特許第6386358号(P6386358)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6386358
(24)【登録日】2018年8月17日
(45)【発行日】2018年9月5日
(54)【発明の名称】カーテンウォールユニット
(51)【国際特許分類】
   E04B 2/96 20060101AFI20180827BHJP
   E06B 3/54 20060101ALI20180827BHJP
【FI】
   E04B2/96
   E06B3/54 A
【請求項の数】4
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2014-249222(P2014-249222)
(22)【出願日】2014年12月9日
(65)【公開番号】特開2016-108891(P2016-108891A)
(43)【公開日】2016年6月20日
【審査請求日】2017年9月19日
(73)【特許権者】
【識別番号】390005267
【氏名又は名称】YKK AP株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000637
【氏名又は名称】特許業務法人樹之下知的財産事務所
(72)【発明者】
【氏名】奈良 栄達
(72)【発明者】
【氏名】丹治 成基
(72)【発明者】
【氏名】宮本 佳奈
【審査官】 土屋 保光
(56)【参考文献】
【文献】 特許第4863293(JP,B2)
【文献】 特許第2763457(JP,B2)
【文献】 特開平08−028155(JP,A)
【文献】 特開2002−121855(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2008/0066402(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04B 2/88 − 2/96
E06B 3/54 − 3/88
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも第一開口および第二開口を形成する枠体と、前記第一開口に配置される固定障子と、前記第二開口に開閉可能に配置される可動障子とを備えるカーテンウォールユニットであって、
前記可動障子は、框材および面材を框組みして構成され、
前記枠体は、枠本体と、前記枠本体の室外側に位置する押縁とを備え、
前記枠本体は、前記固定障子の室内面および前記可動障子の室内面に対向可能な対向見付け片部を有し、
前記押縁は、前記第一開口側に配置される場合には前記固定障子の室外面に当接する押え部材が装着され、前記第二開口側に配置される場合には前記可動障子の框材に当接するシール部材が装着される装着片部を有する
ことを特徴とするカーテンウォールユニット。
【請求項2】
請求項1に記載のカーテンウォールにおいて、
前記対向見付け片部は、前記固定障子の室内面に当接可能な室内当接部材が取り付けられる取付部と、前記可動障子の室内面に当接可能な当接部とを有し、
前記当接部は、前記取付部よりも前記第一開口または前記第二開口の内側に位置し、
前記第一開口側に配置される前記装着片部に対して前記押え部材が装着された状態では、前記押え部材は、前記枠体の見込み方向において前記取付部に対向して位置して前記固定障子を前記枠本体との間に保持し、
前記第二開口側に配置される前記装着片部に対して前記シール部材が装着された状態では、前記シール部材は、前記装着片部から前記可動障子側に延出して前記可動障子と前記枠体との隙間を埋めるとともに、前記枠体の見込み方向において前記当接部に対向して位置する
ことを特徴とするカーテンウォールユニット。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載のカーテンウォールユニットにおいて、
前記枠体は、上枠、下枠、無目および左右の縦枠を枠組みして構成され、
前記上枠、前記下枠、前記左右の縦枠は、前記枠本体と、前記装着片部を一つ有した前記押縁とをそれぞれ備えて構成され、
前記無目は、前記枠本体と、前記装着片部を二つ有した前記押縁とを備えて構成され、
前記無目の前記二つの装着片部のうちの一方の装着片部は、前記第一開口側に位置して前記押え部材が装着され、
前記無目の前記二つの装着片部のうちの他方の装着片部は、前記第二開口側に位置して前記シール部材が装着される
ことを特徴とするカーテンウォールユニット。
【請求項4】
請求項1または請求項2に記載のカーテンウォールユニットにおいて、
前記枠体は、上枠、下枠、縦中骨および左右の縦枠を枠組みして構成され、
前記上枠、前記下枠、前記左右の縦枠は、前記枠本体と、前記装着片部を一つ有した前記押縁とをそれぞれ備えて構成され、
前記縦中骨は、前記固定障子の室内面および前記可動障子の室外面に対向可能な本体部と、前記固定障子の室外面に当接する前記押え部材と前記可動障子の框材に当接する前記シール部材とを付け替え可能な二つの装着片部とを一体に有して形成され、
前記縦中骨の前記二つの装着片部のうちの一方の装着片部は、前記第一開口側に位置して前記押え部材が装着され、
前記縦中骨の前記二つの装着片部のうちの他方の装着片部は、前記第二開口側に位置して前記シール部材が装着される
ことを特徴とするカーテンウォールユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建物の外壁面を構成するカーテンウォールを構成するカーテンウォールユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、カーテンウォールとして、複数の無目と、複数の方立と、複数の無目および方立に囲まれ、無目の断面コ字状部分にのみ込まれて支持されたガラスとを備え、さらに、一部の無目および方立に囲まれた開口部に縦軸回転窓が設置されたものが知られている(特許文献1参照)。
