特許第6385485号(P6385485)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 新コスモス電機株式会社の特許一覧

<>
  • 特許6385485-電気機器 図000002
  • 特許6385485-電気機器 図000003
  • 特許6385485-電気機器 図000004
  • 特許6385485-電気機器 図000005
  • 特許6385485-電気機器 図000006
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6385485
(24)【登録日】2018年8月17日
(45)【発行日】2018年9月5日
(54)【発明の名称】電気機器
(51)【国際特許分類】
   H05K 5/03 20060101AFI20180827BHJP
   G08B 21/16 20060101ALI20180827BHJP
【FI】
   H05K5/03 D
   G08B21/16
【請求項の数】2
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2017-33314(P2017-33314)
(22)【出願日】2017年2月24日
(62)【分割の表示】特願2013-75432(P2013-75432)の分割
【原出願日】2013年3月29日
(65)【公開番号】特開2017-103485(P2017-103485A)
(43)【公開日】2017年6月8日
【審査請求日】2017年3月1日
(73)【特許権者】
【識別番号】000190301
【氏名又は名称】新コスモス電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】特許業務法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】木村 勝俊
【審査官】 梅本 章子
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−073839(JP,A)
【文献】 実開平02−008085(JP,U)
【文献】 特開2003−264376(JP,A)
【文献】 実開昭57−121183(JP,U)
【文献】 特開2010−257787(JP,A)
【文献】 実開昭61−201380(JP,U)
【文献】 特開2012−028921(JP,A)
【文献】 特開2001−305612(JP,A)
【文献】 特開平08−130382(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 5/00 − 5/06
G08B 19/00 − 21/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
機器本体および当該機器本体の少なくとも一部を覆う封止体を有し、内部に電子部品を備えた電気機器において、
前記機器本体に前記封止体を組み付けた際に、前記機器本体の本体周縁端部および前記封止体の封止端部がそれぞれ重なり、
前記本体周縁端部および前記封止端部の何れか一方に、前記電気機器の周縁に沿うように溝部を形成し、
前記本体周縁端部および前記封止端部の他方に、当該溝部に係合可能な凸部を形成し、
前記溝部および前記凸部を係合させた状態で前記溝部に沿って前記封止体をスライド移動可能に構成し、
所望の電子部品を露出させない位置で前記封止体のスライド移動を停止させる停止手段を備え、
前記封止体の封止端部に凹部を備え、前記機器本体の側面には、前記封止体の前記凹部に係合する突出部を備え、当該突出部には、前記溝部と同程度の所定の角度を有する傾斜部が備えてある電気機器。
【請求項2】
前記傾斜部は、前記封止体を前記機器本体に着脱させる際に前記封止端部の一部を支持して当接可能に構成してある請求項1に記載の電気機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、機器本体および当該機器本体の少なくとも一部を覆う封止体を有し、内部に電子部品を備えた電気機器に関する。
【背景技術】
【0002】
電気機器の一種として、壁面に設置される防災用又は防犯用の警報器がある。このような電気機器は、機器本体および当該機器本体の少なくとも一部を覆う封止体を有し、機器本体および封止体で囲まれた空間の内部に、回路基板、端子台、電源部などの電子部品を備えていた。回路基板には、例えばガス検知部、報知部、(端子台)などの部品が配設してある。端子台は、外部からの接続端子を接続できるように構成される。
【0003】
尚、本発明における従来技術となる上述した電気機器は、一般的な技術であるため、特許文献等の従来技術文献は示さない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
壁面に設置された電気機器において、例えば操作者が電気機器の内部にアクセスする場合、封止体を機器本体から移動させて電気機器の内部を露出させる。このとき、当該封止体は、機器本体から完全に離脱させるか、封止体の一端(上端)を機器本体に接続させた状態で当該封止体を例えば上方に、かつ封止体と機器本体とが直角となるように揺動させていた。
【0005】
このようにして電気機器の内部を露出させた場合、電気機器の内部に収容されている全ての電子部品が露出されてしまう。例えば配線部は高圧の電流が流れているため、触れると危険な場合があった。
【0006】
