特許第6386105号(P6386105)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6386105
(24)【登録日】2018年8月17日
(45)【発行日】2018年9月5日
(54)【発明の名称】計量包装システム
(51)【国際特許分類】
   B65B 9/20 20120101AFI20180827BHJP
   B65B 37/18 20060101ALI20180827BHJP
   B65B 1/32 20060101ALI20180827BHJP
【FI】
   B65B9/20
   B65B37/18
   B65B1/32
【請求項の数】4
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2016-574871(P2016-574871)
(86)(22)【出願日】2016年2月12日
(86)【国際出願番号】JP2016054183
(87)【国際公開番号】WO2016129688
(87)【国際公開日】20160818
【審査請求日】2017年3月29日
(31)【優先権主張番号】特願2015-25004(P2015-25004)
(32)【優先日】2015年2月12日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000147833
【氏名又は名称】株式会社イシダ
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【弁理士】
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100140442
【弁理士】
【氏名又は名称】柴山 健一
(72)【発明者】
【氏名】岸川 樹
(72)【発明者】
【氏名】堀谷 良樹
(72)【発明者】
【氏名】今秋 直美
【審査官】 植前 津子
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−062806(JP,A)
【文献】 特開2005−054659(JP,A)
【文献】 特開2008−245733(JP,A)
【文献】 特開2007−022533(JP,A)
【文献】 特開2000−203510(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2003/0089421(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65B 9/00− 9/24
B65B 37/00−39/14
B65B 1/00− 3/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
供給された物品を貯留及び計量する複数の計量部と、前記計量部にて計量された計量値で組合せ演算を行い該当する前記物品の組合せを選択する組合せ演算部と、当該組合せに係る前記物品を集合させて排出する集合シュートと、を有する組合せ計量装置と、
上方に配置された前記組合せ計量装置から排出される前記物品を受け取り、前記物品が内部に充填されるように帯状の包材を筒状に成形するフォーマと、前記フォーマの下方に配置され筒状の前記包材を封止して袋を形成するシール部と、前記シール部にて形成された前記袋を排出する排出部と、を有する包装装置と、を備え、
前記袋の排出方向の側方側に開口し、前記集合シュート及び前記フォーマの前記側方側を開放する第1開口部、及び、前記排出方向に開口し、前記集合シュート及び前記フォーマの前記排出方向側を開放する第2開口部が設けられる、計量包装システム。
【請求項2】
請求項に記載の計量包装システムであって、
前記第1開口部と前記第2開口部とは、連続している、計量包装システム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の計量包装システムであって、
前記計量部を支持する本体フレームと、
上下方向に沿って配置され、前記本体フレームを支持する複数の第1支持脚と、
上下方向に沿って配置され、前記フォーマを支持する複数の第2支持脚と、
複数の前記第1支持脚間、または、複数の前記第2支持脚間を連結する複数の横梁と、を更に備え、
前記横梁は、前記第1開口部には配置されていない、計量包装システム。
