(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記スリーブの前記前および後の接合部と、前記フレームの前記前壁および後壁との間の前記前および後の係合のそれぞれは、1つ以上の蛇行経路を画定する、請求項1に記載の容器。
前記スリーブが、前記上部パネルまたは前記底部パネルの複数の開口、または前記上部および底部パネルの両方の複数の開口を備え、前記複数の開口が、滅菌装置と前記滅菌室との間の連通を可能にしている、請求項1に記載の容器。
前記上部パネル、前記底部パネル、または前記上部パネルおよび底部パネルの両方にある前記複数の開口が、前記滅菌装置と前記滅菌室との間に1つ以上の蛇行経路を画定する、請求項14に記載の容器。
前記スリーブが、前記上部パネル、前記底部パネル、または前記上部パネルおよび底部パネルの両方にある前記複数の開口に隣接する1つ以上のフィルターアセンブリをさらに備える、請求項15に記載の容器。
最初に、前記フレームの前記後壁が、前記スリーブの前記後接合部と整合し、密閉され、次いで、前記フレームが前記スリーブの中に摺動すると、前記フレームの前記前壁が、前記スリーブの前記前接合部と整合する、請求項18に記載の容器。
最初に、前記フレームの前記前壁が、前記スリーブの前記前接合部と整合し、密閉され、次いで、前記フレームが前記スリーブの中に摺動されると、前記フレームの前記後壁が、前記スリーブの前記後接合部と整合する、請求項18に記載の容器。
前記容器が、インジケータ用にホルダーを前記滅菌室の中にさらに備え、前記インジケータは、前記スリーブの一部を通して目視可能であり、滅菌工程に応じた状態の可視変化を提供している、請求項1に記載の容器。
前記スリーブの前記前および後接合部と前記フレームの前記前壁および後壁との間の係合は、密閉係合、1つ以上の蛇行経路、または密閉係合および蛇行経路の組み合わせを含む、請求項26に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明を例示する実施形態と併せて説明するが、本発明をそのような実施形態に限定することは意図していないことを理解されたい。逆に、添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の趣旨及び範囲に含まれ得る全ての代替物、改変、及び均等物を含むことが意図される。
【0013】
以下の説明では、図面の類似の特徴には、適宜、同一の参照番号が付与されている。「前方の」および「後方の」、「最上の」および「底の」、「第1の」および「第2の」、「右の」および「左の」などの用語は、構造物の対向する端部または異なる構造を識別するのに使用されている場合がある。このような用語は、例示的な目的で使用され、本開示を制限することを目的とするものではない。
【0014】
本開示の実施形態は、医療用または歯科用機器などの滅菌対象の物品を保持する容器アセンブリを提供する。アセンブリの構成要素を、滅菌工程の前に機器を洗浄し、デブリを除去するために洗浄装置の中に置くことができる。1つ以上の容器を、加圧釜などの滅菌装置または容器の中の物品を滅菌するSTATIM(商標)のようなカセット滅菌装置の中に置くことができる。容器は、さらに、機器の滅菌保管および輸送を可能にし、改良されて、使用中に機器に接近することができる。容器は、スリーブと、滅菌対象の物品を受け入れるように適合されたフレームとを備える。スリーブは、フレームを受け入れる空洞を画定する、上部パネル、底部パネルおよび2つの側部パネルを有する。スリーブおよびフレームは、係合して滅菌室を構築している。一実施形態では、スリーブおよびフレームは、密閉可能に係合されている。別の実施形態では、蛇行経路は、フレームとスリーブとの間の係合部分に構成されている。容器は、蒸気を連通させるような、滅菌装置と滅菌室との間の連通を可能にする少なくとも1つの開口を備える。一実施形態では、容器は、滅菌装置と滅菌室との間の連通用の複数の開口および複数の開口に隣接する1つ以上のフィルターを備える。
【0015】
一実施形態では、容器は、2つの構成を有する。第1の構成では、フレームは、スリーブの中に収容され、フレームの前壁および後壁は、スリーブと係合して滅菌室を構築している。一実施形態では、前壁および後壁は、容器の最適な大きさのスリーブの中に嵌まるように構成された、トレイ、カセットまたはバスケットの対向する端部に付着するように適合されている。別の実施形態では、フレームは、本明細書で説明されるように滅菌対象の物品を受け入れるように適合された前壁、後壁および第1および第2の側壁を備える。容器を第1の構成に組み立てるために、フレームを、スリーブの中に挿入しても、またはその中へ摺動させてもよい。第1の構成では、容器およびその中に収納される物品は、複数の容器を任意の方向に立てて、積み重ねることによって滅菌し、効率的に保管することができる。第1の構成の容器の中で保持される滅菌物品は、容器の中に収まったままで、使用地点に輸送することができる。
【0016】
第2の構成では、フレームは、スリーブの上に載置されているまたは入れ子になっていて、滅菌された物品への接近およびその使用が可能になっている。滅菌の後、または滅菌された容器が保管場所から取り出された後、滅菌シールは、医療患者または歯科患者などの使用場所で破られ、その中に収納されているフレームおよび物品を、スリーブから取り外すことができる。例えば、フレームおよびその中に収納されている物品は、フレームをスリーブの外に摺動させることで、スリーブから取り外すことができる。フレームは、スリーブの上部パネルまたは底部パネルのいずれかの上に載置される大きさになっている。一実施形態では、フレームは、スリーブの上部パネルまたは底部パネルの中に入れ子になっている、またはその中に部分的に入れ子になっている。第2の構成では、フレームをスリーブの上に載置することができ、スリーブを他の場所に保管する必要がないので、最小の面積または設置面積を使用する容器および物品の使用が可能である。
【0017】
物品または機器を使用した後、それらをフレームに戻すことができ、フレームおよびその中に収納されている物品を、スリーブの中に入れて、容器を、輸送用の第1の構成に組み立てることができ、このようにして、露出が原因の感染リスクを下げ、不適当な処理が原因の機器損傷のリスクを最小化している。フレームおよびその中に収納されている物品は、物品をフレームから取り外さずに、自動洗浄器の中などで洗浄されるスリーブおよび構成要素から取り外すことができる。スリーブおよびフレームは、フレームの中の物品の滅菌およびその後の滅菌保管用の第1の構成に再組み立てすることができる。
【0018】
一部の実施形態では、スリーブまたはスリーブの少なくとも一部は、物品の可視化を可能にするか、容器の中で保持されるまたは保管される透明材料を備える。他の実施形態では、容器が滅菌サイクルを経て、無菌状態にあるかどうか、またはそれが利用されたかどうかを表示するための機構が提供されている。
【0019】
図1a、
図1b、
図1cは、本開示に係る容器10、1000の実施形態を図示する。容器10、1000は、フレーム12およびスリーブ16を備える。容器10、1000は、フレーム12が、スリーブ16の中に収納された状態の第1の構成で示されている。スリーブ16およびフレーム12は、係合して、滅菌室18を構築している。
【0020】
図1a〜
図1c、
図2に示すように、スリーブ16は、上部パネル22と、底部パネル24と、第1の側部パネル26と、第2の側部パネル28とを備える。上部パネル22、底部パネル24、第1の側部パネル26および第2の側部パネル28は、フレーム12を受け入れて収容する空洞30を画定する。一実施形態では、空洞30は、略長方形の形状を有する。スリーブ16は、1つ以上の個別のパネルから形成されてもよく、または1つの部品として形成されてもよい。
【0021】
一実施形態ではフレーム12は、滅菌対象の物品を受け入れるまたは保持するように適合されている、少なくとも前壁32および後壁34を備える。一実施形態(図示せず)では、前壁32および後壁34は、スリーブ16に挿入したときその中に収納される機器を滅菌するのに最適な大きさになっており、かつ開口を備えて構成されている既存の滅菌カセットまたはバスケットに、取り付けても、または付着させてもよい。別の実施形態(図示せず)では、前壁32および後壁34は、最適な大きさのスリーブ(図示せず)に挿入することができる既存の滅菌カセットに取り付けても、または付着させてもよい。さらに別の実施形態では、フレーム12は、前壁32、後壁34および第1の側壁36および第2の側壁38を備える。フレーム12は、以下で詳述するように、滅菌対象の物品を受け入れるように構成されている、または作られている。
【0022】
図3a、
図3b、
図4aに示すように、フレーム12およびスリーブ16は、密閉可能に係合して滅菌室18を画定する。一実施形態では、フレーム12を、スリーブ16の前端40を通して、スリーブ16の後端42に向かって摺動させる。スリーブ16の後端42の後接合部46は、フレーム12の後壁34と係合している。スリーブ16の前端40の前接合部48は、フレーム12の前壁32と係合している。一実施形態では最初に、フレーム12の後壁34は、スリーブ16の後接合部46と密閉可能に係合し、次いで、フレーム12がスリーブ16の中に摺動されると、フレーム12の前壁32は、スリーブ16の前接合部48と係合する。別の実施形態では、最初に、フレーム12の前壁32は、スリーブ16の前接合部48と係合し、次いで、フレーム12がスリーブ16の中に摺動されると、フレーム12の後壁34は、スリーブ16の後接合部46と密閉可能に係合する。
【0023】
容器10、1000、およびスリーブとフレーム構成要素の寸法は、後述するように変えてもよい。一部の実施形態では、容器の側面、およびそのフレームとスリーブ構成要素は、前端および後端の幅より長く、フレームは、
図1aに示すように、挿入され、スリーブの中を縦方向に延在する。他の実施形態では、容器の側面、およびそのフレームとスリーブ構成要素は、前端および後端の幅より短く、フレームは、
図1b、
図1cに示すように、挿入され、スリーブの中を横方向に延在する。
【0024】
容器10、1000は、それぞれの前接合部および後接合部48、46に前方シール50および後方シール52、または前接合部および後接合部48、46に1つ以上の蛇行経路、またはシールと蛇行経路構造の組み合わせを含んでいてもよい。蛇行経路は、曲がりくねるまたは旋回する経路を指し、経路が旋回しているので、細菌が、容器10、1000および滅菌室18の中に入ってくることおよび移動することが阻止される。蛇行経路は、少なくとも
図3bに示すように、例えば前壁32および前接合部48の合わせ面にいくつかの相補的な突起および/または凹部を形成することによって、フレーム12の前壁32とスリーブ16の前接合部48との間に構築することができる。同様に、蛇行経路は、例えば後壁34および後接合部46の合わせ面にあるいくつかの相補的な突起および/または凹部を形成することによって、フレーム12の後壁34とスリーブ16の後接合部46との間に構築することができる。前壁32と前接合部48との間、および後壁34と後接合部46との間の1つ以上の蛇行経路は、容器10および滅菌室18に細菌が入るのを阻止する。
【0025】
一実施形態では、容器10、1000は、減菌装置と滅菌室18との間の連通用の少なくとも1つの開口を備える。別の実施形態では、容器10、1000は、スリーブ16のパネルの1つにある多数の開口などの複数の開口を備える。
図1a〜
図1c、
図2に示す実施形態では、容器10は、上部パネル22に複数の開口60および底部パネル24に複数の開口62を備える。複数の開口60、62は、以下で詳細に説明するように、減菌装置と減菌室18との間の連通を可能にしている。1つ以上のフィルターアセンブリ70を、同じく以下に詳述するように、複数の開口60、62に隣接して設けることができる。一部の実施形態では、複数の開口60は、側部パネル26にあってもよく、複数の開口62は、側部パネル28にあってもよい。
