【文献】
TROST,B.M. et al.,J.AM.CHEM.SOC.,2003年,Vol.125,p.8744-8745
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
(2R,6S,11R)−3,6−ジメチル−11−((4−(メチルスルホニル)−フェネチル)アミノ)−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノ−ベンゾ[d]アゾシン−8−オール(化合物10)、
(2R,6S,11S)−3,6−ジメチル−11−((4−(メチルスルホニル)フェネチル)−アミノ)−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−8−オール(化合物11)、
(2R,6S,11S)−11−((2−(1−ヒドロキシシクロヘキシル)エチル)アミノ)−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノ−ベンゾ[d]アゾシン−8−オール(化合物12)、
(2R,6S,11S)−11−(((1−ヒドロキシシクロヘキシル)メチル)アミノ)−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノ−ベンゾ[d]アゾシン−8−オール(化合物13)、
(2R,6S,11R)−11−(((1−ヒドロキシシクロヘキシル)メチル)アミノ)−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノ−ベンゾ[d]アゾシン−8−オール(化合物14)、
(2R,6S,11R)−3,6−ジメチル−11−((2−フェノキシエチル)アミノ)−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−8−オール(化合物15)、
(2R,6S,11R)−11−((2−シクロヘキシルエチル)アミノ)−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−8−オール(化合物16)、
(2R,6S,11S)−11−((2−シクロヘキシルエチル)アミノ)−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−8−オール(化合物17)、
tert−ブチル(4−(((2R,6S,11R)−8−ヒドロキシ−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−11−イル)アミノ)ブチル)カルバメート(化合物18)、
tert−ブチル(4−(((2R,6S,11S)−8−ヒドロキシ−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−11−イル)アミノ)ブチル)カルバメート(化合物19)、
N1−(2,4−ジフルオロフェニル)−N3−((2R,6S,11R)−8−ヒドロキシ−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−11−イル)−N3−メチルマロンアミド(化合物26)、
1−(4−シアノフェニル)−3−((2R,6S,11R)−8−ヒドロキシ−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−11−イル)尿素(化合物27)、
N−((2R,6S,11R)−8−ヒドロキシ−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−11−イル)−N−メチル−2−(4−(メチル−スルホニル)フェニル)アセトアミド(化合物28)、
N−((2R,6S,11S)−8−ヒドロキシ−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−11−イル)−2−フェニルアセトアミド(化合物29)、
N1−(2,4−ジフルオロフェニル)−N3−((2R,6S,11R)−8−ヒドロキシ−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−11−イル)マロンアミド(化合物30)、
N−((2R,6S,11S)−8−ヒドロキシ−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ−[d]アゾシン−11−イル)−2−(チオフェン−3−イル)アセトアミド(化合物31)、
(E)−3−(フラン−3−イル)−N−((2R,6S,11S)−8−ヒドロキシ−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−11−イル)アクリルアミド(化合物32)、
N−((2R,6S,11R)−8−ヒドロキシ−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−11−イル)−2−(4−(メチルスルホニル)−フェニル)アセトアミド(化合物33)、
N1−(2,4−ジフルオロフェニル)−N4−((2R,6S,11S)−8−ヒドロキシ−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−11−イル)スクシンアミド(化合物34)、
N−((2R,6S,11S)−8−ヒドロキシ−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−11−イル)−N−メチル−2−(4−(メチル−スルホニル)−フェニル)アセトアミド(化合物35)、
N−(6−フルオロベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−2−(((2R,6S,11R)−8−ヒドロキシ−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノ−ベンゾ[d]アゾシン−11−イル)−(メチル)アミノ)アセトアミド(化合物40)、
2−(((2R,6S,11R)−8−ヒドロキシ−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−11−イル)(メチル)アミノ)−N−(4−(トリ−フルオロメチル)フェニル)アセトアミド(化合物41)、
N−((2R,6S,11R)−8−メトキシ−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−11−イル)−N−メチル−2−(3−オキソピペラジン−1−イル)アセトアミド(化合物44)、
(2R,6S,11S)−8−メトキシ−N,3,6−トリメチル−N−(ピペリジン−4−イルメチル)−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−11−アミン(化合物49)、
1−(4−((((2R,6S,11R)−8−ヒドロキシ−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノ−ベンゾ[d]アゾシン−11−イル)−(メチル)アミノ)メチル)ピペリジン−1−イル)−2,2−ジメチルプロパン−1−オン(化合物52)、
(2R,6S,11R)−3,6−ジメチル−11−(メチル((1−(メチルスルホニル)−ピペリジン−4−イル)メチル)アミノ)−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−8−オール(化合物54)、
(2R,6S,11R)−11−(((1−(イソプロピルスルホニル)ピペリジン−4−イル)メチル)(メチル)アミノ)−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−8−オール(化合物55)、
(2R,6S,11R)−11−(((1−(エチルスルホニル)ピペリジン−4−イル)メチル)(メチル)アミノ)−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−8−オール(化合物56)、
(2R,6S,11R)−11−(((1−(シクロプロピルスルホニル)ピペリジン−4−イル)メチル)(メチル)アミノ)−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−8−オール(化合物57)、
(2R,6S,11S)−11−(((1−(ベンジルスルホニル)ピペリジン−4−イル)メチル)(メチル)アミノ)−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−8−オール(化合物58)、
(2R,6S,11S)−11−(((1−(イソブチルスルホニル)ピペリジン−4−イル)メチル)(メチル)アミノ)−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−8−オール(化合物59)、
(2R,6S,11S)−11−(((1−(シクロペンチルスルホニル)ピペリジン−4−イル)メチル)(メチル)アミノ)−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−8−オール(化合物60)、
(2R,6S,11S)−11−(((1−(イソプロピルスルホニル)ピペリジン−4−イル)メチル)アミノ)−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−8−オール(化合物65)、
N−(4−フルオロフェネチル)−N−((2R,6S,11S)−8−ヒドロキシ−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−11−イル)グリシン(化合物72)、
N−(4−フルオロフェネチル)−N−((2R,6S,11R)−8−ヒドロキシ−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−11−イル)グリシン(化合物73)、
2−((4−フルオロフェネチル)−((2R,6S,11R)−8−ヒドロキシ−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−11−イル)アミノ)アセトアミド(化合物74)、
(2R,6S,11S)−11−((4−フルオロ−フェネチル)(2−ヒドロキシエチル)−アミノ)−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ−[d]アゾシン−8−オール(化合物77)、
3−(6−フルオロベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−1−((2R,6S,11R)−8−ヒドロキシ−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−11−イル)−1−メチル尿素(化合物81)、
3−(5−フルオロベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−1−((2R,6S,11S)−8−ヒドロキシ−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−11−イル)−1−メチル尿素(化合物82)、
3−(4−シアノフェニル)−1−エチル−1−((2R,6S,11R)−8−ヒドロキシ−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−11−イル)尿素(化合物91)、
3−(4−シアノフェニル)−1−((2R,6S,11R)−8−ヒドロキシ−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−11−イル)−1−プロピル尿素(化合物92)、
3−(4−シアノフェニル)−1−エチル−1−((2R,6S,11S)−8−ヒドロキシ−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−11−イル)尿素(化合物93)、
N−(tert−ブチル)−4−((((2R,6S,11R)−8−ヒドロキシ−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−11−イル)(メチル)アミノ)メチル)ピペリジン−1−カルボキサミド(化合物95)、
(2R,6S,11R)−11−(((1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)ピペリジン−4−イル)メチル)(メチル)アミノ)−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−8−オール(化合物97)、
(2R,6S,11R)−11−(エチル(4−(メチルスルホニル)フェネチル)アミノ)−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノ−ベンゾ[d]アゾシン−8−オール(化合物98)、
N−((2R,6S,11R)−8−ヒドロキシ−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−11−イル)−N−メチル−1−フェニルメタン−スルホンアミド(化合物100)、
N−((2R,6S,11S)−8−ヒドロキシ−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−11−イル)−1−フェニルメタンスルホンアミド(化合物101)、
N−((2R,6S,11S)−8−ヒドロキシ−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ−[d]アゾシン−11−イル)ベンゼンスルホンアミド(化合物102)、または
3−(1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−1−((2R,6S,11R)−8−ヒドロキシ−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−11−イル)−1−メチル尿素(化合物107)、またはその薬学的に許容される塩。
【発明を実施するための形態】
【0042】
一態様では、本発明は、新規のベンゾモルファン類似体(「本発明の化合物」とも称される)を提供する。ある特定の実施形態では、本明細書に開示されるベンゾモルファン類似体は、疼痛及び便秘等の1つ以上の状態を治療または予防するために有用である。これらのベンゾモルファン類似体は、鎮痛剤への耐性及び身体依存の発症についての低減された傾向を提供し得る。
【0043】
ある特定の実施形態では、本発明の化合物は、ORL−1受容体からの薬力学的反応を、中枢若しくは末梢のいずれか、またはその両方で調節するために有用である。他の実施形態では、本発明の化合物は、1つ以上のオピオイド受容体(例えば、μ、δ、κ)からの薬力学的反応を、中枢若しくは末梢のいずれか、またはその両方で調節するために有用である。いかなる理論にも拘束されることを望むものではないが、薬力学的反応は、化合物が1つ以上の受容体を刺激する(作動する)または阻害する(拮抗する)ことに起因し得る。
【0044】
ある特定の実施形態では、本発明の化合物は、ORL−1受容体を阻害する(拮抗する)一方、1つ以上の他のオピオイド受容体(例えば、μ、δ、及び/またはκアゴニストとして)も刺激し得る。アゴニスト活性を有する本発明の化合物は、完全または部分アゴニストのいずれかであって良い。
【0045】
ある特定の実施形態では、本発明の化合物は、少なくとも1つの他の治療剤と組み合わせて使用することができる。その他の治療剤は、限定されるものではないが、μ−オピオイドアゴニスト、非オピオイド鎮痛剤、非ステロイド性抗炎症剤、Cox−II阻害剤、制吐剤、β−アドレナリン遮断剤、抗痙攣剤、抗鬱剤、Ca
2+チャネル遮断剤、抗癌剤、またはそれらの混合物であり得る。
【0046】
本発明の様々な目的及び利点が、以下の詳細な説明から明らかとなろう。
【0047】
本発明の一態様は、式Iの化合物であって、
【化1】
式中、
R
1が、(C
1−C
10)アルキル、(C
2−C
10)アルケニル、または(C
3−C
12)シクロアルキルであり、該(C
2−C
10)アルケニルが、1つまたは2つの同じまたは異なる(C
1−C
6)アルキルで任意に置換され、
R
2が、(C
1−C
10)アルキル、−N(R
5)(R
6)、または−C(=O)R
7であり、
R
3が、Hまたは−(C
1−C
6)アルキルであり、
R
4が、−H、−OH、−CN、−NR
8R
9、−(C
1−C
5)アルキル−NR
8R
9、−C(O)O(C
1−C
5)アルキル、−NHSO
2(C
1−C
5)アルキル、ハロ、−C(ハロ)
3、−CH(ハロ)
2、−CH
2(ハロ)、−COOH、−CONH
2、−(C
1−C
5)アルキル、−(C
2−C
5)アルケニル、−(C
2−C
5)アルキニル、−(CH
2)
n−O−(CH
2)
n−CH
3、及び−(C
1−C
5)アルコキシから選択され、これらのそれぞれが、1つ、2つ、または3つの独立して選択されるR
a基で任意に置換され、
R
5が、水素、−(C
1−C
10)アルキル、−C(=O)−(C
1−C
6)アルキル−(6〜14員)アリール、−C(=O)−(C
1−C
6)アルキル、−C(=O)−(C
2−C
6)アルケニル、−CONR
8R
9、−(C
1−C
6)アルキル−C(O)NR
8R
9、−CO−(CH
2)
n−C(O)NR
8R
9、((6〜14員)アリール)−(C
1−C
6)アルキル−、((3〜12員)−複素環)−(C
1−C
6)アルキル−、−C(=O)−NH−((5〜12員)ヘテロアリール)、((C
3−C
12)シクロアルキル)−(C
1−C
6)アルキル−、−SO
2−(C
1−C
6)アルキル、−SO
2−((6〜14員)アリール)、及び((5〜12員)ヘテロアリール)−(C
1−C
6)アルキル−からなる群から選択され、これらのそれぞれが、−OH、ハロ、−C(ハロ)
3、−CH(ハロ)
2、−CH
2(ハロ)、−(C
1−C
6)アルキル、ヒドロキシ(C
1−C
6)アルキル−、ジヒドロキシ(C
1−C
6)アルキル−、−(C
1−C
6)アルコキシ、((C
1−C
6)アルコキシ)CO(C
1−C
6)アルコキシ−、−NH
2、−NH(C
1−C
6)アルキル、−NH(C
1−C
6)アルキル−R
11、−CN、−SH、−OR
12、−NR
8R
9、−CONR
8R
9、−COOR
10、−(C
1−C
6)アルコキシ−COOR
10、−(OCH
2CH
2)
s−O(C
1−C
6)アルキル、−SO
2−(C
1−C
6)アルキル、−SO
2−((C
3−C
12)シクロアルキル)、−SO
2−(C
1−C
6)アルキル−(6〜14員)アリール)、−NH−SO
2(C
1−C
6)アルキル、NH
2−SO
2(C
1−C
6)アルキル−、−N(SO
2(C
1−C
6)アルキル)
2、−C(=NH)NH
2、−NH−CO−(C
1−C
6)アルキル、−NH−CO−NH
2、−NH−C(=O)−NH−(C
1−C
6)アルキル、−NH−C(=O)−(6〜14員)アリール、−NH−C(=O)−(C
1−C
6)アルキル−(6〜14員)アリール、−NH−(C
1−C
6)アルキル−CO−OR
10、−NH−C(=O)−(C
1−C
6)アルキル−CO−OR
10、−NH−C(=O)−CH(NH
2)−(C
1−C
6)アルキル−CO−OR
10、−(C
3−C
12)シクロアルキル、ヒドロキシ(C
3−C
12)シクロアルキル−、−(6〜14員)アリール、−(6〜14員)アリールオキシ、−(C
1−C
6)アルコキシ−C(O)NR
8R
9、−NH−(C
1−C
6)アルキル−C(O)NR
8R
9、−C(O)NH−(C
1−C
6)アルキル−COOR
10、−C(=O)−(C
1−C
6)アルキル、−(5〜12員)ヘテロアリール、−(3〜12員)複素環、及び−(7〜12員)−ビシクロ複素環からなる群から独立して選択される1つ、2つ、または3つの置換基で任意に置換され、
R
6が、H、−(C
1−C
6)アルキル、−(C
1−C
6)アルキル−CO−OR
10、−(C
1−C
6)アルキル−OR
10、−(C
1−C
6)アルキル−CONR
8R
9、−(C
3−C
12)シクロアルキル、((C
3−C
12)シクロアルキル)−(C
1−C
6)アルキル−、−C(=O)(C
1−C
6)アルキル、及び−SO
2(C
1−C
6)アルキルからなる群から選択され、
R
7が、−(C
1−C
10)アルキル、−(C
1−C
10)アルコキシ、−(OCH
2CH
2)
s−O(C
1−C
6)アルキル、−NH(C
1−C
6)アルキル、−NR
cR
d、−(C
3−C
12)シクロアルキル、((C
3−C
12)シクロアルキル)−(C
1−C
6)アルキル−、及び−(3〜12員)複素環からなる群から選択され、これらのそれぞれが、−OH、ハロ、−C(ハロ)
3、−CH(ハロ)
2、−CH
2(ハロ)、−(C
1−C
6)アルキル、ヒドロキシ(C
1−C
6)アルキル−、ジヒドロキシ(C
1−C
6)アルキル−、−(C
1−C
6)アルコキシ、((C
1−C
6)アルコキシ)CO(C
1−C
6)アルコキシ−、−NH
2、−NH(C
1−C
6)アルキル、−NH(C
1−C
6)アルキル−R
11、−CN、−SH、−OR
12、−NR
8R
9、−CONR
8R
9、−COOR
10、−(C
1−C
6)アルコキシ−COOR
10、−(OCH
2CH
2)
s−O(C
1−C
6)アルキル、−SO
2−(C
1−C
6)アルキル、−SO
2−((C
3−C
12)シクロアルキル)、−NH−SO
2(C
1−C
6)アルキル、NH
2−SO
2(C
1−C
6)アルキル−、−N(SO
2(C
1−C
6)アルキル)
2、−C(=NH)NH
2、−NH−CO−(C
1−C
6)アルキル、−NH−CO−NH
2、−NH−C(=O)−NH−(C
1−C
6)アルキル、−NH−C(=O)−(6〜14員)アリール、−NH−C(=O)−(C
1−C
6)アルキル−(6〜14員)アリール、−NH−(C
1−C
6)アルキル−CO−OR
10、−NH−C(=O)−(C
1−C
6)アルキル−CO−OR
10、−NH−C(=O)−CH(NH
2)−(C
1−C
6)アルキル−CO−OR
10、−(C
3−C
12)シクロアルキル、−(6〜14員)アリール、−(6〜14員)アリールオキシ、−(C
1−C
6)アルコキシ−C(O)NR
8R
9、−NH−(C
1−C
6)アルキル−C(O)NR
8R
9、−C(O)NH−(C
1−C
6)アルキル−COOR
10、−(5〜12員)ヘテロアリール、−(3〜12員)複素環、及び−(7〜12員)ビシクロ複素環からなる群から独立して選択される1つ、2つ、または3つの置換基で任意に置換され、
R
8及びR
9がそれぞれ独立して、
a)水素、−OH、ハロ、−C(ハロ)
3、−CH(ハロ)
2、−CH
2(ハロ)、
b)−(C
1−C
6)アルキル、−(C
2−C
5)アルケニル、−(C
2−C
5)アルキニル、−(CH
2)
n−O−(CH
2)
n−CH
3、−(C
1−C
6)アルコキシ(これらのそれぞれが、−OH、ハロ、−(C
1−C
10)アルキル、−(C
2−C
10)アルケニル、−(C
2−C
10)アルキニル、−(C
1−C
10)アルコキシ、−(C
3−C
12)シクロアルキル、−CHO、−C(O)OH、−C(ハロ)
3、−CH(ハロ)
2、−CH
2(ハロ)、−(CH
2)
n−O−(CH
2)
n−CH
3、フェニル、及び−CONR
5aR
6aから独立して選択される1つ、2つ、または3つの置換基で任意に置換される)、
c)−(C
3−C
8)シクロアルキル、((C
3−C
8)シクロアルキル)−(C
1−C
6)アルキル−、−COOR
10、−(C
1−C
6)アルキル−COOR
10、−CONH
2、及び(C
1−C
6)アルキル−CONH−、
d)1つ、2つ、または3つの独立して選択されるR
b基で任意に置換された((6〜14員)アリール)、
e)1つ、2つ、または3つの独立して選択されるR
b基で任意に置換された−((5〜12員)ヘテロアリール)、ならびに
f)R
8及びR
9が、それらが結合する窒素原子と一緒になって、1つ、2つ、または3つの独立して選択されるR
b基で任意に置換された(3〜12員)複素環を形成する、から選択され、
それぞれのR
10が独立して、水素、−(C
1−C
6)アルキル、−(C
2−C
6)アルケニル、−(C
2−C
6)アルキニル、−(C
3−C
12)シクロアルキル、−(C
4−C
12)シクロアルケニル、((C
3−C
12)シクロアルキル)−(C
1−C
6)アルキル−、及び((C
4−C
12)シクロアルケニル)−(C
1−C
6)アルキル−からなる群から選択され、
それぞれのR
11が独立して、−COOR
10、−(C
1−C
6)アルキル−COOR
10、−C(=O)−(C
1−C
6)アルキル−COOR
10、−(C
1−C
6)アルキル−C(=O)−(C
1−C
6)アルキル−COOR
10、−CONH
2、及び−(C
1−C
6)アルキル−CONH
2からなる群から選択され、
それぞれのR
12が独立して、−C(ハロ)
3、−CH(ハロ)
2、−CH
2(ハロ)、−(C
2−C
5)アルケニル、−(C
2−C
5)アルキニル、−(CH
2)
n−O−(CH
2)
n−CH
3、(6〜14員)アリール、((6〜14員)アリール)−(C
1−C
6)アルキル−、(5〜12員)ヘテロアリール、及び((5〜12員)ヘテロアリール)−(C
1−C
6)アルキル−からなる群から選択され、これらのそれぞれが、1つ、2つ、または3つの独立して選択されるR
a基で任意に置換され、
それぞれのR
aが独立して、−OH、ハロ、−(C
1−C
10)アルキル、−(C
2−C
10)アルケニル、−(C
2−C
10)アルキニル、−(C
1−C
10)アルコキシ、−(C
3−C
12)シクロアルキル、−CHO、−C(O)OH、−C(ハロ)
3、−CH(ハロ)
2、CH
2(ハロ)、−(CH
2)
n−O−(CH
2)
n−CH
3、フェニル、及び−CONR
5aR
6aからなる群から選択され、
それぞれのR
bが独立して、−C(ハロ)
3、−CH(ハロ)
2、−CH
2(ハロ)、−COOR
10、−CONH
2、−CONH(C
1−C
6)アルキル、−CONH(C
3−C
12)シクロアルキル、−(C
1−C
6)アルキル、CN、−(3〜12員)ヘテロアリール、((3〜12員)ヘテロアリール)−(C
1−C
6)アルキル−、−NH
2、ハロ、−SO
2−(C
1−C
6)アルキル、−SO
2−((C
3−C
12)シクロアルキル)、及び((6〜14員)アリール)−(C
1−C
6)アルコキシ−からなる群から選択され、
nが、整数0、1、2、3、4、5、または6であり、
sが、整数1、2、3、4、5、または6であり、
R
5a及びR
6aがそれぞれ独立して、
a)水素、−OH、ハロ、−C(ハロ)
3、−CH(ハロ)
2、及び−CH
2(ハロ)、
b)−(C
1−C
6)アルキル、−(C
2−C
6)アルケニル、−(C
2−C
6)アルキニル、−(CH
2)
n−O−(CH
2)
n−CH
3、及び−(C
1−C
6)アルコキシ(これらのそれぞれが、−OH、ハロ、−(C
1−C
10)アルキル、−(C
2−C
12)アルケニル、−(C
2−C
12)アルキニル、−(C
1−C
10)アルコキシ、−(C
3−C
12)シクロアルキル、−CHO、−COOH、−C(ハロ)
3、−CH(ハロ)
2、−CH
2(ハロ)、−(CH
2)
n−O−(CH
2)
n−CH
3、及びフェニルからなる群から独立して選択される1つ、2つ、または3つの置換基で任意に置換される)、
c)−(C
3−C
8)シクロアルキル、((C
3−C
8)シクロアルキル)−(C
1−C
6)アルキル−、−COOR
10、−(C
1−C
6)アルキル−COOR
10、−CONH
2、及び(C
1−C
6)アルキル−CONH−、
d)1つ、2つ、または3つの独立して選択されるR
b基で任意に置換された−(6〜14員)アリール、
e)1つ、2つ、または3つの独立して選択されるR
b基で任意に置換された−((5〜12員)ヘテロアリール)、ならびに
f)R
5a及びR
6aが、それらが結合する窒素原子と一緒になって、1つ、2つ、または3つの独立して選択されるR
b基で任意に置換された(3〜12員)複素環を形成する、からなる群から選択され、
R
c及びR
dが、それらが結合する窒素原子と一緒になって、1つ、2つ、または3つの独立して選択されるR
b基で任意に置換された(3〜12員)複素環を形成するが、
但し、
i)R
4が水素であり、R
1及びR
3の両方がメチルである場合、R
2がNH
2またはNHC(O)CH
3であることができないことと、
ii)R
1がメチルであり、R
2が−N(R
5)(R
6)であり、かつR
5が((3〜12員)−複素環)−(C
1−C
6)アルキル−である場合、
R
5の該((3〜12員)複素環)−(C
1−C
6)アルキル−の((3〜12員)複素環)部分が、−SO
2−(C
1−C
6)アルキル、−CONR
8R
9、ヒドロキシ(C
1−C
6)アルキル−、−C(=O)−(C
1−C
6)アルキル、及び−SO
2−((C
3−C
12)シクロアルキル)からなる群から選択される置換基でさらに置換されることと、
iii)R
1及びR
3の両方がメチルであり、R
4がメトキシであり、かつR
2が−N(R
5)(R
6)である場合、
R
6が−(C
1−C
6)アルキルであり、R
5が、−(3〜12員)複素環で置換された−C(=O)−(C
1−C
6)アルキルであることと、
iv)R
1がメチルであり、R
2が−N(R
5)(R
6)であり、R
6がHまたは−(C
1−C
6)アルキルであり、かつR
5が、任意に置換された−CONR
8R
9または任意に置換された−C(=O)−NH−((5〜12員)ヘテロアリール)である場合、
R
3がメチルであり、R
4が−OHであり、R
5が、
【化2】
からなる群から選択され、
式中、X
1が、H、ハロ、CN、または−SO
2−(C
1−C
6)アルキルであることと、
v)R
1がメチルであり、R
2が−N(R
5)(R
6)であり、かつR
5が、a)−(6〜14員)アリール若しくは−(5〜12員)ヘテロアリールで置換された−(C
1−C
10)アルキル、及びb)ハロ、−(C
1−C
6)アルキル、及び−(C
1−C
6)アルコキシの群から選択される1つまたは2つの置換基で任意に置換された((6〜14員)アリール)−(C
1−C
6)アルキル−からなる群から選択される場合、
R
6がH以外の基であることと、
vi)R
1、R
2、及びR
3のそれぞれが独立して、非置換−(C
1−C
6)アルキルである場合、
R
4が−OH以外の基であることと、
vii)R
2が−N(R
5)(R
6)であり、かつR
5が−SO
2−((6〜14員)アリール)である場合、
R
5の該−SO
2−((6〜14員)アリール)が非置換であることと、
viii)R
2が−N(R
5)(R
6)であり、かつR
5が−(5〜12員)ヘテロアリールで置換された−C(=O)−(C
2−C
6)アルケニルである場合、
R
4が−OHであり、R
6がHであることと、を条件とし、
さらに、
該式Iの化合物が以下の表1中に提供されるA1〜A15からなる群から選択されるいかなる化合物でもないことを条件とする、化合物、ならびにその薬学的に許容される塩、溶媒和物、及びジアステレオマーを提供する。
【表1】
【0048】
別の態様では、本発明は、式I’の化合物であって、
【化3】
式中、
R
1が、(C
1−C
10)アルキル、(C
2−C
10)アルケニル、または(C
3−C
12)シクロアルキルであり、該(C
2−C
10)アルケニルが、1つまたは2つの同じまたは異なる(C
1−C
6)アルキルで任意に置換され、
R
2が、−OH、(C
1−C
6)アルコキシ、(C
1−C
10)アルキル、−N(R
5)(R
6)、または−C(=O)R
7であり、
R
2aが、H、−OH、または(C
1−C
6)アルコキシであり、
R
3が、Hまたは−(C
1−C
6)アルキルであり、
R
4が、−H、−OH、−CN、−NR
8R
9、−(C
1−C
5)アルキル−NR
8R
9、−C(O)O(C
1−C
5)アルキル、−NHSO
2(C
1−C
5)アルキル、ハロ、−C(ハロ)
3、−CH(ハロ)
2、−CH
2(ハロ)、−COOH、−CONH
2、−(C
1−C
5)アルキル、−(C
2−C
5)アルケニル、−(C
2−C
5)アルキニル、−(CH
2)
n−O−(CH
2)
n−CH
3、及び−(C
1−C
5)アルコキシから選択され、これらのそれぞれが、1つ、2つ、または3つの独立して選択されるR
a基で任意に置換され、
R
5が、水素、−(C
1−C
10)アルキル、−C(=O)−(C
1−C
6)アルキル−(6〜14員)アリール、−C(=O)−(C
1−C
6)アルキル、−C(=O)−(C
2−C
6)アルケニル、−CONR
8R
9、−(C
1−C
6)アルキル−C(O)NR
8R
9、−CO−(CH
2)
n−C(O)NR
8R
9、((6〜14員)アリール)−(C
1−C
6)アルキル−、((3〜12員)−複素環)−(C
1−C
6)アルキル−、−C(=O)−NH−((5〜12員)ヘテロアリール)、((C
3−C
12)シクロアルキル)−(C
1−C
6)アルキル−、−SO
2−(C
1−C
6)アルキル、−SO
2−((6〜14員)アリール)、及び((5〜12員)ヘテロアリール)−(C
1−C
6)アルキル−からなる群から選択され、これらのそれぞれが、−OH、ハロ、−C(ハロ)
3、−CH(ハロ)
2、−CH
2(ハロ)、−(C
1−C
6)アルキル、ヒドロキシ(C
1−C
6)アルキル−、ジヒドロキシ(C
1−C
6)アルキル−、−(C
1−C
6)アルコキシ、((C
1−C
6)アルコキシ)CO(C
1−C
6)アルコキシ−、−NH
2、−NH(C
1−C
6)アルキル、−NH(C
1−C
6)アルキル−R
11、−CN、−SH、−OR
12、−NR
8R
9、−CONR
8R
9、−COOR
10、−(C
1−C
6)アルコキシ−COOR
10、−(OCH
2CH
2)
s−O(C
1−C
6)アルキル、−SO
2−(C
1−C
6)アルキル、−SO
2−((C
3−C
12)シクロアルキル)、−SO
2−(C
1−C
6)アルキル−(6〜14員)アリール)、−NH−SO
2(C
1−C
6)アルキル、NH
2−SO
2(C
1−C
6)アルキル−、−N(SO
2(C
1−C
6)アルキル)
2、−C(=NH)NH
2、−NH−CO−(C
1−C
6)アルキル、−NH−CO−NH
2、−NH−C(=O)−NH−(C
1−C
6)アルキル、−NH−C(=O)−(6〜14員)アリール、−NH−C(=O)−(C
1−C
6)アルキル−(6〜14員)アリール、−NH−(C
1−C
6)アルキル−CO−OR
10、−NH−C(=O)−(C
1−C
6)アルキル−CO−OR
10、−NH−C(=O)−CH(NH
2)−(C
1−C
6)アルキル−CO−OR
10、−(C
3−C
12)シクロアルキル、ヒドロキシ(C
3−C
12)シクロアルキル−、−(6〜14員)アリール、−(6〜14員)アリールオキシ、−(C
1−C
6)アルコキシ−C(O)NR
8R
9、−NH−(C
1−C
6)アルキル−C(O)NR
8R
9、−C(O)NH−(C
1−C
6)アルキル−COOR
10、−C(=O)−(C
1−C
6)アルキル、−(5〜12員)ヘテロアリール、−(3〜12員)複素環、及び−(7〜12員)−ビシクロ複素環からなる群から独立して選択される1つ、2つ、または3つの置換基で任意に置換され、
R
6が、H、−(C
1−C
6)アルキル、−(C
1−C
6)アルキル−CO−OR
10、−(C
1−C
6)アルキル−OR
10、−(C
1−C
6)アルキル−CONR
8R
9、−(C
3−C
12)シクロアルキル、((C
3−C
12)シクロアルキル)−(C
1−C
6)アルキル−、−C(=O)(C
1−C
6)アルキル、及び−SO
2(C
1−C
6)アルキルからなる群から選択され、
R
7が、−(C
1−C
10)アルキル、−(C
1−C
10)アルコキシ、−(OCH
2CH
2)
s−O(C
1−C
6)アルキル、−NH(C
1−C
6)アルキル、−NR
cR
d、−(C
3−C
12)シクロアルキル、((C
3−C
12)シクロアルキル)−(C
1−C
6)アルキル−、及び−(3〜12員)複素環からなる群から選択され、これらのそれぞれが、−OH、ハロ、−C(ハロ)
3、−CH(ハロ)
2、−CH
2(ハロ)、−(C
1−C
6)アルキル、ヒドロキシ(C
1−C
6)アルキル−、ジヒドロキシ(C
1−C
6)アルキル−、−(C
1−C
6)アルコキシ、((C
1−C
6)アルコキシ)CO(C
1−C
6)アルコキシ−、−NH
2、−NH(C
1−C
6)アルキル、−NH(C
1−C
6)アルキル−R
11、−CN、−SH、−OR
12、−NR
8R
9、−CONR
8R
9、−COOR
10、−(C
1−C
6)アルコキシ−COOR
10、−(OCH
2CH
2)
s−O(C
1−C
6)アルキル、−SO
2−(C
1−C
6)アルキル、−SO
2−((C
3−C
12)シクロアルキル)、−NH−SO
2(C
1−C
6)アルキル、NH
2−SO
2(C
1−C
6)アルキル−、−N(SO
2(C
1−C
6)アルキル)
2、−C(=NH)NH
2、−NH−CO−(C
1−C
6)アルキル、−NH−CO−NH
2、−NH−C(=O)−NH−(C
1−C
6)アルキル、−NH−C(=O)−(6〜14員)アリール、−NH−C(=O)−(C
1−C
6)アルキル−(6〜14員)アリール、−NH−(C
1−C
6)アルキル−CO−OR
10、−NH−C(=O)−(C
1−C
6)アルキル−CO−OR
10、−NH−C(=O)−CH(NH
2)−(C
1−C
6)アルキル−CO−OR
10、−(C
3−C
12)シクロアルキル、−(6〜14員)アリール、−(6〜14員)アリールオキシ、−(C
1−C
6)アルコキシ−C(O)NR
8R
9、−NH−(C
1−C
6)アルキル−C(O)NR
8R
9、−C(O)NH−(C
1−C
6)アルキル−COOR
10、−(5〜12員)ヘテロアリール、−(3〜12員)複素環、及び−(7〜12員)ビシクロ複素環からなる群から独立して選択される1つ、2つ、または3つの置換基で任意に置換され、
R
8及びR
9がそれぞれ独立して、
a)水素、−OH、ハロ、−C(ハロ)
3、−CH(ハロ)
2、−CH
2(ハロ)、
b)−(C
1−C
6)アルキル、−(C
2−C
5)アルケニル、−(C
2−C
5)アルキニル、−(CH
2)
n−O−(CH
2)
n−CH
3、−(C
1−C
6)アルコキシ(これらのそれぞれが、−OH、ハロ、−(C
1−C
10)アルキル、−(C
2−C
10)アルケニル、−(C
2−C
10)アルキニル、−(C
1−C
10)アルコキシ、−(C
3−C
12)シクロアルキル、−CHO、−C(O)OH、−C(ハロ)
3、−CH(ハロ)
2、−CH
2(ハロ)、−(CH
2)
n−O−(CH
2)
n−CH
3、フェニル、及び−CONR
5aR
6aから独立して選択される1つ、2つ、または3つの置換基で任意に置換される)、
c)−(C
3−C
8)シクロアルキル、((C
3−C
8)シクロアルキル)−(C
1−C
6)アルキル−、−COOR
10、−(C
1−C
6)アルキル−COOR
10、−CONH
2、及び−CON(H)(C
1−C
6)アルキル、
d)1つ、2つ、または3つの独立して選択されるR
b基で任意に置換された((6〜14員)アリール)、
e)1つ、2つ、または3つの独立して選択されるR
b基で任意に置換された−((5〜12員)ヘテロアリール)、ならびに
f)R
8及びR
9が、それらが結合する窒素原子と一緒になって、1つ、2つ、または3つの独立して選択されるR
b基で任意に置換された(3〜12員)複素環を形成する、から選択され、
それぞれのR
10が独立して、水素、−(C
1−C
6)アルキル、−(C
2−C
6)アルケニル、−(C
2−C
6)アルキニル、−(C
3−C
12)シクロアルキル、−(C
4−C
12)シクロアルケニル、((C
3−C
12)シクロアルキル)−(C
1−C
6)アルキル−、及び((C
4−C
12)シクロアルケニル)−(C
1−C
6)アルキル−からなる群から選択され、
それぞれのR
11が独立して、−COOR
10、−(C
1−C
6)アルキル−COOR
10、−C(=O)−(C
1−C
6)アルキル−COOR
10、−(C
1−C
6)アルキル−C(=O)−(C
1−C
6)アルキル−COOR
10、−CONH
2、及び−(C
1−C
6)アルキル−CONH
2からなる群から選択され、
それぞれのR
12が独立して、−C(ハロ)
3、−CH(ハロ)
2、−CH
2(ハロ)、−(C
