特許第6386279号(P6386279)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6386279
(24)【登録日】2018年8月17日
(45)【発行日】2018年9月5日
(54)【発明の名称】短経路繊維配置ヘッド
(51)【国際特許分類】
   B29C 70/38 20060101AFI20180827BHJP
   B29C 70/16 20060101ALI20180827BHJP
   B29K 105/08 20060101ALN20180827BHJP
【FI】
   B29C70/38
   B29C70/16
   B29K105:08
【請求項の数】14
【外国語出願】
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2014-142065(P2014-142065)
(22)【出願日】2014年7月10日
(65)【公開番号】特開2015-16691(P2015-16691A)
(43)【公開日】2015年1月29日
【審査請求日】2017年1月18日
(31)【優先権主張番号】13/939,483
(32)【優先日】2013年7月11日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500520743
【氏名又は名称】ザ・ボーイング・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】The Boeing Company
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武
(74)【代理人】
【識別番号】100089037
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邊 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】ペリー・ティー・ホースト
(72)【発明者】
【氏名】ブライス・エー・ジョンソン
【審査官】 一宮 里枝
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−023359(JP,A)
【文献】 特開2008−238809(JP,A)
【文献】 米国特許第04351688(US,A)
【文献】 特開2013−071846(JP,A)
【文献】 特開平02−219630(JP,A)
【文献】 特表2011−515242(JP,A)
【文献】 特表2010−520382(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 70/00−70/88
B29C 43/00−43/58
B29B 11/16
B29B 15/08−15/14
C08J 5/04− 5/10
C08J 5/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基材(210)上に複合材料を配置するための自動繊維配置(AFP)機(100;200)であって、
1つ以上の円形カッターブレード(370)を備える第1の薄型トウ制御モジュール(354A)と、
1つ以上の円形カッターブレード(370)を備える第2の薄型トウ制御モジュール(354B)と、
前記第1および第2の薄型トウ制御モジュール(354A,354B)に結合されるとともに、前記第1および第2の薄型トウ制御モジュール(354A,354B)間に位置付けられるV字形ブロック(350)であって、該V字形ブロック(350)が内部に位置付けられる複数の空気通路(352)を備える、V字形ブロック(350)と、
前記V字形ブロック(350)に結合されるとともに、前記第1の薄型トウ制御モジュール(354A)と前記第2の薄型トウ制御モジュール(354B)との間に入れ子にされる複数のエア取付具(384)であって、前記複数のエア取付具(384)が前記V字形ブロック(350)内に位置付けられる前記空気通路(352)と位置合わせされる、複数の取付具(384)と、
を備え、
前記円形カッターブレード(370)が、第1のカッター伸長ピストン(360D)および第2のカッター引き込みピストン(360A)によって1つの軸(376A)周りに回転されるように構成されたカッターロッカーアーム(368)に連結さ
前記第1のカッター伸長ピストン(360D)および前記第2のカッター引き込みピストン(360A)は、前記空気通路(352)と連結しており、前記エア取付具(384)の作動によって前記第1のカッター伸長ピストン(360D)および前記第2のカッター引き込みピストン(360A)が伸長される、または引き込まれる、自動繊維配置(AFP)機(100;200)。
【請求項2】
前記第1および第2の薄型トウ制御モジュール(354A,354B)が3/4インチ以下の高さを有する請求項1に記載のAFP機(100;200)。
【請求項3】
前記円形カッターブレード(370)が3/4インチ以下の高さを有する請求項1または2に記載のAFP機(100;200)。
【請求項4】
/4インチ以下の直径を有する圧縮ローラ(245)を更に備える請求項1〜3のいずれか一項に記載のAFP機(100;200)。
【請求項5】
