【実施例】
【0016】
以下に、蓄電池の充電率の算出方法にかかる実施例について、図面を参照して説明する。
(実施例1)
本例の蓄電池2の充電率の算出方法は、蓄電池2の満充電量に対する現在の充電量を示す充電率を算出する方法である。まず、蓄電池2を使用する前の準備段階において、
図1、
図2(a)〜(c)に示すように、蓄電池2の温度Tと蓄電池2の内部抵抗R(T)との関係を示す温度−内部抵抗関係式X1、蓄電池2の温度Tと蓄電池2の充電率係数A(T)との関係を示す温度−充電率係数関係式X2、及び蓄電池2の温度Tと蓄電池2のゼロ開放電圧Vc(T)との関係を示す温度−開放電圧関係式X3を算出する。
【0017】
温度−内部抵抗関係式X1の算出においては、
図3(a)に示すように、蓄電池2の充電又は放電を行う負荷状態において、蓄電池2の電流Iを変化させたときの蓄電池2の電圧Vの変化を示す第1関係グラフ(関係式)G1の傾きとして、蓄電池2の内部抵抗R(T)を読み取る。また、
図4(a)に示すように、蓄電池2の温度Tを変化させたときに、電圧Vと電流Iとの第1関係グラフG1に基づく内部抵抗R(T)がどれだけ変化するかを読み取って、温度−内部抵抗関係式X1を算出する。
【0018】
温度−充電率係数関係式X2においては、
図3(b)に示すように、蓄電池2の充電及び放電を行わない無負荷状態において、蓄電池2の充電率SOCを変化させたときの蓄電池2の開放電圧V0の変化を示す第2関係グラフ(関係式)G2の係数として、蓄電池2の充電率係数A(T)を読み取る。また、
図4(b)に示すように、蓄電池2の温度Tを変化させたときに、充電率SOCと開放電圧V0との第2関係グラフG2に基づく充電率係数A(T)がどれだけ変化するかを読み取って、温度−充電率係数関係式X2を算出する。
【0019】
温度−開放電圧関係式X3においては、
図3(b)に示すように、蓄電池2の充電及び放電を行わない無負荷状態において、充電率SOCをほぼゼロにした場合の蓄電池2のゼロ開放電圧Vc(T)を読み取る。また、
図4(b)に示すように、蓄電池2の温度Tを変化させたときに、ゼロ開放電圧Vc(T)がどれだけ変化するかを読み取って、温度−開放電圧関係式X3を算出する。
【0020】
次いで、蓄電池2を使用する制御段階においては、
図1、
図5に示すように、負荷状態にある蓄電池2の電圧V、電流I及び温度Tを測定する(
図5のステップS1)。そして、測定した温度Tを、温度−内部抵抗関係式X1、温度−充電率係数関係式X2及び温度−開放電圧関係式X3にそれぞれ代入して、測定時点における内部抵抗R(T)、充電率係数A(T)及びゼロ開放電圧Vc(T)を算出する(
図5のS2)。その後、測定した電圧V及び電流I、並びに測定時点における内部抵抗R(T)、充電率係数A(T)及びゼロ開放電圧Vc(T)を用いて、充電率としての算出充電率SOC1を算出する(
図5のS3)。
【0021】
以下に、本例の蓄電池2の充電率の算出方法について、
図1〜
図5を参照して詳説する。
図1に示すように、本例の蓄電池2の充電率の算出方法は、複数の蓄電池2が直列又は並列に接続されたパック電池の充電及び放電を制御する制御装置3に適用される。制御装置3を構成するコンピュータにおいては、蓄電池2の充電率の算出方法を実行するプログラムが構築されている。制御装置3には、算出充電率SOC1を算出する充電率算出手段41が構築されており、また、温度−内部抵抗関係式X1、温度−充電率係数関係式X2、及び温度−開放電圧関係式X3が記憶されている。
【0022】
