(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1のような構成の従来の作業車両では、
図8に示すように、キャブ300内のダッシュボード300a上面の運転席側端部に配設された前部操作盤413に、動力源選択スイッチ413bが設けられる一方、ダッシュボード300aの中央部にPTOスイッチ414が設けられ、お互いのスイッチの距離が離れていた。また、モータ駆動状態で作業するためには、PTOスイッチ414のオン操作と動力源選択スイッチ413bのモータ駆動側へのオン操作とを常に行う必要があった。また、作業終了後、車両を走行可能状態にするためには、動力源選択スイッチ413bのエンジン駆動側への操作とPTOスイッッチのオフ操作とを常に行う必要があった。これにより、作業者は、モータ駆動状態での作業回数が増えれば増えるほど、その操作が煩わしくなり、動力源切換えの操作性に劣っていた。
【0006】
そこで、本発明は、エンジン駆動状態で作業する場合とモータ駆動状態で作業する場合のどちらであっても、動力源切換えの操作性に優れた作業車両を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、第1の発明は、油圧アクチュエータを有する作業装置と前記作業装置を駆動するための駆動システムとを車台に設けた作業車両において、前記駆動システムは、前記油圧アクチュエータに作動油を供給する油圧ポンプと、前記油圧ポンプを駆動する動力源を車両エンジン又は電動モータに切換可能な動力源切換機構と、前記動力源切換機構を制御する制御部と、前記制御部と電気的に接続されると共に前記油圧ポンプの前記電動モータによる駆動をオンオフ操作するための電動選択スイッチとを備え、前記動力源切換機構は、前記車両エンジンと前記油圧ポンプとの動力伝達路を切断又は接続するPTOを有し、前記制御部は、前記電動選択スイッチのオン操作に伴って前記PTOの接続動作を行い、前記電動選択スイッチのオフ操作に伴って前記PTOの切断動作を行うように制御する。
【0008】
第1の発明によれば、作業者が電動選択スイッチをオンにすれば、そのオン操作に伴ってPTOの接続動作が自動的に行われる。また、作業者が電動選択スイッチをオフにすれば、そのオフ操作に伴ってPTOの切断動作が自動的に行われる。これにより、従来のように作業者が別途PTOスイッチをオンオフ操作する必要がない。その結果、従来よりもモータ駆動状態又は車両の走行可能状態にするための操作を省力化することができ、動力源切換えの操作性に優れた作業車両とすることができる。
【0009】
第2の発明では、第1の発明において、前記車台の前部に設けられたキャブの内部には、前記作業装置に種々の動作を行わせるための操作スイッチを有する前部操作盤が配設され、前記電動選択スイッチは、前記前部操作盤に設けられている。
【0010】
第2の発明によれば、従来のPTOスイッチを兼ねる電動選択スイッチが前部操作盤に設けられているので、PTOスイッチが前部操作盤と別に設けられていた従来と比較して、モータ駆動状態に動力源を切り換える操作と、その後の作業装置を動作させる操作とを連続的に行い易くなる。そのため、より動力源切換えの操作性に優れた作業車両とすることができる。
【0011】
第3の発明では、前記前部操作盤には、前記車両エンジンの駆動中に前記PTOの接続動作と切断動作とを手動で行うエンジン選択スイッチが設けられている。
【0012】
第3の発明によれば、動力源をモータ駆動状態へ切り換える操作だけでなく、動力源をエンジン駆動状態へ切り換える操作も、1つの前部操作盤で行うことができる。これにより、手先を大きく移動させることなく動力源の切換えをよりスムーズに行うことができる。
【発明の効果】
【0013】
以上説明したように、本発明によれば、作業者が電動選択スイッチをオンにすれば、そのオン操作に伴ってPTOの接続動作が自動的に行われるので、従来よりもモータ駆動状態にするための操作を省力化することができ、動力源切換えの操作性に優れた作業車両とすることができる。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0016】
