特許第6385303号(P6385303)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特許6385303-酢酸ビニルクロトン酸中間転写体 図000012
  • 特許6385303-酢酸ビニルクロトン酸中間転写体 図000013
  • 特許6385303-酢酸ビニルクロトン酸中間転写体 図000014
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6385303
(24)【登録日】2018年8月17日
(45)【発行日】2018年9月5日
(54)【発明の名称】酢酸ビニルクロトン酸中間転写体
(51)【国際特許分類】
   G03G 15/16 20060101AFI20180827BHJP
   G03G 15/01 20060101ALI20180827BHJP
   C08F 218/08 20060101ALI20180827BHJP
   B32B 27/00 20060101ALI20180827BHJP
   B32B 27/28 20060101ALI20180827BHJP
   B32B 7/02 20060101ALI20180827BHJP
   B32B 27/18 20060101ALI20180827BHJP
【FI】
   G03G15/16
   G03G15/01
   C08F218/08
   B32B27/00 Z
   B32B27/28
   B32B7/02 101
   B32B27/18 J
【請求項の数】20
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2015-58941(P2015-58941)
(22)【出願日】2015年3月23日
(65)【公開番号】特開2015-203871(P2015-203871A)
(43)【公開日】2015年11月16日
【審査請求日】2018年3月22日
(31)【優先権主張番号】14/251,578
(32)【優先日】2014年4月12日
(33)【優先権主張国】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】596170170
【氏名又は名称】ゼロックス コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】XEROX CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】特許業務法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジン・ウー
【審査官】 飯野 修司
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−235265(JP,A)
【文献】 特開2012−226321(JP,A)
【文献】 特開平11−279479(JP,A)
【文献】 特表2008−502744(JP,A)
【文献】 特開平08−194341(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2012/0264969(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03G 15/16
B32B 7/02
B32B 27/00
B32B 27/18
B32B 27/28
C08F 218/08
G03G 15/01
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の式によってあらわされる酢酸ビニルクロトン酸コポリマーであって、
【化1】
式中、nが70〜99.9mol%であり、mが0.1〜30mol%であり、その合計は100mol%である酢酸ビニルクロトン酸コポリマーと、導電性要素とを含み、1層構造からなる中間転写体。
【請求項2】
ポリイミドまたはポリイミドに変換される要素、および、フルオロポリマーを更に含む、請求項1に記載の中間転写体。
【請求項3】
nが80〜99.5mol%であり、mが0.5〜20mol%である、請求項1に記載の中間転写体。
【請求項4】
前記酢酸ビニルクロトン酸コポリマーは、重量平均分子量が20,000〜300,000であり、数平均分子量が5,000〜200,000である、請求項1に記載の中間転写体。
【請求項5】
ポリイミドは、熱硬化性ポリイミドであり、前記中間転写体は、ヤング弾性率が4,000〜10,000メガパスカルであり、破断強さが100〜300メガパスカルである、請求項1に記載の中間転写体。
【請求項6】
前記ポリイミドは、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物ジアミノベンゼンのポリアミド酸、および、ピロメリット酸二無水物4,4’−オキシジアニリンのポリアミド酸からなる群から選択されるポリアミド酸を75℃〜325℃の温度で硬化して作られる、請求項2に記載の中間転写体。
【請求項7】
前記硬化が、75℃で30分間、190℃で30分間、その後320℃で60分間行われる、請求項6に記載の中間転写体。
【請求項8】
ポリイミドに変換される要素が、ピロメリット酸二無水物4,4’−オキシジアニリンのポリアミド酸、ピロメリット酸二無水物フェニレンジアミンのポリアミド酸、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物4,4’−オキシジアニリンのポリアミド酸、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物フェニレンジアミンのポリアミド酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物4,4’−オキシジアニリンのポリアミド酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物4,4’−オキシジアニリン/フェニレンジアミンのポリアミド酸、およびこれらの混合物からなる群から選択される、請求項2に記載の中間転写体。
【請求項9】
前記ポリイミドが、以下
【化2】
の少なくとも1つからなる群から選択され、式中、nは、5〜3,000の繰り返しセグメントの数をあらわす、請求項2に記載の中間転写体。
【請求項10】
nが20〜200である、請求項9に記載の中間転写体。
【請求項11】
前記導電性要素がカーボンブラックである、請求項1に記載の中間転写体。
【請求項12】
前記導電性要素が、金属酸化物、ポリアニリン、またはこれらの混合物である、請求項1に記載の中間転写体。
【請求項13】
前記フルオロポリマーがフルオロアクリレートコポリマーである、請求項2に記載の中間転写体。
【請求項14】
前記酢酸ビニルクロトン酸コポリマーは、固形分を基準として0.1〜15重量%の量で存在する、請求項1に記載の中間転写体。
【請求項15】
前記酢酸ビニルクロトン酸コポリマーは、固形分を基準として0.5〜5重量%の量で存在する、請求項1に記載の中間転写体。
【請求項16】
ポリエーテル修飾されたポリジメチルシロキサン、ポリエステル修飾されたポリジメチルシロキサン、ポリアクリレート修飾されたポリジメチルシロキサン、または、ポリエステルポリエーテル修飾されたポリジメチルシロキサンを含む、請求項1に記載の中間転写体。
【請求項17】
前記ポリイミドが70〜95重量%の量で存在し、前記酢酸ビニルクロトン酸コポリマーが0.1〜15重量%の量で存在し、前記フルオロポリマーが0.05〜3重量%の量で存在し、前記導電性要素が3〜40重量%の量で存在し、総量が100重量%である、請求項に記載の中間転写体。
【請求項18】
ポリイミドと、酢酸ビニルクロトン酸コポリマーと、カーボンブラック導電性要素と、フルオロポリマーとの混合物を含み、1層構造からなる中間転写体であって、
前記酢酸ビニルクロトン酸コポリマーが以下の式によってあらわされ、
【化3】
