(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
乗客により指定された行先までの走行距離、及び、賃走状態における停車時間に応じたタクシー料金を算出する算出部及び前記算出部により算出されたタクシー料金を表示する表示部を備えたタクシーメータと、後部座席に着座する乗客に対して情報提供する表示器と、を備えたタクシーメータシステムであって、
前記タクシーメータは、タクシー料金の決済時に、少なくとも前記算出部により算出された当該タクシー料金の情報、及び、ユーザが保有する通信機器にてアクセスしたときの当該タクシー料金の情報の送信先であって、当該アクセスにより前記タクシー料金の情報が送信されて当該タクシー料金の情報に基づいて画像データが生成されるデータサーバにインターネット接続するためのURLの情報を含んだ二次元コードを生成する二次元コード生成部をさらに備え、
前記表示器は、前記二次元コード生成部により生成された二次元コードを表示する
ことを特徴とするタクシーメータシステム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、本件出願人は、タクシー利用後に領収書の発行を不要等とするために、例えばQRコード(登録商標)のような二次元コードを後部座席等に設けられた表示器に表示することを検討している。QRコードには、インターネットの接続先を示すURLの情報が二次元コード化されており、乗客は二次元コードをスマートフォン等の通信機器で読み取ることにより、タクシー料金の情報を参照することができる。
【0005】
このようなシステムを実現する場合、例えば以下の構成を採用し得る。
【0006】
すなわち、料金の決済時にタクシーメータは、事務所側の機器と通信して領収書に記載すべきタクシー料金等の情報を送信する。事務所側の機器は、受信した情報に基づいて、表示画面の情報を生成し、生成した表示画面にアクセスするためのURLを決定する。さらに、事務所側の機器は、URLの情報をタクシーメータに返信し、タクシーメータは、受信したURLの情報を二次元コード化して表示させる。
【0007】
しかし、このような構成とした場合、決済毎にタクシーメータと事務所側の機器とが通信する必要があり、タクシーメータに事務所側の機器と通信するための通信機能が必要となってしまう。
【0008】
さらに、タクシーメータは、タクシー料金等の情報を事務所側の機器に送信してから事務所側の機器からURLの情報を受信するまで二次元コードを生成することができず、電波状態が良くない環境下においては二次元コードを表示できなかったり、できたとしても表示までに多大な時間を要してしまったりする可能性がある。
【0009】
本発明はこのような従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、領収書の発行を不要とする場合において構成の簡素化を図り二次元コードの表示を適切に行うことが可能な
タクシーメータシステム及び領収内容確認システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明のタクシーメータシステムは、乗客により指定された行先までの走行距離、及び、賃走状態における停車時間に応じたタクシー料金を算出する算出部及び前記算出部により算出されたタクシー料金を表示する表示部を備えたタクシーメータと、後部座席に着座する乗客に対して情報提供する表示器と、を備えたタクシーメータシステムであって、前記タクシーメータは、タクシー料金の決済時に
、少なくとも前記算出部により算出された当該タクシー料金の情報
、及び、ユーザが保有する通信機器にてアクセスしたときの当該タクシー料金の情報の送信先であって、当該アクセスにより前記タクシー料金の情報が送信されて当該タクシー料金の情報に基づいて画像データが生成されるデータサーバにインターネット接続するためのURLの情報を含んだ二次元コードを生成する二次元コード生成部をさらに備え、前記表示器は、前記二次元コード生成部により生成された二次元コードを表示することを特徴とする。
【0011】
本発明のタクシーメータシステムによれば、インターネットの接続先を示すURL、及び、少なくともタクシー料金の情報を含んだ二次元コードを生成して、後部座席に着座する乗客に対して情報提供する表示器に二次元コードを表示させる。このため、乗客は、表示器に表示される二次元コードをスマートフォン等の通信機器にて読み取ることができる。これにより、乗客が保有するスマートフォン等の通信機能を利用して二次元コードに含まれるURLのページにアクセスさせてタクシー料金の情報を乗客に取得させることとなり、タクシー料金の情報を乗客に取得させるために、タクシーメータ自体に事務所側の機器と通信するための通信機能を持たせなくともよく、構成の簡素化を図ることができる。
【0012】
