(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
現像剤排出口を備える現像装置においては、内部の圧力が高まる等によって、現像剤収容室内で飛散した現像剤が、空気の流れに乗って現像剤排出口から意図せず排出されることがある。このため本技術分野においては、現像装置から現像剤が過剰に排出されることを抑制することが求められている。
【0005】
そこで、本発明は、現像剤排出口から現像剤が過剰に排出されることを抑制可能な現像装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の現像装置は、第1搬送部材と、第2搬送部材と、第1筐体部と、第2筐体部とを備える。第1搬送部材は、搬送翼によって現像剤を攪拌搬送するとともに、現像ローラに現像剤を供給する。第2搬送部材は、第1搬送部材と平行に配置されるとともに、第1搬送部材とは逆方向に現像剤を攪拌搬送する。第1筐体部は、第1搬送部材を収容する。第2筐体部は、第2搬送部材を収容する。第1筐体部には、第1開口部と、第2開口部と、現像剤排出口とが設けられている。第1開口部は、第1筐体部内から第2筐体部内に現像剤を受け渡す。第2開口部は、第2筐体部内から第1筐体部内に現像剤を受け渡す。現像剤排出口は、第1筐体部内から現像剤を排出する。現像剤排出口は、第1搬送部材の一方の端部側の位置に設けられている。第2開口部は、第1搬送部材の他方の端部側の位置に設けられている。第1開口部は、第2開口部と現像剤排出口との間の位置に設けられている。第1搬送部材には、第1開口部と現像剤排出口との間の位置に、カウンター翼が設けられている。第1搬送部材の搬送翼は、第2開口部側から現像剤排出口側に向けて現像剤を搬送する。カウンター翼は、第1搬送部材の搬送翼とは逆方向に現像剤を搬送する。カウンター翼の上部と、カウンター翼を覆う前記第1筐体部の内壁との間には隙間が設けられている。第1筐体部内においてカウンター翼から現像剤排出口までの現像剤の排出経路の断面積は、排出経路に沿って進むにしたがって変化している。
【0007】
この現像装置において、第1搬送部材の搬送翼は、第2開口部側から第1開口部側へ向けて現像剤を搬送する。第2搬送部材は、第1開口部側から第2開口部側へ向けて現像剤を搬送する。カウンター翼は、現像剤排出口側から第1開口部側へ向けて現像剤を搬送する。これにより、第1筐体部内と第2筐体部内との間で現像剤が循環する。第1筐体部内の現像剤の量が増加すると、カウンター翼を乗り越えて第1開口部側から現像剤排出口側へ向けて現像剤が移動する。カウンター翼を乗り越えた現像剤は、現像剤排出口から排出される。ここで、カウンター翼から現像剤排出口までの現像剤の排出経路の断面積は、排出経路に沿って進むにしたがって変化している。従って、断面積が変化する部分において、カウンター翼側から現像剤排出口へ向かう空気の流れ方向が変えられて、空気の流れが乱される。すなわち、現像剤排出口へ向かう空気の流れが抑制される。従って、空気の流れに乗って現像剤排出口から現像剤が意図せず排出されることが抑制される。このため、現像装置から現像剤が過剰に排出されることを抑制できる。
【0008】
排出経路の断面積は、現像剤排出口へ近づくにしたがって段階的に小さくなっていてもよい。この場合には、排出経路の断面積が変化する部分において、現像剤排出口へ向かう空気の流れ方向が大きく変えられて、空気の流れが阻害される。空気の流れ方向が変えられることによって、空気の流れから現像剤を分離することができる。また、排出経路が現像剤排出口へ近づくにしたがって絞られている。これにより、現像剤排出口へ近づくにしたがって、空気の流れが阻害される。よって、現像装置から現像剤が過剰に排出されることをより一層抑制できる。
【0009】
排出経路は、第1経路部と、第2経路部とを含んでいてもよい。第2経路部は、第1経路部に隣接すると共に、第1経路部よりも現像剤排出口側に位置していてもよい。第1搬送部材のうち第1経路部に位置する部位の断面積をAとする。第2経路部の断面積をBとする。このとき、A>Bの関係を満たしていてもよい。この場合には、第1経路部から第2経路部へ空気が流れる際に、空気が直線的に進むことを抑制できる。すなわち、第1経路部と第2経路部との間の段差部分が、空気の流れを妨げる壁として機能する。これにより、現像剤排出口へ向かう空気の流れをより一層抑制できる。よって、現像装置から現像剤が過剰に排出されることをより一層抑制できる。
【0010】
排出経路の断面積は、現像剤排出口へ近づくにしたがって連続的に小さくなっていてもよい。このように、排出経路が現像剤排出口へ近づくにしたがって絞られている。これにより、現像剤排出口へ近づくにしたがって、空気の流れが阻害される。よって、現像装置から現像剤が過剰に排出されることをより一層抑制できる。
【0011】
排出経路の断面積と第1搬送部材の断面積との差は、現像剤排出口へ近づくにしたがって小さくなっていてもよい。この場合には、第1筐体部の内壁と第1搬送部材との間に形成される空気の流路が、現像剤排出口へ近づくにしたがって狭くなる。これにより、現像剤排出口へ近づくにしたがって、空気の流れが阻害される。よって、現像装置から現像剤が過剰に排出されることをより一層抑制できる。
【0012】
排出経路内において、第1搬送部材の下端と、第1筐体部の内壁のうち排出経路を形成する部位の下面との隙間をCとする。排出経路内において、第1搬送部材の上端と、第1筐体部の内壁のうち排出経路を形成する部位の上面との隙間をDとする。このときに、C>Dの関係を満たしていてもよい。ここで、現像剤の排出経路において、現像剤が存在する状態で第1筐体部の内壁と第1搬送部材とが擦れると、現像剤の凝集体が生じることが考えられる。このため、排出経路における現像剤が溜まらない上側の部分において、第1筐体部の内壁と第1搬送部材との隙間を小さくする。これにより、現像剤の凝集体の発生を抑制しながら、現像剤排出口へ向かう空気の流れを抑制できる。よって、現像装置から現像剤が過剰に排出されることをより一層抑制できる。
【0013】
現像ローラの内部には、現像剤を引き寄せるマグネットが設けられていてもよい。現像装置は、第1搬送部材の延在方向において、マグネットのカウンター翼側の端部とカウンター翼との間の位置に、現像剤滞留部材を更に備えていてもよい。現像剤滞留部材は、現像剤を滞留させてもよい。この場合には、現像剤滞留部材によって、マグネットのカウンター翼側の端部とカウンター翼との間の位置において現像剤が滞留させられる。現像剤を滞留させることで、現像剤排出口へ向かう空気の流れが抑制される。よって、現像装置から現像剤が過剰に排出されることをより一層抑制できる。また、マグネットのカウンター翼側の端部とカウンター翼との間の位置に現像剤滞留部材を設けることで、現像ローラによって行われる画像形成に影響を与えることを抑制できる。
【0014】
現像剤滞留部材は、磁性体からなり、且つ第1筐体部内に取り付けられていてもよい。この場合には、磁性体から成る現像剤滞留部材によって現像剤を容易に滞留させることができる。
【0015】
第1搬送部材は、外周面に搬送翼が設けられる支持軸を更に有していてもよい。支持軸は、マグネットのカウンター翼側の端部とカウンター翼との間の位置に、外径を大きくした大径部を有していてもよい。現像剤滞留部材は、大径部によって構成されていてもよい。この場合、大径部が設けられている部分において、現像剤の搬送能力が低下する。すなわち、大径部によって現像剤が滞留させられる。このように、支持軸の大径部によって、現像剤を容易に滞留させることができる。
【0016】
第1搬送部材は、マグネットのカウンター翼側の端部とカウンター翼との間の位置に、外径を小さくした小径部を有していてもよい。現像剤滞留部材は、小径部によって構成されていてもよい。この場合、小径部が設けられている部分において、現像剤の搬送能力が低下する。すなわち、小径部によって現像剤が滞留させられる。このように、第1搬送部材の小径部によって、現像剤を容易に滞留させることができる。
【0017】
第1搬送部材は、外周面に前記搬送翼が設けられる支持軸を更に有していてもよい。支持軸は、マグネットのカウンター翼側の端部とカウンター翼との間の位置に、搬送翼が設けられていない搬送翼非設置部を有していてもよい。現像剤滞留部材は、搬送翼非設置部によって構成されていてもよい。この場合、搬送翼が設けられていない搬送翼非設置部において、現像剤の搬送能力が低下する。すなわち、搬送材非設置部において現像剤が滞留させられる。このように、搬送翼を一部設けないことによって、現像剤を容易に滞留させることができる。
【0018】