前記円形カッターブレード(370)は、前記カッターロッカーアーム(368)に取り外し可能に結合される請求項1〜4のいずれか一項に記載のAFP機(100;200)。
【請求項6】
前記基材がフラットチャージを備える請求項1〜5のいずれか一項に記載のAFP機(100;200)。
【請求項7】
複合品を作るためのコンピュータ可読命令を含むファイルにアクセスするように構成された制御ユニット(135)を更に備える請求項1〜6のいずれか一項に記載のAFP機(100;200)。
【請求項8】
複合材料が前記基材上に配置される間に前記基材を供給ヘッド(215)に対して操作するように構成される1つ以上の位置決め装置(110)を更に備える請求項1〜7のいずれか一項に記載のAFP機(100;200)。
【請求項9】
前記位置決め装置(205)は、1つ以上のNC機、ロボットアーム、または、マンドレルを備える請求項8に記載のAFP機(100;200)。
【請求項10】
請求項1に記載のAFP機(100;200)を使用して基材上に複合材料の経路を配置する方法において、
送りピストン(360C)を伸長させてピンチローラ(374)を送りローラ(382A,382B)と接触させ、それにより、トウガイドチャネル(358)に沿って複合材料のトウ(210)が前記ピンチローラ(374)と前記送りローラ(382A,382B)との間で引張られるようにすることによって、供給ヘッドを通じて複合材料の1つ以上のトウを送るステップと、
カッター伸長ピストン(360D)を伸長させるとともにカッター引き込みピストン(360A)を引き込み、それにより、カッターロッカーアーム(368)を1つの軸(376A)周りに回転させて、前記円形カッターブレード(370)を前記トウガイドチャネル(358)を貫いて下降させることによって、前記複合材料のトウ(210)を所望の長さに切断するステップと、
カッター引き込みピストン(360A)を伸長させるとともにカッター伸長ピストン(360D)を引き込み、それにより、カッターロッカーアーム(368)を1つの軸(376A)周りに回転させて、前記円形カッターブレード(370)を前記トウガイドチャネル(358)から引き上げることによって、前記円形カッターブレード(370)を引き込むステップと、
を備える方法。
【請求項11】
新たな切断縁を提供するために前記円形カッターブレード(370)を回転させるステップを更に備える請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記円形カッターブレード(370)が下げられるとほぼ同時にクランプピストン(360B)を伸長させることによって前記複合材料のトウ(210)を前記トウガイドチャネル(358)内の所定位置でクランプするステップを更に備える請求項10または11に記載の方法。
【請求項13】
前記ピストンを伸長させるステップは、V字形ブロック(350)内に形成される前記空気通路(352)を通じて空気圧を前記ピストン(360A,360B,360C,360D)へ供給するステップを備える請求項10〜12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記基材がフラットチャージを備える請求項10〜13のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、一般に、複合材料のプライをレイアップするための自動方法および器具に関し、特に、レイアッププロセス中に基材上に複合テープの短経路を配置するための方法および機器を扱う。
【背景技術】
【0002】
自動車、海洋、および航空宇宙産業において使用される複合構造等の複合構造は、一般に自動繊維配置(AFP)機と称される自動複合材料適用機械を使用して作られる場合がある。AFP機は、複合材料の細長い繊維テープまたは「トウ」の比較的幅の狭いストリップを製造ツール上に配置することによって構造部品およびスキンを作るために、例えば航空機産業において使用される場合がある。テープは、プライを形成するために端部同士がほぼ接触した状態であってもよい平行な経路でツール上に配置される場合がある。
【0003】
既知のAFP機はテープ配置ヘッドを使用し、このテープ配置ヘッドは、該テープ配置ヘッドがツール表面上にわたってロボット装置により移動されるときにテープの経路をツール表面上へ分配して、切断して、圧縮する。これらのテープ配置ヘッドは、一般に、テープの供給スプールと、テープをスプールから引き出して、該テープを圧縮ローラとツール表面との間のニップ部へと案内する分配機構とを含む。圧縮ローラよりも上流側に位置付けられる分配機構内のカッターブレードは、テープを所望の経路長に切断する。したがって、テープ配置ヘッドにより配置され得るテープ経路の最小長さは、テープがツール表面上へと圧縮されるポイントとテープがブレードによって切断されるポイントとの間の距離によって決定される場合がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
