【文献】
C.R. Li et al.,"Photoconductive properties of organic-inorganic hybrid perovskite (C6H13NH3)2(CH3NH3)m-1Pbml3m+1:TiO2 nanocomposites device structure",Materials Letters,2010年,Vol.64,p.2735-2737
【文献】
Tina C. Li et al.,"Surface Passivation of Nanoporous TiO2 via Atomic Layer Deposition of ZrO2 for Solid-State Dye-Sensitized Solar Cell Applications",The Journal of Physical Chemistry C,2009年,Vol.113,p.18385-18390
【文献】
Mihaela Nedelcu et al.,"Block copolymer directed synthesis of mesoporous TiO2 for dye-sensitized solar cells",Soft Matter,2009年,Vol.5,p.134-139
【文献】
Sung Hoon Ahn et al.,"Direct Assembly of Preformed Nanoparticles and Graft Copolymer for the Fabrication of Micrometer-thick, Organized TiO2 Films: High Efficiency Solid-State Dye-Sensitized Solar Cells",Advanced Materials,2012年 1月24日,Vol.24,p.519-522
【文献】
Juan L Vivero-Escoto et al.,"Recent progress in mesoporous titania meterials: adjusting morphology for innovative applications",Science and Technology of Advanced Materials,2012年 2月 2日,Vol.13,p.013003-1 - 013003-9
【文献】
Aravind Kumar Chandiran et al.,"Subnanometer Ga2O3 Tunnelling Layer by Atomic Layer Deposition to Achieve 1.1 V Open-Circuit Potential in Dye-Sensitized Solar Cells",Nano Letters,2012年 6月11日,Vol.12,p.3941-3947
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
導電性支持層および/または電荷収集器と、1つまたは2つ以上の保護層と、表面を増加させるスカフォールド構造と、1つまたは2つ以上の有機無機ペロブスカイト層と、対電極および/または金属層とを含み、該1つまたは2つ以上の有機無機ペロブスカイト層が該表面を増加させるスカフォールド構造上または該表面を増加させるスカフォールド構造上にある保護層上に提供されており、該表面を増加させるスカフォールド構造が半導体材料を含みかつナノ構造および/またはナノ多孔質であり、該表面を増加させるスカフォールド構造が20〜200m2/gの範囲内のグラム当たりの表面積の比および10〜2000nmの範囲内の厚さを有し、該1つまたは2つ以上の保護層がMg酸化物、Hf酸化物、In酸化物、Nb酸化物、Ti酸化物、Ta酸化物、Y酸化物およびZr酸化物から選択される材料を含みかつlnm以下の厚さを有する金属酸化物層であり、該対電極および/または金属層が該ペロブスカイト層と電気接触して提供されており、または該保護層が該ペロブスカイト層と該対電極および/もしくは該金属層との間にあり、太陽電池が該ペロブスカイト層と該対電極および/または金属層との間に別個の非ペロブスカイト正孔輸送材料層を有さない、固体太陽電池。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明は、ヘテロ接合、太陽電池ならびにヘテロ接合および太陽電池を製造する方法を提供する。本発明のヘテロ接合は、太陽電池において、特に本発明の太陽電池において使用できる。下記で、そうしたヘテロ接合を含む太陽電池およびその製造をさらに詳細に記載する。
【0018】
ある態様によれば、本発明の太陽電池は、その上に表面を増加させるスカフォールド構造が好ましくは提供されている導電性支持層を好ましくは含み、有機無機ペロブスカイト層が好ましくはこのスカフォールド構造上に提供されており、そして対電極および/または金属層は、該ペロブスカイト層と電気接触して提供されている。ある態様によれば、導電性支持層、スカフォールド構造、ペロブスカイト層および対電極は、本発明の太陽電池の一方の側から他方の側に向かってこの順序で存在する。保護層および/または正孔輸送層は、この明細書の他の部分中に開示されているように、例えば上の層の間の適当な位置に、存在する場合があるし、または存在しない場合がある。
【0019】
本発明の太陽電池は、好ましくは導電性支持層を含む。この導電性支持層は、好ましくは実質的に透明である。「透明な」は、可視光の少なくとも一部、好ましくは可視光の主要部に透明であることを意味する。好ましくは、導電性支持層は、可視光のすべての波長または全てのタイプに実質的に透明である。さらに、導電性支持層は、例えば、UVおよびIR放射等の非可視光に透明であることができる。
【0020】
ある態様によれば、導電性支持層は、本発明の太陽電池の支持層を提供する。好ましくは、太陽電池はこの支持層上に製造される。別の態様によれば、太陽電池の支持体は対電極の側上に提供される。この場合は、導電性支持層(
図1中の1)は、必ずしも機器の支持を提供しないが、単に電流コレクタ、例えば金属箔であるか、または電流コレクタ、例えば金属箔を含むことができる。
【0021】
導電性支持層は、好ましくは太陽電池から得られる電流を集める電流コレクタとして機能し、そして/または太陽電池から得られる電流を集める電流コレクタを含む。
【0022】
例えば、導電性支持層は、プラスチックまたはガラス等の透明な基材上に好ましくは被覆された、インジウムドープ酸化スズ(ITO)、フッ素ドープ酸化ズズ(FTO)、ZnO−Ga
2O
3、ZnO−Al
2O
3、酸化スズ、アンチモンドープ酸化スズ(ATO)、SrGeO
3および酸化亜鉛から選択された材料を含むことができる。この場合は、プラスチックまたはガラスは、層の支持構造を提供し、そして引用された導電性材料は、伝導度を提供する。そうした支持層は、それぞれ導電性ガラスおよび導電性プラスチックとして通常公知であり、したがって本発明による好ましい導電性支持層である。ある態様によれば、導電性支持層は、導電性ガラスからおよび導電性プラスチックから選択できる導電性の透明な層を含む。
【0023】
電流コレクタはまた、例えば、チタン箔または亜鉛箔等の導電性金属箔によって提供されることができる。非透明な導電性材料は、特に機器によって捕捉される光に曝されない機器の側上で、電流コレクタとして使用されることができる。そうした金属箔は、例えば、Seigo Itoら、Chem.Commun.2006、4004〜4006によって開示されたもの等のフレキシブルな機器中で使用されてきた。
【0024】
本発明の態様によれば、表面を増加させるスカフォールド構造は、該導電性支持構造上または該スカフォールド構造上に提供されることができる保護層上に提供される。
【0025】
本発明の太陽電池およびヘテロ接合の態様によれば、表面を増加させるスカフォールド構造は、ナノ構造および/またはナノ多孔質である。スカフォールド構造は、したがって好ましくはナノスケール構造である。該スカフォールド構造の構造は、導電性支持体の表面と比較して、効果的な表面を増加させる。
