(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ヒューズカバーは、前記側面カバー部が前記側面部に対して予め定められた位置まで降下したときに、前記ヒューズユニットに設けられた係合部と係合可能な被係合部をさらに備え、
前記被係合部は、前記バッテリの側面に対向し、
前記突出部は、前記被係合部よりも前記バッテリの側面側へ迫り出していることを特徴とする、請求項1に記載のヒューズカバーの取付構造。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば
図16に示されるように、エンジンルーム内のバッテリ100の電極101にバッテリ端子102を介して固定されるヒューズユニット103と、このヒューズユニット103を覆うヒューズカバー104とがある。
【0003】
ヒューズユニット103は、バッテリ100の上面に沿うように配置される上面部105と、この上面部105から垂下するとともにバッテリ100の側面に沿うように配置される側面部106とを備えている。
【0004】
バッテリ接続端子102は、円柱状のバッテリ電極101が挿入される円筒状の電極接続部107と、この電極接続部107をバッテリ電極101に固定する電極固定手段108と、バッテリ接続端子102をヒューズユニット103に固定するヒューズ固定手段109とを備えている。
【0005】
ヒューズカバー104は、ヒューズユニット103の上面部、バッテリ電極101、およびバッテリ接続端子102を覆う上面カバー部110と、ヒューズユニット103の側面部106を覆う側面カバー部111とを備えている。
【0006】
ヒューズユニット103をバッテリ接続端子102を介してバッテリ電極101に固定した後、ヒューズカバー104の側面カバー部111をヒューズユニット103の側面部106に当接させた状態でヒューズカバー104を上方から下方へスライド変位させて、ヒューズユニット103にヒューズカバー104を固定する。
【0007】
ところで、バッテリ100には、バッテリ電極101からバッテリ側面112までの距離が異なる、様々な大きさのものがある。
【0008】
従来のヒューズユニット103をバッテリ接続端子102を介してバッテリ電極101に固定した状態では、ヒューズユニット103の側面部106とバッテリ側面112との間に隙間を設けている。ヒューズユニット103の側面部106とバッテリ側面112との間に隙間を設けることにより、ヒューズユニット103は種々の大きさのバッテリ100に対応することができる(ヒューズユニット103を種々の大きさのバッテリ100に取り付けることができる)。
【0009】
しかしながら、この隙間があるために、ヒューズユニット103をバッテリ電極101に固定する前の状態、すなわち、ヒューズユニット103に固定されたバッテリ接続端子102の電極接続部107にバッテリ電極101が挿入された後で電極接続部107がバッテリ電極101に未だ固定されていない状態では、ヒューズユニット103はバッテリ電極101に対して回転可能である。ヒューズユニット103が適正でない回転角度でバッテリ電極101に固定された場合には、バッテリカバー104をヒューズユニット103に固定しようとしても、バッテリカバー104がバッテリ100と干渉してしまい、バッテリカバー104をヒューズユニット103に固定することができない。このような場合には、バッテリ接続端子102の電極接続部107とバッテリ電極101との固定を解除した後、バッテリカバー104がバッテリ100に干渉しないようにヒューズユニット103のバッテリ電極101に対する角度を変更し、ヒューズユニット103のバッテリ電極101への固定作業をやり直さなければならないという問題がある。
【0010】
このような問題に対処するための技術として、例えば特許文献1に記載の技術がある。特許文献1の技術においては、
図17に示されるように、ヒューズユニット120の側面部121とバッテリ側面122の間に常に所定幅以上の隙間を確保できるように、ヒューズユニット120の側面部121からバッテリ側面122に向けてリブ123を突設している。リブ123を突設することにより、バッテリカバー124とバッテリ125の干渉が防止される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかしながら、特許文献1に記載の技術においては、ヒューズユニット120のリブ123とバッテリ側面122との隙間が小さいため、ヒューズユニット120が、バッテリ電極125からバッテリ側面122までの距離が異なる種々の大きさのバッテリ125に対応しにくくなる。すなわち、ヒューズユニット120を種々の大きさのバッテリ125にヒューズユニット120を取り付けにくくなり、バッテリ125に対するヒューズユニット120の汎用性が低下するという問題がある。