【0026】
容器10、1000の一実施形態を減菌用の第1の構成に組み立てるためには、物品をフレーム12の中に置き、フレーム12をスリーブ16の空洞30に挿入する。フレーム12およびスリーブ16が係合して、減菌室18を構築している。容器10、1000を減菌装置の中に置くことができ、容器10の中の物品を減菌する蒸気および乾燥する空気が、複数回繰り返してフィルターアセンブリ70および1つ以上の複数の開口60、62を通過する。減菌の後、容器10を減菌装置から取り外して、保管することができ、これにより、容器10、1000の中で物品を滅菌保管することができる。一実施形態では、容器1000は、容器が熱いときに容器1000を運搬するために、フレーム12の前壁32上に設けられるノブ160と一緒に使用することができる後方ハンドル1003を備える。
【0027】
図2に示すように、容器10、1000は、どのような方向でも自立し得る。したがって、本開示に係る1つ以上の容器10、1000は、さまざまな構成で積み重ねて保管することができる。容器10、1000は、
図2aに示すように底部パネル24上に立てることができる、または保管することができる。容器10、1000は、
図2bに示すように上部パネル22上に立てることができる、または保管することができる。容器10、1000は、
図2cに示すように第1の側部パネル26上に立てることができる、または保管することができる。容器10、1000は、
図2dに示すように第2の側部パネル28上に立てることができる、または保管することができる。容器10、1000は、
図2eに示すようにスリーブ16の前端40上に立てることができる、または保管することができる。容器10、1000は、
図2fに示すようにスリーブ16の後端42上に立てることができる、または保管することができる。
図2g、
図2hに図示し、以下で説明するように、容器10、1000は、減菌の間に空気除去、凝縮水排水および蒸気貫入を促進するために、間隙2001を隣接する容器10、1000間に構築した状態で、保管場所の中で、または減菌室の中で積み重ねることができる。
【0028】
図4aは、第2の構成にある容器10の実施形態を図示し、フレーム12が、スリーブ16から取り外され、その上に載置されている。
図4aは、スリーブ16の上部パネル22の上に載置されているフレーム12を図示している。あるいは、フレーム12は、スリーブ16が
図2bに示すように上部パネル22の上に立つような向きになっているときには、底部パネル24の上に載置されてもよい。
図4b、
図4cは、第2の構成にある容器1000を図示し、フレーム12が、スリーブ1016から取り外され、それの上に載置されている。
図3b、
図4b、
図4cに示すように、溝またはチャネル4005は、スリーブ16の上部パネル22に形成されて、フレーム12がスリーブ16と水平に載置されるように、フレーム12の前壁32を収容することができる。あるいは、フレーム12は、スリーブ16の底部パネル24の上に載置されてもよく、底部パネル24は、類似の溝4005を備える。
【0029】
図4aに示す実施形態では、フレーム12は、前壁32と、後壁34と、第1の側壁36と、第2の側壁38とを備える。フレーム12は、減菌される医療用または歯科用機器などの物品を受け入れるように適合されている。さらに以下で説明するように、一部の実施形態では、フレーム12は、フレーム12の構造を支える部材72を備える。一部の実施形態では、フレーム12は、滅菌対象の物品を受け入れる1つ以上のスペーサ74を備える。
【0030】
図5a、
図5bは、本開示に係るスリーブ16の実施形態を図示する。スリーブ16は、
図5aでは、上部パネル22が上を向いた状態で示され、
図5bでは、底部パネル24が上を向いた状態で示されている。一部の実施形態では、スリーブ16は、図に示すように略対称構造を備える。対称構造は、容器を効率的に保管するおよび立てるのに役立つが、スリーブ16のその他の外部構成または外部寸法を形成してもよいことを理解されたい。
【0031】
一実施形態では、スリーブ16は、透明または半透明のプラスチック材を備える。スリーブ16は、ポリエーテルイミド(PEI)またはポリフェニルスルホン(PPSU)、または複数回の洗浄および減菌サイクルに耐え得る、強化ガラスまたは硼珪酸ガラスなどの透明または半透明である任意の他の適切な材料から形成されてよい。スリーブ16が透明または半透明の材料であると、容器10の内容物は、ラベルを使用しなくても可視的に確認することができる。スリーブ16が透明または半透明の材料であると、さらに、容器10の滅菌シールを破らずに内容物の状態および滅菌を評価することができる。一実施形態では、1つ以上の化学的インジケータを、減菌室18の中に置く、または保持することができ、それは、スリーブ16を通して見ることができ、容器10の内容物が受けた滅菌工程の表示を提供する。
【0032】
一実施形態では、スリーブ16は、第1の領域80と、第1の領域80から不連続的に配置された第2の領域82と、第2の領域82から不連続的に配置された第3の領域84とを備える。図解および考察の目的に関すれば、第1の領域80は、スリーブ16の前端40に位置し、第3の領域84は、スリーブ16の後端42に存在する。一実施形態では、前接合部48は、フレーム12の前壁32と係合する第1および第2の領域80、82間のスリーブ16に設けられ、後接合部46は、フレーム12の後壁34と係合する第2および第3の領域82、84間に設けられる。一実施形態では、容器10は、スリーブ16の上部パネル22の複数の開口60と、スリーブ16の底部パネル24の複数の開口62、または上部パネルおよび底部パネル22、24の両方の複数の開口60、62を備える。
【0033】
一実施形態では、スリーブ16の外のり寸法は、約154mmの幅、約239mmの長さおよび約51mmの高さを備える。別の実施形態では、2つの小さい幅のスリーブを、大きい幅のスリーブの上に積み重ねる、または載置することができるように、スリーブ16の幅は、約77mmであってもよい。一実施形態では、第2の領域82の外のり寸法は、第1および第3の領域80、84の外のり寸法より小さい。しかし、本開示を考慮すれば、多くの代替物、改変および変型例が、当業者には明らかであることが明白である。一実施形態では、第2の領域82のスリーブ16の厚さは、第1の領域80および第3の領域84のスリーブ16の厚さとほぼ同じである。
【0034】
図5a、
図5bに例示するように、一部の実施形態では、スリーブ16の第2の領域82は、スリーブ16の第1および第3の領域80、84と比べて高さおよび幅が小さくてもよい。一実施形態では、第2の領域82は、第1および第3の領域80、84に対して、横方向および縦方向において中央に存在する。スリーブ16の第2の領域82を小さくすると、容器10を減菌装置の中に積み重ねるとき、空気および蒸気が、1つ以上の複数の開口60、62に達するための空間が提供される。第2の領域82の外のり寸法が小さいと、同様に、複数の開口60、62に隣接する1つ以上のフィルターアセンブリ70のための空間が提供される。後述するように、第3の領域84は、第1の領域80と同じ外のり寸法を有する必要はない。類似した寸法を有する領域80、84を設けると、容器10を積み重ねて、表面が一様になるように据えることが可能になる。さらに、第1および第3の領域80、84より高さおよび幅の小さい第2の領域82を設けると、減菌装置の中でのそれらの配置に関係なく、いくらかの蒸気、空気および凝縮水が容器10の間に流れることが可能になる。
【0035】
図6a、
図6bは、
図5aのスリーブ16の縦方向および横方向の断面を図示する。一実施形態では、第1の領域80の上部パネル22および底部パネル24は、第1の距離「x」だけ離れており、第2の領域82の上部パネル22および底部パネル24は、第2の距離「y」だけ離れており、第3の領域84の上部パネル22および底部パネル24は、第3の距離「z」だけ離れている。一実施形態では、距離「x」および「z」は、ほぼ等しい。
【0036】
同様に、
図6bに示すように、一実施形態では、第1の領域80の第1の側部パネル26および第2の側部パネル28は、第1の距離「a」だけ離れており、第2の領域82の第1の側部パネル26および第2の側部パネル28は、第2の距離「b」だけ離れており、第3の領域84の第1の側部パネル26および第2の側部パネル28は、第3の距離「c」だけ離れている。
【0037】
一実施形態では、距離「x」は、距離「y」より大きく、距離「a」は、距離「b」より大きい。このことにより、第1および第2の領域80、82間の遷移部に前接合部48が形成される。一実施形態では、前接合部48は、第1の領域80の上部パネル22、底部パネル24および第1および第2の側部パネル26、28と、第2の領域82のそれぞれの上部パネル22、底部パネル24および第1および第2の側部パネル26、28との間の遷移によって形成される。一部の実施形態では、前接合部48は、第1の領域80と第2の領域82との間に、上部パネル22、底部パネル24および第1および第2の側部パネル26、28の部分を備え、それらは、第2の領域82の上部パネル22、底部パネル24および第1および第2の側部パネル26、28に対して略垂直におよびそれらから外向きに配置されている。
図6a、
図6bに示すように、この実施形態では、前接合部48は、上部パネル22と底部パネル24との間の遷移において(図示のように)、さらにそれぞれの第1の側部パネル26と第2の側部パネル28との間の遷移において、段のある断面を有する。他の実施形態では、第1の領域80と第2の領域82との間の上部パネル22、底部パネル24および第1および第2の側部パネル26、28の一部は、異なる角度で構成されてもよく、または湾曲したまたは曲線状の断面を有してよい。一部の実施形態では、前接合部48は、上部パネル22、底部パネル24、第1の側部パネル26および第2の側部パネル28の等しい部分または延在部を備える。
【0038】
他の実施形態(図示せず)では、第1、第2および第3の領域80、82、84の上部パネルおよび底部パネル22、24間の距離が等しくてよく、第1、第2および第3の領域80、82、84の側部パネル26、28間の距離が等しくてよい。この実施形態では、前接合部48は、上部パネル22、底部パネル24、第1の側部パネル26、第2の側部パネル28、またはそれらの組み合わせの一部を備え、それらは、第1および第2の領域80、82間で空洞30に向かって内向きに延在する。この実施形態では、距離「x」が、距離「y」より大きい必要はなく、距離「a」が、距離「b」より大きい必要はない。一実施形態では、上部パネル22、底部パネル24、第1の側部パネル26、第2の側部パネル28、またはこれらの組み合わせの一部が、上部パネル、底部パネル、および第1の側部パネルと第2の側部パネル、22、24、26、28から内向きに、略垂直に延在する。別の実施形態では、上部パネル22、底部パネル24、第1の側部パネル26、第2の側部パネル28、またはこれらの組み合わせの一部が、異なる角度で内向きに延在してもよく、または湾曲したまたは曲線状の縦方向断面を有してよい。
【0039】
別の実施形態では、前接合部48は、第1および第2の領域80、82間で、スリーブ16を横断して配置される前パネル(図示せず)を備える。前パネルは、スリーブ16の内側に、または空洞30の中に内向きに延在するスリーブ16の一部に取り付けてもよい。前パネルは、フレーム12の一部が第2および第3の領域82、84間で前パネルを通過してスリーブ16の空洞30まで移動することを可能にする開口を備える。フレーム12の前壁32の一部は、第1の領域80にとどまって、前パネルと係合している。前方シール50を前壁32と前接合部48との間に置いてもよい。
【0040】
図7a、
図7bは、前接合部48の第1の表面94が、フレーム12の前壁32と係合するために第1の領域80の方へ向いている一実施形態を図示する。前接合部48は、第1および第2の領域80、82間で、スリーブ16の内側周辺を囲むように延在する。一実施形態では、前接合部48の第1の表面94は、幅が約2.4mmである。他の実施形態では、前接合部48の複数の表面は、フレーム12の前壁32と係合するために第1の領域80の方へ1つ以上の方向で向いていてもよい。
