(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
従来、生コンクリートを製造するバッチャプラントにおいては、粗骨材としての砂利、細骨材としての砂、セメント、水及び混和剤等の各材料を混練するためのコンクリートミキサが用いられている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
コンクリートミキサは、例えばミキサ本体と、このミキサ本体内で回転自在に設けられた混練軸とを有し、混練軸には、上記各材料を混練するための複数のブレードがアームを介して取付けられている。ミキサ本体の外部には、混練軸を回転駆動させるためのモータ及び減速機が設けられている。
【0004】
上記コンクリートミキサでは、ミキサ本体内に上記した各材料が投入され、モータ及び減速機によって混練軸が周方向に回転されることにより、各材料がブレードによって混ぜ合わされる。ミキサ本体は、その下部に開閉扉が形成されており、混練が終了した時点で開閉扉が閉状態から開状態にされる。これにより、混練物は下方に落下し、例えばホッパ等を介してアジテータ車(ミキサ車)に投入される。
【0005】
ここで、各材料が混練された後では、混練物の一部は、ミキサ本体の内表面に付着することにより残留する。特に、混練軸の表面、アームの付け根部分、あるいはブレードの表面や裏面等の混練軸周りに、落下しきれない混練物が付着する。付着した混練物は、そのまま放置されると固化してミキサ本体の内表面等にこびり付いてしまうので、混練後には、必要に応じてミキサ本体の内部を洗浄することが行われている。
【0006】
ミキサ本体の内部を洗浄するときには、例えば高圧洗浄水が噴射されるノズルをミキサ本体内に配し、混練軸を混練時と同じ高速度で回転させる。従来のコンクリートミキサでは、洗浄時に混練軸が高速度で回転されるため、ノズルから噴射される高圧洗浄水が例えば混練軸周り等に到達しても表面で弾けて飛び散ってしまう。したがって、ミキサ本体内、特に混練軸の表面、アームの付け根部分、あるいはブレードの表裏面等を効果的に洗浄することができないといった問題点があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、ミキサ本体の内部を効果的に洗浄することのできるコンクリートミキサを提供することをその課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1の側面によって提供されるコンクリートミキサは、生コンクリートの原料となる複数の材料を収容可能なミキサ本体と、前記ミキサ本体の内部に回転自在に配され、前記複数の材料を混ぜ合わすための複数の混練羽根を有する略円柱状の混練軸と、前記混練軸を回転駆動させることにより、前記混練羽根により前記複数の材料を混練するための混練軸駆動手段と、前記ミキサ本体の内部を
高圧洗浄水を噴射することにより洗浄するための洗浄手段と、前記複数の材料を混練する際の前記混練軸駆動手段による前記混練軸の回転速度より低い速度で前記混練軸を回転駆動させる
とともに、正回転及び逆回転が可能な低速駆動モータからなる低速駆動手段とを備え、
前記洗浄手段は、前記高圧洗浄水を案内可能な管状部材と、前記管状部材の先端に設けられ、前記高圧洗浄水を噴射するノズルと、前記管状部材を、前記ミキサ本体の内部に対して進退自在にかつ前記混練軸と平行する方向に沿って移動させる移動手段と、によって構成されており、前記洗浄手段によって前記ミキサ本体の内部が洗浄される
際、
前記移動手段により前記管状部材が前記ミキサ本体の内部に向けて侵入するとき、及び前記ミキサ本体の内部から退出するときにおいて、前記低速駆動モータの回転方向をそれぞれ異ならせるようにして前記
低速駆動モータによって前記混練軸を
混練時の回転速度より低い速度で回転させることを特徴としている。
【0010】
本発明のコンクリートミキサにおいて、前記
低速駆動モータによる前記混練軸の回転速度を微調整する速度調整手段をさらに備えるとよい。
【0011】
