(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0013】
(ネットワーク例)
図1は、従来の無線通信ネットワークの基本的な機能性を示す概要図を提供する。
図1では、移動通信ネットワークは、コアネットワーク102に接続された複数の基地局101を含む。各基地局は、通信デバイス104に、および、からデータが搬送されるカバレッジエリア103(例えば、セル)を提供する。データは、無線ダウンリンクを通じて基地局101からカバレッジエリア103内の通信デバイス104に送信される。データは、無線アップリンクを通じて通信デバイス104から基地局101に送信される。コアネットワーク102は、基地局104に、および、からのデータをルーティングし、認証、モバイル端末管理、料金請求等のような機能を提供する。基地局101は、通信デバイスに対する無線アップリンクおよび無線ダウンリンクからなる無線アクセスインタフェースを提供し、移動通信ネットワークに対するインフラ機器またはネットワーク要素の例を形成し、またLTEの例においては、エンハンストノードB(eNodeBもしくはeNB)であってもよい。
【0014】
通信デバイスという用語は、移動通信ネットワークを介してデータを送信または受信できる通信端末または装置を示すために使用される。パーソナルコンピューティングデバイス、遠隔端末、送受信機装置またはユーザ機器(UE)のような、モバイルであってもなくてもよい他の用語もまた、通信デバイスに対して使用されてもよい。UEという用語は、通信端末と互換的に以下の説明で使用される。
【0015】
(ダウンリンク構成の例)
3GPPで定められたLong Term Evolution(LTE)アーキテクチャに従って構成されたような通信システムは、無線ダウンリンク(いわゆるOFDMA)および無線アップリンク(いわゆるSC−FDMA)のための無線アクセスインタフェースに基づく直交周波数分割多重(OFDM)を用いる。データは、複数の直交サブキャリアでアップリンクおよびダウンリンクで送信される。
図2は、LTEダウンリンクの無線フレーム201を基にしたOFDMを説明している概要図を示す。LTEダウンリンクの無線フレームは、LTE基地局から送信され、10ms持続する。ダウンリンクの無線フレームは10のサブフレームを備え、各サブフレームは1ms持続する。周波数分割複信(FDD)システムの場合、プライマリ同期信号(PSS)およびセカンダリ同期信号(SSS)は、LTEフレームの第1および第6番目のサブフレーム(一般的に、0および5番目のサブフレームとして番号付けされている)で送信される。物理ブロードキャストチャネル(PBCH)は、LTEフレームの第1のサブフレームで送信される。PSS、SSS、およびPBCHは、後により詳細に説明される。
【0016】
図3は、従来のダウンリンクのLTEサブフレーム構造の例を表すグリッドを提供する概要図を提供する。サブフレームは、1ms期間中に送信される所定の数のシンボルを有する。各シンボルは、ダウンリンク無線キャリアの帯域幅にわたって分散された、所定の数の直交サブキャリアから構成される。
【0017】
図3で示されるサブフレームの例は、14のシンボルおよび20MHzの帯域幅にわたって配置される1200のサブキャリアから構成される。LTEでデータが送信され得る最も小さい単位は、1サブフレーム中で送信される12のサブキャリアである。明確にするために、
図3において個々のリソースエレメントは図示されないが、代わりにサブフレームのグリッドにおける個々のボックスは、1シンボルで送信される12のサブキャリアに対応する。
【0018】
図3は、4つの通信端末に対するリソース割り当て340、341、342、343を示す。例えば、第1の通信端末(UE1)に対するリソース割り当て342は、12のサブキャリアの5のブロックにわたって広がっており、第2の通信端末(UE2)に対するリソース割り当て343は12のサブキャリアの6のブロックにわたって広がっている、等である。
【0019】
制御チャネルデータは、サブフレームの最初のnシンボルから構成されるサブフレームの制御領域300で送信され、nは3MHzまたは3MHzより大きいチャネル帯域幅に対して1から3の間で変化し得、またnは1.4MHzのチャネル帯域幅に対して2から4の間で変化し得る。制御領域300で送信されるデータは、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)、物理制御フォーマット指示チャネル(PCFICH)および物理HARQ指示チャネル(PHICH)で送信されるデータを含む。
【0020】
PDCCHは、サブフレームのどのシンボルのどのサブキャリアが特定の通信端末に割当てられたかを示す制御データを含む。そのため、
図3で示されるサブフレームの制御領域300で送信されるPDCCHデータは、UE1は第1のリソースブロック342を割り当てられ、UE2は第2のリソースブロック343が割り当てられることなどを示し得る。それが送信されるサブフレームにおいて、PCFICHは、そのサブフレームの制御領域の持続期間(例えば、1から4の間のシンボル)を示す制御データを含み、PHICHは、以前に送信されたアップリンクデータがネットワークによってうまく受信されたか否かを示すHARQ(ハイブリッド自動再送要求)データを含む。
【0021】
あるサブフレームにおいて、サブフレームの中央帯310のシンボルは、プライマリ同期信号(PSS)、セカンダリ同期信号(SSS)および上述した物理ブロードキャストチャネル(PBCH)を含む情報の送信に使われる。この中央帯310は、概して72のサブキャリアの幅(1.08MHzの送信帯域幅に相当)である。PSSおよびSSSは、検出された時点で通信デバイス104にフレーム同期をさせ、ダウンリンク信号を送信する基地局(eNB)のセルIDを特定させる同期信号である。通信端末がセルにアクセスするために必要とするパラメータを含むマスター情報ブロック(MIB)を含むPBCHは、セルに関する情報を搬送する。物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)で個々の通信デバイスに送信されるデータは、サブフレームの通信リソースエレメントの残りのブロックで送信され得る。
