特許第6386554号(P6386554)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 華為技術有限公司の特許一覧

特許6386554パケットデータネットワークとの接続を確立する装置、デバイスおよび方法
<>
  • 特許6386554-パケットデータネットワークとの接続を確立する装置、デバイスおよび方法 図000002
  • 特許6386554-パケットデータネットワークとの接続を確立する装置、デバイスおよび方法 図000003
  • 特許6386554-パケットデータネットワークとの接続を確立する装置、デバイスおよび方法 図000004
  • 特許6386554-パケットデータネットワークとの接続を確立する装置、デバイスおよび方法 図000005
  • 特許6386554-パケットデータネットワークとの接続を確立する装置、デバイスおよび方法 図000006
  • 特許6386554-パケットデータネットワークとの接続を確立する装置、デバイスおよび方法 図000007
  • 特許6386554-パケットデータネットワークとの接続を確立する装置、デバイスおよび方法 図000008
  • 特許6386554-パケットデータネットワークとの接続を確立する装置、デバイスおよび方法 図000009
  • 特許6386554-パケットデータネットワークとの接続を確立する装置、デバイスおよび方法 図000010
  • 特許6386554-パケットデータネットワークとの接続を確立する装置、デバイスおよび方法 図000011
  • 特許6386554-パケットデータネットワークとの接続を確立する装置、デバイスおよび方法 図000012
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6386554
(24)【登録日】2018年8月17日
(45)【発行日】2018年9月5日
(54)【発明の名称】パケットデータネットワークとの接続を確立する装置、デバイスおよび方法
(51)【国際特許分類】
   H04W 36/12 20090101AFI20180827BHJP
   H04W 36/32 20090101ALI20180827BHJP
   H04W 76/12 20180101ALI20180827BHJP
【FI】
   H04W36/12
   H04W36/32
   H04W76/12
【請求項の数】11
【全頁数】26
(21)【出願番号】特願2016-527294(P2016-527294)
(86)(22)【出願日】2013年11月1日
(65)【公表番号】特表2016-541172(P2016-541172A)
(43)【公表日】2016年12月28日
(86)【国際出願番号】CN2013086404
(87)【国際公開番号】WO2015062065
(87)【国際公開日】20150507
【審査請求日】2016年6月7日
(73)【特許権者】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100132481
【弁理士】
【氏名又は名称】赤澤 克豪
(74)【代理人】
【識別番号】100115635
【弁理士】
【氏名又は名称】窪田 郁大
(74)【代理人】
【識別番号】100130524
【弁理士】
【氏名又は名称】藤田 英治
(72)【発明者】
【氏名】▲孫▼ ▲暁▼▲姫▼
【審査官】 吉村 真治▲郎▼
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−031036(JP,A)
【文献】 特開2002−185500(JP,A)
【文献】 特表2013−500642(JP,A)
【文献】 特表2013−540386(JP,A)
【文献】 特開2000−201172(JP,A)
【文献】 欧州特許出願公開第02339785(EP,A1)
【文献】 国際公開第2011/034173(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24− 7/26
H04W 4/00−99/00
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力装置と、出力装置と、メモリと、プロセッサとを含む、パケットデータネットワークとの接続を確立するデバイスであって、
前記プロセッサが、
ユーザ機器の位置が変化するときに、前記ユーザ機器がパケットデータネットワークに接続するために経由するアンカゲートウェイによってサービス提供されるエリアが、データ転送ゲートウェイによってサービス提供されるエリアと一致するかどうかを判定するステップと、
前記ユーザ機器が現在音声サービスを有すると判定し、前記判定の結果が「いいえ」であるときに、前記ユーザ機器の現在の音声ベアラが完全に解放されていることを条件として、再接続インジケーションを搬送する音声パケットデータネットワーク(PDN)接続開放要求を前記ユーザ機器に送信するステップと、
前記ユーザ機器によって送信された音声PDN接続の再接続要求を受信するステップと、
前記データ転送ゲートウェイによってサービス提供される前記エリアと一致するエリアにサービスを提供するアンカゲートウェイを選択するステップと、
前記選択されたアンカゲートウェイを使用することによって、前記ユーザ機器を前記パケットデータネットワークに接続するステップと
を実行するように構成されることを特徴とするデバイス。
【請求項2】
前記ユーザ機器が前記パケットデータネットワークに接続するために経由する前記アンカゲートウェイによってサービス提供される前記エリアが前記データ転送ゲートウェイによってサービス提供される前記エリアと一致するかどうかを前記プロセッサが判定する前記ステップは、
前記アンカゲートウェイのホスト名と前記データ転送ゲートウェイのそれとを比較した結果に従って、前記アンカゲートウェイによってサービス提供される前記エリアが前記データ転送ゲートウェイによってサービス提供される前記エリアと一致するかどうかを判定することを含むことを特徴とすることを特徴とする請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記ユーザ機器が前記パケットデータネットワークに接続するために経由する前記アンカゲートウェイによってサービス提供される前記エリアが前記データ転送ゲートウェイによってサービス提供される前記エリアと一致するかどうかを前記プロセッサが判定する前記ステップは、
ローカルに記憶されたアンカゲートウェイリストに従って、前記アンカゲートウェイが前記ローカルのアンカゲートウェイリスト中にあるかどうかを判定することを含み、前記アンカゲートウェイが前記ローカルのアンカゲートウェイリストに示されている場合には、前記ユーザ機器が前記パケットデータネットワークに接続するために経由する前記アンカゲートウェイによってサービス提供されるエリアが、前記データ転送ゲートウェイによってサービス提供される前記エリアと一致すると判定されることを特徴とする請求項1に記載のデバイス。
【請求項4】
前記ユーザ機器が前記パケットデータネットワークに接続するために経由する前記アンカゲートウェイによってサービス提供される前記エリアが前記データ転送ゲートウェイによってサービス提供される前記エリアと一致しないと判定する前記ステップを実行した後、前記再接続インジケーションを前記ユーザ機器に送信する前記ステップを実行する前に、前記プロセッサは、
前記ユーザ機器の現在の音声ベアラが完全に解放されているかどうかを検出するステップをさらに実行し、
前記判定の結果が「いいえ」であるときに前記再接続インジケーションを前記プロセッサが前記ユーザ機器に送信するステップは、
前記ユーザ機器の前記現在の音声ベアラが完全に解放されていることが検出された場合に、前記再接続インジケーションを搬送する前記音声PDN接続開放要求を前記ユーザ機器に送信することを含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項5】
前記データ転送ゲートウェイはサービングゲートウェイSGWであり、対応するアンカゲートウェイはパケットデータネットワークゲートウェイPGWである、または前記データ転送ゲートウェイはGn/Gp SGSNであり、前記対応するアンカゲートウェイはGGSNであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項6】
パケットデータネットワークとの接続を確立する方法であって、
ユーザ機器の位置が変化するときに、前記ユーザ機器がパケットデータネットワークに接続するために経由するアンカゲートウェイによってサービス提供されるエリアがデータ転送ゲートウェイによってサービス提供されるエリアと一致するかどうかを判定するステップと、
前記ユーザ機器が現在音声サービスを有すると判定し、前記判定の結果が「いいえ」であるときに、前記ユーザ機器の現在の音声ベアラが完全に解放されていることを条件として、再接続インジケーションを搬送する音声パケットデータネットワーク(PDN)接続開放要求を前記ユーザ機器に送信するステップと、
前記ユーザ機器によって送信された音声PDN接続の再接続要求を受信するステップと、
前記データ転送ゲートウェイによってサービス提供されるエリアと一致するエリアにサービスを提供するアンカゲートウェイを選択するステップと、
前記選択されたアンカゲートウェイを使用することによって前記ユーザ機器を前記パケットデータネットワークに接続するステップと
を含むことを特徴とする方法。
【請求項7】
前記ユーザ機器がパケットデータネットワークに接続するために経由するアンカゲートウェイによってサービス提供されるエリアがデータ転送ゲートウェイによってサービス提供されるエリアと一致するかどうかを判定する前記ステップが、