本発明のコンクリートミキサにおいて、記混練軸駆動手段は、駆動源となるモータと、前記モータの回転力を調整して前記混練軸に伝達する減速機と、前記モータの回転軸及び前記減速機の回転軸にそれぞれ固定されたプーリと、前記両プーリ間に掛け渡されたベルトと、によって構成されており
、前記低速駆動モータは、前記減速機の前記プーリに装着されているとよい。
【0016】
本発明の第2の側面によって提供される生コンクリート製造装置は、本発明の第1の側面によって提供されるコンクリートミキサを備えたことを特徴としている。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、洗浄手段によってミキサ本体の内部が洗浄されるとき、低速駆動手段(例えば低速駆動モータ)によって混練時の回転速度より低い速度で混練軸を回転させるので、混練軸周りには高圧洗浄水が弾けることなく到達し、ミキサ本体の内部、特に混練軸の表面、アームの付け根部分、あるいはブレードの表裏面等を効果的に洗浄することができる。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態につき、図面を参照して具体的に説明する。
【0020】
図1は、本発明に係るコンクリートミキサが適用される生コンクリート製造装置としてのバッチャプラントの概略構成例を示す図である。
【0021】
このバッチャプラント1は、生コンクリートを製造するための装置であり、生コンクリートの構成材料である砂利(粗骨材)、砂(細骨材)、セメント、水及び混和剤等を混練して製造するものである。バッチャプラント1は、骨材を貯蔵する図示しない貯蔵サイロから骨材を運搬するためのベルトコンベヤ2を備えている。ベルトコンベヤ2によって運搬された骨材は、ターンシュート3によって複数の貯蔵ビン4に分配される。
【0022】
複数の貯蔵ビン4の下方には、それらから排出される各材料を計量するための計量ホッパ5が設けられている。また、バッチャプラント1の内部には、水を貯蔵するための図示しない水貯蔵槽が設けられ、水貯蔵槽の下方には、水を計量するための水計量ホッパ6が設けられている。
【0023】
各計量ホッパ5の下方には、各計量ホッパ5から排出される各原料を集約するための原料シュート7が設けられており、その下流側には、原料シュート7から排出される材料及び水計量ホッパ6から送出される水を混練するコンクリートミキサ8が設けられている。コンクリートミキサ8の下部には、コンクリートホッパ9が設けられ、コンクリートホッパ9は、コンクリートミキサ8で混練され生成された生コンクリートを図示しないアジテータ車(ミキサ車)に投入するものである。
【0024】
コンクリートミキサ8は、砂利、砂、セメント、水及び混和剤等を混練するためのものであり、
図2ないし
図4に示すように、所望の大きさを有するミキサ本体11を有している。なお、
図2ないし
図4における点線は、後述するVベルト19等を覆うカバーを示す。また、
図4では、ミキサ本体11の天井面を省略している。
【0025】
ミキサ本体11には、2本の混練軸12が所定方向に延びて貫通し、並設されている(
図4参照)。2本の混練軸12は、ミキサ本体11に回転可能に支持されている。混練軸12は略円柱状に形成され、混練軸12の周表面には、複数のアーム13が固着されている。各アーム13の先端には、それぞれ略矩形状のブレード14が取付けられている。複数のブレード14の一部は、外部側面が連なるように円弧状に形成されている。
【0026】
各混練軸12は、ミキサ本体11の側面に取付けられた駆動モータ15及び減速機16によってそれぞれ回転駆動される。駆動モータ15は、混練軸12の回転の駆動源となるものであり、減速機16は、駆動モータ15の駆動力を変化させるためのものである。
【0027】
各駆動モータ15の回転軸及び減速機16の回転軸には、それぞれVプーリ17、18が装着されており、両Vプーリ17、18は、Vベルト19が掛け渡されている。この構成により、駆動モータ15の回転力は、Vプーリ17、Vベルト19、及びVプーリ18を介して減速機16に伝達され、減速機16から混練軸12に伝達される。
【0028】