【0013】
本発明は、上記の事情に鑑みて成されたものであり、バッテリに対するヒューズユニットの汎用性を低下させることなく、ヒューズユニット対するヒューズカバーの取付けを容易に行うことができるヒューズカバーの取付構造および取付方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記の課題を解決するために、本発明は、バッテリの上面から上方へ突出する電極に取り付けられるヒューズユニットに対して上方から降下させて装着されるヒューズカバーの取付構造であって、前記ヒューズユニットは、前記バッテリの上面に沿って配置される上面部と、当該上面部から垂下して前記バッテリの側面との間に隙間を有するように当該側面に沿って配置される側面部と、前記ヒューズユニットを前記電極に回転可能に仮装着するための仮装着部と、前記電極に前記ヒューズユニットを固定する固定手段とを備え、前記ヒューズカバーは、前記ヒューズユニットの上面部を覆う上面カバー部と、前記ヒューズユニットの側面部を覆う側面カバー部と、前記バッテリの側面と前記ヒューズユニットの側面部との間に挿入される内側カバー部と、前記内側カバー部から前記バッテリの側面に向けて突出する突出部とを備え、前記突出部は、平面視で前記バッテリの側面と直交し且つ前記電極の中心を通る直線からオフセットした位置に設けられ、前記突出部の前記バッテリの側面に対向する面は、下端から上端へ向かうにつれて前記バッテリの側面に近づくように当該側面に対して傾斜していることを特徴とする、ヒューズカバーの取付構造を提供する。
【0015】
本発明によれば、ヒューズユニットをバッテリ電極に回転可能に仮装着した後、仮装着したヒューズユニットに対してヒューズカバーを降下させてヒューズユニットにヒューズカバーを装着し、ヒューズカバーが装着されたヒューズユニットをバッテリ電極に固定することができる。
【0016】
ヒューズユニットをバッテリ電極に仮装着した段階で、ヒューズユニットがバッテリの側面に対して適正でない角度(ヒューズカバーがバッテリに干渉する虞のある角度)をなしている場合には、ヒューズカバーの突出部の傾斜面をバッテリの側面上端に当接させつつヒューズカバーを降下させることにより、ヒューズカバーおよびヒューズユニットのバッテリ側面に対する角度(バッテリ電極を中心とした回転角度)が修正されつつヒューズカバーおよびヒューズユニットが降下する。従って、上記従来技術のように、ヒューズユニットのバッテリ電極への固定作業をやり直す必要がない。
【0017】
また、突出部はヒューズユニットにではなく、ヒューズカバーに設けられているので、ヒューズユニットとバッテリ側面との隙間を狭めてしまうことがない。
【0018】
従って、バッテリに対するヒューズユニットの汎用性を低下させることなく、ヒューズカバーをヒューズユニットに容易に取り付けることができる。
【0019】
本発明においては、前記ヒューズカバーは、前記側面カバー部が前記側面部に対して予め定められた位置まで降下したときに、前記ヒューズユニットに設けられた係合部と係合可能な被係合部をさらに備え、前記被係合部は、前記バッテリの側面に対向し、前記突出部は、前記被係合部よりも前記バッテリの側面側へ迫り出していることが好ましい。
【0020】
この構成によれば、突出部が被係合部よりもバッテリの側面側へ迫り出しているので、被係合部がバッテリに干渉するのを防止することができる。
【0021】
本発明においては、前記突出部は、前記被係合部に対し前記電極から遠い側に位置していることが好ましい。
【0022】
この構成によれば、突出部の突出量を大きくしなくても、ヒューズカバー装着時における被係合部とバッテリの干渉を防止することができる。
【0023】
本発明においては、前記ヒューズカバーの上面カバー部は、ベース部と、当該ベース部にヒンジ部を介して上下方向に回動可能に連結された蓋部とを有し、前記ヒンジ部と前記被係合部は、前記バッテリの側面に沿った方向に並んでいることが好ましい。
【0024】
この構成によれば、バッテリにヒューズユニットおよびヒューズカバーを装着した状態において、被係合部をバッテリの側面に近い位置に配置することができるので、ヒューズカバーのバッテリの側面から迫り出す部分の寸法をコンパクトにすることができ、エンジンルーム内のレイアウト性を向上させることができる。
