(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ガイド情報作成部は、前記穿刺針の種別に拘わらない共通するガイド情報を有し、前記共通のガイド情報に前記パラメータを組み込むことで、前記ガイド情報を作成することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の医用画像診断装置。
前記ガイド情報作成部は、前記作成した前記焼灼目標範囲の座標を、前記穿刺針の画像を含む医用画像が表示されるときの座標に合わせることにより、前記焼灼目標範囲を前記医用画像と共に、又は重ねて表示可能に構成されることを特徴とする請求項4に記載の医用画像診断装置。
【発明を実施するための形態】
【0012】
<第1実施形態>
医用画像診断装置の第1実施形態について
図1を参照して説明する。この実施形態では、医用画像診断装置として超音波診断装置を説明する。
【0013】
図1は、医用画像診断装置1の構成ブロック図である。
図1に示すように、医用画像診断装置1は、登録手段11、ガイド情報作成部12、パラメータ処理部14、表示処理部15、入力部20、記憶部30、及び、表示部40を有する。
【0014】
(入力部20)
入力部20は、主にカーソルと呼ばれるマークを動かすことによって、アイコンや文字を指定したり、操作対象の範囲を指定したりするキーボード、マウスなどのポインティングディバイスを含む。
【0015】
(パラメータ)
図2は、パラメータの一例を示す図である。
図2に示すように、穿刺針の仕様を示すパラメータには、針長、焼灼目標範囲、針ガイドラインの色の濃さ、針ガイドラインの表示/非表示が含まれる。針長等のパラメータは二次記憶部32(後述する)に記憶され、表示部40に選択可能に表示され、選択されたパラメータは穿刺針の種別と対応づけられて二次記憶部32に記憶される。
【0016】
以下に、穿刺針の種別を単に「針種」という場合がある。なお、針種とは、穿刺針の形態の種類、穿刺針の機能の種類、穿刺針が用いられる検査の種類(検査目的、検査部位を含む)を有する概念である。形態における針種としては、例えば、穿刺針の先端の位置に一つの電極が設けられたモノポーラ型、及び、穿刺針の先端から所定長さ離れた部位に絶縁部を間にして二つの電極が設けられたバイポーラ型がある。
【0017】
「針長」は、穿刺針の所定位置から穿刺針の先端の位置までの距離をいう。針長は、穿刺針の先端の位置を求めるときの計算式に入力されるパラメータである。計算式には、針長の他に、穿刺針の所定位置の測定結果が入力される。穿刺針の所定位置は、位置測定システム50により測定される。
【0018】
RFAでの治療中、穿刺針は頻繁に移動される。このとき、穿刺針の先端の位置、及び、後述する焼灼目標範囲を含むガイド情報として、エコー画像と共に表示される。このように、穿刺針の先端の位置等が表示されることで、容易かつ確実に穿刺術を実行することが可能となる。
【0019】
位置測定システム50は、磁界発生源と、磁界の変化を受ける磁力センサと、それらを制御するコントロールユニットとを有する。磁力センサが穿刺針の所定位置に設けられる。磁界発生源が設けられた位置が3次元座標の原点位置となる。位置測定システム50により、磁力センサが設けられた穿刺針の所定位置の3次元座標、及び、穿刺針の傾きが測定される。
【0020】
穿刺針には目盛が付されている。目盛は、穿刺針の先端の位置から例えば50mm〜300mmまでの範囲に10mm間隔で付される。針長として250mmが登録されることは、穿刺針における250mmの目盛の位置(これが前述する「所定位置」となる)に磁力センサが設けられたことを意味する。
【0021】
「焼灼目標範囲」には、焼灼目標範囲の形、大きさ、中心位置が含まれる。焼灼目標範囲の「形」、「大きさ」、「中心位置」は、穿刺針の種別(針種)に応じて異なる。
「形」に関し、モノポーラ型では円であり、バイポーラ型では楕円である。
「大きさ」に関し、モノポーラ型では円における半径であり、バイポーラ型では、楕円における長軸及び短軸の長さである。
【0022】
「中心位置」は、モノポーラ型では、穿刺針の先端の位置(電極が設けられた位置)である。穿刺針の先端の位置は、算出手段13により求められる。