【0022】
図3はまた、システム情報を含み、R344の帯域幅に広がるPDSCHの領域を示す。このように
図3において中央周波数はPSS、SSSおよびPBCHのような制御チャネルを搬送するため、通信デバイスの受信機のための最小帯域幅を意味する。
【0023】
LTEチャネルでのサブキャリアの数は送信ネットワークの設定によって変わり得る。概して
図3で示されたように、このバリエーションは1.4MHzのチャネル帯域幅中で72のサブキャリアが含まれる場合から、20MHzのチャネル帯域幅で1200のサブキャリアが含まれる場合まである。本技術分野で知られているように、データをPDCCH、PCFICHおよびPHICHで搬送するサブキャリアは概してサブフレームの全帯域にわたって分散されている。そのため、従来の通信デバイスは制御領域を受信およびデコードするために、サブキャリアの全帯域幅を受信することができなければならない。
【0024】
(アップリンク構成の例)
(PUSCH構造)
実施例によれば、LTEに従って動作する無線アクセスインタフェースのアップリンクは、スケジューリングの決定を支援するバッファ状態報告(BSR)をUEから受信するeNodeBのコントロール下にある。ダウンリンクと同様にアップリンクは、PDCCHで送信されるダウンリンク制御情報(DCI)メッセージで許可されるリソースを提供する、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)として知られる共有リソースを提供する通信チャネルを含む。通信リソースはリソースブロックグループ(RBG)を基礎としてUEに対して許可され、RBGは、2、3または5個のRBを含むことができる。PUSCHリソースの許可は、低キュービックメトリックが電力増幅器の効率を改善するので、低キュービックメトリックでの伝送を可能にするために連続した周波数リソースにある。これに対する例外は、LTEのリリース10からの、各クラスタが連続した周波数リソースで別個にある2つの別個の「クラスタ」においてPUSCHが許可されてもよいことである。詳細は、例えば、TS36.211、TS36.212、TS36.213およびTS36.331などの関連する3GPP仕様で理解される。
【0025】
図4は、アップリンクフレーム構造の例の図を提供する。
図4に示されるように、アップリンクの各フレームは、ダウンリンクに対応して10のサブフレームから構成されている。これらのサブフレームの各々は、2つのタイムスロット401、402から構成されている。各スロットは、時間領域において7シンボルから構成されており、周波数領域においてシンボルの各々は同じUEに割り当てられる複数のサブキャリアを提供する。周波数領域においてリソースブロックは、UEが周波数領域においてNx12のサブキャリアを割り当てられるように12のサブキャリアを基準として割り当てられる。一般的に、従来の動作によると、タイムスロット401、402においてUEは7シンボルのすべてが割り当てられる。
図4に示されるように、2つの例404、406は、上述したようにアップリンクリソース用の物理共有チャネルおよび変調参照シンボル(modulation reference symbol)(DM-RS)410を提供する、PUSCH408を含む各スロット内のシンボルを表す。タイムスロット内のシンボルの各々は、符号間干渉を考慮したガード期間中に所望のチャネルからサンプルの繰り返しを提供するOFDMの動作原理に対応するサイクリックプレフィックスCP412を含む。
【0026】
(PUCCH構造)
図5は、周波数領域におけるアップリンクのサブフレームの構造の図を提供する。上述したように各サブフレームは、各シンボルがNx12のサブキャリアの基準で同じUEに割り当てられるサブキャリアを含む、時間領域及び周波数領域で送信される、7つのシンボルがある、2つのタイムスロット401、402を含む。一方
図5は、個々のシンボルの送信を示していないが、LTEの例では物理アップリンク制御チャネル(PDCCH)であるアップリンク制御チャネルの実装例を示すアップリンクの単純化した図である。
【0027】
図5に示されるように、共有物理チャネルPUSCHからUEに割り当てられるリソースブロックは周波数帯域の中央部分420を占める一方、PUCCHは周波数帯域の端部422、424に形成される。従ってPUCCHの領域は、サブフレームの各スロット内の1つであり、システム帯域幅の反対側の近くに配置される、2RBである。正確には、PUCCHが割り当てられるRBは、PUCCHが搬送されるアップリンク制御情報(UCI)に基づく。eNodeBは、サブフレームにおいてPUCCHのフォーマットおよび合計でいくつかのRBをPUCCHに割り当てる。LTEの実装例に対して、PUSCHおよびPDSCHとは異なり、PUCCHのリソースは明示的にPDCCHで通知されないが、ある場合では、代わりにPDCCHの位置に関する暗黙の情報を有する組み合わされたRRC設定によって通知される。RRC設定自体は、部分的にセル固有かつ部分的にUE固有である。
【0028】
リリース8およびリリース9におけるLTEネットワークの例では、UEは、同じサブフレームにおいて送信機の低キュービックメトリックを保つためにPUSCH及びPUCCHを有することはない。したがって、UEがPUSCHを有するサブフレームでUCIが送信される場合、UCIはPUSCHに多重化され、PUCCHは送信されない。リリース10からは、PUSCH及びPUCCHは同時に設定される。
【0029】
図5に示されるように、PUCCHは異なるフォーマットを含む。PUCCHフォーマットは以下のようにUCIを搬送する。
・Format 1:スケジューリング要求(SR)
・Format 1a: SRを伴うまたは伴わない1ビットのHARQ ACK/NACK
・Format 1b: SRを伴うまたは伴わない2ビットのHARQ ACK/NACK
・Format 2: 符号化された20ビットでのCSI(拡張されたCPでの1または2ビットのHARQ ACK/NACK)
・Format 2a: CSIおよび1ビットのHARQ ACK/NACK
・Format 2b: CSIおよび2ビットのHARQ ACK/NACK
・Format 3:オプションのSRを伴うキャリアアグリゲーションのための複数のACK/NACK
