようにアッパーディスプレイ2は自動車のダッシュボードの上部の比較的前方の位置に配置されており、インダッシュディスプレイ3は自動車のダッシュボード内に収容されている。
【0016】
また、左リアディスプレイ4は左後席ユーザ用のディスプレイであり、左リアディスプレイ4は右前席の後部に配置されている。また、右リアディスプレイ5は右後席ユーザ用のディスプレイであり、右リアディスプレイ5は右前席の後部に配置されている。
そして、IDD用タッチパネル6は、インダッシュディスプレイ3の表示面上に重ねて配置されており、インダッシュディスプレイ3に表示されているウインドウに対する前席のユーザ操作を受け付け、LRD用タッチパネル7は、左リアディスプレイ4の表示面上に重ねて配置されており、左リアディスプレイ4に表示されているウインドウに対する左後席のユーザ操作を受け付け、RRD用タッチパネル8は、右リアディスプレイ5の表示面上に重ねて配置されており、右リアディスプレイ5に表示されているウインドウに対する右後席のユーザ操作を受け付ける。
【0017】
なお、本実施形態では、アッパーディスプレイ2に対してはタッチパネルは設けておらず、アッパーディスプレイ2に表示されているウインドウに対するユーザ操作は受け付けない。
さて、
図1に戻り、制御装置1は、オペレーティングシステム11と、オペレーティングシステム11上で稼働する複数のアプリケーション12とを備えている。
そして、オペレーティングシステム11は、アッパーディスプレイ2、インダッシュディスプレイ3、左リアディスプレイ4、右リアディスプレイ5のそれぞれに対応して設けた、対応するディスプレイを制御するディスプレイドライバ111を備えている。また、オペレーティングシステム11は、IDD用タッチパネル6、LRD用タッチパネル7、RRD用タッチパネル8のそれぞれに対応して設けた、対応するタッチパネルを制御するタッチパネルドライバ112を備えている。また、オペレーティングシステム11は、周辺装置のそれぞれに対応して設けた、対応する周辺装置を制御する周辺装置ドライバ113を備えている。
【0018】
また、オペレーティングシステム11は、ウインドウ制御部114を備えており、ウインドウ制御部114は、各アプリケーション12が出力する当該アプリケーション12のユーザインタフェースを形成するウインドウを、アッパーディスプレイ2、インダッシュディスプレイ3、右リアディスプレイ5、左リアディスプレイ4のいずれかに、対応するディスプレイドライバ111を介して表示する。また、オペレーティングシステム11のウインドウ制御部114は、IDD用タッチパネル6が検出したタッチ操作を、IDD用タッチパネル6に対応するタッチパネルドライバ112を介して、インダッシュディスプレイ3に表示しているウインドウに対するユーザ操作として受け付けて、インダッシュディスプレイ3に表示しているウインドウを出力しているアプリケーション12に受けたユーザ操作を通知し、LRD用タッチパネル7に対して行われたタッチ操作を、LRD用タッチパネル7に対応するタッチパネルドライバ112を介して、左リアディスプレイ4に表示しているウインドウに対するユーザ操作として受け付けて、左リアディスプレイ4に表示しているウインドウを出力しているアプリケーション12に受け付けたユーザ操作を通知し、RRD用タッチパネル8に対して行われたタッチ操作を、RRD用タッチパネル8に対応するタッチパネルドライバ112を介して、右リアディスプレイ5に表示しているウインドウに対するユーザ操作として受け付けて、右リアディスプレイ5に表示しているウインドウを出力しているアプリケーション12に受け付けたユーザ操作を通知しする。
【0019】
ここで、制御装置1は、ハードウエア的には、マイクロプロセッサや、メモリや、その他の周辺デバイス等を有するコンピュータであり、以上に示した制御装置1の各部は、マイクロプロセッサが予め用意されたプログラムを実行することにより実現されるものである。
【0020】
以下、このような構成において、オペレーティングシステム11のウインドウ制御部114が行うディスプレイ表示制御処理について説明する。
図3に、このディスプレイ表示制御処理の手順を示す。
