【実施例】
【0019】
以下本発明の実施例による圧迫回避機能付き腰部負担軽減具について説明する。
図1は第1の実施例による圧迫回避機能付き腰部負担軽減具を示す構成図であり、(a)は身体に着用した状態を示す正面図、(b)は背面要部拡大図、(c)は張力解除操作を示す背面要部拡大図、(d)は張力解除状態での着座状態を示す側面要部拡大図である。
本実施例による圧迫回避機能付き腰部負担軽減具は、上体及び下肢に装着され、介護や農作業等で体幹を前屈させた姿勢をとる際に、腰背部の筋を補助する。
主部材10は、左肩、背中、右腰部、右臀部、及び右大腿背面部を通って右膝部にかけて配置される一方の主部材11と、右肩、背中、左腰部、左臀部、及び左大腿背面部を通って左膝部にかけて配置される他方の主部材12とからなる。一方の主部材11と他方の主部材12とは背中で交差し、一方の主部材11と他方の主部材12はその交差箇所13より下方で離間している。また、一方の主部材11と他方の主部材12は、膝部付近で主部材10から二つに分かれて膝蓋を包囲する膝蓋部材14と、膝蓋部材14の下側面に接続し膝の側面から背面を包囲する膝囲部材15を有している。
また、一方の主部材11のうち前面(胸、腹)側に配置される部分は、左肩から左胸部及び左脇を通り、左腰部で他方の主部材12と接続し、他方の主部材12のうち前面側に配置される部分は、右肩から右胸部及び右脇を通り、右腰部で一方の主部材11と接続する。なお、主部材10は、上記のように一方の主部材11と他方の主部材12が背中で交差し、一方の主部材11と他方の主部材12との間が交差箇所13より下方で離れているものであれば、前面側に配置される部分の形態は他のものであってもよい。
また、主部材10は、例えば、全体又は一部に弾性素材を用いて構成することができる。
【0020】
交差箇所13より下方の一方の主部材11と他方の主部材12とは離間しており、また交差箇所13において一方の主部材11と他方の主部材12とは縫着等により固定されていないので、それぞれ体側部まで変位させることができる。従って、着座時など腰背部の筋を補助(前屈支援)する必要がないときは、
図1(c)に示すように、手を後ろに回して主部材10を掴んで、一方の主部材11を交差箇所13より下方で右体側部に変位させ、他方の主部材12を交差箇所13より下方で左体側部に変位させることができる。よって、
図1(d)に示すように、主部材10から発生する張力を緩和して膝などへの圧迫を回避した状態で着座することができる。また、起立後に前屈支援待機状態に復帰させるには、手を後ろに回して主部材10を掴んで、一方の主部材11と他方の主部材12を臀裂側に変位させて使用位置(臀部及び大腿背面部)に戻すことができる。このように、背面操作でありながら、直観的に前屈支援待機状態と張力解除状態を切り替えることができる。
【0021】
図2は第2の実施例による圧迫回避機能付き腰部負担軽減具を示す構成図であり、(a)は背面要部拡大図、(b)は張力解除操作を示す背面要部拡大図である。なお、上述の実施例と同一機能部材には同一符号を付して説明を省略する。
本実施例による圧迫回避機能付き腰部負担軽減具は、一方の主部材11と、他方の主部材12と、膝蓋部材14と、膝囲部材15とを備え、さらに、臀部連結部材20を備えている。帯状の臀部連結部材20は、一端20aが一方の主部材11のうち臀部付近に配置される部分に接続され、他端20bが他方の主部材12のうち臀部付近に配置される部分に接続されており、略中央に有する臀部連結部品21により、一方の主部材11と他方の主部材12とを臀部付近で係脱可能に連結する。なお、臀部連結部品21には、例えばバックルを用いることができる。
また、臀部連結部材20は、主部材10に対して着脱可能としてもよい。
【0022】
臀部連結部材20を備えることによって、前屈支援時には、
図2(a)に示すように、一方の主部材11と他方の主部材12とを臀部付近で連結して主部材10が体側部又は臀裂側にずれるのを防ぐことができる。また、前屈支援を必要としない場合には、
図2(b)に示すように、連結を解除して主部材10を体側部に変位させることができる。
