特許第6386018号(P6386018)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6386018
(24)【登録日】2018年8月17日
(45)【発行日】2018年9月5日
(54)【発明の名称】電気コネクタ
(51)【国際特許分類】
   H01R 12/72 20110101AFI20180827BHJP
【FI】
   H01R12/72
【請求項の数】12
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2016-247455(P2016-247455)
(22)【出願日】2016年12月21日
(65)【公開番号】特開2017-130440(P2017-130440A)
(43)【公開日】2017年7月27日
【審査請求日】2016年12月21日
(31)【優先権主張番号】201610046193.3
(32)【優先日】2016年1月22日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】591043064
【氏名又は名称】モレックス エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100116207
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 俊明
(74)【代理人】
【識別番号】100096426
【弁理士】
【氏名又は名称】川合 誠
(72)【発明者】
【氏名】デン ジュン
(72)【発明者】
【氏名】サカノ マサヒロ
(72)【発明者】
【氏名】キウ チェンビング
【審査官】 高橋 裕一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2002−093500(JP,A)
【文献】 特開2002−124339(JP,A)
【文献】 特開2007−005142(JP,A)
【文献】 実開昭54−045958(JP,U)
【文献】 特表平11−506256(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R12/70−12/91
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気コネクタであって、
絶縁筐体であって、頂部表面、底部表面、該底部表面から前記頂部表面に向かって陥凹する回路基板スロット、および該回路基板スロットに対して横方向に配設される複数の端子溝を有し、かつ該端子溝を画定する各溝壁は、被当接構造を伴って形成される、絶縁筐体と、
前記複数の端子溝にそれぞれ提供される複数の伝導性端子であって、各伝導性端子は、前記絶縁筐体に固定される固定部分、該固定部分の頂部端から延在する上弾性部分、および前記固定部分の底部端から延在する下弾性部分を有し、前記上弾性部分は、前記固定部分から延在する第1のアーム、該第1のアームから延在し、前記頂部表面から延出し、屈曲する、第1の接触セクション、および該第1の接触セクションから延在する第2のアームを有し、該第2のアームの遠位端は、前記第1の接触セクションが押下されるときに、対応する端子溝において、前記被当接構造に当接し、前記下弾性部分は、前記固定部分の底部端から屈曲し、斜方かつ上方に延在し、前記下弾性部分の遠位端は、前記回路基板スロットの中へ突出する第2の接触セクションとして形成される、複数の伝導性端子と、を備える、電気コネクタ。
【請求項2】
各伝導性端子の上弾性部分の第1のアームは、前記固定部分の頂部端から斜方かつ上方に延在し、前記第1の接触セクションは、前記第1のアームから屈曲し、下方に延在し、前記第2のアームは、前記第1の接触セクションから前記固定部分に向かって斜方かつ下方に延在する、請求項1に記載の電気コネクタ。
【請求項3】
各伝導性端子の上弾性部分の第2のアームの遠位端は、前記第2のアームの2つの側面において突出し、かつ屈曲する、当接セクションとして形成され、該当接セクションの2つの側面は、前記第1の接触セクションが押下されるときに、それぞれ前記対応する端子溝において、2つの被当接構造に当接する、請求項2に記載の電気コネクタ。
【請求項4】
各伝導性端子の上弾性部分および下弾性部分は、前記固定部分の同じ側面に向かって延在し、隣接する伝導性端子は、逆方に提供され、伝導性端子の2つの固定部分は、前記回路基板スロットの2つの側面において、それぞれ交互配置され、位置付けられ、これは、隣接する伝導性端子の2つの上弾性部分が、交互配置されること、および前記回路基板スロットの2つの側面から前記回路基板スロットの中間に向かって斜方にそれぞれ延在することを可能にし、かつ隣接する伝導性端子の2つの下弾性部分が、交互配置されること、および前記回路基板スロットの2つの側面から前記回路基板スロットの中間に向かって斜方にそれぞれ延在することを可能にする、請求項3に記載の電気コネクタ。