【請求項4】
請求項に記載の計量包装システムであって、
前記第1支持脚のそれぞれは、前記第2支持脚によって支持されている、計量包装システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の一側面は、包装装置と、当該包装装置上に積載された計量装置と、を備えた計量包装システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、包装装置(例えば縦型の製袋包装装置)上に計量装置(例えば組合せ計量装置)が直接積載された計量包装システムが特許文献1に提案されている。
この装置では、縦型の製袋包装装置に組合せ計量装置が直接積載されているため、計量包装システムの設置場所を狭くすることができたり、設置高さを低くできるメリットがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000−203510号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このシステムでは、計量及び包装する物品として食品が対象とされることが多い。計量作業及び包装作業が終了した場合には、物品が接触していた部品を取り外し、清掃する必要がある。
また、システムのメンテナンスを行う際にも、各種部品が取り外され、メンテナンスが行われる場合もある。
【0005】
しかし、特許文献1に記載のシステムにあっては多数の柱又は梁等の構造物が配置されるため、構造物を避けて部品を取り外す必要があった。
また、特許文献1のシステムで示されている傾斜誘導板19が袋を排出する方向には、袋を排出するためのコンベアが存在している事が多い。そのため、計量包装システム以外の構造物をも避けて部品を取り外す必要があり、作業性が低下するおそれがあった。
本発明の一側面は、部品の取り外しの際の作業性を向上できる計量包装システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1観点に係る計量包装システムは、供給された物品を貯留及び計量する複数の計量部と、計量部にて計量された計量値で組合せ演算を行い該当する物品の組合せを選択する組合せ演算部と、組合せに係る物品を集合させて排出する集合シュートと、を有する組合せ計量装置と、上方に配置された組合せ計量装置から排出される物品を受け取り、物品が内部に充填されるように帯状の包材を筒状に成形するフォーマと、フォーマの下方に配置され筒状の包材を封止して袋を形成するシール部と、シール部にて形成された袋を排出する排出部と、を有する包装装置と、を備え、袋の排出方向の側方側に開口し、集合シュート及びフォーマの側方側を開放する第1開口部が設けられる。
【0007】
集合シュート又はフォーマは、従来、構造物に囲まれていた。そのため、集合シュート又はフォーマの取り外し方向又は設置スペースは限定されていた。この計量包装システムでは、袋の排出方向の側方側に開口し、集合シュート及びフォーマの側方側を開放する第1開口部が設けられる。そのため、清掃又はメンテナンス時に取り外す部品のうち、集合シュート又はフォーマを側方に容易に取り外すことができる。
また、いわゆる上乗せの計量包装システムでは、集合シュート及びフォーマが上下方向に並んで配置される。この計量包装システムでは、集合シュート及びフォーマの側方側を開放する第1開口部が設けられることで、取り外し対象の部品以上の大きさの第1開口部を設けることが可能となる。従って、広いスペースでの取り外し作業が可能となるため、取り外し作業の効率が向上する。
【0008】
さらに、この計量包装システムでは、第1開口部が袋の排出方向の側方側に開口する。従来、袋の排出方向には排出コンベアが存在し、取り外し作業を阻害する構造物となる。この計量包装システムでは、排出コンベアが存在しない側方側に第1開口部が開口するため、広いスペースでの取り外し作業が可能となる。
【0009】
本発明の第2観点に係る計量包装システムでは、排出方向に開口し、集合シュート及びフォーマの排出方向側を開放する第2開口部が更に設けられてもよい。
【0010】
本発明の第2観点によれば、袋の排出方向に開口し、集合シュート及びフォーマの排出方向側を開放する第2開口部が設けられるため、側方と排出方向の2つの方向からの作業を並行して行うことができる。また、状況に応じた作業方向の選択が可能となる。そのため、取り外し作業の効率が向上する。