【0026】
スカフォールド材料は、多くの種類の異なる材料から選択された任意の1種または組み合わせから製造できる。ある態様によれば、本発明の太陽電池および/またはヘテロ接合の表面を増加させるスカフォールド構造は、半導体材料、導電性材料、非導電性材料およびそれらの2種または3種以上の組み合わせからなる群から選択されるものを含むか、から本質的に成るか、またはこれらである。
【0027】
ある態様によれば、該スカフォールド構造は、金属酸化物でできており、そして/または金属酸化物を含む。例えば、スカフォールド構造の材料は、例えば、Si、TiO
2、SnO
2、Fe
2O
3、ZnO、WO
3、Nb
2O
5、CdS、ZnS、PbS、Bi
2S
3、CdSe、CdTe、SrTiO
3、GaP、InP、GaAs、CuInS
2、CuInSe
2、およびそれらの組み合わせ等の半導体材料から選択される。好ましい半導体材料は、例えば、Si、TiO
2、SnO
2、ZnO、WO
3、Nb
2O
5およびSrTiO
3である。
【0028】
しかし、スカフォールド構造の材料は、半導体または導電性である必要はないが、非導電材料および/または絶縁材料で実際できていることができる。例えば、スカフォールド構造は、例えば、加熱および/または架橋によって導電性支持体上で多少とも組み立てられており、そしてそこに固定されている、プラスチック、例えば、プラスチックナノ粒子でできていることができる。サブマイクロメートルサイズで導電性基材上に堆積されたポリスチレン(PS)球は、非導電性スカフォールド構造の例としてとして引用できる。
【0029】
スカフォールド構造が、非導電性材料でできており、そして/または非導電性材料を含む場合、以下の層、例えば、ペロブスカイト層と導電性支持体との間の電気接続は保証されていることが好ましい。これは、例えば、ペロブスカイト層を導電性支持体と、または存在する場合、導電性支持体上および/またはスカフォールド構造上に提供されることができる保護層と直接接触させることにより、達成できる。これに関して、スカフォールド構造は、導電性支持表面を完全に覆う層を必ずしも形成しないことに注意する。スカフォールドは、導電性支持体上に適用されたナノ粒子によって形成されることができ、この導電性支持体は完全に被覆される必要はない。
【0030】
また導電性のおよび/または半導体の材料の層で被覆された非導電性スカフォールド構造も考えられる。スカフォールド構造の当初のナノ構造のおよび/またはナノ多孔質構造を実質的に保持できるように、被膜は充分薄い。例えば、導電性のおよび/または半導体の被膜は、該導電性支持体と電気接触していることができる。この明細書の他の部分に記載されている保護層は、スカフォールド構造上に適用できる薄層の非限定の例として引用できる。
【0031】
最終的に、スカフォールド構造はまた、例えば導電性材料、例えば金属および/または導電性ポリマーでできていることができる。
【0032】
ある態様によれば、本発明の太陽電池および/またはヘテロ接合の表面を増加させるスカフォールド構造は、該支持層上に適用され、そして/または固定されたナノ粒子を含む。記載「ナノ粒子」は、任意の形態を取ることができる粒子、特にまたいわゆるナノシートを含む。アナターゼTiO
2でできたナノシートは、Etgarら、Adv.Mater.2012、24、2202〜2206
20によって報告された。
【0033】
例えば、色素増感太陽電池における多孔質半導体(例えばTiO
2)表面の調製のための従来のもののように(例えば、Thin Solid Films516、4613〜4619(2008)またはEtgarら、Adv.Mater.2012、24、2202〜2206を参照のこと)、スカフォールド構造はまた、スクリーン印刷またはスピンコーティングによって製造できる。ナノ多孔質半導体構造および表面は、例えば、欧州特許第0333641号明細書および欧州特許第0606453号明細書中に開示されてきた。
【0034】
本発明の態様によれば、該スカフォールド構造は、ナノ粒子、特にナノシートを含み、そして/またはナノ粒子、特にナノシートから調製され、このナノ粒子および/またはナノシートは、好ましくはさらにアニールされる。ナノ粒子は、2〜300nm、好ましくは3〜200nm、またさらに好ましくは4〜150nm、そして最も好ましくは5〜100nmの範囲の寸法および/またはサイズを好ましくは有する。ナノ粒子に関して「寸法」または「サイズ」は、本明細書中において、実質的に球状または楕円粒子の場合直径を含む空間の任意の方向での伸張(長さ)、またはナノシートの場合長さおよび厚さを意味する。好ましくは、Etgarら
20によって開示されているように、ナノ粒子のサイズは、透過電子顕微鏡(TEM)および制限視野電子回折(SAED)によって決定される。
【0035】
ある態様によれば、表面を増加させるスカフォールド構造は、ナノ構造および/またはナノ多孔質である。
【0036】
ある態様によれば、該スカフォールド構造のグラム当たりの表面積の比は、20〜200m
2/g、好ましくは30〜150m
2/g、そして最も好ましくは60〜120m
2/gの範囲内にある。グラム当たりの表面の比は、BETガス吸着法により決定できる。
【0037】
ある態様によれば、該スカフォールド構造は、該支持層上に、連続のおよび/または完全な、または代わりに、非連続的なおよび/または非完全な層を形成する。ある態様によれば、該スカフォールド構造は、10〜2000nm、好ましくは15〜1000nm、さらに好ましくは20〜500nm、またさらに好ましくは50〜400nm、そして最も好ましくは100〜300nmの厚さを有する層を形成する。本明細書の目的のために、ペロブスカイト層(または、適用可能な場合、保護層)と導電性支持体との間で接触がないことができるように、「連続層」または「完全層」は、導電性支持体を完全に覆う層である。スカフォールド層が、該導電性支持層上に、非連続的および/または非完全に提供される場合、ペロブスカイト層は、該導電性支持層と直接接触できたであろう。しかし、例えば、非連続の、スカフォールド層と導電性支持層との間のさらなる層、例えばこの明細書の他の部分に開示されているような保護層が考えられるであろう。この場合は、ペロブスカイト層と導電性支持体との直接接触が避けられる。
【0038】
好ましい態様により、表面を増加させるスカフォールド構造は、該導電性支持層上に提供される。しかし、本発明では、スカフォールド構造と導電性支持体との間に1つまたは2つ以上の中間層がある可能性を除外する意図はない。そうした中間層は、存在する場合、好ましくは導電性および/または半導体であろう。
【0039】
ある態様によれば、本発明のヘテロ接合および/または太陽電池は、有機無機ペロブスカイト層を含む。ヘテロ接合および/または太陽電池は、それぞれが同一または相違することができる1つまたは2つ以上の層を含むことができる。
【0040】
「ペロブスカイト」とは、この明細書の目的のために、「ペロブスカイト構造」をいい、そして具体的にペロブスカイト材料、CaTiO
3を意味しない。この明細書の目的のために「ペロブスカイト」は、カルシウム酸化チタンと同じタイプの結晶構造を有し、そして2価のカチオンが2つの別個の1価のカチオンで置換された材料でできた任意の材料を含むか、好ましくは関連する。ペロブスカイト構造は、一般的化学量論AMX
3(式中、「A」および「M」は、カチオンであり、そして「X」は、アニオンである。「A」および「M」カチオンは、元のペロブスカイト鉱物(CaTiO
3)において種々の電荷を有することができ、Aカチオンは、二価であり、そしてMカチオンは、4価である。)を有する。この発明の目的のために、ペロブスカイト式は、同一または相違することができる、この明細書中の他の部分中に示された式による、3つ(3)または4つ(4)のアニオンを有する構造、および/または1つまたは2つ(2)の有機カチオン、および/または2つまたは3つの正電荷を有する金属原子を含む。
