(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6386003
(24)【登録日】2018年8月17日
(45)【発行日】2018年9月5日
(54)【発明の名称】TDD通信システムにおける確認応答情報を送信する装置及び方法
(51)【国際特許分類】
H04W 28/06 20090101AFI20180827BHJP
H04W 28/04 20090101ALI20180827BHJP
H04W 72/04 20090101ALI20180827BHJP
H04L 1/18 20060101ALI20180827BHJP
H04L 27/26 20060101ALI20180827BHJP
【FI】
H04W28/06
H04W28/04 110
H04W72/04 131
H04L1/18
H04L27/26 100
【請求項の数】16
【全頁数】33
(21)【出願番号】特願2016-197015(P2016-197015)
(22)【出願日】2016年10月5日
(62)【分割の表示】特願2014-506329(P2014-506329)の分割
【原出願日】2012年4月19日
(65)【公開番号】特開2017-63426(P2017-63426A)
(43)【公開日】2017年3月30日
【審査請求日】2016年11月4日
(31)【優先権主張番号】61/476,975
(32)【優先日】2011年4月19日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】503447036
【氏名又は名称】サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100154922
【弁理士】
【氏名又は名称】崔 允辰
(74)【代理人】
【識別番号】100140534
【弁理士】
【氏名又は名称】木内 敬二
(72)【発明者】
【氏名】アリス・パパサケラリオウ
(72)【発明者】
【氏名】ジュン−ヨン・チョ
【審査官】
望月 章俊
(56)【参考文献】
【文献】
LG Electronics,ACK/NACK transmission on PUSCH in TDD[online],3GPP TSG-RAN WG1#64 R1-110879,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_64/Docs/R1-110879.zip>,2011年 2月15日
【文献】
Sharp,Ordering of HARQ-ACK bits for RM coding[online],3GPP TSG-RAN WG1#64 R1-110759,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_64/Docs/R1-110759.zip>,2011年 2月15日
【文献】
3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Radio Access Network; Evolved Univ,3GPP TS 36.213 V10.1.0,2011年 3月
【文献】
Samsung,Discussion on channel selection for TDD[online],3GPP TSG-RAN WG1#63b R1-110519,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_63b/Docs/R1-110519.zip>,2011年 1月31日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W4/00−H04W99/00
H04B7/24−H04B7/26
H04L1/18
H04L27/26
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信システムにおいて、端末(UE)が確認応答情報を送信する方法であって、
一つ又は複数のダウンリンクデータチャンネルを介して一つ又は複数のデータ送信ブロック(TB)を受信するステップと、
第1の条件が適用される場合、複数のデータ送信ブロックに対する受信結果の状態を共同で表す4個の入力ビットを獲得するステップと、
前記獲得された入力ビットをリードマラー(RM)符号化するステップと、
前記RM符号化された入力ビットをアップリンクデータと多重化するステップと、
前記多重化された入力ビットとアップリンクデータをアップリンクデータチャンネルで送信するステップと、を含み、
前記第1の条件は、前記データ送信ブロック(TB)の個数が確認応答情報ビットの個数より大きく、前記端末が2つのセルから前記ダウンリンクデータチャンネルを受信するように構成され、バンドリングウィンドウの送信時間間隔(TTI)の個数は3または4であり、
前記受信結果の状態の一つが前記2つのセルのうち第1及び第2のセルのそれぞれに対して{NACK,any,any}及び{NACK/DTX,any,any}であるか、または、前記受信結果の状態の一つが前記第1のセル及び前記第2のセルの各々に対して{NACK、any,any,any}及び{NACK/DTX,any,any,any}であると、前記RM符号化される入力ビットは{0,0,0,0}であり、
前記NACKは否定応答を示し、DTXは不連続送信を示し、前記anyは肯定応答または否定応答/不連続送信のうち一つを示すことを特徴とする方法。
【請求項2】
各データ送信ブロック(TB)の受信結果を対応する確認応答情報ビットで各々示す確認応答情報を獲得するステップをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記端末が単一セルから前記ダウンリンクデータチャンネルの受信のために構成されるか、または前記端末が2つのセルから前記ダウンリンクデータチャンネルの受信のために構成され、前記TTIの個数は1または2であると、
各データ送信ブロック(TB)の受信結果を対応する確認応答情報ビットで各々示す確認応答情報を獲得するステップをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記端末が一つのダウンリンクデータチャンネルで1つより多くのデータ送信ブロックを受信する場合、前記端末により単一受信結果が発生され、
前記データ送信ブロックの全てが正確に検出される場合に、前記単一受信結果は正確な検出を示し、前記データ送信ブロックのうち少なくとも一つが前記端末により不正確に検出される場合は、前記単一受信結果は、不正確な検出を示すことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記端末が一つのダウンリンクデータチャンネルで一つより多くのデータ送信ブロック(TB)を受信するか又は前記ダウンリンクデータチャンネルの送信を解除する制御チャンネルを受信する場合、前記端末により単一受信結果が発生し、
前記端末が一つのデータ送信ブロックを検出できないか又は前記ダウンリンクデータチャンネルの送信を解除する制御チャンネルを検出できないと、前記単一受信結果は、不正確な検出を示すことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
アップリンク制御チャンネルのリソースを表すビットと前記アップリンク制御チャンネルのコンステレーションポイントを表すビットを用いて前記確認応答情報を獲得するステップと、
