(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6385169
(24)【登録日】2018年8月17日
(45)【発行日】2018年9月5日
(54)【発明の名称】冊子カバー及びミニホワイトボード
(51)【国際特許分類】
B42D 3/18 20060101AFI20180827BHJP
B43L 1/00 20060101ALI20180827BHJP
【FI】
B42D3/18 D
B42D3/18 K
B43L1/00 Z
【請求項の数】2
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2014-143207(P2014-143207)
(22)【出願日】2014年7月11日
(65)【公開番号】特開2016-16666(P2016-16666A)
(43)【公開日】2016年2月1日
【審査請求日】2017年6月15日
(73)【特許権者】
【識別番号】501067193
【氏名又は名称】株式会社カウネット
(74)【代理人】
【識別番号】100085338
【弁理士】
【氏名又は名称】赤澤 一博
(72)【発明者】
【氏名】前田 豊
(72)【発明者】
【氏名】坂本 喜章
【審査官】
藤井 達也
(56)【参考文献】
【文献】
実開昭50−085322(JP,U)
【文献】
実開昭53−094737(JP,U)
【文献】
特開2000−318376(JP,A)
【文献】
特開平11−240281(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B42D 3/18
B43L 1/00
B43L 1/04
G09B 11/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
冊子の表の表紙及び裏の表紙の少なくとも一方を外側から被覆する外カバーシートと、この外カバーシートが被覆する表紙の内側を略全面的に被覆する内カバーシートと、この内カバーシートに連続し該内カバーシートに重ね合わせることが可能な重ね合わせシートとを具備してなり、
前記内カバーシートが、ホワイトボード用マーカーで消去可能に記入することができる透明領域を有するものであり、
前記重ね合わせシートが、前記内カバーシートの透明領域に対応する部位にホワイトボード用マーカーで消去可能に記入することができる透明領域を有するものであり、
前記内カバーシート及び前記重ね合わせシートが、1枚のシート素材を折り返して一体に形成された塩化ビニール樹脂製のものであり、
前記重ね合わせシートが1枚である冊子カバー。
【請求項2】
内面が平らな表紙を有する冊子と、この冊子に装着した請求項1記載の冊子カバーとを備えたミニホワイトボード。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、帳面や書物等の冊子に装着される冊子カバー、及び冊子に前記冊子カバーを装着して形成したミニホワイトボードに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば、工事現場等、野外での作業を行う際に、黒板やホワイトボード等の表示板にその日の作業内容を記入しておき、作業内容を記入した状態の表示板及び工事現場等の状態を写真撮影して記録しておくことが広く行われている。
【0003】
ところが、このような態様では、必ず専用の表示板を用意しておく必要があるというわずらわしさがある。
【0004】
工事現場に限らず他の環境下においても同様な事情があり、何らかの改善が望まれている。なお、専用の表示板の一つとして、携帯に便利なブック型のホワイトボードも開発されているが、表示のための専用品であることに変わりはなく、荷物の点数が増加するという不具合は変わらず存在する(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2000−318376号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は以上の点に着目してなされたもので、特別な表示板を用意したり携帯することなく、必要に応じてホワイトボード的な機能を享受することができる冊子カバー、及びその冊子カバーを用いたミニホワイトボードを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以上の課題を解決すべく、本発明に係る冊子カバーは、以下に述べるような構成を有する。すなわち本発明に係る冊子カバーは、冊子の表の表紙及び裏の表紙の少なくとも一方を外側から被覆する外カバーシートと、この外カバーシートが被覆する表紙の内側を略全面的に被覆する内カバーシートと、この内カバーシート
に連続し該内カバーシートに重ね合わせることが可能
な重ね合わせシートとを具備してなり、前記内カバーシートが、ホワイトボード用マーカーで消去可能に記入することができる透明領域を有するものであり、前記重ね合わせシートが、前記内カバーシートの透明領域に対応する部位にホワイトボード用マーカーで消去可能に記入することができる透明領域を有
し、前記重ね合わせシートが、前記内カバーシートの透明領域に対応する部位にホワイトボード用マーカーで消去可能に記入することができる透明領域を有するものであり、前記内カバーシート及び前記重ね合わせシートが、1枚のシート素材を折り返して一体に形成された塩化ビニール樹脂製のものであり、前記重ね合わせシートが1枚であるものである。