第1搬送部材は、支持軸を更に有していてもよい。搬送翼は、支持軸の軸線方向に沿って支持軸の外周面に螺旋状に設けられていてもよい。搬送翼は、マグネットのカウンター翼側の端部とカウンター翼との間の位置に、小間隔部を有していてもよい。小間隔部は、支持軸の軸線方向において隣接する搬送翼同士の間隔を狭くすることによって形成されていてもよい。現像剤滞留部材は、小間隔部によって構成されていてもよい。この場合、搬送翼同士の間隔が狭くされた小間隔部において、現像剤の搬送速度が低下する。すなわち、小間隔部において現像剤が滞留させられる。このように、搬送翼同士の間隔が狭くされた小間隔部によって、現像剤を容易に滞留させることができる。
【0019】
本発明の現像装置は、第1搬送部材と、第2搬送部材と、第1筐体部と、第2筐体部とを備えている。第1搬送部材は、搬送翼によって現像剤を攪拌搬送するとともに、現像ローラに現像剤を供給する。第2搬送部材は、第1搬送部材と平行に配置されるとともに、第1搬送部材とは逆方向に現像剤を攪拌搬送する。第1筐体部は、第1搬送部材を収容する。第2筐体部は、第2搬送部材を収容する。第1筐体部には、第1開口部と、第2開口部と、現像剤排出口とが設けられている。第1開口部は、第1筐体部内から第2筐体部内に現像剤を受け渡す。第2開口部は、第2筐体部内から第1筐体部内に現像剤を受け渡す。現像剤排出口は、第1筐体部内から現像剤を排出する。現像剤排出口は、第1搬送部材の一方の端部側の位置に設けられている。第2開口部は、第1搬送部材の他方の端部側の位置に設けられている。第1開口部は、第2開口部と現像剤排出口との間の位置に設けられている。第1搬送部材には、第1開口部と現像剤排出口との間の位置に、カウンター翼が設けられている。第1搬送部材の搬送翼は、第2開口部側から現像剤排出口側に向けて現像剤を搬送する。カウンター翼は、第1搬送部材の搬送翼とは逆方向に現像剤を搬送する。カウンター翼の上部と、カウンター翼を覆う第1筐体部の内壁との間には隙間が設けられている。カウンター翼と現像剤排出口との間には、マグネットが設けられている。マグネットは、カウンター翼から現像剤排出口までの現像剤の排出経路内に磁界を生じさせる。
【0020】
この現像装置において、第1搬送部材の搬送翼は、第2開口部側から第1開口部側へ向けて現像剤を搬送する。第2搬送部材は、第1開口部側から第2開口部側へ向けて現像剤を搬送する。カウンター翼は、現像剤排出口側から第1開口部側へ向けて現像剤を搬送する。これにより、第1筐体部内と第2筐体部内との間で現像剤が循環する。第1筐体部内の現像剤の量が増加すると、カウンター翼を乗り越えて第1開口部側から現像剤排出口側へ向けて現像剤が移動する。カウンター翼を乗り越えた現像剤は、現像剤排出口から排出される。ここで、カウンター翼と現像剤排出口との間には、マグネットが設けられている。このマグネットは、現像剤の排出経路内に磁界を生じさせる。マグネットは、磁力によって現像剤を保持し、排出経路内において現像剤を滞留させる。このように、現像剤を滞留させることで現像剤排出口へ向かう現像剤の経路が狭くなり、現像剤排出口へ向かう空気の流れが抑制される。よって、現像装置から現像剤が過剰に排出されることを抑制できる。
【0021】
上記のカウンター翼と現像剤排出口との間に設けられたマグネットは、多極着磁型であってもよい。また、このマグネットのN極とS極とは、排出経路における現像剤の排出方向に沿って交互に並んでいてもよい。この場合、隣接するN極とS極との間で生じる磁力線の影響によって、現像剤が帯状に滞留する。また、この滞留する現像剤の帯は、現像剤の排出方向に対して交差(直交)する方向に沿って延びている。N極とS極とが交互に複数設けられているので、現像剤の帯が、現像剤の排出方向に沿って複数形成さる。従って、複数形成された現像剤の帯によって、現像剤排出口へ向かう空気の流れが抑制される。よって、現像装置から現像剤が過剰に排出されることをより一層抑制できる。
【0022】
現像装置は、排出経路内におけるマグネットと対向する位置に、現像剤を滞留させる現像剤滞留部材を更に備えていてもよい。この場合には、現像剤滞留部材によって、マグネットと対向する位置において現像剤が滞留させられる。現像剤を滞留させることで、現像剤排出口へ向かう空気の流れが抑制される。よって、現像装置から現像剤が過剰に排出されることをより一層抑制できる。
【0023】
上記の装置において、第1搬送部材は、外周面に前記搬送翼が設けられる支持軸を更に有していてもよい。ここで、支持軸のうちマグネットと対向する部位を第1部位とする。支持軸のうち第1部位よりも第1開口部側の部位を第2部位とする。第1筐体部の内壁のうち第1部位を覆う部位の上面と第1部位との隙間をEとする。第1筐体部の内壁のうち第2部位を覆う部位の上面と第2部位との隙間をFとする。この場合、E<Fの関係を満たしていてもよい。現像剤滞留部材は、第1筐体部の内壁のうち第1部位を覆う部位と、第1部位とによって構成されていてもよい。第1筐体部の内壁と支持軸との隙間が、マグネットと対向する部位において狭くなる。このように、マグネットと対向する部位において現像剤の通り道が狭くなるため、多くの現像剤をマグネットに保持させることができる。すなわち、現像剤排出口に向かう現像剤をより一層滞留させることができ、現像剤排出口へ向かう空気の流れが抑制される。よって、現像装置から現像剤が過剰に排出されることをより一層抑制できる。
【0024】
第1搬送部材は、支持軸と、パドル部材とを更に有していてもよい。支持軸は、外周面に螺旋状に搬送翼が設けられていてもよい。パドル部材は、マグネットと対向する位置に設けられていてもよい。パドル部材は、支持軸の軸方向における搬送翼間を繋いでいてもよい。現像剤滞留部材は、パドル部材によって構成されていてもよい。支持軸を回転させたときにパドル部材は、支持軸から離れる方向に現像剤を押し出す。すなわち、パドル部材は、現像剤をマグネット側に向けて押し出す。これにより、マグネットに保持される現像剤の量が増加し、現像剤排出口へ向かう空気の流れが抑制される。よって、現像装置から現像剤が過剰に排出されることをより一層抑制できる。
【0025】
現像装置は、第1搬送部材と、第2搬送部材と、第1筐体部と、第2筐体部とを備えている。第1搬送部材は、搬送翼によって現像剤を攪拌搬送するとともに、現像ローラに前記現像剤を供給する。第2搬送部材は、第1搬送部材と平行に配置されるとともに、第1搬送部材とは逆方向に現像剤を攪拌搬送する。第1筐体部は、第1搬送部材を収容する。第2筐体部は、第2搬送部材を収容する。第1筐体部には、第1開口部と、第2開口部と、現像剤排出口とが設けられている。第1開口部は、第1筐体部内から第2筐体部内に現像剤を受け渡す。第2開口部は、第2筐体部内から第1筐体部内に現像剤を受け渡す。現像剤排出口は、第1筐体部内から現像剤を排出する。現像剤排出口は、第1搬送部材の一方の端部側の位置に設けられている。第2開口部は、第1搬送部材の他方の端部側の位置に設けられている。第1開口部は、第2開口部と現像剤排出口との間の位置に設けられている。第1搬送部材は、カウンター翼と、外周面に搬送翼及びカウンター翼が設けられる支持軸とを更に備えている。カウンター翼は、第1開口部と現像剤排出口との間の位置に設けられている。第1搬送部材の搬送翼は、上流側搬送翼と、下流側搬送翼とを有している。上流側搬送翼は、カウンター翼よりも第2開口部側に設けられている。下流側搬送翼は、カウンター翼よりも現像剤排出口側に設けられている。上流側搬送翼及び下流側搬送翼は、第2開口部側から現像剤排出口側に向けて現像剤を搬送する。カウンター翼は、上流側搬送翼及び下流側搬送翼とは逆方向に現像剤を搬送する。カウンター翼の上部と、カウンター翼を覆う第1筐体部の内壁との間には隙間が設けられている。カウンター翼と下流側搬送翼との間にはマグネットが設けられている。マグネットは、第1搬送部材の支持軸の軸方向に沿って見たときに、カウンター翼と重なる領域を有している。
【0026】
この現像装置において、第1搬送部材の搬送翼は、第2開口部側から第1開口部側へ向けて現像剤を搬送する。第2搬送部材は、第1開口部側から第2開口部側へ向けて現像剤を搬送する。カウンター翼は、現像剤排出口側から第1開口部側へ向けて現像剤を搬送する。これにより、第1筐体部内と第2筐体部内との間で現像剤が循環する。第1筐体部内の現像剤の量が増加すると、カウンター翼を乗り越えて第1開口部側から現像剤排出口側へ向けて現像剤が移動する。カウンター翼を乗り越えた現像剤は、現像剤排出口から排出される。ここで、カウンター翼と下流側搬送翼との間には、マグネットが設けられている。このマグネットは、現像剤の排出経路内に磁界を生じさせる。マグネットは、磁力によって現像剤を保持し、排出経路内において現像剤を滞留させる。このように、現像剤を滞留させることで、現像剤排出口へ向かう空気の流れが抑制される。よって、現像装置から現像剤が過剰に排出されることを抑制できる。また、マグネットによって滞留させられた現像剤の一部は、カウンター翼によって再び第1開口部側へ向けて送られる。これにより、現像装置は、マグネットによって滞留させられた余剰の現像剤を第1開口部側へ向けて送りつつ、マグネットによって現像剤を滞留させることができる。