2−C
5)アルケニル、−(C
2−C
5)アルキニル、−(CH
2)
n−O−(CH
2)
n−CH
3、(6〜14員)アリール、((6〜14員)アリール)−(C
1−C
6)アルキル−、(5〜12員)ヘテロアリール、及び((5〜12員)ヘテロアリール)−(C
1−C
6)アルキル−からなる群から選択され、これらのそれぞれが、1つ、2つ、または3つの独立して選択されるR
a基で任意に置換され、
それぞれのR
aが独立して、−OH、ハロ、−(C
1−C
10)アルキル、−(C
2−C
10)アルケニル、−(C
2−C
10)アルキニル、−(C
1−C
10)アルコキシ、−(C
3−C
12)シクロアルキル、−CHO、−C(O)OH、−C(ハロ)
3、−CH(ハロ)
2、CH
2(ハロ)、−(CH
2)
n−O−(CH
2)
n−CH
3、フェニル、及び−CONR
5aR
6aからなる群から選択され、
それぞれのR
bが独立して、−C(ハロ)
3、−CH(ハロ)
2、−CH
2(ハロ)、−COOR
10、−CONH
2、−CONH(C
1−C
6)アルキル、−CONH(C
3−C
12)シクロアルキル、−(C
1−C
6)アルキル、CN、−(3〜12員)ヘテロアリール、((3〜12員)ヘテロアリール)−(C
1−C
6)アルキル−、−NH
2、ハロ、−SO
2−(C
1−C
6)アルキル、−SO
2−((C
3−C
12)シクロアルキル)、及び((6〜14員)アリール)−(C
1−C
6)アルコキシ−からなる群から選択され、
nが、整数0、1、2、3、4、5、または6であり、
sが、整数1、2、3、4、5、または6であり、
R
5a及びR
6aがそれぞれ独立して、
a)水素、−OH、ハロ、−C(ハロ)
3、−CH(ハロ)
2、及び−CH
2(ハロ)、
b)−(C
1−C
6)アルキル、−(C
2−C
6)アルケニル、−(C
2−C
6)アルキニル、−(CH
2)
n−O−(CH
2)
n−CH
3、及び−(C
1−C
6)アルコキシ(これらのそれぞれが、−OH、ハロ、−(C
1−C
10)アルキル、−(C
2−C
12)アルケニル、−(C
2−C
12)アルキニル、−(C
1−C
10)アルコキシ、−(C
3−C
12)シクロアルキル、−CHO、−COOH、−C(ハロ)
3、−CH(ハロ)
2、−CH
2(ハロ)、−(CH
2)
n−O−(CH
2)
n−CH
3、及びフェニルからなる群から独立して選択される1つ、2つ、または3つの置換基で任意に置換される)、
c)−(C
3−C
8)シクロアルキル、((C
3−C
8)シクロアルキル)−(C
1−C
6)アルキル−、−COOR
10、−(C
1−C
6)アルキル−COOR
10、−CONH
2、及び(C
1−C
6)アルキル−CONH−、
d)1つ、2つ、または3つの独立して選択されるR
b基で任意に置換された−(6〜14員)アリール、
e)1つ、2つ、または3つの独立して選択されるR
b基で任意に置換された−((5〜12員)ヘテロアリール)、ならびに
f)R
5a及びR
6aが、それらが結合する窒素原子と一緒になって、1つ、2つ、または3つの独立して選択されるR
b基で任意に置換された(3〜12員)複素環を形成する、からなる群から選択され、
R
c及びR
dがそれぞれ独立して、H若しくは−(C
1−C
6)アルキルであるか、またはR
c及びR
dが、それらが結合する窒素原子と一緒になって、1つ、2つ、または3つの独立して選択されるR
b基で任意に置換された(3〜12員)複素環を形成するが、
但し、
i)R
4が水素であり、かつR
1及びR
3の両方がメチルである場合、R
2がNH
2またはNHC(O)CH
3であることができないことと、
ii)R
1がメチルであり、R
2が−N(R
5)(R
6)であり、かつR
5が((3〜12員)−複素環)−(C
1−C
6)アルキル−である場合、
R
5の該((3〜12員)複素環)−(C
1−C
6)アルキル−の((3〜12員)複素環)部分が、−SO
2−(C
1−C
6)アルキル、−CONR
8R
9、ヒドロキシ(C
1−C
6)アルキル−、−C(=O)−(C
1−C
6)アルキル、及び−SO
2−((C
3−C
12)シクロアルキル)からなる群から選択される置換基でさらに置換されることと、
iii)R
1及びR
3の両方がメチルであり、R
4がメトキシであり、かつR
2が−N(R
5)(R
6)である場合、
R
6が−(C
1−C
6)アルキルであり、R
5が、−(3〜12員)複素環で置換された−C(=O)−(C
1−C
6)アルキルであることと、
iv)R
1がメチルであり、R
2が−N(R
5)(R
6)であり、R
6がHまたは−(C
1−C
6)アルキルであり、かつR
5が、任意に置換された−CONR
8R
9または任意に置換された−C(=O)−NH−((5〜12員)ヘテロアリール)である場合、
R
3がメチルであり、R
4が−OHであり、R
5が、
【化4】
からなる群から選択され、
式中、X
1が、H、ハロ、CN、または−SO
2−(C
1−C
6)アルキルであることと、
v)R
1がメチルであり、R
2が−N(R
5)(R
6)であり、かつR
5が、a)−(6〜14員)アリール若しくは−(5〜12員)ヘテロアリールで置換された−(C
1−C
10)アルキル、及びb)ハロ、−(C
1−C
6)アルキル、及び−(C
1−C
6)アルコキシの群から選択される1つまたは2つの置換基で任意に置換された((6〜14員)アリール)−(C
1−C
6)アルキル−からなる群から選択される場合、
R
6がH以外の基であることと、
vi)R
1、R
2、及びR
3のそれぞれが独立して、非置換−(C
1−C
6)アルキルである場合、
R
4が−OH以外の基であることと、
vii)R
2が−N(R
5)(R
6)であり、かつR
5が−SO
2−((6〜14員)アリール)である場合、
R
5の該−SO
2−((6〜14員)アリール)が非置換であることと、
viii)R
2が−N(R
5)(R
6)であり、かつR
5が−(5〜12員)ヘテロアリールで置換された−C(=O)−(C
2−C
6)アルケニルである場合、
R
4が−OHであり、R
6がHであることと、を条件とし、
さらに、該化合物が、
1)N−((2R,6R,11S)−8−ヒドロキシ−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−11−イル)−N−メチル−2−(4−(メチルスルホニル)フェニル)アセトアミド、
2)4−(((2R,6R,11S)−8−ヒドロキシ−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−11−イル)(メチル)アミノ)−4−オキソブタン酸、
3)(2R,6R,11S)−3,6−ジメチル−11−(メチル(フェネチル)アミノ)−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−8−オール、
4)3−(4−シアノフェニル)−1−((2R,6S,11R)−8−ヒドロキシ−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−11−イル)−1−メチル尿素、
5)3−(4−シアノフェニル)−1−((2R,6S,11S)−8−ヒドロキシ−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−11−イル)−1−メチル尿素、
6)N−((2R,6S,11S)−8−ヒドロキシ−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−11−イル)−N−メチル−2−フェニルアセトアミド、
7)N−((2R,6S,11S)−8−ヒドロキシ−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−11−イル)−N−メチルシクロヘキサンカルボキサミド、
8)N−((2R,6S,11R)−8−ヒドロキシ−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−11−イル)−N−メチル−2−フェニルアセトアミド、
9)tert−ブチル(3−(((2R,6S,11S)−8−ヒドロキシ−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−11−イル)アミノ)プロピル)カルバメート、
10)N−((2R,6S,11R)−8−ヒドロキシ−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−11−イル)−N−メチルシクロヘキサンカルボキサミド、
11)N−((2R,6S,11R)−8−ヒドロキシ−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−11−イル)−N,4−ジメチルペンタンアミド、
12)N−((2R,6S,11R)−8−ヒドロキシ−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−11−イル)−N−メチル−2−(チオフェン−2−イル)アセトアミド、
13)tert−ブチル(2−(((2R,6S,11S)−8−ヒドロキシ−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−11−イル)アミノ)エチル)カルバメート、
14)3−(5−フルオロベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−1−((2R,6S,11R)−8−ヒドロキシ−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−11−イル)−1−メチル尿素、及び
15)1−(5−フルオロベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−3−((2R,6S,11R)−8−ヒドロキシ−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−11−イル)尿素、からなる群から選択されないことを条件とする、化合物、ならびにその薬学的に許容される塩、溶媒和物、及びジアステレオマーを提供する。
【0049】
別の態様では、式IIの化合物であって、
【化5】
式中、
R
1が、(C
1−C
10)アルキル、(C
2−C
10)アルケニル、または(C
3−C
12)シクロアルキルであり、該(C
2−C
10)アルケニルが、1つまたは2つの同じまたは異なる(C
1−C
6)アルキルで任意に置換され、
R
2が、(C
1−C
10)アルキル、−N(R
5)(R
6)、または−C(=O)R
7であり、
R
3が、Hまたは−(C
1−C
6)アルキルであり、
R
4が、−CN、−NR
8R
9、−(C
1−C
5)アルキル−NR
8R
9、−C(O)O(C
1−C
5)アルキル、−NHSO
2(C
1−C
5)アルキル、ハロ、−C(ハロ)
3、−CH(ハロ)
2、−CH
2(ハロ)、−COOH、−CONH
2、−(C
1−C
5)アルキル、−(C
2−C
5)アルケニル、及び−(C
2−C
5)アルキニルからなる群から選択され、これらのそれぞれが、1つ、2つ、または3つの独立して選択されるR
a基で任意に置換され、
R
5が、水素、−(C
1−C
10)アルキル、−C(=O)−(C
1−C
6)アルキル−(6〜14員)アリール、−C(=O)−(C
1−C
6)アルキル、−C(=O)−(C
2−C
6)アルケニル、−CONR
8R
9、−(C
1−C
6)アルキル−C(O)NR
8R
9、−CO−(CH
2)
n−C(O)NR
8R
9、((6〜14員)アリール)−(C
1−C
6)アルキル−、((3〜12員)−複素環)−(C
1−C
6)アルキル−、−C(=O)−NH−((5〜12員)ヘテロアリール)、((C
3−C
12)シクロアルキル)−(C
1−C
6)アルキル−、−SO
2−(C
1−C
6)アルキル、−SO
2−((6〜14員)アリール)、及び((5〜12員)ヘテロアリール)−(C
1−C
6)アルキル−からなる群から選択され、これらのそれぞれが、−OH、ハロ、−C(ハロ)
3、−CH(ハロ)
2、−CH
2(ハロ)、−(C
1−C
6)アルキル、ヒドロキシ(C
1−C
6)アルキル−、ジヒドロキシ(C
1−C
6)アルキル−、−(C
1−C
6)アルコキシ、((C
1−C
6)アルコキシ)CO(C
1−C
6)アルコキシ−、−NH
2、−NH(C
1−C
6)アルキル、−NH(C
1−C
6)アルキル−R
11、−CN、−SH、−OR
12、−NR
8R
9、−CONR
8R
9、−COOR
10、−(C
1−C
6)アルコキシ−COOR
10、−(OCH
2CH
2)
s−O(C
1−C
6)アルキル、−SO
2−(C
1−C
6)アルキル、−SO
2−((C
3−C
12)シクロアルキル)、−SO
2−(C
1−C
6)アルキル−(6〜14員)アリール)、−NH−SO
2(C
1−C
6)アルキル、NH
2−SO
2(C
1−C
6)アルキル−、−N(SO
2(C
1−C
6)アルキル)
2、−C(=NH)NH
2、−NH−CO−(C
1−C
6)アルキル、−NH−CO−NH
2、−NH−C(=O)−NH−(C
1−C
6)アルキル、−NH−C(=O)−(6〜14員)アリール、−NH−C(=O)−(C
1−C
6)アルキル−(6〜14員)アリール、−NH−(C
1−C
6)アルキル−CO−OR
10、−NH−C(=O)−(C
1−C
6)アルキル−CO−OR
10、−NH−C(=O)−CH(NH
2)−(C
1−C
6)アルキル−CO−OR
10、−(C
3−C
12)シクロアルキル、ヒドロキシ(C
3−C
12)シクロアルキル−、−(6〜14員)アリール、−(6〜14員)アリールオキシ、−(C
1−C
6)アルコキシ−C(O)NR
8R
9、−NH−(C
1−C
6)アルキル−C(O)NR
8R
9、−C(O)NH−(C
1−C
6)アルキル−COOR
10、−C(=O)−(C
1−C
6)アルキル、−(5〜12員)ヘテロアリール、−(3〜12員)複素環、及び−(7〜12員)−ビシクロ複素環からなる群から独立して選択される1つ、2つ、または3つの置換基で任意に置換され、
R
6が、H、−(C
1−C
6)アルキル、−(C
1−C
6)アルキル−CO−OR
10、−(C
1−C
6)アルキル−OR
10、−(C
1−C
6)アルキル−CONR
8R
9、−(C
3−C
12)シクロアルキル、((C
3−C
12)シクロアルキル)−(C
1−C
6)アルキル−、−C(=O)(C
1−C
6)アルキル、及び−SO
2(C
1−C
6)アルキルからなる群から選択され、
R
7が、−(C
1−C
10)アルキル、−(C
1−C
10)アルコキシ、−(OCH
2CH
2)
s−O(C
1−C
6)アルキル、−NH(C
1−C
6)アルキル、−NR
cR
d、−(C
3−C
12)シクロアルキル、((C
3−C
12)シクロアルキル)−(C
1−C
6)アルキル−、及び−(3〜12員)複素環からなる群から選択され、これらのそれぞれが、−OH、ハロ、−C(ハロ)
3、−CH(ハロ)
2、−CH
2(ハロ)、−(C
1−C
6)アルキル、ヒドロキシ(C
1−C
6)アルキル−、ジヒドロキシ(C
1−C
6)アルキル−、−(C
1−C
6)アルコキシ、((C
1−C
6)アルコキシ)CO(C
1−C
6)アルコキシ−、−NH
2、−NH(C
1−C
6)アルキル、−NH(C
1−C
6)アルキル−R
11、−CN、−SH、−OR
12、−NR
8R
9、−CONR
8R
9、−COOR
10、−(C
1−C
6)アルコキシ−COOR
10、−(OCH
2CH
2)
s−O(C
1−C
6)アルキル、−SO
2−(C
1−C
6)アルキル、−SO
2−((C
3−C
12)シクロアルキル)、−NH−SO
2(C
1−C
6)アルキル、NH
2−SO
2(C
1−C
6)アルキル−、−N(SO
2(C
1−C
6)アルキル)
2、−C(=NH)NH
2、−NH−CO−(C
1−C
6)アルキル、−NH−CO−NH
2、−NH−C(=O)−NH−(C
1−C
6)アルキル、−NH−C(=O)−(6〜14員)アリール、−NH−C(=O)−(C
1−C
6)アルキル−(6〜14員)アリール、−NH−(C
1−C
6)アルキル−CO−OR
10、−NH−C(=O)−(C
1−C
6)アルキル−CO−OR
10、−NH−C(=O)−CH(NH
2)−(C
1−C
6)アルキル−CO−OR
10、−(C
3−C
12)シクロアルキル、−(6〜14員)アリール、−(6〜14員)アリールオキシ、−(C
1−C
6)アルコキシ−C(O)NR
8R
9、−NH−(C
1−C
6)アルキル−C(O)NR
8R
9、−C(O)NH−(C
1−C
6)アルキル−COOR
10、−(5〜12員)ヘテロアリール、−(3〜12員)複素環、及び−(7〜12員)ビシクロ複素環からなる群から独立して選択される1つ、2つ、または3つの置換基で任意に置換され、
R
8及びR
9がそれぞれ独立して、
a)水素、−OH、ハロ、−C(ハロ)
3、−CH(ハロ)
2、−CH
2(ハロ)、
b)−(C
1−C
6)アルキル、−(C
2−C
5)アルケニル、−(C
2−C
5)アルキニル、−(CH
2)
n−O−(CH
2)
n−CH
3、−(C
1−C
6)アルコキシ(これらのそれぞれが、−OH、ハロ、−(C
1−C
10)アルキル、−(C
2−C
10)アルケニル、−(C
2−C
10)アルキニル、−(C
1−C
10)アルコキシ、−(C
3−C
12)シクロアルキル、−CHO、−C(O)OH、−C(ハロ)
3、−CH(ハロ)
2、−CH
2(ハロ)、−(CH
2)
n−O−(CH
2)
n−CH
3、フェニル、及び−CONR
5aR
6aから独立して選択される1つ、2つ、または3つの置換基で任意に置換される)、
c)−(C
3−C
8)シクロアルキル、((C
3−C
8)シクロアルキル)−(C
1−C
6)アルキル−、−COOR
10、−(C
1−C
6)アルキル−COOR
10、−CONH
2、及び−CON(H)(C
1−C
6)アルキル、
d)1つ、2つ、または3つの独立して選択されるR
b基で任意に置換された((6〜14員)アリール)、
e)1つ、2つ、または3つの独立して選択されるR
b基で任意に置換された−((5〜12員)ヘテロアリール)、から選択されるか、
またはR
8及びR
9が、それらが結合する窒素原子と一緒になって、1つ、2つ、または3つの独立して選択されるR
b基で任意に置換された(3〜12員)複素環を形成し、
それぞれのR
10が独立して、水素、−(C
1−C
6)アルキル、−(C
2−C
6)アルケニル、−(C
2−C
6)アルキニル、−(C
3−C
12)シクロアルキル、−(C
4−C
12)シクロアルケニル、((C
3−C
12)シクロアルキル)−(C
1−C
6)アルキル−、及び((C
4−C
12)シクロアルケニル)−(C
1−C
6)アルキル−からなる群から選択され、
それぞれのR
11が独立して、−COOR
10、−(C
1−C
6)アルキル−COOR
10、−C(=O)−(C
1−C
6)アルキル−COOR
10、−(C
1−C
6)アルキル−C(=O)−(C
1−C
6)アルキル−COOR
10、−CONH
2、及び−(C
1−C
6)アルキル−CONH
2からなる群から選択され、
それぞれのR
12が独立して、−C(ハロ)
3、−CH(ハロ)
2、−CH
2(ハロ)、−(C
2−C
5)アルケニル、−(C
2−C
5)アルキニル、−(CH
2)
n−O−(CH
2)
n−CH
3、(6〜14員)アリール、((6〜14員)アリール)−(C
1−C
6)アルキル−、(5〜12員)ヘテロアリール、及び((5〜12員)ヘテロアリール)−(C
1−C
6)アルキル−からなる群から選択され、これらのそれぞれが、1つ、2つ、または3つの独立して選択されるR
a基で任意に置換され、
それぞれのR
aが独立して、−OH、ハロ、−(C
1−C
10)アルキル、−(C
2−C
10)アルケニル、−(C
2−C
10)アルキニル、−(C
1−C
10)アルコキシ、−(C
3−C
12)シクロアルキル、−CHO、−C(O)OH、−C(ハロ)
3、−CH(ハロ)
2、CH
2(ハロ)、−(CH
2)
n−O−(CH
2)
n−CH
3、フェニル、及び−CONR
5aR
6aからなる群から選択され、
それぞれのR
bが独立して、−C(ハロ)
3、−CH(ハロ)
2、−CH
2(ハロ)、−COOR
10、−CONH
2、−CONH(C
1−C
6)アルキル、−CONH(C
3−C
12)シクロアルキル、−(C
1−C
6)アルキル、CN、−(3〜12員)ヘテロアリール、((3〜12員)ヘテロアリール)−(C
1−C
6)アルキル−、−NH
2、ハロ、−SO
2−(C
1−C
6)アルキル、−SO
2−((C
3−C
12)シクロアルキル)、及び((6〜14員)アリール)−(C
1−C
6)アルコキシ−からなる群から選択され、
nが、整数0、1、2、3、4、5、または6であり、
sが、整数1、2、3、4、5、または6であり、
R
5a及びR
6aがそれぞれ独立して、
a)水素、−OH、ハロ、−C(ハロ)
3、−CH(ハロ)
2、及び−CH
2(ハロ)、
b)−(C
1−C
6)アルキル、−(C
2−C
6)アルケニル、−(C
2−C
6)アルキニル、−(CH
2)
n−O−(CH
2)
n−CH
3、及び−(C
1−C
6)アルコキシ(これらのそれぞれが、−OH、ハロ、−(C
1−C
10)アルキル、−(C
2−C
12)アルケニル、−(C
2−C
12)アルキニル、−(C
1−C
10)アルコキシ、−(C
3−C
12)シクロアルキル、−CHO、−COOH、−C(ハロ)
3、−CH(ハロ)
2、−CH
2(ハロ)、−(CH
2)
n−O−(CH
2)
n−CH
3、及びフェニルからなる群から独立して選択される1つ、2つ、または3つの置換基で任意に置換される)、
c)−(C
3−C
8)シクロアルキル、((C
3−C
8)シクロアルキル)−(C
1−C
6)アルキル−、−COOR
10、−(C
1−C
6)アルキル−COOR
10、−CONH
2、及び(C
1−C
6)アルキル−CONH−、
d)1つ、2つ、または3つの独立して選択されるR
b基で任意に置換された−(6〜14員)アリール、
e)1つ、2つ、または3つの独立して選択されるR
b基で任意に置換された−((5〜12員)ヘテロアリール)、ならびに
f)R
5a及びR
6aが、それらが結合する窒素原子と一緒になって、1つ、2つ、または3つの独立して選択されるR
b基で任意に置換された(3〜12員)複素環を形成する、からなる群から選択され、
R
c及びR
dがそれぞれ独立して、H若しくは−(C
1−C
6)アルキルであるか、またはR
c及びR
dが、それらが結合する窒素原子と一緒になって、1つ、2つ、または3つの独立して選択されるR
b基で任意に置換された(3〜12員)複素環を形成する、化合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、またはジアステレオマーを提供する。
【0050】
式IIの一実施形態では、R
4は、−CN、−COOH、及び−CONH
2からなる群から選択される。式IIの別個の実施形態では、R
3は、−(C
1−C
6)アルキル(例えば、メチル、エチル等)である。式IIのもう1つの別個の実施形態では、R
1は、−(C
1−C
6)アルキル(例えば、メチル、エチル等)である。
【0051】
別の態様では、本発明は、式IIIの化合物であって、
【化6】
式中、
R
1が、(C
1−C
10)アルキル、(C
2−C
10)アルケニル、または(C
3−C
12)シクロアルキルであり、該(C
2−C
10)アルケニルが、1つまたは2つの同じまたは異なる(C
1−C
6)アルキルで任意に置換され、
R
2が、−OH、(C
1−C
6)アルコキシ、(C
1−C
10)アルキル、−N(R
5)(R
6)、または−C(=O)R
7であり、
R
2aが、H、−OH、または(C
1−C
6)アルコキシであり、
R
3が、Hまたは−(C
1−C
6)アルキルであり、
R
4が、−CN、−NR
8R
9、−(C
1−C
5)アルキル−NR
8R
9、−C(O)O(C
1−C
5)アルキル、−NHSO
2(C
1−C
5)アルキル、ハロ、−C(ハロ)
3、−CH(ハロ)
2、−CH
2(ハロ)、−COOH、−CONH
2、−(C
1−C
5)アルキル、−(C
2−C
5)アルケニル、及び−(C
2−C
5)アルキニルからなる群から選択され、これらのそれぞれが、1つ、2つ、または3つの独立して選択されるR
a基で任意に置換され、
R
5が、水素、−(C
1−C
10)アルキル、−C(=O)−(C
1−C
6)アルキル−(6〜14員)アリール、−C(=O)−(C
1−C
6)アルキル、−C(=O)−(C
2−C
6)アルケニル、−CONR
8R
9、−(C
1−C
6)アルキル−C(O)NR
8R
9、−CO−(CH
2)
n−C(O)NR
8R
9、((6〜14員)アリール)−(C
1−C
6)アルキル−、((3〜12員)−複素環)−(C
1−C
6)アルキル−、−C(=O)−NH−((5〜12員)ヘテロアリール)、((C
3−C
12)シクロアルキル)−(C
1−C
6)アルキル−、−SO
2−(C
1−C
6)アルキル、−SO
2−((6〜14員)アリール)、及び((5〜12員)ヘテロアリール)−(C
1−C
6)アルキル−からなる群から選択され、これらのそれぞれが、−OH、ハロ、−C(ハロ)
3、
−CH(ハロ)
2、−CH
2(ハロ)、−(C
1−C
6)アルキル、ヒドロキシ(C
1−C
6)アルキル−、ジヒドロキシ(C
1−C
6)アルキル−、−(C
1−C
6)アルコキシ、((C
1−C
6)アルコキシ)CO(C
1−C
6)アルコキシ−、−NH
2、−NH(C
1−C
6)アルキル、−NH(C
1−C
6)アルキル−R
11、−CN、−SH、−OR
12、−NR
8R
9、−CONR
8R
9、−COOR
10、−(C
1−C
6)アルコキシ−COOR
10、−(OCH
2CH
2)
s−O(C
1−C
6)アルキル、−SO
2−(C
1−C
6)アルキル、−SO
2−((C
3−C
12)シクロアルキル)、−SO
2−(C
1−C
6)アルキル−(6〜14員)アリール)、−NH−SO
2(C
1−C
6)アルキル、NH
2−SO
2(C
1−C
6)アルキル−、−N(SO
2(C
1−C
6)アルキル)
2、−C(=NH)NH
2、−NH−CO−(C
1−C
6)アルキル、−NH−CO−NH
2、−NH−C(=O)−NH−(C
1−C
6)アルキル、−NH−C(=O)−(6〜14員)アリール、−NH−C(=O)−(C
1−C
6)アルキル−(6〜14員)アリール、−NH−(C
1−C
6)アルキル−CO−OR
10、−NH−C(=O)−(C
1−C
6)アルキル−CO−OR
10、−NH−C(=O)−CH(NH
2)−(C
1−C
6)アルキル−CO−OR
10、−(C
3−C
12)シクロアルキル、ヒドロキシ(C
3−C
12)シクロアルキル−、−(6〜14員)アリール、−(6〜14員)アリールオキシ、−(C
1−C
6)アルコキシ−C(O)NR
8R
9、−NH−(C
1−C
6)アルキル−C(O)NR
8R
9、−C(O)NH−(C
1−C
6)アルキル−COOR
10、−C(=O)−(C
1−C
6)アルキル、−(5〜12員)ヘテロアリール、−(3〜12員)複素環、及び−(7〜12員)−ビシクロ複素環からなる群から独立して選択される1つ、2つ、または3つの置換基で任意に置換され、
R
6が、H、−(C
1−C
6)アルキル、−(C
1−C
6)アルキル−CO−OR
10、−(C
1−C
6)アルキル−OR
10、−(C
1−C
6)アルキル−CONR
8R
9、−(C
3−C
12)シクロアルキル、((C
3−C
12)シクロアルキル)−(C
1−C
6)アルキル−、−C(=O)(C
1−C
6)アルキル、及び−SO
2(C
1−C
6)アルキルからなる群から選択され、
R
7が、−(C
1−C
10)アルキル、−(C
1−C
10)アルコキシ、−(OCH
2CH
2)
s−O(C
1−C
6)アルキル、−NH(C
1−C
6)アルキル、−NR
cR
d、−(C
3−C
12)シクロアルキル、((C
3−C
12)シクロアルキル)−(C
1−C
6)アルキル−、及び−(3〜12員)複素環からなる群から選択され、これらのそれぞれが、−OH、ハロ、−C(ハロ)
3、−CH(ハロ)
2、−CH
2(ハロ)、−(C
1−C
6)アルキル、ヒドロキシ(C
1−C
6)アルキル−、ジヒドロキシ(C
1−C
6)アルキル−、−(C
1−C
6)アルコキシ、((C
1−C
6)アルコキシ)CO(C
1−C
6)アルコキシ−、−NH
2、−NH(C
1−C
6)アルキル、−NH(C
1−C
6)アルキル−R
11、−CN、−SH、−OR
12、−NR
8R
9、−CONR
8R
9、−COOR
10、−(C
1−C
6)アルコキシ−COOR
10、−(OCH
2CH
2)
s−O(C
1−C
6)アルキル、−SO
2−(C
1−C
6)アルキル、−SO
2−((C
3−C
12)シクロアルキル)、−NH−SO
2(C
1−C
6)アルキル、NH
2−SO
2(C
1−C
6)アルキル−、−N(SO
2(C
1−C
6)アルキル)
2、−C(=NH)NH
2、−NH−CO−(C
1−C
6)アルキル、−NH−CO−NH
2、−NH−C(=O)−NH−(C
1−C
6)アルキル、−NH−C(=O)−(6〜14員)アリール、−NH−C(=O)−(C
1−C
6)アルキル−(6〜14員)アリール、−NH−(C
1−C
6)アルキル−CO−OR
10、−NH−C(=O)−(C
1−C
6)アルキル−CO−OR
10、−NH−C(=O)−CH(NH
2)−(C
1−C
6)アルキル−CO−OR
10、−(C
3−C
12)シクロアルキル、−(6〜14員)アリール、−(6〜14員)アリールオキシ、−(C
1−C
6)アルコキシ−C(O)NR
8R
9、−NH−(C
1−C
6)アルキル−C(O)NR
8R
9、−C(O)NH−(C
1−C
6)アルキル−COOR
10、−(5〜12員)ヘテロアリール、−(3〜12員)複素環、及び−(7〜12員)ビシクロ複素環からなる群から独立して選択される1つ、2つ、または3つの置換基で任意に置換され、
R
8及びR
9がそれぞれ独立して、
a)水素、−OH、ハロ、−C(ハロ)
3、−CH(ハロ)
2、−CH
2(ハロ)、
b)−(C
1−C
6)アルキル、−(C
2−C
5)アルケニル、−(C
2−C
5)アルキニル、−(CH
2)
n−O−(CH
2)
n−CH
3、−(C
1−C
6)アルコキシ(これらのそれぞれが、−OH、ハロ、−(C
1−C
10)アルキル、−(C
2−C
10)アルケニル、−(C
2−C
10)アルキニル、−(C
1−C
10)アルコキシ、−(C
3−C
12)シクロアルキル、−CHO、−C(O)OH、−C(ハロ)
3、−CH(ハロ)
2、−CH
2(ハロ)、−(CH
2)
n−O−(CH
2)
n−CH
3、フェニル、及び−CONR
5aR
6aから独立して選択される1つ、2つ、または3つの置換基で任意に置換される)、
c)−(C
3−C
8)シクロアルキル、((C
3−C
8)シクロアルキル)−(C
1−C
6)アルキル−、−COOR
10、−(C
1−C
6)アルキル−COOR
10、−CONH
2、及び−CON(H)(C
1−C
6)アルキル、
d)1つ、2つ、または3つの独立して選択されるR
b基で任意に置換された((6〜14員)アリール)、
e)1つ、2つ、または3つの独立して選択されるR
b基で任意に置換された−((5〜12員)ヘテロアリール)、から選択されるか、
またはR
8及びR
9が、それらが結合する窒素原子と一緒になって、1つ、2つ、または3つの独立して選択されるR
b基で任意に置換された(3〜12員)複素環を形成し、
それぞれのR
10が独立して、水素、−(C
1−C
6)アルキル、−(C
2−C
6)アルケニル、−(C
2−C
6)アルキニル、−(C
3−C
12)シクロアルキル、−(C
4−C
12)シクロアルケニル、((C
3−C
12)シクロアルキル)−(C
1−C
6)アルキル−、及び((C
4−C
12)シクロアルケニル)−(C
1−C
6)アルキル−からなる群から選択され、
それぞれのR
11が独立して、−COOR
10、−(C
1−C
6)アルキル−COOR
10、−C(=O)−(C
1−C
6)アルキル−COOR
10、−(C
1−C
6)アルキル−C(=O)−(C
1−C
6)アルキル−COOR
10、−CONH
2、及び−(C
1−C
6)アルキル−CONH
2からなる群から選択され、
それぞれのR
12が独立して、−C(ハロ)
3、−CH(ハロ)
2、−CH
2(ハロ)、−(C
2−C
5)アルケニル、−(C
2−C
5)アルキニル、−(CH
2)
n−O−(CH
2)
n−CH
3、(6〜14員)アリール、((6〜14員)アリール)−(C
1−C
6)アルキル−、(5〜12員)ヘテロアリール、及び((5〜12員)ヘテロアリール)−(C
1−C
6)アルキル−からなる群から選択され、これらのそれぞれが、1つ、2つ、または3つの独立して選択されるR
a基で任意に置換され、
それぞれのR
aが独立して、−OH、ハロ、−(C
1−C
10)アルキル、−(C
2−C
10)アルケニル、−(C
2−C
10)アルキニル、−(C
1−C
10)アルコキシ、−(C
3−C
12)シクロアルキル、−CHO、−C(O)OH、−C(ハロ)
3、−CH(ハロ)
2、CH
2(ハロ)、−(CH
2)
n−O−(CH
2)
n−CH
3、フェニル、及び−CONR
5aR
6aからなる群から選択され、
それぞれのR
bが独立して、−C(ハロ)
3、−CH(ハロ)
2、−CH
2(ハロ)、−COOR
10、−CONH
2、−CONH(C
1−C
6)アルキル、−CONH(C
3−C
12)シクロアルキル、−(C
1−C
6)アルキル、CN、−(3〜12員)ヘテロアリール、((3〜12員)ヘテロアリール)−(C
1−C
6)アルキル−、−NH
2、ハロ、−SO
2−(C
1−C
6)アルキル、−SO
2−((C
3−C
12)シクロアルキル)、及び((6〜14員)アリール)−(C
1−C
6)アルコキシ−からなる群から選択され、
nが、整数0、1、2、3、4、5、または6であり、
sが、整数1、2、3、4、5、または6であり、
R
5a及びR
6aがそれぞれ独立して、
a)水素、−OH、ハロ、−C(ハロ)
3、−CH(ハロ)
2、及び−CH
2(ハロ)、
b)−(C
1−C
6)アルキル、−(C
2−C
6)アルケニル、−(C
2−C
6)アルキニル、−(CH
2)
n−O−(CH
2)
n−CH
3、及び−(C
1−C
6)アルコキシ(これらのそれぞれが、−OH、ハロ、−(C
1−C
10)アルキル、−(C
2−C
12)アルケニル、−(C
2−C
12)アルキニル、−(C
1−C
10)アルコキシ、−(C
3−C
12)シクロアルキル、−CHO、−COOH、−C(ハロ)
3、−CH(ハロ)
2、−CH
2(ハロ)、−(CH
2)
n−O−(CH
2)
n−CH
3、及びフェニルからなる群から独立して選択される1つ、2つ、または3つの置換基で任意に置換される)、
c)−(C
3−C
8)シクロアルキル、((C
3−C
8)シクロアルキル)−(C
1−C
6)アルキル−、−COOR
10、−(C
1−C
6)アルキル−COOR
10、−CONH
2、及び(C
1−C
6)アルキル−CONH−、
d)1つ、2つ、または3つの独立して選択されるR
b基で任意に置換された−(6〜14員)アリール、
e)1つ、2つ、または3つの独立して選択されるR
b基で任意に置換された−((5〜12員)ヘテロアリール)、ならびに
f)R
5a及びR
6aが、それらが結合する窒素原子と一緒になって、1つ、2つ、または3つの独立して選択されるR
b基で任意に置換された(3〜12員)複素環を形成する、からなる群から選択され、
R
c及びR
dがそれぞれ独立して、H若しくは−(C
1−C
6)アルキルであるか、またはR
c及びR
dが、それらが結合する窒素原子と一緒になって、1つ、2つ、または3つの独立して選択されるR
b基で任意に置換された(3〜12員)複素環を形成する、化合物、ならびにその薬学的に許容される塩、溶媒和物、及びジアステレオマーを提供する。
【0052】
式IIIの一実施形態では、R
4は、−CN、−COOH、及び−CONH
2からなる群から選択される。式IIIの別個の実施形態では、R
3は−(C
1−C
6)アルキルである。式IIIのさらなる別個の実施形態では、R
1は−(C
1−C
6)アルキルである。
【0053】
ある特定の実施形態では、本発明は、式Aの化合物であって、
【化7】
式中、R
1、R
2、R
3、及びR
4は、式I、I’、II、またはIIIに関連して上に定義される通りである、化合物、ならびにその薬学的に許容される塩、溶媒和物、及びジアステレオマーを提供する。
【0054】
別の実施形態では、本発明は、式Bの化合物であって、
【化8】
式中、R
1、R
2、R
3、及びR
4は、式I、I’、II、またはIIIに関連して上に定義される通りである、化合物、ならびにその薬学的に許容される塩、溶媒和物、及びジアステレオマーを提供する。
【0055】
本発明の別の実施形態では、式Cの化合物であって、
【化9】
式中、R
1、R
3、R
4、R
5、及びR
6が、式I、I’、II、またはIIIに関連して上に定義される通りである、化合物、ならびにその薬学的に許容される塩、溶媒和物、及びジアステレオマーを提供する。
【0056】
さらに、本発明は、式Dの化合物であって、
【化10】
式中、R
1、R
3、R
4、R
5、及びR
6が、式I、I’、II、またはIIIに関連して上に定義される通りである、化合物、ならびにその薬学的に許容される塩、溶媒和物、及びジアステレオマーを提供する。
【0057】
さらに別の実施形態では、本発明は、式Eの化合物であって、
【化11】
式中、R
1、R
3、R
4、R
5、及びR
6が、式I、I’、II、またはIIIに関連して上に定義される通りである、化合物、ならびにその薬学的に許容される塩、溶媒和物、及びジアステレオマーを提供する。
【0058】
一実施形態では、本発明の化合物は、上に記述される式I、I’、II、III、及びA〜Eのいずれか1つにより表される化合物であって、式中、R
5が、任意に置換された−(C
1−C
10)アルキルである、化合物、ならびにその薬学的に許容される塩、溶媒和物、及びジアステレオマーである。例えば、R
5は、任意に置換された−(C
1−C
6)アルキルである。一実施形態では、R
5は、−OH、−CONR
8R
9、−NR
8R
9、−OR
12、−(C
3−C
12)シクロアルキル、−(6〜14員)アリール、及びヒドロキシ(C
3−C
12)シクロアルキル−からなる群から独立して選択される1つ、2つ、または3つの置換基で任意に置換される−(C
1−C
6)アルキルである。
【0059】
例えば、上の式I、I’、II、III、及びA〜Eのいずれか1つに従って、R
5は、メチル、エチル、プロピル、及びブチルからなる群から選択され、これらのそれぞれは、−OH、−−OPh、シクロヘキシル、(ヒドロキシ)シクロヘキシル−、フェニル、−NR
8R
9、及び−CONR
8R
9の群から独立して選択される1つ、2つ、または3つの置換基でさらに任意に置換される。ある特定の例は、R
8及びR
9の一方がHであり、もう一方が、−COOR
10、−CONH
2、−CON(H)(C
1−C
6)アルキル、1つ若しくは2つの独立して選択されるR
b基で任意に置換される((6〜14員)アリール)、及び1つ若しくは2つの独立して選択されるR
b基で任意に置換される−((5〜12員)ヘテロアリール)からなる群から選択されることを提供する。一実施形態は、R
bがそれぞれ独立して、ハロまたは−C(ハロ)
3であることを提供する。
【0060】
別個の実施形態では、本発明の化合物は、上に記述される式I、I’、II、III、及びA〜Eのいずれか1つにより表される化合物であって、式中、R
5が任意に置換された−C(=O)−(C
1−C
6)アルキルである、化合物、ならびにその薬学的に許容される塩、溶媒和物、及びジアステレオマーである。一実施形態では、R
5は、−(3〜12員)複素環または−CONR
8R
9で任意に置換された−C(=O)−(C
1−C
6)アルキルである。非限定的な例示の、任意に置換された−(3〜12員)複素環基には、
【化12】
が含まれ、
式中、R
13が、H、(C
1−C
6)アルキル、ヒドロキシ(C
1−C
6)アルキル−、−SO
2−(C
1−C
6)アルキル、−SO
2−((C
3−C
12)シクロアルキル)、−SO
2−(C
1−C
6)アルキル−(6〜14員)アリール)、−C(O)(C
1−C
6)アルキル、−C(O)−O(C
1−C
6)アルキル、または−C(O)−NH(C
1−C
