(54)【発明の名称】肌水分量計測装置、ウェアラブルデバイス、肌水分量測定方法、肌水分量評価方法、肌水分量モニタリングシステム、肌水分量評価ネットワークシステム、及び肌水分量評価プログラム
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態について説明する。下記、各図面において、同一構成部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。
【0014】
本発明の複数の実施形態に係る肌水分量計測装置は、被験者が身に着ける装身品に取り付けられることを前提としている。装身品は、体に直接身に着ける物であって、下記実施形態で説明するマスク、メガネ、バングルに加えて、ネックレス、チョーカー、ブレスレット、パッチ等であってもよい。
【0015】
なお、本発明における、ウェアラブルデバイスとは、頭部や手首や腹部など、体に装着して利用することが想定された端末や装置であって、身につけたまま移動できるものを意味する。ウェアラブルデバイスを装着する対象となる体は、人間の身体を前提としているが、動物の体に適用してもよい。
【0016】
本明細書の説明において、装身品と、装身品に着脱可能に取り付けられる肌水分量計測装置とを合わせて、装着型のウェアラブルデバイスと呼ぶ。
【0017】
一方、装身品の少なくとも一部と、肌水分量計測装置の少なくとも電極とが一体化されている、即ち一体不可分に取り付けられる構成物を、一体型のウェアラブルデバイスと呼ぶ。
【0018】
下記、本発明のウェアラブルデバイスについて、第1実施形態ではマスク型ウェアラブルデバイスの例、第2実施形態ではメガネ型ウェアラブルデバイスの例、第3実施形態ではバングル型ウェアラブルデバイスの例について説明する。
【0019】
[第1実施形態:マスク型ウェアラブルデバイス]
図1は本発明の第1実施形態に係る、肌水分量計測装置15が取り付けられたマスクの内側外観図を示す。
図2は、肌水分量計測装置15とマスク10とを備えるマスク型ウェアラブルデバイス1として、被験者91に装着した例を示す図である。
【0020】
図1及び
図2に示すように、本発明の第1実施形態に係る肌水分量計測装置15は、被験者が身に着ける装身品であるマスク10に取り付けられる。
【0021】
詳しくは、マスク10は、マスク本体101と、耳かけ部102とを有する。なお、本発明が適用可能なマスクは、いずれの特定のスタイル又は構成にも限定されず、円錐形、カモノハシ形、カップタイプ、ポケットタイプ又は芯入りフェイスマスクを含み、これらに限定されないとする。また、マスク10の耳かけ部102は幅広形状である例を示すが、紐形状であってもよい。
【0022】
本発明の実施形態に係るマスク10に取り付けられる肌水分量計測装置15は、電極61,62と、導線63と、肌水分量計測ユニット80(
図3参照)と、を備える。
【0023】
図2に示すように、電極61,62はマスク10の耳かけ部102の被験者91の頬と接触する部分である内側表面に取り付けられる。
【0024】
電極61,62は、被験者の体の肌表面の2点に電圧を印加する。肌水分量計測ユニット80は、電極61,62を介して、肌表面の2点間の電気特性値を一定時間間隔毎に継続的に測定する。
【0025】
導線63と電極61,62との間で電圧や電流等の電気特性値が入力・出力できるように、
図2に示す例では、金属製の支持板64が、マスク10の外側に取り付けられている。
【0026】
図3は、本実施形態の肌水分量計測装置15における、肌水分量計測ユニット80の構成を示す機能ブロック図である。
【0027】
図3に示すように、肌水分量計測ユニット80には、測定部81と、電源82と、測定値記憶部83と、計時手段84と、環境情報・被験者情報測定部85と、が設けられている。
【0028】
本例では、肌水分量計測ユニット80は、後述する
図8のケース21同様にケースによって覆われており、導線63が届く範囲で、マスク10から離れた位置で動かすことができる。これにより、肌水分量計測ユニット80を、例えば、胸ポケットや、腰のポケットや、持っているバック内に収納しながら、測定することができる。
【0029】
計時手段(タイマー)84は、時刻を計測する。測定値記憶部83は、測定した肌表面の電気特性値を蓄積して記憶する。測定部81は、計測した時刻を基に、一定時間間隔毎に電極61,62を用いて、肌表面を測定する。
【0030】
測定値記憶部83は、測定した肌表面の電気特性値と、時刻とを対応付けて記憶する。
【0031】
環境情報・被験者情報測定部85は、周囲温度や周囲湿度や、非接触に、被験者である人体の体温や発汗量などの被験者情報(人体情報)を計測してもよい。
【0032】
環境情報・被験者情報測定部85はさらに環境情報として、気圧、照度、紫外線などを測定してもよい。
【0033】
なお、周囲温度や周囲湿度や被験者の体温などを測定する環境情報・被験者情報測定部85は、肌水分量計測ユニット80に設けられていなくてもよく、例えば、被験者が手動で記録してもよい。
【0034】
また、点線で示すように、肌水分量計測ユニット80に、表示部86や、通信部87をさらに設けてもよい。表示部86は、計測が正しく行われているかどうかを、被験者91がリアルタイムで確認可能なように、例えば測定した直前の測定値を表示する。表示部86を設ける場合は、外からでも確認できるようにケースの外側に設けると好適である。
【0035】
通信部87は、マスク型ウェアラブルデバイス1が後述するサーバー5(
図8参照)と通信する場合に使用する。
【0036】
図1、
図2に示す構成では、マスクに対して電極が縫い付けられた一体型のマスク型ウェアラブルデバイスの例を説明したが、電極をマスクに対して着脱可能にすることで、装着型のマスク型ウェアラブルデバイスを構成してもよい。
【0037】
なお、本明細書において「取り付けられる」とは、一体不可分に取り付けられる場合と着脱可能に取り付けられる場合の両方を含むものとする。
【0038】
図4は、マスク10に取り付けられる肌水分量計測装置15の、取り外し可能な電極61,62周辺の構成を示す拡大図である。
図5は、
図4の電極周辺の横断面図である。
【0039】
電極61,62は、マスク10に対して着脱可能になるように、凸部65と凹部66からなるスナップボタンを夫々備えている。なお、
図4では、一方の電極61のみスナップボタンを開放した図を示しているが、電極62においても同様にスナップボタンの構成を有するものとする。
【0040】
また、
図4の例では、装着時にマスク10の外側面に位置する方の2つのスナップボタンの凸部または凹部のいずれか一方(
図4では電極61,62のスナップボタンの凹部66部)は、T字形状の金属製の支持板64Aに取り付けられている。
【0041】
また、スナップボタン同士を対応づけるための連結布67が、スナップボタンの外側面(
図4では、スナップボタンの凸部65の外側面及び凹部66が取り付けられた支持板64Aの外側)に、取り付けられている。
【0042】
さらに、スナップボタンの凸部65と凹部66を対応付ける連結布67の外側面に、被験者91がマスク10装着時に、マスク10の内側において被験者91の肌と接触する導電布68が取り付けられている。
【0043】
本実施形態では、電極部として、被験者の肌と接触する部分の、連結布67が導電布68で覆われていることで、電極が金属である構成よりも、被験者91の肌への遮蔽効果を抑制することができる。
【0044】
また、
図4に示す例では、2つのスナップボタンの凹部66,66が取り付けられた支持板64Aが、接着テープ60A,60Bを介して連結した状態で導線63と接続されている。
【0045】
図5は
図4に示す電極6
2のマスクの耳かけ部102への取り付け状態の断面図を段階的に示している。
図5において、(a)は電極6
2の取り付け前の状態を示す。
図5(a)に示すように、予め、マスク10の耳かけ部102に、孔部Oを形成しておくとする。
【0046】
図5(b)は取り付け動作の途中の状態を示す。取り付け動作として、マスク10の耳かけ部102の孔部Oの内側から、スナップボタンの凸部65を嵌めこむ。この状態で凸部65の突起が耳かけ部102の外側表面から外側に突出している。スナップボタンの凸部65と、連結布67と、導電布68とは糸69によって縫い合されている。
【0047】
図5(c)は取り付け完了の状態を示している。
図5(b)の状態から、連結布67を折り返して耳かけ部102に嵌めこまれた凸部65と、凹部66とを係合させる。スナップボタンの凹部66と、支持板64Aと、連結布67とは糸69によって縫い合されている。
【0048】
これにより、肌と接触する導電布68と、連結布67と、支持板64Aと、スナップボタンの凸部65,凹部66とを合わせて電極
62として機能し、導線63へ電気特性値である電流が流れる。
【0049】
このように、マスクの耳かけ部に孔部を形成しておき、スナップボタンの凸部を孔部に挿入した状態で、スナップボタンの凸部と凹部とを係合することで、電極をマスクに簡単に取り付けることができる。
【0050】
したがって、測定のために肌に接触する電極以外の部分であるマスクを取り替えて電極を取り付けることができるため、1つの肌水分量測定装置を複数の使い捨てマスクに対して繰り返し使用することができる。
【0051】
なお、
図1〜
図5では、有線である導線63を介して、マスク10に装着された電極61,62と、マスク10から離れた部分に移動可能な肌水分量計測ユニット80とを接続する例を説明したが、肌水分量計測ユニット80を小型化することで、マスク10に肌水分量計測ユニット80を直接取り付けてもよい。
【0052】
具体的には、表示部86を除いて、肌水分量計測ユニット80全体を例えばシート状の回路(薄型高分子フィルム等)で構成することで、装置全体を、マスクに貼り付け可能な肌水分量計測装置としてもよい。
【0053】
ただし、装置全体をマスクに装着すると、被験者は、表示部で検出状態を随時確認することができない。