【0041】
一実施形態では、
図3、
図6、
図7に示すように、後接合部46は、上部パネル22、底部パネル24、第1の側部パネル26または第2の側部パネル28、またはそれらの組み合わせの内の1つ以上の一部から形成され、第2および第3の領域82、84間で、空洞30の方へ内向きに延在する。一実施形態では、上部パネル22、底部パネル24、第1の側部パネル26、第2の側部パネル28、またはこれらの組み合わせの一部が、上部パネル、底部パネルおよび第1および第2の側部パネル22、24、26、28から内向きに、略垂直に延在する。別の実施形態では、上部パネル22、底部パネル24、第1の側部パネル26、第2の側部パネル28、またはこれらの組み合わせの一部が、さまざまな角度で内向きに延在しても、または湾曲したまたは曲線状の縦方向断面を有してよい。
【0042】
一実施形態では、後接合部46は、第1および第2の領域80、82間で、スリーブ16を横断して配置される前パネル(図示せず)を備える。後パネルは、スリーブ16の内側に、または空洞30の中に内向きに延在するスリーブ16の一部に取り付けてもよい。後パネルは、フレーム12の後壁34の一部が第2および第3の領域82、84間に延在すること、または第3の領域84内に延在することを可能にする開口を備える。フレーム12の後壁34の一部は、第2の領域82にとどまって、後パネルと係合している。後方シール52を後壁324と後接合部46との間に置いてもよい。
【0043】
一実施形態では、後接合部46は、
図6aにおいて高さ「e」、および
図6bにおいて幅「f」として示される、スリーブ16の空洞30の高さおよび幅を、スリーブ16の第2および第3の領域82、84間で縮めている。一実施形態では、高さ「e」は、約15mmであり、幅「f」は、約118mmである。
図3に示すように、底部パネル24から延在する部分の高さは、上部パネル22から延在する部分の高さより大きくてもよい。あるいは、上部パネル22、底部パネル24、第1の側部パネル26および第2の側部パネル28から延在する部分の高さは、
図6a、
図6b、
図7a、
図7bに示すように略等しくてもよい。フレーム12がスリーブ16に挿入されるとき、後接合部46は、フレーム12が、第2の領域82を通って第3の領域84の中に完全に挿入されることを防ぐ。フレーム12の後壁34の部分は、第2および第3の領域82、84間で、または第3の領域84内に延在してよい。
【0044】
一実施形態では
図7a、
図7bに示すように、後接合部46の第1の表面98が、フレーム12の後壁34と係合するために第2の領域82の方へ向いている。後接合部46および第1の表面98は、第2および第3の領域82、84間で、スリーブ16の内側周辺を囲むように延在する。一実施形態では、後接合部46の第1の表面98は、幅が約138mmである。他の実施形態では、後接合部46の複数の表面は、フレーム12の前壁と係合するために第2の領域82の方へ1つ以上の方向で向いていてもよい。
【0045】
図6に示すように、一実施形態では、スリーブ16の後端42は、スリーブ16の一実施形態に関する第1および第2の領域80、82のパネルの間の遷移部に類似した、第3の領域84の上部パネル22、底部パネル24および第1および第2の側部パネル26、28と第2の領域82のそれぞれの上部パネル22、底部パネルおよび第1および第2の側部パネル26、28との間の遷移部を同様に備える。一実施形態では、第1の領域80に類似したまたはそれと対称な大きさを備えたスリーブ16の第3の領域84を提供するために、距離「z」は、距離「x」と等しく距離「c」は、距離「a」と等しい。他の実施形態では、第3の領域84の上部パネルと底部パネルとの間の距離「z」は、第2の領域82の上部パネルと底部パネルとの間の距離「y」と同じであり、第3の領域84の側部パネル26、28間の距離「c」は、第2の領域82の側部パネル26、28間の距離「b」と同じである。
【0046】
図7a、
図7bに例示するように、スリーブ16は、スリーブ16の中でフレーム12の挿入および位置合わせを誘導するために、上部パネル22、底部パネル24、第1および第2の側部パネル26、28、またはそれらの組み合わせの内側表面上で配置される、1つ以上のレール100を含んでいてもよい。1つ以上のレール100は、さらに、フレーム12とスリーブ16との間の多少のずれに備えて設けられている。1つ以上のレール100は、滅菌工程の間に空気および蒸気の通過を可能にし得る。1つ以上のレール100は、フレーム12を1つ以上のフィルターアセンブリ70から分離することができる。
【0047】
図3aは、一実施形態における、本開示に係る容器10の縦方向断面と、フレーム12およびスリーブ16との間の係合を図示する。フレーム12は、通常、スリーブ16の第1の領域80を通過して、フレーム12の高さおよび幅が第2の領域82の空洞30の高さおよび幅より小さい状態で、スリーブ16の第2の領域82の空洞30の中に収まるような大きさになっている。フレーム12をスリーブ16の中に摺動させる、または挿入すると、フレーム12の後壁34の一部は、後接合部46と隣接して載置されるか、またはそれと係合する。後方シール52は、フレーム12および後接合部46の後方壁34間に配置してもよい。一実施形態では、後方シール52は、後壁34の一部である、またはそれに付着されている。別の実施形態では、後方シール52は、スリーブ16の後接合部46に付着されている、またはその一部である。後方シール52は、後壁34および後接合部46の両方の上にあるシールから形成されてよい。
図7に示すように、フレーム12の後壁34の一部は、スリーブ16の第2および第3の領域82、84間で、または第3の領域84内に延在してよい。
【0048】
フレーム12の前壁32の一部は、前接合部48に隣接して載置されるか、またはそれと係合する。フレーム12の前壁32の一部は、フレーム12の前壁32の一部が、前接合部48を通過して第2の領域82の空洞30の中に移動しないように、前接合部48より大きい寸法になっている。前方シール50は、前壁32と前接合部48との間に置いてもよい。一実施形態では、前方シール50は、前壁32の一部である、またはそれに付着されている。別の実施形態では、前方シール50は、前接合部48に付着されている、またはそれの一部である、または、前方シール50は、前壁32と前接合部48の両方の上にあるシールから形成されてよい。
【0049】
図8は、本開示の一実施形態に係る、フィルターアセンブリ70と共にスリーブ16を図示する。スリーブ16は、上部パネル22の複数の開口60を備えて構成されている。スリーブ16は、フィルターアセンブリ70を受け入れる基部110を備える。一実施形態では、基部110は、スリーブ16の上部パネル22の一部として形成され、上部パネル22から外向きに、複数の開口60を囲むように延在する壁を備える。フィルターアセンブリ70は、フィルター層112、およびフィルター層112をアセンブリ70の中でスリーブ16に保持する保持器114を備える。
【0050】
1つ以上の取り付け機構を、保持器114およびフィルター層112を基部110の適所に保持するのに使用してもよい。
図5、
図6、
図8に図示する一実施形態では、保持器114は、
図8に示すように、スリーブ16の上部パネル22の1つ以上の対応スロット118と対合する1つ以上のスナップタブ116を備える。スナップタブ116は、撓曲することで、保持器114を上部パネル22の上に置いて、それと共に係止させることが可能になる、鉤状の端部を有してよい。鉤状の端部は、上部パネル22の内側表面と係合して、保持器114およびフィルター層112が外れるようになることを防いでいる。一実施形態では、保持器114は、スナップタブ116をスロットから解放するために、スナップタブ116の鉤状の端部をスリーブ16の空洞30の中から移動させることによって、スリーブ16から取り外される。類似のフィルターアセンブリ70を、底部パネル24の複数の開口に隣接して設けることができる。
【0051】
保持器114は、滅菌室18と滅菌装置との間の蒸気の連通を可能にするために、スリーブ16の複数の開口60に表面領域で対応する複数の開口120を備える。一実施形態では、保持器114、スナップタブ116およびスロット118は、フィルターアセンブリ70が適所に収まると、保持器114の開口120と、上部パネル22の開口60との位置合わせを確実にするように構成することができる。
【0052】
保持器114は、前述のように、スナップタブ116が上部パネル22または底部パネル24のスロット118などのスロット118と係合するような、いくらかの撓曲を提供するプラスチック材から形成される。一実施形態では、保持器114は、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などのプラスチック材を備える。保持器114は、容易に取り替えることができるので、スリーブ16と同じ滅菌サイクル数および滅菌サイクル期間に耐え得る材料を備える必要はない。一実施形態では、フィルターアセンブリ70および保持器114は、フィルターシール122を備える。フィルターシール122は、保持器114およびスリーブ16に隣接するシーリング材料の環を有してよい。一実施形態では、フィルターシール122は、シリコンから形成され、射出成形工程からオーバーモールドすることで、保持器114と一緒に形成することができる。
【0053】
フィルター層112は、保持器114および上部パネル22の複数の開口120、60を通って入るガスおよび蒸気に対する透過性を有するが、微生物、細菌および他の汚染物質の侵入は阻止する材料層を備える。フィルター層112は、数多くの滅菌サイクルで使用され得るポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などの材料から製造される半永久的なフィルターを備えることができる。フィルター層112は、さらに、紙ベースフィルターなどの使い捨てまたは一回用フィルター材を有してよい。一実施形態(図示せず)では、フィルターアセンブリ70を設けずに、複数の開口120が、容器の環境と滅菌室18の間に1つ以上の蛇行経路を画定して、細菌が入るのを制限するように構成されてもよい。他の実施形態では、フィルターアセンブリ70および複数の開口120用の蛇行経路構造の組み合わせを使用してもよい。
【0054】
スリーブ16およびフィルターアセンブリ70の複数の開口60は、さらに、図に示している円形の、中央に置かれた構成以外の形状および箇所に構成されてもよい。一実施形態では、1つ以上の複数の開口60およびフィルターアセンブリ70は、第1および第2の側部パネル26、28の一方または両方に設けられている。
【0055】
図9a〜
図9gは、本開示に係るスリーブ1016のさらなる実施形態を図示する。一部の実施形態では、スリーブ1016は、上部パネル22および底部パネル24の一方または両方に、第1および第3の領域80、84の一方または両方に1つ以上の切欠き9003を備える。切欠き9003は、図示するように曲線状または凹形の形状など、これらに限定するわけではないが、さまざまな形状のものでもよい。切欠き9003は、スリーブ1016およびフレーム12が容器1000の第1の構成の中に組み立てられたとき、ノブ160および後方ハンドル1003に隣接して配置されて、ノブ160および後方ハンドル1003への接近を改善することができる。一部の実施形態では、切欠き9003は、滅菌工程の間に凝縮水の付加的な排水を可能にすることができる。
【0056】
