(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6385218
(24)【登録日】2018年8月17日
(45)【発行日】2018年9月5日
(54)【発明の名称】ノコギリヤシ果実抽出物及びボタンボウフウ抽出物を含む組成物
(51)【国際特許分類】
A61K 36/23 20060101AFI20180827BHJP
A61K 36/889 20060101ALI20180827BHJP
A61K 47/46 20060101ALI20180827BHJP
A61P 13/00 20060101ALI20180827BHJP
A61P 13/02 20060101ALI20180827BHJP
A61P 13/08 20060101ALI20180827BHJP
【FI】
A61K36/23
A61K36/889
A61K47/46
A61P13/00
A61P13/02
A61P13/08
【請求項の数】9
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-189550(P2014-189550)
(22)【出願日】2014年9月18日
(65)【公開番号】特開2015-83564(P2015-83564A)
(43)【公開日】2015年4月30日
【審査請求日】2017年8月1日
(31)【優先権主張番号】特願2013-195962(P2013-195962)
(32)【優先日】2013年9月20日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】302019245
【氏名又は名称】タカラバイオ株式会社
(72)【発明者】
【氏名】服部 靖士
(72)【発明者】
【氏名】杉山 勝美
【審査官】
鳥居 福代
(56)【参考文献】
【文献】
特開2011−037829(JP,A)
【文献】
特開2015−010068(JP,A)
【文献】
特開2005−343809(JP,A)
【文献】
特開2003−155246(JP,A)
【文献】
特開2007−063204(JP,A)
【文献】
特開2005−336165(JP,A)
【文献】
健康野菜のエキス配合,京都新聞朝刊,2010年10月23日,p.11
【文献】
屋久島原産のボタンボウフウに排尿機能の改善作用があることを確認,タカラバイオ株式会社 ニュースリリース,[online], タカラバイオ株式会社,2012年 8月28日,平成30年4月13日検索,インターネット<URL:http://ir.takara-bio.co.jp/ja/news_all/news_Release/news_Release6204995688315620963.html>
【文献】
ダイドードリンコ、健康食品・美容食品通販事業に参入 2シリーズ11品発売,日本食糧新聞,2012年12月12日,p.3
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 36/00−36/9068
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
CAplus/REGISTRY/WPIDS/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
日経テレコン
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ボタンボウフウ抽出物含有オイル、及びノコギリヤシ果実抽出物を重量比で1:21〜2:5の割合で含む組成物。
【請求項2】
ボタンボウフウ抽出物含有オイル、及びノコギリヤシ果実抽出物を重量比で1:16〜2:5の割合で含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
さらにカボチャ種子抽出物を含む、請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項4】
ボタンボウフウ抽出物含有オイルが、ボタンボウフウの含水アルコール抽出物を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項5】
ボタンボウフウ抽出物含有オイル、及びノコギリヤシ果実抽出物を混合してなる、請求項1〜4のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項6】
下部尿路症状の改善剤である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項7】
ノコギリヤシ果実抽出物の不快臭、及び/又は不快味のマスキング方法であって、ボタンボウフウ抽出物含有オイルとノコギリヤシ抽出物とを混合する工程を含む方法。
【請求項8】