【0027】
カウンター翼と下流側搬送翼との間に設けられたマグネットは、両面着磁型であってもよい。このマグネットのN極がカウンター翼側を向くと共にS極が下流側搬送翼側を向いていてもよい。又は、マグネットのN極が下流側搬送翼側を向くと共にS極がカウンター翼側を向いていてもよい。この場合、マグネットのN極とS極との間で生じる磁力線の影響によって、現像剤が帯状に滞留する。また、この滞留する現像剤の帯は、現像剤の排出方向に対して交差(直交)する方向に沿って延びている。従って、滞留する現像剤の帯によって、現像剤排出口へ向かう空気の流れが抑制される。よって、現像装置から現像剤が過剰に排出されることをより一層抑制できる。
【発明の効果】
【0028】
本発明によれば、現像剤排出口から現像剤が過剰に排出されることを抑制可能な現像装置を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、本発明に係る現像装置を適用した画像形成装置の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0031】
(第1実施形態)
(画像形成装置の全体構成)
まず、第1実施形態について説明する。
図1に示すように、画像形成装置1は、記録媒体搬送ユニット10、転写ユニット20、感光体ドラム30、4つの現像ユニット(現像装置)100、及び、定着ユニット40を含んで構成されている。
【0032】
記録媒体搬送ユニット10は、最終的に画像が形成される記録媒体としての用紙Pを収容する。また、記録媒体搬送ユニット10は、用紙Pを記録媒体搬送路上に搬送する。用紙Pは、カセット内に積層されている。記録媒体搬送ユニット10は、用紙Pに転写されるトナー像が二次転写領域Rに到達するタイミングで、用紙Pを二次転写領域Rに到達させる。
【0033】
転写ユニット20は、現像ユニット100により形成されたトナー像を用紙Pに二次転写する二次転写領域Rに搬送する。転写ユニット20は、転写ベルト21と、転写ベルト21を懸架する懸架ローラ21a、21b、21c及び21dと、感光体ドラム30と共に転写ベルト21を挟持する一次転写ローラ22と、懸架ローラ21dと共に転写ベルト21を挟持する二次転写ローラ24とを含んで構成されている。
【0034】
転写ベルト21は、懸架ローラ21a、21b、21c及び21dにより循環移動させられる無端状のベルトである。一次転写ローラ22は、転写ベルト21の内周側から感光体ドラム30を押圧するように設けられている。二次転写ローラ24は、転写ベルト21の外周側から懸架ローラ21dを押圧するように設けられている。また、転写ユニット20は、転写ベルト21に付着したトナーを除去するベルトクリーニング装置等を更に備えていてもよい。
【0035】
感光体ドラム30は、周面に画像が形成される静電潜像担持体である。感光体ドラム30は、例えばOPC(Organic PhotoConductor)からなる。本実施形態に係る画像形成装置1は、カラー画像を形成可能な装置である。画像形成装置1は、例えばマゼンタ、イエロー、シアン、ブラックの各色に対応して、4つの感光体ドラム30が転写ベルト21の移動方向に沿って設けられている。各感光体ドラム30の周上には、
図1に示すように、帯電ローラ32、露光ユニット34、現像ユニット100、及び、クリーニングユニット38がそれぞれ設けられている。
【0036】
帯電ローラ32は、感光体ドラム30の表面を所定の電位に均一に帯電させる。露光ユニット34は、帯電ローラ32により帯電した感光体ドラム30の表面を、用紙Pに形成する画像に応じて露光する。これにより、感光体ドラム30の表面のうち露光ユニット34により露光された部分の電位が変化し、静電潜像が形成される。4つの現像ユニット100には、各現像ユニット100に対応して設けられたトナータンク36からトナーが供給される。現像ユニット100は、トナーによって感光体ドラム30に形成された静電潜像を現像し、トナー像を生成する。4つのトナータンク36内には、それぞれ、マゼンタ、イエロー、シアン、及び、ブラックのトナーとキャリアとが混合された補給用現像剤が充填されている。
【0037】
クリーニングユニット38は、感光体ドラム30上に形成されたトナー像が転写ベルト21に一次転写された後に感光体ドラム30上に残存するトナーを回収する。クリーニングユニット38として、例えば、感光体ドラム30の周面にクリーニングブレードを当接させることにより感光体ドラム30上の残トナーを除去する構成を採用することができる。なお、感光体ドラム30の周上には、感光体ドラム30の回転方向においてクリーニングユニット38と帯電ローラ32との間に、感光体ドラム30の電位をリセットする除電ランプを配置することもできる。
【0038】
定着ユニット40は、転写ベルト21から用紙Pへ二次転写されたトナー像を用紙Pに付着させ、定着させる。定着ユニット40は、例えば、加熱ローラ42と、加圧ローラ44とを含んで構成されている。加熱ローラ42は、回転軸周りに回転可能な円筒状の部材である。加熱ローラ42の内部には、例えばハロゲンランプなどの熱源が設けられている。加圧ローラ44は、回転軸周りに回転可能な円筒状の部材である。加圧ローラ44は、加熱ローラ42を押圧するように設けられている。加熱ローラ42及び加圧ローラ44の外周面には、例えばシリコンゴム等の耐熱弾性層が設けられている。加熱ローラ42と加圧ローラ44との接触領域である定着ニップ部に用紙Pを通過させることにより、トナー像を用紙Pに溶融定着させる。
【0039】
また、画像形成装置1には、定着ユニット40によりトナー像が定着された用紙Pを装置外部へ排出するための排出ローラ52及び54が設けられている。
【0040】
次に、画像形成装置1の動作について説明する。画像形成装置1に被記録画像の画像信号が入力される。画像形成装置1の制御部は、受信した画像信号に基づいて、帯電ローラ32により感光体ドラム30の表面を所定の電位に均一に帯電させる。そして、画像形成装置1の制御部は、露光ユニット34によって感光体ドラム30の表面にレーザ光を照射させ、静電潜像を形成する。
【0041】
一方、現像ユニット100は、トナーとキャリアを所望の混合比になるように調整し、更に混合攪拌する。これにより、現像ユニット100は、トナーを均一に分散させ、最適な帯電量が付与されるように現像剤を調整する。この現像剤は、現像ローラ110に担持される。そして、現像ローラ110の回転により現像剤が感光体ドラム30と対向する領域まで搬送されると、現像ローラ110に担持された現像剤のうちのトナーが感光体ドラム30の周面上に形成された静電潜像に移動し、静電潜像が現像される。こうして形成されたトナー像は、感光体ドラム30と転写ベルト21とが対向する領域において、感光体ドラム30から転写ベルト21へ一次転写される。転写ベルト21には、4つの感光体ドラム30上に形成されたトナー像が順次積層されて、1つの積層トナー像が形成される。そして、積層トナー像は、懸架ローラ21dと二次転写ローラ24とが対向する二次転写領域Rにおいて、記録媒体搬送ユニット10から搬送された用紙Pに二次転写される。
【0042】
積層トナー像が二次転写された用紙Pは、定着ユニット40へ搬送される。用紙Pを加熱ローラ42と加圧ローラ44との間で熱及び圧力を加えながら通過させることにより、積層トナー像を用紙Pに溶融定着させる。その後、用紙Pは、排出ローラ52及び54により画像形成装置1の外部へ排出される。一方、転写ベルト21は、ベルトクリーニング装置を備える場合、積層トナー像が用紙Pへ二次転写された後、転写ベルト21に残存するトナーをベルトクリーニング装置により除去する。
【0043】
(現像ユニットの構成)
図2及び
図3に示すように、現像ユニット100は、現像ローラ110、第1搬送部材120、及び、第2搬送部材130を備えている。現像ローラ110、第1搬送部材120及び第2搬送部材130は、現像ユニット100の筐体105によって形成される現像剤収容室160内に設けられている。
【0044】
現像ローラ110は、感光体ドラム30の周面上に形成された静電潜像に対してトナーを供給する現像剤担持体である。現像ローラ110は、例えば、現像スリーブ114、及び、現像スリーブ114の内部に配置されたマグネット112を含んで構成されている。現像スリーブ114は、非磁性の金属からなる筒状部材である。現像ローラ110では、現像スリーブ114のみが回転する。現像スリーブ114内に配置されたマグネット112は、筐体105に固定されている。
【0045】