スリーブ1016は、上述したフィルターアセンブリ70と類似の、スリーブ1016の上部パネル22の一部として形成される基部1110を備えるフィルターアセンブリ1070を備え、上部パネル22から外向きに、かつスリーブ1016の複数の開口1060の周囲に延在する壁を備える。一実施形態では、フィルターアセンブリ1070は、保持器1114およびフィルター層1112を含んでいて、フィルター層1112をアセンブリ1070の中でスリーブ1016に押しつけている。一実施形態では、保持器1114は、スリーブ1016の1つ以上の対応する垂直リブ9011と対合する2対のスナップタブ1116を備える。スナップタブの対は、ユーザが、一般的に、フィルター保持器1114の留め具を外すのに両手を使用しなければならないように、間隔を空けて配置されてもよく、このように、ユーザが、偶発的にフィルター保持器1114を取り外す可能性、および偶発的に負荷滅菌を備える可能性を減らしている。
【0057】
一部の実施形態では、フィルターアセンブリ1070は、
図9a、
図9d〜
図9gで確認されるように、フィルターアセンブリ1070の基部1110の複数のタブ9005および保持器1114の対応するタブ9007を備える。一実施形態では、4つのタブ9005および4つのタブ9007は、それぞれの基部1110および保持器1114の側端部の上に、設けられ、間隔を置いて配置されている。一実施形態では、フィルター層1112が基部1110上で置かれると、保持器1114は、スリーブ1016の第1の領域80に隣接するフィルター層1112の上に置いてもよい。
図9gに示すように、保持器1114のタブ9007は、基部1110の対応スロットを通って受け取られる。保持器1114が第3の領域84に向かって移動するとき、保持器1114のタブ9007は、基部1110の対応するタブ9005の下で摺動して、フィルター層1112およびフィルター保持器1114を適所に係止する。一部の実施形態では、フィルター保持器1114上の1つ以上のスナップ9009は、基部1110上の1つ以上の垂直リブ9011によって止められる。保持器1114を取り外すには、保持器1114およびスナップ9009を持ち上げて、リブ9011から外し、保持器1114を前方へ引くことが可能になり取り外される。
【0058】
一実施形態では、
図9hに示すように、フィルターアセンブリ1070の基部1110の表面には、わずかな勾配があり、保持器1114の表面には、対応する相補的勾配があり、これは、
図9hに拡大誇張して示されている。保持器1114を基部1110の上に置き、第3の領域84に向かって摺動させて、フィルターアセンブリ1070を係止するとき、フィルター層1112と基部1110との間には、空気および蒸気が通過するいかなる間隙もなくなるように、フィルター層1112は、基部1110の表面に漸進的に押圧される。
【0059】
一実施形態では、スリーブ1016は、フレーム1012の前壁32に設けられた突起9011を受け入れるスリーブ1016の前接合部48に、1つ以上の凹所9009を備える。
図9i、
図9jに示すように、突起9011は、フレーム1012の前壁1032からスリーブ1016の第2の領域1082に向かって横方向に延在する1つ以上のタングを有してよい。対応する凹所9009は、突起9011と係合して、前壁32、前接合部48および前方シール50との適切な位置合わせおよび係合を確実にしている。
【0060】
図3a、
図3bに関して上述したように、容器10、1000は、それぞれの前接合部および後接合部48、46における前方シール50、1050および後方シール52、1052、または前接合部および後接合部48、46における1つ以上の蛇行経路、あるいはシールと蛇行経路構造の組み合わせを含んでいて、細菌が容器10、1000および滅菌室18の中に入ることおよび移動することを阻止することができる。一部の実施形態では、スリーブ1016は、前接合部48からスリーブ1016の第1の領域80に向かって僅かに突出し、フレーム1012の前壁1032を受け入れるチャネルを画定する、前接合部48のリブ9013を備える。同様に、スリーブ1016は、後接合部46からスリーブ1016の第2の領域82に向かって僅かに突出し、フレーム1012の後壁1034を受け入れるチャネルを画定する、後接合部46のリブ9015を含んでいてもよい。
図9k、
図9l、
図9mに示すように、リブ9013、9015は、フレーム12、1012とスリーブ16、1016との間の接合部で蛇行経路9019、9021を構築するために、段付き様式で、またはリブ9013、9015の幾何形状および輪郭において他の変型例を備えて構成されてもよい。
【0061】
スリーブ1016は、1つ以上の個別のパネルから形成されても、または1つの部品として形成されてもよい。スリーブ1016は、さまざまなサイズで形成されてもよく、1つ以上のパーツから成形されてもよい。一実施形態では、
図9nに示すように、大型のスリーブは、同じ射出成形部品の上部分および底部分から形成されている。別の実施形態では、大型のスリーブは、
図9a〜
図9fに示すような2つのフィルターアセンブリ1070を用いるなどして、2つの小型のスリーブ用の構成要素から組み立てられる。
【0062】
図10a、
図10b、
図11は、本開示に係るフレーム12の第1の実施形態を図示する。上述のように、一実施形態では、フレーム12は、第1および第2の側壁36、38で結合される前壁32および後壁34を備える。フレーム12は、医療用または歯科用機器などの、1つ以上の滅菌対象の物品を保持するように適合されている。一実施形態では、フレーム12は、横方向に、縦方向に、または横方向、縦方向の両方にフレーム12をわたって延在する1つ以上の部材72を備える。部材72は、フレーム12に構造的支持を提供し得る。部材72は、フレーム12の壁の底に位置して、フレーム12で受け入れられる物品の支持を提供し得る。一実施形態では、例えば
図10で見られるように、フレーム12は、前壁、後壁、および第1および第2の側壁のそれぞれの底部に隣接する1つ以上の部材72を含んでいてもよい。部材72は、フレーム12の内部で水平に延在して、フレーム12に支持または安定性を加える前壁、後壁、および第1および第2の側壁の底部72a〜72dを有してよい。一部の実施形態では、フレーム12は、ポリフェニレンサルファイド(PPS)またはポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などのプラスチック材、またはステンレス鋼などのまたは金属材料から形成される。
【0063】
一実施形態では、フレーム12は、洗浄および滅菌用機器を受け入れるように適合され、かつ水、蒸気および空気が、洗浄工程および滅菌工程の間、機器の周囲を通過できるように機器の間に空間を維持するように適合された1つ以上のスペーサ74を備える。一実施形態では、スペーサ74は、フレーム12の一部として成形されている。
【0064】
フレーム12は、前壁32に隣接して第1の側壁36と第2の側壁38に取り付けられるハンドル132および後壁34に隣接して第1の側壁36と第2の側壁38に取り付けられるハンドル134などの、1つ以上のハンドルを含んでいてもよい。ハンドル132、134は、側壁36、38に、枢動可能に取り付けられる。フレーム12の一実施形態では、ハンドル132、134は、ハンドル132、134のピボットピンが、フレーム12の対応するピボット孔に入るように、ハンドル132、134をわずかに撓曲させることによって、所定の位置にスナップ嵌めされる。ハンドル132、134は、PPSなどのプラスチック材から形成されてよい。一実施形態では、ハンドル132、134は、第1の位置に構成され、フレーム12の内部136の中に収納されている。ハンドル132、134は、1つ以上のスペーサ74の上に、またはそれに隣接して載置されて、スペーサ74の中で保持されているまたは載置されている機器を保持する、または固締することができる。フレーム12がスリーブ16の中に収納されていないとき、ハンドル132、134を第2の位置に動かすことができ、ハンドル132、134は、
図4に示すように、フレーム12から外向きに延在する。ハンドル132、134は、フレーム12およびその中に収納した機器を動かすのに、第2の位置で使用することができる。ハンドル132、134を調整して第2の位置にすることで、さらに、フレーム12に収納された機器への接近が可能になる。
【0065】
フレーム12は、第1および第2の側壁36、38の一方または両方の1つ以上の開口135をさらに含んでいてもよい。開口135をフレーム12の中に形成してよく、色分けされたボタン(図示せず)を開口135に挿入することが可能となり、フレーム12の機器の識別を容易にする。一部の実施形態では、色分けされたボタンは、容器10の透明または半透明のスリーブ16を通して目視可能である。
【0066】
図11に示すように、前壁32および後壁34のそれぞれは、いくつかの構成要素を備える。一実施形態では、前壁32は、前基部138および前板140を備える。前基部138は、前板140と前基部138との間に保持される前方シール50を受け入れるように適合されている。一実施形態では、前基部138は、フレーム12の一体部品として形成されている。前方シール50は、1.5875ミリメートル(1/16インチ)厚さのシリコン層などのシリコン材料から形成されてよい。一実施形態では、前方シール50の部分が、前基部138を越えて延在し、露出してスリーブ16と係合するように、前方シール50は、前基部138よりわずかに大きい高さおよび幅を有する。前方シール50は、前接合部48と係合し、フレーム12の後壁34がスリーブ16の後接合部46と係合するときさらに圧縮されるバルブシールを有してよい。一実施形態では、前基部138は、前方シール50を受け入れて、前接合部48と係合する前方シール50を保持するように適合されている前ブラケット142を備える。一実施形態では、前ブラケット142は、前基部138から横断して延在し、かつ前基部138の周辺を囲むように延在する壁を備える。前方シール50は、前ブラケット142を囲むように伸ばされるか、またはそれによって保持されるように構成されている。一実施形態では、前方シール50が、対応する長方形のまたは丸みを帯びた長方形の前ブラケット142の上に置かれて、それの上にまたはそれを囲んで載置されるように、前方シール50は、長方形のまたは丸みを帯びた長方形の穴144を有する。前板140は、前ブラケット142または前基部138の1つ以上のねじ山付き空洞と対合する1つ以上のネジで前基部138に付着されてもよい。
【0067】
図12は、容器10の断面図を図示し、スリーブ16の中に部分的に挿入されているフレーム12を示し、かつ前壁32の後方図を示している。フレーム12がスリーブ16の中に完全に挿入されると、前方シール50の一部は、露出して前接合部48の第1の表面94と係合する。一実施形態では、前板140は、前方シール50とほぼ同じ長さおよび高さを有する。フレーム12がスリーブ16の中に完全に挿入されると、前板140は、前接合部48の支持を提供し、前方シール50を付勢してそれに当てる。
図12に示すように、前方シール50は、前壁32の前基部138の上下に延在する。前方シール50は、さらに、フレーム12の第1および第2の側壁36、38を越えて延在してもよい。
【0068】
図10、
図11、
図14に示すように、一実施形態では、後壁34は、後基部146および後板148を備える。後基部146は、後基部146から横断して、後基部146の一部をわたって横方向に延在する後ブラケット150を備える。後ブラケット150は、後方シール52を受け入れるように適合されている。一実施形態では、後ブラケット150は、後基部146から横断して延在し、かつ後基部146の周囲を囲むように延在する壁を備える。後方シール52は、後ブラケット150の上に置かれても、またはその周囲に延在してもよい。後ブラケット150は、後板148を受け入れ、それと係合する手段をさらに含んでいてもよい。後板148は、後方シール52を保持するために、後基部146および後ブラケット150に付着させることができる。後板148は、ファスナ、ねじ付きファスナ、機械ねじまたはセルフタッピングねじなどの、機械的手段によって後基部146に付着されてもよい。別の実施形態では、後ブラケット150は、後基部146から外向きに横断して延在する後基部146の断面から形成されている。