【0003】
ガラスおよびこれを囲む無目、方立は、固定窓を構成している。この固定窓においては、ガラスと無目、方立との間にアタッチメントなどは介在されず、無目の断面コ字状部分にガラスがのみ込まれて支持されている。
これに対し、縦軸回転窓は、上框、下框および左右の縦框によってガラスを支持して構成された障子と、障子の周縁に設置されるアタッチメントとを備え、当該アタッチメントが窓枠に相当する構成とされ、無目、方立に固定されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第2763457号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、特許文献1に記載のカーテンウォールでは、無目、方立がガラスを支持する固定窓用の枠体として形成されているため、縦軸回転窓の障子を、前述したアタッチメントを介在させずにそのまま無目、方立に回転可能に取り付けることは困難である。例えば、縦軸回転窓の障子が無目のコ字状部分にのみ込まれて支持される場合には、障子は無目に干渉して回転不能状態となる。
このため、縦軸回転軸のアタッチメントを省くことは困難であり、当該アタッチメント分だけ部品点数が多く、コスト削減を図ることが困難である。
【0006】
本発明の目的は、固定窓および可動窓の双方を備えるユニットにおいて、部品点数を減らしてコスト削減を図れるカーテンウォールユニットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のカーテンウォールユニットは、少なくとも第一開口および第二開口を形成する枠体と、前記第一開口に配置される固定障子と、前記第二開口に開閉可能に配置される可動障子とを備えるカーテンウォールユニットであって、前記可動障子は、框材および面材を框組みして構成され、前記枠体は、枠本体と、前記枠本体の室外側に位置する押縁とを備え、前記枠本体は、前記固定障子の室内面および前記可動障子の室内面に対向可能な対向見付け片部を有し、前記押縁は、前記第一開口側に配置される場合には前記固定障子の室外面に当接する押え部材が装着され、前記第二開口側に配置される場合には前記可動障子の框材に当接するシール部材が装着される装着片部を有することを特徴とする。
【0008】
本発明のカーテンウォールユニットによれば、枠体を構成する枠本体の対向見付け片部が固定障子の室内面に対向するとともに、枠体を構成する押縁の装着片部に装着した押え部材を固定障子の室外面に当接することで、固定障子と枠体自体とによって固定窓を構成できる。これにより、窓枠に相当するアタッチメントなどを枠体内に別途設けることなく固定窓を構成でき、アタッチメントなどの部品点数を減らすことができ、コスト削減を図ることができる。
また、枠体を構成する枠本体の対向見付け片部が可動障子の室内面に対向するとともに、枠体を構成する押縁の装着片部に装着したシール部材を可動障子の框材に当接することで、可動障子と枠体自体とによって可動窓を構成できる。これにより、窓枠に相当するアタッチメントなどを枠体内に別途設けることなく可動窓を構成でき、アタッチメントなどの部品点数を減らすことができ、コスト削減を図ることができる。
さらに、少なくとも二つの開口のうちのいずれか一つを第一開口としても、装着片部を第一開口側に配置して押え部材を装着することで、当該第一開口に固定障子を設置でき、また、少なくとも二つの開口のうちのいずれか他の一つを第二開口としても、装着片部を第二開口側に配置してシール部材を装着することで、当該第二開口に可動障子を設置できる。
【0009】
本発明のカーテンウォールユニットでは、前記対向見付け片部は、前記固定障子の室内面に当接可能な室内当接部材が取り付けられる取付部と、前記可動障子の室内面に当接可能な当接部とを有し、前記当接部は、前記取付部よりも前記第一開口または前記第二開口の内側に位置し、前記第一開口側に配置される前記装着片部に対して前記押え部材が装着された状態では、前記押え部材は、前記枠体の見込み方向において前記取付部に対向して位置して前記固定障子を前記枠本体との間に保持し、前記第二開口側に配置される前記装着片部に対して前記シール部材が装着された状態では、前記シール部材は、前記装着片部から前記可動障子側に延出して前記可動障子と前記枠体との隙間を埋めるとともに、前記枠体の見込み方向において前記当接部に対向して位置することが好ましい。
このような構成によれば、対向見付け片部の当接部が取付部よりも第一開口または第二開口の内側に位置するため、第二開口側に配置される装着片部に対してシール部材が装着された状態では、装着片部から可動障子側に延出したシール部材は、枠体の見込み方向において当接部に対向して位置する。これにより、可動障子の室内面が対向見付け片部に支えられ、框材がシール部材に当接しても、可動障子が装着片部に干渉することなく開閉動作を行える。このため、枠体内にアタッチメントなどを設けることなく可動障子を開閉可能に簡単に設置でき、また、アタッチメントなどによってサイズ制限されることなく大きな可動障子を設置可能であり、第二開口を大きく形成できる。
また、第一開口側に配置される装着片部に対して押え部材が装着された状態では、押え部材は、枠体の見込み方向において取付部に対向して位置する。このため、押え部材と対向見付け片部の取付部に取り付けられる室内当接部材とによって固定障子を確実に保持できる。