ボタンボウフウ抽出物含有オイルとノコギリヤシ果実抽出物との混合を重量比で1:21〜2:5の割合で実施する請求項7に記載の方法。
【請求項9】
ボタンボウフウ抽出物含有オイルとノコギリヤシ果実抽出物との混合を重量比で1:16〜2:5の割合で混合する請求項8に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ノコギリヤシ果実抽出物及びボタンボウフウ抽出物を含む組成物、並びにノコギリヤシ果実抽出物の不快臭、及び/又は不快味のマスキング方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ノコギリヤシ(Saw palmetto;Serenoa repens)は、北米南東部の海岸地帯に現生するヤシ科シュロ属の低木で、従来からその果実エキスが前立腺肥大症に有効であることが知られている。有効成分は遊離脂肪酸、ステロール、脂肪酸エステルとされ、果実抽出エキスとして320mg/日を摂取することで、前立腺肥大症の改善、前立腺炎の改善、夜間多尿症の改善等の効果が期待できるとされている。しかしながら、ノコギリヤシ果実の抽出物は、独特な臭気、苦味、えぐ味、及び刺激性が強く、飲食品として使用する際に問題となっていた。
【0003】
ボタンボウフウ(学名Peucedanum japonicum)は、長命草やサクナとも呼ばれるセリ科カワラボウフウ属に属する多年草で、海岸の岩場や草地に生え、茎は高さが30〜100cmで、花期の6〜9月になると小さい白色の花を多数つける。原産地である沖縄では、その生理活性について感冒、疲労回復、滋養強壮に効果があると言われ、昔から重宝されてきた。最近の研究では、ボタンボウフウに含まれるイソサミジンに平滑筋弛緩作用があることが報告されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011−037829号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、ノコギリヤシ果実抽出物の不快臭や不快味が低減された組成物、並びにノコギリヤシ果実抽出物の不快臭や不快味のマスキング方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明を概説すれば、
[1]ボタンボウフウ抽出物、及びノコギリヤシ果実抽出物を重量比で1:21〜2:5の割合で含む組成物、
[2]ボタンボウフウ抽出物、及びノコギリヤシ果実抽出物を重量比で1:16〜2:5の割合で含む、[1]に記載の組成物、
[3]さらにカボチャ種子抽出物を含む、[1]又は[2]に記載の組成物、
[4]ボタンボウフウ抽出物がボタンボウフウ抽出物含有オイルである、[1]〜[3]のいずれか1に記載の組成物、
[5]ボタンボウフウ抽出物含有オイルが、ボタンボウフウの含水アルコール抽出物を含む、[4]に記載の組成物、
[6]ボタンボウフウ抽出物含有オイル、及びノコギリヤシ果実抽出物を混合してなる、[1]〜[5]のいずれか1に記載の組成物、
[7]下部尿路症状の改善剤である、[1]〜[6]のいずれか1に記載の組成物、
[8]ノコギリヤシ果実抽出物の不快臭、及び/又は不快味のマスキング方法であって、ボタンボウフウ抽出物とノコギリヤシ抽出物とを混合する工程を含む方法、
[9]ボタンボウフウ抽出物とノコギリヤシ果実抽出物との混合を重量比で1:21〜2:5の割合で実施する[8]に記載の方法、
[10]ボタンボウフウ抽出物とノコギリヤシ果実抽出物との混合を重量比で1:16〜2:5の割合で混合する[9]に記載の方法、
[11]ボタンボウフウ抽出物がボタンボウフウ抽出物含有オイルである、[8]〜[10]のいずれか1に記載の方法、
に関する。
【発明の効果】
【0007】
本発明により、ノコギリヤシ果実抽出物の不快臭や不快味が低減された組成物、並びにノコギリヤシ果実抽出物の不快臭や不快味のマスキング方法が提供される。本発明は、特に食品分野、及び経口医薬品分野において有用である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の組成物は、ボタンボウフウ抽出物、及びノコギリヤシ果実抽出物を重量比で1:21〜2:5の割合で、好適には1:16〜2:5の割合で含む。本発明の発明者らは、ノコギリヤシ果実抽出物の独特な不快臭や不快味をボタンボウフウ抽出物によってマスキングすることが可能であることを見出した。従って、ボタンボウフウ抽出物とノコギリヤシ抽出物とを混合する工程を含むノコギリヤシ果実抽出物の不快臭、及び/又は不快味のマスキング方法も、本発明の一態様である。
【0009】