【請求項5】
各端子溝は、前記頂部表面を貫通する上溝部分と、該上溝部分の下に位置付けられ、前記回路基板スロットと連通される、下溝部分と、を有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の電気コネクタ。
【請求項6】
各被当接構造は、前記対応する端子溝の2つの対向する溝壁のうちの一方上に形成される、階段状構造である、請求項5に記載の電気コネクタ。
【請求項7】
互いに対して垂直である、第1の回路基板および第2の回路基板を電気的に接続するために使用される、電気コネクタであって、
絶縁筐体であって、前記第1の回路基板が当接する頂部表面、底部表面、前記第2の回路基板の挿入のために、前記底部表面から前記頂部表面に向かって陥凹する、回路基板スロット、および該回路基板スロットに対して横方向に配設される複数の端子溝を有し、かつ該端子溝を画定する各溝壁は、被当接構造を伴って形成される、絶縁筐体と、
前記複数の端子溝にそれぞれ提供される複数の伝導性端子であって、各伝導性端子は、前記絶縁筐体に固定される固定部分、該固定部分の頂部端から延在する上弾性部分、および前記固定部分の底部端から延在する下弾性部分を有し、前記上弾性部分は、前記固定部分から延在する第1のアーム、該第1のアームから延在し、前記頂部表面から延出し、前記第1の回路基板に接触して電気接続を確立するために屈曲する、第1の接触セクション、および該第1の接触セクションから延在する第2のアームを有し、該第2のアームの遠位端は、前記第1の接触セクションが押下され、前記第1の回路基板に接触するときに、対応する端子溝において、前記被当接構造に当接し、前記下弾性部分は、前記固定部分の底部端から屈曲し、斜方かつ上方に延在し、前記下弾性部分の遠位端は、前記第2の回路基板に接触して電気接続を確立するために、前記回路基板スロットの中へ突出する第2の接触セクションとして形成される、複数の伝導性端子と、を備える、電気コネクタ。
【請求項8】
各伝導性端子の上弾性部分の第1のアームは、前記固定部分の頂部端から斜方かつ上方に延在し、前記第1の接触セクションは、前記第1のアームから屈曲し、下方に延在し、前記第2のアームは、前記第1の接触セクションから前記固定部分に向かって斜方かつ下方に延在する、請求項7に記載の電気コネクタ。
【請求項9】
各伝導性端子の上弾性部分の第2のアームの遠位端は、前記第2のアームの2つの側面において突出し、かつ屈曲する、当接セクションとして形成され、該当接セクションの2つの側面は、前記第1の接触セクションが押下されるときに、それぞれ前記対応する端子溝において、2つの被当接構造に当接する、請求項8に記載の電気コネクタ。
【請求項10】
各伝導性端子の上弾性部分および下弾性部分は、前記固定部分の同じ側面に向かって延在し、2つ毎の隣接する伝導性端子は、逆方に提供され、2つ毎の伝導性端子の2つの固定部分は、前記回路基板スロットの2つの側面において、それぞれ交互配置され、位置付けられ、これは、2つ毎の隣接する伝導性端子の2つの第2の接触セクションが、交互配置されること、および前記第2の回路基板の2つの側面に対してそれぞれ押圧することを可能にする、請求項9に記載の電気コネクタ。
【請求項11】
各端子溝は、前記頂部表面を貫通する上溝部分と、該上溝部分の下に位置付けられ、前記回路基板スロットと連通される、下溝部分と、を有する、請求項7〜10のいずれか1項に記載の電気コネクタ。
【請求項12】
各被当接構造は、前記対応する端子溝の2つの対向する溝壁のうちの一方上に形成される、階段状構造である、請求項11に記載の電気コネクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、電気コネクタに関し、具体的には、互いに対して垂直である2つの回路基板を電気的に接続するために使用される電気コネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
互いに対して垂直である2つの回路基板を電気的に接続するために使用される電気コネクタは、例えば、台湾特許第TWM496594U号(中国特許出願第CN01265368.3号および米国特許第US6,406,305号に対応する)において開示されている。前記電気コネクタは、絶縁筐体と、絶縁筐体に提供される複数の端子群と、を備え、各端子群は、第1の端子と、第2の端子と、を備える。第1の端子は、第1の回路基板に接触させるために使用される第1のアーム部分と、第2の回路基板に接触させるために使用される第2のアーム部分と、を有する。第2の端子は、第2のアーム部分に対応する係合部分を有し、第2の回路基板は、係合部分と第2のアーム部分との間に締着される。