【0069】
後方シール52は、1.5875ミリメートル(1/16インチ)厚さのシリコン層などのシリコン材料から形成されてよい。一実施形態では、後基部146の高さおよび幅と同じ大きさ、またはそれらよりわずかに小さい高さおよび幅を有する。後方シール52は、後接合部46と係合し、フレーム12の後壁34がスリーブ16の後接合部46と係合するときに、およびフレーム12の前壁32がスリーブ16の前接合部48と係合するときにさらに圧縮されるバルブシールを有してよい。後板148は、後方シール52の一部が露出してスリーブ16と係合するように、後方シール52の高さおよび幅より小さい高さおよび幅を有する。一実施形態では、後方シール52が、後ブラケット150の上で伸ばされて置かれ、それの上にまたはそれを囲んで載置されるように、後方シール52は、長方形のまたは丸みを帯びた長方形の穴152を有する。
【0070】
図13は、後壁34が、後基部146と、後基部146から形成され、それから横断して延在する後ブラケット151とを備える別の実施形態を図示する。後ブラケット151は、後基部146に隣接する第1の断面151aと、第1の断面151aに隣接する第2の断面150bとを備え、第2の断面151bは、第1の断面151aより大きい高さおよび幅を有する。
図13に示すように、後方シール52は、第2の断面151bの上に置かれる、またはそれの上で伸ばされてもよく、後基部146に隣接する第1の断面151aの上で、またはそれを囲むように載置されてもよい。ブラケット151の第2の断面151bは、後方シール52の一部が、露出してスリーブ16と係合するように、後方シール52の高さおよび幅より小さい高さおよび幅を有する。
【0071】
図13、
図14bに示す容器10の一実施形態では、フレーム12の後壁34の一部は、スリーブ16の第3の領域84内に延在している。これは、フレーム12および後方シール52を後接合部46の中心と合わせる導入部を提供している。
図14bに示すように、フレーム12がスリーブ16の中に挿入されるとき、後板148のすみ肉半径により、カム運動が構築され、フレーム12を上向きにわずかに誘導して、後接合部46に対して後方シール52を中央に置く。スリーブ16、前接合部48および後接合部46の寸法が対称的である実施形態では、フレーム12は、スリーブ16の上部パネル22または底部パネル24のどちらかが上を向いている状態で、スリーブ16の中にさし込まれてもよい。
【0072】
図13は、フレーム12がスリーブ16の中に部分的に挿入された状態の、フレーム12および後壁34の断面図を図示する。フレーム12がスリーブ16の中に完全に挿入されると、後方シール52の一部は、露出して後接合部46の第1の表面98と係合する。
【0073】
図14a、
図14bは、容器10のクローズアップされた側断面図と、前壁32、後壁34とスリーブ16との間の係合を示す。
図13aに示すように、前方シール50の一部は、前接合部48の第1の表面94の一部と係合している。
図14bに示すように、後方シール52の一部は、後接合部46の第1の表面98の一部と係合している。
【0074】
図11に示すように、一実施形態では、前壁32は、複数の機能を果たし得るノブ160を備える。ノブ160は、前壁32と平行な平面でノブ160から延在する1つ以上のタブ162を含んでいてもよい。フレーム12をスリーブ16の中に挿入するとき、ノブ160およびタブ162は、回転されて、または向きを合わせられて、スリーブ16の上部パネル22、底部パネル24または上部パネルと底部パネル22、24の両方の中の1つ以上のスロット164と位置が合い、その中にまたはそれを通って延在することができる。例えば、
図1、
図3、
図14の例を参照されたい。1つ以上のタブ162がスリーブ16の1つ以上のスロット164と係合すると、フレーム12をスリーブ16の適所に係止するように働き、前方シール50および後方シール52を、スリーブ16上のそれぞれの前接合部および後接合部48、46に圧迫することを維持する。ノブ160を回転して、タブ162をスロット164の外に動かして、フレーム12をスリーブ16から取り外すことを可能にすることができる。
【0075】
図15に示すように、容器10が第2の構成に配列されるとき、フレーム12の前壁32は、スリーブ16の第1の領域80の上部パネル22の上、または底部パネル24の上に載置され得る。ノブ160および1つ以上のタブ162は、回転されて、または向きを合わせられて、上部パネル22または底部パネル24のスロット164と位置が合い、その中にまたはそれを通って延在することができる。第2の構成におけるタブ162とスロット164との係合は、フレーム12が、スリーブ16の上に載置されるときに動くことを防ぐのに役立つ。
【0076】
一部の実施形態では、容器10は、
図11のフレーム12の前板140に示しているホルダー168などの、ラベルまたは化学的インジケータ(図示せず)用のホルダーを備える。化学的インジケータは、滅菌工程を経た後、色が変わることができ、容器10の処理についての表示を提供する。容器10およびその中に収納された機器の各滅菌サイクルおよび使用の後、ホルダー168は、化学的インジケータを取り外して、取り替えることを可能にしている。他の実施形態では、ホルダー168は、容器内容物を追跡する、加圧滅菌に耐えるRFIDタグを収納する、無線自動識別(RFID)モジュールを保持するように適合されている。
【0077】
一部の実施形態では、
図25a、
図26a〜
図26dに示すように、容器10、210は、インジケータ269を保持するホルダー169を備える。ホルダー169は、フレーム12がスリーブ16、216に挿入されたとき目視可能なフレーム12の一部の上に配置されてもよい。フレーム12およびスリーブ16、216が第1の構成にあるとき、インジケータ269は、滅菌室18、218の、ホルダー169の中に配置される。このように、インジケータ269は、容器10、210の中の物品の状態と同じ条件に曝され、かつそれについての表示を提供する。インジケータ269は、化学的または生物学的根拠のインジケータを有してよく、インジケータ269が曝されてきた条件の状態および履歴についての視覚的表示または他の表示を提供してもよい。スリーブ16、216またはスリーブ16、216の一部が透明または半透明の材料から形成される場合、フレーム12のホルダー169のインジケータ269を見ることで、容器10、210の滅菌シールを破らずに、容器10、210の内容物の滅菌状態を確認することができる。他の実施形態では、1つ以上のホルダー169およびインジケータ269が、フレーム12のさまざまな領域に構成されてもよい。
【0078】
他の実施形態では、フレーム1012のハンドル1132、1134、および支持物またはスペーサは、1つ以上の化学的インジケータ1269を保持するように構成されている。例えば、
図26e、
図26fに示すように、化学的インジケータ1269は、フレーム1012のハンドル1132と第1の支持物1071との間で保持されていてもよく、これについて以下でさらに詳述する。ハンドル1132が、機器および支持物1071の上に下方に下げられるとき、化学的インジケータ1269も、適所に保持されている。一部の実施形態では、インジケータ1269を固定するのに、鋸歯状面2601を、ハンドル1132の内部表面および第1の支持物1071の上面の一方または両方の上に設けてもよい。1つ以上の化学的インジケータ1269は、第1の支持物1071とハンドル1132との間に固定されてもよく、1つ以上の化学的インジケータ1269は、スペーサ1074とハンドル1134との間に固定されてもよい。インジケータ2603をハンドル1132、1134の上に設けて、化学的インジケータ1269の設置箇所を知らせてもよい。こうした実施形態では、さまざまな大きさの化学的インジケータは、容器10、1000の中に追加的な空間またはカスタマイズされた区画を必要とすることなく収容することができる。
【0079】
一部の実施形態では、容器10は、開封明示機構170を備える。開封明示機構170は、開封明示ラッチ172および形状記憶圧縮ばね174を有してよい。ラッチ172は、PEEKから形成されてもよく、圧縮ばね174は、ニチノールなどのニッケルチタン合金から形成されてよい。開封明示機構170は、滅菌装置の高温に感応する。圧縮ばね174は、温度上昇の結果拡張し、ラッチ172を押して、開封明示機構170から横方向にまたは外向きに動かす。別の実施形態では、形状記憶圧縮ばねを、線運動熱アクチュエータと置き換えてもよい。
【0080】
図16a〜
図16eは、容器10の正面図を図示し、ノブ160と協働している開封明示機構170の例示的実施形態を示す。
図16aでは、フレーム12はスリーブ16の中に挿入されているが、ノブ160およびタブ162は、タブ162がフレーム12を越えて延在しない位置にある。
図16bに示すように、ノブ160を回して、例えば90度だけ時計回りに回転させて、ノブ160のタブ162をスリーブ16のスロット164に位置合わせすることができる。一実施形態では、デッドボルトロックの画像などのシンボル176または「LOCK」という語が、前板140の正面に置かれている。シンボル176は、ノブ160がロック位置に回されると現われ、容器10がロック位置にあることのフィードバックおよび即時的な視覚的表示を提供している。
図16cは、滅菌工程後の容器10を図示する。圧縮ばね174は、滅菌工程の間に受けた高温によって拡張され、ラッチ172は、圧縮ばね174によって押され、開封明示機構170から外向きに動かされる。一実施形態では、ノブ160は、形状がラッチ172の断面と一致する1つ以上の凹所178を備える。ラッチ172が機構170から外に延在するとき、これは、ノブ160の凹所178と係合し、ノブ160が回転するのを防ぐ。機構170は、ラッチ172が手動で開封明示機構170から引き抜かれないように構成され、ラッチ172は、滅菌工程の温度にのみ感応して機構170から延在するように構成されている。したがって、
図16cに示すように、容器10およびその中に収納される物品の状態は、ロックシンボル176およびノブ160と係合しているラッチ172の外観によって明示される。
図16dは、容器10を開くための第1の工程を図示する。一実施形態では、ラッチ172は、ノブ160が「ロック解除」位置に回転されると、ノブ160の断面のカム動作に応答して引っ込む。別の実施形態では、最初に、ノブ160を回転または移動する前に、ラッチ172を操作して機構170の当初の位置に戻す必要がある。容器10をロック解除する後者の2段階工程は、ユーザがノブ160を偶発的に回すことへの予防を提供している。ラッチ172が機構170に戻された後、それは、ノブ160の凹所178から外され、ノブ160は、
図16eに示すように回すことができる。ノブ160が回転されるとき、例えば逆時計回り方向に90度回されると、タブ162は、スリーブ16のスロット164から外れる。タブ162が、フレーム12を越えて延在していない位置にある場合、フレーム12をスリーブ16から取り外すことができる。
【0081】
図17〜
図20は、フレーム12およびスリーブ216を備える容器210の代替実施形態を図示する。例示する実施形態では、スリーブ216およびフレーム12は、密閉可能に係合して、滅菌室218を構築している。スリーブ216は、上部パネル222と、底部パネル224と、第1の側部パネル226と、第2の側部パネル228とを備える。上部パネル222、底部パネル224、第1の側部パネル226および第2の側部パネル228は、フレーム12を受け入れかつ収容している空洞230を画定する。一実施形態では、空洞230は、略長方形の形状を有する。
【0082】
一実施形態では、スリーブ216の後端242における後接合部246は、フレーム12の後壁34と係合している。スリーブ216の前端240における前接合部248は、フレーム12の前壁32と係合している。容器210は、それぞれの前接合部および後接合部248、246での前方シール50および後方シール52、前接合部および後接合部248、246での1つ以上の蛇行経路(図示せず)、またはシールと蛇行経路構造の組み合わせを含んでいてもよい。前接合部および後接合部248、246は、上に述べたように形成してもよい。
