特許第6386083号(P6386083)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 深▲セン▼市華星光電技術有限公司の特許一覧

<>
  • 特許6386083-液晶表示装置及びその製造方法 図000002
  • 特許6386083-液晶表示装置及びその製造方法 図000003
  • 特許6386083-液晶表示装置及びその製造方法 図000004
  • 特許6386083-液晶表示装置及びその製造方法 図000005
  • 特許6386083-液晶表示装置及びその製造方法 図000006
  • 特許6386083-液晶表示装置及びその製造方法 図000007
  • 特許6386083-液晶表示装置及びその製造方法 図000008
  • 特許6386083-液晶表示装置及びその製造方法 図000009
  • 特許6386083-液晶表示装置及びその製造方法 図000010
  • 特許6386083-液晶表示装置及びその製造方法 図000011
  • 特許6386083-液晶表示装置及びその製造方法 図000012
  • 特許6386083-液晶表示装置及びその製造方法 図000013
  • 特許6386083-液晶表示装置及びその製造方法 図000014
  • 特許6386083-液晶表示装置及びその製造方法 図000015
  • 特許6386083-液晶表示装置及びその製造方法 図000016
  • 特許6386083-液晶表示装置及びその製造方法 図000017
  • 特許6386083-液晶表示装置及びその製造方法 図000018
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6386083
(24)【登録日】2018年8月17日
(45)【発行日】2018年9月5日
(54)【発明の名称】液晶表示装置及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   G02F 1/1337 20060101AFI20180827BHJP
   G02F 1/1368 20060101ALI20180827BHJP
   G02F 1/1335 20060101ALI20180827BHJP
   G02F 1/13 20060101ALI20180827BHJP
【FI】
   G02F1/1337 505
   G02F1/1368
   G02F1/1335 505
   G02F1/13 101
【請求項の数】5
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2016-561051(P2016-561051)
(86)(22)【出願日】2014年1月8日
(65)【公表番号】特表2017-501456(P2017-501456A)
(43)【公表日】2017年1月12日
(86)【国際出願番号】CN2014070325
(87)【国際公開番号】WO2015100763
(87)【国際公開日】20150709
【審査請求日】2016年6月30日
(31)【優先権主張番号】201310747855.6
(32)【優先日】2013年12月31日
(33)【優先権主張国】CN
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】515204720
【氏名又は名称】深▲セン▼市華星光電技術有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100107847
【弁理士】
【氏名又は名称】大槻 聡
(72)【発明者】
【氏名】趙 勇
(72)【発明者】
【氏名】張 ▲キン▼
(72)【発明者】
【氏名】連 水池
【審査官】 右田 昌士
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−225098(JP,A)
【文献】 特開2009−181121(JP,A)
【文献】 特開2011−215471(JP,A)
【文献】 国際公開第2013/115937(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2005/0140858(US,A1)
【文献】 国際公開第2010/106915(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02F 1/1337
G02F 1/13 101