さらに、「中心位置」は、バイポーラ型では、穿刺針の先端から所定長さ離れた位置(絶縁部が設けられた位置)である。穿刺針の先端から所定長さ離れた位置についても、算出手段13により求められる。
【0023】
なお、以下の実施形態では、穿刺針の種別(針種)がモノポーラ型であるとして、焼灼目標範囲の「形」、「大きさ」、「中心位置」を説明する。つまり、「形」は円となり、「中心位置」は穿刺針の先端の位置となる。
【0024】
「針ガイドラインの色の濃さ」は、ガイドライン下に表示される画像が見づらい場合に薄く表示したりするのに使われる。ガイドラインは、算出手段13により求められた穿刺針の先端の位置と、磁力センサが設けられた穿刺針の所定位置とを結ぶ直線であり、ガイド情報作成部により作成される。
【0025】
「針ガイドラインの表示/非表示」は、ガイドライン下に表示される画像が見やすいか見づらいかに応じて、ガイドラインを表示/非表示するときに使われる。
【0026】
以上のパラメータにおいて、「針長」及び「焼灼目標範囲」が「針種」に依存して異なるパラメータである。「針ガイドラインの色の濃さ」及び「針ガイドラインの表示/非表示」は、「針種」に拘わらない共通するパラメータである。
【0027】
以上のようなパラメータを簡便かつ正確に入力可能にするために、医用画像診断装置1の実施形態は、(1)パラメータを針種に対応づけて記憶部30に予め記憶させる登録手段11を備える。(2)算出手段13を備える。(3)検査に用いられる針種を受けたとき、針種に対応づけられたパラメータを記憶部30から読み出し、読み出したパラメータを算出手段13に入力することにより、ガイド情報を作成するガイド情報作成部12を備える。
【0028】
以下の実施形態では、パラメータを針種(穿刺針の種別)に対応づけて記憶部30に予め記憶させる登録手段11について説明する。なお、前述するように、針種とは、穿刺針の形態の種類、穿刺針の機能の種類、検査の種類を有する概念であるため、パラメータを針種に対応づけることは、パラメータを検査の種類に対応づけることでもあり、同様に、パラメータを穿刺針の形態及び/又は機能に対応づけることでもあることはいうまでもない。
【0029】
(パラメータ処理部14、表示処理部15、記憶部30)
図1に示すように、記憶部30は、一次記憶部31及び二次記憶部32を有する。一次記憶部31は、例えば、CPU(中央処理装置)から直接読み書きすることができるRAMなどの揮発性メモリーである。二次記憶部32は、例えば、ハードディスクやEPROMなどの不揮発性メモリーである。
【0030】
本実施形態では、パラメータを簡便かつ正確に入力するために、入力の可能性を有するパラメータをランダムに一次記憶部31に記憶させる。さらに、針種に対応づけられる可能性を有する一または複数のパラメータを一群として、針種に対応づけて二次記憶部32に記憶させる。
【0031】
ここでは、便宜上、一次記憶部31に記憶されるパラメータを「一次候補のパラメータ」と称する。また、二次記憶部32に記憶されるパラメータを「二次候補のパラメータ」と称する。なお、針種はパラメータではないが、以下の説明において、針種は、一次記憶部31及び二次記憶部32に記憶されるため、一次候補のパラメータ及び二次候補のパラメータとして扱う。
【0032】
入力の可能性を有することになったパラメータは、一次記憶部31に記憶されることで、一次候補のパラメータとなる(一次候補のパラメータの追加)。一次候補のパラメータは、入力の可能性がなければ、一次記憶部31から削除される(一次候補のパラメータの削除)。一次候補のパラメータは、針種に対応づけられる可能性があれば、二次候補のパラメータとして二次記憶部32に記憶される(二次候補のパラメータの追加)。二次候補のパラメータは、針種に対応づけられる可能性がなければ、二次記憶部32から削除される(二次候補のパラメータの削除)。しかし、削除されても、一次候補のパラメータとして一次記憶部31に記憶され、必要により、再度、二次候補のパラメータとして二次記憶部32に記憶される可能性を有する。以上のように、パラメータを入力の可能性を有するパラメータと、針種に対応づけられる可能性を有するパラメータとに分け、各パラメータの追加及び削除が可能に構成されることで、パラメータを容易かつ正確に入力することが可能となる。