【0083】
容器210は、滅菌装置と滅菌室218との間に蒸気および空気の連通用の少なくとも1つの開口を備える。一実施形態では、
図18、
図19に示すように、スリーブ216は、スリーブ216の上部パネル222に複数の開口260、およびスリーブ216の底部パネル224に複数の開口262を備える。1つの開口または複数の開口を、一方または両方の側部パネル226、228に設けてもよい。
【0084】
1つ以上のフィルターアセンブリ70は、前述のように、保持器114およびフィルター層112を備え、容器210の複数の開口260、262に隣接して設けることができる。フィルターアセンブリ70(
図18、
図19では図示せず)は、スリーブ216の複数の開口260に合う大きさにすることができる。スリーブ216は、フィルターアセンブリ70を受け入れる基部264を備える。基部264は、上部パネル222から外向きに、かつ複数の開口260を囲むように延在する壁を備える。一実施形態では、基部264は、スリーブ216の上部パネル222の凹部分に成形および圧入されたアルミニウム管のセグメントを備える。フィルターアセンブリ70を受け入れる基部264は、さらに、底部パネル224の複数の開口262を囲むように、または蒸気および空気を連通させるためにスリーブ216に設けられた他の開口を囲むように設けられてもよい。
【0085】
1つ以上の取り付け機構を、フィルターアセンブリ70の保持器114およびフィルター層112を基部264の適所に保持するのに使用してもよい。上に述べた通りの、保持器114は、スリーブ216の上部パネル222の1つ以上の対応スロットと対合する1つ以上のスナップタブ116を備える。スナップタブ116は、撓曲することで、保持器114を上部パネル222の上に置いて、それと共に係止させることが可能になる、鉤状の端部を有してよい。鉤状の端部は、上部パネル222の内側表面と係合して、保持器114およびフィルター層112が外れるようになることを防ぐ。一実施形態では、保持器114は、スナップタブ116をスロットから解放するために、スナップタブ116の鉤状の端部をスリーブ216の空洞230の中から移動させることによって、スリーブ216から取り外される。
【0086】
スリーブ216の複数の開口260およびフィルターアセンブリ70の複数の開口120は、さらに、図に示している円形の、中央に置かれた構成以外の形状および箇所に構成されてもよい。一実施形態では、1つ以上の複数の開口260およびフィルターアセンブリ70は、第1および第2の側部パネル226、228の一方または両方に設けられている。
【0087】
一実施形態では、スリーブ216は、第1の領域280と、第1の領域280から不連続的に配置された第2の領域282と、第2の領域282から不連続的に配置された第3の領域284とを備える。図解および考察の目的に関すれば、第1の領域280は、スリーブ216の前端240に位置し、第3の領域284は、スリーブ216の後端242に存在する。一実施形態では、前接合部248は、フレーム212の前壁32と係合する第1および第2の領域280、282間のスリーブ216に設けられ、後接合部246は、フレーム12の後壁34と係合する第2および第3の領域282、284間に設けられる。
【0088】
第2の領域282は、アルミニウムなどの金属材料から形成される区分292を備える。一実施形態では、区分292は、金属から形成される上部パネル222、底部パネル224、第1の側部パネル226および第2の側部パネル228のそれぞれの一部を備える。一実施形態では、区分292は、第2の領域282の中で相対的に中央に置かれ、その後、滅菌工程の乾燥段階の間に蓄えた熱エネルギー放出して、滅菌室218の内容物の乾燥を促進する。
【0089】
図19、
図20a、
図20bでさらに詳細に示すように、区分292は、別途に形成されて、第2の領域282のそれぞれの前区分および後区分295、297に付着されてもよい。一部の実施形態では、図示するように、区分292は、ファスナ、ねじ付きファスナ、機械ねじまたはセルフタッピングねじを用いるなどして、第2の領域282のそれぞれの前区分および後区分295、297に機械的に付着される。一部の実施形態では、図示するように、エポキシ材料などの医療用接着密封剤を備える前方シールおよび後方シールは、第2の領域282の前区分および後区分295、297の合わせ面298上に設けられる。一部の実施形態では、ガスケットまたはOリングから形成される追加的な前方シールおよび後方シール(図示せず)は、前区分295と区分292の前部分300との間に、および後区分297と区分292の後部分302との間に設けられる。
【0090】
スリーブ216の第1の領域280、第3の領域284および第2の領域282の前区分および後区分295、297は、ポリエーテルイミド(PEI)またはポリフェニルスルホン(PPSU)または複数の洗浄および滅菌サイクルに耐え得る、強化ガラスまたは硼珪酸ガラスなどの透明または半透明である任意の他の適切な材料から形成されてよい。スリーブ216の第2の領域282の区分292は、アルミニウム、すなわち具体的にはアルミニウム6063などの金属から形成されてよい。第1の領域280および前区分295は、1つの部品として形成されてもよく、同様に、第3の領域284および後区分297も1つの部品として形成されてもよい。一実施形態では、インジケータ269のホルダー169は、容器210の内容物が受けた滅菌工程の表示を提供するためにスリーブ216の第2の領域282の前区分295または後区分297を通して見えるように、フレーム12の上に存在する。
【0091】
図21〜
図24は、本開示に係るフレームの代替実施形態を図示する。
図21、
図22は、バスケット320を受け入れるように適合されているフレーム312を図示する。フレーム312は、さらに、滅菌される機器および物品を収納している他のカセットを受け入れてもよい。一部の実施形態では、フレーム312(図示せず)は、バスケットに付着されるように適合されている前壁および後壁を備える。他の実施形態では、フレーム312は、バスケット320を受け入れるように適合されている前壁332、後壁334、第1の側壁336および第2の側壁338を備える。一実施形態では、フレーム312は、
図21b、
図22に示すように、前壁、後壁および第1および第2の側壁332、334、336、338、のそれぞれの底部に隣接する1つ以上の部材340a、340b、340c、340dを含んでいてもよい。部材340a、340b、340c、340dは、フレーム312に支持または安定性を加えるようにフレーム312の内側の中で水平に延在する前壁、後壁および第1および第2の側壁の底部を有してよい。他の実施形態(図示せず)では、フレーム312は、ちょうつがい式の機器、管腔および歯科用インプラントなどの、特定の医療用または歯科用機器を受け入れるように設計された、機器カセットおよびスペーサまたはホルダーを、これらに限定するわけではないが含む他の機器アセンブリを受け入れるように適合されている。前壁332および後壁334は、いくつかの構成要素を有してよく、上述のように、スリーブ16、216の前接合部および後接合部48、248、46、246と係合するように構成されている。
【0092】
バスケット320は、前壁342と、後壁344と、第1の側壁346と、第2の側壁348とを備える。バスケット320は、滅菌される機器または物品を受け入れることができる。バスケット320は、前壁、後壁および側壁342、344、346、348の複数の開口を含んでいてもよく、または、バスケット320は、図示するようにメッシュ構造を有してよい。一実施形態では、フレーム312の第1または第2の側壁336、338の1つは、バスケットの対応する側壁から延在するタブ354を受け入れるように適合された少なくとも1つのスロット350を備える。一実施形態では、バスケット320は、フレーム312の側壁336、338のそれぞれのスロット350によって受け入れられるように適合された、第1および第2の側壁336、338上のタブ354を備える。タブ354とスロット350が係合すると、バスケット320がフレーム312の中で固定される。バスケット320は、タブ354をスロット350の中に位置合わせた状態で、撓曲させて、フレーム312の中に嵌まるように取り付けることができる材料から形成されてよい。他の実施形態(図示せず)では、バスケット320は、撓曲させて、スロット350の中に挿入することができるタブを含んでいてもよい。他の実施形態では、バスケット320は、ばね鋼から形成されるクリップ(図示せず)などのクリップでフレーム312に付着させてもよい。一実施形態では、バスケット320は、ステンレス鋼304などの金属材料またはポリフェニレンサルファイド(PPS)またはポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などのプラスチック材から形成される。金属材料から形成されるバスケット320は、さらに、滅菌工程の滅菌段階の間に熱エネルギーを蓄える働きをし、滅菌工程の乾燥段階の間、容器10の中の物品の乾燥を容易にする。一部の実施形態では、フレーム312は、ポリフェニレンサルファイド(PPS)またはポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などのプラスチック材から形成される。
【0093】
図23、
図24は、本開示の別の実施形態に係るフレーム412を図示する。いくつかの実施形態(図示せず)では、フレーム412は、滅菌対象の物品を受け入れるように適合された前壁および後壁を備える。他の実施形態では、フレーム412は、滅菌される1つ以上の機器(図示せず)を受け入れるように適合されている前壁432、後壁434、第1の側壁436および第2の側壁438を備える。フレーム412は、ステンレス鋼304などの金属材料から形成され、これは、滅菌段階の間に熱を蓄え、乾燥段階の間に蓄えた熱エネルギーを放出して、滅菌工程終了時の積荷物の乾燥を促進する。
【0094】
図23、
図24に示すように、フレーム412は、前壁432と、後壁434と、第1の側壁436と、第2の側壁438とを備える。フレーム412は、医療用または歯科用機器などの1つ以上の滅菌対象の物品を保持するように適合されている。一実施形態では、フレーム412は、横方向に、縦方向に、または横方向、縦方向の両方にフレーム412をわたって延在する1つ以上の部材440を備える。部材440は、フレーム412に構造的支持を提供し得る。部材440は、フレーム412の壁の底に位置して、フレーム412で受け入れられる物品の支持を提供し得る。一実施形態では、フレーム412は、前壁、後壁、および第1および第2の側壁のそれぞれの底部に隣接する1つ以上の部材440を備える。部材440は、フレーム412の内部で水平に延在して、フレーム412に支持または安定性を加える前壁、後壁、および第1および第2の側壁の底部440a、440b、440c、440dを有してよい。
【0095】
図示するように、1つ以上の部材440は、洗浄および滅菌用機器を受け入れるように適合され、かつ水、蒸気および空気が洗浄および滅菌工程の間機器の周囲を通過できるように機器の間に空間を維持するように適合された1つ以上のスペーサ442を支持することができる。スペーサ442は、シリコン材料を含んでよい。スペーサ442を、フレーム412の部材440に機械的に付着させてもよい。
【0096】
