特許第6385361号(P6385361)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6385361外科手術用器具のアクティブ位置決め装置及びこれを備えたロボット手術システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6385361
(24)【登録日】2018年8月17日
(45)【発行日】2018年9月5日
(54)【発明の名称】外科手術用器具のアクティブ位置決め装置及びこれを備えたロボット手術システム
(51)【国際特許分類】
   A61B 34/30 20160101AFI20180827BHJP
   A61B 90/11 20160101ALI20180827BHJP
   B25J 9/06 20060101ALI20180827BHJP
【FI】
   A61B34/30
   A61B90/11
   B25J9/06 A
【請求項の数】16
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2015-548202(P2015-548202)
(86)(22)【出願日】2013年12月12日
(65)【公表番号】特表2016-505316(P2016-505316A)
(43)【公表日】2016年2月25日
(86)【国際出願番号】DE2013000806
(87)【国際公開番号】WO2014094719
(87)【国際公開日】20140626
【審査請求日】2016年12月12日
(31)【優先権主張番号】102012025101.7
(32)【優先日】2012年12月20日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】515168857
【氏名又は名称】アヴァテラメディカル ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100091982
【弁理士】
【氏名又は名称】永井 浩之
(74)【代理人】
【識別番号】100117787
【弁理士】
【氏名又は名称】勝沼 宏仁
(74)【代理人】
【識別番号】100107537
【弁理士】
【氏名又は名称】磯貝 克臣
(74)【代理人】
【識別番号】100196047
【弁理士】
【氏名又は名称】柳本 陽征
(72)【発明者】
【氏名】フーベルトゥス、フォン、グリュンベルク
【審査官】 近藤 利充
(56)【参考文献】
【文献】 特開2004−187798(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0319913(US,A1)
【文献】 特表2012−500031(JP,A)
【文献】 特表2009−520573(JP,A)
【文献】 特開平06−063061(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 13/00 − 90/98
B25J 1/00 − 21/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロボットアームに用いるための外科手術用器具のアクティブ位置決め装置であって、
ロボットアーム(1,31)に接続され得る支持板(3,33)、
前記支持板(3,33)上に設けられ、体の内部への通路に配置されるポート装置(4,34)、
外科手術用器具(8,38,61)を体内へ案内するための少なくとも1つのガイド装置(6,36,59)であって、前記外科手術用器具(8,38,61)のシャフトが前記ガイド装置(6,36,59)を通って延び、前記ガイド装置(6,36,59)は補正要素(5,35)を介して前記ポート装置(4,34)に変位可能に接続される、ガイド装置(6,36,59)、及び、
前記ポート装置(4,34)に対する前記ガイド装置(6,36,59)の調整装置(9,10,11,12,13,14,39,40,41,42,43,44,62,63,64,65,66,67)であって、一方が前記支持板(3,33)及び/又は前記ポート装置(4,34)に、他方が前記ガイド装置(6,36,59)に取り付けられ、前記外科手術用器具(8,38,61)の前記シャフトが、前記外科手術用器具の長手方向の延長がポート装置(4,34)の長手方向の延長と平行をなす開始位置に対して、枢支点(28)周りにx方向及びy方向の両方に可動である、調整装置(9,10,11,12,13,14,39,40,41,42,43,44,62,63,64,65,66,67)、
を有し、