【0033】
一次候補のパラメータの追加、削除(これを、「編集」という場合がある)は、次のように行われる。
【0034】
パラメータ処理部14は、入力部20による操作を受けて、一次候補のパラメータを一次記憶部31に記憶させる。反対に、パラメータ処理部14は、入力部20による操作を受けて、一次候補のパラメータを一次記憶部31から削除させる。
さらに、パラメータ処理部14は、入力部20による操作を受けて、一次候補のパラメータの名称、及び、一次候補のパラメータの画像を一次記憶部31に記憶させる。反対に、パラメータ処理部14は、入力部20による操作を受けて、一次候補のパラメータの名称、及び、一次候補のパラメータの画像を一次記憶部31から削除させる。なお、ここでは、パラメータとして針種及び針長を挙げて説明する。また、パラメータの名称として、針種の名称及び針種の画像を挙げて説明する。
【0035】
なお、パラメータ処理部14は、一次候補のパラメータを一次記憶部31に記憶/削除させるものであり。登録手段11は、二次候補のパラメータを二次記憶部32に記憶/削除させるものである。このように、パラメータ処理部14と登録手段11とは便宜的に分けられたものであり、パラメータ処理部14の機能を登録手段11が有していてもよく、登録手段11の機能をパラメータ処理部14が有していてもよい。
【0036】
表示処理部15は、一次候補のパラメータとしての針種を一次記憶部31から読み出し、入力部20の操作を受けて、選択可能に表示部40に表示させる。さらに、表示処理部15は、一次候補のパラメータとしての針長を一次記憶部31から読み出し、入力部20の操作を受けて、選択可能に表示部40に表示させる。
【0037】
(登録手段11)
登録手段11は、表示部40に選択可能に表示された針種の中からいずれかの針種が入力部20による操作を受けて選択されたとき、選択された針種を二次候補のパラメータとして二次記憶部32に記憶させる。
【0038】
さらに、登録手段11は、表示部40に選択可能に表示された針長の中からいずれかの針長が入力部20による操作を受けて選択されたとき、選択された針長を二次候補のパラメータとして針種に対応づけて二次記憶部32に記憶させる。さらに、登録手段11は、一次候補のパラメータの名称及び一次候補のパラメータの画像を、二次候補のパラメータの名称及び二次候補のパラメータの画像として、二次候補のパラメータに関連づけて二次記憶部32に記憶させる。
【0039】
図3は、表示部40に選択可能に表示されたタブ及びパラメータを示す図である。
図3に、選択可能に表示された二次候補のパラメータとしての針種に関連づけられた4つのボタンを示し、さらに、それらに付された針種の名称を“AAAA”、“BBBB”、“CCCC”、“DDDD”で示す。
【0040】
なお、
図3には3つのタブを示す。3つのタブは、RFAによる治療に用いられる可能性のある3本の穿刺針に対応して設けられる。各タブは、1または複数の二次候補のパラメータ(ここでは、針種)の一群と対応づけられて二次記憶部32に記憶される。
【0041】
登録手段11は、3つのタブを選択可能に表示部40に表示させる。さらに、登録手段11は、選択されたタブにつき、針種の一群を選択可能に表示部40に表示させる。さらに、登録手段11は、選択された針種に対応づけて二次候補のパラメータを二次記憶部32に記憶させることが可能である。つまり、タブ毎に、二次候補のパラメータを針種に対応づけて二次記憶部32に記憶させることができる。
【0042】
ここでは、1つのタブについて、二次候補のパラメータを針種に対応づけて二次記憶部32に記憶させることについて説明し、タブ毎に二次候補のパラメータを針種に対応づけて二次記憶部32に記憶させることについての説明は後述する。
【0043】
図3に示すように、登録手段11は、二次記憶部32に記憶された二次候補のパラメータとしての針種の一群を選択可能に表示部40に表示させる。針種が表示された領域に、入力部20の操作でカーソルCRが移動されたとき、登録手段11は、その針種の名称を表示枠N1に表示させる。