なお、臀部連結部材20は臀部連結部品21の連結を解除してもたるまない程度の剛性を持たせることで、再結合が容易となり、また、連結時には腰部より下方の主部材10が臀裂側にずれるのを防ぐことができる。
また、上記説明において臀部連結部材20は臀部付近で主部材10に接続するとしたが、連結時において、主部材10が体側部又は臀裂側にずれるのを防ぎつつ、使用者の開脚や歩行などの動作への干渉を少なくするためには、尾骨付近に配置することがより好ましい。
また、
図2(b)においては、主部材10を直接掴んで変位させているが、臀部連結部品21の連結を解除し、臀部連結部品21を把持したまま主部材10を体側部に移動させ、また、起立後に前屈支援待機状態に復帰させるときには、分離された臀部連結部品21のそれぞれを把持して再結合させて使用位置に戻してもよい。このように、背面操作でありながら、直観的かつ一箇所の結合部のみで、前屈支援待機状態と張力解除状態を切り替えることができる。
【0023】
図3は第3の実施例による圧迫回避機能付き腰部負担軽減具を示す構成図であり、(a)は背面要部拡大図、(b)は背面要部拡大斜視図、(c)は張力解除操作を示す背面要部拡大図である。なお、上述の実施例と同一機能部材には同一符号を付して説明を省略する。
本実施例による圧迫回避機能付き腰部負担軽減具は、一方の主部材11と、他方の主部材12と、膝蓋部材14と、膝囲部材15とを備え、さらに、第1の外側ずらし材31と第2の外側ずらし材32を備えている。第1の外側ずらし材31は、一端31aが一方の主部材11のうち臀部付近に配置される部分に接続され、右体側部を通って他端31bが腹側に配置される。また、第2の外側ずらし材32は、一端32aが他方の主部材12のうち臀部付近に配置される部分に接続され、左体側部を通って他端32bが腹側に配置される。
なお、第1と第2の外側ずらし材31、32は、主部材10に対して着脱可能としてもよい。また、第1と第2の外側ずらし材31、32は、ひも状であってもベルト状であってもよい。
【0024】
本実施例による圧迫回避機能付き腰部負担軽減具は第1と第2の外側ずらし材31、32を備えているので、前屈支援する必要がないときは、第1と第2の外側ずらし材31、32の他端31b、32bを前方又は横に引っ張ることで、一方の主部材11を交差箇所13より下方で右体側部に変位させ、他方の主部材12を交差箇所13より下方で左体側部に変位させることによって、主部材10から発生する張力を緩和して着座時やしゃがみ時における膝などへの圧迫を回避することができる。
また、第1と第2の外側ずらし材31、32の他端31b、32bを第一連結部品41によって腹側で接続した場合には、
図3(c)に示すように、第一連結部品41を前方に引くことによって、一方の主部材11と他方の主部材12を同時に左右体側部にずらすことができる。なお、第一連結部品41は、第1と第2の外側ずらし材31、32の他端31b、32bを係脱可能に連結するものであり、例えば、他端31bに設けた雄部と他端32bに設けた雌部により構成されるバックルを用いることができ、第1と第2の外側ずらし材31、32の長さを使用者の身体サイズに合わせて調整するために、長さ調節機構を備えることが好ましい。
このように、第1と第2の外側ずらし材31、32を備えることによって、使用者は腹側で張力解除操作を行うことができるので、手を後ろに回し主部材10等を掴んで体側部に変位させるよりも動作が楽である。また、腰部負担軽減具を衣服の下に装着する場合にも、第1と第2の外側ずらし材31、32の他端31b、32bを衣服の上に出して操作することで主部材10を体側部にずらすことができる。
なお、本実施例においては臀部連結部材20を備えていないが、臀部連結部材20を備えるものであってもよい。臀部連結部材20を備える場合において主部材10を体側部にずらす操作をおこなうときは、臀部連結部材20は、結合を解除するか、取り外す必要がある。
【0025】