前記アンカゲートウェイのホスト名と前記データ転送ゲートウェイのそれとを比較した結果に従って、前記アンカゲートウェイによってサービス提供される前記エリアが前記データ転送ゲートウェイによってサービス提供される前記エリアと一致するかどうかを判定することを含むことを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記ユーザ機器がパケットデータネットワークに接続するために経由するアンカゲートウェイによってサービス提供されるエリアがデータ転送ゲートウェイによってサービス提供されるエリアと一致するかどうかを判定する前記ステップが、
ローカルに記憶されたアンカゲートウェイリストに従って、前記アンカゲートウェイが前記ローカルなアンカゲートウェイリスト中にあるかどうかを判定することを含み、前記アンカゲートウェイが前記ローカルのアンカゲートウェイリストに示されている場合には、前記ユーザ機器が前記パケットデータネットワークに接続するために経由する前記アンカゲートウェイによってサービス提供されるエリアが、前記データ転送ゲートウェイによってサービス提供される前記エリアと一致すると判定されることを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記ユーザ機器が前記パケットデータネットワークに接続するために経由する前記アンカゲートウェイによってサービス提供される前記エリアが前記データ転送ゲートウェイによってサービス提供される前記エリアと一致しないと判定した後、再接続インジケーションを搬送する音声PDN接続開放要求を前記ユーザ機器に送信する前に、前記方法は、
前記ユーザ機器の現在の音声ベアラが完全に解放されているかどうかを検出するステップをさらに含み、
前記判定の結果が「いいえ」であるときに再接続インジケーションを前記ユーザ機器に送信する前記ステップは、
前記ユーザ機器の前記現在の音声ベアラが完全に解放されていることが検出された場合に、前記再接続インジケーションを搬送する音声PDN接続開放要求を前記ユーザ機器に送信するステップを含むことを特徴とする請求項6乃至8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記データ転送ゲートウェイはサービングゲートウェイSGWであり、対応するアンカゲートウェイはパケットデータネットワークゲートウェイPGWである、または前記データ転送ゲートウェイはGn/Gp SGSNであり、前記対応するアンカゲートウェイはGGSNであることを特徴とする請求項6乃至9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
請求項6乃至10のいずれか一項に記載の方法をコンピュータに実行させるプログラムを記録したコンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信技術の分野に関し、詳細には、パケットデータネットワークとの接続を確立する装置、デバイスおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザ機器(User Equipment、UE)がシステムアーキテクチャエボリューション(System Architecture Evolution、SAE)/ロングタームエボリューション(Long Term Evolution、LTE)ネットワークのパケット交換(Packet Switch、PS)領域でボイスオーバインターネットプロトコル(Voice over Internet Protocol、VOIP)サービスを実行しているときには、IPマルチメディアサブシステム(IP Multimedia Subsystem、IMS)ネットワークに基づくLTE音声サービスは、VoLTEサービスと呼ばれる。このサービスは、独立したアクセスポイント名(Access Point Name、APN)を有し、UEは、対応するパケットデータネットワーク(Packet Data Network、PDN)接続を作成する。デフォルトのベアラは、QCI5であり、セッション開始プロトコル(Session Initiation Protocol、SIP)シグナリングを伝達するために使用される。UEが音声サービスを有するときには、ポリシーコントロールアンドチャージング(Policy Control and Charging、PCC)アーキテクチャが、ネットワーク側をトリガして、音声を伝達する専用ベアラQCI1を作成する。
【0003】
高速パケットアクセス(High Speed Packet Access、HSPA)ネットワークが展開された後、IMSネットワークに基づくIP音声が徐々に適用され、この種の音声の適用分野は、一般にVoHSPAサービスと呼ばれる。HSPAネットワークは、以前のUMTS地上無線アクセスネットワーク(UMTS Terrestrial Radio Access Network、UTRAN)をアップグレードすることによって形成される。コアネットワーク側のサービングGPRSサポートノード(Serving GPRS Support Node、SGSN)は、サービングゲートウェイ(Serving Gateway、SGW)に接続されたS4 SGSNであってもよいし、ゲートウェイGPRSサポートノード(Gateway GPRS Support Node、GGSN)に接続されたGn/Gp SGSNであってもよい。
【0004】
図1aに示されるように、UEがLTEネットワークにアタッチされているとき、LTEネットワークのサービングネットワーク要素は、別個に、エリア1(Area 1)にある移動管理エンティティ(Mobility Management Entity、MME)、SGW、およびPDNゲートウェイ(PDNGateway、PGW)である。UEがエリア1からエリア2(Area 2)に移動した後、PGWはアンカリングされ、変更されない。すなわち、UEはエリア1からエリア2に移動するが、PGWは依然としてエリア1にアンカリングされている。
【0005】
同様に、図1bに示されるように、UEがHSPAネットワークにアタッチされているとき、HSPAネットワークのサービングネットワーク要素は、別個に、エリア1にあるSGSN、SGW、およびPGWである。UEがエリア1からエリア2に移動した後、PGWはアンカリングされ、変更されない。すなわち、UEはエリア1からエリア2に移動するが、PGWは依然としてエリア1にアンカリングされている。
【0006】
同様に、図1cに示されるように、UEがHSPAネットワークにアタッチされているとき、HSPAネットワークのサービングネットワーク要素は、別個に、エリア1にあるSGSNおよびGGSNである。UEがエリア1からエリア2に移動した後、GGSNはアンカリングされ、変更されない。すなわち、UEはエリア1からエリア2に移動するが、GGSNは依然としてエリア1にアンカリングされている。
【0007】
例えば、VoLTE音声サービスでは、SIPシグナリングストリームおよび音声ストリームは、図1aに第2の破線で表され、SIPシグナリングストリームおよび音声ストリームに迂回があり、これはVoHSPAサービスでも同じであり、それにより、ユーザの音声サービス体験に影響を及ぼしている。
【0008】
一方、異なるパブリックランドモバイルネットワーク(Public Land Mobile Network、PLMN)間でローミングを行うときには、ユーザ機器は、依然として、元のPLMNのアンカゲートウェイを使用することによって音声サービスを実行している。しかし、一般に、異なる事業者同士は相互動作することはできない。したがって、ユーザ機器は、音声サービスを滑らかに実行することができず、このことも、ユーザの音声サービス体験に影響を及ぼす。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の実施形態は、ユーザの音声サービス体験を改善するようにパケットデータネットワークとの接続を確立する装置、デバイスおよび方法を提供する。
【0010】
第1の態様によれば、パケットデータネットワークとの接続を確立する装置であって、
ユーザ機器の位置が変化したことが検出されたときに、ユーザ機器がパケットデータネットワークに接続するために経由するアンカゲートウェイによってサービス提供されるエリアが、データ転送ゲートウェイによってサービス提供されるエリアと一致するかどうかを判定するように構成された第1の判定ユニットと、
判定の結果が「いいえ」であるときに、再接続インジケーションを搬送するパケットデータネットワーク接続解放要求をユーザ機器に送信するように構成された送信ユニットと、
ユーザ機器によって送信されたパケットデータネットワーク再接続要求を受信するように構成された受信ユニットと、
データ転送ゲートウェイによってサービス提供されるエリアと一致するエリアにサービスを提供するアンカゲートウェイを選択するように構成された選択ユニットと、
選択されたアンカゲートウェイを使用することによってユーザ機器をパケットデータネットワークに接続するように構成された接続ユニットとを含む装置が提供される。
【0011】
第1の可能な実施方法では、第1の判定ユニットは、アンカゲートウェイのホスト名とデータ転送ゲートウェイのそれとの比較の結果に従って、アンカゲートウェイによってサービス提供されるエリアがデータ転送ゲートウェイによってサービス提供されるエリアと一致するかどうかを判定するように特に構成される。
【0012】
第1の態様に関連して、第2の可能な実施方法では、第1の判定ユニットは、ローカルなアンカゲートウェイリストに従って、アンカゲートウェイがローカルなアンカゲートウェイリスト中にあるかどうかを判定するように特に構成される。