【0011】
本発明の第3観点に係る計量包装システムでは、第1開口部と第2開口部とは、連続していてもよい。
【0012】
本発明の第3観点によれば、第1開口部と第2開口部とが連続しているため、大きな開口部が形成される。そのため、側方、排出方向、及びそれらの間の方向からの作業が可能となる。また、第1開口部と第2開口部とが連続しているため、広いスペースでの取り外し作業が可能となり、取り外し作業の効率が向上する。
【0013】
本発明の第4観点に係る計量包装システムでは、計量部を支持する本体フレームと、上下方向に沿って配置され、本体フレームを支持する複数の第1支持脚と、上下方向に沿って配置され、フォーマを支持する複数の第2支持脚と、複数の第1支持脚間、または、複数の第2支持脚間を連結する複数の横梁と、を更に備え、横梁は、第1開口部には設けられていなくてもよい。
【0014】
本発明の第4観点では、上下方向に沿って配置された第1支持脚間又は第2支持脚間に設けられた横梁により、計量包装システムの剛性が担保される。また、第1開口部には横梁が設けられていないため、第1開口部が広くなる。そのため、取り外し作業の効率が向上する。
【0015】
本発明の第5観点に係る計量包装システムでは、第1支持脚のそれぞれは、第2支持脚によって支持されていてもよい。
【0016】
本発明の第5観点によれば、第1支持脚のそれぞれが第2支持脚によって支持されているため、計量装置を支持するための別の支持部材を設ける必要がない。そのため、設置スペースを狭くすることができる。そのため、取り外し作業のためのスペースを広くとることができ、取り外し作業の効率が向上する。
【発明の効果】
【0017】
本発明の一側面によれば、部品の取り外しの際の作業性を向上できる計量包装システムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の一実施形態に係る計量包装システムの斜視図である。
図2図1の計量包装システムの斜視図である。
図3図1の計量包装システムの包装装置の支持部の説明図である。
図4図1の計量包装システムの機能ブロック図である。
図5図1の計量包装システムの計量装置の支持部の側面図である。
図6】計量装置の支持部の底面図である。
図7】計量装置の支持部の断面図である。
図8図1の計量包装システムの開口部の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1に示されるように、計量包装システム1は、組合せ計量装置2と、縦型の製袋包装装置(以下、包装装置という)3と、を備える。組合せ計量装置2は、製袋包装装置3上に直接積載されている。
組合せ計量装置2は、上方から供給された物品について組合せ計量を行い、組合せ計量において選択された物品を下方に配置された包装装置3に排出する。組合せ計量装置2の詳細は後述する。
【0020】
包装装置3は、帯状の包材(フィルム)を筒状に成形し、筒状の包材とする。包装装置3は、組合せ計量装置2から排出された物品を当該筒状包材の中に充填する。包装装置3は、当該筒状包材をシールすることで袋を製袋し、当該袋を包装装置3の外部に排出する。包装装置3の詳細は後述する。
【0021】
包装装置3で製袋された袋は図1中に符号αで示される方向に排出される。すなわち、αは袋の排出方向である。
【0022】
図1中には、袋の排出方向αの側方側の面が符号βで示されている。つまり、袋の排出方向α及び上下方向と直交する方向に2つの側面βが存在する。
【0023】
[組合せ計量装置2]
組合せ計量装置2は図2及び図4に示されるように、分散部21と、分散部21の周囲に放射状に配置された放射部22と、放射部22の外周部下方に配置された複数のプールホッパ23と、プールホッパ23の下方に配置された複数の計量ホッパ(計量部)24と、計量ホッパ24の下方に配置された複数のブースタホッパ(計量部)25と、ブースタホッパ25の下方に配置された集合シュート26とを備えている。
【0024】
組合せ計量装置2は、分散部21、放射部22・・・22、プールホッパ23・・・23、計量ホッパ24・・・24、及びブースタホッパ25・・・25を支持する本体フレーム27と、本体フレーム27を支持する第1支持部(計量支持部)28とを更に備える。
第1支持部28の詳細は後述する。