【0030】
(チャネル状態に基づくデータの送信)
上述した本技術の実施形態は、UEが利用できる電力の節約することおよびより効率的に通信することが要求されるシグナリングのオーバーヘッドに関して通信データをより効率的に行うことの両方のために、UEがより効率的に無線アクセスインタフェースを介して通信できる構成を提供する。
【0031】
LTE通信の本実施例に従って理解されるように、上述したアップリンクおよびダウンリンクの両方でのデータの送信は、共有リソースを介する。したがってUEは、共有ダウンリンクチャネルであるPDSCHで送信されるダウンリンクデータを受信し、アップリンク共有チャネルであるPUSCHでアップリンクデータを送信する。一般的にUEは、PUSCHへのアクセスを得るために
図6に示される簡略化された図で示されるように、eNodeB101と通信を行う。
図6に示されるように、アップリンク共有チャネルでデータを送信するために、UE104は、アップリンクランダムアクセスチャネル内のPRACHチャネル600でランダムアクセス要求メッセージをeNodeB101に送信する。eNodeB101は、UEがPDSCHからの応答メッセージを受信するように指示されているダウンリンク制御チャネル(PDCCH)602で応答を送信することによって応答する。応答メッセージは、アップリンク共有チャネル(PUSCH)上のリソースの割り当てをUEに提供する。そしてUEは、PUSCH上でデータをeNodeBに送信し、ダウンリンクACK/NACKメッセージ606を使用して、送信されるデータパケットのそれぞれに対して肯定応答を受信する。UEは、UEの入力バッファ内のすべてのデータパケットが送信されるまで、PUSCHを介してデータを送信し続け対応するACK/NACKメッセージを受信する608、610。
【0032】
アップリンク共有チャネルでデータを送信するために必要なメッセージ交換から理解されるように、データを搬送する送信604、608を通してアップリンク共用チャネル(PUSCH)でデータが送信されるために、かなりの量のシグナリングメッセージ600、602、606、610が送信されなければならない。したがって、共有チャネルのリソースが解放されるまでUEによるアクティブな送信に必要とされるシグナリングメッセージを送信するために必要とされる通信リソースの量は、送信されるデータの量と比較され、効率の程度を提供する。したがって、より多くのデータがより効率的に送信され、共有チャネル(PUSCH)へのアクセスを得るために、必要とされるシグナリングリソースの対比として通信リソースは使用されている。
【0033】
理解されるように、移動通信端末(UE)は一般的に移動し、したがって電源が制限され得る。理解されるように、無線カバレッジが悪い、したがって、無線通信のための状態が無線通信チャネルの品質の点で劣っているときにデータを送信することは、無線通信のための状態が良いときよりも、より大きな電力を必要とし、より多くの通信リソースを必要とし得る。これは、例えば、より多くのデータの量が通信されるために誤り訂正符号および処理を必要とする観点から、チャネル状態が良好なとき、従って、誤り訂正符号の量は低減され得る状態と比べて、より多くの量の処理が必要とされ得る。また、例えば、無線通信のためのチャネル状態が悪い場合、データを表す信号の送信電力を効率的なデータ通信をするために増やさなければならない。別の例では、
図6に示されるメッセージ交換において、チャネル状態が悪い場合、より多くの「NACK」メッセージが受信され、より多くの繰り返し送信を必要とする。したがって、より悪いチャネル品質であれば、データを送信するためにUEによって使用され得る送信電力の量はより大きくなる。
【0034】
(本技術の実施例)
図7は、例えば、通信端末(UE)を形成するために必要とされ得る構成部品の簡略化された図を提供する例示的なブロック図を提供する。
図7において、UE104は、例えば、
図1から6を参照して説明されたLTEのアップリンクおよびダウンリンクによる無線アクセスインタフェースを介して、それぞれの信号を送信および受信するように動作する送信機700及び受信機702を含むように示される。UE104は、無線信号を用いてデータを送信および受信するように送信機700及び受信機702を制御するコントローラ704によって制御される。プロセッサ706は、アプリケーションプログラムのようなハイレイヤの機能を提供し、また、例えば、移動通信ネットワークを介してあるIPアドレスから別のIPアドレスへのデータパケットを送信するためにインターネットプロトコルまたはUDPまたは同様のプロトコルのようなデータパケット処理を提供するように動作してもよい。したがって、データパケットは、入力708で受信され、アンテナ710を介してデータパケットを表す信号を送信する送信機を制御するコントローラ704にプロセッサ706を介して供給されてもよい。
【0035】
本技術の一実施例によれば、
図8は、接続チャネル707からプロセッサ706からコントローラ704に供給されるデータパケットの送信を区別するために必要とされる部品の概略的なブロック図を提供する。
【0036】
図8に示されるように、コントローラ704は、データパケット受信部722からデータパケットを受信する入力データバッファ720を含み、それぞれ異なるタイプのデータパケットを待たせる複数のデータパケットキューのそれぞれにデータパケットをルーティングする。したがって、それぞれのデータパケットキュー724、726、728は、データパケット受信部722によって識別される特定のトラフィックタイプに対応するように識別されるデータパケットを受信し、格納するように構成される。一例では、データパケットは、インターネットプロトコルデータパケットであり、ヘッダ内のトラフィックタイプから例えば、ベストエフォートに対する遅延許容または非遅延許容のように識別される。したがって、入力データバッファ720は、例えば、遅延許容データのための入力データキュー724と非遅延許容データのための入力データキュー726を含む。入力バッファから供給されたデータパケットは、送信機700を介する送信のためにデータパケットを統合して形成するアグリゲータ730に供給される。
【0037】
(トラフィックタイプ)