マグネット112は、複数の磁極を有している。マグネット112は、例えば感光体ドラム30と対向する領域に、異なる磁極が交互に配置されている。感光体ドラム30と対向する領域とは、例えば、感光体ドラム30に形成された静電潜像を現像する現像領域から第1搬送部材120と対向する位置である。マグネット112は、現像剤を現像スリーブ114上で磁気力により搬送する。また、現像領域では、現像剤の磁気ブラシの穂を起てて、当該磁気ブラシを感光体ドラム30の静電潜像に接触または近接させる。このため、現像領域に極位置又は極間が配置されている。一方、現像ローラ110が第1搬送部材120と対応する位置には、同極性の磁極が周方向に隣接するように配置されている。この同極性の磁極により極間では当該現像スリーブ114の回転方向に対する接線方向および法線方向の磁力が小さくなる。このため、現像剤は、現像スリーブ114の回転に伴って、現像ローラ110と第1搬送部材120とが対向する位置で現像スリーブ114から剥離される。
【0046】
また、現像ローラ110の現像スリーブ114と感光体ドラム30とが対向する位置を基準として現像スリーブ114の回転方向上流側には、層厚規制部材150が設けられている。層厚規制部材150は、現像スリーブ114の周面上に付着した現像剤を均一な厚さの層に均す部材である。層厚規制部材150として、例えば金属製のブレードを用いることができる。
【0047】
現像ローラ110が回転することによって、現像剤収容室160内に空気が取り込まれることがある。この場合、筐体105内の圧力が高くなる。筐体105内の圧力を逃がすため、筐体105に脱圧用の孔が設けられていてもよい。この脱圧用の孔には、現像剤が排出されないようにフィルターが設けられていてもよい。
【0048】
第1搬送部材120及び第2搬送部材130は、現像剤収容室160内において、現像剤を構成する磁性体のキャリアと非磁性体のトナーとを攪拌して、キャリアとトナーとを摩擦帯電させる。
【0049】
筐体105は、第1筐体部105A、及び第2筐体部105Bを含んで構成されている。第1筐体部105Aは、現像ローラ110、及び第1搬送部材120を収容する。第2筐体部105Bは、第2搬送部材130を収容する。
【0050】
第1搬送部材120は、現像ローラ110に対して略鉛直方向下方側に対向して配置されている。第1搬送部材120は、混合攪拌された現像剤を現像ローラ110へ供給する。第1搬送部材120は、第1支持軸122と、第1搬送翼(搬送翼)124とを含んで構成されている。第1支持軸122は、第1筐体部105Aにベアリング(不図示)を介して回転可能に支持されている。第1支持軸122は、略水平方向に沿って延在している。第1搬送翼124は、第1支持軸122の外周面に設けられている。第1搬送翼124は、第1支持軸122の長手方向に沿って配置された螺旋状の傾斜面を有している。
【0051】
第2搬送部材130は、第1搬送部材120に対して略鉛直方向下方側に配置されている。第2搬送部材130は、現像剤を混合攪拌して現像剤を十分に帯電させる役割を担っている。第2搬送部材130は、帯電した現像剤を第1搬送部材120へ搬送する。第2搬送部材130は、第1搬送部材120と同様に、第2支持軸132と、第2搬送翼134とを含んで構成されている。第2支持軸132は、第2筐体部105Bにベアリング(不図示)を介して回転可能に支持されている。第2支持軸132は、水平方向に沿って延在している。第2搬送翼134は、第2支持軸132の外周面に設けられている。第2搬送翼134は、第2支持軸132の長手方向に沿って配置された螺旋状の傾斜面を有している。
【0052】
第1搬送部材120と第2搬送部材130とは、第1支持軸122と第2支持軸132とが略平行となるように、並べて配置されている。第1筐体部105Aと第2筐体部105Bとは、略鉛直方向において隣接して設けられている。本実施形態では、第1筐体部105Aの下側部分と、第2筐体部105Bの上側部分とが一つの部材(以下「仕切り板106」という)によって構成されている。すなわち、仕切り板106は、第1筐体部105Aの一部、及び第2筐体部105Bの一部としても機能する。仕切り板106は、第1搬送部材120と、第2搬送部材130とを仕切っている。仕切り板106には、第1開口部106a、及び第2開口部106bが設けられている。
【0053】
第1開口部106aは、第1筐体部105A内から第2筐体部105B内へ現像剤を受け渡す。第2開口部106bは、第2筐体部105Bから第1筐体部105Aへ現像剤を受け渡す。
【0054】
第2筐体部105B内において第2搬送部材130によって攪拌されながら搬送された現像剤は、第2開口部106bを介して第1筐体部105A内に送られる。第1搬送部材120の第1搬送翼124は、第2開口部106b側から第1開口部106a側へ向けて、現像剤を攪拌しながら搬送する。第1搬送部材120によって現像剤が搬送されている途中で、一部の現像剤が現像ローラ110の周面に移動する。現像ローラ110の周面に移動しなかった残りの現像剤は、第1開口部106aを介して第2筐体部105B内へ送られる。
【0055】
第2筐体部105Bには、トナー補給口108が設けられている。例えば、第2搬送部材130の近傍には、現像剤収容室160内のトナー濃度を検出するためのトナー濃度センサが設けられている。現像剤収容室160内のトナー濃度が低下すると、トナータンク36から現像剤供給部140(
図1参照)、及びトナー補給口108を介して第2筐体部105B内に補給用現像剤が供給される。
【0056】
第1筐体部105Aには、更に、現像剤排出口107が設けられている。現像剤排出口107は、印刷動作によって劣化した現像剤を、現像剤収容室160内における現像剤の容積の変動を利用して排出する。以下、
図4を用いて、現像剤排出口107周りの構成について説明する。
【0057】
現像剤排出口107は、第1搬送部材120の一方の端部側の位置に設けられている。第2開口部106b(
図3参照)は、第1搬送部材120の他方の端部側の位置に設けられている。第1開口部106aは、第2開口部106bと現像剤排出口107との間の位置に設けられている。
【0058】
第1搬送部材120は、カウンター翼126、第1排出翼127、及び第2排出翼128を更に含んで構成されている。カウンター翼126は、第1開口部106aと現像剤排出口107との間の位置に設けられている。カウンター翼126は、第1支持軸122の外周面に設けられている。カウンター翼126は、第1支持軸122の長手方向に沿って配置された螺旋状の傾斜面を有している。
【0059】
カウンター翼126は、第1搬送翼124とは逆方向に現像剤を搬送する。すなわち、カウンター翼126は、第1開口部106aから現像剤排出口107へ向かう現像剤を押し戻す。カウンター翼126の上部と、カウンター翼126を覆う第1筐体部105Aの内壁との間には、隙間Xが設けられている。
【0060】
第1排出翼127は、カウンター翼126よりも現像剤排出口107側に設けられている。第1排出翼127は、第1支持軸122の外周面に設けられている。第1排出翼127は、第1支持軸122の長手方向に沿って配置された螺旋状の傾斜面を有している。第1排出翼127は、第1搬送翼124と同じ向きに現像剤を搬送する。すなわち、第1排出翼127は、第1開口部106aから現像剤排出口107へ向けて現像剤を搬送する。
【0061】
第2排出翼128は、第1排出翼127よりも現像剤排出口107側に設けられている。第2排出翼128は、第1支持軸122の外周面に設けられている。第2排出翼128は、第1支持軸122の長手方向に沿って配置された螺旋状の傾斜面を有している。第2排出翼128は、第1搬送翼124と同じ向きに現像剤を搬送する。すなわち、第2排出翼128は、第1開口部106aから現像剤排出口107へ向けて現像剤を搬送する。
【0062】
ここで、カウンター翼126を乗り越えて現像剤排出口107へ向かう現像剤の経路を、排出経路Lとする。排出経路Lは、第1排出翼127及び第2排出翼128を覆う第1筐体部105Aの内壁によって形成されている。排出経路Lの断面は、円形状となっている。但し、排出経路Lは、断面が円形状であることに限定されない。排出経路Lは、第1経路部L1と、第2経路部L2とによって構成されている。第2経路部L2は、第1経路部L1に隣接すると共に、第1経路部L1よりも現像剤排出口107側に位置している。
【0063】
排出経路Lの断面積は、カウンター翼126から現像剤排出口107へ近づくにしたがって変化している。具体的には、排出経路Lの断面積は、現像剤排出口107へ進むにしたがって段階的に小さくなっている。ここで、排出経路の断面積とは、現像剤の排出方向に直交する面の面積である。また、段階的に小さくなるとは、第1筐体部105Aの内壁に段差部が形成されるように、断面積が変化していることをいう。すなわち、第1経路部L1の断面積は、第2経路部L2の断面積よりも大きい。本実施形態では、排出経路Lの断面積を1回だけ変化させたが、2回以上変化させてもよい。
【0064】