【0054】
そこで、肌水分量計測装置の電極を含むマスク装着部をマスクに装着させ、そのマスク装着部と、表示部を含む肌水分量計測ユニットとで、無線でやりとりができると好適である。
【0055】
一例として、肌水分量計測装置において、電極61,62と、肌水分量計測ユニット80に設けられた電源82とを、導線63ではなく、電力を無線で伝送する方式(ワイヤレス電力伝送、無線電力伝送)で接続してもよい。
【0056】
<無線電力伝送・無線通信方式>
図6及び
図7は、無線電力伝送及び無線データ通信を用いた、マスクに取り付けられる肌水分量計測装置であるマスク型ウェアラブルデバイスの説明図である。詳しくは、
図6は、第1実施形態の変形例1に係る、電磁誘導方式の無線電力伝送と無線データ通信を用いた、肌水分量計測装置の例であって、
図7は、第1実施形態の変形例2に係る、マイクロ波方式の無線電力伝送と無線データ通信を用いた、肌水分量計測装置の例である。
【0057】
図6、
図7において、電極61,62と一緒にマスク10に直接取り付けられる部分をマスク装着部600(600A)とする。
【0058】
図6の構成では、
図3の構成と比較して、電源821と電極61,62とを無線で接続するように、肌水分量計測装置15A(15B)に、電力の無線伝送のための構成要素と、データの無線通信のための構成要素が設けられている点が異なる。
【0059】
詳しくは、
図6では、電磁誘導方式の無線での電力伝送部として、肌水分量測定ユニット800側に送電コイル881を設け、マスク装着部600側に受電コイル631を設けている。さらに、データの送受信の無線通信部として、マスク装着部600側に無線発信部620を設け、肌水分量測定ユニット800側に無線受信部89を設けている。
【0060】
無線通信方式としてBluetooth(登録商標)や、1対1の無線LANであってもよいし、あるいは、専用の周波数帯を通信可能に設定してもよい。
【0061】
本構成では、肌水分量計測ユニット800において、電源821から送電コイル881に電気を流し、送電コイル881を受電コイル631に近づけることで磁束を発生させる近距離送電を行うため、測定のタイミングで、肌水分量計測ユニット800を、マスク10に装着されたマスク装着部600に近づける必要がある。
【0062】
この近接により発生した磁束により、受電コイル631に電流が流れ、電極61,62に電流が印加される。この際、マスク装着部600において、印加した電力(例えば、電流計640で検出した磁束によって発生した電流値)と、電力を電極61,62へ印加した後の測定値とを、一時的に測定値一時記憶部610に記憶し、この測定値のデータを無線発信部620が発信する。
【0063】
そして、肌水分量計測ユニット800で、無線受信部89が発信されたデータを受信し、測定部81が印加された電力に基づいた電気抵抗値(測定値)を算出する。その測定結果を、測定値記憶部83が、その測定時刻に環境情報・被験者情報測定部85で測定した環境情報・被験者情報と対応付けて記憶する。これらの測定時刻毎の測定結果や環境情報・被験者情報を、表示部86に表示させる。
【0064】
本構成では、肌水分量の測定のタイミングで、肌水分量計測ユニット800をマスク10に近づけることで、マスク装着部600側に電源を設けなくても、無線電力伝送及び無線通信を行うことができる。
【0065】
図7はマイクロ波無線伝送形式の肌水分量計測装置の構成図である。
図7では、マイクロ波方式のため、無線での電力伝送部として、肌水分量測定ユニット800A側にマイクロ波発生部882を設け、マスク装着部600A側に、アンテナ632及び整流回路633を設けている。マスク装着部600A側に設けられた、アンテナ632及び整流回路633はいわゆる、レクテナとして機能する。
【0066】
本構成では、肌水分量計測ユニット800Aからマイクロ波発生部882において発生させたマイクロ波を発信し、マスク装着部600Aにおいて、アンテナ632がマイクロ波を受信し、受信したマイクロ波の電波を整流回路833で整流することで、電力を取得する。
【0067】
ここで、マスク装着部600Aの小型化のため、マスク10に取り付けられるアンテナは例えば、フィルムアンテナであり、整流回路は、例えばCMOS(Complementary MOS)整流チップ等のシステムLSI(large-scale integrated circuit)チップでありうる。
【0068】
本例においても、
図6同様に、マスク装着部600Aでは、取得した電力(例えば電波から整流後の電流であって電流計640で測定した値)と、電力を電極61,72へ印加した後の測定値は、一時的に、測定値一時記憶部610に記憶し、この印加した電力値及び測定値のデータを無線発信部620が発信する。
【0069】
そして、肌水分量計測ユニット800Aにおいて、無線受信部89が発信された検出結果を受信し、測定部81が印加した電力に基づいた電気抵抗値(測定値)を算出する。その測定結果を、測定値記憶部83が、その測定時刻における環境情報や被験者情報と対応付けて記憶し、これらの測定結果等を、表示部86に表示させる。
【0070】
本構成では、マスク装着部600A側に電源を設けず、さらに、測定のタイミングで、肌水分量計測ユニット800Aをマスク10に近づけなくても、無線電力伝送及び無線通信を行うことができる。ただし、マイクロ波伝送は変換効率が低いため、マイクロ波発生部での出力を大きくするために、肌水分量計測ユニット側の電源で大きな電力を発生させる必要があり、この大電力化に伴い電源が大型化してしまう。そのため、肌水分量計測ユニット側の所望サイズや利用形態に応じて、肌水分量計測装置の構成を適宜選択すると好適である。
【0071】
なお、上記の
図6、
図7は
図3の電極と、無線電力伝送に係る構成のみを、マスク装着部に設けた例を示したが、電源もマスク装着部に設けることで、電力の無線伝送に係る構成を設けずに、装置を無線化することができる。
【0072】
<無線通信方式>
図8は、第1実施形態の変形例3に係る、電源をマスク装着部に設けた無線データ通信方式の肌水分量計測装置の一例である。
図8に示す本構成では、
図6、
図7と比較して、電源650と計時手段660がマスク装着部600B側に設けられるため、肌水分量計測装置15Cに、電源から電極へ電力を無線で送信するための、電力無線伝送用の構成は設けられていない。
【0073】
また、肌水分量計測ユニット800Bにおいて、測定のタイミングに合わせて、環境情報・被験者情報を測定するための、計時手段841をさらに設けていてもよい。計時手段841は、マスク装着部600Bに設けられた計時手段660での測定のタイミングに合わせて環境情報や被験者情報を測定する。なお、
図8では、環境情報・被験者情報測定部85を肌水分量ユニット800側に設ける場合を示しているが、マスク装着部600B側に環境情報・被験者情報測定部を設けてもよい。さらに、マスク装着部600Bに、被験者の顔の動きを検出する加速度センサ等も設けてもよい。
【0074】
本構成では、
図3と同様に、電源650は、計時手段660で計測した時刻を基に、一定時間間隔毎に電極61,62に電力を印加する。
【0075】
マスク装着部600Bにおいて、印加した電力と、電力を電極61,62へ印加した後の測定値とを、一時的に測定値一時記憶部610に記憶し、この測定値のデータを無線発信部620が発信する。
【0076】
そして、肌水分量計測ユニット800Bにおいて、無線受信部89が発信された検出結果を受信し、測定部81が印加した電力に基づいた電気抵抗値(測定値)を算出する。その測定結果を、測定値記憶部83が、その測定時刻における環境情報や被験者と対応付けて記憶し、これらの測定結果等を、表示部86に表示させる。
【0077】
本構成では、無線伝送のための構成が不要であり、スペースが必要となる測定部81や、測定値記憶部83や、表示部86等は、肌水分量計測ユニット800B側に設けられている。この構成により、肌水分量計測装置15Cは、無線を実現しながら、マスク装着部600Bをより小型化することができる。
【0078】
上記
図6〜
図8に示す例では、導線がないため、肌水分量計測ユニット800(800A,800B)は、導線の長さを気にせずマスク10から離れた位置で動かすことができる。この際、少なくとも、電力の無線伝送や測定データの無線送信を行うタイミングでは、肌水分量計測ユニット800(800A,800B)はマスク10から無線が届く範囲内で設置していると好適である。
【0079】
また、
図6〜
図8に示す例では、導線がないため、測定中でも被験者の視界には、異物が入らず、被験者の心理的負担をより軽減することができる。
【0080】
さらに、これらの構成では、肌水分量計測ユニットに表示部が設けられているため、被験者は、無線でありながら、表示部で検出状態を随時確認することができる。
【0081】
なお、電力伝送や、データ通信を無線で構成する場合でも、マスク装着部600,600A,600Bはマスク10と一体型であってもよいし、あるいは、マスク10に対して脱着可能であってもよい。
【0082】
<<実験例1>>
本発明者は、上述の第1実施形態で示した、マスクに取り付けられた肌水分量測定装置と、市販の肌水分量測定装置(計測機器)を用いて、肌水分量の変動について確認した。
【0083】
肌の水分量は、温度や湿度の環境が変化することで変動するものである。したがって、環境を変化させたときの、第1実施形態のマスクに取り付けられた肌水分量測定装置と、計測機器での頬の肌水分量の変動量について実験した。
【0084】
本実験例の計測機器として、インピーダンス方式のSKICON(登録商標)を用いた。SKICONでは、肌水分量の測定の都度、計測機器本体に接続した状態のプローブを肌に接触させて測定値を得る。
【0085】
図9は、第1実施形態のマスクに取り付けられた肌水分量計測装置での計測結果と、SKICONの計測結果を比較するグラフである。この実験は、被験者は一人(n=1)で行った。