【0044】
さらに、登録手段11は、入力部20による操作を受けて、
図3に示す4番目のボタン(針種の名称“DDDD”)が指定されて、4番目のボタンに関連づけられた二次候補のパラメータとしての針種が選択されたとき、選択された針種を二次記憶部32に記憶させる。登録手段11は、針種が選択されたとき、針種の画像(穿刺針の画像)及び針種の名称(穿刺針の名称)を二次記憶部32から読み出し、表示部40に表示させる。
【0045】
図4は、表示部40に選択可能に表示された二次候補のパラメータ、並びに、表示部40に表示された二次候補のパラメータの名称及びその画像を示す図である。
図4に、選択された針種の画像を“G2”で示す。選択された針種の画像が表示されるので、選択された針種が明確となり、誤入力を防止することができる。また、
図4に、選択された針種の名称を“DDDD”で示す。
【0046】
図4に示すように、登録手段11は、二次記憶部32に記憶された二次候補のパラメータとしての針長を選択可能に表示部40に表示させる。
図4に、選択可能に表示された針長に関連づけられた4つのボタンを示し、さらに、それらに付された針長を“250mm”、“200mm”、“150mm”、“100mm”で示す。
【0047】
図4に示すように、登録手段11は、入力部20による操作を受けて、1番目のボタンが指定されて、1番目のボタンに関連づけられた針長が選択されたとき、選択された針長“250mm”を、先に選択され、二次記憶部32に記憶された針種(その名称“DDDD”)に対応づけて二次記憶部32に予め記憶させる。
【0048】
以上のように、針種(穿刺針の種別)に対応づけられて針長が記憶される。なお、これとは異なる針種に対応づけて針長を記憶するには、登録手段11は、入力部20による操作を受けて、
図3に示す1〜3番目のボタンのいずれかが選択されたとき、選択された針種を二次記憶部32に記憶させる。さらに、針長の一覧を選択可能に表示部40に表示させる。さらに、入力部20による操作を受けて、選択された針長を二次記憶部32に記憶させればよい。
【0049】
(ガイド情報作成部12、算出手段13)
ガイド情報作成部12は、算出手段13を有する。
【0050】
例えば、ガイド情報作成部12は、入力部20の操作による針種(穿刺針の種別)の入力を受けて、針種に対応づけられたパラメータとしての「針長」を二次記憶部32から読み出し、「針長」を算出手段13に入力する。さらに、ガイド情報作成部12は、位置測定システム50により測定された、磁力センサが設けられた穿刺針の位置の3次元座標及び穿刺針の傾きを算出手段13に入力する。なお、3次元座標の原点位置は、磁界発生源が設けられた位置であることは前述した。
【0051】
算出手段13は、針長L、磁力センサが設けられた穿刺針の位置のXYZ座標(x
1、y
1、z
1)、及び、X軸、Y軸、Z軸に対する穿刺針の傾き角度(α、β、γ)に基づき、次の式(1)を参照して、穿刺針の先端の3次元座標(x、y、z)を求める。
【0052】
【数1】
ここで、式(1)で表された関数が「穿刺針の種別に拘わらない共通するガイド情報」の一例に相当する。
【0053】
ガイド情報作成部12は、算出手段13により求められた穿刺針の先端の位置、記憶部30に予め記憶されたパラメータとしての焼灼目標範囲の「形」、「大きさ」を受けて、先端位置を中心とする所定半径の円(焼灼目標範囲)の3次元座標をガイド情報として作成する。さらに、ガイド情報作成部12は、焼灼目標範囲の3次元座標をエコー画像が表示される表示用座標に変換させる。それにより、表示処理部15が焼灼目標範囲をエコー画像に重ねて表示させることが可能となる。
【0054】
ガイド情報作成部12は、算出手段13により求められた穿刺針の先端の位置、及び、位置測定システムにより測定された穿刺針の位置(磁力センサが設けられた位置)に基づいて、針ガイドラインの3次元座標をガイド情報として作成する。さらに、ガイド情報作成部12は、針ガイドラインの3次元座標をエコー画像が表示される表示用座標に変換させる。それにより、表示処理部15が針ガイドラインをエコー画像に重ねて表示させることが可能となる。
【0055】