図1は、本発明の一実施形態に係る作業車両としての塵芥収集車1の側面図を示し、
図2は、塵芥収集車1の動力伝達系統の一例を示す概略説明図を示している。本実施形態の塵芥収集車1は、複数の油圧アクチュエータ(
図2の符号13b,13d,14b等)を有する作業装置としての塵芥収集装置10と塵芥収集装置10を駆動するための駆動システム100とを車台2に設けたものである。
車台2の前部にはキャブ3が設けられている。
【0017】
塵芥収集装置10は、塵芥収容箱11と、塵芥収容箱11の後方開口部11aに上下回動自在に連設された塵芥投入箱12と、塵芥投入箱12の内部に設けられた塵芥積込機構13と、塵芥収容箱11の内部に設けられた塵芥排出機構14とを備えている。
塵芥積込機構13は、塵芥投入箱12の後方投入口12aを通じて投入された塵芥を圧縮して、塵芥収容箱11内に積み込むためのものである。塵芥積込機構13は、パックシリンダ13bによって上下駆動されるスライダ13aと、スライダ13aの下端に前後回動自在に設けられると共にプレスシリンダ13dにて駆動されるプレスプレート13cとを有している。
また、塵芥排出機構14は、塵芥を収容する空間とその前方の空間とに塵芥収容箱11の内部空間を区画する排出板14aと、排出板14aを前後移動させるための排出シリンダ14bとを有している。塵芥投入箱12を上方回動させた後に排出板14aを塵芥収容箱11内で後退させることで、塵芥収容箱11内に収容された塵芥をその後方開口部11aより強制的に排出可能である。
【0018】
駆動システム100は、車輪108にトランスミッション106とトルクシャフト107を介して駆動力を付与可能な車両エンジン103と、ハイブリッドバッテリ111と、そのハイブリッドバッテリ111にインバータ110を介して接続されてハイブリッドバッテリ111からの電力で作動する電動モータ105と、上記パックシリンダ13b、プレスシリンダ13d、排出シリンダ14b等に作動油を供給する油圧ポンプ101と、油圧ポンプ101を駆動する動力源を車両エンジン103又は電動モータ105に切換可能な動力源切換機構Sと、動力源切換機構Sを制御する制御部112と、制御部112に電気的に接続される前部操作盤113及び後部操作盤114とを備えている。
【0019】
動力源切換機構Sは、トランスミッション106の入力側と車両エンジン103の出力側との間に設けられてその間を断接する入力クラッチ104と、車両エンジン103と油圧ポンプ101との動力伝達路を切断又は接続するPTO109を有している。
入力クラッチ104とトランスミッション106との間には、電動モータ105のモータ軸(図示せず)が直列に介装されている。
PTO109は、トランスミッション106から動力を取り出すようになっている。PTO109のPTOシャフト116は油圧ポンプ101と連結されるようになっている。
【0020】
上記構成により、入力クラッチ104を接続した状態で電動モータ105を非通電にしてモータ軸を空回りさせれば、車両エンジン103の出力は、入力クラッチ104、モータ軸、トランスミッション106及びトルクシャフト107を経て車輪108側に伝動されるから、車輪108を車両エンジン103で走行駆動することができる。一方、入力クラッチ104を遮断した状態で電動モータ105にハイブリッドバッテリ111から通電すれば、その電動モータ105の出力はトランスミッション106及びトルクシャフト107を経て車輪108側に伝動されるため、車輪108を電動モータ105で走行駆動することができる。このように本実施形態の塵芥収集車1は、車両エンジン103と電動モータ105の何れを動力源としても車輪108を走行駆動し得るハイブリッド式作業車両である。
また、車輪108を車両エンジン103で走行駆動しているときに、電動モータ105は、モータ軸の空回りに伴い起電力を発生し得るので、これをハイブリッドバッテリ111に充電可能である。
【0021】
制御部112は、シャシ側制御部112aと架装物側制御部112bとを有する。