【0010】
本発明のカーテンウォールユニットでは、前記枠体は、上枠、下枠、無目および左右の縦枠を枠組みして構成され、前記上枠、前記下枠、前記左右の縦枠は、前記枠本体と、前記装着片部を一つ有した前記押縁とをそれぞれ備えて構成され、前記無目は、前記枠本体と、前記装着片部を二つ有した前記押縁とを備えて構成され、前記無目の前記二つの装着片部のうちの一方の装着片部は、前記第一開口側に位置して前記押え部材が装着され、前記無目の前記二つの装着片部のうちの他方の装着片部は、前記第二開口側に位置して前記シール部材が装着されることが好ましい。
このような構成によれば、無目の二つの装着片部のうちの一方の装着片部は、第一開口側に位置して押え部材が装着され、無目の二つの装着片部のうちの他方の装着片部は、第二開口側に位置してシール部材が装着されるため、無目の二つの装着片部を有する一つの押縁によって、第一開口に配置される固定障子に押え部材を当接できるとともに、第二開口に配置される可動障子にシール部材を当接でき、構成の簡略化を図ることができる。
【0011】
本発明のカーテンウォールユニットでは、前記枠体は、上枠、下枠、縦中骨および左右の縦枠を枠組みして構成され、前記上枠、前記下枠、前記左右の縦枠は、前記枠本体と、前記装着片部を一つ有した前記押縁とをそれぞれ備えて構成され、前記縦中骨は、前記固定障子の室内面および前記可動障子の室外面に対向可能な本体部と、前記固定障子の室外面に当接する前記押え部材と前記可動障子の框材に当接する前記シール部材とを付け替え可能な二つの装着片部とを一体に有して形成され、前記縦中骨の前記二つの装着片部のうちの一方の装着片部は、前記第一開口側に位置して前記押え部材が装着され、前記縦中骨の前記二つの装着片部のうちの他方の装着片部は、前記第二開口側に位置して前記シール部材が装着されることが好ましい。
このような構成によれば、縦中骨の二つの装着片部のうちの一方の装着片部には、第一開口側に位置して押え部材が装着され、縦中骨の二つの装着片部のうちの他方の装着片部には、第二開口側に位置してシール部材が装着されるため、二つの装着片部を有する一つの縦中骨によって、第一開口に配置される固定障子に押え部材を当接できるとともに、第二開口に配置される可動障子にシール部材を当接でき、構成の簡略化を図ることができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、固定窓および可動窓の双方を備えるユニットにおいて、部品点数を減らしてコスト削減を図れるカーテンウォールユニットを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の第1実施形態に係るカーテンウォールユニットの設置状態を示す外観姿図。
図2】第1実施形態に係るカーテンウォールユニットの設置状態を示す縦断面図。
図3】第1実施形態に係るカーテンウォールユニットを示す縦断面図。
図4】第1実施形態に係るカーテンウォールユニットの固定窓側の要部を示す横断面図。
図5】第1実施形態に係るカーテンウォールユニットの可動窓側の要部を示す横断面図。
図6】本発明の第2実施形態に係るカーテンウォールユニットを示す縦断面図。
図7】本発明の第3実施形態に係るカーテンウォールユニットを示す横断面図。
図8】第3実施形態に係るカーテンウォールユニットの固定窓側を示す縦断面図。
図9】第3実施形態に係るカーテンウォールユニットを可動窓側を示す縦断面図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。
図1,2は、カーテンウォール1を備えた建物2を示している。建物2は、梁3と、梁3で支持される床スラブ4とを備えている。床スラブ4の下部には吊り天井5が設置されている。床スラブ4の室外側には複数の外壁材6が設けられている。
カーテンウォール1は、複数の外壁材6間に配置され、床スラブ4に吊られて連結された第1実施形態に係るカーテンウォールユニット10が複数並設されることによって構成されている。
【0015】
図3〜5において、カーテンウォールユニット10は、枠体20と、固定障子30と、可動障子40とを備える段窓によって構成されている。
枠体20は、アルミ押出形材によって形成された上枠21、下枠22、無目23(中枠)および左右の縦枠24を枠組みして構成されている。上枠21、無目23および左右の縦枠24は、上側の開口25(第一開口)を形成しており、下枠22、無目23および左右の縦枠24は、下側の開口26(第二開口)を形成している。
本実施形態では、固定障子30は上側の開口25に配置されており、可動障子40は下側の開口26に開閉可能に配置されている。
【0016】
上枠21は、図3に示すように、上枠本体210(枠本体)と、押縁211とを備えて構成されている。上枠本体210は、室外側見付け片部212(対向見付け片部)、外側見込み片部213、内側見込み片部214、室内側見付け片部215および係合片部216を有して形成されている。
【0017】
室外側見付け片部212は、固定障子30の室内面に対向する対向部212Aを有しており、対向部212Aは、固定障子30の室内面に当接する室内当接部材であるバックアップ材18が取り付けられる取付部である突起212Bと、内側見込み片部214から上枠21の見付け方向において開口25の内側(下方)に延出した当接部である延出片部212Cとを有している。
外側見込み片部213は、上枠21の見付け方向において開口25の内側に凹状に形成された凹部213Aが設けられている。凹部213Aの室外側部分には、一つのヒレ部を有した水密材11(シール材)を装着した装着部213Bが形成されており、凹部213Aの室内側部分には、気密材12を装着した装着部213Cが形成されている。