第1排出翼127は、第1経路部L1に位置している。第2排出翼128は、第2経路部L2に位置している。カウンター翼126の外径は、第1排出翼127の外径よりも大きい。第1排出翼127の外径は、第2排出翼128の外径よりも大きい。ここで、カウンター翼126、第1排出翼127、及び第2排出翼128は、第1支持軸122の延在方向に沿って見たときに、一般的には円形状となっている。しかしながら第1支持軸122の延在方向に沿って見たときに、楕円形状又は突起が設けられている場合など、カウンター翼126等が円形状でない場合が考えられる。この場合、カウンター翼126等の外径とは、第1支持軸122の延在方向に沿ってカウンター翼126等を見たときに、最も幅が大きくなる部分の長さをいう。
【0065】
第1排出翼127の断面積をAとする。第2経路部L2の断面積をBとする。このとき、断面積Aと断面積Bとは、A>Bを満たしている。同様に、カウンター翼126の断面積は、第1経路部L1の断面積以上であってもよい。なお、第1排出翼127の断面積とは、第1支持軸122の延在方向に沿って第1排出翼127を見たときの投影面積である。カウンター翼126の断面積についても、第1排出翼127と同様に投影面積である。
【0066】
また、排出経路Lの断面積と第1搬送部材120の断面積との差は、現像剤排出口107へ近づくにしたがって小さくなっていてもよい。なお、第1搬送部材120の断面積とは、第1支持軸122の延在方向に沿って第1搬送部材120を見たときの投影面積である。すなわち、第1経路部L1を形成する第1筐体部105Aの内壁と第1排出翼127との隙間は、第2経路部L2を形成する第1筐体部105Aの内壁と第2排出翼128との隙間よりも大きい。同様に、第1筐体部105Aの内壁とカウンター翼126との隙間Xは、第1経路部L1を形成する第1筐体部105Aの内壁と第1排出翼127との隙間よりも大きくてもよい。
【0067】
なお、本実施形態では、カウンター翼126を乗り越えたトナーが現像剤排出口107へ向かう経路を排出経路Lとした。これに限らず、排出経路Lは、第1経路部L1、及び第2経路部L2に加え、カウンター翼126が設けられている部分も含んでいてもよい。この場合、カウンター翼126と第1排出翼127との間の位置で排出経路Lの断面積が変化し、更に、第1排出翼127と第2排出翼128との間の位置で排出経路Lの断面積が変化している。
【0068】
次に、現像剤排出口107から現像剤が排出される様子について説明する。カウンター翼126は、現像剤収容室160内の現像剤が現像剤排出口107側へ移動しないように、現像剤を第1搬送翼124側へ押し戻す。現像剤収容室160内の現像剤の量が増加すると、現像剤がカウンター翼126を乗り越える。カウンター翼126を乗り越えた現像剤は、排出経路L内において第1排出翼127及び第2排出翼128によって現像剤排出口107へ向けて搬送される。そして、現像剤は、現像剤排出口107を介して筐体105外へ排出される。
【0069】
本実施形態は以上のように構成され、現像剤収容室160内の現像剤の量が増加すると、第1排出翼127を乗り越えて第1開口部106aから現像剤排出口107側へ向けて現像剤が移動する。第1排出翼127を乗り越えた現像剤は、第1排出翼127及び第2排出翼128によって搬送されて、現像剤排出口107から排出される。ここで、カウンター翼126から現像剤排出口107までの現像剤の排出経路Lの断面積は、排出経路Lに沿って進むにしたがって変化している。従って、断面積が変化する部分において、カウンター翼126側から現像剤排出口107へ向かう空気の流れ方向が変えられて、空気の流れが乱される。すなわち、現像剤排出口107へ向かう空気の流れが抑制される。従って、空気の流れに乗って現像剤排出口107から現像剤が意図せず排出されることが抑制される。このため、現像ユニット100から現像剤が過剰に排出されることを抑制できる。
【0070】
排出経路Lの断面積は、現像剤排出口107へ近づくにしたがって段階的に小さくなっている。本実施形態では、第1経路部L1と第2経路部L2との接続部分で排出経路Lの断面積が段階的に変化している。この場合には、排出経路Lの断面積が変化する部分において、現像剤排出口107へ向かう空気の流れ方向が大きく変えられて、空気の流れが阻害される。また、空気の流れ方向が変えられることによって、空気の流れから現像剤を分離することができる。更に、排出経路Lが現像剤排出口107へ近づくにしたがって絞られている。これにより、現像剤排出口107へ近づくにしたがって、空気の流れが阻害される。よって、現像ユニット100から現像剤が過剰に排出されることをより一層抑制できる。
【0071】
ここで、空気の流れに乗って排出される現像剤の排出量の測定結果について説明する。
図5では、排出経路Lの断面積を1回変化させた場合(第1実施形態の場合)、2回変化させた場合、変化させなかった場合の現像剤の排出量の測定結果を示している。なお、排出経路Lの断面積を変化させない場合、排出経路Lの断面積を19mmとした。排出経路Lの断面積を1回変化させた場合、排出経路Lの1段目の断面積を19mm、2段目の断面積を15mmとした。排出経路Lの断面積を2回変化させた場合、排出経路Lの1段目の断面積を19mm、2段目の断面積を15mm、3段目の断面積を11mmとした。いずれの場合においても、排出経路L内において現像剤排出口107へ向けて現像剤を搬送する排出翼と、排出経路Lとの隙間を1.5mmとした。この状態で、3分間、現像ユニット100を作動させた場合における現像剤の排出量を測定した。また、今回、排出量を測定した現像剤には、現像剤収容室160内の現像剤量が増加することによって排出される現像剤は含まれない。
【0072】
図5に示すように、排出経路Lの断面積を1回変化させた場合には、変化させない場合に比べて約10%程度、現像剤の排出量が低減された。排出経路Lの断面積を2回変化させた場合には、約40%程度、現像剤の排出量が低減された。このように、排出経路Lの断面積を複数回変化させることで、空気の流れに乗って現像剤が排出されることを抑制できる。
【0073】
また、第1排出翼127の断面積をAとする。第2経路部L2の断面積をBとする。このとき、A>Bを満たしている。この場合には、第1経路部L1から第2経路部L2へ空気が流れる際に、空気が直線的に進むことを抑制できる。すなわち、第1経路部L1と第2経路部L2との間の段差部分が、空気の流れを妨げる壁として機能する。これにより、現像剤排出口107へ向かう空気の流れをより一層抑制でき、現像ユニット100から現像剤が過剰に排出されることをより一層抑制できる。
【0074】
ここで、空気の流れに乗って排出される現像剤の排出量の測定結果について説明する。
図6では、排出経路Lの上側部分において、第1排出翼127と第2経路部L2との位置のずれが0(ゼロ)の場合、ずれが0.5mmの場合、ずれが1mmの場合における現像剤の排出量を示している。この状態で、3分間、現像ユニット100を作動させた場合における現像剤の排出量を測定した。また、今回、排出量を測定した現像剤には、現像剤収容室160内の現像剤量が増加することによって排出される現像剤は含まれない。
【0075】
図6に示すように、第1排出翼127と第2経路部L2とのずれが大きくなるにしたがって、現像剤排出口107から排出される現像剤の量が低減された。このように、第1排出翼127と第2経路部L2とのずれを大きくするほど、空気の流れに乗って現像剤が排出されることをより一層抑制できる。
【0076】
排出経路Lの断面積と第1搬送部材120の断面積との差は、現像剤排出口107へ近づくにしたがって小さくなっていてもよい。この場合には、第1筐体部105Aの内壁と、第1排出翼127及び第2排出翼128との間に形成される空気の流路が、現像剤排出口107へ近づくにしたがって狭くなる。これにより、現像剤排出口107へ近づくにしたがって、空気の流れが阻害される。よって、現像ユニット100から現像剤が過剰に排出されることをより一層抑制できる。
【0077】
ここで、空気の流れに乗って排出される現像剤の排出量の測定結果について説明する。
図7では、排出経路Lと第1搬送部材120との隙間が1.5mmの場合、隙間が1.23mmの場合、隙間が0.97mmの場合における現像剤の排出量を示している。この状態で、3分間、現像ユニット100を作動させた場合における現像剤の排出量を測定した。また、今回、排出量を測定した現像剤には、現像剤収容室160内の現像剤量が増加することによって排出される現像剤は含まれない。
【0078】
図7に示すように、排出経路Lと第1搬送部材120との隙間が小さくなるにしたがって、現像剤の排出量が減少している。このように、排出経路Lの断面積と第1搬送部材120の断面積との差を小さくすることによって、現像剤の排出量を低減できる。
【0079】
(変形例)
次に、第1実施形態に係る現像ユニット100の変形例について説明する。なお、第1実施形態と同じ構成要素には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