本発明におけるノコギリヤシ果実抽出物は、ノコギリヤシ果実から抽出されたものであれば特に限定はないが、例えばノコギリヤシ果実から抽出溶媒を用いて抽出することによって得られた抽出物や炭酸ガスによる超臨界抽出によって得られた抽出物が例示される。ノコギリヤシ果実から抽出溶媒を用いた抽出により抽出物を得る場合、抽出溶媒としては、本発明を特に限定するものではないが、例えば水、アルコール類(メタノール、エタノール、イソプロプルアルコール、ブタノール等)、多価アルコール類(グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ポリエチレングリコール等)、n−ヘキサン、ジオキサン、ジエチルエーテル、アセトニトリル、アセトン、酢酸エチル、クロロホルム、キシレン、及びトルエンが例示され、これらを単独又は2種以上を混合して用いることができる。ノコギリヤシエキスの市販品としては、例えば炭酸ガスでの超臨界抽出により抽出されたノコギリヤシ果実の抽出物である「セレノアセイセイエキス サバルセレクト(インデナジャパン社製)」が挙げられる。
【0010】
ノコギリヤシ果実抽出物は、一般には、総脂肪酸の比率が70重量%以上であり、オレイン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、リノール酸、パルミチン酸、ステアリン酸、パルミトレイン酸、リノレン酸、アラキドン酸等の各種遊離脂肪酸の他、β−シトステロール、スチグマステロール、カンペステロール等のステロール類、オクタコサノール、脂肪酸エステル等を含有する。ノコギリヤシ果実抽出物はオイル状のものであっても、粉末状のものであっても、ノコギリヤシ果実抽出物を含む水性組成物であってもよい。
【0011】
本発明におけるボタンボウフウ抽出物としては、ボタンボウフウの果実、種子、種皮、花、葉、茎、根、根茎、及び植物全体そのままから抽出された抽出物が例示され、なかでもボタンボウフウの葉と茎から抽出された抽出物が好適に例示され、ボタンボウフウの葉と茎から抽出溶媒を用いた抽出により得られた抽出物がより好適に例示される。本発明を特に限定するものではないが、当該抽出溶媒としては、含水アルコール又は無水アルコールが例示され、なかでも含水エタノールが好適に例示される。含水エタノール中のエタノール濃度としては、例えば20〜70容量%、好ましくは30〜60容量%、より好ましくは40容量%が例示される。抽出時間は、通常、数秒〜数日間、好ましくは5分〜24時間の範囲となるように設定するのが好適である。抽出操作は、例えば、攪拌しながら又は静置して行えばよく、また、必要に応じて数回繰り返してもよい。上記の抽出により、イソサミジン(CAS登録番号:53023−18−0)を含むボタンボウフウの含水エタノール抽出物を調製することができる。さらに、得られた当該抽出物を食用油脂に溶解又は懸濁し、ボタンボウフウ抽出物含有オイルとすることもできる。本発明を特に限定するものではないが、当該食用油脂としては、ココナードMT(花王社製)等の中鎖脂肪酸トリグリセライドが例示される。本発明を特に限定するものではないが、ボタンボウフウ抽出物含有オイルは、その1g中にボタンボウフウ乾燥チップ2〜14g、好ましくは4〜12g、より好ましくは6〜10g、たとえば8.6gから抽出された量に相当するボタンボウフウの含水エタノール抽出物が含まれるように調製すればよい。
【0012】
本発明の組成物は、ボタンボウフウ抽出物とノコギリヤシ果実抽出物とを混合することによって製造できる。本発明を特に限定するものではないが、たとえば、ボタンボウフウ抽出物含有オイルとノコギリヤシ果実抽出物とを重量比で1:21〜2:5、好ましくは1:16〜2:5、例えば1:16、1:9、或いは1:5の割合で含むように、ボタンボウフウ抽出物とノコギリヤシ果実抽出物とを混合することによって製造すればよい。
【0013】
本発明の組成物は、さらにカボチャ種子抽出物を含んでいても良い。カボチャはアメリカ大陸が原産の植物で、西洋カボチャ(Cucurbita maxima)、東洋カボチャ(Cucurbita moscha)、ペポカボチャ(Cucurbita pepo)等が知られている。本発明の組成物には、いずれの種類のカボチャに由来する種子抽出物も利用できるが、なかでもペポカボチャ種子抽出物が好適に利用できる。ペポカボチャ種子抽出物は、不飽和脂肪酸含量が高く、食用油としてその栄養学的価値が高い。ペポカボチャ種子抽出物の生化学的、薬理学的作用としては、前立腺肥大抑制作用、利尿作用、駆虫作用、蛋白質生合成に対する作用、血液凝固・線溶系に対する作用、膀胱機能に対する作用等が知られている。
【0014】
本発明に使用されるカボチャ種子抽出物としては、カボチャ種子から抽出されたものであれば特に限定はないが、例えばカボチャ種子から抽出溶媒を用いて抽出することによって得られた抽出物や炭酸ガスによる超臨界抽出によって得られた抽出物が例示される。カボチャ種子から抽出溶媒を用いた抽出により抽出物を得る場合、抽出溶媒としては、例えば水、アルコール(好ましくはエタノール)、グリコール、グリセリン等の極性溶媒が例示される。カボチャ種子抽出物は、オイル状のものであっても、粉末状のものであっても、カボチャ種子抽出物を含む水性組成物であってもよい。カボチャ種子抽出物の市販品としては、例えば炭酸ガスでの超臨界抽出により抽出されたペポカボチャ種子の抽出物であるカボチャシュシエキス(インデナジャパン社製)が挙げられる。