以上のように、針種(穿刺針の種別)が変わっても、入力部20の操作により針種を指定するだけで、指定された針種に応じたパラメータが記憶部30から読み出され、パラメータに基づいて、ガイド情報が自動的に作成されるので、針種が変わる度に、パラメータを入力し直す必要がなく、パラメータの入力作業の煩わしさを解消することが可能となる。
【0056】
表示処理部15は、記憶部30に予め記憶されたパラメータとしての「針ガイドラインの色の濃さ」、「針ガイドラインの表示/非表示」、及び、ガイド情報作成部12により作成されたガイド情報(ここでは、針ガイドライン)を受けて、針ガイドラインNLをエコー画像EGに重ねて表示部40に表示/非表示させる。それにより、穿刺針を対象部位に正確かつ容易に刺入することが可能となる。
【0057】
図5は、エコー画像EGに重ねて表示されたガイド情報を示す図である。
図5において、エコー画像EGの中に描出された針種の画像を白抜きの部分で示し、エコー画像EGに重ねて表示された針ガイドラインNLを一点鎖線で示す。
【0058】
図5に示すように、表示処理部15は、ガイド情報作成部12により作成された焼灼目標範囲をエコー画像EGに重ねて表示部40に表示させる。焼灼目標範囲が表示されることにより、焼灼目標範囲を対象部位に合わせ易くなる。
図5において、エコー画像EGに重ねて表示された焼灼目標範囲TRを示す。ここで、「焼灼目標範囲」は、ガイド情報としての「穿刺針に対し予定される操作がされたときに予測される結果」の一例である。
【0059】
[動作]
以上に、第1実施形態に係る医用画像診断装置1の構成を簡単に説明した。
次に、医用画像診断装置1の動作について
図6、
図7、
図8、
図9、
図10、
図11、
図12を参照して説明する。以下の医用画像診断装置1の動作においては、二次候補のパラメータとして針種及び針長を例に挙げて説明する。
【0060】
(針種及び針長の登録)
先ず、針種及び針長の登録の一例について
図6を参照して説明する。
図6は、針種及び針長の登録における一連の流れを示すフローチャートである。なお、パラメータ処理部14により、針種及び針長が一次記憶部31に記憶されている。
【0061】
登録手段11は、入力部20の操作を受けて、針種を二次記憶部32に記憶させる(ステップS101)。二次記憶部32に記憶された針種の一群は、表示部40に表示可能となる。
【0062】
次に、登録手段11は、入力部20の操作を受けて、針長を針種に対応づけて二次記憶部32に記憶させる(ステップS102)。二次記憶部32に記憶された針長の一覧は、表示部40に表示可能となる。
【0063】
(針種の選択、及び、針長の選択)
次に、針種の選択、及び、針長の選択の一例について
図7を参照して説明する。
図7は針種の選択、及び、針長の選択における一連の流れを示すフローチャートである。
【0064】
登録手段11は、針種の一群を表示部40に選択可能に表示させる(ステップS201)。
次に、登録手段11は、針種が選択されたかどうかを判断する(ステップS202)。針種が選択されたと判断されたとき(ステップS202:Yes)、登録手段11は、針種に係る針長の一覧を選択可能に表示部40に表示させる(ステップS203)。
【0065】
次に、登録手段11は、針長が選択されたかどうかを判断する(ステップS204)。針長が選択されたと判断されたとき(ステップS204:Yes)、登録手段11は、針長を針種に対応づけて二次記憶部32に記憶させる(ステップS205)。
【0066】
(針種の選択からガイド情報の作成までの動作)
次に、針種の選択からガイド情報の作成までの動作の一例について
図8を参照して説明する。
図8は、針種の選択からガイド情報を作成するまでの一連の流れを示すフローチャートである。
【0067】
ガイド情報作成部12には、位置測定システム50により測定された穿刺針の位置(磁力センサが設けられた位置)、及び穿刺針の傾き角度が入力される(ステップS301)。
【0068】
ガイド情報作成部12は、入力部20による操作を受けて、針種が選択されたかどうかを判断する(ステップS302)。
【0069】