前記調整装置(9,10,11,12,13,14,39,40,41,42,43,44,62,63,64,65,66,67)は、互いに直交して設けられる駆動装置(9,12,39,42,62,65)として設計された、2つの制御可能なアクチュエータ(9,12,39,42,62,65)を有し、前記ガイド装置(6,36,59)と前記支持板(3,33)又は前記ポート装置(4,34)との間にボールレバー機構(10,11,13,14,40,41,43,44,63,64,66,67)が配置され、前記ガイド装置(6,36)は、前記ボールレバー機構(10,11,13,14,40,41,43,44)によって、前記駆動装置(9,12,39,42)により、前記x方向及び前記y方向に互いに独立して、前記開始位置に対して位置決めされ得る、アクティブ位置決め装置。
【請求項2】
前記補正要素(5,35)の形状は変形可能であり、前記開始位置で互いに一致する前記ポート装置(4,34)と前記ガイド装置(6,36,59)の間の角度が、前記x方向及び前記y方向の両方において自由に選択可能に設定されることができる、請求項1に記載のアクティブ位置決め装置。
【請求項3】
前記ガイド装置(6,36,59)上に、前記外科手術用器具(8,38,61)に接続された並進調整装置(15,16,17,18,19,20,45,46,47,48,49,50,68,69,70,71,72,73)が配置され、前記外科手術用器具の前記シャフトがz方向に可動である、請求項1又は2に記載のアクティブ位置決め装置。
【請求項4】
前記並進調整装置(15,16,17,18,19,20,45,46,47,48,49,50,68,69,70,71,72,73)は、伸縮システム(20,50,73)及び/又はケーブル引張りシステム(15,16,17,18,19,45,46,47,48,49,68,69,70,71,72)により前記外科手術用器具(8,38,61)の前記シャフトを前記z方向に移動させる、請求項3に記載のアクティブ位置決め装置。
【請求項5】
前記外科手術用器具(8,38,61)をさらに備え、前記外科手術用器具(8)の前記シャフトを前記開始位置に対して前記z方向周りに回転可能に変位させるロータリーアクチュエータ(23)を有する器具駆動ユニット(22,52,75)が、前記外科手術用器具(8,38,61)上に配置される、請求項3に記載のアクティブ位置決め装置。
【請求項6】
前記器具駆動ユニット(22,52,75)は、遠位端に取り付けられた前記外科手術用器具(8,38,61)の操作ユニットを、さらに3自由度で変位可能とする、3つの器具アクチュエータ(24,25,26,54,55,56,77,78,79)を有する、請求項5に記載のアクティブ位置決め装置。
【請求項7】
前記並進調整装置(15,16,17,18,19,20,45,46,47,48,49,50,68,69,70,71,72,73)は、伸縮システム(20,50,73)により前記外科手術用器具(8,38,61)の前記シャフトを前記z方向に移動させ、
前記器具駆動ユニット(22,52,75)は、前記伸縮システム(20,50,73)の近位端に保持装置(21,51,78)を介して設けられる、請求項5又は6に記載のアクティブ位置決め装置。
【請求項8】
補正要素(35)を通って2つの外科手術用器具(38,61)を案内するための2つのガイド装置(36,59)が配置され、第1のガイド装置(36)の調整装置(39,40,41,42,43,44)は、他のガイド装置(59)の調整装置(62,63,64,65,66,67)に対して、2つのガイド装置(36,59)の長手方向の軸について実質的にミラー反転して配置される、請求項1〜7のいずれかに記載のアクティブ位置決め装置。
【請求項9】
人体上で外科手術を行うためのロボット外科手術システムであって、
外科手術を行うために、ユーザにより操作され得る制御装置(200,202)、
2以上のロボットアームが取り付けられ、前記制御装置により動かされ得る支持構造(207,208,209)、
及び、少なくとも1つのロボットアーム上に配置された、外科手術用器具のアクティブ位置決め装置を備え、
前記アクティブ位置決め装置は、
ロボットアーム(1,31)に接続され得る支持板(3,33)、
前記支持板(3,33)上に設けられ、体の内部への通路に配置されるポート装置(4,34)、
外科手術用器具(8,38,61)を体内へ案内するための少なくとも1つのガイド装置(6,36,59)であって、前記外科手術用器具(8,38,61)のシャフトが前記ガイド装置(6,36,59)を通って延び、前記ガイド装置(6,36,59)は補正要素(5,35)を介して前記ポート装置(4,34)に変位可能に接続される、ガイド装置(6,36,59)、及び、
前記ポート装置(4,34)に対する前記ガイド装置(6,36,59)の調整装置(9,10,11,12,13,14,39,40,41,42,43,44,62,63,64,65,66,67)であって、一方が前記支持板(3,33)及び/又は前記ポート装置(4,34)に、他方が前記ガイド装置(6,36,59)に取り付けられ、前記外科手術用器具(8,38,61)の前記シャフトが、前記外科手術用器具の長手方向の延長がポート装置(4,34)の長手方向の延長と平行をなす開始位置に対して、枢支点(28)周りにx方向及びy方向の両方に可動である、調整装置(9,10,11,12,13,14,39,40,41,42,43,44,62,63,64,65,66,67)、