【0015】
本発明の組成物は、頻尿、残尿感、尿勢の改善等の下部尿路症状の改善作用を奏する。従って、本発明の組成物は、下部尿路症状の改善剤として有用である。本発明の組成物は、公知の方法により液状もしくは固形状の経口摂取可能な形態の食品または製剤とする他、任意の食品やサプリメントに配合することができる。また、本発明の組成物をソフトカプセルやマイクロカプセルに内包することもできる。この場合、本発明の組成物は、さらにミツロウ等の安定化剤を含んでもよい。また、トマトリコピン等の着色料を含んでもよい。
【実施例】
【0016】
以下、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの記載に何ら限定されるものではない。なお、実施例における%は特段の記載がなければすべて容量%を意味する。
【0017】
実施例1
抽出の原料としてボタンボウフウの葉の乾燥粉末の代わりにボタンボウフウの葉と茎の乾燥チップを使用し、特開2011−037829号公報の実施例2に記載のボタンボウフウ抽出物の製造方法を参考にして、ボタンボウフウの含水エタノール抽出物を得た。すなわち、ボタンボウフウ乾燥チップ(葉及び茎部)600kgを水洗浄せずにエタノール濃度40%の含水エタノールを溶媒とした3回の抽出に供し、次いで得られた抽出液を合わせて濃縮した。この濃縮物に食用油脂(ココナードMT;花王社製)を添加してボタンボウフウ抽出物含有オイル70kgを調製した。このボタンボウフウ抽出物含有オイルを以下の実験に使用した。当該ボタンボウフウ抽出物含有オイル1g中には、抽出原料であるボタンボウフウ乾燥チップ8.6gから抽出された量に相当するボタンボウフウの含水エタノール抽出物が含まれる。
【0018】
ボタンボウフウ抽出物として上記のボタンボウフウ抽出物含有オイル、市販のノコギリヤシ果実抽出物(セレノアセイセイエキス サバルセレクト;インデナジャパン社製)、及び食用油脂(ココナードMT;花王社製)を用いて、下記表1に示す配合の7種類の組成物を調製した。
【0019】
【表1】
【0020】
こうして調製した7種類の組成物について、官能評価試験を行った。官能評価試験は、食品開発担当の5名のパネラーにより表2の評価基準を用いて行った。官能評価試験の結果を表3に示す。
【0021】
【表2】
【0022】
【表3】
【0023】
表3に示す通り、ボタンボウフウ抽出物により、ノコギリヤシ抽出物の臭気、苦味、えぐ味、及び刺激性がマスキングされた。このボタンボウフウ抽出物によるマスキング効果は、ボタンボウフウ抽出物とノコギリヤシ抽出物の重量比で約1:16〜約2:5の時に高かった。
【0024】
実施例2
実施例1と同様の方法でボタンボウフウ抽出物含有オイルを作製した。このボタンボウフウ抽出物含有オイルを1粒あたり21mgとノコギリヤシ果実抽出物(セレノアセイセイエキス;インデナジャパン社製)を107mgとを配合したソフトカプセルを作製した。
【0025】
こうして作製したソフトカプセルを用いて、ボランティアによる体感試験を行った。試験参加への同意が得られた40歳以上の男性10人を対象に、1日3粒ずつを4週間続けて摂取させ、摂取開始前と摂取期間終了後に排尿に関するアンケートを実施して、排尿状態を評価した。国際前立腺症状スコア(IPPS)のアンケート結果を表4に、排尿間隔に関するアンケート結果を表5に、夜間のトイレ回数に関するアンケート結果を表6に、残尿感に関するアンケート結果を表7に、尿勢に関するアンケート結果を表8に、排尿状態に関するアンケート結果を表9に示す。
【0026】
【表4】
【0027】
表4に示す通り、IPPS判定において、本発明の組成物の摂取後には全ての被験者が軽症と判定された。
【0028】
【表5】
【0029】
表5に示す通り、本発明の組成物の摂取後には排尿間隔が長くなる傾向が認められた。
【0030】
【表6】
【0031】
表6に示す通り、本発明の組成物の摂取後には夜間のトイレ回数が減る傾向が認められた。
【0032】
【表7】
【0033】
【表8】
【0034】
表7、及び表8に示す通り、本発明の組成物の摂取後には残尿感や尿勢の改善について効果が認められた。
【0035】
【表9】
【0036】
表9に示す通り、本発明の組成物の摂取後には10人に7人が排尿状態に満足していると回答した。
【0037】
以上に示す通り、本発明の組成物の摂取によって下部尿路症状の改善効果が認められた。
【産業上の利用可能性】
【0038】
本発明は、特に食品分野、及び経口医薬品分野において有用である。