【0003】
第1の端子の第1のアーム部分および第2のアーム部分は、各々、単一の片持ちアームであり、かつ圧縮接触様態で回路基板に各々接触し、油力検出デバイス等の一部のデバイスおよびその適用環境においては、かかる圧縮接触様態における接触力は、不十分であり、同様に、かかる構成を伴う第1の端子は、要件がより厳しいデバイスおよび適用環境において使用することができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、本開示の目的は、伝導性端子と回路基板との間の接触力を増加させることができる電気コネクタを提供することである。
【0005】
したがって、一部の実施形態において、本開示の電気コネクタは、絶縁筐体と、複数の伝導性端子と、を備える。絶縁筐体は、頂部表面と、底部表面と、底部表面から頂部表面に向かって陥凹する回路基板スロットと、回路基板スロットに対して横方向に配設される複数の端子溝と、を有し、端子溝を画定する各溝壁は、被当接構造を伴って形成される。複数の伝導性端子は、複数の端子溝にそれぞれ提供される。各伝導性端子は、絶縁筐体に固定される固定部分と、固定部分の頂部端から延在する上弾性部分と、固定部分の底部端から延在する下弾性部分と、を有する。上弾性部分は、固定部分から延在する第1のアームと、第1のアームから延在し、頂部表面から延出し、屈曲する、第1の接触セクションと、第1の接触セクションから延在する第2のアームと、を有し、第2のアームの遠位端は、第1の接触セクションが押下されるときに、対応する端子溝において、被当接構造に当接する。下弾性部分は、固定部分の底部端から屈曲し、斜方かつ上方に延在し、下弾性部分の遠位端は、回路基板スロットの中へ突出する第2の接触セクションとして形成される。
【0006】
一部の実施形態において、各伝導性端子の上弾性部分の第1のアームは、固定部分の頂部端から斜方かつ上方に延在し、第1の接触セクションは、第1のアームから屈曲し、下方に延在し、第2のアームは、第1の接触セクションから固定部分に向かって斜方かつ下方に延在する。
【0007】
一部の実施形態において、各伝導性端子の上弾性部分の第2のアームの遠位端は、第2のアームの2つの側面において突出し、かつ屈曲する、当接セクションとして形成され、当接セクションの2つの側面は、第1の接触セクションが押下されるときに、それぞれ対応する端子溝において、2つの被当接構造に当接する。
【0008】
一部の実施形態において、各伝導性端子の上弾性部分および下弾性部分は、固定部分の同じ側面に向かって延在し、2つ毎の隣接する伝導性端子は、逆方に提供され、2つ毎の伝導性端子の2つの固定部分は、回路基板スロットの2つの側面において、それぞれ交互配置され、位置付けられ、これは、2つ毎の隣接する伝導性端子の2つの上弾性部分が、交互配置されること、および回路基板スロットの2つの側面から回路基板スロットの中間に向かって斜方にそれぞれ延在することを可能にし、かつ2つ毎の隣接する伝導性端子の2つの下弾性部分が、交互配置されること、および回路基板スロットの2つの側面から回路基板スロットの中間に向かって斜方にそれぞれ延在することを可能にする。
【0009】
一部の実施形態において、各端子溝は、頂部表面を貫通する上溝部分と、上溝部分の下に位置付けられ、回路基板スロットと連通される、下溝部分と、を有する。
【0010】
一部の実施形態において、各被当接構造は、対応する端子溝の2つの対向する溝壁のうちの一方上に形成される、段階的構造である。
【0011】
一部の実施形態において、本開示の電気コネクタは、互いに対して垂直である、第1の回路基板および第2の回路基板を電気的に接続するために使用され、絶縁筐体と、複数の伝導性端子と、を備える。絶縁筐体は、第1の回路基板が当接する頂部表面と、底部表面と、第2の回路基板の挿入のために、底部表面から頂部表面に向かって陥凹する、回路基板スロットと、回路基板スロットに対して横方向に配設される複数の端子溝と、を有し、端子溝を画定する各溝壁は、被当接構造を伴って形成される。複数の伝導性端子は、複数の端子溝にそれぞれ提供される。各伝導性端子は、絶縁筐体に固定される固定部分と、固定部分の頂部端から延在する上弾性部分と、固定部分の底部端から延在する下弾性部分と、を有する。上弾性部分は、固定部分から延在する第1のアームと、第1のアームから延在し、頂部表面から延出し、第1の回路基板に接触して電気接続を確立するために屈曲する、第1の接触セクションと、第1の接触セクションから延在する第2のアームと、を有し、第2のアームの遠位端は、第1の接触セクションが押下され、第1の回路基板に接触するときに、対応する端子溝において、被当接構造に当接する。下弾性部分は、固定部分の底部端から屈曲し、斜方かつ上方に延在し、下弾性部分の遠位端は、第2の回路基板に接触して電気接続を確立するために、回路基板スロットの中へ突出する第2の接触セクションとして形成される。