幾つかの用途では、既知のテープヘッドにより切断され得る最小経路長よりも短い長さを有する比較的短い経路が必要とされる場合がある。言い換えると、所望の経路長は、圧縮ポイントから切断がなされるポイントまでの距離よりも短い場合がある。これらの状況下では、最適な経路長よりも長い経路を配置することが必要な場合があるが、それにより、部品の重量および/またはコストが増大し、あるいは、余分なテープのパイルを切り取るあるいは手によって短経路を手作業で作る必要性が高まり、その結果、製造プロセスに対して望ましくない労力および費用が付加される。
【0005】
したがって、より短い長さの経路の配置を可能にする、テープの経路を切断するためのテープ配置ヘッドおよび方法の必要性がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本出願は、既存のテープヘッドに伴う前述した課題に対処するための様々なシステムおよび方法を開示する。
【0007】
1つの例では、基材上に複合材料を配置するための自動繊維配置(AFP)機が開示される。AFP機は、1つ以上の円形カッターブレードを備える第1の薄型トウ制御モジュールと、1つ以上の円形カッターブレードを備える第2の薄型トウ制御モジュールとを備える。また、AFP機は、第1および第2の薄型トウ制御モジュールに結合されるとともに、第1および第2の薄型トウ制御モジュール間に位置付けられるV字形ブロックを備え、V字形ブロックは、内部に位置付けられる複数の空気通路を更に備える。更に、AFP機は、V字形ブロックに結合されるとともに、第1の薄型トウ制御モジュールと第2の薄型トウ制御モジュールとの間に入れ子にされる複数のエアシリンダを備え、これらの複数のエアシリンダはV字形ブロック内に位置付けられる空気通路と位置合わせされる。
【0008】
第1および第2の薄型トウ制御モジュールは約3/4インチ以下の高さを有してもよい。円形カッターブレードは約3/4インチ以下の高さを有してもよい。AFP機は、約3/4インチ以下の直径を有する圧縮ローラを更に備えてもよい。円形カッターブレードは、第1のカッター伸長ピストンおよび第2のカッター引き込みピストンによって1つの軸周りに回転されるように構成されるカッターロッカーアームに取り外し可能に結合されてもよい。基材は、フラットチャージまたは略フラットチャージを備えてもよい。AFP機は、複合品を作るためのコンピュータ可読命令を含むファイルにアクセスするように構成される制御ユニットを更に備えてもよい。AFP機は、複合材料が基材上に配置される間に基材を供給ヘッドに対して操作するように構成される1つ以上の位置決め装置を更に備えてもよい。位置決め装置は、1つ以上のNC機、ロボットアーム、または、マンドレルを備えてもよい。
【0009】
他の例において、自動繊維配置(AFP)機の供給ヘッドは、複数の空気通路が内部に位置付けられるV字形ブロックと、V字形ブロックに結合される第1のトウ制御モジュールとを備える。第1のトウ制御モジュールは、トウガイドトレイと、支持フレームと、取り付けられたカッターブレードを伴うカッターロッカーアームと、取り付けられたピンチローラを伴うピンチ/送りロッカーとを備える。カッターロッカーアームは、カッターロッカー軸によって支持フレームに結合される。ピンチ/送りロッカーは、カッターロッカーアーム内に入れ子にされるとともに、ピンチ/送りロッカー軸によって支持フレームに結合される。V字形ブロック内に位置付けられて空気通路に結合される空隙部内に複数のピストンが位置付けられ、ピストンはカッターロッカーアームおよびピンチ/送りロッカーと位置合わせされる。
【0010】
取り付けられたカッターブレードは円形カッターブレードを備えてもよい。ピストンは、カッターロッカー軸周りにカッターロッカーアームを回転させるように構成される第1のカッター伸長ピストンおよび第2のカッター引き込みピストンを備えてもよい。トウガイドトレイは複数のトウガイド経路を画定してもよく、また、第1のトウ制御モジュールは、対応する複数のカッターロッカーアームおよびピンチ/送りロッカーを備えてもよい。供給ヘッドは、フラットチャージ上または略フラットチャージ上に複合材料を配置するように構成されてもよい。供給ヘッドは、V字形ブロックに結合される第2のトウ制御モジュールを更に備えてもよく、第2のトウ制御モジュールは、相補的な位置に配置される第1のトウ制御モジュールとほぼ同じ構成要素を備える。
【0011】
他の例では、薄型供給ヘッドおよび円形カッターブレードを有するAFP機を使用して基材上に複合材料の経路を配置する方法が開示される。方法は、送りピストンを伸長させてピンチローラを送りローラと接触させ、それにより、トウガイドチャネルに沿って複合材料のトウがピンチローラと送りローラとの間で引張られるようにすることによって、供給ヘッドを通じて複合材料の1つ以上のトウを送るステップを備える。また、方法は、カッター伸長ピストンを伸長させるとともにカッター引き込みピストンを引き込み、それにより、カッターロッカーアームを1つの軸周りに回転させて、円形カッターブレードをトウガイドチャネルを貫いて下降させることによって、複合材料のトウを所望の長さに切断するステップを備える。更に、方法は、カッター引き込みピストンを伸長させるとともにカッター伸長ピストンを引き込み、それにより、カッターロッカーアームを1つの軸周りに回転させて、円形カッターブレードをトウガイドチャネルから引き上がらせることによって、円形カッターブレードを引き込むステップを備える。
【0012】