図示するように、この処理では、ユーザの所定のウインドウ表示開始操作が発生したならば(ステップ302)、所定の手順でユーザによって指定されたアプリケーション12のウインドウの、所定の手順でユーザによって指定されたディスプレイへの表示を開始する(ステップ304)。
【0021】
また、この処理では、ユーザのIDD用タッチパネル6に対するウインドウ送り出し操作が発生したならば(ステップ310)、ウインドウ送り出し操作で指定された送り出し先のディスプレイのウインドウスタックに、送り出し先のディスプレイに表示中のウインドウの識別を格納する(ステップ312)。ここで、ウインドウ送り出し操作については後述する。
【0022】
そして、インダッシュディスプレイ3に表示中のウインドウを表示するディスプレイを、ウインド送り出し先のディスプレイに切り替える(ステップ314)。
次に、インダッシュディスプレイ3のウインドウスタックから最後に格納したウインドウの識別を取り出し、取り出した識別が示すウインドウの表示にインダッシュディスプレイ3の表示を復帰する(ステップ316)。ただし、インダッシュディスプレイ3のウインドウスタックにウインドウの識別が格納されていない場合には、インダッシュディスプレイ3の表示はブランクのままとする。
【0023】
また、この処理では、ユーザのIDD用タッチパネル6に対するウインドウ呼び込み操作が発生したならば(ステップ320)、インダッシュディスプレイ3のウインドウスタックに、インダッシュディスプレイ3に表示中のウインドウの識別を格納する(ステップ322)。ここで、ウインドウ呼び込み操作については後述する。
【0024】
そして、ウインドウ呼び込み操作で指定された呼び込み元ディスプレイに表示中のウインドウを表示するディスプレイをインダッシュディスプレイ3に切り替える(ステップ324)。
次に、呼び込み元ディスプレイのウインドウスタックから最後に格納したウインドウの識別を取り出し、取り出した識別が示すウインドウの表示に呼び込み元ディスプレイの表示を復帰する(ステップ326)。なお、呼び込み元ディスプレイのウインドウスタックにウインドウの識別が格納されていない場合には、呼び込み元ディスプレイの表示はブランクのままとする。
【0025】
以上、オペレーティングシステム11のウインドウ制御部114が行うディスプレイ表示制御処理について説明した。
以下、上述したウインドウ送り出し操作と、ウインドウ呼び込み操作と、ディスプレイ表示制御処理の処理例について説明する。
まず、ウインドウ制御部114は、たとえば、
図4a1に示すように、インダッシュディスプレイ3の表示領域内から表示領域境界または表示領域外まで、IDD用タッチパネル6に対するタッチ位置をスライドさせるスワイプ操作をウインドウ送り出し操作として受け付ける。また、タッチ位置をスライドさせた方向に対応づけられているディスプレイを、送り出し先ディスプレイとして受け付ける。そして、インダッシュディスプレイ3に表示中のウインドウを表示するディスプレイを、ウインドウ送り出し操作で指定された送り出し先のディスプレイに切り替える。
【0026】
ここで、タッチ位置をスライドさせた方向に対応づけられたディスプレイとは、インダッシュディスプレイ3の上方向に車内前方向または車内上方向が対応し、インダッシュディスプレイ3の下方向に車内後方向が対応し、インダッシュディスプレイ3の左方向に車内左方向に対応し、インダッシュディスプレイ3の右方向に車内右方向に対応するものとして求めた、スライドさせた方向に対応する車内方向側に、インダッシュディスプレイ3から見て位置するディスプレイである。
【0027】
ただし、本実施形態では、ウインドウ送り出し操作において、スライドさせた方向と送り出し先ディスプレイとして設定されるディスプレイとの対応は予めウインドウ制御部114に設定しておく。具体的には、本実施形態では、インダッシュディスプレイ3の表示領域内の位置からタッチ位置を上方に表示領域境界または表示領域外までスライドさせるウインドウ送り出し操作にはアッパーディスプレイ2を、インダッシュディスプレイ3の表示領域内の位置からタッチ位置を斜め左下方に表示領域境界または表示領域外までスライドさせるウインドウ送り出し操作には左リアディスプレイ4を、インダッシュディスプレイ3の表示領域内の位置からタッチ位置を斜め右下方に表示領域境界または表示領域外までスライドさせるウインドウ送り出し操作には右リアディスプレイ5を、ウインドウ送り出し操作によって送り出し先ディスプレイとして設定されるディスプレイとして設定しておく。