針種が選択されたとガイド情報作成部12により判断されたとき(ステップS302:Yes)、ガイド情報作成部12は、選択された針種に対応づけられた針長を二次記憶部32から読み出し、算出手段13に入力する。算出手段13は、針長、及び、入力された穿刺針の位置及び穿刺針の傾き角度に基づいて、前述する式(1)を参照して、穿刺針の先端の位置、及び、焼灼目標範囲を含むガイド情報を作成する(ステップS303)。
【0070】
〔パラメータの編集〕
上述したように、二次候補のパラメータ(例えば、針種)を二次記憶部32に記憶させること、及び、二次候補のパラメータ(例えば、針長)を二次記憶部32に記憶させることを、「パラメータの登録」という。パラメータの登録は、RFAによる治療の前に行われる。
【0071】
これに対し、一次候補及び二次候補のパラメータを一次記憶部31及び二次記憶部32に記憶/削除させることを、「パラメータの編集」という。パラメータの編集は、パラメータの登録前、パラメータの登録と並行して、さらに、パラメータの登録後に行われる。
【0072】
次に、パラメータの編集の一例について
図9、
図10、
図11、
図12を参照して説明する。なお、ここで、パラメータとして「針種」、「針長」を例に挙げて説明する。
【0073】
(一次候補のパラメータの編集)
まず、一次候補のパラメータとしての針種の編集について
図9及び
図10を参照して説明する。
【0074】
図9は、針種が編集されるときの一連の流れを示すフローチャート、
図10は針種の編集画面を示す図である。
図10に示す針種の編集画面は、画面の左上部にドロップダウンリスト、画面の中央にコマンドボタンCB1、画面の左右にリストボックス、画面の左下部にコマンドボタンCB2、CB3、テキストボックスが配置される。
【0075】
図10に示すように、表示処理部15は、ドロップダウンリストに表示されたパラメータとしての針種が入力部20の操作を受けて指定されたとき、針種の編集画面を表示部40に表示させる(
図9に示すステップS401)。さらに、左側のリストボックスに一次候補のパラメータとしての針種の名称“AAAA“、…〜…、“FFFF”を一覧表示させる。その名称が一覧表示された針種は、一次記憶部31に記憶されていることを意味する。
【0076】
パラメータ処理部14は、入力部20の操作を受けてテキストボックスに針種の名称が書き込まれ、入力部20の操作を受けてコマンドボタンCB2が指定されたとき(ステップS402:CASE=1)、書き込まれた針種の名称を一次候補のパラメータとして一次記憶部31に記憶させる(ステップS403)。表示処理部15は、一次記憶部31に記憶された針種の名称を左側のリストボックスに表示させる。
【0077】
パラメータ処理部14は、左側のリストボックスに表示された針種の名称が入力部20の操作を受けて指定され、コマンドボタンCB3が入力部20の操作を受けて指定されたとき(ステップS402:CASE=2)、その名称の針種を一次記憶部31から削除させる(ステップS404)。表示処理部15は、一次記憶部31から削除された針種の名称を左側のリストボックスから消去する。
【0078】
次に、一次候補のパラメータとしての針長の編集について
図11を参照して説明する。なお、針長の編集は、上述する針種の編集と同様に行われるため、異なる点について主に説明する。
図11は針長の編集画面を示す図である。
図11に示す針長の編集画面は、画面の左上部にドロップダウンリスト、画面の中央にコマンドボタンCB1、画面の左右にリストボックス、画面の左下部にコマンドボタンCB2、CB3、テキストボックスが配置される。
【0079】
図11に示すように、表示処理部15は、ドロップダウンリストに表示されたパラメータとしての針長が入力部20の操作を受けて指定されたとき、針長の編集画面を表示部40に表示させる。さらに、左側のリストボックスに一次候補のパラメータとしての針長の数値“300mm“、…〜…、“50mm”を一覧表示させる。その数値が一覧表示された針長は、一次記憶部31に記憶されていることを意味する。
【0080】
針長を一次記憶部31に記憶させる針長の追加、及び、針長を一次記憶部31から削除させる針長の削除は、上述するステップS402〜S404)と同様にして行われる。
【0081】
(二次候補のパラメータの編集)