G02F 1/1335
G02F 1/1368
G02F 1/1343
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガラス基板(11)と、ゲート線(13)と、半導体層(17)と、データ線(12)と、第1電極層(15)と、この第1電極層(15)を覆う第1配向層(19)とを備えるTFTアレイ基板(1)であって、前記ガラス基板(11)と不活性化層(180)との間にはカラーフィルタ層(18)が形成されており、前記不活性化層(180)上にはブラックマトリクス(22)が設けられているTFTアレイ基板(1)と、
第2電極層(24)とこの第2電極層(24)を覆う第2配向層(29)とを有するCF基板(2)と、
前記TFTアレイ基板(1)の第1配向層(19)と前記CF基板(2)の第2配向層(29)との間に配置されている液晶層(3)と、を備え、
前記第1配向層(19)及び前記第2配向層(29)をそれぞれ少なくとも1つの区画(10、20)に分割し、各区画は複数の配向区(100、200)に分割され、前記第1配向層(19)と前記第2配向層(29)との互いに対応する配向区(100、200)の予設定の配向方向が垂直となり、
前記第1配向層(19)及び前記第2配向層(29)の各配向区(100、200)に対してそれぞれ異なる方向の直線偏光の光線で照射して、各配向区に照射する前記直線偏光の偏光方向と前記配向方向とを相応させることで、前記第1配向層(19)及び前記第2配向層(29)にそれぞれ各配向区(100、200)に対応する予設定の配向方向を有する配向膜を形成し、
前記各区画(10、20)は垂直の2本の分割線(X軸とY軸)によって4個の配向区に分割され、第3象限において液晶分子はx軸とa角度を成し、第1象限において液晶分子はx軸と−a角度を成し、第2象限において液晶分子はx軸と(a−180)角度を成し、第4象限において液晶分子はx軸と(180−a)角度を成し、
前記各区画(10、20)は垂直の2本の分割線により4個の配向区に分割され、前記4個の配向区のうち少なくとも2個の配向区の予設定の配向方向は異なっていることを特徴とする液晶表示装置。
【請求項2】
前記ブラックマトリクス(22)は、前記TFTアレイ基板の不活性化層(180)に設けられる、または、前記TFTアレイ基板(1)のガラス基板(11)に設けられるとともに前記ゲート線(13)の下方に設けられる、または、前記TFTアレイ基板(1)のガラス基板(11)に設けられるとともに前記ゲート線(13)の両側に設けられる、または、前記TFTアレイ基板(1)のカラーフィルタ層(18)と前記データ線(12)との間に設けられることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
【請求項3】
前記カラーフィルタ層(18)の材料は、骨膠、アクリル、ポリイミド及びポリエステルのうちいずれか一種であることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
【請求項4】
前記第1電極層は画素電極層であり、前記第2電極層は共通電極層であることを特徴とする請求項に記載の液晶表示装置。
【請求項5】
ガラス基板(11)と、ゲート線(13)と、半導体層(17)と、データ線(12)と、第1電極層(15)とこの第1電極層(15)を覆う第1配向層(19)とを備えるTFTアレイ基板(1)であって前記ガラス基板(11)と不活性化層(180)との間にカラーフィルタ層(18)が形成されており、前記不活性化層(180)上にはブラックマトリクス(22)が設けられているTFTアレイ基板(1)と、
第2電極層(24)とこの第2電極層(24)を覆う第2配向層(29)とを有するCF基板(2)と、
前記TFTアレイ基板(1)の第1配向層(19)と前記CF基板(2)の第2配向層(29)との間に配置されている液晶層(3)と、を備え、
前記第1配向層(19)及び前記第2配向層(29)をそれぞれ少なくとも1つの区画(10、20)に分割し、各区画は複数の配向区(100、200)に分割され、前記第1配向層(19)と前記第2配向層(29)との互いに対応する配向区(100、200)の予設定の配向方向が垂直となり、前記各区画(10、20)は、互いに垂直な2本の分割線によって4個の配向区に分割され、前記4個の配向区のうち少なくとも2個の配向区の予設定の配向方向が互いに異なり、