前記獲得された確認応答情報を前記アップリンク制御チャンネルを通して伝送するステップと、をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記確認応答情報は、前記TTIの各々で獲得されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
通信システムにおいて、確認応答情報を送信する端末(UE)であって、
一つ又は複数のダウンリンクデータチャンネルを介して一つ又は複数のデータ送信ブロック(TB)を受信する受信器と、
第1の条件が適用される場合、複数のデータ送信ブロックに対する受信結果の状態を共同で示す4個の入力ビットを獲得する制御器と、
前記獲得された入力ビットをリードマラー(RM)符号化する符号化器と、
前記RM符号化された入力ビットをアップリンクデータと多重化する多重化器と、
前記多重化された入力ビットとアップリンクデータをアップリンクデータチャネルで送信する送信器と、を含み、
前記第1の条件は、前記データ送信ブロック(TB)の個数は確認応答情報ビットの個数より大きく、前記端末が2つのセルから前記ダウンリンクデータチャンネルを受信するように構成され、バンドリングウィンドウの送信時間間隔(TTI)の個数は3または4であり、前記受信結果の状態の一つが前記2つのセルのうち第1及び第2のセルのそれぞれに対して{NACK,any,any}及び{NACK/DTX,any,any}であるか、または、前記受信結果の状態の一つが前記第1のセル及び前記第2のセルの各々に対して{NACK,any,any,any}及び{NACK/DTX,any,any,any}であると、前記RM符号化される入力ビットは{0,0,0,0}であり、
前記NACKは否定応答を示し、DTXは不連続送信を示し、前記anyは肯定応答または否定応答/不連続送信のうち一つを示すことを特徴とする端末。
【請求項9】
前記制御器は、各データ送信ブロック(TB)の受信結果を対応する確認応答情報ビットで各々示す確認応答情報を獲得することを特徴とする請求項8に記載の端末。
【請求項10】
前記端末が単一セルから前記ダウンリンクデータチャンネルの受信のために構成されるか、または前記端末が2つのセルから前記ダウンリンクデータチャンネルの受信のために構成され、前記TTIの個数は1または2であると、
前記制御器は、各データ送信ブロック(TB)の受信結果を対応する確認応答情報ビットで各々示す確認応答情報を獲得することを特徴とする請求項8に記載の端末。
【請求項11】
前記制御器は、一つのダウンリンクデータチャンネルで1つより多くのデータ送信ブロックを受信する場合、単一受信結果を生成し、
前記データ送信ブロックの全てが正確に検出される場合に、前記単一受信結果を正確な検出で示し、前記データ送信ブロックのうち少なくとも一つが不正確に検出される場合、前記単一受信結果を不正確な検出で示すことを特徴とする請求項8に記載の端末。
【請求項12】
前記制御器は、一つのダウンリンクデータチャンネルで一つより多くのデータ送信ブロック(TB)を受信するか又は前記ダウンリンクデータチャンネルの送信を解除する制御チャンネルを受信する場合、単一受信結果を生成し、一つのデータ送信ブロックを検出できないか又は前記ダウンリンクデータチャンネルの送信を解除する制御チャンネルを検出できないと、前記単一受信結果は不正確な検出を表すことを特徴とする請求項8に記載の端末。
【請求項13】
前記制御器は、アップリンク制御チャンネルのリソースを表すビットと前記アップリンク制御チャンネルのコンステレーションポイントを表すビットを用いて前記確認応答情報を獲得し、
前記送信器は、前記獲得された確認応答情報を前記アップリンク制御チャンネルを通して伝送することを特徴とする請求項8に記載の端末。
【請求項14】
前記制御器は、前記TTIの各々で前記確認応答情報を獲得することを特徴とする請求項8に記載の端末。
【請求項15】
通信システムにおいて、基地局が確認応答情報を受信する方法であって、
一つ又は複数のダウンリンクデータチャンネルを介して一つ又は複数のデータ送信ブロック(TB)を送信するステップと、
端末(UE)から、確認応答情報ビットをアップリンクデータチャンネルで受信するステップと、
前記受信した確認応答情報を逆多重化するステップと、
前記逆多重化された確認応答情報をリードマラー(RM)復号化するステップと、を含み、
第1の条件が適用される場合、前記確認応答情報は4個の入力ビットを含み、前記複数のデータ送信ブロックに対する送信結果の状態を共同で示し、
前記第1の条件は、前記データ送信ブロック(TB)の個数が前記確認応答情報ビットの個数より大きく、前記端末が2つのセルから前記ダウンリンクデータチャンネルを受信するように構成され、バンドリングウィンドウの送信時間間隔(TTI)の個数は3または4であり、前記送信結果の状態の一つが前記2つのセルのうち第1及び第2のセルのそれぞれに対して{NACK,any,any}及び{NACK/DTX,any,any,any}であるか、または、前記送信結果の状態の一つが前記第1のセル及び前記第2のセル各々に対して{NACK,any,any,any}及び{NACK/DTX,any,any,any}であると、前記入力ビットは{0,0,0,0}であり、
前記NACKは否定応答を示し、DTXは不連続送信を示し、前記anyは肯定応答または否定応答/不連続送信のうち一つを示すことを特徴とする方法。
【請求項16】
前記端末が単一セルから前記ダウンリンクデータチャンネルの受信のために構成されるか、又は前記端末が二つのセルから前記ダウンリンクデータチャンネルの受信のために構成され、前記TTIの個数が1または2であると、
各データ送信ブロック(TB)の受信結果を対応する確認応答情報ビットで各々示す確認応答情報を受信するステップをさらに含むことを特徴とする請求項15に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般的に無線通信システムに関するもので、特に通信システムのアップリンクで確認応答情報の送信に関する。
【背景技術】
【0002】
通信システムは、基地局(BS又はNode B)からユーザー装置(UE)へ送信信号を伝達するダウンリンク(DL)とUEからNode Bへ送信信号を伝達するアップリンク(UL)を含む。
【0003】
より詳細には、ULは、情報内容を搬送するデータ信号の送信、DLでデータ信号の送信に関連した制御情報を提供する制御信号の送信、及び一般的にパイロット信号と称される基準信号(RS)の送信を伝達する。また、DLは、データ信号、制御信号、及びRSの送信を伝達する。UL信号は、DFT-S-OFDM(Discrete Fourier Transform Spread Orthogonal Frequency Division Multiplexing)方法を使用して連続REのクラスターを通じて送信できる。DL信号は、OFDM方法を使用して送信できる。
【0004】
ULデータ信号は、物理的アップリンク共有チャンネル(PUSCH)を介して伝えられ、DLデータ信号は、物理的ダウンリンク共有チャンネル(PDSCH)を介して伝達される。
【0005】
PUSCH送信がない場合、UEは物理的アップリンク制御チャンネル(PUCCH)を介してUL制御情報(UCI)を伝送する。しかしながら、UEがPUSCH送信を有する場合には、PUSCHを介してデータと一緒にUCIを伝達できる。