【0012】
一部の実施形態において、各伝導性端子の上弾性部分の第1のアームは、固定部分の頂部端から斜方かつ上方に延在し、第1の接触セクションは、第1のアームから屈曲し、下方に延在し、第2のアームは、第1の接触セクションから固定部分に向かって斜方かつ下方に延在する。
【0013】
一部の実施形態において、各伝導性端子の上弾性部分の第2のアームの遠位端は、第2のアームの2つの側面において突出し、かつ屈曲する、当接セクションとして形成され、当接セクションの2つの側面は、第1の接触セクションが押下されるときに、それぞれ対応する端子溝において、2つの被当接構造に当接する。
【0014】
一部の実施形態において、各伝導性端子の上弾性部分および下弾性部分は、固定部分の同じ側面に向かって延在し、2つ毎の隣接する伝導性端子は、逆方に提供され、2つ毎の伝導性端子の2つの固定部分は、回路基板スロットの2つの側面において、それぞれ交互配置され、位置付けられ、これは、2つ毎の隣接する伝導性端子の2つの第2の接触セクションが、交互配置されること、および第2の回路基板の2つの側面に対してそれぞれ押圧することを可能にする。
【0015】
本開示は、少なくとも以下の効果を有する:伝導性端子の上弾性部分は、第1のアームと、第2のアームと、を有し、第2のアームの遠位端は、第1の接触セクションが第1の回路基板に圧縮接触するときに、絶縁筐体の被当接構造に当接し、そのため、第1の接触セクションと第1の回路基板との間の接触力を増加させることができる。下弾性部分は、固定部分の底部端から逆方に屈曲し、回路基板スロットに向かって延在し、そのため、第2の接触セクションと第2の回路基板との間の接触力を増加させることができる。換言すると、伝導性端子と第1の回路基板および第2の回路基板との間の圧縮接触は、より安定的である。
【図面の簡単な説明】
【0016】
本開示の他の特性および効果は、図面を参照した実施形態を通じて明らかとなろう。
【0017】
図1】本開示の実施形態の電気コネクタの斜視図である。
図2】別の角度から見た実施形態の斜視図である。
図3】実施形態の分解斜視図である。
図4】実施形態の部分的斜視図である。
図5図4の側面図である。
図6】第1の回路基板および第2の回路基板と接続された実施形態の側面図である。
図7図6と同様の、かつ別の角度から見た側面図である。
図8図7の線VIII−VIIIに沿った断面図である。
図9図7の線IX−IXに沿った断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1図2、および図6を参照すると、本開示の実施形態の電気コネクタは、互いに対して垂直である、第1の回路基板3および第2の回路基板4を電気的に接続するために使用され、絶縁筐体1と、複数の伝導性端子2と、を備える。
【0019】
図3図5をさらに参照すると、絶縁筐体1は、第1の回路基板3が当接する頂部表面11と、底部表面12と、第2の回路基板4の挿入のために、底部表面12から頂部表面11に向かって陥凹する回路基板スロット13と、回路基板スロット13に対して横方向に配設される複数の端子溝14と、を有し、端子溝14を画定する各溝壁は、被当接構造15を伴って形成される。実施形態において、各端子溝14は、頂部表面11を貫通する上溝部分141と、上溝部分141の下に位置付けられ、回路基板スロット13と連通される、下溝部分142と、を有する。さらに、各被当接構造15は、対応する端子溝14の2つの対向する溝壁のうちの一方上に形成される、段階的構造である。実施形態において、被当接構造15は、上溝部分141と下溝部分142との間の段階形状であるが、被当接構造15は、段階形状に限定されず、当接させることができる突出ブロックまたは他の構造であってもよい。
【0020】
複数の伝導性端子2は、複数の端子溝14にそれぞれ提供され、各伝導性端子2は、絶縁筐体1に固定される固定部分21と、固定部分21の頂部端から延在する上弾性部分22と、固定部分21の底部端から延在する下弾性部分23と、を有する。上弾性部分22は、固定部分21から延在する第1のアーム221と、第1のアーム221から延在し、頂部表面11から延出し、屈曲する、第1の接触セクション222と、第1の接触セクション222から延在する第2のアーム223と、を有する。下弾性部分23は、固定部分21から屈曲し、斜方かつ上方に延在し、下弾性部分23の遠位端は、回路基板スロット13の中へ突出する第2の接触セクション231として形成される。実施形態において、各伝導性端子2の上弾性部分22の第1のアーム221は、固定部分21の頂部端から斜方かつ上方に延在し、第1の接触セクション222は、第1のアーム221から屈曲し、下方に延在し、第2のアーム223は、第1の接触セクション222から固定部分21に向かって斜方かつ下方に延在し、第2のアーム223の遠位端は、第2のアーム223の2つの側面において突出し、かつ屈曲する、当接セクション224として形成される。