【0025】
分散部21は、円錐形の分散テーブルと、分散テーブルを振動させる分散振動部211とを有する。分散部21では、分散テーブルに上方から物品が供給される。分散部21は、分散テーブルを振動させることで、物品を分散テーブルの周囲に分散させて搬送する。
【0026】
放射部22は、放射トラフと、放射トラフを振動させる放射振動部221と、を有する。放射部22は分散部21の周囲に複数配置されている。放射トラフには、分散テーブルにより分散させられて搬送された物品が供給される。放射トラフは、振動することで物品を搬送する。
【0027】
プールホッパ23は、放射部22ごとに、放射部22の物品搬送方向における下流側の下方に配置されている。プールホッパ23のそれぞれは、上下方向に開口する開口部を有したプールホッパ側壁と、プールホッパ側壁の下側の開口部を閉鎖又は開放するゲートと、ゲートを開閉させるプールホッパゲート駆動部231とを有する。プールホッパ23は、放射トラフから搬送されてきた物品を一時的に貯留する。プールホッパ23は、ゲートを開放させることで、後述する計量ホッパ24に物品を排出する。
【0028】
計量ホッパ24は、プールホッパ23ごとに、プールホッパ23の下方に配置されている。計量ホッパ24のそれぞれは、上下方向に開口する開口部を有した計量ホッパ側壁と、計量ホッパ側壁の下側の開口部を閉鎖又は開放するゲートと、ゲートを開閉させる計量ホッパゲート駆動部241と、計量ホッパ側壁に連結されたロードセル242とを有する。計量ホッパ24はプールホッパ23から排出された物品を貯留する。ロードセル242は計量ホッパ24に貯留された物品の重量を計量する。
【0029】
ブースタホッパ25は、計量ホッパ24ごとに、計量ホッパ24の下方に配置されている。ブースタホッパ25のそれぞれは、上下方向に開口する開口部を有したブースタホッパ側壁と、ブースタホッパ側壁の下側の開口部を閉鎖又は開放するゲートと、ゲートを開閉させるブースタホッパゲート駆動部251とを有する。ブースタホッパ25は、計量ホッパ24で計量され排出された物品を貯留する。ブースタホッパ25は組合せ演算に参加する。
【0030】
集合シュート26は逆円錐形である。集合シュート26は、計量ホッパ24・・・24及びブースタホッパ25・・・25の下方に配置される。集合シュート26は、後述する制御部9の組合せ演算部292で選択された計量ホッパ24・・・24及びブースタホッパ25・・・25から排出された物品を集合させて下側の排出口から排出させる。
【0031】
制御部9は、図4に示されるように計量値算出部291と組合せ演算部292とゲート制御部293と搬送制御部294とを有する。包装装置3の構成は後述する。
【0032】
計量値算出部291は、それぞれのロードセル242・・・242で計量された物品の重量値を各計量ホッパ24の計量値として算出する。
組合せ演算部292は、計量値算出部291で算出された各計量ホッパ24及び各ブースタホッパ25の計量値を組み合わせて、目標重量値に近い(該当する)計量ホッパ24及び/又はブースタホッパ25の組合せを選択する。
【0033】
ゲート制御部293は、プールホッパゲート駆動部231・・・231、計量ホッパゲート駆動部241・・・241、及びブースタホッパゲート駆動部251・・・251を駆動させて、プールホッパ23・・・23、計量ホッパ24・・・24、及びブースタホッパ25内の物品を排出させる。具体的には、ゲート制御部293は、組合せ演算部292で選択された計量ホッパ24及び/又はブースタホッパ25のゲートを駆動させて、当該計量ホッパ24及び/又はブースタホッパ25内の物品を排出させる。その後、ゲート制御部293は、空になった計量ホッパ24又はブースタホッパ25の上方に配置されているプールホッパ23又は計量ホッパ24のゲートを駆動させて、当該プールホッパ23又は計量ホッパ24内の物品を下方のホッパに排出させる。
【0034】
また、制御部9には表示入力部91としてタッチパネルが接続され、各種情報の表示又は設定の入力ができる。
【0035】
以上のように構成された組合せ計量装置2で、目標重量に近い重量の商品を得ることができるようになっている。
【0036】
[包装装置3]
包装装置3は、図1図3、及び図4に示されるように、フォーマ31と、フォーマ31の下方に配置された横シール部32と、横シール部32の下方に配置された袋排出部33と、図示しない縦シール部、フィルム供給部、及びカッター部とを備える。