式中、nが70〜99.9mol%であり、mが0.1〜30mol%であり、その合計は100mol%である、中間転写体。
【請求項19】
ポリイミドまたはポリイミドに変換されるポリアミド酸と、酢酸ビニルクロトン酸コポリマーと、カーボンブラックと、フルオロポリマーとの混合物を含み、1層構造からなる中間転写体であって、
前記酢酸ビニルクロトン酸コポリマーは、重量平均分子量が20,000〜300,000であり、数平均分子量が5,000〜200,000であり、ポリイミドが、以下
【化4】
の少なくとも1つからなる群から選択され、式中、nは、5〜3,000の繰り返しセグメントの数をあらわす、中間転写体。
【請求項20】
前記酢酸ビニルクロトン酸コポリマーは、固形分を基準として0.1〜10重量%の量で存在し、前記中間転写体は、ヤング弾性率が5,500〜9,500メガパスカルであり、破断強度が175〜250メガパスカルである、請求項19に記載の中間転写体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般的に、酢酸ビニルクロトン酸コポリマーを含む中間転写体、およびポリイミド、酢酸ビニルクロトン酸コポリマー、任意要素のフルオロポリマー、任意要素のポリシロキサンおよび任意要素の導電性要素の混合物を含む中間転写体に関する。
【背景技術】
【0002】
中間転写体(例えば、ゼログラフィーシステムで現像した画像を転写するために選択される中間転写ベルト)が知られている。例えば、中間転写体を脆くし、現像した画像の受け入れが不十分となり、その後、紙のような基材への現像したゼログラフィー画像の転写が部分的になってしまうという特徴を有する材料を含む中間転写体も知られている。
【0003】
中間転写体の調製に関連する欠点は、通常、金属基材の上に別個の剥離層を堆積させ、その後に、剥離層に中間転写体の要素または組成物を塗布することであり、剥離層があることにより、剥離によって、または機械的なデバイスを用いることによって、中間転写体からこの要素を分離することができる。その後、中間転写体の要素は、膜の形態であり、ゼログラフィー画像形成システムのために選択することができるか、または、この膜をポリマー層のような支持基材に堆積させることができる。中間剥離層を使用すると、調製費用および調製時間が追加され、このような層は、多くの中間転写体の特徴を変えてしまうことがある。
【0004】
特定の添加剤(例えば、液体リン酸エステル)を含む中間転写体は、特に、硬化が起こる温度で分解する傾向があり、分解によってコーティングに欠陥が生じ、望ましくない液体が存在することがある。
【0005】
1要素以上の色の同期した現像を用い、1つ以上の転写ステーションを用いる、ゼログラフィーカラーシステムにおいて最終的なカラートナー画像の許容範囲の登録を可能にする中間体が知られている。しかし、カラーシステムにおいて中間転写体を用いることの欠点は、複数の現像されるトナー転写操作を利用するために、トナー粒子と転写体との間の電荷交換が起こることがあり、最終的に、完全には満たないトナーの転写が起こる場合があることである。紙のような画像受け入れ基材に対し、解像度の低い画像が生じ、画像が悪化する場合がある。画像がカラーである場合、画像は、さらに、色のシフトおよび色の悪化を生じる場合がある。
【0006】
既知の多くの中間転写体の欠点を実質的に防ぐか、または最低限にする中間転写体が必要である。
【0007】
さらに、優れた熱安定性、表面コーティングの均一性、許容範囲の機械特性および電気特性を有する中間転写体が必要である。
【0008】
さらに、優れた摩耗特徴を有し、許容範囲の耐摩耗性を有し、全く分解しないか、または最低限の分解で優れた安定性を有するか、または長期間かかって分解する中間転写体およびその組成物が必要である。
【0009】
さらに、コーティングの欠陥が存在しない中間転写体材料が必要であり、このような中間転写体が調製されるときに選択される多くの基材から自己剥離特徴を有する中間転写体材料が必要である。
【0010】
別の需要は、優れた導電性および抵抗率を有し、解像度の問題が最低限の現像された画像を生じる許容範囲の湿度非感受性を有する中間転写体に関する。
【0011】
さらに、経済的および効率的に製造可能な中間転写体が必要である。
【0012】
これらの需要および他の需要は、いくつかの実施形態では、本明細書に開示する中間転写体およびその組成物および要素を用いて達成可能である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0013】
酢酸ビニルクロトン酸コポリマーを含む中間転写体が開示される。
【0014】
さらに、ポリイミド、酢酸ビニルクロトン酸コポリマー、カーボンブラック導電性要素およびフルオロポリマーの混合物を含み、酢酸ビニルクロトン酸コポリマーが、以下の式/構造
【化1】
によってあらわされ、式中、nが約70〜約99.9mol%であり、mが約0.1〜約30mol%であり、その合計は約100mol%である中間転写体も開示される。
【0015】
さらに、ポリイミドまたはポリイミドに変換されるポリアミド酸、酢酸ビニルクロトン酸コポリマー、カーボンブラックおよびフルオロポリマーの混合物を含み、酢酸ビニルクロトン酸コポリマーは、重量平均分子量が約20,000〜約300,000であり、数平均分子量が約5,000〜約200,000であり、ポリイミドが、
【化2】
の少なくとも1つからなる群から選択され、式中、nは、約5〜約3,000の繰り返しセグメントの数をあらわす中間転写体も開示される。
【0016】
以下の図面は、本明細書に開示する中間転写体をさらに説明するために与えられる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1図1は、本開示の1層中間転写体の例示的な実施形態を示す。
図2図2は、本開示の2層中間転写体の例示的な実施形態を示す。
図3図3は、本開示の3層中間転写体の例示的な実施形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本明細書には、一般的に、ポリマー、例えば、ポリイミドおよびポリカーボネート、ポリスチレン、これらの混合物などのような他の適切な効果的なポリマーと、主に内部剥離剤として機能する酢酸ビニルクロトン酸コポリマーと、任意要素のフルオロポリマーと、任意要素のポリシロキサンポリマーと、カーボンブラックのような任意要素の導電性要素とを含む層で構成される混合物を含む中間転写体が提供され、この中間転写体は、優れた剥離性および安定性といった特徴を有し、滑らかな高品質表面を有し、優れた機械特性を有する。
【0019】
図1に、酢酸ビニルクロトン酸コポリマー4、またはポリマー混合物(例えば、ポリイミド3、酢酸ビニルクロトン酸コポリマー4、任意要素のフルオロポリマー、任意要素のシロキサンポリマー、またはこれらの混合物5および任意要素の導電性要素6)で構成される層2を含む中間転写体を示す。
【0020】
図2に、酢酸ビニルクロトン酸コポリマー9、またはポリマー混合物(例えば、ポリイミド8、酢酸ビニルクロトン酸コポリマー9、任意要素のフルオロポリマー、任意要素のシロキサンポリマー、またはこれらの混合物10および任意要素の導電性要素11)を含む底部層7と、剥離要素14を含む任意要素の上部または外側トナー剥離層13とを含む、2層中間転写体を示す。
【0021】
図3に、支持基材15と、酢酸ビニルクロトン酸コポリマー18、またはポリマー混合物(例えば、熱硬化性ポリイミド17、酢酸ビニルクロトン酸コポリマー18、任意要素のフルオロポリマー、任意要素のシロキサンポリマー、またはこれらの混合物19および任意要素の導電性要素21)を含むその上の層16と、剥離要素24を含む任意要素の剥離層23とを含む、3層中間転写体を示す。
【0022】