上述したように、データパケット受信部722は、受信したパケットのそれぞれのタイプを少なくとも遅延許容および非遅延許容データパケットに識別し、特徴付けるように構成される。例えば、データパケットのヘッダを調べることにより、いくつかの基準が各パケットタイプの指示を提供でき、したがってデータパケットの扱い方法を提供できる、異なるパケットタイプの識別が達成される。他の例では、アプリケーションプログラムからの情報は、トラフィックタイプの指示を提供できる。以下は、トラフィックタイプの例の非限定的なセットを提供する。
トラフィックタイプ:
・非遅延許容トラフィックの最大遅延
・SPS(セミパーシステントスケジューリング)データ(一般的に、LTEにおけるボイスオーバーIPトラフィックすなわちリアルタイムのために使用される)
・保証ビットレートまたは非保証ビットレート
・論理チャネルの優先順位
・LTE/SAEにおけるQoS属性
・ARP(割り当て及び記憶優先)
・QCI(QoSのクラス識別子)
・アプリケーションタイプ
アプリケーションタイプ
・検針(Meter readings)
・火災警報
・緊急通話
【0038】
したがって、実施例によれば、入力バッファ720は、最小として遅延許容データの入力キュー724と非遅延許容データの入力キュー726を含む。入力バッファ720内の入力キュー724、726、728のそれぞれの状態は、所定の状態に応じて、アグリゲータ730と送信機700を使用して入力バッファ720内のデータパケットの送信を制御する送信制御部732に供給される。所定の状態は、通信ネットワークのeNodeBに送信機からデータパケットを搬送するための無線チャネルの現在の状態および入力バッファ720の入力キュー内のデータパケットの量を含む。一つの例が簡潔に説明される。
・無線アクセスインタフェースのアップリンクを介してデータパケットを通信するためのチャネルの状態は、一例では、ダウンリンクで受信された信号から判定される。一例では、eNodeB101はUEからの受信信号の状態をUE104に返信し、したがって、アップリンクでの送信のためのチャネルの状態を導出する。他の例では、UEは、アップリンクでのデータパケットの送信に続く、ダウンリンクでUEに送信される否定応答(NACK)の数に応じてアップリンクでデータを送信するための無線状態の現在の状態を評価できる。したがって、測定結果の候補は、基準信号受信電力(RSRP)または基準信号受信品質(RSRP)を含む。閾値候補は、RSRPはX(dBm)以上およびRSSPはx(dB)以上である。
・チャネル品質インジケータ(CQI)(ワイドバンド/サブバンド)
・UEのパワーヘッドルーム
【0039】
さらなる例では、UEが信号を送信または受信できるようにする送信制御部732は、電力モニタ740を用いて現在の電力レベルの指示も受信する。データを送受信するためにUEに利用できる電力の相対量の指標を提供する電力モニタ740は、入力チャネル742を介してバッテリまたは電源に接続される。以下の実施例で説明されるように、一例では、送信制御部732は、送信制御部732に電力モニタ740によって提供されるUEに利用できる電力量に依存して、入力バッファ720からデータを送信するか否かを判定する。
【0040】
別の例では、受信機702は、移動通信ネットワークのeNodeBから受信した信号からUEによって受信される現在の無線カバレッジの相対メトリックを判定するカバレッジ情報プロセッサ750に情報を提供する。したがって、カバレッジ情報部750は、送信機700を介して入力バッファ720からのデータパケットの送信をスケジュールするために送信制御部732によって使用される、UEに対する無線通信の相対的な状態の他の例の指示を提供できる。
【0041】
本技術の一実施例が、
図9に示されるフロー図によって送信制御部732の動作によって示される。
図9で提供されるフロー図は、従って、UEによって検出される現在の無線状態とともにデータパケットの異なるタイプの相対量に応じて、入力バッファからデータパケットを送信する送信制御部732の動作例を提供する。したがって
図9は、次のように要約される。
【0042】
S1. 通信端末は、無線通信ネットワークによって提供される無線アクセスインタフェースを介してデータを送信および受信するように構成される。通信端末は、無線アクセスインタフェースを介した通信端末による移動通信ネットワークへの送信のためのデータパケットを受信する。
【0043】
S2. 通信端末は、受信されたデータパケットをそれぞれのデータパケットが属する所定のタイプを識別する入力バッファに格納する。
【0044】
S4. 通信端末は、送信制御部が入力バッファ中にあるデータパケットの異なるタイプのそれぞれの数を判定できるように、データパケットを識別し、入力データバッファの異なるキューまたは部分に割り当てる。
【0045】
S6. 通信端末は、データパケットを送信または受信するための無線アクセスインタフェースによって形成される無線通信に対する現在の状態を判定する。特に、通信端末は、データパケットを送信するための現在の無線状態を認識する。例えば、無線状態は、通信端末がトラッキングエリアを変更する、またはアップリンク共有チャネルを介するデータ通信の品質に関する無線チャネルの現在の状態を変更するハンドオーバを最近ある基地局から別の基地局にするまたはしたかを含む。
【0046】
S8. 通信端末は、入力バッファ内のデータパケットが遅延許容データパケットまたは非遅延許容データパケットまたはその両方である場合、データパケットを送信するか否かを判断するために、無線通信チャネルの現在の状態と入力バッファ内のデータパケットの量とを比較する。
【0047】
S.10無線通信チャネルの現在の状態によって、通信端末は、非遅延許容データパケットを送信してもよい。これらのデータパケットは遅延を許容しないので、提供される無線通信チャネルが最低品質レベルでも、通信端末は、遅滞なく非遅延許容データパケットを送信する。
【0048】
S12. 現在のチャネルの状態がS10で判定したチャネル状態よりも良好である場合、遅延許容および非遅延許容データパケットのようなデータパケットが送信され得、通信端末は、チャネル状態が入力バッファから非遅延許容データパケットを送信するのに十分であるおよび入力バッファから非遅延許容データパケットとともに遅延許容データパケットをも送信するのに十分であると判定する。したがって、遅延許容および非遅延許容のデータパケットの送信を統合することにより、データパケットを通信するために必要とされるシグナリングデータの量とデータパケットが比較される効率に関して改善が達成される。