【0086】
図9に示すように、SKICONでは温度が高く、湿度が高くなると、肌の水分量が上昇し、温度が低くなり、湿度が下がると肌の水分量が低下する傾向を示す。このSKICONでの検出結果に対して、マスク試作機でも同様の傾向を示している。
【0087】
なお、試作機
での検出結果におけるノイズ部分は、体を動かしたり、会話、くしゃみ、咳など、顔の表情に変化があったりした時間に相当している。
【0088】
このように、本発明の第1実施形態の肌水分量計測装置を用いることで、市販の計測装置と同様に、温度変化に伴う角質水分量変化を検出することが可能になる。
【0089】
また、本実施形態では、マスク10の耳かけ部102に、電極61,62を取り付けているため、マスク本体101と接触する被験者91の口からの呼気による影響はほとんど見られない。さらに耳かけ部102は、耳かけ部102に設けられる電極61,62は通気性があり、可撓性のある導電性布が肌と接触するため、肌との密着による肌の遮蔽効果の影響はほとんど見られない。
【0090】
上記結果により、本実施形態のマスクに取り付けられた肌水分量計測装置では、市販の計測機器で測定するときのように、プローブを用いて測定する手間が不要となり、被験者はマスクをするだけで、一定の時間間隔毎に連続的に肌水分量を測定することが可能なので、被験者の測定の負担を軽減できる。
【0091】
上記、第1実施形態では、評価対象となる部位である頬を直接測定していた。しかし、マスク以外の装身品に計測装置(測定デバイス)を取り付けることで、頬とは別の部位を測定し、その測定結果から頬の部分の肌水分量を推測してもよい。下記、別の部位から推測する実施形態について説明する。
【0092】
<演算を利用した肌水分量評価>
図10に、本発明の第2、第3実施形態における、肌水分量計測における、測定対象部位(第1の部位)と評価対象部位(第2の部位)の概略説明図を示す。
【0093】
本発明の第2、第3実施形態では、顔の肌の印象を左右する頬の肌状態をモニタリングする代わりに、頬の肌表面と同様に状態が変化する部位として、鼻の肌表面及び手首の肌表面を選定し、肌の電気抵抗値のモニタリングを行う。そして、測定した第1の部位(鼻や手首)の肌水分量(肌表面の電気抵抗値)を変換して、頬の肌水分量(肌表面の電気抵抗値)を推測する(演算する)。
【0094】
なお、本明細書では、推測によるモニタリングの評価対象部位である第2の部位を頬の例で説明し、測定対象部位である第1の部位は、鼻及び手首の例を説明するが、他の部位であってもよい。
【0095】
ここで、測定する測定対象部位である第1の部位と、推測する評価対象部位である第2の部位は、異なる部位であるとする。
【0096】
なお、測定対象となり、電極(
図12、
図15、
図16参照)が接触する鼻や腕などの第1の部位の肌表面の電気抵抗値は、肌水分量の直接的な指標とみなすことができる。
【0097】
ここで、本実施形態において、第1の部位の測定結果を用いて、第2の部位を評価する方法として、具体的に、下記のような演算方法が実行しうる。
(1) 第1の部位の肌表面の電気特性値から、相関関係を利用して、第2の部位の肌表面の電気特性値を導き、第2の部位の肌水分スコア(SKICON等での測定値)を導く。
(2) 第1の部位の肌表面の電気特性値から、相関関係を利用して、第2の部位の肌表面の水分量スコア(スキコン等での測定値)に変換する。
(3) 相関関係を予め把握しておき、第1の部位の肌表面の電気特性値をそのまま肌水分量の指標として用いる。
【0098】
よって、上記のように、異なる部位からの肌水分量の推測、詳しくは、第1の部位(鼻又は手首)の肌水分量(電気抵抗値)を変換して、第2の部位(頬)の肌水分量(電気抵抗値)の推測を行うためには、いずれの演算を用いるとしても、予め、実験により相関関係を求めておく必要がある。実験については、
図17〜
図21とともに後述する。
【0099】
[第2実施形態:メガネ型ウェアラブルデバイス]
図11に、本発明の第2実施形態に係る肌水分量計測装置が取り付けられたメガネ又は、ウェアラブルデバイスをメガネ型ウェアラブルデバイスで構成した例の説明図を示す。
図12は、メガネ3のノーズパッド301に取り付けられる肌水分量計測装置の電極の構成を示す
図11の部分Aの拡大図を示す。
【0100】
ここで、メガネ型ウェアラブルデバイスは、メガネ3に取り付けられる肌水分量計測装置11によって構成される装着型のウェアラブルデバイスであってもよいし、あるいは、メガネ3と一体形成された肌水分量計測装置11によって構成される一体型のウェアラブルデバイスであってもよい。
【0101】
装着型又は一体型のメガネ型ウェアラブルデバイスに含まれる肌水分量計測装置11は、一定の時間間隔毎に連続的に被験者の肌水分量(肌表面の電気抵抗値)を測定し、肌水分量の評価に用いられる。
【0102】
図11、
図12を参照して、第2実施形態の肌水分量計測装置11が取り付けられるメガネ3、又はメガネ型ウェアラブルデバイス2のメガネ部は、一般的なメガネの構成である。例えば、メガネ(メガネ部)9は、一対のノーズパッド301と、一対のレンズ302、一対のリム303、ブリッジ304と、テンプル305とを備えている。一対のリム303はレンズ302が嵌めこみ可能な枠部である。ブリッジ304は、一対のリム303間の橋渡しをする。テンプル305はリム303と連結され、被験者91がメガネ3をかけた際に、顔の前面から耳へこめかみを通って延在する、支持部材である。
【0103】
また、
図12に示すようにメガネ3のノーズパッド301は、クリングス306によって一対のリム303と連結されてもよいし、あるいはクリングス306によってブリッジ304と連結されてもよい。さらに別の例として、ノーズパッド301は、クリングス306を介さず、一対のリム303やブリッジ304と連結されてもよい。
【0104】
なお、メガネ3はレンズ302が無い構成であってもよい。リム303、ブリッジ304、及びテンプル305などがメガネ3のフレームとして機能する。
【0105】
あるいは、メガネ3は、リム303が無い構成であってもよい。リム303が無い構成では、ブリッジ304は一対のレンズ302間の橋渡しする構成で、テンプル305はレンズ302と連結される。
【0106】
一方、メガネ3に装着された肌水分量計測装置11、あるいは、メガネ3と少なくとも一部(電極とノーズパッド)が取り付けられているメガネ型ウェアラブルデバイス2内に組み込まれた肌水分量計測装置11は、第1の電極201と第2の電極202と、導線203を介して接続される、ケース21内に設けられる肌水分量処理ユニット20と、を備える。
【0107】
一対のノーズパッド301に設けられた、又は一体形成された、第1の電極201及び第2の電極202は、被験者91の鼻の肌表面に電圧を印加する。なお、本発明で測定する肌表面とは、角層・表皮・真皮全体の部分を意味する。
【0108】
なお、肌水分量計測装置11が測定対象とする鼻とは、ノーズパッド301が接触する、鼻の付け根部分(鼻根部分)を意図している。
【0109】
また、このような形状のメガネ3に対して肌水分量計測装置11の電極の設置位置を変更して、眉間、耳の後ろ、こめかみ等でも計測可能である。下記、明細書中の鼻は、ノーズパッドが接触する部分を意味するとする。
【0110】
<肌水分量計測装置の電極のメガネのノーズパッドへの装着>
図12に示すように、メガネ3に取り付け可能な肌水分量計測装置11の、第1の電極201及び第2の電極202は、例えば銀などの金属製のパッドであって、例えば樹脂からなるメガネ3のノーズパッド301の肌接触面に取り付けられている。
【0111】
<機能ブロック>
図13は、第2実施形態の装着型又は一体型のメガネ型ウェアラブルデバイスに含まれる肌水分量計測装置11の機能ブロック図を示す。
図13を参照して、肌水分量処理ユニット20には、電源22と、測定部23と、演算部24と、相関記憶部25aと、測定値記憶部25bと、環境情報・被験者情報測定部26と、通信部28と、計時手段29とが設けられている。なおこれらの構成要素は不図示の基板(例えば、マイコン基板)上に配置され、肌水分量処理ユニット20は、例えば、その回路基板を内部に含む箱状のケース21(
図11参照)で覆われたユニットである。
【0112】
詳しくは、電源22は、第1の電極201及び第2の電極202と、演算部24や測定部23を介して接続され、演算部24に制御されながら、第1の電極201と第2の電極202に電圧を印加する。電源22は、例えば、リチウム電池やボタン電池等の電池である。あるいは電源22は、自己発電を行う太陽光発電や、他の発電手段を有する電池であってもよい。
【0113】
また、測定部(測定手段)23は、第1の電極201及び第2の電極202と接続され、第1の電極201と第2の電極202との2点間の電気抵抗値を一定時間間隔毎に測定する。電池等からなる電源22により電位が上がり、第1の電極201及び第2の電極202に電流が流れ、2つの電極201,202間から流れた電流と2つの電極201,202の電圧降下量とを測定部23で測定することで肌の電気抵抗値が測定できる。
【0114】
図11及び
図13を参照して、電源22及び測定部23が設けられている肌水分量処理ユニット20と、第1の電極201及び第2の電極202とは、導線203を介して接続されている。
【0115】
また、これらの構成要素を含む箱状の肌水分量処理ユニット20は、導線203が届く範囲で、メガネ3から離れた位置で動かすことができる。これにより、肌水分量処理ユニット20を、例えば、胸ポケットや、腰のポケットや、持っているバック内に収納しながら、被験者の肌水分量(電気抵抗値)を測定することができる。
【0116】
演算部(評価部)24は、測定部23に接続され、測定した鼻の肌表面の電気抵抗値から頬の肌表面の電気抵抗値を推測する。即ち、測定した鼻の肌表面の電気抵抗値を用いて、頬の肌表面の電気抵抗値を評価する。なお、演算部24は、測定部23と同一のICで構成されてもよい。