車両エンジン103、電動モータ105、ハイブリッドバッテリ111及び入力クラッチ104は、シャシ側制御部112aに接続されている。また、架装物側制御部112bは、塵芥収容箱11の所定位置(例えば前端部)に付設した制御ボックス(図示される)に内蔵される。
ハイブリッドバッテリ111には、ハイブリッドバッテリ111の状態を検出する電圧計、電流計等よりなるバッテリセンサや、ハイブリッドバッテリ111と電動モータ105間での給電・充電をシャシ側制御部112aからの制御信号に基づき制御する給充電回路部が含まれるものであり、それらセンサや給充電回路部はシャシ側制御部112aに接続されている。また、バッテリ残量を検知するバッテリセンサは、シャシ側制御部112a及び架装物側制御部112bに接続されている。
【0022】
トランスミッション106には、その出力を随時取出可能なPTO109(動力取出装置)が付設されており、そのPTO109の出力側は、PTOシャフト116を介して油圧ポンプ101に連動、連結される。また、そのPTO109は、シャシ側制御部112aに接続されている。
【0023】
図3及び
図4に示すように、前部操作盤113は、キャブ3内のダッシュボード3a上面の運転席側端部に設けられている。この前部操作盤113には、塵芥積込機構13及び塵芥排出機構14の作動態様を任意に選択操作するための各種操作スイッチ(符号113c,113d,113e,113f)と、車両エンジン103駆動中に車両走行可能状態又は油圧ポンプ101を車両エンジン103で駆動するエンジン駆動状態にするためにPTO109の接続動作と切断動作とを手動で行うエンジン選択スイッチ113aと、油圧ポンプ101の電動モータ105による駆動をオンオフ操作するための電動選択スイッチ113bと、各種の報知ランプ(符号113g,113h,113i等)とが設けられている。
【0024】
前部操作盤113の前記各種操作スイッチには、例えば、作業の種類を選択操作するための積込排出切換スイッチ113f、塵芥投入箱12を上下回動させる投入箱操作スイッチ113e、排出板14aを前進・後退動作させる排出板操作スイッチ113d,塵芥投入箱12を上方回動させた状態で塵芥投入箱12に残った塵芥をかき出すかき出し操作スイッチ113cが含まれる。積込排出切換スイッチ113fは、塵芥積込機構13の積込作動を許可する積込選択位置と、塵芥排出機構14の排出作動を許可する排出選択位置と、塵芥積込機構13及び塵芥排出機構14の各作動を休止させるオフ位置とを任意に選択操作可能となっている。
【0025】
また、前記各種の報知ランプには、例えば、車両のキースイッチ(図示せず)がオン操作されている状態で油圧ポンプ101が電動モータ105で正常に駆動可能な状態である旨を報知する電動作業可ランプ113iと、ハイブリッドバッテリ111の蓄電残量が所定値以下に低下した旨を報知する電池残量少ランプ113hと、油圧ポンプ101が上記エンジン駆動状態であってPTO109が接続されていることを報知するエンジンランプ113gとが設けられている。ここで、電動作業可ランプ114bが報知する「電動モータ105で正常に駆動可能な状態」とは、ハイブリッドバッテリ111の蓄電残量が十分(所定下限値以上)に確保されており、且つ電動モータ105をハイブリッドバッテリ111からの電力で作動させるための、電動モータ105及びハイブリッドバッテリ111を含む電気系統が故障していない状態をいう。
また、上記各種の報知ランプ(符号113g,113h,113i等)の構造は、電球やパイロットランプのみならず、LED(発光ダイオード)やバックライト付き液晶をも含む。
【0026】