【0013】
第1の態様、または第1の態様の第1の可能な実施方法、または第1の態様の第2の可能な実施方法に関連して、第3の可能な実施方法では、この装置は、
ユーザ機器が現在、音声サービスを有しているかどうかを判定するように構成された第2の判定ユニットと、
第2の判定ユニットの結果が「はい」であるときに、ユーザ機器の現在の音声ベアラが完全に解放されているかどうかを検出するように構成された検出ユニットとをさらに含み、
送信ユニットは、検出ユニットがユーザ機器の現在の音声ベアラが完全に解放されていることを検出した場合に、再接続インジケーションを搬送するパケットデータネットワーク接続解放要求をユーザ機器に送信するように特に構成される。
【0014】
第1の態様、または第1の態様の第1の可能な実施方法、または第1の態様の第2の可能な実施方法、または第1の態様の第3の可能な実施方法に関連して、第4の可能な実施方法では、データ転送ゲートウェイはサービングゲートウェイSGWであり、対応するアンカゲートウェイはパケットデータネットワークゲートウェイPGWである、またはデータ転送ゲートウェイはGn/Gp SGSNであり、対応するアンカゲートウェイはGGSNである。
【0015】
第2の態様によれば、パケットデータネットワークとの接続を確立する装置であって、
ユーザ機器が第1のパブリックランドモバイルネットワークPLMNから第2のPLMNにローミングしたことが検出されたときに、再接続インジケーションを搬送するパケットデータネットワーク接続解放要求をユーザ機器に送信するように構成された送信ユニットと、
ユーザ機器によって送信されたパケットデータネットワーク再接続要求を受信するように構成された受信ユニットと、
第2のPLMNのアンカゲートウェイを選択するように構成された選択ユニットと、
選択されたアンカゲートウェイを使用することによってユーザ機器をパケットデータネットワークに接続するように構成された接続ユニットとを含む装置が提供される。
【0016】
第1の可能な実施方法では、アンカゲートウェイはパケットデータネットワークゲートウェイPGWまたはGGSNである。
【0017】
第3の態様によれば、入力装置と、出力装置と、メモリと、プロセッサとを含む、パケットデータネットワークとの接続を確立するデバイスであって、
プロセッサが、
ユーザ機器の位置が変化したことが検出されたときに、ユーザ機器がパケットデータネットワークに接続するために経由するアンカゲートウェイによってサービス提供されるエリアが、データ転送ゲートウェイによってサービス提供されるエリアと一致するかどうかを判定するステップと、
判定の結果が「いいえ」であるときに、再接続インジケーションを搬送するパケットデータネットワーク接続解放要求をユーザ機器に送信するステップと、
ユーザ機器によって送信されたパケットデータネットワーク再接続要求を受信するステップと、
データ転送ゲートウェイによってサービス提供されるエリアと一致するエリアにサービスを提供するアンカゲートウェイを選択するステップと、
選択されたアンカゲートウェイを使用することによってユーザ機器をパケットデータネットワークに接続するステップとを実行するように構成されるデバイスが提供される。
【0018】
第1の可能な実施方法では、ユーザ機器がパケットデータネットワークに接続するために経由するアンカゲートウェイによってサービス提供されるエリアがデータ転送ゲートウェイによってサービス提供されるエリアと一致するかどうかをプロセッサが判定するステップは、
アンカゲートウェイのホスト名とデータ転送ゲートウェイのそれとを比較した結果に従って、アンカゲートウェイによってサービス提供されるエリアがデータ転送ゲートウェイによってサービス提供されるエリアと一致するかどうかを判定することを含む。
【0019】
第3の態様に関連して、第2の可能な実施方法では、ユーザ機器がパケットデータネットワークに接続するために経由するアンカゲートウェイによってサービス提供されるエリアがデータ転送ゲートウェイによってサービス提供されるエリアと一致するかどうかをプロセッサが判定するステップは、
ローカルなアンカゲートウェイリストに従って、アンカゲートウェイがローカルなアンカゲートウェイリスト中にあるかどうかを判定することを含む。
【0020】
第3の態様、または第3の態様の第1の可能な実施方法、または第3の態様の第2の可能な実施方法に関連して、第3の可能な実施方法では、ユーザ機器がパケットデータネットワークに接続するために経由するアンカゲートウェイによってサービス提供されるエリアがデータ転送ゲートウェイによってサービス提供されるエリアと一致しないと判定するステップを実行した後、再接続インジケーションを搬送するパケットデータネットワーク接続解放要求をユーザ機器に送信するステップを実行する前に、プロセッサは、
ユーザ機器が現在、音声サービスを有しているかどうかを判定するステップと、
判定の結果が「はい」である場合に、ユーザ機器の現在の音声ベアラが完全に解放されているかどうかを検出するステップとをさらに実行し、
判定の結果が「いいえ」であるときに再接続インジケーションを搬送するパケットデータネットワーク接続解放要求をプロセッサがユーザ機器に送信するステップは、
ユーザ機器の現在の音声ベアラが完全に解放されていることが検出された場合に、再接続インジケーションを搬送するパケットデータネットワーク接続解放要求をユーザ機器に送信することを含む。
【0021】
第3の態様、または第3の態様の第1の可能な実施方法、または第3の態様の第2の可能な実施方法、または第3の態様の第3の可能な実施方法に関連して、第4の可能な実施方法では、データ転送ゲートウェイはサービングゲートウェイSGWであり、対応するアンカゲートウェイはパケットデータネットワークゲートウェイPGWである、またはデータ転送ゲートウェイはGn/Gp SGSNであり、対応するアンカゲートウェイはGGSNである。
【0022】
第4の態様によれば、入力装置と、出力装置と、メモリと、プロセッサとを含むパケットデータネットワークとの接続を確立するデバイスであって、
プロセッサが、
ユーザ機器が第1のパブリックランドモバイルネットワークPLMNから第2のPLMNにローミングしたことが検出されたときに、再接続インジケーションを搬送するパケットデータネットワーク接続解放要求をユーザ機器に送信するステップと、
ユーザ機器によって送信されたパケットデータネットワーク再接続要求を受信するステップと、
第2のPLMNのアンカゲートウェイを選択するステップと、
選択されたアンカゲートウェイを使用することによってユーザ機器をパケットデータネットワークに接続するステップとを実行するように構成されるデバイスが提供される。
【0023】
第1の可能な実施方法では、アンカゲートウェイは、パケットデータネットワークゲートウェイPGWまたはGGSNである。
【0024】
第5の態様によれば、パケットデータネットワークとの接続を確立する方法であって、
ユーザ機器の位置が変化したことが検出されたときに、ユーザ機器がパケットデータネットワークに接続するために経由するアンカゲートウェイによってサービス提供されるエリアがデータ転送ゲートウェイによってサービス提供されるエリアと一致するかどうかを判定するステップと、
判定の結果が「いいえ」であるときに、再接続インジケーションを搬送するパケットデータネットワーク接続解放要求をユーザ機器に送信するステップと、
ユーザ機器によって送信されたパケットデータネットワーク再接続要求を受信するステップと、
データ転送ゲートウェイによってサービス提供されるエリアと一致するエリアにサービスを提供するアンカゲートウェイを選択するステップと、
選択されたアンカゲートウェイを使用することによってユーザ機器をパケットデータネットワークに接続するステップとを含む方法が提供される。
【0025】
第1の可能な実施方法では、ユーザ機器がパケットデータネットワークに接続するために経由するアンカゲートウェイによってサービス提供されるエリアがデータ転送ゲートウェイによってサービス提供されるエリアと一致するかどうかを判定することは、
アンカゲートウェイのホスト名とデータ転送ゲートウェイのそれとを比較した結果に従って、アンカゲートウェイによってサービス提供されるエリアがデータ転送ゲートウェイによってサービス提供されるエリアと一致するかどうかを判定することを含む。
【0026】
第5の態様に関連して、第2の可能な実施方法では、ユーザ機器がパケットデータネットワークに接続するために経由するアンカゲートウェイによってサービス提供されるエリアがデータ転送ゲートウェイによってサービス提供されるエリアと一致するかどうかを判定することは、
ローカルなアンカゲートウェイリストに従って、アンカゲートウェイがローカルなアンカゲートウェイリスト中にあるかどうかを判定することを含む。
【0027】
第5の態様、または第5の態様の第1の可能な実施方法、または第5の態様の第2の可能な実施方法に関連して、第3の可能な実施方法では、ユーザ機器がパケットデータネットワークに接続するために経由するアンカゲートウェイによってサービス提供されるエリアがデータ転送ゲートウェイによってサービス提供されるエリアと一致しないと判定した後、再接続インジケーションを搬送するパケットデータネットワーク接続解放要求をユーザ機器に送信する前に、方法は、
ユーザ機器が現在、音声サービスを有しているかどうかを判定することと、
判定の結果が「はい」である場合に、ユーザ機器の現在の音声ベアラが完全に解放されているかどうかを検出することとをさらに含み、
判定の結果が「いいえ」であるときに再接続インジケーションを搬送するパケットデータネットワーク接続解放要求をユーザ機器に送信することは、