前記第1配向層(19)及び前記第2配向層(29)の各配向区(100、200)に対してそれぞれ異なる方向の直線偏光の光線で照射して、各配向区に照射する前記直線偏光の偏光方向と前記配向方向とを相応させることで、前記第1配向層(19)及び前記第2配向層(29)にそれぞれ各配向区(100、200)に対応する予設定の配向方向を有する配向膜を形成し、
前記各区画(10、20)は垂直の2本の分割線(X軸とY軸)によって4個の配向区に分割され、第3象限において液晶分子はx軸とa角度を成し、第1象限において液晶分子はx軸と−a角度を成し、第2象限において液晶分子はx軸と(a−180)角度を成し、第4象限において液晶分子はx軸と(180−a)角度を成し、
前記各区画(10、20)は垂直の2本の分割線により4個の配向区に分割され、前記4個の配向区のうち少なくとも2個の配向区の予設定の配向方向は異なっていることを特徴とする液晶表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、薄膜トランジスタ液晶表示装置(Thin Film Transistor liquid crystal display、TFT‐LCD)の製造分野に関し、特に液晶表示装置及びその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
図1は、従来のPSVA方式(高分子安定化垂直配列、Polymer Stabilization Vertical‐Alignment)の液晶表示装置によく用いられる画素電極を示す図であり、図面では1つの画素電極を示している。従来のこのようなPSVA方式の液晶表示装置において、画素電極は、「米」字状に設計され、中間の垂直幹線80、水平幹線81と、x軸と±45度、±135度を成す分岐線82とによって構成される。画素面積は、垂直幹線80と水平幹線81とによって4個の領域に等分され、各領域は、45度斜め方向の分岐線82が布設されて構成される。
【0003】
図2は、図1の画素電極に電圧を印加後の液晶の倒れる向きを示す図であり、図2に示したように、図1の画素電極に4Vの電圧を印加すると液晶分子90は画素電極の外側から漸次内側へ倒れる。倒れる角度はスリット方向(即ち、分岐線82の延伸方向、図面に示したような矢印方向)に沿い、4個の領域における液晶の倒れる向きは、±45度、±135度であり、全て画素の中央領域に向く。液晶の倒れる向きとx軸とが成す角度は、上記の図面に示したように、第一象限では−135度であり、第二象限では−45度であり、第三象限では45度であり、第四象限では135度である。従来のPSVA製造では、画素電極を「米」字状に設計することにより、液晶分子の配向を制御して広視野角での色かぶり(colour cast)の問題を改善している。
【0004】
しかし、従来のこのような方式は電極の設計に大きく依存し、表示領域に鮮明な明暗縞が発生することにより、光線の透過率が低下されて表示の効果及び輝度に影響を与える。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の技術的課題としては、配向効果が良好で、かつ広視野角での色かぶりを改善するとともに開口率を向上することができる液晶表示装置及びその製造方法を提供するのである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した問題を解決するために、本発明に係る液晶表示装置は、第1電極層とこの第1電極層を覆う第1配向層とを有し、ガラス基板と不活性化層との間にカラーフィルタ層が形成されており、さらにブラックマトリクスが設けられているTFTアレイ基板と、第2電極層とこの第2電極層を覆う第2配向層とを有するCF基板と、前記TFTアレイ基板の第1配向層と前記CF基板の第2配向層との間に配置されている液晶層と、を備え、前記第1配向層及び前記第2配向層をそれぞれ少なくとも1つの区画に分割し、各区画は複数の配向区に分割され、前記第1配向層と前記第2配向層との互いに対応する配向区の予設定の配向方向が垂直となり、前記第1配向層及び前記第2配向層の各配向区に対してそれぞれ異なる方向の直線偏光の光線で照射して、各配向区に照射する前記直線偏光の偏光方向と前記配向方向とを相応させることで、前記第1配向層及び前記第2配向層にそれぞれ各配向区に対応する予設定の配向方向を有する配向膜を形成したことを特徴とする。
【0007】
また、前記TFTアレイ基板は、ガラス基板、ゲート線、半導体層及びデータ線をさらに備える。
【0008】
