(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6385689
(24)【登録日】2018年8月17日
(45)【発行日】2018年9月5日
(54)【発明の名称】表示装置およびそれを適用した車両用空調装置
(51)【国際特許分類】
G09F 13/04 20060101AFI20180827BHJP
H01H 9/18 20060101ALI20180827BHJP
G09F 13/08 20060101ALI20180827BHJP
B60R 16/02 20060101ALI20180827BHJP
【FI】
G09F13/04 J
H01H9/18 B
G09F13/08
B60R16/02 630Z
【請求項の数】5
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-42225(P2014-42225)
(22)【出願日】2014年3月5日
(65)【公開番号】特開2015-169683(P2015-169683A)
(43)【公開日】2015年9月28日
【審査請求日】2017年2月24日
(73)【特許権者】
【識別番号】516299338
【氏名又は名称】三菱重工サーマルシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100112737
【弁理士】
【氏名又は名称】藤田 考晴
(74)【代理人】
【識別番号】100140914
【弁理士】
【氏名又は名称】三苫 貴織
(74)【代理人】
【識別番号】100136168
【弁理士】
【氏名又は名称】川上 美紀
(74)【代理人】
【識別番号】100118913
【弁理士】
【氏名又は名称】上田 邦生
(72)【発明者】
【氏名】永吉 大輔
(72)【発明者】
【氏名】片山 康雄
【審査官】
谷垣 圭二
(56)【参考文献】
【文献】
実開平05−073679(JP,U)
【文献】
国際公開第2013/180015(WO,A1)
【文献】
特開平06−318418(JP,A)
【文献】
独国特許出願公開第04114286(DE,A1)
【文献】
実開昭59−186888(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 13/04−13/10
B60R 16/02
H01H 9/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示面の背後側に配置された光源の光をその表示面に透過させる透光部材と、前記光を遮蔽する遮光部材と、を備え、
前記透光部材および前記遮光部材は、二色成型により成形され、前記透光部材が、前記表示面から前記裏側に向けて前記遮光部材を貫通した状態で配置されることにより、前記透光部材を透過する透過光で前記表示面に露出する前記透光部材が発光して文字又は図形を表示する表示装置であって、
前記文字又は図形は、前記透光部材による線によって前記遮光部材からなる浮島部分を含み、その浮島部分が前記光源から前記透光部材に入射する光を遮る位置に設けられるブリッジを介して前記遮光部材と一体に形成され、
前記ブリッジが設けられる位置の前記表示面側の前記透光部材と前記遮光部材との境界面を形成する前記透光部材側の面に、前記光源から前記ブリッジを避けて到達した光を反射させ前記表示面上に照射可能な反射面が設けられていることを特徴とする表示装置。
【請求項2】
前記ブリッジは、前記透光部材からなる前記文字又は図形等の線を跨ぐ際、その線に対して斜めに交差するように設けられ、前記ブリッジが交差する領域と対応する位置の前記透光部材側の前記境界面に前記反射面が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記反射面は、前記ブリッジの両側の対応する位置に分散して設けられていることを特徴とする請求項2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記反射面は、鏡面仕上げされていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の表示装置。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれかの表示装置が組み込まれた操作ノブ、スイッチ類を備えていることを特徴とする車両用空調装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、操作パネル上で文字や図形などを発光させて表示する表示装置およびその表示装置が組み込まれた操作ノブ、スイッチ類を備えている車両用空調装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