蓄電池2の充電率の算出方法を実行する蓄電池システム1は、制御装置3の他に、直列に接続された蓄電池2の両端の電圧Vを測定する電圧センサ31、直列に接続された蓄電池2に流れる電流Iを測定する電流センサ32、複数の蓄電池2に対して共通して設けられた温度センサ33を備えている。また、蓄電池システム1は、蓄電池2の充電率SOC1、電圧V、電流I、温度T等を表示することができるモニタ34を備えている。
なお、並列に接続される複数の蓄電池2がある組電池の場合には、電圧センサ31、電流センサ32及び温度センサ33は、並列に接続される複数の蓄電池2ごとに設けることができる。
【0023】
制御装置3は、充電を行う際には、蓄電池2の電圧Vが所定の上限電圧以上になったときに充電を停止し、放電を行う際には、蓄電池2の電圧Vが所定の下限電圧以下になったときに放電を停止するよう構成されている。そして、複数の電圧センサ31を用いる場合に、各電圧センサ31が示す電圧Vが互いに異なったときには、蓄電池2の電圧Vが所定の上限電圧を超えず、かつ所定の下限電圧よりも小さくならないように、算出充電率SOC1の算出に用いる電圧Vを決定する。すなわち、蓄電池2の充電率の算出方法においては、各蓄電池2の充電を行う際には、複数の電圧センサ31が示す電圧Vのうち最大の電圧Vを用い、各蓄電池2の放電を行う際には、複数の電圧センサ31が示す電圧Vのうち最小の電圧Vを用いることができる。
また、各蓄電池2の充電及び放電を行ういずれの際にも、蓄電池2の充電率の算出方法においては、複数の温度センサ33が示す温度Tのうち最小の温度Tを用いることができる。
【0024】
本例の制御段階においては、蓄電池2の算出充電率SOC1を、SOC1=EXP[{Vc(T)−R(T)・I}/A(T)]の算出式Yに基づいて算出する。
ここで、Vは測定した電圧を示し、Iは測定した電流を示し、Tは測定した温度を示す。また、R(T)は、測定した温度Tを温度−内部抵抗関係式X1に代入して得られる内部抵抗を示し、A(T)は、測定した温度Tを温度−充電率係数関係式X2に代入して得られる充電率係数を示し、Vc(T)は、測定した温度Tを温度−開放電圧関係式X3に代入して得られるゼロ開放電圧を示す。
【0025】
この算出充電率SOC1の算出式Yは、次のようにして準備段階において求めたものである。
図3(a)に示すように、蓄電池2の充電又は放電を行う負荷状態においては、蓄電池2の電圧Vは、蓄電池2の内部抵抗R(T)の存在により、蓄電池2に電流Iが流れると電圧降下を生じる。そして、蓄電池2の電圧Vは、蓄電池2の電流Iが大きくなるほど小さくなる関係にある。このとき、電圧Vと電流Iとの第1関係グラフG1は、負の係数を持つ一次関数として、V=R(T)・I+V0(T,SOC)(第1関係式)によって表される。
【0026】
ここで、V0(T,SOC)は、充電率SOCがゼロでない場合の蓄電池2の無負荷状態の開放電圧を示す。また、蓄電池2の負荷状態における内部抵抗R(T)は、温度Tによって変化する関数であり、蓄電池2の無負荷状態における開放電圧V0(T,SOC)は、温度T及び充電率SOCによって変化する関数である。R(T)は、電圧Vと電流Iとの第1関係グラフG1の傾きであり、V0(T,SOC)は、この第1関係グラフG1の切片である。
【0027】
また、
図3(b)に示すように、蓄電池2の無負荷状態における開放電圧V0は、蓄電池2の充電率SOCと相関関係があり、この第2関係グラフG2は、自然対数の関数として、V0=A(T)・ln(SOC)+Vc(T)(第2関係式)によって表される。
