(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を用いて本発明の実施例について説明する。
図1は、本実施例におけるインクジェット記録装置の構成を示すブロック図である。100はインクジェット記録装置全体を制御する主制御部、200と300は各ノズルを制御する副制御部、400は印字ヘッド部分である。
【0012】
主制御部100は、インクジェット記録装置全体を制御する主MPU(マイクロプロセッシングユニット)101と、インクジェット記録装置内で一時的にデータを記憶しておくRAM(ランダムアクセスメモリー)102とソフトウェアおよびデータを記憶するROM(リードオンリーメモリ)103と、時刻更新制御部104と、デュアルポート通信インターフェース回路105と、被印字物検出回路106と、タッチ入力式表示パネル107と、時刻情報を持つRTC108と、データなどを通信するバス109を備える。
【0013】
副制御部200は、ノズルの印字を制御する副MPU(マイクロプロセッシングユニット)201と、一時的にデータを記憶しておくRAM(ランダムアクセスメモリー)202と、データを記憶するROM(リードオンリーメモリ)203と、印字用電圧を発生する回路204と、デュアルポート通信インターフェース回路205と、被印字物検出出入力回路206と、印字制御回路207とデータなどを通信するバス208を備える。
【0014】
副制御部300は、副制御部200と同様に、ノズルの印字を制御するMPU(マイクロプロセッシングユニット)301と、一時的にデータを記憶しておくRAM(ランダムアクセスメモリー)302と、データを記憶するROM(リードオンリーメモリ)203と、印字用電圧を発生する印字用電圧回路304と、デュアルポート通信インターフェース回路305と、被印字物検出入力回路306と、印字制御回路307とデータなどを通信するバス308を備える。
【0015】
印字ヘッド部分400は、インクを噴出するノズルA401とノズルB411と、印字粒子に帯電させる帯電電極402と412と、インク粒子を偏向させる偏向電極403と413と、非印字用インク粒子を回収するためのガタ404と414と、インクを回収するポンプ405と415を備える。
【0016】
そして、主制御部100のデュアルポート通信インターフェース回路105と副制御部200のデュアルポート通信インターフェース回路205および制御回路300のデュアルポート通信インターフェース回路305は、信号線111によって接続し、主制御部100の被印字物検出回路106と副制御部200の被印字物検出入力回路206および副制御部300の被印字物検出入力回路306は、信号線110によって接続される。すなわち、主制御部100と副制御部200、300は通信手段であるデュアルポート通信インターフェース回路や信号線によって接続される。
【0017】
このインクジェット記録装置は、タッチ入力式表示パネル107を操作して初期設定と印字情報を入力することにより、主制御部100における主MPU101と副制御部200,300における副MPU201,301は、ROM103,203,303に格納されている印字制御プログラムに従って次のような印字制御処理を実行する。
【0018】
主制御部100の主MPU101は、タッチ入力式表示パネル107から初期設定および印字情報を入力させ、入力された初期設定および印字情報は、バスライン109を介してRAM102に格納する。
【0019】
図2は、タッチ入力式表示パネル107に表示する機能設定画面を示している。
図2(A)は、印字内容表示画面であって、現在時刻、印字内容、運転時間、稼働時間、印字回数、インク圧力など装置情報が表示される。また、印字内容において、項目1は賞味期限、項目2は製造日(年月日、時分、製造ライン番号)、項目3はロット番号を示している。
【0020】
また、
図2(B)は、時刻同期設定画面であって、「時刻同期」は、副制御部200,300において印字時刻を同期制御することの必要性(「する」は時刻同期制御させる)を設定する。「同期項目数」は、副制御部200、300において時刻を同期する必要がある項目の数を設定する。「同期項目番号」は、副制御部200,300において、時刻を同期する必要がある項目の番号を設定する。
図2(B)では、項目番号1である賞味期限と、項目番号2である製造日の2つを時刻同期制御させる例を示している。最下段はタッチパネルにおける入力用のキーボード表示である。
【0021】
また、
図3に、タッチ入力式表示パネルの項目番号毎の印字内容編集を行なう設定画面例を示す。
図3において、画面の上半分は、現状の項目表示画面であって、現状3つの項目が表示されている。印字内容を編集するときには、何れかの項目を選択することで、項目番号が表示され、選択した項目の背景色がグレーになる。また編集中に確定を押すと、入力した値が確定され、印字に反映される。画面中央部が、印字内容編集エリアであって、その両脇の矢印は印字内容編集エリア内のスクロール指示である。また、印字内容編集エリアの、(1 10 20)は印字内容編集エリアにある文字数の目安を示している。また、画面下側は入力用キーボードを示している。
【0022】