ユーザ機器の現在の音声ベアラが完全に解放されていることが検出された場合に、再接続インジケーションを搬送するパケットデータネットワーク接続解放要求をユーザ機器に送信することを含む。
【0028】
第5の態様、または第5の態様の第1の可能な実施方法、または第5の態様の第2の可能な実施方法、または第5の態様の第3の可能な実施方法に関連して、第4の可能な実施方法では、データ転送ゲートウェイはサービングゲートウェイSGWであり、対応するアンカゲートウェイはパケットデータネットワークゲートウェイPGWである、またはデータ転送ゲートウェイはGn/Gp SGSNであり、対応するアンカゲートウェイはGGSNである。
【0029】
第6の態様によれば、パケットデータネットワークとの接続を確立する方法であって、
ユーザ機器が第1のパブリックランドモバイルネットワークPLMNから第2のPLMNにローミングしたことが検出されたときに、再接続インジケーションを搬送するパケットデータネットワーク接続解放要求をユーザ機器に送信することと、
ユーザ機器によって送信されたパケットデータネットワーク再接続要求を受信することと、
第2のPLMNのアンカゲートウェイを選択することと、
選択されたアンカゲートウェイを使用することによってユーザ機器をパケットデータネットワークに接続することとを含む方法が提供される。
【0030】
第1の可能な実施方法では、アンカゲートウェイはパケットデータネットワークゲートウェイPGWまたはGGSNである。
【0031】
ユーザの音声サービス体験は、本発明の実施形態で提供されるパケットデータネットワークとの接続を確立する装置、デバイスおよび方法の技術的解決策を使用することによって改善され得る。
【図面の簡単な説明】
【0032】
本発明の実施形態または従来技術の技術的解決策をより明白に説明するために、以下、実施形態を説明するために必要とされる添付の図面を簡単に紹介する。以下の説明における添付の図面は、単に本発明のいくつかの実施形態を示すだけであり、当業者なら、創造的な努力無しにこれらの添付の図面から他の図面を導き出すことができることは明らかである。
図1a】ユーザ機器の位置が変化したときのVoLTEサービスの例の概略流れ図である。
図1b】ユーザ機器の位置が変化したときのVoHSPAサービスの例の概略流れ図である。
図1c】ユーザ機器の位置が変化したときのVoHSPAサービスの別の例の概略流れ図である。
図2】本発明によるパケットデータネットワークとの接続を確立する装置の実施形態の概略構造図である。
図3】本発明によるパケットデータネットワークとの接続を確立する装置の別の実施形態の概略構造図である。
図4】本発明によるパケットデータネットワークとの接続を確立する装置のさらに別の実施形態の概略構造図である。
図5】本発明によるパケットデータネットワークとの接続を確立するデバイスの実施形態の概略構造図である。
図6】本発明によるパケットデータネットワークとの接続を確立するデバイスの別の実施形態の概略構造図である。
図7】本発明によるパケットデータネットワークとの接続を確立する方法の実施形態の流れ図である。
図8】本発明によるパケットデータネットワークとの接続を確立する方法の別の実施形態の流れ図である。
図9】本発明によるパケットデータネットワークとの接続を確立する方法のさらに別の実施形態の流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下は、本発明の実施形態の添付の図面を参照して、本発明の実施形態における技術的解決策を明快かつ完全に説明するものである。説明される実施形態は、本発明の実施形態の全てではなく、単なる一部であることは明らかである。本発明の実施形態に基づいて創造的な努力無しに当業者によって得られる他の全ての実施形態は、本発明の保護範囲に入るものとする。
【0034】
図2は、本発明によるパケットデータネットワークとの接続を確立する装置の実施形態の概略構造図である。図2に示されるように、装置1000は、第1の判定ユニット11、送信ユニット12、受信ユニット13、選択ユニット14および接続ユニット15を含む。
【0035】
第1の判定ユニット11は、ユーザ機器の位置が変化したことが検出されたときに、そのユーザ機器がパケットデータネットワークに接続するために経由するアンカゲートウェイによってサービス提供されるエリアが、データ転送ゲートウェイによってサービス提供されるエリアと一致するかどうかを判定するように構成される。
【0036】
ユーザ機器の位置が変化したとき、例えば、ユーザ機器が、あるエリアの有効範囲から別のエリアの有効範囲に移動したときには、第1の判定ユニット11は、そのユーザ機器がパケットデータネットワークに接続するために経由するアンカゲートウェイによってサービス提供されるエリアが、データ転送ゲートウェイによってサービス提供されるエリアと一致するかどうかを判定する必要がある。一致しない場合には、そのユーザ機器が音声サービスを開始したときに、従来技術のシグナリングストリームおよび音声ストリームの迂回が起こり、これが、ユーザの音声サービス体験に影響を及ぼす。
【0037】
アンカゲートウェイによってサービス提供されるエリアがデータ転送ゲートウェイによってサービス提供されるエリアと一致するかどうかは、アンカゲートウェイのホスト名がデータ転送ゲートウェイのそれと一致するかどうかを比較することによって判定され得、この場合、一致する場合には、両者によってサービス提供されるエリアが一致する。または、ローカルに記憶されたアンカゲートウェイリストを探索することによって判定され得る。パケットデータネットワークに現在接続されているアンカゲートウェイがローカルなアンカゲートウェイリスト中にない場合には、アンカゲートウェイによってサービス提供されるエリアが、データ転送ゲートウェイによってサービス提供されるエリアと一致しないとみなされる。それ以外の場合には、両者によってサービス提供されるエリアが一致する。
【0038】
送信ユニット12は、判定の結果が「いいえ」であるときに、再接続インジケーションを搬送するパケットデータネットワーク接続解放要求をユーザ機器に送信するように構成される。
【0039】
第1の判定ユニット11の判定の結果が、ユーザ機器がパケットデータネットワークに接続するために経由するアンカゲートウェイによってサービス提供されるエリアが、データ転送ゲートウェイによってサービス提供されるエリアと一致しないというものであるときには、送信ユニット12は、パケットデータネットワーク接続解放要求をユーザ機器に送信する必要があり、この解放要求は、再接続インジケーションを搬送する。
【0040】
受信ユニット13は、ユーザ機器によって送信されたパケットデータネットワーク再接続要求を受信するように構成される。
【0041】
受信ユニット13は、ユーザ機器によって再送信されたパケットデータネットワーク再接続要求を受信する。
【0042】
選択ユニット14は、データ転送ゲートウェイによってサービス提供されるエリアと一致するエリアにサービスを提供するアンカゲートウェイを選択するように構成される。
【0043】
接続ユニット15は、データ転送ゲートウェイによってサービス提供されるエリアと一致するエリアにサービスを提供するアンカゲートウェイを使用することによってユーザ機器をパケットデータネットワークに接続するように構成される。
【0044】
受信ユニット13が、ユーザ機器によって送信されたパケットデータネットワーク再接続要求を受信すると、選択ユニット14が、データ転送ゲートウェイによってサービス提供されるエリアと一致するエリアにサービスを提供するアンカゲートウェイを選択し、次いで、接続ユニット15が、選択されたアンカゲートウェイを使用することによってユーザ機器をパケットデータネットワークに接続し、これにより、シグナリングストリームおよび音声ストリームの迂回を回避することができ、ユーザの音声サービス体験を改善することができる。
【0045】
本発明のこの実施形態で提供されるパケットデータネットワークとの接続を確立する装置によれば、シグナリングストリームおよび音声ストリームの迂回が回避され得、ユーザの音声サービス体験が改善される。
【0046】
図3は、本発明によるパケットデータネットワークとの接続を確立する装置の別の実施形態の概略構造図である。図3に示されるように、装置2000は、第1の判定ユニット21、第2の判定ユニット22、検出ユニット23、送信ユニット24、受信ユニット25、選択ユニット26および接続ユニット27を含む。
【0047】
第1の判定ユニット21は、ユーザ機器の位置が変化したことが検出されたときに、そのユーザ機器がパケットデータネットワークに接続するために経由するアンカゲートウェイによってサービス提供されるエリアが、データ転送ゲートウェイによってサービス提供されるエリアと一致するかどうかを判定するように構成される。
【0048】
本発明のこの実施形態において、VoLTEサービスでは、装置2000は、MMEとすることができ、対応するデータ転送ゲートウェイは、SGWとすることができ、アンカゲートウェイは、PGWとすることができる。VoHSPAサービスでは、装置2000は、S4 SGSNまたはGn/Gp SGSNとすることができ、S4 SGSNに対応するものとして、データ転送ゲートウェイは、SGWとすることができ、アンカゲートウェイは、PGWとすることができ、Gn/Gp SGSNに対応するものとして、データ転送ゲートウェイは、Gn/Gp SGSNとすることができ、アンカゲートウェイは、GGSNとすることができる。
【0049】