係合片部216は、室外側見付け片部212から室外側に延出して形成されている。係合片部216は、二つの鉤状の係合部216Aを有している。
【0018】
押縁211は、係合片部217と、装着片部218とを有して断面略L字状に形成されている。係合片部217は、上枠21の見込み方向に沿って配置されており、前述した二つの係合部216Aに係合可能な二つの鉤状の係合部217Aを有している。装着片部218は、係合片部217から上枠21の見付け方向において開口25の内側(下方)に沿って配置されており、下方先端には、装着部218Aが形成されている。押縁211の装着部218Aには、押え部材であるガスケット13(グレイジングガスケット)が装着されている。
押縁211の装着部218Aおよびガスケット13は、上枠21の見込み方向において上枠本体210の対向部212Aの突起212Bの位置(第一対向位置)に対向して位置している。
なお、装着部218Aは、ガスケット13の代わりに、ヒレ部を有した水密材14(シール部材)を装着可能に構成されている。装着部218Aに水密材14が装着された場合には、水密材14のヒレ部は、装着部218Aから開口25側に向かって下方に延出して位置するとともに、上枠21の見込み方向において前述した第一対向位置よりも開口25の内側に位置する延出片部212Cの位置(第二対向位置)に対向して位置する。
【0019】
下枠22は、図3に示すように、下枠本体220(枠本体)と、押縁221とを備えて構成されている。下枠本体220および押縁221は、上枠本体210および押縁211と同様に形成されて上下逆向きに配置されている。本実施形態では、押縁221の装着部218Aには、前述した水密材14が装着されている。
【0020】
無目23は、無目本体230(枠本体)と、押縁231とを備えて構成されている。
無目本体230は、室外側見付け片部232(対向見付け片部)、上側見込み片部233、下側見込み片部234、室内側見付け片部235および係合片部236を有して形成されている。
【0021】
室外側見付け片部232は、開口25側に位置して固定障子30の室内面に対向する対向部232Aと、開口26側に位置して可動障子40の室内面に対向する対向部232Bとを有して形成されている。
対向部232Aは、固定障子30の室内面に当接するバックアップ材18(室内当接部材)が取り付けられる突起232C(取付部)と、上側見込み片部233から無目23の見付け方向上側に延出した延出片部232D(当接部)とを有している。
対向部232Bは、バックアップ材18(室内当接部材)が取付可能な突起232E(取付部)と、上側見込み片部233から無目23の見付け方向下側に延出した延出片部232F(当接部)とを有している。
係合片部236は、室外側見付け片部232から室外側に延出して形成されている。係合片部236は、二つの鉤状の係合部236Aを有している。
【0022】
押縁231は、係合片部237と、装着片部238,239とを有して断面略T字状に形成されている。係合片部237は、無目23の見込み方向に沿って配置されており、前述した二つの係合部236Aに係合可能な二つの鉤状の係合部237Aを有している。
【0023】
装着片部238は、係合片部237から無目23の見付け方向に沿って上側に配置されており、上方先端には、装着部238Aが形成されている。装着部238Aには、ガスケット13が装着されている。装着部238Aおよびガスケット13は、無目23の見込み方向において無目本体230の対向部232Aの突起232Cの位置(第一対向位置)に対向して位置している。
なお、装着部238Aは、ガスケット13の代わりに、水密材14を装着可能に構成されている。装着部238Aに水密材14が装着された場合には、水密材14のヒレ部は、装着部238Aから開口25側に向かって上方に延出して位置するとともに、無目23の見込み方向において前述した第一対向位置よりも開口25の内側に位置する延出片部232Dの位置(第二対向位置)に対向して位置する。
【0024】
装着片部239は、係合片部237から無目の見付け方向に沿って下側に配置されている。下方先端には、装着部239Aが形成されている。装着部239Aには、水密材14が装着されている。この水密材14のヒレ部は、無目23の見込み方向において装着部239Aから下方に延出しており、無目本体230の対向部232Bの延出片部232Fの位置(第二対向位置)に対向して位置している。
なお、装着部239Aは、水密材14の代わりに、ガスケット13を装着可能に構成されている。装着部239Aにガスケット13が装着された場合には、装着部239Aおよびガスケット13は、無目23の見込み方向において無目本体230の対向部232Bの突起232Eの位置(第一対向位置)に対向して位置する。
【0025】
図1において右側の縦枠24は、図4,5に示すように、縦枠本体240(枠本体)と、押縁241(241A,241B)とを備えて構成されている。
縦枠本体240は、室外側見付け片部242(対向見付け片部)、縦枠見込み片部243、室内側見付け片部244および係合片部246を有している。
【0026】
室外側見付け片部242は、固定障子30の室内面および可動障子40に対向する対向部242Aを有しており、対向部242Aは、固定障子30の室内面に当接するバックアップ材18(室内当接部材)が取り付けられる突起242B(取付部)と、縦枠見込み片部243から縦枠24の見付け方向において開口25,26の内側に延出した延出片部242C(当接部)とを有している。