図4は第4の実施例による圧迫回避機能付き腰部負担軽減具を示す構成図であり、(a)は背面要部拡大図、(b)は張力解除操作を示す背面要部拡大図、(c)は張力解除状態から前屈支援待機状態に戻す操作を示す背面要部拡大図である。なお、上述の実施例と同一機能部材には同一符号を付して説明を省略する。
本実施例による圧迫回避機能付き腰部負担軽減具は、一方の主部材11と、他方の主部材12と、膝蓋部材14と、膝囲部材15とを備え、さらに、第1の内側ずらし材33と第2の内側ずらし材34とを備えている。第1の内側ずらし材33は、一端33aが一方の主部材11のうち臀部付近に配置される部分に接続され、左体側部を通って他端33bが腹側に配置される。第2の内側ずらし材34は、一端34aが他方の主部材12のうち臀部付近に配置される部分に接続され、右体側部を通って他端34bが腹側に配置される。
なお、第1の内側ずらし材33と第2の内側ずらし材34は、ひも状であってもベルト状であってもよい。また、第1と第2の内側ずらし材33、34は主部材10に対して着脱可能としてもよい。
【0026】
本実施例による圧迫回避機能付き腰部負担軽減具は第1と第2の内側ずらし材33、34を備えているので、
図4(a)に示すように、第1と第2の内側ずらし材33、34の他端33b、34bを第二連結部品42によって腹側で接続した場合には、主部材10がずれにくくなるので、腰背部の筋を補助するときに主部材10が体側部に変位するのを防ぐことができる。なお、第二連結部品42は、第1と第2の内側ずらし材33、34の他端33b、34bを係脱可能に連結するものであり、例えば、他端33bに設けた雄部と他端34bに設けた雌部により構成されるバックルを用いることができ、第1と第2の内側ずらし材33、34の長さを使用者の身体サイズに合わせて調整するために、長さ調節機構を備えることが好ましい。
また、
図4(b)に示すように、第1の内側ずらし材33と第2の内側ずらし材34との連結を解除し、手を後ろに回して主部材10を掴んで操作することによって一方の主部材11と他方の主部材12を体側部に変位させたあと、前屈支援待機状態に復帰させるときには、
図4(c)に示すように、第1と第2の内側ずらし材33、34の他端33b、34bを前方又は横に引っ張ることで、交差箇所13より下方の主部材10を使用位置に戻すことができる。なお、主部材10を体側部に変位させた後、第1と第2の内側ずらし材33、34を延長し、他端33b、34bを腹側の第二連結部品42で再接続した場合には、第二連結部品42を前方に引くことによって、一方の主部材11と他方の主部材12を同時に内側にずらして使用位置に戻すことができる。
このように、第1と第2の内側ずらし材33、34を備えることによって、使用者は腹側で前屈支援待機状態への復帰操作を行うことができるので、手を後ろに回し主部材10を掴んで使用位置に戻すよりも動作が楽である。また、腰部負担軽減具を衣服の下に装着する場合には、第1と第2の内側ずらし材33、34の他端33b、34bを衣服の上に出して操作することで主部材10を使用位置に戻すことができる。また、第1と第2の内側ずらし材33、34を、第二連結部品42によって腹側でたるみがないように連結するか、腰部などに固定することで、臀部連結部材20を備えなくとも、前屈支援時に主部材10が体側部にずれるのを防ぐことができる。
【0027】
図5は第5の実施例による圧迫回避機能付き腰部負担軽減具を示す構成図であり、(a)は背面要部拡大図、(b)は張力解除操作を示す背面要部拡大図、(c)は張力解除状態から前屈支援待機状態に戻す操作を示す背面要部拡大図である。なお、上述の実施例と同一機能部材には同一符号を付して説明を省略する。
本実施例による圧迫回避機能付き腰部負担軽減具は、一方の主部材11と、他方の主部材12と、膝蓋部材14と、膝囲部材15とを備え、さらに、第3の内側ずらし材35、第2の内側ずらし材36、及び臀裂近傍に配置される方向転換部材50を備えている。
第3の内側ずらし材35は、一端35aが一方の主部材11のうち臀部付近に配置される部分に接続され、方向転換部材50を介して右体側部を通って他端35bが腹側に配置される。第4の内側ずらし材36は、一端36aが他方の主部材12のうち臀部付近に配置される部分に接続され、方向転換部材50を介して左体側部を通って他端36bが腹側に配置される。