また、前記ブラックマトリクスは、前記TFTアレイ基板の不活性化層に設けられる、または、前記TFTアレイ基板のガラス基板に設けられるとともに前記ゲート線の下方に設けられる、または、前記TFTアレイ基板のガラス基板に設けられるとともに前記ゲート線の両側に設けられる、または、前記TFTアレイ基板のカラーフィルタ層と前記データ線との間に設けられる。
【0009】
また、前記カラーフィルタ層の材料は、骨膠、アクリル、ポリイミド及びポリエステルのうちいずれか一種である。
【0010】
また、前記各区画は、互いに垂直な2本の分割線によって4個の配向区に分割され、前記4個の配向区のうち少なくとも2個の配向区の予設定の配向方向が互いに異なる。
【0011】
また、前記第1電極層は画素電極層であり、前記第2電極層は共通電極層である。
【0012】
また、上述した問題を解決するために、本発明に係る液晶表示装置は、第1電極層とこの第1電極層を覆う第1配向層とを有し、ガラス基板と不活性化層との間にカラーフィルタ層が形成されており、さらにブラックマトリクスが設けられているTFTアレイ基板と、第2電極層とこの第2電極層を覆う第2配向層とを有するCF基板と、前記TFTアレイ基板の第1配向層と前記CF基板の第2配向層との間に配置されている液晶層と、を備え、前記第1配向層及び前記第2配向層をそれぞれ少なくとも1つの区画に分割し、各区画は複数の配向区に分割され、前記第1配向層と前記第2配向層との互いに対応する配向区の予設定の配向方向が垂直となり、前記各区画は、互いに垂直な2本の分割線によって4個の配向区に分割され、前記4個の配向区のうち少なくとも2個の配向区の予設定の配向方向が互いに異なり、前記第1配向層及び前記第2配向層の各配向区に対してそれぞれ異なる方向の直線偏光の光線で照射して、各配向区に照射する前記直線偏光の偏光方向と前記配向方向とを相応させることで、前記第1配向層及び前記第2配向層にそれぞれ各配向区に対応する予設定の配向方向を有する配向膜を形成したことを特徴とする。
【0013】
また、上述した問題を解決するために、本発明に係る液晶表示装置の製造方法は、TFTアレイ基板及びCF基板を提供し、TFTアレイ基板のガラス基板と不活性化層との間にカラーフィルタ層を形成し、TFTアレイ基板の第1電極層に偏光感度材料を塗布して第1配向層を形成し、CF基板の第2電極層に偏光感度材料を塗布して第2配向層を形成するステップと、前記第1配向層及び前記第2配向層をそれぞれ少なくとも1つの区画に分割し、各区画は複数の配向区を含み、前記第1配向層と前記第2配向層との互いに対応する配向区の予設定の配向方向を互いに垂直とするステップと、前記第1配向層及び前記第2配向層の各配向区に対してそれぞれ異なる方向の直線偏光の光線で照射して、前記各配向区に照射する直線偏光の偏光方向と前記配向方向とを相応させることで、前記第1配向層及び前記第2配向層にそれぞれ各配向区に対応する予設定の配向方向を有する配向膜を形成するステップと、前記TFTアレイ基板における第1電極層及び前記CF基板における第2電極層への通電によって液晶セル中の液晶分子の配向を完成するステップと、前記TFTアレイ基板にブラックマトリクスを設けるステップと、前記TFTアレイ基板にスペーサーを設けるステップと、を含むことを特徴とする。
【0014】
また、前記TFTアレイ基板は、ガラス基板、ゲート線、半導体層及びデータ線をさらに備える。
【0015】
また、前記ブラックマトリクスを、前記TFTアレイ基板の不活性化層に設ける、または、前記TFTアレイ基板のガラス基板に設けるとともに前記ゲート線の下方に設ける、または、前記TFTアレイ基板のガラス基板に設けるとともに前記ゲート線の両側に設ける、または、前記TFTアレイ基板のカラーフィルタ層と前記データ線との間に設ける。
【0016】
また、前記カラーフィルタ層の材料は、骨膠、アクリル、ポリイミド及びポリエステルのうちいずれか一種である。
【0017】
また、前記第1電極層は画素電極層であり、前記第2電極層は共通電極層である。
【0018】
また、前記各区画は、互いに垂直な2本の分割線によって4個の配向区に分割され、前記4個の配向区のうち少なくとも2個の配向区の予設定の配向方向が互いに異なる。
【発明の効果】
【0019】
本発明は、以下のような効果を得ることができる。
第一に、本発明の実施例において、それぞれ異なる方向の直線偏光の光線でTFTアレイ基板の第1配向層及びCF基板の第2配向層を照射することにより、特定の配向方向の配向層を形成するので、画素電極に対する特別な設計は必要なく、これにより、従来技術における画素電極による明暗縞の発生を防止して、光線の透過率を向上させることができる。