6)アルキルである。−(3〜12員)複素環基の一例は、
【化13】
である。
【0061】
本発明の一実施形態は、R
5が、−CONR
8R
9で任意に置換された−C(=O)−(C
1−C
6)アルキルであり、R
8及びR
9の一方がHであり、もう一方が、1つ若しくは2つの独立して選択されるR
b基で任意に置換された((6〜14員)アリール)、または1つ若しくは2つの独立して選択されるR
b基で任意に置換された−((5〜12員)ヘテロアリール)であることを提供する。ある特定の実施形態では、R
bはそれぞれ独立して、ハロまたは−C(ハロ)
3である。
【0062】
別の実施形態では、本発明の化合物は、上に記述される式I、I’、II、III、及びA〜Eのいずれか1つにより表される化合物であって、式中、R
5が任意に置換された((6〜14員)アリール)−(C
1−C
6)アルキル−である、化合物、ならびにその薬学的に許容される塩、溶媒和物、及びジアステレオマーである。一実施形態では、R
5は、ハロ、−C(ハロ)
3、CN、及び−SO
2−(C
1−C
6)アルキルの群から独立して選択される1つまたは2つの置換基で任意に置換される((6〜14員)アリール)−(C
1−C
6)アルキル−(例えば、−CH
2CH
2Ph)である。
【0063】
式I、I’、II、III、及びA〜Eのいずれか1つに係るさらに別の実施形態では、R
5は、−C(=O)−(C
1−C
6)アルキル、−SO
2−(C
1−C
6)アルキル(例えば、−SO
2CH
3、−SO
2CH
2CH
3、−SO
2CH(CH
3)
2)、−CONR
8R
9,ヒドロキシ(C
1−C
6)アルキル−、−SO
2−(C
1−C
6)アルキル−フェニル、及び−SO
2−((C
3−C
12)シクロアルキル)の群から独立して選択される1つまたは2つの置換基で任意に置換された((3〜12員)−複素環)−(C
1−C
6)アルキル−である。
【0064】
一例は、R
5が、−CONR
8R
9で任意に置換された((3〜12員)−複素環)−(C
1−C
6)アルキル−であり、R
8及びR
9の一方がHであり、もう一方が−(C
1−C
6)アルキルであることを提供する。非限定的な例示の、それ自体でまたは別の基内で任意に置換された(3〜12員)複素環基には、
【化14】
が含まれ、
式中、R
13が、上に定義される。R
5として使用される任意に置換された((3〜12員)−複素環)−(C
1−C
6)アルキル−基の特定の例には、
【化15】
が含まれ、式中、R
13が、H、ヒドロキシ(C
1−C
6)アルキル−、−SO
2−(C
1−C
6)アルキル、−SO
2−((C
3−C
12)シクロアルキル)、−SO
2−(C
1−C
6)アルキル−フェニル、−C(O)(C
1−C
6)アルキル、−C(O)−O(C
1−C
6)アルキル、または−C(O)−NH(C
1−C
6)アルキルである。一実施形態では、R
5は、−CONR
8R
9で任意に置換された((3〜12員)−複素環)−(C
1−C
6)アルキル−である。ある特定の例の下で、本明細書で使用する場合、R
8及びR
9の一方がHであり、もう一方が(C
1−C
6)アルキル(例えば、tert−ブチル)である。別個の実施形態では、R
5は、−SO
2−(C
1−C
4)アルキルまたは−SO
2−((C
3−C
8)シクロアルキルで任意に置換された((3〜12員)−複素環)−(C
1−C
6)アルキル−である。
【0065】
式I、I’、II、III、及びA〜Eに係る別の実施形態は、R
5が−CONR
8R
9であることを提供する。一実施形態では、R
8及びR
9の一方がHであり、もう一方が、1つ若しくは2つの独立して選択されるR
b基で任意に置換された((6〜14員)アリール)、または1つ若しくは2つの独立して選択されるR
b基で任意に置換された−((5〜12員)ヘテロアリール)である。式I、I’、II、III、及びA〜Eの一実施形態は、R
5が−CONR
8R
9であることを提供し、該R
8及び該R
9の一方がHであり、もう一方が、フェニルまたはベンゾイン[d]チアゾリルであり、該フェニル及び該ベンゾ[d]チアゾリルのそれぞれが、CN、ハロ、及び−C(ハロ)
3の群から独立して選択される1つまたは2つのR
b基で任意に置換される。
【0066】
さらに、本発明は、上に記述される式I、I’、II、III、及びA〜Eのいずれか1つにより表される化合物、ならびにその薬学的に許容される塩、溶媒和物、及びジアステレオマーを提供し、式中、R
5は、任意に置換された−SO
2−(C
1−C
6)アルキルである。一実施形態では、R
5は、−(6〜14員)アリール(例えば、フェニル)で任意に置換された−SO
2−(C
1−C
6)アルキル(例えば、−SO
2CH
3)である。
【0067】
さらに別の実施形態では、本発明は、上に記述される式I、I’、II、III、及びA〜Eの化合物、ならびにその薬学的に許容される塩、溶媒和物、及びジアステレオマーを提供し、式中、R
5は、任意に置換された−C(=O)−(C
2−C
6)アルケニルである。一実施形態では、R
5は、−(5〜12員)ヘテロアリール(例えば、フラニル)で置換された−C(=O)−(C
2−C
6)アルケニルである。
【0068】
さらに別の実施形態では、本発明は、上に記述される式I、I’、II、III、及びA〜Eの化合物であって、式中、R
5は、任意に置換された−C(=O)−(C
1−C
6)アルキル−(6〜14員)アリールである、化合物、ならびにその薬学的に許容される塩、溶媒和物、及びジアステレオマーを提供する。一実施形態では、R
5は、−SO
2−(C
1−C
6)アルキル(例えば、−SO
2CH
3)またはハロ(例えば、F)で任意に置換された−C(=O)−(C
1−C
6)アルキル−Phである。
【0069】
ある特定の実施形態では、本発明は、上に記述される式I、I’、II、III、及びA〜Eの化合物であって、式中、R
6はHである、化合物、ならびにその薬学的に許容される塩、溶媒和物、及びジアステレオマーを提供する。
【0070】
本発明の別の実施形態では、R
6は−(C
1−C
6)アルキルである。非限定的な例示的な(C
1−C
6)アルキル基には、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、ブチル、ペンチル、及びヘキシルが含まれる。一実施形態では、R
6は、メチル、エチル、及びn−プロピルからなる群から選択される。
【0071】
さらに別の実施形態では、式I、I’、II、III、及びA〜Eの化合物であって、式中、R
6は、−(C
1−C
6)アルキル−CO−OR
10、−(C
1−C
6)アルキル−OR
10、及び−(C
1−C
6)アルキル−CONR
8R
9からなる群から選択される、化合物、ならびにその薬学的に許容される塩、溶媒和物、及びジアステレオマーを提供する。一実施形態では、R
10はそれぞれ独立して、Hまたは−(C
1−C
6)アルキルである。別個の実施形態では、R
8及びR
9はそれぞれ独立して、Hまたは−(C
1−C
6)アルキルである。例えば、R
6は、−CH
2−COOH、−CH
2CH
2OH、または−CH
2CONH
2である。
【0072】
さらに、本発明は、式Fの化合物であって、
【化16】
式中、R
1、R
3、R
4、及びR
7が、式I、I’、II、またはIIIに関連して上に定義される通りである、化合物、ならびにその薬学的に許容される塩、溶媒和物、及びジアステレオマーを提供する。
【0073】
式I、I’、II、III、またはFに係る一実施形態では、R
7は、任意に置換された−NR
cR
dである。一実施形態では、R
c及びR
dはそれらが結合する窒素原子と一緒になって、(3〜12員)複素環基(例えば、ピペリジニル)を形成する。
【0074】
式I、I’、II、III、またはFの別の実施形態では、R
7は任意に置換された−(3〜12員)複素環(例えば、ピペリジル)である。
【0075】
ある特定の実施形態では、本発明の化合物は、式I、I’、II、III、及びA〜Fのうちのいずれか1つにより表される化合物であって、式中、R
1は(C
1−C
10)アルキルである、化合物、ならびにその薬学的に許容される塩、溶媒和物、及びジアステレオマーである。一実施形態では、R
1は(C
1−C
6)アルキルである。別の実施形態では、R
1は(C
1−C
3)アルキルである。一例は、R
1がメチルであることを提供する。
【0076】
さらに、本発明は、式I、I’、II、III、及びA〜Fの化合物であって、式中、R
1は任意に置換された(C
2−C
10)アルケニルである、化合物、ならびにその薬学的に許容される塩、溶媒和物、及びジアステレオマーを提供する。一実施形態は、R
1が1つまたは2つの同じまたは異なる(C
1−C
3)アルキル基で任意に置換された(C
2−C
10)アルケニルであることを提供する。一例は、R
1が3−メチルブト−2−エン−1−イル(すなわち、
【化17】
)であることを提供する。
【0077】
ある特定の実施形態では、本発明の化合物は、式I、I’、及びA〜Fのうちのいずれか1つにより表される化合物であって、式中、R
4は−OHである、化合物、ならびにその薬学的に許容される塩、溶媒和物、及びジアステレオマーである。
【0078】
ある特定の実施形態では、本発明の化合物は、式I、I’、及びA〜Fのうちのいずれか1つにより表される化合物であって、式中、R
4は−(C
1−C
3)アルコキシである、化合物、ならびにその薬学的に許容される塩、溶媒和物、及びジアステレオマーである。一実施形態では、R
4は−OCH
3である。
【0079】
さらなる実施形態では、本発明は、式Gの化合物であって、
【化18】
式中、R
1、R
2、R
3、及びR
4は、式I、I’、II、またはIIIに関連して上に定義される通りである、化合物、ならびにその薬学的に許容される塩、溶媒和物、及びジアステレオマーを提供する。
【0080】
一実施形態では、本発明の化合物は、式I、I’、またはGにより表される化合物であって、式中、R
4は−OHである、化合物、ならびにその薬学的に許容される塩、溶媒和物、及びジアステレオマーである。別の実施形態では、R
4は−OCH
3である。
【0081】
ある特定の実施形態では、本発明の化合物は、式I、I’、II、III、またはGにより表される化合物であって、式中、R
3は(C
1−C
3)アルキル(例えば、メチル)である、化合物、ならびにその薬学的に許容される塩、溶媒和物、及びジアステレオマーである。
【0082】
他の実施形態では、本発明の化合物は、式I、I’、II、III、またはGにより表される化合物であって、式中、R
2は(C
1−C
6)アルキル(例えば、メチル)である、化合物、ならびにその薬学的に許容される塩、溶媒和物、及びジアステレオマーである。
【0083】
さらに別の実施形態では、本発明の化合物は、式I、I’、II、III、またはGにより表される化合物であって、式中、R
1は任意に置換された(C
2−C
10)アルケニルである、化合物、ならびにその薬学的に許容される塩、溶媒和物、及びジアステレオマーである。一実施形態では、R
1は、1つまたは2つの同じまたは異なる(C
1−C
3)アルキルで任意に置換された(C
2−C
10)アルケニルである。一例は、R
1が3−メチルブト−2−エン−1−イル(すなわち、
【化19】
)であることを提供する。
【0084】
別の実施形態では、本発明は、式Hの化合物であって、
【化20】
式中、
R
1が(C
1−C
6)アルキルであり、
R
2が、−OHまたは(C
1−C
6)アルコキシであり、
R
2aが、−OHまたは(C
1−C
6)アルコキシであり、
R
3が−(C
1−C
6)アルキルであり、
R
4が、−OH、−(C
1−C
6)アルコキシ、−CN、−COOH、または−CONH
2である、化合物、ならびにその薬学的に許容される塩、溶媒和物、及びジアステレオマーを提供する。
【0085】
式I’、III、またはHの化合物、ならびにその薬学的に許容される塩、溶媒和物、及びジアステレオマーの一実施形態では、R
2及びR
2aは同じである。例えば、R
2及びR
2aは両方とも−OHである。別の実施形態では、R
2及びR
2aは異なる。例えば、R
2及びR
2aは異なるアルコキシ基である。
【0086】
式I’、III、またはHの化合物、ならびにその薬学的に許容される塩、溶媒和物、及びジアステレオマーの別の実施形態では、R
4は、−CN、−COOH、または−CONH
2である。
【0087】
別の実施形態は、式I’、III、またはHの化合物であって、式中、R
1は(C
1−C
3)アルキル(例えば、メチル)である、化合物、ならびにその薬学的に許容される塩、溶媒和物、及びジアステレオマーを提供する。
【0088】
別個の実施形態は、式I’、III、またはHの化合物であって、式中、R
3は(C
1−C
3)アルキル(例えば、メチル)である、化合物、ならびにその薬学的に許容される塩、溶媒和物、及びジアステレオマーを提供する。
【0089】
ある特定の実施形態では、本発明の化合物は、表2中に提供された化合物、ならびにその薬学的に許容される塩、溶媒和物、及びジアステレオマーを含む。
【表2】
【0090】
別の実施形態では、本発明の化合物はまた、表2Aの化合物、ならびにその薬学的に許容される塩、溶媒和物、及びジアステレオマーも含む。
【表2A】
【0091】
ある特定の実施形態では、本発明の化合物は、国際公開第WO2014/072809号(国際特許出願第PCT/IB2013/002511号)に開示される化合物のうちのいかなる1つも含まない。具体的には、本発明の化合物は、国際公開第WO2014/072809号(出願第PCT/IB2013/002511号)の表3中に提供される化合物1〜140からなる群から選択されるいかなる化合物も含まない。
【0092】
本明細書で使用する場合、「−(C
1−C
10)アルキル」という用語は、1〜10個の炭素原子を有する直鎖及び分岐状の非環式飽和炭化水素を指す。代表的な直鎖−(C
1−C
10)アルキル基としては、メチル、−エチル、−n−プロピル、−n−ブチル、−n−ペンチル、−n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、及びn−デシルが挙げられる。代表的な分岐状の−(C
1−C
10)アルキル基としては、イソプロピル、sec−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、イソペンチル、ネオペンチル、1−メチルブチル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、1,1−ジメチルプロピル、1,2−ジメチルプロピル、1−メチルペンチル、2−メチルペンチル、3−メチルペンチル、4−メチルペンチル、1−エチルブチル、2−エチルブチル、3−エチルブチル、1,1−ジメチルブチル、1,2−ジメチルブチル、1,3−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、2,3−ジメチルブチル、3,3−ジメチルブチル、5−メチルヘキシル、6−メチルヘプチル等が挙げられる。
【0093】
本明細書で使用する場合、「−(C
1−C
6)アルキル」という用語は、1〜6個の炭素原子を有する直鎖及び分岐状の非環式飽和炭化水素を指す。代表的な直鎖−(C
1−C
6)アルキル基としては、メチル、−エチル、−n−プロピル、−n−ブチル、−n−ペンチル、及び−n−ヘキシルが挙げられる。代表的な分岐鎖−(C
1−C
6)アルキル基としては、イソプロピル、sec−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、イソペンチル、ネオペンチル、1−メチルブチル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、1,1−ジメチルプロピル、及び1,2−ジメチルプロピル、メチルペンチル、2−メチルペンチル、3−メチルペンチル、4−メチルペンチル、1−エチルブチル、2−エチルブチル、3−エチルブチル、1,1−ジメチルブチル、1,2−ジメチルブチル、1,3−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、2,3−ジメチルブチル、3,3−ジメチルブチル等が挙げられる。
【0094】
本明細書で使用する場合、「−(C
2−C
10)アルケニル」という用語は、2〜10個の炭素原子を有し、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を含む、直鎖及び分岐状の非環式炭化水素を指す。代表的な直鎖及び分岐状の−(C
2−C
10)アルケニル基としては、−ビニル、アリル、−1−ブテニル、−2−ブテニル、−イソブチレニル、−1−ペンテニル、−2−ペンテニル、−3−メチル−1−ブテニル、−2−メチル−2−ブテニル、−2,3−ジメチル−2−ブテニル、−1−ヘキセニル、−2−ヘキセニル、3−ヘキセニル等が挙げられる。
【0095】
本明細書で使用する場合、「−(C
2−C
6)アルケニル」という用語は、2〜6個の炭素原子を有し、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を含む、直鎖及び分岐状の非環式炭化水素を指す。代表的な直鎖及び分岐状の−(C
2−C
6)アルケニル基としては、−ビニル、アリル、−1−ブテニル、−2−ブテニル、−イソブチレニル、−1−ペンテニル、−2−ペンテニル、−3−メチル−1−ブテニル、−2−メチル−2−ブテニル等が挙げられる。
【0096】
本明細書で使用する場合、「−(C
2−C
10)アルキニル」という用語は、2〜10個の炭素原子を有し、少なくとも1つの炭素−炭素三重結合を含む、直鎖及び分岐状の非環式炭化水素を指す。代表的な直鎖及び分岐状の−(C
2−C
10)アルキニル基としては、−アセチレニル、−プロピニル、−1−ブチニル、−2−ブチニル、−1−ペンチニル、−2−ペンチニル、−3−メチル−1−ブチニル、−4−ペンチニル、−1−ヘキシニル、−2−ヘキシニル、−5−ヘキシニル等が挙げられる。
【0097】
本明細書で使用する場合、「−(C
2−C
6)アルキニル」という用語は、2〜6個の炭素原子を有し、少なくとも1つの炭素−炭素三重結合を含む、直鎖及び分岐状の非環式炭化水素を指す。代表的な直鎖及び分岐状の−(C
2−C
6)アルキニル基としては、−アセチレニル、−プロピニル、−1−ブチニル、−2−ブチニル、−1−ペンチニル、−2−ペンチニル、−3−メチル−1−ブチニル、−4−ペンチニル等が挙げられる。
【0098】
本明細書で使用する場合、「−(C
1−C
10)アルコキシ」は、1つ以上のエーテル基、及び1〜10個の炭素原子を有する、直鎖または分岐状の非環式炭化水素を意味する。代表的な直鎖及び分岐状の(C
1−C
10)アルコキシとしては、−メトキシ、−エトキシ、−プロポキシ、−ブチルオキシ、−ペンチルオキシ、−ヘキシルオキシ、−ヘプチルオキシ、−メトキシメチル、−2−メトキシエチル、−5−メトキシペンチル、−3−エトキシブチル等が挙げられる。
【0099】
本明細書で使用する場合、「−(C
1−C
6)アルコキシ」は、1つ以上のエーテル基、及び1〜6個の炭素原子を有する、直鎖または分岐状の非環式炭化水素を意味する。代表的な直鎖及び分岐状の(C
1−C
5)アルコキシとしては、−メトキシ、−エトキシ、−プロポキシ、−ブチルオキシ、−ペンチルオキシ、−ヘキシルオキシ、−メトキシメチル、−2−メトキシエチル、−5−メトキシペンチル、−3−エトキシブチル等が挙げられる。
【0100】
本明細書で使用する場合、「−(C
1−C
5)アルコキシ」は、1つ以上のエーテル基、及び1〜5個の炭素原子を有する、直鎖または分岐状の非環式炭化水素を意味する。代表的な直鎖及び分岐状の(C
1−C
5)アルコキシとしては、−メトキシ、−エトキシ、−プロポキシ、−ブチルオキシ、−ペンチルオキシ、−メトキシメチル、−2−メトキシエチル、−5−メトキシペンチル、−3−エトキシブチル等が挙げられる。
【0101】
本明細書で使用する場合、「−(C
3−C
12)シクロアルキル」という用語は、3〜12個の炭素原子を有する環式飽和炭化水素を指す。代表的な(C
3−C
12)シクロアルキルとしては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、及びシクロノニル、シクロデシル、シクロウンデシル、シクロドデシル等が挙げられる。
【0102】
本明細書で使用する場合、「−(C
6−C
14)ビシクロアルキル」は、6〜14個の炭素原子及び少なくとも1つの飽和環式アルキル環を有する、二環式炭化水素環系を意味する。代表的な−(C
6−C
14)ビシクロアルキルとしては、−インダニル、−ノルボルニル、−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレニル、−5,6,7,8−テトラヒドロナフタレニル、−ペルヒドロナフタレニル等が挙げられる。
【0103】
本明細書で使用する場合、「−(C
8−C
20)トリシクロアルキル」は、8〜20個の炭素原子及び少なくとも1つの飽和環式アルキル環を有する、三環式炭化水素環系を意味する。代表的な−(C
8−C
20)トリシクロアルキルとしては、−ピレニル、−アダマンチル、−1,2,3,4−テトラヒドロ−アントラセニル、−ペルヒドロアントラセニル、−アセアントレニル、−1,2,3,4−テトラヒドロ−ペナントレニル、−5,6,7,8−テトラヒドロフェナントレニル、−ペルヒドロフェナントレニル、テトラデカヒドロ−1H−シクロヘプタ[α]ナフタレニル、テトラデカヒドロ−1H−シクロヘプタ[e]アズレニル、ヘキサデカヒドロシクロオクタ[b]ナフタレニル、ヘキサデカヒドロ−シクロヘプタ[a]ヘプタレニル、トリシクロ−ペンタデカニル、トリシクロ−オクタデカニル、トリシクロ−ノナデカニル、トリシクロ−イコサニル等が挙げられる。
【0104】
本明細書で使用する場合、「−(C
4−C
12)シクロアルケニル」という用語は、4〜12個の炭素原子を有し、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を含む、環式炭化水素を指す。代表的な−(C
4−C
12)シクロアルケニルとしては、−シクロブテニル、−シクロペンテニル、−シクロペンタジエニル、−シクロヘキセニル、−シクロヘキサジエニル、−シクロへプテニル、−シクロヘプタジエニル、−シクロヘプタトリエニル、−シクロオクテニル、−シクロオクタジエニル、−シクロオクタトリエニル、−シクロオクタテトラエニル、−シクロノネニル、−シクロノナジエニル、−シクロデセニル、−シクロデカジエニル、−ノルボルネニル等が挙げられる。
【0105】
本明細書で使用する場合、「−(C
7−C
14)ビシクロアルケニル」は、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を環のうちの少なくとも1つにおいて有し、7〜14個の炭素原子を有する、二環式炭化水素環系を意味する。代表的な−(C
7−C
14)ビシクロアルケニルとしては、−ビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エニル、−インデニル、−ペンタレニル、−ナフタレニル、−アズレニル、−ヘプタレニル、−1,2,7,8−テトラヒドロナフタレニル等が挙げられる。
【0106】
本明細書で使用する場合、「−(C
8−C
20)トリシクロアルケニル」は、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を環のうちの1つにおいて有し、8〜20個の炭素原子を有する、三環式炭化水素環系を意味する。代表的な−(C
8−C
20)トリシクロアルケニルとしては、−アントラセニル、−フェナントレニル、−フェナレニル、−アセナフタレニル、as−インダセニル、s−インダセニル、2,3,6,7,8,9,10,11−オクタヒドロ−1H−シクロオクタ[e]インデニル、2,3,4,7,8,9,10,11−オクタヒドロ−1H−シクロヘプタ[a]ナフタレニル、8,9,10,11−テトラヒドロ−7H−シクロヘプタ[a]ナフタレニル、2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13−ドデカヒドロ−1H−シクロヘプタ[a]ヘプタレニル、1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14−テトラデカヒドロ−ジシクロヘプタ[a,c]シクロオクテニル、2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13−ドデカヒドロ−1H−ジベンゾ[a,d]シクロノネニル等が挙げられる。
【0107】
本明細書で使用する場合、「−(3〜12員)複素環」または「−(3〜12員)へテロシクロ」は、飽和、または部分的に飽和、または非芳香族のいずれかである、3〜12員の単環式複素環式環を意味する。3員複素環は最大1個のヘテロ原子を含有することができ、4員複素環は最大2個のヘテロ原子を含有することができ、5員複素環は最大4個のヘテロ原子を含有することができ、6員複素環は最大4個のヘテロ原子を含有することができ、7員複素環は最大5個のヘテロ原子を含有することができる。各ヘテロ原子は、窒素(四級化され得る)、酸素、ならびに硫黄(スルホキシド及びスルホンを含む)から独立して選択される。−(3〜12員)複素環は、窒素または炭素原子を介して結合され得る。代表的な−(3〜12員)複素環としては、アジリジニル、チアゾリジニル、モルホリニル、ピロリジノニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、2,3−ジヒドロフラニル、ジヒドロピラニル、ヒダントイニル、バレロラクタミル、オキシラニル、オキセタニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、ジヒドロピリジニル、テトラヒドロピリジニル、テトラヒドロピリミジニル、テトラヒドロチオフェニル、テトラヒドロチオピラニル、オキセパニル、チエピニル、3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−アゼピニル、1,4−チアゼピニル、アゾシニル、チオカニル等が挙げられる。
【0108】
本明細書で使用する場合、「−(5〜12員)複素環」または「−(5〜12員)ヘテロシクロ」は、飽和、または不飽和、または非芳香族のいずれかである、5〜12員の単環式複素環式環を意味する。5員複素環は最大4個のヘテロ原子を含有することができ、6員複素環は最大4個のヘテロ原子を含有することができ、7員複素環は最大5個のヘテロ原子を含有することができる。代表的な(5〜12員)複素環としては、チアゾリジニル、モルホリニル、ピロリジノニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、2,3−ジヒドロフラニル、ジヒドロピラニル、ヒダントイニル、バレロラクタミル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、ジヒドロピリジニル、テトラヒドロピリジニル、テトラヒドロピリミジニル、テトラヒドロチオフェニル、テトラヒドロチオピラニル、オキセパニル、チエピニル、3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−アゼピニル、1,4−チアゼピニル、アゾシニル、チオカニル等が挙げられる。
【0109】
本明細書で使用する場合、「−(4〜8員)複素環」または「−(4〜8員)ヘテロシクロ」は、飽和、または不飽和、または非芳香族のいずれかである、4〜8員の単環式複素環式環を意味する。4員複素環は最大2個のヘテロ原子を含有することができ、5員複素環は最大4個のヘテロ原子を含有することができ、6員複素環は最大4個のヘテロ原子を含有することができ、7員複素環は最大5個のヘテロ原子を含有することができる。各ヘテロ原子は、窒素(四級化され得る)、酸素、ならびに硫黄(スルホキシド及びスルホンを含む)から独立して選択される。−(4〜8員)複素環は、窒素または炭素原子を介して結合され得る。代表的な−(4〜8員)複素環としては、モルホリニル、ピペリジニル、ピペラジニル、2,3−ジヒドロフラニル、ジヒドロピラニル、ヒダントイニル、バレロラクタミル、オキシラニル、オキセタニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、ジヒドロピリジニル、テトラヒドロピリジニル、テトラヒドロピリミジニル、テトラヒドロチオフェニル、テトラヒドロチオピラニル等が挙げられる。
【0110】
本明細書で使用する場合、「−(7〜12員)ビシクロ複素環」または「−(7〜12員)ビシクロへテロシクロ」は、飽和、不飽和、または非芳香族のいずれかである、7〜12員の二環式複素環式環を意味する。ビシクロ複素環のうちの少なくとも1つの環は、少なくとも1つのヘテロ原子を含有する。−(7〜12員)ビシクロ複素環は、窒素(四級化され得る)、酸素、ならびに硫黄(スルホキシド及びスルホンを含む)から独立して選択される、1〜4個のヘテロ原子を含有する。−(7〜12員)ビシクロ複素環は、窒素または炭素原子を介して結合され得る。代表的な−(7〜10員)ビシクロ複素環としては、−キノリニル、−イソキノリニル、−クロモニル、−クマリニル、−インドリル、−インドリジニル、−ベンゾ[b]フラニル、−ベンゾ[b]チオフェニル、−ベンゾ[d][1,3]ジオキソリル、−インダゾリル、−プリニル、−4H−キノリジニル、−イソキノリル、−キノリル、−フタラジニル、−ナフチリジニル、−カルバゾリル、−β−カルボリニル、−インドリニル、イソインドリニル、−1,2,3,4−テトラヒドロキノリニル、−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリニル、ピロロピロリル等が挙げられる。
【0111】
本明細書で使用する場合、「−(6〜14員)アリール」は、6〜14個の炭素原子を含有し、単環式環系及び二環式環系の両方を含む、芳香族炭素環式環を意味する。代表的な−(5〜14員)アリール基としては、−インデニル、−フェニル、−ナフチル等が挙げられる。
【0112】
本明細書で使用する場合、「−(7〜12員)二環式アリール」は、7〜12個の炭素原子を含有する、二環式芳香族炭素環式環を意味する。代表的な−(7〜12員)二環式アリール基としては、−インデニル、−ナフチル等が挙げられる。
【0113】
本明細書で使用する場合、「−(6〜14員)アリールオキシ」は、6〜14個の炭素原子を含有し、単環式環系及び二環式環系の両方を含む、芳香族炭素環式環で置換された酸素を意味する。代表的な−(6〜14員)アリールオキシ基としては、フェノキシ及び4−フルオロフェノキシ等が挙げられる。
【0114】
本明細書で使用する場合、「ヒドロキシ(C
1−C
6)アルキル」は、1つ以上のヒドロキシ基で置換された上述のC
1−6アルキル基のうちのいずれかを意味する。代表的なヒドロキシ(C
1−C
6)アルキル基としては、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピル、及びヒドロキシブチル基、ならびに特にヒドロキシメチル、1−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシエチル、1,2−ジヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピル、3−ヒドロキシプロピル、3−ヒドロキシブチル、4−ヒドロキシブチル、2−ヒドロキシ−1−メチルプロピル、及び1,3−ジヒドロキシプロプ−2−イルが挙げられる。
【0115】
本明細書で使用する場合、「ジヒドロキシ(C
1−C
6)アルキル」は、2つのヒドロキシ基で置換された上述のC
1−6アルキル基のうちのいずれかを意味する。代表的なジヒドロキシ(C
1−C
6)アルキル基としては、ジヒドロキシエチル、ジヒドロキシプロピル、及びジヒドロキシブチル基、ならびに特に1,2−ジヒドロキシエチル、1,3−ジヒドロキシプロピル、2,3−ジヒドロキシプロピル、1,3−ジヒドロキシブチル、1,4−ジヒドロキシブチル、及び1,3−ジヒドロキシプロプ−2−イルが挙げられる。
【0116】
本明細書で使用する場合、「−(5〜12員)炭素環式環」は、飽和、不飽和、非芳香族、または芳香族のいずれかである、5〜12個の炭素原子を有する単環式または二環式炭化水素環系を意味する。代表的な−(5〜12員)炭素環式環としては、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、シクロデシル、シクロウデウデシル、シクロドデシル、−インダニル、−ノルボルニル、−1,2,3,4− テトラヒドロナフタレニル、
−5,6,7,8−テトラヒドロナフタレニル、−ペルヒドロナフタレニル、アダマンチル、シクロペンテニル、−シクロペンタジエニル、−シクロヘキセニル、シクロヘキセニル、−シクロヘキサジエニル、−シクロヘプテニル、−シクロヘプタジエニル、−シクロヘプタトリエニル、−シクロオクテニル、−シクロオクタジエニル、−シクロオクタトリエニル、−シクロオクタテトラエニル、−シクロノネニル、−シクロノナジエニル、−シクロデセニル、−シクロデカジエニル、−ノルボルネニル、ヘプタレニル等が挙げられる。
【0117】
本明細書で使用する場合、「−(7〜12員)二環式環系」は、不飽和、飽和、非芳香族、または芳香族のいずれかであり得る、7〜12員の炭素環式または複素環式環を意味する。代表的な−(7〜12員)二環式環系としては、アズレニル、−ノルボルニル、−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレニル、−5,6,7,8−テトラヒドロナフタレニル、−ペルヒドロナフタレニル、ビシクロ[3.2.0]ヘプタ−2−エニル、−インデニル、ナフチル、−ペンタレニル、−ナフタレニル、−アズレニル、−ヘプタレニル、−1,2,7,8−テトラヒドロナフタレニル、−キノリニル、−イソキノリニル、−クロモニル、−クマリニル、−インドリル、−インドリジニル、−ベンゾ[b]フラニル、−ベンゾ[b]チオフェニル、−ベンゾ[d][1,3]ジオキソリル、−インダゾリル、−プリニル、−4H−キノリジニル、−イソキノリル、−キノリル、−フタラジニル、−ナフチリジニル、−カルバゾリル、−β−カルボリニル、−インドリニル、イソインドリニル、−1,2,3,4−テトラヒドロキノリニル、−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリニル、ピロロピロリル等が挙げられる。
【0118】
本明細書で使用する場合、「−(5〜12員)ヘテロアリール」は、単環式及び二環式環系の両方を含む、5〜12員の芳香族複素環を意味し、(環のうちの1つ若しくは両方の)少なくとも1個の炭素原子が、窒素、酸素、及び硫黄から独立して選択されるヘテロ原子で置き換えられるか、または環のうちの1つ若しくは両方の少なくとも2個の炭素原子が、窒素、酸素、及び硫黄から独立して選択されるヘテロ原子で置き換えられる。一実施形態では、二環式−(5〜12員)ヘテロアリール環のうちの1つは、少なくとも1個の炭素原子を含有する。別の実施形態では、二環式−(5〜12員)ヘテロアリール環の両方が、少なくとも1個の炭素原子を含有する。代表的な−(5〜12員)ヘテロアリールとしては、ピリジル、フリル、ベンゾフラニル、チオフェニル、ベンゾチオフェニル、キノリニル、イソキノリニル、ピロリル、インドリル、オキサゾリル、ベンゾオキサゾリル、イミダゾリル、ベンズイミダゾリル、チアゾリル、ベンゾチアゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリニル、ピラゾリル、イソチアゾリル、ピリダジニル、ピリミジル、ピリミジニル、ピラジニル、チアジアゾリル、トリアジニル、チエニル、チアジアゾリル、シンノリニル、フタラジニル、キナゾリニル等が挙げられる。
【0119】
本明細書で使用する場合、「ハロ」及び「ハロゲン」という用語は、フルオロ、クロロ、ブロモ、またはヨードを指す。
【0120】
本明細書で使用する場合、「−CH
2(ハロ)」は、メチル基の水素のうちの1つがハロゲンで置き換えられたメチル基を意味する。代表的な−CH
2(ハロ)基としては、−CH
2F、−CH
2Cl、−CH
2Br、及び−CH
2Iが挙げられる。
【0121】
本明細書で使用する場合、「−CH(ハロ)
2」は、メチル基の水素のうちの2つがハロゲンで置き換えられたメチル基を意味する。代表的な−CH(ハロ)
2基としては、−CHF
2、−CHCl
2、−CHBr
2、−CHBrCl、−CHClI、及び−CHI
2が挙げられる。
【0122】
本明細書で使用する場合、「−C(ハロ)
3」は、メチル基の水素のそれぞれがハロゲンで置き換えられたメチル基を意味する。代表的な−C(ハロ)
3基としては、−CF
3、−CCl
3、−CBr
3、及び−CI
3が挙げられる。
【0123】
本明細書で使用する場合、「任意に置換された」という用語は、非置換または置換された基を指す。
【0124】
任意に置換された基上の任意の置換基は、別様に指示されない場合、−(C
1−C
6)アルキル、OH、ハロ、−C(ハロ)
3、−CH(ハロ)
2、−CH
2(ハロ)、NH
2、−NH(C
1−C
6)アルキル、CN、SH、−(5〜12員)炭素環、−(5〜12員)複素環、フェニル、ベンジル、(=O)、ハロ(C
1−C
6)アルキル−、−(C
2−C
6)アルケニル、−(C
2−C
6)アルキニル、ヒドロキシ(C
1−C
6)アルキル−、OR
4a(−OC(ハロ)
3及び−O(C
1−C
6)アルキル等)、−CONR
5bR
6B、及び−COOR
7aからなる群からそれぞれ独立して選択される1つ、2つ、または3つの基を含み、式中、R
4aが、−(C
1−C
6)アルキル、−(C
2−C
6)アルケニル、−(C
2−C
6)アルキニル、−C(ハロ)
3、ヒドロキシ(C
1−C
6)アルキル−、−(C
3−C
12)シクロアルキル、−(C
6−C
14)ビシクロアルキル、−(C
8−C
20)トリシクロアルキル、−(C
4−C
12)シクロアルケニル、−(C
7−C
14)ビシクロアルケニル、−(C
8−C
20)トリシクロアルケニル、−(5〜12員)アリール、−(5〜12員)ヘテロアリール、−(3〜12員)複素環、及び−(7〜12員)ビシクロ複素環からなる群から選択され、R
5b及びR
6bがそれぞれ独立して、−(C
1−C
6)アルキル、−(C
3−C
8)シクロアルキル、((C
3−C
8)シクロアルキル)−(C
1−C
6)アルキル−からなる群から選択されるか、またはそれら両方が結合し得る窒素原子と一緒になって、(4〜8員)複素環を形成し、R
7aが、水素、−(C
1−C
6)アルキル、−(C
2−C
6)アルケニル、−(C
2−C
6)アルキニル、−(C
3−C
12)シクロアルキル、−(C
4−C
12)シクロアルケニル、((C
3−C
12)シクロアルキル)−(C
1−C
6)アルキル−、((C
4−C
12)シクロアルケニル)−(C
1−C
6)アルキル−、−(C
1−C
6)アルコキシ−COOR
7、−NH−C(=O)−NH−(C
1−C
6)アルキル、−NH−C(=O)−(5〜12員)アリール、−NH−C(=O)−(C
1−C
6)アルキル−(5〜12員)アリール、−NH−(C
1−C
6)アルキル−COOR
7、−NH−C(=O)−(C
1−C
6)アルキル−COOR
7、−NH−C(=O)−CH(NH
2)−(C
1−C
6)アルキル−COOR
7、−(C
3−C
12)シクロアルキル、−(5〜12員)アリール、−(5〜12員)アリールオキシ、−(C
1−C
6)アルコキシ−CONR
5R
6、−NH−(C
1−C
6)アルキル−CONR
5R
6、−C(O)NH−(C
1−C
6)アルキル−COOR
7、−(C
1−C
6)アルキル−C(=O)−(C
1−C
6)アルコキシ、−(C
1−C
6)アルコキシ−C(=O)−(C
1−C
6)アルキル、−(C
1−C
6)アルキル−CN、−(C
1−C
6)アルキル−COOR
7、−(C
1−C
6)アルコキシ−COOR
7、−(C
3−C
12)シクロアルキル、((C
3−C
12)シクロアルキル)−(C
1−C
6)アルキル−、((C
3−C
12)シクロアルキル)−(C
1−C
6)アルコキシ−、((C
3−C
12)シクロアルキル)−(C
1−C
6)アルコキシ−(C
1−C
6)アルキル−、−(C
4−C
12)シクロアルケニル、((C
4−C
12)シクロアルケニル)−(C
1−C
6)アルキル−、((C
4−C
12)シクロアルケニル)−(C
1−C
6)アルコキシ−、((C
4−C
12)シクロアルケニル)−(C
1−C
6)アルコキシ−(C
1−C
6)アルキル−、−(5〜12員)アリール、((5〜12員)アリール)−(C
1−C
6)アルキル−、((5〜12員)アリール)−(C
1−C