【0006】
DL制御信号は、UE固有特性(UE-specific nature)によってブロードキャスト又は送信され得る。したがって、UE固有制御チャンネルは、他の目的の中でも、PDSCH受信のためのスケジューリング割り当て(DL SA)又はPUSCH送信のためのスケジューリング割り当て(UL SA)をUEに提供するために使用することができる。SAは、各物理的DL制御チャンネル(PDCCH)を介してDL制御情報(DCI)フォーマットを用いてNode Bから各UEに送信される。
【0007】
Node Bは、無線リソース制御(RRC)シグナリングのように、上位階層シグナリング、PDSCH、及びPUSCH送信モード(TM)を通じてUEを構成できる。PDSCH TM又はPUSCH TMは、各々DL SA又はUL SAに関連して、各PDSCH又はPUSCHが一つのデータ送信ブロック(TB)又は2個のデータTBを伝達するか否かを定義する。
【0008】
PDSCH又はPUSCH送信は、それぞれのDL SA又はUL SAを用いて上位階層シグナリング又は物理的階層シグナリング(例えば、PDCCH)を通じてNode BによりUEにスケジューリングされ、与えられたHARQ(Hybrid Automatic Repeat request)過程のための非適応的再送信に対応する。上位階層シグナリングによるスケジューリングは半永久的スケジューリング(Semi-Persistent Scheduling:SPS )と称され、PDCCHによるスケジューリングは動的スケジューリングと称される。PDCCHは、SPS PDSCHを解除するために使用することができる。UEがPDCCHを検出しない場合、このようなイベントは、不連続送信(DTX)と称される。
【0009】
UCIは、HARQ過程に関連した確認応答(ACK)情報(HARQ-ACK)を含む。HARQ-ACK情報は、複数のデータTBの正確な検出又は不正確な検出を表す複数のビットを含むことができる。通常、データTBの正確な検出は、肯定応答(すなわち、ACK)で表す一方で、データTBの不正確な検出は否定応答(NACK)で表す。UEがPDCCHをミスする(例えば、検出しない)場合、これは、明示的又は暗黙的に(信号送信がない場合)、DTX(3ステート(tri-state)HARQ-ACK情報)又はDTXとTBの不正確な受信が両方とも(結合されたNACK/DTX状態で)NACKにより表現できることを示す。
【0010】
時分割デュプレックス(TDD)システムにおいて、DLとUL送信は、サブフレームと呼ばれる相互に異なる送信時間間隔(TTI)で発生する。例えば、10個のサブフレームを含むフレームで、一部のサブフレームはDL送信に使用され、一部はUL送信に使用される。
【0011】
【数1】
【0012】
図1は、PUSCH又はPUCCHに対する従来のTTIを示す。
【0013】
【数2】
【0014】
図2は、PUCCHサブフレームスロットで従来のHARQ-ACK送信構造を示す。
【0015】
図2を参照すると、HARQ-ACKビットb210は、CAZAC(Constant Amplitude Zero Auto-Correlation)シーケンス230、例えばBPSK(Binary Phase Shift Keying)を用いてb=b0で、あるいはQPSK(Quaternary Phase Shift Keying)を用いてb=(b0,b1)で変調(220)する。変調されたCAZACシーケンスは、逆高速周波数変換(Inverse Fast Frequency Transform:IFFT)240を遂行した後に送信される。RSは、IFFT250を遂行した後に非変調(non-modulated)CAZACシーケンスを通じて送信される。
【0016】
図3は、PUCCHに対する従来の送信器を示すブロック構成図である。
【0017】
図3を参照すると、CAZACシーケンス310は、RSに対する変調がない場合、あるいはHARQ-ACK情報に対する変調がある場合に使用される。
図3の送信器は、選択器320、サブキャリアマッパ330、IFFT部340、サイクリックシフタ350、サイクリックプレフィックス(CP)挿入器360、及び時間ウィンドウイングのためフィルタ370を含む。サブキャリアマッパ330でサブキャリアマッピングのために、選択器320は、各々第1のスロット及び第2のスロットでCAZACシーケンスの送信のために第1のPRBと第2のPRBを選択する。その後、IFFT部340はIFFTを遂行し、サイクリックシフタ350は、IFFT部340の出力にサイクリックシフト(CS)を適用する。CP挿入器360とフィルタ370によりCP及びフィルタリングが適用される。以後、上記信号380が送信される。デジタル-アナログ変換器(DAC)、アナログフィルタ、増幅器、送信器アンテナのような付加送信器回路は、簡潔さのために示されない。
【0018】
図4は、PUCCHに対する従来の受信器を示すブロック構成図である。
【0019】
図4を参照すると、
図3の受信器は、時間ウィンドウイングのためのフィルタ420、CP除去器430、CS復元器(restorer)440、高速フーリエ変換(FFT)部450、サブキャリアデマッパ460、選択器465、及び乗算器470を含む。アンテナ(図示せず)は、アナログ信号を受信し、(簡潔さのために図示しないフィルタ、増幅器、周波数ダウンコンバータ、及びアナログ-デジタルコンバータ(ADC)のような)処理部を経た後に、受信されたデジタル信号410は、フィルタ420とCP除去器430を通過する。以後に、CSは、CS復元器440により復元され、FFT部450はサブキャリアデマッパ460でサブキャリアデマッピングのためにFFTを適用し、選択器465は、各々第1のスロットと第2のスロットで第1のPRBと第2のPRBのREを選択し、乗算器470は、REをCAZACシーケンス480の写し(replica))と相関させる。出力490は、サブフレームシンボルがRSを伝達する場合には時間-周波数補間器(interpolator)のようなチャンネル推定部に、サブフレームシンボルがHARQ-ACK信号を伝達する場合には検出部を通過することができる。
【0020】
【数3】
【0021】
CAZACシーケンスの異なるCSを用いて同一のPRBでHARQ-ACK信号とRSの直交多重化に加えて、直交多重化は、直交カバーリングコード(OCC)を用いて時間ドメインでなされることができる。例えば、
図2で、HARQ-ACK信号は、ウォルシュアダマール(WH)OCCのような長さ4のOCCにより変調される一方、RSは、DFT OCC(図示せず)のような長さ3のOCCにより変調できる。OCCを使用する場合、PRB当たり多重化容量は、(より短い長さを有するOCCにより決定される)因数(factor)3だけ増加する。WH OCCのセット{W0,W1,W2,W3}とDFT OCCのセット{D0,D1,D2}は、各々次のようである。
【0022】
【数4】
【0023】
<表1>は、シンボル当たり6個のCSと長さ3のOCC(3個のCSは各OCCに使用される)を仮定する場合、HARQ-ACK信号に使用されるPUCCHリソースnPUCCHに対するマッピングとOCC nOCとCSαに対するRS送信を表す。PUCCH PRB内のすべてのリソースが使用される場合、すぐ次のPRBのリソースが使用できる。
【0024】
【表1】
【0025】