【0008】
ここで、「透明領域」とは、一面側から他面側を透視することが可能な領域を意味し、無色に限らず有色であってもよい。
【0009】
また、「消去可能」とは、文字通りどのような態様であっても記入したものを消し去って新たに記入することが可能であることを意味しているが、指で簡単に消し去ることができるものももちろん含まれる。
【0011】
このようなものであれば、格別な専用の表示板を用意することなく、内カバーシートの透明領域をホワイトボードとして利用できる。しかも、内カバーシートと冊子の表紙との間に、定型のフォーム等、消す必要のない表示をしておくことができる。その上、必要に応じて、重ね合わせシートを用いることにより、表示の多層化を図ったり、内カバーシートと重ね合わせシートとの間に用紙等の物品を挟み込むことができる。
【0012】
また、前記内カバーシート及び前記重ね合わせシートを、1枚のシート素材を折り返して一体に形成して
いるので、製造の効率化を図ることもできる。
【0013】
さらに、前記内カバーシート及び前記重ね合わせシートが、塩化ビニール樹脂製
のものであるので、好適にホ
ワイトボードとしての機能を発揮させることができる。
【0014】
内面が平らな表紙を有する冊子に以上説明した冊子カバーを装着すれば、冊子としての機能を損ねることなくミニホワイトボードが得られる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、特別な表示板を用意したり携帯することなく、必要に応じてホワイトボード的な機能を享受することができる。しかも、単なるホワイトボードと比べて、表示の多様化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の一実施形態に係る冊子カバーの正面図。
【
図2】同実施形態の冊子カバーの他の使用形態を示す正面図。
【
図6】同実施形態のさらに他の使用形態を示す斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の一実施形態を、図面を参照しつつ以下に述べる。
【0018】
本実施形態は、冊子Bに本発明に係る冊子カバーCを装着した場合のものである。
【0019】
本実施形態における冊子Bは、いわゆる野帳と称されるもので、
図3〜
図6に示すように、表の表紙B1と裏の表紙B2との間に複数枚の中紙B3を綴じ込んだもので、前記表の表紙B1と裏の表紙B2とは背表紙B4により接続されている。前記表の表紙B1及び裏の表紙B2は厚手のもので、内面側が平坦である。
【0020】
本実施形態の冊子カバーCは、
図1〜
図5に示すように、前記冊子Bの表の表紙B1を外側から被覆する表の外カバーシート1と、前記冊子Bの裏の表紙B2を外側から被覆する裏の外カバーシート2と、前記裏の表紙B2の内側を略全面的に被覆する内カバーシート3と、前記冊子Bの表の表紙B1を前記表の外カバーシート1との間で係止しておくための係止シート4と、前記内カバーシート3の綴じ元側の端縁に連続し、
図2及び
図4に示すように該内カバーシート3に重ね合わせることが可能な重ね合わせシート5とを備えている。
【0021】
前記表の外カバーシート1と裏の外カバーシート2とは、
図5に示すように、塩化ビニール樹脂製の透明シート素材により一体に連続して形成されたもので、前記両外カバーシート1、2の境界部分で前記冊子Bの背表紙B4を外面側から被覆している。
【0022】
前記内カバーシート3は、
図1〜
図5に示すように、塩化ビニール樹脂製の透明シート素材により作られたもので、裏の表紙B2の内面を略全面的に覆う透明領域3aと、この透明領域3aの上縁、外縁及び下縁から延出させた溶着領域3bとを備えている。そして前記溶着領域3bが前記裏の外カバーシート2の縁部に熱溶着により止着されている。
【0023】
前記係止シート4は、
図5に示すように、塩化ビニール樹脂製の透明シート素材により作られたもので、上縁、外縁及び下縁に溶着領域4bを備えている。そして、この溶着領域4bが前記表の外カバーシート1の縁部に熱溶着により止着されている。
【0024】
前記重ね合わせシート5は、
図1〜
図5に示すように、塩化ビニール樹脂製の透明シート素材により作られたもので、内カバーシート3の内縁3cから一体に延びており、
図2及び
図4に示すように前記内縁3cを折り返して前記内カバーシート3に重ね合わせた場合に当該内カバーシート3の透明領域3aを略全面的に覆うことができる寸法に設定されている。そして、この重ね合わせシート5は、前記前記内カバーシート3の透明領域3aに対応する部位、換言すれば前記内縁3cを折り返した際に前記内カバーシート3に重なり合う部位を、透明領域5aに設定している。また、この重ね合わせシート5は、
図1及び
図3に示すような、内カバーシート3には重なり合わず冊子Bの中紙B3に重なり合う第1の状態(P)と、
図2及び
図4に示すように、内カバーシート3には重なり合う第2の状態(Q)との間で変化可能である。
【0025】
このような構成の冊子カバーCであれば、いわゆるブックカバーと同様の操作により冊子Bに装着することができ、この冊子Bと冊子カバーCとでミニホワイトボードが構成される。