例えば、UEは、エリア1でLTEネットワークにアタッチされ、IMSコアなどのパケットデータネットワークとの接続を確立し、その接続が通過するアンカゲートウェイは、エリア1のPGWである。ここで、UEは、エリア1からエリア2に移動し、MMEは、UEが実際にアクセスしているトラッキングエリアに従ってSGWを選択し、MMEは、UEの現在のSGWのホスト名と現在のPGWのホスト名とを比較する。ホスト名が一致する場合には、SGWおよびPGWによってサービス提供されるエリアは同じであり、MMEは、UEのPGWに対して再選択動作を実行する必要はない。例えば、SGWのホスト名は、topon.s5.gw32.california.west.example.comであり、PGWのホスト名は、topon.s5.gw31.california.west.example.comであり、したがって、この2つのゲートウェイは、同じエリアcalifornia.west.example.comに属している。
【0050】
MMEは、上記のホスト名が位置づけられているエリアに加えてMME内に構成されたローカルなPGWリストに従って、SGWとPGWとが同じエリアに属するかどうかを判定することができる。すなわち、ローカルに構成されたPGWリストのある範囲に含まれない全てのPGWは、現在のエリアのPGWではないとみなされる。
【0051】
第2の判定ユニット22は、ユーザ機器が現在、音声サービスを有しているかどうかを判定するように構成される。
【0052】
検出ユニット23は、第2の判定ユニットの結果が「はい」であるときに、ユーザ機器の現在の音声ベアラが完全に解放されているかどうかを判定するように構成される。
【0053】
送信ユニット24は、検出ユニットがユーザ機器の現在の音声ベアラが完全に解放されていることを検出した場合に、再接続インジケーションを搬送するパケットデータネットワーク接続解放要求をユーザ機器に送信するように構成される。
【0054】
上記の例によれば、SGWおよびPGWが位置づけられているエリアが異なる場合には、MMEは、UEが現在、音声サービスを有しているかどうか(すなわちMMEが音声PDN接続のQC1ベアラを有するかどうか)を判定する。UEが対応するVoLTE音声サービスを有している場合には、UEの音声サービスベアラが完全に解放された後で、MMEは、音声PDN接続解放を開始し、ここで、解放要求は再接続インジケーションを搬送している。UEが対応するVoLTE音声サービスを有していない場合には、MMEは、音声PDN接続解放を直接開始し、音声PDN接続を再確立するようにUEをトリガする。
【0055】
受信ユニット25は、ユーザ機器によって送信されたパケットデータネットワーク再接続要求を受信するように構成される。
【0056】
上記の例によれば、MMEによって送信された音声PDN接続解放要求を受信した後で、UEは、音声PDN接続の再接続要求を開始する。
【0057】
選択ユニット26は、データ転送ゲートウェイによってサービス提供されるエリアと一致するエリアにサービスを提供するアンカゲートウェイを選択するように構成される。
【0058】
接続ユニット27は、選択されたアンカゲートウェイを使用することによってユーザ機器をパケットデータネットワークに接続するように構成される。
【0059】
上記の例によれば、UEの音声PDN接続の再接続要求を受信した後で、MMEは、現在のSGWと同じエリア内にあるPGWをUEにサービスを提供するために選択する。
【0060】
S4 SGSNによって制御されるVoHSPAサービスでは、サービスの手続きは、以下の通りである。
【0061】
1.UEが、エリア1でLTEネットワークにアタッチされ、音声パケットデータプロトコル(Packet Data Protocol、PDP)接続を作成する。音声PDP接続のアンカゲートウェイは、エリア1のPGWである。
【0062】
2.UEが、エリア1からエリア2に移動し、SGSNが、UEが実際にアクセスしているトラッキングエリアに従ってSGWを選択し、SGSNが、UEの現在のSGWのホスト名と現在のPGWのホスト名とを比較する。エリアが同じ場合には、SGSNは、UEのPGWに対して再選択動作を実行する必要はない。例えば、SGWのホスト名は、topon.s5.gw32.california.west.example.comであり、PGWのホスト名は、topon.s5.gw31.california.west.example.comであり、したがって、この2つのゲートウェイは、同じエリアcalifornia.west.example.comに属している。
【0063】
3.SGWとPGWとが位置づけられているエリアが異なる場合には、SGSNは、UEが現在、音声サービスを有しているかどうか(すなわち、SGSNが音声サービスに対応する2次的なPDPを有するかどうか)を判定する。UEが対応するVoHSPA音声サービスを有している場合には、UEの音声サービスPDPが完全に解放された後で、SGSNは、音声PDP解放を開始し、ここで、解放要求は、再接続インジケーションを搬送している。SGSNによって送信された音声PDP解放要求を受信した後で、UEは、音声PDP再接続要求を開始する。UEが対応するVoHSPA音声サービスを有していない場合には、SGSNは、音声PDP接続解放を直接開始し、音声PDP接続を再開するようにUEをトリガする。
【0064】
SGSNは、上記のホスト名が位置づけられているエリアに加えてSGSN内に構成されたローカルなPGWリストに従って、SGWとPGWとが同じエリアに属するかどうかを判定することができる。すなわち、ローカルに構成されたPGWリストのある範囲に含まれない全てのPGWは、現在のエリアのPGWではないとみなされる。
【0065】
4.UEの音声PDP接続の再接続要求を受信した後で、SGSNが、現在のSGWと同じエリア内にあるPGWをUEにサービスを提供するために選択する。
【0066】
Gn/Gp SGSNによって制御されるVoHSPAサービスでは、サービスの手続きは、以下の通りである。
【0067】
UEがエリア1の有効範囲からエリア2の有効範囲に移動した後で、Gn/Gp SGSNは、現在選択されているSGSNとGGSNとが同じエリアに属するかどうかを判定する。SGSNとGGSNとが同じエリア内になく、UEが現在、VoHSPA音声サービスを有していない場合には、SGSNは、UEの音声PDP削除を開始し、音声PDPを再確立するようにUEをトリガする。音声PDPを再確立するプロセスにおいて、SGSNは、SGSNと同じエリア内にあるGGSNをUEにサービスを提供するために選択する。以上の処理が完了された後で、UEは、エリア2に移動した後でエリア2のGGSNに登録し、UEは、エリア2のGGSNによってサービス提供される。
【0068】
S4 SGSNのシナリオとの違いは、以下の通りである。すなわち、Gn/Gp SGSNは、ホスト名を使用することによってSGSNとGGSNとが同じエリアに属するかどうかを判定することはできず、Gn/Gp SGSN内に構成されたローカルなGGSNリストを使用してのみ、GGSNがそのローカルなリスト内にあるかどうかを判定することができる。
【0069】
本発明のこの実施形態で提供されるパケットデータネットワークとの接続を確立する装置によれば、アンカゲートウェイによってサービス提供されるエリアがデータ転送ゲートウェイによってサービス提供されるエリアと一致させられるので、シグナリングストリームおよび音声ストリームの迂回が回避されることができるようになり、これがユーザの音声サービス体験を改善し、また、音声サービスのトラフィックローカリゼーションが保証されることができるので、音声サービスの呼の遅延が低減され、音声サービス確立の成功率が増加されるようになる。
【0070】
図4は、本発明によるパケットデータネットワークとの接続を確立する装置のさらに別の実施形態の概略構造図である。図4に示されるように、装置3000は、
ユーザ機器が第1のパブリックランドモバイルネットワークPLMNから第2のPLMNにローミングしたことが検出されたときに、再接続インジケーションを搬送するパケットデータネットワーク接続解放要求をユーザ機器に送信するように構成された送信ユニット31と、
ユーザ機器によって送信されたパケットデータネットワーク再接続要求を受信するように構成された受信ユニット32と、
第2のPLMNのアンカゲートウェイを選択するように構成された選択ユニット33と、
選択されたアンカゲートウェイを使用することによってユーザ機器をパケットデータネットワークに接続するように構成された接続ユニット34とを含む。
【0071】
ユーザ機器が異なる事業者間で移動する、すなわち1つのPLMNから別のPLMNにローミングするときには、送信ユニット31は、ユーザ機器にパケットデータネットワーク接続解放要求を送信する必要があり、この要求が、再接続インジケーションを搬送している。そうでなければ、移動後に、ユーザ機器は、元のアンカゲートウェイを使用することによってパケットデータネットワークに接続することができなくなることがあり、これが、ユーザ機器のVoLTEまたはVoHSPA音声サービスに影響を及ぼす。パケットデータネットワーク接続解放要求を受信した後で、ユーザ機器は、パケットデータネットワーク再接続要求を受信ユニット32に送信する。受信ユニット32がユーザ機器によって送信されたパケットデータネットワーク再接続要求を受信した後で、選択ユニット33は、ユーザ機器がローミングする先のPLMNのアンカゲートウェイを選択し、接続ユニット34は、選択されたアンカゲートウェイを使用することによってユーザ機器をパケットデータネットワークに接続して、ユーザ機器がそれのVoLTEまたはVoHSPA音声サービスをうまく実行することができるようにする。
【0072】