【0117】
相関記憶部(相関記憶手段)25aは、演算部24に接続されており、鼻の肌表面の電気抵抗値と、頬の肌表面の電気抵抗値との相関係数を予め記憶しておく。
【0118】
また、測定値記憶部(測定値記憶手段)25bは、測定した測定値(鼻の肌表面の電気抵抗値)、及び/又は推測した演算値(頬の肌表面の電気抵抗値)を蓄積して記憶する。なお、相関記憶部25aと測定値記憶部25bは、同一の記憶手段(例えば、NVRAM)で構成されてもよい。
【0119】
周囲温度や周囲湿度などの環境情報を測定する環境情報・被験者情報測定部(環境情報・被験者情報測定手段)26は、演算部24を介して相関記憶部25aに接続されている。
【0120】
相関記憶部25aは、温度、湿度などの環境情報、又は被験者の体温などの被験者情報の少なくともいずれか一つによって変化する、測定に利用する鼻の肌表面の電気抵抗値と、頬の肌表面の電気抵抗値との相関関係を予め記憶しておいてもよい。
【0121】
なお、周囲温度や周囲湿度や被験者の体温などを測定する環境情報・被験者情報測定部26は、肌水分量処理ユニット20に設けられていなくてもよく、例えば、被験者が手動で記録してもよい。
【0122】
詳しくは、外部機器(
図22に示すサーバー5)が取得した、被験者情報(体温や、心拍や行動記録など)や環境情報(周囲温度及び周囲湿度など)を、通信部28を介して演算部24へ入力してもよい。この際、外部機器が被験者情報や環境情報を計測してもよいが、外部機器は、別途取得した被験者情報や環境情報を被験者やその他の設定者などによって手動で入力されることで、被験者情報や環境情報を取得してもよい。
【0123】
相関記憶部25aは、環境情報及び/又は被験者情報によって変化する、鼻の肌表面の電気抵抗値と、頬の肌表面の電気抵抗値との相関係数を予め記憶しておくと、好ましい。
【0124】
さらに、測定値記憶部25bに記憶した測定値を所定時間毎に外部機器へと送信する、通信部(通信手段)28が、演算部24と接続されている。
【0125】
また、時刻を計測する計時手段29が設けられていてもよい。測定値記憶部25bは、測定した測定値と、計時手段29が計測した時刻とを対応付けて記憶することで、一日の肌の電気抵抗値(肌の水分量)の経時変化を把握することができる。
【0126】
なお、
図13においても、上述の
図3と同様に、肌水分量処理ユニット20の構成要素としてケース21の外側に、被験者が、計測が正しく行われているかどうかをリアルタイムで確認可能にするための、測定結果や評価結果を表示する表示部を設けてもよい。
【0127】
また、メガネ型ウェアラブルデバイスにおいても、
図6〜
図7に示したように、導線を省略して無線電力伝送及び無線データ通信を用いて無線化しもよいし、
図8に示したように電極もメガネ側に設けて、肌水分量処理ユニット20と無線データ通信を行ってもよい。
【0128】
<メガネ型ウェアラブルデバイスの変形例1>
図14に第2実施形態の変形例1に係る肌水分量計測装置11Aとメガネ3とを備える、装着型又は一体型のメガネ型ウェアラブルデバイス2Aの全体図を示す。本変形例では、
図14に示す肌水分量処理ユニット20Aに含まれる構成要素の少なくとも一部を含むケース21Aは、メガネ3のテンプル305に装着されている。肌水分量処理ユニット20Aは、
図11と同様に、ノーズパッド301に設けられた電極201,202と導線203Aを介して接続されている。
【0129】
さらに、
図14に示すように、メガネ型ウェアラブルデバイス2Aに、被験者91の顔や体の動きを検知する加速度センサ204を、肌水分量処理ユニット20Aと有線(例えば導線203B)又は無線で接続するように、メガネ3のテンプル305に設けてもよい。
【0130】
なお、
図11に示すように導線203の範囲で肌水分量処理ユニット20が動かすことができる構成の場合でも、加速度センサ204は顔の動きを検知するため、テンプル305に装着させると好ましい。この場合、測定値/評価値記憶部25bは、加速度センサ204の検知結果と関連付けて記憶する。
【0131】
例えば、顔を急激に動かすと、ノーズパッド301に設けられた電極201,202と、鼻の肌表面との接触が、一瞬不十分となり、その時間に鼻の肌表面の電気抵抗値を測定すると、適切な値を示さないことがある。これを考慮して、測定結果において、加速度センサ204が検知した、被験者91の顔の動きにより発生したノイズを除去したり、一定間隔毎の測定時間に加速状態を検知している場合はその顔の動きの停止後に測定するように、測定時間をずらして検出したりしてもよい。
【0132】
なお、
図11、
図14に示す肌水分量計測装置11(11A)の構成は、電源22、測定部23、演算部24、相関記憶部25a、測定値/評価値記憶部25b等は全て1つの肌水分量処理ユニット20A内に設けられている例を示しているが、電源22と、測定部23及び演算部24とは、別の場所に設けてもよい。
【0133】
また、
図14に示すように、肌水分量計測装置11Aをテンプル305に装着させる場合は、
図13に示した肌水分量処理ユニット20Aに代えて、より小型化が可能な、後述する
図27や
図29に示す肌水分量計測ユニット20Bを設ける方が、より好適である。
【0134】
例えば、メガネ3のテンプル305の左右の耳かけ部に、電源22と、測定部23及び演算部24(マイコン)とが別々に離れて装着されていてもよい。これにより、パーツの集中を回避し、テンプル305上に別々に構成要素を設ける場合は、肌水分量計測装置が取り付けられるメガネ又はメガネ型ウェアラブルデバイスの装着性が向上する。
【0135】
いずれの構成のメガネ型ウェアラブルデバイスでも、被験者がメガネ型ウェアラブルデバイスを装着した状態において、鼻の肌表面の電気抵抗値を所定時間毎に自動的に測定して頬の肌表面の電気抵抗値を推定する。よって、特定の位置にセットされている、あるいは肌水分計を持ちながら測定するなど、身に着けられない計測機器を用いて、特定の時間毎に経時による肌水分量の変化を都度測定することが回避できる。そのため、被験者の所在場所の限定が解消され、連続して肌水分量を測定する被験者の負担を軽減できる。
【0136】
さらに、計測する装置が、装着型又は一体型のメガネ型ウェアラブルデバイスであることにより、所定の場所で、セットされた計測機器を用いて測定する際に発生する、被験者の緊張による汗の影響を回避でき、日常生活における肌表面の電気抵抗値のログを自然な状態で検出することが可能となる。したがって、緊張による影響を受けない肌表面の状態を把握することができる。
【0137】
<一体型のメガネ型ウェアラブルデバイスにおけるノーズパッドの構成>
図15に本実施形態のウェアラブルデバイスの一例である、一体型のメガネ型ウェアラブルデバイスにおいて、電極と一体形成されたノーズパッドの構成例を示す。
【0138】
一般的に、ノーズパッド部分はメガネを支えており、肌との密着性が高いため、メガネ型ウェアラブルデバイスを長時間着用してノーズパッドの接触により肌の被覆状態が続くことで、発汗等により測定値に影響が生じる可能性がある。
【0139】
そこで、一体型のメガネ型ウェアラブルデバイスでは、ノーズパッドと電極は一体化しているため、電極が発汗等の影響を受けづらいような形状や素材で、ノーズパッドを形成しておくと好ましい。
【0140】
図15において、(a)はノーズパッド301A及び電極201A,202Aをチタン製にしたものを示す。チタン製にすることで、軽量になり、金属アレルギー体質であっても、アレルギー反応が出にくくなる。
【0141】
図15(b)は電極が設けられるノーズパッド301B及び電極201B,202Bに、くり抜き部(切り抜き部)201h,202hが設けられている例を示す。
【0142】
くり抜き部201h,202hが設けられていることで、電極201B,202Bの直下の肌が閉塞してしまうことを回避できる。さらに、接触面積を小さくすることで、測定に際し、汚れや汗の影響を受けにくくなり、より正確に、肌表面の電気抵抗値(肌水分量)を測定することができる。
【0143】
[第3実施形態:バングル型ウェアラブルデバイス]
図16に、本発明の第3実施形態において、ウェアラブルデバイスをバングル型(リストバンド型)ウェアラブルデバイスで構成した説明図を示す。
図16において、(a)は、装着する際に手の甲側に向く面を手前に示す一体型のバングル型ウェアラブルデバイス4の外観図を示し、(b)は手の平側に向く面を手前に示す、一体型のバングル型ウェアラブルデバイス4の外観図を示す。
【0144】
本実施形態のように、ウェアラブルデバイスをバングル型ウェアラブルデバイス4で構成する場合でも、電極211,212と、肌水分量処理ユニット20が設けられている。あるいは、演算、記憶処理がサーバー5A側に設けられたシステムである、電極211,212と、肌水分量計測ユニット20B(
図27,
図29参照)が設けられている。
【0145】
本実施形態において、電極211,212は、バングル部40の内側であって、手首の肌表面と接触するように設けられている。電極211,212に電圧が印加されることで、手首の肌表面の電気抵抗値を測定する。
【0146】
また、バングル型ウェアラブルデバイス4においても、さらに被験者の腕(手首)や体の動きを検知する加速度センサ(
図14参照)を、設けてもよい。
【0147】
なお、本発明のウェアラブルデバイスを動物の体に装着させる場合は、バングル型デバイスを用いると好ましい。
【0148】
また、
図16では、肌水分量計測の機能をバングルと一体化した、肌水分量計測可能な一体型のバングル型ウェアラブルデバイスを説明したが、ウェアラブルデバイスは、ブレスレット形状の装身品の一例であるバングル9に装着自在な肌水分量計測装置12を取り付けて構成した、装着型のバングル型ウェアラブルデバイスであってもよい。
【0149】
例えば、装着型のウェアラブルデバイスを構成する、腕時計に着脱可能に取り付けられる肌水分量計測装置12の形状の例として、少なくとも電極が肌表面と接触可能なように、ベルトの内側に挟み込んで取り付けられる半円環形状や、時計盤の裏の取り付けられるコイン形状でありうる。