を有し、
前記調整装置(9,10,11,12,13,14,39,40,41,42,43,44,62,63,64,65,66,67)は、互いに直交して設けられる駆動装置(9,12,39,42,62,65)として設計された、2つの制御可能なアクチュエータ(9,12,39,42,62,65)を有し、前記ガイド装置(6,36,59)と前記支持板(3,33)又は前記ポート装置(4,34)との間にボールレバー機構(10,11,13,14,40,41,43,44,63,64,66,67)が配置され、前記ガイド装置(6,36)は、前記ボールレバー機構(10,11,13,14,40,41,43,44)によって、前記駆動装置(9,12,39,42)により、前記x方向及び前記y方向に互いに独立して、前記開始位置に対して位置決めされ得る、ロボット外科手術システム。
【請求項10】
前記補正要素(5,35)の形状は変形可能であり、前記開始位置で互いに一致する前記ポート装置(4,34)と前記ガイド装置(6,36,59)の間の角度が、前記x方向及び前記y方向の両方において自由に選択可能に設定されることができる、請求項9に記載のロボット外科手術システム。
【請求項11】
前記ガイド装置(6,36,59)上に、前記外科手術用器具(8,38,61)に接続された並進調整装置(15,16,17,18,19,20,45,46,47,48,49,50,68,69,70,71,72,73)が配置され、前記外科手術用器具の前記シャフトがz方向に可動である、請求項9又は10に記載のロボット外科手術システム。
【請求項12】
前記並進調整装置(15,16,17,18,19,20,45,46,47,48,49,50,68,69,70,71,72,73)は、伸縮システム(20,50,73)及び/又はケーブル引張りシステム(15,16,17,18,19,45,46,47,48,49,68,69,70,71,72)により前記外科手術用器具(8,38,61)の前記シャフトを前記z方向に移動させる、請求項11に記載のロボット外科手術システム。
【請求項13】
前記外科手術用器具(8,38,61)をさらに備え、前記外科手術用器具(8)の前記シャフトを前記開始位置に対して前記z方向周りに回転可能に変位させるロータリーアクチュエータ(23)を有する器具駆動ユニット(22,52,75)が、前記外科手術用器具(8,38,61)上に配置される、請求項11に記載のロボット外科手術システム。
【請求項14】
前記器具駆動ユニット(22,52,75)は、遠位端に取り付けられた前記外科手術用器具(8,38,61)の操作ユニットを、さらに3自由度で変位可能とする、3つの器具アクチュエータ(24,25,26,54,55,56,77,78,79)を有する、請求項13に記載のロボット外科手術システム。
【請求項15】
前記並進調整装置(15,16,17,18,19,20,45,46,47,48,49,50,68,69,70,71,72,73)は、伸縮システム(20,50,73)により前記外科手術用器具(8,38,61)の前記シャフトを前記z方向に移動させ、
前記器具駆動ユニット(22,52,75)は、前記伸縮システム(20,50,73)の近位端に保持装置(21,51,78)を介して設けられる、請求項13又は14に記載のロボット外科手術システム。
【請求項16】
補正要素(35)を通って2つの外科手術用器具(38,61)を案内するための2つのガイド装置(36,59)が配置され、第1のガイド装置(36)の調整装置(39,40,41,42,43,44)は、他のガイド装置(59)の調整装置(62,63,64,65,66,67)に対して、2つのガイド装置(36,59)の長手方向の軸について実質的にミラー反転して配置される、請求項9〜15のいずれかに記載のロボット外科手術システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、低侵襲外科手術のための、さらにとりわけ腹腔鏡検査のための、外科手術用器具のアクティブ位置決め装置、及び、ロボット外科手術システム又は遠隔マニピュレータに関する。
【0002】