【0041】
有機無機ペロブスカイトは、有機複合物および無機結晶の組み合わせた特性を示すハイブリッド材料である。無機構成部分は、高いキャリアー移動性を提供する共有およびイオン性相互作用によって制約される骨格を形成する。有機構成部分は、これらの材料の自己組織化プロセスにおいて助け、これはまた、ハイブリッド材料が、他の有機材料のような低コスト技術によって堆積されることを可能にする。有機構成部分のさらなる重要な特性は、無機シートとの間のその次元および電子結合を低下させることによって、有機無機材料の電子特性を設計することである。
【0042】
有機無機ペロブスカイトの構造は、大きいエネルギーギャップを有する有機層と交互の半導体無機シートを有する、多層量子井戸構造と類似する(
図5)。無機層の伝導バンドが有機層の伝導バンドより実質的により下であり、そして無機層の価電子帯が同様に有機層の価電子帯より上である場合、
図5Aは、1つの可能性を示す。したがって、無機シートは、電子および正孔の両方のための量子井戸として働く。
【0043】
別の選択肢は、有機層および無機層のためのバンドギャップが
図5B中で具体的に説明されたように相殺できる場合であり、電子および正孔のための井戸が異なる層中にあるタイプIIのヘテロ構造となる。
【0044】
有機無機ペロブスカイトのこれらの構造は、増感剤としてのそれらの使用を可能にし、スカフォールド構造および/または導電性支持体に電子を注入でき、そして同時に正孔伝導体として機能できる。
【0045】
1つまたは2つ以上のペロブスカイト層中で使用される有機無機ペロブスカイト材料は、好ましくは、下記式(I)、(II)、(III)、および/または(IV)のいずれか一つに対応する分子構造を有する:
A
2MX
4 (I)
AMX
3 (II)
ANX
4 (III)
BMX
4 (IV)
式中、Aは、1価の有機カチオンであり、そしてBは2価の有機カチオンである。好ましくは、AおよびBは、15個までの炭素およびN、OおよびSから選択された可能なさらなるヘテロ原子の他に、(Aで)1個〜20個のヘテロ原子および(Bで)2個〜20個のヘテロ原子、特に1個または2個の正電荷を有する窒素原子をそれぞれ含む炭化水素から選択される。さらに、AおよびBは、該1個〜20個のヘテロ原子と独立して、部分的にまたは全部ハロゲン化していることができる。
【0046】
Mは、Cu
2+、Ni
2+、Co
2+、Fe
2+、Mn
2+、Cr
2+、Pd
2+、Cd
2+、Ge
2+、Sn
2+、Pb
2+、Eu
2+、またはYb
2+からなる群から選択されることができる金属原子である。好ましくは、Mは、Sn
2+またはPb
2+である。Nは、好ましくはBi
3+およびSb
3+の群から選択された三価の金属である。
【0047】
Xは、アニオン性化合物であり、そして好ましくはCl
−、Br
−、I
−、NCS
−、CN
−、NCO
−、およびそれらの組み合わせから独立して選択される。式(II)中に3つのXがあることができるように、ペロブスカイト材料は、異なるハロゲンの組み合わせを含むことができる。例えば、「X
3」は、例えばI
2Cl
−3、IBr
−3、Cl
2I
−3、Br
2I
−3から選択できる。「X
4」中の4つのアニオンは、異なるハロゲンの組み合わせであることができる。好ましくは、Xは、Br
−またはI
−である。
【0048】
好ましい態様により、「X
3」および「X
4」中のすべてのアニオンは同じである。
【0049】
好ましい態様により、該有機無機ペロブスカイト層は、下記式(I)、(II)、(III)および/または(IV)のペロブスカイト構造を含む、
A
2MX
4 (I)
AMX
3 (II)
ANX
4 (III)
BMX
4 (IV)
式中、
Aは、N−含有ヘテロ環および環系を含む第1級、第2級、第3級または第4級有機アンモニウム化合物から選択される有機の、1価のカチオンであり、Aは、1個〜15個の炭素および1個〜20個のヘテロ原子を有し、
Bは、1個〜15個の炭素および2個〜20個のヘテロ原子を有する第1級、第2級、第3級または第4級有機アンモニウム化合物から選択され、そして2つの正電荷を有する窒素原子を有する、有機の、2価のカチオンであり、
Mは、Cu
2+、Ni
2+、Co
2+、Fe
2+、Mn
2+、Cr
2+、Pd
2+、Cd
2+、Ge
2+、Sn
2+、Pb
2+、Eu
2+、またはYb
2+からなる群から選択される二価の金属カチオンであり、
Nは、Bi
3+およびSb
3+の群から選択され、
3つのまたは4つのXは、I
−、Br
−、I
−、NCS
−、CN
−、およびNCO
−から独立して選択される。
【0050】
好ましくは、MおよびNは、好ましくは8面体のアニオン配位を適応できる金属イオンである。
【0051】
好ましくは、Xは、Br
−およびI
−から選択され、そしてMはSn
2+またはPb
2+である。
【0052】
好ましい態様により、ペロブスカイト材料は、式(I)〜(III)、好ましくは(II)の1つまたは2つ以上から選択される構造を有する。
【0053】
好ましい態様により、該有機無機ペロブスカイト層(4)は、式(V)、(VI)、(VII)、(VIII)、(IX)および(X)のいずれか1つのペロブスカイト構造を含む;
APbX
3 (V)
ASnX
3 (VI)
A
2PbX
4 (VII)
A
2SnX
4 (VIII)
BPbX
4 (IX)
BSnX
4 (X)
式中、A、BおよびXは、本明細書中の他の部分中で規定されたとおりである。好ましくは、XはBr
−およびI
−から選択され、最も好ましくは、XはI
−である。
【0054】
好ましい態様により、該有機無機ペロブスカイト層は、上記式(V)〜(VIII)、さらに好ましくは、(V)および/または(VI)のペロブスカイト構造を含む。
【0055】
ある態様によれば、A、特に式(I)〜(III)、および(V)〜(VIII)の中のいずれか1つは、下記式(1)〜(8)の化合物のいずれか1つから選択された1価のカチオンである:
【0057】
式中、
R
1、R
2、R
3およびR
4のいずれか1つは、C1〜C15脂肪族およびC4〜C15芳香族置換基から独立して選択され、該置換基中のいずれかの1つ、いくつかのまたはすべての水素はハロゲンによって置換されていることができ、そして2つまたは3つ以上の炭素がある場合、該置換基中の該炭素の半分までは、N、SまたはOヘテロ原子によって置換されていることができ、そして該化合物(2)〜(8)のいずれか1つにおいて、存在する置換基の2つまたは3つ以上(適用可能であるとして、R
1、R
2、R
3およびR
4)は、共有結合で相互に接続されて置換もしくは非置換の環または環系を形成することができる。
【0058】
ある態様によれば、Bは、下記式(9)および(10)の化合物のいずれか1つから選択された2価のカチオンである:
【化2】
【0059】
式中、式(9)の化合物において、Lはないか、または1個〜10個の炭素を有する脂肪族または芳香族リンカー構造であり、該L中のいずれかの1つ、いくつかまたはすべての水素はハロゲンによって置換されていることができ、そして該L中の炭素の半分までは、N、SまたはOヘテロ原子によって独立して置換されていることができ、
R
1とR
2とのいずれか1つは、下記置換基(20)〜(25)のいずれか1つから独立して選択され:
【0061】
式中、置換基(20)〜(25)中の点線は、該置換
基が該リンカー構造Lに接続されている
結合を表し、
R
1、R
2、およびR
3は、独立して、式(1)〜(8)の化合物について上記で規定されたとおりであり、
【0062】
R
1およびR
2は、それらがいずれも置換基(20)と異なる場合、適用可能であるとして、それらの置換基R
1、R
2、およびR
3と相互に共有結合で接続されていることができ、そしてR
1、R
2、およびR
3のいずれか1つは、存在する場合、該置換基がR