ここで、V0は、V0(T,SOC)と同じものである。また、蓄電池2の無負荷状態における充電率係数A(T)及び蓄電池2の無負荷状態におけるゼロ開放電圧Vc(T)は、温度Tによって変化する関数である。A(T)は、開放電圧V0と充電率SOCとの第2関係グラフG2の係数であり、Vc(T)は、この第2関係グラフG2の定数項である。
【0028】
そして、第1関係式におけるV0(T,SOC)に、第2関係式におけるV0を代入し、式を変形して、SOC1=EXP[{Vc(T)−R(T)・I}/A(T)]の算出式Yが求められる。ここで、この算出式Yにおいては、SOCをSOC1とする。
本例の蓄電池2の充電率の算出方法においては、上記算出式Yに、蓄電池2が測定した任意の温度TであるときのV、I、Vc(T)、R(T)、A(T)の各値を代入して、蓄電池2の算出充電率SOC1を求める。
【0029】
温度−内部抵抗関係式X1は、次のようにして求める。
具体的には、蓄電池2の温度Tが所定の温度であるときに、蓄電池2に加わる負荷の大きさを変化させて、蓄電池2の充電又は放電を行い、蓄電池2に流れる電流Iと、蓄電池2の電圧Vとを測定し、電流Iと電圧Vの第1関係を求める。この第1関係は、回帰分析等を行うことによって一次関数の関係で表され、蓄電池2の温度Tが所定の温度であるときの、一次関数における傾きとしての内部抵抗R(T)が求められる。
【0030】
また、
図4(a)に示すように、蓄電池2の温度Tを所定の温度から適宜変化させたときについても同様に、蓄電池2に加わる負荷の大きさを変化させて、蓄電池2の充電又は放電を行い、蓄電池2に流れる電流Iと、蓄電池2の電圧Vとを測定し、電流Iと電圧Vの第1関係を求める。そして、蓄電池2の温度Tが種々の温度であるときの内部抵抗R(T)が求められる。こうして、
図2(a)に示すように、各温度Tごとの内部抵抗R(T)の値をプロットして、温度−内部抵抗関係式X1が求められる。
ここで、
図4(a)においては、蓄電池2が高温の場合における、充電率SOCが20%、50%、80%であるときの第1関係グラフを、G1a(20)、G1a(50)、G1a(80)として示す。また、蓄電池2が低温の場合における、充電率SOCが20%、50%、80%であるときの第1関係グラフを、G1b(20)、G1b(50)、G1b(80)として示す。
【0031】
温度−充電率係数関係式X2は、次のようにして求める。
具体的には、蓄電池2の温度Tが所定の温度であって、蓄電池2の充電率SOCが所定の充電率であるときに、蓄電池2の無負荷状態の電圧Vである開放電圧V0を測定する。そして、蓄電池2の充電又は放電を行って、蓄電池2の充電率SOCを適宜変化させ、充電率SOCを適宜変化させたときの蓄電池2の開放電圧V0を測定し、充電率SOCと開放電圧V0の第2関係を求める。この第2関係は、回帰分析等を行うことによって自然対数の関数の関係で表され、蓄電池2の温度Tが所定の温度であるときの、自然対数の関数における係数としての充電率係数A(T)が求められる。
【0032】
また、
図4(b)に示すように、蓄電池2の温度Tを所定の温度から適宜変化させたときについても同様に、蓄電池2の充電率SOCを適宜変化させたときの蓄電池2の開放電圧V0を測定し、充電率SOCと開放電圧V0の関係を求める。そして、蓄電池2の温度Tが種々の温度であるときの充電率係数A(T)が求められる。こうして、
図2(b)に示すように、各温度Tごとの充電率係数A(T)の値をプロットして、温度−充電率係数関係式X2が求められる。
ここで、
図4(b)においては、蓄電池2が高温の場合の第1関係グラフを、G2aとして示し、蓄電池2が低温の場合の第2関係グラフを、G2bとして示す。
【0033】
温度−開放電圧関係式X3は、次のようにして求める。