本明細書で開示する中間転写体は、自己剥離特徴を示し、例えば、ステンレス鋼基板に接するように存在する外部剥離層の使用が避けられ、ゼログラフィーによって現像した画像の約90〜約99パーセント、または約95〜約100パーセントを迅速かつ完全に転写しつつ、優れた機械強度を有し、ヤング弾性率が、例えば、約5,000〜約10,000メガパスカル(MPa)、約4,000〜約10,000MPa、約7,000〜約9,000MPa、約7,500〜約8,500MPa、約5,500〜約9,500MPa、約8,500〜約8,700MPaであり;例えば、約175〜約250メガパスカル(MPa)、約200〜約240MPa、約200〜約225MPa、約200〜約210MPa、約100〜約300MPa、約175〜約225MPaの優れた破壊強度を有し;約200〜約400℃、約250〜約375℃の高いガラス転移温度(T)を有し、CTE(熱膨張係数)が、約20〜約70ppm/°K、約30〜約60ppm/°Kであり、既知のHigh Resistivity Meterで測定する場合、例えば、約10〜約1013オーム/スクエア、約10〜約1013オーム/スクエア、約10〜約1012オーム/スクエア、または約1010〜約1012オーム/スクエアの優れた抵抗率を有する。
【0023】
任意の外部源(例えば、こじあけるデバイス)の助けを借りない自己剥離特徴によって、最初に中間転写体を膜の形態で調製したとき、開示されている中間転写体の約95〜約100パーセント、または約97〜約99パーセントを基材(例えば、鋼鉄)から、効率的で経済的な作成および完全な分離を可能にし、金属基材に接する剥離材料および別個の剥離層の必要もなくなる可能性がある。自己剥離特徴を与える時間は、例えば開示されている酢酸ビニルクロトン酸コポリマーを含有する混合物のために選択される要素に依存して代わる。一般的に、しかし、この時間は、約1〜約60秒、約1〜約35秒、約1〜約10秒、1〜約5秒、ある場合には、約1秒未満である。
【0024】
本開示の中間転写体は、任意のさまざまな形状で与えられてもよく、例えば、1層構造、または多層構造(例えば、上部剥離層を含む構造)で与えられてもよい。さらに具体的には、最終的な中間転写体は、終わりのない可とう性ベルト、ウェブ、可撓性のドラムまたはローラー、剛性のローラーまたは円柱形、シート、ドレルト(ドラムとベルトの中間形)、部材につなぎ目または眼に見える接続部が存在しないつなぎ目のないベルトなどの形態であってもよい。
【0025】
(酢酸ビニルクロトン酸コポリマー)
開示する中間転写体混合物に組み込まれる酢酸ビニルクロトン酸コポリマーは、混合物に自己剥離特徴を付与する。その場合、中間転写体が、その下にある基材の上に調製または作成されると、中間転写体は、基材から自己剥離させることができる。
【0026】
本明細書に示す中間転写体混合物のために選択される酢酸ビニル/クロトン酸コポリマーの例は、以下の式/構造
【化3】
によってあらわされ、mおよびnは、繰り返しセグメントの数をあらわし、nの値は、例えば、約70〜約99.9mol%、約90〜約99mol%、約80〜約99.5mol%および約85〜約95mol%であり;mは、例えば、約0.1〜約30mol%、約0.5〜約20mol%、約1〜約10mol%および約5〜約15mol%であり、その合計は約100mol%である。nおよびmの他の適切な例は、例えば、酢酸ビニル/クロトン酸コポリマーについて、mが約65〜約75mol%であり、nが約25〜約35mol%であり、その合計が約100mol%であるものも想定される。
【0027】
酢酸ビニル/クロトン酸コポリマーの重量平均分子量および数平均分子量は、例えば、nおよびmの値によって変わってもよい。酢酸ビニル/クロトン酸コポリマーの分子量の例は、重量平均分子量Mが約20,000〜約300,000、約75,000〜約150,000および約45,000〜約130,000であり、数平均分子量Mが約5,000〜約200,000および約25,000〜約100,000であると報告され、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)分析によって決定される。
【0028】
本明細書に示される中間転写体のために選択され、Wacker Polymersから入手可能な酢酸ビニル/クロトン酸コポリマーとしては、酸価が約30〜約38ミリグラムKOH/グラムに等しく、重量平均分子量が約45,000であるVINNAPAS(登録商標)C305;酸価が約6〜約8ミリグラムKOH/グラムに等しく、重量平均分子量が約60,000であるC341;および酸価が約5.5〜約7ミリグラムKOH/グラムであり、重量平均分子量が約130,000であるC501、これらの混合物などが挙げられる。
【0029】
酢酸ビニル/クロトン酸コポリマーは、中間転写体混合物中に、固形分、例えば、ポリアミド酸またはポリイミドポリマー、酢酸ビニルクロトン酸コポリマー、存在するときにはフルオロポリマー、存在するときにはポリシロキサンポリマー、および存在するときには導電性要素のコーティング混合物を基準として、例えば、約0.1〜約15重量%、約0.1〜約10重量%、約1〜約7重量%、約1〜約5重量%、約1〜約3重量%、約0.9〜約3重量%、約1〜約1.5重量%および約0.5〜約5重量%の量で存在していてもよい。
【0030】
(ポリマー)
開示する中間転写体は、適切なポリマー、例えば、ポリイミドまたは加熱によって硬化させるとポリイミドに変換されるポリアミド酸のような要素を含む。
【0031】
本明細書に示される中間転写のために選択されるポリイミドの例としては、既知の低温ですばやく硬化するポリイミドポリマー、例えば、VTEC(商標)PI 1388、080−051、851、302、203、201およびPETI−5が挙げられ、すべてRichard Blaine International,Incorporated(レディング、ペンシルバニア)から入手可能である。これらの熱硬化性ポリイミドを、約180℃〜約260℃の温度で短時間、例えば、約10〜約120分、または約20〜約60分硬化させることができ、一般的に、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)分析によって決定した場合、数平均分子量が約5,000〜約500,000または約10,000〜約100,000であり、重量平均分子量が約50,000〜約5,000,000または約100,000〜約1,000,000である。さらに、中間転写体混合物について、300℃より高い温度で硬化させることが可能な熱硬化性ポリイミド、例えば、PYRE M.L.(登録商標)RC−5019、RC 5057、RC−5069、RC−5097、RC−5083およびRK−692(すべてIndustrial Summit Technology Corporation(パーリン、NJ)から市販されている);RP−46およびRP−50(両方ともUnitech LLC、ハンプトン、VAから市販されている);DURIMIDE(登録商標)100(FUJIFILM Electronic Materials U.S.A.,Inc.、ノースキングスタウン、RIから市販される)およびKAPTON(登録商標)HN、VNおよびFN(すべてE.I.DuPont、ウィルミントン、DEから市販される)を選択することができる。
【0032】