図8に示すように、本変形例に係る現像ユニット100Aは、第1排出翼127と、第1筐体部105Aの内壁との隙間に特徴を有している。具体的には、第1排出翼127の下端と、第1経路部L1を形成する第1筐体部105Aの内壁の下面との隙間をCとする。第1排出翼127の上端と、第1経路部L1を形成する第1筐体部105Aの内壁の上面との隙間をDとする。このとき、隙間C及び隙間Dは、C>Dの関係を満たしている。なお、第2排出翼128と第2経路部L2を形成する第1筐体部105Aの内壁との隙間についても、第1排出翼127側と同様の関係を満たしていてもよい。
【0080】
現像ユニット100を作動させた場合、現像剤が存在する状態で第1筐体部105Aの内壁と第1排出翼127とが擦れると、現像剤の凝集体が生じることが考えられる。このため、第1経路部L1における現像剤が溜まらない上側の部分において、第1筐体部105Aの内壁と第1排出翼127との隙間を小さくする。これにより、現像剤の凝集体の発生を抑制しながら、現像剤排出口107へ向かう空気の流れを抑制できる。よって、現像ユニット100から現像剤が過剰に排出されることをより一層抑制できる。
【0081】
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について説明する。なお、第1実施形態と同じ構成要素には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
図9に示すように、本実施形態に係る現像ユニット100Bは、第1実施形態に係る現像ユニット100に対して、更に滞留用マグネット(現像剤滞留部材)170を備えている。滞留用マグネット170は、設置領域S内に設けられている。ここで、設置領域Sとは、第1搬送部材120の延在方向において、現像ローラ110に設けられたマグネット112のカウンター翼126側の端部と、カウンター翼126との間の領域である。滞留用マグネット170は、第1筐体部105Aの内壁の上面に取り付けられている。滞留用マグネット170は、磁性体からなり、磁力によって現像剤を引き付ける。すなわち、滞留用マグネット170は、カウンター翼126側へ向かう現像剤を磁力によって滞留させる。
【0082】
このように、設置領域Sに滞留用マグネット170を設けることで、設置領域S内において現像剤が滞留させられる。第1筐体部105A内に現像剤を滞留させることで、現像剤排出口107へ向かう空気の流れが抑制される。よって、現像ユニット100Bから現像剤が過剰に排出されることをより一層抑制できる。また、マグネット112のカウンター翼126側の端部とカウンター翼126との間の位置に滞留用マグネット170を設けることで、現像ローラ110によって行われる画像形成に影響を与えることを抑制できる。
【0083】
現像剤を滞留させるために、磁性体から成る滞留用マグネット170を用いる。この場合、磁性体から成る滞留用マグネット170によって現像剤を容易に滞留させることができる。
【0084】
ここで、空気の流れに乗って排出される現像剤の排出量の測定結果について説明する。
図10では、滞留用マグネット170を設置した場合と、設置していない場合とにおける現像剤の排出量を示している。この状態で、3分間、現像ユニット100Bを作動させた場合における現像剤の排出量を測定した。また、今回、排出量を測定した現像剤には、現像剤収容室160内の現像剤量が増加することによって排出される現像剤は含まれない。
【0085】
図10に示すように、滞留用マグネット170を設けた場合(有)には、滞留用マグネット170が設けられていない場合(無し)に比べて、現像剤の排出量が約20分の1程度になった。このように、滞留用マグネット170を設けることによって、空気の流れに乗って現像剤排出口107から排出される現像剤の量を抑制できる。
【0086】
(第1変形例)
次に、第2実施形態の第1変形例について説明する。なお、第2実施形態と同じ構成要素には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
図11に示すように、本変形例に係る現像ユニット100Cは、第2実施形態に係る現像ユニット100Bの滞留用マグネット170に替えて、大径部(現像剤滞留部材)122aを備えている。大径部122aは、設置領域S内に設けられている。大径部122aは、設置領域S内において、第1支持軸(支持軸)122の一部分の外径を大きくすることによって形成されている。
【0087】
この場合、大径部122aが設けられている部分において、現像剤の搬送能力が低下する。すなわち、大径部122aによって現像剤が滞留させられる。このように、第1支持軸122の大径部122aによって、現像剤を容易に滞留させることができる。第1筐体部105A内に現像剤を滞留させることで、現像剤排出口107へ向かう空気の流れが抑制される。よって、現像ユニット100Cから現像剤が過剰に排出されることをより一層抑制できる。
【0088】
(第2変形例)
次に、第2実施形態の第2変形例について説明する。なお、第2実施形態と同じ構成要素には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
図12に示すように、本変形例に係る現像ユニット100Dは、第2実施形態に係る現像ユニット100Bの滞留用マグネット170に替えて、小径部(現像剤滞留部材)124aを備えている。小径部124aは、設置領域S内に設けられている。小径部124aは、設置領域S内において、第1搬送翼124の一部分の外径を小さくすることによって形成されている。
【0089】
この場合、小径部124aが設けられている部分において、現像剤の搬送能力が低下する。すなわち、小径部124aによって現像剤が滞留させられる。このように、第1支持軸122の小径部124aによって、現像剤を容易に滞留させることができる。第1筐体部105A内に現像剤を滞留させることで、現像剤排出口107へ向かう空気の流れが抑制される。よって、現像ユニット100Dから現像剤が過剰に排出されることをより一層抑制できる。
【0090】
(第3変形例)
次に、第2実施形態の第3変形例について説明する。なお、第2実施形態と同じ構成要素には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
図13に示すように、本変形例に係る現像ユニット100Eは、第2実施形態に係る現像ユニット100Bの滞留用マグネット170に替えて、搬送翼非設置部(現像剤滞留部材)124bを備えている。搬送翼非設置部124bは、設置領域S内に設けられている。搬送翼非設置部124bは、設置領域S内において、第1支持軸122の外周面に第1搬送翼124が設置されていない部分である。
【0091】
この場合、第1搬送翼124が設けられていない搬送翼非設置部124bにおいて、現像剤の搬送能力が低下する。すなわち、搬送翼非設置部124bによって現像剤が滞留させられる。このように、第1支持軸122の搬送翼非設置部124bによって、現像剤を容易に滞留させることができる。第1筐体部105A内に現像剤を滞留させることで、現像剤排出口107へ向かう空気の流れが抑制される。よって、現像ユニット100Eから現像剤が過剰に排出されることをより一層抑制できる。
【0092】
(第4変形例)
次に、第2実施形態の第4変形例について説明する。なお、第2実施形態と同じ構成要素には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
図14に示すように、本変形例に係る現像ユニット100Fは、第2実施形態に係る現像ユニット100Bの滞留用マグネット170に替えて、小間隔部(現像剤滞留部材)124cを備えている。小間隔部124cは、設置領域S内に設けられている。小間隔部124cは、設置領域S内において、第1支持軸122の軸線方向において隣接する第1搬送翼124同士の間隔を狭くすることによって形成されている。
【0093】
この場合、第1搬送翼124の間隔が狭められた小間隔部124cにおいて、現像剤の搬送速度が低下する。すなわち、小間隔部124cにおいて現像剤が滞留させられる。このように、小間隔部124cによって、現像剤を容易に滞留させることができる。第1筐体部105A内に現像剤を滞留させることで、現像剤排出口107へ向かう空気の流れが抑制される。よって、現像ユニット100Fから現像剤が過剰に排出されることをより一層抑制できる。
【0094】
(第3実施形態)
次に、第3実施形態について説明する。なお、第1実施形態と同じ構成要素には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
図15に示すように、本実施形態に係る現像ユニット100Gは、第1実施形態に係る現像ユニット100に対して、滞留用マグネット(マグネット)170Aを更に備えている。滞留用マグネット170Aは、カウンター翼126と現像剤排出口107との間に設けられている。滞留用マグネット170Aは、カウンター翼126から現像剤排出口107までの間の排出経路L内に磁界を生じさせる。すなわち、滞留用マグネット170Aは、現像剤排出口107側へ向かう現像剤を磁力によって滞留させる。
