特許第6386039号(P6386039)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6386039欠陥の少ないエピタキシャルフォトニックデバイスを提供する方法およびその結果生じる構造
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6386039
(24)【登録日】2018年8月17日
(45)【発行日】2018年9月5日
(54)【発明の名称】欠陥の少ないエピタキシャルフォトニックデバイスを提供する方法およびその結果生じる構造
(51)【国際特許分類】
   H01L 31/10 20060101AFI20180827BHJP
   H01L 21/76 20060101ALI20180827BHJP
   G02B 6/13 20060101ALI20180827BHJP
【FI】
   H01L31/10 A
   H01L21/76 L
   G02B6/13
【請求項の数】23
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2016-522776(P2016-522776)
(86)(22)【出願日】2014年10月16日
(65)【公表番号】特表2016-538713(P2016-538713A)
(43)【公表日】2016年12月8日
(86)【国際出願番号】US2014060884
(87)【国際公開番号】WO2015102724
(87)【国際公開日】20150709
【審査請求日】2016年6月20日
(31)【優先権主張番号】14/055,990
(32)【優先日】2013年10月17日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】595168543
【氏名又は名称】マイクロン テクノロジー, インク.
(74)【代理人】
【識別番号】100074099
【弁理士】
【氏名又は名称】大菅 義之
(74)【代理人】
【識別番号】100106851
【弁理士】
【氏名又は名称】野村 泰久
(72)【発明者】
【氏名】ミード,ロイ イー.
【審査官】 佐竹 政彦
(56)【参考文献】
【文献】 特開2002−118280(JP,A)
【文献】 特開2005−197681(JP,A)
【文献】 特開2007−300084(JP,A)
【文献】 特表2009−514252(JP,A)
【文献】 特開2012−191130(JP,A)
【文献】 特表2008−530808(JP,A)
【文献】 米国特許第07220632(US,B2)
【文献】 米国特許出願公開第2012/0319230(US,A1)
【文献】 特開2009−272596(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L31/00−31/20
G02B6/12−138
H01L27/14−148
H01L27/30
H01L21/339
H01L29/762−768
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ある一つの一直線上であって互いの間が離隔された第1及び第2のトレンチ絶縁領域を含む半導体基板であって、前記第1及び第2のトレンチ絶縁領域の夫々の上部表面と同一の高さの上部表面を備える半導体基板と、
エピタキシャルなフォトニックデバイスであって、前記フォトニックデバイスの両端の側縁の一方及び他方が前記第1及び第2のトレンチ絶縁領域の上に夫々広がるように、前記フォトニックデバイスが前記半導体基板の前記上部表面と接触し、前記フォトニックデバイスの両端の側縁の一方及び他方が夫々前記第1及び第2のトレンチ絶縁領域の前記上部表面と接触して、形成されるフォトニックデバイスと、
を含み、
前記ある一つの一直線と平行に走る別の一直線上では、前記フォトニックデバイスの両端の側縁共に前記トレンチ絶縁領域上に広がらないように前記半導体基板の表面が前記フォトニックデバイスによって覆われる、
フォトニック構造。
【請求項2】
前記フォトニックデバイスは光検出器を含む、
請求項1に記載のフォトニック構造。
【請求項3】
前記互いの間が離隔された前記第1及び第2のトレンチ絶縁領域は、シャロー・トレンチ・アイソレーション領域を含む、
請求項1に記載のフォトニック構造。
【請求項4】
電子回路と共通の基板の上に集積される、
請求項1に記載のフォトニック構造。
【請求項5】
前記基板は、結晶シリコン基板を含む、
請求項1に記載のフォトニック構造。
【請求項6】