本実施形態におけるコンクリートミキサ8では、本実施形態の特徴である低速駆動モータ20が設けられている。低速駆動モータ20は、駆動モータ15を駆動させることによる混練軸12の回転速度より低い速度で混練軸12を回転させることのできるものである。低速駆動モータ20は、例えば0.4kWの出力を有する小型電動モータによって構成され、減速機16のVプーリ18の回転軸18aに装着されている。本実施形態における低速駆動モータ20は、後述する洗浄機構21による洗浄時に用いられる。
【0029】
図には示していないが、低速駆動モータ20には、その駆動軸の回転速度を可変するインバータが接続されており、必要に応じてインバータによって低速駆動モータ20の駆動軸の回転速度が可変される。すなわち、低速駆動モータ20は、混練軸12を駆動モータ15による回転速度より低い速度で回転させ、さらにその速度を可変して一定の回転速度に維持することができる。したがって、洗浄時に混練軸12の回転速度を微調整でき、洗浄精度をより高めることができる。
【0030】
なお、低速駆動モータ20は、混練軸12を回転させることができるのであれば、Vプーリ18の回転軸18aに装着されなくてもよい。また、低速駆動モータ20には、小型電動モータに代えて、油圧ポンプによって駆動される油圧モータが採用されてもよく、あるいはエアモータや水圧モータ等が採用されてもよい。油圧モータ、エアモータ若しくは水圧モータが採用された場合、例えばそれぞれの油圧量、空気量若しくは水圧量を調整することにより、各モータの回転速度を可変することができる。
【0031】
洗浄機構21は、ミキサ本体11の内部を洗浄するためのものである。洗浄機構21は、
図3に示すように、高圧洗浄水をミキサ本体11の内部に案内する管状部材22と、管状部材22の先端に設けられ、高圧洗浄水を多方向に噴射するためのノズル23と、図示しない洗浄水槽に接続され管状部材22に高圧洗浄水を供給するための洗浄ポンプ29(後述)とによって構成されている。なお、図示しないが、コンクリートミキサ8の近傍には、ノズル23から高圧洗浄水を噴射させるためのエアー源としてのコンプレッサが備えられている。
【0032】
ノズル23は、管状部材22の先端に支持されつつ管状部材22の軸心周方向に回転自在とされている。ノズル23は、管状部材22の基端側に設けられたノズル回転用モータ24によって回転される。ノズル23は、通常時(非洗浄時)、ミキサ本体11の側面に設けられた収納部25に収納されている。
【0033】
管状部材22は、その延出方向に沿って設けられた進退機構26によってミキサ本体11の内部に侵入したり内部から退出したりする。進退機構26は、ミキサ本体11の一方側面から延出して設けられ、下面が開放された筒状本体27と、その内部に移動可能に配された環状のチェーン(図略)と、チェーンを移動させるノズル移動用モータ28とからなる。
【0034】
管状部材22は、チェーンの一部に接続されており、チェーンがノズル移動用モータ28によって筒状本体27の内部を移動されることに伴って、ミキサ本体11に対して進退するように移動する。また、洗浄ポンプ29が駆動されることにより、高圧洗浄水が管状部材22に供給され、ノズル23から放出される。このとき、ノズル23は、ノズル回転用モータ24によって回転され高圧洗浄水を多方向に噴出する。
【0035】
ノズル23は、洗浄時にミキサ本体11内部の中央部位置(
図5(a)参照)や他方端面の近傍位置(
図5(b)参照)に移動される。このように、ノズル23がミキサ本体11内を移動することにより、ミキサ本体11内部のほぼ全領域において高圧洗浄水を噴射させることができる。
【0036】
図6は、コンクリートミキサ8の洗浄に係る電気的構成を示す図である。
【0037】
上記したバッチャプラント1の内部であってコンクリートミキサ8の近傍には、図示しない制御盤が設けられ、この制御盤には
図6に示す制御部30が備えられている。制御部30は、例えばシーケンサからなり、洗浄時に洗浄機構21及び低速駆動モータ20を制御するためのものである。
【0038】