さらに、タクシー料金の情報を含んだ二次元コードを生成するため、乗客が保有するスマートフォン等によりURLのページにアクセスさせたときに、タクシー料金の情報をURLが示すページを表示するサーバ等に送信することができる。このため、事務所側の機器には、スマートフォン等がURLのページにアクセスしたときに送信されるタクシー料金の情報に基づいて画像生成するプログラムを搭載しておけば、二次元コードの生成前にタクシーメータと事務所側の機器とが通信を行う必要がなく、二次元コードを表示できなかったり、できたとしても表示までに多大な時間を要してしまったりすることを防止することができる。
【0013】
従って、領収書の発行を不要とする場合において構成の簡素化を図り二次元コードの表示を適切に行うことができる。
【0014】
このタクシーメータシステムにおいて、前記二次元コード生成部は、さらに、決済日時、決済種別、乗降車地、及び高速道路の走行履歴の少なくとも1つの情報を含む二次元コードを生成することが好ましい。
【0015】
このタクシーメータシステムによれば、決済日時、決済種別、乗降車地、及び高速道路の走行履歴の少なくとも1つの情報を含む二次元コードを生成するため、URLのページへのアクセス時に、タクシー料金以外の情報についても送信でき、実際の領収書により近い情報を乗客に取得させることができる。
【0016】
このタクシーメータシステムにおいて、前記タクシーメータは、前記表示器に表示されている二次元コードと同じ二次元コードを前記表示部に表示させることが好ましい。
【0017】
このタクシーメータシステムによれば、タクシーメータは、表示器に表示されている二次元コードと同じ二次元コードを表示部に表示させるため、例えば助手席に着座する乗客に対しても二次元コードを提供することができ、利便性を向上させることができる。
【0018】
このタクシーメータシステムにおいて、前記二次元コード生成部による二次元コードの生成を禁止する生成禁止部をさらに備えることが好ましい。
【0019】
このタクシーメータシステムによれば、二次元コード生成部による二次元コードの生成を禁止する生成禁止部を備えるため、例えばタクシー車両の乗務員が二次元コードを表示させたくない場合などには、二次元コードの表示を禁止させておき、紙媒体による領収書の発行を行うことができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、領収書の発行を不要とする場合において構成の簡素化を図り二次元コードの表示を適切に行うことが可能なタクシーメータシステムを提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。なお、本発明は以下に示す実施形態に限られるものではない。
【0023】
図1は、本発明の実施形態に係るタクシーメータシステムを示す外観構成図である。
図1に示すように、タクシーメータシステム1は、タクシーメータ10と、後部座席に着座する乗客に対して情報提供する外部操作表示器(表示器)20と、決済端末30と、プリンタ40とから構成され、これらがI/Fを介して接続されている。
【0024】
タクシーメータ10は、乗客により指定された行先までの走行距離、及び賃走状態(迎車待状態を含む)における停車時間に応じて、料金を演算のうえ表示するものである。このようなタクシーメータ10は、操作部11と、表示部12とを備えている。
【0025】
操作部11は、
図1に示すように、空車、実車、合計、迎車、迎車待、3割増、高速、支払など、タリフ状態の変更操作用の各種操作ボタンから構成されている。例えば、操作部11において実車ボタン11aが押下されるとタリフ状態が「実車」となり、合計ボタン11bが押下されるとタリフ状態が「支払」となり、空車ボタン11cが押下されるとタリフ状態が「空車」となる。なお、タリフ状態が、「実車(3割増、高速含む)」のとき、乗客を輸送する営業走行(即ち、賃走)を行う状態にあり、これらタリフ状態が、実車状態に相当する。また、タリフ状態が「実車」から「支払」に移行すると、賃走は終了する。
【0026】
さらに、操作部11には切替ボタン(生成禁止部)11dが備えられている。切替ボタン11dは、後述する二次元コード生成部13bによる二次元コードの生成を禁止するものであり、切替ボタン11dが操作されると二次元コード生成部13bは二次元コードの生成を禁止し、切替ボタン11dが再操作されると二次元コード生成部13bは二次元コードの生成を行うこととなる。
【0027】
表示部12は、例えば、料金表示エリア12a、タリフ状態表示エリア12bを有している。そして、料金表示エリア12a、及びタリフ状態表示エリア12bの各表示内容は、タクシー料金の変化、タリフ状態の変化等に応じて更新される。
【0028】