前記光検出器と光学的に連絡しており前記基板の上に形成された導波路をさらに含む、
請求項2に記載のフォトニック構造。
【請求項7】
前記光検出器は、ゲルマニウムおよびシリコン/ゲルマニウムのみから成る群から選択される材料を含む、
請求項2に記載のフォトニック構造。
【請求項8】
前記互いの間が離隔された前記第1及び第2のトレンチ絶縁領域は、シャロー・トレンチ・アイソレーション領域を含む、
請求項2に記載のフォトニック構造。
【請求項9】
前記光検出器の上に、ドープされたシリコン材料をさらに含む、
請求項2に記載のフォトニック構造。
【請求項10】
前記光検出器は、高さを有し、前記高さと約1:1の関係にある距離の分だけ前記トレンチ絶縁領域に重なる、
請求項2に記載のフォトニック構造。
【請求項11】
前記導波路は、前記光検出器と光学的に連絡している、
請求項6に記載のフォトニック構造。
【請求項12】
波路と前記光検出器の側縁との間に、光透過性誘電体をさらに含む、
請求項7に記載のフォトニック構造。
【請求項13】
波路のコアはポリシリコンを含む、
請求項8に記載のフォトニック構造。
【請求項14】
第一の導電型の第一のドープされた接触と、逆の導電型の第二のドープされた接触とをさらに含み、
前記第一および第二のドープされた接触は、前記光検出器の上部表面と電気的に連絡している、
請求項10に記載のフォトニック構造。
【請求項15】
第一の導電型の第一のドープされた接触と、逆の導電型の第二のドープされた接触とをさらに含み、
前記第一のドープされた接触は、前記光検出器の上部表面と電気的に連絡しており、前記第二のドープされた接触は、前記基板の上部表面と電気的に連絡している、
請求項10に記載のフォトニック構造。
【請求項16】
ある一つの一直線上であって互いの間が離隔された第1及び第2のシャロー・トレンチ・アイソレーション領域を含む結晶シリコン基板であって、前記第1及び第2のシャロー・トレンチ・アイソレーション領域の夫々の上部表面と同じ高さの上部表面を備える結晶シリコン基板と、
前記互いの間が離隔された前記第1及び第2のシャロー・トレンチ・アイソレーション領域同士の間の、前記シリコン基板の前記上部表面の上であって前記結晶シリコン基板の前記上部表面と接触したエピタキシャルな光検出器であって、その両端の一方及び他方がそれぞれ前記互いの間が離隔された前記第1及び第2のシャロー・トレンチ・アイソレーション領域の前記上部表面と重なる、光検出器と、
を含み、
前記ある一つの一直線と平行に走る別の一直線上では、前記光検出器の両端の側縁共に前記シャロー・トレンチ・アイソレーション領域上に広がらないように前記結晶シリコン基板の表面が前記光検出器によって覆われる、
フォトニック構造。
【請求項17】
前記光検出器と光学的に連絡しており前記基板の上に形成された導波路をさらに含む、
請求項16に記載のフォトニック構造。
【請求項18】
前記導波路は、ポリシリコンコアと、前記コア周囲の誘電クラッド材料とを含む、
請求項17に記載のフォトニック構造。
【請求項19】
前記光検出器は、高さが、下側の角の欠陥領域の高さよりも高い、
請求項16に記載のフォトニック構造。
【請求項20】
前記光検出器は高さを有し、前記高さと約1:1の関係にある距離の分だけ、前記シャ
ロー・トレンチ・アイソレーション領域に重なる、
請求項16に記載のフォトニック構造。
【請求項21】
電気回路と共通の基板の上に集積される、
請求項16に記載のフォトニック構造。
【請求項22】
前記フォトニックデバイスによって覆われない前記半導体基板の表面に電極が設けられた、
請求項に記載のフォトニック構造。
【請求項23】
前記光検出器によって覆われない前記結晶シリコン基板上に電極が設けられた、
請求項16に記載のフォトニック構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、DARPAによって授与された協定HR0011−11−9−0009の下で、政府支援を受けて行われた。政府は、本発明に対して或る権利を有する。
【0002】
本明細書に開示された実施形態は、エピタキシャル成長を利用する、光検出器構造を形成する方法と、その結果生じる構造に関する。
【背景技術】
【0003】