具体的には、
図3(b)に示すように、蓄電池2の温度Tが所定の温度であって、蓄電池2の充電率SOCがほぼゼロであるときに、蓄電池2の無負荷状態の電圧Vである開放電圧V0をゼロ開放電圧Vc(T)として測定する。そして、蓄電池2の温度Tを適宜変化させ、温度Tを適宜変化させたときの蓄電池2のゼロ開放電圧Vc(T)を測定し、温度Tとゼロ開放電圧Vc(T)の第3関係を求める。この第3関係は、回帰分析等を行うことによって所定の関係で表され、蓄電池2の温度Tが種々の温度であるときのゼロ開放電圧Vc(T)が求められる。こうして、
図2(c)に示すように、各温度Tごとのゼロ開放電圧Vc(T)の値をプロットして、温度−開放電圧関係式X3が求められる。
【0034】
制御段階における制御装置3の動作は次のように行われる。
蓄電池2の充電及び放電の制御を行うときには、
図5に示すように、制御装置3は、充電又は放電を行う負荷状態にある蓄電池2の電圧V、電流I及び温度Tを、所定の時間間隔で逐次測定する(
図5のステップS1)。また、この測定を行った後には、制御装置3の充電率算出手段41は、測定した温度Tを、温度−内部抵抗関係式X1、温度−充電率係数関係式X2及び温度−開放電圧関係式X3にそれぞれ代入して、測定時点における内部抵抗R(T)、充電率係数A(T)及びゼロ開放電圧Vc(T)を逐次算出する(S2)。また、この算出を行った後には、充電率算出手段41は、測定した電圧V及び電流I、並びに測定時点における内部抵抗R(T)、充電率係数A(T)及びゼロ開放電圧Vc(T)を算出式Yに代入して、算出充電率SOC1を逐次算出する(S3)。そして、充電率算出手段41は、算出充電率SOC1の算出を所定の時間間隔で繰り返し行い(S1〜S4)、この算出充電率SOC1をモニタ34に表示する。
【0035】
なお、蓄電池2が無負荷状態にあるときにおいても、制御装置3は、蓄電池2の電圧V、電流I及び温度Tを所定の時間間隔で逐次測定し、算出充電率SOC1を算出することができる。この場合には、蓄電池2が、長期間未使用状態にあって、蓄電池2から自然放電がなされた場合の充電率を算出することができる。
【0036】
次に、本例の蓄電池2の充電率の算出方法の作用効果について説明する。
本例の算出方法においては、制御段階において、制御装置3によって電圧V、電流I及び温度Tを測定し、これらを用いて算出充電率SOC1を算出する。これにより、蓄電池2の温度Tが変化する場合であっても、この温度Tの変化に対応して充電率を算出することができる。そのため、蓄電池2の温度Tの変化による影響を見込んで充電率を算出することができ、充電率の算出精度を向上させることができる。
【0037】
また、制御装置3には、温度−内部抵抗関係式X1、温度−充電率係数関係式X2、及び温度−開放電圧関係式X3を示すデータが記憶されているのみであり、任意の温度Tごとの電圧Vと電流Iの関係マップを記憶しておく必要がない。そのため、制御装置3における記憶量を少なくすることができる。
また、各関係式X1,X2,X3はいずれも、温度Tを変数として関数の値が変化する形で算出されており、各関数である内部抵抗R(T)、充電率係数A(T)及びゼロ開放電圧Vc(T)の値は、蓄電池2の温度Tを代入して直接的に算出することができるものである。そして、測定した電圧V及び電流Iと、算出した内部抵抗R(T)、充電率係数A(T)及びゼロ開放電圧Vc(T)を用いることにより、蓄電池2の充電率を極めて容易に算出することができる。
【0038】
それ故、本例の蓄電池2の充電率の算出方法によれば、制御装置3における記憶量を少なくして、精度良く充電率を算出することができる。