キャブ3内のダッシュボード3aの中央部には、ハイブリッドバッテリ111の最低蓄電量を走行アシスト重視にするか電動駆動重視にするかを選択するための蓄電量調整スイッチ117が設けられている。具体的に説明する。ハイブリッドバッテリ111は、塵芥収集車1の走行中に充電されるが、この充電は、電動モータ105を回生ブレーキとして使用する減速時に主に行われる。塵芥収集車1の加速時には電動モータ105の駆動力を車両エンジン103の駆動力に加えて走行アシストする。走行アシスト時には、ハイブリッドバッテリ111の電力は消費される。このため、塵芥収集車1の走行中、ハイブリッドバッテリ111の蓄電量は増減するのであるが、満量に対してどのくらいの割合まで蓄電されれば走行アシストに電力を使用するのか、その最低蓄電量が所定値に設定されている。この最低蓄電量は走行中にハイブリッドバッテリ111の電力を頻繁に走行アシストに使用するためには低めに設定するのが好ましい。しかし、この設定であると、塵芥収集装置10をモータ駆動状態で電動駆動させる際には、ハイブリッドバッテリ111が不十分な蓄電量からスタートする可能性が高まってしまう。そこで、本実施形態では、ハイブリッドバッテリ111の最低蓄電量の値を走行アシスト用の所定値から高く設定するためのモードが設けられている。蓄電量調整スイッチ117を電動駆動重視側に設定すれば、塵芥収集車1の走行中にハイブリッドバッテリ111の充電がより多く行われ、ハイブリッドバッテリ111の最低蓄電量が走行アシスト重視のモードよりも多くなるように制御される。
【0027】
また、塵芥投入箱12の後方投入口12a周辺の外面には縦長の後部操作盤114が固定、支持される。この後部操作盤114には、塵芥積込機構13の作動態様を任意に選択操作するための各種操作スイッチが設けられている。各種スイッチには、例えば塵芥積込機構13に積込作動を開始させる指令信号を出力する積込スイッチ、塵芥積込機構13の積込サイクルを1回だけ運転するか連続運転するかを選択する連単スイッチ、塵芥積込機構13の積込作動や塵芥排出機構14の排出作動を緊急停止させる指令信号を出力する。
【0028】
また、後部操作盤114の上方近傍には、後部表示部115が設けられている。この後部表示部115には、
図5に示すように、前部操作盤113の電動作業可ランプ113iと同様の機能を有する電動作業可ランプ114bと、前部操作盤113の電池残量少ランプ113hと同様の機能を有する電池残量少ランプ114aとが設けられている。
【0029】
架装物側制御部112bは、前部操作盤113及び後部操作盤114の各種操作スイッチ(113c〜113f等)への操作入力に応じて塵芥積込機構13,塵芥排出機構14を作動制御すべくコントロールバルブ102に制御信号を出力する。なお、シャシ側制御部112a及び架装物側制御部112bは、何れも車両のキースイッチがオン操作されるのに応じて車載電源に通電されて起動され、そのキースイッチがオフ操作されるのに応じて非通電となって作動停止する。
【0030】
塵芥収容箱11には、塵芥積込機構13及び塵芥排出機構14を作動させるための、油圧ポンプ101を含む油圧回路が搭載される。この油圧回路は、油圧ポンプ101と前記パックシリンダ13b、プレスシリンダ13d、排出シリンダ14bとをつなぐ油路に介装されるコントロールバルブ102とを有している。
【0031】
次に、
図2,
図4,
図5,
図6及び
図7に基づいて、前記実施形態の作用について説明する。
塵芥積込機構13による、塵芥投入箱12に投入された塵芥の積込を行う際には、前部操作盤113の積込排出切換スイッチ113fを積込位置に操作した上で、後部操作盤114の積込スイッチをオン操作する。これにより積込工程が開始となる。1回又は所定回数の積込サイクルの終了時点で塵芥積込機構13は停止する。
上記積込工程の実行により塵芥収容箱11内に押込まれた塵芥は、排出板14aと塵芥積込機構13との間で圧縮されつつ塵芥収容箱11内に収容される。この場合、排出板14aが収容された塵芥から受ける圧縮反力で排出シリンダ14bが徐々に収縮作動して排出板14aを徐々に前進させる。
【0032】
塵芥収容箱11内が塵芥で満杯になると、塵芥収集車1を塵芥処分場まで走行移動させる。その塵芥処分場では、前部操作盤113の積込排出切換スイッチ113fを排出位置に操作した上で、投入箱操作スイッチ113eを上げ位置に操作すれば塵芥投入箱12を上方回動させ、その後に、排出板操作スイッチ113dを排出位置に操作すれば、排出板14aを後退動作させて塵芥収容箱11内に収容された塵芥を排出することができる。