エピタキシとは、結晶基板上の被覆層の成長による堆積のことを称し、ここで、被覆層は、基板に対して位置決めされている。基板表面は、成長に対するシード層として機能する。エピタキシャル材料は、気体前駆物質または液体前駆物質から成長することがある。基板表面はシード結晶として機能するため、エピタキシャル成長は、結晶基板の一つ以上の結晶方位に縛られる。エピタキシャル成長は、集積回路製造において広く使用され、例えば、半導体基板などの様々な種類の結晶ベース材料上、および様々な種類の様々なエピタキシャル材料上に製造されてもよい。一例として、エピタキシャルシリコン成長は、バルクシリコン基板やシリコン・オン・インシュレータ(SOI)基板などのシリコン基板の上に提供されてもよい。しかしながら、エピタキシャル成長させられる材料は、成長させられる材料の限られた側縁において、成長中に、転位および積層欠陥として知られる結晶欠陥を形成する傾向がある。これらの結晶欠陥は、エピタキシャル材料から製造されるデバイス内、もしくはエピタキシャル材料から製造されるデバイス間での望ましくない電荷漏洩を生じうるか、またはデバイスの電気的効率を低下させる、望ましくない電子・正孔電荷再結合箇所を生じうる。成長したエピタキシャル材料が、光検出器などの光電フォトニックデバイスを形成するうえで使用される場合、これらの欠陥が暗電流を引き起こすことがあり、フォトニックデバイスの効率を低下させることもある。
【0004】
エピタキシャル成長した材料における転位および積層欠陥の問題に対する一つの解決法は、エピタキシャル層がその上に成長する基盤シリコン層の、特定の結晶方位を利用することであった。例えば、米国特許整理番号7,906,830は、限られた側壁に沿ったシリコン結晶方位が“100”方向にあるようにシリコン基板方位が“111”に変化した集積構造を、記述している。米国特許整理番号7,906,830に記述されたウェーハ再配向は、転位および積層欠陥を減少させることができるが、製造されるトランジスタや基板上に形成されうる他の構造の性能の最適化などといった、他の技術的な理由によって、このようにウェーハを配向することは望ましくないことがしばしばある。
【0005】
光検出器などの光電フォトニックデバイスのエピタキシャル成長に転位や積層欠陥をより少ししかもたらさず、基板の特定の結晶方位を必要としない、方法およびその結果生じる構造が、望まれる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】本発明の一実施形態により光電フォトニックデバイスを形成するための開始構造の断面を示す。
図2】その後の処理段階における、図1の構造の断面を示す。
図3】その後の処理段階における、図2の構造の断面を示す。
図4】その後の処理段階における、図3の構造の断面を示す。
図5】その後の処理段階における、図4の構造の断面を示す。
図6】その後の処理段階における、図5の構造の断面を示す。
図7図6の直線7−7に沿った、電極を有する、図6の構造の平面図を示す。
図7A図7の直線7A−7Aに沿った断面図を示し、電極をより詳細に示す。
図8図6の直線7−7に沿った、電極の異なる配置を有する、図6の構造の平面図を示す。
図8A図8の直線8A−8Aに沿った断面図を示す。
図9】別の実施形態の断面を示す。
図10】その後の処理段階における、図9の構造を示す。
図11】フォトニクス領域およびCMOS回路領域を含むハイブリッド集積回路構造の断面を示す。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明は、転位と積層欠陥の欠点を少なくした、光検出器などの、エピタキシャル成長した光電フォトニックデバイスおよびその製造方法を提供する。これは、基板の上に形成される開口内に、光導電体材料を垂直方向にエピタキシャル成長させることによって、達成される。開口は、エピタキシャル成長が開始する基板の接触領域の、横方向の広さよりも、横方向に広い。接触領域は、基板表面に形成されるトレンチ絶縁領域間に画定される。開口の寸法と比較すると、接触領域の寸法を小さくするための突出部として機能する、トレンチ絶縁領域の側縁部分と開口とが重なり、光導電体の成長中に横方向の応力除去のための領域を提供する。トレンチ絶縁領域は、電子集積回路内のアクティブデバイス同士を絶縁するために通常使用される、ディープ・トレンチ・アイソレーション領域またはシャロー・トレンチ・アイソレーション(STI)領域であってもよい。例えばゲルマニウムまたはシリコン・ゲルマニウムなどの光検出器材料は、接触領域から上向きの垂直方向にエピタキシャル成長することができ、また、トレンチ絶縁領域の開口部分内の側縁の上を覆うように、横方向にエピタキシャル成長することもできる。エピタキシャル成長する間に提供される応力除去の結果として、光導電体内の側縁転位および積層欠陥をより少なくすることができる。
【0008】