制御部30には、洗浄開始スイッチ31が接続されており、洗浄開始スイッチ31は、制御盤の表面に設けられた例えば押しボタンスイッチである。洗浄開始スイッチ31が押圧されると、制御部30に洗浄開始信号が入力され、これにより、コンクリートミキサ8の内部の洗浄が開始される。
【0039】
制御部30には、洗浄停止スイッチ32が接続されており、洗浄停止スイッチ32は、洗浄開始スイッチ31と同様に、制御盤の表面に設けられた押しボタンスイッチである。洗浄停止スイッチ32が押圧されると、制御部30に洗浄停止信号が入力され、これにより、洗浄が停止される。
【0040】
制御部30には、低速駆動モータ20が接続されている。制御部30は、洗浄開始スイッチ31からの洗浄開始信号が入力されると、低速駆動モータ20に対して駆動信号を出力し、低速駆動モータ20を回転させ、混練軸12を低速で回転させる。上記駆動信号には、正転信号と逆転信号とが含まれており、制御部30は、必要に応じて低速駆動モータ20に正転信号及び逆転信号を送出し、混練軸12を正回転及び逆回転させる。
【0041】
制御部30には、ノズル移動用モータ28が接続されている。制御部30は、洗浄開始スイッチ31からの洗浄開始信号が入力されると、ノズル移動用モータ28に対して駆動信号を出力し、ノズル移動用モータ28を回転させ、管状部材22を移動させる。上記駆動信号には、正転信号と逆転信号とが含まれており、制御部30は、必要に応じてノズル移動用モータ28に正転信号及び逆転信号を送出し、管状部材22を前進及び後進させる。
【0042】
制御部30には、ノズル回転用モータ24及び洗浄ポンプ29が接続されている。制御部30は、洗浄開始スイッチ31からの洗浄開始信号が入力されると、ノズル回転用モータ24及び洗浄ポンプ29に対して駆動信号を出力する。これにより、ノズル回転用モータ24が回転され、ノズル23が回転されるとともに、洗浄ポンプ29が駆動されて、管状部材22に高圧洗浄水が供給される。そのため、ノズル23からは、ミキサ本体11の内部において高圧洗浄水が多方向に噴射される。
【0043】
次に、コンクリートミキサ8の洗浄に関する作用について説明する。なお、このコンクリートミキサ8は、自動洗浄モードと手動洗浄モードとを備えている。ここでは、
図7に示すタイミングチャートに基づいて自動洗浄モードについて説明する。
【0044】
例えば、コンクリートミキサ8による混練後、現場作業員によって洗浄開始スイッチ31が押圧されると、制御部30は、洗浄開始スイッチ31から洗浄開始信号が入力されたことを認識し、低速駆動モータ20によるコンクリートミキサ8の洗浄を開始する(
図7の時刻S参照)。なお、この場合、駆動モータ15への電源は切断され、駆動モータ15は回転駆動されないようにされる。
【0045】
具体的には、制御部30は、洗浄ポンプ29及びノズル回転用モータ24にそれぞれ駆動信号を出力し、洗浄ポンプ29を駆動させて管状部材22に高圧洗浄水を供給させるとともにノズル23を回転させる。また、制御部30は、ノズル移動用モータ28を駆動させ、筒状本体27のチェーンを移動させる。これにより、
図5(a)に示すように、管状部材22の先靖のノズル23は、ミキサ本体11の内部に侵入する(矢印A参照)。さらに、制御部30は、低速駆動モータ20を駆動させ、混練軸12を低速で回転させる。
【0046】
制御部30は、ノズル23がミキサ本体11の内部に侵入すると、
図7に示すように、管状部材22の前進及び停止を繰り返し行う。すなわち、管状部材22を所定時間t1(例えば約30秒)前進させると、同じ所定時間t2(例えば約30秒)停止させ、この前進及び停止を複数回繰り返す。これにより、ノズル23は、ミキサ本体11の他方端面の近傍位置まで移動される(
図5(b)の矢印B参照)。この前進及び停止を複数回繰り返す第1期間T1の間、制御部30は、低速駆動モータ20を正回転で駆動させ、混練軸12を低速で回転させる。
【0047】
このように、本実施形態のコンクリートミキサ8では、低速駆動モータ20を駆動させて、混練軸12を低速で回転させるため、アーム13、ブレード14が低速で周方向に移動する。このとき、ノズル23からは、高圧洗浄水が多方向に噴出され、アーム13やブレード14の表面に高圧洗浄水が弾かれることなく到達する。そのため、混練軸12の表面、アーム13の根元、あるいはブレード14の表面等に付着された混練物の残留分が十分に除去される。