【0033】
次に、制御部112(シャシ側制御部112a及び架装物側制御部112b)の働きにより、油圧ポンプ101の駆動源を車両エンジン103と電動モータ105とに切換制御する際の制御手順の一例を
図6及び
図7のフローチャートを参照して説明する。
なお、これらの制御は、何れも車両のキースイッチがオン操作されてシャシ側制御部112a及び架装物側制御部112bに通電されている状態において実行される。
【0034】
先ず、
図6のステップS1において、塵芥収集車1の車両エンジン103が駆動され、入力クラッチ104が接続状態であり、PTO109が切断状態のところからスタートするものとする。また、このスタート時では、前部操作盤113のエンジンランプ113gが消灯し、前部操作盤113及び後部操作盤114の電動作業可ランプ113i,114bが消灯されている。
【0035】
次に、ステップS2において、作業者は、蓄電量調整スイッチ117をオンにするかどうか判断する。作業現場で塵芥収集装置10を電動駆動させたい場合には、蓄電量調整スイッチ117をオンにする。そうすれば、ステップS3において制御部112により蓄電量調整スイッチ117が電動駆動重視に変更される。これにより、塵芥収集車1の走行中、ハイブリッドバッテリ111の最低蓄電量の値がより高い値に設定される。
また、作業者が作業現場で塵芥収集装置10をエンジン駆動させたい場合には、蓄電量調整スイッチ117をオフにする。そうすれば、ステップS4において制御部112により蓄電量調整スイッチ117が走行アシスト重視に設定され、塵芥収集車1の低燃費走行が可能となる。
【0036】
塵芥収集車1が作業現場に着くと、作業者は塵芥収集車1を(車両エンジン103は駆動させたまま)停車させる。そして、ステップS5において、作業者は塵芥収集装置10を電動駆動させるかどうかを判断する。
塵芥収集装置10を電動駆動させることにした場合、ステップ6において作業者は前部操作盤113の電動選択スイッチ113bをオンにする。この電動選択スイッチ113bがオフのままでは何も起こらない。
【0037】
作業者により電動選択スイッチ113bがオンにされると、ステップS7において、制御部112は、電動モータ105が正常に駆動可能な状態かどうか判断する。
電動モータ105が正常に駆動可能な状態であることが判断されれば、制御部112は、ステップS8〜S11までの動作を連続的に行う。即ち、ステップS8において、制御部112は車両エンジン103を停止させる。続いて、ステップS9において入力クラッチ104を切断し、ステップS10においてPTO109を接続し、ステップS11において電動作業可ランプ113l,114bを点灯させる。これにより、塵芥収集装置10はモータ駆動状態となる。
【0038】
本発明の特徴として、上記ステップS7からステップS11までの動作は、作業者が電動選択スイッチ113bをオンした後、制御部112がPTO109の接続動作も含めてモータ駆動状態までもっていくようになっており、この特徴が従来とは異なるところである。つまり、従来では、モータ駆動状態にするにはまずPTOスイッチをオンした後で動力源選択スイッチを電動に切り換えるという二つの操作が必要であったが、本発明ではモータ駆動状態にするためには電動選択スイッチ113bをオンするという一つの操作だけでよい。
【0039】
図7に示すように、作業者は、モータ駆動状態で作業が可能であることを電動作業可ランプ113iで確認した後、ステップS13において、前部操作盤113や後部操作盤114に設けた何らかの作業開始スイッチ(符号113c〜113f,積込スイッチ等)をオンにすれば、ステップS14における塵芥収集装置10の電動モータの駆動による作業が開始される。具体的には、塵芥積込機構13が駆動されたり、塵芥排出機構14が駆動されたりする。
なお、ステップS13で作業開始スイッチがオフのままであると何も起こらない。
【0040】
次に、制御部は、電動モータの駆動による作業が行われている間、ハイブリッドバッテリ111の蓄電量を監視する。そして、ステップS15において、ハイブリッドバッテリ111の蓄電量が所定値よりも下回ったことが判断された場合にはステップ18において前部操作盤113及び後部表示部115の電池残量少ランプ113h,114aを点灯させる。