1またはR
2上に存在するか否かと独立して、Lまたは化合物(10)の環構造に共有結合で接続されていることができ、
【0063】
そして、式(10)の化合物において、該2つの正電荷を有する窒素原子を含む該環は、4個〜15個の炭素原子および2個〜7個のヘテロ原子を含む芳香族環または環系を表し、該窒素原子は、該環または環系の環ヘテロ原子であり、そして該ヘテロ原子の残りは、N、OおよびSから独立して選択されることができ、そしてR
5およびR
6は、HおよびR
1〜R
4のような置換基から独立して選択される。水素を全部または部分的に置換するハロゲンはまた該2個〜7個のヘテロ原子に加えて、存在できる。
【0064】
Lがない場合、該置換基R
1およびR
2は、下記化合物(34)によって具体的に説明されるように、直接接続されて、N−N結合を形成する。
【0065】
好ましくは、L中の炭素の数が損なわれている場合、ヘテロ原子の数は炭素の数より少ない。好ましくは、式(10)の環構造において、環ヘテロ原子の数は炭素原子の数より少ない。
【0066】
ある態様によれば、式(9)の化合物において、Lは、1〜8炭素を有する脂肪族または芳香族リンカー構造であり、該L中のいずれかの1つ、いくつかまたはすべての水素はハロゲンによって置換されていることができ、そして該L中の0個〜4個の炭素は、N、SまたはOヘテロ原子によって独立して置換されていることができる。好ましくは、Lは、1〜6炭素を有する脂肪族または芳香族リンカー構造であり、該L中のいずれかの1つ、いくつかまたはすべての水素はハロゲンによって置換されていることができ、そして該L中の0個〜3個の炭素は、N、SまたはOヘテロ原子によって独立して置換されていることができる。
【0067】
ある態様によれば、式(9)の化合物において、該リンカーLには、OまたはSのいずれかのヘテロ原子がない。ある態様によれば、LにはN、Oおよび/またはSヘテロ原子がない。
【0068】
ある態様によれば、式(10)の化合物において、該2つの正電荷を有する窒素原子を含む該環は4個〜10個の炭素原子および(該2つの環N−原子を含む)2個〜5個のヘテロ原子を含む芳香族環または環系を表す。
【0069】
ある態様によれば、該環または環系式(10)の化合物において、いずれかのOまたはSヘテロ原子がない。ある態様によれば、式(10)の化合物中で該環または環系には、該2つのN−環原子の他に、N、Oおよび/またはSヘテロ原子のいずれかがさらにない。これは水素がハロゲンによって置換されている可能性を除外しない。
【0070】
当業者が理解するであろうように、芳香族リンカー、化合物、置換基または環が、4個の炭素を含む場合、該芳香族化合物を提供するように、これは少なくとも1つの環ヘテロ原子を含む。
【0071】
ある態様によれば、R
1、R
2、R
3およびR
4のいずれか1つは、C1〜C8脂肪族およびC4〜C8芳香族置換基から独立して選択され、該置換基中のいずれかの1つ、いくつかのまたはすべての水素はハロゲンによって置換されていることができ、そして2つまたは3つ以上の炭素がある場合、該置換基中の該炭素の半分までは、N、SまたはOヘテロ原子によって置換されていることができ、そして同じカチオン上に存在する2つまたは3つ以上の置換基は、共有結合で相互に接続されて置換もしくは非置換の環または環系を形成することができる。
【0072】
ある態様によれば、R
1、R
2、R
3およびR
4のいずれか1つは、C1〜C6脂肪族およびC4〜C6芳香族置換基から独立して選択され、該置換基中のいずれかの1つ、いくつかのまたはすべての水素はハロゲンによって置換されていることができ、そして2つまたは3つ以上の炭素がある場合、該置換基中の該炭素の半分までは、N、SまたはOヘテロ原子によって置換されていることができ、そして同じカチオン上に存在する2つまたは3つ以上の置換基は、共有結合で相互に接続されて置換もしくは非置換の環または環系を形成することができる。
【0073】
ある態様によれば、R
1、R
2、R
3およびR
4のいずれか1つは、C1〜C4、好ましくはC1〜C3、そして最も好ましくはC1〜C2脂肪族の置換基から独立して選択され、該置換基中のいずれかの1つ、いくつかのまたはすべての水素はハロゲンによって置換されていることができ、そして同じカチオン上に存在する2つまたは3つ以上の置換基は、共有結合で相互に接続されて置換もしくは非置換の環または環系を形成することができる。
【0074】
ある態様によれば、R
1、R
2、R
3およびR
4のいずれか1つは、C1〜C10アルキル、C2〜C10アルケニルおよびC2〜C10アルキニルから独立して選択され、該アルキル、アルケニルおよびアルキニルは、3個以上の炭素を含む場合、直鎖、分枝または環状であることができ、そして該置換基中のいくつかまたはすべての水素はハロゲンによって置換されていることができる。
【0075】
ある態様によれば、R
1、R
2、R
3およびR
4のいずれか1つは、C1〜C8アルキル、C2〜C8アルケニルおよびC2〜C8アルキニルから独立して選択され、該アルキル、アルケニルおよびアルキニルは、3個以上の炭素を含む場合、直鎖、分枝または環状であることができ、そして該置換基中のいくつかまたはすべての水素は、ハロゲンによって置換されていることができる。
【0076】
ある態様によれば、R
1、R
2、R
3およびR
4のいずれか1つは、C1〜C6アルキル、C2〜C6アルケニルおよびC2〜C6アルキニルから独立して選択され、該アルキル、アルケニルおよびアルキニルは、3個以上の炭素を含む場合、直鎖、分枝または環状であることができ、そして該置換基中のいくつかまたはすべての水素はハロゲンによって置換されていることができる。
【0077】
ある態様によれば、R
1、R
2、R
3およびR
4のいずれか1つは、C1〜C4アルキル、C2〜C4アルケニルおよびC2〜C4アルキニルから独立して選択され、該アルキル、アルケニルおよびアルキニルは、3個以上の炭素を含む場合、直鎖、分枝または環状であることができ、そして該置換基中のいくつかまたはすべての水素はハロゲンによって置換されていることができる。
【0078】
ある態様によれば、R
1、R
2、R
3およびR
4のいずれか1つは、C1〜C3、好ましくはC1〜C2アルキル、C2〜C3、好ましくはC2アルケニルおよびC2〜C3、好ましくはC2アルキニルから独立して選択され、該アルキル、アルケニルおよびアルキニルは、3個以上の炭素を含む場合、直鎖、分枝または環状であることができ、そして該置換基中のいくつかまたはすべての水素は、ハロゲンによって置換されていることができる。
【0079】
ある態様によれば、R
1、R
2、R
3およびR
4のいずれか1つは、C1〜C4、さらに好ましくは、C1〜C3、およびまたさらに好ましくはC1〜C2アルキルから独立して選択される。最も好ましくは、R
1、R
2、R
3およびR
4のいずれか1つはメチルである。再度、該アルキルは、完全にまたは部分的にハロゲン化されていることができる。
【0080】
ある態様によれば、AおよびBは、それぞれ、1つ、2つまたは3つ以上の窒素ヘテロ原子を含む置換および非置換C5〜C6環から選択される1価のまたは2価のカチオンであり、該窒素原子の(Aのための)1つまたは(Bのための)2つは、正電荷を有する。そうした環の置換基は、ハロゲンからおよび上記で規定したようなC1〜C4アルキル、C2〜C4アルケニルおよびC2〜C4アルキニルから、好ましくは上記で規定したようなC1〜C3アルキル、C3アルケニルおよびC3アルキニルから選択されることができる。この環は、さらにヘテロ原子を含むことができ、このヘテロ原子は、この環中の1つまたは2つ以上の炭素を置換でき、特にヘテロ原子は、O、NおよびSから選択されることができる。2つの正電荷を有する環N−原子を含む2価の有機カチオンBが、例えば上記式(10)の化合物によって例示される。そうした環は、芳香族または脂肪族であることができる。
【0081】