縦枠見込み片部243には、二つのヒレ部を有した水密材15(シール材)を装着した装着部243Aと、気密材12を装着した装着部243Bとが形成されている。
係合片部246は、室外側見付け片部242から室外側に延出して形成されている。係合片部246は、二つの鉤状の係合部246Aを有している。
【0027】
押縁241は、係合片部247と、装着片部248とを有して断面略L字状に形成されている。係合片部247は、縦枠24の見込み方向に沿って配置されており、前述した二つの係合部246Aに係合可能な二つの鉤状の係合部247Aを有している。装着片部248は、係合片部247から縦枠24の見付け方向に沿って配置されており、見付け方向における先端には、装着部248Aが形成されている。
【0028】
開口25を形成する押縁241Aの装着部248Aには、ガスケット13が装着されている(図4参照)。押縁241Aの装着部248Aおよびガスケット13は、縦枠24の見込み方向において縦枠本体240の対向部242Aの突起242Bの位置(第一対向位置)に対向して位置している。
なお、押縁241Aの装着部248Aは、ガスケット13の代わりに、水密材14を装着可能に構成されている。押縁241Aの装着部248Aに水密材14が装着された場合には、水密材14のヒレ部は、当該装着部248Aから開口25側に向かって延出して位置するとともに、縦枠24の見込み方向において第一対向位置よりも開口25の内側に位置する延出片部242Cの位置(第二対向位置)に対向して位置する。
【0029】
開口26を形成する押縁241Bの装着部248Aには、水密材14が装着されている(図5参照)。この水密材14のヒレ部は、装着部248Aから開口26の内側に延出しており、縦枠24の見込み方向において縦枠本体240の対向部242Aの延出片部242Cの位置(第二対向位置)に対向して位置している。
なお、押縁241Bの装着部248Aは、水密材14の代わりに、ガスケット13を装着可能に構成されている。押縁241Bの装着部248Aにガスケット13が装着された場合には、押縁241Bの装着部248Aおよびガスケット13は、縦枠24の見込み方向において縦枠本体240の対向部242Aの突起242Bの位置(第一対向位置)に対向して位置する。
【0030】
なお、図1において左側の縦枠24は、右側の縦枠と同様に形成されて左右逆向きに配置されているので、その詳細な説明を省略する。
【0031】
固定障子30は、二枚の矩形状の壁面用のガラス板31の対向周縁部を、スペーサ16を介して相互に接着して形成された複層のガラスパネルによって構成されている。隙間を隔てて重ね合された二枚のガラス板31間であってスペーサ16の外周側部分には湿式のシール材17が施工されている。
【0032】
固定障子30の上側縁部は、図3に示すように、上枠本体210および押縁211間に配置されている。室外側見付け片部212の対向部212Aおよび固定障子30間には、バックアップ材18およびシール材17が配置されている。押縁211の装着片部218および固定障子30間には、ガスケット13が配置されている。この固定障子30の上側縁部は、見込み方向においてバックアップ材18およびシール材17とガスケット13とに挟まれて保持されている。
【0033】
固定障子30の下側縁部は、図3に示すように、無目本体230および押縁231間に配置されている。室外側見付け片部232の対向部232Aおよび固定障子30間には、バックアップ材18およびシール材17が施工されている。押縁231の装着片部238および固定障子30間には、ガスケット13が配置されている。この固定障子の下側縁部は、見込み方向においてバックアップ材18およびシール材17とガスケット13とに挟まれて保持されている。
なお、固定障子30の下側縁部は、無目本体230の係合片部236上のセッティングブロック19に載置されている。
【0034】
固定障子30の図1において右側に位置する右側縁部は、図4に示すように、縦枠本体240および押縁241A間に配置されている。室外側見付け片部242の対向部242Aおよび固定障子30間には、バックアップ材18およびシール材17が配置されている。押縁241Aの装着片部248および固定障子30間には、ガスケット13が配置されている。この固定障子30の右側縁部は、見込み方向においてバックアップ材18およびシール材17とガスケット13とに挟まれて保持されている。
なお、固定障子30の図1において左側に位置する左側縁部は、前述した右側縁部と同様に縦枠本体240および押縁241A間に配置されて保持されている。
【0035】
可動障子40は、框材である上框41、下框42および左右の縦框43並びに面材44を框組みして構成されている。
上框41、下框42および左右の縦框43は、同一のアルミ押出形材を所定長さ寸法に切断して同一断面形状に形成されている。従って、以下、図1において右側の縦框43について詳細に説明し、上框41、下框42および図1において左側の縦框43については同符号を適宜付して詳細な説明を省略する。なお、上框41および下框42は互いに上下逆向きに配置され、左側の縦框43は右側の縦框43と左右逆向きに配置されている。
【0036】
図1において右側の縦框43は、図5に示すように、框本体430と、押縁431とを備えて構成されている。
框本体430は、押縁431に係合する係合溝形成部432が室外側部分に形成されるとともに、室内側部分に気密材433が装着された框見込み部434と、框見込み部434に連続する室内側見付け片部435と、室内側見付け片部435の見付け方向内側から室内側に延出した延出部436とを有して形成されている。
【0037】