夜間等暗所での視認性を確保するため、各種スイッチ類の操作面兼表示面に施した文字や図形を表示面の背後に設置した光源からの光で発光させ、文字や図形を浮かび上がらせる方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。この表示面は樹脂製の透光部材と遮光部材からなり、暗所で表示面の裏面側に配置された光源が点灯すると、表示面側では透光部材のみが明るくなり文字や図形が表示されるものである。
【0003】
このような表示を実現する方法としては、射出成型の一種である樹脂の二色成型が製造コスト、耐久性の面で優れており、広く採用されているが、文字や図形の線の明るさにムラ(暗い箇所)が発生し、視認性や見栄えを低下することがある。例えば、「O」や「P」のように、遮光部材からなる浮島部分が透光部材による線により取囲まれた文字や図形を表示する場合、取囲まれた遮光部材を射出成型で成形するため、遮光部材からなるブリッジを設ける必要がある。このブリッジが透光部材からなる線を跨ぐことにより表示面に影を落とし、結果的に文字の一部が暗くなる現象が生じる。
【0004】
そこで、特許文献2には、遮光部材の離型時にブリッジを除去する技術が示され、特許文献3には、同様の技術の他に、浮島部分と一体をなす遮光部材からなるバイパス(ブリッジ)による光ムラを低減するため、透光部材に光源まで延長された長い導光用のロッカアームを設けたり、光を散乱させる拡散材を混合したりしたものが開示され、更に特許文献4には、表示面を構成する遮光部材を貫通する透光部材の表示面側の肉厚よりも光源側の肉厚を厚くし、その側面の傾き角を成型時の抜き勾配の2倍以上として、光源からの光の入射量を増すことにより、輝度ムラを低減するようにしたものが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−346585号公報
【特許文献2】特開2009−298005号公報
【特許文献3】特開2013−235744号公報
【特許文献4】特開2013−211151号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記の如く表示装置や操作ノブ、スイッチ類に表示される文字や図形は、明るさにムラがなく、明瞭に表示されることが望ましいことは云うまでもない。操作者にとって、視認性が悪い複数のスイッチ類が並ぶことで、スイッチ類を誤って操作する事態を招くおそれがあり、誤操作を警戒しながらスイッチ類を操作することは大きな負担になる。かかる輝度ムラを低減して視認性を向上するため、特許文献2−4に示されるように、種々の技術が提案されている。
【0007】
特許文献2,3に示すように、遮光部材からなるブリッジによって、文字又は図形に影が生じる場合、二色成型後にブリッジを除去することが望ましいが、後加工で切削することになるため、複雑な手順や特殊な成型方法が必要になるとともに、コストアップとなる等の課題があった。また、特許文献3,4に示す如く、特殊な形状のロッカアームを設けたり、透光部材に光を散乱させる拡散材を混ぜたり、透光部材の表示面側の肉厚よりも光源側の肉厚を厚くしたりする等の工夫をしているが、特殊な部材や余計な材料を用いる必要があり、未だ輝度ムラを満足し得る程度まで低減できていないのが実情であり、更なる輝度ムラの低減による視認性の向上が求められている。
【0008】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、複雑な後加工等を必要とせずに、文字や図形の輝度ムラを一層低減して視認性を向上することができる表示装置およびそれを適用した車両用空調装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明の表示装置およびそれを適用した車両用空調装置は以下の手段を採用する。
すなわち、本発明にかかる表示装置は、表示面の背後側に配置された光源の光をその表示面に透過させる透光部材と、前記光を遮蔽する遮光部材と、を備え、前記透光部材および前記遮光部材は、二色成型により成形され、前記透光部材が、前記表示面から前記裏側に向けて前記遮光部材を貫通した状態で配置されることにより、前記透光部材を透過する透過光で前記表示面に露出する前記透光部材が発光して文字又は図形を表示する表示装置であって、前記文字又は図形は、前記透光部材による線によって前記遮光部材からなる浮島部分を含み、その浮島部分が前記光源から前記透光部材に入射する光を遮る位置に設けられるブリッジを介して前記遮光部材と一体に形成され、前記ブリッジが設けられる位置の前記表示面側の前記透光部材と前記遮光部材との境界面を形成する前記透光部材側の面に
、前記光源から前記ブリッジを避けて到達した光を反射させ前記表示面上に照射可能な反射面が設けられていることを特徴とする。