【0048】
また、管状部材20が前進及び停止を複数回繰り返すため、混練軸12の全表面に対して、集中的に高圧洗浄水を噴射させることができるので、混練軸12を効果的に洗浄することができる。
【0049】
次いで、制御部30は、低速駆動モータ20及びノズル移動用モータ28を一旦停止させ、混練軸12の回転及び管状部材22の移動を第2期間T2だけ休止させる。この場合、ノズル回転用モータ24及び洗浄ポンプ29は、オン動作を継続する。
【0050】
その後、制御部30は、低速駆動モータ20の回転方向を反転させて、混練軸12を逆転させる。また、制御部30は、ノズル移動用モータ28の回転方向を反転させて、筒状本体27内のチェーンの移動方向を反転させ、管状部材22を後進させる。この後進の場合も前進と同様に、所定時間t3(例えば約30秒)後進すると、同じ所定時間t4(例えば約30秒)停止し、この後進及び停止を複数回繰り返す。
【0051】
この後進及び停止を複数回繰り返す第3期間T3の間、制御部30は、低速駆動モータ20を反転させて混練軸12を低速で回転させる。
【0052】
このように、管状部材22の後進及び停止を繰り返しつつ、混練軸12を逆転させて低速で回転させるので、混練軸12の表面、アーム13の根元だけでなく、ブレード14の裏面側も適切に洗浄される。この場合も、混練軸12が低速で回転するので、アーム13やブレード14には、ノズル23から噴出される高圧洗浄水が弾かれることなく、ブレード14の裏面に適切に到達し、付着した混練物等を適切に除去することができる。
【0053】
なお、
図7に示すタイミングチャートは一例であり、コンクリートミキサ8の洗浄では、上記タイミングチャートに示す制御に限るものではない。例えば、第1期間T1の間は低速駆動モータ20を逆転させ、第2期間T1の間は正転させてもよい。また、管状部材22は前進又は後進と停止とを繰り返さなくてもよく、前進又は後進と停止との要する時間t1〜t4は設定可能とされてもよい。
【0054】
また、本コンクリートミキサ8における洗浄機構21は、2つの混練軸12に対応して2つの洗浄機構21が設けられているが、各洗浄機構21が別々の動作を行ってもよい。例えば、一方の洗浄機構21が前進するときには、他方の洗浄機構21が後進するようにしてもよい。
【0055】
図7のタイミングチャートは、自動洗浄モードに関するものであったが、洗浄機構21は、手動洗浄モードで用いられてもよい。例えば、上記した制御盤(図略)には、自動洗浄モードから手動洗浄モードに切り替える切替スイッチや管状部材22の動作を設定する「前進」、「後進」、「停止」等の各スイッチが設けられている。作業員は、ミキサ本体11内の洗浄を手動洗浄モードで行うときには、制御盤の上記した各スイッチを操作することにより手動で洗浄を行うことができる。
【0056】
また、洗浄機構21は、上述した移動式に代えて、例えば
図8に示すように、ミキサ本体11の側面に管状部材33及びノズル34が固定された固定式であってもよい。この洗浄機構においても、ノズル回転モータ35によってノズル34が回転し、ノズル34から高圧洗浄水が噴出され、ミキサ本体11の内部を洗浄することができる。なお、
図8では、ミキサ本体11の一部表面が省略されている。
【0057】
本発明の範囲は上述した実施の形態に限定されるものではなく、発明の範囲を逸脱しない範囲で種々の変更を行うことができる。例えば上記実施形態におけるバッチャプラント1、コンクリートミキサ8、混練軸12、及び洗浄機構21等の形態、大きさ、数量及び構造等は、上記実施形態に限るものではなく適宜設計変更可能である。
【0058】
また、本実施形態では、低速駆動モータ20に代えて、例えば作業員によって操作可能なラチェットレンチやインパクトドライバ及びドリルドライバ等のドライバ工具といった回転操作工具が用いられてもよい。回転操作工具は、例えばVプーリ18の回転軸18aに取付け自在とされており、作業員が回転操作工具を操作することにより混練軸12を手動で回転させることができる。