押縁431は、係合片部437と、装着片部438とを有して形成されている。係合片部437は、縦框43の見込み方向に沿って配置されており、係合溝形成部432に係合している。装着片部438は、係合片部437から縦框43の見付け方向に沿って面材44の内側に配置されている。
【0038】
面材44は、二枚の矩形状の壁面用のガラス板45の対向周縁部を、スペーサ16を介して相互に接着して形成された複層のガラスパネルによって構成されている。隙間を隔てて重ね合された二枚のガラス板31間であってスペーサ16の外周側部分には湿式のシール材17が施工されている。
【0039】
面材44の図1において右側に位置する右側縁部は、框本体430および押縁431間に配置されている。室内側見付け片部435および面材44間には、バックアップ材18およびシール材17が配置されている。また、押縁431の装着片部438および面材44間にも、バックアップ材18およびシール材17が配置されている。
なお、面材44の上側縁部、下側縁部および図1において左側に位置する左側縁部も、前述した右側縁部と同様に配置されている。
また、面材44の下側縁部は、下框42の框見込み部434上のセッティングブロック19に載置されている。
【0040】
この可動障子40は、図1において右側に位置する縦框43が丁番(図示省略)を介して同右側に位置する縦枠24に連結されて外開き可能に構成されている。
可動障子40の閉鎖状態では、上框41、下框42および左右の縦框43の各框見込み部434は、無目23、下枠22および左右の縦枠24の各装着片部239,218,248に装着された各水密材14のヒレ部先端に当接している。また、上框41、下框42および左右の縦框43の各気密材433は、無目23、下枠22および左右の縦枠24の各延出片部232F,212C,242Cに当接している。このように可動障子40の閉鎖状態では、各水密材14,各気密材433によって水密性、気密性が向上されている。
【0041】
[第1実施形態の施工]
以下、本実施形態に係るカーテンウォールユニット10の施工手順について説明する。
先ず、上枠本体210、下枠本体220、無目本体230、左右の縦枠本体240を枠組みしたものを準備する。上枠本体210の室外側見付け片部212、無目本体230の室外側見付け片部232および左右の縦枠本体240の室外側見付け片部242には、バックアップ材18が装着された状態とする。
【0042】
次に、可動障子40を開口26に配置し、丁番を介して縦枠24に連結する。他方、固定障子30を開口25に配置して当該固定障子30の室内面を各バックアップ材18に当接する。つづいて、各押縁211,221,231,241A,241Bを上枠本体210、下枠本体220、無目本体230および左右の縦枠本体240にそれぞれ係合する。この係合により、押縁211,231,241Aに装着されたガスケット13は固定障子30の室外面に当接する。また、可動障子40の各気密材433が下枠本体220、無目本体230および左右の縦枠本体240に当接した状態で、押縁221,231,241に装着された水密材14のヒレ部先端は、可動障子40にそれぞれ当接する。そして、前述した各バックアップ材18の内側にシール材17を施工する。
【0043】
このようにしてカーテンウォールユニット10を構成する。カーテンウォールユニット10においては、固定障子30と上枠21、無目23および左右の縦枠24とによって固定窓が構成され、可動障子40と無目23、下枠22および左右の縦枠24とによって可動窓が構成される。固定障子30および枠体20間と可動障子40および枠体20間とには、窓枠に相当するアタッチメントなどは介在されず、枠体20自体が窓枠に相当する構成とされる。
なお、カーテンウォールユニット10は複数形成され、複数の外壁材6間にそれぞれ設置されることでカーテンウォール1を形成する。
【0044】
[第1実施形態の効果]
(1)枠体20を構成する各枠本体210,230,240の対向部212A,232A,242Aが固定障子30の室内面に対向するとともに、枠体20を構成する各押縁211,231,241の装着片部218,238,248に装着したガスケット13が固定障子30の室外面に当接することで、固定障子30と枠体20自体とによって固定窓を構成できる。これにより、窓枠に相当するアタッチメントなどを枠体20内に別途設けることなく固定窓を構成でき、アタッチメントなどの部品点数を減らすことができ、コスト削減を図ることができる。
また、枠体20を構成する各枠本体220,230,240の対向部212A,232B,242Aが可動障子40の室内面に対向するとともに、枠体20を構成する各押縁221,231,241の装着片部218,239,248に装着した水密材14のヒレ部先端が可動障子40の各框材41,42,43に当接することで、可動障子40と枠体20自体とによって可動窓を構成できる。これにより、窓枠に相当するアタッチメントなどを枠体20内に別途設けることなく可動窓を構成でき、アタッチメントなどの部品点数を減らすことができ、コスト削減を図ることができる。
さらに、ガスケット13と水密材14との付け替えによって開口25に可動障子40を設置し、開口26に固定障子30を設置することができる。つまり、押縁211の装着片部218、押縁231の装着片部238および押縁241Aの装着片部248に装着されたガスケット13を取り外して水密材14を装着することで、開口25に可動障子40を開閉可能に設置できる。また、押縁231の装着片部239、押縁221の装着片部218および押縁241の装着片部248に装着された水密材14を取り外してガスケット13を装着することで、開口26に固定障子30を設置できる。