【0028】
また、ウインドウ制御部114は、たとえば、
図4b1に示すように、インダッシュディスプレイ3の表示領域境界または表示領域外から表示領域内まで、IDD用タッチパネル6に対するタッチ位置をスライドさせるベゼルスワイプ(エッジスワイプ)操作をウインドウ呼び込み操作として受け付ける。また、タッチ位置がスライドさせた方向と逆方向に対応づけられているディスプレイを、呼び込み元ディスプレイとして受け付ける。そして、呼び込み元ディスプレイに表示中のウインドウを表示するディスプレイをインダッシュディスプレイ3に切り替える。
【0029】
ここで、タッチ位置をスライドさせた方向と逆方向に対応づけられたディスプレイとは、インダッシュディスプレイ3の上方向に車内前方向または車内上方向が対応し、インダッシュディスプレイ3の下方向に車内後方向が対応し、インダッシュディスプレイ3の左方向に車内左方向に対応し、インダッシュディスプレイ3の右方向に車内右方向に対応するものとして求めた、スライドさせた方向と逆方向に対応する車内方向側に、インダッシュディスプレイ3から見て位置するディスプレイである。
【0030】
ただし、本実施形態では、ウインドウ呼び込み操作においてスライドさせた方向と呼び込み元ディスプレイとして設定されるディスプレイとの対応は予めウインドウ制御部114に設定しておく。具体的には、本実施形態では、インダッシュディスプレイ3の表示領域上方の表示領域境界または表示領域外の位置からタッチ位置を下方に表示領域内までスライドさせるウインドウ呼び込み操作にはアッパーディスプレイ2を、インダッシュディスプレイ3の表示領域斜め左側下方よりタッチ位置を斜め右上方に表示領域内までスライドさせるウインドウ呼び込み操作には左リアディスプレイ4を、インダッシュディスプレイ3の表示領域斜め右側下方よりタッチ位置を斜め左上方に表示領域内までスライドさせるウインドウ呼び込み操作には右リアディスプレイ5を、ウインドウ呼び込み操作によって呼び込み元ディスプレイとして設定されるディスプレイとして設定しておく。
【0031】
さて、次に、ディスプレイ表示制御処理の処理例を以下に示す。
たとえば、いま、
図4a1に示すようにアッパーディスプレイ2にウインドウAを、インダッシュディスプレイ3にウインドウBを、左リアディスプレイ4にウインドウCを、右リアディスプレイ5にウインドウDを表示している状態で、ユーザがIDD用タッチパネル6を用いて、インダッシュディスプレイ3の表示領域内の位置からタッチ位置を上方に表示領域境界または表示領域外までスライドさせるウインドウ送り出し操作が行われた場合には、インダッシュディスプレイ3の前上方にあるアッパーディスプレイ2を送り出し先ディスプレイに設定し、
図4a2に示すように、インダッシュディスプレイ3に表示していたウインドウBを表示するディスプレイをアッパーディスプレイ2に切り替える。また、このとき、アッパーディスプレイ2のウインドウスタックには、ウインドウAの識別が格納される。
【0032】
また、このようにウインドウBを表示するディスプレイをアッパーディスプレイ2に切り替えた
図4b1の状態で、ユーザがIDD用タッチパネル6を用いて、インダッシュディスプレイ3の表示領域の上方の表示領域境界または表示領域外の位置からタッチ位置を下方に表示領域内までスライドさせるウインドウ呼び込み操作が行われた場合には、インダッシュディスプレイ3の前上方にあるアッパーディスプレイ2を呼び込み元ディスプレイに設定し、
図4b2に示すように、アッパーディスプレイ2に表示していたウインドウBを表示するディスプレイをインダッシュディスプレイ3に復帰する。また、アッパーディスプレイ2への表示を、アッパーディスプレイ2のウインドウスタックに最後に識別が格納されたウインドウAの表示に復帰する。
【0033】
次に、
図5a1に示すように、アッパーディスプレイ2にウインドウAを、インダッシュディスプレイ3にウインドウBを、左リアディスプレイ4にウインドウCを、右リアディスプレイ5にウインドウDを表示している状態で、ユーザがIDD用タッチパネル6を用いて、インダッシュディスプレイ3の表示領域の上方の表示領域境界または表示領域外の位置からタッチ位置を下方に表示領域内までスライドさせるウインドウ呼び込み操作が行われた場合には、インダッシュディスプレイ3の前上方にあるアッパーディスプレイ2を呼び込み元ディスプレイに設定し、