PDCCHは、制御チャンネル要素(CCE)と呼ばれる基本ユニットで送信される。各CCEは、36個のREで構成することができる。UEは、サービングNode Bにより物理的制御フォーマットインジケータチャンネル(PCFICH)の送信を通じて総個数NCCEのCCEの通知を受ける。PCFICHは、各DLサブフレームでPDCCH送信に使用されるOFDMシンボルの数を表す。HARQ-ACK信号送信のためのPUCCHリソース(PRB、CS、OCC)とPDCCH CCEとの間に、1対1マッピングが存在する。例えば、単一PUCCHリソースがHARQ-ACK信号送信に使用される場合、これは、各DL SAを伝達するPDCCHで最も低いインデックスを有するCCEから生成することができる。
【0026】
TDDシステムにおいて、DL及びUL送信は、異なるサブフレームで発生し、M≧1のDLサブフレームは、単一ULサブフレームと関連することができる。この関連は、M≧1のDLサブフレームでデータTBの受信に応答して生成されるHARQ-ACK情報が単一ULサブフレームで送信されることを意味する。M≧1のDLサブフレームのセットは、バンドリングウィンドウと称される。DLサブフレームインデックスをm=0,1,…,M-1で示し、pのPCFICH値に対するCCEの数をNp(N0=0)で示し、及びサブフレームmでDL SAの第1のPDCCH CCEをnCCE(m)で示すと、HARQ-ACK信号送信のためのPUCCHリソースインデックスは、下記のように説明される。
【0027】
【数5】
【0028】
PUCCHでHARQ-ACK情報は、(利用可能なPUCCHリソースのセットからのPUCCHリソースの選択を参照して)HARQ-ACK時間ドメインバンドリング及びチャンネル選択を用いるHARQ-ACK多重化を含むいくつかの方法で伝達することができる。これら2つのケースでは、HARQ-ACK空間ドメインバンドリングが適用され、UEは、PDSCHですべてのデータTBを正確に受信する場合だけにACKを生成し、そうでない場合にはNACKを生成する。
【0029】
HARQ-ACK時間ドメインバンドリングの場合、UEは、バンドリングウィンドウですべてのTBを正確に受信した場合のみにACKを生成し、それともNACKを生成する。したがって、HARQ-ACK時間ドメインバンドリングは、バンドリングウィンドウでUEがTBのうち一部を正確に受信する場合でもNACKが送信されるので、不必要な再送信が発生する。
【0030】
チャンネル選択を用いるHARQ-ACK多重化の場合、UEは、可能なリソースのセットからPUCCHリソースを選択し、QPSK変調を用いてHARQ-ACK信号を変調して、バンドリングウィンドウで各DLサブフレームに対するHARQ-ACK情報を伝達する。
【0031】
<表2>は、単一DLセルと単一ULセルを有するTDDシステムでM=3である場合に対してチャンネル選択を用いるHARQ-ACK多重化を示す。特に、UEは、QPSKコンステレーションポイント(constellation point)を用いてHARQ-ACK信号を変調し、各々第1、第2、又は第3のDLサブフレーム(存在する場合)でDL SAを伝達する各PDCCHの第1のCCEにより決定されるPUCCHリソースnPUCCH(0),nPUCCH(1)、又はnPUCCH(2)のうちいずれか一つを選択する。
【0032】
UEへのPDSCH送信の累積された数(accumulative number)を表すダウンリンク割り当てインデックス(DAI)情報要素(IE)を、DL SAを伝達するDCIフォーマットに含めることによって、明示的DTX表示が可能になる(DAI IEは、バンドリングウィンドウ内のカウンタである)。
【0033】
【表2】
【0034】
【数6】
【0035】
【表3】
【0036】
【数7】
【0037】
図5は、PUSCHでデータとHARQ-ACKのための従来の送信器を示すブロック構成図である。
【0038】
図5を参照すると、送信器は、データエンコーダ515、RMエンコーダ520、パンクチャ(puncturer)/挿入器530、DFT部540、サブキャリアマッパ550、選択器555、IFFT部560、CP挿入器570、及び時間ウィンドウイングのためのフィルタ580を含む。データ情報ビット505とHARQ-ACK情報ビット510は、各々データエンコーダ515とRMエンコーダ520に提供される。2個のHARQ-ACK情報ビットの場合、単一エンコーダがRMエンコーダ520の代りに使用される。符号化されたデータビットは、パンクチャ/挿入器530により穿孔されて符号化されたHARQ-ACKビットに代替される。その結果は、DFT部540に入力される。選択器555は、サブキャリアマッパ550でサブキャリアマッピングのためのPUSCH送信BWに対応するREを選択し、これは、IFFT部560に入力される。CPは、CP挿入器570により挿入され、CP挿入された信号は、送信される前に(590)フィルタ580を通過する。また、追加送信器回路は、簡潔さのために示されない。また、送信されるビットに対する変調過程は、簡潔性のために省略される。
【0039】
図6は、PUSCHでデータとHARQ-ACKのための受信器ブロックを示す従来のブロック構成図である。
【0040】
図6を参照すると、受信器は、時間ウィンドウイングのためのフィルタ620、CP除去器630、FFT部640、サブキャリアデマッパ650、選択器655、逆DFT(IDFT)部660、デマルチプレクサ670、データデコーダ680、及びRMデコーダ685を含む。アンテナ(図示せず)が無線周波数(RF)アナログ信号を受信して追加処理部(図示せず)がアナログ信号をデジタル信号610に変換した後に、デジタル信号610は、フィルタ620とCP除去器630を通過する。CP除去器630の出力は、FFT部640に提供され、選択器655は、送信器により使用されるREを選択するようにサブキャリアデマッパ650を制御する。獲得した値は、IDFT部660とデマルチプレクサ670に提供され、デマルチプレクサ670は、符号化されたデータビットを出力する。各々データ情報ビット690とHARQ-ACK情報ビット695を出力するために、符号化されたデータビットはデータデコーダ680に提供され、符号化されたHARQ-ACKビットはRMデコーダ685に提供される。2個のHARQ-ACK情報ビットの場合、RMデコーダ685の代りに単一デコーダーが使用される。
図5に示す送信器と同様に、チャンネル推定、復調、及び復号化のような受信器機能は、簡潔さのために
図6に示されていない。
【0041】
UEにサポート可能なデータレートを増加させるために、Node Bは、DLとUL両方ともUEに複数のセルを構成し、効果的により高い動作BWを提供する。例えば、40MHz以上の通信をサポートするために、2個の20MHzセルはUEに構成される。UEは、通信を維持するためにDLセルとULセルが構成され、このような各セルは1次セル(Pcell)と称される。UEが構成され得る追加セルは、2次セル(Scell)と称される。
【0042】
HARQ-ACK情報の送信は、UL PcellのPUCCHにあり得る。チャンネル選択を使用するHARQ-ACK多重化の場合、別途のPUCCHリソースは、バンドリングウィンドウの各サブフレームと各DLセルでPDSCH受信に応答してHARQ-ACK信号送信のためにUL Pcellで割り当てられる。
【0043】