袋排出部33の排出方向αにおける下流側には、袋を搬送する搬送コンベアが存在している。そのため、作業スペースが狭くなっている。
【0037】
包装装置3は、排出方向α側に配置された開閉可能な正面扉34と、2つの側面βのそれぞれに配置された開閉可能な側面扉35とを更に備える。包装装置3は、排出方向αの反対方向の背面側に配置された開閉可能な背面扉を更に備えていてもよい。
包装装置3は、フォーマ31、横シール部32、袋排出部33、縦シール部、フィルム供給部、及びカッター部を支持する第2支持部(包装支持部)38を更に備える。
第2支持部38の詳細は後述する。
【0038】
フォーマ31は、逆円錐状の上部筒と、上部筒の下部に延設された円筒形の下部筒とを有する。フォーマ31の内側は、上方の組合せ計量装置2から排出された物品を受け取り、通過させる。フォーマ31の外側は、フィルム供給部から供給されたフィルム(包材)を筒状に成形する。フォーマ31は、縦シール部を更に有する。フォーマ31は、筒状に成形された包材の縦部分を縦シール部によってヒートシールする。
【0039】
横シール部32はフォーマ31の下方に配置される。横シール部32は、物品を内部に収納した筒状フィルムの上部及び下部を横方向にヒートシールすることで、密封された袋を形成する。
【0040】
カッター部は横シール部32に内蔵されている。カッター部は、横方向にシールされた部位をカッターで切断することで、袋を下方の袋排出部33に落下させる。
【0041】
袋排出部33は横シール部32の下方に配置されており、横シール部32から落下されてきた袋を包装装置3の外部に排出する。袋排出部33は下方傾斜した板材からなる。
【0042】
前述した制御部9は、フィルム搬送制御部391、シール駆動制御部392、シール温度制御部393、及びカッター駆動制御部394を更に有する。
【0043】
フィルム搬送制御部391はフィルム供給部から供給されるフィルムの搬送制御をフィルム搬送駆動部300に対して行う。
【0044】
シール駆動制御部392は縦シール部及び横シール部32のシール部の駆動制御をシール駆動部321に対して行う。
シール温度制御部393は縦シール部や横シール部32のシール部のシール温度の制御をシールヒータ部322に対して行う。
【0045】
カッター駆動制御部394はカッター部のカッターの駆動制御をカッター駆動部323に対して行う。
【0046】
以上のように構成された包装装置3で、物品を充填した袋を得ることができる。
【0047】
[計量支持部]
図5図6、及び図7を参照して第1支持部28について説明する。
第1支持部28は、3本の第1支持脚281と、横梁282と、横梁283と、横梁284と、2本の横梁285とを有する。第1支持脚281は、垂直斜め方向に沿って設けられている。換言すれば、第1支持脚281は、上下方向に対して傾斜して配置されている。すなわち、第1支持脚281は、上下方向に沿って配置されている。第1支持脚281は、上下方向と平行に配置されてもよい。
図5は計量包装システム1を側方から見た図である。図6は組合せ計量装置2を底面側から見た図である。図7図6のA−A線における断面の側面図である。
【0048】
平面視において(上方から見て)組合せ計量装置2を囲むように仮想的に矩形状(正方形状)の領域が設定された場合に、当該領域の4つの頂点をコーナとする。第1支持脚281は、4つのコーナのうち、3つのコーナに配置されている。つまり、図2に示されるように、第1支持脚281は、4つのコーナの1つ(この例では、図2中手前右側)には配置されていない。
【0049】
横梁282は、図6に示されるように、第1支持脚281間で一番距離の長い部分に1本配置され、2本の第1支持脚281同士を連結している。換言すれば、横梁282は、対角に位置する2つのコーナに配置された2本の第1支持脚281同士を連結している。横梁282は、第1支持脚281の上方に、水平方向に沿って配置されている。横梁282上に、本体フレーム27が積載されて固定されている。
横梁282は図7に示されるように本体フレーム27の底面を支持する。これにより、横梁282は、本体フレーム27が支持する分散部21、放射部22、プールホッパ23、計量ホッパ24、ブースタホッパ25、及びロードセル242の全てを支持する。