【0150】
上記実施形態では、ウェアラブルデバイスが測定する電気特性値として、電極に電圧を印加し、電流検出器によりは電極間を流れる電流値を検出することで算出できる電気抵抗値を使用する例を示した。しかし、ウェアラブルデバイスが測定する肌水分量の指標となる電気特性値として電気抵抗値に限られない。
【0151】
例えば、ウェアラブルデバイスが測定する肌水分量の指標となる電気特性値として、コンダクタンスであってもよい。例えば、上記電気抵抗値を測定するときよりも小さい、微小の交流電圧を印加することで得られる微小の交流電流から、コンダクタンス(伝導度、インピーダンスの逆数)を検出してもよい。この際、例えば、I/V変換器を用い、電気的な応答を電圧として検出してもよい。
【0152】
さらに、ウェアラブルデバイスが測定する肌水分量の指標となる電気特性値は、静電容量(キャパシタンス)であってもよい。例えば、突出した2点の電極の間に皮膚を挟んだ状態での電極の皮膚への接触面積と電極間との距離を用いて、電極間の電圧差を検出することで、2点の電極間の静電容量を測定してもよい。
【0153】
<<実験例>>
上述の第2実施形態及び第3実施形態で示したように、第1の部位の肌水分量から第2の部位の肌水分量の推測を行うためには、予め、実験により相関関係を求めておく必要がある。そのため、鼻や手首を含む身体の複数の部位の肌水分量と頬の肌水分量の相関を調べるために、下記実験を行った。
【0154】
[実験例2]
本発明者は、肌水分量測定装置(計測機器)を用いて、第2の部位の一例である頬と第1の部位の例である鼻等との肌水分量の相関を調べる実験を行った。
【0155】
肌の水分量は、温度や湿度の環境が変化することで変動するものである。したがって、環境を変化させたときの、頬(第2の部位)及び頬以外の部位(第1の部位)の肌水分量の変動量について実験した。本実験例では第1の部位として、鼻、耳たぶ、耳の後ろ、及び手首を測定対象とした。
図17〜
図19は、この実験結果を示している。
【0156】
実験例2及び実験例3の計測機器として、インピーダンス方式のSKICONを用いた。SKICONでは、肌水分量の測定の都度、計測機器本体に接続した状態のプローブを肌に接触させて測定値を得る。
【0157】
図17、
図18に、温度・湿度を変動させた際のSKICONによる複数の被験者の肌水分量を測定した結果を示すグラフを示す。
図17は頬の測定結果、
図18(a)は鼻(鼻根)の測定結果、
図18(b)は耳たぶの測定結果、
図18(c)が耳の後ろの測定結果、
図18(d)は手首の測定結果を示す。No.1〜No.10まで、10人の被験者に対して肌水分量の測定を行った。
【0158】
一般的に、温度が高いほど、発汗の影響により肌水分量が多くなる傾向にある。本実験例においても、この傾向にあり、全体的にみて、温度25℃、湿度55%で測定したときの方が、温度23℃湿度35%で測定したときよりも、肌水分量が多い。ただし、
図17の頬の測定において、全体の変動傾向とは異なる挙動を示す被験者(No.2とNo.3)のデータは、発汗等、皮膚の電気抵抗に影響のある事象が見られたため、除外して示す。
【0159】
同様に、
図18(a)の鼻の測定において、No.3とNo.4の被験者データは除外し、
図18(b)の耳たぶの測定において、No.5とNo.10の被験者データは除外して示す。
【0160】
このような、温度・湿度を変動させた際の肌の水分量の測定結果により、上記の異なる挙動を示す一部の例外を除き、全体的にみて、
図18(a)〜(d)に示す第1の部位(鼻、耳たぶ、耳の後ろ、手首)の測定結果は、
図17に示す第2の部位(頬)の測定結果と同様の傾向を示しており、相関があると考えられる。
【0161】
図19にSKICONで測定した夫々の被験者の第1の部位(鼻、耳たぶ、耳の後ろ、手首)と第2の部位(頬)との肌水分量の相関を示す分布図を示す。
【0162】
図19において、(a)は鼻と頬との相関、(b)は耳たぶと頬との相関、(c)は耳の後ろと頬との相関、(d)は手首と頬との相関を示す。
【0163】
また、
図19において、横軸が夫々の被験者の第2の部位(頬)の肌表面の測定値、縦軸が第1の部位(鼻、耳たぶ、耳の後ろ、手首)の肌表面の測定値を示す。Rは第1の部位の肌表面の測定値の第2の部位(頬)の肌表面の測定値に対する相関係数を示す。
【0164】
さらに、SKICONにおける測定結果では、
図19(a)〜(d)を比較して、鼻と手首は、頬との相関係数が大きく、耳たぶと耳の後ろでは、頬との相関性が低いことがわかる。したがって、本発明の第2、第3実施形態では頬の肌表面の電気抵抗値(肌水分量)を推測するためのウェアラブルデバイスとして、肌水分量計測装置を含む、装着型及び一体型のメガネ型ウェアラブルデバイスと、一体型及び装着型のバングル型ウェアラブルデバイスを用いて説明した。
【0165】
[実験例3]
本発明者は、肌水分量の計測機器(SKICON)での頬及び鼻の測定結果と、メガネ型デバイスに搭載されるノーズパッド型電極での鼻の測定結果の相関を調べる実験を行った。
図20は、この実験結果を示している。
【0166】
本実験では、メガネ型デバイス、メガネに取り付けられた肌水分量計測装置、又はバングル型デバイス、又はバングルに取り付けられた肌水分量計測装置に搭載されている電極と同様の電極201,202を、直接、肌(頬、鼻)に接触させて、60秒間データを取得した。その後,同じ部位をSKICONにて計測した。
【0167】
本実験例において、被験者は男女合わせて4人、環境条件は、高温・高湿度(25℃,55%)で一定とした。
【0168】
図20は試作機で測定した鼻の肌表面の電気抵抗値と、SKICONで測定した頬の肌水分量との相関を示す図である。試作機とは、少なくとも、
図11や
図14に示すメガネ型のウェアラブルデバイスに含まれる電極201,202及び肌水分量処理ユニット20と、同様の働きを有する装置を示す。
【0169】
試作機では、SKICONに合わせて所定の演算換算を行った電気伝導度は、SKICONで測定した肌の水分量と同じスケールになる。
図20において、SKICONで(頬)で測定した測定値と、試作機で鼻を測定した測定値を用いて、線形近似直線を引くことで、相関式を算出できる。
【0170】
図20で示すように、試作機(ウェアラブルデバイス)で測定した鼻の肌表面の電気抵抗値から、SKICONで測定した頬の測定値(肌水分量)を推測することができる。よって、鼻の肌表面の電気抵抗値から推測した、頬のSKICONの測定量を、頬の水分量の変化の指標にすることができる。
【0171】
このように、上記の
図19、
図20の関係により、鼻の肌表面の電気抵抗値と頬のSKICONの測定値(肌水分量)の相関関係を予め測定しておけば、ウェアラブルデバイスを用いて、測定された鼻の肌表面の電気抵抗値から頬の電気抵抗値(肌水分量)へ換算できることがわかる。
【0172】
なお、
図20中に示す相関式は、今回の実験に基づく暫定的な式であって、基準とするためのデータの数を増やすように被験者の数を増やしたり、被験者の年齢や、性別等を予め限定して測定しておくことで、より信頼性の高い相関式となると考えられる。
【0173】
また、
図18、
図19を参照して、
図20と同様に考えると、相関関係により、本発明の実施形態では、ウェアラブルデバイスで測定した第1の部位(耳たぶ、耳の後ろ、手首)の肌表面の電気抵抗値から、その第1の部位(耳たぶ、耳の後ろ、手首)のSKICONの測定値を推測できると想定しうる。さらには、試作機で測定した第1の部位(耳たぶ、耳の後ろ、手首)の肌表面の電気抵抗値から、SKICONで測定した第2の部位(頬)の測定値を推測することができると想定しうる。よって、第1の部位(耳たぶ、耳の後ろ、手首)の肌表面の電気抵抗値を、頬の水分量の変化
の指標にすることができると考えられる。
【0174】
よって、
図18、
図19を参照して、
図20と同様に考えると、第1の部位(耳たぶ、耳の後ろ、手首)の肌表面の電気抵抗値と第2の部位(頬)のSKICONの測定量の相関関係を予め測定しておけば、試作機を用いて測定した第1の部位(耳たぶ、耳の後ろ、手首等)の肌表面の電気抵抗値から、第2の部位(頬)の電気抵抗値(肌)へ換算できることがわかる。
【0175】
[実験例4]
上記の実験例では、SKICONを計測機器として測定した例を説明したが、本実験例では、測定を実施する計測機器として、キャパシタンス方式のCorneometer(登録商標)を用いた。Corneometerでは、SKICON同様に、肌水分量の測定の都度、計測機器本体に接続した状態のプローブを肌に接触させて測定値を得る。
【0176】
図21にCorneometerで測定した夫々の被験者の第2の部位(鼻、耳たぶ、耳の後ろ、手首)と第1の部位(頬)との肌水分量の相関を示す分布図を示す。
【0177】
図21において、(a)は鼻と頬との相関、(b)は耳たぶと頬との相関、(c)は耳の後ろと頬との相関、(d)は手首と頬との相関を示す。ここで、No.1〜No.10まで、10人の被験者に対して肌水分量の測定を行った。
【0178】
詳しくは、
図21において、横軸が夫々の被験者の第2の部位(頬)の肌表面の測定値を表し、縦軸が第1の部位(鼻、耳たぶ、耳の後ろ、手首)の肌表面の測定値(キャパシタンスの変換値)を表す。Corneometerによる測定では、肌表面の測定し、演算により変換した0〜120の任意の値(単位:GU(ジーユー(given unit)))を示す。
【0179】
また、
図21において、Rは第1の部位の肌表面の測定値の、第2の部位(頬)の肌表面の測定値に対する相関係数を示す。
【0180】
図21に示すように、肌水分量の指標を示す電気特性値がキャパシタンスであるCorneometerによる測定でも、第1の部位と第2の部位の間で、相関があることがわかる。
【0181】
一方、