第二に、本発明の実施例において、第1配向層の各区画における配向区の予設定の配向方向と第2配向層の各区画における配向区の予設定の配向方向とを融通的に設定可能なので、液晶セルの各画素構造における4個の領域の配向を融通的に実現するとともに、広視野角での色かぶりを改善することができる。
第三に、TFTアレイ基板にブラックマトリクスを設けることにより、TFTアレイ基板1とCF基板2とのずれを起因とする開口率が低下する問題を防止することができる。
第四に、適切なカラーフィルタ材料を選択して、カラーフィルタ層を絶縁層として作用させることにより、通常カラーフィルタ層の上下表面に設けられる絶縁層を省略して、コストの低下及び産量の向上の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
本発明に係る実施例や従来技術における技術事項をより明確に説明するために、実施例や従来技術の説明に必要な図面に対して簡単に紹介する。また、下記の説明における図面は、本発明の実施例を説明するためのものにすぎず、当業者であれば、下記の図面に基づいて別の図面を容易に導出することは自明である。
図1】従来のPSVA方式の液晶表示装置の画素電極を示す図である。
図2図1の画素電極に電圧を印加後の液晶の倒れる向きを示す図である。
図3】本発明の液晶表示装置の1つの実施例における画素構造を示す図である。
図4】本発明の液晶表示装置の図3のA−A線に沿う断面図である。
図5】本発明の液晶表示装置の配向原理を説明するための実施例1におけるTFTアレイ基板の区画を示す図である。
図6】本発明の液晶表示装置の配向原理を説明するための実施例1におけるCF基板の区画を示す図である。
図7】本発明の液晶表示装置の配向原理を説明するための実施例1におけるCF基板に直線偏光の光線を照射することを示す図である。
図8】本発明の液晶表示装置の配向原理を説明するための実施例1における液晶配向の結果を示す図である。
図9】本発明の液晶表示装置の配向原理を説明するための実施例2におけるTFTアレイ基板の区画を示す図である。
図10】本発明の液晶表示装置の配向原理を説明するための実施例2におけるCF基板の区画を示す図である。
図11】本発明の液晶表示装置の配向原理を説明するための実施例2における液晶配向の結果を示す図である。
図12】本発明の液晶表示装置の配向原理を説明するための実施例3におけるTFTアレイ基板の区画を示す図である。
図13】本発明の液晶表示装置の配向原理を説明するための実施例3におけるCF基板の区画を示す図である。
図14】本発明の液晶表示装置の配向原理を説明するための実施例3における液晶配向の結果を示す図である。
図15】本発明の液晶表示装置の別の実施例の断面図である。
図16】本発明の液晶表示装置のさらに別の実施例の断面図である。
図17】本発明の液晶表示装置の製造方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面を参照しながら各実施例を説明することで、本発明が特定の実施例に適用されることを説明する。本発明における方向性の用語、例えば、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「内」、「外」や「側面」などは、図面での参照用の方向である。従って、使用された用語は、本発明を説明及び理解するためのものであり、本発明を限定するための用語ではない。
【0022】
図3及び図4は、本発明の液晶表示装置の1つの実施例を示す。この液晶表示装置は、第1電極層15とこの第1電極層15を覆う第1配向層19とを有し、ガラス基板11と不活性化層180との間にカラーフィルタ層18が形成されており、さらにブラックマトリクス(Black Matrix)22が設けられているTFTアレイ基板1と、第2電極層24とこの第2電極層24を覆う第2配向層29とを有するCF(Color Filter、カラーフィルタ)基板2と、TFTアレイ基板1の第1配向層19とCF基板2の第2配向層29との間に配置されている液晶層3と、を備える。
【0023】
第1配向層19及び第2配向層29は、それぞれ少なくとも1つの区画に分割され、各区画は複数の配向区に分割されており、第1配向層19と第2配向層29との互いに対応する配向区の予設定の配向方向は互いに垂直となっている。
【0024】
第1配向層19及び第2配向層19の各配向区は、それぞれ異なる方向の直線偏光の光線によって照射されて、各配向区に照射される直線偏光の偏光方向と配向方向とが相応されることにより、第1配向層19及び第2配向層29にそれぞれ各配向区に対応する予設定の配向方向を有する配向膜が形成されている。