主制御部100の主MPU101は、入力された初期設定および印字情報をデュアルポート通信インターフェース回路105,信号線111およびデュアルポート通信インターフェース回路205,305を介して副制御部200,300の副MPU201,301に送信する。
【0023】
副制御部200,300の副MPU201,301は、受信した初期設定および印字情報をバスライン208,308を介してRAM202,302に格納する。その後、副MPU201,301は、印字情報に基づいて印字データを作成あるいは更新し、更に、階段波状の帯電データに変換してRAM202,302に格納する。
被印字物到来検知センサ112で被印字物501の到来を検知すると、被印字物検出回路106が被印字物検出信号を発生し、この被印字物検出信号は、バスライン109を通じて主MPU101に伝達される。また、被印字物検出回路106が信号線111、副制御部200、300の印字制御回路207、307を介して副MPU201、301に印字開始指示信号を送信する。
【0024】
副MPU201,301は、印字開始指示信号を受信すると、RAM202,302から階段波状の帯電データを取り出してバスライン208,308を介して印字用電圧発生回路204,304へ送る。印字用電圧発生回路204,304は、送られてきた階段波状の帯電データを帯電電圧に変換して帯電電極402、412に送出し、インク粒子を帯電して印字を実行する。
印字用電圧発生回路204,304は、送られてきた階段波状の帯電データの総てを帯電電圧に変換し終えると印字が完了したことになり、印字用電圧発生回路204,304は、この印字完了をバスライン208,308を介して副MPU201,301に通知する。
【0025】
副MPU201,301は、この印字完了の通知を受けると、バスライン208,308、デュアルポート通信インターフェース回路205,305,信号線111,デュアルポート通信インターフェース回路105,バスライン109を介して主MPU101に印字完了を通知する。
【0026】
次に、印字情報に時刻情報が含まれている場合において時刻同期関係に基づいて印字データを同期させる一連の動作について説明する。
図4は、主MPU101が実行する時刻同期処理のフローチャートである。また、
図5は時刻印字動作を示すタイムフロー図である。
図5において、項目1である賞味期限を副制御部(1)(副制御部200)が、項目2である製造日を副制御部(2)(副制御部300)が同一被印字物に印字する例を示している。
【0027】
まず、
図4のステップS1において、バスライン109を介して主MPU101が同期項目の設定内容である、時刻同期設定は「する」、同期項目数情報は「2」であり、同期項目番号情報は「1」と「2」であることをRAM102から取得する。また、主MPU101は、バスライン109を介してRAM102から項目の時刻データを取得し、年/月/日/時/分/秒のレベルで分ける。
【0028】
本実施例では、項目1である賞味期限の時刻データの場合には、年/月/日まで設定したので、その時刻データは日にちまでRAM102に保存する。すなわち、
図5の(a)のタイミングでの副制御部(1)の印字時刻取得の欄の値である、賞味期限は現在の日付け(2014.03.30)に2日をプラスした日にちである(2014.04.01)を下記のように保存する。
RAM_Year_1=2014
RAM_Month_1=04
RAM_Day_1=01
【0029】
同様に、項目2である製造日の場合には、年/月/日/時/分まで設定したので、その時刻データは分までRAM102に保存する。すなわち、
図5の(a)のタイミングでの副制御部(2)の印字時刻取得の欄の値である、製造時刻は現在時刻である(2014.03.30 23:59)が下記のように保存される。
RAM_Year_2=2014
RAM_Month_2=03
RAM_Day_2=30
RAM_Hour_2=23
RAM_Minute_2=59
【0030】
次にステップS2において、時刻同期項目の時刻関連性を以下の計算方式で抽出し、RAM_Difference1に保存する。ここで時刻関連性とは、文字通り両者の関連を示す事項で、本実施例では、時刻同期項目の項目1は賞味期限、項目2は製造日で、賞味期限は製造日に2日をプラスした日にちで設定しているので、設定時の2つの同期項目の時刻関連性は2日となる。言い換えれば、時刻同期項目間の差分値ともいえる。なお、項目1の賞味期限は日にちまで、項目2である製造日は分まで設定するため、2つの同期項目の時刻関連性は日にちまでを抽出する。
RAM_ Year_difference= RAM_Year_1- RAM_Year_2=2014-2014=0
RAM_ Month_difference= RAM_Month_1- RAM_Month_2=04-03=1
RAM_ Day_difference= RAM_Day_1- RAM_Day_2=01-30=-29
RAM_Day_1(新)= RAM_ Month_difference×31days + RAM_Day_1 =31+ 1 =32
RAM_ Day_difference(新)= RAM_Day_1(新)- RAM_Day_2=32-30=2
RAM_Difference1= RAM_ Day_difference(新)=2
【0031】