低侵襲手術のための、とりわけ腹腔鏡手術のための、ロボットシステム又は遠隔マニピュレータは、例えば外科手術用器具、内視鏡又はカメラのような、通常外科医によって手で案内される手術用器具を、電動位置決めに置き換える。用いられる手術用器具は、1以上のトロカールを介して患者の内部へ案内される。トロカールは、低侵襲外科手術を行う外科医が患者の体腔(通常は腹腔又は胸腔)への通路を形成するのに用いられる器具を意味する。この通路は、チューブにより開いて保持される。ロボットシステムで提供される動作機構及び制御ロジックにより、器具の軸(z)に沿った手術用器具の並進運動のみならず、手術用器具が枢支点周りに2自由度(x,y)で運動することが可能になる。2自由度(x,y)の運動の不動点が枢支点と呼ばれる。この枢支点は、理想的には、患者の腹壁を通るトロカールの貫通点に位置する。トロカールの周囲の組織への生体力学的ストレスができるだけ低くなるよう手術器具の動きを制限するために、ロボットシステムの制御ロジックでは枢支点がわかっていなければならない、すなわち枢支点は運動機構の構造設計により画定されなければならない。
【0003】
現時点での技術水準のロボットシステムは、手術用器具のパッシブ予備位置決め及びアクティブ動作のためのロボットアームに基盤を置く。一方では、枢支点周りの手術用器具のパッシブ予備位置決め及びアクティブ動作を実現するロボットアームを用いた現時点での技術水準の解決法は、大きな設置空間を必要とし、他方では、ロボットアームの動作シーケンスは、衝突を引き起こし得る。
【0004】
低侵襲外科手術の間、少なくとも2つの、概して3つから4つの手術用器具(把持具、はさみ、針保持具、解剖器具のような)、及び、カメラ又は内視鏡が用いられる。これらの各手術用器具は、分割トロカールを介して患者の体の内部へ案内される。これは、用いられる各手術用器具のために、器具のパッシブ予備位置決め及びアクティブ動作を制御するロボットアームがあることを意味する。
【0005】
現時点での技術水準の解決法による不都合は、手術の開始前に患者の位置が固定されなければならず、手術中の患者の再位置決めがほとんど不可能なことである。
【0006】
さらに、すでに述べたように、不都合は、すでに知られているロボットシステムが大きな設置空間を必要とすることである。
【発明の開示】
【0007】
したがって、本発明の目的は、それぞれ、高水準の可変性を提供し、且つ、必要な設置空間が小さい、又は、小型且つ軽量に設計される、外科手術用器具のアクティブ位置決め装置及びロボット外科手術システムを提供することである。
【0008】
本発明のさらなる目的は、手術中の患者の再位置決めを可能にし、とりわけ再位置決め後の外科手術用器具の運動の自由度を制限することのない、ロボットシステムを提供することである。
【0009】
これらの目的は、本発明による、外科手術用器具のアクティブ位置決め装置についての請求項1に係る発明、及び、ロボット外科手術システムについての請求項9に係る発明により達成される。
【0010】
本発明の主題は、ロボットアームに用いるための外科手術用器具のアクティブ位置決め装置に関し、アクティブ位置決め装置は、
ロボットアームに接続され得る支持板、
前記支持板上に設けられ、体の内部への通路に配置されるポート装置、
外科手術用器具を体内へ案内するための少なくとも1つのガイド装置であって、前記外科手術用器具のシャフトが前記ガイド装置を通って延び、前記ガイド装置は補正要素を介して前記ポート装置に変位可能に接続される、ガイド装置、及び、
前記ポート装置に対する前記ガイド装置の調整装置であって、一方が前記支持板及び/又は前記ポート装置に、他方が前記ガイド装置に取り付けられ、前記外科手術用器具の前記シャフトがx方向及びy方向の両方に可動であり、開始位置で前記外科手術用器具の縦方向の延長がポート装置の縦方向の延長と平行をなす、調整装置、
を有する。
【0011】
好ましい実施の形態では、補正要素の形状は変形可能であり、開始位置で互いに一致するポート装置とガイド装置の間の角度が、x方向及びy方向の両方において自由に選択可能に設定されることができ、とりわけ補正要素は弾性材料で形成される。
【0012】
さらに好ましい実施の形態では、調整装置は、とりわけ互いに直交して設けられる駆動装置として設計された、少なくとも2つの制御可能なアクチュエータを有し、ガイド装置と支持板又はポート装置との間にボールレバー機構が配置され、ガイド装置は、ボールレバー機構によって、駆動装置により、x方向及びy方向に互いに独立して、開始位置に対して位置決めされ得る。
【0013】
さらに好ましい実施の形態では、ガイド装置上に、外科手術用器具に接続された並進調整装置が配置され、外科手術用器具のシャフトがz方向に可動である。並進調整装置は、好ましくは、伸縮システム20及び/又はケーブル引張りシステムにより外科手術用器具のシャフトをz方向に移動させる。
【0014】
さらに好ましい実施の形態では、外科手術用器具のシャフトを開始位置に対してz方向周りに回転可能に変位させるロータリーアクチュエータを有する器具駆動ユニットが、外科手術用器具上に配置される。器具駆動ユニットは、好ましくは、遠位端に取り付けられた外科手術用器具の操作ユニットを、さらに3自由度で変位可能とする、3つの器具アクチュエータを有する。器具駆動ユニットは、特に好ましくは、伸縮システムの近位端に保持装置を介して設けられる。
【0015】