従って、本発明の目的は、内部を露出させるときに、露出させる領域と露出させない領域を有するようにした電気機器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するための本発明に係る電気機器は、機器本体および当該機器本体の少なくとも一部を覆う封止体を有し、内部に電子部品を備えた電気機器であって、その第一特徴構成は、前記機器本体に前記封止体を組み付けた際に、前記機器本体の本体周縁端部および前記封止体の封止端部がそれぞれ重なり、前記本体周縁端部および前記封止端部の何れか一方に、前記電気機器の周縁に沿うように溝部を形成し、前記本体周縁端部および前記封止端部の他方に、当該溝部に係合可能な凸部を形成し、前記溝部および前記凸部を係合させた状態で前記溝部に沿って前記封止体をスライド移動可能に構成し、所望の電子部品を露出させない位置で前記封止体のスライド移動を停止させる停止手段を備え、前記封止体の封止端部に凹部を備え、前記機器本体の側面には、前記封止体の前記凹部に係合する突出部を備え、当該突出部には、前記溝部と同程度の所定の角度を有する傾斜部を備えた点にある。
【0008】
本構成によれば、溝部を、本体周縁端部の一部のみに亘って形成し、かつ、停止手段を設けることで、封止体をスライドさせ得る範囲を設定することができる。即ち、本発明の電気機器では、露出させたくない所望の電子部品が露出しないように封止体をスライド移動させて電気機器の内部にアクセスすることができる。
よって、例えば回路基板などの触れると危険な電子部品を露出させたくない場合、封止体をスライド移動させたときに回路基板(所望の電子部品)が露出しないように溝部の長さを設定し、当該封止体のスライド移動量を設定すればよい。
これにより、封止体をスライド移動して電気機器の内部の一部を露出した場合、アクセスできる領域とアクセス出来ない領域とに分けることができる。従って、例えば触れると危険な所望の電子部品を露出させないように封止体をスライド移動することができるため、安全に作業することができる。
【0009】
また、本構成では、突出部には、前記溝部と同程度の所定の角度を有する傾斜部を備えてあるため、封止体を機器本体に組み付ける際に、封止端部の一部が傾斜部と当接して支持されるので、凸部のみが溝部と当接し支持されている場合よりも、封止体の姿勢を安定した状態でスライド移動させて、機器本体に組み付けることできる。
【0010】
また、封止体を機器本体から離脱させる際にも、封止体の姿勢を安定した状態でスライド移動させて離脱させることができる。
本発明に係る電気機器の第二特徴構成は、前記傾斜部は、前記封止体を前記機器本体に着脱させる際に前記封止端部の一部を支持して当接可能に構成した点にある。
本構成によれば、封止体を機器本体に組み付ける際に、封止端部の一部が傾斜部と当接して支持されるので、封止体の姿勢を安定した状態でスライド移動させて、機器本体に組み付けることできる。また、封止体を機器本体から離脱させる際にも、封止体の姿勢を安定した状態でスライド移動させて離脱させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の電気機器の概略図である((a)斜視図、(b)側面透過図)。
図2】電気機器の機器本体および封止体を分解した概略図である。
図3】封止体および機器本体が鋭角となる状態で封止体の一端が機器本体より離間した概略図((a)斜視図、(b)側面透過図)。
図4】封止体のスライド移動により凸部が停止手段に当接したときの概略図((a)斜視図、(b)側面透過図)。
図5】封止体を機器本体より離脱させたときの概略図((a)斜視図、(b)側面透過図)。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
本発明は、機器本体および当該機器本体の少なくとも一部を覆う封止体を有し、内部に電子部品を備えた電気機器である。
【0013】
図1,2に示したように、当該電気機器Xは、機器本体10に封止体20を組み付けた
際に、機器本体10の本体周縁端部12aおよび封止体20の封止端部21がそれぞれ重なり、本体周縁端部12aおよび封止端部21の何れか一方に、電気機器Xの周縁Aに沿うように溝部Bを形成してある。
また、本体周縁端部12aおよび封止端部21の他方に、溝部Bに係合可能な凸部Cを形成し、溝部Bおよび凸部Cを係合させた状態で溝部Bに沿って封止体20をスライド移動可能に構成し、所望の電子部品30を露出させない位置で封止体20のスライド移動を停止させる停止手段Dを備える。
【0014】
電気機器Xは、壁面に設置する態様であればどのような機器であってもよい。当該壁面に設置する電気機器としては、例えば防災用又は防犯用の警報器が挙げられる。本実施形態では、電気機器Xとして、可燃性ガス(LPガス)の漏洩を検知するガス警報器を屋内の壁面に設置する態様について説明する。当該電気機器Xの形状は特に限定されるものではないが、本実施形態では上面視で矩形状であり、厚板状(例えば12×7×2.5cm)の形状を呈するものを例示する。
【0015】
機器本体10は回路基板33を収容するものであり、底面11と側面12とを一体に形成して構成されている。即ち、底面11および側面12とで囲まれた空間に回路基板33が収容される。側面12の端部(封止体20の側)には、封止体20と重ね配置される本体周縁端部12aが形成してある。本実施形態では、機器本体10に封止体20を組み付けた際、本体周縁端部12aと封止端部21とが重ね配置されたときに、本体周縁端部12aが内側に位置する場合について説明する。
【0016】
また、本実施形態では、本体周縁端部12aに、電気機器Xの周縁Aに沿うように溝部Bが形成してあり、封止端部21に、溝部Bに係合可能な凸部Cを形成してある場合について説明する。本実施形態では一対の凸部Cを形成した場合を例示してあるが、このような態様に限定されない。