MMEによって制御されるVoLTE音声サービスは、例として使用される。UEが1つのPLMNの有効範囲から別のPLMNの有効範囲にローミングした後で、UEが現在登録しているMMEは、ローミングしているエリア内でアクセスすることができるUEが、IMS PDN接続リソ−スを有するかどうかを判定する。IMS PDN接続リソ−スがあり、現在のPLMNがローミングしているユーザのVoLTEサービスをサポートしている場合には、MMEは、IMS PDN接続削除要求を開始するメッセージを使用することによって、IMS PDN接続を再確立するようにUEに命令する。UEによってIMS PDN接続を再確立するプロセスでは、MMEは、ローミングしているユーザについて、UEにサービスを提供するローカルなPGWを選択する。具体的な動作は、以下の通りである。
【0073】
1.UEが、PLMN1ネットワークにアタッチされ、音声PDN接続を作成する。音声PDN接続のアンカゲートウェイは、PLMN1のPGWである。
【0074】
2.UEが、PLMN1からPLMN2にローミングし、MMEが、UEについて、ローカルなPLMNのSGW2を選択する。
【0075】
3.UEが新たなPLMNにローミングした後で、MMEが、UEがPLMN1からPLMN2ネットワークにローミングしたと判定する。UEが現在、IMS PDN接続を有しており、PLMN2がローミングしているユーザのVoLTEサービスをサポートしている場合には、MMEは、UEのIMS PDN接続を解放し、IMS PDN接続を再作成するようにUEに命令する。
【0076】
4.UEの音声PDN接続確立要求を受信した後で、MMEが、現在のPLMNのPGWを選択する。
【0077】
SGSNによって制御されるVoLTE音声サービスは、別の例として使用される。UEが1つのPLMNの有効範囲から別のPLMNの有効範囲にローミングした後で、UEが現在登録しているSGSNは、ローミングしているエリア内でアクセスすることができるUEが、IMS PDPリソ−スを有するかどうかを判定する。IMS PDP接続リソ−スが存在し、現在のPLMNネットワークがローミングしているユーザのVoLTEサービスをサポートしている場合には、SGSNは、IMS PDP削除要求を開始するメッセージを使用することによって、IMS PDP接続を再確立するようにUEに命令する。UEによってIMS PDP接続を再確立するプロセスでは、SGSNは、ローミングしているユーザについて、UEにサービスを提供するローカルなSGSNを選択する。
【0078】
本発明のこの実施形態で提供されるパケットデータネットワークとの接続を確立する装置によれば、異なるパブリックランドモバイルネットワーク間でローミングするときに、ユーザ機器は、音声サービスをうまく実行することができ、これが、ユーザの音声サービス体験を改善する。
【0079】
図5は、本発明によるパケットデータネットワークとの接続を確立するデバイスの実施形態の概略構造図である。図5に示されるように、デバイス4000は、
入力装置41、出力装置42、メモリ43およびプロセッサ44を含む(監視デバイス中のプロセッサ44の数は1または複数とすることができ、図5では例として1つのプロセッサが使用されている)。本発明のいくつかの実施形態では、入力装置41、出力装置42、メモリ443およびプロセッサ44は、バスを使用することによって、または別の方法で、互いに接続され得る。それらがバスを使用することによって互いに接続されることが、図5では例として使用されている。
【0080】
メモリ33は、プログラムコードのグループを記憶し、プロセッサ44は、以下の動作を実行するようにメモリ33に記憶されたプログラムコードを呼び出すように構成される。
【0081】
ユーザ機器の位置が変化したことが検出されたときに、そのユーザ機器がパケットデータネットワークに接続するために経由するアンカゲートウェイによってサービス提供されるエリアが、データ転送ゲートウェイによってサービス提供されるエリアと一致するかどうかを判定する。
【0082】
判定の結果が「いいえ」であるときに、再接続インジケーションを搬送するパケットデータネットワーク接続解放要求をユーザ機器に送信する。
【0083】
ユーザ機器によって送信されたパケットデータネットワーク再接続要求を受信する。
【0084】
第2のPLMNのアンカゲートウェイを選択する。
【0085】
選択されたアンカゲートウェイを使用することによってユーザ機器をパケットデータネットワークに接続する。
【0086】
本発明のいくつかの実施形態では、ユーザ機器がパケットデータネットワークに接続するために経由するアンカゲートウェイによってサービス提供されるエリアがデータ転送ゲートウェイによってサービス提供されるエリアと一致するかどうかをプロセッサ44が判定するステップは、
アンカゲートウェイのホスト名とデータ転送ゲートウェイのそれとを比較した結果に従って、アンカゲートウェイによってサービス提供されるエリアがデータ転送ゲートウェイによってサービス提供されるエリアと一致するかどうかを判定することを含む。
【0087】
本発明のいくつかの実施形態では、ユーザ機器がパケットデータネットワークに接続するために経由するアンカゲートウェイによってサービス提供されるエリアがデータ転送ゲートウェイによってサービス提供されるエリアと一致するかどうかをプロセッサ44が判定するステップは、
ローカルなアンカゲートウェイリストに従って、そのアンカゲートウェイがローカルなアンカゲートウェイリスト中にあるかどうかを判定することを含む。
【0088】
本発明のいくつかの実施形態では、ユーザ機器がパケットデータネットワークに接続するために経由するアンカゲートウェイによってサービス提供されるエリアがデータ転送ゲートウェイによってサービス提供されるエリアと一致しないと判定するステップを実行した後、再接続インジケーションを搬送するパケットデータネットワーク接続解放要求をユーザ機器に送信するステップを実行する前に、プロセッサ44は、以下のステップをさらに実行する。
【0089】
ユーザ機器が現在、音声サービスを有しているかどうかを判定する。
【0090】
判定の結果が「はい」である場合に、ユーザ機器の現在の音声ベアラが完全に解放されているかどうかを検出する。
【0091】
判定の結果が「いいえ」であるときに再接続インジケーションを搬送するパケットデータネットワーク接続解放要求をプロセッサがユーザ機器に送信するステップは、
ユーザ機器の現在の音声ベアラが完全に解放されていることが検出された場合に、再接続インジケーションを搬送するパケットデータネットワーク接続解放要求をユーザ機器に送信することを含む。
【0092】
本発明のいくつかの実施形態では、データ転送ゲートウェイは、サービングゲートウェイSGWであり、対応するアンカゲートウェイは、パケットデータネットワークゲートウェイPGWである。または、データ転送ゲートウェイは、Gn/Gp SGSNであり、対応するアンカゲートウェイは、GGSNである。
【0093】
本発明のこの実施形態で提供されるパケットデータネットワークとの接続を確立するデバイスによれば、シグナリングストリームおよび音声ストリームの迂回が回避され得、ユーザの音声サービス体験が改善される。
【0094】
図6は、本発明によるパケットデータネットワークとの接続を確立するデバイスの別の実施形態の概略構造図である。図6に示されるように、デバイス5000は、
入力装置51、出力装置52、メモリ53およびプロセッサ54を含む(監視デバイス中のプロセッサ54の数は1または複数とすることができ、図6では例として1つのプロセッサが使用されている)。本発明のいくつかの実施形態では、入力装置51、出力装置52、メモリ53およびプロセッサ54は、バスを使用することによって、または別の方法で、互いに接続され得る。それらがバスを使用することによって互いに接続されることが、図6では例として使用されている。
【0095】
メモリ53は、プログラムコードのグループを記憶し、プロセッサ54は、以下の動作を実行するようにメモリ53に記憶されたプログラムコードを呼び出すように構成される。
【0096】
ユーザ機器が第1のパブリックランドモバイルネットワークPLMNから第2のPLMNにローミングしたことが検出されたときに、再接続インジケーションを搬送するパケットデータネットワーク接続解放要求をユーザ機器に送信する。
【0097】
ユーザ機器によって送信されたパケットデータネットワーク再接続要求を受信する。
【0098】
第2のPLMNのアンカゲートウェイを選択する。
【0099】
選択されたアンカゲートウェイを使用することによってユーザ機器をパケットデータネットワークに接続する。
【0100】
いくつかの実行可能な実施方法では、アンカゲートウェイは、パケットデータネットワークゲートウェイPGWまたはGGSNである。
【0101】
本発明のこの実施形態で提供されるパケットデータネットワークとの接続を確立するデバイスによれば、異なるパブリックランドモバイルネットワーク間でローミングしたときに、ユーザ機器は、音声サービスをうまく実行することができ、これが、ユーザの音声サービス体験を改善する。
【0102】
図7は、本発明によるパケットデータネットワークとの接続を確立する方法の実施形態の流れ図である。図7に示されるように、この方法は、以下のステップを含む。
【0103】
ステップS101:ユーザ機器の位置が変化したことが検出されたときに、ユーザ機器がパケットデータネットワークに接続するために経由するアンカゲートウェイによってサービス提供されるエリアがデータ転送ゲートウェイによってサービス提供されるエリアと一致するかどうかを判定する。ここで、「はい」である場合には、ステップS106に進み、そうでない場合には、ステップS102に進む。
【0104】
ユーザ機器の位置が変化する、例えば、ユーザ機器が1つのエリアの有効範囲から別のエリアの有効範囲に移動すると、そのユーザ機器がパケットデータネットワークに接続するために経由するアンカゲートウェイによってサービス提供されるエリアがデータ転送ゲートウェイによってサービス提供されるエリアと一致するかどうかが判定される。一致しない場合には、ユーザ機器が音声サービスを開始したときに、従来技術のシグナリングストリームおよび音声ストリームの迂回が生じ、これが、ユーザの音声サービス体験に影響を及ぼす。一致する場合には、パケットデータネットワークとの接続が残る。