2個の構成されたセルとバンドリングウィンドウのサイズがM>1のDLサブフレームである場合、DL PcellでPDSCHの受信と関連したPUCCHリソースをnPUCCH,0及びnPUCCH,1で示し、ScellでHARQ-ACK(j)(0≦j≦M−1)によるPDSCHの受信に関連したPUCCHリソースをnPUCCH,2とnPUCCH,3で示す場合、PDCCHで対応するDAI値を有するPDSCHに対するACK/NACK/DTX応答は‘j+1’と同一であり、UEは、M=3の場合に<表4>により、M=4の場合には<表5A>及び<表5B>によりチャンネル選択を遂行し、PUCCHリソースnPUCCHでQPSK変調{b(0),b(1)}を用いてHARQ-ACK信号を送信する。<表4>で最後の状態と<表5A>及び<表5B>で最後の2個の状態に対して、UEは、有効PUCCHリソースを決定できないので、PUCCHで送信がない。値‘ANY’は、‘ACK’又は‘NACK/DTX’であり得る。
【0044】
【表4】
【0045】
【表5A】
【0046】
【表5B】
【0047】
単一セル動作の場合、チャンネル選択を利用するHARQ-ACK多重化は、M=3である場合に対する<表3>の例で説明したように、PUCCHでHARQ-ACK状態の数を伝達する一方、PUSCHのHARQ-ACK送信は、バンドリングウィンドウで各DLサブフレームの間(又はPUSCH送信をスケジューリングするUL SAでDAI IEにより特定される多くのDLサブフレームの間)に各情報ビットを伝達する。したがって、最大M個のHARQ-ACK情報ビットが伝達される。しかしながら、PUSCHでHARQ-ACK送信に対する同一の方式が多重セル(Down Link Carrier Aggregation:DL CA)動作に対して適用される場合、HARQ-ACK情報ビットの最大個数は、UEに構成されるセルの数と線形的に(linearly)比例する。しかしながら、PUCCHでチャンネル選択を用いるHARQ-ACK多重化で構成されるUEに対するPUSCHでHARQ-ACK情報ビットの数を増加させると、要求されるHARQ-ACK受信信頼性を提供できず、たびたびHARQ-ACK情報を送信するのに使用されるチャンネル、PUCCH又はPUSCHに従って動作も異なるようになるという問題があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0048】
したがって、本発明は、上記従来技術において少なくとも言及された限界及び問題点を解決し、少なくとも後述する長所を提供するように考案される。
【0049】
本発明の目的は、時分割デュプレックス(TDD)通信システムにおいて、一つ以上のダウンリンクデータチャンネルを介して受信されたデータ送信ブロック(Transport Block:TB)に対する確認応答情報を効率的に送信する方法を提供することにある。
【0050】
本発明の他の目的は、PUCCHでチャンネル選択を利用する多重化を用いてHARQ-ACK情報を送信する場合、TDDシステムで2個以上のセルで構成されたUEがPUSCHでHARQ-ACK情報を送信するための方法を提供することにある。
【0051】
また、本発明の目的は、PUSCHで送信されたHARQ-ACKビットとこれらビットが表される情報との間のマッピングを提供することにある。
【0052】
さらに、本発明の目的は、UEがPUSCHで送信したHARQ-ACKビットにより表される情報に対してNode BとUEとの間の同一の理解(understanding)を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0053】
上記のような目的を達成するために、本発明の一態様によれば、時分割デュプレックス(TDD)通信システムにおいて、端末(UE)が一つ以上のダウンリンクデータチャンネルを介して受信されたデータ送信ブロック(TB)に対する応答で確認応答情報を送信する方法であって、第1の条件が適用される場合、各データ送信ブロックの受信結果を該当確認応答ビットで各々示す確認応答情報を生成するステップと、第2の条件が適用される場合、複数のデータ送信ブロックに対する受信結果の状態を共同で表す確認応答情報を生成するステップと、アップリンクデータチャンネルで生成された確認応答情報を送信するステップとを有する。
【0054】
本発明の他の態様によれば、時分割デュプレックス(TDD)通信システムにおいて、一つ以上のダウンリンクデータチャンネルを介して受信されたデータ送信ブロックに応答して確認応答情報を送信する端末(UE)であって、第1の条件が適用される場合、各データ送信ブロック(TB)に対する受信結果を該当確認応答ビットで各々表す確認応答情報を生成し、第2の条件が適用される場合、複数のデータ送信ブロックに対する受信結果の状態を共同で示す確認応答情報を生成する制御器と、アップリンクデータチャンネルで前記生成された確認応答情報を送信する送信器とを含む。
【0055】
本発明の他の態様によれば、時分割デュプレックス(TDD)通信システムにおいて、ユーザー装置(UE)が一つ以上の物理的ダウンリンクデータチャンネル(PDSCH)で受信されたデータ送信ブロック(TB)の正確な検出又は不正確な検出に応答し、あるいは送信時間間隔(TTI)でPDSCH送信を解除する制御チャンネルの検出に応答して、物理的アップリンクデータチャンネル(PUSCH)で確認応答情報ビットを送信する方法が提供される。上記方法は、第1の条件が適用される場合、各TTIでデータTB又はPDSCH送信を解除するデータTBの検出に対する結果を各確認応答情報ビットで表現するステップと、第2の条件が適用される場合、各TTIでデータTB又はPDSCH送信を解除する制御チャンネルの検出に対する結果のセットをすべての確認応答情報ビットで共同で表現するステップと、PUSCHで確認応答情報ビットを送信するステップとを有する。
【0056】
また、本発明の他の態様によれば、時分割デュプレックス(TDD)通信システムにおいて、2個のセルにわたって物理的ダウンリンクデータチャンネル(PDSCH)を受信するように構成されたユーザー装置(UE)が一つ以上のPDSCHで受信されたデータ送信ブロック(TB)の正確な検出又は不正確な検出に応答し、あるいはTTIでPDSCH送信を解除する制御チャンネルの検出に応答して、物理的アップリンクデータチャンネル(PUSCH)又は物理的アップリンク制御チャンネル(PUCCH)で確認応答情報を送信する方法が提供される。上記方法は、2個の構成セルのうち第1のセルでデータTB又はPDSCH送信を解除する制御チャンネルの検出に対する結果の第1のセットと、2個の構成セルのうち第2のセルでデータTB又はPDSCH送信を解除する制御チャンネルの検出に対する結果の第2のセットとを共同で表現し、ここで、結果の第1のセット及び第2のセットの各要素は固有にTTIのうちいずれか一つに対応するステップと、送信がPUCCHにある場合、第1のセット及び第2のセットを伝達するために4位相偏移変調(QPSK)を用いて変調された信号を送信するために、4個のPUCCHリソースから一つのPUCCHリソースと4個のコンステレーションポイントから一つのコンステレーションポイントを選択するステップと、送信がPUSCHにある場合、第1のセット及び第2のセットを表現するために4個の確認応答情報ビットの値の組み合わせを選択するステップと、PUCCH又はPUSCHで確認応答情報を送信するステップとを有する。
【0057】