横梁282は1本の部材で構成されている。そのため、横梁282の剛性は高い。これにより、本体フレーム27が上下方向に揺れるのが抑制される。
【0050】
横梁283は、図6に示されるように、第1支持脚281(横梁282により連結されていない第1支持脚281)と横梁282とを互いに連結している。横梁283は、水平方向に沿って、本体フレーム27の底面に配置されている。横梁283は、横梁282と交差するように配置されている。横梁283は、横梁282の延在方向における中点に接続されてよい。
【0051】
横梁284は、図6に示されるように横梁282に連結され、水平方向に沿って、本体フレーム27の底面に配置されている。横梁284は、横梁282と交差するように配置されている。横梁284は、横梁282の延在方向における中点に接続されてよい。
【0052】
横梁282、横梁283、及び横梁284により平面が構成される。当該平面によって本体フレーム27の底面全体を支持することで、組合せ計量装置2の上下方向の揺れを防止するための剛性が担保されている。
【0053】
横梁285は、組合せ計量装置2の外周側で第1支持脚281間のうち間隔が短い部分に配置される。横梁285は、水平方向に沿って配置され、第1支持脚281間を連結している。換言すれば、横梁285は、互いに隣り合う2つのコーナに配置された2本の第1支持脚281同士を連結している。2本の横梁285は、互いに直交している。横梁282と2本の横梁285とにより、平面視において三角形が構成されている。横梁283が当該三角形を分割することで、2つの三角形が構成されている。これにより、組合せ計量装置2の水平方向の揺れ又は上下方向の揺れに対して非常に高い剛性が担保されている。
【0054】
4つのコーナのうち1つのコーナには、第1支持脚281及び横梁285が配置されていない。そのため、集合シュート26の横側に、すなわち正面側(排出方向α側)及び一方の側方側(図2中の右側)に作業の邪魔になり得る構造物が存在しない。そのため、集合シュート26を清掃時に取り外す場合に広い空間がある。その結果、集合シュート26を取り外し易く、作業性が向上する。
【0055】
[包装支持部]
図3を参照して第2支持部38を説明する。図3では正面扉34及び側面扉35等が取り外された状態が示されている。
第2支持部38は、3本の第2支持脚381と、第2支持脚381よりも高さ方向(上下方向)に短い1本の第2支持脚3810とを有する。第2支持脚381,3810は、上下方向に沿って設けられている。この例では、第2支持脚381,3810は、上下方向と平行に配置されている。第2支持脚381,3810は、上下方向に対して傾斜して配置されてもよい。第2支持脚381は包装装置3の4つのコーナのうちの3つに配置されている。第2支持脚3810は前述した第1支持脚281が配置されていないコーナに設置されている。第2支持脚3810は、フォーマ31よりも下側に配置されている。
第2支持部38は、横梁382、4つの横梁383、3つの横梁384、2つの横梁385、1つの横梁388、フォーマ支持板386、及び横シール部支持部387を更に有する。
【0056】
第2支持脚381は設置床面に直接接しており、第1支持脚281の直下に配置されている。第2支持脚381は、第1支持脚281を支持する。そのため、組合せ計量装置2が製袋包装装置3上に直接積載されても設置スペースが大きくなり難い。また、組合せ計量装置2が強固に支持される。
【0057】
横梁382は、排出方向αの逆方向の背面側の2つのコーナに配置された第2支持脚381を連結している。横梁382は、フォーマ31の取付位置の背面側に、水平方向に沿って配置されている。横梁382には、フォーマ支持板386が固定されている。フォーマ支持板386はフォーマ31の下部を支持する。
【0058】
横梁382は、図3に示されるように、排出方向αの正面、及び第2支持脚3810が配置されている側面には配置されていない。これにより、フォーマ31の正面側及び一方の側方側には邪魔になる構造物が存在しない。そのため、フォーマ31を取り外す場合に正面側及び一方の側方側に広い空間がある。その結果、フォーマ31を取り外し易く、作業性が向上する。
【0059】