外部操作表示器20は、操作表示部21を備えている。この操作表示部21は、液晶パネルなどの表示装置とタッチパッドなどの位置入力装置を組み合わせたものであって、後部座席に搭乗する乗客により操作可能で、且つ、視認可能な位置(例えば運転席ヘッドレスト裏面)に設けられるものである。
【0029】
操作表示部21の表示エリア21aには、周囲の地図や各種広告などが表示される。また、操作表示部21の表示エリア21aには、後述の二次元コードが表示される。
【0030】
決済端末30は、クレジットカード決済用の磁気カードリーダとテンキー、ファンクションキー、ディスプレイ等を備えており、CPU、RAM、ROM等を内蔵している。決済端末30は、タクシーメータ10が支払タリフであるときに、テンキーやファンクションキーの操作によりタクシー料金の決済方法を指定することができる。
【0031】
プリンタ40は、領収書やクレジットカード使用時におけるサイン伝票等を印刷出力するものである。このプリンタ40は、賃走状態など、料金支払タイミングでない場合、印刷出力を禁止する設定となっており、タクシーメータ10からのシステムデータに応じて印刷出力を許可したり禁止したりする構成となっている。
【0032】
図2は、本発明の実施形態に係るタクシーメータシステムを示すブロック図である。
【0033】
上記したタクシーメータシステム1は、上記構成に加えて、更にGPS(Global Positioning System)衛星からの電波を受信することにより自己の位置の情報を取得するGPS受信機50、及び、高速道路の料金所に取り付けられたアンテナと無線通信を行い、適正な料金情報を交換することにより高速料金を支払うETC(Electronic Toll Collection System)車載器60を備えている。
【0034】
さらに、
図2に示すように、タクシーメータ10は、CPU(Central Processing Unit)13と、RAM(Random Access Memory)14と、ROM(Read Only Memory)15と、時計IC16と、非接触カードリードライドインターフェース(以下非接触R/W・I/Fという)17と、各種インターフェース(I/Fという)18a〜18dを備えている。
【0035】
CPU13は、タクシーメータ10の全体を制御するものであり、操作部11、表示部12、RAM14と、ROM15と、時計IC16と、非接触R/W・I/F17、及び、I/F18a〜18dに接続されている。
【0036】
RAM14は、CPUが処理を行う際に作業領域等に用いられるものであり、例えばタクシー車両の賃走状態における走行距離及び上記停車時間、並びに車両速度などの情報を一時記憶するものである。走行距離の情報は不図示の車速センサからのスピード信号に基づいて更新され、停車時間の情報は時計IC16による計時に基づいて更新される。
【0037】
ROM15は、プログラム等が格納されたものである。時計IC16は、賃走状態(迎車待状態を含む)における停車時間を計時する機能と、現在時刻を把握する機能とを備えている。非接触R/W・I/F17は、タクシー車両に搭乗する乗務員が所有する乗務員カードが挿入される読取・書込機器である。
【0038】
第1I/F18aは、GPS受信機50との接続部となるものであり、第2I/F18bは、ETC車載器60との接続部となるものである。第3I/F18cは、決済端末30との接続部となるものであり、第4I/F18dは、外部操作表示器20との接続部となるものである。
【0039】
なお、タクシーメータ10は、上記のほか、初乗り運賃、何km走行で何円加算するか、何分停車で何円加算するかなどの設定値を有した料金テーブルを格納したEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory:図示省略)を備えている。
【0040】
ここで、本実施形態においてCPU13は、ROM15に記憶される料金算出プログラムを実行することにより、算出部13aが機能する。この算出部13aは、上記したように、乗客により指定された行先までの走行距離、及び、賃走状態における停車時間に応じたタクシー料金を算出するものである。
【0041】
さらに、本実施形態に係るCPU13は、ROM15に記憶される二次元コード生成プログラムを実行することにより、二次元コード生成部13bが機能する。二次元コード生成部13bは、タクシー料金の決済時に、インターネットの接続先を示すURLの情報、及び、算出部13aにより算出された当該タクシー料金の情報を含んだ二次元コードを生成するものである。
【0042】
算出された二次元コードの情報は、外部操作表示器20に送信される。これにより、外部操作表示器20は、タクシー料金の決済時に、二次元コード生成部13bにより生成された二次元コードを表示することとなる。
【0043】