【0010】
本発明によれば、透光部材によって形成される文字又は図形が遮光部材とブリッジを介して一体に形成される浮島部分を含み、そのブリッジが設けられる位置の表示面側の透光部材と遮光部材との境界面を形成する透光部材側の面に
、光源からブリッジを避けて到達した光を反射させ表示面上に照射可能な反射面が設けられているため、遮光部材からなるブリッジが透光部材からなる文字又は図形の線を跨ぐことにより表示面に影を落とし、文字又は図形の一部が暗くなる現象が生じる部位に対して、光源からブリッジを避けて反射面に到達した光を反射面で反射させ
、表示面上のブリッジによる影によって暗くなる部位に照射させることができる。従って、表示面に表示される文字又は図形上において発生するブリッジによる輝度ムラをほぼ解消し、文字又は図形の視認性を確実に向上することができる。
【0011】
さらに、本発明の表示装置は、上記の表示装置において、前記ブリッジは、前記透光部材からなる前記文字又は図形等の線を跨ぐ際、その線に対して斜めに交差するように設けられ、前記ブリッジが交差する領域と対応する位置の前記透光部材側の前記境界面に前記反射面が設けられていることを特徴とする。
【0012】
本発明によれば、ブリッジが、透光部材からなる文字又は図形等の線を跨ぐ際、その線に対して斜めに交差するように設けられ、ブリッジが交差する領域と対応する位置の透光部材側の境界面に反射面が設けられているため、浮島部分と一体に形成されるブリッジが透光部材からなる文字又は図形の線と交差する領域の上方位置に、側面から光を反射するように反射面を透光部材側の境界面に形成することができる。従って、ブリッジを透光部材からなる線に直交して設けていたものに比べ、反射面を簡易に形成することができる。
【0013】
さらに、本発明の表示装置は、上記の表示装置において、前記反射面は、前記ブリッジの両側の対応する位置に分散して設けられていることを特徴とする。
【0014】
本発明によれば、反射面が、鏡面仕上げされているため、一次側成形品である透光部材の反射面となる部位を鏡面仕上げしておくことにより、二色成型で成形される表示装置の反射面を鏡面とし、光源からの光を効率よく反射させることができる。従って、ブリッジの影響によって暗くなる部位に対して十分に光を照射し、輝度ムラを確実に低減することができる。
【0015】
さらに、本発明の表示装置は、上述のいずれかの表示装置において、前記反射面は、鏡面仕上げされていることを特徴とする。
【0016】
本発明によれば、反射面が、鏡面仕上げされているため、一次側成形品である透光部材の反射面となる部位を鏡面仕上げしておくことにより、二色成型で成形される表示装置の反射面を鏡面とし、光源からの光を効率よく反射させることができる。従って、ブリッジによる影で暗くなる部位に十分光を照射することにより、輝度ムラを確実に低減することができる。
【0017】
さらに、本発明にかかる車両用空調装置は、上述のいずれかの表示装置が組み込まれた操作ノブ、スイッチ類を備えていることを特徴とする。
【0018】
本発明によれば、上述のいずれかの表示装置が組み込まれた操作ノブ、スイッチ類を備えているため、運転中に操作されることが多く、また夜間に操作されることも多い車両用空調装置にあって、操作パネル上に設けられる操作ノブ、スイッチ類の視認性を向上することにより、一瞥で目的の操作ノブ、スイッチ類の位置を特定し、空調装置を操作することができる。従って、運転者が車両用空調装置を操作する際の操作性を向上し、安全運転に資することができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明の表示装置によると、遮光部材からなるブリッジが透光部材からなる文字又は図形の線を跨ぐことにより表示面に影を落とし、文字又は図形の一部が暗くなる現象が生じる部位に対して、光源からブリッジを避けて反射面に到達した光が反射面で反射され、反射角が等しくされている表示面上のブリッジによる影によって暗くなる部位に照射されることになるため、表示面に表示される文字又は図形上において発生するブリッジによる輝度ムラをほぼ解消し、文字又は図形の視認性を確実に向上することができる。
【0020】
また、本発明の車両用空調装置によると、運転中に操作されることが多く、また夜間に操作されることも多い車両用空調装置にあって、操作パネル上に設けられる操作ノブ、スイッチ類の視認性を向上することにより、一瞥で目的の操作ノブ、スイッチ類の位置を特定し、空調装置を操作することができるため、運転者が車両用空調装置を操作する際の操作性を向上し、安全運転に資することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本発明の一実施形態の表示装置の平面図である。
【