【0049】
S14. しかし、通信状態が所定の閾値以下である場合、所定の状態が満たされるまで遅延許容および非遅延許容データパケットは入力バッファに保持される。このような処理はステップS4に戻るが、新たなデータパケットを受信するためにステップS1に進み得る。この例では、無線通信状態が遅延許容または非遅延許容データパケットを送信するのに十分ではなく、この例では、非遅延許容データパケットは廃棄されてもよい。
【0050】
本技術の例示的な実施形態で適用できるそれぞれの所定の状態の一例の説明が、
図10に示される。
図10から分かるように、無線通信のための所定の状態を表す3つの閾値A、B及びCがある。第1の閾値Aのように、無線状態が所定の品質基準を超えている場合、遅延許容および非遅延許容データパケットの送信に制限はない。無線状態が閾値Aを下回っているが、中間状態を表す、すなわちチャネル品質基準が閾値Aよりも悪いが閾値Bよりも良好である、閾値Bよりも良いか等しい場合、通信端末は、その場合、遅延許容データパケットが入力バッファ内でデータパケットが送信される、所定の量になるまで、遅延許容データパケットをバッファしてもよい。しかし、非遅延許容データパケットが受信された場合、このデータパケットは、入力バッファ内に存在する任意の遅延許容データパケットとともにすぐに送信される。
【0051】
無線通信チャネルのチャネル品質基準によって判定されるとき、無線状態が閾値Bよりも悪いが閾値Cより良好な場合、非遅延許容データパケットのみが送信される。しかし、無線通信チャネルの品質基準が閾値C未満である場合、データパケットは一切送信されず、これらのデータパケットは、それらが遅延され得る、または遅延され得ない例えば、非遅延許容データパケットであり得、いずれかの入力バッファにバッファされる。
【0052】
(利用可能な電力に基づく条件付き送信)
以上の説明から理解されるように、アップリンクでデータパケットを送信するための無線通信の状態に加えて、または個別の状態として、遅延許容データパケットまたは非遅延許容データパケットを送信するか否かの判定は、通信端末が利用できる現在の電力レベルによって影響され得る。例えば、利用可能な電力の量に応じて、例えば、これが所定の閾値以下である場合、非遅延許容データのみが送信されてもよい。通信端末に利用可能な電力の量に応じるデータパケットを送信する通信端末の動作の例が、以下のように要約され
図11に示される。
【0053】
S20. 開始時点からステップS22において、通信端末は、入力バッファ内の遅延許容および非遅延許容データパケットの量を判定する。
【0054】
S24. 入力バッファ内に受信された1つ以上の非遅延許容データパケットが存在するかどうかをコントローラは判定する。もしあれば、処理はステップS26進み、無線通信状態の観点から現在のカバレッジが判定され、
図10を参照して上述したように、相対的な閾値が非遅延許容データが送信されるべきか否かを判定するために適用される。
【0055】
S28. 受信された非遅延許容データパケットが存在しない場合、現在の入力バッファの容量が判定される。
【0056】
S30. 入力バッファ内の遅延許容データパケットの数が所定の閾値よりも大きい場合、
図10で示されたようにデータパケットが現在の無線通信状態の状態に応じて送信されるべきか否かを判定するために、処理はS26に進む。
【0057】
S32. 遅延許容データのデータパケットの数が所定の数に達していない場合、コントローラはデータパケットを送信するために利用可能な現在の電力の量を判定する。
【0058】
S34. 判定された電力が所定の閾値以上である場合、処理はS26に進む。それ以外の場合、処理はステップS36に進み、遅延許容データパケットは入力バッファ内に保持され、送信されず、処理はステップS22に進む。
【0059】
ある例によれば、バッテリの電力レベルが所定のレベル以下である場合、UEはデータを送信しない。しかし、バッテリが充電(すなわち主に接続される)されているとき、UEは入力バッファに存在するデータパケットを送信してもよい。従って、遅延許容および非遅延許容データパケットの送信は、バッテリ内の残存電力(例えば、パーセンテージ)または主電源が接続されている(バッテリが充電されている)かいないか(バッテリ動作)に依存して判定される。
【0060】
(ハンドオーバにおける送信)
一実施例において、現在の無線通信の状態は、通信端末が接続を解除するまたは移動通信ネットワークの第1のインフラ機器からハンドオーバしようとしているかどうか、および再接続するまたはハンドオーバ手順に応じて、第2のインフラ機器にハンドオーバしようとしているかどうかを含む。通信端末がハンドオーバ手順を実行するまたは実行しようとしている場合、コントローラは、任意の遅延許容および非遅延許容データパケットを入力バッファから移動通信ネットワークに送信するように構成される。一例では、遅延許容および非遅延許容データパケットは、たとえハンドオーバが起こっても、上述したチャネル状態およびバッファ状態に応じて送信されるが、トラッキングエリアの更新が行われる場合には、すべての非遅延許容及び遅延許容データパケットが送信される。
【0061】
他の実施例によれば、UEのRRC接続の状態に変化があった場合、UEはすべてのデータパケットを入力バッファから送信する。
【0062】
例えば、アイドルモードにおいてUEはバッファ内のデータを保持してもよい。例えば、定期的なトラッキングエリア更新(TAU)の送信のような、UEがRRC状態を変更する必要があるとき、UEはアイドルモード中に記憶されたすべてのデータパケットとTAUメッセージを送信する。
【0063】
(アーキテクチャの例)