なお、上記のように初期設定時に同期項目間の設定時の時刻関連性を抽出し保存するようにしたが、さらに遡って、
図2の同期項目番号設定時に時刻同期項目間の設定時の時刻関連性を抽出、保存するようにしても良い。
【0032】
次にステップS3において、秒毎にRTC108が時刻を取得し、その時刻情報がバスライン109を介して主MPU101に伝達する。主MPU101がその時刻情報をRAM102に格納し現在時刻の更新を行う。
【0033】
ステップS4において、主MPU101は、被印字物検知信号の有無を判断する。被印字物検知信号なしの場合には、ステップS3に戻って現在時刻の更新を取得する。
被印字物検知信号有の場合には、ステップS5において、主MPU101が印字設定により印字開始タイミングを制御する。すなわち、主MPUがバスライン109を介して、RTC108から、
図5の(b)のタイミングでの印字項目1の印字時刻を取得し、副制御部(1)の印字時刻取得の欄の値である、賞味期限は現在の日付けプラス2とした日にちである(2014.04.01)が、RAM_Year_1=2014,RAM_Month_1=04,RAM_Day_1=01として保存される。
【0034】
ステップS6において、主MPU101がRTC108から受信した印字項目1の印字時刻情報から印字データを作成し、バスライン109を介してRAM102に保存する。
ステップS7において、その印字データを,バスライン109、デュアルポート通信インターフェース回路105、信号線111、デュアルポート通信インターフェース回路205を介して副MPU200を送信する。
【0035】
ステップS8において、主MPU101がバスライン109を介して、RTC108から印字項目2の印字時刻を取得し、
図5の(b)のタイミングでの副制御部(2)の印字時刻取得の欄の値である、製造時刻は現在時刻である(2014.03.31 00:00)がRAM_Year_2=2014,RAM_Month_2=03,RAM_Day_2=31,RAM_Hour_2=00,RAM_Minute_2=00としてRAM102に保存される。
【0036】
次にステップS9において、主MPU101がその2つ同期項目の時刻関連性を自動的に日にちまで以下の計算方式で抽出し、RAM_Difference2としてRAM102に保存する。
RAM_ Year_difference= RAM_Year_1- RAM_Year_2=2014-2014=0
RAM_ Month_difference= RAM_Month_1- RAM_Month_2=04-03=1
RAM_ Day_difference= RAM_Day_1- RAM_Day_2=01-31=-29
RAM_Day_1(新)= RAM_ Month_difference×31days + RAM_Day_1 =31+ 1 =32
RAM_ Day_difference(新)= RAM_Day_1(新)- RAM_Day_2=32-31=1
RAM_Difference2= RAM_ Day_difference(新)=1
【0037】
ステップS10において、主MPU101は時刻関連性1(RAM_Difference1)と時刻関連性2(RAM_Difference2)を比較して、一致する場合には、ステップS11において、主MPU101が項目2の印字データを作成し、RAM102に保存する。不一致の場合には、ステップS12において、保存した項目2の印字データをバスライン109を介してRAM102から取得する。
【0038】
本実施例の場合は、時刻関連性1(RAM_Difference1)が2で、時刻関連性2(RAM_Difference2)が1、すなわち、賞味期限は製造日に2日をプラスした日にちという設定に対して、+1日となっているので、ステップS10において不一致と判断し、ステップS12において、保存した項目2の印字データである(2014.03.30 23:59)をバスライン109を介してRAM102から取得する。(
図5の(b)のタイミングでの副制御部(2)の印字データ作成の欄の値)
【0039】
そして、ステップS13において、印字データを,バイライン109、デュアルポート通信インターフェース回路105、信号線111、デュアルポート通信インターフェース回路305を介して副MPU300を送信する。
【0040】
上記処理を行うことで、
図5の副制御部(1)印字開始、副制御部(2)印字開始に示すように、何れのタイミングでも賞味期限と製造日の関係が+2日という関係を保つことが出来、複数ノズルが同一被印字物に印字する時に、印字内容と設定内容が不一致とならないような印字動作を行うことができる。
【0041】
よって、本実施例によれば、設定された同期項目間の時刻同期関係を保って印字することが可能となる。
【0042】
以上実施例について説明したが、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、実施例では印字ノズルが2つの場合について説明したが、3つ以上の複数であってもかまわない。また、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、実施例の構成の一部について、他の構成の追加、削除、置換をすることも可能である。