図5】上記表示装置を二色成型する際の一次側成形品の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下に、本発明にかかる一実施形態について、
図1ないし
図5を参照して説明する。
図1には、車両用空調装置の操作パネルに設けられるDEF操作ノブに適用した表示装置が示され、
図2には、そのA−A断面相当図、
図3には、そのB−B断面相当図、
図4には、C−C断面相当図が示されている。
DEF操作ノブ1は、その表面にフロントガラスに温調風を吹出して曇りを除去する図形2が表示されたものであり、その図形2を表示する表示装置3は、光を透過する透光部材4と、光を遮蔽する遮光部材5とから構成されている。この透光部材4には、光源6からの光を透過する材質の樹脂材が用いられ、遮光部材5には、光源6からの光を遮蔽する材質の樹脂材が用いられている。
【0023】
表示装置3は、表示面7を有しており、その表示面7には、DEFマークを示す図形2が表示されるようになっている。図形2は、温調風の吹出しを示す3本の矢印8の先端両側にデフロスト中であることを示す表示灯9が配置された構成とされている。また、表示面7の裏面側である表示装置3の背後側には、LED等の光源6が配置されている。表示面7は、概ね遮光部材5によって構成されており、図形2は、その遮光部材5を貫通するように透光部材4が表示面7に露出されることによって形成されるようになっている。
【0024】
表示装置3は、透光部材4と、遮光部材5とを公知の如く二色成型することにより成形されるものであり、その透光部材4の一次側成形品の平面図が
図5に示されている。透光部材4は、一対の成形型内で射出成型され、一次側成形品として取り出された後、一対の二次成形型内に設置され、遮光部材5を射出成型することによって成形されるようになっている。このような二色成型は、従来から広く知られているものである。
【0025】
透光部材4は、射出成型によって成形されることから、離型のための抜き勾配を有している。本実施形態においては、表示面7から光源6の方向に透光部材4が遮光部材5を貫通する範囲で、表示面7側の肉厚よりも光源6側の肉厚の方が厚くなるようにし、標準的な抜き勾配に比べ2倍以上の角度を有する勾配(後述する傾斜面12)としている。このように、一次側成形品である透光部材4の抜き勾配を通常の抜き勾配よりも大きくすることによって、透光部材4が遮光部材5を貫通する範囲に入射する光の量を通常の抜き勾配のものに比べて増やし、表示面7に到達する光量を増加することができ、同じ光源6とした場合、表示面7に表示される文字又は図形2をより明るくすることができる。
【0026】
一方、上記図形2において、角形の表示灯9は、透光部材4で囲まれ、孤立した浮島部分10となる遮光部材5により形成されることになる。このような浮島部分10を含む遮光部材5を一回の射出で成形するには、表示面7側で孤立している浮島部分10を裏面側で接続するブリッジ11を用いる必要があり、これによって、一回の射出で一体に成形することが可能となる。このブリッジ11は、図形2を形成する透光部材4と、光源6との間に位置し、透光部材4からなる図形2等の線を跨ぎ、光源6からの光を遮るため、表示面7において影を落とす結果、文字または図形2の一部が暗くなる現象が生じ、文字または図形2等の視認性を低下させる課題が存在することは前述した通りである。
【0027】
かかる点を改善するため、本実施形態では、光を遮蔽する遮光部材5で形成されるブリッジ11が設けられる位置の表示面7側の透光部材4と遮光部材5との境界面を形成する透光部材4側の傾斜面12の一部に、光源6と表示面7との反射角が等しくなるような角度を有する反射面13を形成している。この透光部材4と遮光部材5との境界面(傾斜面12)は、透光部材4からなる一次側成形品と、遮光部材5からなる二次側成形品との境界面であり、上述の通り標準的な抜き勾配に比べ2倍以上の角度を有する傾斜面12とされている。
【0028】
つまり、本実施形態においては、上記した傾斜面12の一部に、
図1,2および5に示されるように、遮光部材5からなるブリッジ11が透光部材4からなる文字又は図形2の線を跨ぐことにより表示面7に影を落とし、文字又は図形2の一部が暗くなる現象が生じる部位に対して、光源6からブリッジ11を避けて到達した光を反射させる反射面13を設け、その反射光によって表示面7上のブリッジ11による影で暗くなる部位を照射可能な構成としている。
【0029】
また、
図2に示されるように、ブリッジ11の上方側面位置(表示面7側又は反光源6側の側面位置)において光源6からの光を反射させ、その反射光でブリッジ11による影で暗くなる部位を照射できるようにするため、ブリッジ11を文字又は図形2の線に対して斜めに交差するように設け、そのブリッジ11の交差領域の両側に、