さらに、本発明の他の態様によれば、時分割デュプレックス(TDD)通信システムにおいて、2個のセルにわたって物理的ダウンリンクデータチャンネル(PDSCH)を受信するように構成されたユーザー装置(UE)が一つ以上のPDSCHで受信されたデータ送信ブロック(TB)の正確な検出又は不正確な検出に応答し、あるいは送信時間間隔(TTI)でPDSCH送信を解除する制御チャンネルの検出に応答して、物理的アップリンクデータチャンネル(PUSCH)又は物理的アップリンク制御チャンネル(PUCCH)で確認応答情報を送信する方法が提供される。上記方法は、2個の構成セルのうち第1のセルでデータTB又はPDSCH送信を解除する制御チャンネルの検出に対する結果の第1のセットと、2個の構成セルのうち第2のセルでデータTB又はPDSCH送信を解除する制御チャンネルの検出に対する結果の第2のセットとを共同で表現し、ここで、上記結果の第1のセット及び第2のセットの各要素は固有にTTIのうちいずれか一つに対応するステップと、結果の第1のセットが上記セットのうち所定の第1のセットに含まれ、結果の第2のセットがこれらセットのうち所定の第2のセットに含まれると判断するステップと、確認応答情報の送信がPUSCHにある場合、第1のセット及び第2のセットを表現するために4個の確認応答情報ビットの値の組み合わせを選択するステップと、送信がPUSCHにある場合に確認応答情報を送信し、あるいは送信がPUCCHにある場合に確認応答情報の送信を一時停止するステップとを有する。
【0058】
本発明の他の態様によれば、時分割デュプレックス(TDD)通信システムにおいて、一つ以上の物理的ダウンリンクデータチャンネル(PDSCH)で受信されたデータ送信ブロック(TB)の正確な検出又は不正確な検出に応答し、送信時間間隔(TTI)でPDSCH送信を解除する制御チャンネルの検出に応答して、物理的アップリンクデータチャンネル(PUSCH)で確認応答情報ビットを送信するユーザー装置(UE)が提供される。UE装置は、第1の条件が適用される場合、TTIの各々でデータTB又はPDSCH送信を解除する制御チャンネルの検出に対する結果を各確認応答情報ビットにマッピングするマッパと、第2の条件が適用される場合、TTIの各々でデータTB又はPDSCH送信を解除する制御チャンネルの検出に対する結果のセットをすべての確認応答情報ビットに共同でマッピングするマッパと、確認応答情報ビットを符号化するエンコーダと、PUSCHで符号化された確認応答情報ビットを多重化するマルチプレクサと、PUSCHを送信する送信器とを含む。
【0059】
本発明の他の態様によれば、時分割デュプレクサ(TDD)通信システムにおいて、一つ以上の物理的ダウンリンクデータチャンネル(PDSCH)で受信されたデータ送信ブロック(TB)の正確な検出又は不正確な検出に応答し、送信時間間隔(TTI)でPDSCH送信を解除する制御チャンネルの検出に応答して、物理的アップリンクデータチャンネル(PUSCH)又は物理的アップリンク制御チャンネル(PUCCH)で確認応答情報を送信するユーザー装置(UE)が提供される。上記装置は、2個の構成セルのうち第1のセルでデータTB又はPDSCH送信を解除する制御チャンネルの検出に対する結果の第1のセットと、2個の構成セルのうち第2のセルでデータTB又はPDSCH送信を解除する制御チャンネルの検出に対する結果の第2のセットを共同でマッピングし、上記結果の第1のセット及び第2のセットの各要素は固有にTTIのうちいずれか一つに対応するマッパと、送信がPUCCHにある場合、第1のセット及び第2のセットを伝達するためにQPSKを用いて変調された信号を送信するために4個のPUCCHリソースから一つのPUCCHと4個のコンステレーションから一つのコンステレーションを選択する選択器と、送信がPUSCHにある場合、第1のセット及び第2のセットを表現するために4個の確認応答情報ビットの値の組み合わせを選択する選択器と、PUCCH又はPUSCHで確認応答情報を送信する送信器とを含む。
【0060】
本発明の他の実施形態によると、時分割デュプレックス(TDD)通信システムにおいて、一つ以上の物理的ダウンリンクデータチャンネル(PDSCH)で受信されたデータ送信ブロック(TB)の正確な検出又は不正確な検出に応答し、送信時間間隔(TTI)にわたったPDSCH送信を解除する制御チャンネルの検出に応答して、物理的アップリンクデータチャンネル(PUSCH)又は物理的アップリンク制御チャンネル(PUCCHで確認応答情報を送信するユーザー装置(UE)が提供される。上記装置は、2個の構成セルのうち第1のセルでデータTB又はPDSCH送信を解除する制御チャンネルの検出に対する結果の第1のセットと、2個の構成セルのうち第2のセルでデータTB又はPDSCH送信を解除する制御チャンネルの検出に対する結果の第2のセットを共同でマッピングし、上記結果の第1のセット及び第2のセットの各要素は固有にTTIのうちいずれか一つに対応するマッパと、結果の第1のセットがこれらセットのうち所定の第1のセットに含まれ、結果の第2のセットがこれらセットのうち所定の第2のセットに含まれると判断する比較器と、確認応答情報の送信がPUSCHにある場合、第1のセット及び第2のセットを表現するために4個の確認応答情報ビットの値の組み合わせを選択する選択器と、送信がPUSCHにある場合に、確認応答情報を送信し、あるいは送信がPUCCHにある場合に、確認応答情報の送信を保留する送信器とを含む。
【0061】
本発明による実施形態の上記及び他の態様、特徴、及び利点は、添付の図面と共に述べる以下の詳細な説明から、一層明らかになるはずである。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【
図1】PUSCH又はPUCCHに対する従来のTTIを示す図である。
【
図2】PUCCHサブフレームスロットで従来のHARQ-ACK送信構造を示す図である。
【
図3】PUCCHに対する従来の送信器を示すブロック構成図である。
【
図4】PUCCHに対する従来の受信器を示すブロック構成図である。
【
図5】PUSCHでデータ及びHARQ-ACKに対する従来の送信器を示すブロック構成図である。
【
図6】PUSCHでデータ及びHARQ-ACKに対する従来の受信器を示すブロック構成図である。
【
図7】本発明の一実施形態により、構成されたセルの数及びバンドリングウィンドウの値に従ってHARQ-ACKビット表現を識別する方法を示すフローチャートである。
【
図8】本発明の一実施形態により、バンドリングウィンドウの値に基づき、2個のセルで構成されたUEに関するHARQ-ACK情報の符号化及び復号化過程を示すフローチャートである。
【
図9】本発明の一実施形態により、M=3又はM=4サブフレームの場合、送信がPUCCH又はPUSCHにあるか否かに従って、HARQ-ACK状態の符号化及び復号化過程を示すフローチャートである。
【
図10】本発明の一実施形態により、PUSCHでデータ及びHARQ-ACK情報を送信する送信器を示すブロック構成図である。
【
図11】本発明の一実施形態により、PUSCHでデータ及びHARQ-ACK情報を受信する受信器を示すブロック構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0063】
以下、本発明の望ましい実施形態を添付の図面を参照して詳細に説明する。
【0064】
本発明は、多様な実施形態で実現され、ここで記述される実施形態に制限するように解釈されてはならない。このような実施形態は、本開示が徹底かつ完壁になるように提供され、本発明の範囲を当業者に完全に伝達するはずである。