次に、ステップS16において、制御部112は、ハイブリッドバッテリ111の蓄電量について電動モータ105が正常に駆動可能な下限値を下回ったかどうか判断する。もし電動モータ105を正常に駆動可能であれば、制御部112は、塵芥積込機構13や塵芥排出機構14を所定の正規動作が完了するまで駆動させる。
その後、ステップS17において作業者が作業終了になるまで、ステップS13〜ステップS17の動作が繰り返される。
【0041】
一方、ステップS16において、制御部112は、ハイブリッドバッテリ111の蓄電量について電動モータ105が正常に駆動可能な下限値を下回ったことを確認すれば、塵芥収集装置10を緊急停止させる(ステップS19)。続いて、制御部112は電動作業可ランプ113l,114bを消灯させる(ステップS20)。
この場合、ステップS21において作業者が電動選択スイッチ113bをオフするまで何も起こらない。
ステップS21において作業者が電動選択スイッチ113bをオフした場合には、制御部112は、ステップS22〜S24までの動作を連続的に行う。即ち、ステップS22においてPTO109を切断し、ステップS23において入力クラッチ104を接続し、ステップS24において車両エンジン103を始動させる。
【0042】
本発明の特徴として、上記ステップS21〜S24までの動作は、作業者が電動選択スイッチ113bをオフした後、制御部112がPTO109の切断動作も含めて車両エンジン103を始動し、すぐに走行可能な状態までもっていくようになっており、この特徴が従来とは異なるところである。つまり、従来では、走行可能な状態にするには、まず動力源選択スイッチをエンジン側に切り換えた後、PTOスイッチをオフにするという二つの操作が必要であったが、本発明では、走行可能な状態にするためには電動選択スイッチ113bをオフにするという一つの操作だけでよい。
【0043】
次に、作業現場で塵芥収集装置10をエンジン駆動させたい場合について説明する。
作業者が塵芥収集装置10をエンジン駆動させたい場合とは、ステップS5において、作業者がノーと判断した場合である。または、ステップS19において塵芥収集装置10が緊急停止した後、ステップS21〜S24の処理を経て車両エンジン103が駆動されている場合である。
この場合、作業者は、ステップS25において、前部操作盤113のエンジン選択スイッチ113aをオンにする。このエンジン選択スイッチ113aがオフのままでは何も起こらない。
エンジン選択スイッチ113aがオンにされると、制御部112は、ステップS26においてPTO109を接続する。続いて、制御部112は、ステップS27において前部操作盤113のエンジンランプ113gを点灯させる。これにより、油圧ポンプ101を車両エンジン103で駆動するエンジン駆動状態となる。
【0044】
作業者は、エンジン駆動状態で作業が可能であることをエンジンランプ113gで確認した後、ステップS28において、前部操作盤113や後部操作盤114に設けた何らかの作業開始スイッチ(符号113c〜113f,積込スイッチ等)をオンにすれば、ステップS29における塵芥収集装置10の車両エンジン103の駆動による作業が開始される。そして、制御部112は、塵芥積込機構13や塵芥排出機構14を所定の正規動作が完了するまで駆動させる。
その後、ステップS30において作業者が作業終了になるまで、ステップS28〜ステップS30の動作が繰り返される。
【0045】
(その他の実施形態)
本発明は、上記実施形態について、以下のような構成としてもよい。
上記実施形態では、塵芥収集車1がハイブリッド作業車両であって、電動モータ105が走行アシスト用を兼ねるものであったが、本発明はこれに限らず、油圧ポンプを駆動する動力源を車両エンジン又は電動モータに切換可能であると共にPTOを有する動力源切換機構を備え、モータ駆動状態にする際にPTOを接続する必要のあるタイプの作業車両であれば適用可能である。