図12は、本開示の実施例に従って構成され、適応されたLTE移動通信システムの一部を示す概略図を提供する。システムは、カバレッジエリア(すなわち、セル)1004内の複数の従来のLTE端末1003、1007および、低機能通信端末1002にデータを搬送する、コアネットワーク1008に接続された適合され拡張されたNodeB(eNB)1001を含む。低機能端末1002の各々は、eNodeB1001によって提供される無線アクセスインタフェースを介して信号を受信できる受信部および無線アクセスインタフェースを介して信号を送信できる送信部を含む送受信部1005を有する。
【0064】
一実施例では、例えば低機能端末1002は、
図7〜11を参照して上述したプロセスのステップを実行するように適合されるプロセッサ1708とコントローラ1704を含む。したがって、本アーキテクチャの構成例のコントローラ1704は、
図7及び
図8に示されたコントローラ704および入力バッファ720を含んで形成される。したがって、コントローラ1704は、受信機702および送信機700として
図8に示された送受信機1006との組み合わせで動作する、
図8に示された送信制御部732を含む。
【0065】
以下で説明される本技術の他の実施例において、eNodeB1001は、無線アクセスインタフェースを介した入力バッファ720からeNodeBへのデータパケットの伝送のためのアップリンク通信リソースを許可するか否かに関する判定を実行するために、意思決定を実行するように適合されたスケジューラ1009を含む。これは、次のセクションで説明される。
【0066】
(eNodeBの意思決定)
上述したように、UE内のコントローラ1704は、遅延許容データパケットまたは非遅延許容データパケットを送信するか否かを、現在の無線通信の状態と入力バッファ720内に存在するデータパケットの量に応じて判定する。一実施形態では、eNodeBは、入力バッファ720内のデータパケットが送信されるべきか否かを、上述のように所定の状態に応じて判定する。
図13に示されるような実施例は、メッセージ交換を利用するであろう。
図13に示されるように、UE104は、
図13で示されるメッセージ800によって示されるように、入力バッファ内のそれぞれのデータパケットの異なるタイプの数に関して、入力バッファの現在の状態をeNodeB101に送信する。したがって
図13において、メッセージ800は、入力バッファの状態を示すMAC層のシグナリングを使用して定期的にeNodeBに送信されてもよい。したがって、UE104がPRACHまたはPUCCHメッセージを使用してデータパケットを送信するための要求を行うとき、eNodeBは、現在の入力バッファの状態および/または現在の無線通信チャネルの状態に応じてアップリンクリソースを許可するか否かを判定できる。
【0067】
図14は、移動通信ネットワークによって判定される遅延許容データパケット又は非遅延許容データパケットのスケジューリングのより詳細な例を提供する。
図14に示されるように、ステップS40において、UEは送信すべき遅延許容データをUEが有するかどうかを判定する。UEが送信する遅延許容データを有さない場合、UEは遅延許容入力バッファ状態と電源供給状態情報を含むRRC接続設定メッセージをメッセージM1で送信する。
【0068】
その後、UE104とネットワーク102がサービス品質およびデータパケットを伝送するための優先設定を含むベアラを確立する、一般にベアラ設定S42として呼ばれるメッセージ交換およびプロセスシークエンスがある。
【0069】
そして、UEは、アップリンク共有チャネルでデータパケットを送信するために利用可能である現在のカバレッジまたはチャネル品質状態を判定するS44。そして、UEは、無線通信のための現在の状態の測定報告をメッセージM2を用いて搬送し、データパケットを送信するためのアップリンク共有リソースにアクセスするためのスケジューリング要求をメッセージM4を用いて送信し、入力バッファの状態をメッセージM6で送信する。ステップS46においてeNodeBは、アップリンクリソースの割り当てをスケジューリングし、アップリンクリソースのスケジューリングをダウンリンクPDCCHでUEに送信される許可メッセージM8で送信する。従って、
図14に示される動作に応じて、アップリンクリソースを許可するか否かに関する判定は、現在のチャネル状態の報告およびUEの入力バッファのバッファ状態および/または現在のUEの電源供給の状態に基づいて、ステップS46で適応されるスケジューラによって行われる。この情報に基づいて、スケジューラおよびeNodeBは、データパケットを送信するためにアップリンクリソースを許可するかどうかを判定するための、入力バッファ内の遅延許容および非遅延許容データパケットの数に依存してもよい、所定の状態を適用する。
【0070】
(MTC型デバイスへの応用)
上述した実施形態は、MTC端末によって使用される。MTC端末をサポートするために、一つ以上の「ホストキャリア」の帯域幅内で動作する「仮想キャリア」を導入することが提案されている。提案された仮想キャリアのコンセプトは、好ましくは、従来のOFDMベースの無線アクセス技術の通信リソース内に統合され、OFDMと同様の方法で周波数スペクトルを分割する。従来のOFDMタイプのダウンリンクキャリアで送信されるデータとは異なり、仮想キャリア上で送信されるデータは、ダウンリンクOFDMホストキャリアの全帯域幅の処理を必要とすることなく受信され、復号される。したがって、仮想キャリア上で送信されるデータは、簡潔さの向上、信頼性の向上、低減されたフォームファクタおよび低コスト化などの付随的な利点を有する複雑さを低減された受信機を用いて受信され、復号される。仮想キャリアのコンセプトは、多くの同時係属中の特許出願に記載されている(GB1101970.0[2]、GB1101981.7[3]、GB1101966.8[4]、GB1101983.3[5]、GB1101853.8[6]、GB1101982.5[7]、GB1101980.9[8]およびGB1101972.6[9]を含む)。
これらの内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0071】
理解されるように、データパケットの遅延に対する許容度および無線通信のための状態に関する機能としてデータパケットが送信される上述された技術は、データを仮想キャリアで送信または受信するMTCデバイスに対して使用される。上述したように、複雑さを低減した端末1002は、帯域幅を減少されたアップリンクおよびダウンリンクの仮想キャリアにわたってデータを受信および送信するので、ダウンリンクデータを受信し、復号し、アップリンクデータを符号化し、送信するために必要とされる送受信部1006の複雑さ、消費電力、およびコストは、従来のLTE端末1003に設けられる送受信部1005と比較して低減される。