【0039】
(実施例2)
本例は、上記実施例1に記載した蓄電池2の充電率の算出方法を用いて、電流積算法に基づく充電率を補正する方法について示す。
本例の蓄電池システム1における制御装置3には、
図6に示すように、電流積算法に基づく充電率を算出するための電流積算手段42と、充電率の補正を行うか否かを判定する判定手段43とが構築されている。その他の蓄電池システム1の構成は、
図1の場合と同様である。
【0040】
本例の制御段階においては、電流積算法に基づく充電率を算出するために、制御装置3は、負荷状態にある蓄電池2の電流Iの変化を逐次測定する(
図7のステップS1)。そして、制御装置3の電流積算手段42は、蓄電池2の電流Iの変化の積算値を算出し、この積算値に基づいて充電率としての積算充電率SOC2を逐次算出する(S4)。また、制御装置3は、蓄電池2の電流Iを逐次測定すると同時に、蓄電池2の電圧V及び温度Tも逐次測定する(S1)。そして、蓄電池2の電圧V、電流I、温度Tを用い、上述した算出充電率SOC1を逐次算出する(S2,S3)。
【0041】
また、制御装置3の判定手段43は、積算充電率SOC2と算出充電率SOC1との算出を行った後には、積算充電率SOC2と算出充電率SOC1との差が所定の誤差範囲内にあるか否かを逐次判定する(S6)。そして、積算充電率SOC2と算出充電率SOC1との差が所定の誤差範囲内にあるときには、積算充電率SOC2を蓄電池2の充電率として用いる。一方、積算充電率SOC2と算出充電率SOC1との差が所定の誤差範囲を超えたときには、算出充電率SOC1に基づいて補正した積算充電率SOC2を蓄電池2の充電率として用いる(S6)。
なお、上記所定の範囲は、蓄電池2の充電及び放電を行う際に、許容される充電率の誤差に基づいて決定することができる。
【0042】
本例の判定手段43による積算充電率SOC2の補正は、積算充電率SOC2の値を、算出充電率SOC1の値に近づけるよう、所定の期間に亘って段階的に補正する。この補正は、例えば、次のようにして行うことができる。具体的には、上記誤差範囲を超えた、積算充電率SOC2(%)と算出充電率SOC1(%)との誤差量を補正量Eとして、補正量Eは、E=(SOC2−SOC1)/SOC1×100(%)として求められる。そして、積算充電率SOC2及び算出充電率SOC1の算出を行う所定の算出回数Nの間において、積算充電率SOC2及び算出充電率SOC1の算出を行う時点ごとに、補正後の積算充電率SOC2’を、SOC2’=SOC2+E/Nとして求め、積算充電率SOC2の値を算出充電率SOC1の値に段階的に近づけることができる。
本例においても、その他の構成及び図中の符号は実施例1と同様であり、実施例1と同様の作用効果を得ることができる。
【0043】
また、蓄電池2の充電率の算出方法によって算出される算出充電率SOC1は、蓄電池2の劣化度合いを判定する際に用いることもできる。
具体的には、蓄電池2の劣化がない初期状態において、蓄電池2の算出充電率SOC1が特定の充電率であって、蓄電池2の温度Tが特定の温度である場合の内部抵抗R(T)又は開放電圧V0を算出しておく。また、蓄電池2を長期間使用した後の劣化状態においても、蓄電池2の算出充電率SOC1が特定の充電率であって、蓄電池2の温度Tが特定の温度である場合の内部抵抗R(T)又は開放電圧V0を算出する。そして、初期状態における内部抵抗R(T)又は開放電圧V0と、劣化状態における内部抵抗R(T)又は開放電圧V0とを比較して、両者の差に基づいて蓄電池2の劣化度合いを判定することができる。