次に、二次候補のパラメータとしての針種の編集について
図10及び
図12を参照して説明する。
図12は、針種が編集されるときの一連の流れを示すフローチャートである。
【0082】
図10に示すように、表示処理部15は、ドロップダウンリストに表示されたパラメータとしての針種が入力部20の操作を受けて指定されたとき、針種の編集画面を表示部40に表示させる(
図12に示すステップS501)。さらに、右側のリストボックスに二次候補のパラメータとしての針種の名称“AAAA“、…〜…、“DDDD”を一覧表示させる(
図3参照)。その名称が一覧表示された針種は、二次記憶部32に記憶されていることを意味する。二次記憶部32に記憶された針種の一群がタブに対応づけられ二次記憶部32に記憶される。
【0083】
登録手段11は、左側のリストボックスに表示された針種の名称が入力部20の操作を受けて指定され、コマンドボタンCB1が入力部20の操作を受けて指定されたとき(ステップS502:CASE=1)、指定されたその名称の針種を二次候補のパラメータとして二次記憶部32に記憶させる(ステップS503)。表示処理部15は、二次記憶部32に記憶された針種の名称を右側のリストボックスに表示させる。
【0084】
登録手段11は、右側のリストボックスに表示された針種の名称が入力部20の操作を受けて指定され、コマンドボタンCB1が入力部20の操作を受けて指定されたとき(ステップS502:CASE=2)、指定されたその名称の針種を二次記憶部32から削除させる(ステップS504)。表示処理部15は、二次記憶部32から削除された針種の名称を右側のリストボックスから消去する。
【0085】
次に、二次候補のパラメータとしての針長の編集について
図11を参照して説明する。なお、針長の編集は、上述する針種の編集と同様に行われるため、異なる点について主に説明する。
【0086】
図11に示すように、表示処理部15は、ドロップダウンリストに表示されたパラメータとしての針長が入力部20の操作を受けて指定されたとき、針長の編集画面を表示部40に表示させる。さらに、右側のリストボックスに二次候補のパラメータとしての針長の数値“250mm“、…〜…、“100mm”を一覧表示させる(
図4参照)。その数値が一覧表示された針長は、二次記憶部32に記憶されていることを意味する。
【0087】
針長を二次記憶部32に記憶させる針長の追加、及び、針長を二次記憶部32から削除させる針長の削除は、上述するステップS502〜S504と同様にして行われる。
【0088】
<第2実施形態>
次に、医用画像診断装置1の第2実施形態について
図3及び
図4を参照して説明する。
なお、第2実施形態において、第1実施形態と同じ構成については同一番号を付してその説明を省略し、異なる構成について主に説明する。
【0089】
第1実施形態においては、RFAによる治療に用いられる1本の穿刺針について、つまり、1つのタブについて、二次候補のパラメータとしての針種及び針長が選択され、選択された針長が針種に対応づけられて二次記憶部32に記憶されるものを示した。
これに対し、第2実施形態では、RFAによる治療に複数本の穿刺針が用いられることを予定して、穿刺針毎に、つまり、タブ毎に、二次候補のパラメータとしての針種及び針長が選択され、選択された針長が針種に対応づけられて二次記憶部32に記憶されるものである。
【0090】
図3は、番号“No.1”、…、“No.3”が付された3つのタブを示す。各タブは、針種の一群に対応づけられて二次記憶部32に記憶される。
図3に示すように、登録手段11は、タブの一群を選択可能に表示部40に表示させる。登録手段11は、入力部20による操作を受けて、選択されたタブに対応づけられた針種の一群を選択可能に表示部40に表示させる。登録手段11は、選択された針種を二次記憶部32に記憶させる。例えば、No.1のタブが選択され、針種の一群のうちのいずれかの針種が選択されたとき、選択された針種が二次記憶部32に記憶される。登録手段11は、針種が選択されたとき、針種の画像(穿刺針の画像)及び針種の名称(穿刺針の名称)を二次記憶部32から読み出し、表示部40に表示させる。
【0091】