本発明のさらなる主題は、人体上で外科手術を行うためのロボット外科手術システムに関し、ロボット外科手術システムは、
外科手術を行うために、ユーザにより操作され得る制御装置、
2以上のロボットアームが取り付けられ、前記制御装置により動かされ得る支持構造、
及び、少なくとも1つのロボットアーム上に配置された、外科手術用器具のアクティブ位置決め装置を備え、
前記アクティブ位置決め装置は、
ロボットアームに接続され得る支持板、
前記支持板上に設けられ、体の内部への通路に配置されるポート装置、
外科手術用器具を体内へ案内するための少なくとも1つのガイド装置であって、前記外科手術用器具のシャフトが前記ガイド装置を通って延び、前記ガイド装置は補正要素を介して前記ポート装置に変位可能に接続される、ガイド装置、及び、
前記ポート装置に対する前記ガイド装置の調整装置であって、一方が前記支持板及び/又は前記ポート装置に、他方が前記ガイド装置に取り付けられ、前記外科手術用器具の前記シャフトがx方向及びy方向の両方に可動であり、開始位置で前記外科手術用器具の長手方向の延長がポート装置の長手方向の延長と平行をなす、調整装置、
を有する。
【0016】
ロボットシステムの好ましい実施の形態では、補正要素の形状は変形可能であり、開始位置で互いに一致するポート装置とガイド装置の間の角度が、x方向及びy方向の両方において自由に選択可能に設定されることができ、とりわけ補正要素は弾性材料で形成される。
【0017】
従属請求項による本発明のロボット外科手術システムのさらに有利な実施の形態は、外科手術用器具のアクティブ位置決め装置と同様である。これは、とりわけ、本発明の外科手術用器具のアクティブ位置決め装置が、ロボットシステムに結合され得る又は取り付けられ得ることにより示される。
【0018】
本発明では、ロボットシステム及び遠隔マニピュレータの用語は、同じ意味で使用され得る。
【0019】
本発明は、純粋に例として、添付した図面により実現される。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1図1は、位置決め装置がロボットアームに取り付けられている、本発明の外科手術用器具のアクティブ位置決め装置の概略図である。
図2図2は、注入ガス(概してCO2)を導入するための接続が容易である、本発明のアクティブ位置決め装置の概略部分図である。
図3図3は、図1のアクティブ位置決め装置の上面図である。
図4図4は、人体上での手術中の、本発明のロボット外科手術システムの一部の概略図である。
図5図5は、本発明のロボットアームの概略図である。
図6図6は、本発明の構成要素となり得る外科手術用器具の概略図である。
図7図7は、ロボットアーム及び本発明のアクティブ位置決め装置を有するロボットシステムの概略図である。
図8図8は、4つのロボットアーム及び本発明のアクティブ位置決め装置を有するロボットシステムの概略図である。
図9図9は、位置決め装置がロボットアームに取り付けられた、2つの外科手術用器具のための本発明のアクティブ位置決め装置の概略図である。
図10図10は、図9のアクティブ位置決め装置の上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明は、一態様では、トロカールの又はアクティブ位置決め装置のパッシブ予備位置決めが手術用器具を動かすトロカールのアクティブ制御及び電動化と組み合わされる、ロボット外科手術システム又は遠隔マニピュレータに関する。本発明の、このような「アクティブトロカール」は、図6に示されているように、手術用器具を少なくとも2自由度(方向101及び102)で枢支点周りに動かすことができる。本発明によれば、手術用器具は合計7自由度を有する。3自由度(図6の自由度101、102及び103)は、トロカール内に挿入された手術用器具及び対応する駆動ユニットの結合の電動により実現され、さらなる4自由度(図6の自由度104、105、106及び107)は、挿入された各手術用器具の端部の駆動ユニットにより実現される。
【0022】
枢支点はアクティブトロカール自身により画定されるので、枢支点の位置は、アクティブトロカールの予備位置決めによって、手術の開始前に定められる。枢支点は、本発明の位置決め装置又はアクティブトロカールに構造的に接続され、枢支点は、アクティブ位置決め装置に対する再位置決めの場合に維持される、すなわち、枢支点は、器具及び支持板並びにガイド装置に対して常に維持されるので、外科手術の開始後の患者の再位置決めが可能である。
【0023】
さらに、器具のアクティブ位置決めのためのロボットアームが不要であることにより、システムはより小さく及び軽く設計され得る。したがって、システム全体のより容易な移動、例えば別の手術室内への移動、並びに、適応性及び利用性の高レベル化、が可能である。
【0024】
本発明は、図面を参照して以下に詳細に説明される。
【0025】