AおよびBはまた、2つまたは3つ以上の環を含む環系を含むことができ、この環系の少なくとも1つは、上記で規定したように、置換および非置換C5〜C6環であることができる。式(10)の化合物中の楕円形に描いた円は、例えば、2つまたは3つ以上の環、しかし好ましくは2つの環を含む、環系をまた表すことができる。またAが2つの環を含む場合、さらなる環ヘテロ原子が存在でき、これは、好ましくは例えば電荷を有さない。
【0082】
ある態様によれば、しかし、有機カチオンAおよびBは、(Aのための)1つの、(Bのための)2つの、またはそれ以上の窒素原子を含み、カチオンAおよび/またはB中で1つまたは2つ以上の水素原子の代用物となることができるハロゲンを除いて、なんらかのOもしくはSまたはなんらかの他のヘテロ原子がない。
【0083】
Aは、好ましくは1つの正電荷を有する窒素原子を含む。Bは、好ましくは2つの正電荷を有する窒素原子を含む。
【0084】
AおよびBは、(Aのための)式(30)および(31)および(Bのための)下記(32)〜(34)の例示的な環または環系から選択されることができる:
【化4】
【0085】
式中、R
1およびR
2は、独立して上記で規定したとおりであり、そしてR
3、R
4、R
5、R
6、R
7、R
8、R
9およびR
10は、H、ハロゲンおよびR
1〜R
4について上記で規定したような置換基から独立して選択される。好ましくは、R
3〜R
10は、Hおよびハロゲン、最も好ましくは、Hから選択される。
【0086】
有機カチオンAおよびBにおいて、水素は、F、Cl、I、およびBr、好ましくはFまたはCl等のハロゲンによって置換されていることができる。そうした置換は、ペロブスカイト層またはその複数の層の吸湿性特性を低下させることが期待され、したがって本明細書の目的のために好都合と考えられる。
【0087】
本発明の方法において、ペロブスカイト層は、例えば、ドロップキャスティング、スピンコーティング、ディップコーティングおよびスプレーコーティングから選択されるいずれか1種または2種以上によって適用されることができる。
【0088】
ある態様によれば、本発明の太陽電池および/またはヘテロ接合は、2つまたは3つ以上の一連の有機無機ペロブスカイト層を含み、この一連のペロブスカイト層は同一に構成されていることができるか、または該層の2つまたは3つ以上は、異なる分子構造および/または組成を有することができる。このように、好ましくはペロブスカイト層によって達成される増感および/または正孔輸送の異なる機能は最適化、および/または微調整されることができる。特に、スカフォールド構造と接触している(保護層が(例えばALDによって)スカフォールド構造上に、提供されている場合、該保護層と接触している)ペロブスカイト層は、好ましくは増感剤としてのその特性に対して最適化される。他方では、対電極と接触している(または、保護層がペロブスカイト層と対電極との間に適用されている場合:該ペロブスカイト層と接触している)ペロブスカイト層またはその複数の層は、(特に有機正孔輸送材料等の別の正孔輸送材料がない場合)正孔輸送材料としてのその特性について好ましくは最適化される。
【0089】
いくつかの、異なるペロブスカイト層がある場合、異なるペロブスカイト構造は、異なる組成であることができる。式(I)〜(IX)の構造中でA、B、M、NまたはXのいずれか1つまたは2つ以上は、要求通りに、異なる特性を有する異なるペロブスカイト層を提供するために電荷を有することができる。特に、A、B、M、NまたはXは、材料のバンドギャップを調製するために、続く層において電荷を有することができる。異なるペロブスカイト構造を含むが、好ましくは依然一般式(I)〜(IX)中の異なる層は、その機能(増感剤または正孔伝導体)に、それぞれの層を最適化するのに特に有用であることができる。
【0090】
本発明の太陽電池は、好ましくは対電極を含む。この対電極は、電池の内側に向くペロブスカイトと対向し、そして基材が存在する場合、例えば電池の外側(電池の外側の方向)に向く基材と対向する。この対電極は、通常触媒活性材料を含み、これは機器の内側に向かって電子を提供および/または正孔を満たすのに好適である。対電極はこのように、例えば、Pt、Au、Ni、Cu、Ag、In、Ru、Pd、Rh、Ir、Os、C、導電性ポリマー、およびこれらの2種または3種以上の組み合わせからなる群から選択された1種または2種以上の材料を含むことができる。導電性ポリマーは、例えば、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリベンゼン、ポリエチレンジオキシチオフェン、ポリプロピレンジオキシチオフェン、ポリアセチレン、これらの2種または3種以上の組み合わせを含むポリマーから選択されることができる。
【0091】
もちろん、対電極と最も外側のペロブスカイト層との間に、下記に記載するような保護層がある場合、対電極は、電池の内側に向く該保護層と対向し、そしてこの保護層は次に、電池の内側に向く該ペロブスカイト層、または正孔伝導体層(そうした層が存在する場合)と対向する。
【0092】
対電極は、対電極材料のペロブスカイト層上への熱蒸発によって、従来法で適用可能されることができる。
【0093】
対電極は、好ましくは電流コレクタに接続されており、電流コレクタは次に機器のもう一方、反対側上の導電性支持体としての外部回路に接続されている。機器の反対側上として、導電性ガラスまたはプラスチック等の導電性支持体は、対電極に電気的に接続されていることができる。この場合機器は、2つの対向した支持体または保護層を有し、これらは、例えば太陽電池を収容する。
【0094】
本発明の太陽電池は、好ましくは固体太陽電池である。電解質を避けることによって、例えば、溶媒蒸発、電解質の漏れによる損失等の電解質の不利益、酸化還元シャトルの使用と関連した不利益を避けることができる。
【0095】
ある態様によれば、本発明の電池の太陽電池および/またはヘテロ接合は、該ペロブスカイト層と該対電極との間の、別個の、非ペロブスカイト正孔輸送材料層を欠いており、そして/またはこの非ペロブスカイト正孔輸送材料層が実質的にないかまたはまったくない。好ましくは、機器全体には実質的に有機電荷(および/または正孔)輸送材料が実質的になく、そして/または有機正孔輸送層がない。「有機正孔輸送材料」、「有機電荷輸送材料」、およびその同類のものは、有機化合物を含む任意の材料または組成物を意味し、ここで電荷は、該有機化合物に渡る電子または正孔の動き(電子運動)によって輸送され、該電子化合物は導電性である。有機正孔輸送材料は、電荷が分子の拡散によって輸送される電解質と異なる。
【0096】
驚くべきことに、非ペロブスカイト正孔輸送層のない機器は機能的である。典型的には、固体、増感剤に基づく太陽電池は、増感剤から正孔を除き、そして/または増感剤に対電極から新たな電子を提供するために、実質的に有機正孔輸送材料を使用する。本発明の太陽電池は、したがって、そうした有機電荷輸送材料層なしで機能できる。従来技術の固体太陽電池においてしばしば使用される有機正孔輸送材料の著名な例は、2、2’、7、7’−テトラキス(N、N−ジメトキシフェニルアミン)−9、9’−スピロビフルオレン(Spiro−MeOTAD)である。好ましくは、本発明の太陽電池には、Spiro−MeOTADを欠き、そして/またはSpiro−MeOTADがない。国際公開第2007107961号パンフレット中に、液体有機正孔伝導体が開示されている。好ましくは、本発明の太陽電池には、国際公開第2007107961号パンフレット中に開示された液体正孔伝導体を欠いており、そして/またはこの液体正孔伝導体がない。
【0097】
ある態様によれば、該対電極および/または金属層は、該ペロブスカイト層と直接接触しており、そして/またはなんらかのさらなる層または媒体によって該ペロブスカイト層から分離されていない。しかし、これは、本明細書中の他の部分で特定される該対電極と該ペロブスカイト層との間に提供されることができる1.5nmまでの厚さの金属酸化物保護層の可能性を除外しない。好ましくは、該対電極および/または金属層は、該ペロブスカイト層と直接電気接触しており、電子は、対電極からペロブスカイト材料、任意選択的該保護層を横切って、移動する。