方向転換部材50は、例えば円形の環を用いることができるが、楕円や長方形の環や滑車など、他の形状であってもよい。方向転換部材50の幅寸法は、使用位置での腰部より下方における一方の主部材10と他方の主部材11との間隔より小さいものとする。
なお、第3と第4の内側ずらし材35、36は、ひも状であってもベルト状であってもよい。また、第3と第4の内側ずらし材35、36は、主部材10に対して着脱可能としてもよい。
【0028】
本実施例による圧迫回避機能付き腰部負担軽減具は第3と第4の内側ずらし材35、36を備えているので、第3と第4の内側ずらし材35、36の他端35b、36bを第七連結部品47によって腹側で接続した場合には、主部材10がずれにくくなるので、腰背部の筋を補助するときに主部材10が体側部に変位するのを防ぐことができる。なお、第七連結部品47は、第3と第4の内側ずらし材35、36の他端35b、36bを係脱可能に連結するものであり、例えば、他端35bに設けた雄部と他端36bに設けた雌部により構成されるバックルを用いることができ、第3と第4の内側ずらし材35、36の長さを使用者の身体サイズに合わせて調整するために、長さ調節機構を備えることが好ましい。
また、
図5(b)に示すように、第3と第4の内側ずらし材35、36の連結を解除し、手を後ろに回して主部材10を掴んで操作することによって一方の主部材11と他方の主部材12を体側部に変位させたあと、前屈支援待機状態に復帰させるときには、
図5(c)に示すように、第3と第4の内側ずらし材35、36の他端35b、36bを前方又は横に引っ張ることで、交差箇所13より下方の主部材10を使用位置に戻すことができる。なお、主部材10を体側部に変位させた後、第3と第4の内側ずらし材35、36を延長し、第3と第4の内側ずらし材35、36の他端35b、36bを腹側の第七連結部品47で再接続した場合には、第七連結部品47を前方に引くことによって、一方の主部材11と他方の主部材12を同時に内側にずらして使用位置に戻すことができる。
このように、第3と第4の内側ずらし材35、36を備えることによって、使用者は腹側で前屈支援待機状態への復帰操作を行うことができるので、手を後ろに回し主部材10を掴んで使用位置に戻すよりも動作が楽である。また、腰部負担軽減具を衣服の下に装着する場合にも、第3と第4の内側ずらし材35、36の他端35b、36bを衣服の上に出して操作することで主部材10を使用位置に戻すことができる。また、第3と第4の内側ずらし材35、36を第七連結部品47によって腹側でたるみがないように連結するか、腰部などに固定することで、臀部連結部材20を備えなくとも、前屈支援時に主部材10が体側部にずれるのを防ぐことができる。また、第3と第4の内側ずらし材35、36を強く引いても、方向転換部材50幅で主部材10のずれが止まるため、一方の主部材11と他方の主部材12の適切な間隔を保つことができる。
【0029】
図6は第6の実施例による圧迫回避機能付き腰部負担軽減具を示す構成図であり、(a)は背面要部拡大図、(b)は背面要部拡大斜視図、(c)は張力解除操作を示す背面要部拡大図、(d)は張力解除状態から前屈支援待機状態に戻す操作を示す背面要部拡大図である。なお、上述の実施例と同一機能部材には同一符号を付して説明を省略する。
本実施例による圧迫回避機能付き腰部負担軽減具は、一方の主部材11と、他方の主部材12と、膝蓋部材14と、膝囲部材15と、第1の外側ずらし材31と、第2の外側ずらし材32と、第1の内側ずらし材33と、第2の内側ずらし材34とを備えている。
【0030】
本実施例による圧迫回避機能付き腰部負担軽減具は、第1と第2の外側ずらし材31、32の他端31b、32bを係脱可能に連結する第一連結部品41と、第1と第2の内側ずらし材33、34の他端33b、34bを係脱可能に連結する第二連結部品42とを備えている。従って、前屈支援する必要がないときは、