さらに、開示される中間転写体のために選択し得る適切なポリイミドは、既知のポリイミド、例えば、ポリアミド酸またはポリイミド前駆体の加熱および硬化によるイミド化から作られる熱硬化性ポリイミドである。これらのポリイミドの例としては、ピロメリット酸二無水物/4,4’−オキシジアニリンのポリアミド酸、ピロメリット酸二無水物/フェニレンジアミンのポリアミド酸、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物/4,4’−オキシジアニリンのポリアミド酸、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物/フェニレンジアミンのポリアミド酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物/4,4’−オキシジアニリンのポリアミド酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物/4,4’−オキシジアニリン/フェニレンジアミンのポリアミド酸など、およびこれらの混合物のいずれかが挙げられる。加熱および硬化は、ポリアミド酸のイミド化を起こさせるのに適した温度であってもよく、温度は、約75℃〜約325℃、235℃〜約340℃、約260℃〜約325℃、約275℃〜約300℃、約260℃〜約325℃および約260℃〜約325℃であると考えられ、さらに具体的には、約75℃、約190℃、次いで約320℃の温度での一連の硬化、およびその後、ほぼ室温(例えば、約23℃〜約25℃)への冷却であると考えられる。
【0033】
開示するコーティング混合物に含まれるポリアミド酸の市販例は、PYRE−ML(登録商標)RC−5019(N−メチル−2−ピロリドン(NMP)中、約15〜16重量%)、RC−5057(比率が80/20のNMP/芳香族炭化水素中、約14.5〜15.5重量%)およびRC−5083(比率が15/85のNMP/DMAc中、約18〜19重量%)(これらはすべて、Industrial Summit technology Corporation、パーリン、NJ製);およびFUJIFILM Electronic Materials U.S.A.,Inc.から市販されるDURIMIDE(登録商標)100のようなピロメリット酸二無水物/4,4−オキシジアニリンである。
【0034】
開示する中間転写体のためのポリイミドを作成するために選択可能なビフェニルテトラカルボン酸二無水物/4,4’−オキシジアニリンのポリアミド酸の例としては、U−VARNISH AおよびVARNISH S(NMP中、約20重量)(両方ともUBE America Inc.、ニューヨーク、NYからまたはKaneka Corp.(テキサス)から入手可能)が挙げられる。ビフェニルテトラカルボン酸二無水物/フェニレンジアミンのポリアミド酸の例としては、両方ともHD MicroSystems(パーリン、NJ)から入手可能なPI−2610(NMP中、約10.5重量)およびPI−2611(NMP中、約13.5重量)が挙げられる。
【0035】
開示する中間転写体混合物のために選択可能なポリイミドのさらなる例は、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物/4,4’−オキシジアニリンのポリアミド酸、例えば、両方ともUnitech Corp.(ハンプトン、VA)から入手可能なRP46およびRP50(NMP中、約18重量%)の約75℃〜約325℃での硬化から得ることができる。HD MicroSystems、パーリン、NJから商業的に得ることができる、選択可能なベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物/4,4’−オキシジアニリン/フェニレンジアミンのポリアミド酸の例は、PI−2525(NMP中、約25重量%)、PI−2574(NMP中、約25重量%)、PI−2555(比率80/20のNMP/芳香族炭化水素中、約19重量%)およびPI−2556(比率70/15/15のNMP溶媒/芳香族炭化水素/プロピレングリコールメチルエーテルの混合物中、約15重量%)である。
【0036】
ポリアミド酸または硬化によってイミド化させることが可能なポリアミド酸エステルの例は、酸二無水物とジアミンとの反応によって作成することができる。この反応のために選択される適切な酸二無水物としては、芳香族酸二無水物および芳香族テトラカルボン酸酸二無水物、例えば、9,9−ビス(トリフルオロメチル)キサンテン−2,3,6,7−テトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン酸二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシ−2,5,6−トリフルオロフェノキシ)オクタフルオロビフェニル酸二無水物、3,3’,4,4’−テトラカルボキシビフェニル酸二無水物、3,3’,4,4’−テトラカルボキシベンゾフェノン酸二無水物、ジ−(4−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル)エーテル酸二無水物、ジ−(4−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル)スルフィド酸二無水物、ジ−(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン酸二無水物、ジ−(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル酸二無水物、1,2,4,5−テトラカルボキシベンゼン酸二無水物、1,2,4−トリカルボキシベンゼン酸二無水物、ブタンテトラカルボン酸二無水物、シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、ピロメリット酸二無水物、1,2,3,4−ベンゼンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−アントラセンテトラカルボン酸二無水物、1,2,7,8−フェナントレンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4−4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン酸二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)プロパン酸二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル酸二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エーテル酸二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン酸二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)スルホン 2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサクロロプロパン酸二無水物、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン酸二無水物、1,1−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エタン酸二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン酸二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン酸二無水物、4,4’−(p−フェニレンジオキシ)ジフタル酸二無水物、4,4’−(m−フェニレンジオキシ)ジフタル酸二無水物、4,4’−ジフェニルスルフィドジオキシビス(4−フタル酸)二無水物、4,4’−ジフェニルスルホンジオキシビス(4−フタル酸)二無水物、メチレンビス(4−フェニレンオキシ−4−フタル酸)二無水物、エチリデンビス(4−フェニレンオキシ−4−フタル酸)二無水物、イソプロピリデンビス−(4−フェニレンオキシ−4−フタル酸)二無水物、ヘキサフルオロイソプロピリデンビス(4−フェニレンオキシ−4−フタル酸)二無水物などが挙げられる。
【0037】