ここで、光検出器を製造する方法とその結果生じる構造の実施形態が、図1から図8Aに関連して記述される。以下に記述される特定の材料および材料層は、使用することができる材料および材料層の単なる例にすぎないが、本発明は、これらの特定の材料および材料層に限定されることはないことを理解されたい。また、本明細書では、エピタキシャル成長から製造することができる光電フォトニックデバイスの一種として光検出器が記述されているが、本明細書で記述される方法および構造の実施形態は、光検出器の形成に限定されることはなく、変調器、復調器、ミキサ、マルチプレクサ、デマルチプレクサなどの他の光電フォトニックデバイスを形成するためのエピタキシャル成長で使用することができる。
【0009】
図1は、トレンチ絶縁領域103がその中に形成されるバルク半導体基板101を含む、開始構造を示す。トレンチ絶縁領域は、例えば、ディープ・トレンチ・アイソレーション領域またはシャロー・トレンチ・アイソレーション領域など、如何なる所望の深さであってもよいのだが、以下では便宜上、絶縁領域は、集積回路内の電子デバイス同士を絶縁するために通常使用されるシャロー・トレンチ・アイソレーション(STI)領域として、記述される。基板101は、例えば、バルク結晶シリコン基板などの均一な半導体材料のものとすることができ、または、電子産業もしくはフォトニクス産業で使用されるような、シリコン・オン・インシュレータ(SOI)基板もしくは他の半導体基板で形成することができる。
【0010】
シャロー・トレンチ・アイソレーション(STI)領域103は、基板101の上部表面内に形成される。STI領域103は、半導体基板101内にトレンチを形成することと、例えばシリコン酸化物などの誘電材料でトレンチを充填することと、を含む、従来のプロセスによって形成されてもよい。STI領域103が形成された後、基板101の表面は、平坦化されてもよく、その後の層の製造のために、平坦な平面を提供する。或いは、STI領域103の上部表面は、基板101の上部表面102のレベルよりも高くてもよいし、もしくは、基板101の上部表面102のレベルよりも低く凹んでいてもよい。
【0011】
図2は、酸化物104と、導波路コアとして製造することができるポリシリコン105と、ポリシリコン105導波路コアに対する側面クラッドおよび上部クラッドとして機能するであろう誘電体107と、の逐次的形成を示す。酸化物104、ポリシリコン105および誘電体107は、導波路を提供する。104および107内の誘電材料は、二酸化シリコンなどのシリコン酸化物であってもよい。パシベーション材料として機能し得、かつ、窒化シリコンで形成され得る、追加誘電層109を、誘電体107の上に形成することができる。図2に示された構造は、その後、開口112を形成するために、マスクを使用して異方性エッチングされ、開口112は、図3に示された距離d1によって、STI領域103の側面端103aの上に、側面端103aを超えて延びる幅wを有する。
【0012】
図4に示されるように、開口112および誘電層109の上部表面は、例えば、二酸化シリコンなどの酸化物材料でできた光透過性誘電ライナー113で、ライニングされる。或いは、誘電ライナー113は、光透過性シリコン窒化物で形成することができる。開口112がその上に広がっている、STI領域の側縁103aの上部表面同士の間にあって、かつ、基板101の表面102にある、接触領域131を露出させるために、開口112内の誘電ライナー113の底部113aは、その後、除去される。図5は、開口112の底部における誘電ライナー113の除去を示す。誘電ライナー113は、開口112内のその後のエピタキシャル成長中にシードとしてポリシリコン105が機能しないようにするために、開口の側壁にそのまま存在する。シャロー・トレンチ・アイソレーション領域103の側縁103aの上に広がっていることによって、開口112の横方向の広さは、接触領域131の横方向の広さよりも横方向に大きい。したがって、開口112の幅wは、接触領域131の幅wよりも大きい。図5は、また、開口112をライナー113が幾分狭めるが、それでも開口112が距離dの分だけシャロー・トレンチ・アイソレーション領域103の側縁103aに重なることも示している。
【0013】
によって