【0098】
さらに、非ペロブスカイト、例えば有機正孔輸送材料が機器中にないことができる一方で、本発明はまた、正孔輸送材料、例えば、上記で規定した材料を含む無機正孔輸送層または有機正孔輸送層が存在する太陽電池を含む。存在する場合、有機または無機正孔輸送材料は、好ましくはペロブスカイト層またはその複数の層と対電極との間に提供される。1超のペロブスカイト層がある場合、無機および/または有機正孔輸送材料は、好ましくは最も外側のペロブスカイト層と対電極との間に提供される。この態様によって、有機または無機正孔輸送材料は、好ましくは非ペロブスカイト正孔輸送材料である。
【0099】
記載「有機正孔輸送材料」、「有機正孔輸送層」、「有機電荷輸送材料」における用語「有機」およびその同類のものは、さらなる構成部分の存在を除外しないことに注意がいる。さらなる構成部分は、例えば(a)1種または2種以上のドーパント、(b)1種または2種以上の溶媒、(c)イオン性化合物等の1種または2種以上の他の添加物、および(c)前記の構成部分の組み合わせから選択されることができる。有機電荷輸送材料において、そうしたさらなる構成部分は、0〜30wt%、0〜20wt%、0〜10wt%、最も好ましくは0〜5wt%の量で存在できる。
【0100】
ある態様によれば、本発明の太陽電池および/またはヘテロ接合は、Mg酸化物、Hf酸化物、Ga酸化物、In酸化物、Nb酸化物、Ti酸化物、Ta酸化物、Y酸化物およびZr酸化物から選択される材料を含み、そして1.5nm以下、さらに好ましくは、1nm以下の厚さを有する金属酸化物層を含む。Ga酸化物が好ましい。この金属酸化物層は、特に「保護層」とも呼ばれる「バッファー層」であり、これは、例えば、光生成された電子とペロブスカイト材料との再結合を減らすかまたは回避する。
【0101】
本発明の太陽電池および/またはヘテロ接合のある態様によれば、該金属酸化物層は、バッファー層であり、そして原子層堆積(ALD)によって該スカフォールド構造上に提供されている。好ましくは2〜7、好ましくは3〜5、そして最も好ましくは約4層が該保護層を提供するように、ALDによって堆積されている。したがって、該金属酸化物層は、好ましくは金属酸化物の多層である。
【0102】
好ましくは、該金属酸化物層は、1.5ナノメートル(nm)以下(≦)、好ましくは≦1.2nm、そして最も好ましくは、≦1nmの厚さを有する。ある態様によれば、該金属酸化物層は、0.2〜0.8nm、好ましくは0.3〜0.7nm、最も好ましくは、0.4〜0.6nmの厚さを有する。
【0103】
金属酸化物層の厚さは、好ましくは光励起ペロブスカイトの導電性支持層および/またはスカフォールド構造中への電子のトネリングが依然可能であるような厚さである。トネリングは、層のある厚さを超えない場合のみ可能である。この場合は、電子は、半導体材料に輸送されないか、またはわずかにのみ輸送されるか、または受け入れら得る程度に輸送を妨げられるので、金属酸化物層を通過できる。
【0104】
保護層は、上記で規定したような金属酸化物層であり、好ましくは、2011年12月8日出願の継続中の国際出願PCT/IB2011/055550号明細書中かつ国際公開第2013/084029号パンフレット中に開示されたようである(参照によりその全てを本明細書中に取り込む)。この保護層は、継続中の国際出願PCT/IB2011/055550号明細書中のように、ブロック層および/または絶縁層と呼ばれ、有利には、電荷輸送媒体中の正孔または酸化された種(特に酸化還元対)を有する半導体材料中における光生成電子の再結合を低下させるのに好適なように選択される。
【0105】
本発明の太陽電池は、上記で規定した保護層と独立して選択された、0、1、2またはそれ以上の保護層を含むことができる。ある態様によれば、保護層は、スカフォールド構造とペロブスカイトとの間に提供される。1超のペロブスカイト層がある場合、保護層は、好ましくはスカフォールド層と最も内側のペロブスカイト層との間に提供される。本発明の機器中にいくつかのペロブスカイト層がある場合、最も内側のペロブスカイト層は、スカフォールド構造に最も近く、そして/または対電極から最も遠いものであり、そして最も外側のペロブスカイト層は、スカフォールド構造から最も遠くかつ対電極に最も近い層である。
【0106】
ある態様により、保護層は、ペロブスカイト層と対電極との間に提供される。いくつかのペロブスカイト層がある場合、保護層は、好ましくは最も外側のペロブスカイト層と対電極との間に提供される。言い換えれば、対電極は、(最も外側の)ペロブスカイト層または電池の内側に向く保護層のいずれとも直接接触していない。後者の場合、保護層は、(最も外側の)ペロブスカイト層と接触している。
【0107】
図式的に、この太陽電池は、好ましくは
(2)導電性支持体および/または電荷収集器と、
(3)スカフォールド構造と、
(i)任意選択的保護層と、
(4)ペロブスカイト層と、
(4.1〜4.n)任意選択的なさらなるnのペロブスカイト層(nは1〜10の整数である)と、
(ii)任意選択的正孔伝導体層と、
(iii)任意選択的保護層と、
(5)対電極と、
の層を含み、および/または、の層からなる。
【0108】
本発明の方法は、該スカフォールド構造上に1つまたは2つ以上の有機無機ペロブスカイト層を適用する工程を含む。このペロブスカイト層は、任意の好適な工程によって適用されることができる。ある態様によれば、1つまたは2つ以上のペロブスカイト層は、ドロップキャスティング、スピンコーティング、ディップコーティングおよびスプレーコーティングのいずれか1つまたはそれらの組み合わせによって適用される。
【0109】
ある態様によれば、本発明の方法は、その上に表面を増加させるスカフォールド構造が提供される導電性支持層を提供することと、該スカフォールド構造上に1つまたは2つ以上の有機無機ペロブスカイト層を適用することと、対電極を適用することと、の各ステップを含むか、から本質的になるか、またはからなる。好ましくは、これらの工程はこの順序で行われ、工程の順序を変化させることなくこれらの工程の前、後または間に、さらなるまたは他の工程が行われる。
【0110】
この方法の好ましい態様により、該対電極が、該ペロブスカイト層上に、またはいくつかのそうした層がある場合、該ペロブスカイト層の最も外側上に、適用される。正孔導電性材料(例えば有機または無機)が使用される場合、後者は、好ましくは該最も外側のペロブスカイト層と該対電極との間に提供される。この場合は、本発明の方法は、該正孔伝導体層上に対電極を適用するステップを含む。
【0111】
ある態様によれば、本発明の方法は、保護層に関して本明細書中の他の部分で与えられた指示に従って、1つまたは2つ以上の保護層を適用する1つまたは2つ以上の工程を含む。
【0112】
図1Aは、本発明の例示的な太陽電池1を示し、2は、(示されているようにFTOガラスであることができる)導電性支持体を表し、3は、(
図1A中で、TiO
2でできていることが示されている)スカフォールド構造を表し、4は、ペロブスカイト層を表し、そして5は、(
図1A中に示されているように金属で例示的にできていることができる)対電極である。
【0113】
本発明を一例として具体的に説明されるであろう。これらの例は、付属の請求項によって規定された、本発明の範囲を制限しない。
【実施例】
【0114】
CH3NH3Iの合成
0℃で2時間攪拌しながら250mL丸底フラスコ中で、30mLのメチルアミン(メタノール中で40%、TCI)と、32.3mLのヨウ化水素酸(水中57wt%、Aldrich)とを反応させることによって、CH
3NH
3Iを合成した。ロータリーエバポレーターに透明溶液を入れ、そして注意深く50℃で溶媒を除去することによって、沈殿物を回収した。やや黄色の粗生成物、ヨウ化メチルアンモニウム(CH