酸二無水物との反応のために選択される例示的なジアミンとしては、4,4’−ビス−(m−アミノフェノキシ)−ビフェニル、4,4’−ビス−(m−アミノフェノキシ)−ジフェニルスルフィド、4,4’−ビス−(m−アミノフェノキシ)−ジフェニルスルホン、4,4’−ビス−(p−アミノフェノキシ)−ベンゾフェノン、4,4’−ビス−(p−アミノフェノキシ)−ジフェニルスルフィド、4,4’−ビス−(p−アミノフェノキシ)−ジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノ−アゾベンゼン、4,4’−ジアミノビフェニル、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノ−p−ターフェニル、1,3−ビス−(γ−アミノプロピル)−テトラメチル−ジシロキサン、1,6−ジアミノヘキサン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジアミノジフェニルメタン、1,3−ジアミノベンゼン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、2,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、1,4−ジアミノベンゼン、4,4’−ジアミノ−2,2’,3,3’,5,5’,6,6’−オクタフルオロ−ビフェニル、4,4’−ジアミノ−2,2’,3,3’,5,5’,6,6’−オクタフルオロジフェニルエーテル、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)−フェニル]スルフィド、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]ケトン、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、2,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]−プロパン、2,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、1,1−ジ(p−アミノフェニル)エタン、2,2−ジ(p−アミノフェニル)プロパン、2,2−ジ(p−アミノフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパンなどおよびこれらの混合物が挙げられる。
【0038】
酸二無水物およびジアミン反応剤は、種々の適切な量で、例えば、酸二無水物とジアミンの重量比が約20/80〜約80/20、約40/60〜約60/40および約50/50になるように選択することができる。
【0039】
ポリイミドまたはその前駆体は、中間転写体混合物中に、本明細書に示される比率および種々の効果的な量で、例えば、コーティング混合物(例えば、ポリアミド酸またはポリイミドポリマー、酢酸ビニルクロトン酸コポリマー、フルオロポリマー、存在するときは任意要素のポリシロキサンポリマー、および導電性要素のコーティング混合物)中に存在する固形分または要素の重量を基準として、約70〜約97重量%、約70〜約95重量%、約75〜約95重量%、または約80〜約90重量%の量で存在していてもよい。
【0040】
ポリイミドの例は、
【化4】
の少なくとも1つからなる群から選択することができ、式中、nは、約5〜約3,000、約1,000〜約1,500、約100〜約700および約20〜約200の繰り返しセグメントの数をあらわす。
【0041】
(任意要素のフルオロポリマー)
本開示の組成物および中間転写体のために選択され、主にレベリング添加剤として機能し、平滑な転写体表面を与えるのに役立つフルオロポリマーの例としては、例えば、NOVEC(登録商標)FC−4432、NOVEC(登録商標)FC−4430およびNOVEC(登録商標)FC−4434(すべて3M Companyから入手可能であり、NOVEC(登録商標)は、3M Companyの登録商標である)および他の適切なポリアクリレートおよびフルオロアクリレートコポリマー、例えば、ポリ[2−メチル((ノナフルオロブチル)スルホニル)アミノアクリル酸エチル]およびこれらの混合物が挙げられる。
【0042】
フルオロポリマーまたはそのコポリマーは、中間転写体混合物中に種々の効果的な量で、例えば、混合物(例えば、ポリイミドポリマー、酢酸ビニルクロトン酸コポリマー、存在するときにはフルオロポリマー、ポリシロキサンポリマーおよび導電性要素の混合物)中に存在する固形分または要素の重量を基準として、例えば、約0.01〜約5重量%、約0.05〜約3重量%、約0.05〜約1重量%、約0.05〜約0.5重量%、約0.1〜約3重量%、約0.2〜約1重量%および約0.1〜約0.2重量%の量で存在していてもよい。
【0043】
(任意要素のポリシロキサンポリマー)
中間転写体混合物は、ポリシロキサンポリマーも含んでいてもよい。本明細書に開示する中間転写体混合物のために選択されるポリシロキサンポリマーの例としては、既知の適切なポリシロキサン、例えば、BYK Chemicalから、BYK(登録商標)333、BYK(登録商標)330(メトキシプロピルアセテート中、約51重量%)およびBYK(登録商標)344(比率80/20のキシレン/イソブタノール中、約52.3重量%)として市販されるポリエーテル修飾されたポリジメチルシロキサン;BYK(登録商標)−SILCLEAN 3710およびBYK(登録商標)3720(メトキシプロパノール中、約25重量%);BYK Chemicalから、BYK(登録商標)310(キシレン中、約25重量%)およびBYK(登録商標)370(比率75/11/7/7のキシレン/アルキルベンゼン/シクロヘキサノン/モノフェニルグリコール中、約25重量%)として市販される、ポリエステル修飾されたポリジメチルシロキサン;BYK Chemicalから、BYK(登録商標)−SILCLEAN 3700(メトキシプロピルアセテート中、約25重量%)として市販される、ポリアクリレート修飾されたポリジメチルシロキサン;BYK Chemicalから、BYK(登録商標)375(ジ−プロピレングリコールモノメチルエーテル中、約25重量%)として市販される、ポリエステルポリエーテル修飾されたポリジメチルシロキサンなど、およびこれらの混合物が挙げられる。
【0044】
ポリシロキサンポリマーまたはそのコポリマーが、中間転写体混合物中に種々の効果的な量で、例えば、混合物、または固形分、例えば、ポリイミドポリマー、酢酸ビニルクロトン酸コポリマー、存在するときはフルオロポリマー、存在するときはポリシロキサン、存在するときは導電性要素の混合物中に存在する要素の重量を基準として、例えば、約0.1〜約1重量%、約0.05〜約1重量%、約0.05〜約0.5重量%、または約0.1〜約0.3重量%の量で存在していてもよい。
【0045】
フルオロポリマーおよびポリシロキサンは、主に、レベリング添加剤(すなわち、レベリング剤)として機能し、中間体の平滑特徴をもたらすことができ、例えば、傷または突出部が最低限であるか、または全く存在せず、改良された化学薬品安定性および熱安定性を有する平滑なコーティング表面を可能にする。
【0046】
(任意要素の導電性要素)
場合により、中間転写体は、例えば、中間転写体の導電性を変え、調節するために1種類以上の導電性添加剤を含んでいてもよい。中間転写体が1層構造である場合、導電性要素は、本明細書に開示する酢酸ビニルクロトン酸コポリマーを含有する混合物中に含まれていてもよい。しかし、中間転写体が多層構造である場合、導電性要素は、転写体の1つ以上の層(例えば、支持基材、支持基材にコーティングされたポリマー混合物層、および支持基材とポリマー混合物層の両方)に含まれていてもよい。
【0047】
所望の結果を与える多くの適切な導電性要素を使用することができる。例えば、適切な導電性要素としては、カーボンブラック、金属酸化物、ポリアニリン、他の既知の適切な導電性要素、およびこれらの混合物が挙げられる。
【0048】