6)アルコキシ−、((5〜12員)アリール)−(C
1−C
6)アルコキシ−(C
1−C
6)アルキル−、−(5〜12員)ヘテロアリール、((5〜12員)ヘテロアリール)−(C
1−C
6)アルキル−、((5〜12員)ヘテロアリール)−(C
1−C
6)アルコキシ−、((5〜12員)ヘテロアリール)−(C
1−C
6)アルコキシ−(C
1−C
6)アルキル−、−(3〜12員)複素環、((3〜12員)複素環)−(C
1−C
6)アルキル−、((3〜12員)複素環)−(C
1−C
6)アルコキシ−、及び((3〜12員)複素環)−(C
1−C
6)アルコキシ−(C
1−C
6)アルキル−からなる群から選択され、R
5、R
6、及びR
7は、式Iについて上に定義された通りである。
【0125】
本明細書で使用する場合、「Zが非置換である」という用語は、Zが「−(CH
2)
m−」であり、mが1、2、3、4、5、または6から選択されることを意味する。
【0126】
本明細書で使用する場合、「Zが置換される」という用語は、Zが「−(CH
2)
m−」であり、mが1、2、3、4、5、または6から選択され、水素原子のうちの1つまたは2つが−(C
1−C
6)アルキル基で置き換えられていることを意味する。
【0127】
本明細書で使用する場合、受容体に結合し、内因性リガンドの調節効果を模倣する化合物は、「アゴニスト」として定義される。受容体に結合し、アゴニストとして部分的にしか有効でない化合物は、「部分的アゴニスト」として定義される。受容体に結合するが、調節効果をもたらさず、むしろリガンドの受容体への結合を遮断する化合物は、「アンタゴニスト」として定義される(Ross and Kenakin,“Ch.2:Pharmacodynamics:Mechanisms of Drug Action and the Relationship Between Drug Concentration and Effect”,pp.31−32,in Goodman & Gilman’s the Pharmacological Basis of Therapeutics,10
th Ed.(J.G.Hardman,L.E.Limbird and A.Goodman−Gilman eds.,2001)。
【0128】
本発明の化合物は、式I、式I’、式II、式III、式A、式B、式C、式D、式E、式F、式G、または式Hの化合物のプロドラッグの形態であり得る。プロドラッグは、式I、式I’、式II、式III、式A、式B、式C、式D、式E、式F、式G、または式Hの活性化合物をインビボで放出する共有結合した担体分子である。プロドラッグの非限定的な例は、典型的には、体内で代謝されて酵素の作用により活性化合物となることができる本発明の化合物のエステルを含む。そのようなプロドラッグは、式I、式I’、式II、式III、式A、式B、式C、式D、式E、式F、式G、または式Hの化合物を、無水コハク酸等の無水物と反応させることにより調製され得る。
【0129】
本発明の化合物は、同位体標識(すなわち、放射標識)され得る。開示された化合物に組み込むことができる同位体の例としては、水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素、及び塩素の同位体、例えば、それぞれ、
2H、
3H、
11C、
13C、
14C、
15N、
18O、
17O、
31P、
32P、
35S、
18F、及び
36Cl等、好ましくは
3H、
11C、及び
14Cが挙げられる。同位体標識された本発明の化合物は、本開示を考慮して、当該技術分野において既知の方法により調製することができる。例えば、トリチウム標識した本発明の化合物は、トリチウムでの触媒脱ハロゲン化により、トリチウムを特定の化合物に導入することによって調製することができる。この方法は、本発明の化合物の好適なハロゲン置換前駆体を、塩基の存在下におけるPd/C等の適切な触媒の存在下で、トリチウムガスと反応させることを含み得る。トリチウム標識した化合物を調製するための他の好適な方法は、Filer,Isotopes in the Physical and Biomedical Sciences,Vol.1,Labeled Compounds(Part A),Chapter 6(1987)において全般的に記載される。
14C標識した化合物は、
14C炭素を有する出発物質を採用することによって調製することができる。
【0130】
同位体標識された本発明の化合物、ならびにその薬学的に許容される塩、プロドラッグ、及び溶媒和物は、オピオイドまたはORL−1受容体への化合物の結合について試験するための放射リガンドとして使用することができる。例えば、放射標識された本発明の化合物は、試験または候補化合物の受容体への特異結合を特性評価するために使用することができる。そのような放射標識された化合物を活用する結合アッセイは、化学構造−活性相関の評価のための動物試験の代替案を提供し得る。非限定的な実施形態では、本発明は、オピオイドまたはORL−1受容体に結合する能力について候補化合物をスクリーニングするための方法を提供し、この方法は、a)放射標識された化合物の受容体への結合を可能にする条件下で、固定濃度の放射標識された化合物を受容体に導入して、複合体を形成するステップと、b)候補化合物を用いて複合体を滴定するステップと、c)候補化合物の該受容体への結合を決定するステップとを含む。
【0131】
本明細書で開示される本発明の化合物は、1つ以上の不斉中心を含有し得、したがって、ジアステレオマー、光学異性体、及び他の立体異性体をもたらす。本発明は、すべてのそのような可能な形態、ならびにそれらのラセミ体及び分離体、及びそれらの混合物、ならびにそれらの使用も包含する。個々の光学異性体は、本開示を考慮して、当業者に既知の方法に従って分離しても良い。本明細書に記載される化合物が、オレフィン二重結合、または他の幾何学的非対称中心を含み、かつ別様に特定されない限り、化合物はE及びZ幾何異性体の両方を含む。すべての互変異性体もまた同様に、本発明によって包含されることが意図される。
【0132】
本明細書で使用する場合、「立体異性体」という用語は、空間中における分子の原子の配位置のみが異なる、個々の分子のすべての異性体に対する一般的用語である。立体異性体は、互いの鏡像ではない、2つ以上のキラル中心を有する化合物の光学異性体及び異性体(ジアステレオ異性体)を含む。
【0133】
「キラル中心」という用語は、4つの異なる基が結合する炭素原子を指す。
【0134】
「光学異性体」及び「光学異性体の」という用語は、その鏡像上に重ね合わせることができず、それ故に、光学異性体が偏光面を一方向に回転させ、その鏡像化合物が偏光面を反対方向に回転させるように、光学活性がある分子を指す。
【0135】
「ラセミの」という用語は、光学異性体の等しい部分の混合物を指し、この混合物は光学的に不活性である。ラセミ化合物は、キラルクロマトグラフィーによりこれらの光学異性体に分離させることができる。
【0136】
「分解」という用語は、分子の2つの光学異性形態のうちの1つの分離、または濃縮、または除去を指す。
【0137】
「a」及び「an」という用語は、1つ以上を指す。
【0138】
本発明の化合物は、式I、I’、II、III、A、B、C、D、E、F、G、及びHのうちのいずれか1つの開示された化合物のすべての塩を包含する。本発明は、開示された化合物の、任意の及びすべての非毒性の、薬学的に許容される塩を含むことが好ましい。薬学的に許容される塩の例としては、無機及び有機酸付加塩、ならびに塩基性塩が挙げられる。薬学的に許容される塩としては、限定されるものではないが、ナトリウム塩、カリウム塩、セシウム塩等の金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属;トリエチルアミン塩、ピリジン塩、ピコリン塩、エタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩、ジシロヘキシルアミン塩、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン塩等の有機アミン塩;塩酸塩、臭化水素酸塩、リン酸塩、硫酸塩等の無機酸塩;クエン酸塩、乳酸塩、酒石酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、マンデル酸塩、酢酸塩、ジクロロ酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、シュウ酸塩、ギ酸塩等の有機酸塩;メタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩等のスルホン酸塩;アルギニン塩、グルタミン酸塩等のアミノ酸塩が挙げられる。
【0139】
酸付加塩は、特定の本発明の化合物の溶液と、例えば塩酸、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、酢酸、クエン酸、酒石酸、炭酸、リン酸、シュウ酸、ジクロロ酢酸等の薬学的に許容される無毒性の酸の溶液とを混合することによって形成することができる。塩基性塩は、特定の本発明の化合物の溶液と、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化コリン、炭酸ナトリウム等の薬学的に許容される無毒性の塩基とを混合することによって形成することができる。
【0140】
本発明の化合物はまた、式I、I’、II、III、A、B、C、D、E、F、G、及びHのうちのいずれか1つの開示された化合物の溶媒和物を包含する。「溶媒和物」という用語は、本明細書で使用する場合、式I、I’、II、III、A、B、C、D、E、F、G、及びHのうちのいずれか1つの化合物の、溶媒分子との組み合わせ、物理的結合、及び/または溶媒和、例えば二溶媒和物、一溶媒和物、または半溶媒和物等であり、この中で、溶媒分子の式I、I’、II、III、A、B、C、D、E、F、G、及びHのうちのいずれか1つの化合物に対する比率は、それぞれ、2:1、1:1、または1:2である。この物理的結合には、水素結合を含む、異なる程度のイオン結合及び共有結合が含まれる。ある特定の例において、溶媒和物は、例えば1つ以上の溶媒分子が、結晶性固体の結晶格子に取り込まれる場合等に単離することができる。したがって、「溶媒和物」は、溶液相と単離可能な溶媒和物の両方を包含する。式I、I’、II、III、A、B、C、D、E、F、G、及びHのうちのいずれか1つの化合物は、水、メタノール、エタノール等の薬学的に許容される溶媒との溶媒和形態として存在し得、本発明が、式I、I’、II、III、A、B、C、D、E、F、G、及びHのうちのいずれか1つの化合物の溶媒和形態及び非溶媒和形態の両方を含むことが意図される。
【0141】
溶媒和物の1つの種類が水和物である。「水和物」は、溶媒分子が水である、溶媒和物の特定のサブグループに関する。溶媒和物は、典型的に、薬理学的同等物として機能することができる。溶媒和物の調製は、当分野において既知である。例えば、フルコナゾールと酢酸エチル及び水との溶媒和物の調製について記載されている、M.Caira et al,J.Pharmaceut.Sci.,93(3):601−611(2004)を参照されたい。溶媒和物、半溶媒和物、水和物等の類似の調製については、E.C.van Tonder et al.,AAPS Pharm.Sci.Tech.,5(1):Article 12(2004)、及びA.L.Bingham et al.,Chem.Commun.,603−604(2001)に記載されている。溶媒和物を調製する、典型的な、非限定的なプロセスは、約20℃〜約25℃を超える温度で式I、I’、II、III、A、B、C、D、E、F、G、及びHのうちのいずれか1つの化合物を所望の溶媒(有機物、水、またはそれらの混合物)に溶解することと、次いで結晶を形成するために十分な速度でこの溶液を冷却することと、例えば濾過等の既知の方法で結晶を単離することとを伴うであろう。赤外分光法等の分析技術を、溶媒和物の結晶内の溶媒の存在を確認するために使用することができる。
【0142】
本発明はまた、状態を治療または予防するための薬物の製造における本発明の化合物の使用も提供する。一実施形態では、状態は、例えば急性または慢性疼痛等の疼痛である。一実施形態では、本発明の化合物は、μ、δ、及び/またはκ受容体においてアゴニスト活性を有する。別の実施形態では、本発明の化合物は、μ受容体においてアゴニスト活性を有する。別の実施形態では、本発明の化合物は、ORL−1受容体においてアンタゴニスト活性を有する。別の実施形態では、ある特定の本発明の化合物は、1つの受容体(例えば、μ、δ、及び/またはκアゴニスト)を刺激することができ、異なる受容体(例えば、ORL−1アンタゴニスト)を阻害することができる。別の実施形態では、本発明の化合物は、μ受容体においてアゴニストであり、ORL−1受容体においてアンタゴニストである。別の実施形態では、本発明の化合物は、μ受容体においてアンタゴニストであり、κ受容体においてアゴニストである。
略語の一覧表
【0143】
化合物の合成
本発明の化合物は、本開示の見地から従来の有機合成を用いて、または下記スキームにおいて示される例示的方法によって作製することがでる。
【0144】
スキームA
【化21】
化合物Dは、米国特許第3,956,336A号において一般的に記載されるように調製される。化合物A[J.Amer.Chem.Soc.,1961,83,1492]を、塩基(ピロリジン等)の存在下で、好適な溶媒(トルエン等)中のハロゲン化アルキルでアルキル化して、化合物Bを得た。化合物Bを、塩基(水素化ナトリウム等)の存在下で、溶媒(ベンゼン等)中のハロエチルアミンで処理して、化合物Cを得た。化合物Cを、好適な溶媒(酢酸等)中の臭素で処理して、アルファ−ブロモケトンを得、これを好適な塩基(水酸化アンモニウム等)による処理により結晶化して、第4級塩を得た。水素及び好適な触媒(パラジウム炭素等)の存在下で、好適な溶媒(酢酸等)中の第4級塩の水素化により、化合物Dを得る。
【0145】
スキームB
【化22】
化合物Dを、好適な溶媒(アセトニトリル(ACN)等)中の好適な還元剤(トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム等)を用いた還元的アミノ化条件下で、アミンと反応させて、化合物Eを得る。代替では、化合物Dを、好適な溶媒(エタノール(EtOH)等)中の好適な塩基(酢酸ナトリウム等)を用いてアミンと反応させる。続いて、上昇した圧力の水素化条件下で、好適な触媒(ラネーニッケル等)による処理によっても化合物Eを得る。
【0146】
化合物Eを、好適な塩基(トリエチルミン(TEA)等)の存在下で、好適な溶媒(ジクロロメタン(DCM)等)中の好適な試薬(酸塩化物、スルホニル塩化物、及びハロゲン化アルキル等)で官能基化して、化合物F、L、またはKを得ることができる。化合物Eを、還元的アミノ化条件下で、好適な溶媒(DCM等)中の好適な還元剤(トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム等)を用いて、好適な試薬(アルデヒド等)で官能基化して、化合物GまたはHを得ることができる。化合物Eを、好適な溶媒(テトラヒドロフラン(THF)等)中の好適な試薬(カルボキサミド等)で官能基化して、化合物Jを得ることができる。化合物Eを、好適な溶媒(ジメチルホルムアミド(DMF)等)中の好適なペプチドカップリング剤(2−(7−アザ−1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロリン酸塩(HATU)等)を用いて、好適な試薬(カルボン酸等)で官能基化して、化合物Iを得ることができる。
【0147】
化合物F、G、H、I、J、K、またはLのさらなる官能化は、当業者により、従来の有機合成を用いて行うことができる。
【0148】
スキームC
【化23】
化合物Mは、好適な溶媒(DCM等)中の好適な試薬(三臭化ホウ素(BBr
3)等)での処理により化合物Nに開裂される(例えば、Greene,T.W.“Protective Groups in Organic Synthesis”,J.Wiley & Sons,NY,1981)。
【0149】
スキームD
【化24】
化合物Oを、臭素の存在下で、好適な酸(酢酸等)中のチオシアン酸カリウムと反応させて、化合物Pを得る。化合物Pは、好適な塩基(水酸化アンモニウム等)を添加した後、溶液から凝固させることができる。式Oの化合物は、市販されているか、または当該技術分野において既知である手順により調製され得る。化合物Pを、各L1が、好適な塩基(DIEPA等)の存在下で、好適な離脱基(イミダゾール−1−イル等)である好適な試薬Qで官能化することができる。式Qの化合物は、市販されているか、または当該技術分野において既知である手順により調製され得る。
【0150】
スキームE
【化25】
化合物Sは、文献の手順(国際公開第WO2008124118 A1号)に従って、好適な塩基(TEA等)の存在下で、好適な溶媒(DCM等)中の好適なアシル化試薬(化合物T等)との反応により化合物Uに転換される。化合物Uは、例えば、文献の手順(例えば、国際公開第WO2008124118 A1号に記述されるもの)に従って、当業者により既知の標準的な加水分解条件を用いて化合物Vに転換される。
【0151】
スキームF
【化26】
化合物Dは、例えば、好適な塩基(カリウムtert−ブトキシド(t−BuOk)等)の存在下で、好適な溶媒(THF等)中の好適なトリフェニルホスホニウムクロリドイリド((メトキシメチル)トリフェニルホスホニウムクロリド等)との反応により、当業者により既知の標準的なウィッティヒ反応条件を用いて化合物Wに転換される。化合物Wは、好適な溶媒(THF等)中の水性HClとの反応により化合物Xに転換される。
【0152】
化合物Xは、例えば、文献の手順(Tetrahedron,1981,37,2091−2096)に従って、当業者により既知の標準的な酸化条件を用いて化合物Yに転換される。化合物Yは、好適な溶媒(ジメチルホルムアミド(DMF)等)中の好適なカップリング剤(HATU等)を用いて、好適なアミン(ピペリジン等)と反応させて、化合物Zを得る。化合物Zは、好適な溶媒(DCM等)中の好適な試薬(三臭化ホウ素(BBr
3)等)での処理により化合物AAに転換される(例えば、Greene,T.W.“Protective Groups in Organic Synthesis”,J.Wiley & Sons,NY,1981)。
【0153】
スキームG
【化27】
化合物ABは、国際公開第WO2014072809号(PCT出願第PCT/IB2013/002511号)に記述される合成方法に従って調製される。化合物ABを、好適な溶媒(DCM等)中の好適な試薬(三臭化ホウ素(BBr
3)等)での処理により脱保護して、化合物ACを得る(例えば、Greene,T.W.“Protective Groups in Organic Synthesis”,J.Wiley & Sons,NY,1981)。
【0154】
次いで、化合物ACは、好適な塩基(トリメチルアミン等)の存在下で、好適な溶媒(DCM等)中のトリフルオロメタンスルホン酸無水物との反応により化合物ADに転換される(国際公開第WO2012038813号を参照されたい)。
【0155】
化合物ADは、さらに、国際公開第WO2012038813号に記述されるもののような従来の合成方法を用いることにより、ニトリルAF、化合物AE、AG、AH、及びAI(及びその他)に転換され得る。
【0156】
化合物の試験
μ−オピオイド受容体結合アッセイ手順:μ−オピオイド受容体に対する放射リガンド投与置換結合アッセイでは、0.3nMの[
3H]−ジプレノルフィン(Perkin Elmer,Shelton,CT)を、最終容量500μlの結合緩衝液(10mMのMgCl
2、1mMのEDTA、5% DMSO、50mMのHEPES、pH7.4)中の5mg膜タンパク質/ウェルと共に使用した。非標識ナロキソン濃度を増加することなくまたは増加させて、反応を行った。全ての反応は、室温で2時間、96ウェル深底ポリプロピレンプレート中で実施した。96ウェル組織ハーベスター(Perkin Elmer、Shelton、CT)を用いて0.5%ポリエチレンイミン中に予浸させた、96ウェルUnifilter GF/C濾過プレート(Perkin Elmer、Shelton、CT)への急速濾過により結合反応を終了させ、続いて500μlの氷冷した結合緩衝液で3回濾過洗浄を実施した。続いて濾過プレートを50℃で2〜3時間乾燥させた。BetaScintシンチレーション反応混液(Perkin Elmer、Shelton、CT)を加え(50μl/ウェル)、Packard Top−Countを用いて、1分/ウェルの間、プレートをカウントした。GraphPad PRISM(商標)v.3.0以上(San Diego、Calif.)のワンサイト競合カーブフィッティング機能を用いて、またはワンサイト競合カーブフィッティング用の自社機能を用いて、データを解析した。
【0157】
μ−オピオイド受容体結合データ:一般的に、Ki値が低いほど、本発明の化合物は、疼痛または別の状態の治療または予防においてより有効となることになる。典型的に、本発明の化合物は、μ−オピオイド受容体への結合に対して約1000以下のKi(nM)を有することになる。一実施形態では、本発明の化合物は、μ−オピオイド受容体への結合に対して約300以下のKi(nM)を有することになる。一実施形態では、本発明の化合物は、約100以下のKi(nM)を有することになる。別の実施形態では、本発明の化合物は、約10以下のKi(nM)を有することになる。さらなる別の実施形態では、本発明の化合物は、約1以下のKi(nM)を有することになる。さらなる別の実施形態では、本発明の化合物は、約0.1以下のKi(nM)を有することになる。
【0158】
μ−オピオイド受容体機能アッセイ手順:[
35S]GTPγS機能アッセイを、HEK−293、CHO、またはU−2 OS細胞バックグラウンドにおいて組換え型μオピオイド受容体を発現する細胞株から自社で調製されるか、または商業的供給源(Perkin Elmer、Shelton、CT、またはDiscovRx、Fremont、CA)から購入した、解凍したばかりのμ−受容体膜を用いて行った。結合緩衝液(100mMのNaCl、10mMのMgCl
2、20mMのHEPES、pH7.4)に(最終濃度が示される)、以下の試薬、膜タンパク質(0.026mg/mL)、サポニン(10mg/mL)、GDP(3mM)、及び[
35S]GTPγS(0.20nM、Perkin Elmer、Shelton、CT)を、氷上で逐次添加することによって、アッセイ反応物を調製した。調製した膜溶液(190μl/ウェル)を、ジメチルスルホキシド(DMSO)中で調製したアゴニスト[D−Ala
2、N−メチル−Phe
4Gly−オール
5]−エンケファリン(DAMGO)の20×濃縮保存液10μlを含有する96ウェル浅底ポリプロピレンプレートに移した。プレートを振とうしながら約25℃で30分間インキュベートした。96ウェル組織ハーベスター(Perkin Elmer、Shelton、CT)を用いて、96ウェルUnifilter GF/B濾過プレート(Perkin Elmer、Shelton、CT)への急速濾過により反応を終了させ、続いて200μlの氷冷した洗浄緩衝液(10mMのNaH
2PO
4、10mMのNa
2HPO
4、pH7.4)で3回濾過洗浄した。続いて濾過プレートを50℃で2〜3時間乾燥させた。BetaScintシンチレーション反応混液(Perkin Elmer、Shelton、CT)を加え(50μl/穴)、Packard Top−Countを用いて、1分/ウェルの間、プレートをカウントした。GraphPad PRISM v.3.0のシグモイド用量応答曲線フィッティング機能を用いて、または非線形シグモイド用量応答曲線フィッティング用の自社機能を用いて、データを解析した。
【0159】
μ−オピオイド受容体機能データ:μGTP EC
50は、μ−オピオイド受容体における、化合物に対する最大反応の50%をもたらす化合物の濃度である。典型的には、本発明の化合物は、約5000以下のμGTP EC
50(nM)を有することになる。ある特定の実施形態では、本発明の化合物は、約2000以下、または約1000以下、または約100以下、または約10以下、または約1以下、または約0.1以下のμGTP EC
50(nM)を有することになる。
【0160】
μGTP E
max(%)は、標準的なμアゴニストであるDAMGOにより誘発される効果に対する、化合物により誘発される最大の効果である。一般的に、μGTP E
max(%)の値は、疼痛または他の状態を治療または予防するための化合物の効力を測定する。典型的には、本発明の化合物は、約10%を超える、または約20%を超えるμGTP E
max(%)を有することになる。ある特定の実施形態では、本発明の化合物は、約50%を超える、または約65%を超える、または約75%を超える、または約85%を超える、または約100%を超える、μGTP E
max(%)を有することになる。
【0161】
κ−オピオイド受容体結合アッセイ手順:ヒトのκオピオイド受容体(κ)を発現する組換え型HEK−293細胞、CHOまたはU−2 OS細胞からの膜を、氷冷した低浸透圧性緩衝液(2.5mMのMgCl
2、50mMのHEPES、pH7.4)(10mL/10cmシャーレ)に細胞を溶解することにより調製し、続いて組織粉砕機/テフロン(登録商標)乳棒で均質化した。また、カッパオピオイド受容体を天然に発現する細胞株からの膜も使用することができる。30,000×gで、4℃で15分間遠心分離することにより膜を収集し、1〜3mg/mlの最終濃度へと、ペレットを低浸透圧性緩衝液中に再懸濁させた。ウシ血清アルブミンを有するBioRadタンパク質アッセイ試薬を標準として用いて、タンパク質濃度を判定した。κ受容体膜の分割量を−80℃で保存した。
【0162】
放射リガンド投与置換アッセイでは、0.4nMの[
3H]−U69,593(GE Healthcare、Piscataway、NJ、40Ci/ミリモル)を、最終容量200μlの結合緩衝液(5%DMSO、50mMのTrizma塩基、pH7.4)中の15μgの膜タンパク質(HEK293細胞内で発現する組換え型κオピオイド受容体、自社で調製)と共に使用した。10μMの非標識ナロキソンまたはU69,593の存在下で、非特異的結合を判定した。全ての反応は、約25℃の温度で1時間、96ウェルポリプロピレンプレート中で実施した。0.5%ポリエチレンイミン(Sigma)中に予浸させた96ウェルUnifilter GF/C濾過プレート(Perkin Elmer、Shelton、CT)への急速濾過によって、結合反応を終了させた。96ウェル組織ハーベスター(Perkin Elmer、Shelton、CT)を用いて収集を実施し、続いて200μlの氷冷した結合緩衝液で5回濾過洗浄した。続いて濾過プレートを50℃で1〜2時間乾燥させた。50μl/ウェルのシンチレーション反応混液(Perkin Elmer、Shelton、CT)を加え、1分/ウェルの間、Packard Top−Count中でプレートをカウントした。
【0163】
κ−オピオイド受容体結合データ:ある特定の実施形態では、本発明の化合物は、κ受容体に対して約10,000以上のKi(nM)を有することになる(これは、本発明の目的においては、κ受容体への結合を有さないと解釈される)。ある特定の本発明の化合物は、κ受容体に対して約20,000以下のKi(nM)を有することになる。ある特定の実施形態では、本発明の化合物は、約10,000以下、または約5000以下、または約1000以下、または約500以下、または約450以下、または約350以下、または約200以下、または約100以下、または約50以下、または約10以下、または約1以下、または約0.1以下のKi(nM)を有することになる。
【0164】
κ−オピオイド受容体機能アッセイ手順:機能的[
35S]GTPγS結合アッセイを、以下のように実施した。最終濃度0.026μg/μlのκ膜タンパク質(自社)、10μg/mLのサポニン、3μMのGDP、及び0.20nMの[
35S]GTPγSを、氷上で、結合緩衝液(100mMのNaCl、10mMのMgCl
2、20mMのHEPES、pH7.4)に逐次添加することにより、κオピオイド受容体の膜溶液を調製した。この調製した膜溶液(190μl/ウェル)を、DMSO中で調製したアゴニストの20×濃縮保存液10μlを含有する96ウェル浅底ポリプロピレンプレートに移した。プレートを、振とうしながら約25℃の温度で30分間インキュベートした。96ウェル組織ハーベスター(Packard)を用いて、96ウェルUnifilter GF/B濾過プレート(Perkin Elmer、Shelton、CT)への急速濾過により反応を終了させ、続いて200μlの氷冷した結合緩衝液(10mMのNaH
2PO
4、10mMのNa
2HPO
4、pH7.4)で3回濾過洗浄した。続いて濾過プレートを50℃で2〜3時間乾燥させた。50μl/ウェルのシンチレーション反応混液(Perkin Elmer、Shelton、CT)を加え、1分/ウェルの間、Packard Top−Count中でプレートをカウントした。
【0165】
κ−オピオイド受容体機能データ:κ GTP EC
50は、κ受容体における、化合物に対する最大反応の50%をもたらす化合物の濃度である。ある特定の本発明の化合物は、κオピオイド受容体機能を刺激するために約20,000以下のκ GTP EC
50(nM)を有することになる。ある特定の実施形態では、本発明の化合物は、約10,000以下、または約5000以下、または約2000以下、または約1500以下、または約1000以下、または約600以下、または約100以下、または約50以下、または約25以下、または約10以下、または約1以下、または約0.1以下のκ GTP EC
50(nM)を有することになる。
【0166】
κ GTP E
max(%)は、U69,593により誘発される効果に対する、化合物により誘発される最大の効果である。ある特定の本発明の化合物は、約1%を超える、または約5%を超える、または約10%を超える、または約20%を超える、κ GTP E
max(%)を有することになる。ある特定の実施形態では、本発明の化合物は、約50%を超える、または約75%を超える、または約90%を超える、または約100%を超える、κ GTP E
max(%)を有することになる。
【0167】
δ−オピオイド受容体結合アッセイ手順:δ−オピオイド受容体結合アッセイ手順を以下の通りに行い得る。放射リガンド投与置換アッセイでは、0.3nMの[
3H]−ナルトリンドール(Perkin Elmer、Shelton、CT、33.0Ci/ミリモル)を、最終容量500μlの結合緩衝液(5mMのMgCl
2、5% DMSO、50mMのTrizma塩基、pH7.4)中の5μgの膜タンパク質(Perkin Elmer、Shelton、CT)と共に使用する。25μMの非標識ナロキソンの存在下で、非特異的結合を判定する。全ての反応は、約25℃の温度で1時間、96ウェル深底ポリプロピレンプレート中で実施する。0.5%ポリエチレンイミン(Sigma)中に予浸させた96ウェルUnifilter GF/C濾過プレート(Perkin Elmer、Shelton、CT)への急速濾過によって、結合反応を終了させる。96ウェル組織ハーベスター(Perkin Elmer、Shelton、CT)を用いて収集を実施し、続いて500μlの氷冷した結合緩衝液で5回濾過洗浄する。続いて濾過プレートを50℃で1〜2時間乾燥させる。50μl/ウェルのシンチレーション反応混液(Perkin Elmer、Shelton、CT)を加え、1分/ウェルの間、Packard Top−Count中でプレートをカウントする。
【0168】
δ−オピオイド受容体結合データ:ある特定の実施形態では、本発明の化合物は、δ受容体に対して約10,000以上のKi(nM)を有することになる(これは、本発明の目的においては、δ受容体への結合を有さないと解釈される)。ある特定の本発明の化合物は、δ受容体に対して約20,000以下のKi(nM)を有することになる。一実施形態では、本発明の化合物は、約10,000以下、または約9000以下のKi(nM)を有することになる。別の実施形態では、本発明の化合物は、約7500以下、または約6500以下、または約5000以下、または約3000以下、または約2500以下のKi(nM)を有することになる。別の実施形態では、本発明の化合物は、約1000以下、または約500以下、または約350以下、または約250以下、または約100以下、または約10以下のKi(nM)を有することになる。
【0169】
δ−オピオイド受容体機能アッセイ手順:機能的[
35S]GTPγS結合アッセイを以下のように実施し得る。最終濃度0.026μg/μlのδ膜タンパク質(Perkin Elmer、Shelton、CT)、10μg/mLのサポニン、3μMのGDP、及び0.20nMの[
35S]GTPγSを、氷上で、結合緩衝液(100mMのNaCl、10mMのMgCl
2、20mMのHEPES、pH7.4)に逐次添加することにより、δオピオイド受容体の膜溶液を調製する。この調製した膜溶液(190μl/ウェル)を、DMSO中で調製したアゴニストの20×濃縮保存液10μlを含有する96ウェル浅底ポリプロピレンプレートに移す。プレートを、振とうしながら約25℃の温度で30分間インキュベートする。96ウェル組織ハーベスター(Packard)を用いて、96ウェルUnifilter GF/B濾過プレート(Perkin Elmer、Shelton、CT)への急速濾過により反応を終了させ、続いて200μlの氷冷した結合緩衝液(10mMのNaH
2PO
4、10mMのNa
2HPO
4、pH7.4)で3回濾過洗浄する。続いて濾過プレートを50℃で1〜2時間乾燥させる。50μl/ウェルのシンチレーション反応混液(Perkin Elmer、Shelton、CT)を加え、1分/ウェルの間、Packard Top−Count中でプレートをカウントする。
【0170】
δ−オピオイド受容体機能データ:δ GTP EC
50は、δ受容体における、化合物に対する最大反応の50%をもたらす化合物の濃度である。ある特定の本発明の化合物は、約20,000以下、または約10,000以下のδGTP EC
50(nM)を有することになる。ある特定の実施形態では、本発明の化合物は、約3500以下、または約1000以下、または約500以下、または約100以下、または約90以下、または約50以下、または約25以下、または約10以下のδ GTP EC
50(nM)を有することになる。
【0171】
δGTP E
max(%)は、met−エンケファリンにより誘発される効果に対する、化合物により誘発される最大の効果である。ある特定の本発明の化合物は、約1%を超える、または約5%を超える、または約10%を超えるδ GTP E
max(%)を有することになる。一実施形態では、本発明の化合物は、約30%を超えるδ GTP E
max(%)を有することになる。他の実施形態では、本発明の化合物は、約50%を超える、または約75%を超える、または約90%を超える、δ GTP E
max(%)を有することになる。別の実施形態では、本発明の化合物は、約100%以上のδ GTP E
max(%)を有することになる。
【0172】
ORL−1受容体結合アッセイ手順:ヒトのオピオイド受容体様受容体(ORL−1)(Perkin Elmer、Shelton、CT)を発現する組換え型HEK−293細胞からの膜を、氷冷した低浸透圧性緩衝液(2.5mMのMgCl
2、50mMのHEPES、pH7.4)(10ml/10cmシャーレ)に細胞を溶解することにより調製し、続いて組織粉砕機/テフロン(登録商標)乳棒で均質化する。30,000×gで、4℃で15分間遠心分離することにより膜を収集し、1〜3mg/mlの最終濃度へと、ペレットを低浸透圧性緩衝液中に再懸濁させる。ウシ血清アルブミンを有するBioRadタンパク質アッセイ試薬を標準として用いて、タンパク質濃度を判定する。ORL−1受容体膜の分割量を−80℃で保存する。
【0173】
放射リガンド結合アッセイ(スクリーニング及び投与置換)では、0.1nMの[
3H]−ノシセプチン(Perkin Elmer、Shelton、CT、87.7Ci/ミリモル)を、最終容量500μlの結合緩衝液(10mMのMgCl
2、1mMのEDTA、5%のDMSO、50mMのHEPES、pH7.4)中の12μgの膜タンパク質と共に使用する。10nMの非標識ノシセプチン(American Peptide Company)の存在下で、非特異的結合を判定する。全ての反応は、室温で1時間、96ウェル深底ポリプロピレンプレート中で実施する。0.5%ポリエチレンイミン(Sigma)中に予浸させた96ウェルUnifilter GF/C濾過プレート(Perkin Elmer、Shelton、CT)への急速濾過によって、結合反応を終了させる。96ウェル組織ハーベスター(Perkin Elmer、Shelton、CT)を用いて収集を実施し、続いて500μlの氷冷した結合緩衝液で3回濾過洗浄する。続いて濾過プレートを50℃で2〜3時間乾燥させる。50μl/ウェルのシンチレーション反応混液(Perkin Elmer、Shelton、CT)を加え、1分/ウェルの間、Packard Top−Count中でプレートをカウントする。Microsoft Excel、及びGraphPad PRISM(商標)、v.3.0以上のカーブフィッティング機能をそれぞれ用いて、またはワンサイト競合カーブフィッティング用の自社機能を用いて、スクリーニング及び投与置換実験からのデータを解析する。
【0174】
ORL−1受容体結合データ:ある特定の本発明の化合物は、約1000以下のKi(nM)を有することになる。一実施形態では、本発明の化合物は、約500以下のKi(nM)を有することになる。他の実施形態では、本発明の化合物は、約300以下、または約100以下、または約50以下、または約20以下のKi(nM)を有することになる。さらなる他の実施形態では、本発明の化合物は、約10以下、または約1以下、または約0.1以下のKi(nM)を有することになる。
【0175】
ORL−1受容体機能アッセイ手順:ヒトのオピオイド受容体様(ORL−1)(Perkin Elmer、Shelton、CT)を発現する組み換え型HEK−293細胞からの膜は、氷冷した低浸透圧性緩衝液(2.5mMのMg Cl
2、50mMのHEPES、pH7.4)(10ml/10cmシャーレ)に細胞を溶解することにより調製し、続いて組織粉砕機/テフロン(登録商標)乳棒で均質化する。30,000×gで、4℃で15分間遠心分離することにより膜を収集し、1〜3mg/mlの最終濃度へと、ペレットを低浸透圧性緩衝液中に再懸濁させる。ウシ血清アルブミンを有するBioRadタンパク質アッセイ試薬を標準として用いて、タンパク質濃度を判定する。ORL−1受容体膜の分割量を−80℃で保存する。
【0176】
機能的[
35S]GTPγS結合アッセイを以下のように実施する。最終濃度0.026μg/μlのORL−1膜タンパク質、10μg/mlのサポニン、3μMのGDP、及び0.20nMの[
35S]GTPγSを、氷上で、結合緩衝液(100mMのNaCl、10mMのMgCl
2、20mMのHEPES、pH7.4)に逐次添加することにより、ORL−1膜溶液を調製する。この調製した膜溶液(190μl/ウェル)を、DMSO中で調製したアゴニスト/ノシセプチンの20×濃縮保存液10μlを含有する96ウェル浅底ポリプロピレンプレートに移す。プレートを、振とうしながら室温で30分間インキュベートする。96ウェル組織ハーベスター(Packard)を用いて、96ウェルUnifilter GF/B濾過プレート(Perkin Elmer、Shelton、CT)への急速濾過により反応を終了させ、続いて200μlの氷冷した結合緩衝液(10mMのNaH
2PO
4、10mMのNa
2HPO
4、pH7.4)で3回濾過洗浄する。続いて濾過プレートを50℃で2〜3時間乾燥させる。50μl/ウェルのシンチレーション反応混液(Perkin Elmer、Shelton、CT)を加え、1分/ウェルの間、Packard Top−Count中でプレートをカウントする。GraphPad PRISM v.3.0以上のシグモイド用量反応曲線フィッティング機能を用いて、または非線形シグモイド用量反応曲線フィッティング用の自社機能を用いて、データを解析する。
【0177】
ORL−1受容体機能データ:ORL−1 GTP EC
50は、ORL−1受容体における、化合物に対する最大応答の50%をもたらす化合物の濃度である。ある特定の実施形態では、高い結合親和性(すなわち、低いK
i値)を有する本発明の化合物は、約10,000を超えるORL−1 GTP EC
50(nM)を有することになる(すなわち、治療濃度では刺激しない)。ある特定の実施形態において、本発明の化合物は、約20,000以下のORL−1 GTP EC