【0025】
本発明は、前記ヒューズユニットおよび前記ヒューズカバーをバッテリに取り付ける方法であって、前記ヒューズユニットを前記バッテリの電極に回転可能に仮装着するヒューズユニット仮装着工程と、前記ヒューズカバーを前記ヒューズユニットに装着するカバー装着工程と、前記ヒューズユニットを前記電極に固定するヒューズユニット固定工程とを備え、前記カバー装着工程は、前記バッテリの電極に仮装着された前記ヒューズユニットの側面部が前記バッテリの側面に対して適正でない角度をなしている場合に、前記突出部を前記バッテリの側面上端に当接させつつ前記ヒューズカバーを降下させる工程であることを特徴とする、取付方法を提供する。
【0026】
本発明によれば、ヒューズユニットをバッテリ電極に仮装着した段階で、ヒューズユニットがバッテリの側面に対して適正でない角度をなしている場合には、ヒューズカバーの突出部の傾斜面をバッテリの側面上端に当接させつつヒューズカバーを降下させることにより、ヒューズカバーおよびヒューズユニットのバッテリ側面に対する角度が修正されつつヒューズカバーおよびヒューズユニットが降下する。従って、上記従来技術のように、ヒューズユニットのバッテリ電極への固定作業をやり直す必要がない。
【発明の効果】
【0027】
以上説明したように、本発明によれば、バッテリに対するヒューズユニットの汎用性を低下させることなく、ヒューズカバーをヒューズユニットに容易に取り付けることができる。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、添付図面を参照しながら本発明の好ましい実施形態について詳述する。
【0030】
本発明の実施形態におけるバッテリ2(
図1〜3参照)は、車両のエンジンルームに格納され、車両の各種電装部品に電力を供給する。
【0031】
バッテリ2は、直方体状のバッテリ本体21と、バッテリ本体21の4つの側面および底面を覆うバッテリカバー22と、正電極23と、負電極24とを備えている。
【0032】
正電極23および負電極24は、円柱状をなしており、バッテリ本体21の上面から上方へ突出している。
【0033】
バッテリカバー22は、例えば、合成樹脂製の段ボールから構成されている。
【0034】
以下の説明では、
図1に示されるAの方向をバッテリ2の上下方向とし、Bの方向をバッテリ2の縦方向とし、Cの方向をバッテリ2の横方向とする。
【0035】
バッテリ2の正電極23にはヒューズユニット3が装着される。このヒューズユニット3の上方からヒューズカバー1を降下させることにより、ヒューズユニット3にヒューズカバー1が装着される。
【0036】
以下、ヒューズユニット3およびヒューズカバー1について詳細に説明する。
【0037】
<ヒューズユニット3の構成>
ヒューズユニット3は、
図4〜6に示されるように、ユニット本体30と、バッテリ接続端子33とを備えている。
【0038】
ユニット本体30は、全体としてL字状に形成されており、上面部31と、上面部31の端部から直角方向に垂下する側面部32とを有している。
【0039】
上面部31および側面部32は、導電金属板からなるバスバー30aの表面を合成樹脂からなる絶縁保護部材30bで被覆することにより一体に構成されている。絶縁保護部材30bは、後述する給電用接続部31a以外の部分をほぼ被覆している。すなわち、バスバー30aの露出部分が、給電用接続部31aとなっている。
【0040】
上面部31は、バッテリ2の上面(バッテリ本体21の上面)に沿って配置される部分である。上面部31は、その横方向Cの一端部に、バッテリ接続端子33が接続される給電用接続部31aを有している。
【0041】
上面部31の内側(バッテリ2側)には、係合部32c(
図4,6参照)が形成されている。係合部32cは、上面部31からバッテリ2側に突出する突起である。係合部32cは、上面部31の横方向Cの他端部(給電用接続部31aとは反対側の端部。以下同様)付近に設けられている。
【0042】
側面部32は、バッテリ2の側面(バッテリカバー22の側面)との間に隙間を有するように、バッテリ2の側面に沿って配置される部分である。側面部32は、外部端子34が接続される複数の外部端子接続部32aを有している。
【0043】
外部端子接続部32aは、バスバー30aに接続されたスタッドボルトである(
図5参照)。外部端子接続部32aは、ナット32eが締結されることによって外部端子34と接続される。