図5に示されるように、反射面13を分散して設けた構成としている。
【0030】
さらに、透光部材4に設けられる反射面13は、光を効率よく反射するため、鏡面仕上げされた構成とされている。つまり、一次側成形品である透光部材4の型抜き勾配の2倍以上の角度を有する傾斜面12に設けられる反射面13は、鏡面仕上げされた後、遮光部材5を射出成型して二色成型されるようになっている。
【0031】
以上に説明の構成により、本実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
透光部材4と遮光部材5とから構成される表示装置3は、文字又は図形2を形成する透光部材4を一次側成形品として射出成型する際、型抜き面の勾配が標準的な型抜き勾配の少なくとも2倍以上の勾配とされ、透光部材4の光源6側の肉厚が厚くされる構成とされている。このため、光源6からの光をより多く透光部材4に入射させることができ、これによって、表示面7に到達する光量を増加し、表示される文字又は図形2全体の輝度を高めることができる。
【0032】
また、透光部材4の上記勾配を有する傾斜面12の一部には、遮光部材5がブリッジ11を介して一体に形成された浮島部分10を有する場合、ブリッジ11が透光部材4からなる文字又は図形2の線を跨ぐことにより表示面7に影を落とし、文字又は図形2の一部が暗くなる現象が生じる部位に対して、光源6からの光を反射させて照射する反射面13が設けられた構成とされている。このため、ブリッジ11の影響により文字又は図形2の一部が暗くなる部位に対しても、十分に光を照射することができ、輝度ムラを解消することができる。
【0033】
これによって、操作ノブ1やスイッチ類の表示装置3を射出成型により二色成型する際に設けられるブリッジ11の影響による輝度ムラをほぼ解消し、表示装置3における文字又は図形2等の視認性を確実に向上させることができ、操作者による誤操作等の防止に資することができる。
【0034】
また、本実施形態においては、遮光部材5に設けられるブリッジ11を、透光部材4からなる文字又は図形2等の線に対して斜めに交差するように設け、ブリッジ11が交差する領域と対応する位置の透光部材4側の境界面に反射面13を設けた構成としている。このため、浮島部分10と一体に形成されるブリッジ11が透光部材4からなる文字又は図形2等の線と交差する領域の上方位置に、側面から光を反射するように反射面13を透光部材4側の境界面(傾斜面12)に形成することができる。従って、ブリッジ11を透光部材4からなる線に直交して設けていたものに比べ、反射面13を簡易に形成することができる。
【0035】
さらに、上記反射面13は、ブリッジ11の両側の対応する位置に分散して設けられている。これにより、ブリッジ11が文字又は図形2等の線を跨ぐことで交差する領域の両側の対応位置に設けられている反射面13で光を反射させ、ブリッジ11の影響によって暗くなる部位の全域に対して、略均一に光を照射することが可能となり、このため、ブリッジ11の影になる領域内における輝度ムラをも解消することができる。
【0036】
また、上記反射面13が鏡面仕上げされた構成とされている。このように、一次側成形品である透光部材4の反射面13となる部位を鏡面仕上げしておくことにより、二色成型で成形される表示装置3の反射面13を鏡面とし、光源6からの光を効率よく反射させることができる。このため、ブリッジ11の影響によって暗くなる部位に対して十分に光を照射し、輝度ムラを確実に低減することができる。
【0037】
加えて、上記の表示装置3が組み込まれた操作ノブや各種スイッチ類を車両用空調装置の操作パネルに適用することにより、運転中に操作されることが多く、また、夜間に操作されることも多い車両用空調装置にあって、操作パネル上に設けられる複数の操作ノブやスイッチ類の視認性を向上し、一瞥で目的の操作ノブ、スイッチ類の位置を特定して空調装置を操作することができるようになる。従って、運転者が車両用空調装置を操作する際の操作性を向上し、安全運転に資することができる。
【0038】
なお、本発明は、上記実施形態にかかる発明に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、適宜変形が可能である。例えば、上記実施形態では、車両用空調装置のDEF操作ノブ1の表示装置3に適用した例について説明したが、他の操作ノブやスイッチ類の表示装置3としても同様に適用できることはもちろんである。また、車両用空調装置の操作パネルに限らず、例えば、他の電子機器等のスイッチパネル等にも幅広く適用できることは云うまでもない。
【符号の説明】
【0039】
1 DEF操作ノブ(操作ノブ)
2 文字又は図形
3 表示装置
4 透光部材
5 遮光部材
6 光源
7 表示面
10 浮島部分
11 ブリッジ
12 傾斜面(境界面)
13 反射面