続いて、図6に示されるように、光検出器115を形成するための材料を、開口112内でエピタキシャル成長させる。成長させられる材料は、ゲルマニウムもしくはシリコン/ゲルマニウム、またはGaN、InP、InGaAsなどの他の材料とすることができ、それらの材料は、本技術分野で既知のとおり、光検出器または他のフォトニックデバイスを形成するために使用することができる。重要なことに、光検出器材料のエピタキシャル成長は、横方向と同様垂直方向にも進行する。横方向の成長は、開口112の内側に向けて突出して張り出し部(ledge)を形成しているSTI領域103の側縁部分103aの上に、光検出器材料の一部を成長させる。図6に示される横方向の広さdは、光検出器115の成長中に応力の除去をもたらし、成長した光検出器115の側縁における転位および積層欠陥の発生を低減する。さらに、光導電体115の側縁はそれでも幾らかの転位および積層欠陥などの欠陥151を含み得るわけだが、重なりdのために、光導電体115の側縁は、光検出器115のより中心に近い位置から、電荷移動がより起こりにくい領域へと移される。窒化物ライナー113の側壁とシャロー・トレンチ・アイソレーション領域の上部表面とが交わる角151では、より多くの積層欠陥および転位も発生しやすいため、光導電体115の高さhは、角領域151における積層欠陥および転位の電気的な影響を最小化するのに十分なものである。したがって、光検出器115内での光変換の働きのほとんどが生じるであろう場所には、欠陥がさらに一層少ない。一般的には、成長した光導電体材料115の高さhは、その上で成長が生じる側縁突出103aの距離dに対して、約1:1の比率とすることができる。約という語は、1:1の比率における(プラスまたはマイナス)10%までの差異を包含する。
【0014】
図6は、また、光検出器115の上のキャッピング材料117の形成をも示しており、ここでキャッピング材料は、例えば、シリコンで形成され、シリコンは、上にあるパターン化された金属118および加熱処理を伴うことでシリサイドを形成して光検出器115に対して良好なオーミック接触を提供する。光検出器115は、ポリシリコン105の導波路コアに対して適切に光学的アライメントがなされており、それによって、ポリシリコン105を通過する光信号を光学的に検出して変換することができる。
【0015】
図7および図7Aの平面図および断面図に示されるように、光検出器115の上部表面115aには、複数の対になった電極119、121を備えてもよく、この複数の対になった電極119、121は、シリサイド118の其々の部分118a、118bと接触する。図7および図8の双方にSTI領域103の縁が点線で図示され、光検出器115が実線で図示される。図7Aの断面は、光検出器115への電極接続を単に示すように簡略化されたものである。電極119は、ドープされたn−プラス型の接触電極であり、電極121は、ドープされたp−プラス型の接触電極である。これらの接触電極は、シリサイド接触領域118a、118bを通じて、光検出器115からの電気信号出力を受信する。図7Aは、横型の光検出器115を形成するように配置された一対の電極119および121を示す。横型の光検出器115は、光検出器115の上部表面上、かつ、基板のうちでSTI領域103同士の間の領域であってエピタキシャル成長した光検出器115の側縁からは離れた領域の上方に、双方の電極を有する。
【0016】
図8は、別の電極の実施形態の平面図を示し、この実施形態においては、n−プラス型の接触部119aとp−プラス型の接触部121aとが其々のシリサイド領域118a、118bに接続する。図8、および図8Aの断面に示されるように、二つの電極119aおよび121aは、垂直型の光検出器115を提供する配置で示される。この場合には、二つの電極は、シリサイド領域118a、118bの上に提供される。一方の電極121aは、光検出器115の上部表面の上に提供され、他方の電極119aは、基板101の上部表面の上に提供される。
【0017】
上述の実施形態においては、ポリシリコン105を導波路コアとして有するとともにその導波路コアを包囲するクラッドを提供する酸化物104および107を有する導波路を提供することができる構造内に、開口112が形成される。図6に図示された構造においては、光検出器115のいずれか片側で、基板101の上方の材料104、105、107、109のうちの一つまたはその全ては、犠牲層とすることができ、光検出器115が形成されるよりも後で、かつ、関連する電極119(119a)および121(121a)が形成される前またはその後に除去することができる。
【0018】