【0095】
具体的には、滞留用マグネット170Aは、第1筐体部105Aの外面において、第1筐体部105Aを介して第1排出翼127と対向する位置に設けられている。特に、滞留用マグネット170Aは、第1支持軸122の径方向の全周にわたって第1排出翼127を覆っていてもよい。或いは、滞留用マグネット170Aは、第1支持軸122の径方向において第1排出翼127の周りを例えば半周等、所定の角度分だけ覆っていてもよい。特に、滞留用マグネット170Aは、第1排出翼127の上部を覆っていることが好ましい。滞留用マグネット170Aにおける第1支持軸122の軸方向の長さは、第1排出翼127の1ピッチ以上の長さとすることが好ましい。
【0096】
排出経路Lの断面積は、第1実施形態と同様に、カウンター翼126から現像剤排出口107へ近づくにしたがって変化している。具体的には、第1経路部L1の断面積は、第2経路部L2の断面積よりも大きい。本実施形態では、排出経路Lの断面積を1回だけ変化させたが、2回以上変化させてもよい。
【0097】
図16に示すように、滞留用マグネット170Aは、多極着磁型のマグネットである。滞留用マグネット170AにおけるN極とS極とは、排出経路Lにおける現像剤の排出方向に沿って交互に並んでいる。すなわち、滞留用マグネット170Aの複数のN極と複数のS極とは、第1支持軸122の延在方向に沿って交互に複数並んでいる。
【0098】
本実施形態は以上のように構成され、滞留用マグネット170Aは、現像剤の排出経路L内に磁界を生じさせる。滞留用マグネット170Aは、磁力によって現像剤を保持し、排出経路L内において現像剤を滞留させる。このように、現像剤を滞留させることで現像剤排出口107へ向かう現像剤の経路が狭くなり、現像剤排出口107へ向かう空気の流れが抑制される。よって、現像ユニット100Gから現像剤が過剰に排出されることを抑制できる。
【0099】
滞留用マグネット170AのN極とS極とは、排出経路Lにおける現像剤の排出方向に沿って交互に並んでいる。この場合、隣接するN極とS極との間で生じる磁力線M1(
図16参照)の影響によって、現像剤が帯状に滞留する。また、この滞留する現像剤の帯は、現像剤の排出方向に対して交差(直交)する方向に沿って延びている。すなわち、滞留する現像剤の帯は、第1排出翼127の外周部を囲むように延びている。N極とS極とが交互に複数設けられているので、現像剤の帯が、現像剤の排出方向に沿って複数形成さる。従って、複数形成された現像剤の帯によって、現像剤排出口107へ向かう空気の流れが抑制される。よって、現像ユニット100Gから現像剤が過剰に排出されることをより一層抑制できる。
【0100】
排出経路Lの断面積は、現像剤排出口107へ近づくにしたがって段階的に小さくなっている。これにより、第1実施形態と同様に、現像剤排出口107へ向かう空気の流れが阻害される。また、空気の流れ方向が変えられることによって、空気の流れから現像剤を分離することができる。よって、現像ユニット100Gから現像剤が過剰に排出されることをより一層抑制できる。
【0101】
(第1変形例)
次に、第3実施形態の第1変形例について説明する。なお、第3実施形態と同じ構成要素には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
図17に示すように、本変形例に係る現像ユニット100Hは、第3実施形態に係る現像ユニット100Gに対して、現像剤滞留部材T1を更に備えている。現像剤滞留部材T1は、排出経路L内において、滞留用マグネット170Aと対向する位置に設けられている。
【0102】
現像剤滞留部材T1の詳細について説明する。ここで、第1支持軸122のうち、滞留用マグネット170Aと対向する部位を第1部位122bとする。第1支持軸122のうち第1部位122bよりも第1開口部106a側の部位を第2部位122cとする。本変形例において、第2部位122cは、カウンター翼126が設けられる部位とする。また、第1筐体部105Aの内壁のうち第1部位122bを覆う部位105aの上面と第1部位122bとの隙間をEとする。第1筐体部105Aの内壁のうち第2部位122cを覆う部位105bの上面と第2部位122cとの隙間をFとする。このとき、隙間Eと隙間Fとは、E<Fの関係を満たしている。そして、現像剤滞留部材T1は、第1筐体部105Aの内壁のうち第1部位122bを覆う部位105aと、第1部位122bとによって構成されている。
【0103】
このように、第1筐体部105Aの内壁と第1支持軸122との隙間が、滞留用マグネット170Aと対向する部位において狭くなる。滞留用マグネット170Aと対向する部位において現像剤の通り道が狭くなるため、多くの現像剤を滞留用マグネット170Aに保持させることができる。すなわち、現像剤排出口107に向かう現像剤をより一層滞留させることができ、現像剤排出口107へ向かう空気の流れが抑制される。よって、現像ユニット100Hから現像剤が過剰に排出されることをより一層抑制できる。
【0104】
(第2変形例)
次に、第3実施形態の第2変形例について説明する。なお、第3実施形態と同じ構成要素には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
図18及び
図19に示すように、本変形例に係る現像ユニット100Jは、第3実施形態に係る現像ユニット100Gに対して、現像剤滞留部材T2を更に備えている。現像剤滞留部材T2は、排出経路L内において、滞留用マグネット170Aと対向する位置に設けられている。
【0105】
現像剤滞留部材T2の詳細について説明する。本変形例において、現像剤滞留部材T2は、パドル部材127Aによって構成されている。上述したように、第1排出翼127は、第1支持軸122上において滞留用マグネット170Aと対向している。パドル部材127Aは、板状の部材である。パドル部材127Aは、第1支持軸122の軸方向において、第1排出翼127間を繋いでいる。
【0106】
第1支持軸122を回転させたときにパドル部材127Aは、第1支持軸122から離れる方向に現像剤を押し出す。すなわち、パドル部材127Aは、現像剤を滞留用マグネット170A側に向けて押し出す。これにより、滞留用マグネット170Aに保持される現像剤の量が増加し、現像剤排出口107へ向かう空気の流れが抑制される。よって、現像ユニット100Jから現像剤が過剰に排出されることをより一層抑制できる。
【0107】
ここで、第3実施形態の第1変形例及び第2変形例において現像剤滞留部材T1及び現像剤滞留部材T2を示したが、これら以外の現像剤滞留部材を用いてもよい。例えば、現像剤滞留部材の他の例として、滞留用マグネット170Aと対向する位置に設けられる第1排出翼127を、ピッチ(第1支持軸122の軸方向の翼の間隔)の狭い第1排出翼127としてもよい。ここで、第1排出翼127のピッチが狭いとは、第1排出翼127よりも上流側に設けられた第1搬送翼124のピッチよりも第1排出翼127のピッチが狭いことをいう。第1排出翼127のピッチを狭くすることで、現像剤の搬送速度が低下する。このように、滞留用マグネット170Aと対向する部位において現像剤の搬送速度を遅くすることで、滞留用マグネット170Aに保持させる現像剤の量を多くすることができる。従って、この場合であっても、現像剤排出口107へ向かう空気の流れが抑制される。そして、現像ユニットから現像剤が過剰に排出されることをより一層抑制できる。
【0108】
ここで、空気の流れに乗って現像剤排出口107から排出される現像剤の排出量の測定結果について説明する。
図20では、滞留用マグネット170A無しの場合、第3実施形態における現像ユニット100Gの場合、第3実施形態の第1変形例における現像ユニット100Hの場合、及び第3実施形態の第2変形例における現像ユニット100Jの場合の測定結果を示している。なお、滞留用マグネット170A無しの場合の測定結果は、比較のために測定した結果である。また、この滞留用マグネット170A無しの場合の測定結果とは、第3実施形態における現像ユニット100Gから滞留用マグネット170Aを取り除いて測定を行った結果である。これらの現像ユニットを用い、現像ユニットを作動させた場合における現像剤の1分あたりの排出量を測定した。また、今回、排出量を測定した現像剤には、現像剤収容室160内の現像剤量が増加することによって排出される現像剤は含まれない。
【0109】