3NH
3I)を、30分間溶液を攪拌することによって、ジエチルエーテルを用いて洗い、これを3回繰り返し、そして次に最終的にジエチルエーテルとエタノールとの混合溶媒から再結晶させた。ろ過後に、固体を集めて、真空オーブン中で24時間、60℃で乾燥させた。
【0115】
TiO2ナノシートの合成および精製
ナノシートの合成を、典型的な実験的手順
31の後に続けた。180℃で24時間保持した150mLの乾燥したテフロンオートクレーブ中で、Ti(OBu)
4(10mL、98%)と、フッ化水素酸(0.8mL、47%)溶液とを混合させて、30nmの側長および7nmの厚さを有する充分規定された長方形シート状の構造を得た。反応物を室温まで冷却させた後で、白色粉末を高速遠心分離によって分離し、そして何回かエタノール、続いて水で洗った。
【0116】
注意:フッ化水素酸は極度に腐食性かつ接触毒性があり、極度の注意をもって取り扱うべきである。フッ化水素酸溶液は、使用の際テフロン(商標)容器中に貯蔵される。
【0117】
太陽電池の製造
〜100nm厚の薄く濃密なTiO
2層を、スプレー熱分解法によってSnO
2:F導電性ガラス基材(15Ω/cm、Pilkington)の上へ堆積した
32。TiO
2コンパクト層の堆積温度は450℃であった。ナノ孔TiO
2膜(〜0.5μm厚)を、001ドミナント面を有するTiO
2ナノシートを使用して、この基材上へ、スピンコーティング法によって調製した。TiO
2層を、空気中500℃で30分間アニールした。基材を40mMのTiCl
4水溶液中に70℃で30分間浸漬し、そして蒸留水およびエタノールで洗い、その後空気中500℃で30分間アニーリングした。
【0118】
T1O
2表面上CH
3NH
3PbI
3の合成を、グローブボックス中で、TiO
2膜上にγ−ブチロラクトン中CH
3NH
3IとPbl
2との40wt%前駆体溶液を滴下し、そしてスピンコーティング(2000回転/分、30秒)による膜形成により行った。
【0119】
TiO
2上に被覆した膜は、室温で乾燥させるとその色を変化させ、固体中でのCH
3NH
3PbI
3の形成を示した。100℃15分間アルゴン下で、CH
3NH
3PbI
3膜をアニールした。
【0120】
最終的に5×10
−5Torrの圧力下で金の熱蒸発により対電極を堆積させた。活性面積は0.12cm
2であった。調製後に電池を空気に曝した。
【0121】
光起電特性
光起電測定では、450Wキセノンランプ(モデルNo.81172、Oriel)を備えたAM1.5ソーラーシミュレーターを用いた。2つのPV calibration laboratories [ISE (Germany)、NREL (USA)]において検証した測定を用いて(350〜750nmの範囲での)シミュレーション光とAM1.5とのずれを2%未満に低下させるために、IR−カットオフフィルター(KG−3、Schott)を備えた参照Si光ダイオードを使用して、その出力をAM1.5の地上太陽光(100mW/cm
2)に合うように調整した。外部バイアスを電池に適用し、そしてKeithley model 2400 digital source meterを用いて生成された光電流を測定することによって、I−V曲線を得た。光電流の電圧ステップおよび遅延時間は、それぞれ、10mVおよび40m秒であった。類似のデータ捕捉システムを単色入射した光子から電流への変換効率を決定するために使用した。充分なコンピューター制御の元で、300Wキセノンランプ(ILC Technology、U.S.A.)からの光を、試験下に、Gemini−180ダブルモノクロメーター(Jobin Yvon Ltd、U.K.)を通して光起電電池上に焦点を合わせた。このモノクロメーターを可視スペクトルを通して増強させて、IPCE(λ)=12400(Jsc/(p)%(式中λは波長であり、Jscは短絡光電流密度(mAcm
−2)であり、そしてφは、入射放射流束(mWcm
−2)である)に規定されたIPCE(λ)を生成させた。光起電性能を、0.49cm
2の開口面積を有する金属マスクを使用して測定した。
機器の断面図を、250K×の倍率で5kVを使用して、Zeiss Jemini FEG−SEMにより測定した。
【0122】
結果
TiO
2表面上のCH
3NH
3PbI
3の合成を、TiO
2膜上へのγ−ブチロラクトン中CH
3NH
3IおよびPbl
2の40wt%前駆体溶液の滴下およびスピンコーティングによる膜形成によって行った。CH
3NH
3Iを、メタノール溶液中40%のメチルアミンとの反応および結晶化によってHIから合成した。TiO
2上に被覆された膜は、室温での乾燥でその色を変化させ、固体中でのCH
3NH
3PbI
3の生成を示した。
【0123】
図1Aおよび1Bは、機器構造のスキームおよびそのエネルギーレベル図を示す。CH
3NH
3PbI
3の伝導帯および価電子帯は、TIO
2および金へのそれぞれの電子注入および正孔輸送を可能にする。底の層は、電子収集器として働く曝された(001)面層を有するコンパクトなTiO
2およびTiO
2ナノシートからなる。光は、スピンコーティング技術により製造されたCH
3NH
3PbI
3薄膜により吸収された。金のコンタクトは、CH
3NH
3PbI
3薄膜の上に蒸発させられた。
【0124】
図2Aは、太陽電池の断面図の高分解能走査電子顕微鏡(HR−SEM)画像を示す。有機鉛ハロゲン化物ペロブスカイトは、TiO
2ナノシートの上に薄層として堆積されるので、TiO
2とペロブスカイトとを区別するのは困難である。
図2BのBにおいて、1は、ガラス(下の赤色の曲線)およびメソ多孔質TiO
2膜(上の青色の曲線)上のCH
3NH
3PbI
3のX線回折(XRD)パターン曲線を示す。TiO
2上のCH
3NH
3PbI
3のXRDパターンピークは、ガラス上のCH
3NH
3PbI
3のXRDパターンピークと密接に適合する。これらのピークは、結晶形態のCH
3NH
3PbI
3に相当する。
【0125】
図3Aは、10%および100%太陽光照射下でのCH
3NH
3PbI
3ヘテロ接合光起電性電池のJ−V特性を示す。有機鉛ペロブスカイトヘテロ接合太陽電池は、100%の太陽光強度下で5.5%の出力変換効率(PCE)に相当する、0.631Vの開回路電圧(Voc)、16.1mAcm
−2の短絡電流密度(Jsc)および57%の曲線因子を生成した(表1)。10%太陽光下での出力変換効率が、2.14mAcm
−2のJsc、62%の曲線因子および0.565VのVocを有する7.28%であったことに注意することは重要である。
【0126】
入射した光子から電流への変換効率(IPCE)は、所与の波長における抽出された電子の入射した光子への比を特定する。IPCEスペクトル(
図3B)は、光の波長の関数としてプロットされている。固体CH
3NH
3PbI
3ヘテロ接合太陽電池は、可視から800nmの波長で良好な応答を示し、IPCEスペクトルは540nmまで400nmの波長でその最大の90%に到達し、一方780nmの波長まで低下する。AM1.5太陽光放射にかけてのIPCEスペクトルの一体化は、16.2mA/cmの光電流密度を与え、測定値と良好に整合する。
【0127】
【表1】
【0128】
図4Aは、電池の設計が最適化された、TiO
2(CH
3NH
3PbI
3/TiO
2)ヘテロ接合太陽電池上の鉛ペロブスカイトのJ−V特性を示す。この電池は、1太陽光照射下で8%(表2)の出力変換効率(PCE)に達する、18.8mA/cm
2の短絡電流密度(Jsc)、0.6の曲線因子(FF)および712mVの開回路電圧(Voc)を生成する。
【0129】
入射した光子から電流への変換効率(IPCE)スペクトル(
図4B)を光の波長の関数としてプロットした。最適化された設計を有する固体CH
3NH
3Pbl
3/TiO
