(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6384953
(24)【登録日】2018年8月17日
(45)【発行日】2018年9月5日
(54)【発明の名称】ポリエステル製礼服の製造方法
(51)【国際特許分類】
D06M 11/00 20060101AFI20180827BHJP
D02G 1/02 20060101ALI20180827BHJP
D02G 3/04 20060101ALI20180827BHJP
D03D 15/00 20060101ALI20180827BHJP
A41D 1/02 20060101ALI20180827BHJP
D06M 101/32 20060101ALN20180827BHJP
【FI】
D06M11/00 111
D02G1/02
D02G3/04
D03D15/00 H
D03D15/00 B
D03D15/00 A
A41D1/02 F
D06M101:32
【請求項の数】2
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2014-185717(P2014-185717)
(22)【出願日】2014年9月11日
(65)【公開番号】特開2016-56484(P2016-56484A)
(43)【公開日】2016年4月21日
【審査請求日】2017年6月16日
(73)【特許権者】
【識別番号】592197315
【氏名又は名称】ユニチカトレーディング株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100089152
【弁理士】
【氏名又は名称】奥村 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】大林 徹治
(72)【発明者】
【氏名】徳永 敏幸
(72)【発明者】
【氏名】田中 潤
【審査官】
小石 真弓
(56)【参考文献】
【文献】
特開2000−119933(JP,A)
【文献】
特開2011−069027(JP,A)
【文献】
特開2004−225227(JP,A)
【文献】
特開2011−069028(JP,A)
【文献】
特開2003−201635(JP,A)
【文献】
米国特許第04639397(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D06M 11/00−11/84
A41D 1/02
D02G 1/00−3/48
D03D 1/00−27/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
横断面が歯車状のホモポリエステルと歯溝に充填されたアルカリ可溶性ポリエステルとからなる横断面が円形の一部アルカリ可溶性ポリエステルフィラメントが複数本集束されてなるマルチフィラメント糸に仮撚加工を施して仮撚加工マルチフィラメント糸を準備する工程、
横断面が半月状の共重合ポリエステルと横断面が半月状のホモポリエステルとの弦同士が貼り合わされて、横断面が円形となっているサイドバイサイド型ポリエステルフィラメントが複数本集束されてなるサイドバイサイド型ポリエステルマルチフィラメント糸を準備する工程、
前記仮撚加工マルチフィラメント糸と前記サイドバイサイド型ポリエステルマルチフィラメント糸とを混繊交絡させて、残留トルク数が120〜180T/Mの混繊交絡マルチフィラメント糸を得る工程、
前記混繊交絡マルチフィラメント糸を経糸及び緯糸に使用して織物生地を得る工程、
前記織物生地をアルカリ溶液に浸漬して、前記アルカリ可溶性ポリエステルを溶出させて、横断面が歯車状のホモポリエステルからなる異型断面フィラメントを得る工程、
前記アルカリ可溶性ポリエステルを溶出させた後、100℃以上の温度で染色加工を施して黒色に染色すると共に、前記サイドバイサイド型ポリエステルフィラメントをスパイラル状に捲縮させて、該サイドバイサイド型ポリエステルフィラメントを前記混繊交絡マルチフィラメント糸の芯部に偏在させ、かつ、前記異型断面フィラメントを前記混繊交絡マルチフィラメント糸の鞘部に偏在させて黒色織物を得る工程及び
前記黒色織物を縫製する工程を具備することを特徴とするポリエステル製礼服の製造方法。