50(nM)を有することになる。一実施形態では、本発明の化合物は、約10,000以下の、または約5000以下の、または約1000以下のORL−1 GTP EC
50(nM)を有することになる。さらに他の実施形態では、本発明の化合物は、約100以下、または約10以下、または約1以下、または約0.1以下のORL−1 GTP EC
50(nM)を有することになる。
【0178】
ORL−1 GTP E
max%は、標準的ORL−1アゴニストであるノシセプチンにより誘発される効果に対する、化合物により誘発される最大の効果である。ある特定の実施形態では、本発明の化合物は、10%未満のORL−1 GTP E
maxを有することになる(これは、本発明の目的においては、ORL−1受容体においてアンタゴニスト活性を有すると解釈される)。ある特定の本発明の化合物は、1%を超える、または5%を超える、または10%を超えるORL−1 GTP E
max(%)を有することになる。他の実施形態では、本発明の化合物は、20%を超える、または50%を超える、または75%を超える、または88%を超える、または100%を超えるORL−1 GTP E
maxを有することになる。
【0179】
疼痛の予防または治療に関するインビボアッセイ
試験動物:各実験では、実験の開始時において200〜260gの間の重量のラットを使用する。ラットは群飼され、本発明の化合物の経口投与の前に、投与前約16時間食物が撤去される場合を除いて、常時、食物及び水への自由なアクセスを有する。対照群は、本発明の化合物で治療されるラットに対する比較として働く。対照群は、本発明の化合物の担体を投与される。対照群に投与される担体の容量は、試験群に投与される担体及び本発明の化合物の容量と同一である。
【0180】
急性疼痛:急性疼痛の治療または予防のための本発明の化合物の作用を評価するために、ラットテールフリックを使用することができる。ラットを手で穏やかに制止し、テールフリック装置(モデル7360、イタリアのUgo Basileから商業的に入手可能)を用いて、尾を、先端から5cmの点において輻射熱の集束ビームに曝露する。テールフリック反応潜時を、熱的刺激の開始と尾のフリックとの間の間隔として定義する。20秒以内に反応しなかった動物はテールフリック装置から外し、20秒の退避反応潜時を割り当てる。テールフリック反応潜時を、本発明の化合物の投与の直前(前処置)、ならびに投与から1、3、及び5時間後に測定する。データをテールフリック反応潜時(秒)として表し、最大可能効果、すなわち20秒、のパーセンテージ(%MPE)を以下のように計算する。
【数1】
ラットテールフリック試験については、F.E.D’Amour et al.,“A Method for Determining Loss of Pain Sensation,”J.Pharmacol.Exp.Ther.72:74−79(1941)に記載されている。
【0181】
急性疼痛の治療または予防のための本発明の化合物の作用を評価するために、ラット熱板試験も使用することができる。48〜52℃の温度に維持される加熱金属床を伴う透明なプレキシガラスシリンダーからなる熱板装置(モデル7280、イタリアのUgo Basileから商業的に入手可能)を用いて、ラットを試験する。ラットを熱板装置上のシリンダー中に、30秒の最大継続時間の間、またはラットが侵害防御挙動(挙動のエンドポイント)を提示するまで配置し、この際ラットを熱板から外し、反応潜時を記録する。熱板反応潜時を、本発明の化合物の投与の直前(前処置)、ならびに投与から1、3、及び5時間後に測定する。侵害防御挙動のエンドポイントを、以下の、1)持続的な持ち上げとして、または震え若しくは舐めることによる、足の退避、2)交互の足の持ち上げ、3)試験装置からの脱出、または脱出の試み、あるいは4)発声のいずれかとして定義する。データを反応潜時(秒)として表し、テールフリック試験について上に説明したように、最大可能効果のパーセンテージを計算する。熱板試験については、G.Woolfe and A.D.MacDonald,J.Pharmacol.Exp.Ther.80:300−307(1944)に記載されている。
【0182】
炎症性疼痛:炎症性疼痛の治療または予防のための本発明の化合物の作用を評価するために、炎症性疼痛のフロイント完全アジュバント(「FCA」)モデルを使用することができる。ラット後足のFCA誘発炎症は、持続的な炎症性の機械的痛覚過敏の発達と関連付けられ、臨床的に有用な鎮痛薬の抗痛覚過敏作用の確実な予測を提供する(L.Bartho et al.,“Involvement of Capsaicin−sensitive Neurones in Hyperalgesia and Enhanced Opioid Antinociception in Inflammation,”Naunyn−Schimiedeberg’s Archives of Pharmacol.342:666−670(1990))。各動物の左後足に、50μLの50%FCAを足底内注射により投与する。FCAの注入前(ベースライン)及び注射から24時間後、以下に記載の通りPWTを判定することにより、侵害性の機械的刺激に対する反応について動物を評価する。次いでラットに、1、3、若しくは10mg/kgの本発明の化合物、30mg/kgのCelebrex、インドメタシン、若しくはナプロキセンから選択される対照薬剤、または担体のいずれかの単回投与を行う。侵害性の機械的刺激に対する反応を、投与から1、3、5、及び24時間後に判定する。各動物に関する痛覚過敏のパーセンテージ反転を以下のように定義する。
【数2】
【0183】
神経障害性疼痛:神経障害性疼痛の治療または予防のための本発明の化合物の作用を評価するために、SeltzerモデルまたはChungモデルのいずれかを使用することができる。
【0184】
Seltzerモデルにおいて、神経障害性疼痛の部分的な坐骨神経結紮モデルを使用して、ラットにおける神経障害性痛覚過敏を生成する(Z.Seltzer et al.,“A Novel Behavioral Model of Neuropathic Pain Disorders Produced in Rats by Partial Sciatic Nerve Injury,”Pain 43:205−218(1990))。左坐骨神経の部分的結紮をイソフルラン/O
2吸入麻酔下で実施する。麻酔の誘導後、ラットの左大腿部を剪毛し、小さな切り込みを介して大腿部の上部に坐骨神経を露出させ、後方二頭筋半腱様筋神経が総坐骨神経から枝分かれする地点に対し、ちょうど遠位にある転子付近の部位における周囲結合組織から慎重に取り除く。3/8曲線状逆切断小針で7−0絹縫糸を神経に挿入し、神経の厚みの背側1/3〜1/2が結紮糸内で保持されるように堅く結紮する。一重の筋肉縫合糸(4−0ナイロン(Vicryl))及びvetbond組織接着剤でこの創傷を閉じる。術後、創傷部位に抗生物質の散剤を振りかける。偽処置のラットには、坐骨神経を処置しない点を除いて、同一の外科手術を施す。術後、動物を秤量し、麻酔から回復するまで加温パッド上に置く。次いで動物を挙動試験が開始するまでホームケージに戻す。以下に記載の通り、手術前(ベースライン)、次いで薬剤投与直前、ならびに薬剤投与から1、3、及び5時間後のPWTを判定することによって、動物を、侵害性の機械的刺激に対する反応について評価する。神経障害性痛覚過敏のパーセンテージ反転を以下のように定義する。
【数3】
【0185】
Chungモデルでは、神経障害性疼痛の脊髄神経結紮モデルを使用して、ラットにおける機械的痛覚過敏、温熱性痛覚過敏、及び触覚異痛症を生成する。イソフルラン/O
2吸入麻酔下で手術を実施する。麻酔誘導後、3cm切開し、L
4−S
2のレベルで、棘突起から左傍脊柱筋群を分離する。1対の小型骨鉗子を用いてL
6横突起を慎重に取り除いて、L
4−L
6脊髄神経を視覚的に確認する。左のL
5(またはL
5及びL
6)脊髄神経(複数可)を単離し、絹糸で堅く結紮する。完全止血を確認し、例えばナイロン縫合糸、またはステンレス鋼ホッチキス等の非吸収性の縫合糸を用いて創傷を縫合する。偽処置のラットには、脊髄神経(複数可)を処置しない点を除いて、同一の外科手術を施す。術後、動物を秤量し、生理食塩水または乳酸リンゲル液を皮下(s.c.)注射で投与し、創傷部位に抗生物質の散剤を振りかけ、麻酔から回復するまで加温パッド上に保持する。次いで動物を挙動試験が開始するまでホームケージに戻す。以下に記載の通り、手術前(ベースライン)、次いで本発明の化合物の投与直前、ならびに本発明の化合物の投与から1、3、及び5時間後のPWTを判定することによって、動物を、侵害性の機械的刺激に対する反応について評価する。以下に記載の通り、動物はまた、侵害性の熱的刺激または触覚異痛症に対する反応についても評価できる。神経障害性疼痛のためのChungモデルについては、S.H.Kim,“An Experimental Model for Peripheral Neuropathy Produced by Segmental Spinal Nerve Ligation in the Rat,”Pain 50(3):355−363(1992)に記載される。
【0186】
機械的痛覚過敏の評価としての機械的刺激に対する反応:機械的痛覚過敏を評価するために、足圧力アッセイを使用することができる。このアッセイでは、C.Stein,“Unilateral Inflammation of the Hindpaw in Rats as a Model of Prolonged Noxious Stimulation:Alterations in Behavior and Nociceptive Thresholds,”Pharmacol.Biochem.and Behavior 31:451−455(1988)に記載のように、無痛覚計(モデル7200、イタリアのUgo Basileから商業的に入手可能)を用いて、侵害性の機械的刺激に対する後足退避閾値(PWT)を判定する。後足に適用される最大重量を250gに設定し、足の完全な退避としてエンドポイントを取る。各時間点で、各ラットに対して1回PWTを判定し、影響のあった(同側の、つまり傷と同じ側)後足のみを試験するか、または同側及び対側の(非傷害の、つまり傷の反対側)後足の両方を試験する。
【0187】
温熱性痛覚過敏の評価としての熱的刺激に対する反応:温熱性痛覚過敏を評価するために、足底試験を使用することができる。この試験では、K.Hargreaves et al.,“A New and Sensitive Method for Measuring Thermal Nociception in Cutaneous Hyperalgesia,”Pain 32(1):77−88(1988)に記載の技法に従い、足底試験装置(イタリアのUgo Basileから商業的に入手可能)を用いて、侵害性の熱的刺激に対する後足退避反応潜時を判定する。最大曝露時間を32秒に設定することによって、組織の損傷を回避し、任意の意図された、熱源からの足の退避をエンドポイントとして取る。3つの反応潜時を各時間点で判定し、平均する。影響のあった(同側の)足のみを試験するか、または同側及び対側の(非傷害の)足の両方を試験する。
【0188】
触覚異痛症の評価:触覚異痛症を評価するために、ワイヤーメッシュの床を備える、透明なプレキシガラスの隔室にラットを配置し、少なくとも15分間の間慣らす。順化後、各ラットの影響のあった(同側の)足の足底表面に向けて、一連のvon Frey単繊条を呈する。この一連のvon Frey単繊条は、増加する直径の6つの単繊条からなり、一番小さい直径の繊維を最初に呈する。各試験をおよそ2分の間隔を空けて、各フィラメントで5回の試験を行う。各提示は、4〜8秒の間、または侵害受容性退避挙動が観察されるまで続ける。尻込み、足の退避、または足をなめることを、侵害受容の挙動反応とみなす。
【0189】
呼吸抑制の評価:呼吸抑制を評価するために、大腿動脈カニューレを移植することによってラットを準備することができ、カニューレを介して血液試料を取る。薬剤投与前、次いで治療から1、3、5、及び24時間後、血液試料を取る。動脈血液ガス分析装置(例えば、Respiratory/Blood Gas試験カートリッジ付きのIDEXX VetStat)を用いて、血液試料を処理する。同等のデバイスは、血液ガス分析のための標準的装置(例えば、D.Torbati et al.,2000 Intensive Care Med.(26)585〜591)である。
【0190】
胃の運動性の評価:10mL/kgの容量で、ビヒクル、対照化合物、または被験物質を、経口強制栄養法で動物に与える。投与から1時間後、10mL/kgの容量のチャコールミール溶液(水中の1%カルボキシメチルセルロース溶液中の5%非活性炭粉末)を全ての動物に与える。投与から2時間後(炭摂取から1時間後)、二酸化炭素吸入またはイソフルランの過剰投与により動物を屠殺し、チャコールミールの通行を確認する。胃及び小腸を慎重に取り除き、生理食塩水を浸漬させた吸収剤表面上にそれぞれ置く。幽門とチャコールミールが最も遠くに進行した位置との間の距離を測定し、幽門と回盲接合部との間の距離と比較する。チャコールミールの通行を、移動した小腸の長さのパーセンテージとして表す。
【0191】
薬学的組成物
ある特定の実施形態では、本発明の化合物は、ヒト及び動物用医薬品において好都合に有用であると見られている。上述のように、本発明の化合物は、それを必要とする対象において、ある状態を治療または予防するために有用である。本発明の化合物は、オピオイド及び/またはORL−1受容体の調節を必要とする任意の動物に投与することができる。
【0192】
対象に投与する場合、本発明の化合物は、薬学的に許容される担体または賦形剤を含む組成物の成分として投与することができる。本発明の化合物は、医師によって決定されるように、任意の適切な経路により投与することができる。投与の方法としては、皮内、筋肉内、腹腔内、非経口、静脈内、皮下、鼻腔内、硬膜外、経口、舌下、口腔内、脳内、膣内、経皮、経粘膜、直腸、吸入による投与、または局所(特に、耳、鼻、眼または皮膚への)投与を挙げることができる。送達は、局部または全身のいずれかであり得る。ある特定の実施形態では、投与は、本発明の化合物の血流内への放出をもたらすことになる。
【0193】
本発明の薬学的組成物は、溶液剤、懸濁剤、乳剤、錠剤、丸剤、ペレット剤、多粒剤、カプセル剤、液体を含有するカプセル剤、粉末を含有するカプセル剤、多粒剤を含有するカプセル剤、ロゼンジ、持続放出製剤、薄膜、坐剤、煙霧剤、噴霧剤の形態、または使用に好適な任意の他の形態を取ることができる。一実施形態では、組成物は、カプセル剤の形態である(例えば、米国特許第5,698,155号を参照されたい)。好適な薬学的賦形剤の他の例は、参照により本明細書に組み込まれるRemington’s Pharmaceutical Sciences 1447−1676(Alfonso R.Gennaro ed.,19th ed.1995)に記載される。
【0194】
本発明の薬学的組成物は、好ましくは、対象への適切な投与のための形態を提供するよう、好適な量の薬学的に許容される賦形剤を含む。そのような薬学的賦形剤は、希釈剤、懸濁剤、可溶化剤、結合剤、崩壊剤、保存剤、着色剤、滑沢剤等であって良い。薬学的賦形剤は、水または油等の液体であり得、これには、例えばピーナッツ油、ダイズ油、鉱油、ゴマ油等の、石油、動物、植物または合成由来のものが含まれる。薬学的賦形剤は、生理食塩水、ゴムアカシア、ゼラチン、デンプンのり、タルク、ケラチン、コロイド状シリカ、ウレア等であり得る。加えて、助剤、安定化剤、増粘剤、滑沢剤、及び着色剤を使用することができる。一実施形態では、動物に投与する場合、薬学的に許容される賦形剤は、無菌である。本発明の化合物が静脈内に投与される場合、水は、特に有用な賦形剤である。生理食塩水溶液、ならびにブドウ糖及びグリセリン水溶液もまた、液体の賦形剤として、特に注射用溶液剤のために採用され得る。好適な薬学的賦形剤としてはまた、デンプン、グルコース、ラクトース、スクロース、ゼラチン、麦芽、イネ、小麦粉、チョーク、シリカゲル、ステアリン酸ナトリウム、モノステアリン酸グリセロール、タルク、塩化ナトリウム、乾燥脱脂乳、グリセロール、プロピレングリコール、水、エタノール等が挙げられる。本発明の組成物は、所望されるならば、微量の湿潤剤若しくは乳化剤、またはpH緩衝剤も含有することができる。経口剤形を配合するために使用され得る薬学的に許容される担体及び賦形剤の具体的な例は、the Handbook of Pharmaceutical Excipients,American Pharmaceutical Association(1986)に記載される。
【0195】
ある特定の実施形態では、本発明の化合物は、経口投与用に配合される。経口的に送達される本発明の化合物は、例えば、錠剤、カプセル剤、ジェルキャップ、カプレット、ロゼンジ、水性若しくは油性溶液剤、懸濁剤、顆粒剤、散剤、乳剤、シロップ剤、またはエリキシル剤の形態であり得る。本発明の化合物が経口錠剤に組み込まれる場合、そのような錠剤は、圧縮されるか、錠剤粉末であるか、腸溶性であるか、糖衣されるか、被膜されるか、多重圧縮されるか、または重層化され得る。
【0196】
経口投与された本発明の化合物は、安定した、薬学的に味の良い剤形を提供するために、例えば、フルクトース、アスパルテーム、またはサッカリン等の甘味剤、ペパーミント、冬緑油、またはサクランボ等の香味剤、着色剤、及び保存料等の1つ以上の追加の薬剤、ならびに安定剤を含有することができる。固体経口投与剤形を作製するための技法及び組成物は、Marcel Dekker,Inc.から出版されているPharmaceutical Dosage Forms:Tablets(Lieberman,Lachman and Schwartz,eds.,2nd ed.)に記載される。錠剤(圧縮及び成型されたもの)、カプセル剤(硬質及び軟質ゼラチン)、ならびに丸剤を作製するための技法及び組成物もまた、Remington’s Pharmaceutical Sciences 1553−1593(Arthur Osol,ed.,16
th ed.,Mack Publishing,Easton,PA 1980)に記載される。液体経口投与剤形としては、水性及び非水性の溶液剤、乳剤、懸濁剤、ならびに非発泡性顆粒剤から再構成された、溶液剤及び/または懸濁剤が挙げられ、これらは任意に、1つ以上の好適な溶媒、保存剤、乳化剤、懸濁剤、希釈剤、甘味料、着色剤、香味剤等を含有する。液体経口投与剤形を作製するための技法及び組成物は、Marcel Dekker,Inc.から出版されているPharmaceutical Dosage Forms:Disperse Systems,(Lieberman,Rieger and Banker,eds.)に記載される。
【0197】
本発明の化合物が、注射(例えば、継続投与または大量瞬時投与)による非経口投与用に配合される場合、製剤は、油性または水性ビヒクル中の懸濁剤、溶液剤、または乳剤の形態であり得、そのような製剤は、1つ以上の安定化剤、懸濁剤、分散剤等の薬学的に必要な添加剤をさらに含むことができる。本発明の化合物が非経口的に注射される場合、それは、例えば、等張無菌溶液の形態であり得る。本発明の化合物はまた、注射用製剤として再構成するために散剤の形態であり得る。
【0198】
ある特定の実施形態では、本発明の化合物は、静脈内投与のための薬学的組成物に配合される。典型的には、そのような組成物は、無菌等張水性緩衝液を含む。必要な場合、この組成物はまた、可溶化剤も含むことができる。静脈内投与用の本発明の化合物は、注射部位の疼痛を和らげるために、ベンゾカインまたはプリロカイン等の局所麻酔薬を任意に含み得る。一般的に、これらの成分は、例えば、活性薬剤の含量を示すアンプルまたは小袋等の密封容器内の、凍結乾燥した乾燥粉末または水を含まない濃縮物として、単位剤形内に別個に、または共に混合されて供給される。本発明の化合物が点滴によって投与される場合、それは、例えば、無菌の医薬品グレードの水または生理食塩水を含有する輸液ボトルで投薬することができる。本発明の化合物を注射によって投与する場合、投与前に成分を混合できるように、注射用滅菌水または生理食塩水のアンプルが提供され得る。
【0199】
本発明の化合物が吸入によって投与される場合、それは、乾性煙霧剤、または水性若しくは部分的に水性の溶液剤に配合することができる。
【0200】
別の実施形態では、本発明の化合物は、ベシクル、特にリポソームに入れて送達することができる(Langer,Science 249:1527−1533(1990)、ならびにTreat et al.,Liposomes in the Therapy of Infectious Disease and Cancer 317−327及び353−365(1989)を参照されたい)。
【0201】
ある特定の実施形態では、本発明の化合物は、局所投与される。これは、例えば、手術中の局所注入、例えば手術後の創傷包帯と併せた局所への塗布によって、注射によって、カテーテルを用いて、坐剤若しくは浣腸剤を用いて、またはインプラントを用いて達成することができ、該インプラントは、シアラスティック膜等の膜、または繊維を含む、多孔性、非多孔性、またはゲル状物質である。
【0202】
ある特定の実施形態では、本発明の化合物は、即放性の形態で送達することができる。他の実施形態では、本発明の化合物は、放出制御システムまたは持続放出システムで送達することができる。放出制御または持続放出の薬学的組成物は、それらの非放出制御または非持続放出の対応物によって達成される結果よりも、改善した薬物療法という共通の目的を有し得る。一実施形態では、放出制御または持続放出の組成物は、最小限の時間で、状態(またはその症状)を治療または予防するための本発明の化合物の最小限の量を含む。放出制御または持続放出の組成物の利点としては、薬剤活性の延長、投与回数の低減、及び服薬遵守の増加が挙げられる。加えて、放出制御または持続放出の組成物は、作用の開始時間、または本発明の化合物の血中濃度等の他の特徴に良好に影響を与えることができ、したがって、不都合な副作用の発生を低減することができる。
【0203】
放出制御または持続放出の組成物は、所望の治療効果または予防効果を迅速にもたらす本発明の化合物の量を最初に放出し、他の量の本発明の化合物を徐々に、かつ継続的に放出して、治療効果または予防効果のレベルを長時間にわたり維持することができる。体内で本発明の化合物の一定の濃度を維持するように、本発明の化合物は、代謝され、体から排泄される本発明の化合物の量に置き換わることになる速度で、剤形から放出されることが可能である。活性成分の放出制御または持続放出は、限定されるものではないが、pHの変化、温度の変化、酵素の濃度若しくは利用可能性、水の濃度若しくは利用可能性、または他の生理的状態若しくは化合物を含む、様々な条件により刺激され得る。
【0204】
本発明による使用のための放出制御または持続放出の手段は、当該技術分野において既知のものから選択され得る。例としては、限定されるものではないが、それぞれが本明細書に参照により組み込まれる、米国特許第3,845,770号、第3,916,899号、第3,536,809号、第3,598,123号、第4,008,719号、第5,674,533号、第5,059,595号、第5,591,767号、第5,120,548号、第5,073,543号、第5,639,476号、第5,354,556号、及び第5,733,566号に記載されるものが挙げられる。そのような剤形を、例えば、ヒドロプロピルメチルセルロース、他のポリマーマトリクス、ゲル、浸透性膜、浸透圧系、多層コーティング、微小粒子、多粒剤、リポソーム、ミクロスフェア、またはそれらの組合せを用いて、1つ以上の有効成分の放出制御、または持続放出を提供するために使用して、異なる割合で所望の放出プロファイルを提供することができる。当該技術分野において既知の好適な放出制御または持続放出製剤は、本明細書中に記載されるものを含めて、本開示の見地から、本発明の活性成分と共に使用するために容易に選択することができる。Goodson,“Dental Applications”(pp.115−138)in Medical Applications of Controlled Release,Vol.2,Applications and Evaluation,R.S.Langer and D.L.Wise eds.,CRC Press(1984)も参照されたい。Langer,Science 249:1527−1533(1990)による概説で考察される他の放出制御または持続放出のシステムを、本発明による使用のために選択することができる。一実施形態では、ポンプを使用することができる(Langer,Science 249:1527−1533(1990)、Sefton,CRC Crit.Ref.Biomed.Eng.14:201(1987)、Buchwald et al.,Surgery 88:507(1980)、及びSaudek et al.,N.Engl.J.Med.321:574(1989))。別の実施形態では、高分子材料を使用することができる(Medical Applications of Controlled Release(Langer and Wise eds.,1974)、Controlled Drug Bioavailability,Drug Product Design and Performance(Smolen and Ball eds.,1984)、Ranger and Peppas,J.Macromol.Sci.Rev.Macromol.Chem.23:61(1983)、Levy et al.,Science 228:190(1985)、During et al.,Ann.Neurol.25:351(1989)、及びHoward et al.,J.Neurosurg.71:105(1989)を参照されたい)。さらに別の実施形態では、放出制御または持続放出のシステムは、本発明の化合物の標的、例えば、脊柱、脳、または消化管の近くに配置することができ、したがって全身投与量の僅かに一部しか必要としない。
【0205】
錠剤または丸剤の形態の場合、本発明の薬学的組成物を、消化管での分解及び吸収を遅らせるようにコーティングを行うことによって、長期間にわたって持続作用を提供することができる。浸透圧活性駆動化合物を包囲する選択的透過膜もまた、経口投与される組成物にとって好適である。これらの後者のプラットフォームにおいて、カプセル剤を包囲する環境からの流体が駆動化合物によって吸収され、駆動化合物は膨潤して、開口部を通じて薬剤または薬剤組成物を排出する。これらの送達プラットフォームは、即放性製剤の急上昇する特性とは対照的に、本質的にゼロ次送達特性を提供することができる。モノステアリン酸グリセロールまたはステアリン酸グリセロール等の時間遅延物質もまた使用することができる。経口組成物としては、マンニトール、ラクトース、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、サッカリンナトリウム、セルロース、及び炭酸マグネシウム等の標準的賦形剤を挙げることができる。一実施形態では、これらの賦形剤は、医薬品のグレードである。
【0206】
本発明の薬学的組成物は、限定されるものではないが、放出制御または持続放出にとって適合された錠剤、カプセル剤、ジェルキャップ、及びカプレット等の、経口投与にとって好適な単一の単位剤形を含む。
【0207】
状態の治療または予防にとって有効な本発明の化合物の量は、標準的な臨床上の技法によって決定することができる。加えて、インビトロ及び/またはインビボのアッセイが任意に採用されて、最適な投与量の範囲の特定に役立ち得る。採用される正確な投与量はまた、例えば、投与経路及び治療するべき状態の程度に依存し、医師の判断及び/または各動物の状況に従って決定することができる。投与における変動が、数ある中でも、治療している動物の体重、年齢、性別、及び健康状態(例えば、肝機能及び腎機能)、治療すべき苦痛、症候の重症度、投与間隔の頻度、任意の有害な副作用の存在、ならびに活用している特定の化合物等の典型的な要素に応じて起こり得る。
【0208】
好適な有効投与量は、典型的には、一日につき動物の体重1kg当たり約0.01mg〜約2500mg、または一日につき動物の体重1kg当たり約0.01mg〜約1000mgであるが、一日につき動物の体重1kg当たり約0.01mg〜約3000mgの範囲であり得る。一実施形態では、有効投与量は、一日につき動物の体重1kg当たり約100mg以下である。別の実施形態では、本発明の化合物の有効投与量は、一日につき動物の体重1kg当たり約0.01mg〜約100mgの範囲であり、別の実施形態では、一日につき動物の体重1kg当たり約0.02mg〜約50mgであり、別の実施形態では、一日につき動物の体重1kg当たり約0.025mg〜約20mgである。
【0209】
投与は、単回用量または分割した用量とすることができる。一実施形態では、状態が寛解するまで、約24時間おきに有効投与量を投与する。別の実施形態では、状態が寛解するまで、約12時間おきに有効投与量を投与する。別の実施形態では、状態が寛解するまで、約8時間おきに有効投与量を投与する。別の実施形態では、状態が寛解するまで、約6時間おきに有効投与量を投与する。別の実施形態では、状態が寛解するまで、約4時間おきに有効投与量を投与する。本明細書中に記載される有効投与量は、投与される総量を指し、すなわち、2つ以上の本発明の化合物が投与される場合、有効投与量は、投与される総量に相当する。
【0210】
ORL−1受容体を発現することが可能な細胞を、本発明の化合物とインビトロで接触させる場合、細胞内のORL−1受容体機能を阻害または活性化するために有効な量は、典型的には、約10
−12mol/L〜約10
−4mol/L、または約10
−12mol/L〜約10
−5mol/L、または約10
−12mol/L〜約10
−6mol/L、または約10
−12mol/L〜約10
−9mol/Lの範囲の、薬学的に許容される担体または賦形剤中の本発明の化合物の溶液剤または懸濁剤であり得る。一実施形態では、本発明の化合物を含む溶液剤または懸濁剤の容量は、約0.01μL〜約1mLであり得る。別の実施形態では、溶液剤または懸濁剤の容量は、約200μLであり得る。
【0211】
μ−オピオイド受容体を発現することができる細胞を、本発明の化合物とインビトロで接触させる場合、細胞中のμ−オピオイド受容体機能を阻害または活性化するために有効な量は、典型的には、約10
−12mol/L〜約10
−4mol/L、または約10
−12mol/L〜約10
−5mol/L、または約10
−12mol/L〜約10
−6mol/L、または約10
−12mol/L〜約10
−9mol/Lの範囲の、薬学的に許容される担体または賦形剤中の本発明の化合物の溶液剤または懸濁剤であり得る。一実施形態では、本発明の化合物を含む溶液剤または懸濁剤の容量は、約0.01μL〜約1mLであり得る。別の実施形態では、溶液剤または懸濁剤の容量は、約200μLであり得る。
【0212】
δ−オピオイド受容体を発現することができる細胞を、本発明の化合物とインビトロで接触させる場合、細胞中のδ−オピオイド受容体機能を阻害または活性化するために有効な量は、典型的には、約10
−12mol/L〜約10
−4mol/L、または約10
−12mol/L〜約10
−5mol/L、または約10
−12mol/L〜約10
−6mol/L、または約10
−12mol/L〜約10
−9mol/Lの範囲の、薬学的に許容される担体または賦形剤中の本発明の化合物の溶液剤または懸濁剤であり得る。一実施形態では、本発明の化合物を含む溶液剤または懸濁剤の容量は、約0.01μL〜約1mLであり得る。別の実施形態では、溶液剤または懸濁剤の容量は、約200μLであり得る。
【0213】
κ−オピオイド受容体を発現することができる細胞を、本発明の化合物とインビトロで接触させる場合、細胞中のκ−オピオイド受容体機能を阻害または活性化するために有効な量は、典型的には、約10
−12mol/L〜約10
−4mol/L、または約10
−12mol/L〜約10
−5mol/L、または約10
−12mol/L〜約10
−6mol/L、または約10
−12mol/L〜約10
−9mol/Lの範囲の、薬学的に許容される担体または賦形剤中の本発明の化合物の溶液剤または懸濁剤であり得る。一実施形態では、本発明の化合物を含む溶液剤または懸濁剤の容量は、約0.01μL〜約1mLであり得る。別の実施形態では、溶液剤または懸濁剤の容量は、約200μLであり得る。
【0214】
本発明の化合物は、ヒトで使用する前に、所望の治療または予防活性について、インビトロまたはインビボで検定することができる。動物モデル系を、安全性及び有効性を実証するために使用することができる。ある特定の本発明の化合物は、約0.5mg/kg〜約20mg/kgの範囲の、疼痛を治療するためのED
50を有することになる。ある特定の本発明の化合物は、呼吸抑制を誘発しない用量で、著しい鎮痛性及び/または抗痛覚過敏性をもたらすことになる。対照的に、モルヒネ等の従来のオピオイドの有効量を与えたラットからの血液試料では、二酸化炭素が著しく増加する一方で、酸素圧、酸素飽和度、及びpHが著しく減少する。
【0215】
本発明によると、状態の治療または予防を必要とする動物における、その治療または予防のための方法は、動物に、本発明の化合物(すなわち、第1の治療剤)に加えて有効量の第2の治療剤を同時投与することをさらに含み得る。有効量の第2の治療剤は、既知であるか、または本開示及び公開されている臨床研究の見地から医師によって決定可能であり得る。状態(例えば、疼痛)の治療のために第2の治療剤が動物に投与される、本発明の一実施形態では、本発明の化合物(すなわち、第1の治療剤)の最小有効量は、第2の治療剤が投与されない状況でのその最小有効量よりも少ないことになる。この実施形態では、本発明の化合物及び第2の治療剤は、相加的または相乗的に作用して、状態を治療または予防することができる。代替として、第2の治療剤を使用して、第1の治療剤が投与されている対象の状態とは異なる障害を治療または予防し得、この障害は、本明細書中の上に定義された状態であってもなくても良い。一実施形態では、本発明の化合物は、有効量の本発明の化合物と、有効量の第2の治療剤とを含む単一組成物として、第2の治療剤と共に同時に投与される。代替として、有効量の本発明の化合物を含む組成物と、有効量の第2の治療剤とを含む第2の組成物が同時に投与される。別の実施形態では、有効量の本発明の化合物は、有効量の第2の治療剤の投与の前または後に投与される。この実施形態では、第2の治療剤がその治療効果を発揮している間に、本発明の化合物が投与されるか、または本発明の化合物が、状態を治療または予防するためのその治療効果を発揮している間に、第2の治療剤が投与される。
【0216】
第2の治療剤は、限定されるものではないが、オピオイドアゴニスト、非オピオイド鎮痛剤、非ステロイド性抗炎症剤、抗片頭痛剤、Cox−II阻害剤、5−リポキシゲナーゼ阻害剤、制吐剤、β−アドレナリン遮断剤、抗痙攣剤、抗鬱剤、Ca
2+−チャネル遮断剤、抗癌剤、UIを治療若しくは予防するための薬剤、不安を治療若しくは予防するための薬剤、記憶障害を治療若しくは予防するための薬剤、肥満を治療若しくは予防するための薬剤、便秘を治療若しくは予防するための薬剤、咳を治療若しくは予防するための薬剤、下痢を治療若しくは予防するための薬剤、高血圧を治療若しくは予防するための薬剤、癲癇を治療若しくは予防するための薬剤、食欲不振症/悪液質を治療若しくは予防するための薬剤、薬物乱用を治療若しくは予防するための薬物、潰瘍を治療若しくは予防するための薬剤、IBDを治療若しくは予防するための薬剤、IBSを治療若しくは予防するための薬剤、嗜癖障害を治療若しくは予防するための薬剤、パーキンソン病及びパーキンソン症候群を治療若しくは予防するための薬剤、卒中を治療若しくは予防するための薬剤、発作を治療若しくは予防するための薬剤、掻痒状態を治療若しくは予防するための薬剤、精神病を治療若しくは予防するための薬剤、ハンチントン舞踏病を治療若しくは予防するための薬剤、ALSを治療若しくは予防するための薬剤、認知障害を治療若しくは予防するための薬剤、片頭痛を治療若しくは予防するための薬剤、嘔吐を治療、予防、若しくは阻害するための薬剤、ジスキネジアを治療若しくは予防するための薬剤、鬱病を治療若しくは予防するための薬剤、またはこれらの任意の混合物であり得る。
【0217】
有用なオピオイドアゴニストの例としては、限定されるものではないが、アルフェンタニル、アリルプロジン、アルファプロジン、アニレリジン、ベンジルモルヒネ、ベジトラミド、ブプレノルフィン、ブトルファノール、クロニタゼン、コデイン、デソモルヒネ、デキストロモラミド、デゾシン、ジアンプロミド、ジアモルホン、ジヒドロコデイン、ジヒドロモルヒネ、ジメノキサドール、ジメフェプタノール、ジメチルチアンブテン、ジオキサフェチルブチラート、ジピパノン、エプタゾシン、エトヘプタジン、エチルメチルチアンブテン、エチルモルヒネ、エトニタゼン、フェンタニル、ヘロイン、ヒドロコドン、ヒドロモルホン、ヒドロキシペチジン、イソメタドン、ケトベミドン、レボルファノール、レボフェナシルモルファン、ロフェンタニル、メペリジン、メプタジノール、メタゾシン、メタドン、メトポン、モルヒネ、ミロフィン、ナルブフィン、ナルセイン、ニコモルヒネ、ノルレボルファノール、ノルメタドン、ナロルフィン、ノルモルヒネ、ノルピパノン、オピウム、オキシコドン、オキシモルホン、パパベレタム、ペンタゾシン、フェナドキソン、フェノモルファン、フェナゾシン、フェノペリジン、ピミノジン、ピリトラミド、プロヘプタジン、プロメドール、プロペリジン、プロピラム、プロポキシフェン、スフェンタニル、チリジン、トラマドール、それらの薬学的に許容される誘導体、またはそれらの任意の混合物が挙げられる。
【0218】
ある特定の実施形態では、オピオイドアゴニストは、コデイン、ヒドロモルホン、ヒドロコドン、オキシコドン、ジヒドロコデイン、ジヒドロモルヒネ、モルヒネ、トラマドール、オキシモルホン、それらの薬学的に許容される誘導体、またはそれらの任意の混合物から選択される。
【0219】
有用な非オピオイド鎮痛剤の例としては、限定されるものではないが、例えばアスピリン、イブプロフェン、ジクロフェナク、ナプロキセン、ベノキサプロフェン、フルルビプロフェン、フェノプロフェン、フルブフェン、ケトプロフェン、インドプロフェン、ピロプロフェン、カルプロフェン、オキサプロジン、プラモプロフェン、ムロプロフェン、トリオキサプロフェン、スプロフェン、アミノプロフェン、チアプロフェン酸、フルプロフェン、ブクロキシ酸、インドメタシン、スリンダク、トルメチン、ゾメピラク、チオピナック、ジドメタシン、アセメタシン、フェンチアザク、クリダナク、オキスピナク、メフェナム酸、メクロフェナム酸、フルフェナム酸、ニフルム酸、トルフェナム酸、ジフルリサール、フルフェニサール、ピロキシカム、スドキシカム、イソキシカム、それらの薬学的に許容される誘導体、またはそれらの任意の混合物等の非ステロイド性抗炎症剤が挙げられる。他の好適な非オピオイド鎮痛剤としては、以下の、非限定的な、鎮痛性解熱性非ステロイド性抗炎症薬の化学的部類が挙げられ、アスピリン、サリチル酸ナトリウム、コリンマグネシウムトリサリチル酸、サルサレート、ジフルニサル、サリチルサリチル酸、スルファサラジン、及びオルサラジンを含むサリチル酸誘導体、アセトアミノフェン及びフェナセチンを含むパラ−アミノフェノール誘導体、インドメタシン、スリンダク、及びエトドラクを含むインドール酢酸及びインデン酢酸、トルメチン、ジクロフェナク、及びケトロラックを含むヘテロアリール酢酸、メフェナム酸及びメクロフェナム酸を含むアントラニル酸(フェナム酸)、オキシカム(ピロキシカム、テノキシカム)、及びピラゾリジンジオン(フェニルブタゾン、オキシフェナンタータゾン)を含むエノール酸、ナブメトンを含むアルカノン、それらの薬学的に許容される誘導体、またはそれらの任意の混合物が挙げられる。NSAIDのより詳細な記述については、それら全体が参照により本明細書に組み込まれる、Paul A.Insel,Analgesic−Antipyretic and Anti−inflammatory Agents and Drugs Employed in the Treatment of Gout,in Goodman & Gilman’s The Pharmacological Basis of Therapeutics 617−57(Perry B.Molinhoff and Raymond W.Ruddon eds.,9
th ed 1996)、及びGlen R.Hanson,Analgesic,Antipyretic and Anti−Inflammatory Drugs in Remington:The Science and Practice of Pharmacy Vol IA 1196−1221(A.R.Gennaro ed.19
th ed.1995)を参照されたい。