【0025】
以下、まず、具体的な実施例で前記第1配向層及び第2配向層の配向原理及び過程を説明する。
【0026】
図5から図8は、本発明の実施例1を示す。本実施例では、図5に示したように、TFTアレイ基板1の第1配向層を複数の区画10に分割し、各区画10は複数の配向区100を含む。図5において、各区画10は、互いに垂直な2本の分割線によって4個の配向区100に分割されている(図面には、1個の区画10を4個の配向区100に分割したことのみが示されているが、これは例示にすぎない)。各配向区100には、1つの配向方向(図面での矢印方向)が予設定されている。1個の区画10において少なくとも2個の配向区100の予設定の配向方向が互いに異なる。即ち、左側の2個の配向区100の予設定の配向方向は上に向き、右側の2個の配向区100の予設定の配向方向は下に向く。
【0027】
同様に、図6に示したように、CF基板2の第2配向層を複数の区画20に分割し、各区画20は複数の配向区200を含む。図6において、各区画20は、互いに垂直な2本の分割線によって4個の配向区200に分割されている。各配向区200には、1つの配向方向(図面での矢印方向)が予設定されている。1個の区画20において少なくとも2個の配向区100の予設定の配向方向が互いに異なる。即ち、上側の2個の配向区200の予設定の配向方向は右に向き、下側の2個の配向区200の予設定の配向方向は左に向く。
【0028】
第1配向層の各配向区100と第2配向層の対応する各配向区200との予設定の配向方向は、互いに垂直である。
【0029】
図7は、直線偏光の光線で基板を照射することを示す図である。この直線偏光の光線としては紫外線(UV)を採用し、図7には、紫外線で図6のCF基板2の第2配向層における1個の区画20の下側の配向区200を照射する状況が示されている。図7における矢印方向は直線偏光の光線の照射方向であり、その矢印上の黒色横線は直線偏光の光線の偏光方向である。本実施例では、直線偏光の光線の偏光方向と第2配向層の区画20における下側の配向区200の予設定の配向方向とを相応させる(例えば、同じにする)ことを確保する必要があり、直線偏光の光線で照射することで、この配向区200に予設定の配向方向を有する配向膜を形成する。
【0030】
同様に、別の異なる方向の直線偏光の光線で第2配向層の各区画20における他の配向区200に対して照射して、第2配向層に予設定の配向方向を有する配向膜を形成する。また、第1配向層の各区画10における各配向区100に対しても直線偏光の光線で照射して、第1配向層に予設定の配向方向を有する配向膜を形成する。
【0031】
図8は、本発明の液晶表示装置の実施例1における液晶配向の結果を示す図である。配向膜を形成した後、TFTアレイ基板の第1電極層及びCF基板の第2電極層への通電によって液晶セル中の液晶分子の配向を完成させる。第1配向層における各配向区100と対応する第2配向層における各配向区200との予設定の配向方向が垂直であるので、第1配向層と第2配向層との作用によって液晶セルにおける対応する各配向区の液晶分子に倒れる向きが発生されて配向が完成される。図8には、図5図6とにおける1つの区画に対応する液晶分子の配向が示されている。その結果、第3象限では液晶分子がx軸とa角度を成し、第1象限では液晶分子がx軸と−a角度を成し、第2象限では液晶分子がx軸と(a−180)角度を成し、第4象限では液晶分子がx軸と(180−a)角度を成すことにより、広視野角での色かぶりが改善される。他の区画における液晶分子の配向はこれと類似している。
【0032】
図9から図11は、本発明の実施例2を示す。本実施例では、TFTアレイ基板1の第1配向層の1個の区画10において、上側の2個の配向区100の予設定の配向方向は下に向き、下側の2個の配向区100の予設定の配向方向は上に向くとともに、CF基板2の第2配向層の1個の区画20において、右側の2個の配向区200の予設定の配向方向は左に向き、左側の2個の配向区200の予設定の配向方向は右に向く。その結果、液晶表示装置の対応する領域の液晶分子の配向が完成された後には、全て中心位置に向き(図10参照)、第1象限では液晶分子がx軸とc角度を成す。
【0033】