本明細書に示す中間転写体のために選択可能なカーボンブラック導電性要素の例としては、スペシャルブラック4((B.E.T.表面積=180m/g、DBP吸収量=1.8ml/g、一次粒子の直径=25ナノメートル)、Evonik−Degussaから入手可能)、スペシャルブラック5(B.E.T.表面積=240m/g、DBP吸収量=1.41ml/g、一次粒子の直径=20ナノメートル)、カラーブラックFW1(B.E.T.表面積=320m/g、DBP吸収量=2.89ml/g、一次粒子の直径=13ナノメートル)、カラーブラックFW2(B.E.T.表面積=460m/g、DBP吸収量=4.82ml/g、一次粒子の直径=13ナノメートル)、カラーブラックFW200(B.E.T.表面積=460m/g、DBP吸収量=4.6ml/g、一次粒子の直径=13ナノメートル)、すべてEvonik−Degussaから入手可能;Cabot Corporationから入手可能なVULCAN(登録商標)カーボンブラック、REGAL(登録商標)カーボンブラック、MONARCH(登録商標)カーボンブラック、BLACK PEARLS(登録商標)カーボンブラックが挙げられる。導電性カーボンブラックの具体例は、BLACK PEARLS(登録商標)1000(B.E.T.表面積=343m/g、DBP吸収量=1.05ml/g)、BLACK PEARLS(登録商標)880(B.E.T.表面積=240m/g、DBP吸収量=1.06ml/g)、BLACK PEARLS(登録商標)800(B.E.T.表面積=230m/g、DBP吸収量=0.68ml/g)、BLACK PEARLS(登録商標)L(B.E.T.表面積=138m/g、DBP吸収量=0.61ml/g)、BLACK PEARLS(登録商標)570(B.E.T.表面積=110m/g、DBP吸収量=1.14ml/g)、BLACK PEARLS(登録商標)170(B.E.T.表面積=35m/g、DBP吸収量=1.22ml/g)、VULCAN(登録商標)XC72(B.E.T.表面積=254m/g、DBP吸収量=1.76ml/g)、VULCAN(登録商標)XC72R(VULCAN(登録商標)XC72の綿状形態)、VULCAN(登録商標)XC605、VULCAN(登録商標)XC305、REGAL(登録商標)660(B.E.T.表面積=112m/g、DBP吸収量=0.59ml/g)、REGAL(登録商標)400(B.E.T.表面積=96m/g、DBP吸収量=0.69ml/g)、REGAL(登録商標)330(B.E.T.表面積=94m/g、DBP吸収量=0.71ml/g)、MONARCH(登録商標)880(B.E.T.表面積=220m/g、DBP吸収量=1.05ml/g、一次粒子の直径=16ナノメートル)、MONARCH(登録商標)1000(B.E.T.表面積=343m/g、DBP吸収量=1.05ml/g、一次粒子の直径=16ナノメートル);およびEvonik−Degussaから入手可能なChannelカーボンブラックが挙げられる。本明細書に明示的に開示されていない他の既知の適切なカーボンブラックを、本明細書で開示する中間転写体のためのフィラーまたは導電性要素として選択してもよい。
【0049】
開示する中間転写体に組み込むために選択可能なポリアニリン導電性要素の例は、Panipol Oy(フィンランド)から市販されるPANIPOL(商標)Fであり、既知のリグノスルホン酸が接合したポリアニリンである。これらのポリアニリンは、通常は、例えば、約0.5〜約5ミクロン;約1.1〜約2.3ミクロン、または約1.5〜約1.9ミクロンの相対的に小さな粒径直径を有する。
【0050】
開示されている中間転写体のために選択可能な金属酸化物導電性要素としては、例えば、酸化スズ、アンチモンがドープされたスズ酸化物、酸化インジウム、酸化インジウムスズ、酸化亜鉛、酸化チタン、これらの混合物などが挙げられる。
【0051】
存在する場合、導電性要素は、例えば、合計固形分を基準として、約1〜約60重量%、約3〜約40重量%、約4〜約30重量%、約10〜約30%、約11〜約25重量%および約5〜約20重量%になるように選択することができる。
【0052】
種々の重量比、例えば、本明細書に開示する要素混合物の重量%を基準として、約87.7/11/1.1/0.2、約85/13.7/1.1/0.2、約90/8/1.5/0.5、約91/7/1.5/0.5、約81/17/1.3/0.7および他の比率のポリアミド酸/カーボンブラック/酢酸ビニル/クロトン酸コポリマー/フルオロポリマーを選択することができる。
【0053】
(任意要素のさらなるポリマー)
本開示の実施形態において、中間転写体混合物は、主にバインダーとして機能する任意要素のポリマーをさらに含んでいてもよい。適切なさらなるポリマーの例としては、ポリアミドイミド、ポリカーボネート、ポリフェニレンスルフィド、ポリアミド、ポリスルホン、ポリエーテルイミド、ポリエステル、ポリフッ化ビニリデン、ポリエチレン−コ−ポリテトラフルオロエチレンなど、およびこれらの混合物が挙げられる。
【0054】
さらなるポリマーが選択される場合、中間転写体混合物中に任意の望ましい量または有効な量で含まれていてもよい。例えば、ポリマーは、混合物要素の合計重量を基準として約1〜約75重量%、約2〜約45重量%、または約3〜約15重量%の量で存在していてもよい。
【0055】
(任意要素の支持基材)
所望な場合、支持基材は、中間転写体中に、例えば、金属材料からの剥離の後に、酢酸ビニルクロトン酸コポリマーを含むポリマー混合物層の下に含まれていてもよい。支持基材は、中間転写体に高い剛性または高い強度を与えるために含まれていてもよい。
【0056】
開示する酢酸ビニルクロトン酸コポリマーを含有する混合物のコーティング分散物で種々の適切な支持基材をコーティングし、二層中間転写体を作成してもよい。例示的な支持基材材料としては、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、これらの混合物などが挙げられる。
【0057】
さらに具体的には、中間転写体の支持基材の例は、低温で迅速に硬化する既知のポリイミドポリマーを含むポリアミド、例えば、VTEC(商標)PI 1388、080−051、851、302、203、201およびPETI−5(すべてRichard Blaine International,Incorporated(レディング、PA.から入手可能))、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミドなどである。熱硬化性ポリイミドは、約180℃〜約260℃の温度で所定時間、例えば、約10〜約120分、または約20分または約30分〜約60分硬化させることができ、一般的に、数平均分子量が約5,000〜約500,000または約10,000〜約100,000であり、重量平均分子量が約50,000〜約5,000,000または約100,000〜約1,000,000である。さらに、支持基材のために、300℃より高い温度で硬化させることが可能な熱硬化性ポリイミド、例えば、PYRE M.L.(登録商標)RC−5019、RC 5057、RC−5069、RC−5097、RC−5083およびRK−692(すべてIndustrial Summit Technology Corporation(パーリン、NJ)から市販されている);RP−46およびRP−50(両方ともUnitech LLC、ハンプトン、VAから市販されている);DURIMIDE(登録商標)100(FUJIFILM Electronic Materials U.S.A.,Inc.、ノースキングスタウン、RIから市販される)およびKAPTON(登録商標)HN、VNおよびFN(すべてE.I.DuPont、ウィルミントン、DEから市販される)を選択することができる。
【0058】
本明細書に開示する中間転写体のための支持基材として選択可能なポリアミドイミドの例は、VYLOMAX(登録商標)HR−11NN(N−メチルピロリドンの15重量%溶液、T=300℃、M=45,000)、HR−12N2(N−メチルピロリドン/キシレン/メチルエチルケトン=50/35/15の30重量%溶液、T=255℃、M=8,000)、HR−13NX(N−メチルピロリドン/キシレン=67/33の30重量%溶液、T=280℃、M=10,000)、HR−15ET(エタノール/トルエン=50/50の25重量%溶液、T=260℃、M=10,000)、HR−16NN(N−メチルピロリドンの14重量%溶液、T=320℃、M=100,000)(すべて日本の東洋紡株式会社から市販されている)、Solvay Advanced Polymers,LLC(アルファレッタ、GA)から市販されているTORLON(登録商標)AI−10(T=272℃)である。