【0220】
有用なCox−II阻害剤及び5−リポキシゲナーゼ阻害剤、ならびにそれらの組み合わせの例は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第6,136,839号に記載される。有用なCox−II阻害剤の例としては、限定されるものではないが、セレコキシブ、DUP−697、フロスリド、メロキシカム、6−MNA、L−745337、ロフェコキシブ、ナブメトン、ニメスリド、NS−398、SC−5766、T−614、L−768277、GR−253035、JTE−522、RS−57067−000、SC−58125、SC−078、PD−138387、NS−398、フロスリド、D−1367、SC−5766、PD−164387、エトリコキシブ、バルデコキシブ、パレコキシブ、それらの薬学的に許容される誘導体、またはそれらの任意の混合物が挙げられる。
【0221】
有用な抗片頭痛剤の例としては、限定されるものではないが、アルピロプリド、ブロモクリプチン、ジヒドロエルゴタミン、ドラセトロン、エルゴコルニン、エルゴコルニニン、エルゴクリプチン、エルゴノビン、エルゴット、エルゴタミン、フルメドロキソンアセテート、ホナジン、ケタンセリン、リスリド、ロメリジン、メチルエルゴノビン、メチセルギド、メトプロロール、ナラトリプタン、オキセトロン、ピゾチリン、プロプラノロール、リスペリドン、リザトリプタン、スマトリプタン、チモロール、トラゾドン、ゾルミトリプタン、それらの薬学的に許容される誘導体、またはそれらの任意の混合物が挙げられる。
【0222】
有用な抗痙攣剤の例としては、限定されるものではないが、アセチルフェネトライド、アルブトイン、アロキシドン、アミノグルテチミド、4−アミノ−3−ヒドロキシ酪酸、アトロラクトアミド、ベクラミド、ブラマート、臭化カルシウム、カルバマゼピン、シンロミド、クロメチアゾール、クロナゼパム、デシメミド、ジエタジオン、ジメタジオン、ドキセニトロイン、エテロバルブ、エタジオン、エトスクシミド、エトトイン、フェルバメート、フルオレソン、ガバペンチン、5−ヒドロキシトリプトファン、ラモトリギン、臭化マグネシウム、硫酸マグネシウム、メフェニトイン、メホバルビタール、メタルビタール、メテトイン、メトスクシミド、5−メチル−5−(3−フェナントリル)−ヒダントイン、3−メチル−5−フェニルヒダントイン、ナルコバルビタール、ニメタゼパム、ニトラゼパム、オキスカルバゼピン、パラメタジオン、フェナセミド、フェネタルビタール、フェネトライド、フェノバルビタール、フェンスクシミド、フェニルメチルバルビツール酸、フェニトイン、フェテニラートナトリウム、臭化カリウム、プレガバリン、プリミドン、プロガビド、臭化ナトリウム、ソラヌム、臭化ストロンチウム、スクロフェニド、スルチアム、テトラントイン、チアガビン、トピラマート、トリメタジオン、バルプロ酸、バルプロミド、ビガバトリン、ゾニサミド、それらの薬学的に許容される誘導体、またはそれらの任意の混合物が挙げられる。
【0223】
有用なCa
2+−チャネル遮断剤の例としては、限定されるものではないが、ベプリジル、クレンチアゼム、ジルチアゼム、フェンジリン、ガロパミル、ミベフラジル、プレニラミン、セモチアジル、テロジリン、ベラパミル、アムロジピン、アラニジピン、バルニジピン、ベニジピン、シルニジピン、エホニジピン、エルゴジピン、フェロジピン、イスラジピン、ラシジピン、レルカニジピン、マニジピン、ニカルジピン、ニフェジピン、ニルバジピン、ニモジピン、ニソルジピン、ニトレンジピン、シンナリジン、フルナリジン、リドフラジン、ロメリジン、ベンシクラン、エタフェノン、ファントファロン、ペルヘキシリン、それらの薬学的に許容される誘導体、またはそれらの任意の混合物が挙げられる。
【0224】
UIを治療または予防するための有用な治療剤の例としては、限定されるものではないが、プロパンセリン、イミプラミン、ヒヨスシアミン、オキシブチニン、ジサイクロミン、それらの薬学的に許容される誘導体、またはそれらの任意の混合物が挙げられる。
【0225】
不安を治療または予防するための有用な治療剤の例としては、限定されるものではないが、例えばアルプラゾラム、ブロチゾラム、クロルジアゼポキシド、クロバザム、クロナゼパム、クロラゼプ酸、デモキセパム、ジアゼパム、エスタゾラム、フルマゼニル、フルラゼパム、ハラゼパム、ロラゼパム、ミダゾラム、ニトラゼパム、ノルダゼパム、オキサゼパム、プラゼパム、クアゼパム、テマゼパム、及びトリアゾラム等のベンゾジアゼピン系薬、例えばブスピロン、ゲピロン、イプサピロン、チオスピロン、ゾルピコン、ゾルピデム、及びザレプロン等の非ベンゾジアゼピン系薬剤、例えばアモバルビタール、アプロバルビタール、ブタバルビタール、ブタルビタール、メホバルビタール、メトヘキシタール、ペントバルビタール、フェノバルビタール、セコバルビタール、及びチオペンタール等のバルビツレート系薬物等の精神安定剤、例えばメプロバマート及びチバマート等のカルバミン酸プロパンジオール、それらの薬学的に許容される誘導体、またはそれらの任意の混合物が挙げられる。
【0226】
下痢を治療または予防するための有用な治療剤の例としては、限定されるものではないが、ジフェノキシラート、ロペラミド、それらの薬学的に許容される誘導体、またはそれらの任意の混合物が挙げられる。
【0227】
癲癇を治療または予防するための有用な治療剤の例としては、限定されるものではないが、カルバマゼピン、エトスクシミド、ガバペンチン、ラモトリギン、フェノバルビタール、フェニトイン、プリミドン、バルプロ酸、トリメタジオン、ベンゾジアゼピン系薬、γビニルGABA、アセタゾラミド、フェルバメート、それらの薬学的に許容される誘導体、またはそれらの任意の混合物が挙げられる。
【0228】
薬物乱用を治療または予防するための有用な治療剤の例としては、限定されるものではないが、メタドン、デシプラミン、アマンタジン、フルオキセチン、ブプレノルフィン、オピエートアゴニスト、3−フェノキシピリジン、塩酸レボメタジルアセテート、セロトニンアンタゴニスト、それらの薬学的に許容される誘導体、またはそれらの任意の混合物が挙げられる。
【0229】
非ステロイド性抗炎症剤、5−リポキシゲナーゼ阻害剤、制吐剤、βアドレナリン遮断剤、抗鬱剤、及び抗癌剤の例は、当該技術分野で既知であり、当業者により選択され得る。記憶障害、肥満、便秘、咳、高血圧、食欲不振症/悪液質、潰瘍、IBD、IBS、嗜癖障害、パーキンソン病及びパーキンソン症候群、卒中、発作、掻痒状態、精神病、ハンチントン舞踏病、ALS、認知障害、片頭痛、ジスキネジア、鬱病を治療若しくは予防するための、及び/または嘔吐を治療、予防、若しくは阻害するための有用な治療剤の例としては、当該技術分野で既知のものが挙げられ、当業者により選択され得る。
【0230】
本発明の組成物は、本発明の化合物(またはその薬学的に許容される塩、プロドラッグ、若しくは溶媒和物)を、薬学的に許容される担体または賦形剤と混和することを含む方法により調製される。混和は、化合物(または誘導体)と薬学的に許容される担体または賦形剤とを混和するための既知の方法を用いて達成することができる。一実施形態では、本発明の化合物(またはその薬学的に許容される塩、プロドラッグ、若しくは溶媒和物)は、有効量で組成物中に存在する。
【実施例】
【0231】
実施例1
(2S,6R)−8−メトキシ−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノ−ベンゾ[d]アゾシン−11−オン(化合物6)の合成
【化28】
ピロリジン(190mL、2.3mol)を、600mLのトルエン中の化合物1(200g、1.1mol)(Accela ChemBio)の溶液に30分間にわたって添加した。次いで反応混合物を115℃に加熱し、ディーンスタークトラップ(Dean−Stark trap)を用いて約20mLの水を収集することにより、水の共沸除去を行った。室温まで冷却した後、反応混合物を、元の体積の25%になるまで減圧下で濃縮した。残りの残渣に、1,4−ジオキサン(500mL)を添加し、続いてMeI(400g、2.82mol)を30分間にわたって室温で滴加した。反応混合物を40℃で2時間、60℃で16時間撹拌した。反応物を0℃まで冷却し、溶媒をデカントし、残りの残渣を200mLのヘキサンで洗浄した。トルエン(600mL)、水(600mL)、及びAcOH(70mL)を添加し、得られた混合物を70℃で16時間加熱した。次いで混合物を室温まで冷却し、有機層を分離し、得られた水層をトルエン(2×250mL)で抽出した。合わせた有機物をブラインで洗浄し、真空下で蒸発させた。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2、10% EtOAc/ヘキサン)によって精製して、無色油として化合物2(190g、収率91%)を得た:
1H NMR (クロロホルム−d) δ: 7.13 (d, J=9.0 Hz, 1H), 6.65−6.84 (m, 2H), 3.81 (s, 3H), 3.49 (q, J=7.2 Hz, 1H), 2.91−3.12 (m, 2H), 2.55−2.67 (m, 1H), 2.39−2.54 (m, 1H), 1.46 (d, J=7.0 Hz, 3H)。
【0232】
200mLのトルエン中のNaH(鉱油中55%、11g、0.25mol)の混合物に、75℃で1時間にわたって、100mLのトルエン中に溶解した化合物2(36g、0.189mol)を添加した。1時間撹拌した後、N−ベンジル−2−クロロ−N−メチルエタンアミン(化合物3、150mLのトルエン中35g)の溶液を1時間にわたって滴加した。75℃で1時間撹拌した後、反応物を室温まで冷却し、氷水(200g)に注ぎ入れた。トルエン層を分離した。水層を100mLのトルエンでさらに抽出した。合わせたトルエン層を0℃でHCl(5N 150mL)で処理し、室温で1時間撹拌した。水層を分離し、氷水で冷却し、pHが約9になるまでNH
4OH(100mL)で中和し、トルエン(2×200mL)でさらに抽出した。新しく合わせたトルエン層をブラインで洗浄し、真空下で蒸発させた。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2、66% EtOAc/ヘキサン)によって精製して、無色油として化合物4(37g、収率56%)を得た:
1H NMR (クロロホルム−d) δ: 7.23−7.27 (m, 2H), 7.15−7.22 (m, 3H), 7.07 (d, J=8.3 Hz, 1H), 6.81 (d, J=2.6 Hz, 1H), 6.74 (dd, J=8.3, 2.6 Hz, 1H), 3.79 (s, 3H), 3.23−3.46 (m, 2H), 2.88−3.09 (m, 2H), 2.61−2.69 (m, 2H), 2.53 (d, J=13.6 Hz, 1H), 2.02−2.11 (m, 2H), 1.99 (s, 3H), 1.79−1.91 (m, 1H), 1.41 (s, 3H)。
【0233】
AcOH(6g、100mmol)を、150mLのDCM中の化合物4(17g、50.4mmol)の溶液に10〜15℃で添加した。次いで20mLのDCM中のBr
2(8.7g、0.11mol)の溶液を45分間にわたって添加し、反応混合物を室温で24時間撹拌した。次いで反応混合物を0℃まで冷却し、pHが約9になるまでNH
4OHで中和した。有機層を分離し、減圧下で濃縮した。残渣をアセトン(50mL)で処理し、室温で16時間撹拌した。得られた固体を窒素の逆流下で真空濾過を介して収集し、Et
2Oで洗浄して、白色固体として化合物5(11g、収率52%)を得た:
1H NMR (メタノール−d) δ: 7.48−7.72 (m, 5H), 7.13−7.37 (m, 1H), 6.85−7.06 (m, 2H), 4.91−5.03 (m, 1H), 4.72−4.87 (m, 1H), 4.31−4.67 (m, 1H), 4.08−4.29 (m, 1H), 3.84 (d, J=3.7 Hz, 3H), 3.45−3.77 (m, 3H), 2.95−3.25 (m, 3H), 2.37−2.91 (m, 1H), 2.04−2.26 (m, 1H), 1.54−1.77 (m, 3H)。
【0234】
200mLのAcOH中の化合物5(44g、131mmol)の懸濁液に、Pd/C(炭素上湿潤10%、8g)を添加した。この反応混合物を、パー水素化装置(Parr hydrogenator)を用いて、1気圧の水素下で、30psiで5時間振とうした。次いで反応物を水により反応停止し、セライト床を通して濾過し、減圧下で濃縮した。残渣を200mLのEtOAc中に溶解し、氷水槽中で冷却し、pHが約9になるまでNH
4OHで中和した。有機層を真空下で蒸発させた。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2、5% MeOH/DCM)によって精製して、白色固体として化合物6(22g、収率69%)を得た:
1H NMR (クロロホルム−d) δ: 7.06 (d, J=8.3 Hz, 1H), 6.67−6.84 (m, 2H), 3.80 (s, 3H), 3.50 (d, J=17.8 Hz, 1H), 3.36 (d, J=6.1 Hz, 1H), 3.09 (dd, J=17.9, 6.2 Hz, 1H), 2.74 (td, J=12.7, 3.2 Hz, 1H), 2.48−2.58 (m, 1H), 2.46 (s, 3H), 2.21 (td, J=12.8, 4.8 Hz, 1H), 1.68−1.76 (m, 1H), 1.47 (s, 3H)。
【0235】
実施例2
キラルカラムクロマトグラフィーによるラセミ中間体の分解
【化29】
キラルクロマトグラフィーを、20:80のEtOH/CO
2で溶出するRegisPack 5カラム(250mm×50mm×5μm)を用いて、ラセミ化合物6において行い、光学的に純粋な化合物7及び化合物8を得た。
【0236】
実施例3
(2R,6S,11R)−3,6−ジメチル−11−((4−(メチルスルホニル)フェネチル)アミノ)−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−8−オール(化合物10)及び(2R,6S,11S)−3,6−ジメチル−11−((4−(メチルスルホニル)フェネチル)アミノ)−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−8−オール(化合物11)の合成
【化30】
トルエン(40mL)中の化合物7(0.50g、1.65mmol)、2−(4−(メチルスルホニル)フェニル)エタン−1−アミン(化合物9、0.492g、2.47mmol)(Aldrich)、及びpTSA(0.03g)の混合物を4時間加熱還流し、濃縮し、茶色油を得た。この油に、ACN(20mL)を添加し、NaBH(OAc)
3(1.05g、4.94mmol)を添加した。反応混合物を室温で24時間撹拌し、MeOH(1mL)を添加し、混合物を濃縮した。水(10mL)及びEtOAc(100mL)を添加し、pHを、濃縮NH
4OHを用いて約9に調節した。層を分離し、有機層を濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(SiO2、DCM/MeOH/NH
4OH 10/1/0.05)によって精製して、異性体の混合物として生成物を得た。
【0237】
この物質をDCM(4mL)中に溶解し、−78℃まで冷却し、DCM(2.0mL、2.0mmol)中の1M BBr
3を添加した。混合物を−78℃で1時間撹拌し、0℃に加温し、さらに30分間撹拌した。反応物を水(2mL)の添加により反応停止し、pHを、濃縮NH
4OHを用いて約8に調節した。有機層を分離し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空下で蒸発させた。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2、DCM/MeOH/NH
4OH 10/1/0.05)によって精製して、白色固体として化合物10(0.020g、3%)及び白色固体として化合物11(0.050g、7%)を得た。
【0238】
(2R,6S,11R)−3,6−ジメチル−11−((4−(メチルスルホニル)フェネチル)アミノ)−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−8−オール(化合物10):
1H NMR (400MHz, メタノール−d4) δ: 7.84 (d, J=8.3 Hz, 2H), 7.47 (d, J=8.3 Hz, 2H), 6.88 (d, J=8.3 Hz, 1H), 6.67 (d, J=2.5 Hz, 1H), 6.57 (dd, J=8.3, 2.5 Hz, 1H), 3.21 (dd, J=5.4, 3.7 Hz, 1H), 3.10 (s, 3H), 2.97−3.06 (m, 1H), 2.81−2.96 (m, 4H), 2.75 (d, J=3.5 Hz, 1H), 2.61 (dd, J=18.3, 6.0 Hz, 1H), 2.42 (s, 3H), 2.39 (d, J=3.4 Hz, 1H), 2.10 (td, J=12.4, 3.2 Hz, 1H), 1.84 (td, J=12.9, 4.8 Hz, 1H), 1.24−1.42 (m, 4H)。LC/MS, m/z=415.2, [M+H]
+(計算値:414.6)。
【0239】
(2R,6S,11S)−3,6−ジメチル−11−((4−(メチルスルホニル)フェネチル)アミノ)−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−8−オール(化合物11):
1H NMR(400MHz, メタノール−d4) δ: 7.81 (d, J=8.3 Hz, 2H), 7.47 (d, J=8.3 Hz, 2H), 6.95 (d, J=8.4 Hz, 1H), 6.74 (d, J=2.4 Hz, 1H), 6.60 (dd, J=8.3, 2.5 Hz, 1H), 3.71 (d, J=4.5 Hz, 1H), 3.22−3.29 (m, 2H), 3.04−3.18 (m, 2H), 3.00 (s, 3H), 2.85−3.00 (m, 5H), 2.72 (s, 3H), 2.54 (td, J=12.9, 3.7 Hz, 1H), 2.14 (td, J=13.8, 4.9 Hz, 1H), 1.34 (s, 3H), 1.31 (d, J=15.2 Hz, 1H)。LC/MS, m/z=415.2, [M+H]
+(計算値:414.6)。
【0240】
類似の様態で、以下の化合物をキラルアミン化合物7から調製した。
化合物7:
【化31】
【0241】
(2R,6S,11S)−11−((2−(1−ヒドロキシシクロヘキシル)エチル)アミノ)−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノ−ベンゾ[d]アゾシン−8−オール(化合物12):
1H NMR (400MHz, メタノール−d4) δ: 6.95 (d, J=8.4 Hz, 1H), 6.74 (d, J=2.4 Hz, 1H), 6.61 (dd, J=8.4, 2.4 Hz, 1H), 3.75 (br. s., 1H), 3.45 (br. s., 1H), 3.24−3.39 (m, 2H), 3.08−3.19 (m, 1H), 3.03 (dd, J=18.7, 5.9 Hz, 1H), 2.78 (d, J=9.9 Hz, 1H), 2.62 (s, 3H), 2.39 (td, J=12.6, 3.0 Hz, 1H), 2.03 (td, J=13.6, 4.6 Hz, 1H), 1.76−1.89 (m, 2H), 1.46−1.63 (m, 6H), 1.30−1.46 (m, 8H)。LC/MS, m/z=359.2, [M+H]
+(計算値:358.5)。
【0242】
(2R,6S,11S)−11−(((1−ヒドロキシシクロヘキシル)メチル)アミノ)−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノ−ベンゾ[d]アゾシン−8−オール(化合物13):
1H NMR(400MHz, メタノール−d4) δ: 6.95 (d, J=8.4 Hz, 1H), 6.75 (d, J=2.4 Hz, 1H), 6.60 (dd, J=8.4, 2.4 Hz, 1H), 3.72 (d, J=4.6 Hz, 1H), 3.27 (s, 1H), 3.06−3.18 (m, 1H), 2.99 (dd, J=12.7, 4.5 Hz, 1H), 2.88 (d, J=1.5 Hz, 1H), 2.76 (s, 3H), 2.71 (d, J=12.5 Hz, 1H), 2.47−2.64 (m, 2H), 2.22 (td, J=13.8, 5.0 Hz, 1H), 1.25−1.65 (m, 14H)。LC/MS, m/z=359.2, [M+H]
+(計算値:358.5)。
【0243】
(2R,6S,11R)−11−(((1−ヒドロキシシクロヘキシル)メチル)アミノ)−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−8−オール(化合物14):
1H NMR (400MHz, メタノール−d4) δ: 7.12 (d, J=8.4 Hz, 1H), 6.84 (d, J=2.4 Hz, 1H), 6.78 (dd, J=8.4, 2.4 Hz, 1H), 4.27 (d, J=2.9 Hz, 1H), 3.72 (br. s., 1H), 3.34−3.47 (m, 2H), 3.23 (dd, J=13.0, 2.9 Hz, 1H), 2.99−3.15 (m, 5H), 2.80 (t, J=12.0 Hz, 1H), 2.08−2.26 (m, 1H), 1.71−1.79 (m, 1H), 1.70 (s, 3H), 1.56−1.67 (m, 4H), 1.50 (br. s., 5H), 1.29−1.40 (m, 1H)。LC/MS, m/z=359.2, [M+H]
+(計算値:358.5)。
【0244】
(2R,6S,11R)−3,6−ジメチル−11−((2−フェノキシエチル)アミノ)−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−8−オール(化合物15):
1H NMR(400MHz, メタノール−d4) δ: 7.25 (dd, J=8.6, 7.5 Hz, 2H), 6.81−6.99 (m, 4H), 6.72 (d, J=2.4 Hz, 1H), 6.60 (dd, J=8.3, 2.5 Hz, 1H), 3.96−4.15 (m, 2H), 3.27 (dd, J=5.3, 3.7 Hz, 1H), 3.06−3.16 (m, 1H), 2.93−3.03 (m, 2H), 2.73−2.88 (m, 2H), 2.43 (s, 3H), 2.40 (d, J=3.3 Hz, 1H), 2.13 (td, J=12.4, 3.3 Hz, 1H), 1.87 (td, J=12.9, 4.8 Hz, 1H), 1.47 (s, 3H), 1.32−1.40 (m, 1H)。LC/MS, m/z = 353.0, [M + H]
+ (計算値:352.3)。
【0245】
(2R,6S,11R)−11−((2−シクロヘキシルエチル)アミノ)−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−8−オール(化合物16):
1H NMR (400MHz, メタノール−d4) δ: 7.16 (d, J=8.4 Hz, 1H), 6.76−6.94 (m, 2H), 4.30 (dd, J=6.0, 3.1 Hz, 1H), 3.86 (d, J=2.8 Hz, 1H), 3.38−3.53 (m, 1H), 3.12−3.31 (m, 4H), 3.06 (s, 3H), 2.78 (t, J=11.9 Hz, 1H), 2.22 (td, J=14.1, 4.5 Hz, 1H), 1.64−1.88 (m, 10H), 1.48−1.64 (m, 1H), 1.12−1.44 (m, 4H), 0.93−1.11 (m, 2H)。LC/MS, m/z=343.2[M+H]
+(計算値:342.5)。
【0246】
(2R,6S,11S)−11−((2−シクロヘキシルエチル)アミノ)−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−8−オール(化合物17):
1H NMR (400MHz, メタノール−d4) δ: 6.96 (d, J=8.3 Hz, 1H), 6.74 (d, J=2.4 Hz, 1H), 6.61 (dd, J=8.3, 2.4 Hz, 1H), 3.84 (br. s., 1H), 3.43 (br. s., 1H), 3.24−3.35 (m, 1H), 3.03−3.18 (m, 2H), 2.81−2.99 (m, 2H), 2.69 (s, 3H), 2.46 (td, J=12.7, 3.3 Hz, 1H), 2.14 (td, J=13.8, 4.7 Hz, 1H), 1.49−1.75 (m, 7H), 1.45 (s, 3H), 1.41 (d, J=14.6 Hz, 1H), 1.04−1.34 (m, 4H), 0.82−1.01 (m, 2H)。LC/MS, m/z=343.2[M+H]
+(計算値:342.5)。
【0247】
Tert−ブチル(4−(((2R,6S,11R)−8−ヒドロキシ−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−11−イル)アミノ)ブチル)カルバメート(化合物18):
1H NMR (400MHz, メタノール−d4) δ: 6.83 (d, J=8.3 Hz, 1H), 6.60 (d, J=2.5 Hz, 1H), 6.48 (dd, J=8.3, 2.5 Hz, 1H), 3.09−3.17 (m, 1H), 2.81−2.99 (m, 3H), 2.57−2.76 (m, 3H), 2.45−2.56 (m, 1H), 2.32 (s, 3H), 2.29 (d, J=3.4 Hz, 1H), 2.01 (td, J=12.4, 3.2 Hz, 1H), 1.75 (td, J=13.0, 4.8 Hz, 1H), 1.30−1.43 (m, 16H), 1.25 (d, J=12.2 Hz, 1H)。LC/MS, m/z=404.2[M+H]
+(計算値:403.6)。
【0248】
Tert−ブチル(4−(((2R,6S,11S)−8−ヒドロキシ−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−11−イル)アミノ)ブチル)カルバメート(化合物19):
1H NMR (400MHz, メタノール−d4) δ: 6.81 (d, J=8.3 Hz, 1H), 6.65 (d, J=2.5 Hz, 1H), 6.46 (dd, J=8.2, 2.5 Hz, 1H), 3.12 (d, J=17.6 Hz, 2H), 2.87−3.01 (m, 2H), 2.66−2.77 (m, 1H), 2.60 (dd, J=18.0, 5.7 Hz, 1H), 2.37−2.53 (m, 2H), 2.21−2.35 (m, 4H), 1.92−2.04 (m, 1H), 1.85 (td, J=12.8, 4.7 Hz, 1H), 1.44 (d, J=2.8 Hz, 4H), 1.24−1.36 (m, 12H), 1.00 (d, J=12.8 Hz, 1H)。LC/MS, m/z=404.2[M+H]
+(計算値:403.6)。
【0249】
実施例4
(2R,6S,11R)−8−メトキシ−N,3,6−トリメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−11−アミン(化合物21)及び(2R,6S,11S)−8−メトキシ−N,3,6−トリメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−11−アミン(化合物22)の合成
【化32】
メチルアミン(EtOH中33%、10mL)、化合物7(1.0g、4mmol)、AcOH(0.25g、4mmol)、及び4A分子篩(1g)の混合物を室温で24時間振とうした。反応混合物を減圧下で濃縮し、NaBH(OAc)
3(1.5g)及びDCM(5mL)の両方を添加した。混合物を室温で5時間振とうした。反応物を水(4mL)及びNaOH(2N、4mL)により反応停止し、EtOAc(4×30mL)で抽出した。層を分離し、有機層を濃縮して、粗化合物21を得、これをフラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH/NH
4OH 10/0.4/0.04)によって精製して、無色油として化合物21(0.6g)及び化合物22(0.15g)を得た。
【0250】
化合物21:LC/MS、m/z=261.4[M+H]
+(計算値:260.4)、保持時間(0.294分)。
【0251】
化合物22:LC/MS、m/z=261.2[M+H]
+(計算値:260.4)、保持時間(0.598分)。
【0252】
実施例5
(2R,6S,11S)−8−メトキシ−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−11−アミン(化合物23)及び(2R,6S,11S)−8−メトキシ−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−11−アミン(化合物24)の合成
【化33】
100mLのEtOH中の化合物7(5g、20mmol)、ヒドロキシルアミン塩酸塩(30mmol)、及びNaOAc(50mmol)の混合物を60℃で24時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、続いてNaOH(3N、20mL)及びEtOAc(20mL)を添加した。反応混合物を濾過して、白色固体を得、これをMeOH(400mL)及びAcOH(1.5mL)中に溶解した。得られた溶液を、H−cube−Midi(ラネーニッケル、60psi、40℃、速度=7mL/分)を用いて水素化に供した。混合物を減圧下で濃縮し、残渣を100mLのCHCl
3中に溶解し、得られた溶液を、pHが約10になるまで3N NaOHで中和した。層を分離し、有機層を濃縮して、フラッシュクロマトグラフィー(SiO2、DCM中10%(MeOH中10% NH4OH))によって精製して、無色油として化合物23(3.0g)及び化合物24(0.5g)を得た。
【0253】
化合物23:LC/MS、m/z=247.2,[M+H]+(計算値:246.3)、保持時間(0.298分)。
【0254】
化合物24:LC/MS、m/z=247.4,[M+H]+(計算値:246.3)、保持時間(0.539分)。
【0255】
実施例6
N−(1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−1H−イミダゾール−1−カルボキサミド(化合物A−4)及びN−(1−エチル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−1H−イミダゾール−1−カルボキサミド(化合物A−5)の合成
【化34】
CDI(化合物A−1、1.34g、8.2mmol)を、6mLのDMF(及び4mLのCHCl
3)中の化合物A−2(1.0g、7.5mmol)の溶液に0℃で添加した。反応混合物を室温に72時間加温した。固体を収集し、乾燥させて、白色固体として化合物A−4(1.2g、70%)を得た:
1H NMR (DMSO−d
6) δ: 12.57 (br. s., 2H), 8.27 (s, 1H), 7.64 (t, J=1.3 Hz, 1H), 7.42 (dd, J=5.9, 3.2 Hz, 2H), 7.23 (dd, J=5.9, 3.2 Hz, 2H), 7.00 (t, J=1.1 Hz, 1H)。
【0256】
類似の様態で、化合物A−5を調製した(白色固体、1g、65%):
1H NMR (DMSO−d
6) δ: 12.61 (br. s., 1H), 8.39 (s, 1H), 7.71 (t, J=1.3 Hz, 1H), 7.50−7.60 (m, 2H), 7.28 (td, J=7.4, 1.5 Hz, 2H), 6.94−7.05 (m, 1H), 4.30 (q, J=7.1 Hz, 2H), 1.33 (t, J=7.2 Hz, 3H)。
【0257】
実施例7
N
1−(2,4−ジフルオロフェニル)−N
3−((2R,6S,11R)−8−ヒドロキシ−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−11−イル)−N
3−メチルマロンアミド(化合物26)の合成
【化35】
カルボン酸化合物25を、国際公開第WO2008124118 A1号に記載される文献の手順に従って調製した。DMF(1mL)中の化合物21(0.10g、0.35mmol)、化合物25(0.054g、0.42mmol)、及びDIPEA(0.045g、0.35mmol)の混合物に、室温でHATU(0.16g、0.42mmol)を添加した。反応混合物を室温で16時間撹拌し、水の添加により反応停止し、混合物をEtOAcで抽出した。有機層を濃縮して、フラッシュクロマトグラフィー(SiO2、DCM中10%(MeOH中10% NH4OH))によって精製して、所望の生成物を得た。この物質をDCM(8mL)中に溶解し、−78℃まで冷却し、DCM(2.0mL、2.0mmol)中の1M BBr3を添加した。混合物を−78℃で2時間撹拌し、0℃に加温し、さらに30分間撹拌した。反応物を水(2mL)の添加により反応停止し、pHを、NH
4OHを用いて約8まで調整した。有機層を分離し、真空下で蒸発させた。
【0258】
残渣を逆相分取HPLC(C18、0〜100% 水中0.1%TFA/ACN中0.1%TFA)によって精製して、白色固体として化合物26を得た:
1H NMR (400MHz, メタノール−d4) δ: 7.81 (td, J=8.9, 6.1 Hz, 1H), 6.90−7.06 (m, 2H), 6.81−6.89 (m, 1H), 6.74 (d, J=2.4 Hz, 1H), 6.64 (dd, J=8.4, 2.4 Hz, 1H), 4.68 (br. s., 1H), 3.69 (br. s., 1H), 3.50−3.65 (m, 2H), 3.2 − 3.3 (m, 1H), 2.92−3.14 (m, 2H), 2.85 (s, 3H), 2.51−2.74 (m, 4H), 1.99 (td, J=13.8, 4.5 Hz, 1H), 1.62 (d, J=12.3 Hz, 1H), 1.38−1.48 (m, 3H)。LC/MS, m/z = 444.0, [M + H]
+ (計算値:443.5)。
【0259】
類似の様態で、以下の化合物を、適切なカルボン酸、及びキラルアミン化合物20、化合物21、化合物23、または化合物24から調製した。
【化36】
【0260】
1−(4−シアノフェニル)−3−((2R,6S,11R)−8−ヒドロキシ−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン-11-イル)尿素(化合物27):1H NMR (400MHz, メタノール−d4) δ: 7.54−7.62 (m, 2H), 7.46−7.53 (m, 2H), 7.03 (d, J=8.4 Hz, 1H), 6.78 (d, J=2.5 Hz, 1H), 6.67 (dd, J=8.3, 2.5 Hz, 1H), 4.06 (d, J=3.6 Hz, 1H), 3.21−3.29 (m, 1H), 3.09 (d, J=18.6 Hz, 1H), 2.80 (dd, J=18.6, 6.1 Hz, 1H), 2.36−2.50 (m, 4H), 2.16 (td, J=12.4, 3.1 Hz, 1H), 1.96 (td, J=12.9, 4.7 Hz, 1H), 1.40−1.56 (m, 4H)。LC/MS, m/z = 377.0, [M + H]+ (計算値:376.4)。
【0261】
N−((2R,6S,11R)−8−ヒドロキシ−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−11−イル)−N−メチル−2−(4−(メチルスルホニル)フェニル)アセトアミド(化合物28):
1H NMR(400MHz, メタノール−d4) δ: 7.82 (d, J=8.4 Hz, 2H), 7.41 (d, J=8.3 Hz, 2H), 6.97 (d, J=8.3 Hz, 1H), 6.71 (d, J=2.5 Hz, 1H), 6.62 (dd, J=8.3, 2.5 Hz, 1H), 4.71 (br. s., 1H), 3.75−3.96 (m, 2H), 3.60 (br. s., 1H), 3.15 (s, 1H), 2.91−3.06 (m, 5H), 2.84 (s, 3H), 2.69 (s, 3H), 2.54−2.65 (m, 1H), 1.95−2.13 (m, 1H), 1.56 (dd, J=14.2, 2.0 Hz, 1H), 1.39 (s, 3H)。LC/MS, m/z = 443.2, [M + H]
+ (計算値:442.6)。
【0262】
N−((2R,6S,11R)−8−ヒドロキシ−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−11−イル)−2−フェニルアセトアミド(化合物29):
1H NMR (400MHz, メタノール−d4) δ: 7.11−7.18 (m, 2H), 7.04−7.11 (m, 3H), 6.84 (d, J=8.3 Hz, 1H), 6.59 (d, J=2.5 Hz, 1H), 6.52 (dd, J=8.3, 2.5 Hz, 1H), 4.01 (d, J=3.6 Hz, 1H), 3.38 (s, 2H), 2.99−3.08 (m, 1H), 2.88 (d, J=18.5 Hz, 1H), 2.52 (dd, J=18.5, 6.0 Hz, 1H), 2.30 (d, J=3.1 Hz, 1H), 2.27 (s, 3H), 1.90−2.06 (m, 1H), 1.69−1.84 (m, 1H), 1.26−1.32 (m, 1H), 1.23 (s, 3H)。LC/MS, m/z = 351.0, [M + H]+ (計算値:350.4)。
【0263】
N
1−(2,4−ジフルオロフェニル)−N
3−((2R,6S,11R)−8−ヒドロキシ−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−11−イル)マロンアミド(化合物30):
1H NMR (DMSO−d6) δ: 9.87 (s, 1H), 8.97 (s, 1H), 7.77 (td, J=9.0, 6.2 Hz, 1H), 7.49 (d, J=8.5 Hz, 1H), 7.25 (ddd, J=11.3, 8.9, 2.9 Hz, 1H), 6.93−7.04 (m, 1H), 6.85 (d, J=8.3 Hz, 1H), 6.57 (d, J=2.4 Hz, 1H), 6.49 (dd, J=8.2, 2.5 Hz, 1H), 3.85 (dd, J=8.5, 3.5 Hz, 1H), 3.28 (s, 2H), 2.88 (t, J=4.3 Hz, 1H), 2.79 (d, J=18.0 Hz, 1H), 2.51−2.61 (m, 1H), 2.12−2.30 (m, 4H), 1.83 (td, J=12.0, 2.6 Hz, 1H), 1.68 (td, J=12.4, 4.6 Hz, 1H), 1.11−1.31 (m, 4H)。LC/MS, m/z = 430.0, [M + H]+ (計算値:429.5)。
【0264】
N−((2R,6S,11R)−8−ヒドロキシ−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−11−イル)−2−(チオフェン−3−イル)アセトアミド(化合物31):