【0072】
ある例では、ホストキャリア内に挿入される仮想キャリアは、論理的に別個の「ネットワーク内のネットワーク(network within a network)」を提供するために使用される。つまり、仮想キャリアを介して送信されるデータは、論理的および物理的にホストキャリアネットワークによって送信されるデータと区別されて扱われる。したがって、仮想キャリアは、従来のネットワーク「上に敷設される」いわゆる専用メッセージネットワーク(DMN)を実装するために使用され、DMN端末(すなわち仮想キャリア端末)にメッセージデータを通信するために使用される。
【0073】
種々の改変が、本開示の実施例に対して行うことができる。さらに、理解されるように、アップリンクまたはダウンリンクリソースのサブセットに仮想キャリアを挿入する一般的な原理は、任意の適切なモバイル通信技術に適用することができ、LTEベースの無線インタフェースを使用するシステムに限定される必要はない。
【0074】
別の例示的態様によれば、無線通信ネットワークによって提供される無線アクセスインタフェースを介して無線通信ネットワークに信号を送信するように構成された送信機を含む通信端末を提供する。通信端末は、無線通信ネットワークからの信号を受信するように構成された受信機と、信号を送信および受信する送信機と受信機を制御するコントローラと、を含み、コントローラは、無線アクセスインタフェースを介して信号として送信するためのデータパケットを受信するための入力バッファを含む。コントローラは、無線アクセスインタフェースを介してデータパケットを送信するための無線アクセスインタフェースによって形成された無線通信のための現在の状態の指示を受信機から受信された信号と組み合わせて判定するために、受信されたデータパケットが遅延許容または非遅延許容であるかどうかを識別し、無線通信の現在の状態と、通信端末の入力バッファ内の遅延許容データパケットの量と、入力バッファ内の非遅延許容パケットの量と、を含む所定の状態に応じて、送信機を用いて、非遅延許容データパケットを移動通信ネットワークに送信するまたは非遅延許容データパケットと遅延許容データパケットを入力バッファから移動通信ネットワークに送信するか、入力バッファ内の遅延許容または非遅延許容データパケットを保持するか、を判定するように構成される。
【0075】
以下の番号の条項は、本技術のさらなる態様及び特徴の例を提供する。
1.通信端末であって、
無線通信ネットワークによって提供される無線アクセスインタフェースを介して前記無線通信ネットワークに信号を送信するように構成される送信機と、
前記無線通信ネットワークから信号を受信するように構成される受信機と、
前記信号を送信および受信する前記送信機と前記受信機を制御するコントローラと、を備え、前記コントローラは前記無線アクセスインタフェースを介して前記通信端末によって前記信号として送信するデータパケットを受信するための入力バッファを含み、前記コントローラは、
前記受信されたデータパケットが遅延許容または非遅延許容であるかを識別し、
前記無線アクセスインタフェースを介して前記データパケットを送信するための前記無線アクセスインタフェースによって形成される無線通信のための現在の状態の指示を受信機から受信された信号と組み合わせて判定するように構成され、
無線通信の現在の状態と、前記入力バッファ内の前記遅延許容データパケットの量と、前記入力バッファ内の前記非遅延許容パケットの量と、を含む所定の状態に応じて、前記送信機を用いて、前記入力バッファから前記移動通信ネットワークに前記非遅延許容データパケットを送信するまたは前記非遅延許容データパケットと前記遅延許容データパケットを送信するか、前記所定の状態が満たされるまで、前記入力バッファ内の前記遅延許容または前記非遅延許容データパケットを保持するか、を判定するように構成される、通信端末。
2.無線アクセスインタフェースを介してデータを送信または受信する前記送信機及び前記受信機に利用可能である電力量を監視する電源モニタ回路を備え、前記送信機を用いて、前記入力バッファから前記移動通信ネットワークに前記非遅延許容データパケットを送信するまたは前記非遅延許容データパケットと前記遅延許容データパケットを送信するか、を判定するために前記コントローラによって使用される所定の状態は、前記データパケットを送信するために前記送信機に利用可能な電力の量と前記無線通信のための現在の状態との組み合わせを含む、条項1に記載の通信端末。
3.前記コントローラは、前記利用可能な電力の量が電力閾値以上または以下であるかを判定するように構成され、前記利用可能な電力の量が前記電力閾値以下である場合、前記非遅延許容データパケットのみを送信し、前記利用可能な電力の量が前記電力閾値以上である場合、前記非遅延許容データパケットと前記遅延許容データパケットを送信する、条項2に記載の通信端末。
4.前記無線通信の現在の状態は、前記移動通信ネットワークによって送信されたデータから前記受信機によって受信される信号から前記コントローラによって判定され、前記受信機はチャネル品質測定指示を前記コントローラに提供し、前記所定の状態は、前記チャネル品質測定指示が所定の第1のレベル以上の無線通信の品質を示すかを含み、無線通信のための前記チャネル品質測定値が前記所定の第1の閾値以上である場合、前記コントローラは、前記入力バッファ内に存在する前記遅延許容データパケットまたは前記非遅延許容データパケットを送信するように構成される、条項1または2または3に記載の通信端末。
5.前記所定の状態は、前記チャネル品質測定指示が前記所定の第1の閾値以下でかつ所定の第2のレベル以上の無線通信の品質を示しているかを含み、無線通信のための前記チャネル品質測定値が前記所定の第2の閾値以上でかつ前記所定の第1の閾値以下であり、前記入力バッファ内の前記遅延許容データパケットの数が所定の量に達した場合、前記コントローラは、前記遅延許容データパケットを送信し、前記入力バッファ内に少なくとも1つの非遅延許容データパケットが存在する場合、前記入力バッファから前記遅延許容データパケットとともに前記遅延許容データパケットを送信するように構成される、条項4に記載の通信端末。