図5a2に示すように、アッパーディスプレイ2に表示していたウインドウAを表示するディスプレイをインダッシュディスプレイ3に切り替える。また、このとき、インダッシュディスプレイ3のウインドウスタックには、ウインドウBの識別が格納される。
【0034】
また、このようにウインドウAを表示するディスプレイをインダッシュディスプレイ3に切り替えた
図5b1に示す状態で、ユーザがIDD用タッチパネル6を用いて、インダッシュディスプレイ3の表示領域内の位置からタッチ位置を上方に表示領域境界または表示領域外までスライドさせるウインドウ送り出し操作が行われた場合には、インダッシュディスプレイ3の前上方にあるアッパーディスプレイ2を送り出し先ディスプレイに設定し、
図5b2に示すように、インダッシュディスプレイ3に表示していたウインドウAを表示するディスプレイをアッパーディスプレイ2に復帰する。また、インダッシュディスプレイ3への表示を、インダッシュディスプレイ3のウインドウスタックに最後に識別が格納されたウインドウBの表示に復帰する。
【0035】
次に、
図6a1に示すようにアッパーディスプレイ2にウインドウAを、インダッシュディスプレイ3にウインドウBを、左リアディスプレイ4にウインドウCを、右リアディスプレイ5にウインドウDを表示している状態で、ユーザがIDD用タッチパネル6を用いて、インダッシュディスプレイ3の表示領域内の位置からタッチ位置を斜め左下方に表示領域境界または表示領域外までスライドさせるウインドウ送り出し操作が行われた場合には、インダッシュディスプレイ3の左後方にある左リアディスプレイ4を送り出し先ディスプレイに設定し、
図6a2に示すように、インダッシュディスプレイ3に表示していたウインドウBを表示するディスプレイを左リアディスプレイ4に切り替える。また、このとき、左リアディスプレイ4のウインドウスタックには、ウインドウCの識別が格納される。
【0036】
また、このようにウインドウBを表示するディスプレイをアッパーディスプレイ2に切り替えた
図6b1の状態で、ユーザがIDD用タッチパネル6を用いて、インダッシュディスプレイ3の表示領域の左斜め下方の表示領域境界または表示領域外の位置からタッチ位置を斜め右上方に表示領域内までスライドさせるウインドウ呼び込み操作が行われた場合には、インダッシュディスプレイ3の左後方にある左リアディスプレイ4を呼び込み元ディスプレイに設定し、
図6b2に示すように、左リアディスプレイ4に表示していたウインドウBを表示するディスプレイをインダッシュディスプレイ3に復帰する。また、左リアディスプレイ4への表示を、左リアディスプレイ4のウインドウスタックに最後に識別が格納されたウインドウCの表示に復帰する。
【0037】
次に、
図7a1に示すように、アッパーディスプレイ2にウインドウAを、インダッシュディスプレイ3にウインドウBを、左リアディスプレイ4にウインドウCを、右リアディスプレイ5にウインドウDを表示している状態で、ユーザがIDD用タッチパネル6を用いて、インダッシュディスプレイ3の表示領域の左斜め下方の表示領域境界または表示領域外の位置からタッチ位置を斜め右上方に表示領域内までスライドさせるウインドウ呼び込み操作が行われた場合には、インダッシュディスプレイ3の左後方にある左リアディスプレイ4を呼び込み元ディスプレイに設定し、
図7a2に示すように、左リアディスプレイ4に表示していたウインドウCを表示するディスプレイをインダッシュディスプレイ3に切り替える。また、このとき、インダッシュディスプレイ3のウインドウスタックには、ウインドウBの識別が格納される。
【0038】
また、このようにウインドウCを表示するディスプレイをインダッシュディスプレイ3に切り替えた
図7b1に示す状態で、ユーザがIDD用タッチパネル6を用いて、インダッシュディスプレイ3の表示領域内の位置からタッチ位置を斜め左下方に表示領域境界または表示領域外までスライドさせるウインドウ送り出し操作が行われた場合には、インダッシュディスプレイ3の左後方にある左リアディスプレイ4を送り出し先ディスプレイに設定し、