図12から図14は、本発明の実施例3を示す。本実施例では、TFTアレイ基板1の第1配向層の1個の区画10において、右側の2個の配向区100の予設定の配向方向は右に向き、左側の2個の配向区100の予設定の配向方向は左に向くとともに、CF基板2の第2配向層の1個の区画20において、上側の2個の配向区200の予設定の配向方向は上に向き、下側の2個の配向区200の予設定の配向方向は下に向く。その結果、液晶表示装置の対応する領域の液晶分子の配向が完成された後には、全て中心位置から離れており(図13参照)、第1象限では液晶分子がx軸とb角度を成す。
【0034】
上述した3つの実施例は例示にすぎず、本発明の他の実施例では、第1配向層の各区画における各配向区の予設定の配向方向は要求によって調整することができ、同様に、それに対応する第2配向層における各配向区の予設定の配向方向も適宜変更することができる。
【0035】
また、本実施例では、第1電極層は画素電極層であり、第2電極層は共通電極層である。また、配向層の各区画の大きさを、TFTアレイ基板1の1つの画素構造の大きさ及び位置と対応させることができる。
【0036】
以下、本発明の液晶表示装置の構造を詳細に説明する。
【0037】
図3及び図4に示したように、TFTアレイ基板1は、ガラス基板11と、このガラス基板11に設けられているゲート線13及び共通電極14とをさらに備える。ゲート線13の上方には半導体層17がさらに設けられており、半導体層17にはドレイン電極及びソース電極を形成するためのデータ線12が設けられており、そしてその上には1層の不活性化層180が設けられており、不活性化層180には画素電極15が形成されており、第1配向層19は、画素電極15に設けられている。
【0038】
液晶セル(液晶層)の上下表面の平坦化を図るためには、TFTアレイ基板1のガラス基板11と不活性化層180との間にカラーフィルタ層18を設ける。適切なカラーフィルタ材料を選択して、カラーフィルタ層18を絶縁層として作用させることにより、通常カラーフィルタ層18の上下表面に設けられる絶縁層を省略して、コストの低下及び産量の向上の効果を得ることができる。カラーフィルタ材料は、骨膠、アクリル、ポリイミド(polyimide)、ポリエステル(polyester)などを含む。
【0039】
CF基板2は、ガラス基板21と、ガラス基板21を覆う共通電極層24とを備え、第2配向層29は、共通電極層24に設けられている。
【0040】
液晶層3は、液晶分子(図示せず)及びスペーサー30を備える。
【0041】
本発明では、このブラックマトリクス22は、TFTアレイ基板1とCF基板2とのずれを起因とする開口率の低下を防止するために、TFTアレイ基板にブラックマトリクス22を設ける。
【0042】
図4に示したように、本実施例において、ブラックマトリクス22は、TFTアレイ基板1の不活性化層180に設けられ、CF基板2には設けられない。
【0043】
図15は、本発明の液晶表示装置の別の実施例の断面図である。本実施例において、図4に示した実施例との相違は、ブラックマトリクス22がTFTアレイ基板1のガラス基板11に設けられるとともにゲート線13の下方に設けられ、CF基板2にはブラックマトリクス22が設けられていないものであり、それ以外の構成は、図4に示した実施例と同じであるので、図4を併せて参照すれば理解できることによってその説明は省略する。
【0044】
図16は、本発明の液晶表示装置のさらに別の実施例の断面図である。本実施例において、図4に示した実施例との相違は、ブラックマトリクス22がTFTアレイ基板1のガラス基板11に設けられるとともにゲート線13の両側に設けられ、CF基板2にはブラックマトリクス22が設けられていないものであり、それ以外の構成は、図4に示した実施例と同じであるので、図4を併せて参照すれば理解できることによってその説明は省略する。
【0045】
また、その他の実施例では、要求により、ブラックマトリクス22をTFTアレイ基板1の他の位置に設けることもできる。例えば、ブラックマトリクス22をTFTアレイ基板1のカラーフィルタ層18とデータ線12との間に設けることができる。または、TFTアレイ基板1とCF基板2とに共にブラックマトリクス22を設けることができ、その設ける位置は上述の説明を参照可能であり、同等の効果を得ることができるので、その説明は省略する。
【0046】
本発明は、上述した配向原理、過程及び液晶表示装置の構造に関する説明に基づいて、この液晶表示装置を製造する方法をさらに提供する。図17は、本発明の液晶表示装置の製造方法のフローチャートである。本実施例では、この製造方法は、以下のようなステップを含む。
【0047】