また、二次元コード生成部13bは、さらに、決済日時、決済種別、乗降車地、及び高速道路の走行履歴の情報を含む二次元コードを生成する。ここで、決済日時の情報は、タクシー料金の決済を行った日時を示すものであり、決済種別の情報は、現金決済かクレジットカード決済か電子マネー決済かを示すものである。また、乗降車地の情報は、タクシー車両に乗車した位置(例えば緯度経度)及びタクシー車両を後者した位置(例えば緯度経度)を示すものであり、高速道路の走行履歴の情報は、高速道路の利用を開始したインターチェンジ及び利用を終了したインターチェンジを示す情報である。
【0044】
加えて、タクシーメータ10のCPU13は、外部操作表示器20に表示されている二次元コードと同じ二次元コードを表示部12に表示させる。このとき、CPU13は、料金表示エリア12a以外に二次元コードを表示させることが好ましい。料金表示エリア12aに表示させてしまうと、タクシー料金が表示されずに乗客に不明となってしまい、決済時に乗客が最も必要とする情報を提供できなくなってしまうからである。
【0045】
なお、上記した切替ボタン11dが操作されて二次元コードの生成が禁止されている場合には、外部操作表示器20には二次元コードが表示されないことは言うまでもない。
【0046】
図3は、本実施形態に係るタクシーメータシステム1を含む領収書内容確認システムを示す概略図である。
図3に示すように、タクシー料金の決済時に、外部操作表示器20に二次元コードが表示される。スマートフォン等の通信機器CTにより二次元コードを読み込んだ乗客は、インターネットIを通じてタクシー事業者の事務所側の機器であるデータサーバDSに接続する。このとき、二次元コードに含まれるURLの情報に基づいて、このURLが示すページにアクセスすることとなる。
【0047】
また、二次元コードを読み込んでURLが示すページにアクセスした場合、アクセスすることによって二次元コードに含まれるタクシー料金の情報や、その他の情報(決済日時、決済種別、乗降車地、及び高速道路の走行履歴の情報)がデータサーバDSに送信される。
【0048】
データサーバDSには、上記の如く送信された情報に基づいて画像データを生成するプログラムが格納されており、アクセス時に送信された情報がスマートフォン等の機器の表示部に画像表示されることとなる。これにより、領収書の発行を不要とすることができる。
【0049】
特に、乗客が保有するスマートフォン等の通信機器CTを利用して二次元コードに含まれるURLのページにアクセスさせてタクシー料金の情報を乗客に取得させることとなり、タクシーメータ10自体に事務所側のデータサーバDSと通信するための通信機能を持たせなくともよい。
【0050】
加えて、二次元コードの生成前にタクシーメータ10と事務所側のデータサーバDSとが通信を行う必要がなく、通信環境が悪く二次元コードを表示できなかったり、できたとしても表示までに多大な時間を要してしまったりすることを防止することができる。
【0051】
なお、通常のスマートフォン等の通信機器CTではアクセスしたページのURLの履歴が通信機器CTに残る。このため、乗客は後ほど自宅や会社などのパーソナルコンピュータPCから再度上記のページにアクセスして、内容を参照することができる。
【0052】
図4は、本実施形態に係るタクシーメータ10の処理内容を示すフローチャートである。
図4に示すように、まずタクシーメータ10のCPU13は合計ボタン11bが押下されたかを判断する(S1)。
【0053】
合計ボタン11bが押下されていないと判断した場合(S1:NO)、押下されたと判断されるまで、この処理は繰り返される。一方、合計ボタン11bが押下されたと判断した場合(S1:YES)、算出部13aは料金算出処理を行う(S2)。この処理において算出部13aは、賃走状態における走行距離や時間だけでなく、迎車料金や高速道路の料金等についても合算して、タクシー料金の合計額を算出する(S2)。
【0054】
その後、CPU13は、決済確定があったかを判断する(S3)。ここで、決済確定とは、決済種別の確定であり、決済端末30の現金ボタンが押下された場合に送信される信号、クレジットカードボタンが操作されたときに送信される信号、及び、電子マネーボタンが操作されたときに送信される信号のいずれか1つを入力した場合に決済確定有りと判断する(S3:YES)。一方、そうでない場合(S3:NO)には、決済確定有りと判断されるまで、この処理が繰り返される。
【0055】
決済確定有りと判断した場合(S3:YES)、CPU13は、二次元コードの生成が禁止されているかを判断する(S4)。禁止されていないと判断した場合(S4:NO)、二次元コード生成部13bは、二次元コードを生成するためのタクシー料金の情報や、その他の情報(決済日時、決済種別、乗降車地、及び高速道路の走行履歴の情報)を読み出す(S5)。
【0056】