図6(c)に示すように、第1と第2の内側ずらし材33、34の連結を解除し、連結した状態の第1と第2の外側ずらし材31、32の第一連結部品41を前方に引くことによって、一方の主部材11と他方の主部材12を同時に左右体側部にずらすことができ、主部材10から発生する張力を緩和して着座時やしゃがみ時における膝などへの圧迫を回避することができる。
また、
図6(c)に示す操作によって一方の主部材11と他方の主部材12を体側部に変位させたあと、前屈支援待機状態に復帰させるときには、
図6(d)に示すように、第1と第2の内側ずらし材33、34の他端33b、34bを前方又は横に引っ張ることで、交差箇所13より下方の主部材10を使用位置に戻すことができる。
なお、外側ずらし材31(32)と、内側ずらし材33(34)とは、前屈支援待機操作用と張力解除操作用の区別、又は左右を区別するために、色違いにすることが好ましい。
【0031】
図7は第7の実施例による圧迫回避機能付き腰部負担軽減具を示す構成図であり、(a)は背面要部拡大図、(b)は背面要部拡大斜視図、(c)は張力解除操作を示す背面要部拡大図、(d)は張力解除状態から前屈支援待機状態に戻す操作を示す背面要部拡大図である。なお、上述の実施例と同一機能部材には同一符号を付して説明を省略する。
本実施例による圧迫回避機能付き腰部負担軽減具は、一方の主部材11と、他方の主部材12と、膝蓋部材14と、膝囲部材15と、第1の外側ずらし材31と、第2の外側ずらし材32と、第1の内側ずらし材33と、第2の内側ずらし材34とを備えている。
【0032】
本実施例による圧迫回避機能付き腰部負担軽減具は、第1の外側ずらし材31の他端31bと第1の内側ずらし材33の他端33bとを係脱可能に連結する第三連結部品43と、第2の外側ずらし材32の他端32bと第2の内側ずらし材34の他端34bとを係脱可能に連結する第四連結部品44とを備えている。従って、前屈支援する必要がないときは、
図7(c)に示すように、連結した状態の第1の外側ずらし材31と第1の内側ずらし材33を、腹側で左体側部方向に回すことによって一方の主部材11を交差箇所13より下方で右体側部に変位させ、連結した状態の第2の外側ずらし材32と第2の内側ずらし材34を、腹側で右体側部方向に回すことによって他方の主部材12を交差箇所13より下方で左体側部に変位させることで、主部材10から発生する張力を緩和して着座時やしゃがみ時における膝などへの圧迫を回避することができる。
また、
図7(c)に示す操作によって一方の主部材11と他方の主部材12を体側部に変位させたあと、前屈支援待機状態に復帰させるときには、
図7(d)に示すように、連結した状態の第1の外側ずらし材31と第1の内側ずらし材33を、腹側で右体側部方向に回すことによって交差箇所13より下方の一方の主部材11を内側にずらして使用位置に戻すことができ、連結した状態の第2の外側ずらし材32と第2の内側ずらし材34を、腹側で左体側部方向に回すことによって交差箇所13より下方の他方の主部材12を内側にずらして使用位置に戻すことができる。
なお、第1の外側ずらし材31及び第1の内側ずらし材33と、第2の外側ずらし材32及び第2の内側ずらし材34とは、前屈支援待機操作用と張力解除操作用の区別、又は左右を区別するために、色違いにすることが好ましい。
また、第三連結部品43又は第四連結部44には、例えば、他端31b(32b)に設けた雄部と他端33b(34b)に設けた雌部により構成されるバックルを用いることができ、外側ずらし材31(32)及び内側ずらし材33(34)の長さを使用者の身体サイズに合わせて調整するために、長さ調節機構を備えることが好ましい。
【0033】
図8は第8の実施例による圧迫回避機能付き腰部負担軽減具を示す構成図であり、(a)は背面要部拡大図、(b)は張力解除操作を示す背面要部拡大図、(c)は張力解除状態から前屈支援待機状態に戻す操作を示す背面要部拡大図である。なお、上述の実施例と同一機能部材には同一符号を付して説明を省略する。