フレーム412は、前壁432に隣接して第1の側壁436と第2の側壁438に取り付けられるハンドル446、および後壁434に隣接して第1の側壁436と第2の側壁438に取り付けられるハンドル448、446などの、1つ以上のハンドルを含んでいてもよい。ハンドル446、448は、側壁436、438に、機械的にかつ枢動可能に取り付けられる。一実施形態では、ハンドル446、448は、自己クリンチングファスナまたはリベットを使用して、フレーム412に枢動可能に取り付けられる。ハンドル446、448は、さらに、ステンレス鋼またはポリフェニレンサルファイド(PPS)またはポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などのプラスチック材から形成されてよい。一実施形態では、ハンドル446、448は、第1の位置に構成され、フレーム412の内部450の中に収納されている。ハンドル446、448は、1つ以上のスペーサ442上に、またはそれに隣接して載置されて、スペーサ442の中で保持されているまたは載置されている機器を保持する、または固締している。フレーム412がスリーブ16、216の中に収納されていないとき、ハンドル460、462は、第2の位置に動かすことができ、ハンドル446、448は、フレーム412から外向きに延在する。ハンドル446、448は、フレーム412およびその中に収納した機器を動かすのに、第2の位置で使用することができる。ハンドル446、448を調整して第2の位置にすることで、さらに、フレーム412に収納された機器への接近が可能になる。
【0097】
一部の実施形態では、前壁432および後壁434は、いくつかの構成要素を備え、上述のように、スリーブ16、216の前接合部および後接合部48、248、46、246と係合するように構成されている。一部の実施形態では、前壁432は、前基部460および前板462を備える。前基部460は、前板462と前基部460との間に保持される前方シール50を受け入れるように適合されている。一実施形態では、前方シール50の一部が、前基部460を越えて延在し、露出してスリーブ16、216と係合するように、前方シール50は、前基部460よりわずかに大きい高さおよび幅を有する。一実施形態では、前基部460は、前方シール50を受け入れて、前接合部48と係合する前方シール50を保持するように適合された前ブラケット464を備える。前基部460および前ブラケット464は、ステンレス鋼から形成されてもよく、一緒にスポット溶接されて、フレーム412にスポット溶接されてもよい。前方シール50は、前ブラケット464を囲むように伸ばされるか、またはそれによって保持されるように構成されている。一実施形態では、前方シール50が、対応する前ブラケット464の上に置かれて、それの上にまたはそれを囲んで載置されるように、前方シール50は、長方形のまたは丸みを帯びた長方形の穴144を有する。前板462は、PPSから構成され、前ブラケット464または前基部460の1つ以上のねじ山付きキャビティと対合する1つ以上のネジで前基部460に付着されてもよい。
【0098】
一実施形態では、後壁434は、後基部480および後板482を備える。後基部480は、後基部480から横断して、後基部480の一部をわたって横方向に延在する後ブラケット484を備える。後ブラケット484は、後方シール52を受け入れるように適合されている。後方シール52は、後ブラケット484の上に置かれてもよく、またはその周囲に延在してもよい。後ブラケット484は、後板482を受け入れ、それと係合する手段をさらに含んでいてもよい。後板482は、後方シール52を保持するために、後基部480および後ブラケット484に付着させることができる。後板482は、薄板金属から形成されてもよく、ファスナ、ねじ付きファスナ、機械ねじ、またはセルフタッピングねじなどの、機械的手段によって後基部480に付着されてもよい。別の実施形態では、後ブラケット484は、後基部480から外向きに横断して延在する後基部480の区分から形成されている。後方シール52は、後基部480の高さおよび幅と同じ大きさ、またはそれらよりわずかに小さい高さおよび幅を有する。後板482は、後方シール52の一部が露出してスリーブ16、216と係合するように、後方シール52の高さおよび幅より小さい高さおよび幅を有する。一実施形態では、後方シール52が、後ブラケット484の上で伸ばされて置かれ、それの上にまたはそれを囲んで載置されるように、後方シール52は、長方形のまたは丸みを帯びた長方形の穴152を有する。
【0099】
図27〜
図32は、本明細書に説明されるスリーブと係合して、滅菌および保管用容器を構築することができる、本開示に係るフレームの代替実施形態を図示する。一実施形態では、フレーム1012は、第1の側壁および第2の側壁1036、1038によって結合される前壁1032および後壁1034を備える。
【0100】
前壁1032は、
図28、
図29に示すように前基部1138および前板1140を備える。一部の実施形態では、前方シール1050は、シリコン材料のOリングから形成される。前方シール1050は、前板1140のチャネルの中で保持されている。前板1140が前基部1138に取り付けられると、少なくとも前方シール50の一部は、
図27bに示すように前壁1032の円周を囲むように露出して、上に述べたように、スリーブ16、1016と係合する。一部の実施形態では、前板1140は、
図28に示すようにファスナ、ねじ付きファスナ、機械ねじまたはセルフタッピングねじ2801などの機械的手段によって前基部1138に付着される。
【0101】
図27b、
図28、
図30に示すような一実施形態では、後壁1034は、後方シール1052を受け入れるように適合された後ブラケット1150を備える。一部の実施形態では、後方シール1052は、シリコン材料のOリングを備える。後方シールは、ブラケット1150の上に置かれ、上に述べたように、フレーム1012とスリーブ16、1016の後接合部46が係合されると、露出し得る。一部の実施形態では、後ブラケット1150は、後方シール1052を受け入れるチャネル3001を備える。チャネル3001の後方シール52を保持し、フレーム1012とスリーブ16、1016を係合させる前に、後方シール1052が外れるようになることを防ぐために、例えば後ブラケット1150の1つ以上の一部を後方シール1052の方へ内向きにくぼませること、または曲げることによるなど、さまざまな手段を提供することができる。一実施形態では、
図30に示すように、後ブラケット1150およびチャネル3001は、1つ以上の微小な突起3003を含んでいてもよく、チャネル3001の壁は、後方シール1052に向かってわずかにくぼんでいる。チャネル3001の幅は、後方シール1052を適所に保持するように、1つ以上の地点で効果的に縮小されている。
【0102】
一部の実施形態では、前方シールおよび後方シール1050、1052を、スリーブ16、1016のそれぞれの前接合部および後接合部48、46上に設けてもよい。前方シールおよび後方シール1050、1052をフレーム12、1012上に設けることで、点検および清掃でより簡単にシールに接近することが可能になる。
【0103】
図31は、本開示のある実施形態に係る前板1140の上面図を図示する。前板1140は、1つ以上の凝縮水排水口3101を含んでいて、前壁1032からの凝縮水を含む、容器10、1000からの凝縮水の排水に役立つ。排水口3101は、
図2a〜
図2hに示すように、容器10、1000がどのような方向に向いていても凝縮水を排水することを促進する目的に示すように、前板1140上の多数の箇所に設けてもよい。
【0104】
一実施形態では、フレーム1012は、滅菌対象の物品を受け入れる第1の支持物1071および第2の支持物1073などの1つ以上の支持物を備える。1つ以上のスペーサ1074を設けて、水、蒸気および空気が洗浄および滅菌工程の間機器の周囲を通過することを可能にする空間を機器の間に維持するようにしてもよい。ハンドル1132、1134を設けてもよく、前壁および後壁1032、1034に、枢動可能に取り付けてもよい。ハンドル1132、1134は、1つ以上の支持物1071、1073またはスペーサ1074上に、またはそれらに隣接して載置されてもよい。一実施形態では、少なくとも
図27a、
図32に示すように、第2の支持物1073は、フレーム1012の中で、フレーム1012の中心線3201の後方に配置されている。機器3203は、第2の支持物1073が機器の重心より後方に配置されているので、安定した様式で支持物の上に載置されている。ユーザが、機器3203の一方の端部を
図32の矢印3205に示すように下に押すとき、第2の支持物1073は、枢軸の役割を果たし、機器3203は、第1の支持物1071より上に、かつフレーム1012より上に上げられる。ユーザは、次いで、機器ハンドルの隆起部分で機器3203を持ち上げることができる。第2の支持物1073は、機器をフレーム1012の中に保持するように機能してなく、このことにより、ユーザが、フレーム1012の中に密に詰められる可能性のある機器の中から1つの機器を取り出すことが改善される。一部の実施形態では、第2の支持物1073は、フレーム1012によって支持される機器に応じて、中心線3201に対してさまざまに配置されてもよいことを理解されたい。
【0105】
別の実施形態では、フレーム1012は、
図33に示すように、改変されて並んで結合された複数の既存のフレームから形成されてよい。この実施形態では、あるフレーム1012aの後壁1034は、第2のフレーム1012bの前基部1138に、機械的に固定され得る。前板1140および前方シール1050を、第1のフレーム1012aに設けてもよく、上に述べたように、後ブラケット1150および後方シール1052を、第2のフレーム1012bに設けてもよい。さまざまな寸法のフレーム1012を設けてもよく、2つ以上のフレームを、第1のフレームに設けられる前板1140および前方シール1050と一緒に固定してもよく、後ブラケット1150および後方シール1052が、最後のフレームに設けられることを理解されたい。例えば、3つの小型のフレームを結合して、より大きいスリーブに挿入して、滅菌容器を構築してもよい。あるいは、2つの中型のフレームを結合して、より大きいスリーブに挿入して滅菌容器を構築してもよい。このように、フレームの構成、および滅菌用フレームおよび容器の中に置かれ得る内容物に自由度が提供されている。一部の実施形態では、1つ以上のフレームは、上に述べたようなバスケット320などの、これに限定するわけではないが、バスケットを支持するように適合されてもよい。フレーム1012は、滅菌される機器および物品を収納する他のカセットを受け入れることもできる。したがって、フレーム1012は、フレームがスリーブ16、1016と係合される前に、1つ以上の支持物、ラック、バスケット、および/または機器を受け入れるカセットの組み合わせを支持することができる。
【0106】
本明細書で説明するように、物品の洗浄、滅菌、輸送および滅菌保管用の容器のさまざまな構造を、さまざまなスリーブ16、216、1016とフレーム12、212、312、412、1012とを組み合わせることで提供することができること、およびスリーブ16、216、1016およびフレーム12、212、312、412、1012の一部は、金属、プラスチックおよびガラス物質から形成されてよいことを理解されたい。
【0107】
したがって、本発明によって、前述の目的、意図および利点を完全に満たす、物品の洗浄、滅菌、輸送、および滅菌保管用の容器が提供されたことは、明白である。本発明は、その例示的な実施形態と関連させて説明してきたが、前述の説明を考慮すると、当業者であれば多くの代替物、改変および変型例が明らかであることは明白である。このようなわけで、すべてのこのような代替物、改変および変型例を、本発明の趣旨および広範な範囲内に入るものとして包含することが意図されている。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]物品の洗浄、滅菌、輸送、および滅菌保管用の容器であって、滅菌対象の物品を受け入れるように適合され、少なくとも前壁および後壁を有するフレームと、上部パネル、底部パネル、および第1および第2の側部パネルを有するスリーブであって、前記上部パネル、底部パネルおよび2つの側部パネルは、前記フレームを受け入れる空洞を画定し、前記スリーブは、前記フレームの前記前壁および後壁と係合して滅菌室を画定するスリーブと、滅菌装置と前記滅菌室との間の連通を可能にする少なくとも1つの開口とを備える容器。