また、方法は、新たな切断縁を与えるために円形カッターブレードを回転させるステップを更に備えてもよい。更に、方法は、円形カッターブレードが下げられるとほぼ同時にクランプピストンを伸長させることによって複合材料のトウをトウガイドチャネル内の所定位置でクランプするステップを更に備えてもよい。ピストンを伸長させるステップは、V字形ブロック内に形成される通路を通じて空気圧をピストンへ供給するステップを備えてもよい。基材は、フラットチャージまたは略フラットチャージを備えてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本出願に係る自動繊維配置(AFP)機の一例のブロック図である。
図2A】本出願に係るAFP機の一例を示す概略図である。
図2B】本出願に係るAFP機の一例を示す概略図である。
図3】AFP機のための供給ヘッドの一例の部分断面図を示す。
図4】AFP機のための供給ヘッドの一例の分解図を示す。
図5A】AFPプロセスの様々な段階中のプッシュロッド/ピストンサブアセンブリの位置を示す。
図5B】AFPプロセスの様々な段階中のプッシュロッド/ピストンサブアセンブリの位置を示す。
図5C】AFPプロセスの様々な段階中のプッシュロッド/ピストンサブアセンブリの位置を示す。
図5D】AFPプロセスの様々な段階中のプッシュロッド/ピストンサブアセンブリの位置を示す。
図6】航空機の生産・保守点検方法のフロー図の例示である。
図7】航空機のブロック図の例示である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
様々な図面における同様の参照符号は、同様の要素を示す。
以下の詳細な説明では、説明の一部を成す添付図面を参照し、添付図面には、開示が実施されてもよい特定の実施形態が例示として示される。これらの実施形態は、当業者が開示を実施できるように十分に詳しく説明され、また、他の実施形態が利用されてもよく、本開示の思想および範囲から逸脱することなく様々な変更がなされてもよいことが理解されるべきである。したがって、以下の詳細な説明は、限定的な意味で解釈されるべきではない。
【0015】
本出願は、複合品を作るために複合薄板プライを配置するためのシステム、および、このシステムを使用する方法を開示する。具体的には、システムは、繊維配置ヘッドの機能的な機構を再構成することによって複合薄板の短パス経路(short path course)適用をもたらす。幾つかの例において、システムは、例えば自動繊維配置(AFP)機などの自動積層装置を含む。この積層装置は、マンドレル上、レイアップモールド上、あるいは、ツール上に複合材料のプライを配置するために1つ以上の分配ヘッドを含む。また、積層装置は、複合材料を切断するために切断装置を含む。システムの構成および動作に関する更なる詳細およびバリエーションは、この開示の利益を享受する当業者に明らかである。
【0016】
図1は、本出願に係る自動繊維配置(AFP)機100の一例のブロック図である。図1に示される例において、AFP機100は、対応する位置決め装置110によって位置決めされる配置ヘッド105を含む。配置ヘッド105は、基材120上に複合材料を配置する115ように構成される。基材120は、例えばマンドレル、ツール、レイアップモデル、または、複合材料が配置される任意の他の適した表面などのワークピース125の表面を含む。また、基材120は、ワークピース125上に予め横たえられる既に適用された任意の複合材料、タッキファイヤ、および、同様のものを含んでもよい。ワークピース125は、駆動機器130によって回転されるか、あるいはさもなければ位置決めされる。駆動機器130および/または位置決め装置110は、制御ユニット135によって制御される。制御ユニット135は、複合品を作るためのコンピュータ可読命令を含むファイル140にアクセスする。
【0017】
図2Aは、本出願に係る自動繊維配置(AFP)機200の一例を示す概略図である。一般に、AFP機200は、ツールまたはフラットチャージレイアップモールドなどの基材210を、複合材料のトウが基材210上に配置される間、繊維配置ヘッドアセンブリまたは供給ヘッド215に対して操作するように構成される。例えば、図2Aに示される特定の例において、AFP機200は、供給ヘッド215が静止したままの状態で基材210を操作するように構成されるロボットアームなどの数値制御(NC)機205を備える。他のケースにおいて、AFP機200は、基材210が固定されたままの状態または基材210が1つ以上の更なる動作軸に沿って移動する状態で供給ヘッド215を移動させるように構成されるNC機205を備えてもよい。当業者であれば分かるように、これらの例の他に、供給ヘッド215に対して基材210を移動させるために他の別の機構が利用されてもよい。
【0018】
図2Bには、供給ヘッド215が更に詳しく示される。AFP機200は、一組の蓄積スプール225、または、クリール、および、一連のトウガイド、例えば変向ローラ230および変向プーリ235、並びに、張力制動システム250を含むトウ供給システム220を更に備える。簡単にするため、AFP機200のための完備したローラ支持構成の全体は図2Aおよび図2Bに示されない。AFP機200は、図1に示される制御ユニット135などの適切な制御モジュールの指揮下でAFP機200の動作を制御する空気圧シリンダ、電子サーボアクチュエータ、制御配線、ホースなどの様々な標準的な制御部品(図示せず)を備えてもよい。