【請求項2】
黒色織物のL*値が10.0未満である請求項1記載のポリエステル製礼服の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、結婚式や葬儀等の冠婚葬祭時に着用するポリエステル製礼服の製造方法に関し、特に深い黒色を有するポリエステル製礼服の製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
冠婚葬祭時には、男性及び女性共に黒色の礼服を着用するのが一般的である。冠婚葬祭時には、出席者の多くが黒色の礼服を着用しており黒一色となるが、黒色の深さに違いがあり、黒色の程度の深い方が好まれる傾向がある。この理由は、礼服の素材としてウール又はウールの代替としてのポリエステルが用いられているが、ポリエステルはウールに比べて黒色染色した際の黒色の深さが不十分だからである。すなわち、深い黒色の礼服の方が高級感があるからである。
【0003】
このため、ポリエステル製礼服においても、深い黒色を実現する試みが行われている。特許文献1には、礼服の素材となるポリエステル糸として、特定の仮撚加工を行った仮撚加工糸を用いることが提案されており、黒色の深さの程度を15以下のL
*値にすることが提案されている(特許文献、請求項1及び2)。L
*値は色の明るさを示す指標であり、その値が低いほど明るさが低下し、黒色の場合は深みのあるものとなる。特許文献1では、L
*値の具体的値は11.3であり(特許文献1、段落0059)、黒色の深みとしては不十分であった。なお、本明細書でいうL
*値は、特許文献1の段落0052に記載の方法と同様で、マクベス社製「CE−3100型分光光度計(商品名)」を用いて得られた織物の反射率を測定し、次に、CIE Labの色差計から濃度指標を求めたものである。
【0004】
【特許文献1】特開2011−69028号公報(請求項1、請求項2及び段落0059)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、ポリエステル製礼服において、黒色のL
*値を10.0未満とすることにより、深みのある黒色の礼服を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、礼服の生地となる黒色織物として、特定の混繊交絡マルチフィラメント糸を用いた黒色織物を用いることにより、上記課題を解決したものである。すなわち、本発明は、横断面が歯車状のホモポリエステルと歯溝に充填されたアルカリ可溶性ポリエステルとからなる横断面が円形の一部アルカリ可溶性ポリエステルフィラメントが複数本集束されてなるマルチフィラメント糸に仮撚加工を施して仮撚加工マルチフィラメント糸を準備する工程、横断面が半月状の共重合ポリエステルと横断面が半月状のホモポリエステルとの弦同士が貼り合わされて、横断面が円形となっているサイドバイサイド型ポリエステルフィラメントが複数本集束されてなるサイドバイサイド型ポリエステルマルチフィラメント糸を準備する工程、前記仮撚加工マルチフィラメント糸と前記サイドバイサイド型ポリエステルマルチフィラメント糸とを混繊交絡させて、残留トルク数が120〜180T/Mの混繊交絡マルチフィラメント糸を得る工程、前記混繊交絡マルチフィラメント糸を経糸及び緯糸に使用して織物生地を得る工程、前記織物生地をアルカリ溶液に浸漬して、前記アルカリ可溶性ポリエステルを溶出させて、横断面が歯車状のホモポリエステルからなる異型断面フィラメントを得る工程、前記アルカリ可溶性ポリエステルを溶出させた後、100℃以上の温度で染色加工を施して黒色に染色すると共に、前記サイドバイサイド型ポリエステルフィラメントをスパイラル状に捲縮させて、該サイドバイサイド型ポリエステルフィラメントを前記混繊交絡マルチフィラメント糸の芯部に偏在させ、かつ、前記異型断面フィラメントを前記混繊交絡マルチフィラメント糸の鞘部に偏在させて黒色織物を得る工程及び前記黒色織物を縫製する工程を具備することを特徴とするポリエステル製礼服の製造方法に関するものである。なお、ここでいう「ホモポリエステル」とは、テレフタル酸とエチレングリコールとが縮合してなるポリエチレンテレフタレートのことであり、「アルカリ可溶性ポリエステル」及び「共重合ポリエステル」とは、テレフタル酸とエチレングリコールとを主体とし、イソフタル酸等の他のカルボン酸成分及び/又は他のアルコール成分を共重合してなるものである。