ステップS10では、TFTアレイ基板及びCF基板を提供し、TFTアレイ基板のガラス基板と不活性化層との間にカラーフィルタ層を形成し、TFTアレイ基板の第1電極層に偏光感度材料を塗布して第1配向層を形成し、CF基板の第2電極層に偏光感度材料を塗布して第2配向層を形成する。
【0048】
ステップS11では、第1配向層及び第2配向層をそれぞれ少なくとも1つの区画に分割し、各区画は複数の配向区を含み、第1配向層と第2配向層との互いに対応する配向区の予設定の配向方向を互いに垂直とする。
【0049】
ステップS12では、第1配向層及び第2配向層の各配向区に対してそれぞれ異なる方向の直線偏光の光線で照射して、各配向区に照射する直線偏光の偏光方向と配向方向とを相応させることで、第1配向層及び第2配向層にそれぞれ各配向区に対応する予設定の配向方向を有する配向膜を形成する。
【0050】
ステップS13では、TFTアレイ基板における第1電極層及びCF基板における第2電極層への通電によって液晶セル中の液晶分子の配向を完成する。
【0051】
ステップS14では、TFTアレイ基板にブラックマトリクスを設ける。
【0052】
具体的には、ステップS14において、ブラックマトリクスを、TFTアレイ基板の不活性化層180に設ける、または、TFTアレイ基板1のガラス基板11に設けるとともにゲート線13の下方に設ける、または、TFTアレイ基板1のガラス基板11に設けるとともにゲート線13の両側に設ける、または、TFTアレイ基板1のカラーフィルタ層18とデータ線12との間のような他の位置に設ける。
【0053】
本発明は、カラーフィルタ層をTFTアレイ基板に設けることにより、液晶セルの上下表面の平坦化を実現することができるので、ステップS13でより良好な配向効果を得ることができる。また、適切なカラーフィルタ材料を選択して、カラーフィルタ層を絶縁層として作用させることにより、通常カラーフィルタ層の上下表面に設けられる絶縁層を省略して、コストの低下及び産量の向上の効果を得ることができる。カラーフィルタ材料は、骨膠、アクリル、ポリイミド、ポリエステルなどを含む。
【0054】
また、実施例において、第1電極層15は画素電極層であり、第2電極層24は共通電極層である。また、配向層の各区画の大きさを、TFTアレイ基板1の1つの画素構造の大きさ及び位置と対応させることができる。
【0055】
第1配向層及び第2配向層の配向原理及び過程については、図5から図14に対する説明を参照することができるので、ここではその説明を省略する。
【0056】
本発明は、以下のような効果を得ることができる。
第一に、本発明の実施例において、それぞれ異なる方向の直線偏光の光線でTFTアレイ基板の第1配向層及びCF基板の第2配向層を照射することにより、特定の配向方向の配向層を形成するので、画素電極に対する特別な設計は必要なく、これにより、従来技術における画素電極による明暗縞の発生を防止して、光線の透過率を向上させることができる。
第二に、本発明の実施例において、第1配向層の各区画における配向区の予設定の配向方向と第2配向層の各区画における配向区の予設定の配向方向とを融通的に設定可能なので、液晶セルの各画素構造における4個の領域の配向を融通的に実現するとともに、広視野角での色かぶりを改善することができる。
第三に、TFTアレイ基板にブラックマトリクスを設けることにより、TFTアレイ基板1とCF基板2とのずれを起因とする開口率が低下する問題を防止することができる。
第四に、適切なカラーフィルタ材料を選択して、カラーフィルタ層を絶縁層として作用させることにより、通常カラーフィルタ層の上下表面に設けられる絶縁層を省略して、コストの低下及び産量の向上の効果を得ることができる。
さらに、本発明の実施例において、カラーフィルタ層をTFTアレイ基板に設けることにより、液晶セル(液晶層)の上下表面の平坦化を実現して液晶の配向効果を向上させることができる。
【0057】
上述した内容は本発明の最適な実施例にすぎず、本発明の権利範囲を限定することではない。この発明の要旨を逸脱しない範囲での設計の変更等があってもこの発明に含まれることは勿論である。
【0058】
本願は、2013年12月31日に中国専利局(中国特許庁)に出願された、出願番号が201310747855.6であり、発明の名称が「液晶表示装置及びその製造方法」である出願に基づく優先権を主張し、その全ての開示は完全に本明細書で参照により組み込まれる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17