横梁383は、包装装置3の前面(正面)、背面、及び側面の全ての面に、水平方向に沿って配置される。2つの横梁383は、第2支持脚381同士を連結している。他の2つの横梁383は、第2支持脚381と第2支持脚3810とを互いに連結している。横梁383はフォーマ31よりも下側に配置されている。
そのためフォーマ31を取り外す場合に周囲(横側)に広い空間があり、取り外し易く、作業性が向上する。
【0060】
横梁384は、袋の排出方向αの正面以外の面に、水平方向に沿って配置される。横梁384は、第2支持脚381同士、又は第2支持脚381と第2支持脚3810とを互いに連結している。横梁384はフォーマ31よりも下側に配置されている。具体的には、横梁384は、包装装置3の最下部に配置されている。
そのためフォーマ31を取り外す場合に周囲に広い空間があり、取り外し易く、作業性が向上する。
【0061】
横梁385は、包装装置3の最上部に、水平方向に沿って配置される。横梁385は、集合シュート26の背面側及び他方の側方側(図3中の左側)に配置されている。横梁385は、第2支持脚381同士を連結しており、第2支持脚3810には連結されていない。さらに前述した組合せ計量装置2の横梁285と同じ側面及び背面に配置されている。つまり、前述した組合せ計量装置2の横梁285と同様に、集合シュート26の正面側及び一方の側方側には作業の邪魔になる構造物が存在しない。そのため、集合シュート26を清掃時に取り外す場合に正面側及び一方の側方側に広い空間がある。その結果、集合シュート26を取り外し易く、作業性が向上する。
【0062】
横梁388は、包装装置3の正面の横梁383の下方に、水平方向に沿って配置される。横梁388は、第2支持脚381と第2支持脚3810とを互いに連結している。
そのためフォーマ31を取り外す場合に周囲に広い空間がある。その結果、フォーマ31を取り外し易く、作業性が向上する。
【0063】
横シール部支持部387は、背面の横梁384と横シール部32に連結されている。横シール部支持部387は横シール部32を支持する。
【0064】
このように、第2支持部38は、上下方向に沿って設けられた第2支持脚381及び第2支持脚3810と、水平方向に沿って設けられた横梁382、横梁383、横梁384、横梁385、及び横梁388とにより、剛性が高い直方体としての構造体を構成している。そのため、水平方向及び上下方向に関して高い剛性が担保されている。
【0065】
[開口部]
上述したように図8中の右側かつ手前側のコーナには第1支持脚281が配置されておらず、かつ高さの低い第2支持脚3810が配置されている。
また、集合シュート26及びフォーマ31の正面側及び一方の側方側には、組合せ計量装置2の横梁285、並びに包装装置3の横梁382、横梁383、横梁384、横梁385、及び横梁388が配置されていない。
これにより、集合シュート26の正面側及び一方の側方側には、上側第2開口部α1及び上側第1開口部β1が形成されている。上側第2開口部α1は、排出方向αに開口し、集合シュート26の排出方向α側を開放している。上側第1開口部β1は、一方の側方側に開口し、集合シュート26の一方の側方側を開放している。
【0066】
さらに、フォーマ31の正面側及び一方の側方側には、下側第2開口部α2及び下側第1開口部β2が形成されている。下側第2開口部α2は、排出方向αに開口し、フォーマ31の排出方向α側を開放している。下側第1開口部β2は、一方の側方側に開口し、フォーマ31の一方の側方側を開放している。換言すれば、組合せ計量装置2の横梁285、並びに包装装置3の横梁382、横梁383、横梁384、横梁385、及び横梁388は、第2開口部α1,α2及び第1開口部β1,β2には配置されていない。すなわち、組合せ計量装置2の横梁285、並びに包装装置3の横梁382、横梁383、横梁384、横梁385、及び横梁388は、第2開口部α1,α2及び第1開口部β1,β2が形成されるように配置されている。
上側第2開口部α1と下側第2開口部α2、及び上側第1開口部β1と下側第1開口部β2とは縦方向(上下方向)に連続している。そのため、大きな開口部が形成されている。すなわち、計量包装システム1の袋の排出方向αに対して側方の面の一つには集合シュート26からフォーマ31までの横側に連続した第1開口部β1,β2が設けられている。また、計量包装システム1の袋の排出方向αの面には集合シュート26からフォーマ31までの横側に連続した第2開口部α1,α2が設けられている。