【0007】
本発明においては、まず、仮撚加工マルチフィラメント糸を準備する。この仮撚加工マルチフィラメント糸は、横断面が歯車状のホモポリエステルと歯溝に充填されたアルカリ可溶性ポリエステルとからなる横断面が円形の一部アルカリ可溶性ポリエステルフィラメントが複数本集束されてなるマルチフィラメント糸に仮撚加工を施してなるものである。横断面が歯車状というのは、
図1に示した形状である。歯数は任意であるが、20程度が好ましい。アルカリ可溶性ポリエステルは、従来公知のものであり、たとえばポリエステルに5−ナトリウムスルホイソフタル酸等を共重合したものである。また、仮撚加工も従来公知の方法で行うことができるが、仮撚ピン装置で行うのが好ましい。仮撚加工が施されていることから、一部アルカリ可溶性ポリエステルフィラメントには捲縮が発現している。
【0008】
また、サイドバイサイド型ポリエステルフィラメントが複数本集束されてなるサイドバイサイド型ポリエステルマルチフィラメント糸を準備する。ここで、サイドバイサイド型ポリエステルフィラメントは、横断面が半月状の共重合ポリエステルと横断面が半月状のホモポリエステルとの弦同士が貼り合わされて、横断面が円形となっているものである。そして、共重合ポリエステルとホモポリエステルとは、その組成が異なることから、熱水収縮率に差が生じる。具体的には、共重合ポリエステルの熱水収縮率が高く、ホモポリエステルの熱水収縮率は低くなっている。かかるサイドバイサイド型ポリエステルフィラメントを熱水(具体的には染色時の染液)に浸漬すると、熱水収縮率の高い共重合ポリエステル側を内側として、スパイラル状の捲縮が生じるのである。共重合ポリエステルとしては、従来公知のものを用いうるが、本発明においては、特にテレフタル酸、エチレングリコール、イソフタル酸及び2−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]プロパンが共重合されているものを用いるのが好ましい。具体的には、イソフタル酸が8モル%程度で、2,2−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]プロパンが5モル%程度共重合されているものが好ましい。
【0009】
準備した仮撚加工マルチフィラメント糸とサイドバイサイド型ポリエステルマルチフィラメント糸とを引き揃えて、攪乱ノズルやタスランノズルに導入した両マルチフィラメント糸を混繊交絡させて、混繊交絡マルチフィラメント糸を得る。ノズルに導入する際、両マルチフィラメント糸に糸長差が生じないようにするのが好ましい。混繊交絡マルチフィラメント糸には撚りを施すのが好ましい。具体的には、S方向の撚りを施した混繊交絡マルチフィラメント糸と、Z方向の撚りを施した混繊交絡マルチフィラメント糸の二種類を準備するのが好ましい。撚り数は任意であるが1000〜2000T/Mであるのが好ましい。
【0010】
混繊交絡マルチフィラメント糸の残留トルク数は、120〜180T/Mに設定する。残留トルク数が120T/M未満であると、深みのある黒色の織物が得られないため、好ましくない。また、残留トルク数が180T/Mを超えると、製織後の織物生地に歪が生じやすくなる傾向が生じる。ここで、残留トルク数とは、以下の方法で測定されるものである。まず、混繊交絡マルチフィラメント糸が旋回しないように0.0294(cN/dtex)の荷重をかけ、長さ200cmの混繊交絡マルチフィラメント糸を採取する。次に、採取した混繊交絡マルチフィラメント糸の両端間の距離を2cmにしてほぼ平行に把持し、中心部(両端から100cmの箇所)に0.00294(cN/dtex)の荷重をかけてV字型とした後、この荷重を解除してV字型下部をフリー状態にする。このとき、混繊交絡マルチフィラメント糸の残留トルクによる旋回が発生するが、その旋回が静止するまで放置する。旋回が静止した後、その旋回数を検撚機にて測定し、この測定により得られた値を残留トルク数(T/M)とするのである。なお、残留トルク数は所定の値に設定するには、鞘部に用いる異型ポリエステルフィラメントの仮撚加工の方法及び両フィラメントの混繊交絡の程度等を種々調整すればよい。