2ヘテロ接合太陽電池は、可視光から800nmで良好な応答を示した。IPCEスペクトルは、400〜600nmの光波長の範囲内で最大の約80%に達した。AM1.5太陽光放射にかけてのIPCEスペクトルにかけての一体化は、18mA/cm
2の光電流密度を与え、測定された値から計算された電流密度と良好に整合した。
【0130】
【表2】
【0131】
結論
要約すれば、有機鉛ペロブスカイトは、正孔伝導体の使用を除外することによって、効率的な増感剤および正孔輸送材料として機能する。ペロブスカイトは、周囲空気において安定であり、そして低コストの技術により堆積されることができる。この発見は、高効率低コスト光起電性電池への道を開き、これは最適化された設計により、さらに改善されることができる。
(態様)
(態様1)
導電性支持層(2)と表面を増加させるスカフォールド構造(3)とを含み、1つまたは2つ以上の有機無機ペロブスカイト層(4)が該スカフォールド構造上または該スカフォールド構造上に任意選択的に提供された保護層上に提供されており、そして対電極および/または金属層(5)が、該ペロブスカイト層と電気接触して提供されている、固体太陽電池(1)。
(態様2)
該太陽電池が、該ペロブスカイト層と該対電極との間に、別個の、非ペロブスカイト正孔輸送材料層を有さない、態様1に記載の太陽電池。
(態様3)
該有機無機ペロブスカイト層(4)が、下記式(I)、(II)、(III)、および/または(IV)、
A
2MX
4 (I)
AMX
3 (II)
ANX
4 (III)
BMX
4 (IV)
(式中、
Aは、N−含有ヘテロ環および環系を含む第1級、第2級、第3級または第4級有機アンモニウム化合物から選択される有機の、1価のカチオンであり、Aは1個〜15個の炭素および1個〜20個のヘテロ原子を有し、
Bは、1個〜15個の炭素および2個〜20個のヘテロ原子および2つの正電荷を有する窒素原子を有する第1級、第2級、第3級または第4級有機アンモニウム化合物から選択される有機の、2価のカチオンであり、
Mは、Cu
2+、Ni
2+、Co
2+、Fe
2+、Mn
2+、Cr
2+、Pd
2+、Cd
2+、Ge
2+、Sn
2+、Pb
2+、Eu
2+、またはYb
2+からなる群から選択される二価の金属カチオンであり、
Nは、Bi
3+およびSb
3+の群から選択され、そして
3つまたは4つのXは、I
−、Br
−、I
−、NCS
−、CN
−、およびNCO
−から独立して選択される。)のペロブスカイト構造を含む、態様1〜2のいずれか一項に記載の太陽電池。
(態様4)
該有機無機ペロブスカイト層(4)が、式(V)、(VI)、(VII)、(VIII)、(IX)および(X);
APbX
3 (V)
ASnX
3 (VI)
A
2PbX
4 (VII)
A
2SnX
4 (VIII)
BPbX
4 (IX)
BSnX
4 (X)
(式中、A、BおよびXは、上記で規定されたとおりである)のいずれか1つのペロブスカイト構造を含む、態様1〜3のいずれか一項に記載の太陽電池。
(態様5)
XがBr
−およびI
−から選択される、態様3および態様4のいずれか一項に記載の太陽電池。
(態様6)
Aが、下記式(1)〜(8):
(式中、R
1、R
2、R
3およびR
4のいずれか1つは、C1〜C15脂肪族およびC4〜C15芳香族置換基から独立して選択され、該置換基中のいずれかの1つ、いくつかまたはすべての水素はハロゲンによって置換されていることができ、そして2つまたは3つ以上の炭素がある場合、該置換基中の該炭素の半分までは、N、SまたはOヘテロ原子によって置換されていることができ、そして、化合物(2)〜(8)のいずれか1つにおいて存在する置換基の2つまたは3つ以上は、共有結合で相互に接続されて置換もしくは非置換環または置換もしくは非置換環系を形成することができる。)化合物のいずれか1つから選択された1価のカチオンである、態様3〜5のいずれか一項に記載の太陽電池。
(態様7)
Bが、下記式(9)および(10)
の化合物のいずれか1つから選択された2価のカチオンである:
式中、
式(9)の化合物において、Lは1個〜10個の炭素を有する脂肪族または芳香族リンカー構造であり、該L中のいずれかの1つ、いくつかまたはすべての水素はハロゲンによって置換されていることができ、そして該L中の0個〜5個の炭素は、N、SまたはOヘテロ原子によって独立して置換されていることができ、
化合物(10)における環は、2つのN−ヘテロ原子を含む4個〜15個の炭素および2個〜7個のヘテロ原子を含む脂肪族もしくは芳香族環または脂肪族もしくは芳香族環系を表
し、
R
1とR
2とのいずれか1つは、下記置換基(20)〜(25)
のいずれか1つから独立して選択される:
式中、置換基(20)〜(25)中の点線は、該置換
基が該リンカー構造Lに接続されている
結合を表し、
R
1、R
2、およびR
3は、独立して態様6中で規定されたとおりであり、
R
1およびR
2は、それらがいずれも置換基(20)と異なる場合、適用可能であるとして、それらの置換基R
1、R
2、およびR
3によって互いに共有結合で接続されていることができ、そして存在する場合、R
1、R
2、およびR
3のいずれか1つは、R
1またはR
2上に該置換基が存在するか否かから独立して、Lまたは化合物(10)の環構造に共有結合で接続されていることができ、
そして、式(10)の化合物において、2つの正電荷を有する窒素原子を含む環は、4個〜15個の炭素原子および2個〜7個のヘテロ原子を含む芳香族環または環系を表し、窒素原子は、環または環系の環ヘテロ原子であり、そしてR
5およびR
6は、HおよびR
1〜R
4としての置換基から独立して選択され
る、態様3〜6のいずれか一項に記載の太陽電池。
(態様8)
該表面を増加させるスカフォールド構造(3)は、半導体材料、導電性材料および非導電性材料からなる群から選択される1つでできており、そして/または半導体材料、導電性材料および非導電性材料からなる群から選択される1つを含む、態様1〜7のいずれか一項に記載の太陽電池。
(態様9)
該スカフォールド構造(3)のグラム比当たり表面積が、20〜200m
2/g、好ましくは30〜150m
2/g、そして最も好ましくは、60〜120m
2/gの範囲内にある、態様1〜8のいずれか一項に記載の太陽電池。
(態様10)
該スカフォールド構造(3)が、ナノシート等のナノ粒子を含み、そして/またはナノシート等のナノ粒子から調製されている、態様1〜9のいずれか一項に記載の太陽電池。
(態様11)
該スカフォールド構造(3)が、ナノ構造および/またはナノ多孔質である、態様1〜10のいずれか一項に記載の太陽電池。
(態様12)
Mg酸化物、Hf酸化物、Ga酸化物、In酸化物、Nb酸化物、Ti酸化物、Ta酸化物、Y酸化物およびZr酸化物から選択される材料を含みかつlnm以下の厚さを有する金属酸化物層をさらに含む、態様1〜11のいずれか一項に記載の太陽電池。
(態様13)
2つまたは3つ以上の一連の有機無機ペロブスカイト層(4)を含み、該一連のペロブスカイト層が同一に構成されていることができるか、または該層の2つまたは3つ以上が、異なる分子構造および/または組成を有することができる、態様1〜12のいずれか一項に記載の太陽電池。
(態様14)
その上に表面を増加させるスカフォールド構造(3)が提供されており、有機無機ペロブスカイト層(4)が該スカフォールド構造上に提供されている導電性支持層(2)を含む固体ヘテロ接合。
(態様15)
固体太陽電池を調製する方法であって、
その上に表面を増加させるスカフォールド構造(3)が提供されている導電性支持層(2)を提供することと、
スピンコーティング、ディップコーティングおよびスプレーコーティングから選択されるいずれか1つまたは2つ以上により該スカフォールド構造上に、または該スカフォールド構造上に存在できる保護層上に、1つまたは2つ以上の有機無機ペロブスカイト層(4)を適用することと、
対電極を適用することと、
の各ステップを含む、方法。
【0132】
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