その材料が、導波路もしくは他の構造などのフォトニック構造を製造するために使用されるのか、それとも、光検出器115のエピタキシャル成長用の、限定された領域を提供するために、エピタキシャル成長後には除去される犠牲材料として使用されるのか、に関わらず、基板101の表面に対する開口112は、基板101の上に提供される如何なる材料内に形成することもできる、ということに留意されたい。したがって、別の実施形態においては、図9は、開口112が犠牲誘電体301内に形成され、犠牲誘電体301は、酸化物またはシリコン窒化物であり得る構造を示す。この実施形態においてもやはり、開口112の横方向の広さは、基板101の上部表面におけるシード接触領域の横方向の広さよりも広く、ここでシード接触領域は、トレンチ絶縁領域103の縁部103aによって画定されている。エピタキシャル成長中に光検出器115の材料は、絶縁領域の突出縁部103aの上に垂直方向かつ横方向に成長する。エピタキシャル成長が完了した後、ドープされたポリシリコン117などの、ドープされたシリコン材料を提供することができ、図7図7Aおよび図8図8Aに示されたように、光検出器115に対する接触領域を形成するためにシリサイド化されるポリシリコン層117の上に、パターン化された金属118を形成することができる。
【0019】
誘電材料301は、その後、既知の技術を使用して除去することができ、すると、図10に示される光検出器115を残すことになる。また、図9は、唯一つの誘電材料301を示しているが、任意の個数の同一または異なる材料を犠牲誘電体301用に使用することができる。例えば、誘電材料301は、同種の材料とすることもできるし、または、異なる材料もしくは類似の材料のラミネートとして堆積することができる。
【0020】
開口112が接触領域の横方向の広さよりも更に大きい横方向の広さを有するように、絶縁領域103の突出部分によって画定されている接触領域の上に提供される、開口112の内部に、エピタキシャルな光検出器115を成長させることを当てにした、他の技術および構造も、自明ながら使用することができる。これによって、横方向の成長用の領域を同様に提供することによって、垂直方向の成長中の応力を除去する。
【0021】
図11は、左側のCMOS電気回路と、上述されたような光検出器115を含む右側のフォトニクス回路との双方を含む、ハイブリッド集積回路を示す。CMOS回路は、ソース202およびドレイン204およびゲート構造206を有するトランジスタ201によって、図11に代表されている。ソース202およびドレイン204は、CMOS回路側の他の金属化配線パターンと接続する其々の相互端子パッド207へと、導電性ビアによって接続される。絶縁性誘電体107が、トランジスタ201の上に、例えば、BPSGまたはPSGで形成され、端子パッド207がその上に形成される表面を提供する。シャロー・トレンチ・アイソレーション領域205が、トランジスタ201を電気的に絶縁するために基板101内に形成されてもよい。シャロー・トレンチ・アイソレーション領域205は、シャロー・トレンチ・アイソレーション領域103と同時に形成されてもよい。フォトニクス回路は、図6を参照して上述された構造を有するものとして図示され、ここで誘電体107は、図6の構造の上に形成され、電極119、121は、絶縁性誘電体107の上部表面へと延びている。
【0022】
シャロー・トレンチ・アイソレーション領域103の側縁103aは、その上に横方向のエピタキシャル成長が生じ得るような張り出し部を形成するため、光検出器115の側縁における積層欠陥および転位欠陥の量を低減する。さらに、このような欠陥は、光変換が生じる光検出器の中心からさらに離れるように移されている。したがって、改善された光検出器の光変換効率が得られる。
【0023】
本発明は、種々の実施形態において使用することができる特定の材料を参照して記述されてきたが、本発明はそのように限定されるわけではなく、多くの改変および置換を行うことが可能である。例えば、シリコンだけでなく他の半導体材料を基板101用に使用することができるし、他の既知の光検出器材料を、光検出器115または他のフォトニックデバイスを形成するために、基板表面の上にエピタキシャル成長させてもよい。さらに、多くの異なる材料および多数の材料層を、基板表面102に対する開口112がその中に形成される、犠牲層または非犠牲層として、基板の上に形成することができる。トレンチ絶縁領域103は、あらゆる既知の誘電材料で充填することもできる。
【0024】
したがって、本発明は、前述の記述によって限定されるのではなく、添付の請求項の範囲によってのみ限定される。
図1
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図4
図5
図6
図7
図7A
図8
図8A
図9
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図11