(2)各枠本体220,230,240の延出片部212C,232F,242Cが、各枠本体220,230,240の突起212B,232E,242Bよりも開口26の内側に位置している。これにより、閉鎖位置にある可動障子40の室内面が各枠本体220,230,240の延出片部212C,232F,242Cに当接し、各框材41,42,43が水密材14に当接しても、可動障子40が上記装着片部218,239,248に干渉することなく開閉動作を行える。このため、枠体20内にアタッチメントなどを設けることなく可動障子40を開閉可能に簡単に設置でき、また、アタッチメントなどによってサイズ制限されることなく大きく形成された可動障子40を設置可能であり、開口26を大きく形成できる。
また、各枠本体210,230,240の突起212B,232C,242Bが、各枠本体210,230,240の延出片部212C,232D,242Cよりも開口25の外側に位置している。これにより、ガスケット13と各枠本体210,230,240の突起212B,232C,242Bに取り付けられたバックアップ材18とによって固定障子30を確実に保持できる。
(3)無目23の押縁231の上側の装着片部238は、装着片部239に対して開口25側に位置してガスケット13が装着され、押縁231の下側の装着片部239は、装着片部238に対して開口26側に位置して水密材14が装着されるため、一つの押縁231によって、開口25に配置される固定障子30にガスケット13を当接できるとともに、開口26に配置される可動障子40に水密材14を当接できるので、構成の簡略化を図ることができる。
【0045】
[第2実施形態]
以下、本発明の第2実施形態に係るカーテンウォールユニット10Aを、図6を参照して説明する。
カーテンウォールユニット10Aの各部材の構成は、第1実施形態に係るカーテンウォールユニット10と共通であるが、上側の開口25に可動障子40が配置され、下側の開口26に固定障子30が配置されている点で相違する。
この場合、押縁211,231,241Aの装着片部218,238,248には、水密材14が装着されているとともに、押縁221,231,241Bの装着片部218,239,248には、ガスケット13が装着されている。
【0046】
第2実施形態に係るカーテンウォールユニット10Aによれば、第1実施形態に係るカーテンウォールユニット10と同様の作用効果を発揮できる。
また、カーテンウォールユニット10,10Aは、上枠本体210、下枠本体220、無目本体230および左右の縦枠本体240が固定障子30および可動障子40の室内面に当接可能に構成され、押縁211,221,231,241がガスケット13と水密材14とを付け替え可能な装着片部218,238,239,248を有して構成されるため、ガスケット13と水密材14とを付け替えるだけで、開口25,26のいずれにも固定障子30を設置でき、また、開口25,26のいずれにも可動障子40を設置できる。
【0047】
[第3実施形態]
以下、本発明の第3実施形態に係るカーテンウォールユニット10Bを、図7〜9を参照して説明する。
カーテンウォールユニット10Bは、第1実施形態に係るカーテンウォールユニット10の無目23の構成を省く代わりに、縦中骨27(中枠)を備えた連窓として構成されている。図7において右側に開口25A(第一開口)が形成され、左側に開口26A(第二開口)が形成されている。開口25Aには固定障子30が取り付けられ、開口26Aには可動障子40が取り付けられている。また、各押縁241は、図8,9に示すように、押縁241A,241Bに分断されずに一本の通し材として構成されている。
【0048】
縦中骨27は、本体部270と、ガスケット13および水密材14を装着可能な装着片部278,279とを一体に有して形成されている。
本体部270は、室外側見付け片部272(対向見付け片部)、右側見込み片部273、左側見込み片部274、室内側見付け片部275および連続片部276を有して形成されている。
室外側見付け片部272は、開口25A側に位置して固定障子30の室内面に対向する対向部272Aと、開口26A側に位置して可動障子40の室内面に対向する対向部272Bとを有して形成されている。
対向部272Aは、固定障子30の室内面に当接するバックアップ材18(室内当接部材)が取り付けられる突起272C(取付部)と、右側見込み片部273から開口25Aの内側に延出した延出片部272D(当接部)とを有している。延出片部272Dおよび固定障子30間にはシール材17が施工されている。
対向部272Bは、バックアップ材18(室内当接部材)が取付可能な突起272E(取付部)と、左側見込み片部274から開口26Aの内側に延出した延出片部272F(当接部)とを有している。延出片部272Fには、閉鎖位置にある可動障子40の気密材433が当接している。
連続片部276は、室外側見付け片部272から室外側に延びて形成されており、その室外側先端に装着片部278,279が形成されている。
【0049】
装着片部278は、縦中骨27の見付け方向に沿って開口25A側に配置されており、その開口25A側先端には、ガスケット13を装着した装着部278Aが形成されている。装着部278Aに装着されたガスケット13は、縦中骨27の見込み方向において突起272Cと対向して位置しているとともに、固定障子30の室外面に当接している。
なお、装着部278Aは、ガスケット13に代えて水密材14が装着可能に構成されている。装着部278Aに水密材14が装着された場合には、この水密材14のヒレ部は、縦中骨27の見込み方向において延出片部272Dと対向して位置する。
【0050】