【0044】
側面部32の横方向Cの一端部(給電用接続部31a側の端部。以下同様)には、上下方向Aに延びるリブ状のスライドレール部32b(
図5参照)が、当該一端部から突出するように形成されている。
【0045】
バスバー30aは、給電用接続部31aと各外部端子接続部32aの間に、可溶金属で構成されたヒューズ(図示略)を有している。ヒューズは、過電流の通電によって溶断する。
【0046】
バッテリ接続端子33は、仮装着部33aと、締付部材33b(固定手段)と、ユニット固定部33cとを備えている。バッテリ接続端子33は、導電金属により構成されている。
【0047】
仮装着部33aは、
図4〜6に示されるように、周方向の一部が軸方向全体に亘ってスリット状に開放された円筒状部である。仮装着部33aに正電極23を挿通する(遊嵌する)ことにより、バッテリ接続端子33は、正電極23を中心として垂直軸周りに回転し得るように正電極23に仮装着される。
【0048】
締付部材33bは、仮装着部33aの開放された部分を挟む両側部分から径方向外側に延出する一対の板状延出部332と、一方の板状延出部332から他方の板状延出部332側へ突出するボルト333と、他方の板状延出部332の外側に設けられてこのボルト333と螺合するナット334とを有している。他方の板状延出部332には、ボルト333を挿通する貫通孔335(
図5参照)が形成されており、この貫通孔335の外側端部からボルト333の先端部が突出している。
【0049】
締付部材33bのボルト333にナット334を螺合して、板状延出部332同士の間隔を狭めることにより、仮装着部33aの径が小さくなる。これにより、仮装着部33aは正電極23の周面を締め付けるので、バッテリ接続端子33は正電極23に固定される。
【0050】
ユニット固定部33cは、仮装着部33aから締付部材33bとは反対側に延出する板状延出部33eと、この板状延出部33eから突出するボルト336と、このボルト336に螺合するナット337とを有している。このボルト336を給電用接続部31aに形成された貫通孔311に挿入した後、このボルト336にナット337を螺合することにより、バッテリ接続端子33にユニット本体30が固定される。
【0051】
<ヒューズカバー1の構成>
ヒューズカバー1は、
図4〜10に示されるように、上面カバー部11と、側面カバー部12aと、巻き込み部12dと、ガイド部13と、被係合部14と、突出部15とを備えている。ヒューズカバー1は、絶縁性の合成樹脂材により構成されている。
【0052】
上面カバー部11は、ベース部11aと、蓋部11bとを有している。
【0053】
ベース部11aは、横方向Cに延びている。ベース部11aは、ヒューズユニット3の上面部31における給電用接続部31a以外の部分を上方から覆う。
【0054】
蓋部11bは、ベース部11aの横方向Cの一端部に設けられている。蓋部11bは、ヒンジ部11c(
図5〜8、10参照)を介してベース部11aに回動可能に連結されることにより、上下方向に開閉するようになっている。蓋部11bを閉じることにより、蓋部11bは、ヒューズユニット3の給電用接続部31a、バッテリ接続端子33、および正電極23を上方から覆う。また、蓋部11bを開くことにより、給電用接続部31a、バッテリ接続端子33、および正電極23が露出する。
【0055】
側面カバー部12aは、ベース部11aの外側端部(バッテリ2とは反対側の端部)から下向きに垂下する。側面カバー部12aは、横方向Cに沿ったベース部11aの全長に亘って延びている。側面カバー部12aは、ユニット本体30の側面部32の外面を覆う。
【0056】
巻き込み部12d(
図4,6,7参照)は、ベース部11aの横方向Cの他端部(蓋部11bとは反対側の端部。以下同様)から下向きに垂下するとともに側面カバー部12aから連続する端部カバー部12bと、ベース部11aの内側端部(バッテリ2側の端部)から下向きに垂下するとともに端部カバー部12bから連続する内側カバー部12cとを有している。巻き込み部12dは、側面カバー部12aの上端から上下方向Aの中央部までの範囲に亘って設けられている。
【0057】
ガイド部13は、側面カバー部12aの横方向Cの一端部(蓋部11b側の端部)に設けられている。ガイド部13は、側面カバー部12aの下端から上下方向Aの中央部までの範囲に亘って上下方向Aに延びている。ガイド部13は、縦方向Bに間隔(スリット状の隙間)をあけて並ぶ2つのスライドガイド13a,13bと、スライドガイド13a,13bの隙間の上側に設けられたストッパ13cとを有している。スライドガイド13a,13bの間隔は、スライドレール部32bの縦方向Bの厚みよりも大きくなっている。