図20に示すように、試作機と計測機器の値には相関があるため、ウェアラブルデバイスで測定した鼻の肌表面のキャパシタンス(静電容量)から、Corneometerで測定した頬の測定値(肌水分量、キャパシタンスの変換値)を推測することができる。よって、測定した鼻の肌表面のキャパシタ値から推測した、頬のCorneometerの測定量(肌水分量)を、頬の水分量の変化の指標にすることもできる。
【0182】
このように、上記の
図21を参照して、鼻の肌表面のキャパシタンスと、頬のCorneometerの測定値(肌水分量)の相関関係を予め測定しておけば、ウェアラブルデバイスを用いて、測定された鼻の肌表面のキャパシタンスから頬のキャパシタンス(肌水分量)へ換算できる。
【0183】
上記は、装身品と肌水分量計測装置とを備える装着型又は一体型のウェアラブルデバイスについて説明してきたが、これらの装置は通信可能であってもよく、これらの機能のうちいずれかを、情報処理端末等の外部機器で実行してもよい。
【0184】
<システム全体構成>
図22に、本発明の第4〜第7実施形態に係る肌水分量モニタリングシステム100を含む肌水分量評価ネットワークシステム200の全体概略図を示す。
【0185】
肌水分量評価ネットワークシステム200は、肌水分量モニタリングシステム100と、データ収集用パソコン(PC)6又はアドバイス用PC7の少なくともいずれか一方とを含む。肌水分量評価ネットワークシステム200は、さらに表示装置8を含んでもよい。
【0186】
本発明の第4〜第7実施形態に係る肌水分量モニタリングシステム100は、被験者91の肌水分量計測機能を有する装着型又は一体型のウェアラブルデバイス(2,2A,4,1)と、情報処理端末又は通信端末であるサーバー5と、を備えている。
【0187】
肌水分量評価ネットワークシステム200において、サーバー5が、データ収集用PC6及び/又はアドバイス用PC7とネットワークを介して接続されている。データ収集用PC6及びアドバイス用PC7は、分析用情報処理装置として機能するコンピュータである。
【0188】
被験者91は、ウェアラブルデバイスとして、例えば、メガネ3と肌水分量計測装置11(11A)とを備える、装着型又は一体型のメガネ型ウェアラブルデバイス2(2A)を装着している。なお、
図22の例に限られず、被験者は、ウェアラブルデバイスとして、マスク10と肌水分量計測装置15とを備えるマスク型ウェアラブルデバイス1や、バングル9と肌水分量計測装置12とを有するバングル型ウェアラブルデバイス4を装着してもよい。
【0189】
装着型又は一体型のウェアラブルデバイス2(2A,4,1)に含まれる肌水分量計測装置11(11A,12,15)は、一定の時間間隔毎に連続的に被験者91の肌水分量として、肌表面の電気特性値を測定する。
【0190】
そして、装着型又は一体型のウェアラブルデバイス2(2A,4,1)は、測定した測定値(2点間の電気抵抗値)、又は測定値から演算した評価値をサーバー5へ送信する。サーバー5は測定値又は評価値の少なくともいずれか一方を蓄積して記憶する。測定値、評価値の詳細は
図23とともに説明する。
【0191】
なお、サーバー5は、サーバー5内で演算可能な情報処理端末であってもよいし、一時保存機能を有する通信の経由地となる単なる通信端末であってもよい。
【0192】
また、サーバー5は、測定結果(受信した測定値、受信した測定値から演算した評価値、又は受信した評価値)を、外部のデータ収集用PC(分析用情報処理装置)6へ送信する。
【0193】
データ収集用PC6で受信した測定結果(測定値若しくは評価値)を、データ収集用PC6又は、データ収集用PC6を用いて化粧品研究員92が分析する。
【0194】
また、サーバー5は、さらに、受信した測定結果を、アドバイス用PC(分析用情報処理装置)7へ送信する。アドバイス用PC7で受信した測定結果(測定値若しくは評価値)を、アドバイス用PC7を用いてビューティーアドバイザー93が分析する。あるいは、アドバイス用PC7自体に、肌水分量の評価の指標を示すように肌水分量評価プログラムを内蔵させておき、経時
変化した測定結果に基づいて、肌を評価するように設定しておいてもよい。
【0195】
効果確認、及び/又はアドバイス用の分析として、肌水分量の評価を行う指標は、所定の環境下における肌水分量の値及び変化量である。例えば、環境からの影響として、湿度が高いほど、肌水分量が多くなる傾向にあり、また、温度が高いほど、発汗の影響により肌水分量が多くなる傾向にある。まず、その環境を考慮した標準値と比較しての、肌の水分量の絶対量を評価する。
【0196】
加えて、肌のバリア機能が良好に働いている場合は、上記のように温度や湿度の環境が発生しても、肌の水分量が変化しにくい傾向にある。よって、時間の経過や、環境の変化による、肌の水分量の変化量を計測することで、肌のバリア機能が良好に機能しているかどうかを指標化して評価する。
【0197】
このように、アドバイス用PC7が分析した、又はアドバイス用PC7を用いてビューティーアドバイザー93が分析した、
分析結果又は/及び肌評価を、サーバー5を介して、被験者91が携行する表示装置8(スマートフォン、パソコン、携帯電話等、他の表示装置であってもよい)へ送信してもよい。
【0198】
ここで、ウェアラブルデバイス2(2A,4,1)に含まれる肌水分量計測装置11(12,15)とサーバー5との接続は、相手が特定された限定的なネットワーク(第1のネットワーク)である。第1のネットワークとして、例えば、Wi-Fi(登録商標)や、Bluetooth(登録商標)、などが挙げられる。
【0199】
一方、サーバー5と、データ収集用PC6、アドバイス用PC7との接続は、ウェアラブルデバイス2(2A,4,1)とサーバー5との接続との間よりも通信可能領域が広い、より遠距離の通信が可能な公衆ネットワーク(第2のネットワーク)である。第2のネットワークとして、例えば、インターネット、IP−VAN、広域イーサネット(登録商標)などが挙げられる。
【0200】
また、サーバー5と、表示装置(スマートフォン等)8との接続は、例えば、通信可能領域が広い第2のネットワークで実行される。
【0201】
<全体フロー>
図22及び
図23を用いて、肌水分量評価ネットワークシステム200における全体フローの一例を説明する。
図23に、本発明の
第4実施形態に係る肌水分量評価ネットワークシステム200におけるフローチャートを示す。
【0202】
なお、
図23に示すフローチャート及び後段の
図24〜
図29は、第2、第3実施形態で説明したメガネ型ウェアラブルデバイス2(2A)及びバングル型ウェアラブルデバイス4を使用する際に適用する図であり、マスク型ウェアラブルデバイス1は除外する。下記
図23〜
図29に関する説明では、メガネ型ウェアラブルデバイス2を例として説明するが、これらの機能は一体型のウェアラブルデバイス2Aや一体型又は装着型のバングル型ウェアラブルデバイス4にも適用可能である。
【0203】
ステップ1(S1):一体型又は装着型のウェアラブルデバイス2により、被験者91の肌表面の電気抵抗値を測定、肌水分量を推測する。なお、メガネ型ウェアラブルデバイス2(2A)やバングル型ウェアラブルデバイス4では、肌水分量計測装置11(11A,12)により測定されるものは演算前の第1の部位の測定値(鼻や腕などの電気抵抗値)である。
【0204】
ここで、一体型又は装着型のウェアラブルデバイス2によって、第1の部位とは異なる部位であって、評価対象となる第2の部位の評価値(頬の電気抵抗値)を算出してもよい。よって、送信される測定結果は、演算後の第2の部位の評価値、又は演算前の第1の部位の測定値(鼻や腕など電気抵抗値)の少なくともいずれか一方であってもよい。
【0205】
S2:S1で測定した測定結果(測定値、又は測定値から演算した評価値の少なくともいずれか一方)を、一体型又は装着型のウェアラブルデバイス2からサーバー5へ送信する。
【0206】
S3:サーバー5からデータ収集用PC6へ測定結果を送信する。
【0207】
ここで、サーバー5によって、第1の部位とは異なる、評価対象となる第2の部位の評価値を算出してもよい。よって、S3、及び後述するS6において、サーバー5から送信される測定結果は、演算後の第2の部位の評価値、演算前の第1の部位の電気抵抗値及び演算後の第2の部位の評価値、又は演算前の第1の部位の電気抵抗値、のいずれかでありうる。
【0208】
S4:データ収集用PC6又は化粧品研究員92が測定結果を分析する。
【0209】
ここで、データ収集用PC6によって、第1の部位とは異なる、評価対象となる第2の部位の評価値(頬の電気抵抗値)を算出してもよい。
【0210】
S5:化粧品研究員92が分析結果(分析した測定結果)を基に化粧品等の効果確認を行う。
【0211】
S6:S3と並行して、サーバー5からアドバイス用PCへ測定結果を送信する。
【0212】
S7:アドバイス用PC7又はビューティーアドバイザー93が測定結果を分析する。
【0213】
S8:分析結果、及び/又は分析結果情報を基にしたアドバイスを、サーバー5を介して、被験者91の表示装置(スマートフォン)8へ送信する。これにより、被験者91は、自分の肌水分量や生活状況等のアドバイスを取得することができる。
【0214】
なお、第1の部位の測定値(電気抵抗値)から、第2の部位の評価値への変換は、ウェアラブルデバイス2(2A,4)、サーバー5、データ収集用PC6又はアドバイス用PC7のいずれで実施してもよい。ウェアラブルデバイス2(2A,4)で評価値への変換を行う具体的な例を
図24、サーバー5Aで評価値への変換を行う例を
図27、データ収集用PC又はアドバイス用PCで評価値への変換を行う例を
図29で示して説明する。
【0215】
[システム例1:(第4実施形態)]
図24に本発明の第
4実施形態の肌水分量評価ネットワークシステム200の機能ブロック図を示す。
図25に、一体型又は装着型のウェアラブルデバイス2(2A,4)の肌水分量処理ユニット20及びサーバー5のハードウエアブロック図の例を示す。