次いで、二次元コード生成部13bは、読み出した情報を含む二次元コードを生成する(S6)。その後、CPU13は、二次元コード生成部13bにより生成された二次元コードを表示部12に表示させると共に、生成した二次元コードの情報を外部操作表示器20に送信して表示させる(S7)。そして、処理はステップS10に移行する。
【0057】
二次元コードの生成が禁止されていると判断した場合(S4:YES)、CPU13は、領収書及びクレジットカード使用時におけるサイン伝票等の印字帳票データを生成する(S8)。そして、CPU13は、印字帳票データをプリンタ40に送信し印刷処理を行う(S9)。そして、処理はステップS10に移行する。
【0058】
その後、CPU13は空車ボタン11cが押下されたかを判断する(S10)。空車ボタン11cが押下されていないと判断した場合(S11:NO)、押下されたと判断されるまで、この処理は繰り返される。一方、空車ボタン11cが押下されたと判断した場合(S11:YES)、CPU13は、空車である旨を表示部12に表示させると共に、空車である旨の情報を外部操作表示器20やウィンドサインに送信して表示させる(S12)。そして、
図4に示す処理は終了する。
【0059】
このようにして、本実施形態に係るタクシーメータ10によれば、インターネットIの接続先を示すURL、及び、少なくともタクシー料金の情報を含んだ二次元コードを生成して、後部座席に着座する乗客に対して情報提供する外部操作表示器20に二次元コードを表示させる。このため、乗客は、外部操作表示器20に表示される二次元コードをスマートフォン等の通信機器CTにて読み取ることができる。これにより、乗客が保有するスマートフォン等の通信機能を利用して二次元コードに含まれるURLのページにアクセスさせてタクシー料金の情報を乗客に取得させることとなり、タクシー料金の情報を乗客に取得させるために、タクシーメータ10自体に事務所側のデータサーバDSと通信するための通信機能を持たせなくともよく、構成の簡素化を図ることができる。
【0060】
さらに、タクシー料金の情報を含んだ二次元コードを生成するため、乗客が保有するスマートフォン等によりURLのページにアクセスさせたときに、タクシー料金の情報をURLが示すページを表示するサーバ等に送信することができる。このため、事務所側のデータサーバDSには、スマートフォン等がURLのページにアクセスしたときに送信されるタクシー料金の情報に基づいて画像生成するプログラムを搭載しておけば、二次元コードの生成前にタクシーメータ10と事務所側のデータサーバDSとが通信を行う必要がなく、二次元コードを表示できなかったり、できたとしても表示までに多大な時間を要してしまったりすることを防止することができる。
【0061】
従って、領収書の発行を不要とする場合において構成の簡素化を図り二次元コードの表示を適切に行うことができる。
【0062】
また、決済日時、決済種別、乗降車地、及び高速道路の走行履歴の少なくとも1つの情報を含む二次元コードを生成するため、URLのページへのアクセス時に、タクシー料金以外の情報についても送信でき、実際の領収書により近い情報を乗客に取得させることができる。
【0063】
また、タクシーメータ10は、外部操作表示器20に表示されている二次元コードと同じ二次元コードを表示部12に表示させるため、例えば助手席に着座する乗客に対しても二次元コードを提供することができ、利便性を向上させることができる。
【0064】
また、二次元コード生成部13bによる二次元コードの生成を禁止する切替ボタン11dを備えるため、例えばタクシー車両の乗務員が二次元コードを表示させたくない場合などには、二次元コードの表示を禁止させておき、紙媒体による領収書の発行を行うことができる。
【0065】
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、変更を加えてもよい。
【0066】
例えば、上記実施形態において二次元コード生成部13bは、決済日時、決済種別、乗降車地、及び高速道路の走行履歴の情報を含む二次元コードを生成するが、これに限らず、これら情報を含むことなくURLの情報とタクシー料金との情報のみを含む二次元コードを生成してもよい。また、上記の情報の全てに限らず、いずれか1つ以上を含む二次元コードを生成してもよいし、他の情報を含む二次元コードを生成してもよい。
【0067】
加えて、上記実施形態では切替ボタン11dが操作された場合に二次元コード生成部13bによる二次元コードの生成を禁止しているが、切替ボタン11d等のボタン操作に限らず、事務所側機器での設定等によって禁止するようにしてもよい。さらには、外部操作表示器20等を利用して、乗客が二次元コードの生成を禁止したり許可したりするようになっていてもよい。
【0068】
さらに、本実施形態に係るタクシーメータシステム1は、二次元コードの表示時に、二次元コードを読み取る旨の音声出力を行うようにしてもよい。