実施形態において、各端子溝14の上溝部分141および下溝部分142は、T形状を略形成し、上溝部分141は、下溝部分142に対して2つの側面に向かってさらに延在し、各伝導性端子2の上弾性部分22は、対応する端子溝14の上溝部分141に位置付けられ、各伝導性端子2の固定部分21および下弾性部分23は、下溝部分142に位置付けられる。各伝導性端子2の上弾性部分22および下弾性部分23は、固定部分21の同じ側面に向かって延在し、2つ毎の隣接する伝導性端子2は、逆方に提供され、2つ毎の隣接する伝導性端子2の2つの固定部分21は、回路基板スロット13の2つの側面において、それぞれ交互配置され、位置付けられ、これは、2つ毎の隣接する伝導性端子2の2つの上弾性部分22が交互配置されること、および回路基板スロット13の2つの側面から回路基板スロット13の中間に向かって斜方にそれぞれ延在することを可能にし、かつ2つ毎の隣接する伝導性端子2の2つの下弾性部分23が、交互配置されること、および回路基板スロット13の2つの側面から回路基板スロット13の中間に向かって斜方にそれぞれ延在することを可能にする。
【0021】
図7図9を参照すると、第1の回路基板3が押下され、絶縁筐体1の頂部表面11に当接し、かつ複数の伝導性端子2の第1の接触セクション222に対して押圧するとき、複数の伝導性端子2の第1の接触セクション222は、第1の回路基板3と接触して電気接続を確立する。各伝導性端子2の第2のアーム223の遠位端は、第1の接触セクション222が押下されるときに、対応する端子溝14において被当接構造15に当接し、即ち、当接セクション224の2つの側面(図4を参照されたい)は、第1の接触セクション222が押下されるときに、それぞれ対応する端子溝14において、2つの被当接構造15に当接し、それによって、第1の接触セクション222と第1の回路基板3との間の接触力を増加させる。第2の回路基板4が回路基板スロット13の中へ挿入されるとき、複数の伝導性端子2の第2の接触セクション231は、第2の回路基板4に対して押圧し、第2の回路基板4に接触して電気接続を確立する。第1の回路基板3および第2の回路基板4は、複数の伝導性端子2を介して、互いと電気的に接続される。下弾性部分23は、固定部分21の底部端から逆方に屈曲し、回路基板スロット13に向かって延在し、そのため、第2の接触セクション231と第2の回路基板4との間の接触力を増加させることができる。さらに、2つ毎の伝導性端子2の2つの固定部分21は、回路基板スロット13の2つの側面において、交互配置され、それぞれ位置付けられて、2つ毎の伝導性端子2の2つの第2の接触セクション231が、交互配置されること、および第2の回路基板4の2つの側面に対してそれぞれ押圧することを可能にし、即ち、第2の回路基板4は、複数の伝導性端子2の第2の接触セクション231によって締着され、そのため、第2の回路基板4が回路基板スロット13の中へ挿入されるときに、第2の回路基板4の安定性を増加させることができる。
【0022】
結論として、伝導性端子2の上弾性部分22は、第1のアーム221と、第2のアーム223と、を有し、第2のアーム223の遠位端は、第1の接触セクション222が第1の回路基板3に圧縮接触するときに、絶縁筐体1の被当接構造15に当接し、そのため、第1の接触セクション222と第1の回路基板3との間の接触力を増加させることができる。下弾性部分23は、固定部分21の底部端から逆方に屈曲し、回路基板スロット13に向かって延在し、そのため、第2の接触セクション231と第2の回路基板4との間の接触力を増加させることができる。換言すると、伝導性端子2と第1の回路基板3および第2の回路基板4との間の圧縮接触は、より安定的である。
【0023】
しかしながら、上の内容は、本開示の実施形態であるに過ぎないが、本開示を実施する範囲を制限することは意図されず、即ち、本開示の請求項および明細書に従って成される単純な同等の変更および修正は、本開示の範囲内にある。
【符号の説明】
【0024】
参照数字は、以下のとおりに表される。
【0025】
1 絶縁筐体
11 頂部表面
12 底部表面
13 回路基板スロット
14 端子溝
141 上溝部分
142 下溝部分
15 被当接構造
2 伝導性端子
21 固定部分
22 上弾性部分
221 第1のアーム
222 第1の接触セクション
223 第2のアーム
224 当接セクション
23 下弾性部分
231 第2の接触セクション
3 第1の回路基板
4 第2の回路基板
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9