図1は、位置決め装置がロボットアームに取り付けられている、本発明の外科手術用器具のアクティブ位置決め装置を示す。低侵襲の腹腔鏡手術中、概して4つの手術用器具が使用される。3つは外科手術用器具であり、1つはカメラまたは内視鏡である。手術用器具は、遠隔マニピュレータシステムを介して外科医により制御される。したがって、本発明では、好ましくは、システム内に、アクティブトロカール又はアクティブ位置決め装置が4つある。しかしながら、1〜3又は4より多いアクティブトロカールを有する実施の形態も、本発明の保護の範囲内であるものと理解される。各アクティブトロカールは、関節部2を備え得るロボットアーム1を介して、ある意味では重力から解放されて、取り付けられる。したがって、この保持機構は各アクティブトロカール用に設けられる。すべての保持機構は、共通の支持部材(図4を参照)又は異なる支持部材にしっかりと取り付けられ得る。異なる支持部材へのしっかりとした取り付けは、例えば、外科手術用のトロカールの配置のために必要なときに、意味をなす。
【0026】
アクティブトロカールの支持板3は、ロボットアーム1にしっかりと接続される。この支持板3は、同様にポート装置4にもしっかりと接続される。ポート装置4は、補正要素5を介してガイド装置6に接続される。ガイド装置6は、補正要素5を介してポート装置4に対して移動(傾動)することが可能である。この移動により外科手術用器具8の枢動が実現される。ガイド装置6は、外科手術用器具8を受け入れる。シールリング7により、ガイド装置6に対する外科手術用器具8の気密シールがなされる。腹腔鏡手術では、外科医に実際の外科手術のための運動のさらなる自由を与えるために、腹腔がガス(二酸化炭素、CO2)の導入により膨らませられる。ガスが漏れないよう、シール7が必要である。
【0027】
アクチュエータ又は駆動装置9,12は、互いに直交して配置される。ボールレバー機構10,11及び13,14を介してガイド装置6の上端に力が働き、その結果、2つの軸(x,y)について互いに独立して、ガイド装置6がポート装置4に対して動かされ得る。
【0028】
ガイド装置6の上端に、さらに駆動装置15が取り付けられる。クランプ16、遊びローラ17、クランプ18及び対応するケーブル19を有する駆動装置機構により、z方向の器具の並進運動が実現される。
【0029】
z軸周りの外科手術用器具8の回転運動αが妨げられるように、伸縮システム(入れ子式伸縮システム)20が器具駆動ユニット22に保持装置21を介して接続される。外科手術用器具8の回転運動αは、外科手術用器具8のシャフトに接続されたロータリーアクチュエータ23により実現される。器具アクチュエータ24,25及び26は、図6に示すように、自由度105,106及び107の外科手術用器具8の運動を実現する。
【0030】
図2は、シール(7)の下でトロカール(6)の空洞内に開口する供給チューブ(29)と、接続及びバルブ組立体(30)とを有する、注入接続部がさらに配置された、図1の本発明のアクティブ位置決め装置を示す。接続及びバルブ組立体には、好適には、注入装置が接続される。注入装置は、注入装置に接続されたバルブ組立体(30)及び供給チューブ(29)を介して患者の腹腔内にガス、通常はCO2、をポンプで注入する。シール(7)により、患者の腹腔から周囲への望まないガスの漏れが防止される。シール(7)は、好適には、器具(8)がトロカール(6)から完全に取り除かれたときに、トロカール(6)を気密に保ちながら、すなわち、器具が取り除かれたときにも周囲に注入ガスが漏れないように、シールするように設計される。
【0031】
図3は、図1のアクティブ位置決め装置の上面図を示す。
【0032】
図4は、人体上での手術中の、本発明のロボット外科手術システムの一部の概略図を示す。図5に詳細に示されるロボットアームは、ベースホルダー、ここでは300a、300b、300c、により保持され、これらのベースホルダーは、例えば湾曲して形成されたガイドレール311に保持され、ガイドレール311は312及び313と一体とされ、互いに対して独立に位置決めされ得る。図1又は図2のアクティブ位置決め装置は、ロボットアームの連結面310において組立体3上に保持される。ガイドの好ましく湾曲した形状は、腹壁27が弧状である典型的な患者の体に対応したロボットアームの予備位置決めに有利である。
【0033】