【0216】
図24に示す一体型又は装着型のウェアラブルデバイス2(2A,4)は、
図13と同様に、電極201,202と、ケース21内に設けられる肌水分量処理ユニット20とを備えている。本構成例では、肌水分量処理ユニット20には、電源22と、測定部23と、演算部24と、相関記憶部25aと、測定値/評価値記憶部25bと、環境情報・被験者情報測定部26と、通信部28と、計時手段29とが設けられている。
【0217】
また、サーバー5には、近距離用通信部51と、測定値/評価値記憶部52と、遠距離用通信部53が設けられている。
【0218】
図25において、肌水分量処理ユニット20(及びサーバー5)は、Central Processing Unit(CPU)32、Non-volatile RAM(NVRAM)33、Random Access Memory(RAM)34、(Read Only Memory)ROM35、Hard Disk Drive(HDD)36、及び通信インタフェース(I/F)37を備える。各処理部(構成要素)32〜37はバス31を介して接続され、情報のやり取りを行う。
【0219】
ROM35やHDD36には、オペレーティングシステムや各種プログラム(例えば、タイミングプログラム、情報送受信プログラム等)が格納されており、必要に応じてRAM34に読み出され、CPU32により各プログラムが実行される。
【0220】
例えば、肌水分量処理ユニット20において、測定部23及び演算部24は、CPU32によって実現されている。通信I/F37は、サーバー5とウェアラブルデバイス2(2A,4)間の通信を行うためのインタフェースである。
【0221】
相関記憶部25aと、測定値/評価値記憶部25bはNVRAM33によって実現されている。
【0222】
また、サーバー5も
図25と同様のハードウエア構成を有しており、後述する第6の実施形態における、サーバー5Aの演算部54(
図27参照)は、CPU32によって実現され、演算手段として機能する。
【0223】
サーバー5(5A)の近距離用通信部51(
図24、
図27参照)は、通信I/F37によって実現され、サーバー5とウェアラブルデバイス2(2A,4)間の通信を行うことでデータを取得するデータ取得手段として機能する。
【0224】
サーバー5(5A)の、ROM35やHDD36には、オペレーティングシステムや各種プログラム(例えば、タイミングプログラム、情報送受信プログラム、肌水分量評価プログラム等)が格納されており、必要に応じてRAM34に読み出され、CPU32により各プログラムが実行される。
【0225】
サーバー5(5A)の相関記憶部55と、測定値/評価値記憶部52はNVRAM33によって実現されている。
【0226】
なお、上記ハードウエアの構成はあくまで一例であって、必要に応じて変更可能である。
【0227】
図24を参照して、電源22は、第1の電極201及び第2の電極202と、演算部24や測定部23を介して接続され、演算部24に制御されながら、第1の電極201と第2の電極202に電圧を印加する。
【0228】
または、近くにサーバー5を設ける場合であって、無線送電によって、サーバー5から電力供給が可能である場合はウェアラブルデバイス2(2A)内に電源22を設けなくてもよい。
【0229】
また、測定部23は、第1の電極201及び第2の電極202と接続され、第1の電極201と第2の電極202との2点間の電気抵抗値を一定時間間隔毎に測定する。電池等からなる電源22により電位が上がり、第1の電極201及び第2の電極202に電流が流れ、2つの電極201,202間から流れた電流と2つの電極201,202の電圧降下量とを測定部23で測定することで肌の電気抵抗値が測定できる。
【0230】
図24を参照して、電源22及び測定部23が設けられている肌水分量処理ユニット20と、第1の電極201及び第2の電極202とは、導線203を介して接続されている。
【0231】
図24を参照して、肌水分量処理ユニット20において、演算部24は、測定部23に接続され、測定する第1の部位の肌表面の電気抵抗値から第2の部位の肌表面の電気抵抗値を推測する。なお、演算部24は、測定部23と同一のICで構成されてもよい。
【0232】
相関記憶部25aは、演算部24に接続されており、第1の部位の肌表面の電気抵抗値と、第2の部位の肌表面の電気抵抗値との相関係数を予め記憶しておく。さらに、相関記憶部25aは、周囲温度や周囲湿度などを測定する環境情報・被験者情報測定部26に、接続されている。相関記憶部25aは、温度又は/及び湿度によって変化する、第1の部位の肌表面の電気抵抗値と、第2の部位の肌表面の電気抵抗値との相関関係を予め記憶しておいてもよい。
【0233】
周囲温度や周囲湿度などの環境情報を測定する環境情報・被験者情報測定部(環境情報・被験者情報測定手段)26は、演算部24を介して相関記憶部25aに接続されている。
【0234】
相関記憶部25aは、温度、湿度などの環境情報、又は被験者の体温などの被験者情報の少なくともいずれか一つによって変化する、測定に利用する鼻の肌表面の電気抵抗値と、頬の肌表面の電気抵抗値との相関関係を予め記憶しておいてもよい。
【0235】
なお、上記の環境情報・被験者情報測定部26は、肌水分量処理ユニット20に設けられていなくてもよく、例えば、被験者が手動で記録したり、スマートフォン等で測定してサーバーへ送信し、サーバー5から肌水分量処理ユニット20へ送信することで肌水分量処理ユニット20が取得したりしてもよい。
【0236】
測定値/評価値記憶部25bは、測定した第1の部位の電気抵抗値及び/又は推測した第2の部位の電気抵抗値を蓄積して記憶する。なお、相関記憶部25aと測定値/評価値記憶部25bは、同一の記憶手段(例えば、NVRAM33)で構成されてもよい。
【0237】
さらに、通信部28は、測定値/評価値記憶部25bに記憶した測定結果(電気抵抗値/評価値)を所定時間毎にサーバー5へと送信する。
【0238】
また、時刻を計測する計時手段29が設けられていてもよい。測定値/評価値記憶部25bは、測定した測定値と、計時手段29が計測した時刻とを対応付けて記憶することで、一日における時間帯の変化による、肌の電気抵抗値(肌の水分量)を把握することができる。
【0239】
サーバー5は、近距離用通信部51で、ウェアラブルデバイス2(2A,4)の肌水分量処理ユニット20の通信部28と通信して、測定結果を受信して、測定値/評価値記憶部52に一時的に保存する。
【0240】
そして、所定のタイミングで、遠距離用通信部53が、データ収集用PC6、アドバイス用PC7へ測定結果を送信する。
【0241】
上述のようにデータ収集用PC6で分析され、アドバイス用PC7で分析、評価される。
【0242】
そして、アドバイス用PCから、評価結果がサーバー5へ送信される。サーバー5の遠距離用通信部53は、アドバイス用PCから送信された評価結果を、スマートフォン等の表示装置8へ送信する。
【0243】
<第4実施形態の動作例>
図26に、
図24の肌水分量評価ネットワークシステム200における動作例の詳細シーケンス図を示す。なお、
図26に示すフローの前提として、上述したような実験(
図17〜
図21参照)を行い、予め、第1の部位の肌表面の水分量(電気抵抗値)と、第2の部位の肌表面の水分量(電気抵抗値)との相関係数を予め記憶しておく。
【0244】
S11:計時手段29において、前回の測定から一定の時間間隔が経過し、測定時間に到達したか確認する。測定時間に到達したら、S12へ進む。
【0245】
S12:電源22から、第1の部位の肌表面へ、接触する電極201,202を介して電圧を印加する。
【0246】
S13:電極201,202間の電気抵抗値、即ち第1の部位の肌表面の2点間の電気抵抗値を測定する。S12とS13とが、肌表面の電気抵抗値測定ステップである。
【0247】
なお、S11で測定時間に到達した際に、S12,S13と並行して、環境情報・被験者情報測定部26により温度と湿度を測定し(温度測定ステップ:S14、湿度測定ステップ:S15)と好ましい。
【0248】
S16:測定値/評価値記憶部25bで、測定された第1の部位の電気抵抗値(測定値)を記憶する(測定値記憶ステップ)。
【0249】
S17:演算部24は、記憶された第2の部位の電気抵抗値(肌水分量)と測定に用いられた第1の部位の電気抵抗値の相関関係を相関記憶部25aから呼び出す。
【0250】
S18:演算部24は、呼び出された相関関係を参照して、第1の部位の肌の電気抵抗値から、第2の部位の肌表面の電気抵抗値(肌水分量)を推測する(変換する)(演算ステップ)。
【0251】
S19:測定値/評価値記憶部25bで、推測された第2の部位の肌表面の電気抵抗値を記憶する。
【0252】
S20:ウェアラブルデバイス2(2A,4)の通信部28は、測定結果(少なくとも、演算後の第2の部位の測定値(頬の電気抵抗値)を含み演算前の第1の部位(鼻)の電気抵抗値をさらに含んでいてもよい(下記、第2の部位の電気抵抗値(+第1の部位の電気抵抗値)と示す)をサーバー5へ送信する。
【0253】
サーバー5の近距離用通信部51が第2の部位の電気抵抗値(+第1の部位の電気抵抗値)を取得する。
【0254】
S21:サーバー5の測定値/評価値記憶部52は、第2の部位の電気抵抗値(+第1の部位の電気抵抗値)を記憶する。
【0255】
S22:サーバー5の遠距離用通信部53は、第2の部位の電気抵抗値(+第1の部位の電気抵抗値)をアドバイス用PCへ送信し、アドバイス用PC7が、第2の部位の電気抵抗値(+第1の部位の電気抵抗値)を取得する。
【0256】
S23:アドバイス用PC7は、第2の部位の電気抵抗値(+第1の部位の電気抵抗値)を基に肌状態を分析する。
【0257】
S24:アドバイス用PC7は、第2の部位の電気抵抗値(+第1の部位の電気抵抗値)とともに、分析結果を記憶する。
【0258】
S25:アドバイス用PC7は、分析結果をサーバー5へ送信する。
【0259】