【0019】
動作時、AFP機200は、炭素繊維−エポキシなどの複合材料のトウ240を、蓄積スプール225から、各繊維またはトウ240に対する所定の張力を維持する機能を果たす変向ローラ230を周回して、変向プーリ235を介して供給ヘッド215へと引張られる。引き続いて、各トウ240は、トウバンドとも呼ばれる材料経路が基材210上にわたって敷設されると、制御ユニット135からの命令に応じて、切断ブレードにより的確な長さに切断される。各トウ240は対応する切断ブレードを有するが、ブレードの数は、トウ240の数と各トウ240の幅とに応じて変わってもよい。トウ240が供給ヘッド215から抜け出すと、これらのトウは圧縮ローラ245を通り過ぎ、圧縮ローラ245は、それが供給ヘッド215に対して移動するときに、基材210の表面上へトウ240を加えて押し付ける。樹脂が含浸されたトウの表面粘着性を高めるために、トウが基材210上に配置される直前にトウ240に対して熱が加えられてもよい。張力制動システム250を制御する変向ローラ230により検出されるため、トウ240に作用する張力を維持して、AFP機200を通じたトウの引張りを支援することができる。
【0020】
図3および図4は、供給ヘッド215の一例の部分断面図および分解図をそれぞれ示す。図3および図4に示される例において、供給ヘッド215は、複数のエア取付具384を有する「V字形ブロック」350を備え、エア取付具384はV字形ブロック350内に位置付けられる通路352に結合され、動作中に通路352を通じて空気圧を伝えることができる。エア取付具384は、制御ユニット135からの所定の命令ごとに供給ヘッド215の動作を制御するように構成される従来の空気圧弁と互換性がある。供給ヘッド215は、相補的な位置に配置されるほぼ同一の構成要素を含む第1の上側トウ制御モジュール354Aおよび第2の下側トウ制御モジュール354Bから構成される。トウ制御モジュール354A,354Bは、前述したように、動作中に供給ヘッド215を通じてトウ240を案内する。簡単にするために、図4の分解図では、上側トウ制御モジュール354Aの構成要素だけが分離される。
【0021】
各トウ制御モジュール354は、V字形ブロック350に結合されるトウガイドトレイ356を備え、このトウガイドトレイ356は、トウチャネル358寸法により設定されるトウ送り経路の形態をトウガイドトレイ356内に形成する。全体のバンド幅出力は、トウ240の数に対応する複数のトウガイドチャネル358によって規定され、トウ240の数に合わせて供給ヘッド215が設計される。例えば、図3および図4に示される特定のケースでは、上側トウ制御モジュール354Aおよび下側トウ制御モジュール354Bが3つのトウガイドチャネル358をそれぞれ有するトウガイドトレイ356を含み、このことは、供給ヘッド215が複合材料の最大で6つのトウ240(上側トウ制御モジュール354Aからの3つのトウ240および下側トウ制御モジュール354Bからの3つのトウ240)を端部パターンで位置合わせされた端部における各経路中、同時に基材210上に配置するように構成されることを意味する。
【0022】
供給ヘッド215は、トウガイドチャネル358の選択された数に対応する複数のプッシュロッド/ピストンサブアセンブリ360を更に備える。各プッシュロッド/ピストンサブアセンブリ360は、第1のカッター引き込みピストン360A、第2のクランプピストン360B、第3の送りピストン360C、および、第4のカッター伸長ピストン360Dを備える。図示の例では、カッター引き込みピストン360A、クランプピストン360B、送りピストン360C、および、カッター伸長ピストン360Dの全てが付勢スプリング362を含む。各プッシュロッド/ピストンサブアセンブリ360は、対応するトウガイドチャネル358と位置合わせされるV字形ブロック350内の一連の空隙部364内に位置付けられる。
【0023】
また、各トウ制御モジュール354は、トウガイドトレイ356に結合される支持フレーム366を備えるとともに、それぞれのトウガイドチャネル358ごとに、取り付けられたカッターブレード370を伴うカッターロッカーアーム368、および、取り付けられたピンチローラ374を伴うピンチ/送りロッカー372も備える。各カッターロッカーアーム368は第1のカッターロッカー軸376Aによって支持フレーム366に結合され、動作中にカッターロッカーアーム368が第1のカッターロッカー軸376Aを中心に回動する。同様に、各ピンチ/送りロッカー372は第2のピンチ/送りロッカー軸376Bによって支持フレーム366に結合され、動作中にピンチ/送りロッカー372が第2のピンチ/送りロッカー軸376Bを中心に回動する。第1のカッターロッカー軸376Aは、図4に示される3つの全てのカッターロッカーアーム368のための単一の一体部材として示されるが、ある場合には、第1のカッターロッカー軸376Aは、それぞれが個々のカッターロッカーアーム368に対応する複数の部材に分割されてもよい。また、各トウ制御モジュール354は、支持フレーム366に結合される1つ以上のブレードカバー378を備えてもよく、ブレードカバー378は、動作中にカッターブレード370を覆うように構成される。