6.前記所定の状態は、前記チャネル品質測定指示が前記所定の第1の閾値以下であり、前記所定の第2の閾値以下でかつ所定の第3のレベル以上の無線通信の品質を示しているかを含み、無線通信のための前記チャネル品質測定値が前記所定の第3の閾値以上であり、かつ前記所定の第1および第2の閾値以下である場合、前記コントローラは、前記入力バッファから前記非遅延許容データパケットを送信し、前記チャネル品質測定指示が前記所定の第1または第2の閾値以上の品質を示すまで、前記非遅延許容データパケットを保持するように構成される、条項4または5に記載の通信端末。
7.前記無線通信のための現在の状態は、ハンドオーバ手順に従って、前記通信端末が前記移動通信ネットワークの第1のインフラ機器から接続解除し、第2のインフラ機器に再接続したかを含み、前記通信端末がハンドオーバ手順を行った場合、前記コントローラは、前記入力バッファから前記移動通信ネットワークに任意の遅延許容および非遅延許容データパケットを送信するように構成される、条項1から6のいずれかに記載の通信端末。
8.通信端末から無線通信ネットワークにデータを搬送する方法であって、前記方法は、
前記無線通信ネットワークによって提供される無線アクセスインタフェースを介して前記無線通信ネットワークに信号を送信することと、
前記無線通信ネットワークから信号を受信することと、
前記信号の送信および受信を制御することと、を含み、前記制御することは、
前記無線アクセスインタフェースを介して前記通信端末による送信のためのデータパケットを受信することと、
入力バッファ内の前記データパケットを格納することと、
前記受信されたデータパケットが遅延許容または非遅延許容であるかを識別することと、
前記無線アクセスインタフェースを介して前記データパケットを送信するための前記無線アクセスインタフェースによって形成される無線通信のための現在の状態の指示を受信された信号と組み合わせて判定することと、
無線通信の現在の状態と、入力バッファ内の前記遅延許容データパケットの量と、前記入力バッファ内の前記非遅延許容パケットの量と、を含む所定の状態に応じて、
前記送信機を用いて、前記入力バッファから前記移動通信ネットワークに、
前記非遅延許容データパケットを送信する、または
前記非遅延許容データパケットと前記遅延許容データパケットを送信する、または
前記所定の状態が満たされるまで、前記入力バッファ内の前記遅延許容または前記非遅延許容データパケットを保持するかを判定することと、を含む、方法。
9.無線アクセスインタフェースを介するデータの送信または受信に利用可能である電力量を監視すること、を含み、前記入力バッファから前記移動通信ネットワークに前記非遅延許容データパケットを送信するまたは前記非遅延許容データパケットと前記遅延許容データパケットを送信するか、を判定するための前記所定の状態は、前記データパケットを送信するために前記送信機に利用可能な電力の量と前記無線通信のための現在の状態との組み合わせを含む、条項8に記載の方法。
10.前記入力バッファから前記移動通信ネットワークに前記非遅延許容データパケットを送信するまたは前記非遅延許容データパケットと前記遅延許容データパケットを送信するか、を判定するための前記所定の状態は、
前記利用可能な電力の量が電力閾値以上または以下であるかを判定すること、を含み、前記利用可能な電力の量が前記電力閾値以下である場合、前記非遅延許容データパケットのみを送信し、前記利用可能な電力の量が前記電力閾値以上である場合、前記非遅延許容データパケットと前記遅延許容データパケットを送信する、条項9に記載の方法。
11.前記移動通信ネットワークから受信された前記信号から前記無線通信の現在の状態を判定することと、
チャネル品質測定指示を前記コントローラに提供することと、を含み、前記入力バッファから前記移動通信ネットワークに前記非遅延許容データパケットを送信するまたは前記非遅延許容データパケットと前記遅延許容データパケットを送信するか、を判定するための前記所定の状態は、前記チャネル品質測定指示が所定の第1のレベル以上の無線通信の品質を示すかを含み、無線通信のための前記チャネル品質測定値が前記所定の第1の閾値以上である場合、
前記入力バッファ内に存在する場合、前記遅延許容データパケットまたは前記非遅延許容データパケットを送信すること、を含む、条項8または9または10に記載の方法。
12.前記所定の状態は、前記チャネル品質測定指示が前記所定の第1の閾値以下でかつ所定の第2のレベル以上の無線通信の品質を示しているかを含み、無線通信のための前記チャネル品質測定値が前記所定の第2の閾値以上でかつ前記所定の第1の閾値以下であり、前記入力バッファ内の前記遅延許容データパケットの数が所定の量に達した場合、前記遅延許容データパケットを送信し、前記入力バッファ内に少なくとも1つの非遅延許容データパケットが存在する場合、前記入力バッファから前記遅延許容データパケットとともに前記遅延許容データパケットを送信する、条項11に記載の方法。
13.前記所定の状態は、前記チャネル品質測定指示が前記所定の第1の閾値以下であり、前記所定の第2の閾値以下でかつ所定の第3のレベル以上の無線通信の品質を示しているかを含み、無線通信のための前記チャネル品質測定値が前記所定の第3の閾値以上であり、かつ前記所定の第1および第2の閾値以下である場合、前記非遅延許容データパケットを送信し、前記チャネル品質測定指示が前記所定の第1または第2の閾値以上の品質を示すまで、前記非遅延許容データパケットを前記入力バッファ内に保持する、条項11または12に記載の方法。
14.前記無線通信のための現在の状態は、ハンドオーバ手順に従って、前記通信端末が前記移動通信ネットワークの第1のインフラ機器から接続解除し、第2のインフラ機器に再接続したかを含み、前記通信端末がハンドオーバ手順を行った場合、前記入力バッファから前記移動通信ネットワークに任意の遅延許容および非遅延許容データパケットを送信する、条項8から13のいずれかに記載の方法。
15.コンピュータにロードされ、条項8から13のいずれかに記載の方法に従って実行される、実行可能なソフトウェアを提供するコンピュータプログラム。