1H NMR (メタノール−d4) δ: 7.20 (dd, J=5.0, 3.0 Hz, 1H), 6.97−7.01 (m, 1H), 6.85 (d, J=8.3 Hz, 1H), 6.82 (dd, J=5.0, 1.2 Hz, 1H), 6.60 (d, J=2.5 Hz, 1H), 6.53 (dd, J=8.3, 2.5 Hz, 1H), 4.01 (d, J=3.6 Hz, 1H), 3.41 (d, J=2.3 Hz, 2H), 3.01−3.08 (m, 1H), 2.89 (d, J=18.5 Hz, 1H), 2.52 (dd, J=18.5, 6.0 Hz, 1H), 2.25−2.34 (m, 4H), 1.99 (td, J=12.4, 3.1 Hz, 1H), 1.79 (td, J=12.9, 4.7 Hz, 1H), 1.26−1.34 (m, 1H), 1.24 (s, 3H)。LC/MS, m/z = 357.0, [M + H]+ (計算値:356.5)。
【0265】
(E)−3−(フラン−3−イル)−N−((2R,6S,11R)−8−ヒドロキシ−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−11−イル)アクリルアミド(化合物32):
1H NMR(メタノール−d4) δ: 7.65 (s, 1H), 7.39 (s, 1H), 7.31 (d, J=15.6 Hz, 1H), 6.91 (d, J=8.3 Hz, 1H), 6.66 (d, J=2.5 Hz, 1H), 6.55 (dd, J=8.3, 2.5 Hz, 1H), 6.49 (d, J=1.8 Hz, 1H), 6.35 (d, J=15.6 Hz, 1H), 4.19 (d, J=3.6 Hz, 1H), 3.09−3.17 (m, 1H), 2.96 (d, J=18.5 Hz, 1H), 2.69 (dd, J=18.5, 5.9 Hz, 1H), 2.20−2.41 (m, 4H), 2.04 (td, J=12.4, 3.1 Hz, 1H), 1.69−1.93 (m, 1H), 1.20−1.40 (m, 4H)。LC/MS, m/z = 353.0, [M + H]+ (計算値:352.4)。
【0266】
N−((2R,6S,11R)−8−ヒドロキシ−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−11−イル)−2−(4−(メチルスルホニル)フェニル)アセトアミド(化合物33):
1H NMR (メタノール−d4) δ: 7.76 (d, J=8.4 Hz, 2H), 7.38 (d, J=8.4 Hz, 2H), 6.89 (d, J=8.3 Hz, 1H), 6.63 (d, J=2.5 Hz, 1H), 6.55 (dd, J=8.3, 2.5 Hz, 1H), 4.04 (d, J=3.5 Hz, 1H), 3.53 (s, 2H), 3.02−3.11 (m, 1H), 3.00 (s, 3H), 2.93 (d, J=18.4 Hz, 1H), 2.59 (dd, J=18.5, 5.9 Hz, 1H), 2.24−2.35 (m, 4H), 2.00 (td, J=12.4, 3.1 Hz, 1H), 1.79 (td, J=12.9, 4.7 Hz, 1H), 1.20−1.37 (m, 4H)。LC/MS, m/z = 429.0, [M + H]+ (計算値:428.5)。
【0267】
N
1−(2,4−ジフルオロフェニル)−N4−((2R,6S,11R)−8−ヒドロキシ−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−11−イル)スクシンアミド(化合物34):
1H NMR (メタノール−d4) δ: 7.52−7.78 (m, 1H), 6.73−6.99 (m, 3H), 6.64 (d, J=2.5 Hz, 1H), 6.53 (dd, J=8.3, 2.5 Hz, 1H), 4.07 (d, J=3.5 Hz, 1H), 3.01−3.14 (m, 1H), 2.83−2.97 (m, 1H), 2.64−2.77 (m, 1H), 2.49−2.64 (m, 2H), 2.37−2.47 (m, 2H), 2.24−2.36 (m, 4H), 2.02 (td, J=12.4, 3.1 Hz, 1H), 1.80 (td, J=12.9, 4.6 Hz, 1H), 1.22−1.39 (m, 4H)。LC/MS, m/z = 444.0, [M + H]+ (計算値:443.5)。
【0268】
N−((2R,6S,11S)−8−ヒドロキシ−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−11−イル)−N−メチル−2−(4−(メチルスルホニル)フェニル)アセトアミド(化合物35):
1H NMR (400MHz, メタノール−d4) δ: 7.85 (d, J=8.4 Hz, 2H), 7.50 (d, J=8.4 Hz, 2H), 6.97 (d, J=8.4 Hz, 1H), 6.69 (d, J=2.4 Hz, 1H), 6.61 (dd, J=8.3, 2.4 Hz, 1H), 4.01−4.15 (m, 1H), 3.91−3.99 (m, 2H), 3.85 (s, 1H), 3.32 (d, J=3.5 Hz, 2H), 3.22 (br. s., 2H), 3.10 (dd, J=12.7, 3.9 Hz, 1H), 3.03 (s, 3H), 2.79 (s, 3H), 2.65 (td, J=13.0, 3.5 Hz, 1H), 2.21 (td, J=13.9, 4.6 Hz, 1H), 1.41 − 1.45 (m, 4H)。LC/MS, m/z = 443.0, [M + H]
+ (計算値:442.6)。
【0269】
さらに、R
4基として−CONH
2を含む出発材料(これは、上に提供されるスキームGに従って調製することができる)を用いることによって、以下の化合物を類似の様態で調製した。
【化37】
(2R,6S,11R)−3,6−ジメチル−11−(N−メチル−2−フェニルアセトアミド)−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−8−カルボキサミド(化合物124):LC/MS、m/z=392.1,[M+H]
+(計算値:391.2)。
【0270】
実施例8
N−(6−フルオロベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−2−(((2R,6S,11R)−8−ヒドロキシ−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−11−イル)(メチル)アミノ)アセトアミド(化合物40)の合成
【化38】
化合物38を、PCT公開第WO2007118853号に記載される化合物36及び化合物37から調製した。4mLのCH
3CN/0.1mLの水中の化合物38(113mg、0.46mmol)、化合物21(100mg、0.38mmol)、KI(50mg)、及びK
2CO
3(0.1g、0.76mmol)の混合物を40℃で24時間撹拌した。室温まで冷却した後、反応物を水(6mL)により反応停止し、EtOAc(2×15mL)で抽出し、真空下で蒸発させた。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2、10/1/0.1(DCM/MeOH/NH
4OH)によって精製して、白色固体として化合物39を得た:LC/MS、m/z=469.0,[M+H]
+(計算値:468.6)。
【0271】
化合物39をDCM(6mL)中に溶解し、−78℃まで冷却した。BBr
3(DCM中1N、2mL)の溶液を添加した。−78℃で2時間撹拌した後、反応混合物を0℃に加温し、その温度で1時間撹拌した。反応物を水(2mL)により反応停止し、NH
4OHで中和した。有機層を分離し、乾燥するまで濃縮した。残渣を逆相分取HPLC(C18、0〜100% 水中0.1%TFA/ACN中0.1%TFA)によって精製して、白色固体として化合物40(TFA塩、55mg)を得た:
1H NMR (400MHz, メタノール−d4) δ: 7.66 (dd, J=8.9, 4.5 Hz, 1H), 7.59 (dd, J=8.3, 2.5 Hz, 1H), 7.13−7.25 (m, 1H), 7.07 (d, J=8.4 Hz, 1H), 6.67−6.83 (m, 2H), 5.10 (br. s., 1H), 5.04 (d, J=15.6 Hz, 1H), 4.33 (d, J=15.6 Hz, 1H), 4.11 (br. s., 0.7H), 4.03 (br. s., 0.3H), 3.43−3.66 (m, 5H), 3.26 (d, J=6.4 Hz, 1H), 3.00−3.18 (m, 1H), 2.68−2.82 (m, 3H), 2.25−2.45 (m, 1H), 1.71 (d, J=15.6 Hz, 1H), 1.63 (s, 3H)。LC/MS, m/z = 455.2, [M + H]
+ (計算値:454.6)。
【0272】
類似の様態で、以下の化合物を調製した。
【化39】
2−(((2R,6S,11R)−8−ヒドロキシ−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−11−イル)(メチル)アミノ)−N−(4−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド(化合物41):
1H NMR (400MHz, メタノール−d4) δ: 7.77 (d, J=8.6 Hz, 2H), 7.59 (d, J=8.6 Hz, 2H), 7.06 (d, J=8.4 Hz, 1H), 6.62−6.83 (m, 2H), 5.10 (br. s., 1H), 4.97 (d, J=15.2 Hz, 1H), 4.21 (d, J=15.2 Hz, 1H), 4.10 (br. s., 1H), 3.52−3.66 (m, 2H), 3.50 (s, 3H), 3.26 (d, J=6.4 Hz, 1H), 3.11 (td, J=13.8, 3.5 Hz, 1H), 2.61−2.84 (m, 3H), 2.32 (td, J=14.6, 4.1 Hz, 1H), 1.69 (d, J=13.9 Hz, 1H), 1.62 (s, 3H)。LC/MS, m/z = 448.2 [M + H]
+ (計算値:447.5)。
【0273】
実施例9
N−((2R,6S,11R)−8−メトキシ−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−11−イル)−N−メチル−2−(3−オキソピペラジン−1−イル)アセトアミド(化合物44)の合成
【化40】
化合物37(45mg、0.38mmol)を、10mLのDCM中の化合物21(0.1g、0.38mmol)及びTEA(80mg)の溶液に−10℃で添加した。反応物を室温に加温し、14時間撹拌し、次いで水により反応停止した。有機層を分離し、減圧下で濃縮して、粗化合物42を得た:LC/MS、m/z=337.2[M+H]
+(計算値:336.9)。
【0274】
化合物43(154mg、1.54mmol)、K
2CO
3(213mg、1.54mmol)、及び粗化合物42の混合物に、CH
3CN(10mL)を添加した。反応混合物を減圧下で約10mLまで濃縮し、65℃で2日間撹拌した。室温まで冷却した後、混合物を水により反応停止し、EtOAc(3×20mL)で抽出した。有機層を合わせ、真空下で蒸発させた。
【0275】
残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2、10/1.5/0.1 DCM/MeOH/NH
4OH)によって精製して、依然として不純な化合物44を得た。この化合物を逆相分取HPLC(C18、0〜100% 水中0.1%TFA/ACN中0.1%TFA)によって再精製して、白色固体として純粋な化合物44(TFA塩、50mg)を得た:
1H NMR (400MHz, メタノール−d4) δ: 7.11 (d, J=8.4 Hz, 1H), 6.85 (d, J=2.4 Hz, 1H), 6.81 (dd, J=8.5, 2.5 Hz, 1H), 4.71 (br. s., 1H), 3.89−4.10 (m, 2H), 3.62−3.75 (m, 6H), 3.45 (t, J=5.6 Hz, 2H), 3.24−3.35 (m, 3H), 3.01−3.16 (m, 2H), 2.87 (s, 3H), 2.50−2.67 (m, 4H), 1.95−2.07 (m, 1H), 1.66 (d, J=13.4 Hz, 1H), 1.39−1.50 (m, 3H)。LC/MS, m/z = 401.2 [M + H]
+ (計算値:400.5)。
【0276】
実施例10
(2R,6S,11R)−8−メトキシ−N,3,6−トリメチル−N−(ピペリジン−4−イルメチル)−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−11−アミン(化合物48)の合成
【化41】
20mLのCHCl
3中の化合物7(1.0g、4mmol)、tert−ブチル4−(アミノメチル)ピペリジン−1−カルボキシレート(化合物45)(1g、4.8mmol)(Aldrich)、及び4A分子篩(2g)の混合物を60℃で14時間振とうした。反応混合物を室温まで冷却し、NaBH(OAc)
3(1.8g、8.2mmol)を添加した。反応混合物を室温で24時間振とうし、NaOH(1N、10mL)により反応停止した。さらなる量のCHCl
3(20mL)を添加した。有機層を分離し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空下で蒸発させて、粗化合物46を得た。
【0277】
粗化合物46に、20mLのCHCl
3、ホルムアルデヒド(37%水性、0.6mL)、4A分子篩、及びNaBH(OAc)
3(1.8g)を順々に添加した。混合物を室温で16時間振とうした。次いで反応物を水/NH
4OH(10/5mL)により室温で反応停止した。この混合物を30分間撹拌した。有機層を分離し、真空下で蒸発させた。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2、10/0.2/0.02 DCM/MeOH/NH
4OH)によって精製して、無色油として化合物47(0.9g、収率48%)を得た:
1H NMR (400MHz, クロロホルム−d) δ: 6.89 (d, J=8.4 Hz, 1H), 6.72 (d, J=2.6 Hz, 1H), 6.59 (dd, J=8.3, 2.5 Hz, 1H), 3.72 (s, 3H), 2.95−3.12 (m, 2H), 2.72 (d, J=2.0 Hz, 1H), 2.46−2.68 (m, 4H), 2.26 − 2.38 (m, 7H), 2.13 (s, 3H), 2.03 (d, J=7.3 Hz, 2H), 1.79 (d, J=4.8 Hz, 1H), 1.44−1.59 (m, 2H), 1.32 − 1.4 (m, 18H), 1.23 (dd, J=11.0, 1.5 Hz, 1H), 0.76−1.08 (m, 3H)。LC/MS, m/z = 458.2, [M + H]
+ (計算値:457.6)。
【0278】
TFA(1.5mL、19mmol)を、50mLのDCM中の化合物47(0.8g、1.8mmol)の溶液に0℃で添加した。反応混合物を0℃で4時間撹拌し、次いで室温に加温した。室温で16時間撹拌した後、混合物を減圧下で濃縮し、CHCl
3(100mL)を添加した。混合物を氷水槽中で冷却し、pHが約9になるまでNH
4OHで中和した。有機層を分離し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空下で蒸発させて、橙色油として化合物48(0.5g)を得た:
1H NMR (400MHz, メタノール−d4) δ: 6.90 (d, J=8.4 Hz, 1H), 6.70 (d, J=2.6 Hz, 1H), 6.61 (dd, J=8.4, 2.6 Hz, 1H), 3.66 (s, 3H), 3.11 (dd, J=5.7, 2.4 Hz, 1H), 3.05 (d, J=18.7 Hz, 1H), 2.88−3.00 (m, 3H), 2.72 (d, J=1.8 Hz, 1H), 2.42−2.62 (m, 4H), 2.29−2.39 (m, 3H), 2.28 (s, 3H), 2.07 (d, J=7.0 Hz, 1H), 2.01 (s, 3H), 1.99 (d, J=3.5 Hz, 1H), 1.71−1.82 (m, 1H), 1.65 − 1.69 (m, 2H), 1.52−1.63 (m, 1H), 1.39 (s, 3H), 1.21 (dd, J=12.9, 1.4 Hz, 1H), 0.86−1.07 (m, 3H)。LC/MS, m/z = 358.2, [M + H]
+ (計算値:357.5)。
【0279】
類似の様態で、以下の化合物を化合物46から調製した。
【化42】
(2R,6S,11S)−8−メトキシ−N,3,6−トリメチル−N−(ピペリジン−4−イルメチル)−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−11−アミン(化合物49):
1H NMR (400MHz, メタノール−d4) δ: 6.98 (d, J=8.4 Hz, 1H), 6.81 (d, J=2.6 Hz, 1H), 6.68 (dd, J=8.4, 2.6 Hz, 1H), 3.76 (s, 3H), 3.21−3.29 (m, 2H), 3.03−3.15 (m, 3H), 2.57−2.70 (m, 3H), 2.56 (s, 3H), 2.52 (s, 1H), 2.33−2.47 (m, 3H), 2.31 (s, 3H), 2.16−2.25 (m, 1H), 2.01−2.11 (m, 1H), 1.92 (d, J=13.9 Hz, 1H), 1.81 (d, J=13.4 Hz, 1H), 1.72 (dt, J=7.2, 3.7 Hz, 1H), 1.44 (s, 3H), 1.05−1.25 (m, 3H)。LC/MS, m/z = 358.2, [M + H]
+ (計算値:357.5)。
【0280】
実施例11
1−(4−((((2R,6S,11R)−8−ヒドロキシ−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−11−イル)(メチル)アミノ)メチル)ピペリジン−1−イル)−2,2−ジメチルプロパン−1−オン(化合物52)の合成
【化43】
化合物50(80mg、0.67mmol)を、5mLのDCM中の化合物48(0.12g、0.34mmol)及びTEA(0.1g、1.0mmol)の溶液に0℃で添加した。混合物を室温に16時間加温した。続いて水(1mL)により反応停止した後、有機層を分離し、濃縮して、茶色油として粗化合物51を得た:LC/MS、m/z=442.4,[M+H]
+(計算値:441.6)。
【0281】
粗化合物51を8mLのDCM中に溶解し、−78℃まで冷却した。BBr
3(DCM中1N、2mL)の溶液をアルゴン雰囲気下で添加した。混合物を−78℃で1時間撹拌し、0℃に加温し、0℃で1時間撹拌した。反応物を水により反応停止し、pHが約9になるまでNH
4OHで中和した。有機層を分離し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空下で蒸発させた。
【0282】
残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2、DCM/MeOH/NH
4OH 10/1/0.05)によって精製して、白色固体として化合物52(70mg、収率48%)を得た:
1H NMR (400MHz, メタノール−d4) δ: 6.90 (d, J=8.3 Hz, 1H), 6.72 (d, J=2.5 Hz, 1H), 6.58 (dd, J=8.2, 2.5 Hz, 1H), 4.35 (t, J=10.4 Hz, 2H), 3.23 (d, J=3.5 Hz, 1H), 3.13 (d, J=18.8 Hz, 1H), 2.75−2.94 (m, 3H), 2.66 (dd, J=18.6, 6.0 Hz, 1H), 2.32−2.49 (m, 6H), 2.08−2.21 (m, 4H), 1.73−1.92 (m, 4H), 1.47 (s, 3H), 1.19−1.36 (m, 10H), 0.87−1.08 (m, 2H)。LC/MS, m/z = 428.2, [M + H]
+ (計算値:427.6)。
【0283】
実施例12
(2R,6S,11R)−3,6−ジメチル−11−(メチル((1−(メチルスルホニル)ピペリジン−4−イル)メチル)アミノ)−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−8−オール(化合物54)の合成
【化44】
メタンスルホニルクロリド(80mg、0.67mmol)を、5mLのDCM中の化合物48(0.12g、0.34mmol)及びTEA(0.1g、1.0mmol)の溶液に0℃で添加した。混合物を室温まで16時間加温した。続いて水(1mL)により反応停止した後、有機層を分離し、濃縮して、黄色油として粗化合物53を得た:LC/MS、m/z=436.2,[M+H]
+(計算値:435.6)。
【0284】
粗化合物53を8mLのDCM中に溶解し、−78℃まで冷却した。BBr
3(DCM中1N、2mL)の溶液をアルゴン雰囲気下で添加した。混合物を−78℃で1時間撹拌し、0℃に加温し、0℃で1時間撹拌した。反応物を水により反応停止し、pHが約9になるまでNH
4OHで中和した。有機層を分離し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空下で蒸発させた。
【0285】
残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2、DCM/MeOH/NH
4OH 10/1/0.05)によって精製して、白色固体として化合物54(60mg、収率42%)を得た:
1H NMR (400MHz, メタノール−d4) δ: 6.91 (d, J=8.3 Hz, 1H), 6.73 (d, J=2.5 Hz, 1H), 6.58 (dd, J=8.2, 2.5 Hz, 1H), 3.55−3.69 (m, 2H), 3.23 (d, J=3.3 Hz, 1H), 3.13 (d, J=18.5 Hz, 1H), 2.78−2.86 (m, 4H), 2.61−2.78 (m, 3H), 2.47 (d, J=7.3 Hz, 2H), 2.41 (s, 4H), 2.07−2.21 (m, 4H), 1.75−1.95 (m, 3H), 1.66 (ddd, J=10.9, 7.3, 3.7 Hz, 1H), 1.47 (s, 3H), 1.32 (d, J=11.5 Hz, 1H), 1.03−1.24 (m, 2H)。LC/MS, m/z = 422.2, [M + H]
+ (計算値:421.6)。
【0286】
類似の様態で、以下の化合物を適切なスルホニルクロリド及び化合物48から調製した。
【化45】
【0287】
(2R,6S,11R)−11−(((1−(イソプロピルスルホニル)ピペリジン−4−イル)メチル)(メチル)アミノ)−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−8−オール(化合物55):
1H NMR (400MHz, メタノール−d4) δ: 6.79 (d, J=8.3 Hz, 1H), 6.61 (d, J=2.5 Hz, 1H), 6.46 (dd, J=8.2, 2.5 Hz, 1H), 3.60 (td, J=8.0, 4.0 Hz, 2H), 3.12−3.20 (m, 1H), 3.11 (dt, J=5.5, 2.6 Hz, 1H), 3.01 (d, J=18.7 Hz, 1H), 2.78 (tdd, J=12.2, 6.6, 2.4 Hz, 2H), 2.69 (d, J=1.9 Hz, 1H), 2.54 (dd, J=18.6, 6.1 Hz, 1H), 2.20−2.40 (m, 6H), 1.97−2.10 (m, 4H), 1.63−1.83 (m, 3H), 1.57 (ddd, J=11.0, 7.3, 3.6 Hz, 1H), 1.35 (s, 3H), 1.12−1.26 (m, 7H), 0.84−1.07 (m, 2H)。LC/MS, m/z = 450.2, [M + H]
+ (計算値:449.6)。
【0288】
(2R,6S,11R)−11−(((1−(エチルスルホニル)ピペリジン−4−イル)メチル)(メチル)アミノ)−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−8−オール(化合物56):
1H NMR (400MHz, メタノール−d4) δ: 7.05 (d, J=8.4 Hz, 1H), 6.81 (d, J=2.5 Hz, 1H), 6.71 (dd, J=8.3, 2.5 Hz, 1H), 3.99 (br. s., 1H), 3.62−3.80 (m, 2H), 3.29 (br. s., 1H), 3.06−3.23 (m, 3H), 2.93−3.05 (m, 5H), 2.68−2.89 (m, 3H), 2.58 (d, J=6.7 Hz, 2H), 2.24 (s, 3H), 1.97−2.13 (m, 1H), 1.68−1.90 (m, 3H), 1.52−1.67 (m, 4H), 1.32 (t, J=7.4 Hz, 3H), 1.01−1.24 (m, 2H)。LC/MS, m/z = 436.2, [M + H]
+ (計算値:435.6)。
【0289】
(2R,6S,11R)−11−(((1−(シクロプロピルスルホニル)ピペリジン−4−イル)メチル)(メチル)アミノ)−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−8−オール(化合物57):
1H NMR (メタノール−d4) δ: 7.06 (d, J=8.4 Hz, 1H), 6.82 (d, J=2.4 Hz, 1H), 6.71 (dd, J=8.3, 2.5 Hz, 1H), 4.00 (br. s., 1H), 3.69 (t, J=10.8 Hz, 2H), 3.27−3.32 (m, 1H), 3.07−3.25 (m, 3H), 2.98 (s, 3H), 2.82−2.93 (m, 2H), 2.75 (br. s., 1H), 2.59 (d, J=6.9 Hz, 2H), 2.43 (tt, J=7.7, 5.1 Hz, 1H), 2.26 (s, 3H), 1.98−2.15 (m, 1H), 1.85 (d, J=13.2 Hz, 2H), 1.68−1.79 (m, 1H), 1.50−1.66 (m, 4H), 1.09−1.27 (m, 2H), 0.94−1.08 (m, 4H)。LC/MS, m/z = 448.2, [M + H]
+ (計算値:447.6)。
【0290】
(2R,6S,11R)−11−(((1−(ベンジルスルホニル)ピペリジン−4−イル)メチル)(メチル)アミノ)−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−8−オール(化合物58):
1H NMR (400MHz, メタノール−d4) δ: 7.17−7.36 (m, 5H), 6.92 (d, J=8.4 Hz, 1H), 6.69 (d, J=2.4 Hz, 1H), 6.59 (dd, J=8.3, 2.5 Hz, 1H), 4.19 (s, 2H), 3.81 (br. s., 1H), 3.50 (td, J=6.2, 2.2 Hz, 2H), 3.16 (br. s., 1H), 2.94−3.09 (m, 2H), 2.76−2.92 (m, 4H), 2.55 (tdd, J=12.2, 6.8, 2.4 Hz, 3H), 2.28−2.44 (m, 2H), 2.06 (s, 3H), 1.80−1.97 (m, 1H), 1.61 (t, J=12.0 Hz, 2H), 1.36−1.55 (m, 5H), 0.77−1.01 (m, 2H)。LC/MS, m/z = 498.3, [M + H]
+ (計算値:497.7)。
【0291】
(2R,6S,11R)−11−(((1−(イソブチルスルホニル)ピペリジン−4−イル)メチル)(メチル)アミノ)−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−8−オール(化合物59):
1H NMR (400MJz, TFA塩;メタノール−d4) δ: 7.04 (d, J=8.3 Hz, 1H), 6.81 (d, J=2.4 Hz, 1H), 6.70 (dd, J=8.3, 2.5 Hz, 1H), 3.94 (br. s., 1H), 3.69 (dd, J=7.0, 3.2 Hz, 2H), 3.28 (br. s., 1H), 3.16 (d, J=7.0 Hz, 2H), 2.97 (br. s., 4H), 2.83 (d, J=6.5 Hz, 2H), 2.76 (tdd, J=12.0, 6.6, 2.4 Hz, 3H), 2.42−2.62 (m, 2H), 2.11−2.29 (m, 4H), 2.01 (br. s., 1H), 1.84 (dd, J=18.7, 15.7 Hz, 2H), 1.58−1.75 (m, 2H), 1.56 (s, 3H), 1.01−1.23 (m, 8H)。LC/MS, m/z = 464.2, [M + H]
+ (計算値:463.7)。
【0292】
(2R,6S,11R)−11−(((1−(シクロペンチルスルホニル)ピペリジン−4−イル)メチル)(メチル)アミノ)−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−8−オール(化合物60):
1H NMR (400MHz, メタノール−d4) δ: 6.92 (d, J=8.3 Hz, 1H), 6.69 (d, J=2.4 Hz, 1H), 6.59 (dd, J=8.3, 2.5 Hz, 1H), 3.81 (br. s., 1H), 3.62 (dd, J=7.3, 3.3 Hz, 2H), 3.46 (quin, J=8.0 Hz, 1H), 3.16 (br. s., 1H), 2.95−3.11 (m, 2H), 2.78−2.92 (m, 4H), 2.73 (tdd, J=12.1, 6.8, 2.3 Hz, 2H), 2.52−2.65 (m, 1H), 2.31−2.48 (m, 2H), 2.06 (s, 3H), 1.77−1.95 (m, 5H), 1.47−1.76 (m, 8H), 1.44 (s, 3H), 0.86−1.10 (m, 2H)。LC/MS, m/z = 476.2, [M + H]
+ (計算値:475.7)。
【0293】
実施例13
(2R,6S,11R)−11−(((1−(イソプロピルスルホニル)ピペリジン−4−イル)メチル)アミノ)−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−8−オール(化合物65)の合成
【化46】
プロパン−2−スルホニルクロリド(化合物62)(2.4g、16.8mmol)(Aldrich)を、50mLのCHCl
3中の化合物61(3g、14mmol)及びTEA(3mL、21mmol)の溶液に0℃で15分間添加した。反応混合物を室温まで一晩加温した。反応物を水(5mL)により反応停止し、飽和NaHCO
3で洗浄した。有機層を濃縮して、黄色油として粗化合物63を得た:LC/MS、m/z=343.2,[M+Na]+(計算値:320.4)。
【0294】
化合物63をDCM(50mL)中に溶解し、氷水で冷却した。TFA(6mL)を添加し、混合物を室温まで72時間加温した。溶媒を減圧下で除去し、残渣を100mLのEtOAc中に溶解し、得られた溶液を、pHが約7になるまでNaOH(1N)で中和した。有機層を分離し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空下で蒸発させた。
【0295】
残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2、DCM/MeOH/NH
4OH 10/1/0.05)によって精製して、茶色油として化合物64(2g)を得た:
1H NMR (400MHz, クロロホルム−d) δ: 4.32 (q, J=7.1 Hz, 2H), 3.83 (br. s., 1H), 3.23−3.38 (m, 1H), 3.15 (d, J=7.3 Hz, 1H), 2.77−2.97 (m, 1H), 1.69−1.92 (m, 1H), 1.38−1.47 (m, 10H), 1.30−1.37 (m, 3H), 1.19−1.28 (m, 1H)。LC/MS, m/z = 221.4, [M + H]+ (計算値:220.3)。
【0296】
トルエン(40mL)中の化合物7(0.50g、1.65mmol)、化合物64(0.554g、2.47mmol)、及びpTSA(0.03g)の混合物を4時間加熱還流し、濃縮して、茶色油を得た。この油に、ACN(20mL)を添加し、NaBH(OAc)
3(1.05g、4.94mmol)を添加した。反応混合物を室温で24時間撹拌し、MeOH(1mL)を添加し、混合物を濃縮した。水(10mL)及びEtOAc(100mL)を添加し、pHを、NH
4OHを用いて約9まで調整した。層を分離し、有機層を濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、DCM中10%(MeOH中10% NH
4OH))によって精製して、異性体の混合物として生成物を得た。この物質をDCM(4mL)中に溶解し、−78℃まで冷却し、DCM(2.0mL、2.0mmol)中の1M BBr
3を添加した。混合物を−78℃で1時間撹拌し、0℃に加温し、さらに30分間撹拌した。反応物を水(2mL)の添加により反応停止し、pHを、NH
4OHを用いて約8まで調整した。有機層を分離し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空下で蒸発させた。
【0297】
残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2、DCM/MeOH/NH
4OH 10/1/0.05)によって精製して、白色固体として化合物65を得た:
1H NMR (400MHz, メタノール−d4) δ: 7.04 (d, J=8.4 Hz, 1H), 6.74 (d, J=2.4 Hz, 1H), 6.70 (dd, J=8.4, 2.5 Hz, 1H), 4.19 (dd, J=5.6, 2.9 Hz, 1H), 3.78 (d, J=3.0 Hz, 1H), 3.71 (dd, J=12.8, 1.5 Hz, 2H), 3.26−3.37 (m, 1H), 3.10−3.21 (m, 3H), 3.03 (dd, J=13.1, 5.3 Hz, 1H), 2.94 (s, 3H), 2.77−2.91 (m, 3H), 2.59−2.72 (m, 1H), 2.14 (td, J=14.1, 4.5 Hz, 1H), 1.85−1.98 (m, 1H), 1.69−1.80 (m, 2H), 1.65 (dd, J=14.6, 1.8 Hz, 1H), 1.58 (s, 3H), 1.12−1.28 (m, 8H)。LC/MS, m/z = 436.2, [M + Na]+ (計算値:435.6)。
【0298】
実施例14
(2R,6S,11R)−N−(4−フルオロフェネチル)−8−メトキシ−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−11−アミン(化合物68)の合成
【化47】
20mLのCHCl
3中の化合物7(1.0g、4mmol)、2−(4−フルオロフェニル)エタン−1−アミン(化合物66)(1g、4.8mmol)(Aldrich)、及び4A分子篩(2g)の混合物を60℃で14時間振とうした。反応混合物を室温まで冷却し、NaBH(OAc)
3(1.8g、8.2mmol)を添加した。反応混合物を室温で24時間振とうし、NaOH(1N、10mL)により反応停止した。さらなる量のCHCl
3(20mL)を添加した。有機層を分離し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空下で蒸発させて、化合物67を得、これをフラッシュクロマトグラフィー(SiO2、DCM/MeOH/NH
4OH 10/1/0.05)によって精製して、黄色油として50%の収率で化合物68を得た。LC/MS、m/z=369.2,[M+H]
+(計算値:368.5)、保持時間(0.945分)
【0299】
類似の様態で、以下の化合物を調製した。
【化48】
【0300】
(2R,6S,11S)−N−(4−フルオロフェネチル)−8−メトキシ−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−11−アミン(化合物69):LC/MS、m/z=369.2,[M+H]
+(計算値:368.5)、保持時間(1.489分)、
【化49】
【0301】
(2R,6S,11R)−11−(ベンジルアミノ)−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−8−オール(化合物108):LC/MS、m/z=323.3[M+H]
+(計算値:322.2)、及び
【化50】
【0302】
(2R,6S,11S)−3,6−ジメチル−11−((3−フェニルプロピル)アミノ)−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ−[d]アゾシン−8−オール(化合物109):LC/MS、m/z=351.1[M+H]
+(計算値:350.2)。
【0303】
さらに、様々なR
4基を含む出発材料(これは、上に提供されるスキームGに従って調製することができる)を用いることによって、以下の化合物を類似の様態で調製した。
【化51】
【0304】
(2R,6S,11R)−3,6−ジメチル−11−(フェネチルアミノ)−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−8−カルボニトリル(化合物113):LC/MS、m/z=346.2[M+H]
+(計算値:345.2)、
【化52】
【0305】
(2R,6S,11R)−3,6−ジメチル−11−(フェネチルアミノ)−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−8−カルボキサミド(化合物114):LC/MS、m/z=364.2[M+H]
+(計算値:363.2)、
【化53】
【0306】
(2R,6S,11S)−3,6−ジメチル−11−(フェネチルアミノ)−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−8−カルボキサミド(化合物115):LC/MS、m/z=364.2[M+H]
+(計算値:363.2)、
【化54】
【0307】
(2R,6S,11R)−3,6−ジメチル−11−(メチル(フェネチル)アミノ)−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−8−カルボキサミド(化合物123):LC/MS、m/z=378.1[M+H]
+(計算値:377.3)、
【化55】
【0308】
(2R,6S,11S)−3,6−ジメチル−11−((4−(メチルスルホニル)フェネチル)アミノ)−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−8−カルボン酸(化合物125):LC/MS、m/z=443.1[M+H]
+(計算値:442.2)、及び
【化56】
【0309】
(2R,6S,11S)−3,6−ジメチル−11−((4−(メチルスルホニル)フェネチル)アミノ)−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−8−カルボン酸(化合物126):LC/MS、m/z=443.1[M+H]
+(計算値:442.2)。
【0310】
実施例15
N−(4−フルオロフェネチル)−N−((2R,6S,11S)−8−ヒドロキシ−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−11−イル)グリシン(化合物72)の合成
【化57】
2mLのCHCl
3中の化合物69(0.15g、0.4mmol)及び化合物70(トルエン中約50%、125mg)の溶液にNaBH(OAc)