S26:サーバー5は分析結果を表示装置8へ送信する。
【0260】
なお、
図26では、分析用情報処理装置の例としてアドバイス用PC7について説明したが、データ収集用PC6でも同様の機能を実行可能であるとする。なお、データ収集用PC6は、被験者用ではなく、化粧品会社等の研究者等のためにデータの蓄積を目的としているので、フィードバックは行わなくてもよいため、ステップS25〜S27で示す分析結果の送信は行わなくてもよい。
【0261】
図24に示す第4実施形態では、演算や記憶処理は、ウェアラブルデバイス2(2A,4)側で行われていたが、演算や記憶処理は、サーバー5Aやデータ収集用PC6、アドバイス用PC7等で行われてもよい。
【0262】
[システム例2:第5実施形態]
図27に、本発明の第5実施形態の肌水分量評価ネットワークシステム200Aの機能ブロック図を示す。本実施形態において、演算や記憶処理は、肌水分量モニタリングシステム100Aの、サーバー5Aで行われている。
【0263】
本構成では、ウェアラブルデバイス2Bは、肌水分量処理ユニット20の代わりに肌水分量計測ユニット20Bを備えている。肌水分量計測ユニット20Bは、相関記憶部25aを備えておらず、演算部24の代わりに、演算はせずに制御指示のみを行う制御部27を有する点が、
図24に示す肌水分量処理ユニット20とは異なるが、その他の構成は肌水分量処理ユニット20と同様である。
【0264】
本構成では、サーバー5Aには、近距離用通信部51、測定値/評価値記憶部52、及び遠距離用通信部53に加えて、演算部54、及び相関記憶部55が設けられている。
【0265】
本実施形態において、サーバー5A内の演算部54、相関記憶部55が行う機能は、
図24に示す、演算部24、相関記憶部25aが行う機能と同様である。
【0266】
本実施形態では、演算、記憶処理を、サーバー5A側で実施させているので、ウェアラブルデバイス2B側の部品点数を削減させ、ウェアラブルデバイス2Bを、
図24の構成よりもシンプルに、小型化することができる。
【0267】
<第5実施形態の動作例>
図28に、
図27の肌水分量評価ネットワークシステム200Aにおける動作例の詳細シーケンス図を示す。なお、
図28に示すフローの前提として、
図26と同様に、第1の部位の肌表面の水分量(電気抵抗値)と、第2の部位の肌表面の水分量(電気抵抗値)との相関係数を予め記憶しておく。
【0268】
なお、
図26では、S16〜S19の演算、記憶処理を、ウェアラブルデバイス2B側で実施する例を説明したが、例えば、
図27に示すシステムでは、
図28の本フローに示すように、S16〜S19の演算、記憶処理を、サーバー5A側で実施してもよい。
【0269】
図28のS11〜S16のフローは、上述の
図26と同様である。
【0270】
S28:肌水分量計測ユニット20Bの通信部28Aは、測定された第1の部位の電気抵抗値を(測定値記憶ステップ)送信する。なお、S16にて、一定時間分の測定結果をウェアラブルデバイス2B側に蓄積しておき、まとめてサーバーに送信する。
【0271】
なお、S20で実施するウェアラブルデバイス2Bからサーバー5Aへの第1の部位の電気抵抗値の送信を、S13の第1の部位の肌表面の電気抵抗値を測定した直後に毎回実施する場合は、前のステップのS16の一時保存ステップは省略してもよい。
【0272】
S29:サーバー5Aの演算部54は、記憶された第2の部位の電気抵抗値と測定に用いられた第1の部位の電気抵抗値の相関関係を相関記憶部55から呼び出す。
【0273】
S30:演算部54は、呼び出された相関関係を参照して、第1の部位の肌の電気抵抗値から、第2の部位の肌表面の電気抵抗値(肌水分量)を推測する(変換する)(演算ステップ)。
【0274】
S31:測定値/評価値記憶部52は、推測された第2の部位の肌表面の電気抵抗値を記憶する。
【0275】
S32:サーバーの遠距離用通信部53は、測定された第1の部位の肌表面の電気抵抗値及び推測された第2の部位の肌表面の電気抵抗値をアドバイス用PC7へ送信する。
【0276】
S33〜S37のフローは、上述の
図26に示すS23〜S27のフローと同様である。なお、
図28では、分析用情報処理装置の例としてアドバイス用PC7について、説明したが、表示装置8との転送のやりとりを除き、データ収集用PC6でも同様の機能を実行可能であるとする。
【0277】
図24〜
図28に示す第4、第5実施形態では、演算や記憶処理は、肌水分量モニタリングシステム100内で行われていたが、演算や記憶処理は、接続される、データ収集用PC6やアドバイス用PC7等で行われてもよい。
【0278】
[システム例3:第6実施形態]
図29に、本発明の第6実施形態の肌水分量評価ネットワークシステム200Bの機能ブロック図を示す。本実施形態において、演算や記憶処理は、アドバイス用PC7B側で行われている。
【0279】
なお、例として、アドバイス用PC7Bについて、説明するが、データ収集用PC6でも同様の機能構成を有し、同様の機能を実行可能であるとする。なお、データ収集用PC6は、被験者用ではなく、研究者等のためにデータの蓄積を目的としているため、フィードバックは行わなくてもよい。
【0280】
本構成では、情報処理装置であるアドバイス用PC7Bは、通信部71、演算部72、相関記憶部73、測定値/評価値/分析値記憶部74、分析部75、及び分析用データ記憶部76を備えている。
【0281】
アドバイス用PC7Bにおける演算部72、相関記憶部73の機能は、第1実施形態における演算部24、相関記憶部25aの機能、及び第2実施形態におけるサーバー5Aの演算部54、相関記憶部55の機能と同様である。演算部72は、記憶された第2の部位の電気抵抗値と測定した第1の部位の電気抵抗値との相関関係を相関記憶部73から呼び出して参照して、第1の部位の肌の電気抵抗値から、第2の部位の肌表面の電気抵抗値を推測する(変換する)。
【0282】
図29に示す実施形態において、ウェアラブルデバイス2Bは、
図27に示す第5実施形態のウェアラブルデバイス2Bと同じものを利用する。
【0283】
また、サーバー5Bは、
図24に示す第4実施形態のサーバー5の構成と大体同様であるが、
図24のサーバー5では、測定値/評価値記憶部52による記憶対象が測定値及び評価値であったのに、
図29に示す本実施形態のサーバー5Bでは、測定値記憶部52Bによる記憶対象が、測定値だけである点が異なる。
【0284】
本実施形態において、演算、記憶処理を、アドバイス用PC7B側で実施させているので、第5実施形態と同様に、ウェアラブルデバイス2B側の部品点数を削減させ、ウェアラブルデバイス2Bを、
図24の構成よりもシンプルに、小型化することができる。
【0285】
なお、本実施形態の制御フローは、
第5実施形態の制御フローと大体同様であるため記載は省略する。S28でサーバーを経由して、測定値である第1の部位の電気抵抗値がそのままアドバイス用PC7Bへ送信され、S29〜S31の演算・記憶ステップが、サーバー5Bでなく、アドバイス用PC7B側で実施される点が異なる。
【0286】
<第7実施形態>
上記の実施形態では、第2、第3実施形態のウェアラブルデバイスについて説明したが、
図1〜
図9に示す第1実施形態のマスク型ウェアラブルデバイス1もシステムにしてもよい。本実施形態においても、
図22と同様に、肌水分量評価ネットワークシステム400において、マスク型ウェアラブルデバイス1は、サーバー5Cと接続し、サーバー5が、データ収集用PC6及び/又はアドバイス用PC7とネットワークを介して接続されている。
【0287】
図30に本発明の第7実施形態に係る肌水分量評価ネットワークシステムの機能ブロック図を示す。
【0288】
図30に示すように、
図3と同様に、肌水分量計測ユニット80には、測定部81と、電源82と、測定値記憶部83と、計時手段84と、環境情報・被験者情報測定部85と、表示部86と、通信部87とが設けられている。
【0289】
本実施形態では、直接評価対象となる頬の電気特性値を測定値として測定するため、マスク型ウェアラブルデバイス1の通信部87は、その測定値をサーバー5Cへ送る。
【0290】
サーバー5Cは、
図29に示す第6実施形態のサーバー5Bの構成と大体同様であるが、測定値記憶部52Cによる記憶対象が、鼻の測定値ではなく、頬の測定値である点が異なる。
【0291】
本実施形態においても、頬の測定値をサーバー5Cがアドバイス用PC7に送信することで、アドバイス用PC7から分析結果、及び/又は分析結果情報を基にしたアドバイスを、サーバー5Cを介して、表示装置8へ送信することで、被験者91がアドバイスを受信することも可能である。
【0292】
なお、
図30では、肌水分量モニタリングシステム300や、該肌水分量モニタリングシステム300を含む肌水分量評価ネットワークシステム400に含まれるマスク型ウェアラブルデバイス1が
図3の構成である例を示しているが、肌水分量モニタリングシステムにおいて、
図6〜
図9に示す、無線電力伝送や無線通信を用いたマスク型ウェアラブルデバイスを、構成要素としてもよい。
【0293】
なお、サーバー又はサーバーと通信可能な情報処理装置で実行される上記方法(第4〜第7実施形態)は、コンピュータによって実現される、肌水分量評価プログラムによって指示されてもよい。一又は複数の任意のコンピュータ(例えば、サーバー5、PC6,7)のCPU、メモリ、メモリにロードされた本図の構成要素を実現するプログラム、そのプログラムを格納するハードディスクなどの記憶ユニット、ネットワーク接続用インタフェースを中心にハードウエアとソフトウエアの任意の組合せによって実現される。そして、その実現方法、装置にはいろいろな変形例がとりうる。
【0294】
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は上記した特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能なものである。