【0065】
また、本発明の実施形態はDFT分散OFDM送信を参照して後述するが、本発明は、単一キャリア周波数分割多重接続(SC-FDMA)及びOFDMのような周波数分割多重化(FDM)送信に適用可能である。
【0066】
PUSCHでHARQ-ACK送信のための下記の説明において、Mの値(すなわち、UEがHARQ-ACK情報を提供するPDSCHの数又はバンドリングウィンドウのサイズ又はTTIの数)は、TDDシステムの特定構成に対するバンドリングウィンドウサイズにより定義されるように固定され、あるいはUL SAが存在する場合、PUSCH送信をスケジューリングするPDCCHにより伝達されるUL SAでDAI IEの値により定義されるように可変的であり得る。さらに、単純さのために、下記の説明は、HARQ-ACK情報がPDSCH受信に応答して生成されると仮定するが、HARQ-ACK情報は、PDSCH受信をスケジューリングしないPDCCHに応答して生成され、その代りに半永久的スケジューリングされた(Semi-Persistently Scheduled)PDSCHの解除を示す。
【0067】
本発明の一実施形態によれば、UEは、TDDシステムで2個のDLセル(Pcell及びScell)で構成され、HARQ-ACK状態のマッピングは、<表4>及び<表5A>及び<表5B>(各々M=3及びM=4の場合)に示したようにPUSCHでHARQ-ACK情報を符号化するために使用されるRM符号の入力ビットに対して遂行される。このマッピングは、PUCCHでチャンネル選択を利用したHARQ-ACK多重化が異なるHARQ-ACK状態を伝達する4個のHARQ-ACK情報ビットのみに対してサポートされると仮定するので、RM符号に入力されるHARQ-ACK情報ビットの数が4に制限されるという制約下に遂行される。すなわち、4個の使用可能なリソースの中からPUCCHリソースの選択を通じて2個のビットが伝達され、他の2個のビットは各コンステレーションポイントによりQPSK変調信号を通じて伝達される。
【0068】
各HARQ-ACK情報ビットがPDSCHで各データTB受信の結果を表す従来のPUSCHでのHARQ-ACK送信とは違い、本発明の一実施形態によると、上記の動作シナリオのためのRMエンコーダの4個の入力ビットへのHARQ-ACK情報のマッピングは、<表4>、<表5A>及び<表5B>に示したように、HARQ-ACKビットの値に対する組み合わせを伝達するHARQ-ACK状態を含む(一つのHARQ-ACK状態は、データTBに対する正確な検出又は不正確な検出結果のセットである)。したがって、4個のすべてのHARQ-ACK情報ビットは共同で考慮され、各HARQ-ACKビットは(データTBに対する個別的正確な検出又は不正確な検出結果を表さないので)それぞれの個別的意味(interpretation)を有しない。このような代替的表現は、RM符号への4個の入力ビットがM=3又はM=4に対する2個のセルで各PDSCHのデータTB受信の各結果に対するすべての可能な組み合わせを表すのに十分でないためである(すなわち、各々6又は8ビットが必要である)。
【0069】
逆に、M=2である場合、RMエンコーダへの4個の入力ビットは、バンドリングウィンドウの各サブフレーム及び2個のセル(Pcell及びScell)の各々に対してPDSCHでデータTB受信の結果に関する各HARQ-ACK情報を提供できる。例えば、4個のビットのうち2個はPcellに関するHARQ-ACK情報を表すために使用し、他の2個はScellに関するHARQ-ACK情報を表すために使用することができ、2個のビットのうち第1のビットはM=2サブフレームのうち1番目に対応し、2個のビットのうち第2のビットはサブフレームのうち2番目に対応する。M=1である場合、RMエンコーダへの2個の入力ビットは、各々Pcell及びScellでPDSCH受信の結果に関するそれぞれのHARQ-ACK情報を提供できる。
【0070】
図7は、本発明の一実施形態により、構成されるセルの数とバンドリングウィンドウの値に従ってHARQ-ACKビット表現を識別する方法を示すフローチャートである。
【0071】
図7を参照すると、PUSCH送信器とPUSCH受信器の場合、PUSCHでHARQ-ACK情報ビットの意味は、ステップ710で、UEが一つ又は2個のセルで構成されるか否かに基づく。UEが一つのセルで構成される場合、ステップ720において、PUSCH送信器又は受信器は、Mの値に関係なく、各HARQ-ACK情報ビットが対応するPDSCHでTBの受信に対する結果(例えば、2進数‘1’に対してACK、又は2進数‘0’に対してはNACK/DTX)を表現すると判断する。これは、PDSCHが複数のTBを伝達する場合、HARQ-ACK空間ドメインバンドリングが適用され、DTX状態とNACK状態が共同で表現され、明示上DTXフィードバックがPUSCHでサポートされないと仮定する。一方、その反対の場合にも適用可能である。
【0072】
UEが2個のセルで構成される場合、HARQ-ACK情報ビットの表現は、ステップ730でMの値に基づく。Mが2より小さいか等しい場合、ステップ740で、PUSCH送信器又は受信器は、各HARQ-ACK情報ビットが該当PDSCHでTBの受信に対する結果(2進数‘1’に対してはACK又は2進数‘0’に対してはNACK/DTX)を表現すると判断する。しかしながら、Mが2より大きい場合、ステップ750で、PUSCH送信器又は受信器は、各HARQ-ACK情報ビットが情報も提供せず、すべてのHARQ-ACK情報ビットがセルとHARQ-ACK情報がUEにより提供されるすべてのPDSCHに対応するHARQ-ACK状態(各PDSCHでデータTBの正確な検出又は不正確な検出に対する結果のセット)を示すために共同で考慮されると判断する。
【0083】
図8は本発明の一実施形態により、バンドリングウィンドウの値に従って2個のセルで構成されたUEに関するHARQ-ACK情報の符号化及び復号化を示す。
【0084】
図8を参照すれば、2個のセルで構成されたUE及びPUSCH送信器及びPUSCH受信器の各々に対する符号化及び復号化は、ステップ810でMの値に基づく。Mが2より小さい場合、ステップ820において、各HARQ-ACK情報ビットは、各PDSCH受信の結果(例えば、ACK又はNACK/DTX)を表現する。しかしながら、Mが2より大きい場合には、ステップ830で、各HARQ-ACK情報ビットは、個別的な情報を提供せず、その代りに、4個のすべてのHARQ-ACK情報ビットは、共同でM=3である場合に対して<表6A>及び<表6B>に示すようなマッピング又はM=4である場合に対する<表7A>、<表7B>及び<表7C>に示すようなマッピングを用いてPcellに対するHARQ-ACK状態(各PDSCHでデータTBの正確な検出又は不正確な検出に対する結果のセット)及びScellに対するHARQ-ACK状態を表現すると考えられる。
【0085】
本発明の他の実施形態によると、PUSCHにHARQ-ACK情報を含めるためにUEとサービングNode Bとの間に同一の理解が成立される。したがって、サービングNode Bは、PUSCH REの特定セットがデータ情報又はHARQ-ACK情報を伝達するか否かを検出する必要がなく、このような検出は信頼できないためである。PUCCHでHARQ-ACK信号送信の場合、Node Bは候補PUCCHリソースで受信されたエネルギーを算出して信号が送信されるか否かを決定できるので、このような検出は、比較的簡単である。