【0024】
供給ヘッド215のカッターロッカーアーム368およびピンチ/送りロッカー372は略左右対称であり、それにより、好適には、ある場合に、ねじれおよび結合歪みを減らすことができる。各ピンチ/送りロッカー372は、送りピストン360Cによる係合のためにタブが延びる後端付近を除き、対応するカッターロッカーアーム368のポケット内に入れ子になる。各ピンチ/送りロッカー372におけるタブの位置では、ピンチ/送りロッカー372の適切な回転を可能にするために、対応するカッターロッカーアーム368が段差を成す。各カッターロッカー軸376Aは、対応するピンチ/送りロッカー372が回転できるようにするべく十分に高く位置付けられ、また、トウ制御モジュール354は、必要とされる全回転量をほぼ最小にするように形成されることが好ましい。
【0025】
供給ヘッド215は、V字形ブロック350に結合されて基材210と接触するように構成される圧縮ローラ245を更に備え、ここに、V字形ブロック350は、圧縮ローラ245下の接触交差ポイントへのV字パターン繊維送りの交差部にニップポイントを形成する。また、供給ヘッド215は、サーボアクチュエータなどの1つ以上の適した駆動機構に結合される第1の上側送りローラ382Aおよび第2の下側送りローラ382Bを備える。送りローラ382A,382Bは、送りローラ382と接触するためにピンチ/送りロッカー372に作用する送りピストン360Cによってピンチローラ374が作動されるときにニップ圧縮引張力を形成する。この力は、図1に示される制御ユニット135などの適した制御モジュールの指揮下で、上側および下側のトウ制御モジュール354A,354Bのそれぞれを通じて複合材料のトウ240を所望の速度で且つ所望の継続時間にわたって引張るべく作用する。
【0026】
従来のAFP供給ヘッドとは異なり、本出願の供給ヘッド215は、短経路およびフラットチャージまたは略フラットチャージに関して供給ヘッド215を最適化する様々な際立った特徴を含む。例えば、トウ回収ポイントまたは切断ポイントからローラニップ領域までの全体の距離は、従来の圧縮ローラよりも直径がかなり小さい圧縮ローラ245によって、および更には、切断ポイントとニップポイントとの間を更に近づけるトウ切断付加(cut add)機構のコンパクトな構造によって減少される。具体的には、ある場合には、圧縮ローラ245が約3/4インチ以下の直径を有する。
【0027】
また、供給ヘッド215は、従来のカッターブレードで利用される伝統的な長方形形状ではなく、固有の円形カッター形状を有するカッターブレード370を含む。円形カッターブレード形態は、好適には、供給ヘッド215が従来のAFPカッターよりもかなり短いカッターブレード370を利用できるようにする。具体的には、ある場合には、カッターブレード370は約3/4インチ以下の最大長さを有する。また、円形カッターブレード形態は、好適には、ブレードガイドの必要性も排除する。これは、カッターブレード370が全ての方向で同様にうまく切断できるからである。また、中心のカッター装着ポイント周りでの使用中のカッター回転によって、カッター寿命が延びる。また、円形カッターブレード370は、容易にアクセスでき、取り外すことができ、および、交換できる。
【0028】
従来のAFP機において、プッシュロッドおよびピストンを作動させるために使用される空気圧管路および他の器具は、一般に、トウ制御モジュールおよびV字形ブロックの外部に結合される。結果として、従来のAFP供給ヘッドは大型で扱いにくく、そのため、短経路長を有する小型複合部品を作ることが困難である。これに対し、本出願の供給ヘッド215は、エア取付具384が上側および下側トウ制御モジュール354A,354B間で入れ子にされるとともに、プッシュロッド/ピストンサブアセンブリ360の動作を制御するために空気圧がV字形ブロック350内に位置付けられる通路352を通じて伝えられる独特の構造を使用する。このコンパクトな形態は、好適には、供給ヘッド215がトウ制御モジュール354のための薄型構造を利用できるようにする。具体的に、ある場合には、トウ制御モジュール354は、約3/4インチ以下の最大高さを有する。
【0029】
図5Aから図5Dは、AFPプロセスの様々な動作段階中のプッシュロッド/ピストンサブアセンブリ360A−360Dの位置を示す。一般に、ピストン360A−360Dは、引き込み位置にバネ付勢されるとともに、対応するエア取付具384および通路352を介して関連する作動ピストン360A−360Dの所望のシリンダボア空隙部364へ空気圧を供給することによって伸長され得る。これは、当業者に良く知られて制御ユニット135内で処理される従来の技術および制御方法を使用して様々な制御弁および他の制御器具(図示せず)により達成され得る。
【0030】