【0059】
本明細書に開示する中間転写体のために選択可能な具体的なポリエーテルイミド支持基材の例は、ULTEM(登録商標)1000(T=210℃)、1010(T=217℃)、1100(T=217℃)、1285、2100(T=217℃)、2200(T=217℃)、2210(T=217℃)、2212(T=217℃)、2300(T=217℃)、2310(T=217℃)、2312(T=217℃)、2313(T=217℃)、2400(T=217℃)、2410(T=217℃)、3451(T=217℃)、3452(T=217℃)、4000(T=217℃)、4001(T=217℃)、4002(T=217℃)、4211(T=217℃)、8015、9011(T=217℃)、9075、9076であり、すべてSabic Innovative Plasticsから市販されている。
【0060】
作成したとき、支持基材は、任意の望ましく適切な厚みを有していてもよい。例えば、支持基材は、厚みが約10〜約300ミクロン、例えば、約50〜約150ミクロン、約75〜約125ミクロン、約50〜約75ミクロンであってもよい。
【0061】
(任意要素の剥離層)
中間転写体中、例えば、本明細書に示す酢酸ビニルクロトン酸コポリマー層の混合物の上に、任意要素の剥離層が含まれていてもよい。トナー洗浄性を与え、さらなる現像した画像が光伝導体から中間転写体に有効に転写させるのを助けるために、剥離層が含まれていてもよい。
【0062】
剥離層が選択される場合、剥離層は、任意の望ましく適切な厚みを有していてもよい。例えば、剥離層は、厚みが約1〜約100ミクロン、約10〜約75ミクロン、または約20〜約50ミクロンであってもよい。
【0063】
任意要素の剥離層は、フッ素化エチレンプロピレンコポリマー(FEP)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフルオロアルコキシポリテトラフルオロエチレン(PFA TEFLON(登録商標))、および他のTEFLON(登録商標)系材料を含むTEFLON(登録商標)系材料;シリコーン材料、例えば、フルオロシリコーンおよびシリコーンゴム、例えば、Sampson Coatings、Richmond、Va.から入手可能なSilicone Rubber 552(ポリジメチルシロキサン/ジブチルスズジアセテート、100グラムのポリジメチルシロキサンあたり、0.45グラムのDBTDAを含むゴム混合物、分子量Mは約3,500);フルオロエラストマー、例えば、VITON(登録商標)として売られるもの、例えば、フッ化ビニリデン、ヘキサフルオロプロピレンとテトラフルオロエチレンのコポリマーおよびターポリマー、VITON A(登録商標)、VITON E(登録商標)、VITON E60C(登録商標)、VITON E45(登録商標)、VITON E430(登録商標)、VITON B910(登録商標)、VITON GH(登録商標)、VITON B50(登録商標)、VITON GF(登録商標)という種々の名称で商業的に知られているものを含んでいてもよい。VITON(登録商標)という名称は、E.I.DuPont de Nemours,Inc.の商標である。2種類の既知のフルオロエラストマーは、(1)VITON A(登録商標)として商業的に知られている、フッ化ビニリデン、ヘキサフルオロプロピレン、テトラフルオロエチレンのコポリマー群;(2)VITON B(登録商標)として商業的に知られている、フッ化ビニリデン、ヘキサフルオロプロピレン、テトラフルオロエチレンのターポリマー群;(3)35モルパーセントのフッ化ビニリデンと、34モルパーセントのヘキサフルオロプロピレンと、29モルパーセントのテトラフルオロエチレンと、2パーセントのキュアサイトモノマーとを含む、フッ化ビニリデン、ヘキサフルオロプロピレン、テトラフルオロエチレンおよびキュアサイトモノマー(VITON GF(登録商標))のテトラポリマー群で構成される。キュアサイトモノマーは、E.I.DuPont de Nemours,Inc.から入手可能なもの、例えば、4−ブロモペルフルオロブテン−1、1,1−ジヒドロ−4−ブロモペルフルオロブテン−1、3−ブロモペルフルオロプロペン−1、1,1−ジヒドロ−3−ブロモペルフルオロプロペン−1、または任意の他の適切な既知の市販キュアサイトモノマーであってもよい。
【0064】
(中間転写体配合物)
例えば、ポリアミド酸またはポリアミド酸から作られるポリイミド、酢酸ビニルクロトン酸コポリマー、任意要素のフルオロポリマー、任意要素のポリシロキサンおよび任意要素の導電性フィラー要素を含む本明細書に示す中間転写体混合物を多くの適切な方法によって中間転写体に配合することができる。例えば、既知の粉砕プロセスを用い、中間転写体混合物の均一な分散物を得ることができ、次いで、これを個々の金属基材(例えば、ステンレス鋼基材など)に既知のドローバーコーティング法またはフローコーティング法を用いてコーティングすることができる。例えば、膜を約100〜約400℃、または約160〜約325℃で適切な時間、例えば、約20〜約180分、約40〜約120分加熱することによって、得られた個々の1つ以上の膜を高温で硬化させ、乾燥させてもよく、さらに具体的には、金属基材の上に残したままで、約75℃で約30分間硬化させ、次いで、約190℃で30分間、最後に、約320℃で約60分間硬化させてもよい。
【0065】
乾燥させ、室温(約23〜約25℃)まで冷却した後、膜を鋼鉄基材からすばやく剥離する。すなわち、外部からの助けがない状態で膜を剥離する。得られた中間転写膜製品は、厚みが、例えば、約15〜約150ミクロン、約20〜約100ミクロン、約25〜約75ミクロン、または約40〜約50ミクロンであってもよい。
【0066】
本明細書で開示する混合物を堆積させるために金属基材が選択される場合、ステンレス鋼、アルミニウム、ニッケル、銅およびこれらのアロイ、ガラス板、および他の従来の典型的な既知材料から選択することができる。
【0067】
中間転写体混合物を作成するために選択され、例えば、混合物成分の合計の約60〜約95重量%、または約70〜約90重量%の量で選択可能な溶媒の例としては、ハロゲン化アルキレン、例えば、塩化メチレン、テトラヒドロフラン、トルエン、モノクロロベンゼン、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、メチルエチルケトン、ジメチルスルホキシド(DMSO)、メチルイソブチルケトン、ホルムアミド、アセトン、酢酸エチル、シクロヘキサノン、アセトアニリド、これらの混合物などが挙げられる。中間転写体混合物のために選択される溶媒と、希釈剤を混合してもよい。希釈剤の例が、溶媒の重量を基準として約1〜約25重量%、1〜約10重量%の量で溶媒に加えられ、希釈剤は、芳香族炭化水素、酢酸エチル、アセトン、シクロヘキサノンおよびアセトアニリドのような既知の希釈剤である。
【0068】
本明細書で示す中間転写体は、ゼログラフィー印刷システムを含めた多くの印刷システムおよび複写システムのために選択することができる。例えば、開示されている中間転写体を、マルチイメージングゼログラフィー機に組み込むことができ、この場合、画像形成ステーションで、転写すべきそれぞれの現像したトナー画像を画像形成ドラムまたは光伝導性ドラムの上に作成し、次いで、これらの画像をそれぞれ現像ステーションで現像し、中間転写体に転写する。画像が光伝導体の上に作られ、続けて現像され、次いで、中間転写体に転写されてもよい。代替となる方法では、各画像を、光伝導ドラムまたは感光体ドラムの上に作成し、現像し、次いで、中間転写体に対し、登録したように転写されてもよい。一実施形態では、マルチ画像システムは、カラー複写システムであり、複写される画像のそれぞれの色が感光体ドラムの上に作られ、現像され、中間転写体に転写される。