装着片部279は、縦中骨27の見付け方向に沿って開口26A側に配置されており、その開口26A側先端には、水密材14を装着した装着部279Aが形成されている。装着部279Aに装着された水密材14のヒレ部は、縦中骨27の見込み方向において延出片部272Fに対向して位置しているとともに、可動障子40の縦框43に当接している。
なお、装着部279Aは、水密材14に代えてガスケット13が装着可能に構成されている。装着部279Aにガスケット13が装着された場合には、このガスケット13は、縦中骨27の見込み方向において突起272Eと対向して位置する。
【0051】
前述したカーテンウォールユニット10Bでは、開口25Aに固定障子30が取り付けられ、開口26Aに可動障子40が取り付けられているが、押縁211,221,241の装着片部218,248および縦中骨27の装着片部278,279に装着するガスケット13、水密材14を適宜付け替えることによって、開口25Aに可動障子40を設置し、開口26Aに固定障子30を設置することができる。従って、開口25A,26Aのいずれにも固定障子30、可動障子40を設置できる。
【0052】
第3実施形態に係るカーテンウォールユニット10Bによれば、第1、第2実施形態に係るカーテンウォールユニット10,10Aと同様の作用効果を発揮できる。
【0053】
[変形例]
本発明は、以上の実施形態で説明した構成のものに限定されず、本発明の目的を達成できる範囲での変形例は、本発明に含まれる。
例えば、前記実施形態では、枠体20および可動障子40によって構成される可動窓は外開き窓であるが、これに限定されず、例えば、外倒し窓、突出し窓、すべり出し窓とされてもよい。
また、固定障子30および面材44は、複層のガラスパネルによって構成されているが、これに限定されず、例えば、単板のガラスパネル、金属パネル、金属樹脂複合パネルとされてもよい。
また、可動障子40に組み込まれる面材44は、バックアップ材18およびシール材17によって保持されているが、これに限定されず、ガスケットによって保持されてもよい。
【0054】
前記実施形態では、枠体20は、二つの開口25(25A),26(26A)を形成しているが、これに限定されず、三つ以上の開口を形成してもよい。例えば中枠としての無目23および縦中骨27の双方を備えて枠体20を構成し、各開口に固定障子30、可動障子40を適宜選択して設置してもよい。
【0055】
第1、第2実施形態では、無目本体230に係合する一つの押縁231を備えて構成されているが、これに限定されず、例えば、無目本体230に係合する二つの押縁を備えて構成されていてもよい。この場合、二つの押縁のうちの一方の押縁が、無目本体230に係合する係合片部と、装着片部238とを有して形成され、二つの押縁のうちの他方の押縁が、無目本体230に係合する係合片部と、装着片部239とを有して形成されていてもよい。
【0056】
第1、第2実施形態では、押縁231が無目本体230と別体で形成されているが、これに限定されず、押縁231と無目本体230とが一体に形成されて無目23を構成してもよい。また、上枠本体210および押縁211が一体に形成され、下枠本体220と押縁221が一体に形成されてもよい。さらに、左右一方の縦枠本体240および押縁241が一体に形成され、左右他方の縦枠本体240および押縁241が一体に形成されてもよい。
【0057】
第3実施形態では、本体部270と装着片部278,279が一体に形成されて縦中骨27を構成しているが、これに限定されず、例えば、連続片部276に代えて係合片部を有した本体部270と、装着片部278,279および係合片部を有した押縁とによって縦中骨27を構成してもよい。
【符号の説明】
【0058】
1…カーテンウォール、2…建物、3…梁、4…床スラブ、5…吊り天井、6…外壁材、10,10A,10B…カーテンウォールユニット、11,14,15…水密材、12,433…気密材、13…ガスケット、16…スペーサ、17…シール材、18…バックアップ材、19…セッティングブロック、20…枠体、21…上枠、22…下枠、23…無目、24…縦枠、25,25A,26,26A…開口、27…縦中骨、30…固定障子、31,45…ガラス板、40…可動障子、41…上框、42…下框、43…縦框、44…面材、210…上枠本体(枠本体)、211,221,231,241,241A,241B,431…押縁、212,232,242,272…室外側見付け片部(対向見付け片部)、212A,232A,232B,242A,272A,272B…対向部、212B,232C,232E,242B,272C,272E…突起(取付部)、212C,232D,232F,242C,272D,272F…延出片部(当接部)、213…外側見込み片部、213A…凹部、213B,213C,218A,238A,239A,243A,243B,248A,278A,279A…装着部、214…内側見込み片部、215,235,244,275,435…室内側見付け片部、216,217,236,237,246,247,437…係合片部、216A,217A,236A,237A,246A,247A…係合部、218,238,239,248,278,279,438…装着片部、220…下枠本体(枠本体)、230…無目本体(枠本体)、233…上側見込み片部、234…下側見込み片部、240…縦枠本体(枠本体)、243…縦枠見込み片部、270…本体部、273…右側見込み片部、274…左側見込み片部、276…連続片部、430…框本体、432…係合溝形成部、434…框見込み部、436…延出部。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9