【0017】
この場合、封止端部21と本体周縁端部12aとが重ね配置されたとき、当該封止端部21は、本体周縁端部12aに形成された溝部Bを覆う。当該溝部Bは、本体周縁端部12aの一部のみに亘って形成する。
【0018】
また、溝部Bは、溝部Bの一方の端部b1にて分岐する第一分岐溝部B1、および、溝部Bの他方の端部b2にて分岐する第二分岐溝部B2を設け、第二分岐溝部B2の一端は解放されている。
本実施形態では、一対の第一分岐溝部B1および一対の第二分岐溝部B2を形成した場合を例示してあるが、このような態様に限定されない。
【0019】
本実施形態では、溝部Bの他方の端部b2において凸部Cと当接可能な壁部を形成し、当該壁部を、封止体20のスライド移動を停止させる停止手段Dとしてある。
このように溝部Bは、本体周縁端部12aの一部のみに亘って形成してあり、かつ、停止手段Dを設けることで、封止体20をスライドさせ得る範囲を設定することができる。即ち、本発明の電気機器Xでは、露出させたくない所望の電子部品30が露出しないように封止体20をスライド移動させて電気機器Xの内部にアクセスすることができる。
よって、例えば配線部35などの触れると危険な電子部品30を露出させたくない場合、封止体20をスライド移動させたときに配線部35(所望の電子部品)が露出しないように溝部Bの長さを設定し、当該封止体20のスライド移動量を設定すればよい。
これにより、封止体20をスライド移動して電気機器Xの内部の一部を露出した場合、アクセスできる領域とアクセス出来ない領域とに分けることができる。
【0020】
封止体20は、機器本体10の少なくとも一部を覆う部材である。封止体20には、警報音を外部に伝えるスピーカ開口部22が形成してあり、封止体20の側面には、被検知ガスをガス検知部31に導入する被検知ガス導入口23が設けてある。
【0021】
電子部品30として、例えばガス検知部31、端子台32、回路基板33、報知部34、配線部35などの部品が配設してある。回路基板33には、電源コード(図外)が接続してある。
【0022】
ガス検知部31は、被検知ガスである可燃性ガス(LPガス)を検知するものであればどのような態様であってもよく、例えば公知の半導体式センサ素子や接触燃焼式センサ素子などを設けたものを使用できる。
【0023】
報知部34は、ガス検知部31からの信号を受けて警報を発するものであればどのような態様であってもよく、例えば圧電スピーカなどを使用することができる。
【0024】
端子台32は、外部からの接続端子を接続できる態様であればよく、回路基板33に配設してある。端子台32は、封止体20をスライド移動して電気機器Xの内部の一部を露出した場合、アクセスできる領域となり得る。
【0025】
本発明の電気機器Xでは、凸部Cが第一分岐溝部B1に係合し、封止体20が機器本体10を封止する封止位置(図1)から、封止体20および機器本体10が鋭角となる状態で封止体20の一端が機器本体10より離間して、凸部Cおよび溝部Bが係合するスライド移動可能位置(図3)、に変位可能である。
【0026】
当該溝部Bは、機器本体10の底面11に対して平行ではなく、所定の角度を有する状態で本体周縁端部12aに形成されている。当該所定の角度は、封止体20および機器本体10が鋭角となる状態となるように設定すればよい。
本構成では、封止体20を封止位置からスライド移動可能位置に変位させるに際し、封止体20と機器本体10との角度が鋭角となる状態になるように封止体20を移動させるだけでよい。
【0027】
また、本発明の電気機器Xでは、溝部Bの端部b2に停止手段Dを形成し、第二分岐溝部B2の一端を解放端としてあるため、封止体20のスライド移動により凸部Cが停止手段Dに当接したとき(図4)、凸部Cが第二分岐溝部B2をスライド移動して、封止体20を機器本体10より離脱させることができる(図5)。
【0028】
封止体20の封止端部21には凹部24が形成され、機器本体10の側面12には、封止体20の凹部24に係合する突出部13が形成されている。当該突出部13の上面は、機器本体10の底面11に平行な平行部13aと、側面視で電気機器Xの上面側から底面側に傾斜する傾斜部13bとから形成されている(図3(b),図4(b))。傾斜部13bは溝部Bと同程度の所定の角度を有している。
【0029】
本構成によって、封止体20を機器本体10に組み付ける際に、封止端部21の一部が傾斜部13bと当接して支持されるので、凸部Cのみが溝部Bと当接し支持されている場合よりも、封止体20の姿勢を安定した状態でスライド移動させて、機器本体10に組み付けることできる。また、封止体20を機器本体10から離脱させる際にも、封止体20の姿勢を安定した状態でスライド移動させて離脱させることができる。
【0030】
さらに、封止端部21に形成された把持用の凹凸部25の中央に、突出部13に設けられた切欠き13cを位置合わせすることによって(図4(b))、凸部Cが第二分岐溝部B2に係合する位置に正確に配置することができる。
このような構成によって、電機機器Xを壁面に設置した状態でも、容易に封止体20と機器本体10の位置合わせを行うことができる。
【産業上の利用可能性】
【0031】
本発明は、機器本体および当該機器本体の少なくとも一部を覆う封止体を有し、内部に電子部品を備えた電気機器に利用できる。
【符号の説明】
【0032】
X 電気機器
A 周縁
B 溝部
C 凸部
D 停止手段
10 機器本体
13 突出部
13b 傾斜部
12a 本体周縁端部
20 封止体
21 封止端部
24 凹部
30 電子部品
図1
図2
図3
図4
図5