図5は、本発明のロボットアームの概略図を示す。ロボットアームは、関節部を介して互いに接続された、いくつかの要素303、306及び309を有する。これにより、図1又は図2のアクティブ位置決め装置のために連結面310を配置することが可能である。ロボットアーム自身は、回転軸302周りに+/−90°の回転運動が可能なように、関節部301を介してベースホルダー300にしっかりと取り付けられる。ロボットアームの第1の部分要素303は、好ましくは回転軸302に直交する回転軸305を有するさらなる関節部304へ延びる。関節部304を介して、ロボットアームのさらなる部分要素306が接続される。部分要素306は、好ましくは回転軸302に直交し且つ回転軸305に直交して配置されたさらなる関節部307を介して、回転運動308を可能にする。ロボットアームの第3の部分要素309は、その遠位端に、適当な圧力ばめ及び好ましくは形状も適合した接続により図1又は図2のアクティブ位置決め装置が組立体3にしっかりと取り付けられ得る、連結面310を有する。関節部301、304、307は、アクティブ(すなわち駆動装置を備える)及びパッシブの両方に設計され得る。関節部301、304、307は、絶対位置送信機を備え、これにより、空間内でそれぞれ結合されるロボットアーム及びアクティブ位置決め装置の位置又は向きがわかる。絶対位置送信機の信号は、好ましくは制御ユニット202内で互いに対してオフセットされ得る。これにより、図1又は図2のアクティブ位置決め装置の形状がわかっていること及び現在の調整位置により、起こり得るさまざまなロボットアームどうしの衝突、又は、ロボットアームと他のロボットアームのアクティブ位置決め装置との衝突が検出され、操作及びディスプレイユニット200を介して、ユーザへ衝突警告が出力され得る。さらなる実施の形態では、制御ユニット202は、操作及びディスプレイユニット200によってあらかじめ設定された調整コマンドを変更することにより、潜在的なさまざまなロボットアームどうしの衝突、又は、ロボットアームと他のロボットアームのアクティブ位置決め装置との衝突を、積極的に防止することができる。パッシブな設計では、関節部301、304、307は、好ましくは、装置を使用して関節部位置の意図しない調整から保護される。
【0034】
図6は、本発明の構成要素となり得る外科手術用器具を示す。合計で、この組合せ体は7自由度を有する。これらは、x方向(101)及びy方向(102)には、器具のシャフト(120)の並進運動により実現される。これらの運動は、枢支点周りの器具の傾動をもたらす。さらに、器具のシャフト(120)は、z方向(103)に移動し得る。器具のシャフト(120)は、器具自身の軸(110)周りに運動方向(104)に回転運動され得る。器具の先端部は、互いに対して可動な少なくとも3つの組立体を有する。第1の組立体(121)は、器具のシャフト(120)に対して可動に配置され、回転軸(111)周りに回転方向(105)に傾動され得る。この組立体(121)自身は、回転軸(112)周りに回転方向(106)に互いに独立して傾動され得るように配置された2つの組立体(122,123)を担持する。組立体(123)に対する組立体(122)の回転移動により、回転軸(112)周りの2つの組立体(122,123)間の角度(107)が変化する。したがって、組立体(122,123)が機械的にどのように設計されるかに応じて、つかむ、クランプする又は切断する動きが実行され得る。
【0035】
図7及び図8は、本発明の1つの又は4つのロボットアームを有する、及び、1つのアクティブ位置決め装置(212a)又は4つのアクティブ位置決め装置(212a〜212d)を有する、本発明のロボットシステムの実施の形態を示す。以下の説明は、図7の1つのロボットアームを有する実施の形態に関する。アクティブ位置決め装置(212a)が、組立体210及び211を有する予備位置決め装置を介して、湾曲したガイド(209)に接続される。予備位置決め装置は、パッシブ(すなわち手動調整による)又は好ましくはアクティブ(すなわちアクティブ駆動装置を有する関節部(211)を備える)にも、実現され得る。予備位置決め装置自身は、適当なホルダー、例えば湾曲したガイド(209)により保持される。この湾曲したガイド(209)は、関節部(208)により、患者に対して位置決めされ得る。アーム(207)が可搬式支持システム(205)に接続され、手術台(206)に対して支持システム全体(205,207,...212aを有する)の位置決めが可能になる。予備位置決め装置(210,211)の現在の状態が、操作及びディスプレイユニット(200)を介して、オペレーターへ出力される。操作及びディスプレイユニット(200)を介して、オペレーターは制御コマンドを入力することができる。制御コマンドは、さらなる工程のために、適当なデータ接続(201)を介して制御ユニット(202)へ送信され、この制御ユニットからアクティブ位置決め装置(212a)、予備位置決め装置(210,211)及び湾曲したガイド(209)へ送信される。制御ユニット(202)は、適当なデータ接続(203)を介して支持システムに接続される。手術台の位置、例えば高さ、が変更される場合に、制御ユニット内でこの位置の変更を処理するため、及び、予備位置決め装置(210,211)及び/又は湾曲したガイド(209)の位置を介したアクティブ位置決め装置(212a)のアクティブ追跡を達成するため、手術台(206)は、適当なデータ接続(204)を介した制御技術により、同様に制御ユニット(202)に接続され得る。したがって、手術台(206)の位置の変更による患者の位置の変更がアクティブに補正され得る。