本実施例による圧迫回避機能付き腰部負担軽減具は、一方の主部材11と、他方の主部材12と、膝蓋部材14と、膝囲部材15と、第1の外側ずらし材31と、第2の外側ずらし材32と、第3の内側ずらし材35と、第4の内側ずらし材36と、方向転換部材50を備えている。
【0034】
本実施例による圧迫回避機能付き腰部負担軽減具は、第1の外側ずらし材31の他端31bと第4の内側ずらし材36の他端36bとを係脱可能に連結する第五連結部品45と、第2の外側ずらし材32の他端32bと第3の内側ずらし材35の他端35bとを係脱可能に連結する第六連結部品46とを備えており、連結した第1の外側ずらし材31及び第4の内側ずらし材36と、連結した第2の外側ずらし材32及び第3の内側ずらし材35とは、主部材10を介して繋がった状態となる。
従って、前屈支援する必要がないときは、
図8(b)に示すように、連結した状態の第1の外側ずらし材31と第4の内側ずらし材36を腹側で左体側部方向に回すか、連結した状態の第2の外側ずらし材32と第3の内側ずらし材35を腹側で右体側部方向に回す。つまり、連結した状態の第1の外側ずらし材31と第4の内側ずらし材36を腹側で左体側部方向に回した場合には、一方の主部材11が交差箇所13より下方で右体側部に変位するとともに、連結した状態の第2の外側ずらし材32と第3の内側ずらし材35の腹側部分が右体側部方向に引かれて、他方の主部材12が交差箇所13より下方で左体側部に変位し、連結した状態の第2の外側ずらし材32と第3の内側ずらし材35を腹側で右体側部方向に回した場合には、他方の主部材12が交差箇所13より下方で左体側部に変位するとともに、連結した状態の第1の外側ずらし材31と第4の内側ずらし材36の腹側部分が左体側部方向に引かれて、一方の主部材11が交差箇所13より下方で右体側部に変位するので、どちらかの操作により一方の主部材11と他方の主部材12を同時に左右体側部にずらすことができる。
また、
図8(b)に示す操作によって一方の主部材11と他方の主部材12を体側部に変位させたあと、前屈支援待機状態に復帰させるときには、
図8(c)に示すように、連結した状態の第1の外側ずらし材31と第4の内側ずらし材36を腹側で右体側部方向に回すか、連結した状態の第2の外側ずらし材32と第3の内側ずらし材35を腹側で左体側部方向に回す。つまり、連結した状態の第1の外側ずらし材31と第4の内側ずらし材36を腹側で右体側部方向に回した場合には、他方の主部材12が交差箇所13より下方で内側に変位するとともに、連結した状態の第2の外側ずらし材32と第3の内側ずらし材35の腹側部分が左体側部方向に引かれて、一方の主部材11が交差箇所13より下方で内側に変位し、連結した状態の第2の外側ずらし材32と第3の内側ずらし材35を腹側で左体側部方向に回した場合には、一方の主部材11が交差箇所13より下方で内側に変位するとともに、連結した状態の第1の外側ずらし材31と第4の内側ずらし材36の腹側部分が右体側部方向に引かれて、他方の主部材12が交差箇所13より下方で内側に変位するので、どちらかの操作により一方の主部材11と他方の主部材12を同時に内側にずらして使用位置に戻すことができる。
なお、第1の外側ずらし材31及び第4の内側ずらし材36と、第2の外側ずらし材32及び第3の内側ずらし材35とは、前屈支援待機操作用と張力解除操作用の区別、又は左右を区別するために、色違いにすることが好ましい。
また、第五連結部品45又は第六連結部46には、例えば、他端31b(32b)に設けた雄部と他端36b(35b)に設けた雌部により構成されるバックルを用いることができ、外側ずらし材31(32)及び内側ずらし材35(36)の長さを使用者の身体サイズに合わせて調整するために、長さ調節機構を備えることが好ましい。
【0035】
図9は第9の実施例による圧迫回避機能付き腰部負担軽減具を示す構成図であり、(a)は背面要部拡大図、(b)は張力解除操作を示す背面要部拡大図、(c)は張力解除状態から前屈支援待機状態に戻す操作を示す背面要部拡大図である。なお、上述の実施例と同一機能部材には同一符号を付して説明を省略する。