【0011】
混繊交絡マルチフィラメント糸を得る具体的手段を、
図2に基づいて説明すると、以下のとおりである。まず、一部アルカリ可溶性ポリエステルフィラメントが複数本集束されてなるマルチフィラメント糸1を準備する。そして、第一供給ローラー3に導入して、仮撚ヒーター4及び仮撚ピン装置5を通し、第一引取ローラー6より導出して、仮撚加工マルチフィラメント糸14を得る。一方、サイドバイサイド型ポリエステルフィラメントを複数本集束させたサイドバイサイド型ポリエステルマルチフィラメント糸2を準備する。そして、第二供給ローラー7に導入して、ヒーター8を通し、延伸しながら第二引取ローラー9より導出する。導出された両マルチフィラメント糸を流体噴射装置10に通して、両マルチフィラメント糸中の各フィラメントを混繊交絡させた後、第三引取ローラー11で引き取った後、巻取りローラー12に当接させながら巻き取って、パッケージ13として混繊交絡マルチフィラメント糸15が得られる。
【0012】
この混繊交絡マルチフィラメント糸を経糸及び緯糸として製織して織物生地を得る。織物生地の組織は任意であり、平織や綾織組織等が採用される。経糸及び緯糸として、S方向の撚りが施されたもの2本と、Z方向の撚りが施されたもの2本を交互に用いて製織するのが好ましい。得られた織物生地をアルカリ溶液に浸漬する。これにより、混繊交絡マルチフィラメント糸を構成している一部アルカリ可溶性ポリエステルフィラメント中のアルカリ可溶性ポリエステルが溶出し、断面が歯車状のホモポリエステルから異型断面フィラメントが発現する。その後、100℃以上の熱水である染液に浸漬して、ポリエステル可染染料である分散染料を用いて染色加工を施して、黒色に染色して黒色織物を得る。この染色加工によって、混繊交絡マルチフィラメント糸を構成しているサイドバイサイド型ポリエステルフィラメントには、熱水収縮率の高い共重合ポリエステル側を内側として、スパイラル状の捲縮が発現するのである。そして、この捲縮によって、混繊交絡マルチフィラメント糸の芯部に捲縮発現したサイドバイサイド型ポリエステルフィラメントが偏在し、鞘部に異型断面フィラメントが偏在するのである。
【0013】
以上のようにして得られた黒色織物は、その表面の多くに異型断面フィラメントが存在することになる。かかる異型断面フィラメントが黒色に染色されていると、その表面の凹凸によって、黒色に深み(L
*値が8.0以上10.0未満)が出るのである。そして、かかる黒色織物を縫製することによってポリエステル製礼服が得られるのである。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係る方法で得られたポリエステル製礼服は、特定の残留トルク数を持つ混繊交絡マルチフィラメント糸を経糸及び緯糸として製織された黒色織物で縫製されているため、黒色に深みが出て、高級感のある礼服を得ることができるという効果を奏する。
【実施例】
【0015】
[仮撚加工マルチフィラメント糸の準備]
極限粘度ηが0.53であるホモポリエステルと、5−ナトリウムスルホイソフタル酸2.5モル%及び平均分子量7000のポリエチレングリコール12重量%を共重合したアルカリ可溶性ポリエステルとを複合溶融紡糸して、横断面が歯車状のホモポリエステルと歯溝に充填されたアルカリ可溶性ポリエステルとからなる横断面が円形のマルチフィラメント糸を得た。そして、
図2に示した仮撚ヒーター及び仮撚ピン装置を通して、90dtex/24フィラメントの仮撚加工マルチフィラメント糸を得た。なお、仮撚ヒーターの温度は170℃とし、仮撚ピン装置としては内径2φの偏心ピンを具備したものを用い、仮撚数は850T/Mとした。
【0016】
[サイドバイサイド型ポリエステルマルチフィラメント糸の準備]
共重合ポリエステルとホモポリエステルとを複合溶融紡糸して、横断面が半月状の共重合ポリエステルと横断面が半月状のホモポリエステルとの弦同士が貼り合わされて、横断面が円形となっているサイドバイサイド型ポリエステルフィラメントの複数本を集束した後、