図5Aは、AFPプロセスの「トウ送り」段階を示し、この段階中、複合材料のトウ240は、送りローラ382によって供給ヘッド215を通じて引張られる。図5Aに示されるこのトウ送り段階中、カッターロッカーアーム368の前端が下がってカッターブレード370と係合するのを防止するために、カッター引き込みピストン360Aが伸長されて、カッター伸長ピストン360Dが引き込まれる。また、送りピストン360Cが伸長され、それにより、ピンチ/送りロッカー372の前端が下がり、ピンチローラ374が、送りピストン360Cにより作動されるピンチローラ374と接触する送りローラ382と接触される。送りローラ382の制御下で複合材料のトウ240を対応するトウガイドチャネル358を通じて所望の速度で且つ所望の継続時間にわたって引張ることができるようにするために、クランプピストン360Bが引き込まれる。
【0031】
図5Bは、AFPプロセスの「送り走行」段階を示し、この段階中、所望の材料経路が基材210上に配置されるように、複合材料のトウ240が供給ヘッド215を通過する。図5Bに示されるこの送り走行段階中、送りピストン360Cが引き込まれ、一方、他の全てのピストンは、図5Aに示されるトウ送り段階中と同じ位置にとどまる。送りピストン360Cの引き込みは、ピンチ/送りロッカー軸376B周りにピンチ/送りロッカー372を回動させ、それにより、ピンチ/送りロッカー372の後端が下がって前端が上がる。この回転は、今度は、ピンチローラ374を送りローラ382から離脱させ、それにより、複合材料のトウ240は、基材210上に材料経路を配置する間に基材210および/または供給ヘッド215の移動に起因してトウガイドチャネル358を自由に通過できる。
【0032】
図5Cは、AFPプロセスの「トウ切断」段階を示し、この段階中、複合材料のトウ240は、カッターブレード370によって所望の長さに切断される。図5Cに示されるこのトウ切断段階中、カッター引き込みピストン360Aが引き込まれるとともに、カッター伸長ピストン360Dが伸長され、一方、他の全てのピストンは、図5Bに示される送り走行段階中と同じ位置にとどまる。カッター引き込みピストン360Aの引き込みおよびカッター伸長ピストン360Dの伸長は、カッターロッカーアーム368をカッターロッカー軸376A周りに回動させ、それにより、カッターロッカーアーム368の前端が下がるとともに、カッターブレード370がトウガイドチャネル358を通過して複合材料のトウ240を所望の長さに切断する。
【0033】
図5Dは、AFPプロセスの「トウクランプ」段階を示し、この段階中、複合材料のトウ240は、カッターブレード370によって切断された後、供給ヘッド215内で所定位置に保持される。図5Dに示されるこのトウクランプ段階中、カッターブレード370を離脱させるために、カッター引き込みピストン360Aが伸長されるとともに、カッター伸長ピストン360Dが引き込まれる。このステップ中、円形カッターブレード370が振動または他の力に起因して回転してもよく、それにより、好適には、次のトウ切断のための新たな切断縁が同じカッターブレード370に与えられる。ほぼ同時に、トウ240に力を及ぼしてトウをトウガイドチャネル358内で静止保持させるために、クランプピストン360Bが伸長される。このクランプステップがなければ、トウ240は、切断された後、対応する蓄積スプール225上に蓄積される残りの長さのトウ材料によって引き起こされる張力に起因して跳ね返る傾向となる場合がある。しかしながら、トウ240を静止保持することにより、AFP機200は、トウ240の端部の位置を正確に決定することができ、したがって、基材210上に複合材料のその後の経路を配置するために供給ヘッド215を正確に位置決めできる。
【0034】
従来のAFP機において、カッターブレードは、通常、単一の複動エアシリンダ、すなわち、カッターブレードを「押し出して」カッターを係合させるとともにカッターブレードを「引き込んで」カッターを離脱させる単一のエアシリンダによって作動される。これに対し、本出願のAFP機200では、カッターブレード370の前進機能と引き込み機能とが2つのピストン(例えば、カッター引き込みピストン360Aおよびカッター伸長ピストン360D)へ分離される。この形態は、好適には、少なくとも1つのロッドシールの必要性を排除するとともに、「引き込み」要件を伴わないプッシュロッドのみを使用することにより機構を簡略化する。
【0035】
前述した特徴の結果として、本出願のAFP機200は、好適には、従来のAFP機の最小切断長さよりもかなり短い最小切断長さを有する。例えば、ある場合には、本出願のAFP機200は、複合材料のトウ240を約1.5インチほどの短い長さに切断できる。結果として、本出願のAFP機200は、好適には、小型複合部品、特にフラットチャージまたは略フラットチャージに対するAFPプロセスの経済的な適用を可能にする。これは、AFP機200によって圧縮される領域が局所的に平坦または略平坦である特定の複合部品(例えば、スパー等)を含んでもよく、一方、複合部品は、ウェブからフランジまでの半径に、湾曲部、例えば急な凸状の曲率を有してもよい。
【0036】
図6から図7を参照すると、図6に示される航空機の製造および保守点検方法600および図7に示される航空機700との関連で本出願のシステムおよび方法が実施されてもよい。生産前の間に、典型的な方法600は、航空機700の仕様および設計602と、材料調達604とを含んでもよい。生産中、構成要素および部分組立品の製造606と、航空機700のシステム統合608とが行われる。その後、航空機700は、就航612するために認証および搬送610を経由してもよい。取引先による就航612の間、航空機700は、定期的な整備および保守点検614(変更、再構成、改修などを含んでもよい)の予定が組まれる。