【0105】
アンカゲートウェイによってサービス提供されるエリアがデータ転送ゲートウェイによってサービス提供されるエリアと一致と一致するかどうかは、アンカゲートウェイのホスト名がデータ転送ゲートウェイのそれと一致するかどうかを比較することによって判定され得、この場合には、一致する場合に、両者によってサービス提供されるエリアが一致し、または、ローカルに記憶されたアンカゲートウェイリストを探索することによって判定され得る。パケットデータネットワークに現在接続されているアンカゲートウェイがローカルなアンカゲートウェイリスト中にない場合には、アンカゲートウェイによってサービス提供されるエリアは、データ転送ゲートウェイによってサービス提供されるエリアと一致しないものとみなされ、それ以外の場合には、両者によってサービス提供されるエリアが一致するものとみなされる。
【0106】
ステップS102:再接続インジケーションを搬送するパケットデータネットワーク接続解放要求をユーザ機器に送信する。
【0107】
判定の結果が、ユーザ機器がパケットデータネットワークに接続するために経由するアンカゲートウェイによってサービス提供されるエリアがデータ転送ゲートウェイによってサービス提供されるエリアと一致しないというものであるときには、パケットデータネットワーク接続解放要求がユーザ機器に送信され、この解放要求は、再接続インジケーションを搬送している。
【0108】
ステップS103:ユーザ機器によって送信されたパケットデータネットワーク再接続要求を受信する。
【0109】
ユーザ機器によって再送信されたパケットデータネットワーク再接続要求が、受信される。
【0110】
ステップS104:データ転送ゲートウェイによってサービス提供されるエリアと一致するエリアにサービスを提供するアンカゲートウェイを選択する。
【0111】
ステップS105:選択されたアンカゲートウェイを使用することによってユーザ機器をパケットデータネットワークに接続する。
【0112】
ステップS106:パケットデータネットワークとの接続を残す。
【0113】
ユーザ機器によって送信されたパケットデータネットワーク再接続要求が受信されると、データ転送ゲートウェイによってサービス提供されるエリアと一致するエリアにサービスを提供するアンカゲートウェイが選択されてユーザ機器をパケットデータネットワークに接続し、これにより、シグナリングストリームおよび音声ストリームの迂回を回避し得、ユーザの音声サービス体験を改善し得る。
【0114】
本発明のこの実施形態で提供されるパケットデータネットワークとの接続を確立する方法によれば、シグナリングストリームおよび音声ストリームの迂回が回避され得、ユーザの音声サービス体験が改善される。
【0115】
図8は、本発明によるパケットデータネットワークとの接続を確立する方法の別の実施形態の流れ図である。図8に示されるように、この方法は、以下のステップを含む。
【0116】
ステップS201:ユーザ機器の位置が変化したことが検出されたときに、ユーザ機器がパケットデータネットワークに接続するために経由するアンカゲートウェイによってサービス提供されるエリアがデータ転送ゲートウェイによってサービス提供されるエリアと一致するかどうかを判定する。ここで、「はい」である場合には、ステップS208に進み、それ以外の場合には、ステップS202に進む。
【0117】
本発明のこの実施形態において、VoLTEサービスでは、装置2000は、MMEとすることができ、対応するデータ転送ゲートウェイは、SGWとすることができ、アンカゲートウェイは、PGWとすることができる。VoHSPAサービスでは、装置2000は、S4 SGSNまたはGn/Gp SGSNとすることができ、S4 SGSNに対応するものとして、データ転送ゲートウェイは、SGWとすることができ、アンカゲートウェイは、PGWとすることができ、Gn/Gp SGSNに対応するものとして、データ転送ゲートウェイは、Gn/Gp SGSNとすることができ、アンカゲートウェイは、GGSNとすることができる。
【0118】
例えば、UEは、エリア1でLTEネットワークにアタッチされ、IMSコアなどのパケットデータネットワークとの接続を確立し、その接続が通過するアンカゲートウェイは、エリア1のPGWである。ここで、UEは、エリア1からエリア2に移動し、MMEは、UEが実際にアクセスしているトラッキングエリアに従ってSGWを選択し、MMEは、UEの現在のSGWのホスト名と現在のPGWのホスト名とを比較する。ホスト名が一致する場合には、SGWおよびPGWによってサービス提供されるエリアは同じであり、MMEは、UEのPGWに対して再選択動作を実行する必要はない。例えば、SGWのホスト名は、topon.s5.gw32.california.west.example.comであり、PGWのホスト名は、topon.s5.gw31.california.west.example.comであり、したがって、この2つのゲートウェイは、同じエリアcalifornia.west.example.comに属している。
【0119】
MMEは、上記のホスト名が位置づけられているエリアに加えてMME内に構成されたローカルなPGWリストに従って、SGWとPGWとが同じエリアに属するかどうかを判定することができる。すなわち、ローカルに構成されたPGWリストのある範囲に含まれない全てのPGWは、現在のエリアのPGWではないとみなされる。
【0120】
ステップS202:ユーザ機器が現在音声サービスを有しているかどうかを判定する。「はい」である場合には、ステップS203に進み、それ以外の場合には、ステップS204に進む。
【0121】
ステップS203:ユーザ機器の現在の音声ベアラが完全に解放されていることを検出する。
【0122】
ステップS204:再接続インジケーションを搬送するパケットデータネットワーク接続解放要求をユーザ機器に送信する。
【0123】
上記の例によれば、SGWおよびPGWが位置づけられているエリアが異なる場合には、MMEは、UEが現在音声サービスを有しているかどうか(すなわちMMEが音声PDN接続のQCI1ベアラを有するかどうか)を判定する。UEが対応するVoLTE音声サービスを有している場合には、UEの音声サービスベアラが完全に解放された後で、MMEは、音声PDN接続解放を開始し、ここで、解放要求は再接続インジケーションを搬送している。UEが対応するVoLTE音声サービスを有していない場合には、MMEは、音声PDN接続解放を直接開始し、音声PDN接続を確立するようにUEをトリガする。
【0124】
ステップS205:ユーザ機器によって送信されたパケットデータネットワーク再接続要求を受信する。
【0125】
上記の例によれば、MMEによって送信された音声PDN接続解放要求を受信した後で、UEは、音声PDN接続の再接続要求を開始する。
【0126】
ステップS206:データ転送ゲートウェイによってサービス提供されるエリアと一致するエリアにサービスを提供するアンカゲートウェイを選択する。
【0127】
ステップS207:選択されたアンカゲートウェイを使用することによってユーザ機器をパケットデータネットワークに接続する。
【0128】
ステップS208:パケットデータネットワークとの接続を残す。
【0129】
上記の例によれば、UEの音声PDN接続の再接続要求を受信した後で、MMEは、現在のSGWと同じエリア内にあるPGWをUEにサービスを提供するために選択する。
【0130】
S4 SGSNによって制御されるVoHSPAサービスでは、サービスの手続きは、以下の通りである。
【0131】
1.UEが、エリア1でLTEネットワークにアタッチされ、音声パケットデータプロトコル(Packet Data Protocol、PDP)接続を作成する。音声PDP接続のアンカゲートウェイは、エリア1のPGWである。
【0132】
2.UEが、エリア1からエリア2に移動し、SGSNが、UEが実際にアクセスしているトラッキングエリアに従ってSGWを選択し、SGSNが、UEの現在のSGWのホスト名と現在のPGWのホスト名とを比較する。エリアが同じ場合には、GGSNは、UEのPGWに対して再選択動作を実行する必要はない。例えば、SGWのホスト名は、topon.s5.gw32.california.west.example.comであり、PGWのホスト名は、topon.s5.gw31.california.west.example.comであり、したがって、この2つのゲートウェイは、同じエリアcalifornia.west.example.comに属している。
【0133】
3.SGWとPGWとが位置づけられているエリアが異なる場合には、SGSNは、UEが現在、音声サービスを有しているかどうか(すなわち、SGSNが音声サービスに対応する2次的なPDPを有するかどうか)を判定する。UEが対応するVoHSPA音声サービスを有している場合には、UEの音声サービスPDPが完全に解放された後で、SGSNは、音声PDP解放を開始し、ここで、解放要求は、再接続インジケーションを搬送している。SGSNによって送信された音声PDP解放要求を受信した後で、UEは、音声PDP再接続要求を開始する。UEが対応するVoHSPA音声サービスを有していない場合には、SGSNは、音声PDP接続解放を直接開始し、音声PDP接続を再開するようにUEをトリガする。
【0134】