【0069】
トナーの潜像が感光体ドラムから中間転写体に転写された後、熱と圧力を加えた状態で、画像を受け入れる基材(例えば紙)を中間転写体と接触させてもよい。次いで、中間転写体上にあるトナーを画像の形状で基材(例えば紙)に転写し、固定する。
【実施例】
【0070】
具体的な実施形態を詳細に記載する。これらの実施例は、例示であることを意図しており、これらの実施形態で記載される材料、条件および処理パラメータに限定されない。すべての部は、特に指示のない限り、すべての要素の合計固形分の重量を基準とする。粘度値は、粘度計によって決定された。
【0071】
(比較例1)
Orion Chemicalsから得られるスペシャルカーボンブラック4、U−VARNISH(登録商標)AおよびSとして市販されるビフェニルテトラカルボン酸二無水物/ジアミノベンゼンのポリアミド酸のポリイミド(NMP中、約20重量)(両方とも、UBE America Inc.(ニューヨーク、ニューヨーク)から入手可能であるか、または、Kaneka Corporation(テキサス)から入手可能である)、または、ピロメリット酸二無水物/4,4’−オキシジアニリンのポリアミド酸(PYRE−M.L.(登録商標)RC−5019またはRC−5083の商標でIndustrial Summit technology Corporation、パーリン、NJから市販される)およびフルオロポリマーNOVEC(登録商標)FC−4432、3M Companyから入手可能な非イオン性ポリマーフルオロケミカル界面活性剤を、ポリアミド酸またはポリイミド/カーボンブラック/フルオロポリマーの比率が、初期の混合物の供給量を基準として88.3/11.5/0.2の比率になるように、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)中、固形分が約16重量の混合物を攪拌することによって、コーティング組成物を調製した。得られた中間転写体分散物を、厚み0.5ミリメートルのステンレス鋼基材をコーティングし、その後、この混合物を75℃で30分、190℃で30分、320℃で60分加熱することによって硬化させた。上述の比率の上述の要素で構成される得られた中間転写体は、ステンレス鋼基材から自己剥離せず、この基材に接着した。水に3ヶ月間浸した後、得られた中間転写体は、最終的に基材から自己剥離した。
【0072】
(実施例I)
Orion Chemicalsから得られるスペシャルカーボンブラック4、U−VARNISHAおよびSとして市販されるビフェニルテトラカルボン酸二無水物/ジアミノベンゼンのポリアミド酸のポリイミド(NMP中、約20重量)(両方とも、UBE America Inc.(ニューヨーク、ニューヨーク)から入手可能であるか、または、Kaneka Corporation(テキサス)から入手可能である)、または、ピロメリット酸二無水物/4,4’−オキシジアニリンのポリアミド酸(PYRE−M.L.(登録商標)RC−5019またはRC−5083の商標でIndustrial Summit technology Corporation、パーリン、NJから市販される)、Wacker Polymers Companyの酢酸ビニル/クロトン酸コポリマーVINNAPAS(登録商標)C305(固形の無色から淡い黄色がかった酢酸ビニルおよびクロトン酸のコポリマー、酸価が約30〜約38ミリグラムKOH/グラムである)、フルオロポリマーNOVEC(登録商標)FC−4432(3M Companyから入手可能な非イオン性ポリマーフルオロケミカル界面活性剤)を、ポリアミド酸またはポリイミド/カーボンブラック/酢酸ビニル/クロトン酸コポリマー/フルオロポリマーの比率が87.2/11.5/1.1/0.2の比率になるように、NMP中、固形分が約16.5重量のコーティング組成物をアトライタミルで6時間攪拌して混合することによって調製した。得られた中間転写体コーティング分散物で、厚みが0.5ミリメートルステンレス鋼基材をコーティングし、その後、混合物を75℃で30分、190℃で30分、320℃で60分加熱することによって硬化させた。スペシャルカーボンブラック4と、カーボンブラック、ポリアミド酸、酢酸ビニル/クロトン酸コポリマーおよびフルオロポリマーの上述の比率の混合物を含む中間体を加熱することによる硬化から作成した以下の式/構造を有するポリイミド
【化5】
〔式中、nは約30に等しい〕
の上述の成分で構成された、厚みが約50ミクロンの得られた中間転写体は、外からの処理の助けを借りることなく、ステンレス鋼基材からすぐに自己剥離した。
【0073】
(実施例II)
実施例Iのプロセスを繰り返すが、但し、酸価が約30〜約38ミリグラムKOH/グラムである酢酸ビニル/クロトン酸コポリマーVINNAPAS(登録商標)C305を、酸価が約6〜約8ミリグラムKOH/グラムであり、酢酸ビニルおよびクロトン酸の無色から淡い黄色がかった固体のコポリマーであるWacker Polymers Companyの酢酸ビニル/クロトン酸コポリマーVINNAPAS(登録商標)C341と置き換えて中間転写体を調製する。
【0074】
(実施例III)
実施例Iのプロセスを繰り返すが、但し、酸価が約30〜約38ミリグラムKOH/グラムである酢酸ビニル/クロトン酸コポリマーVINNAPAS(登録商標)C305を、酸価が約5.5〜約7ミリグラムKOH/グラムであり、酢酸ビニルおよびクロトン酸の無色から淡い黄色がかった固体のコポリマーであるWacker Polymers Companyの酢酸ビニル/クロトン酸コポリマーVINNAPAS(登録商標)C501と置き換えて中間転写体を調製した。
【0075】
実施例Iおよび実施例III、比較例1の上述の中間転写体について、既知のASTM D882−97プロセスに従ってヤング弾性率および破断強さを測定した。各中間転写体サンプル(0.5インチ×12インチ)をInstron Tensile Tester測定装置内に置き、次いで、このサンプルを破断するまで一定の引っ張り速度で伸ばした。この間に、サンプルの伸長度に対し、得られた負荷を記録した。記録した曲線の初期の線形部分に対して正接の関係にある点を選び、引っ張り応力を対応する歪みで割ることによって、ヤング弾性率を計算した。引っ張り応力は、各試験サンプルの平均断面積で負荷を割ることによって計算した。結果を以下の表1に提示している。実施例Iおよび実施例III、比較例1の上述の中間転写体の抵抗率も、High Resistivity Meterを用いて測定し、結果を表1に提示している。
【表1】
【0076】
上の調製した中間転写体に酢酸ビニル/クロトン酸コポリマーを組み込んでも、その機械特性および電気特性に実質的に悪い影響を与えず、コーティングの欠陥はなかった。
【0077】
さらに、実施例Iおよび実施例IIIの中間転写体は、ステンレス鋼の上にさらなる剥離層を塗布する必要なく、基材からすばやく自己剥離し、一方、比較例1は、自己剥離せず、ステンレス鋼基材の上に留まっており、水に3ヶ月浸した場合にのみ剥離する。
【0078】
実施例I、実施例IIおよび実施例IIIの中間転写体は、多くの既知の中間転写体(例えば、酢酸ビニル/クロトン酸コポリマーを含まない比較例1の中間転写体)よりも約65〜約75%安い費用で得られ、実施例I、実施例IIおよび実施例IIIの中間転写体は、中間転写体を最初に調製するときに、ステンレス鋼基材に剥離層コーティングを付加する必要はない。
【0079】
ステンレス鋼基材から剥離した後、得られた実施例I、実施例IIおよび実施例IIIの中間転写製品を中間転写体として使用することができ、または、得られた製品で、ポリアミドのようなポリマーの支持基材をコーティングすることができる。
図1
図2
図3