3(0.17g、0.8mmol)を室温で添加した。混合物を室温で24時間振とうした。反応物を1mLの水、2mLのNH
4OHにより反応停止し、CHCl
3(3×15mL)で抽出した。合わせた有機層を減圧下で濃縮して、茶色油として粗化合物71を得た:LC/MS、m/z=455.2[M+H]
+(計算値:454.6)。
【0311】
粗化合物71を4mLのMeOH及び0.5mLの2N NaOH中に室温で溶解した。混合物を40℃で2時間振とうした。室温まで冷却した後、混合物を減圧下で濃縮した。残渣を6mLのDCM中に−78℃で溶解し、BBr
3(DCM中1.0N、3mL)を添加した。1時間後、反応混合物を0℃に加温し、0℃で1時間撹拌した。水(2mL)により反応停止し、室温で2時間撹拌した後、混合物をpHが約9になるまでNH
4OHで中和した。有機層を分離し、ブラインで洗浄し、真空下で蒸発させた。
【0312】
残渣を逆相分取HPLC(C18、0〜100% 水中0.1%TFA/ACN中0.1%TFA)によって精製して、白色固体として化合物72(TFA塩、50mg)を得た:
1H NMR (400MHz, メタノール−d4) δ: 7.14 (dd, J=8.6, 5.5 Hz, 2H), 6.82−6.96 (m, 3H), 6.68 (d, J=2.4 Hz, 1H), 6.58 (dd, J=8.3, 2.5 Hz, 1H), 3.98 (d, J=18.3 Hz, 1H), 3.87 (d, J=5.5 Hz, 1H), 3.68 (d, J=18.3 Hz, 1H), 3.22−3.31 (m, 2H), 3.18 (d, J=5.9 Hz, 1H), 3.03−3.14 (m, 2H), 2.93 (dt, J=13.8, 7.1 Hz, 1H), 2.83 (s, 3H), 2.55−2.75 (m, 3H), 2.20 (td, J=14.1, 5.1 Hz, 1H), 1.40 (dd, J=15.2, 3.5 Hz, 1H), 1.31 (s, 3H)。LC/MS, m/z = 413.0 [M + H]
+ (計算値:412.5)。
【0313】
類似の様態で、以下の化合物を調製した。
【化58】
2−((4−フルオロフェネチル)((2R,6S,11R)−8−ヒドロキシ−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−11−イル)アミノ)アセトアミド(化合物73):
1H NMR (DMSO−d
6) δ: 6.83−7.04 (m, 5H), 6.61 (d, J=2.4 Hz, 1H), 6.56 (dd, J=8.2, 2.4 Hz, 1H), 3.35 (br. s., 1H), 3.12−3.22 (m, 3H), 3.02 (br. s., 1H), 2.92 (d, J=18.7 Hz, 1H), 2.63−2.78 (m, 3H), 2.53 (br. s., 2H), 2.43 (s, 3H), 1.99−2.14 (m, 1H), 1.77−1.91 (m, 1H), 1.35 (s, 3H), 1.23 (d, J=12.5 Hz, 1H)。
LC/MS, m/z = 413.2 [M + H]
+ (計算値:412.5)。
【0314】
実施例16
N−(4−フルオロフェネチル)−N−((2R,6S,11R)−8−ヒドロキシ−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−11−イル)グリシン(化合物74)の合成
【化59】
2mLのDMF中のHATU(50mg、0.4mmol)、化合物73(20mg、0.05mmol)、NH
4OAc(30mg、0.4mmol)、及びDIPEA(0.1mL)の混合物を室温で48時間振とうした。反応混合物を水(1mL)により反応停止し、EtOAc(2×4mL)で抽出した。有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、真空下で蒸発させた。
【0315】
残渣を逆相分取HPLC(C18、0〜100% 水中0.1%TFA/ACN中0.1%TFA)によって精製して、白色固体として化合物74(TFA塩、15mg)を得た。
1H NMR (メタノール−d4) δ: 6.91−6.99 (m, 3H), 6.80−6.89 (m, 2H), 6.67 (d, J=2.4 Hz, 1H), 6.60 (dd, J=8.3, 2.5 Hz, 1H), 3.92 (d, J=3.9 Hz, 1H), 3.22−3.30 (m, 1H), 3.16 (s, 2H), 2.95−3.06 (m, 3H), 2.87 (s, 3H), 2.53−2.82 (m, 5H), 1.90 (td, J=13.9, 4.6 Hz, 1H), 1.52 (dd, J=14.3, 2.1 Hz, 1H), 1.37 (s, 3H)。LC/MS, m/z = 412.2 [M + H]
+ (計算値:411.5)。
【0316】
実施例17
(2R,6S,11S)−11−((4−フルオロフェネチル)(2−ヒドロキシエチル)アミノ)−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−8−オール(化合物77)の合成
【化60】
3mLのCHCl
3中の化合物72(0.1g、0.27mmol)及び2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−アセトアルデヒド(化合物75)(0.1g、0.58mmol)(Aldrich)の混合物を60℃で1時間振とうした。室温まで冷却した後、NaBH(OAc)
3(0.2g、0.9mmol)を添加した。反応混合物を室温で24時間振とうし、水(1mL)により反応停止し、有機層を分離した。有機層を減圧下で濃縮して、黄色油を得、これを8mLのMeOH及び1mLのHCl(5N 水性)中に溶解した。酸性混合物を室温で4時間振とうし、次いで氷水槽中で冷却し、最後に、pHが約9になるまでNH
4OHで中和した。混合物をCHCl
3(3×5mL)で抽出した。合わせた有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、減圧下で濃縮して、化合物76を得た。LC/MS、m/z=413.2,[M+H]
+(計算値:412.5)。
【0317】
8mLのDCM中の粗化合物76の溶液に、BBr
3(DCM中1.0N、3mL)を−78℃で添加した。1時間後、反応混合物を0℃に加温した。0℃で1時間撹拌した後、反応物を水により反応停止し、pHが約9になるまでNH
4OHで中和した。有機層を分離し、ブラインで洗浄し、真空下で蒸発させた。
【0318】
残渣を逆相分取HPLC(C18、0〜100% 水中0.1%TFA/ACN中0.1%TFA)によって再精製して、白色固体として化合物77(TFA塩、30mg)を得た:
1H NMR (メタノール−d4) δ: 7.12 (dd, J=8.6, 5.5 Hz, 2H), 6.89 (q, J=8.6 Hz, 3H), 6.69 (d, J=2.5 Hz, 1H), 6.57 (dd, J=8.3, 2.4 Hz, 1H), 3.68−3.82 (m, 2H), 3.56 (dt, J=10.5, 3.0 Hz, 1H), 3.37−3.46 (m, 1H), 3.25 (s, 2H), 3.00−3.18 (m, 4H), 2.89−2.98 (m, 1H), 2.60−2.80 (m, 6H), 2.47 (td, J=14.1, 5.2 Hz, 1H), 1.31−1.42 (m, 4H)。LC/MS, m/z = 399.2, [M + H]
+ (計算値:398.5)。
【0319】
実施例18
以下の化合物を文献の手順に従って調製した。
【化61】
N−(6−フルオロベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−1H−イミダゾール−1−カルボキサミド(化合物78)及びN−(5−フルオロベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−1H−イミダゾール−1−カルボキサミド(化合物79)を、PCT特許公開第WO2013021276号に記載のものと同一/類似の様態で調製した。
【0320】
実施例19
3−(6−フルオロベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−1−((2R,6S,11R)−8−ヒドロキシ−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−11−イル)−1−メチル尿素(化合物81)の合成
【化62】
10mLのTHF中の化合物21(0.1g、0.38mmol)及び化合物78(0.1g、0.38mmol)の混合物を65℃で4時間振とうした。室温まで冷却した後、この混合物を減圧下で濃縮した。残渣を15mLのEtOAc中に溶解し、10% NH
4Cl(4mL)で洗浄した。有機層を分離し、減圧下でで濃縮して、茶色油として粗化合物80を得た:LC/MS、m/z=455.0,[M+H]
+(計算値:454.6)。
【0321】
6mLのDCM中の粗化合物80の混合物に、BBr
3(DCM中1.0N、3mL)を−78℃で添加した。1時間撹拌した後、反応混合物を0℃に加温し、0℃で1時間撹拌した。反応物を水(2mL)により反応停止し、室温で2時間さらに撹拌し、次いでpHが約9になるまでNH
4OHで中和した。有機層を分離し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空下で蒸発させた。
【0322】
残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2、DCM/MeOH/NH4OH 10/1/0.1)によって精製して、白色固体として化合物81(50mg、収率29%)を得た:
1H NMR (400MHz, メタノール−d4) δ: 7.29−7.49 (m, 2H), 6.90−7.14 (m, 2H), 6.73−6.80 (m, 1H), 6.60−6.70 (m, 1H), 4.63 (br. s., 1H), 3.65−3.85 (m, 1H), 3.34−3.58 (m, 1H), 3.26 (s, 1H), 2.98−3.19 (m, 3H), 2.88 (s, 2H), 2.72−2.80 (m, 1H), 2.71 (s, 1H), 2.58−2.69 (m, 1H), 1.94−2.44 (m, 1H), 1.53−1.72 (m, 1H), 1.34−1.52 (m, 3H)。LC/MS, m/z = 441.2, [M + H]
+ (計算値:440.2)。
【0323】
類似の様態で、以下の化合物を調製した。
【化63】
【0324】
1−(5−フルオロベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−3−((2R,6S,11S)−8−ヒドロキシ−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−11−イル)−1,3−ジメチル尿素(化合物82):
1H NMR (400MHz, メタノール−d4) δ: 7.74 (dd, J=8.7, 5.4 Hz, 1H), 7.31 (dd, J=10.1, 2.4 Hz, 1H), 6.90−7.11 (m, 2H), 6.78 (d, J=2.4 Hz, 1H), 6.67 (dd, J=8.3, 2.4 Hz, 1H), 3.81 (s, 1H), 3.61 (d, J=5.4 Hz, 1H), 3.35−3.45 (m, 1H), 3.19 (s, 3H), 3.11 (dd, J=17.9, 5.7 Hz, 1H), 3.00 (dd, J=12.0, 3.7 Hz, 1H), 2.65 (s, 3H), 2.47 (td, J=12.4, 3.4 Hz, 1H), 2.30 (td, J=13.3, 4.7 Hz, 1H), 1.48 (s, 3H), 1.36 (d, J=14.0 Hz, 1H)、 LC/MS, m/z = 441.0 [M + H]
+ (計算値:440.5)、及び
【化64】
【0325】
1−(5−フルオロベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−3−((2R,6S,11S)−8−ヒドロキシ−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−11−イル)尿素(化合物122):LC/MS、m/z=427.0[M+H]
+(計算値:426.2)。
【0326】
さらに、化合物A−4及びA−5等の好適なベンゾ[d]イミダゾール構築ブロックを用いることにより、以下の化合物をも調製した。
【化65】
【0327】
3−(1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−1−((2R,6S,11R)−8−ヒドロキシ−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−11−イル)−1−メチル尿素(化合物107):LC/MS、m/z=406.2[M+H]
+(計算値:405.5)、
【化66】
【0328】
3−(1−エチル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−1−((2R,6S,11R)−8−メトキシ−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−11−イル)−1−メチル尿素(化合物110):LC/MS、m/z=448.4[M+H]
+(計算値:447.3)、
【化67】
【0329】
3−(1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−1−((2R,6S,11R)−8−メトキシ−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−11−イル)−1−メチル尿素(化合物111):LC/MS、m/z=420.3[M+H]
+(計算値:419.2)、及び
【化68】
【0330】
3−(1−エチル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−1−((2R,6S,11R)−8−ヒドロキシ−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−11−イル)−1−メチル尿素(化合物112):LC/MS、m/z=434.2[M+H]
+(計算値:433.3)。
【0331】
以下の化合物もまた、好適なベンゾ[d]オキサゾール構築ブロックを用いることにより、類似のプロセスを用いて調製した。
【化69】
【0332】
3−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−1−((2R,6S,11R)−8−ヒドロキシ−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−11−イル)−1−メチル尿素(化合物121):LC/MS、m/z=407.1[M+H]
+(計算値:406.2)。
【0333】
実施例20
以下の化合物を、実施例4で説明したものに類似の様態で適切な第1級アミンより調製した。
【化70】
【0334】
(2R,6S,11S)−N−エチル−8−メトキシ−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−11−アミン(化合物85):LC/MS、m/z=275.4,[M+H]
+(計算値:274.4)、保持時間(0.678分)。
【0335】
(2R,6S,11R)−N−エチル−8−メトキシ−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−11−アミン(化合物86):LC/MS、m/z=275.2,[M+H]
+(計算値:274.4)、保持時間(0.289分)。
【0336】
(2R,6S,11S)−8−メトキシ−3,6−ジメチル−N−プロピル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−11−アミン(化合物87):LC/MS、m/z=289.2,[M+H]
+(計算値:288.4)、保持時間(0.826分)。
【0337】
(2R,6S,11R)−8−メトキシ−3,6−ジメチル−N−プロピル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−11−アミン(化合物88):LC/MS、m/z=289.2,[M+H]
+(計算値:288.4)、保持時間(0.401分)。
【0338】
実施例21
3−(4−シアノフェニル)−1−エチル−1−((2R,6S,11R)−8−ヒドロキシ−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−11−イル)尿素(化合物91)の合成
【化71】
3mLのCHCl
3中の化合物85(95mg、0.66mmol)及び4−イソシアナトベンゾニトリル(化合物89)(0.15g、0.55mmol)(Aldrich)の混合物を室温で24時間振とうした。次いで混合物を50℃に加温し、50℃で2時間振とうした。室温まで冷却した後、反応混合物を減圧下で濃縮して、粗化合物90を得た:LC/MS、m/z=275.2,[M+H]
+(計算値:274.4)。
【0339】
粗化合物90をDCM(8mL)中に溶解し、−78℃まで冷却し、BBr
3(DCM中1N、2mL)を添加した。1時間後、反応混合物を0℃に加温し、2時間撹拌した。次いで反応物を水により反応停止し、pHが約9になるまでNH
4OHで中和した。有機層を分離し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空下で蒸発させた。
【0340】
残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2、DCM/MeOH/NH
4OH 10/1/0.1)によって精製して、白色固体として化合物91(60mg、収率27%)を得た::
1H NMR (400MHz, メタノール−d4) δ: 6.90 (d, J=8.3 Hz, 1H), 6.65 (d, J=2.5 Hz, 1H), 6.54 (dd, J=8.3, 2.5 Hz, 1H), 4.20 (br. s., 1H), 3.01−3.20 (m, 3H), 2.85−3.00 (m, 1H), 2.73 (dd, J=18.8, 5.8 Hz, 1H), 2.41 (dd, J=12.3, 3.4 Hz, 1H), 2.36 (s, 3H), 2.08 (td, J=12.4, 3.3 Hz, 1H), 1.88 (td, J=12.9, 4.7 Hz, 1H), 1.35 (s, 3H), 1.27−1.34 (m, 1H), 0.91 (t, J=6.9 Hz, 3H)。LC/MS, m/z = 405.2, [M + H]
+ (計算値:404.5)。
【0341】
類似の様態で、以下の化合物を実施例20からの適切なキラルアミンを用いて調製した。
【化72】
【0342】
3−(4−シアノフェニル)−1−((2R,6S,11R)−8−ヒドロキシ−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−11−イル)−1−プロピル尿素(化合物92):
1H NMR (400MHz, メタノール−d4) δ: 7.52 (s, 4H), 6.90 (d, J=8.3 Hz, 1H), 6.65 (d, J=2.5 Hz, 1H), 6.55 (dd, J=8.3, 2.5 Hz, 1H), 4.16 (br. s., 1H), 2.95−3.12 (m, 3H), 2.59−2.81 (m, 2H), 2.39 (dd, J=12.2, 3.5 Hz, 1H), 2.34 (s, 3H), 2.08 (td, J=12.4, 3.3 Hz, 1H), 1.87 (td, J=12.8, 4.7 Hz, 1H), 1.47−1.68 (m, 1H), 1.29−1.41 (m, 4H), 1.23 (tdd, J=12.0, 7.5, 4.6 Hz, 1H), 0.42 (t, J=7.4 Hz, 3H)。LC/MS, m/z = 419.2, [M + H]
+ (計算値:418.5)。
【0343】
3−(4−シアノフェニル)−1−エチル−1−((2R,6S,11S)−8−ヒドロキシ−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−11−イル)尿素(化合物93):
1H NMR (400MHz, メタノール−d4) δ: 7.44−7.80 (m, 4H), 6.99 (d, J=8.4 Hz, 1H), 6.71 (d, J=2.5 Hz, 1H), 6.62 (dd, J=8.3, 2.4 Hz, 1H), 4.01 (d, J=4.6 Hz, 1H), 3.75−3.94 (m, 2H), 3.28−3.51 (m, 2H), 3.07−3.19 (m, 2H), 2.85 (s, 3H), 2.69 (td, J=13.0, 3.6 Hz, 1H), 2.37 (td, J=13.8, 4.7 Hz, 1H), 1.45 (s, 3H), 1.39 (d, J=14.4 Hz, 1H), 1.17 (t, J=7.0 Hz, 3H)、 LC/MS, m/z = 405.2, [M + H]
+ (計算値:404.5)。
【0344】
さらに、様々なR
4基を含む出発材料(これは、上に提供されるスキームGに従って調製することができる)を用いることによって、以下の化合物を類似の様態で調製した。
【化73】
【0345】
(2R,6S,11R)−11−(3−(4−シアノフェニル)−1−メチルウレイド)−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−8−カルボキサミド(化合物119):LC/MS、m/z=418.2,[M+H]
+(計算値:417.2)、及び
【化74】
【0346】
(2R,6S,11S)−11−(3−(4−シアノフェニル)−1−メチルウレイド)−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−8−カルボキサミド(化合物120):LC/MS、m/z=418.2,[M+H]
+(計算値:417.2)。
【0347】
実施例22
N−(tert−ブチル)−4−((((2R,6S,11R)−8−ヒドロキシ−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−11−イル)(メチル)アミノ)メチル)ピペリジン−1−カルボキサミド(化合物95)の合成
【化75】
【0348】
化合物94(33mg、0.34mmol)を、2mLのCHCl
3中の化合物48(0.1g、0.28mmol)の溶液に0℃で添加した。まず、反応混合物を室温で2時間、次いで50℃で14時間振とうした。反応混合物を室温まで冷却し、0.5mLのNH
4OHにより反応停止した。有機層を分離し、減圧下で濃縮した。残渣を6mLのDCM中に溶解し、アルゴン下で−78℃まで冷却した。BBr
3(2mL、DCM中1N)の溶液を添加し、混合物を−78℃で1時間撹拌した。次いで混合物を室温まで加温し、1時間さらに撹拌した。反応物を水(1mL)により反応停止し、NH
4OHで中和した。水層をCHCl
3(2×4mL)で抽出した。合わせた有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、真空下で蒸発させた。
【0349】
残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2、DCM/MeOH/NH
4OH 10/1/0.1)によって精製して、白色固体として化合物95(20mg、収率16%)を得た:
1H NMR (400 MHz, メタノール−d4) δ: 6.87 (d, J=8.3 Hz, 1H), 6.66 (d, J=2.4 Hz, 1H), 6.54 (dd, J=8.3, 2.4 Hz, 1H), 3.75−3.91 (m, 2H), 3.57 (br. s., 1H), 3.11 (d, J=19.5 Hz, 1H), 2.74−2.97 (m, 3H), 2.51−2.71 (m, 5H), 2.28−2.49 (m, 3H), 2.03 (s, 3H), 1.85 (td, J=13.5, 4.6 Hz, 1H), 1.51−1.69 (m, 3H), 1.33−1.45 (m, 4H), 1.22 (s, 9H), 0.73−0.99 (m, 2H)。LC/MS, m/z = 443.4, [M + H]
+ (計算値:442.6)。
【0350】
実施例23
(2R,6S,11R)−11−(((1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)ピペリジン−4−イル)メチル)(メチル)アミノ)−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−8−オール(化合物97)の合成
【化76】
化合物48(0.1g、0.28mmol)、水(10μL)、及び化合物96(0.5g、6.9mmol)の混合物を50℃で14時間振とうした。室温まで冷却した後、混合物をCHCl
3(10mL)で希釈し、0.5mLの水で洗浄し、減圧下で濃縮した。残渣を6mLのDCM中に溶解し、−78℃まで冷却した。BBr
3(3mL、DCM中1N)の溶液を添加し、反応物を−78℃で1時間撹拌した。次いで反応物を0℃に加温し、1時間撹拌し、水(1mL)により反応停止し、NH
4OHで中和した。水層をCHCl
3(2×4mL)で抽出した。合わせた有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、真空下で蒸発させた。
【0351】
残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2、DCM/MeOH/NH
4OH 10/1/0.1)によって精製して、白色固体として化合物97(25mg、収率20%)を得た:
1H NMR (400MHz, メタノール−d4) δ: 6.79 (d, J=8.3 Hz, 1H), 6.61 (d, J=2.5 Hz, 1H), 6.46 (dd, J=8.3, 2.5 Hz, 1H), 3.11 (dd, J=5.6, 2.3 Hz, 1H), 3.00 (d, J=18.7 Hz, 1H), 2.84 (br. s., 2H), 2.70 (d, J=1.9 Hz, 1H), 2.54 (dd, J=18.6, 6.0 Hz, 1H), 2.25−2.36 (m, 6H), 2.22 (s, 2H), 2.07−2.16 (m, 2H), 1.97−2.06 (m, 4H), 1.74 (td, J=12.8, 4.8 Hz, 1H), 1.57 (d, J=12.9 Hz, 2H), 1.29−1.45 (m, 4H), 1.15−1.25 (m, 1H), 0.98−1.14 (m, 8H)。LC/MS, m/z = 430.3 [M + H]
+ (計算値:429.6)。
【0352】
実施例24
(2R,6S,11R)−11−(エチル(4−(メチルスルホニル)フェネチル)アミノ)−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−8−オール(化合物98)の合成
【化77】
2mLのCHCl
3中の化合物10(50mg、0.12mmol)の混合物に、アセトアルデヒド(53mg、1.2mmol)を添加した。混合物を室温で20分間振とうし、次いでNaBH(OAc)
3を添加した。反応混合物を室温で16時間振とうし、水により反応停止し、逆相分取HPLC(C18、0〜100% 水中0.1%TFA/ACN中0.1%TFA)によって精製して、白色固体として化合物98(TFA塩、65mg、収率80%)を得た:
1H NMR (400MHz, メタノール−d4) δ: 7.68 (d, J=8.3 Hz, 2H), 7.07 (d, J=8.3 Hz, 2H), 6.89 (d, J=8.1 Hz, 1H), 6.57−6.68 (m, 2H), 3.68 (br. s., 1H), 2.92−3.14 (m, 6H), 2.79−2.92 (m, 4H), 2.50−2.78 (m, 7H), 1.89 (br. s., 1H), 1.47 (d, J=13.7 Hz, 1H), 1.28 (s, 3H), 0.96 (t, J=7.0 Hz, 3H)。LC/MS, m/z = 443.2 [M + H]
+ (計算値:442.6)。
【0353】
実施例25
N−((2R,6S,11R)−8−ヒドロキシ−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−11−イル)−N−メチル−1−フェニルメタン−スルホンアミド(化合物100)の合成
【化78】
4mLのDCM中の化合物21(0.1g、0.38mmol)の溶液に、化合物99(110mg、0.58mmol)及びTEA(80mg、0.78mmol)を−30℃で添加した。混合物を室温まで加温し、室温で24時間振とうした。反応物を水により反応停止し、CHCl
3で抽出し、減圧下で濃縮した。残渣を6mLのDCM中に溶解し、アルゴン雰囲気下で−78℃まで冷却した。BBr
3(DCM中1N2mL)の溶液を添加し、混合物を−78℃で1時間撹拌した。次いで混合物を0℃に加温し、1時間さらに撹拌した。反応物を水により反応停止し、pHが約9になるまでNH
4OHで中和した。有機層を分離し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空下で蒸発させた。
【0354】
残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2、DCM/MeOH/NH
4OH 10/1/0.1)によって精製して、白色固体として化合物100を得た:
1H NMR (400MHz, メタノール−d4) δ: 7.22−7.61 (m, 5H), 6.93 (d, J=8.3 Hz, 1H), 6.71 (d, J=2.5 Hz, 1H), 6.61 (dd, J=8.3, 2.5 Hz, 1H), 4.30−4.54 (m, 2H), 4.00 (d, J=2.6 Hz, 1H), 2.99 (d, J=18.8 Hz, 1H), 2.59 (dd, J=18.8, 5.9 Hz, 1H), 2.54 (s, 3H), 2.27−2.36 (m, 2H), 2.23 (s, 3H), 2.04 (td, J=12.4, 3.3 Hz, 1H), 1.85 (td, J=12.8, 4.8 Hz, 1H), 1.40 (s, 3H), 1.33 (dd, J=13.0, 1.3 Hz, 1H)。LC/MS, m/z = 401.2, [M + H]
+ (計算値:400.5)。
【0355】
類似の様態で、以下の化合物を実施例23の適切なキラルアミンを用いて調製した。
【化79】
【0356】
N−((2R,6S,11R)−8−ヒドロキシ−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−11−イル)−1−フェニルメタンスルホンアミド(化合物101):
1H NMR (メタノール−d4) δ: 7.21−7.40 (m, 5H), 6.86 (d, J=8.3 Hz, 1H), 6.60 (d, J=2.5 Hz, 1H), 6.52 (dd, J=8.3, 2.5 Hz, 1H), 4.11−4.39 (m, 2H), 3.42 (d, J=3.6 Hz, 1H), 2.76−2.89 (m, 1H), 2.62−2.73 (m, 1H), 2.50−2.60 (m, 1H), 2.16−2.27 (m, 4H), 1.88−2.01 (m, 1H), 1.72 (td, J=12.9, 4.7 Hz, 1H), 1.33 (s, 3H), 1.21−1.31 (m, 1H)。LC/MS, m/z = 387.0, [M + H]+ (計算値:386.5)。
【0357】
N−((2R,6S,11R)−8−ヒドロキシ−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−11−イル)ベンゼンスルホンアミド(化合物102):
1H NMR (メタノール−d4) δ: 7.74−7.89 (m, 2H), 7.34−7.63 (m, 3H), 6.85 (d, J=8.1 Hz, 1H), 6.43−6.59 (m, 2H), 3.28 (d, J=3.6 Hz, 1H), 2.91 (t, J=4.5 Hz, 1H), 2.80−2.87 (m, 1H), 2.63−2.77 (m, 1H), 2.15−2.29 (m, 4H), 1.84−2.00 (m, 1H), 1.61 (td, J=12.9, 4.7 Hz, 1H), 1.17−1.29 (m, 1H), 0.95 (s, 3H)。LC/MS, m/z = 373.0, [M + H]+ (計算値:372.5)。
【0358】
実施例26
((2R,6S,11S)−8−ヒドロキシ−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−11−イル)(ピペリジン−1−イル)メタノン(化合物106)の合成
【化80】
10mLのTHF中の化合物6(1g、4mmol)及び(メトキシメチル)トリフェニルホスホニウムクロリド(1.7g、5mmol)(Aldrich)の溶液に、t−BuOk(THF中1M、5mL)を室温で添加した。反応混合物を室温で16時間撹拌した。水性後処理後、得られた混合物をEtOAcで抽出し、フラッシュクロマトグラフィー(SiO2、3% MeOH/DCM)によって精製して、黄色油として化合物103を得た:LC/MS、m/z=274.2[M+H]
+(計算値:273.4)。
【0359】
化合物103をTHF(30mL)及びHCl(3N 水性、30mL)中に溶解した。混合物を窒素下で、50℃で24時間振とうした。0℃まで冷却した後、反応混合物をEtOAc(15mL)で希釈し、pHが約10になるまで飽和NaOH(6N 水性)で中和した。有機層を濃縮して、粗化合物104を得た:LC/MS、m/z=260.4[M+H]
+(計算値:259.3)。
【0360】
粗化合物104を水(12mL)、t−BuOH(50mL)、NaH
2PO
4(1.8g)、及びシクロヘキセン(10mL)中に室温で溶解した。この混合物に、NaClO
2(0.75g)を添加した。混合物を室温で1時間撹拌した。次いで混合物を氷水で冷却し、NH
4OH(1mL)、NaCl(20g)、及びEtOAc(100mL)を添加した。有機層を分離し、減圧下で濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(DCM〜DCM/MeOH/NH
4OH 10/0.1/0.01 1/1)によって精製して、白色固体として化合物105(0.35g、収率31%)を得た:
1H NMR (400MHz, メタノール−d
4) δ: 7.03 (d, J=8.4 Hz, 1H), 6.86 (d, J=2.4 Hz, 1H), 6.74 (dd, J=8.4, 2.6 Hz, 1H), 3.92 (dd, J=5.2, 3.2 Hz, 1H), 3.77 (s, 3H), 3.24−3.32 (m, 1H), 3.08 (d, J=18.9 Hz, 1H), 2.97 (dd, J=12.9, 3.9 Hz, 1H), 2.85 (s, 3H), 2.78 (d, J=2.2 Hz, 1H), 2.62 (td, J=13.2, 3.5 Hz, 1H), 1.92 (td, J=13.8, 4.5 Hz, 1H), 1.64 (s, 3H), 1.43 (dd, J=14.2, 1.7 Hz, 1H)。LC/MS, m/z = 276.0, [M + H]
+ (計算値:275.3)。
【0361】
DIEPA(0.12mL、0.72mmol)を、4mLのDMF中の化合物105(0.1g、0.36mmol)、ピペリジン(62mg、0.72mmol)、及びHATU(0.28g、0.7mmol)の溶液に室温で添加した。混合物を室温で24時間振とうし、水(2mL)により反応停止し、EtOAc(10mL)で抽出し、減圧下で濃縮して、茶色油を得た。この茶色油を8mLのDCM中に溶解し、−78℃まで冷却し、BBr
3(DCM中1N、2mL)を添加した。混合物を−78℃で1時間、0℃で1時間、最後に室温で2時間撹拌した。反応物を水(1mL)により0℃で反応停止し、30分間撹拌した後、混合物をpHが約9になるまでNH
4OHで中和した。有機層を分離し、Na
2SO
4で乾燥させ、逆相分取HPLC(C18、0〜100% 水中0.1%TFA/ACN中0.1%TFA)によって精製して、化合物106(20mg、収率15%)を得た:
1H NMR (400MHz, TFA塩、メタノール−d
4) δ: 6.87 (d, J=8.3 Hz, 1H), 6.66 (d, J=2.4 Hz, 1H), 6.52 (dd, J=8.3, 2.4 Hz, 1H), 3.77 (br. s., 1H), 3.43−3.67 (m, 3H), 3.11 (d, J=19.1 Hz, 3H), 2.98 (d, J=5.6 Hz, 1H), 2.89 (s, 3H), 2.66 (d, J=3.2 Hz, 1H), 1.91 (td, J=13.9, 4.5 Hz, 1H), 1.29−1.68 (m, 11H)。LC/MS, m/z = 329.4, [M + H]
+(計算値:328.4)
【0362】
実施例27
以下の化合物を、上に詳述されたもの(例えば、スキームGを含む)及び従来の合成方法(例えば、国際公開第WO2014072809号で説明したもの)に類似の様態で調製した。
【化81】
【0363】
(2R,6S)−11,11−ジヒドロキシ−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−8−カルボニトリル(化合物116):LC/MS、m/z=259.2,[M+H]
+(計算値:258.1)、
【化82】
【0364】
(2R,6S)−11,11−ジヒドロキシ−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−8−カルボン酸(化合物117):LC/MS、m/z=278.1,[M+H]
+(計算値:277.1)、及び
【化83】
【0365】
(2R,6S)−11,11−ジヒドロキシ−3,6−ジメチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−2,6−メタノベンゾ[d]アゾシン−8−カルボキサミド(化合物118):LC/MS、m/z=278277.2,[M+H]
+(計算値:276.2)。
【0366】
実施例28
以下の表は、ORL1、μ−、及びκ−オピオイド受容体における、ある特定の例示的な本発明の化合物の結合及び活性反応の有効性についての結果を提供する。
【0367】
表3において、HEK−293またはCHO細胞における、ある特定の本発明の化合物のORL−1、μ−、及びκ−オピオイド受容体に対する結合親和性を、上に記載されるように判定した。
【0368】
表4において、HEK−293またはCHO細胞を用いた、ある特定の本発明の化合物のμ−及びκ−オピオイド受容体に対する活性反応を、機能アッセイについて上に記載されるように判定した。
【0369】
表5において、U−2 OS細胞を用いた、ある特定の本発明の化合物のμ−及びκ−オピオイド受容体に対する活性反応を、機能アッセイについて上に記載されるように判定した。
【表3】
【表4】
【表5】
【0370】
表3〜5のインビトロ試験結果は、代表的な本発明の化合物がオピオイド受容体について良好な結合親和性を一般的に有すること、及びこれらの化合物がこれらの受容体を部分アゴニストから完全アゴニストとして活性化することを示す。したがって、本発明の化合物は、1つ以上のオピオイド受容体の活性化に対して応答性である状態、特に疼痛を治療するために有用であることが予想される。
【0371】
本発明の他の実施形態は、本明細書及び本明細書に開示される本発明の実践を考慮することにより当業者に明らかであろう。本明細書及び実施例は、単に例証的であると見なされ、本発明の真の範囲及び精神は以下の特許請求の範囲によって示されることが意図される。
【0372】
本明細書に引用される全ての特許及び刊行物は、それらの全体が参照により完全に組み込まれる。