【0058】
スライドガイド13a,13bの隙間にスライドレール部32bを差し込んだ状態でヒューズカバー1を降下させると、ガイド部13がスライドレール部32bに対してスライドしつつ降下する。ヒューズカバー1を所定位置まで降下させると、スライドレール部32bの上端がストッパ13cに当たり、ヒューズカバー1のそれ以上の降下が阻止される。
【0059】
被係合部14は、ベース部11aの内側(バッテリ2側)端部付近に設けられている。被係合部14は、ヒンジ部11cと後述の突出部15の間に位置している。被係合部14は、ベース部11aの内側端部付近から下向きに延びる弾性板状部16に形成されたスリット状の貫通孔である。弾性板状部16は、縦方向B(バッテリ2の側面に直交する方向)に弾性的に撓むことができる。ヒューズユニット3に対してヒューズカバー1を降下させることにより、係合部32cが被係合部14に嵌まり込み、係合部32cが被係合部14の下端部に係合する。これにより、ヒューズカバー1がヒューズユニット3に対して上方へ変位することが防止される。
【0060】
端部カバー部12bは、ユニット本体30の側面部32の横方向Cの他端部を覆う。
【0061】
内側カバー部12cは、ベース部11aの横方向Cの他端部付近に設けられており、側面部32の横方向Cの他端部付近を内側から覆う。
【0062】
突出部15は、平面視でバッテリ2の側面と直交し且つ正電極23の中心を通る直線(図示略)から内側カバー部12c側へオフセットした位置に設けられている。具体的には、突出部15は、内側カバー部12cからバッテリ2側へ突出する板状のリブであり、横方向Cから見て三角形状をなしている。突出部15は、弾性板状部16に対し正電極23から遠い側に位置している。ヒューズカバー1のヒンジ部11cと弾性板状部16は、バッテリ2の側面付近において、当該側面に沿った方向に並んでいる。
【0063】
突出部15のバッテリ2の側面に対向する面は、下端から上端へ向かうにつれてバッテリ2の側面に近づくように当該側面に対して傾斜している。突出部15は、上下方向Aに沿った内側カバー部12cの全長に亘って延びている。
【0064】
突出部15の傾斜面(バッテリ2に対向する面)全体が、側面部32のいずれの部分よりもバッテリ2側に突出している。また、
図9に示されるように、被係合部14が形成された弾性板状部16は、突出部15の上下方向Aの中央部から上側の範囲に位置している。弾性板状部16は、突出部15の上下方向Aの中央部から上側の範囲において、突出部15の傾斜面よりもバッテリ2から遠い位置にある。従って、突出部15の傾斜面は、ヒューズユニット3が正電極23に回転可能に仮装着された状態で、バッテリ2(バッテリカバー22)の側面上端に当接可能となっている。つまり、突出部15の傾斜面がバッテリ2の側面上端に当接した状態では、ヒューズカバー1における突出部15以外の部分は、バッテリ2に当接しない。
【0065】
次に、バッテリ2の正電極23にヒューズユニット3およびヒューズカバー1を取り付ける方法について説明する。
【0066】
まず、バッテリ接続端子33におけるユニット固定部33c(
図4参照)のボルト336をユニット本体30の貫通孔311に挿通し、ボルト336にナット337を締結することにより、ユニット本体30にバッテリ接続端子33を固定する(
図11参照)。
【0067】
次いで、バッテリ接続端子33における締付部材33b(
図4参照)のボルト締結を解除した状態で、仮装着部33aに正電極23を挿通することにより、ヒューズユニット3を正電極23に仮装着する(
図11参照)。仮装着状態では、ヒューズユニット3は、正電極23を中心として垂直軸周りに回転可能である。
【0068】
次いで、ヒューズカバー1をヒューズユニット3に対して上から装着する。具体的には、ユニット本体30のスライドレール部32bが、ヒューズカバー1のガイド部13に挿入される位置にヒューズカバー1を位置決めした状態で、ヒューズカバー1を徐々に降下させていく。
【0069】
ヒューズカバー1の降下を開始した時点で、ヒューズユニット3の側面部32とバッテリ2(バッテリカバー22)の側面とがなす角度が適正であれば、ヒューズカバー1の降下中に突出部15はバッテリ2の側面に当接しない。そして、スライドレール部32bの上端部がガイド部13のストッパ13cに当たる位置までヒューズカバー1を降下させることにより、ヒューズカバー1の被係合部14にユニット本体30の係合部32cが嵌合する。これにより、ヒューズカバー1をヒューズユニット3に取り付けることができる。