【0026】
この実施形態におけるミニホワイトボードは、工事現場で使用するためのもので、前記内カバーシート3に覆われた裏の表紙B2の内面に工事記録写真を撮影するためのフォームPaを印刷した用紙Pが添着されている。このフォームPaは、例えば、
図3及び
図4に示すように、空欄の工事名記入欄Pa1と、撮影日記入欄Pa2と、工事内容記入欄Pa3と、施工者記入欄Pa4と、立会者記入欄Pa5とを備えている。
【0027】
工事記録写真を撮影する際には、
図3に示すように、重ね合わせシート5を第1の状態(P)とした上で、内カバーシート3の前記各欄Pa1〜Pa5に対応する部位にホワイトボード用マーカーで必要な事項を記入し、その記入内容が写るよう冊子Bを手で持ってカメラのシャッターを切る。
【0028】
また、内カバーシート3に記載した内容に別の記載事項を追加する際には、
図4に示すように、重ね合わせシート5を内カバーシート3に重ね合わせた第2の状態(Q)とした上で、その重ね合わせシート5にホワイトボード用マーカーで必要な事項を記入すればよい。さらに、同図に示すように、内カバーシート3と重ね合わせシート5との間に別の記載内容を表示した用紙PP等を挟持させることにより、表示内容を充実させることもできる。
【0029】
撮影後、内カバーシート3や重ね合わせシート5に記入した文字等を指等でこすることにより消去すれば、再度新たな事項を内カバーシート3や重ね合わせシート5の透明領域3a、5aに記入することができる。
【0030】
そして、本実施形態における冊子Bは、使用しないときには
図6に示すように閉じた状態にしておくことができ、また、通常の野帳として使用することもできる。
【0031】
以上に述べたように、本実施形態によれば、格別な専用の表示板を用意することなく、内カバーシート3の透明領域3aをホワイトボードとして利用できる。しかも、内カバーシート3と冊子Bの裏の表紙B2との間に、定型のフォーム等、消す必要のない表示をしておくことができる。その上、必要に応じて、重ね合わせシート5を用いることにより、表示の多層化を図ることや、内カバーシート3と重ね合わせシート5との間に用紙等の物品を挟み込むことができる。このことにより、単なるホワイトボードと比較して、表示の多様化を図ることができる。換言すれば、より多様な利用の態様に対応することができる。
【0032】
また、前記内カバーシート3及び前記重ね合わせシート5が、塩化ビニール樹脂により形成されているので、これら内カバーシート3及び重ね合わせシート5にホワイトボード用マーカーで記入した文字等を指等により容易に消すことができるとともに、外気温等による伸縮が少ないので、ホワイトボードとしての機能をより好適に発揮することができる。
【0033】
そして、本実施形態の冊子カバーCは、内面が平らな表紙B1、B2を有する冊子Bに装着しているので、冊子Bとしての機能を損ねることなく、ミニホワイトボードとしての機能を発揮することができる。
【0034】
加えて、重ね合わせシート5を内カバーシート3に重ね合わせた第2の状態(Q)としたときは、これら重ね合わせシート5と内カバーシート3との間に付箋紙等を挟み込んだ状態で保管しておくこともできる。特に、重ね合わせシート5と内カバーシート3との間に付箋紙等を挟み込んだときは、これら重ね合わせシート5及び内カバーシート3が塩化ビニール樹脂により形成されているので、付箋紙を通常の紙に接着させて保管する場合と比較して、付箋紙の接着力を高く保つことができる。
【0035】
なお、以上説明した実施形態では、工事現場で使用する野帳に本発明の冊子カバーを装着して工事記録写真撮影用のミニホワイトボードとして使用する場合について説明したが、本発明はこのようなものに限定されないのはもちろんである。例えば、冊子は野帳に限らず、職場や学校等で使用するノートや手帳、あるいは書物などであってもよい。
【0036】
また、前記実施形態では冊子カバーが冊子の表裏両表紙に装着されるものについて説明したが、片方の表紙のみに装着される袋状のものであってもよい。あるいは、裏の表紙と表の表紙の内面を被覆する内カバーシートをそれぞれ備えたものであってもよい。
【0038】
その上、前記実施形態では、重ね合わせシートが内カバーシートの内縁から一体に延びており、内カバーシートの内縁で折り返すことにより内カバーシートと重なり合うようにしているが、内カバーシートと別体をなしておりシールや接着剤等の接着手段によりその一端縁を内カバーシートの一端縁に接着したものや、内カバーシートの一端縁に溶着等の方法により接着したものであってもよい。
【0039】
加えて、前記実施形態では、外カバーシートは、塩化ビニール樹脂製の透明シート素材により構成されているが、他の素材により構成したものであってもよく、一部又は全部が透明でないものであってもよい。
【0040】
そして、前記実施形態では、内カバーシート及び重ね合わせシートは、全体が塩化ビニール樹脂製の透明シート素材により構成されているが、他の素材により構成したものであってもよく、一面側から他面側を透視することが不可能な領域が一部に存在してもよい。
【0041】
その他、本発明の趣旨を損ねない範囲で種々に変更してよい。
【符号の説明】
【0042】
C…冊子カバー
1、2…外カバーシート
3…内カバーシート
3a…透明領域
5…重ね合わせシート
5a…透明領域