図7b2に示すように、インダッシュディスプレイ3に表示していたウインドウCを表示するディスプレイを左リアディスプレイ4に復帰する。また、インダッシュディスプレイ3への表示を、インダッシュディスプレイ3のウインドウスタックに最後に識別が格納されたウインドウBの表示に復帰する。
【0039】
次に、図示は省略したが、インダッシュディスプレイ3の表示領域内の位置からタッチ位置を斜め右下方に表示領域境界または表示領域外までスライドさせるウインドウ送り出し操作が行われた場合には、インダッシュディスプレイ3の右後方にある右リアディスプレイ5を送り出し先ディスプレイに設定して、以上と同様な処理を行い、インダッシュディスプレイ3の表示領域の右斜め下方の表示領域境界または表示領域外の位置からタッチ位置を斜め左上方に表示領域内までスライドさせるウインドウ呼び込み操作が行われた場合には、インダッシュディスプレイ3の右後方にある右リアディスプレイ5を呼び込み元ディスプレイに設定し以上と同様な処理を行うこととなる。
【0040】
すなわち、インダッシュディスプレイ3の表示領域内の位置からタッチ位置を斜め左下方に表示領域境界または表示領域外までスライドさせるウインドウ送り出し操作や、インダッシュディスプレイ3の表示領域の右斜め下方の表示領域境界または表示領域外の位置からタッチ位置を斜め左上方に表示領域内までスライドさせるウインドウ呼び込み操作が行われた場合には、
図6、7の左リアディスプレイ4と右リアディスプレイ5を置換した動作を行うこととなる。
【0041】
以上、本発明の実施形態について説明した。
このような実施形態によれば、たとえば、
図8a1に示すように、左リアディスプレイ4に表示されているウインドウの操作法を左後席のユーザが良く分からない場合、前席のユーザは、インダッシュディスプレイ3上で上述のような簡易なウインドウ呼び込み操作を行って
図8a2に示すように左リアディスプレイ4に表示されているウインドウをインダッシュディスプレイ3に表示し、左後席のユーザに代わって当該ウインドウの操作を行うことができるようになる。
【0042】
また、
図8b1に示すようにタッチパネルを備えていないアッパーディスプレイ2に表示されているウインドウの操作を行いたい場合には、前席のユーザは、インダッシュディスプレイ3上で上述のような簡易なウインドウ呼び込み操作を行って
図8b2に示すようにアッパーディスプレイ2に表示されているウインドウをインダッシュディスプレイ3に表示し、
図8b3に示すようにIDD用タッチパネル6を用いて当該ウインドウに対する操作を行い、その後、操作後のウインドウを表示するディスプレイを、上述のような簡易なウインドウ送り出し操作を行って、
図8b4に示すようにアッパーディスプレイ2に戻すことができる。
【0043】
なお、
図8b1-4は、アッパーディスプレイ2に表示されているウインドウが、自動車の車速やエンジン回転数を提示する表示オブジェクトが配置されたウインドウである場合(
図8b1)に、当該ウインドウをインダッシュウインドウに呼び込み(
図8b2)、車速やエンジン回転数を表す表示オブジェクトのデザインを変更した上で(
図8b3)、当該ウインドウを表示するディスプレイを、アッパーディスプレイ2に戻す(
図8b4)ようすを表している。
【0044】
ところで、以上の実施形態では、インダッシュディスプレイ3に重ねて配置したIDD用タッチパネル6においてのみウインドウ呼び込み操作やウインドウ送り出し操作を受け付けるようにしたが、これは、他のディスプレイに重ねて配置したタッチパネルにおいても、IDD用タッチパネル6において受け付ける場合と同様にウインドウ呼び込み操作やウインドウ送り出し操作を受け付けるようにしてもよい。
【0045】
また、以上の実施形態は、または、自動車のメータクラスタ内に配置したディスプレイを、さらに、または、アッパーディスプレイ2に代えて設けるようにしてもよい。
また、以上の実施形態においては、周辺装置として自動車の走行中の有無を検出するセンサを設け、自動車の停車中に
図8c1のようにインダッシュディスプレイ3に表示していたウインドウを、自動車の走行中にはインダッシュディスプレイ3に代えて
図8c2に示すようにアッパーディスプレイ2に表示するようにしてもよい。このようにすることにより、自動車の走行中に、運転操作への集中の妨げとなる可能性のある当該ウインドウに対する運転者の操作を禁止することができる。