【0070】
これに対し、ヒューズカバー1の降下を開始した時点で、ヒューズユニット3の側面部32とバッテリ2の側面とがなす角度が適正でない場合には、例えばヒューズカバー1の弾性板状部16がバッテリ2の直上に位置する。しかしながら、突出部15の傾斜面のうち、弾性板状部16より下方に位置する部分がバッテリ2の側面上端に当接するため(
図12,13参照)、ヒューズカバー1の突出部15以外の部分(弾性板状部16を含む)およびヒューズユニット3はバッテリ2に干渉しない。
【0071】
そして、ヒューズカバー1を引き続き降下させていくと、突出部15の傾斜面がバッテリ2の側面上端から押圧力を受ける。このため、ヒューズカバー1およびヒューズユニット3は、ヒューズユニット3の側面部32とバッテリ2の側面とがなす角度が適正となるように正電極23を中心として垂直軸周りに回転する。
【0072】
そして、スライドレール部32bの上端部がガイド部13のストッパ13cに当たる位置までヒューズカバー1を降下させることにより、ヒューズカバー1の被係合部14にユニット本体30の係合部32cが嵌合する(
図14,15参照)。これにより、ヒューズカバー1をヒューズユニット3に取り付けることができる。
【0073】
以上説明したように、本実施形態によれば、ヒューズユニット3を正電極23に回転可能に仮装着した後、仮装着したヒューズユニット3に対してヒューズカバー1を降下させてヒューズユニット3にヒューズカバー1を装着し、ヒューズカバー1が装着されたヒューズユニット3を正電極23に固定することができる。
【0074】
ヒューズユニット3を正電極23に仮装着した段階で、ヒューズユニット3がバッテリ2の側面に対して適正でない角度(例えば弾性板状部16がバッテリ2の直上にあるような角度)をなしている場合には、ヒューズカバー1の突出部15の傾斜面をバッテリ2の側面上端に当接させつつヒューズカバー1を降下させることにより、ヒューズカバー1およびヒューズユニット3のバッテリ側面に対する角度(正電極23を中心とした回転角度)が修正されつつヒューズカバー1およびヒューズユニット3が降下する。そして、ヒューズカバー1およびヒューズユニット3の角度が適正な角度(例えば弾性板状部16がバッテリ2の直上から退避した角度)に修正された後、ヒューズカバー1の被係合部14をヒューズユニット3の係合部32cに係合することができる。従って、従来技術のようにヒューズユニット3の正電極23への固定作業をやり直す必要がない。
【0075】
また、突出部15はヒューズユニット3にではなく、ヒューズカバー1に設けられているので、ヒューズユニット3とバッテリ側面との隙間を狭めてしまうことがない。
【0076】
従って、バッテリ2に対するヒューズユニット3の汎用性を低下させることなく、ヒューズカバー1をヒューズユニット3に容易に取り付けることができる。
【0077】
また、突出部15が弾性板状部16よりもバッテリ2の側面側へ迫り出しているので、弾性板状部16がバッテリ2に干渉するのを防止することができる。
【0078】
また、突出部15は、弾性板状部16に対し正電極23から遠い側に位置しているので、突出部15の突出量を大きくしなくても、ヒューズカバー1の装着時における弾性板状部16とバッテリ2の干渉を防止することができる。
【0079】
また、ヒューズカバー1のヒンジ部11cと弾性板状部16は、バッテリ2の側面に沿った方向に並んでいるので、バッテリ2にヒューズユニット3およびヒューズカバー1を装着した状態において、弾性板状部16をバッテリ2の側面に近い位置に配置することができ、ヒューズカバー1のバッテリ2の側面から迫り出す部分の寸法をコンパクトにすることができる。従って、エンジンルーム内のレイアウト性を向上させることができる。
【0080】
また、ヒューズカバー1の降下をガイド部13にガイドさせて行うので、ヒューズカバー1をヒューズユニット3に対して適正にスライド降下させることができる。従って、ヒューズカバー1をヒューズユニット3に確実に取り付けることができるとともに、ヒューズカバー1がバッテリ2に干渉するのをより確実に防止することができる。
【0081】
なお、上記実施形態においては、被係合部14は、弾性板状部16に形成された貫通孔としたが、これに限られない。例えば、被係合部14を鉤状部にするとともに、係合部32cをこの被係合部14と係合する鉤状部としてもよい。