図4に、選択された針種の画像“G2”及び針種の名称“DDDD”を示す。
図4に示すように、登録手段11は、入力部20による操作を受けて、選択された針種に係る針長の一覧を選択可能に表示部40に表示させる。登録手段11は、選択された針長を、先に選択され記憶された針種(その名称“DDDD”)に対応づけて二次記憶部32に記憶させる。
【0092】
以上のように、タブの数に相当する本数の穿刺針について、パラメータとしての針種及び針長が選択され、選択された針長が針種に対応づけられて二次記憶部32に記憶される。
【0093】
なお、前記実施形態では、パラメータにおいて、「針長」及び「焼灼目標範囲」が「針種」に依存して異なるパラメータPM1である。「針ガイドラインの色の濃さ」及び「針ガイドラインの表示/非表示」は、「針種」に拘わらない共通するパラメータPM2である。
【0094】
パラメータが上記のように構成されたとき、登録手段11は、異なるパラメータPM1を針種に対応づけて記憶部30に記憶させ、共通するパラメータPM2を針種に対応づけずに記憶部30に記憶させる。
ガイド情報作成部12は、針種の入力を受けて、記憶部30からパラメータPM1、PM2を読み出し、パラメータPM1をパラメータPM2に組み込むことにより、ガイド情報を作成する。
【0095】
<第3実施形態>
次に、医用画像診断装置1の第3実施形態について
図13を参照して説明する。
図13は、検査種の選択、針種の選択、及び、針長の選択における一連の流れを示すフローチャートである。
【0096】
なお、第3実施形態において、第1実施形態と同じ構成については同一番号を付してその説明を省略し、異なる構成について主に説明する。
前記第1実施形態では、針種に検査の種類(単に「検査種」という場合がある)が含まれる。そのため、第1実施形態では、検査種とパラメータ(ここでは、針長)とは、次のように対応づけられて記憶される。
【0097】
登録手段11は、検査種の一群を選択可能に表示部40に表示させる。検査種が選択されたことを受けて、登録手段11は、選択された検査種に関連づけられた二次候補のパラメータ(針長)を選択可能に表示部40に表示させる。針長が選択されたことを受けて、登録手段11は、選択された針長を検査種に対応づけて二次記憶部32に記憶させる。なお、検査種が選択されるとき、針種が一義的に決められる。そのため、検査種と針長とが対応づけられて記憶されるとき、針種と針長とが対応づけられて記憶されることになる。
【0098】
これに対し、第3実施形態では、針種に検査種が含まれない。そのため、第3実施形態では、パラメータ(ここでは、針長)は、次のように対応づけられて記憶される。
【0099】
図13に示すように、登録手段11は、検査種の一群を選択可能に表示部40に表示させる(ステップS601)。検査種が選択されると(ステップS602:Yes)、登録手段11は、選択された検査種に関連づけられた針種の一群を選択可能に表示部40に表示させる(ステップS603)。針種が選択されると(
図7に示すステップS202)、登録手段11は、選択された針種に係る針長の一覧を選択可能に表示部40に表示させる(ステップS203)。針長が選択されると(ステップS204)、登録手段11は、選択された針長を針種に対応づけて二次記憶部32に記憶させる(ステップS205)。それにより、検査種毎の針種及び針長の入力が容易となる。
【0100】
さらに、第3実施形態では、複数のタグを設け、各タグに検査種の一群を対応づけて二次記憶部32に記憶させてもよい。このとき、登録手段11は、タグのいずれかが選択されると、タグに対応する検査種の一群が選択可能に表示部40に表示させる。
【0101】
前記実施形態では、医用画像診断装置1に設けられた、登録手段11、ガイド情報作成部12、パラメータ処理部14、表示処理部15、入力部20、記憶部30及び表示部40を示したが、これらを穿刺針の管理装置として、医用画像診断装置1に外付けするように構成してもよい。
【0102】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これら実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。