【0037】
方法600のプロセスのそれぞれは、システム統合者、第三者、および/または、オペレータ(例えば、取引先)によって実行されあるいは行われる。この説明の目的のため、システム統合者は、制限なく、任意の数の航空機製造業者および主要システム部分組立業者を含んでもよく、第三者は、制限なく、任意の数のベンダー、部分組立業者、サプライヤーを含んでもよく、また、オペレータは、航空会社、リース会社、軍事企業、保守点検機関などであってもよい。
【0038】
図7に示されるように、典型的な方法600によって生産される航空機700は、複数のシステム722と内部724とを有する機体720を含んでもよい。高レベルシステム722の例は、推進システム726、電気システム728、油圧システム730、および、環境システム732のうちの1つ以上を含む。任意の数の他のシステムが含まれてもよい。航空宇宙産業の例が示されるが、開示された実施形態の原理は、自動車産業などの他の産業に適用されてもよい。
【0039】
本明細書中に具現化される機器および方法は、生産および保守点検方法600の任意の1つ以上の段階中に使用されてもよい。例えば、生産プロセス606に対応する構成要素および部分組立品は、航空機700が就航612中の間に生産される構成要素および部分組立品と同様の態様で作られあるいは製造されてもよい。また、1つ以上の機器実施形態、方法実施形態、または、それらの組み合わせは、生産段階606,608中に、例えば航空機700の組み立てを大幅に促進させるあるいは航空機700のコストを低減することによって利用されてもよい。同様に、機器実施形態、方法実施形態、または、それらの組み合わせのうちの1つ以上は、例えば航空機700が就航612中の間に利用されてもよく、また、制限なく、整備および保守点検614に対して利用されてもよい。
【0040】
この開示は、特定の好ましい形態に関して説明されてきたが、本明細書中に記載される特徴および利点の全てを与えない形態を含む、当業者に明らかな他の形態もこの開示の範囲内に入る。したがって、本開示の範囲は、添付の特許請求の範囲およびその等価物を参照することによってのみ規定される。また、開示は、以下の条項に係る実施形態を備える。
【0041】
条項1.自動繊維配置(AFP)機の供給ヘッドにおいて、
複数の空気通路が内部に位置付けられるV字形ブロックと、
V字形ブロックに結合される第1のトウ制御モジュールであって、第1のトウ制御モジュールが、トウガイドトレイと、支持フレームと、取り付けられたカッターブレードを有するカッターロッカーアームと、取り付けられたピンチローラを有するピンチ/送りロッカーとを備え、
カッターロッカーアームがカッターロッカー軸によって支持フレームに結合され、かつ
ピンチ/送りロッカーは、カッターロッカーアーム内に入れ子にされるとともに、ピンチ/送りロッカー軸によって支持フレームに結合される、第1のトウ制御モジュールと、
V字形ブロック内に位置付けられ、かつ空気通路に結合される空隙部内に位置付けられる複数のピストンであって、該ピストンがカッターロッカーアームおよびピンチ/送りロッカーと位置合わせされる、複数のピストンと、
を備える、供給ヘッド。
条項2.取り付けられたカッターブレードが円形カッターブレードを備える条項1の供給ヘッド。
条項3.ピストンは、カッターロッカー軸周りにカッターロッカーアームを回転させるように構成された、第1のカッター伸長ピストンおよび第2のカッター引き込みピストンを備える条項1の供給ヘッド。
条項4.トウガイドトレイが複数のトウガイド経路を画定し、第1のトウ制御モジュールは、対応する複数のカッターロッカーアームおよびピンチ/送りロッカーを備える条項1の供給ヘッド。
条項5.供給ヘッドは、フラットチャージ上または略フラットチャージ上に複合材料を配置するように構成される条項1の供給ヘッド。
条項6.V字形ブロックに結合される第2のトウ制御モジュールを更に備え、第2のトウ制御モジュールは、相補的な位置に配置される第1のトウ制御モジュールとほぼ同じ構成要素を備える条項1の供給ヘッド。
【符号の説明】
【0042】
200 自動繊維配置(AFP)機
205 数値制御(NC)機
210 基材
215 供給ヘッド
220 トウ供給システム
240 トウ
245 圧縮ローラ
250 張力制動システム
350 V字形ブロック
352 通路
354 トウ制御モジュール
354A 上側トウ制御モジュール
354B 下側トウ制御モジュール
356 トウガイドトレイ
358 トウガイドチャネル
360 プッシュロッド/ピストンサブアセンブリ
360A カッター引き込みピストン
360B クランプピストン
360C 送りピストン
360D カッター伸長ピストン
362 付勢スプリング
364 シリンダボア空隙部
366 支持フレーム
368 カッターロッカーアーム
370 カッターブレード
372 ピンチ/送りロッカー
374 ピンチローラ
376A カッターロッカー軸
376B ピンチ/送りロッカー軸
382A 第1の上側送りローラ
382B 第2の下側送りローラ
384 エア取付具
図1
図2A
図2B
図3
図4
図5A
図5B
図5C
図5D
図6
図7