これにより、開口部は、集合シュート26又はフォーマ31のそれぞれよりも大きくなり易い。このことによって、集合シュート26又はフォーマ31を取り外す場合に、集合シュート26又はフォーマ31の取り外し作業が容易になる。
【0067】
排出方向αの側方側に第1開口部β1,β2が形成されているため、袋を搬送する搬送コンベアに邪魔されることなく、広いスペースでの作業が可能となる。そのため、取り外し作業の効率が向上する。
【0068】
上側第2開口部α1と上側第1開口部β1、及び下側第2開口部α2と下側第1開口部β2とは横方向(上下方向と交差する方向)に連続している。すなわち、上側第2開口部α1と上側第1開口部β1、及び下側第2開口部α2と下側第1開口部β2とは、隣り合って連続した開口部を形成している。そのため、横方向にも大きな開口部が形成されている。このことによって、集合シュート26又はフォーマ31の取り外し作業が容易になる。
集合シュート26又はフォーマ31の取り出し方向として、正面側又は一方の側面側が状況に応じて選択可能になる。また、上側第2開口部α1と上側第1開口部β1との間、及び下側第2開口部α2と下側第1開口部β2との間の方向にも取り外しが可能となり、3方向以上からの取り外しが可能となる。
【0069】
計量包装システム1では、正面、背面及び側面の4方向のうち2面に連続した開口部が設けられることにより、大きな開口部が形成されている。これは、支持脚の配置間隔を不均等にし、部品の取り外し方向に一番広い間隔を設定することで実現されている。
計量包装システム1によれば、袋の排出方向の側方側に開口し、集合シュート及びフォーマの側方側を開放する第1開口部が設けられる。そのため、取り外し対象の部品以上の大きさの開口部が形成される。従って余裕を持ったスペースでの取り外し作業が可能となる。そのため、取り外し作業効率が向上する。
また、計量包装システム1では、第1開口部が袋の排出方向の側方側に存在する。計量包装システム1では、排出コンベア等の構造物が存在しない方向に開口する第1開口部を備えるため、広いスペースでの取り外し作業が可能となり、取り外し作業効率が向上する。
【0070】
<変形例A>
上記実施形態では円形配置の組合せ計量装置が説明されたが、いわゆる直線配置の組合せ計量装置であってもよい。
【0071】
<変形例B>
上記実施形態では縦型の製袋包装装置で説明したが、フォーマ又は物品投入部を有する包装装置であってもよい。包装装置は、給袋包装装置であってもよい。
【0072】
<変形例C>
上記実施形態では正面と一方の側面に開口部が設けられたが、正面には開口部が設けられず、一方の側面のみに開口部が設けられてもよい。この場合でも、袋を搬送する搬送コンベアに邪魔されることなく広いスペースでの作業が可能となるため、取り外し作業の効率が向上する。
【0073】
<変形例D>
上記実施形態では第1支持脚及びや第2支持脚が4つのコーナのうちの3つに不均等に配置されたが、均等に120度間隔で割り付けられてもよい。すなわち、平面視において組合せ計量装置2を囲むように仮想的に三角形状(正三角形状)の領域が設定された場合に、当該領域の3つの頂点をコーナとすると、第1支持脚及び第2支持脚は、3つのコーナのそれぞれに配置されてもよい。肝要なのは、袋の排出方向の側方側に開口し、集合シュート及びフォーマの側方側を開放する開口部を設けることである。
例えば側面のうち1面のみ開口している平面視コの字(U字状)の電気ケースを有する組合せ計量機の場合、開口部が排出方向の側方側に開口するように電気ケースが配置されてよい。この場合、縦型の製袋包装装置の側方にフォーマを取り外すことができる。
【0074】
<変形例E>
上記実施形態では、計量装置の第1支持脚、及び包装装置の長い第2支持脚が3本であったが、これに限定されず、1本又は2本であってもよい。この場合、各装置の主要部品が片持ち梁構造で支持される。計量装置の第1支持脚、及び包装装置の長い第2支持脚は、4本以上であってもよい。この場合でも、集合シュート又はフォーマを取り外すための開口部が設けられていればよい。
【符号の説明】
【0075】
1…計量包装システム、2…組合せ計量装置、3…包装装置、28…第1支持部、38…第2支持部。
図1
図2
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図7
図8