図20に示すように、滞留用マグネット170Aを有していない現像ユニットよりも滞留用マグネット170Aを有する第3実施形態における現像ユニット100Gの方が、現像剤の排出量が大きく減少した。現像剤滞留部材T1を更に有する第1変形例の現像ユニット100Hの方が、第3実施形態における現像ユニット100Gよりも現像剤の排出量が少なくなった。また、現像剤滞留部材T2を更に有する第2変形例の現像ユニット100Jの方が、第3実施形態における現像ユニット100Gよりも現像剤の排出量が更に少なくなった。
【0110】
(第4実施形態)
次に、第4実施形態について説明する。なお、第1実施形態と同じ構成要素には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
図21に示すように、本実施形態に係る現像ユニット100Kは、第1実施形態に係る現像ユニット100に対して、更に滞留用マグネット(マグネット)170Bを備えている。ここで、第1支持軸122には、カウンター翼126よりも上流側に第1搬送翼(上流側搬送翼)124が設けられ、カウンター翼126よりも下流側に第1排出翼(下流側搬送翼)127及び第2排出翼(下流側搬送翼)128が設けられている。滞留用マグネット170Bは、カウンター翼126と第1排出翼127との間に設けられている。滞留用マグネット170Bは、現像剤排出口107側へ向かう現像剤を磁力によって滞留させる。
【0111】
具体的には、
図21及び
図22に示すように、滞留用マグネット170Bは、孔171を有する環状の部材である。ここで、第1筐体部105Aにおいて、カウンター翼126を覆う部位の内径Gは、第1排出翼127を覆う部位の内径Hよりも大きい。すなわち、第1筐体部105Aの内壁には、カウンター翼126を覆う部位と第1排出翼127を覆う部位との境界部分に段差部105cが形成されている。現像剤排出口107Bは、段差部105cに取り付けられている。これにより、滞留用マグネット170Bの位置決めを容易に行うことができる。また、滞留用マグネット170Bを第1筐体部105Aに容易に固定することができる。
【0112】
第1筐体部105Aにおいて第1排出翼127を覆う部位の内径Hは、滞留用マグネット170Bの孔171の径よりも大きい。すなわち、第1筐体部105Aにおいて第1排出翼127を覆う部位の内壁よりも、滞留用マグネット170Bの内周側の縁部が第1支持軸122側に向けて延びている。滞留用マグネット170Bの孔171の径は、第1排出翼127の外径、及び第2排出翼128の外径よりも大きい。これにより、第2排出翼128が設けられている側から滞留用マグネット170の孔171内に第1支持軸122を通すことができる。
【0113】
滞留用マグネット170Bの孔171の径は、カウンター翼126の外径よりも小さい。すなわち、滞留用マグネット170Bは、第1支持軸122の軸方向に沿って見たときに、カウンター翼126と重なる領域を有する。具体的には、滞留用マグネット170Bの孔171の縁部近傍の部分と、カウンター翼126の外周縁の近傍の部分とが重なる。ここで、カウンター翼126を回転させたときにカウンター翼126が通る領域を回転軌跡Kとする。滞留用マグネット170Bの磁界が作用する磁界発生領域M2と、回転軌跡Kとは重なっている。すなわち、磁界発生領域M2と回転軌跡Kとが重なるように、カウンター翼126と滞留用マグネット170Bとの距離(第1支持軸122の軸方向の距離)が設定されている。
【0114】
また、滞留用マグネット170Bによって保持された現像剤のうち回転軌跡K内に入り込んだ現像剤は、回転するカウンター翼126によって第1開口部106a側に搬送される。すなわち、現像剤が滞留用マグネット170Bの部分で過剰に滞留することが抑制される。カウンター翼126と滞留用マグネット170Bとの距離は、滞留用マグネット170Bによって保持された余剰の現像剤をカウンター翼126で第1開口部106a側に搬送することができる距離に設定されているともいえる。
【0115】
滞留用マグネット170Bは、両面着磁型のマグネットである。滞留用マグネット170Bは、N極がカウンター翼126側を向くと共にS極が第1排出翼127側を向くように配置されている。或いは、滞留用マグネット170Bは、N極が第1排出翼127側を向くと共にS極がカウンター翼126側を向くように配置されている。
【0116】
排出経路Lの断面積は、第1実施形態と同様に、カウンター翼126から現像剤排出口107へ近づくにしたがって変化している。具体的には、第1経路部L1の断面積は、第2経路部L2の断面積よりも大きい。本実施形態では、排出経路Lの断面積を1回だけ変化させたが、2回以上変化させてもよい。
【0117】
ここで、空気の流れに乗って現像剤排出口107から排出される現像剤の排出量の測定結果について説明する。
図23では、滞留用マグネット170B無しの場合、及び第4実施形態における現像ユニット100Kの場合(滞留用マグネット170B有り)の測定結果を示している。なお、滞留用マグネット170B無しの場合の測定結果は、比較のために測定した結果である。また、この滞留用マグネット170B無しの場合の測定結果とは、第4実施形態における現像ユニット100Kから滞留用マグネット170Bを取り除いて測定を行った結果である。これらの現像ユニットを用い、現像ユニットを作動させた場合における現像剤の1分あたりの排出量を測定した。また、今回、排出量を測定した現像剤には、現像剤収容室160内の現像剤量が増加することによって排出される現像剤は含まれない。
図23に示すように、滞留用マグネット170Bを有していない現像ユニットよりも滞留用マグネット170Bを有する第4実施形態における現像ユニット100Kの方が、現像剤の排出量が大きく減少した。
【0118】
本実施形態は以上のように構成され、滞留用マグネット170Bは、現像剤の排出経路L内に磁界を生じさせる。滞留用マグネット170Bは、磁力によって現像剤を保持し、排出経路L内において現像剤を滞留させる。このように、現像剤を滞留させることで現像剤排出口107へ向かう現像剤の経路が狭くなり、現像剤排出口107へ向かう空気の流れが抑制される。よって、現像ユニット100Kから現像剤が過剰に排出されることを抑制できる。
【0119】
また、滞留用マグネット170Bによって滞留させられた現像剤の一部は、カウンター翼126によって再び第1開口部106a側へ向けて搬送される。これにより、現像ユニット100Kは、滞留用マグネット170Bによって滞留させられた余剰の現像剤を第1開口部106a側へ向けて搬送しつつ、滞留用マグネット170Bによって現像剤を滞留させることができる。すなわち、滞留用マグネット170Bによって現像剤が過剰に保持されることを抑制できる。
【0120】
滞留用マグネット170Bは、両面着磁型のマグネットである。滞留用マグネット170Bは、N極がカウンター翼126側を向くと共にS極が第1排出翼127側を向くように配置されている。或いは、滞留用マグネット170Bは、N極が第1排出翼127側を向くと共にS極がカウンター翼126側を向くように配置されている。この場合、滞留用マグネット170BのマグネットのN極とS極との間で生じる磁力線の影響によって、現像剤が帯状に滞留する。また、この滞留する現像剤の帯は、現像剤の排出方向に対して交差(直交)する方向に沿って延びている。すなわち、滞留用マグネット170Bの孔171の内周面に沿うように現像剤の帯が形成される。従って、滞留する現像剤の帯によって、現像剤排出口107へ向かう空気の流れが効果的に抑制される。よって、現像ユニット100Kから現像剤が過剰に排出されることをより一層抑制できる。
【0121】
排出経路Lの断面積は、現像剤排出口107へ近づくにしたがって段階的に小さくなっている。これにより、第1実施形態と同様に、現像剤排出口107へ向かう空気の流れが阻害される。また、空気の流れ方向が変えられることによって、空気の流れから現像剤を分離することができる。よって、現像ユニット100Kから現像剤が過剰に排出されることをより一層抑制できる。
【0122】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、
図24に示す現像ユニット100Lのように、排出経路Lの断面積が、現像剤排出口107に進むにしたがって連続的に小さくなっていてもよい。すなわち、排出経路Lを形成する第1筐体部105Aの内周面が、現像剤排出口107に進むにしたがってテーパ状に絞り込まれていてもよい。この場合であっても、第1実施形態等で説明したように、現像剤排出口107へ向かう空気の流れが抑制される。これにより、現像ユニット100Lから現像剤が過剰に排出されることをより一層抑制できる。
【0123】
なお、
図1に示したタンデム方式の画像形成装置1は、本実施形態に係る現像ユニット100等を使用した画像形成装置の一例であり、本実施形態に係る現像ユニット100等は、種々の方式の画像形成装置に適用することができる。また、現像ユニット100等の構成についても上記実施形態で示した例に限定されず、現像剤排出口107を有する種々の方式の現像ユニットに本発明を適用することができる。