図2に示したヒーターに通して、延伸倍率1.56倍で延伸して、90dtex/24フィラメントのサイドバイサイド型ポリエステルマルチフィラメント糸を準備した。ここで、共重合ポリエステルとして、ポリエステルにイソフタル酸8モル%と2,2−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]プロパン5モル%を共重合したものを用いた。また、ヒーターの雰囲気温度は180℃とした。
【0017】
[混繊交絡マルチフィラメント糸を得る工程]
上記で準備した仮撚加工マルチフィラメント糸とサイドバイサイド型ポリエステルマルチフィラメント糸とを、インターレースノズル(へパーライン社製、P2121/Lノズル)に糸長差をつけることなく導入し、エアー圧力0.2MPaで混繊交絡処理を施した。混繊交絡した後に、S方向に1500T/Mで追撚を施したものと、Z方向に1500T/Mで追撚を施したものと2種類製造し、各々、混繊交絡マルチフィラメント糸とした。この混繊交絡マルチフィラメント糸の残留トルク数は150T/Mであった。
【0018】
[織物生地を得る工程]
S方向に追燃した混繊交絡マルチフィラメント糸2本と、Z方向に追燃した混繊交絡マルチフィラメント糸2本とを交互に配置して、2/2ツイル組織にて織物生地を製織した。この織物生地は、経糸密度92本/2.54cm、緯糸密度78本/2.54cmであった。
【0019】
[異型断面フィラメントを得る工程]
織物生地を80℃×20分間の条件で精練した後、濃度10g/Lの苛性ソーダ水溶液(液温100℃)中に30分間浸漬し、混繊交絡マルチフィラメント糸を構成している一部アルカリ可溶性ポリエステルフィラメント中のアルカリ可溶性ポリエステルを溶出した。この結果、一部アルカリ可溶性ポリエステルフィラメントは、横断面が歯車状の異型断面フィラメントとなった。その後、190℃×30秒の条件で熱処理を行った。
【0020】
[黒色織物を得る工程]
上記した熱処理の後、分散染料(商品名 ダイアニックスブラックHG−FS、三菱化学ヘキスト社製)を10%owfの割合で使用し、135℃の雰囲気に保持された染浴中で30分間処理することにより、染色加工を行った。その後、180℃×30秒の条件で熱処理を行い、黒色織物を得た。この黒色織物のL
*値は9.5であった。黒色織物を用いて、背広及びズボンを縫製し、紳士用礼服を得た。
【0021】
実施例2
混繊交絡マルチフィラメント糸の残留トルク数を120T/Mに変更する他は、実施例1と同様の方法で黒色織物を得た。この黒色織物のL
*値は9.5であった。なお、残留トルク数の変更は、仮撚加工の際の仮撚数を増加させることにより行った。
【0022】
実施例3
混繊交絡マルチフィラメント糸の残留トルク数を180T/Mに変更する他は、実施例1と同様の方法で黒色織物を得た。この黒色織物のL
*値は9.5であった。なお、残留トルク数の変更は、仮撚加工の際の仮撚ヒーターの温度を高く設定することにより行った。
【0023】
比較例1
混繊交絡マルチフィラメント糸の残留トルク数を100T/Mに変更する他は、実施例1と同様の方法で黒色織物を得た。この黒色織物のL
*値は10.0であった。なお、残留トルク数の変更は、仮撚加工の際の張力を高く設定することにより行った。
【0024】
比較例2
混繊交絡マルチフィラメント糸の残留トルク数を82T/Mに変更する他は、実施例1と同様の方法で黒色織物を得た。この黒色織物のL
*値は14.5であった。なお、残留トルク数の変更は、仮撚加工の際の張力を高く設定することにより行った。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】本発明で用いた異型断面フィラメントの一例に係る横断面図である。
【
図2】本発明で用いた混繊交絡マルチフィラメント糸を得る工程の一例に係る模式的工程図である。
【符号の説明】
【0026】
1 一部アルカリ可溶性ポリエステルフィラメントが複数本集束されてなるマルチフィラメント糸
2 サイドバイサイド型ポリエステルマルチフィラメント糸
3 第一供給ローラー
4 仮撚ヒーター
5 仮撚ピン装置
6 第一引取ローラー
7 第二供給ローラー
8 ヒーター
9 第二引取ローラー
10 流体噴射装置
11 第三引取ローラー
12 巻取りローラー
13 パッケージ
14 仮撚加工マルチフィラメント糸
15 混繊交絡マルチフィラメント糸