【0086】
PUSCH送信が該当PDCCHの送信を通じてUL SAによりスケジューリングされると、各DCIフォーマットは、Node BがPUSCHでHARQ-ACK情報を送信することを予想するか否かをUEに通知するDAI IEを含むと仮定する。このDAI IEは、追加情報、例えばPcell又はScellでUEに送信されたPDSCHの最大数を提供でき、Mの値は、この数と同一に設定され得る。PUSCH送信がSPSであり、UL SAによりスケジューリングされない場合、UEは、バンドリングウィンドウですべてのDLサブフレームに対してPUSCHにHARQ-ACK情報を含むことができる。Mは、バンドリングウィンドウサイズと同一である。
【0087】
HARQ-ACK情報をPUSCHに含めるために(Node BはUEがPUSCHでHARQ-ACK情報を送信することを予想する場合)、UEがPUCCHでHARQ-ACK信号を送信しない<表4>又は、<表5A>及び<表5B>に示したようなHARQ-ACK状態は、M=3及びM=4である場合、PUSCHの実際HARQ-ACK情報ビットにマッピングされる。
【0088】
M=3である場合、<表4>の最後の状態は、<表6A>及び<表6B>で最後の2番目の状態と重なり、両方は、RMエンコーダへの{0,0,0,0}入力ビットにより表現される。同様に、M=4である場合、<表5A>及び<表5B>の最後の2つの状態は、各々PcellとScellに対する<表7A>、<表7B>及び<表7C>の{NACK,any,any,any}及び{NACK/DTX,any,any,any}状態と重なり、RMエンコーダへの{0,0,0,0}入力ビットにより表現される。
【0089】
図9は、本発明の一実施形態により、M=3又はM=4のサブフレームに対して送信がPUCCHにあるか、あるいはPUSCHにあるかに基づいてHARQ-ACK状態の符号化及び復号化過程を示す。
【0090】
図9を参照すると、ステップ910において、M=3である場合、Pcellで{DTX,any,any}状態及びScellで{NACK/DTX,any,any}状態の符号化及び復号化、ステップ920において、M=4である場合、Pcellで{DTX,any,any,any}状態及びScellで{NACK/DTX,any,any,any}又は({ACK,DTX,DTX,DTX}状態を除外した){ACK,NACK/DTX,any,any}状態の符号化及び復号化は、ステップ930で、HARQ-ACK情報がPUCCHで又はPUSCHで送信されるか否かに基づく。HARQ-ACK情報がPUCCHで送信される場合、ステップ940で、このようなHARQ-ACK状態に対してはHARQ-ACK信号送信がない。HARQ-ACK情報がPUSCHで送信される場合、{0,0,0,0}ビットは、ステップ950で、このようなHARQ-ACK状態を表現するのに使用される。
【0091】
図10は、本発明の一実施形態により、PUSCHでデータ及びHARQ-ACKに対する送信器を示すブロック構成図である。具体的には、
図10において、HARQ-ACK情報ビットの表現は、UEを構成するセルの数、及び各HARQ-ACK情報ビットが各セルで各PDSCH受信に対する結果を通知するか、あるいはすべてのHARQ-ACK情報ビットが共同で2個のセル両方ともM回のPDSCH受信に対応するHARQ-ACK状態を通知するかに基づく。
【0092】
図10を参照すると、UEが一つのセルで構成されるか、あるいはUEが2個のセルで構成され、M≦2である場合、各HARQ-ACK情報ビットは、
図5を参照して説明したように、各PDSCH受信の結果(ACK又はNACK/DTX)に対応する。しかしながら、UEが2個のセルで構成され、M>2である場合、
図10に示すように、UE送信器は、2個のセル1010の各々に対してM回のPDSCH受信に対する結果(ACKとNACK/DTXの組み合わせ)が2個のそれぞれのHARQ-ACK状態を構成し、これらは、例えばM=3に対する<表6A>及び<表6B>及びM=4に対する<表7A>、<表7B>及び<表7C>に説明したようにマッパ1020に提供され、HARQ-ACK情報ビット1030を発生し、RMデコーダに提供されることを除けば、
図5の送信器と同様に動作する。
【0093】
図11は、本発明の一実施形態により、PUSCHでデータ及びHARQ-ACKに対する受信器を示すブロック構成図である。より詳細には、
図11において、HARQ-ACK情報ビットの表現は、UEを構成するセルの数、及び各HARQ-ACK情報ビットが各セルで各PDSCH受信に対する結果を通知するか、あるいはすべてのHARQ-ACK情報ビットが共同で2つのセルで両方ともM回のPDSCH受信に対応するHARQ-ACK状態を通知するかに基づく。
【0094】
図11を参照すると、UEが一つのセルで構成され、あるいはUEが2個のセルで構成され、M≦2である場合、各HARQ-ACK情報ビットは、
図6を参照して説明されたように、各PDSCH受信の結果(ACK又はNACK/DTX)に対応する。しかしながら、UEが2個のセルで構成され、M>2である場合、
図11に示すように、Node B受信器は、HARQ-ACK情報ビット1110に対するデコーダ出力が、例えばM=3に対する<表6A>及び<表6B>及びM=4に対する<表7A>、<表7B>及び<表7C>に説明したように、マッパ1120に提供され、2個のセル各々に対するM回のPDSCH受信に対する結果1130(ACK及びNACK/DTXの組み合わせ)を示す2個のHARQ-ACK情報状態を発生することを除けば、
図6の受信器と同様に動作する。
【0095】
本発明の実施形態に示した送信器及び受信器に含まれる一つ以上のブロックは制御器で実現され、この制御器は、本発明による確認応答ビット(すなわち、確認応答情報)を生成又は受信することができる。
【0096】
以上、本発明の詳細な説明においては具体的な実施形態に関して説明したが、特許請求の範囲の記載及びこれと均等なものに基づいて定められる本発明の範囲及び精神を逸脱することなく、形式や細部の様々な変更が可能であることは、当該技術分野における通常の知識を持つ者には明らかである。
【符号の説明】
【0097】
310 CAZACベースのシーケンス
320 選択器
330 サブキャリアマッパ
340 IFFT部
350 サイクリックシフタ
360 CP挿入器
370 時間ウィンドウイングフィルタ
410 デジタル信号
420 時間ウィンドウイングフィルタ
430 CP除去器
440 CS復元器
450 高速フーリエ変換(FFT)部
460 サブキャリアデマッパ
465 選択器
470 乗算器
480 CAZACシーケンス
505 データ情報ビット
510 HARQ−ACK情報ビット
515 データエンコーダ
520 RMエンコーダ
530 パンクチャ/挿入器
540 DFT部
550 サブキャリアマッパ
555 選択器
560 IFFT部
570 CP挿入器
580 時間ウィンドウイングフィルタ
610 デジタル信号
620 時間ウィンドウイングフィルタ
630 CP除去器
640 FFT部
650 サブキャリアデマッパ
655 選択器
660 逆DFT(IDFT)部
670 デマルチプレクサ
680 データデコーダ
685 RMデコーダ
690 データ情報ビット
695 HARQ−ACK情報ビット