SGSNは、上記のホスト名が位置づけられているエリアに加えてSGSN内に構成されたローカルなPGWリストに従って、SGWとPGWとが同じエリアに属するかどうかを判定することができる。すなわち、ローカルに構成されたPGWリストのある範囲に含まれない全てのPGWは、現在のエリアのPGWではないとみなされる。
【0135】
4.UEの音声PDP接続の再接続要求を受信した後で、SGSNが、現在のSGWと同じエリア内にあるPGWをUEにサービスを提供するために選択する。
【0136】
Gn/Gp SGSNによって制御されるVoHSPAサービスでは、サービスの手続きは、以下の通りである。
【0137】
UEがエリア1の有効範囲からエリア2の有効範囲に移動した後で、Gn/Gp SGSNは、現在選択されているSGSNとGGSNとが同じエリアに属するかどうかを判定する。SGSNとGGSNとが同じエリア内になく、UEが現在、VoHSPA音声サービスを有していない場合には、SGSNは、UEの音声PDP削除を開始し、音声PDPを再確立するようにUEをトリガする。音声PDPを再確立するプロセスにおいて、SGSNは、SGSNと同じエリア内にあるGGSNをUEにサービスを提供するために選択する。以上の処理が完了された後で、UEは、エリア2に移動した後でエリア2のGGSNに登録し、UEは、エリア2のGGSNによってサービス提供される。
【0138】
S4 SGSNのシナリオとの違いは、以下の通りである。すなわち、Gn/Gp SGSNは、ホスト名を使用することによってSGSNとGGSNとが同じエリアに属するかどうかを判定することはできず、Gn/Gp SGSN内に構成されたローカルなGGSNリストを使用してのみ、GGSNがそのローカルなリスト内にあるかどうかを判定することができる点である。
【0139】
本発明のこの実施形態で提供されるパケットデータネットワークとの接続を確立する方法によれば、アンカゲートウェイによってサービス提供されるエリアがデータ転送ゲートウェイによってサービス提供されるエリアと一致させられるので、シグナリングストリームおよび音声ストリームの迂回が回避されることができるようになり、これが、ユーザの音声サービス体験を改善し、また、音声サービスのトラフィックローカリゼーションが保証されることができるので、音声サービスの呼の遅延が低減され、音声サービス確立の成功率が増加されるようになる。
【0140】
図9は、本発明によるパケットデータネットワークとの接続を確立する方法のさらに別の実施形態の概略構造図である。図9に示されるように、この方法は、以下のステップを含む。
【0141】
ステップS301:ユーザ機器が第1のパブリックランドモバイルネットワークPLMNから第2のPLMNにローミングしたことが検出されたときに、再接続インジケーションを搬送するパケットデータネットワーク接続解放要求をユーザ機器に送信する。
【0142】
ステップS302:ユーザ機器によって送信されたパケットデータネットワーク再接続要求を受信する。
【0143】
ステップS303:第2のPLMNのアンカゲートウェイを選択する。
【0144】
ステップS304:選択されたアンカゲートウェイを使用することによってユーザ機器をパケットデータネットワークに接続する。
【0145】
異なるPLMNは、異なる事業者によって管理される。ユーザ機器が異なる事業者間で移動する、すなわち1つのPLMNから別のPLMNにローミングするときには、パケットデータネットワーク接続解放要求がユーザ機器に送信される必要があり、この要求が、再接続インジケーションを搬送している。そうでなければ、移動後に、ユーザ機器は、元のアンカゲートウェイを使用することによってパケットデータネットワークに接続することができなくなることがあり、これが、ユーザ機器のVoLTEまたはVoHSPA音声サービスに影響を及ぼす。パケットデータネットワーク接続解放要求を受信した後で、ユーザ機器は、パケットデータネットワーク再接続要求を送信する。ユーザ機器によって送信されたパケットデータネットワーク再接続要求が受信された後で、ユーザ機器は、ユーザ機器がローミングする先のPLMNのアンカゲートウェイを使用することによってパケットデータネットワークに接続され、ユーザ機器は、それのVoLTEまたはVoHSPA音声サービスをうまく実行することができるようになる。
【0146】
MMEによって制御されるVoLTE音声サービスは、例として使用される。UEが1つのPLMNの有効範囲から別のPLMNの有効範囲にローミングした後で、UEが現在登録しているMMEは、ローミングしているエリア内でアクセスすることができるUEが、IMS PDN接続リソ−スを有するかどうかを判定する。IMS PDN接続リソ−スがあり、現在のPLMNがローミングしているユーザのVoLTEサービスをサポートしている場合には、MMEは、IMS PDN接続削除要求を開始するメッセージを使用することによって、IMS PDN接続を再確立するようにUEに命令する。UEによってIMS PDN接続を再確立するプロセスでは、MMEは、ローミングしているユーザについて、UEにサービスを提供するローカルなPGWを選択する。具体的な動作は、以下の通りである。
【0147】
1.UEが、PLMNネットワークにアタッチされ、音声PDN接続を作成する。音声PDN接続のアンカゲートウェイは、PLMN1のPGWである。
【0148】
2.UEが、PLMN1からPLMN2にローミングし、MMEが、UEについて、ローカルなPLMNのSGW2を選択する。
【0149】
3.UEが新たなPLMNにローミングした後で、MMEが、UEがPLMN1からPLMN2ネットワークにローミングしたと判定する。UEが現在、IMS PDN接続を有しており、PLMN2がローミングしているユーザのVoLTEサービスをサポートしている場合には、MMEは、UEのIMS PDN接続を解放し、IMS PDN接続を再作成するようにUEに命令する。
【0150】
4.UEの音声PDN接続確立要求を受信した後で、MMEが、現在のPLMNのPGWを選択する。
【0151】
SGSNによって制御されるVoLTE音声サービスは、別の例として使用される。UEが1つのPLMNの有効範囲から別のPLMNの有効範囲にローミングした後で、UEが現在登録しているSGSNは、ローミングしているエリア内でアクセスすることができるUEが、IMS PDPリソ−スを有するかどうかを判定する。IMS PDP接続リソ−スが存在し、現在のPLMNネットワークがローミングしているユーザのVoLTEサービスをサポートしている場合には、SGSNは、IMS PDP削除要求を開始するメッセージを使用することによって、IMS PDP接続を再確立するようにUEに命令する。UEによってIMS PDP接続を再確立するプロセスでは、SGSNは、ローミングしているユーザについて、UEにサービスを提供するローカルなGGSNを選択する。
【0152】
本発明のこの実施形態で提供されるパケットデータネットワークとの接続を確立する方法によれば、異なるパブリックランドモバイルネットワーク間でローミングしたときに、ユーザ機器は、音声サービスをうまく実行することができ、これが、ユーザの音声サービス体験を改善する。
【0153】
本願で提供されるいくつかの実施形態では、開示されたデバイスおよび方法は、他の方法でも実施され得ることは理解されなければならない。例えば、説明された装置の実施形態は単なる例示である。例えば、モジュールの分割は、単に論理的な機能の分割に過ぎず、実際の実施態様では他の分割であってもよい。例えば、複数のモジュールまたは構成要素が別のデバイスに結合または統合されてもよいし、またはいくつかの特徴が無視される、もしくは実行されなくてもよい。さらに、表示または議論された相互結合または直接的な結合もしくは通信接続は、いくつかの通信インタフェースを使用することによって実施されてもよい。装置間またはモジュール間の間接的な結合または通信接続は、電子的な形態、機械的な形態、またはその他の形態で実施され得る。
【0154】
分離した部分として説明されたモジュールは、物理的に分離している場合もそうでない場合もあり、モジュールとして表示される部分は、物理的なユニットである場合もそうでない場合もあり、1箇所に位置づけられていても、または複数のネットワークユニット上に分散されていてもよい。実施形態の解決策の目的を達成するために、実際の必要に応じて、モジュールのうちの一部が選択されることも、全てが選択されることもある。
【0155】
さらに、本発明の実施形態の機能モジュールは、1つの処理モジュールに統合されていてもよいし、各モジュールが物理的に独立して存在していてもよく、または2つ以上のモジュールは1つのモジュールに統合される。
【0156】
上記の実施形態の説明に基づき、各実施方法が、必要な一般的なハードウェアプラットフォームを加えて、ソフトウェアによって、またはハードウェアによって実施され得ることを、当業者なら明白に理解することができる。このような理解に基づき、上記の技術的解決策は、基本的にソフトウェアデバイスの形態で実施され得、または従来技術に寄与する部分も、ソフトウェアデバイスの形態で実施され得る。コンピュータソフトウェアデバイスは、ROM/RAM、磁気ディスクまたは光ディスクなどのコンピュータ可読記憶媒体に記憶され、実施形態において説明された方法または実施形態のいくつかの部分を実行するようにコンピュータデバイス(パーソナルコンピュータ、サーバ、ネットワークデバイスなどとすることができる)に命令するためのいくつかの命令を含む。
【0157】
上記の実施方法は、技術的解決策の保護範囲を限定するように意図されたものではない。上記の実施方法の趣旨および原理を逸脱することなく行われる任意の修正、等価な置換および改善は、技術的解決策の保護範囲内に入るものとする。
図1a
図1b
図1c
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9