本実施例による圧迫回避機能付き腰部負担軽減具は、一方の主部材11と、他方の主部材12と、膝蓋部材14と、膝囲部材15と、第1の外側ずらし材31と、第2の外側ずらし材32と、第3の内側ずらし材35と、第4の内側ずらし材36と、方向転換部材50を備えている。
【0036】
本実施例による圧迫回避機能付き腰部負担軽減具は、第1の外側ずらし材31の他端31bと第2の外側ずらし材32の他端32bとを係脱可能に連結する第一連結部品41と、第3の内側ずらし材35の他端35bと第4の内側ずらし材36の他端36bとを係脱可能に連結する第七連結部品47とを備えている。
従って、前屈支援する必要がないときは、
図9(b)に示すように、第3と第4の内側ずらし材35、36の連結を解除し、連結した状態の第1と第2の外側ずらし材31、32の第一連結部品41を前方に引っ張ることによって、一方の主部材11と他方の主部材12を同時に左右体側部にずらすことができる。
また、
図9(b)に示す操作によって一方の主部材11と他方の主部材12を体側部に変位させたあと、前屈支援待機状態に復帰させるときには、
図9(c)に示すように、第3と第4の内側ずらし材35、36の他端35b、36bを前方又は横に引っ張ることで、交差箇所13より下方の主部材10を使用位置に戻すことができる。
なお、外側ずらし材31(32)と、内側ずらし材35(36)とは、前屈支援待機操作用と張力解除操作用の区別、又は左右を区別するために、色違いにすることが好ましい。
【0037】
図10は第10の実施例による圧迫回避機能付き腰部負担軽減具を示す構成図であり、(a)は身体に着用した状態を示す正面図、(b)は背面図である。なお、上述の実施例と同一機能部材には同一符号を付して説明を省略する。
本実施例による圧迫回避機能付き腰部負担軽減具は、一方の主部材11と、他方の主部材12と、膝蓋部材14と、膝囲部材15と、臀部連結部材20とを備え、さらに一方と他方の主部材11、12のうち脇付近に配置される部分の長さを調整する脇下長さ調整部品60と、背中に配置される部分(背面主部材16)及び臀部及び大腿背面部に配置される部分(臀大腿主部材17)の長さを調整する背面長さ調整部品61を備えている。また、膝囲部材15の長さを調整する膝囲長さ調整部品80を備えている。
このように、長さを調節する部品を備えることで、使用者の身体サイズに合わせて長さを調整することができる。
【0038】
また、本実施例による圧迫回避機能付き腰部負担軽減具は、膝蓋部材14には膝部着脱部材81を備えている。膝部着脱部材81としては、例えばフックや面ファスナーを用いることができる。このように膝部着脱部材81を設けて膝蓋部材14を途中で分離できるようにすることで、上下衣一体型の圧迫回避機能付き腰部負担軽減具であっても、着脱が容易となる。なお、膝部着脱部材81を操作するときは、主部材10を体側部にずらして、前屈時に主部材10から発生する張力を緩和し、膝などへの圧迫を回避した状態で操作することが好ましい。
【0039】
上述の通り各実施例において説明した圧迫回避機能付き腰部負担軽減具は、腰背部の筋を補助する必要がないときは、簡便かつ直観的な操作により体側部に主部材10をずらして前屈時に主部材10から発生する張力を緩和し、膝などへの圧迫を回避することができる。従って、機能性衣服を着用したままで様々な作業を行うことができ、結果的に長時間の着用を可能にして、前屈支援が必要なときはいつでも機能させることができるので、日常動作に干渉することなく腰背部の蓄積的疲労を低減することが可能になる。
なお、第1と第2の外側ずらし材31、32と、第1から第4の内側ずらし材33、34、35、36は着衣の外で操作することができるので、これらずらし材を備えた場合は、圧迫回避機能付き腰部負担軽減具を衣服の下に着用することができる。
また、本発明において主部材10は、実施例1から実施例9(
図1から
図9)のように上体に配置される部分と下肢に配置される部分が連続する上下一体型としてもよいし、実施例10(
図10)のように背面主部材16と臀大腿主部材17とを腰部付近で係脱可能に連結する腰部連結部品70を備える上下分離型としてもよい。