【0036】
図9及び図10は、ロボットアームに取り付けられた、共通のポート上の2つの外科手術用器具のための本発明のアクティブ位置決め装置を示す。低侵襲の腹腔鏡手術中、概して4つの手術用器具が使用される。3つは外科手術用器具であり、1つはカメラまたは内視鏡である。手術用器具は、遠隔マニピュレータシステムを介して外科医により制御される。したがって、本発明では、2つの外科手術用器具が、2つの別個のガイド装置により、共通のポート(1つのポート)を介して患者の体内へ導入され得る。2つの外科手術用器具は、各外科手術用器具に1つのアクティブ位置決め装置により互いから独立して制御される。したがって、好ましくは、システム内に、1ポートアクセス用のアクティブトロカール又はアクティブ位置決め装置が2つある。しかしながら、1又は2より多い1ポートアクセス用のアクティブトロカールを有する実施の形態も、本発明の保護の範囲内であるものと理解される。各アクティブトロカールは、関節部32を備え得るロボットアーム31を介して、ある意味では重力から解放されて、取り付けられる。したがって、この保持機構は各アクティブトロカール用に設けられる。すべての保持機構は、共通の支持部材(図4を参照)又は異なる支持部材にしっかりと取り付けられ得る。異なる支持部材へのしっかりとした取り付けは、例えば、外科手術用のトロカールの配置のために必要なときに、意味をなす。
【0037】
アクティブトロカールの支持板33は、ロボットアーム31にしっかりと接続される。この支持板33は、同様にポート装置34にもしっかりと接続される。ポート装置34は、補正要素35を介してガイド装置36及び59に接続される。ガイド装置36及び59は、補正要素35を介してポート装置34に対して移動(傾動)することが可能である。この移動により外科手術用器具38及び61の枢動が実現される。ガイド装置36及び59は、外科手術用器具38及び61を受け入れる。シールリング37及び60により、ガイド装置36及び59に対する外科手術用器具38及び61の気密シールがなされる。腹腔鏡手術では、外科医に実際の外科手術のための運動のさらなる自由を与えるために、腹腔がガス(二酸化炭素、CO2)の導入により膨らませられる。ガスが漏れないよう、シール37又は60が必要である。
【0038】
アクチュエータ又は駆動装置39,42及び62,65は、それぞれ、互いに直交して配置される。ボールレバー機構40,41,43,44及び63,64,66,67を介してガイド装置36又は59の上端に力が働き、その結果、2つの軸(x,y)について互いに独立して、ガイド装置36又は59がポート装置34に対して動かされ得る。
【0039】
ガイド装置36及び59の上端に、さらに駆動装置45,68が取り付けられる。クランプ46、遊びローラ47、クランプ48及び対応するケーブル49を有する駆動装置機構により、z方向の器具38の並進運動が実現される。クランプ69、遊びローラ70、クランプ71及び対応するケーブル72を有する駆動装置機構により、z方向の器具61の並進運動が実現される。
【0040】
z軸周りの外科手術用器具38の回転運動βが妨げられるように、伸縮システム(入れ子式伸縮システム)50が器具駆動ユニット52に保持装置51を介して接続される。外科手術用器具38の回転運動βは、外科手術用器具38のシャフトに接続されたロータリーアクチュエータ53により実現される。器具アクチュエータ54,55及び56は、図6に示すように、自由度105,106及び107の外科手術用器具38の運動を実現する。
【0041】
z軸周りの外科手術用器具61の回転運動γが妨げられるように、伸縮システム(入れ子式伸縮システム)73が器具駆動ユニット75に保持装置74を介して接続される。外科手術用器具61の回転運動γは、外科手術用器具61のシャフトに接続されたロータリーアクチュエータ76により実現される。器具アクチュエータ77,78及び79は、図6に示すように、自由度105,106及び107の外科手術用器具61の運動を実現する。
【0042】
図10は、図9のアクティブ位置決め装置の上面図を示す。図10から、2つのガイド装置36,59が、共通の補正要素35を貫通していることがわかる。とりわけ、図10から、2つの手術用器具のための、第1のガイド装置36用の第1の調整装置39,40,41,42,43,44、及び、第2のガイド装置59用の第2の調整装置62,63,64,65,66,67が配置され、2つの各調整装置の妨害又は制限が防止されていることがわかる。
【0043】
したがって、本発明全体として、トロカールを通しての低侵襲外科手術のために1つの又はそれより多い手術用器具が用いられ得る、アクティブ位置決め装置に関する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10