[2]第1の領域、前記第1の領域から不連続的に配置された第2の領域、および前記第2の領域から不連続的に配置された第3の領域と、前記前壁と係合するように前記第1と第2の領域との間に構成された前接合部と、前記後壁と係合するように前記第2と第3の領域との間に構成された後接合部とをさらに備える、[1]に記載の容器。
[3]前記スリーブと、前記フレームの前記前壁および後壁との間の前記係合が、1つ以上の蛇行経路を画定する、[1]または[2]に記載の容器。
[4]物品の洗浄、滅菌、輸送、および滅菌保管用の容器であって、滅菌対象の物品を受け入れるように適合され、少なくとも前壁および後壁を有するフレームと、上部パネル、底部パネル、および第1および第2の側部パネルを有するスリーブであって、前記上部パネル、底部パネルおよび2つの側部パネルは、前記フレームを受け入れる空洞を画定し、前記スリーブは、前記フレームの前記前壁および後壁と密閉可能に係合して滅菌室を画定するスリーブと、滅菌装置と前記滅菌室との間の連通を可能にする少なくとも1つの開口とを備える容器。
[5]第1の領域、前記第1の領域から不連続的に配置された第2の領域、および前記第2の領域から不連続的に配置された第3の領域と、前記前壁と係合するように前記第1と第2の領域との間に構成された前接合部と、前記後壁と係合するように前記第2と第3の領域との間に構成された後接合部とをさらに備える、[4]に記載の容器。
[6]前記フレームの前記前壁および後壁が、前記スリーブの前記それぞれの前接合部および後接合部と密閉可能に係合して、前記滅菌室を画定する、[5]に記載の容器。
[7]前記第1の領域の前記上部パネルおよび底部パネルが、前記第2の領域の前記上部パネルと底部パネルとの間の距離より大きい距離だけ離れており、前記第1の領域の前記第1および第2の側部パネルが、前記第2の領域の前記第1および第2の側部パネル間の距離より大きい距離だけ離れており、それによって、前記前壁と係合する前記前接合部を形成している、[2]または[5]に記載の容器。
[8]前記後接合部が、前記第2の領域と前記第3の領域との間で前記空洞に向かって内向きに延在する前記上部パネル、前記底部パネル、前記第1の側部パネルまたは前記第2の側部パネルの1つ以上の部分を備える、[2]または[5]に記載の容器。
[9]前記1つ以上の部分が、前記第2の領域と前記第3の領域との間で前記空洞に向かって内向きに延在する前記上部パネル、前記底部パネル、前記第1の側部パネルおよび前記第2の側部パネルの一部を備える、[8]に記載の容器。
[10]前記第3の領域の前記上部パネルおよび底部パネルが、前記第2の領域の前記上部パネルと底部パネルとの間の距離より大きい距離だけ離れており、前記第3の領域の前記第1および第2の側部パネルが、前記第2の領域の前記第1および第2の側部パネル間の距離より大きい距離だけ離れている、[2]または[5]に記載の容器。
[11]前記前接合部の第1の表面が、前記第1の領域に向いており、前記後接合部の第1の表面が、前記第2の領域に向いている、[2]または[5]〜[10]の何れか1に記載の容器。
[12]前記前壁が、前記前接合部の前記第1の表面と密閉可能に係合し、前記後壁が、前記後接合部の前記第1の表面と密閉可能に係合している、[11]に記載の容器。
[13]前記前接合部が、前記第1の領域と前記第2の領域との間に前記上部パネル、底部パネルおよび第1および第2の側部パネルの一部を備える、[2]または[5]〜[12]の何れか1に記載の容器。
[14]前記前接合部が、段のある縦方向断面を有する、[13]に記載の容器。
[15]前記前接合部または前記後接合部の少なくとも1つが、蛇行経路を備える、[5]〜[14]の何れか1に記載の容器。
[16]前記前壁と前記前接合部との間の前方シールと、前記後壁と前記後接合部との間の後方シールとをさらに備える、[6]に記載の容器。
[17]前記前方シールおよび後方シールが、シリコンを含む、[16]に記載の容器。
[18]前記少なくとも1つの開口が、前記滅菌装置と前記滅菌室との間に蛇行経路を画定する、[4]〜[17]の何れか1に記載の容器。
[19]前記少なくとも1つの開口に隣接する少なくとも1つのフィルターアセンブリをさらに備える、[1]〜[18]の何れか1に記載の容器。
[20]前記スリーブが、前記上部パネルまたは前記底部パネルの複数の開口、または前記上部パネルおよび底部パネルの両方の複数の開口を備え、前記複数の開口が、滅菌装置と前記滅菌室との間の連通を可能にしている、[1]〜[18]の何れか1に記載の容器。
[21]前記上部パネル、前記底部パネル、または前記上部パネルおよび底部パネルの両方の前記複数の開口が、前記滅菌装置と前記滅菌室との間に1つ以上の蛇行経路を画定する、[15]に記載の容器。
[22]前記スリーブが、前記上部パネル、前記底部パネル、または前記上部パネルおよび底部パネルの両方の前記複数の開口に隣接する1つ以上のフィルターアセンブリをさらに備える、[20]または[21]に記載の容器。
[23]前記フィルターアセンブリが、フィルター層およびフィルター保持器を備え、前記フィルター保持器が、複数の開口を備え、前記上部パネルまたは底部パネルの前記複数の開口に隣接する前記フィルター層を保持するように適合されている、[16]に記載の容器。
[24]前記フィルターが、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を含む、[16]に記載の容器。
[25]前記フレームが、バスケットを受け入れるように適合されている、[1]〜[24]の何れか1に記載の容器。
[26]前記フレームが、機器アセンブリを受け入れるように適合されている、[1]〜[25]の何れか1に記載の容器。
[27]前記フレームの前記第1または第2の側壁の少なくとも1つが、前記バスケットの対応する側壁から延在するタブを受け入れるように適合されている少なくとも1つのスロットを備える、[25]に記載の容器。
[28]前記フレームが、洗浄および滅菌対象の物品を受け入れ、これを保持する少なくとも1つのスペーサを備える、[1]〜[27]の何れか1に記載の容器。
[29]前記フレームが、前記フレームをわたって横方向に延在する2つのスペーサを備える、[28]に記載の容器。
[30]前記フレームが、少なくとも1つのハンドルを備え、前記ハンドルには、前記フレームおよび滅菌室の中に収納されている第1の位置と、前記フレームから外向きに延在する第2の位置とがある、[1]〜[29]の何れか1に記載の容器。
[31]前記少なくとも1つのハンドルが、滅菌対象の物品を前記少なくとも1つのスペーサに対して保持している、[30]に記載の容器。
[32]開封明示機構をさらに備える、[1]〜[31]の何れか1に記載の容器。
[33]前記開封明示機構が、ラッチおよび形状記憶ばねを備える、[32]に記載の容器。
[34]前記フレームの前記前壁が、前記フレームおよび前記スリーブを固定するノブを備え、前記開封明示機構が、前記ノブに隣接する前記前壁上に設けられ、滅菌工程の後、前記形状記憶ばねが、前記ラッチを前記ノブに付勢する、[33]に記載の容器。
[35]前記ノブが、前記前壁と平行な平面で延在する少なくとも1つのタブを備え、前記スリーブが、前記第1の領域または第3の領域の前記上部パネルまたは底部パネルの少なくとも1つに少なくとも1つのスロットをさらに備え、前記スロットは、前記タブの一部を受け入れるように適合されている、[34]に記載の容器。
[36]前記スリーブが、略長方形の形状を有する、[1]〜[35]の何れか1に記載の容器。
[37]前記第1の領域の前記上部パネルと底部パネルとの間の距離が、前記第3の領域の前記上部パネルと底部パネルとの間の距離と等しい、[2]または[5]〜[36]の何れか1に記載の容器。
[38]前記第1の領域の前記第1および第2の側部パネル間の距離が、前記第3の領域の前記第1および第2の側部パネル間の距離と等しい、[2]または[5]〜[37]の何れか1に記載の容器。
[39]前記スリーブが、前記フレームと摺動可能に係合している、[2]または[5]〜[38]の何れか1に記載の容器。
[40]最初に、前記フレームの前記後壁が、前記スリーブの前記後接合部と密閉可能に係合し、次いで、前記フレームが前記スリーブの中に摺動すると、前記フレームの前記前壁が、前記スリーブの前記前接合部と係合する、[39]に記載の容器。
[41]最初に、前記フレームの前記前壁が、前記スリーブの前記前接合部と密閉可能に係合し、次いで、前記フレームが前記スリーブの中に摺動されると、前記フレームの前記後壁が、前記スリーブの前記後接合部と係合する、[39]に記載の容器。
[42]前記滅菌室が、前記第2の領域に存在する、[2]または[5]〜[41]の何れか1に記載の容器。
[43]前記スリーブが、透明または半透明の材料、金属、または透明または半透明の材料と金属の組み合わせから形成される、[1]〜[42]の何れか1に記載の容器。
[44]前記スリーブが、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリフェニルスルホン(PPSU)、強化ガラスまたは硼珪酸ガラスから形成される、[1]〜[42]の何れか1に記載の容器。
[45]前記スリーブの第2の領域の一部が金属を含む、[2]、または[5]〜[44]の何れか1に記載の容器。
[46]前記スリーブの第2の領域の一部がアルミニウムを含む、[2]、または[5]〜[45]の何れか1に記載の容器。
[47]前記フレームが、プラスチック、金属、またはプラスチックと金属の組み合わせから形成される、[1]〜[46]の何れか1に記載の容器。
[48]前記フレームが、ポリフェニレンサルファイド(PPS)またはステンレス鋼、またはPPSとアルミニウムの組み合わせから形成される、[1]〜[47]の何れか1に記載の容器。
[49]第1の構成では、前記フレームが、前記スリーブの前記空洞の中に配置され、第2の構成では、前記フレームが、前記スリーブの前記上部パネルまたは底部パネルの1つに接して部分的に入れ子になっている、[1]〜[48]の何れか1に記載の容器。
[50]前記上部パネルまたは底部パネルの少なくとも1つが、前記第2の構成の前記フレームを保持する手段を備える、[49]に記載の容器。
[51]前記第1の構成では、前記容器が、どのような方向にでも第2の容器の上に積み重ねることができる、[49]に記載の容器。
[52]前記スリーブの少なくとも一部が、透明または半透明である、[1]〜[51]の何れか1に記載の容器。
[53]前記容器が、インジケータ用にホルダーを前記滅菌室の中にさらに備え、前記インジケータは、前記スリーブの一部を通して目視可能であり、滅菌工程に応じた状態の可視変化を提供している、[1]〜[52]の何れか1に記載の容器。
[54]前記化学的インジケータ用の前記ホルダーは、前記フレーム上に配置されている、[53]に記載の容器。
[55]物品の洗浄および滅菌の方法であって、物品をフレームの中に置くことであって、前記フレームは、滅菌対象の物品を受け入れるように適合され、前記フレームは、少なくとも前壁および後壁を有する、物品をフレームの中に置くことと、前記フレームおよびその中に置かれた物品を洗浄装置の中で洗浄することと、前記洗浄されたフレームおよび物品をスリーブに挿入して、容器を形成することであって、前記スリーブは、上部パネル、底部パネル、および第1および第2の側部パネルを有し、前記上部パネル、底部パネル、および2つの側部パネルは、前記フレームを受け入れる空洞を画定し、前記スリーブは、前記フレームの前記前壁および後壁と密閉可能に係合して滅菌室を画定し、前記容器は、滅菌装置と滅菌室との間の連通を可能にする少なくとも1つのフィルター付き開口を有する、前記洗浄されたフレームおよび物品をスリーブに挿入して容器を形成することと、前記容器およびその中に収納された物品を滅菌装置の中で滅菌することを含む方法。
[56]前記容器およびその中に収納された物品を保管することをさらに含む、[55]に記載の方法。